JP2003175441A - テールストック - Google Patents

テールストック

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JP2003175441A
JP2003175441A JP2001374788A JP2001374788A JP2003175441A JP 2003175441 A JP2003175441 A JP 2003175441A JP 2001374788 A JP2001374788 A JP 2001374788A JP 2001374788 A JP2001374788 A JP 2001374788A JP 2003175441 A JP2003175441 A JP 2003175441A
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tailstock
shaft
work
tailstock shaft
clamp position
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JP2001374788A
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Hirokazu Nunokawa
広和 布川
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長さの種々異なるワークに対して、心押軸の
進退動作の適正化を自動的に行えるようにする。 【解決手段】 テールストック本体30と、心押軸19
と、心押軸駆動手段38とを備える。心押軸19の軸方
向の位置を連続的に検出する心押軸位置検出手段39を
設ける。主軸9に支持されたワークWの端部を心押軸1
9で支持する位置であるワーククランプ位置Z3を検出
する手段72を設ける。このワーククランプ位置検出手
段72は、心押軸駆動手段38により心押軸19をワー
クWの端部に向かって近づかせたときに、心押軸位置検
出手段39の検出値に変化が無くなったときの値をワー
ククランプ位置Z3とする。このワーククランプ位置Z
3により、低速切換位置Z2で低速切換を行う速度切換
制御手段73を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、旋盤等の工作機
械に装備されるテールストックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体圧シリンダ等による心押軸駆
動手段を備えたテールストックにおいて、心押軸の出入
り位置を検出する手段として、例えば3箇所に近接スイ
ッチ等を設置したものがある。両端の2個の近接スイッ
チは、心押軸駆動手段となる流体圧シリンダのストロー
ク端の検出用であり、中央の近接スイッチは、心押軸が
ワークに作用する位置まで進んだことの確認用等であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように複
数の近接スイッチを設けただけでは、種々長さの異なる
ワークに対して、そのまま適切な制御を行うことはでき
ず、ワークの長さが異なる毎に、中央の確認用の近接ス
イッチの取付位置を変更する段取り替えが必要になる。
また、心押軸の動作時間の短縮等の高機能化を図ること
ができない。
【0004】この発明の目的は、長さの種々異なるワー
クに対して、心押軸の進退動作の適正化を自動的に行え
るテールストックを提供することである。この発明の他
の目的は、ワークの長さを自動検出する機能が簡単な制
御で確実に行えるようにでき、ワーク長さに対応した制
御のより一層の高度化を可能にすることである。この発
明のさらに他の目的は、心押軸によるクランプ時の衝撃
を緩和しながら、心押軸の動作時間が短縮でき、ワーク
加工のサイクルタイムの短縮が図れるようにすることで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明を実施形態に対
応する図2と共に説明する。このテールストック(1
1)は、テールストック本体(30)と、このテールス
トック本体(30)に進退自在に設置された心押軸(1
9)と、この心押軸(19)を進退動作させる心押軸駆
動手段(38)とを備え、回転する主軸(9)に支持さ
れたワーク(W)の端部を軸方向に押えて支持するテー
ルストック(11)において、上記心押軸(19)の軸
方向の位置を連続的に検出する心押軸位置検出手段(3
9)を設けたことを特徴とする。このように、心押軸
(19)の軸方向の位置を連続的に検出する心押軸位置
検出手段(39)を設けたため、その検出値を用いるこ
とにより、長さの種々異なるワーク(W)に対して、心
押軸(19)の進退動作の適正化を自動的行うことがで
きる。
【0006】この発明において、主軸(9)に支持され
たワーク(W)の端部を上記心押軸(19)で支持する
位置であるワーククランプ位置(Z3)を検出するワー
ククランプ位置検出手段(72)を設け、このワークク
ランプ位置検出手段(72)は、上記心押軸駆動手段
(38)により心押軸(19)をワーク(W)の端部に
向かって近づかせ、上記心押軸位置検出手段(39)に
よる検出値に変化が無くなったときの心押軸位置検出値
をワーククランプ位置(Z3)として検出するものとし
ても良い。このように、ワーククランプ位置検出手段
(72)は、心押軸駆動手段(38)により心押軸(1
9)をワーク(W)の端部に向かって近づかせ、検出値
に変化が無くなったときの心押軸位置検出値をワークク
ランプ位置(Z3)として検出するものとしたため、ワ
ーク長さを簡単な制御で自動検出でき、また確実な検出
が行える。このようにワーククランプ位置を自動検出す
るワーククランプ位置検出手段(72)を設けたため、
ワーク(W)の長さデータが不明であってもワーク長さ
に応じた制御が行え、ワーク長さに対応した制御のより
一層の高度化が行える。
【0007】また、心押軸制御手段(71)として、上
記心押軸駆動手段(38)により心押軸(19)をワー
ク側へ移動させるときに、ワーククランプ位置検出手段
(72)で検出されたワーククランプ位置(Z3)の手
前位置(Z2)までは高速移動させ、上記手前位置(Z
2)からワーククランプ位置(Z3)までは低速移動さ
せる制御を行うものを設けても良い。このように、心押
軸(19)をワーククランプ位置(Z3)の手前位置
(Z1)まで高速移動させるため、心押軸(19)の動
作時間が短縮でき、それだけワーク加工のサイクルタイ
ムが短縮できる。上記手前位置(Z2)からワーククラ
ンプ位置(Z3)までは低速移動させるため、クランプ
時における心押軸(19)とワーク(W)との衝突の衝
撃が緩和される。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図面と共
に説明する。図1に示すように、このテールストック1
1は、回転する主軸9に支持されたワークWの端部を軸
方向に押えて支持するものであり、テールストック本体
30と、このテールストック本体30に進退自在に設置
された心押軸19と、この心押軸19を進退動作させる
心押軸駆動手段38とを備える。この実施形態は、この
基本構成のテールストック11において、心押軸19の
軸方向の位置を連続的に検出する心押軸位置検出手段3
9を設けたものである。心押軸位置検出手段39は、後
に図10と共に説明するように、心押軸19と一体に進
退するラック部材40と、このラック部材40に噛み合
って回転自在な位置固定のピニオン41と、このピニオ
ン41の回転数を係数する係数手段42とを備える。心
押軸位置検出手段39は、さらに、係数手段42で係数
された回転数から進退位置のデータに変換するデータ変
換手段43を有するものとしても良い。
【0009】図1に示すように、テールストック本体3
0は、工作機械のベッド8に対して手動で所定のストロ
ークMだけ進退位置の移動が可能に設置されており、締
め付けボルト34などの締め付け具により、変更した進
退位置で固定が可能である。心押軸駆動手段38によ
り、心押軸19はテールストック本体30に対して所定
のストロークNだけ進退可能である。心押軸駆動手段3
8は、流体圧によるものであっても、モータを駆動源と
するものであっても良いが、この例では流体圧シリンダ
が用いられている。
【0010】図2に示すように、流体圧シリンダからな
る心押軸駆動手段38に対して、その進出側および戻し
側の油室に流体経路61,62から作動流体を給排する
油圧ユニット等の作動流体供給手段63が設けられてい
る。作動流体供給手段63は、タンク67の作動油等の
作動流体を、ポンプ64から速度切換手段65および方
向切換手段66を介し、上記流体経路61,62で心押
軸駆動手段38に給排するものである。速度切換手段6
5は流体供給速度を高速と低速に切換手段であり、電磁
式の速度調整弁または流量調整弁とされている。方向切
換手段66は、進出側と戻し側の油室への作動流体供給
方向の切換と、停止とを行う手段であり、電磁式の方向
切換弁が用いられている。
【0011】心押軸19の制御系を説明する。心押軸制
御手段71は、このテールストック11を設置した工作
機械の全体を制御する工作機械制御装置70の一部とし
て設けられている。工作機械制御装置70は、数値制御
装置とプログラマブルコントローラとで構成される。心
押軸制御手段71は、ワーククランプ位置検出手段7
2、速度切換制御手段73、待機位置制御手段74、お
よびアラーム発生手段75を有しており、例えば、後に
図3の流れ図と共に説明する制御を行う。
【0012】ワーククランプ位置検出手段72は、主軸
9に支持されたワークWの端部を心押軸19で支持する
位置であるワーククランプ位置Z3を検出し、所定の記
憶エリアに設定する手段である。このワーククランプ位
置検出手段72は、心押軸駆動手段38により心押軸1
9をワークWの端部に向かって近づかせ、心押軸位置検
出手段39による検出値に変化が無くなったときの心押
軸位置検出値をワーククランプ位置Z3として検出する
ものとしている。ワーククランプ位置検出手段72は、
同じワークWを複数本繰り返して加工する場合に、繰り
返しサイクルの最初の1本について、ワーククランプ位
置Z3を検出するものとされる。
【0013】速度切換手段73は、心押軸駆動手段38
により心押軸19をワーク側へ移動させるときに、ワー
ククランプ位置検出手段72で検出されたワーククラン
プ位置Z3の手前位置である低速切換位置Z2までは高
速移動させ、低速切換位置Z2からワーククランプ位置
Z3までは低速移動させる手段である。低速切換位置Z
2をワーククランプ位置Z3からどれだけ手前に設定す
るかの距離である手前距離設定値a1は、任意に設定可
能とされる。
【0014】待機位置制御手段74は、心押軸19が戻
り動作して待機する位置を、設定された待機位置Z1と
なるように制御する手段である。待機位置Z1は、原点
位置Z0よりも主軸側に設定される。待機位置Z1をワ
ーククランプ位置Z3からどれだけ手前に設定するかの
距離である戻り距離設定値a2は、任意に設定可能とさ
れる。
【0015】アラーム発生手段75は、心押軸19がワ
ーククランプ位置Z3よりも主軸9側へ行き過ぎたとき
に、その行き過ぎ量がしきい値a3を超えると、アラー
ムを発生させ、機械停止させる手段である。しきい値a
3は、任意に設定される。
【0016】この心押軸制御手段71による制御動作
を、図3の流れ図と共に説明する。同じ形状,寸法のワ
ークWを複数本繰り返して加工する場合に、段取り替え
や、機体カバーの扉開閉などの要因で定められる所定基
準の繰り返しサイクルで、そのサイクルの1回目のとき
に、心押軸19は全ストロークを低速で移動させ、ワー
ククランプ位置Z3を検出する。すなわち、1回目であ
ると(ステップS1)、心押軸19を原点位置または待
機位置から低速移動させる(S2)。この移動により、
心押軸19がワークWに当たると、心押軸位置検出手段
39の検出値が変化しなくなる。そのため、この検出値
が変化しなくなるまで低速移動を続け(S3)、設定時
間経過しても変化しなくなったときの心押軸位置検出手
段39の検出値をワーククランプ位置として検出する。
このワーククランプ位置の検出値で、所定の記憶エリア
におけるワーククランプ位置Z3のデータを自動更新す
る(S4)。このようにワーククランプ位置Z3を更新
した後、その値と手前距離設定値a1とにより、低速切
換位置Z2を演算し、自動更新する(S5)。待機位置
Z1の設定値も、ワーククランプ位置Z3の設定値と戻
り距離設定値a2とから演算し、自動更新する(S
6)。
【0017】このように、ワーククランプ位置Z3の検
出および各値Z1,Z2の更新の処理を行う間、心押軸
駆動手段38による低速移動の押し付けを続け、戻り指
令(S7)があると、心押軸駆動手段38の戻り動作を
行う。このときの戻りは、更新された待機位置Z1まで
である。上記戻り指令は、例えば、工作機械の一つのワ
ークWについての加工終了等の所定の動作を検出した信
号とされる。
【0018】繰り返しサイクルの2回目からは、心押軸
19は、待機位置Z1から高速移動させ(S1,S
9)、低速切換位置Z2に達すると、低速に切り換える
(S11)。このように低速に切り換えた状態でワーク
Wの端部に心押軸19を押し当てる。ローダによるワー
クWの供給不良等でワークWが主軸9にないときは、心
押軸19はワーククランプ位置Z3を超える。この超え
た量がしきい値a3を超えると、アラームを発生させ、
機械動作を停止させる。適正に心押軸19がワークWを
押し付けた状態で、ワークWの加工が行われ、戻り指令
があると(S13)、心押軸19は待機位置Z1まで戻
される。以上の制御が繰り返し行われる。
【0019】このテールストック11によると、このよ
うに心押軸11の軸方向の位置を連続的に検出する心押
軸位置検出手段39を設けたため、その検出値を用いる
ことにより、長さの種々異なるワークWに対して、心押
軸19の進退動作の適正化を自動的行うことができる。
また、ワーククランプ位置検出手段72を設け、この手
段72は、心押軸駆動手段38により心押軸19をワー
クWの端部に向かって近づかせ、検出値に変化が無くな
ったときの心押軸位置検出値をワーククランプ位置Z3
として検出するものとしたため、ワーク長さを簡単な制
御で自動検出でき、また確実な検出が行える。また、テ
ールストック本体30の位置を手動で動かした場合に、
その動かした量を特に測定しなくても、適正なワークク
ランプ位置Z3の検出が行える。このようにワーククラ
ンプ位置Z3を自動検出するワーククランプ位置検出手
段72を設けたため、ワークWの長さデータが無くても
ワーク長さに応じた制御が行え、ワーク長さに対応した
制御のより一層の高度化が行える。
【0020】心押軸制御手段71の速度切換制御手段7
3は、心押軸19をワーククランプ位置Z3の手前の低
速切換位置Z2までは高速移動させるため、心押軸19
の動作時間が短縮でき、それだけワーク加工のサイクル
タイムが短縮される。低速切換位置Z2からワーククラ
ンプ位置Z3までは低速移動させるため、クランプ時に
おける心押軸19とワークWとの衝突の衝撃が緩和され
る。また、心押軸19の戻り位置となる待機位置Z1を
原点位置Z0よりも主軸側に設定したため、心押軸19
を無駄に戻すことなく、必要距離だけ戻して待機させる
ことができ、戻り動作および押し付け動作の動作時間が
さらに短縮される。なお、待機位置制御手段74は必ず
しも設けなくても良く、原点位置Z0で待機させるよう
にしても良い。
【0021】つぎに、このテールストック11を装備し
た工作機械の例を説明する。図4に示すように、この工
作機械は、ローダ付き工作機械としたものであり、工作
機械本体1と、その上に設置されたローダ2とを備え
る。工作機械本体1およびローダ2の走行経路は、それ
ぞれ機体カバー3およびローダカバー4で覆われてい
る。工作機械本体1の前面上部に、操作盤5が設けら
れ、かつ背面に制御盤6(図4(C))が設置されてい
る。工作機械本体1の後方に延びてチップコンベア7が
設けられている。
【0022】図5は、工作機械本体1を機体カバー3の
部分で破断した破断平面図である。工作機械本体1は、
ベッド8と、このベッド8の後部に設置されて主軸9を
回転自在に支持する主軸台10と、ベッド8の前部に設
けられたテールストック11と、刃物台12と、上記機
体カバー3とを備える。主軸9は、前後方向(Z軸方
向)に沿って設けられ、前端にワークWを支持する主軸
チャック9aを有しており、主軸モータ13により回転
駆動される。刃物台12は、タレット刃物台からなり、
送り台14を介してベッド8上に、直交する2軸方向
(Z軸方向およびX軸方向)に移動自在に設置されてい
る。送り台14は、主軸台10の側方でベッド8の上面
に設けられたガイド15上に、主軸9と直交する水平方
向(X軸方向)に進退自在に設置されており、進退駆動
装置16により進退駆動される。進退駆動機構16は、
モータと送りねじ機構からなる。刃物台12は、送り台
14にタレットバー17を介して軸方向(Z軸方向)の
進退が自在で、かつ軸心回りの割出回転が自在とされて
いる。送り台14は、上記ガイド15上に設置された送
り台ベース部と、この送り台ベース部上に搭載されてタ
レットバー17を設置した前後移動台部との2段積み構
成のものであり、これら送り台ベース部の左右移動およ
び前後移動台部の進退により、上記直交2軸方向の進退
が行われる。なお送り台14を上記2段積み構成とする
代わりに、タレットバー17を送り台14に対して進退
自在としてもよい。タレット刃物台12は、正面形状が
多角形のドラム状のものであり、各角間の周面部分から
なる各工具ステーションSに、工具18がそれぞれ設置
される。工具18は、バイト等の固定工具であり、ドリ
ル,ミリングヘッド等の回転工具等を適宜設置すること
ができる。テールストック11は、前後方向に進退自在
な心押軸19を有し、主軸9によって支持されたワーク
Wを軸方向に押さえて支持するものである。
【0023】機体カバー3は、主軸9、テールストック
11、および刃物台12を含めて、ベッド8の上方にお
ける加工空間Rを覆うカバーである。機体カバー3は、
この例ではベッド8の上面の全体に渡ってその上方空間
を覆うように設けられている。機体カバー3は、内部仕
切りカバー部3aを有していて、この内部仕切りカバー
部3aにより、ベッド8上の空間を、主軸台10および
送り台14の配置された後部空間Qと、主軸チャック9
a,テールストック11、および刃物台12が位置する
前部空間である加工空間Rとに仕切っている。機体カバ
ー3は、テールストック11の前方に位置して、開閉可
能な正面扉20を有している。また、テールストック1
1の配置された前部側面に位置して、側面扉21を有し
ている。これら正面扉20および側面扉21は、いずれ
もスライド扉とされ、それぞれ矢印a,bで示すよう
に、左右方向および前後方向にスライドして開閉され
る。
【0024】図6は正面扉20および側面扉21の両方
を閉じた状態の外観斜視図である。同図においてローダ
2(図4)は図示を省略してある。正面扉21は、覗き
窓22および把手23を有している。側面扉21は手動
で開閉させられる。図7は、正面扉20および側面扉2
1の両方を閉じた状態の部分拡大外観斜視図である。
【0025】図8および図9に示すように、ベッド8
は、主軸台設置台部8aおよびテールストック設置台部
8bを一体に有していて、これら主軸台設置台部8aお
よびテールストック設置台部8b上に図5の主軸台10
およびテールストック11が設置される。ベッド8が鋳
造品である場合、主軸台設置台部8aおよびテールスト
ック設置台部8bは、ベッド8における他の部分と一体
に鋳造される。ベッド8は、前部の上面が、切粉回収用
のホッパー状の凹部8cとして形成され、その最下部に
切粉排出開口25が形成されている。テールストック設
置台部8bはホッパー状凹部8cの底面から一体に突出
した台として形成されている。主軸台設置部8aは、ベ
ッド8の後部の平坦上面部8dに設けられている。主軸
台設置部8aは、平坦上面部8dから若干突出して設け
てあるが、平坦面部8dと同一平面の部分であっても良
い。ベッド8の後方に、ローダ設置フレーム26が配置
され、ベッド8に組付けられる。
【0026】図10ないし図13と共に、テールストッ
ク11の具体例を説明する。テールストック11の外形
の正面形状は、図10(B)および図12に示すよう
に、タレット刃物台12側の側面に切欠状部分11aを
有する形状とされている。この切欠状部分11aは、タ
レット刃物台12の主軸側に割り出された工具ステーシ
ョンSの下側隣の工具ステーションS1 の工具18との
干渉を避け、タレット刃物台12の前後方向の移動を許
容する形状に形成されている。テールストック11は、
上部の上記側面側に偏って心押軸19の支持部となるシ
リンダ部27を有し、このシリンダ部27がその下部よ
りも側方へ突出していて、この側面の下端付近にガイド
係合部28が側方に突出して設けられ、これらシリンダ
部27とガイド係合部28との間の側面部分が上記切欠
状部分11aとなる。テールストック11の上面におけ
るシリンダ部27から切欠状部分11aと反対側の側面
までの部分は、側面側へ下降する傾斜面とされ、この傾
斜面は、後に説明するテールストック本体30に取付け
らた切粉滑り落とし用のカバー37により形成されてい
る。
【0027】テールストック11は、ベッド8のテール
ストック設置台部8b上のガイド29に沿って前後方向
に移動自在なテールストック本体30と、このテールス
トック本体30に前後方向に進退自在に設置された心押
軸19とを有する。上記シリンダ部27は、テールスト
ック本体30の上部の一側部に一体に設けた部分であ
る。ガイド29は、テールストック設置台部8b上にボ
ルト等で固定されたテールストックベース31に設けら
れ、例えば1本の滑り案内突条として設けられている。
ガイド29は、テールストック本体30のシリンダ部2
7側に偏った位置にある。上記ガイド係合部28は、テ
ールストック本体30に設けられてガイド部29に摺動
自在に係合する部分である。テールストック本体30
は、ガイド29上を手で押して進退移動可能であり、任
意の位置で、締付け固定具35により進退不能に固定さ
れる。締付け固定具35は、ガイド29に沿ってテール
ストックベース31に設けられた断面逆T字状の係合溝
32と、この係合溝32に進退自在に係合する逆T字状
の係合具33と、この係合具33を係合溝32の下向き
の内壁面に押し付け状態となるように締め付ける締め付
けボルト34とで構成される。
【0028】心押軸19は、テールストック本体30に
内蔵の心押軸駆動手段38により進退駆動が可能であ
り、この心押軸19のテールストック本体30に対する
軸方向の位置を連続的に検出する心押軸位置検出手段3
9が設けられている。この心押軸位置検出手段39は、
心押軸9と一体に進退するラック部材40と、このラッ
ク部材40に噛み合って回転自在なピニオン41と、こ
のピニオン41の回転数を係数する係数手段42とで構
成される。心押軸位置検出手段39は、係数手段42で
係数された回転数から進退位置のデータに変換するデー
タ変換手段43を有するものとしても良い。係数手段4
2は、例えばロータリエンコーダからなり、テールスト
ック本体30に取付けられてその回転入力軸に上記ピニ
オン41が取付けられる。ラック部材40は、テールス
トック本体30のシリンダ部27に設けられた長窓44
を貫通した連結部材45(図10(C))を介して心押
軸19に連結される。
【0029】図11は、テールストック11の心押軸1
9の高さ位置における水平断面図である。心押軸19は
中空軸とされて先端にセンタ46が取付けられており、
テールストック本体30のシリンダ部27に進退自在に
嵌合している。心押軸駆動手段38は、心押軸19の後
部に一体に設けられた中空軸部分からなる可動のシリン
ダ本体19aと、テールストック本体30に設けられた
固定ピストン50aとでなる油圧シリンダとされてい
る。すなわち、テールストック本体30は、シリンダ部
27の軸心部に固定の中央軸50を有しており、中央軸
50の中間に上記固定ピストン50aが設けられてい
る。固定ピストン50aは、心押軸19のシリンダ本体
19a内に相対的に摺動自在に嵌合しており、シリンダ
本体19a内を前後の油室49,48に仕切っている。
シリンダ本体19aの後端は、中央軸50の外周に摺動
自在に嵌合する環状の後端蓋47で密閉されている。各
油室48,49は、中央軸50、およびシリンダ部27
の後端のキャップ27aに設けられた油路51,52を
介して油圧ユニット(図示せず)に連結される。
【0030】図11(A)は、心押軸19が前進端まで
突出した状態を示し、同図(B)は心押軸19が後退端
まで後退した状態を示す。
【0031】この構成の工作機械によると、テールスト
ック11を備えるため、ワークWが棒状ワークであって
も、ワークWの支持剛性が高く得られ、加工精度を高め
ることができる。テールストック11は、ベッド8に一
体に設けられたテールストック設置台部8bに設置され
ているため、フレーム等を介して支持するものに比べて
剛性の高いものとでき、より精度の高い加工が可能にな
る。テールストック11を設けているが、ベッド8上に
主軸9とテールストック11とを前後に並べ、正面扉2
0のある側にテールストック11を配置しているため、
機械全体の横幅寸法Lが小さいものとすることができ
る。
【0032】刃物台12は、ベッド8の主軸9の側方に
設置された平行型のタレット刃物台であるため、テール
ストック11を設けた場合、一般的に考えるとテールス
トック11との干渉の問題が生じる。例えば、図13に
示すように、タレット刃物台12は、主軸9側に最も近
づいた場合、図中に刃物台12の移動位置を鎖線mで示
すように、主軸チャック9aの直ぐ前まで移動する。図
中のハッチングを付して示すエリアRaは、工具18が
ワークWに接して加工可能な加工エリアである。このよ
うに、タレット刃物台12が主軸軸心に近づくと、そま
まタレット刃物台12を前後に移動させたときに、タレ
ット刃物台12の主軸側に割り出された工具ステーショ
ンSの下側隣の工具ステーションS1 (図12)の工具
18がテールストック11と干渉する恐れが生じる。し
かし、この実施形態では、テールストック11のタレッ
ト刃物台12側の側面に切欠状部分11aを設けたた
め、この切欠状部分11a内に工具18が位置し、工具
18とテールストック11との干渉を避けることができ
る。なお、この干渉は、テールストック本体30から心
押軸19を長く突出させることでも回避できるが、その
場合、心押軸19が片持ち状に長く延びるために支持剛
性が低くなる。上記のように切欠状部分11aを設けた
場合は、心押軸19を長く突出させることなく干渉回避
が行え、テールストック11による支持剛性を高めるこ
とができる。
【0033】図10に示すように、テールストック11
は、ベッド8上のガイド28に沿って前後方向に移動自
在なテールストック本体30と、このテールストック本
体30に前後方向に進退自在に設置された心押軸19と
でなるため、ワークWの長さに応じてテールストック本
体30の前後位置を調整することができる。そのため、
テールストック本体30に対する心押軸19の小さなス
トロークで種々の長さのワークWに対応することができ
る。したがって、ワークWのロット替え時等にテールス
トック本体30の位置調整を行っておくことにより、ワ
ークWのクランプとその解除を行う各回の心押軸19の
動作距離が短くて済み、動作時間が短縮できる。
【0034】なお、上記実施形態は、テールストック1
1を装備した工作機械がタレット旋盤である場合につき
説明したが、この発明は、その他の各種の旋盤に応用す
ることができ、さらにテールストックを装備した工作機
械一般に応用することができる。
【0035】
【発明の効果】この発明のテールストックは、テールス
トック本体と、このテールストック本体に進退自在に設
置された心押軸と、この心押軸を進退動作させる心押軸
駆動手段とを備え、回転する主軸に支持されたワークの
端部を軸方向に押えて支持するテールストックにおい
て、上記心押軸の軸方向の位置を連続的に検出する心押
軸位置検出手段を設けたため、長さの種々異なるワーク
に対して、心押軸の進退動作の適正化を自動的に行え
る。上記主軸に支持されたワークの端部を上記心押軸で
支持する位置であるワーククランプ位置を検出するワー
ククラップ位置検出手段を設け、このワーククランプ位
置検出手段は、上記心押軸駆動手段により心押軸をワー
クの端部に向かって近づかせ、上記心押軸位置検出手段
による検出値に変化が無くなったときの心押軸位置検出
値をワーククランプ位置として検出するものとした場合
は、ワークの長さを簡単な制御で確実に自動検出でき、
ワーク長さに対応した制御のより一層の高度化が可能に
なる。上記心押軸駆動手段により心押軸をワーク側へ移
動させるときに、ワーククランプ位置検出手段で検出さ
れたワーククランプ位置の手前位置までは高速移動さ
せ、上記手前位置からワーククランプ位置までは低速移
動させる心押軸制御手段を設けた場合は、心押軸による
クランプ時の衝撃を緩和しながら、心押軸の動作時間が
短縮でき、ワーク加工のサイクルタイムの短縮が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるテールストック
の模式側面図である。
【図2】同テールストックの心押軸制御手段の概念構成
を示すブロック図である。
【図3】同心押軸制御手段の制御動作を示す流れ図であ
る。
【図4】(A)〜(C)はそれぞれ上記テールストック
を装備した工作機械の一例を示す正面図、側面図、およ
び平面図である。
【図5】同工作機械の拡大破断平面図である。
【図6】同工作機械のローダ省略状態の外観斜視図であ
る。
【図7】同工作機械の扉開き状態の部分拡大斜視図であ
る。
【図8】(A),(B)はそれぞれ同工作機械のベッド
の平面図および正面図である。
【図9】同ベッドの斜視図である。
【図10】(A)は同工作機械のテールストックの側面
図、(B)はその正面図、(C)は同図(A)のC−C
断面図である。
【図11】(A),(B)はそれぞれ同テールストック
の心押軸伸長状態および短縮状態をそれぞれ示す拡大水
平断面図である。
【図12】テールストックとタレット刃物台の関係を示
す概略正面図である。
【図13】主軸とテールストックと刃物台の位置関係を
示す破断平面図である。
【符号の説明】
1…工作機械本体 2…ローダ 9…主軸 9a…主軸チャック 10…主軸台 11…テールストック 12…刃物台 14…送り台 19…心押軸 30…テールストック本体 31…テールストックベース 38…心押軸駆動手段 39…心押軸位置検出手段 63…作動流体供給手段 71…心押軸制御手段 72…ワーククランプ位置検出手段 73…速度切換制御手段 74…待機位置制御手段 75…アラーム発生手段 Z0…原点位置 Z1…待機位置 Z2…低速切換位置 Z3…ワーククランプ Z4…心押軸入り位置 W…ワーク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テールストック本体と、このテールスト
    ック本体に進退自在に設置された心押軸と、この心押軸
    を進退動作させる心押軸駆動手段とを備え、回転する主
    軸に支持されたワークの端部を軸方向に押えて支持する
    テールストックにおいて、上記心押軸の軸方向の位置を
    連続的に検出する心押軸位置検出手段を設けたことを特
    徴とするテールストック。
  2. 【請求項2】 上記主軸に支持されたワークの端部を上
    記心押軸で支持する位置であるワーククランプ位置を検
    出するワーククランプ位置検出手段を設け、このワーク
    クランプ位置検出手段は、上記心押軸駆動手段により心
    押軸をワークの端部に向かって近づかせ、上記心押軸位
    置検出手段による検出値に変化が無くなったときの心押
    軸位置検出値をワーククランプ位置として検出するもの
    とした請求項1記載のテールストック。
  3. 【請求項3】 上記心押軸駆動手段により心押軸をワー
    ク側へ移動させるときに、ワーククランプ位置検出手段
    で検出されたワーククランプ位置の手前位置までは高速
    移動させ、上記手前位置からワーククランプ位置までは
    低速移動させる心押軸制御手段を設けた請求項2記載の
    テールストック。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102929208A (zh) * 2012-11-15 2013-02-13 德州德隆(集团)机床有限责任公司 数控车床尾座位置的控制方法
JP6928198B1 (ja) * 2020-12-04 2021-09-01 ヤマザキマザック株式会社 加工装置のテールストックの押し付け方法、加工装置、コンピュータプログラム、及び、コンピュータ読出可能な記憶媒体

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WO2022118474A1 (ja) * 2020-12-04 2022-06-09 ヤマザキマザック株式会社 加工装置のテールストックの押し付け方法、加工装置、コンピュータプログラム、及び、コンピュータ読出可能な記憶媒体

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