JP2003175388A - 重金属イオンの除去方法、及びそれに用いた陰イオン交換膜の再生方法 - Google Patents

重金属イオンの除去方法、及びそれに用いた陰イオン交換膜の再生方法

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剛 永谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高濃度塩類溶液又は工場廃液から重金属イオン
を効率よく、経済的に、かつ容易に除去する方法、及び
それに用いた陰イオン交換膜を再生する方法を提供す
る。 【解決手段】 重金属イオンを陰イオン交換膜に接触さ
せて重金属イオンを吸着させ、該陰イオン交換膜に吸着
された重金属イオンを分離させることにより、重金属イ
オンを除去し、陰イオン交換膜を再生すること特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重金属イオンの除
去方法及びそれに用いた陰イオン交換膜の再生方法に関
するものであり、より詳細には分離が困難な重金属イオ
ンを交換吸着した陰イオン交換膜から、簡単に重金属イ
オンを分離して陰イオン交換膜を再生させ得る方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在の工業的製塩は、海水をイオン交換
膜電気透析法により濃縮して、濃厚な塩水であるかん水
を生成するか、または天日塩、岩塩を溶解してかん水を
生成し、これを蒸発法によりさらに濃縮し、結晶を析出
させる方法によって塩を製造している。
【0003】ここで効率的に塩を製造するため、かん水
を蒸発濃縮する装置には金属製の蒸発結晶缶が多く用い
られ、缶内液には接液する金属材料から亜鉛などの重金
属イオンが微量に溶出する場合がある。そして、塩が結
晶化する際には塩化ナトリウムが優先的に結晶化するた
め、蒸発結晶缶から溶出する重金属イオンは結晶内に取
り込まれず、塩結晶を採取した後に蒸発結晶缶内に残る
にがり中に残留するため、かん水の濃縮開始時に比して
濃縮されてにがり(苦汁)中に残留することとなる。
【0004】このようにして、蒸発結晶缶から排出され
る製塩にがりは、これを原料として塩化カリウム、塩化
マグネシウム、硫酸マグネシウム、臭素、濃縮にがり
(濃厚苦汁)などを製造するにがり工業で多く利用され
ている。
【0005】しかしながら、にがり中に含有される重金
属イオンは、生産物に不純物として混入する恐れがある
ため、製塩にがり中に含有する重金属イオンを除去する
のが好ましく、その方法が求められている。
【0006】また製塩において、原料となる海水の汚染
もまた深刻な問題である。水質汚濁防止法などで定めら
れている特定有害重金属の、日本国内における排出量は
1970年代から低下しつつあるが、近年、鉛の地球科
学的汚染が注目されている通り、依然として海水汚染に
対する対策は必要であるといえる。
【0007】ここで、重金属イオンの除去方法として
は、これまでキレート樹脂を用いた吸着法などがある
が、海水や、にがりといった高濃度塩類溶液中には塩化
ナトリウム、カルシウム塩類、マグネシウム塩類等が高
濃度で含有されるため、これらの高濃度塩類成分が重金
属イオンより優先的に樹脂に吸着することを避けるた
め、前処理として酸、アルカリを用いたpH調整処理が
必須であった。また、これに使用する樹脂は高価であ
り、廃棄する場合も処理コストを要するため樹脂は再生
して再使用することとなるが、そのためには樹脂に吸着
したイオンの分離(溶離)処理、吸着能力を回復するた
めの酸、アルカリを用いた再生処理も必要であった。
【0008】更に、これらの方法で処理を行う場合、p
H調整、分離、再生と多数の工程が必要となり、その煩
雑な工程数に伴い処理コストも増加するため、高濃度塩
類溶液に含有する重金属イオンの除去方法としては適当
ではなかった。
【0009】一方、吸着法により重金属イオンを除去す
る方法には、ゼオライト、シリカゲル、ベントナイト等
の鉱物系酸化物吸着剤を用いることも提案されている。
これらの吸着剤ではその他の吸着剤で必要となるpH調
整、分離、再生の処理は不要であるが、吸着剤自体が高
価であり、また塩化ナトリウム、カルシウム塩類、マグ
ネシウム塩類を高濃度で含有する高濃度塩類溶液に対し
ては、重金属イオンの吸着能力が劣るという問題があ
る。
【0010】また、重金属イオンは、海水や、にがりと
いった高濃度塩類溶液中だけでなく、化学工場等から排
出される廃液中にも含有されている。当然ながらこれら
廃液からも、重金属イオンを除去することが好ましく、
その廃液の処理方法としては、キレート樹脂や陰イオン
交換樹脂等を使用した除去方法が知られている。しかし
これらの樹脂は、重金属イオンに対する吸着性が優れて
いる反面、重金属イオンの種類により、樹脂の重金属イ
オンに対する親和力が非常に強いため、吸着された重金
属イオンの回収および樹脂の再生利用が困難であるとい
う欠点がある。そのため、吸着イオンの回収、及び樹脂
の再生利用のためには特別な処理を施さなくてはなら
ず、非常に手間や費用がかかるため、より簡単で優れた
処理方法が求められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決するものであり、高濃度塩類溶液又は工場廃液から
重金属イオンを効率よく、経済的に、かつ容易に除去、
回収し、かつそれに用いた陰イオン交換膜を再生する方
法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、意外なことに陰イ
オン交換膜を用いることによって、上記目的が達成され
ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明は、下記(1)〜(10)に存する。 (1) 高濃度塩類溶液又は工場廃液からの重金属イオ
ンを除去する方法において、該重金属イオンを陰イオン
交換膜に接触させて重金属イオンを吸着させ、該陰イオ
ン交換膜に吸着された重金属イオンを分離させることに
より重金属イオンを除去することを特徴とする重金属イ
オンの除去方法。 (2) 高濃度塩類溶液からの重金属イオンの除去方法
である、上記(1)に記載の方法。 (3) 陰イオン交換膜が強塩基性陰イオン交換膜であ
る、上記(1)又は(2)に記載の方法。
【0013】(4) 重金属イオンの分離を、水を用い
て行うことを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれ
かに記載の方法。 (5) 重金属イオンの分離を、重金属イオンが吸着し
ている陰イオン交換膜を電極間に挟み、電位差を与え電
流を流すことによって行うことを特徴とする、上記
(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
【0014】(6) 重金属が、銅、亜鉛、カドミウム
及び水銀からなる群から選ばれる一種である上記(1)
〜(5)のいずれかに記載の方法。 (7) 重金属が、銅、亜鉛及びカドミウムからなる群
から選ばれる一種である上記(1)〜(6)のいずれか
に記載の方法。 (8) 重金属が水銀である、上記(1)又は(5)に
記載の方法。
【0015】(9) 重金属イオンを吸着している陰イ
オン交換膜の再生方法において、該重金属イオンを吸着
している陰イオン交換膜を水に浸漬させることを特徴と
する陰イオン交換膜の再生方法。 (10)重金属イオンを吸着している陰イオン交換膜の
再生方法において、該重金属イオンを吸着している陰イ
オン交換膜を電極間に挟み、電位差を与え電流を流すこ
とを特徴とする陰イオン交換膜の再生方法。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の重金属イオンの除去方法は、高濃度塩類溶液又
は工場廃液から容易に重金属イオンを除去する方法であ
り、陰イオン交換膜を使用することが特徴である。本発
明の方法は、特に高濃度塩類溶液からの重金属イオンの
除去方法に好適である。本発明において、高濃度塩類溶
液とは、限定されるものではないが、塩化ナトリウム、
塩化カリウム、塩化マグネシウム、及び塩化カルシウム
や、それらの混合液といった主に塩化物イオンを高濃度
含んだ溶液を意味し、具体的には海水、かん水、にがり
等が挙げられる。尚、溶液中の塩化物イオン濃度として
好ましくは0.3mol/L以上である。また、本発明
における工場廃液とは、化学工場等から排出される廃液
を意味する。
【0017】本発明の方法において使用し得る陰イオン
交換膜は、除去対象となる重金属イオンを吸着するもの
であれば特に限定されるものではないが、強塩基性の陰
イオン交換膜であるのが好ましい。また、重金属イオン
を含有する溶液が高濃度塩類溶液の場合には、食品加工
への使用を認められている仕様のものを用いるのが好ま
しい。そうすることにより、処理した海水やにがりを食
品加工にそのまま使用することが可能になる。本発明に
おいて使用できる陰イオン交換膜としては、具体的には
旭化成工業(株)製アシプレックス A−172、旭硝
子(株)製セレミオン ASV、及び(株)トクヤマ製
ネオセプタ ACS等が挙げられる。
【0018】本発明においては、まず初めに、上記した
陰イオン交換膜を、高濃度塩類溶液又は工場廃液に接触
させ、重金属イオンを陰イオン交換膜に吸着させる。吸
着方法は、重金属イオンが吸着している陰イオン交換膜
を、単に廃液に浸漬させて攪拌すればよく、使用する陰
イオン交換膜の耐熱温度以下、好ましくは常温(15℃
〜35℃)近辺で5時間以上攪拌するのが好ましい。本
発明において重金属としては、限定されるものではない
が、鉛、銅、亜鉛、カドミウム及び水銀等が挙げられ、
本発明の方法は特に重金属が銅、亜鉛、カドミウム及び
水銀の場合に好適である。
【0019】本発明において、陰イオン交換膜に吸着さ
れた重金属イオンの分離、即ち重金属イオンを吸着して
いる陰イオン交換膜の再生は、水を用いる方法や、電流
を用いる方法等によって行うことができる。分離は、水
中で攪拌して行う。この水を用いる方法は、銅、亜鉛及
びカドミウムイオンの除去に適し、特に亜鉛イオンの除
去に好適である。
【0020】また、電流を用いる方法は、重金属イオン
が吸着している陰イオン交換膜の両側に電位差を与える
ことにより電流を流せばよく、これによって樹脂に対す
る親和力が非常に強い重金属イオンであっても簡単に分
離させることが可能である。電流密度は特に制限はない
が、膜の耐久性や、水解などの問題が発生しない点に鑑
みて好ましくは2〜5A/dm2である。この電流を用
いる方法は、特に樹脂に対する親和力が非常に強い重金
属イオンである、水銀イオンの除去に適している。
【0021】陰イオン交換膜の両側に電位差を与えるた
めの装置としては電気透析槽が挙げられる。
【0022】電気透析装置としては、例えば図1に示す
通り、陰極・陽極間に、陰極側から陽極側にイオン交換
膜群 (陽イオン交換膜(C)/陰イオン交換樹脂(A)を1
組とする)を複数組設け、陽極側に陽イオン交換膜(C)
2枚追加することで構成されているものを使用可能であ
る。上述の構成により電極間は脱塩室、濃縮室、極室の
それぞれ用途を持つ3種の部屋に分けられ、脱塩室に重
金属含有水を循環させることにより、重金属含有水中の
重金属イオンを陰イオン交換膜に完全に吸着させる。陰
イオン交換膜に吸着された重金属イオンは陰イオンと配
位することにより負電荷を有しているため、電極間に電
位差を与えると、重金属イオンは電位勾配に従って濃縮
室側(陽極方向)に移動する。濃縮室を満たす、分離した
重金属イオン及び他の陰・陽イオン交換膜透過物質を含
む濃縮液はそのまま重金属廃液として排出する。陰極板
上では電気分解によってアルカリが生じるため、塩酸を
加えた塩化ナトリウム水溶液を極液として陰極室に通液
して中和する。なお、陰イオン交換膜は、上述した通り
除去対象となる重金属イオンを吸着するものを用いれば
よく、陽イオン交換膜に関しても限定されるものではな
い。
【0023】本発明においては、上記した様に、高濃度
塩類溶液又は工場廃液から重金属イオンを除去するのに
使用した陰イオン交換膜から、簡単に重金属イオンを分
離(溶離)させることができ、分離することによって陰
イオン交換膜は再生され、再度使用することが可能とな
る。尚、分離された重金属イオンは電位分離の場合は濃
縮液として、また水分離の場合は重金属を含んだ水とし
て回収し、必要によっては精製後に、他の用途などに再
使用することが可能である。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明の方
法を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。 (実施例1)塩化ナトリウム60g/kg、塩化カルシ
ウム50g/kg、塩化マグネシウム140g/kg及
び、重金属であるCu2+、Zn2+、Pb2+、Cd2+、H
2+のいずれかを50〜60mg/Lの濃度範囲で含有
したにがり相当溶液である高濃度塩類溶液を調製した。
尚、重金属イオン濃度は各重金属の塩化物を用いて調製
した。調製したそれぞれの高濃度塩類溶液100mLに
強塩基性陰イオン交換膜1gを浸漬させ、マグネチック
スターラーで膜表面の溶液が滞留しない程度に一定速度
で連続して24時間攪拌した。得られた高濃度塩類溶液
を常法により希釈し、ICP−AES法により高濃度塩
類溶液中の重金属イオン濃度を分析した。使用した陰イ
オン交換膜はNo.5Aのろ紙を用いて膜表面の水分を
ふき取り、洗浄液である超純水100mLに浸漬させ、
マグネチックスターラーで一定程度に連続して24時間
攪拌、洗浄した。得られた洗浄液中の重金属イオン濃度
をICP−AES法により分析した。その結果を表1に
示す。
【0025】表1に示される通り、Zn2+、Cd2+、H
2+はほぼ全量が吸着除去された。またCu2+について
は60%、Pb2+については5%程度が吸着除去され
た。また表2に、超純水を用いて陰イオン交換膜から分
離させた各重金属イオンの回収割合を示した。表2に示
される通り、超純水で洗浄することによりZn2+、Pb
2+は容易に陰イオン交換膜から分離することが判る。ま
たCd2+、Cu2+においてもその吸着量の45〜70%
程度が分離することが確認された。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】(実施例2)塩化ナトリウム30g/kg
及び、重金属であるZn2+、Pb2+、Cd2+、Hg2+
いずれかを100〜500mg/Lの濃度範囲で含有し
た海水相当溶液である高濃度塩類溶液を調製した。重金
属イオン濃度は各重金属の塩化物を用いて調製した。調
製したそれぞれの高濃度塩類溶液100mLに強塩基性
陰イオン交換膜1gを浸漬させ、実施例1と同様にマグ
ネチックスターラーで24時間攪拌した。得られた高濃
度塩類溶液を常法により希釈し、ICP−AES法によ
り高濃度塩類溶液中の重金属イオン濃度を分析した。使
用した陰イオン交換膜はNo.5Aのろ紙を用いて膜表
面の水分をふき取り、洗浄液である超純水100mLに
浸漬させ、実施例1と同様にして24時間攪拌、洗浄し
た。得られた洗浄液中の重金属イオン濃度をICP−A
ES法により分析した。その結果を表3に示す。
【0029】表3に示される通り、Cd2+、Hg2+はほ
ぼ全量が吸着除去された。またZn 2+については55
%、Pb2+については30%程度が吸着除去された。ま
た表4に示す通り、超純水で洗浄することによりZn
2 +は容易に陰イオン交換膜から分離することが判る。
またPb2+、Cd2+においても吸着量の20〜40%程
度が分離することが確認された。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】(実施例3)塩化ナトリウム30g/L、
及び塩化水銀を30mg/Lを含有した重金属含有水を
調製した。本溶液を図1に示す電気透析装置の脱塩室に
5時間程度通液した。重金属含有水中の水銀イオン濃度
がほぼ0mg/Lとなるのを確認した後、両電極板間に
電位差を与えることにより4A/dm2の電流を流し、
排出される重金属廃液を1時間ごとにサンプリングし
た。重金属廃液の水銀イオン濃度をICP−AES法に
より分析した。重金属廃液に含まれる水銀イオン量か
ら、陰イオン交換膜の再生率を計算した。図2に示され
る通り、30時間の再生処理により、膜に吸着された水
銀イオンの50%以上は分離し、重金属廃液として排出
された。
【0033】
【発明の効果】本発明の除去方法は、高濃度塩類溶液又
は工場廃液の前処理が不要であり、簡便かつ効率的に重
金属を除去、回収することが可能である。また、通常、
陰イオン交換膜は一定規格の寸法で使用するため、一部
が破損することにより廃棄する場合がほとんどであるの
に対して、本発明の除去方法においては陰イオン交換膜
の寸法に制限はなく、このような廃棄予定の膜を利用す
ることもでき、経済的である。更には、従来分離が困難
であるとされていた重金属イオンであっても、交換吸着
した陰イオン交換膜から重金属を回収することが可能と
なり、それと同時に、陰イオン交換膜も容易に再生する
ことができる。また本発明の方法は、高価な薬品は使用
しない点からも経済的に有効な方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において使用された電気透析装
置の構造を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例における陰イオン交換膜の再生
効果を表すグラフである。
【符号の説明】
A 陰イオン交換膜 C 陽イオン交換膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高濃度塩類溶液又は工場廃液からの重金
    属イオンを除去する方法において、該重金属イオンを陰
    イオン交換膜に接触させて重金属イオンを吸着させ、該
    陰イオン交換膜に吸着された重金属イオンを分離させる
    ことにより重金属イオンを除去することを特徴とする重
    金属イオンの除去方法。
  2. 【請求項2】 高濃度塩類溶液からの重金属イオンの除
    去方法である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 陰イオン交換膜が強塩基性陰イオン交換
    膜である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 重金属イオンの分離を、水を用いて行う
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 重金属イオンの分離を、重金属イオンが
    吸着している陰イオン交換膜を電極間に挟み、電位差を
    与え電流を流すことによって行うことを特徴とする、請
    求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 重金属が、銅、亜鉛、カドミウム及び水
    銀からなる群から選ばれる一種である請求項1〜5のい
    ずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 重金属が、銅、亜鉛及びカドミウムから
    なる群から選ばれる一種である請求項1〜6のいずれか
    一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 重金属が水銀である、請求項1又は5に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 重金属イオンを吸着している陰イオン交
    換膜の再生方法において、該重金属イオンを吸着してい
    る陰イオン交換膜を水に浸漬させることを特徴とする陰
    イオン交換膜の再生方法。
  10. 【請求項10】重金属イオンを吸着している陰イオン交
    換膜の再生方法において、該重金属イオンを吸着してい
    る陰イオン交換膜を電極間に挟み、電位差を与え電流を
    流すことを特徴とする陰イオン交換膜の再生方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103196892A (zh) * 2013-04-02 2013-07-10 天津虹炎科技有限公司 一种测定土壤中金属元素汞的方法
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