JP2003175381A - 廃棄物の処理システム及び廃棄物の処理方法 - Google Patents

廃棄物の処理システム及び廃棄物の処理方法

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JP2003175381A
JP2003175381A JP2001379277A JP2001379277A JP2003175381A JP 2003175381 A JP2003175381 A JP 2003175381A JP 2001379277 A JP2001379277 A JP 2001379277A JP 2001379277 A JP2001379277 A JP 2001379277A JP 2003175381 A JP2003175381 A JP 2003175381A
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waste
self
propelled
machine
soil
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JP2001379277A
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English (en)
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Yoko Sugisawa
養康 杉澤
Manabu Hirose
学 広瀬
Takumi Sasagawa
巧 笹川
Tsuneo Hashimoto
恒男 橋本
Hisashi Sakano
久司 坂野
Takami Kusaki
貴巳 草木
Yoshihiro Kusunoki
義裕 楠
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JAPAN CLEAN KK
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
JAPAN CLEAN KK
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】環境に悪影響を与えることなく、処分場に埋設
された廃棄物の減容処理を行うことができる廃棄物の処
理システム及び及ぴ処理方法を提供する。 【解決手段】最終処分場1の覆土3下のプラスチック類
又はゴム類を含む廃棄物2を引き上げ前に掘り起こす自
走式掘削機械500と、掘り起こした廃棄物2を引き上
げる自走式引き上げ機械600と、引き上げられた廃棄
物2を把持して投入するフォーク804cを備えた自走
式投入機械800と、投入した廃棄物2を受け入れてプ
ラスチック類又はゴム類を選別分離する自走式選別機械
400と、その分離したプラスチック類又はゴム類を圧
縮減容する圧縮機械1000とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物の処理シス
テム及び廃棄物の処理方法に係り、更に詳しくは、例え
ば最終処分場に埋設された廃棄物の減容に好適な廃棄物
の処理システム及び廃棄物の処理方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】廃棄物(ごみ)は、大きく分けて一般家
庭や小売店、レストランから出される一般廃棄物と、事
業活動に伴って生じた産業廃棄物に分けられる。中でも
産業廃棄物は、事業活動に伴って生じることから特性の
性状のものが大量に発生する場合が多く、他の製品の原
料として再利用可能なものもある反面、再利用困難なも
のは無害化や安定化等の処理を行った後最終処分場に埋
設処分される。この最終処分場は種々の形式が存在する
が、自然との共生を目的とするものとしては、例えば雨
水などによって汚水が生じない廃プラスチック類、ゴム
くず、金属くず、ガラスくず、がれき類等の廃棄物をそ
のまま埋設する安定型最終処分場がある。
【0003】ここで、近年、廃棄物の増加に伴ってこれ
を埋設する最終処分場が不足しており、処分場内に投棄
された廃棄物を処分場から取出して減容処理することに
より、最終処分場の延命化を図ることが必要になりつつ
ある。このような背景に基づき、最終処分場内に埋設さ
れた廃棄物の減容処理を行うものとして、従来、例えば
特開2001−232325号公報に記載のものがあ
る。
【0004】この従来技術は、最終処分場から廃棄物を
掘り起こし、この掘り起した廃棄物を、加熱処理炉で加
熱処理し、この加熱処理炉で処理した処理済み残渣をさ
らに溶融処理炉にて溶融処理し、最後に残った溶融スラ
グを改めて別の場所に埋め立て処理するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、以下の課題が存在する。すなわち、
上記従来技術では、処分場に埋設されたすべての廃棄物
を加熱処理炉にて加熱処理し、さらに処理済み残渣を溶
融処理するようになっており、この加熱処理及び溶融処
理の際に膨大な量の高温排ガスを周囲環境へ排出するこ
とになる。このため、その処理を行う周辺において木々
の生存が難しくなる等、自然環境に悪影響を与える可能
性がある。
【0006】本発明は、上述の事柄に基づいてなされた
もので、環境に悪影響を与えることなく、処分場に埋設
された廃棄物の減容処理を行うことができる廃棄物の処
理システム及び及ぴ処理方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明の廃棄物の処理システムは、処分場の
覆土下より引き上げられたプラスチック類又はゴム類を
含む廃棄物を把持して投入するフォークを備えた自走式
投入機械と、前記フォークで投入した前記廃棄物を受け
入れてその廃棄物からプラスチック類又はゴム類を選別
分離する第1自走式選別機械とを備える。
【0008】例えば安定型最終処分場では、雨水などに
よって汚水が生じない廃プラスチック類、ゴムくず、金
属くず、ガラスくず、がれき類等の廃棄物がそのまま埋
設処分されている。ここで、これら廃棄物のうち廃プラ
スチック類、ゴムくずについては、加熱処理や溶融処理
を行うことなく減容するには、圧縮処理が最も効果的で
ある。ところが、通常、最終処分場では、所定厚さの廃
棄物の層とその上部を多う覆土(土砂や石を含む)の層
とが交互に積層されているため、廃プラスチック類又は
ゴムくずを含む廃棄物を埋設状態から掘り起こし引き上
げる際には、どうしても覆土に含まれる土砂や石が混入
した状態で引き上げられることとなる。仮に、覆土のみ
をまず掘削除去した後に廃棄物の層を引き上げるように
しても、上記の積層は常に明確に水平に形成されている
とは限らないため、廃棄物中にある程度の土砂や石の混
入は避けられない。この土砂や石は圧縮が困難であり、
また粒度に応じて選別することで再利用が可能であるこ
とから、引き上げられたプラスチック類又はゴム類等を
含む廃棄物から、混入した土砂や石とを選別回収する必
要がある。
【0009】しかしながら、このような土砂や石の混入
したプラスチック類又はゴム類等を、例えば振動篩い等
を備えた選別機械にそのまま投入すると、比較的大きな
廃ブラスチック片やゴムくず等の上に土砂や石が載置さ
れたままの状態でスクリーン上を通過してしまい、スク
リーンによって土砂や石を選別するのが困難であり、こ
の結果選別性能が著しく低下する。
【0010】そこで、本発明においては、処分場の履土
下より一旦引き上げられたプラスチック類又はゴム類を
含む廃棄物を、まず、自走式投入機械のフォーク(グラ
ップル)でつまみ上げるように把持して第1自走式選別
機械に投入する。このようにすることにより、例えば油
圧ショベルのバケットで土砂や石ごとすくい上げる場合
に比べ、より確実にプラスチック類又はゴム類のみを選
択的につまみあげることができるとともに、つまみあげ
たプラスチック類又はゴム類に付着残存している土砂や
石についても、投入直前にフォークの隙間からふるい落
とすことができる(予選別機能)。こうして、第1自走
式選別機械への投入前にある程度土砂や石を取り除いた
形で、プラスチック類又はゴム類を第1自走式選別機械
に投入することにより、上述した土砂や石の混入したプ
ラスチック類又はゴム類をそのまま投入した場合に比
べ、第1自走式選別機械の選別性能を大きく向上するこ
とができる。
【0011】したがって、引き上げられた廃棄物から、
混入した土砂や石とを回収し、プラスチック類又はゴム
類のみを選別することができる。これにより、これら選
別したプラスチック類又はゴム類を圧縮処理して減容す
ることが可能となるので、すべての廃棄物に対し加熱処
理及び溶融処理を行う従来技術のように高温排ガスで環
境に悪影響を与えることなく、廃棄物の減容処理を行う
ことができる。
【0012】(2)また上記目的を達成するために、本
発明の廃棄物の処理システムは、処分場の覆土下より引
き上げられたプラスチック類又はゴム類を含む廃棄物を
把持して投入するフォークを備えた自走式投入機械と、
前記フォークで投入した前記廃棄物を受け入れてその廃
棄物からプラスチック類又はゴム類を選別分離する第1
自走式選別機械と、その分離したプラスチック類又はゴ
ム類を圧縮減容する圧縮機械とを備える。
【0013】(3)上記(1)又は(2)において、好
ましくは、前記覆土下の廃棄物を引き上げ前に掘り起こ
す第1自走式掘削機械をさらに備える。
【0014】処分場に埋設された廃棄物は、長年の間に
押し固められた状態となっていることが多いので、この
ような場合に引き上げ前に掘り起こすことで、より確実
かつ円滑な廃棄物引き上げ作業が可能となる。
【0015】(4)上記(1)乃至(3)のいずれか1
つにおいて、また好ましくは、前記覆土下より引き上げ
られた廃棄物中の鉄屑を、前記第1自走式選別機械への
投入前に選別回収する第2自走式選別機械をさらに備え
る。
【0016】これにより、回収した鉄屑をそのままある
いは別途圧縮することにより、資源として再利用するこ
とが可能となる。
【0017】(5)上記(1)乃至(4)のいずれか1
つにおいて、また好ましくは、前記覆土下の廃棄物の引
き上げ前に前記覆土を掘削する第2自走式掘削機械をさ
らに備える。
【0018】(6)また上記目的を達成するために、本
発明の廃棄物の処理方法は、処分場の覆土下より引き上
げられたプラスチック類又はゴム類を含む廃棄物を、フ
ォークを備えた自走式投入機械で把持して自走式選別機
械に投入し、この自走式選別機械で前記投入した廃棄物
からプラスチック類又はゴム類を選別分離する。
【0019】(7)また上記目的を達成するために、本
発明の廃棄物の処理方法は、処分場の覆土下より引き上
げられたプラスチック類又はゴム類を含む廃棄物を、フ
ォークを備えた自走式投入機械で把持して自走式選別機
械に投入し、この自走式選別機械で前記投入した廃棄物
からプラスチック類又はゴム類を選別分離し、その分離
したプラスチック類又はゴム類を圧縮機械で圧縮減容す
る。
【0020】(8)また上記目的を達成するために、本
発明の廃棄物処理方法は、処分場の覆土下のプラスチッ
ク類又はゴム類を含む廃棄物を、フォークを備えた自走
式引き上げ機械で把持して引き上げ一旦所定位置に貯留
し、その貯留した廃棄物を、フォークを備えた自走式投
入機械で把持して自走式選別機械に投入し、この自走式
選別機械で前記投入した廃棄物からプラスチック類又は
ゴム類を選別分離し、その分離したプラスチック類又は
ゴム類を圧縮機械で圧縮減容する。
【0021】本発明においては、処分場の覆土下のプラ
スチック類又はゴム類を含む廃棄物を、まず自走式引き
上げ機械のフォークで把持し引き上げて一旦所定位置に
貯留させた後、さらに自走式投入機械のフォークで把持
して自走式選別機械に投入する。すなわち、自走式投入
機械のフォークで把持し投入する前に、引き上げ時にも
フォークで把持する手順が加わることにより、フォーク
による予選別機能が2倍となり、さらに確実に混入した
土砂や石を取り除くことができる。
【0022】(9)上記(7)又は(8)において、好
ましくは、前記圧縮減容したプラスチック類又はゴム類
を再度処分場の覆土下に埋め戻す。
【0023】これにより、プラスチック類又はゴム類が
減容されている分、処理前に比べて埋め戻し後の廃棄物
全体の量を低減できるので、処分場における廃棄物全体
の埋設深さを縮小できる。この結果、処分場の処理寿命
の延命化を図ることができる。
【0024】(10)上記(6)乃至(9)のいずれか
1つにおいて、好ましくは、前記覆土下の廃棄物を引き
上げ前に自走式掘削機械で掘り起こす。
【0025】(11)上記(6)乃至(10)のいずれ
か1つにおいて、また好ましくは、前記覆土下より引き
上げられた廃棄物中の鉄屑を、前記自走式選別機械への
投入前に、他の自走式選別機械で選別回収する。
【0026】(12)上記(6)乃至(11)のいずれ
か1つにおいて、また好ましくは、前記覆土下の廃棄物
の引き上げ前に自走式掘削機械で前記覆土を掘削する。
【0027】(13)上記(12)において、さらに好
ましくは、前記掘削した覆土を自走式選別機械へ投入
し、この自走式選別機械で前記投入した覆土を粒度に応
じて選別分離する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の廃棄物処理方法及
びこれを実施する廃棄物処理システムの一実施の形態を
図面を参照しつつ説明する。
【0029】本実施の形態による廃棄物処理方法は、プ
ラスチック類(例えば、いわゆる廃プラスチック類、ビ
ニール類、あるいはスポンジ状のもの等も含む)及びゴ
ム類(例えば、いわゆるゴムくず、タイヤ、チューブの
一部等も含む)からなる廃棄物が投棄埋設された安定型
最終処分場に対して本発明を適用した場合の実施の形態
であり、大きく分けて、その廃棄物の上方を覆う覆土を
掘削・選別する工程と、廃棄物自体を掘削・選別する工
程とからなる。以下、その工程毎に分けてシステム構成
及び詳細手順を説明する。
【0030】(1)覆土の掘削・選別 図1は、覆土の掘削・選別を行うときのシステムの全体
配置を表す上面図である。図1において、1は対象とな
る最終処分場(あるいは処分場内の一部分領域、以下同
様)であり、100は自走式掘削機械(この例では油圧
ショベル)、200は自走式土砂移送機械(この例では
ホイールローダ)、300は自走式投入機械(この例で
は油圧ショベル)、400は自走式選別機械である。
【0031】(1−1)覆土の掘削 図2は、図1中A方向から見た一部断面で示す矢視側面
図である。この図2及び前述の図1において、最終処分
場1には、プラスチック類及びゴム類等からなる廃棄物
2の層と、この廃棄物2の上方を覆う覆土3(特に地表
側に露出した最上層を表土と称する場合もある)の層と
が、交互に積層するように埋設されている。
【0032】前記の自走式掘削機械100は、この例で
は、建設現場等で用いられる油圧ショベルである。すな
わち、走行手段としての無限軌道履帯101aを備えた
走行体101と、この走行体101の上部に旋回装置
(旋回輪)103を介して360°旋回可能に設けられ
た旋回体102と、この旋回体102に回動自在に接続
された多関節型のフロント装置104(ブーム104
a、アーム104b、及びバケット104c)とを備え
ている。
【0033】このような自走式掘削機械100を用い
て、最終処分場1内に埋設された覆土2を掘削してバケ
ット104c内にすくい込み、旋回体102を旋回させ
て最終処分場1脇に覆土の山4を形成する。
【0034】なお、自走式掘削機械100は、上記履帯
101aに代えて車輪を備えたホイール式の走行体を有
する油圧ショベルとしてもよい。あるいは自走式でさえ
あれば油圧ショベルにも限られず、油圧式以外の動力で
動作する機械を用いてもよい。
【0035】(1−2)覆土の移送 図3は、図1中B方向から見た矢視側面図である。この
図3及び前述の図1において、前記の自走式土砂移送機
械200は、この例では、建設現場等で用いられるホイ
ールローダである。すなわち、前輪201及び後輪20
2と、これら前輪・後輪201,202によって走行す
るフロントフレーム203及びリヤフレーム204と、
フロントフレーム203に設けられたバケット205
と、リヤフレーム204に設けられた運転席206とを
有し、フロントフレーム203とリヤフレーム204と
を屈曲させることにより操舵(進行方向の変更)が行わ
れるものである。
【0036】このような自走式土砂移送機械200を用
いて、上記覆土の山4をバケット205内に順次すくい
込んで運搬し、前述の自走式投入機械300側に新たに
覆土の山5を形成する。
【0037】(1−3)覆土の投入 前記の自走式投入機械300は、この例では、前述の自
走式掘削機械100と同様の構造の油圧ショベルであ
り、前記走行体101、前記旋回体102、前記旋回装
置、及び前記フロント装置104(ブーム104a、ア
ーム140b、バケット104c)と同等の走行体30
1、旋回体302、旋回装置303、及びフロント装置
304(ブーム304a、アーム304b、バケット3
04c)を備えている。そして、投入の便宜を図るため
に、例えば図3に示すように、前記自走式掘削機械10
0、前記自走式土砂移送機械200、及び前記自走式選
別機械400よりも一段高い設置面6上に配置されてい
る。
【0038】このような自走式投入機械300を用い
て、前述の覆土の山5を掘削してバケット304c内に
すくい込み、そのすくい込んだ覆土を旋回体302を旋
回させて自走式選別機械400に投入する。
【0039】(1−4)覆土の選別 図4(a)は、図3に示した自走式選別機械400の拡
大側面図であり、図4(b)はその上面図である。これ
ら図4(a)及び図4(b)において、自走式選別機械
400は、前記自走式投入機械300のバケット304
cにより選別対象物(この場合は覆土、以下同様)が投
入され、その選別対象物を粒度に応じて複数の群(この
例では3つの群)に選別する篩ユニット401(振動選
別機械)を搭載した選別機本体402と、この選別機本
体402の下方に設けられ無限軌道履帯403aを備え
た走行体403と、前記篩ユニット401で選別された
前記3つの群のうち最も粒度の小さいものを受け入れ、
自走式選別機械400の後方側(図4(a)中右側)に
運搬し排出(搬出)する排出コンベア404とを有す
る。
【0040】前記篩ユニット401は、上下方向振動を
含み揺動可能な傾斜型振動篩であり、上・下2段にそれ
ぞれ装着された上部格子部材(上スクリーン)405及
び下部格子部材(下スクリーン)406と、上・下スク
リーン405,406上を流れてきた選別対象物(=前
記3つの群のうち最も粒度の大きいもの及び中間の粒度
のもの)を受け入れ、自走式選別機械400の幅方向一
方側(図4(b)中上側)及び幅方向他方側(図4
(b)中下側)にそれぞれ運搬し排出(搬出)する上・
下サイドコンベア407,408とを有している。
【0041】前記上・下スクリーン405,406は、
加振用油圧モータ409の駆動力をベルト410を介し
回転ドラム411に伝達して回転させることにより加振
され振動する。これにより、その格子状又は網状構造の
間にある間隙(図示せず)の寸法に基づき、前記自走式
投入機械300から導入された選別対象物を目標粒度以
下であるものと目標粒度より大きいものとに選別し(但
し目標粒度の設定は上スクリーン405よりも下スクリ
ーン406のほうが小さくなっている)、目標粒度以下
であるものを前記間隙から落下させるとともに目標粒度
より大きいものを図4(a)中左側へ流下させ排出する
ようになっている。
【0042】前記サイドコンベア407,408は、自
走式選別機械400の幅方向中心部から前記幅方向の一
方側(図4(b)中上側)及び他方側(図4(b)中下
側)へ向かってそれぞれ延設されている。これらサイド
コンベア407,408は、互いにほぼ同一構造であ
り、コンベア用油圧モータ412の駆動力でベルト41
3を循環駆動させることにより、前記上・下スクリーン
405,406から導入した選別物を図4(b)中上方
及び図4(b)中下方へそれぞれ搬送し排出するように
なっている。
【0043】以上のような構成の自走式選別機械400
を用いて、自走式投入機械300から投入された覆土
を、前述の上・下スクリーン405,406の大小2つ
の目標粒度に応じて篩ユニット401にて3つの群に篩
い分け、図1に示すように、最も粒度が大きい群(例え
ば玉石)7は上スクリーン405からサイドコンベア4
07にて排出し、粒度が中程度の群(例えば比較的大粒
度の土砂)8は下スクリーン406からサイドコンベア
408にて排出し、最も粒度が小さい群(例えば比較的
小粒度の土砂)は排出コンベア404にて排出し、それ
ぞれ地表面に区別して積載する。
【0044】その後、各群6,7,8は、それぞれ例え
ば図示しない自走式土砂移送機械(ホイールローダ等)
により適宜の場所に移送し、粒度が中程度及び小さい群
(土砂)8,9は例えば最終処分場1の埋設用の覆土と
なる土砂製品として保管する一方、最も粒度が大きい群
(玉石等)7は例えばリサイクル用の石製品として別管
理して販売する。
【0045】(2)廃棄物(ごみ)の掘削・選別 図5は、上記のような覆土掘削・選別手順の後に実施す
る廃棄物の掘削・選別手順を行うときのシステムの全体
配置を表す上面図である。図1〜図4と同等の部分には
同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図5におい
て、500は自走式掘削機械(この例では油圧ショベ
ル)、600は自走式引き上げ機械(この例では後述の
フォークを備えた油圧ショベル)、700は自走式選別
機械(この例では後述の磁力吸着機を備えた油圧ショベ
ル)、800は自走式投入機械(この例では後述のフォ
ークを備えた油圧ショベル)、900は自走式移送・投
入機械(この例では後述のフォークを備えた油圧ショベ
ル)、1000は圧縮機械、1100はこの圧縮機械1
000を搭載したトレーラである。
【0046】(2−1)廃棄物の掘り起こし 図6は、図5中C方向から見た一部断面で示す矢視側面
図である。この図6及び前述の図5において、前記の自
走式掘削機械500は、この例では、前述の自走式掘削
機械100や自走式掘削機械300と同様の構造の油圧
ショベルであり、前記走行体101、前記旋回体10
2、前記旋回装置103、及び前記フロント装置104
(ブーム104a、アーム104b、バケット104
c)と同等の走行体501、旋回体502、旋回装置5
03、及びフロント装置504(ブーム504a、アー
ム504b、バケット504c)を備えている。
【0047】このような自走式掘削機械500を用い
て、前述の工程(1−1)で覆土3(この場合は最上層
に露出していたもの、表土ともいう)が除去された後地
表側に露出している廃棄物2をバケット504cにて掘
り起こし、自走式引き上げ機械600にて引き上げやす
いようにする。すなわち、最終処分場1に埋設された廃
棄物は、長年の間に押し固められた状態となっているこ
とが多いので、引き上げ前に掘り起こすことで、より確
実かつ円滑な廃棄物引き上げ作業が可能となる。なお、
自走式掘削機械500として、前述の工程(1−1)で
説明した自走式掘削機械100をそのまま流用しても良
いことは言うまでもない。
【0048】(2−2)廃棄物の引き上げ 前記の自走式引き上げ機械600は、この例では、いわ
ゆるハイキャブタイプの油圧ショベルである。すなわ
ち、走行手段としての無限軌道履帯601aを備えた走
行体601と、この走行体601の上部に旋回装置(旋
回輪)603を介して360°旋回可能に設けられた旋
回体602と、この旋回体602に回動自在に接続され
た多関節型のフロント装置604(ブーム604a、ア
ーム604b、及びフォーク(グラップルともいう)60
4c)とを備えている。このとき、旋回体602に設け
られた運転室(キャブ)605は、運転室支持台606
を介し通常の油圧ショベルよりも高い位置に搭載され、
運転室605に搭乗した操作者がかなり広範囲に周囲を
見渡せるようになっている。またフォーク604cは、
この種のいわゆるアタッチメントとして公知のものであ
り、把持対象物を把持可能な複数の爪状の把持部材60
8を備え、これら把持部材608を図示しない油圧アク
チュエータで開いたり閉じたりすることが可能となって
いる。
【0049】このような自走式引き上げ機械600を用
いて、前記自走式掘削機械500にて掘り起こされた廃
棄物2をフォーク604cで把持して引き上げ、旋回体
602を旋回させ、予め敷き詰めていた鉄板7の上の所
定位置に一旦貯留し、廃棄物の山8を形成する。
【0050】(2−3)鉄屑の除去 図7は、図5中D方向から見た矢視側面図である。この
図7及び前述の図5において、前記の自走式選別機械7
00は、この例では、前述の自走式引き上げ機械600
と同様の構造の油圧ショベルであり、前記走行体60
1、前記旋回体602、前記旋回装置603、前記フロ
ント装置604、運転室605、及び運転室支持台60
6と同等の走行体701、旋回体702、旋回装置70
3、フロント装置704、運転室705、及び運転室支
持台706を備えている。但し、フロント装置704で
は、前記のブーム604a及びアーム604bと同様の
ブーム704a及びアーム704bを備える一方で、前
記フロント装置604のフォーク604cに代え、図示
しない磁力発生手段の磁力を用いて鉄屑等を吸着可能な
磁力吸着機704cを設けている。
【0051】このような自走式選別機械700を用い
て、前記自走式引き上げ機械600にて引き上げられ一
旦貯留された廃棄物2に含まれる鉄屑等9を磁力吸着機
704cで吸着して選別分離し、旋回体702を旋回さ
せ、例えば鉄板7外の上の所定位置にスクラップの山1
0として積載する。なお、この自走式選別機械700と
して、前述の自走式引き上げ機械600のフォーク60
4cを磁力吸着機704cに付け替えて使用しても良い
ことは言うまでもない。この場合、予めこのようなアタ
ッチメントの付け替えを素早くできるタイプの油圧ショ
ベルを使用しても良い。
【0052】なお、上記スクラップは、例えば図示しな
い自走式積み込み機械(ホイールローダ、あるいは油圧
ショベル等)によりダンプトラック等に積み込んで適宜
の場所に移送し、例えばリサイクル用の製品又は半製品
として別管理して販売するか、あるいは最終処分場1の
別の領域又は別の最終処分場にて再び安定的に埋設処分
する。
【0053】(2−4)廃棄物を選別機械へ投入 図8は、図5中E方向から見た矢視側面図である。この
図8及び前述の図5において、前記の自走式投入機械8
00は、この例では、前述の自走式引き上げ機械600
と同様の構造の油圧ショベルであり、前記走行体60
1、前記旋回体602、前記旋回装置603、前記フロ
ント装置604(ブーム604a、アーム604b、及
びフォーク604c)、及び運転室605と同等の走行
体801、旋回体802、旋回装置803、フロント装
置804(ブーム804a、アーム804b、及びフォ
ーク804c)、及び運転室805を備えている。な
お、運転室805は、前記自走式引き上げ機械600の
運転室605のようなハイキャブタイプのものではな
く、通常の高さに設置されている。
【0054】このような自走式投入機械800を用い
て、前記自走式選別機械700にて鉄屑9等が除去され
山8として積載された廃棄物2をフォーク804cの把
持部材808で順次把持し、旋回体702を旋回させ、
自走式選別機械400の前述した篩い手段401へ投入
する。なお、この自走式投入機械800として、前述の
自走式引き上げ機械600をそのまま流用しても良いこ
とは言うまでもない。
【0055】(2−5)廃棄物の選別 前述した構成の自走式選別機械400は、こうして自走
式投入機械800で投入した廃棄物2を、前述の上・下
スクリーン405,406の大小2つの目標粒度に応じ
て篩ユニット401にて、主としてプラスチック類及び
ゴム類等からなる最も粒度が大きい群10、主として石
からなる粒度が中程度の群11、及び主として土砂から
なる粒度が小程度の群との3つの群12に篩い分ける。
そして、主としてプラスチック類及びゴム類等からなる
群10を上スクリーン405からサイドコンベア407
にて排出し予め敷き詰めていた前記鉄板7の上の別の所
定位置に一旦積載し、主として石からなる群11を下ス
クリーン406からサイドコンベア408にて排出し地
表面に積載し、主として土砂からなる群12は排出コン
ベア404にて排出し地表面に積載する。
【0056】そして、群11,12は、それぞれ例えば
図示しない自走式積み込み機械(ホイールローダ、ある
いは油圧ショベル等)によりダンプトラック等に積み込
んで適宜の場所に移送し、例えばリサイクル用の土砂製
品又は半製品として保管する。
【0057】(2−6)廃棄物を圧縮機械へ投入 また、主としてプラスチック類及びゴム類等からなる群
10は、自走式移送・投入機械900(詳細構造は後述
の図9参照)を用いて移送し、前記鉄板7の上のさらに
別の所定位置に山13として一旦積載貯留し、さらに再
び自走式移送・投入機械900を用いて圧縮機械100
0に投入する。
【0058】図9はこのときの投入状況を表す図5中F
方向から見た矢視側面図に相当する図である。この図9
及び前述の図5において、前記の自走式移送・投入機械
900は、この例では、前述の自走式引き上げ機械60
0と同様の構造のいわゆるハイキャブタイプの油圧ショ
ベルであり、前記走行体601、前記旋回体602、前
記旋回装置603、前記フロント装置604(ブーム6
04a、アーム604b、フォーク604c)、前記運
転室605、及び前記運転室支持台606と同等の走行
体901、旋回体902、旋回装置903、及びフロン
ト装置904(ブーム904a、アーム904b、フォ
ーク904c)、前記運転室905、及び前記運転室支
持台906を備えている。
【0059】このような自走式移送・投入機械900を
用いて、前述したようにサイドコンベア407から山1
0として積載されたプラスチック類及びゴム類等をフォ
ーク904cの把持部材908にて移送し山13として
一旦積載貯留するとともに、さらに圧縮機械1000に
投入する。なお、この自走式移送・投入機械900とし
て、前述の自走式引き上げ機械600又は自走式投入機
械800をそのまま流用しても良いことは言うまでもな
い。
【0060】(2−7)廃棄物の圧縮 図10は、図5中G方向から見た矢視側面図である。こ
の図10及び前述の図5において、前記のトレーラ11
00は、トレーラヘッド部1101と荷台部1102と
を備えている。前記の圧縮機械1000はこの荷台部1
102に搭載されており、ホッパ1001と、ハウジン
グ1005と、油圧シリンダ1002と、この油圧シリ
ンダ1002のロッド部1002aの先端に固定された
圧縮ピストン1003と、開閉扉1004aを備えた開
閉機構1004とを備えている。
【0061】上記のようにして自走式移送・投入機械9
00のフォーク904cでプラスチック類及びゴム類等
を圧縮機械1000のホッパ1001に投入する。その
後、開閉扉1004を閉じ状態にして油圧シリンダ10
02を伸長させることにより、ホッパ1001から投入
された圧縮対象物(この例ではプラスチック類及びゴム
類等)を圧縮ピストン1003で圧縮し減容化する。こ
の後開閉扉1004を開き状態としてさらに油圧シリン
ダ1002を伸長させることにより、圧縮されたプラス
チック類及びゴム類等(以下、圧縮ごみという)14を
ハウジング1005の出口側端部1005aより順次払
い出す。
【0062】これら払い出した圧縮ごみ14は、トレー
ラ荷台部1102に連続するように設けた略三角形状の
払い出し台15上をころ機構16によって移送され、地
表面17にまで搬出される。地表面17上に至った圧縮
ごみ14は、自走式移送・積み上げ機械(この例ではフ
ォークリフト)1200によって移送され、所定箇所に
積み上げられ一時保管される。
【0063】なお、この一時保管された圧縮ごみ14
は、例えば最終処分場1の廃棄物2の層の引き上げ→圧
縮が終了した後、その廃棄物2の層があった領域に再度
埋め戻しても良いし、別の処分場に埋め戻しても良い。
このとき、図7を用いて前述したように上記工程(2−
3)で分離回収され山10として積載された鉄屑等9を
混ぜて埋め戻しても良いし、さらにはその鉄屑等9を別
途の圧縮手段(あるいは上記圧縮機械1000を用いて
も良い)で圧縮した後に混ぜて埋め戻しても良い。
【0064】あるいは、上記一時保管された圧縮ごみ1
4を、小規模な加熱施設で加熱処理(又は溶解処理)す
ることにより、例えば固形燃料等に再利用するようにし
てもよい(上記工程(2−3)で分離回収した鉄屑等9
についても同様)。但し、屋外にて処理する場合にはこ
れに伴ってガスが発生する可能性もあるが、すべての廃
棄物を加熱処理及び溶融処理する前述の従来技術に比べ
れば、その発生量は極めて小さい。なお、上述の圧縮機
械1000は、それ自体は可搬式のものであって、前記
トレーラ1100の荷台部1102上に例えばクレーン
等を用いて搭載することにより、自在に稼動場所を移動
可能とした(機動性を持たせた)が、これに限られな
い。すなわち、前述の自走式掘削機械100等を構成す
る油圧ショベルのように、履帯を備えたクローラ式の走
行体(若しくは車輪を備えたホイール式の走行体)を下
部に有する自走式の圧縮機械としてもよい。あるいは自
走式にも限られず、所定の動力車等によって牽引される
ことで例えば車輪等により走行可能な牽引式の圧縮機械
としても良い。すなわち、自力又は他力により走行可能
な(=移動可能な)移動式の圧縮機械とすれば足りるも
のである。
【0065】以上において、自走式選別機械400が、
各請求項記載の、フォークで投入した廃棄物を受け入れ
てその廃棄物からプラスチック類又はゴム類を選別分離
する第1自走式選別機械を構成する。
【0066】また、自走式掘削機械500が、請求項3
等に記載の、覆土下の廃棄物を引き上げ前に掘り起こす
第1自走式掘削機械を構成し、自走式掘削機械100
が、請求項5に記載の、覆土下の廃棄物の引き上げ前に
覆土を掘削する第2自走式掘削機械を構成する。さら
に、自走式選別機械700が、請求項4等に記載の、覆
土下より引き上げられた廃棄物中の鉄屑を、第1自走式
選別機械への投入前に選別回収する第2自走式選別機械
を構成する。
【0067】以上のような構成及び動作の本実施形態の
効果を以下に説明する。
【0068】環境に悪影響を与えない廃棄物減容が可
能 安定型の最終処分場1に埋設処分されたプラスチック類
及びゴム類等の廃棄物2を加熱処理や溶融処理を行うこ
となく減容するには、圧縮処理が最も効果的である。と
ころが、通常、この種の最終処分場1では、所定厚さの
廃棄物2の層とその上部を多う覆土(土砂や石を含む)
3の層とが交互に積層されているため、プラスチック類
又はゴム類等を含む廃棄物2を埋設状態から掘り起こし
引き上げる際には、どうしても覆土3に含まれる土砂や
石が混入した状態で引き上げられることとなる。この土
砂や石は圧縮が困難であり、また粒度に応じて選別する
ことで再利用が可能であることから、引き上げられたプ
ラスチック類又はゴム類等を含む廃棄物から、混入した
土砂や石とを選別回収する必要がある。しかしながら、
このような土砂や石の混入したプラスチック類又はゴム
類等を、例えば振動篩い等を備えた選別機械にそのまま
投入すると、比較的大きな廃ブラスチック片やゴムくず
等の上に土砂や石が載置されたままの状態でスクリーン
上を通過してしまい、スクリーンによって土砂や石を選
別するのが困難であり、この結果選別性能が著しく低下
する。またいわゆるトロンメルを備えた選別機械に投入
した場合も、トロンメルの中心部に比較的大きな廃ブラ
スチック片やゴムくず等が絡まってしまい、選別性能が
著しく低くなる。
【0069】そこで、本実施形態においては、工程(1
−1)〜(1−4)後さらに工程(2−1)及び(2−
2)によって最終処分場1の履土3下より一旦引き上げ
られたプラスチック類又はゴム類を含む廃棄物2を、工
程(2−4)において自走式投入機械800のフォーク
(グラップル)804cでつまみ上げるように把持して
自走式選別機械400の篩い手段401に投入する。こ
のようにすることにより、例えば油圧ショベルのバケッ
トで土砂や石ごとすくい上げて投入する場合に比べ、よ
り確実にプラスチック類又はゴム類のみを選択的につま
みあげることができるとともに、つまみあげたプラスチ
ック類又はゴム類に付着残存している土砂や石について
も、投入直前にフォーク804cの隙間からふるい落と
すことができる(予選別機能)。
【0070】こうして、自走式選別機械400への投入
前にある程度土砂や石を取り除いた形で、プラスチック
類又はゴム類を篩い手段401に投入できることによ
り、上述した土砂や石の混入したプラスチック類又はゴ
ム類をそのまま投入した場合に比べ、自走式選別機械4
00の選別性能を大きく向上できる。これにより、上記
工程(2−5)で説明したように、篩い手段に投入した
廃棄物に混入した土砂及び石をそれぞれ排出コンベア4
04及びサイドコンベア408を介し群12及び群11
としてプラスチック類又はゴム類と分離して回収し、プ
ラスチック類又はゴム類のみをサイドコンベア407を
介し選別することができる。この結果、上記の工程(2
−7)のように、これら選別したプラスチック類又はゴ
ム類を自走式圧縮機械1000で圧縮処理して減容する
ことが可能となり、すべての廃棄物に対し加熱処理及び
溶融処理を行う従来技術のように高温排ガスで環境に悪
影響を与えることなく、廃棄物2の減容処理を行うこと
ができる。
【0071】また、この減容した廃棄物を再び最終処分
場1に埋め戻す場合、プラスチック類又はゴム類が減容
されている分、処理前に比べて埋め戻し後の廃棄物全体
の量を低減できるので、最終処分場1における廃棄物全
体の埋設深さを縮小できる。この結果、最終処分場1の
処理寿命の延命化を図ることができる。
【0072】2度のフォーク把持による予選別機能の
増強 また本実施形態においては、前述したように、工程(2
−2)において最終処分場1の覆土3下のプラスチック
類又はゴム類を含む廃棄物2を、まず自走式引き上げ機
械600のフォーク604cで把持し引き上げて一旦所
定位置に貯留させて山8とした後、さらに工程(2−
4)において自走式投入機械800のフォーク804c
で把持して自走式選別機械700に投入する。すなわ
ち、自走式投入機械800のフォーク804cで把持し
投入する前に、最終処分場1からの引き上げ時にもフォ
ーク604cで把持する手順が加わることにより、フォ
ークによる予選別機能が2倍となり、さらに確実に混入
した土砂や石を取り除くことができる。 地耐力の向上による跡地利用 例えば、前述のように圧縮したプラスチック類又はゴム
類を再度処分場1の覆土3下に埋め戻す場合、上記のよ
うにして圧縮した後に埋め戻すことにより、引き上げて
圧縮する前の当初の埋設状態に比べ地耐力を増大させる
ことができる。これにより、処分場1のすべての廃棄物
2の埋設が終了した後の跡地利用の可能性が飛躍的に向
上する。すなわち、地耐力の増大によって比較的重い建
造物・構造物であっても支持可能となるので、例えば、
噴水・遊具等を備えた公園・緑地等、ゴルフ場・野球場
・運動場等の運動施設、工場・資材置場等、福祉施設・
学校等の公共建造物等も容易に建設することができる。
したがって、跡地の利用によって地域社会にさらに貢献
できる処分場を実現することができる。
【0073】なお、以上においては、(2−1)廃棄物
の掘り起こし工程→(2−2)廃棄物の引き上げ工程の
後、(2−3)鉄屑の除去工程を行ったが、上記の
効果を得る限りにおいてはこれに限られず、(2−2)
廃棄物の引き上げ工程で鉄板7の上に一旦廃棄物2を単
に貯留した後、そのまま(2−4)選別機械投入工程へ
移り、鉄板7上の廃棄物を自走式選別機械400へ投入
するようにしても良い。さらに本発明の基本的な効果で
ある上記の効果を得る限りにおいては、これにも限ら
れず、工程(2−2)と工程(2−4)を合併する形
で、フォークで引き上げた廃棄物2をそのまま自走式選
別機械400へ投入するようにしてもよい。
【0074】また、以上においては、本発明を、主とし
てプラスチック類及びゴム類等からなる廃棄物2が投棄
埋設された最終処分場1に適用した場合を例にとって説
明したが、これに限られない。すなわち、廃棄物2中
に、細断されておらず圧縮可能な形状・態様の金属物
(例えばブリキ缶、板金くず、菓子の缶等)が含まれて
いても良い。このような場合でも、上記工程(2−4)
で自走式選別機械400に投入することで上記工程(2
−5)で最大粒度の群10として選別でき、上記工程
(2−6)を経て上記工程(2−7)で圧縮すること
で、環境に悪影響を与えることのない減容が可能とな
る。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、引き上げられたプラス
チック類又はゴム類を含む廃棄物から、自走式選別機械
によって混入した土砂や石とを回収しプラスチック類又
はゴム類のみを良好に選別することができる。これによ
り、これら選別したプラスチック類又はゴム類を圧縮処
理して減容することが可能となるので、すべての廃棄物
に対し加熱処理及び溶融処理を行う従来技術のように高
温排ガスで環境に悪影響を与えることなく、廃棄物の減
容処理を行うことができる。また、例えば圧縮したプラ
スチック類又はゴム類を再度処分場の覆土下に埋め戻す
場合、上記のようにして圧縮した後に埋め戻すことによ
り、引き上げて圧縮する前の当初の埋設状態に比べ地耐
力を増大させることができる。これにより、比較的重い
建造物・構造物であっても支持可能となるので、処分場
のすべての廃棄物の埋設が終了した後の跡地利用の可能
性が飛躍的に向上する。したがって、跡地の利用によっ
て地域社会にさらに貢献できる処分場を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物の処理システムの一実施の形態
において最終処分場の覆土の掘削・選別を行うときの全
体配置を表す上面図である。
【図2】図1に示す本発明の廃棄物の処理システムの一
実施の形態をA方向から見た一部断面で示す矢視側面図
である。
【図3】図1に示す本発明の廃棄物の処理システムの一
実施の形態をB方向から見た矢視側面図である。
【図4】本発明の廃棄物の処理システムの一実施の形態
を構成する自走式選別機械の拡大側面図、及びその上面
図である。
【図5】本発明の廃棄物の処理システムの一実施の形態
において最終処分場の廃棄物の掘削・選別を行うときの
全体配置を表す図である。
【図6】図5に示す本発明の廃棄物の処理システムの一
実施の形態をC方向から見た一部断面で示す矢視側面図
である。
【図7】図5に示す本発明の廃棄物の処理システムの一
実施の形態をD方向から見た矢視側面図である。
【図8】図5に示す本発明の廃棄物の処理システムの一
実施の形態をE方向から見た矢視側面図である。
【図9】図5に示す本発明の廃棄物の処理システムの一
実施の形態をF方向から見た矢視側面図に相当する図で
ある。
【図10】図5に示す本発明の廃棄物の処理システムの
一実施の形態をG方向から見た矢視側面図である。
【符号の説明】
100 自走式掘削機械(第2自走式掘削機
械) 400 自走式選別機械(第1自走式選別機
械) 500 自走式掘削機械(第1自走式掘削機
械) 600 自走式引き上げ機械 604c フォーク 700 自走式選別機械(第2自走式選別機
械) 800 自走式投入機械 804c フォーク 1000 圧縮機械
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 301 B29B 17/00 B09B 5/00 Q B29B 17/00 ZABD L (72)発明者 広瀬 学 宮城県仙台市青葉区中央二丁目一番七号 株式会社ジャパンクリーン内 (72)発明者 笹川 巧 東京都文京区後楽二丁目5番1号 日立建 機株式会社内 (72)発明者 橋本 恒男 東京都文京区後楽二丁目5番1号 日立建 機株式会社内 (72)発明者 坂野 久司 東京都文京区後楽二丁目5番1号 日立建 機株式会社内 (72)発明者 草木 貴巳 東京都文京区後楽二丁目5番1号 日立建 機株式会社内 (72)発明者 楠 義裕 東京都文京区後楽二丁目5番1号 日立建 機株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA07 AA11 AA46 AC08 BB03 CA03 CA08 CA09 CB15 CB50 4D021 AA03 CA07 DA01 DA20 EA10 4F301 AA03 BA29 BF08 BF26 BF40 BG02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処分場の覆土下より引き上げられたプラス
    チック類又はゴム類を含む廃棄物を把持して投入するフ
    ォークを備えた自走式投入機械と、 前記フォークで投入した前記廃棄物を受け入れてその廃
    棄物からプラスチック類又はゴム類を選別分離する第1
    自走式選別機械とを備えたことを特徴とする廃棄物の処
    理システム。
  2. 【請求項2】処分場の覆土下より引き上げられたプラス
    チック類又はゴム類を含む廃棄物を把持して投入するフ
    ォークを備えた自走式投入機械と、 前記フォークで投入した前記廃棄物を受け入れてその廃
    棄物からプラスチック類又はゴム類を選別分離する第1
    自走式選別機械と、 その分離したプラスチック類又はゴム類を圧縮減容する
    圧縮機械とを備えたことを特徴とする廃棄物の処理シス
    テム。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の廃棄物の処理システ
    ムにおいて、前記覆土下の廃棄物を引き上げ前に掘り起
    こす第1自走式掘削機械をさらに備えたことを特徴とす
    る廃棄物の処理システム。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか1項記載の廃棄
    物の処理システムにおいて、前記覆土下より引き上げら
    れた廃棄物中の鉄屑を、前記第1自走式選別機械への投
    入前に選別回収する第2自走式選別機械をさらに備えた
    ことを特徴とする廃棄物の処理システム。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項記載の廃棄
    物の処理システムにおいて、前記覆土下の廃棄物の引き
    上げ前に前記覆土を掘削する第2自走式掘削機械をさら
    に備えたことを特徴とする廃棄物の処理システム。
  6. 【請求項6】処分場の覆土下より引き上げられたプラス
    チック類又はゴム類を含む廃棄物を、フォークを備えた
    自走式投入機械で把持して自走式選別機械に投入し、 この自走式選別機械で前記投入した廃棄物からプラスチ
    ック類又はゴム類を選別分離することを特徴とする廃棄
    物の処理方法。
  7. 【請求項7】処分場の覆土下より引き上げられたプラス
    チック類又はゴム類を含む廃棄物を、フォークを備えた
    自走式投入機械で把持して自走式選別機械に投入し、 この自走式選別機械で前記投入した廃棄物からプラスチ
    ック類又はゴム類を選別分離し、 その分離したプラスチック類又はゴム類を圧縮機械で圧
    縮減容することを特徴とする廃棄物の処理方法。
  8. 【請求項8】処分場の覆土下のプラスチック類又はゴム
    類を含む廃棄物を、フォークを備えた自走式引き上げ機
    械で把持して引き上げ一旦所定位置に貯留し、 その貯留した廃棄物を、フォークを備えた自走式投入機
    械で把持して自走式選別機械に投入し、 この自走式選別機械で前記投入した廃棄物からプラスチ
    ック類又はゴム類を選別分離し、 その分離したプラスチック類又はゴム類を圧縮機械で圧
    縮減容することを特徴とする廃棄物の処理方法。
  9. 【請求項9】請求項7又は8記載の廃棄物の処理方法に
    おいて、前記圧縮減容したプラスチック類又はゴム類を
    再度処分場の覆土下に埋め戻すことを特徴とする廃棄物
    の処理方法。
  10. 【請求項10】請求項6乃至9のいずれか1項記載の廃
    棄物の処理方法において、前記覆土下の廃棄物を引き上
    げ前に自走式掘削機械で掘り起こすことを特徴とする廃
    棄物の処理方法。
  11. 【請求項11】請求項6乃至10のいずれか1項記載の
    廃棄物の処理方法において、前記覆土下より引き上げら
    れた廃棄物中の鉄屑を、前記自走式選別機械への投入前
    に、他の自走式選別機械で選別回収することを特徴とす
    る廃棄物の処理方法。
  12. 【請求項12】請求項6乃至11のいずれか1項記載の
    廃棄物の処理方法において、前記覆土下の廃棄物の引き
    上げ前に自走式掘削機械で前記覆土を掘削することを特
    徴とする廃棄物の処理方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載の廃棄物の処理方法にお
    いて、前記掘削した覆土を自走式選別機械へ投入し、こ
    の自走式選別機械で前記投入した覆土を粒度に応じて選
    別分離することを特徴とする廃棄物の処理方法。
JP2001379277A 2001-12-12 2001-12-12 廃棄物の処理システム及び廃棄物の処理方法 Pending JP2003175381A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5059241B1 (ja) * 2012-06-18 2012-10-24 明和製紙原料株式会社 圧縮梱包作業評価システム
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WO2016205924A1 (en) * 2015-06-23 2016-12-29 Fennell Barry John Moving waste in a landfill
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