JP2003175065A - 排泄便処理装置 - Google Patents

排泄便処理装置

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JP2003175065A
JP2003175065A JP2002276254A JP2002276254A JP2003175065A JP 2003175065 A JP2003175065 A JP 2003175065A JP 2002276254 A JP2002276254 A JP 2002276254A JP 2002276254 A JP2002276254 A JP 2002276254A JP 2003175065 A JP2003175065 A JP 2003175065A
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anus
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stool
mouth portion
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Sadao Hataya
貞夫 籏谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 便の排泄の際に肛門部に便が付着せずに排便
処理ができ、且つ肛門部に負担がかからずに上記排便処
理が行われることを得る。 【解決手段】 肛門部に押接される口部は、便の排泄の
際に肛門の開閉に伴って開閉し、排泄便は袋部に受け溜
められるようにされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自力で排泄便の処
理が行えない者やトイレ設備のない屋外等で排泄を行お
うとする者に肛門部表面皮膚に便が付着することなく排
泄便の処理がなされる排泄便処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術点及び発明が解決しょうとする課題】身体
に装着され、一時的に排泄便を受け溜める装置としては
オムツがあり、また、肛門部(以下、肛門部とは直腸の
下端部を指し、肛門とは、肛門部により形成される孔を
指す)に便収納部を設けた口部をあてがい、排泄便を便
収納部に受け溜める装置(特開2000−37411)
も開示されている。上記装置が利用される際の肛門部表
面皮膚に付着する便の除去は、ペーパー、濡れタオル等
による拭き取り作業によりなされている。しかし、上記
拭き取り作業を本人が自力で行なうことが出来ない場
合、多大の労苦が介護者に強いられ、被介護者には精神
的苦痛が伴うことになる。
【0003】上記問題点を解決するため、特開平9−2
53112号公報に於いて、便を導く中空な挿入管を肛
門に挿入し該挿入管を介して便収納部に排泄便が受け溜
められるようにして、肛門部表面皮膚に便そのものが付
着しないよう工夫された便受け装置が排泄物漏洩防止器
と命名され開示されている。しかし、上記挿入管が肛門
に挿入された際には、便の通過に伴い開口しそして閉口
するという自然な肛門部の動作に反して肛門は常に開い
た状態になり、このことは、好ましい状態であるとは言
えない。更に、上記肛門が常に開いた状態は肛門の閉じ
ようとする動作に反し、本人には異物感を伴うことにも
なる。また、この装置では挿入管を肛門部へ固定するた
めのバルーンへのエアー注入に相応の手間を要してい
る。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、肛門部にとって自然な形で便の排泄がなされ、装着
の際の肛門部にかかる負担並びに本人が感じる異物感を
解消し、また着脱も容易になされる肛門部表面皮膚に便
が付着しない一時的に排泄便を受け溜める便処理具を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、口部と袋部とからなり排泄される便が受け溜められ
る便受け溜め装置に於いて、口部は肛門部に押接された
状態において肛門の開閉に伴って開閉する口部開閉機構
を有することを特徴とする排泄便処理装置である。
【0006】このように、口部は肛門部に押接された状
態において肛門の開閉に伴って開閉する口部開閉機構を
有することを特徴としているので、口部は肛門部に押接
するため、便は口部による肛門押接部に入り込まずに袋
部に受け溜められた。その結果、肛門部に便は付着せ
ず、前記ペーパー等による拭き取りの必要がなくなり、
上記介護者の労苦と被介護者の精神的苦痛は解消される
と共に、屋外携帯用便処理具としても利用できる。ま
た、臭いも装置より漂いでない。更に、常に肛門が開い
た状態になる前記挿入管の肛門挿入方式と比べ、口部は
肛門に挿通されず肛門部に押接し本人に異物感が伴わな
いと共に、便の排泄の際には肛門が開口するに伴い口部
も開口するという自然な肛門部の排泄動作のもとで便の
処理がなされる。
【0007】請求項2の発明によれば、身体に着され口
部を肛門部に押接状態に保持する便受け体保持部が付加
された請求項1記載の排泄便処理装置である。
【0008】このように、身体に着され口部を肛門部に
押接状態に保持する便受け体保持部が付加されたことを
特徴としているので、便の排泄の際に手による口部の肛
門部押接動作を必要とせずに排便処理がなされ、手の不
自由な者に便利である。
【0009】請求項3の発明によれば、上記口部便密閉
機構は、上記口部が弾性体を用いてなることを特徴とす
る請求項1又は2記載の排泄便処理装置である。
【0010】このように、上記口部便密閉機構は、上記
口部が弾性体を用いてなることを特徴としているので、
上記口部は肛門部の形状に対して弾力を伴って押接し、
肛門部の形状変化に馴染んで変形する。本人に違和感も
伴わない。
【0011】請求項4の発明によれば、口部には該口部
より突出して係止される位置決め部が付加されることを
特徴とする請求項1、2又は3記載の排泄便処理装置で
ある。
【0012】このように、口部には該口部より突出して
係止される位置決め部が付加されることを特徴としてい
るので、口部を肛門部に押接させる際に、位置決め部で
肛門を探り当て口部を当接させることができ、口部の所
定位置の特定が行い易くなる。
【0013】請求項5の発明によれば、口部を密閉する
口部密閉手段が口部に付加されることを特長とする請求
項1、2、3又は4記載の排泄便処理装置である。
【0014】このように、口部を密閉する口部密閉手段
が口部に付加されることを特長としているので、装置内
に受け溜められた便の密閉ができ、衛生的であり臭いも
発散しない。
【0015】
【発明の実施の形態】口部と袋部と便受け体保持部とか
らなる排泄便処理装置を第一実施例として説明する。ま
ず、便受け体保持部1の構成を図1で説明する。便受け
体保持部1は後記する口部5aを肛門部3b、つまり肛
門部便出口付近皮膚3cに押接保持させるもので、腰廻
り部1aと股廻り部1bとを有し、パンツ形状をしてい
る。そして、便受け体保持部1は、腰廻り部1aを腰部
3aに一周させて身体3に係止され着される。この時、
股間部を一周する股廻り部1bは腰廻り部1aの前後部
にこの両端部が繋がっている。股廻り部1bには、これ
が肛門部3bに対向する部分に股廻り開口部2が切欠さ
れ、股廻り開口部2を挟んで夫々複数個のフック受け1
c,1c,,が相対して固着されている。図中、1dは
補強部材であり、補強部材1d,1dは、股廻り部1b
の上記両端部より夫々フック受け1c,1cの取り付け
基部まで伸びこの股廻り部分を肉厚に形成している。図
中、1e,1e,,は腰廻り部1aに設けられた腰廻り
弾性体であり、腰廻り部1aは腰廻り弾性体1e,1
e,,の張力により腰部3aにしっかりと保持される。
以上、便受け体保持部1の構成を説明した。
【0016】次に便受け体5の構成を図2〜7で説明す
る。口部5aと袋部5bとからなる便受け体5は便受け
体保持部1によって口部5aが係止される。口部5aを
介して肛門4より排泄される便Qは袋部5bに受け溜め
られる。袋部5bは、口部5aの上面周部を取り付け基
部とし、口部5aの図2で示す側面図、図3で示す正面
図に図示するように、蛇腹状に折り畳まれて口部5aか
らの便Qの流入に備える。
【0017】口部5aは、下記に示すように構成され
る。尚、以下になされる口部5aの説明は、口部5aは
肛門部3bに押接された状態において肛門4の開閉に伴
って開閉する口部変形押接機構Rの内容を示すものであ
る。口部5aは口部安定保持枠6を備えている。口部安
定保持枠6は、図4に示すように口部5aの上端周部よ
り伸び、口部5aの外方を環状に囲っている。口部安定
保持枠6の内径は肛門部3bの最大開口径よりも若干大
きい内径に形成されている。そして、口部5aが肛門部
3bに押接される際には、口部安定保持枠6が肛門部3
bの外周皮膚周部に当接し、口部5aの押接姿勢がぶれ
たりしないよう保持する。
【0018】口部5aは弾性体で形成され、この弾性に
より変形して口部開口部8が形成されたり閉じられたり
する。本実施例では弾性体として防水処理がなされたス
ポンジ素材を採用している。そして、口部5aの弾力B
は肛門部3bの有する収縮力Aよりも弱めに設定されて
いる。
【0019】図中、9は操作桿である。尚、以下になさ
れる操作桿の説明は、口部を密閉する口部密閉手段Zの
内容を示すものである。操作桿9は後記する口部5aを
肛門部3bにあてがう際、並びに便受け体5内に受け溜
められた便Qが密閉される際に、口部開口部8が閉じら
れるようにするためのものである。一対にしてなる操作
桿9,9は、口部安定保持枠6の内側面に軸9c,9c
により軸支位置を違えて軸支される。操作桿9,9には
湾曲部9b,9bが形成され、その先端部は口部安定保
持枠6の切欠孔7を挿通しこの外方に伸びている。そし
てこの先端部には夫々摘み9a,9aが設けられてい
る。図5は口部5aの底面図である。同図では左右の湾
曲部9b,9bが口部5aの弾力に抗して口部側部に略
円状に当接し、口部5aを締め付けている状態を示す。
そして、口部5aは変形してその先端部は閉じている。
湾曲部9b,9bは口部5aの先端部を閉じ状態に係止
している。口部開口部8が閉じられる上記操作桿9,9
の位置を、操作桿9,9の閉じ位置とする。操作桿9,
9の閉じ位置では、図5に示すように左右の摘み9a,
9aは交差して当接し、操作桿9,9がこの位置より開
かないようにしている。そして、一対の操作桿9,9は
摘み9a,9aの上記当接位置に於いて係止される。図
5中、6aは切欠孔中央ストッパー6aであり、切欠孔
中央ストッパー6aに操作桿9,9はこの閉じ位置で当
接している。
【0020】尚、口部5aの内部には、図4の縦断面図
で示すように、この上下方向に複数の芯5c,5c,,
が形成されている。芯5c,5c,,は、操作桿9,9
の湾曲部9b,9bが口部側部を締め付ける際に、口部
先端部を頂点とする先細りのテーパー形状に口部5aが
閉じられるよう口部5aに上下方向に所謂腰をつけてい
る。また、図5では口部5aの先端部が縮んで口部開口
部8が線状に閉じている状態を示す。このことは、肛門
4が前後に線状に閉じられる形状に対応している。閉じ
状態の口部5aが肛門4にあてがわれる際には、口部5
aと肛門4の閉じ部が一致するようにされる。
【0021】操作桿9,9は、摘み9a,9aの上記交
差を解き、閉じ位置より開き位置に操作される。図6の
便受け体5の下面図、図7の正面図では、操作桿9,9
の開き位置を示し、この開き位置では、湾曲部9b,9
bは口部5aの側部に押接せず、この開口の支障になら
ない位置に開いている。この際、口部5aはこれ自体の
弾性により変形して拡がりこれに最大開口部が形成され
る。
【0022】口部5aは、便受け体保持部1に図2で示
すフック部10,10を介して係止される。フック部1
0,10はベルト10a,10aとフック10b,10
bとからなり、ベルト10a,10aは口部5aの前後
の上端部を取り付け基部とし、フック10b,10bは
ベルト10a,10aの先端部に固着される。口部5a
は上記のように構成される。以上、便受け体5の構成を
説明した。
【0023】次に、予め身体3に着された便受け体保持
部1に便受け体5をセットする際の手順を説明する。先
ず、摘み9a,9aを交差させ操作桿9,9を閉じ位置
に係止する。そして、股廻り開口部2より先細りのテー
パー形状にされた口部5aの先端部側を肛門出口付近皮
膚3cにあてがい、フック10b,10bをフック受け
1c,1cに差し込んで口部5aを便受け体保持部1に
セットする。この際、口部5aによる肛門部便出口付近
皮膚周部への押接がなされるフック受け1c,1c,,
が選択され、フック10b,10bはこの条件を満たす
フック受け1c,1cに差し込まれる。この結果、口部
5aは、図8で矢印Cで示す肛門方向に附勢され、肛門
部便出口付近皮膚3cは凹状に至るまで変形している。
この時、便受け体保持部1の補強部材1d,1dによ
り、フック受け1c,1cの取り付け基部付近の強度は
増しており、フック部10,10を介して口部5aは便
受け体保持部1により定位置に保持される。次に、摘み
9a,9aの上記交差を解き、操作桿9,9を開き位置
にする。以上、便受け体5の便受け体保持部1への装着
手順を説明した。
【0024】図8は便受け体5が便受け体保持部1にセ
ットされ、口部5aの先端付近部が肛門部便出口付近皮
膚3cに押接して便Qの排泄に待機する状態を示すこの
断面図である。口部5aは、上記待機位置では矢印Aで
示す肛門部3bの収縮力Aは矢印Bで示す口部5aの弾
力B(口部5aの開こうとする力)よりも強いため、肛
門部便出口付近皮膚3cに当接する口部5aの先端部付
近は肛門部3bの収縮力Aにより押され口部開口部8は
閉じている。そして、便受け体保持部1による口部5a
の肛門部方向に対する矢印Cで示す附勢力Cは、口部5
aを上記閉じ姿勢に保持するよう肛門部便出口付近皮膚
3cを押している。尚、肛門部便出口付近皮膚3cへ口
部5aがあてがわれる際に、これが円滑になされるため
口部5aの先端付近には予めローション等の潤滑液を塗
っておくこともよい。
【0025】次に、便Qの排泄過程と排泄に伴う口部5
aと袋部5bの動作、作用を説明する。図9では縦断面
図で、便Qが肛門4を通過する直前の口部5aの状態を
示す。便Qによる白抜き矢印E,Eで示す肛門開口附勢
力Eにより、肛門4は少し開口状態にある。この時、肛
門部3bの収縮力Aは口部5aの弾力Bよりも強いた
め、口部5a部の先端付近は肛門4が開口するに伴い肛
門出口付近皮膚3cに押接しつつ開口することになる。
【0026】図10は便Qが肛門4を通過中の便受け体
5の状態を示す。一定でない便Qの径に対応する肛門開
口の度合いに口部5aは対応して変形し、便Qは口部開
口部8より袋部5bに導かれる。尚、口部5aの弾力B
は、口部5aとこれが当接する肛門部便出口付近皮膚3
cとの間に便Qが入り込まないレベルで肛門部便出口付
近皮膚3cに押接するよう設定される。そして、袋部5
bは閉状態より便Qを受け溜める。袋部5bは便Qが流
入するに伴いこの排泄圧により内側より外方に押されて
容積を増し便Qを受け溜める。この結果、便Qの臭いを
伴う袋部5bの内部エアーの流出がなく、臭いは周辺に
漂い出ない。図11は便Qの排泄が終わり便Qが便受け
体5に受け溜められた状態を示す。口部5aはこの弾力
Bよりも強い肛門部3bの収縮力Aによって閉口してい
る。以上、便Qの排泄に伴う口部5aと袋部5bの動
作、作用を説明した。
【0027】次に便受け体保持部1より便受け体5の取
り外しが行われるが、このまま取り外せば口部5aは開
口するため、便受け体5内より便Qが漏れ出る恐れがあ
る。そこで、操作桿9,9を閉じ位置にする。この時、
閉口している口部5aは閉口状態のままで操作桿9,9
の湾曲部9b,9bによって締め付けられ密閉状態にロ
ックされる。便Qは口部5aより臭いが漏れることなく
便受け体5内に密閉される。便受け体5内への便Qの上
記密閉操作のあと、フック10b,10bをフック受け
1c,1cより外し、便受け体5を便受け体保持部1よ
り取り外す。
【0028】上記操作桿9,9の閉じ位置への操作は、
摘み9a,9aを閉じて交差させるという極めて容易な
片手の指操作ででき、この解除も同様に行なうことがで
きる。従って、少なくとも片手の指操作が可能な寝たき
り者に於いて、便受け体保持部1に対する便受け体5の
着脱は介護者の力を借りずとも自力で行うこともでき
る。更に、本装置は健常者におけるトイレ設備のない野
外、車中等でペーパーを必要とせず、臭いも伴わない携
帯用排泄物処理具としても使用でき、この際、排泄便の
持ち帰りも清潔になされる。更に、本装置は犬、家畜の
排泄便処理にも適用することもできる。
【0029】尚、上記実施例では、口部5aは弾性体と
してスポンジ素材を採用したが、これに代えて、シリコ
ンゴム、弾性を有するプラスチック素材等を採用しても
よく、本発明の口部構成、並びにこの作用に適うもので
あればこれら以外の何れの素材の使用も可とする。
【0030】また、上記第一実施例では、図8に示すよ
うに肛門4に対して口部5aは閉じ状態で便Qの排泄に
待機させたが、若干開口状態(図示は略する)で待機す
るよう口部5aの弾力Bを設定しても本発明に於ける口
部の構成、並びに作用に影響はない。下記第二実施例に
於ける口部11の場合も同様である。
【0031】上記第一実施例では口部5aは一体形成で
構成したが、これに代えて口部を複数の片の組み合わせ
で構成してもよい。この実施例を第二実施例として、図
12〜15で説明する。図12に示すように口部11は
内側片11aと外側片11bとにより形成される。そし
て、内側片11aと外側片11bの上端部は、図12,
13に示すように口部安定保持枠12に軸14,14に
より軸支される。また、内側片11aと外側片11bは
弾性体で形成され、内側片11aと外側片11bの弾力
Bは前記実施例に於ける口部5aと同様、肛門部3bの
収縮力Aよりも弱めに設定される。
【0032】図12中、13は口部と口部安定保持枠1
2との間に設けられた防水性を有したゴム質の弾性体で
ある。弾性体13は、図13に示すように、この一端が
内側片11a並びに外側片11bの上側外周部に固着さ
れ、他端は口部安定保持枠12の上端内側周部に固着さ
れている。そして、弾性体13は内側片11aと外側片
11bの上面部が口部安定保持枠12の上端部より伸び
る突起12a,12aの下面に当接するまで内側片11
aと外側片11bとを引っ張り上げている。上記突起1
2a,12aの当接位置で、内側片11aと外側片11
bとにより口部11には最大開口部が形成されている。
口部11に最大開口部が形成された状態で、内側片11
aの両側部は外側片11bの両側部内側面に重なってい
る。
【0033】内側片11aと外側片11bは軸14,1
4を中心として回転することで開口部が形成されたりこ
れが閉じられたりする。図14では上記最大開口部より
も開口部が狭くなっている状態を示す。この際、弾性体
13は伸び、この張力により内側片11aと外側片11
bは同図で矢印D,Dで示す左右外回り方向に附勢され
る。そして、弾性体13の張力は肛門部3bの収縮力A
よりも弱めに設定されている。
【0034】口部11を便受け体保持部1にセットする
際には、内側片11a並びに外側片11bを指で摘んで
回転させ口部開口部17を閉じた後、操作桿16,16
を閉じ位置にして口部11を先細りのテーパー形状にす
る。次に前記第一実施例と同様、口部11を肛門部便出
口付近皮膚3cに押接させた後、これを便受け体保持部
1にセットし、操作桿16,16を開き位置にして便Q
の排泄に待機させる。
【0035】口部11の弾力Bは肛門部3bの収縮力A
よりも弱く設定されているため、口部11の待機位置で
は、口部11は先細りのテーパー形状で肛門部便出口付
近皮膚3cに押接する。図15は、便Qの排泄に伴い肛
門4が開口し、この際内側片11aと外側片11bは軸
14,14を中心に回転して口部開口部17が形成され
ている状態を示す。この際、内側片11aと外側片11
bの外周面は肛門部3bの収縮力Aにより押されて肛門
便出口付近皮膚3cに密接する。口部11の開口に伴
い、内側片11aと外側片11bの夫々の両端部は摺接
しつつ重なる領域を変える。そして、便Qの排泄終了に
伴い、内側片11aと外側片11bは変形しつつこれら
底辺部の左右方向中央部付近が当接し口部開口部17は
閉じられる。尚、内側片11a並びに外側片11bと弾
性体13の弾力は、便Qが口部開口部17を通過する際
に、便Qは口部開口部17のみを通りこれより漏れない
よう適度に設定される。
【0036】便Qの口部11の通過、袋部11cへの便
Qの受け溜め、便Qの排泄終了後の操作桿16,16に
よる便密閉操作、口部11の便受け体保持部1からの取
り外し等々は前記第一実施例と同様の作用、手順で行な
われるのでこの説明は省略する。尚、前記第一実施例に
於ける口部5aに採用した芯5cに相当する芯は、図示
は略したが内側片11aと外側片11bにも形成されて
いる。
【0037】上記第二実施例に於ける効果は、前記実施
例に於ける効果と同様である。
【0038】次に、第三実施例を図16〜21に基づい
てその構成を以下に説明する。同時に、口部20は肛門
部3bに押接された状態において肛門4の開閉に伴って
開閉するという口部開閉機構Rの内容が示される。口部
20は長手辺21b,21bと中央部で屈折する屈折辺
21c,21cとからなる枠型をなしている。図中、2
2はスポンジである。スポンジ22は長手辺21b,2
1bの底面部21a,21aに張り付けられる。更に、
図18で示す口部20の四隅の角部にも組み込まれる。
そして、角部のスポンジ22の底面は長手辺のスポンジ
22の底面と面一にしている。尚、スポンジ22は防水
性成は肛門部3bに対する粘着性向上の観点よりシリコ
ンゴム等の皮膜で覆うとよい。図16の斜視図、図17
の底面図は閉じ位置にされた口部20を示している。口
部20の閉じ位置では、スポンジ22の弾力に抗して対
向する長手辺21b,21bが指で横方向内側に押され
る。そして、この位置で長手辺21b,21bの底面中
央部から内方に伸びる内側突起21d,21dが当接す
る。スポンジ22も圧縮されて開口部が閉じられる。図
18は最大開口部24が形成される口部20の開き位置
でのその底面図である。スポンジ22の弾力によって口
部枠は押し広げられている。尚、スポンジ22の拡がる
弾力は肛門が拡がる力よりも弱めに設定される。図16
では袋部23の口部取り付け部が断面図で示されてい
る。同図に示すように袋部23は口部枠に沿って取り付
けられる。
【0039】口部20の開口部は同心円状に拡がりそし
て狭まるよう構成される。そのため、屈折辺21c,2
1cは内側に折れ曲がるようにされ、その中央先端部2
1e,21eは前後方向に、内側突起21d,21dは
左右方向に移動するようにしている。図19では図18
で示す口部20の開口部よりも小さい径で開口部25が
形成されている状態を示した。尚、口部20が肛門部3
bに押接される際に個人差のある肛門部3bあるいはこ
の付近の形状に変形して密接するよう、口部枠型の素材
は例えばナイロン不織布のように一定の腰があり且つ適
度な弾力がある材質で形成されることが望ましい。以
上、第三実施例の構成を説明した。
【0040】肛門部3bに口部20をあてがう際には、
口部20は閉じ位置にされる。そして、肛門4の閉じ部
と内側突起21d,21dの前端部の当接部とが合致す
る口部20の所定位置で口部20は肛門部3bに押接さ
れる。
【0041】次に、第三実施例に於けるその作用を以下
に説明する。便は閉じ状態にある肛門4を同心円状に押
し拡げて体外に排泄される。口部20にも同心円状に開
口部が形成される。口部20は肛門部3bに押接してい
るため、排泄に伴って肛門部3bが開閉すればこれに伴
い口部20も一体に開閉することになる。尚、口部20
により肛門部3bが押される度合いは、口部20の底面
部と肛門部3bの当接部に便が入り込まない程度として
いる。そして、排泄が終わると肛門4は閉じる。これに
伴い口部20は閉じ状態になる。次に、一対の長手辺2
1b,21bを、内側突起21d,21dが当接するま
で横方向に押さえ、口部20を密閉状態にして、肛門部
3bより離す。結果、口部底面部が押接した肛門部表面
皮膚には便Qは付着しない。また、排泄便は袋部23に
密閉される。以上、第三実施例に於けるその作用を説明
した。
【0042】上記第三実施例に於ける効果は、排泄時に
肛門部3bの形状変化に指で口部20を押さえるため、
該形状変化に適宣に対応できる点である。
【0043】口部20に付加される位置決め部26は、
肛門部3bに対して口部20を上記所定位置に押接させ
る際にこれをやり易くさせるものである。この実施例を
図20で説明する。図中、26は位置決め部であり、位
置決め部26は内側突起21d,21dに挟まれて口部
20に係止され、その先端部は口部底面部より突出して
いる。位置決め部26の先端部で閉状態の肛門4を探り
当て、探り当てたらその位置で口部20を肛門部方向に
押さえる。尚、位置決め部26は口部20が開口すれば
排泄便に押されて袋部23に収納される。
【0044】また、位置決め部26は前記第1、第2実
施例に於いても、口部5a、11に採用されるとよい。
【0045】図21は第3実施例に於ける口部20が、
便受け体保持部1により係止された状態を示す。便受け
体保持部1に軸支28,28されたベルト27,27に
より長手辺21b,21bの上面は口部20が閉じ位置
になるよう押さえられている。便の排泄の際には、肛門
部3bの開閉に伴う口部20の開閉によりベルト27,
27は左右方向に開閉するようにされる。
【0046】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奉する。
【0047】請求項1の発明によれば、口部は肛門部に
押接するため、便は口部による肛門押接部に入り込まず
に袋部に受け溜められた。その結果、肛門部に便は付着
せず、前記ペーパー等による拭き取りの必要がなくな
り、上記介護者の労苦と被介護者の精神的苦痛は解消さ
れると共に、屋外携帯用便処理具としても利用できた。
また、臭いも装置より漂い出なかった。更に、常に肛門
が開いた状態になる前記挿入管の肛門挿入方式と比べ、
口部は肛門に挿通されず肛門部に押接し本人に異物感が
伴わないと共に、便の排泄の際には肛門が開口するに伴
い口部も開口するという自然な肛門部の排泄動作のもと
で便の処理がなされた。
【0048】請求項2の発明によれば、便の排泄の際に
手による口部の肛門部押接動作を必要とせずに排便処理
がなされ、手の不自由な者に便利であった。
【0049】請求項3の発明によれば、上記口部は肛門
部の形状に対して弾力を伴って押接し、肛門部の形状変
化に馴染んで変形した。本人に違和感も伴わなかった。
【0050】請求項4の発明によれば、口部を肛門部に
押接させる際に、位置決め部で肛門を探り当て口部を当
接させることができ、口部の所定位置の特定が行ない易
くなった。
【0051】請求項5の発明によれば、装置内に受け溜
められた便の密閉ができ、衛生的であり臭いも発散しな
かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例に於ける便受け体保持部の平面図で
ある。
【図2】第一実施例に於ける便受け体の一部切欠した左
側面図である。
【図3】第一実施例に於ける便受け体の正面図であり、
操作桿の閉じ位置を示す。
【図4】図3に示す便受け体の縦断面図である。
【図5】第一実施例に於ける便受け体の底面図であり、
操作桿の閉じ位置を示す。
【図6】第一実施例に於ける便受け体の底面図であり、
操作桿の開き位置を示す。
【図7】図6に示す便受け体の一部切欠した正面図であ
り、操作桿の開き位置を示す。
【図8】第一実施例に於ける便受け体が肛門部に待機す
るこの縦断面図であり、本装置の作用説明図である。
【図9】図8に示す便受け体の次の動作を示す作用説明
図である。
【図10】図9に示す便受け体の次の動作を示す作用説
明図である。
【図11】図10に示す便受け体の次の動作を示す作用
説明図である。
【図12】第二実施例に於ける口部の斜視図である。
【図13】第二実施例に於ける便受け体の縦断面図であ
る。
【図14】図13に示す便受け体の一部切欠した左断面
図である。
【図15】第二実施例に於ける便受け体が肛門部に位置
するこの縦断面図であり、便の排泄途中の作用説明図で
ある。
【図16】第三実施例に於ける閉じ位置の口部の斜視図
である。
【図17】図16に示す口部の底面図である。
【図18】図17に示す口部が最大に開口したその底面
図である。
【図19】第三実施例に於ける口部が閉じ位置より少し
開口したその底面図である。
【図20】第三実施例に於ける位置決め部を示すその斜
視図である。
【図21】第三実施例に於ける口部が身体に装着された
上面図である。
【符号の説明】
R 口部変形押接機構 Z 口部密閉手段 A 肛門部の収縮力 B 口部の弾力 C 便受け体保持部による附勢力 Q 便 1 便受け体保持部 1a 腰廻り部 1b 股廻り部 1c,1c,, フック受け 1d,1d 補強部材 1e,1e,, 腰廻り弾性体 2 股廻り開口部 3 身体 3a 腰部 3b 肛門部 3c 肛門部便出口付近皮膚 4 肛門 5,18 便受け体 5a,11 口部 5b,11c 袋部 5c,5c,, 芯 6、12 口部安定保持枠 6a 切欠孔中央ストッパー 7 口部安定保持枠の切欠孔 8、17 口部開口部 9,9、16,16 操作桿 9a,9a 摘み 9b,9b 湾曲部 9c,9c 操作桿の軸 10,10 、15,15 フック部 10a,10a ベルト 10b,10b フック 11a 内側片 11b 外側片 12a,12a 口部安定保持枠の突起 13 弾性体 14,14 軸 20 口部 21a,21a 長手辺の底面部 21b,21b 長手辺 21c,21c 屈折辺 21d,21d 内側突起 21e,21e 中央先端部 22 スポンジ 23 袋部 24 最大開口部 25 開口部 26 位置決め部 27,27 ベルト 28,28 軸支

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口部(5a,11,20)と袋部(5
    b,11c,23)とからなり排泄される便(Q)が受
    け溜められる便受け溜め装置に於いて、 口部(5a,11,20)は肛門部(3b)に押接され
    た状態において肛門(4)の開閉に伴って開閉する口部
    開閉機構(R)を有することを特徴とする排泄便処理装
    置である。
  2. 【請求項2】 身体(3)に着され口部(5a,11,
    20)を肛門部(3b)に押接状態に保持する便受け体
    保持部(1)が付加された請求項1記載の排泄便処理装
    置である。
  3. 【請求項3】 上記口部便密閉機構(Z)は、上記口部
    が弾性体を用いてなることを特徴とする請求項1又は2
    記載の排泄便処理装置である。
  4. 【請求項4】 口部(5a,11,20)には該口部
    (5a,11,20)より突出して係止される位置決め
    部(26)が付加されることを特徴とする請求項1、2
    又は3記載の排泄便処理装置である。
  5. 【請求項5】 口部(5a,11,20)を密閉する口
    部密閉手段(Z)が付加されることを特長とする請求項
    1、2、3又は4記載の排泄便処理装置である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009106713A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Musashi:Kk 排泄処理具

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