JP2003174758A - 回転電機の製造方法、リフロー装置 - Google Patents

回転電機の製造方法、リフロー装置

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JP2003174758A
JP2003174758A JP2001370562A JP2001370562A JP2003174758A JP 2003174758 A JP2003174758 A JP 2003174758A JP 2001370562 A JP2001370562 A JP 2001370562A JP 2001370562 A JP2001370562 A JP 2001370562A JP 2003174758 A JP2003174758 A JP 2003174758A
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divided light
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electric machine
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JP2001370562A
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English (en)
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Tatsuya Matsunaga
達也 松永
Toshinobu Tanno
利信 丹野
Yoshihiro Ikebe
義弘 池辺
Hiroyuki Kawamori
博之 川守
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転電機を効率よく低コストで製造できると
もに、回転電機に高い信頼性を付与できる製造方法を提
供すること。 【解決手段】 この製造方法では、ライザ部20とリン
グ状サージ吸収素子25との当接部分にあらかじめクリ
ーム半田を塗布しておき、この状態で回転子11を搬送
装置32によって搬送する。その際、当接部分の搬送軌
跡上の一定区間にてその搬送軌跡に沿って延びるように
光学ビーム帯を形成する。光学ビーム帯は、当接部分の
搬送軌跡に沿って配列された複数の分割光源35a,3
5b,35cによって形成される。最も搬入側に位置す
る分割光源35aの出力は、他の分割光源35b,35
cの出力に比べて相対的に小さくなるように設定され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の製造方
法に係り、詳しくはノイズを消去するために用いられる
サージ吸収素子をライザ部に半田付けする方法に関す
る。また、本発明は、このような半田付けに好適なリフ
ロー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】モータには、回転子に設けた整流子と、
固定子に設けたブラシとを介し、回転子側と固定子側と
を電気的に接続するように構成されたものがある。この
ようなタイプのモータでは、その作動時に整流子とブラ
シとの間に火花放電が発生することがある。火花放電は
モータの機能上及び周囲の電子機器の動作上好ましくな
い電気ノイズを発生させる原因になる。しかも、火花放
電は整流子やブラシの消耗を早め、その耐久性を劣化さ
せる原因にもなる。そこで、このような火花放電の発生
を抑制するため、整流子を構成する3個の整流子片に例
えばリング状のバリスタなどのサージ吸収素子を取り付
けるという対策が従来行われている。
【0003】整流子片にリング状のバリスタを取り付け
るためには、バリスタの外周面に設けられた電極と、各
整流子片から放射状に延出形成されたライザ部とを半田
付けする必要がある。この半田付け工程では、まず、バ
リスタと3つのライザ部との当接部分にクリーム半田を
あらかじめ塗布する。次いで、各当接部分に光学ビーム
帯を照射することにより半田を溶かした後(即ちリフロ
ーした後)に固化させ、それによってバリスタとライザ
部とを接合する。
【0004】上記のような半田付け工程を実施するにあ
たっては、例えば特開平13−016833号公報にて
開示されたリフロー装置などが使用される。このリフロ
ー装置は、回転子を搬送するベルトコンベアと、ベルト
コンベア上方に設けられた一対の加熱手段とを備えてい
る。これらの加熱手段は、当接部分の搬送軌跡上の一定
区間にてその搬送軌跡に沿って延びるように光学ビーム
帯を形成する。従ってこの装置によると、当接部分に対
し光学ビーム帯が連続的に照射される結果、バリスタと
ライザ部との当接部分が半田を介して接合されるように
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来装
置を用いて一定の搬送速度で連続的に半田付けを行った
としても、半田付けに理想的な温度プロファイルを実現
することができなかった。即ち、加熱手段の搬入側にて
急激に温度上昇し、中間部にて最高温度になった後、搬
出側に向うに従って温度低下する、という好ましくない
温度プロファイルになってしまう(図5のグラフの曲線
C1参照)。
【0006】それゆえ、ベルトコンベアによって搬送さ
れてきた回転子が加熱手段の搬入側に到達すると、クリ
ーム半田が急激に加熱され、クリーム半田中に含まれる
フラックスが突沸・飛散し、整流子表面に付着してしま
う。よって、このフラックスが整流子とブラシとの電気
的接触を妨げてしまい、モータに高い信頼性を付与でき
なくなるという問題があった。
【0007】なお、急激な加熱に起因するフラックスの
突沸・飛散を未然に防止する方法としては、例えば、後
工程において整流子表面をラッピングすることにより、
付着したフラックスを除去することが考えられる。また
は、搬送速度を遅くするとともに光源の出力を下げるこ
とにより、当接部分のクリーム半田をゆっくりと加熱す
るということも考えられる。このようにすれば、温度プ
ロファイルをいくぶん理想に近づけることができる(図
5のグラフのC2参照)。
【0008】しかしながら、前者の方法を採用した場合
には、モータ1個あたりの製造に要する工数が増加して
しまう。一方、後者の方法を採用した場合には、工数は
増えないものの、搬送速度の低下に付随して生産性が低
下してしまう。従って、いずれの方法を採ったとして
も、コスト高を招くという問題があった。
【0009】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、回転電機を効率よく低コストで製
造することができるともに、回転電機に高い信頼性を付
与することができる製造方法を提供することにある。ま
た、本発明の別の目的は、回転電機の製造工程で行われ
る半田付けに好適なリフロー装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、回転電機の回転子に
おける整流子本体から放射状に延出形成されたライザ部
と、リング状サージ吸収素子との当接部分にあらかじめ
クリーム半田を塗布しておき、この状態で前記回転子を
搬送装置によって搬送しながら、前記当接部分の搬送軌
跡上の一定区間にてその搬送軌跡に沿って延びるように
形成した光学ビーム帯を前記当接部分に照射することに
よって、前記リング状サージ吸収素子とライザ部とを半
田付けする工程を含む回転電機の製造方法において、前
記光学ビーム帯を、前記当接部分の搬送軌跡に沿って配
列された複数の分割光源によって形成するとともに、前
記複数の分割光源のうち最も搬入側に位置するものの出
力が、他のものの出力に比べて相対的に小さくなるよう
に設定したことを特徴とする回転電機の製造方法をその
要旨とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記光学ビーム帯を3つ以上の分割光源によって形
成するとともに、前記分割光源の出力が搬入側から搬出
側へ行くに従って段階的に大きくなるように設定してい
る。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2において、前記分割光源はハロゲンランプであるとし
た。請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記
ハロゲンランプは近赤外線を放射するものであるとし
た。
【0013】請求項5に記載の発明では、半田付け部分
にクリーム半田があらかじめ塗布されたワークを搬送す
る搬送装置と、前記ワークの搬送軌跡に沿って配列され
た複数の分割光源からなり、前記半田付け部分の搬送軌
跡上の一定区間にてその搬送軌跡に沿って延びるように
光学ビーム帯を形成する加熱手段と、前記複数の分割光
源のうち少なくとも最も搬入側に位置するものの出力を
調整する出力調整手段とを備えたリフロー装置をその要
旨とする。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項5におい
て、前記出力調整手段は、前記複数の分割光源の出力を
各々個別に調整可能であるとした。請求項7に記載の発
明は、請求項5または6において、前記リフロー装置
は、回転電機の回転子における整流子本体から放射状に
延出形成されたライザ部と、リング状サージ吸収素子と
の当接部分にあらかじめ塗布されたクリーム半田をリフ
ローして、両者を半田付けするためのものであるとし
た。
【0015】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1に記載の発明によると、回転子が光学ビー
ム帯の照射エリアを通過する際、当接部分のクリーム半
田は、まず、最も搬入側に位置する小出力の分割光源に
よってゆっくりと加熱される。このため、半田付けに理
想的な温度プロファイルを比較的容易に実現することが
でき、急激な加熱に起因するフラックスの突沸・飛散が
未然に防止される。従って、モータに高い信頼性を付与
することができる。また、この方法によれば、後工程に
おいてフラックス除去作業を行う必要もなく、遅い搬送
速度を設定する必要もないので、生産性及びコスト性が
向上する。
【0016】請求項2に記載の発明によると、光学ビー
ム帯の照射エリアの最後端近傍に回転子が到達したとき
に回転子の温度が最高値に到達するようになるため、よ
り理想に近い温度プロファイルを実現することができ
る。
【0017】請求項3に記載の発明によると、分割光源
がハロゲンランプであるため、比較的安価であって、か
つ人体に対して安全であるという利点がある。請求項4
に記載の発明によると、物質浸透性の高い近赤外線によ
り、異種材料同士を均一にかつ確実に加熱することがで
きるとともに、当接部分に半田付けに必要な温度を確実
に与えることができる。従って、半田付け箇所に高い接
続信頼性を付与することができる。
【0018】請求項5に記載の発明によると、出力調整
手段によって、最も搬入側に位置する分割光源の出力を
調整することにより、光学ビーム帯の照射エリアにおけ
る最前端近傍の照射量を変更することが可能である。従
って、例えば最も搬入側に位置する分割光源の出力を他
のものより相対的に低下させて、半田付け部分のクリー
ム半田を当初はゆっくりと加熱することができる。即
ち、このリフロー装置によれば、半田付けに理想的な温
度プロファイルを比較的容易に実現することができる。
【0019】請求項6に記載の発明によると、出力調整
手段によって分割光源の出力を各々個別に調整すること
により、例えば照射量が搬入側から搬出側へ行くに従っ
て段階的に大きくなるように設定すること等が可能とな
る。よって、光学ビーム帯の照射エリアの最後端近傍に
回転子が到達したときに回転子の温度を最高値に到達さ
せることができ、より理想に近い温度プロファイルを実
現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を図1〜図4に従って詳細に説明する。図1に示すよ
うに、回転電機の一種であるモータを構成する回転子1
1は、回転軸12に取着されたコア13を備えている。
そのコア13には巻線14が巻き付けられている。回転
軸12には、3個の整流子片15aによって構成される
整流子本体15が設けられている。各整流子片15a
は、筒状の絶縁部材16を介して回転軸12の外周面に
装着されている。各整流子片15aの巻線14側には、
ライザ部20が放射状に延出形成されている。3つのラ
イザ部20は、回転軸12を中心として互いに120°
の角度をなすように配設されている。ライザ部20は直
角に折り曲げ形成された先端部21を備えている。ま
た、これらのライザ部20の上面側には、リング状サー
ジ吸収素子であるバリスタ25が載置されている。バリ
スタ25の外周面には3個の電極26が形成されてお
り、これらの電極26は各ライザ部20の先端部21の
内側部分とそれぞれ当接されている。各ライザ部20の
先端部21と、それらに対応する電極26の当接部分と
の間には、導電性金属を含む接合材であるクリーム半田
が塗布される。そして、これの塗布後、リフローを行う
ことにより同当接部分が半田付けされ、各先端部21と
各電極26とが電気的に接続されるようになっている。
【0021】次に、この当接部分をリフローにより半田
付けする方法及びそのためのリフロー装置R1について
説明する。図2には、モータの製造ライン上に設置され
たリフロー装置R1の要部が示されている。このリフロ
ー装置R1を構成する搬送装置としてのベルトコンベア
32上には、所定間隔ごとに基台33が取付けられてい
る。これらの基台33上には、ワークである回転子11
がそれぞれ載置されている。この状態で複数の回転子1
1がベルトコンベア32により図2の矢印方向に向けて
連続的に搬送される。回転子11はあらかじめ位置決め
されており、搬送時に基台33に対して容易には位置ず
れしないようになっている。
【0022】ベルトコンベア32の上方には、クリーム
半田を加熱して再溶融させるための加熱手段である一対
のライン型ランプ34a,34bが設けられている。一
対のライン型ランプ34a,34bは、回転子11の搬
送軌跡に沿って延び、かつ互いに平行になるように設け
られている。これらのライン型ランプ34a,34b
は、図示しない支持枠などに対して支持されている。両
ランプ34a,34bの下方を回転子11が通過するよ
うになっている。図2及び図3に示すように、各々のラ
イン型ランプ34a,34b内には、光学ビーム帯を形
成するための光源が収容されている。
【0023】ただし、本実施形態のリフロー装置R1の
場合、各々のライン型ランプ34a,34b内には、1
つの光源のみが収容されているのではなく、3つの分割
光源35a,35b,35cが搬送方向に沿って配列し
た状態で収容されている。具体的には、前記分割光源3
5a,35b,35cとして、いずれも近赤外線ビーム
を放射するハロゲンランプが用いられている。また、そ
れぞれのライン型ランプ34a,34bを構成する3つ
のハロゲンランプには、同一規格のものが使用されてい
る。ここで近赤外線ビームとは、波長が約0.8μm〜
2μmであって、発熱体温度が約1600℃〜3000
℃のものをいう。ハロゲンランプからなる本実施形態の
分割光源35a〜35cは、その発熱温度が約3000
℃になるように設定されている。
【0024】ライン型ランプ34a,34bの本体内周
面には、真鍮に金メッキを施した断面略半円弧状の反射
鏡36が設けられている。分割光源35a〜35cから
放射された近赤外線ビームは、この反射鏡36によって
反射・集光され、その結果として所定の近赤外線ビーム
帯が形成される。そして、このようにして形成されたビ
ーム帯は、ライザ部20の先端部21と電極26の当接
部分に照射される。当接部分に照射された時点での近赤
外線ビーム帯の温度は、最高1200℃程度となってい
る。つまり、前記近赤外線ビーム帯の温度は、当接部分
に塗布されたクリーム半田を溶融するのに十分なものと
なっている。
【0025】回転子11がライン型ランプ34a,34
bの下方を通過する際、近赤外線ビーム帯は図4に示す
照射範囲37a,37bにおいてそれぞれ回転子11に
照射されるようになっている。即ち、ライン型ランプ3
4aはその照射範囲37aにおいて2個所の当接部分に
ビーム帯を照射する一方、ライン型ランプ34bはその
照射範囲37bにおいて1個所の当接部分にビーム帯を
照射する。なお、両照射範囲37a,37bにおけるビ
ーム帯の形状及び大きさは、反射鏡36の形状により特
定される。また、ライン型ランプ34a,34bには、
冷水を循環させるパイプ38がそれぞれ設けられてい
る。このパイプ38に冷水を循環させることにより、各
ハロゲンランプによるライン型ランプ34a,34b全
体の過熱が未然に防止される。
【0026】また、本実施形態のリフロー装置R1は、
図示しない電源を分割光源35a〜35cの個数分(即
ち3×2=6個)備えている。これらの電源は、分割光
源35a〜35cにそれぞれ電気的に接続されており、
分割光源35a〜35cを発光させるための電力を個別
に供給する。各電源には出力調整手段としての図示しな
いコントローラが電気的に接続されている。このコント
ローラは操作部を備えており、作業者がこの操作部を操
作することにより、前記複数の分割光源35a〜35c
へ供給する電力量を各々個別に調整できるようになって
いる。
【0027】理想的な温度プロファイルを達成すべく本
実施形態では、このコントローラを操作することによ
り、第1分割光源35aの出力を大きく下げかつ第2分
割光源35bの出力を少しだけ下げるようにして、半田
付けを行っている。
【0028】さて、このように構成されたリフロー装置
R1を用いた半田付けでは、ベルトコンベア32による
回転子11の搬送中に、ライザ部20の先端部21と電
極26の当接部分が近赤外線ビーム帯によって加熱され
る。その結果、当接部分に塗布されたクリーム半田が溶
融し、当接部分がリフローにより溶融した半田で満たさ
れる。そして、ライン型ランプ34a,34bを通過し
た後、当接部分が自然冷却され、半田付けが完了する。
【0029】従って、本実施形態によれば以下のような
効果を得ることができる。 (1)本実施形態の製造方法では、リフローを行って半
田付けをするに際し、当接部分の搬送軌跡に沿って配列
された3つの分割光源35a,35b,35cによって
光学ビーム帯を形成している。また、3つの分割光源3
5a,35b,35cのうち、最も搬入側に位置する第
1分割光源35aの出力が、第2,第3分割光源35
b,35cの出力に比べて相対的に小さく設定されてい
る。
【0030】このため、回転子11が光学ビーム帯の照
射エリアを通過する際、当接部分のクリーム半田は、ま
ず、小出力の第1分割光源35aによってゆっくりと加
熱される。このため、半田付けに理想的な温度プロファ
イル、つまり図5のグラフに示す曲線C3のような温度
プロファイルを比較的容易に実現することができる。そ
れゆえ、急激な加熱に起因するフラックスの突沸・飛散
が未然に防止される。従って、最終的に得られるモータ
に高い信頼性を付与することができる。また、この方法
によれば、後工程においてフラックス除去作業を行う必
要もなく、遅い搬送速度を設定する必要もないので、生
産性及びコスト性が向上する。
【0031】(2)本実施形態の製造方法では、3つの
分割光源35a,35b,35cの出力が搬入側から搬
出側へ行くに従って段階的に大きくなるように設定して
いる。つまり、第1分割光源35a、第2分割光源35
b、第3分割光源35cになるに従って、その出力が段
階的に大きくなっている。従って、光学ビーム帯の照射
エリアの最後端近傍に回転子11が到達したときに、当
接部分の温度が最高値である248℃に到達するように
なる(図5のグラフの曲線C3参照)。このため、より
理想に近い温度プロファイルを実現することができる。
【0032】(3)本実施形態の製造方法では、比較的
安価であってかつ人体に対して安全であるという利点を
有するハロゲンランプを、分割光源35a,35b,3
5cとして用いている。従って、比較的安価でかつ安全
なリフロー装置R1を提供することができる。また、こ
れらのハロゲンランプは、物質浸透性の高い近赤外線を
放射するものである。このため、異種金属材料同士を均
一にかつ確実に加熱することができる。しかも、当接部
分に半田付けに必要な二百数十℃の温度を確実に与える
ことができ、確実にその部分のクリーム半田をリフロー
させることができる。従って、半田付け箇所に高い接続
信頼性を付与することができ、ひいては信頼性に優れた
モータを製造することができる。
【0033】(4)このリフロー装置R1は、搬送装置
であるベルトコンベア32と、3つの分割光源35a〜
35cからなり光学ビーム帯を形成する加熱手段と、各
分割光源35a〜35cの出力を各々個別に調整するコ
ントローラとを備えている。従って、このコントローラ
を操作することにより、各々の分割光源35a〜35c
に対応した電源の出力を増減することができる。つま
り、各々の電源の出力を増減させることにより、各々の
分割光源35a〜35cによる照射量を適宜調整するこ
とができる。
【0034】従って、第1分割光源35aの出力を大き
く下げ、第2分割光源35bの出力を少しだけ下げるよ
う調整することにより、照射量を搬入側から搬出側へ行
くに従って段階的に大きくなるように設定することがで
きる。ゆえに、このリフロー装置R1を用いて半田付け
を行えば、半田付けに理想的な温度プロファイルを比較
的容易に実現することができる。
【0035】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ 上記実施形態では、ハロゲンランプとして、近赤外
線ビームを放射するものを使用した。これに代えて中赤
外線ビームまたは遠赤外線ビームを使用してもよい。こ
こで、中赤外線ビームとは、ビーム波長が約2μm〜4
μmであって発熱体温度が約500℃〜1600℃のも
のをいう。遠赤外線ビームとは、ビーム波長が約4μm
〜1000μmであって発熱体温度が約500℃以下の
ものをいう。特にこのような変更は、クリーム半田の融
解温度、ライザ部20や電極26の材質を変更した場合
に有用である。
【0036】・ 上記実施形態では、一対のライン型ラ
ンプを使用してリフロー装置R1を構成した。これに代
えてライン型ランプを1つのみ使用した構成を採用して
もよい。
【0037】・ 光学ビーム帯を分割光源35a〜35
cによって形成する際、分割光源35a〜35cの出力
は、必ずしも搬入側から搬出側へ行くに従って段階的に
大きくなっていなくてもよい。例えば、第1分割光源3
5aの出力を最も小さくして、それより搬出側にある他
の分割光源35b,35cの出力をほぼ同一に設定して
もよい。
【0038】・ 光源の分割数は上記実施形態のような
3つに限定されず、必要に応じて2つまたは4つ以上に
することもできる。 ・ このリフロー装置R1は、上記実施形態のようなタ
イプのモータの製造時にのみ使用されるばかりでなく、
これとは異なるタイプのモータの製造時にも使用可能で
ある。勿論、かかるリフロー装置R1は、モータ以外の
回転電機の製造時、例えば発電機や電機ブレーキなどの
製造時に使用されてもよい。別の言い方をすると、この
リフロー装置R1におけるワークは必ずしもモータの回
転子11のみに限定されず、モータにおける回転子11
以外の部品や、モータ以外の回転電機における所定の部
品であってもよい。
【0039】次に、特許請求の範囲に記載された技術的
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想を以下に列挙する。 (1) 回転電機の回転子における整流子本体から放射
状に延出形成されたライザ部と、リング状サージ吸収素
子との当接部分にあらかじめクリーム半田を塗布してお
き、この状態で前記回転子を搬送装置によって搬送しな
がら、前記当接部分の搬送軌跡上の一定区間にてその搬
送軌跡に沿って延びるように形成した光学ビーム帯を前
記当接部分に照射することによって、前記リング状サー
ジ吸収素子とライザ部とを半田付けする工程を含む回転
電機の製造方法において、前記光学ビーム帯を、前記当
接部分の搬送軌跡に沿って配列された複数の分割光源に
よって形成するとともに、前記複数の分割光源のうち最
も搬入側に位置するものによる照射量が、他のものによ
る照射量に比べて相対的に少なくなるように設定したこ
とを特徴とする回転電機の製造方法。
【0040】(2) 半田付け部分にクリーム半田があ
らかじめ塗布されたワークを搬送する搬送装置と、前記
ワークの搬送軌跡に沿って配列された複数の分割光源か
らなり、前記半田付け部分の搬送軌跡上の一定区間にて
その搬送軌跡に沿って延びるように光学ビーム帯を形成
する加熱手段と、前記複数の分割光源のうち少なくとも
最も搬入側に位置するものに設けられた照射量調整手段
とを備えたリフロー装置。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜4に記
載の発明によれば、回転電機を効率よく低コストで製造
することができるともに、回転電機に高い信頼性を付与
することができる製造方法を提供することができる。
【0042】請求項5〜7に記載の発明によれば、回転
電機の製造工程で行われる半田付けに好適なリフロー装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モータの回転子を示す概略斜視図。
【図2】モータの製造に用いられる実施形態のリフロー
装置を示す概略斜視図。
【図3】光学ビーム帯とモータとの位置関係を示す概略
平面図。
【図4】光学ビーム帯の照射状態を示す概略側面図。
【図5】リフロー装置の温度プロファイルを示すグラ
フ。
【符号の説明】
11…ワークとしての回転子、15…整流子本体、20
…ライザ部、25…リング状サージ吸収素子でるバリス
タ、32…搬送装置、34a,34b…加熱手段、35
a,35b,35c…分割光源、R1…リフロー装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池辺 義弘 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 (72)発明者 川守 博之 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 Fターム(参考) 5H604 AA08 BB01 BB07 BB14 CC02 CC05 CC16 DA02 QB01 5H613 AA01 BB04 KK08 KK15 KK17 PP05 PP07 5H615 AA01 BB01 BB04 BB14 BB16 PP15 PP26 QQ02 QQ19 QQ25 SS11 SS16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転電機の回転子における整流子本体から
    放射状に延出形成されたライザ部と、リング状サージ吸
    収素子との当接部分にあらかじめクリーム半田を塗布し
    ておき、この状態で前記回転子を搬送装置によって搬送
    しながら、前記当接部分の搬送軌跡上の一定区間にてそ
    の搬送軌跡に沿って延びるように形成した光学ビーム帯
    を前記当接部分に照射することによって、前記リング状
    サージ吸収素子とライザ部とを半田付けする工程を含む
    回転電機の製造方法において、 前記光学ビーム帯を、前記当接部分の搬送軌跡に沿って
    配列された複数の分割光源によって形成するとともに、
    前記複数の分割光源のうち最も搬入側に位置するものの
    出力が、他のものの出力に比べて相対的に小さくなるよ
    うに設定したことを特徴とする回転電機の製造方法。
  2. 【請求項2】前記光学ビーム帯を3つ以上の分割光源に
    よって形成するとともに、前記分割光源の出力が搬入側
    から搬出側へ行くに従って段階的に大きくなるように設
    定したことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記分割光源はハロゲンランプであること
    を特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記ハロゲンランプは近赤外線を放射する
    ものであることを特徴とする請求項3に記載の回転電機
    の製造方法。
  5. 【請求項5】半田付け部分にクリーム半田があらかじめ
    塗布されたワークを搬送する搬送装置と、 前記ワークの搬送軌跡に沿って配列された複数の分割光
    源からなり、前記半田付け部分の搬送軌跡上の一定区間
    にてその搬送軌跡に沿って延びるように光学ビーム帯を
    形成する加熱手段と、 前記複数の分割光源のうち少なくとも最も搬入側に位置
    するものの出力を調整する出力調整手段とを備えたリフ
    ロー装置。
  6. 【請求項6】前記出力調整手段は、前記複数の分割光源
    の出力を各々個別に調整可能であることを特徴とする請
    求項5に記載のリフロー装置。
  7. 【請求項7】前記リフロー装置は、回転電機の回転子に
    おける整流子本体から放射状に延出形成されたライザ部
    と、リング状サージ吸収素子との当接部分にあらかじめ
    塗布されたクリーム半田をリフローして、両者を半田付
    けするためのものであることを特徴とする請求項5また
    は6に記載のリフロー装置。
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