JP2003174334A - 電力増幅器 - Google Patents

電力増幅器

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JP2003174334A
JP2003174334A JP2001371799A JP2001371799A JP2003174334A JP 2003174334 A JP2003174334 A JP 2003174334A JP 2001371799 A JP2001371799 A JP 2001371799A JP 2001371799 A JP2001371799 A JP 2001371799A JP 2003174334 A JP2003174334 A JP 2003174334A
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signal
distortion
circuit
envelope
power amplifier
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JP2001371799A
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Naoki Komatsu
直樹 小松
Hisashi Adachi
寿史 足立
Toru Matsuura
松浦  徹
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、送信信号の周波数が広帯域
にわたる場合であっても、非対称3次歪みの発生を軽減
できる電力増幅器を提供することである。 【解決手段】 増幅回路203は、入力信号の電力を増
幅して、注入回路223および分配回路205に出力す
る。分配回路205は、増幅された入力信号を検出回路
210に出力する。検出回路210は、増幅された入力
信号の2次歪みの強度および位相を検出する。制御部2
15は、2次歪みの強度および位相に基づいて、信号発
振装置220を制御する。信号発振装置220は、制御
部215の制御に従い、増幅された入力信号に発生して
いる2次歪みを打ち消すことができる信号を作成する。
注入回路223は、増幅回路203から取得した増幅さ
れた入力信号に対して、信号発振装置220が作成した
信号を注入する。これにより、2次歪みが打ち消され、
その結果、非対称3次歪みの発生が軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力増幅器に関
し、より特定的には、周波数が異なる複数の信号を含ん
だ入力信号の電力を増幅する電力増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信端末は、基地局に対して信号を
含んだ電波を送信する。この際、無線通信端末は、信号
の電力を増幅して送信する。したがって、無線通信端末
の送信回路には、信号の電力を増幅するための電力増幅
器が含まれている。
【0003】ここで、図11(a)で示されるような第
1送信信号1100および第2送信信号1105の異な
った2つの周波数の信号を含む送信信号が、電力増幅器
で増幅されたときに発生する3次歪みについて説明す
る。図11(b)は、上記送信信号が電力増幅器で増幅
されたときに発生する2次歪み1110、低周波3次歪
み1115および高周波3次歪み1120の一例を示し
ている。3次歪みを発生させる要因としては、電力増幅
器の増幅特性の非線形性や第1送信信号1100および
第2送信信号1105と2次歪み1110との相互作用
などが考えられる。
【0004】ここで、図11(b)では、低周波3次歪
み1115の強度と高周波3次歪み1120の強度とが
異なっている。このような強度の異なる3次歪み(以
下、強度の異なる3次歪みを非対称3次歪みと称す)
は、第1送信信号1100および第2送信信号1105
と2次歪み1110との相互作用によって発生する。
【0005】上記非対称3次歪みの発生を軽減する方法
としては、電力増幅器の2次歪み1110の周波数にお
けるインピーダンスを制御する方法が考えられる。これ
は、2次歪み1110の周波数におけるインピーダンス
を制御することで当該2次歪みを減少させて、非対称3
次歪み発生を軽減する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1送信信号
1100の周波数と第2送信信号1105の周波数との
差が5MHzより大きいような広帯域の場合には、第1
送信信号1100と第2送信信号1105との差の周波
数に生じる2次歪み1110の周波数が高くなる。その
ため、2次歪み1110の周波数におけるインピーダン
スを制御すると、第1送信信号1100や第2送信信号
1105の周波数に影響を与えずに、2次歪み1110
の周波数におけるインピーダンスを制御することは困難
である。
【0007】そこで、本発明の目的は、送信信号の周波
数が広帯域にわたる場合であっても、非対称3次歪みの
発生を軽減することができる電力増幅器を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、周波数が異なる複数の信号を含んだ入力信号の
電力を増幅する電力増幅器であって、入力信号の電力を
増幅する増幅手段と、入力信号の包絡線の信号と同じ周
波数に発生する歪みの強度を検出する検出手段と、検出
手段が検出した包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪
みの強度に基づいて、包絡線の信号と同じ周波数に発生
する歪みを打ち消すための信号を作成する信号作成手段
と、入力信号に対して、信号作成手段が作成した信号を
注入して包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪みを抑
制し、入力信号と包絡線の信号と同じ周波数に発生する
歪みとの相互作用により発生している歪みの非対称性を
解消する信号注入手段とを備える。
【0009】上記のように、第1の発明によれば、信号
作成手段が作成した信号を信号注入手段が入力信号に対
して注入するので、増幅回路で発生する包絡線の信号と
同じ周波数に発生する歪みが打ち消される。その結果と
して、非対称歪みの発生が軽減される。
【0010】第2の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、信号注入手段は、増幅手段で増幅される前の
入力信号に対して、信号作成手段が作成した信号を注入
することを特徴とする。
【0011】上記のように、第2の発明によれば、増幅
回路で発生した包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪
みのうち、当該増幅回路において入力端子側に反射され
た歪みが打ち消されるので、増幅回路より入力端子側で
の非対称歪みが解消される。その結果として、当該電力
増幅器から出力される信号の非対称歪みが軽減される。
【0012】第3の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、信号注入手段は、増幅手段で増幅された後の
入力信号に対して、信号作成手段が作成した信号を注入
することを特徴とする。
【0013】上記のように、第3の発明によれば、増幅
回路で増幅された後の入力信号に対して、信号作成手段
が作成した信号が注入されるので、増幅回路より出力端
子側での非対称歪みが軽減される。その結果として、当
該電力増幅器から出力される信号の非対称歪みが軽減さ
れる。
【0014】第4の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、検出手段は、増幅される前の入力信号の包絡
線を読み出して、包絡線信号の強度を検出することを特
徴とする。
【0015】上記のように、第4の発明によれば、増幅
される前の歪みが発生していない入力信号の包絡線を読
み出して、増幅時に発生する包絡線の信号と同じ周波数
に発生する歪みの強度を特定しているので、検出手段
は、包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪みの強度を
精度よく検出することが可能となる。
【0016】第5の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、検出手段は、増幅された後の入力信号に含ま
れる包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪みの強度を
検出することを特徴とする。
【0017】上記のように、第5の発明によれば、増幅
時に発生した包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪み
の強度を検出しているので、検出手段は、当該歪み強度
を容易に検出することが可能となる。
【0018】第6の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、増幅回路の入力電力と出力電力との関係の非
線形性を解消するために、増幅回路の非線形性と逆の非
線形性を持つ歪み補償手段をさらに備える。
【0019】歪み補償手段は、対称な歪みの低歪み化に
対しては有効であるが、非対称な歪みの低歪み化に対し
ては有効ではない。上記のように、第6の発明によれ
ば、非対称歪みを解消できる電力増幅器に対して、当該
歪み補償手段が適用されるので、より効果的に当該電力
増幅器の低歪み化を図ることができる。
【0020】第7の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、入力信号は、周波数が異なる2つの信号を含
み、検出手段は、包絡線の信号と同じ周波数に発生する
歪みの強度とともに位相も検出し、信号作成手段は、検
出手段が検出した包絡線の信号と同じ周波数に発生する
歪みの強度および位相に基づいて、包絡線の信号と同じ
周波数に発生する歪みのうち入力信号の差周波と同じ周
波数の歪みと強度が同じであってかつ位相が180度異
なる信号を作成することを特徴とする。
【0021】上記のように、第7の発明によれば、2つ
の無変調波が入力信号となっている。従って、発生する
包絡線は、一定の周波数を有する信号となる。このた
め、包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪みを打ち消
すために、当該歪みと強度が等しく、位相が180度異
なる信号を入力している。その結果として、当該歪みが
消滅し、非対称歪みが軽減される。
【0022】第8の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、入力信号は、周波数が異なる2つの信号を含
み、信号作成手段は、包絡線の信号と同じ周波数に発生
する歪みを、増幅手段で増幅された後の入力信号の中か
ら抽出する信号抽出手段と、信号抽出手段が抽出した増
幅手段で増幅された後の包絡線の信号と同じ周波数に発
生する歪みのうち入力信号の差周波と同じ周波数に発生
する歪みの強度および位相と、入力信号の包絡線の信号
と同じ周波数に発生している歪みのうち入力信号の差周
波と同じ周波数に発生する歪みの強度および位相との関
係が、強度が同じであってかつ位相が180度異なるよ
うに、信号抽出手段が抽出した包絡線の信号と同じ周波
数に発生する歪みの強度および位相を調整する信号調整
手段とを含む。
【0023】上記のように、第8の発明によれば、増幅
された後の入力信号から包絡線と同じ周波数に発生する
歪みの強度が抽出され、当該歪みの位相および強度を信
号調整手段が調整して、調整された歪みの信号が入力信
号に対して注入される。実際に発生している信号を利用
して、包絡線と同じ周波数に発生する歪みを消滅させる
ための信号を作成するので、装置の構成を簡単なものと
することができる。
【0024】第9の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、入力信号は、一定の周波数帯域を持つ変調信
号であることを特徴とする。
【0025】上記のように、第9の発明によれば、入力
信号が一定の周波数帯域を持つ変調信号であるので、発
生する包絡線の信号および歪みも周波数の幅を持つこと
となる。このように入力信号が変調信号である場合も、
包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪みを消滅させる
ための信号を、入力信号に対して注入することによっ
て、非対称歪みの軽減を図ることができる。
【0026】第10の発明は、ベースバンド信号を一定
の周波数帯域を持つ変調信号に変調し、変調信号を増幅
する電力増幅器であって、ベースバンド信号を変調信号
に変調する変調手段と、変調信号の電力を増幅する増幅
手段と、ベースバンド信号を読み出して、ベースバンド
信号の振幅を検出する振幅検出手段と、振幅検出手段が
検出したベースバンド信号の振幅に基づいて、包絡線の
信号と同じ周波数に発生する歪みを打ち消すための信号
を作成する信号作成手段と、入力信号に対して、信号作
成手段が作成した信号を注入して包絡線の信号と同じ周
波数に発生する歪みを抑制し、入力信号と包絡線の信号
との相互作用により発生している歪みの非対称性を解消
する信号注入手段とを備える。
【0027】上記のように第10の発明によれば、信号
作成手段が作成した信号を信号注入手段が入力信号に対
して注入するので、増幅回路で発生する包絡線の信号と
同じ周波数に発生する歪みが打ち消される。その結果と
して、非対称歪みの発生が軽減される。また、ベースバ
ンド信号の振幅を検出しているので、振幅検出手段は、
増幅回路における歪みの影響を受けずに精度よく振幅を
検出できる。その結果として、信号作成手段が作成する
信号の強度の精度が向上し、包絡線の信号と同じ周波数
に発生する歪みが効率よく打ち消される。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下に、本発
明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明す
る。図1(a)は、電力増幅器に入力される信号の一例
を示した図である。電力増幅器に入力される信号には、
1の周波数を持つ第1の信号100およびf2の周波数
を持つ第2の信号105が含まれている。図1(b)
は、図1(a)に示される信号が電力増幅器で増幅され
たときに現れる2次歪み110、低周波3次歪み115
および高周波3次歪み120の強度の一例を示した図で
ある。2次歪み110は、第1の信号100と第2の信
号105との相互作用によって、包絡線の信号と同じ周
波数に発生する歪みであり、f2−f1(以下、Δfとす
る)の周波数上に発生する。また、低周波3次歪み11
5は、f1−Δfに発生する。高周波3次歪み120
は、f2+Δfに発生する。図1(b)に示されるよう
に、低周波3次歪み115および高周波3次歪み120
の強度は異なっており、非対称3次歪みが発生している
ことがわかる。
【0029】次に、図1(c)は、上記電力増幅器で第
1の信号100および第2の信号105を増幅する際
に、2次歪み110と同じ強度で逆位相の信号を入力し
たときの低周波3次歪み115および高周波3次歪み1
20の強度の一例を示したものである。図1(c)よ
り、2次歪み110が打ち消されて消滅し、その結果と
して、低周波3次歪み115および高周波3次歪み12
0の強度が等しくなっていることがわかる。すなわち、
2次歪みが発生しないようにすることによって、非対称
3次歪みが発生しないようにすることが可能である。
【0030】図2は、本発明の第1の実施形態に係る電
力増幅器の構成を示した図である。当該電力増幅器は、
無線通信端末の送信回路の一部として用いられるもので
あり、入力端子200、増幅回路203、分配回路20
5、検出回路210、制御部215、信号発振装置22
0、注入回路223および出力端子225を備える。入
力端子200には、当該無線通信端末において作成され
た入力信号が入力される。増幅回路203は、入力信号
の電力を増幅する。分配回路205は、増幅回路203
が増幅した入力信号を検出回路210および出力端子2
25に出力する。検出回路210は、増幅された入力信
号に発生している2次歪みの強度および位相を検出す
る。制御部215は、検出回路210から取得した2次
歪みの強度および位相に基づいて、信号発振装置220
の発振する信号を決定する。信号発振装置220は、制
御部215によって決定された信号を、注入回路223
に出力する。注入回路223は、増幅回路203から出
力されてきた増幅された入力信号に対して、信号発振装
置220から出力されてきた信号を注入する。これによ
り、増幅回路203における2次歪み110の発生が抑
制され、非対称3次歪みが解消された信号が出力端子2
25から当該電力増幅器外へ出力される。
【0031】以上のように構成された電力増幅器につい
て、以下に動作を説明する。
【0032】まず、図1(a)に示される入力信号が、
入力端子200を介して当該電力増幅器に入力される。
次に、増幅回路203は、当該入力信号を図1(b)に
示される信号に増幅し、注入回路223および分配回路
205に出力する。ここで、増幅回路203が入力信号
を増幅する際に、2次歪み110、低周波3次歪み11
5および高周波3次歪み120が発生する。図1(b)
に示されるように、低周波3次歪み115と高周波3次
歪み120の強度は異なっており、非対称3次歪みが発
生していることがわかる。
【0033】次に、分配回路205は、取得した当該増
幅された入力信号を検出回路210に出力する。検出回
路210は、取得した増幅された入力信号に含まれる2
次歪み110の強度および位相を検出し、これらを制御
部215に出力する。
【0034】次に、制御部215は、取得した2次歪み
110の強度および位相に基づいて、信号発振装置22
0が発振する信号の強度および位相を制御する。具体的
には、制御部215は、増幅回路203で発生した2次
歪み110と強度が等しく、位相が180度異なる信号
が発振されるように、信号発振装置220を制御する。
【0035】信号発振装置220は、強度および位相が
制御された信号を注入回路223に出力する。注入回路
223は、増幅回路203から出力されてきた信号を、
信号発振装置220から出力されてきた信号に注入す
る。これにより、増幅回路203で発生する2次歪み1
10が抑制される。この後、図1(c)に示される非対
称3次歪みが解消された信号が、出力端子225から当
該電力増幅器外へ出力される。以上で、本発明第1の実
施形態に係る電力増幅器の動作の説明を終了する。
【0036】上記電力増幅器によれば、入力信号の増幅
時に発生する非対称3次歪みを解消することができる。
【0037】なお、本実施形態において、入力信号に含
まれる第1の信号の周波数f1および第2の信号の周波
数f2は一定であるとしているが、第1の信号の周波数
1および第2の信号の周波数f2は変化するものであっ
てもよい。この場合、検出回路210は、2次歪み11
0の強度および位相に加えて、周波数を検出する。そし
て、信号発振装置220は、周波数を変化させる機能を
有する必要がある。制御部215は、検出回路210が
検出した周波数の信号を発振するように、信号発振装置
220を制御する。
【0038】なお、本実施形態に係る電力増幅器は、図
3に示されるような構成を取ることも可能である。図3
に示される電力増幅器は、入力信号を増幅する前に、入
力信号の包絡線の強度および位相を検出する点で図2に
示される電力増幅器と異なる。以下に、図3に示される
電力増幅器について説明する。
【0039】図3の電力増幅器は、入力端子300、増
幅回路303、分配回路305、検出回路310、制御
部315、信号発振装置320、注入回路323および
出力端子325を備える。まず、入力端子300には、
図1(a)に示される入力信号が入力される。分配回路
305は、入力信号を増幅回路303および検出回路3
10に出力する。増幅回路303は、取得した入力信号
を図1(b)に示される信号に増幅し、注入回路323
に出力する。検出回路310は、分配回路305から取
得した入力信号の包絡線の強度および位相を検出する。
制御部315は、取得した包絡線の強度および位相に基
づいて、増幅回路303で発生する2次歪み110の強
度および位相を求める。その後、制御部315は、求め
た2次歪み110の強度および位相に基づいて、信号発
振装置320の発振する信号を制御する。信号発振装置
320は、2次歪み110と強度が等しく、位相が18
0度異なる信号を注入回路323に出力する。注入回路
323は、増幅回路303から出力されてくる増幅され
た入力信号を、信号発振装置320から出力されてくる
信号に対して注入する。この後、非対称3次歪みが低減
された信号が、出力端子325を介して当該電力増幅器
外へ出力される。
【0040】(第2の実施形態)以下に、本発明の第2
の実施形態について図面を参照しながら説明する。図4
は、本発明の第2の実施形態に係る電力増幅器を示した
図である。図4に示される電力増幅器は、増幅回路で入
力信号を増幅したときに入力端子側に反射される信号に
含まれる2次歪みを軽減することにより、非対称3次歪
みを解消するものである。当該電力増幅器は、無線通信
端末の送信回路の一部として用いられ、入力端子40
0、増幅回路403、分配回路405、検出回路41
0、制御部415、信号発振装置420、注入回路42
3および出力端子425を備える。入力端子400に
は、当該無線通信端末で作成された入力信号が入力され
る。増幅回路403は、当該入力信号の電力を増幅す
る。この際、増幅された信号の一部が増幅回路403に
おいて反射される。反射された信号は、注入回路423
を通過して、分配回路405に入力する。分配回路40
5は、当該反射された信号と入力端子400から入力さ
れてくる入力信号とを検出回路410に出力する。検出
回路410は、当該反射された信号に含まれる2次歪み
の強度および位相を検出する。制御部415は、検出回
路410が検出した2次歪みの強度および位相に基づい
て、信号発振装置420が発振する信号を決定する。信
号発振装置420は、制御部415が決定した信号を注
入回路423に出力する。注入回路423は、入力端子
400から入力されてくる入力信号に対して、信号発振
装置420から出力されてくる信号を注入する。増幅回
路403は、注入回路423から出力されてくる信号を
増幅し、増幅した信号を出力端子425から当該電力装
置外へ出力する。
【0041】以上のように構成された電力増幅器につい
て、以下に動作を説明する。
【0042】まず、図1(a)に示される入力信号が、
入力端子400から当該電力増幅器に入力される。当該
入力信号は、注入回路423および分配回路405を通
過して増幅回路403に入力される。
【0043】増幅回路403は、当該入力信号を増幅し
て、図1(b)に示される信号を作成する。このとき、
増幅回路403で増幅された信号の大部分は、出力端子
425に出力されるが、その一部が反射して入力端子4
00側に出力される。当該反射された信号は、分配回路
405および注入回路423に入力される。
【0044】分配回路405には、増幅回路403で反
射された信号と入力端子400から入力されてくる入力
信号とが入力される。分配回路405は、これらの信号
を検出回路410に出力する。検出回路410は、取得
した信号に含まれる2次歪みの強度および位相を検出
し、これらを制御部415に出力する。これにより、制
御部415は、2次歪みの強度および位相を取得する。
【0045】次に、制御部415は、取得した2次歪み
の強度および位相に基づいて、信号発振装置420を制
御する。具体的には、制御部415は、増幅回路403
で反射された信号に含まれる2次歪み110と強度が同
じで位相が180度異なる信号が注入回路423で注入
されるように、信号発振装置420を制御する。
【0046】次に、信号発振装置420は、制御部41
5により設定された信号を注入回路423に出力する。
注入回路423は、入力端子400から入力されてくる
入力信号および注入回路423で反射された信号に対し
て、信号発振装置420から出力されてくる信号を注入
する。この後、これらの信号が、増幅回路403に出力
される。
【0047】増幅回路403は、注入回路423から取
得した信号を増幅して、出力端子425を介して、当該
電力増幅器外へ出力する。以上で、本実施形態に係る電
力増幅器の動作の説明を終了する。
【0048】上記電力増幅器によれば、増幅回路403
より入力端子400側で発生する2次歪みが軽減され
る。その結果として、増幅回路403で発生する2次歪
みの強度が軽減され、非対称3次歪みの発生が軽減され
る。
【0049】なお、本実施形態に係る図4の電力増幅器
と第1の実施形態に係る図2の電力増幅器とが組み合わ
されることも可能である。具体的には、図4の電力増幅
器の増幅回路403と出力端子425との間に、図1の
電力増幅器の分配回路205、検出回路210、制御部
215、信号発振装置220および注入回路223が設
けられる。これにより、図1の電力増幅器や図4の電力
増幅器のみを用いた場合に比べて、より効果的に非対称
3次歪みが軽減される。
【0050】(第3の実施形態)以下に、本発明の第3
の実施形態について図面を参照しながら説明する。図5
は、本実施形態に係る電力増幅器の構成を示した図であ
る。当該電力増幅器は、無線通信端末の送信回路の一部
として用いられ、入力端子500、増幅回路503、分
配回路505、ローパスフィルタ507、検出回路51
0、制御部515、ベクトル調整回路520、注入回路
523および出力端子525を備える。入力端子500
には、当該無線通信端末において作成された入力信号が
入力される。増幅回路503は入力信号の電力を増幅す
る。分配回路505は、増幅回路503が増幅した入力
信号をローパスフィルタ507および出力端子525に
出力する。ローパスフィルタ507は、増幅回路503
で発生した2次歪みのみを検出回路510およびベクト
ル調整回路520に出力する。検出回路510は、取得
した2次歪みの強度および位相を検出する。制御部51
5は、検出回路510が検出した2次歪みの強度および
位相に基づいてベクトル調整回路520を制御する。ベ
クトル調整回路520は、ローパスフィルタ507から
取得した2次歪みの強度および位相を調整し、調整され
た2次歪みを注入回路523に出力する。注入回路52
3は、分配回路505から出力されてくる増幅された信
号に対して、ベクトル調整回路520から出力されてく
る信号を注入する。これにより、増幅回路503で発生
する2次歪みが抑制され、その結果として、増幅後の信
号で発生する非対称3次歪みが解消される。
【0051】以上のように構成された電力増幅器につい
て、以下に動作を説明する。
【0052】まず、図1(a)に示される入力信号が、
入力端子500を介して当該電力増幅器に入力される。
次に、増幅回路503は、当該入力信号を図1(b)に
示される信号に増幅し、注入回路523および分配回路
505に出力する。ここで、増幅回路503が入力信号
の電力を増幅する際に、2次歪み110、低周波3次歪
み115および高周波3次歪み120が発生する。
【0053】次に、分配回路505は、図1(b)に示
される増幅された入力信号をローパスフィルタ507に
出力する。ローパスフィルタ507は、図1(b)に示
される増幅された信号のうち、2次歪み110のみを検
出回路510およびベクトル調整回路520に出力す
る。
【0054】検出回路510は、取得した2次歪み11
0の強度および位相を検出し、制御部515に出力す
る。次に、制御部515は、取得した2次歪み110の
強度および周波数に基づいて、ベクトル調整回路520
を制御する。具体的には、制御部515は、ベクトル調
整回路520によって調整される2次歪み110と分配
回路505から出力される信号に含まれる2次歪み11
0との関係が、強度が等しく、位相が180度異なる関
係となるように、ベクトル調整回路520を制御する。
【0055】次に、ベクトル調整回路520は、制御部
515によって設定された強度および位相に2次歪み1
10を調整し、注入回路523に出力する。注入回路5
23は、増幅回路503から出力されてきた図1(b)
に示される増幅された入力信号に対して、ベクトル調整
回路520が調整した2次歪み110を注入する。これ
により、増幅回路503で発生する図1(b)に示され
る2次歪み110が抑制される。その結果、図1(c)
に示されるように、非対称3次歪みが解消された信号が
取得される。当該非対称3次歪みが解消された信号は、
出力端子525から当該電力増幅器外へ出力される。以
上で、本実施形態に係る電力増幅器の動作の説明を終了
する。
【0056】上記電力増幅器によれば、入力信号の増幅
時に発生する非対称3次歪みを解消することができる。
【0057】(第4の実施形態)以下に、本発明の第4
の実施形態について図面を参照しながら説明する。図6
は、本実施形態に係る電力増幅器を示した図である。図
6に示される電力増幅器は、増幅回路で入力信号を増幅
したときに入力端子側に反射される信号に含まれる2次
歪みを軽減することにより、非対称3次歪みを解消する
ものである。当該電力増幅器は、無線通信端末の送信回
路の一部として用いられるものであって、入力端子60
0、増幅回路603、第1の分配回路605、第2の分
配回路606、ローパスフィルタ607、検出回路61
0、制御部615、ベクトル調整回路620、注入回路
623および出力端子625を備える。入力端子600
には、入力信号が入力される。当該入力信号は、第1の
分配回路605および注入回路623を通過し、増幅回
路603に入力される。増幅回路603は、入力信号の
電力を増幅する。この際、増幅された入力信号の大部分
は、第2の分配回路606に出力されるが、そのうちの
一部は、増幅回路603において入力端子600側に反
射される。
【0058】第2の分配回路606は、増幅された入力
信号をローパスフィルタ607および出力端子625に
出力する。ローパスフィルタ607は、当該増幅された
入力信号のうち、増幅回路603で発生した2次歪みの
みをベクトル調整回路620に出力する。
【0059】また、反射された信号は、注入回路623
および第1の分配回路605に入力される。第1の分配
回路605は、当該反射された信号と入力端子600か
ら入力されてくる入力信号とを検出回路610に出力す
る。検出回路610は、当該反射された信号に含まれる
2次歪みの強度および位相を検出する。制御部615
は、検出回路610が検出した2次歪みの強度および位
相に基づいて、ベクトル調整回路620を制御する。ベ
クトル調整回路620は、制御部615の制御に基づい
て、ローパスフィルタ607から取得した2次歪みの強
度および位相を調整し、注入回路623に出力する。注
入回路623は、入力端子600から入力される入力信
号に対して、ベクトル調整回路620から出力される信
号を注入する。注入回路623から出力された信号は、
第1分配回路605を通過し、増幅回路603で増幅さ
れる。この後、増幅された信号は、出力端子625から
当該電力増幅器外へ出力される。
【0060】以上のように構成された電力増幅器につい
て、以下に動作を説明する。
【0061】まず、図1(a)に示される入力信号が、
入力端子600から当該電力増幅器に入力される。当該
入力信号は、第1の分配回路605および注入回路62
3を通過して増幅回路603に入力される。
【0062】次に、増幅回路603は、当該入力信号を
図1(b)に示される信号に増幅する。ここで、増幅回
路603で増幅された信号の大部分は、第2の分配回路
606に出力されるが、その一部が反射して入力端子6
00側に出力される。
【0063】第2の分配回路606は、図1(b)に示
される信号をローパスフィルタ607に出力する。ロー
パスフィルタ607は、取得した図1(b)に示される
信号のうち、2次歪み110のみをベクトル調整回路6
20に出力する。これにより、ベクトル調整回路620
は、2次歪み110を取得する。
【0064】一方、増幅回路603で反射された信号
は、注入回路623および第1の分配回路605に入力
される。さらに、入力端子600から入力されてきた入
力信号が、第1の分配回路605に入力される。第1の
分配回路605は、これらの信号を検出回路610に出
力する。検出回路610は、取得した信号に含まれる2
次歪みの強度および位相を検出し、これらを制御部61
5に出力する。
【0065】制御部615は、取得した2次歪みの強度
および位相に基づいて、ベクトル調整回路620を制御
する。具体的には、制御部615は、増幅回路603で
反射された信号に含まれる2次歪みと強度が同じで位相
が180度異なる信号に、ベクトル調整回路620が取
得した2次歪みが調整されるように、ベクトル調整回路
620を制御する。次に、ベクトル調整回路620は、
制御部615の制御に従い、ローパスフィルタ607か
ら取得した2次歪みの強度および位相を調整し、これを
注入回路623に出力する。
【0066】注入回路623には、入力端子600から
入力されてくる入力信号とベクトル調整回路620から
出力されてくる信号と増幅回路603で反射された信号
とが入力される。注入回路623は、入力端子600か
ら入力されてくる入力信号と増幅回路603で反射され
た信号とに対して、ベクトル調整回路620から出力さ
れてくる信号を注入する。この後、注入回路623は、
これらの信号を増幅回路603に出力する。
【0067】注入回路から出力された信号が増幅回路6
03で増幅され、出力端子625から当該電力増幅器外
へ出力されるときの動作は、第2の実施形態の動作と同
様であるため、省略する。以上で、本実施形態に係る電
力増幅器の動作の説明を終了する。
【0068】上記電力増幅器によれば、増幅回路603
より入力端子600側で発生する2次歪みが軽減され
る。その結果として、増幅回路603で発生する2次歪
みの強度が軽減され、非対称3次歪みの発生が軽減され
る。
【0069】なお、本実施形態に係る図6の電力増幅器
と第3の実施形態に係る図5の電力増幅器とが組み合わ
されることも可能である。具体的には、図6の電力増幅
器の第2の分配回路606と出力端子625との間に、
図5の電力増幅器の分配回路505、ローパスフィルタ
507、検出回路510、制御部515、ベクトル調整
回路520および注入回路523が設けられる。これに
より、図5の電力増幅器や図6の電力増幅器のみを用い
た場合に比べて、より効果的に非対称3次歪みが軽減さ
れる。
【0070】(第5の実施形態)以下に、第5の実施形
態に係る電力増幅器について、図面を参照しながら説明
する。図7(a)は、電力増幅器に入力される変調信号
の一例を示したものである。電力増幅器に入力される入
力信号700は、図7(a)に示されるように一定の周
波数帯域を有する変調信号である。
【0071】図7(b)は、図7(a)に示される変調
された入力信号700が電力増幅器で増幅されたときに
現れる入力信号の包絡線の信号と同じ周波数に発生する
歪み710、低周波歪み715および高周波歪み720
の強度の一例を示した図である。入力される入力信号7
00が一定の周波数帯域を有する変調信号であるため、
包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪み710、低周
波歪み715および高周波歪み720も一定の周波数帯
域を有する信号となる。
【0072】ここで、低周波歪み715および高周波歪
み720は、入力信号700および包絡線の信号と同じ
周波数に発生する歪み710の相互作用により発生す
る。図7(b)に示されるように、低周波歪み715お
よび高周波歪み720の強度は、異なっており、非対称
歪みが発生していることがわかる。
【0073】次に、図7(c)は、電力増幅器で入力信
号700を増幅する際に、包絡線の信号と同じ周波数に
発生する歪み710が打ち消されるような信号を注入し
たときの高周波歪み715および低周波歪み720の強
度の一例を示したものである。図7(c)より、包絡線
の信号と同じ周波数に発生する歪み710が打ち消され
て消滅し、その結果として、低周波歪み715および高
周波歪み720の強度が等しくなっていることがわか
る。これにより、包絡線の信号と同じ周波数に発生する
歪みが抑制されることによって、非対称歪みが発生しな
いようにすることが可能である。
【0074】本実施形態に係る電力増幅器は、無線受信
端末の送信回路の一部として用いられるものであって、
図7(a)に示されるような変調信号を増幅するもので
ある。当該電力増幅器は、入力端子800、増幅回路8
03、分配回路805、検出回路810、制御部81
5、信号作成部820、注入回路823および出力端子
825を備える。入力端子800には、図7(a)に示
される入力信号700が入力される。分配回路805
は、入力信号700を増幅回路803および検出回路8
10に出力する。増幅回路803は、入力信号700の
電力を増幅する。検出回路810は、入力信号700の
包絡線の強度を検出する。制御部815は、検出回路8
10が検出した包絡線の強度に基づいて、信号作成部8
20の動作を制御する。信号作成部820は、制御部8
15の制御に従って、信号を作成する。注入回路823
は、増幅回路803から出力されてくる信号に対して、
信号作成部820が作成した信号を注入する。
【0075】以上のように構成された電力増幅器につい
て、以下に動作を説明する。
【0076】まず、図7(a)に示される変調された入
力信号700が、入力端子800を介して分配回路80
5に入力される。次に、分配回路805は、当該入力信
号700を増幅回路803および検出回路810に出力
する。
【0077】増幅回路803は、取得した入力信号70
0を図7(b)に示される信号に増幅し、注入回路82
3に出力する。これにより、注入回路823は、図7
(b)に示される信号を取得する。
【0078】一方、検出回路810は、取得した入力信
号700の包絡線の形状を検出し、その強度を検出す
る。その後、検出回路810は、検出した強度を制御部
815に出力する。
【0079】次に、制御部815は、取得した包絡線の
強度に基づいて、信号作成部820の動作を制御する。
具体的には、制御部815は、増幅回路803で生じる
包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪み710を打ち
消すための信号を信号作成部820に作成させる。
【0080】信号作成部820は、制御部815の制御
に従って、増幅回路803において生じる包絡線の信号
と同じ周波数に発生する歪み710を打ち消すための信
号を作成し、これを注入回路823に出力する。これに
より、注入回路823は、上記包絡線の信号と同じ周波
数に発生する歪み710を消滅させるための信号を取得
する。
【0081】次に、注入回路823は、上記図7(b)
に示される信号に対して、信号作成部820から出力さ
れてくる信号を注入する。これにより、非対称性歪みの
発生が抑制される。その後、出力端子825から、図7
(c)に示される信号が出力される。以上で、本実施形
態に係る電力増幅器の動作の説明を終了する。
【0082】上記電力増幅器によれば、包絡線の信号と
同じ周波数に発生する歪み710が増幅回路803で生
じることが抑制される。その結果として、非対称3次歪
みの発生が軽減される。
【0083】なお、本実施形態に係る電力増幅器では、
分配回路805は、入力端子800と増幅回路803と
の間に設けられているが、分配回路805の設けられる
場所は、これに限られない。例えば、分配回路805
は、注入回路823と出力端子825との間に設けられ
てもよい。この場合、検出回路810は、増幅回路80
3で増幅された入力信号の包絡線の信号と同じ周波数に
発生する歪み710の強度を検出することとなる。ま
た、制御部815は、検出回路810が検出した包絡線
の信号と同じ周波数に発生する歪み710の強度に基づ
いて、信号作成部820を制御する。さらに、信号作成
部820は、制御部815の制御に従って、包絡線の信
号と同じ周波数に発生する歪み710を消滅させる信号
を作成する。このような構成を取ることにより、図8に
示される電力増幅器と同様に、非対称歪みの発生を軽減
することが可能となる。
【0084】(第6の実施形態)以下に、第6の実施形
態に係る電力増幅器の構成について図面を参照しながら
説明する。図9は、本発明の第6の実施形態に係る電力
増幅器の構成を示した図である。当該電力増幅器は、ベ
ースバンド信号を高周波の変調信号に変調し、当該変調
信号を増幅するものであり、無線通信端末の送信回路の
一部として用いられるものである。当該電力増幅器は、
入力端子900、ベースバンド部902、増幅回路90
3、分配回路905、検出回路910、制御部915、
信号作成部920、変調部922、注入回路923およ
び出力端子925を備える。ベースバンド信号部902
は、QPSK(Quadrature Phase S
hift Keying)変調されたベースバンド信号
を作成する。分配回路905は、当該ベースバンド信号
を検出部910および変調部922に出力する。変調部
922は、当該ベースバンド信号を図7(a)に示され
る入力信号700に変調する。増幅回路903は、変調
部922から出力されてきた図7(a)に示される変調
信号を、図7(b)に示される信号に増幅する。検出回
路910は、QPSK変調されたベースバンド信号のI
信号の強度IおよびQ信号の強度Qを読み出して、√
(I2+Q2)(以下、これをベースバンド信号の振幅と
称す)を検出する。制御部915は、当該ベースバンド
信号の振幅に基づいて、信号作成部920を制御する。
信号作成部920は、制御部915の制御に従い、増幅
回路903で生じる包絡線の信号と同じ周波数に発生す
る歪み710が注入回路923において打ち消されるた
めの信号を作成する。注入回路923は、増幅回路90
3から出力されてきた変調信号に対して、信号作成部9
20が作成した信号を注入する。この後、出力端子92
5から、図7(c)に示される信号が出力される。
【0085】以上のように構成された電力増幅器につい
て、以下に動作を説明する。
【0086】まず、ベースバンド部902は、QPSK
変調されたベースバンド信号を作成して、分配回路90
5に出力する。分配回路905は、当該ベースバンド信
号を、検出回路910および変調部922に出力する。
これにより、検出回路910および変調部922は、当
該ベースバンド信号を取得する。
【0087】次に、変調部922は、取得したベースバ
ンド信号を図7(a)に示される入力信号700に変調
し、増幅回路903に出力する。増幅回路903は、取
得した入力信号700を図7(b)に示される信号に増
幅して、注入回路923に出力する。
【0088】一方、検出回路910は、取得したベース
バンド信号からI信号の強度IおよびQ信号の強度Qを
検出し、ベースバンド信号の振幅を検出し、当該ベース
バンド信号の振幅を制御部915に出力する。制御部9
15は、取得したベースバンド信号の振幅に基づいて、
信号作成部920の動作を制御する。具体的には、制御
部915は、増幅回路903で生じる包絡線の信号と同
じ周波数に発生する歪み710が打ち消されるための信
号が出力されるように、取得したベースバンド信号の振
幅に基づいて、当該信号作成部920を制御する。
【0089】信号作成部920は、制御部915の制御
に従って、信号を作成して、これを注入回路923に出
力する。注入回路923は、増幅回路903から出力さ
れてくる増幅された信号に対して、信号作成手段920
から出力されてくる信号を注入する。これによって、包
絡線の信号と同じ周波数に発生する歪み710が抑制さ
れる。その結果として、図7(c)に示されるような非
対称歪みが解消された信号が取得される。この後、当該
非対称歪みが解消された信号は、第2の分配回路906
を通過し、出力端子925から当該電力増幅器外へ出力
される。以上で、本実施形態に係る電力増幅回路の説明
を終了する。
【0090】上記電力増幅器によれば、包絡線の信号と
同じ周波数に発生する歪み710が増幅回路903で生
じることが抑制される。その結果として、非対称3次歪
みの発生が軽減される。
【0091】なお、第1の実施形態から第6の実施形態
において、増幅回路に含まれるトランジスタのバイアス
を制御することによって、非対称3次歪みおよび非対称
歪みの発生を補助的に抑制してもよい。
【0092】なお、第1の実施形態から第6の実施形態
において、増幅回路に含まれる整合回路の容量可変ダイ
オードの容量を制御することによって、非対称3次歪み
および非対称歪みの発生を補助的に抑制してもよい。
【0093】なお、第1の実施形態から第6の実施形態
において、増幅回路の前に歪み補償回路を設けることも
可能である。この歪み補償回路とは、電力増幅器の入力
電力と出力電力との特性が図10(a)に示されるよう
に非線型であるときに、用いられるものである。具体的
には、当該歪み補償回路は、図10(b)に示されるよ
うに、当該電力増幅器の入力電力と出力電力との特性と
逆向きに非線型な特性を持っている。当該歪み補償回路
を設けることにより、電力増幅器の入力電力と出力電力
との特性の非線形性が解消され、3次歪みおよび歪みの
発生が軽減される。一般的に、このような、歪み補償回
路は、対象な強度を持った3次歪みおよび歪みに対して
は有効であるが、非対称3次歪みおよび非対称歪みには
有効でない。従って、非対称3次歪みおよび非対称歪み
を解消することができる電力増幅器に、当該歪み補償回
路が用いられると、増幅回路において発生する3次歪み
および歪みを有効に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 周波数の異なる2つの信号が電力増幅器およ
び第1の実施形態に係る電力増幅器に入力されたときに
発生する3次歪みの強度を説明するための図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係る電力増幅器の
構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態に係る電力増幅器の
図1に示されたもの以外に取り得る構成を示すブロック
図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係る電力増幅器の
構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の第3の実施形態に係る電力増幅器の
構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第4の実施形態に係る電力増幅器の
構成を示すブロック図である。
【図7】 周波数が連続した変調信号が電力増幅器およ
び第5の実施形態に係る電力増幅器に入力されたときに
発生する3次歪みの強度を説明するための図である。
【図8】 本発明の第5の実施形態に係る電力増幅器の
構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第6の実施形態に係る電力増幅器の
構成を示すブロック図である。
【図10】 入力電力と出力電力との特性が非線型であ
る電力増幅器の入力電力および出力電力の関係を示した
グラフおよび歪み補償回路の入力電力および出力電力の
関係を示したグラフである。
【図11】 無変調の異なる2つの周波数の信号を含む
信号が、従来の電力増幅器で増幅されたときに発生する
2次歪みおよび3次歪みの強度を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
100 第1の信号 105 第2の信号 110 2次歪み 115 低周波3次歪み 120 高周波3次歪み 200,300,400,500,600,800 入
力端子 203,303,403,503,603,803,9
03 増幅回路 205,305,405,505,805,905 分
配回路 210,310,410,510,610,810,9
10 検出回路 215,315,415,515,615,815,9
15 制御部 220,320,420 信号発振装置 223,323,423,523,623,823,9
23 注入回路 225,325,425,525,625,825,9
25 出力端子 507,607 ローパスフィルタ 520,620,820 ベクトル調整回路 605 第1の分配回路 606,806 第2の分配回路 700 入力信号 710 包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪み 715 低周波歪み 720 高周波歪み 902 ベースバンド部 820,920 信号作成部 922 変調部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 徹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA21 FA00 GN02 GN05 KA00 KA32 KA42 MA20 SA14 TA01 TA02 TA03 5J091 AA01 AA41 CA21 FA00 KA00 KA32 KA42 MA20 SA14 TA01 TA02 TA03 5J500 AA01 AA41 AC21 AF00 AK00 AK32 AK42 AM20 AS14 AT01 AT02 AT03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数が異なる複数の信号を含んだ入力
    信号の電力を増幅する電力増幅器であって、 前記入力信号の電力を増幅する増幅手段と、 前記入力信号の包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪
    みの強度を検出する検出手段と、 前記検出手段が検出した包絡線の信号と同じ周波数に発
    生する歪みの強度に基づいて、前記包絡線の信号と同じ
    周波数に発生する歪みを打ち消すための信号を作成する
    信号作成手段と、 前記入力信号に対して、前記信号作成手段が作成した信
    号を注入して前記包絡線の信号と同じ周波数に発生する
    歪みを抑制し、前記入力信号と前記包絡線の信号と同じ
    周波数に発生する歪みとの相互作用により発生している
    歪みの非対称性を解消する信号注入手段とを備える、電
    力増幅器。
  2. 【請求項2】 前記信号注入手段は、増幅手段で増幅さ
    れる前の入力信号に対して、信号作成手段が作成した信
    号を注入することを特徴とする、請求項1に記載の電力
    増幅器。
  3. 【請求項3】 前記信号注入手段は、増幅手段で増幅さ
    れた後の入力信号に対して、信号作成手段が作成した信
    号を注入することを特徴とする、請求項1に記載の電力
    増幅器。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、増幅される前の入力信
    号の包絡線を読み出すことによって、包絡線の信号と同
    じ周波数に発生する歪みの強度を検出することを特徴と
    する、請求項1に記載の電力増幅器。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、増幅された後の入力信
    号に含まれる包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪み
    の強度を検出することを特徴とする、請求項1に記載の
    電力増幅器。
  6. 【請求項6】 前記増幅回路の入力電力と出力電力との
    関係の非線形性を解消するために、前記増幅回路の非線
    形性と逆の非線形性を持つ歪み補償手段をさらに備え
    る、請求項1に記載の電力増幅器。
  7. 【請求項7】 前記入力信号は、周波数が異なる2つの
    信号を含み、 前記検出手段は、前記包絡線の信号と同じ周波数に発生
    する歪みの強度とともに位相も検出し、 前記信号作成手段は、前記検出手段が検出した前記包絡
    線の信号と同じ周波数に発生する歪みの強度および位相
    に基づいて、前記包絡線の信号と同じ周波数に発生する
    歪みのうち前記入力信号の差周波と同じ周波数の歪みと
    強度が同じであってかつ位相が180度異なる信号を作
    成することを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅
    器。
  8. 【請求項8】 前記入力信号は、周波数が異なる2つの
    信号を含み、 前記信号作成手段は、 前記包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪みを、前記
    増幅手段で増幅された後の入力信号の中から抽出する信
    号抽出手段と、 前記信号抽出手段が抽出した増幅手段で増幅された後の
    包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪みのうち前記入
    力信号の差周波と同じ周波数に発生する歪みの強度およ
    び位相と、前記入力信号の包絡線の信号と同じ周波数に
    発生している歪みのうち前記入力信号の差周波と同じ周
    波数に発生する歪みの強度および位相との関係が、強度
    が同じであってかつ位相が180度異なるように、前記
    信号抽出手段が抽出した包絡線の信号と同じ周波数に発
    生する歪みの強度および位相を調整する信号調整手段と
    を含む、請求項1に記載の電力増幅器。
  9. 【請求項9】 前記入力信号は、一定の周波数帯域を持
    つ変調信号であることを特徴とする、請求項1に記載の
    電力増幅器。
  10. 【請求項10】 ベースバンド信号を一定の周波数帯域
    を持つ変調信号に変調し、前記変調信号を増幅する電力
    増幅器であって、 前記ベースバンド信号を前記変調信号に変調する変調手
    段と、 前記変調信号の電力を増幅する増幅手段と、 前記ベースバンド信号を読み出して、ベースバンド信号
    の振幅を検出する振幅検出手段と、 前記振幅検出手段が検出したベースバンド信号の振幅に
    基づいて、前記包絡線の信号と同じ周波数に発生する歪
    みを打ち消すための信号を作成する信号作成手段と、 前記入力信号に対して、前記信号作成手段が作成した信
    号を注入して前記包絡線の信号と同じ周波数に発生する
    歪みを抑制し、前記入力信号と前記包絡線の信号との相
    互作用により発生している歪みの非対称性を解消する信
    号注入手段とを備える、電力増幅器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008028746A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Hitachi Kokusai Electric Inc 歪み補償装置
WO2018220668A1 (ja) * 2017-05-29 2018-12-06 三菱電機株式会社 電力増幅器
JP2020096253A (ja) * 2018-12-11 2020-06-18 住友電気工業株式会社 多段増幅器

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