JP2003174076A - ホルダ駆動装置 - Google Patents

ホルダ駆動装置

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JP2003174076A
JP2003174076A JP2001371078A JP2001371078A JP2003174076A JP 2003174076 A JP2003174076 A JP 2003174076A JP 2001371078 A JP2001371078 A JP 2001371078A JP 2001371078 A JP2001371078 A JP 2001371078A JP 2003174076 A JP2003174076 A JP 2003174076A
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holder
vacuum container
shaft
refrigerant
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JP2001371078A
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Masaru Yasukawa
優 安川
Shinichiro Mukai
真一郎 向
Masahiko Ryu
政彦 龍
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Yaskawa Electric Corp
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】差動排気装置のハウジング部と駆動軸とのクリ
アランスを適切な範囲に保ち、ハウジングの中のシール
の劣化を防止し、真空容器内の真空度と超清浄雰囲気を
保つことが可能なホルダ駆動装置を提供する。 【解決手段】駆動軸106に連結されたホルダ103が
加熱される状態で用いられる差動排気装置108を有す
るホルダ駆動装置において、軸駆動装置107が真空容
器101の外に設けられ、軸駆動装置107には、駆動
軸106と当該軸駆動装置107の間を連結するための
略L字状の連結板44と、駆動軸106を連結板44を
介して、真空容器101の中で直線的に誘導し、かつ、
駆動軸106を当該誘導する方向と垂直な面内で位置を
規制するために設置されたスライダとガイドレールとで
構成されるリニアガイドLGを備え、真空容器101と
駆動軸106との間のギャップ118を該リニアガイド
LGによって保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程の
一つである成膜過程で用いられるCVD(Chemic
al Vapor Deposition)装置など
で、基板を保持・駆動し、差動排気装置を有するホルダ
駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程の一つである成膜過程で
は、多結晶シリコン膜を得るため、例えば10-6tor
r乃至10-7torr程度の真空容器内で基板を高温に
する。基板を保持するホルダは400℃乃至700℃程
度に加熱され、真空容器内で機械的に往復直線駆動する
が、真空容器内の超清浄雰囲気を保つため、その駆動機
構を、真空容器の外に配置することが望ましい。そのよ
うなホルダ駆動装置の駆動軸が真空容器を貫通する部分
のシール(真空シール)には、Oリング、メカニカルシ
ールまたは磁性流体シール等の高気密性を保持するパッ
キンを用いる考えもあるが、そのようなパッキンでは、
駆動軸の駆動速度を大きくすることが難しく、また摩耗
によって定期的に交換する必要があるので、差動排気機
構を用いる場合がある。差動排気とは、この例で言え
ば、真空容器と大気中との中間に1段以上の排気室を設
け、そこを真空ポンプで排気して、当該排気室の圧力を
真空容器内と大気圧との中間の圧力にする方式を言う。
このような差動排気を用いると、前記貫通部分のシール
を、パッキンを使用せずにあるいは気密性がそれほど高
くないパッキンを用いて行うことが可能になる。
【0003】(第1の従来技術)第1の従来技術として
は、米国特許第4726689号に開示されたホルダ駆
動装置がある。図6は第1の従来技術を示すホルダ駆動
装置の説明図である。図6において、ホルダ駆動装置
は、ホルダ61と、このホルダ61を支持するものであ
って真空容器62を貫通する駆動軸63と、真空容器6
2の外に設けられていて駆動軸63をY方向に往復直線
駆動する軸駆動装置(図示省略)と、真空容器62の外
側に取り付けられていて駆動軸63が真空容器62を貫
通する部分をシールする気体軸受装置64と、この気体
軸受装置64用の真空ポンプおよび加圧ガス供給手段
(いずれも図示省略)とを備えている。気体軸受装置6
4は、気体軸受と差動排気とを組み合わせたものであ
る。すなわち、この気体軸受装置64は、そのハウジン
グ65内に、駆動軸63の周囲を囲む複数段の(図示例
では4段の)排気室66を有しており、各排気室66
は、図示しない4台の真空ポンプによって、真空容器6
2側のものほど高真空になるようにそれぞれ真空排気さ
れる。これによって前述した差動排気が実現されてい
る。この気体軸受装置64は、更に、図示しない加圧ガ
ス供給手段から供給される加圧ガス67を、入口68か
ら、ハウジング65と駆動軸63との間の精度良く寸法
管理されたギャップ60に供給して、当該ギャップ60
に極めて薄い気体層を形成することによって、ハウジン
グ65と駆動軸63との軸芯を合わせ、駆動軸63を非
接触で保持するよう構成されている。これによって気体
軸受が実現されている。入口68に供給される加圧ガス
67の圧力は、通常はゲージ圧で約0.6MPa(6k
gf/cm2)程度である。入口68に供給された加圧
ガス67は、大部分はそれと最も下段にある排気室66
との間に設けられた排気ポート69を経由して外に排出
され、残りはハウジング65の下端部のギャップ60か
ら大気中に漏れ出す。ギャップ60は、薄い気体層を形
成する必要があるため、ハウジング65と駆動軸63と
のクリアランスは約13μm以下(0.0005インチ
以下)とすることが望ましい。
【0004】(第2の従来技術)第2の従来技術として
は、日本国特許第3077605号に開示されたホルダ
駆動装置がある。図7は第2の従来技術を示すホルダ駆
動装置の説明図である。なお、第1の従来技術で説明し
たものと同じ機能を有するものについては、同一の符号
を附し、説明は省略する。図7において、ホルダ駆動装
置は、真空容器62内に設けられていて基板71を保持
するホルダ61と、真空容器62外に設けられていて駆
動軸63をそれに沿う方向に、すなわち、前記Y方向に
往復直線駆動する軸駆動装置72と、真空容器62のす
ぐ外側に取り付けられていて駆動軸63が真空容器62
を貫通する部分をシールする軸受装置73と、この軸受
装置73の(この例では2段の)排気室66および74
と、図示しない二つの真空ポンプと、ハウジング65の
大気側の端部とそこを通る駆動軸63との間のギャップ
70の入口部付近に乾燥ガス75を供給して当該入口部
付近の大気を除去してその雰囲気を乾燥ガス75で置換
するガス置換機構76とを備えている。次に、軸受装置
73の周辺部を図8を用いて詳しく説明する。図8は第
2の従来技術に係るホルダ駆動装置について、その軸受
装置の周辺部を拡大した説明図である。駆動軸63は軸
受装置73の中を貫通していて、駆動軸63を往復直線
運動可能に支持する機械式の2段の直動軸受81および
82と、駆動軸63の周囲を囲む環状の2段の排気室6
6および74とを有している。直動軸受81および82
は、この例では共にリニアボールベアリングであり、そ
れぞれ、軸受装置73のハウジング65の内側に固定さ
れた保持器83と、その内部に転動可能に保持された複
数のボール84とを有している。ハウジング65と真空
容器62との間は、Oリング等のパッキン85によって
シールされている。この軸受装置73のギャップ70
は、機械式の軸受を採用しているので、ハウジング65
と駆動軸63とのクリアランスは、数十μm乃至50μ
m程度が望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
では以下の問題があった。 (1)半導体製造工程の成膜過程で用いられる減圧CV
D装置などでは、基板を保持するホルダが400℃乃至
700℃程度に加熱されるため、ホルダから駆動軸に熱
が伝わり、ハウジングに設けられたギャップ付近でも駆
動軸が熱膨張する。装置の小型化という背景から、ヒー
タからギャップ付近までの距離はそれほど長くはなく、
駆動軸のギャップ付近の温度上昇は数10℃乃至数10
0℃程度になる場合がある。この現象を一例として、図
9による一次元熱伝導モデルにより理論計算した。図9
は第1の課題である駆動軸の熱膨張について、その一次
元熱伝導モデルの一例を示す説明図である。この例では
ホルダがアルミナ製で、熱伝導率λ1=20.2(W/
(m・K))、断面積S1=500mm2、長さL1=
200mmの棒と同等の熱抵抗R1(K/W)を持つも
のとする。また、駆動軸上部(駆動軸のギャップ部より
上にあたる部分)が、鉄製で、熱伝導率λ2=43(W
/(m・K))、断面積S2=2000mm2、長さL
2=50mmの棒と同等の熱抵抗R2(K/W)を持つ
ものとする。さらに、駆動軸下部(駆動軸のギャップ部
より下にあたる部分)が、鉄製で、熱伝導率λ3=43
(W/(m・K))、断面積S3=2000mm2、長
さL3=400mmの棒と同等の熱抵抗R3(K/W)
を持つものとする。そして、ヒータの温度をθh=70
0℃とし、駆動軸下端の温度をθ1=25℃(装置が通
常設置される環境の周囲温度)とした。各熱抵抗Ri
(i=1、2、3)は、(式1)によって求められる。
【0006】 Ri=Li/(λi・Si) (i=1、2、3) (式1)
【0007】このモデルが定常状態になったときは、ヒ
ータから駆動軸下端まで一定の熱流量Q(W)が流れる
ことになる。この熱流量Qは、(式2)によって表され
る。
【0008】 Q=(θh−θ’)/R1=(θ’−θ)/R2=(θ−θl)/R3 (式2 )
【0009】ここで、θ、θ’はそれぞれ、駆動軸の上
端、駆動軸のギャップ部付近の温度である。(式1)、
(式2)から、駆動軸のギャップ部付近の温度θは、約
150℃となり、周囲との温度差は、θ−θl=125
℃程度となる。すなわち、例として、駆動軸に鉄を用い
て、その直径を50mmとすると、鉄の線膨張率が1
2.3×10-6(1/K)であるから、ギャップ部付近
で駆動軸の軸直径は(50×10 3)×(12.3×1
-6)×(θ−θl)>70μm程度膨張し、クリアラ
ンスが35μm以上狭まることになる。しかし、前述し
た通り、ギャップのクリアランスは、第1の従来例では
約13μm以下、第2の従来例では数十μm乃至50μ
m程度が要求され、ギャップ部付近における駆動軸の熱
膨張により、このクリアランスを適切な範囲に保つこと
が極めて困難となるという問題がある。また、ハウジン
グの中にシールを内挿している場合においては、駆動軸
の熱膨張や発熱の影響によって、シールの劣化速度が速
くなるという問題がある。
【0010】(2)また、第2の従来例で説明した装置
は、駆動軸の支持に直動軸受81を用いているが、機械
的接触による支持方法では、支持箇所からグリースや金
属片などといったパーティクルが生ずるため、そのパー
ティクルが真空容器の中に入り込み、真空容器内の真空
度が下がったり、真空容器内が汚染するという問題があ
る。
【0011】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、駆動軸に連結されたホルダが加熱され
る状態で用いられる差動排気機構のハウジング部と駆動
軸とのクリアランスを適切な範囲に保ち、ハウジングの
中にシールを内挿している場合においてもシールの劣化
を防止し、なおかつ真空容器内の真空度と超清浄雰囲気
を保つことが可能なホルダ駆動装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【発明が解決するための手段】上記問題を解決するた
め、請求項1記載の本発明は、大気領域に配置される真
空容器と、前記真空容器内に設けられ基板を保持するホ
ルダと、前記ホルダに連結あるいは内挿されると共に当
該ホルダを加熱するヒータと、前記ホルダと連結され前
記真空容器を貫通する駆動軸と、前記駆動軸をそれに沿
う方向に往復直線駆動させる軸駆動装置と、前記真空容
器に連結されると共に前記駆動軸が中を貫通するもので
あって、シールおよび前記駆動軸の周囲を囲む1段以上
の排気室を有する差動排気装置と、前記差動排気装置の
排気室を真空排気する真空ポンプと、を備えるホルダ駆
動装置において、前記軸駆動装置は前記真空容器の外に
設けられ、前記軸駆動装置には、前記駆動軸と当該軸駆
動装置の間を連結するための連結手段と、前記駆動軸を
前記連結手段を介して、前記真空容器の中で直線的に誘
導し、かつ、前記駆動軸を当該誘導する方向と垂直な面
内で位置を規制するために設置されたスライダとガイド
レールとで構成されるリニアガイドを備えてあり、前記
差動排気装置内にある前記真空容器と前記駆動軸との間
のギャップを前記リニアガイドによって保持するように
したものである。
【0013】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
ホルダ駆動装置において、前記差動排気装置内にある前
記真空容器と前記駆動軸との間のギャップのうち、前記
排気室と前記真空容器内との間にある区間は、僅かな隙
間を有する空隙構造とし、前記ギャップのうち、前記排
気室と前記真空容器外との間にある区間は、前記シール
を内挿した気密構造としたものである。
【0014】請求項3記載の本発明は、請求項2記載の
ホルダ駆動装置において、前記駆動軸が前記差動排気装
置内を動作するときに、前記シールの駆動軸と接触する
摺動面は、前記真空容器内に達しないように、該シール
から前記空隙構造の端部までの長さを、前記駆動軸のス
トロークより長くしたものである。
【0015】請求項4記載の本発明は、請求項1乃至3
の何れか1項に記載のホルダ駆動装置において、前記ホ
ルダと前記駆動軸との間に設けられた冷媒流路と、前記
駆動軸に穿設された貫通穴と、前記貫通穴の中に前記冷
媒流路と連結するように設けた冷媒ホースと、冷媒を前
記冷媒ホースを介して前記冷媒流路に通過させるように
設けた冷媒送り機構とで構成される冷却機構を備えたも
のである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図に基づいて説
明する。図1は本発明の第1実施例を示すホルダ駆動装
置の説明図である。図1において、101は真空容器、
102は大気領域、103はホルダ、104は基板、1
05はヒータ、106は駆動軸、107は軸駆動装置、
108は差動排気装置、109はシール、110は排気
室、111は真空ポンプ、118はギャップ、44は連
結板、LGはリニアガイドである。
【0017】ホルダ駆動装置は、大気領域102に配置
される真空容器101と、真空容器101内に設けられ
基板104を保持するホルダ103と、ホルダ103に
連結あるいは内挿されると共に当該ホルダ103を加熱
するヒータ105と、ホルダ103と連結され真空容器
101を貫通する駆動軸106と、駆動軸106をそれ
に沿う方向に往復直線駆動させる軸駆動装置107と、
真空容器101に連結されると共に駆動軸106が中を
貫通するものであって、シール109および駆動軸10
6の周囲を囲む1段以上の排気室110を有する差動排
気装置108と、差動排気装置108の排気室110を
真空排気する真空ポンプ111と、を備えるものであ
る。ここで、真空容器101と駆動軸106との間のギ
ャップ118のクリアランスは、真空容器101に要求
される真空度などにも依存するが、例えば、50μm以
下となっている。このような状態では、排気室110が
10 -4torr程度の真空度を保つように、真空ポンプ
111が排気を行うことで、真空容器101が10-6
orr乃至10-7torrの真空度を保つことができ
る。また、多結晶シリコン膜を得るために設定される、
ヒータ105によって基板104を加熱する温度、差動
排気装置108の原理および構造については、従来技術
で述べたとおりであるので、説明を省略する。
【0018】次に、ホルダ駆動装置の軸駆動装置につい
て図2を用いて詳しく説明する。図2は、第1実施例を
示すホルダ駆動装置について、その軸駆動装置の構成の
一例を説明した説明図である。図2において、41はモ
ータ、42はボールねじ、43はナット、45はガイド
レール、117はスライダである。特に、ホルダ駆動装
置は、軸駆動装置107が真空容器101の外に設けら
れており、軸駆動装置107には、駆動軸106と当該
軸駆動装置107の間を連結するための略L字状の連結
板44などの連結手段と、駆動軸106を連結板44を
介して、真空容器101の中で直線的に誘導し、かつ、
駆動軸106を当該誘導する方向と垂直な面内で位置を
規制するために設置されたスライダ117とガイドレー
ル45とで構成されるリニアガイドLGを備えてあり、
差動排気装置108内にある真空容器101と駆動軸1
06との間のギャップを該リニアガイドLGによって保
持するようにしてある。
【0019】次に、動作について説明する。図2による
軸駆動装置107は、駆動手段としてボールねじ駆動を
用いた例であり、モータ41はボールねじ42を回転さ
せると、ボールねじ42と螺合するナット43に連結さ
れた連結板44がボールねじの回転に応じてY方向に可
動する。このとき、連結板44が駆動軸106と連結さ
れているため、連結板44に連結された駆動軸106が
Y方向に配設されたスライダ117およびガイドレール
45とで構成されるリニアガイドLGにしたがって案内
される。この場合、真空容器101のハウジングと駆動
軸106との軸芯を、リニアガイドLGのみで合わせる
ことが可能となる。たとえば、図1におけるギャップ1
18のクリアランスを40μmとして設計しておけば、
リニアガイドLGによって、駆動軸106の軸心を±1
0μmとなるような組立精度で調整することにより、実
際に組み上げられたときのギャップ118のクリアラン
スが30μm乃至50μmとなるため、適切なクリアラ
ンスが保たれる。
【0020】このように、第1の実施例におけるホルダ
駆動装置は、軸駆動装置107を真空容器101の外に
設け、軸駆動装置107に駆動軸106と当該軸駆動装
置107の間を連結するための略L字状の連結板44な
どの連結手段と、駆動軸106を連結板44を介して、
真空容器101の中で直線的に誘導し、かつ、駆動軸1
06を当該誘導する方向と垂直な面内で位置を規制する
ために設置されたスライダ117とガイドレール45と
で構成されるリニアガイドLGを備えたので、駆動軸1
06に連結されたホルダ103が加熱される状態で用い
られる差動排気装置108のハウジング部と駆動軸10
6とのクリアランスを適切な範囲に保つことができる。
また、リニアガイドLGからパーティクルが発生したと
しても、そのパーティクルは真空容器101の中に入り
込むことがなく、真空容器101内の真空度が下がった
り、真空容器101内が汚染することがないので、真空
容器101内の真空度と超清浄雰囲気を保つことができ
る。
【0021】次に本発明の第2実施例について説明す
る。図3は本発明の第2実施例を示すホルダ駆動装置の
冷却機構の説明図である。図4は第2実施例におけるホ
ルダ駆動装置の冷却機構の平面図である。図3におい
て、112は冷媒流路、113Aおよび113Bは冷媒
ホース、114は貫通穴、115は冷媒送り機構、11
6は冷却機構、21は圧送ポンプ、22は冷媒冷却装置
であり、図4において、31は冷媒入口、32は冷媒出
口である。なお、冷媒送り機構115は冷媒循環形とし
て構成されるものである。
【0022】第2実施例が第1実施例と異なる点は、ホ
ルダ103と駆動軸106との間に設けた冷媒流路11
2と、駆動軸106に穿設された貫通穴114と、該貫
通穴114に冷媒流路112と連結するように設けた冷
媒ホース113Aおよび113Bと、冷媒を冷媒ホース
113Aおよび113Bを介して冷媒流路112に通過
させるように設けた冷媒送り機構115とで構成される
冷却機構116を備えた点である。
【0023】また、冷媒流路112は、効率よく熱交換
が行われるように、冷媒の流速を上げる手段が講じられ
ている。たとえば、冷却機構116の中の冷媒流路11
2の形状については、図4に示すような断面形状、図3
に示す矢視Aから見た形状のものを設けると良い。それ
から、冷媒流路112の冷媒入口31に冷媒ホース(入
力側)113Aを連結し、冷媒出口32に冷媒ホース
(出力側)113Bを連結するなどの手段により、冷媒
流路112の面積を出来るだけ広く確保することで、冷
媒の流速を大きし、効率よく熱交換を行うことができ
る。
【0024】次に、冷媒送り機構の動作を説明する。 まず、圧送ポンプ21によって一定値以上の流速を持っ
た冷媒を冷媒ホース(入力側)113Aに流し込み、冷
媒流路112に向かって冷媒を送る。そうすると、冷媒
流路112でホルダ103で発生した熱が吸収(熱交
換)され、熱交換された冷媒は冷媒ホース(出力側)1
13Bから排出され、冷媒冷却装置22に入る。冷媒冷
却装置22で上記熱交換後の冷媒を冷却し、再び圧送ポ
ンプ21に冷媒が送られる。
【0025】このように、第2の実施例は、ホルダ10
3と駆動軸106との間に設けた冷媒流路112と、駆
動軸106に穿設された貫通穴114と、該貫通穴11
4に冷媒流路112と連結するように設けた冷媒ホース
113Aおよび113Bと、冷媒を冷媒ホース113A
および113Bを介して冷媒流路112に通過させるよ
うに設けた冷媒送り機構115とで構成される冷却機構
116を備えたので、ホルダ103から伝わった熱が駆
動軸106内の冷媒流路112を流れる冷媒を通して熱
交換されて、駆動軸106の加熱による熱膨張をなくす
ことができる。その結果、真空容器101のハウジング
の中にシールを内挿している場合においてもシールの劣
化を防止し、差動排気装置のハウジング部と駆動軸との
クリアランスを適切な範囲に保つことができる。
【0026】次に本発明の第3実施例について説明す
る。次に、この差動排気装置108の構成の一例を図5
により説明する。図5は本発明の第3の実施例を示すホ
ルダ駆動装置について、その差動排気装置の構成の一例
を説明した説明図である。図5において、51は排気室
110と真空容器101の室内との間にある区間、52
は空隙構造、53は排気室110と大気領域102との
間にある区間、54は気密構造、55はストローク、5
6は摺動面、57はシール109から空隙構造52の端
部までの長さである。第3実施例が第1実施例および第
2実施例と異なる点は、差動排気装置108内にある真
空容器101と駆動軸106との間のギャップのうち、
排気室110と真空容器101の室内との間にある区間
51については、僅かな隙間を有する空隙構造52と
し、排気室110と大気領域102との間にある区間5
3については、僅かな隙間を有しかつシール109を内
挿した気密構造54とした点である。ここで、駆動軸1
06が動作する場合のストローク55は、高々30mm
程度である。そして、駆動軸106が差動排気装置10
8内を動作するときに、シール109の駆動軸106と
接触する摺動面56は、前記真空容器101内に達しな
いように、該シール109から空隙構造52の端部まで
の長さ57を、駆動軸106のストローク55より長く
した構造とすることが望ましい。
【0027】このように、第3実施例は、ギャップのう
ち、排気室110と真空容器101の室内との間にある
区間51については、僅かな隙間を有する空隙構造52
とし、排気室110と大気領域102との間にある区間
53については、僅かな隙間を有しかつシール109を
内挿した気密構造54とし、とくに、シール109から
空隙構造52の端部までの長さ57を、駆動軸106の
ストローク55より長くしたので、駆動軸106が動作
した場合においても、摺動面56が真空容器101の室
内に達することがなく、シール109または摺動面56
からパーティクルが発生したとしても、そのパーティク
ルは排気室110から排気され、シール109または摺
動面56からのパーティクルが真空容器101の中に入
り込むことがない。そして、真空容器内の真空度が下が
ったり、真空容器内が汚染することがないので、真空容
器内の真空度と超清浄雰囲気を保つことができる。
【0028】なお、図2では、駆動手段の一例としてボ
ールねじ駆動を用いて説明したが、このような駆動手段
は軸駆動装置107のコストを安価にできることから有
効である。その他の駆動手段として、リニアモータ駆動
を用いれば、軸駆動装置107の精密な位置や速度の制
御が可能となる。また、油圧シリンダ駆動あるいは空圧
シリンダ駆動を用いれば、油圧あるいは空圧の動力源を
ホルダ駆動装置の外に配置できるため、ホルダ駆動装置
そのものをコンパクトに構成できる。そして、ボールね
じ駆動やリニアモータ駆動の場合とは異なり、モータの
発熱がないため、軸駆動装置107から駆動軸106に
熱が伝わることがなく、駆動軸106が熱膨張せず、差
動排気装置108のハウジング部と駆動軸106とのク
リアランスが適切な範囲に保たれる。
【0029】また、図3では、冷媒送り機構115に
は、直接水道水から冷媒を取り入れて冷媒ホース(入力
側)113Aに流し込み、冷媒ホース(出力側)113
Bから排出された冷媒を排水機構に放流してもよい。こ
うすることにより、常に一定値以上の流速をもつ冷媒が
冷媒流路112を流れることになるので、圧送ポンプ2
1や冷媒冷却装置22の設置を省略できる。
【0030】また、本実施例では、減圧CVD装置に用
いられるホルダ駆動装置に差動排気装置を用いた場合に
ついて述べたが、これに限られることはなく、例えば、
拡散炉等、差動排気による上下軸機構において、その軸
が熱膨張することが問題となるような例においても、本
実施例と同様の構成においてそのギャップのクリアラン
スを管理することが出来ることは言うまでもない。ま
た、本実施例では、冷媒流路112をホルダ103と駆
動軸106との間に設けているが、この構成に限ること
なく、例えば駆動軸106内のみに冷媒流路を設けて、
駆動軸106を直接冷却するような構成としてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば以下の効果がある。第1
実施例に係るホルダ駆動装置は、軸駆動装置を真空容器
の外に設け、軸駆動装置に駆動軸と当該軸駆動装置の間
を連結するための連結手段と、駆動軸を連結手段を介し
て、真空容器の中で直線的に誘導し、かつ、駆動軸を当
該誘導する方向と垂直な面内で位置を規制するために設
置されたスライダとガイドレールとで構成されるリニア
ガイドを備えたので、駆動軸に連結されたホルダが加熱
される状態で用いられる差動排気装置のハウジング部と
駆動軸とのクリアランスを適切な範囲に保つことができ
る。また、リニアガイドからパーティクルが発生したと
しても、そのパーティクルは真空容器の中に入り込むこ
とがなく、真空容器内の真空度が下がったり、真空容器
内が汚染することがないので、真空容器内の真空度と超
清浄雰囲気を保つことができる。
【0032】また、第2実施例に係るホルダ装置は、ホ
ルダと駆動軸との間に設けた冷媒流路と、駆動軸に穿設
された貫通穴と、該貫通穴に冷媒流路と連結するように
設けた冷媒ホースと、冷媒を冷媒ホースを介して冷媒流
路に通過させるように設けた冷媒送り機構とで構成され
る冷却機構を備えたので、ホルダから伝わった熱が駆動
軸内の冷媒流路を流れる冷媒を通して熱交換されて、駆
動軸の加熱による熱膨張をなくすことができる。その結
果、真空容器のハウジングの中にシールを内挿している
場合においてもシールの劣化を防止し、差動排気装置の
ハウジング部と駆動軸とのクリアランスを適切な範囲に
保つことができる。
【0033】また、第3実施例に係るホルダ装置は、ギ
ャップのうち、排気室と真空容器の室内との間にある区
間については、僅かな隙間を有する空隙構造52とし、
排気室と大気領域との間にある区間については、僅かな
隙間を有しかつシールを内挿した気密構造とし、特に、
シールから空隙構造の端部までの長さを、駆動軸のスト
ロークより長くしたため、駆動軸が動作した場合におい
ても、摺動面が真空容器の室内に達することがなく、シ
ールまたは摺動面からパーティクルが発生したとして
も、そのパーティクルは排気室から排気され、シールま
たは摺動面からのパーティクルが真空容器の中に入り込
むことがない。そして、真空容器内の真空度が下がった
り、真空容器内が汚染することがないので、真空容器内
の真空度と超清浄雰囲気を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すホルダ駆動装置の説
明図である。
【図2】第1実施例を示すホルダ駆動装置について、そ
の軸駆動装置の構成の一例を説明した説明図である。
【図3】本発明の第2実施例を示すホルダ駆動装置の冷
却機構の説明図である。
【図4】第2実施例におけるホルダ駆動装置の冷却機構
の平面図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示すホルダ駆動装置に
ついて、その差動排気装置の構成の一例を説明した説明
図である。
【図6】第1の従来技術を示すホルダ駆動装置の説明図
である。
【図7】第2の従来技術を示すホルダ駆動装置の説明図
である。
【図8】第2の従来例に係るホルダ駆動装置について、
その軸受装置の周辺部を拡大した説明図である。
【図9】第1の課題である駆動軸の熱膨張について、そ
の一次元熱伝導モデルの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
101 真空容器、 102 大気領域、 103 ホルダ、 104 基板、 105 ヒータ、 106 駆動軸、 107 軸駆動装置、 108 差動排気装置、 109 シール、 110 排気室、 111 真空ポンプ、 112 冷媒流路、 113A 冷媒ホース(入力側)、 113B 冷媒ホース(出力側)、 114 貫通穴、 115 冷媒送り機構、 116 冷却機構、 117 スライダ、 118 ギャップ、 21 圧送ポンプ、 22 冷媒冷却装置、 31 冷媒入口、 32 冷媒出口、 41 モータ、 42 ボールねじ、 43 ナット、 44 連結板(連結手段)、 45 ガイドレール、 51 排気室110と真空容器101の室内との間にあ
る区間、 52 空隙構造、 53 排気室110と大気領域102との間にある区
間、 54 気密構造、 55 ストローク、 56 摺動面、 57 シール109から空隙構造52の端部までの長
さ、 60 ギャップ、 61 ホルダ、 62 真空容器、 63 駆動軸、 64 気体軸受装置、 65 ハウジング、 66 排気室、 67 加圧ガス、 68 入口、 69 排気ポート、 70 ギャップ、 71 基板、 72 軸駆動装置、 73 軸受装置、 74 排気室、 75 乾燥ガス、 76 ガス置換機構、 81、82 直動軸受、 83 保持器、 84 ボール、 85 パッキン、 LG リニアガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H076 AA21 BB10 CC07 CC51 5F031 CA02 HA58 LA07 LA12 MA28 NA05 PA11 PA26 5F045 DP02 EM10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大気領域に配置される真空容器と、前記真
    空容器内に設けられ基板を保持するホルダと、前記ホル
    ダに連結あるいは内挿されると共に当該ホルダを加熱す
    るヒータと、前記ホルダと連結され前記真空容器を貫通
    する駆動軸と、前記駆動軸をそれに沿う方向に往復直線
    駆動させる軸駆動装置と、前記真空容器に連結されると
    共に前記駆動軸が中を貫通するものであって、シールお
    よび前記駆動軸の周囲を囲む1段以上の排気室を有する
    差動排気装置と、前記差動排気装置の排気室を真空排気
    する真空ポンプと、を備えるホルダ駆動装置において、 前記軸駆動装置は前記真空容器の外に設けられ、 前記軸駆動装置には、前記駆動軸と当該軸駆動装置の間
    を連結するための連結手段と、前記駆動軸を前記連結手
    段を介して、前記真空容器の中で直線的に誘導し、か
    つ、前記駆動軸を当該誘導する方向と垂直な面内で位置
    を規制するために設置されたスライダとガイドレールと
    で構成されるリニアガイドを備えてあり、前記差動排気
    装置内にある前記真空容器と前記駆動軸との間のギャッ
    プを前記リニアガイドによって保持するようにしたこと
    を特徴とするホルダ駆動装置。
  2. 【請求項2】前記差動排気装置内にある前記真空容器と
    前記駆動軸との間のギャップのうち、前記排気室と前記
    真空容器内との間にある区間は、僅かな隙間を有する空
    隙構造とし、 前記ギャップのうち、前記排気室と前記真空容器外との
    間にある区間は、前記シールを内挿した気密構造とした
    ことを特徴とする請求項1に記載のホルダ駆動装置。
  3. 【請求項3】前記駆動軸が前記差動排気装置内を動作す
    るときに、前記シールの駆動軸と接触する摺動面は、前
    記真空容器内に達しないように、該シールから前記空隙
    構造の端部までの長さを、前記駆動軸のストロークより
    長くしたことを特徴とする請求項2に記載のホルダ駆動
    装置。
  4. 【請求項4】前記ホルダと前記駆動軸との間に設けられ
    た冷媒流路と、前記駆動軸に穿設された貫通穴と、前記
    貫通穴の中に前記冷媒流路と連結するように設けた冷媒
    ホースと、冷媒を前記冷媒ホースを介して前記冷媒流路
    に通過させるように設けた冷媒送り機構とで構成される
    冷却機構を備えたことを特徴とした請求項1乃至3の何
    れか1項に記載のホルダ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008028237A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Hitachi High-Technologies Corp 半導体処理装置

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