JP2003173545A - 記録情報読み取り装置 - Google Patents

記録情報読み取り装置

Info

Publication number
JP2003173545A
JP2003173545A JP2001367609A JP2001367609A JP2003173545A JP 2003173545 A JP2003173545 A JP 2003173545A JP 2001367609 A JP2001367609 A JP 2001367609A JP 2001367609 A JP2001367609 A JP 2001367609A JP 2003173545 A JP2003173545 A JP 2003173545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
optical pickup
optical
information reading
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001367609A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Ishiyama
良之 石山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001367609A priority Critical patent/JP2003173545A/ja
Publication of JP2003173545A publication Critical patent/JP2003173545A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 異なるメディアに対応する記録情報読み取り
装置において、読み取り系でレンズ挙動を安定化させる
手段が異なっても、安定かつ高速にシーク動作を行うこ
とができる記録情報読み取り装置を提供する。 【解決手段】 光ディスク上の指定された絶対位置ま
で、該光ピックアップの比較的低精度かつ高速な移動手
段と、光ディスク上の指定された絶対位置まで、光ディ
スクのトラックピッチを単位とした高精度かつ低速な移
動手段と、挿入された光ディスクにレーザ光を照射し、
光ディスクの種類を判断する手段と、光ディスクの種類
に応じて速度プロファイルを最適化する手段とを備え、
前記最適化手段は装置固有の尺度を単位として移動残数
に対応した速度を定義する速度プロファイルを用い、光
ピックアップの動作中の状態検出または移動命令の終了
状態に基づいて実時間に対する光ピックアップの推移時
間を変更することにより前記速度プロファイルを最適化
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、CD、DVDや
CD−R、CD−RWの記録情報読み取り装置に関し、
特に高速かつ安定したシーク動作を行うことができる記
録情報読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CD、CD−R、DVD等の光磁気ディ
スク装置では粗シーク動作(粗動)と微調整シーク動作
(微動)とを用いて高速アクセスを実施しており、比較
的低精度かつ高速に移動する粗動においては、粗動中の
レンズ挙動を安定にするためにバネ中心に対するレンズ
の位置を示すレンズポジション信号を利用し、この信号
が目標値に対して一定になるように制御を行う方法と、
引き込み時間に余分な静定時間を入れてレンズの挙動が
自然に収束するのを待つ方法とがある。高速なレンズの
移動を実現するためには上記の方法のうちレンズポジシ
ョンを用いて制御を行うことが望ましいが、光ピックア
ップ装置の信号生成方式によってはレンズポジション信
号が生成できない場合があり、この場合には余分な静定
時間を設定してレンズ挙動の安定化を図る必要がある。
高速にシーク動作を行う従来の技術には、例えば、特開
2001−176090公報に開示された光ディスク装
置があり、これはメモリ上に格納された固定の速度プロ
ファイルを読み出し、補正係数を用いて補正演算部にお
いて速度プロファイルを補正し、粗動を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、利用す
るメディアによってレンズ挙動の安定化方法が異なる場
合、すなわち、CD系のメディアとDVD系のメディア
を利用可能とする場合であっても、上記従来技術では補
正演算部による補正で速度プロファイルを一律に変更し
てしまうため、メディアによっては最適にすることがで
きないという問題点があった。また、補正に関してもメ
モリ上に格納された速度プロファイルを読み込み加減速
部に対してK倍すると共に等速部に対してK(1/2)
倍する補正演算部で演算することにより速度プロファイ
ルを補正しており、目標速度の補正演算部が必要であ
る。本発明は上記課題を解決するためになされたもので
あって、種類が異なるメディアに対応する必要がある記
録情報読み取り装置において、読み取り系でレンズ挙動
を安定化させる手段が異なる場合であっても、安定かつ
高速にシーク動作を行うことができる記録情報読み取り
装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る記録情報読み取り装置の請求項1記載
の発明は、光ディスクから記録情報の読み取り信号を得
る光ピックアップを備えた記録情報読取装置において、
光ディスク上の指定された絶対位置まで、光ディスクの
トラックピッチと関連のない装置固有の尺度で該光ピッ
クアップを比較的低精度かつ高速に移動させる高速移動
手段と、光ディスク上の指定された絶対位置まで、光デ
ィスクのトラックピッチを単位として高精度かつ低速に
移動させる低速移動手段と、挿入された光ディスクにレ
ーザ光を照射し、その反射光から挿入された光ディスク
の種類を判断する手段と、上記判断した光ディスクの種
類に応じて速度プロファイルを最適化する手段とを備
え、前記最適化手段は装置固有の尺度を単位として移動
残数に対応した速度を定義する速度プロファイルを用
い、光ピックアップの動作中の状態検出または移動命令
の終了状態に基づいて実時間に対する光ピックアップの
推移時間を変更することにより前記速度プロファイルを
最適化したことを特徴とする。これによれば、メディア
によらず、再生ディスクに対して最適な記録情報読取装
置を実現できる。本発明に係る記録情報読み取り装置の
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
光ディスク判別時に当該光ディスクの種類に応じてレン
ズ挙動を安定化させる手段を決定する安定化決定手段
と、比較的低精度かつ高速に移動する高速移動手段によ
り光ピックアップを移動させるため、光ピックアップの
動作を装置固有の尺度を単位として光ピックアップの移
動残数に対応して速度を定義する速度プロファイルを構
築する手段とを備えたことを特徴とする。これによれ
ば、読取動作に対して最適な記録情報読取工程を実現で
きる。
【0005】本発明に係る記録情報読み取り装置の請求
項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、光ピ
ックアップを比較的低精度かつ高速に移動させる移動命
令時に光ピックアップの機構的問題の発生を検出する問
題検出手段を備え、当該問題検出手段が光ピックアップ
の機構的問題を検知すると基準時間に対する記録情報読
み取り装置の推移時間を変更することにより光ディスク
のマウント時に決定された速度プロファイルを補正した
ことを特徴とする。これによれば、読取動作に対して最
適な記録情報読取工程を実現できる。本発明に係る記録
情報読み取り装置の請求項4記載の発明は、請求項1記
載の発明において、光ピックアップを比較的低精度かつ
高速に移動させる移動命令の終了状態において、移動命
令正常終了回数を確認し、移動命令正常終了回数が所定
値以上の場合に光ディスクのマウント時に決定した速度
プロファイルを補正したことを特徴とする。これによれ
ば、読取動作に対して最適な記録情報読取工程を実現で
きる。本発明に係る記録情報読み取り装置の請求項5記
載の発明は、請求項3、4記載の発明において、光ピッ
クアップを比較的低精度かつ高速に移動させる際の速度
プロファイルの補正が、実時間に対する記録情報読み取
り装置での推移時間の変更であることを特徴とする。方
向によって速度プロファイルを補正することが可能とな
り、問題の発生しない方向に対する制限が不要になるた
め、全体として効率化することができる。本発明に係る
記録情報読み取り装置の請求項6記載の発明は、請求項
3、4、5記載の発明において、光ピックアップを比較
的低精度かつ高速に移動させる際の速度プロファイルの
補正が、実時間に対する記録情報読み取り装置での推移
時間の変更であって、かつ光ピックアップの移動方向毎
に設定可能なことを特徴とする。これによれば、速度プ
ロファイルの実質的な補正を、特別な演算処理を行うこ
となく実現できる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は、この発明の一実
施形態である記録情報読み取り装置の構成を示すブロッ
ク図である。1はCD、DVD、CD−R等の光ディス
クであり、スピンドルモータ2によって所定の速度で回
転駆動される。スピンドルモータ2はスピンドルモータ
駆動系4およびスピンドル制御部5によって一定速度に
なるよう制御されている。光ピックアップ11は図示を
省略したレーザ光を発生させるレーザダイオードと、レ
ンズ等の光学系と、レーザ光の焦点が光ディスク1に合
うようレンズの位置を光ディスク1に対して垂直方向に
駆動するフォーカスアクチュエータと、レーザ光の焦点
が光ディスク1の記録トラックをトレースするように光
ディスク1の半径方向にレンズを駆動するトラックアク
チュエータ(低速移動手段)と、受光素子、ポジション
メータ等を内蔵しており、レーザ光を光ディスク1上に
照射する。フォーカスアクチュエータおよびトラックア
クチュエータはアクチュエータ駆動系5により制御され
る。また光ピックアップ11の全体はフィードモータに
より光ディスク1の半径方向に移動可能であり、フィー
ドモータはフィード駆動系6(高速移動手段)により制
御されている。光ピックアップ11の受光素子にて検出
した光ディスク1からの反射光は信号検出系7により検
出され、データ処理回路9およびサーボ制御回路8に供
給される。データ処理回路9に供給された反射光データ
により誤り訂正処理やデータ抽出が行われ、インターフ
ェイス部10を介してパソコン等の上位機種に供給され
る。なお、前記インターフェイス部10は上位機種から
のコマンドの送受信も行う。
【0007】一方、サーボ制御回路8に供給された光デ
ィスク1からの反射光であるフォーカスエラー信号やト
ラッキングエラー信号に基づいてサーボ信号が生成さ
れ、アクチュエータ駆動系5を制御して光ディスク1の
所定の位置にレーザスポットが位置するよう動作する。
光ピックアップ11のレーザダイオード、受光素子、信
号検出系7はCD系(CD、CD−ROM、CD−R、
CD−RW)に対応するものと、DVD系(DVD−R
OM、DVD+RW)に対応するものとの2系統を有し
ている。中央処理装置12はスピンドル制御部4、フィ
ード駆動系6、サーボ制御回路8、データ処理回路9、
インターフェイス部10等、記録情報読み取り装置全体
の制御を行う。また、光ディスク1からの反射光を検知
し、光ディスクの種類を判断する光ピックアップ11、
信号検出系7、データ処理回路9、中央処理装置12は
光ディスク種別判断手段として機能し、また、中央処理
装置12は速度プロファイルの構築並びにそれを最適化
する手段としての機能や、レンズ挙動安定化手段を決定
する安定化決定手段としての機能、光ピックアップの機
構的問題の発生を検出する問題検出手段としての機能を
有する。
【0008】このように構成した記録情報読み取り装置
であって、CD、CD−R、CD−RW、DVD等、種
類の異なるメディアに対応する必要のあるものにおい
て、比較的低精度かつ高速に移動させる高速移動手段で
あるフィード駆動系6を速度プロファイルを用いて駆動
する例について図2〜図9を用いて説明を行う。なお、
本発明に係る記録情報読み取り装置では装置固有の尺
度、例えば、フィード駆動系にステッピングモータを用
いた場合、該ステッピングモータのマイクロステップを
単位とし、読み取り位置に対する移動残数に対応した光
ピックアップの移動速度を定義する速度プロファイルを
用いる。
【0009】まず、図2に示すように、記録情報読み取
り装置にディスクが挿入されていない状態でディスクを
挿入すると、スピンドルモータ2を駆動し、光ディスク
1を回転させると共に、光ピックアップ11のCD用レ
ーザダイオードを点灯する。その後、光ピックアップ1
1のアクチュエータ駆動系5を駆動し、光ピックアップ
11をディスク1から最も遠ざけた位置から最も近接し
た位置まで動かし、その反射光を測定する。この際、フ
ォーカスエラー信号の振幅も信号検出系7にて検出し、
フォーカスエラー信号振幅測定結果からフォーカスのル
ープゲインを調整し、フォーカスサーボを行う。この状
態で信号検出系7以降のゲインを予め既知の固定値に設
定し、信号検出系のDPP(Differential Push-Pull:
差動プッシュプル)生成回路から出力されるDPPトラ
ッキングエラー信号(差動プッシュプルトラッキングエ
ラー信号)を測定すると、CDとDVDとではトラック
ピッチが異なるので、CD用の信号検出系7ではDVD
のプッシュプル信号は取り出せず、CD系であるかDV
D系であるか、ディスク種別を判断することができ、ま
た、信号検出系7のゲインを固定しているので、トラッ
キングエラー信号の振幅の大小によりCD系のディスク
種別を判別することができる。すなわち、DPPトラッ
キングエラー信号の振幅が大きい場合は挿入されたディ
スクがCD系である可能性が高く、DPPトラッキング
エラー信号が取り出せないか、もしくはその振幅が小さ
い場合にはDVD系である可能性が高い(ステップS
1)。次に、DPPトラッキングエラー信号によってト
ラックサーボを機能させ、サブコードまたはATIPア
ドレスの取得動作を行い、取得できればCD系であると
決定し、判別を終了する(ステップS2)。なお、挿入
されたディスクがCD系(CD、CD−R、CD−RO
M、CD−RW等)であれば、反射光量からCD−RW
かそれ以外のCDであるかも判別できる。CD用レーザ
ダイオードによるDPPトラッキングエラー信号の振幅
測定結果が所定レベルよりも小さい場合、あるいはサブ
コードまたはATIPアドレスが取得できなかった場
合、CD用レーザダイオードを消灯し、DVD用レーザ
ダイオードを点灯する。この状態で光ピックアップ11
のアクチュエータ駆動系5を駆動し、光ピックアップ1
1をディスクから最も遠ざけた位置から最も近接した位
置まで動かし、光ディスク1からの反射光を測定すると
共に、フォーカスエラー信号の振幅も信号検出系7にて
検出し、フォーカスエラー信号振幅測定結果からフォー
カスのループゲインを調整し、フォーカスサーボを行
う。
【0010】その後、信号検出系7以降のゲインを予め
既知の固定値に設定し、信号検出系7のDVD系DPD
(Differential Phase Detection:差動位相検出)生成
回路から出力されるDPDトラッキングエラー信号を測
定する。挿入された光ディスク1上にピットまたは反射
率の異なるマークがある場合はDPDトラッキングエラ
ー信号が所定レベル以上となるはずであり、DPDトラ
ッキングエラー信号が所定レベル以上の場合にはDVD
−ROMまたはDVD+RWの記録済み媒体である可能
性が高い。その後、DPDトラッキングエラー信号によ
ってトラックサーボを機能させ、DVDのIDまたはA
DIPアドレスの取得動作を行う。IDまたはADIP
が取得できれば、DVD−ROMまたはDVD+RWの
記録済みであると決定し、判別を終了する(ステップS
3)。ディスク判別にてCD系と判別した場合には(ス
テップS2)、CD系の最高速度および切り替え速度を
設定し(ステップS4)、またDVD+RWの未記録媒
体以外のDVD系と判別した場合には(ステップS
3)、DVD系の最高速度および切り替え速度を設定す
る(ステップS5)。その後、設定した最高速度と切り
替え速度から光ピックアップ11の各移動数を計算し
(ステップS6)、後述する方法によって速度プロファ
イルを構築する(ステップS7)。
【0011】速度プロファイルは光ピックアップ11の
移動総数(ステッピングモータのマイクロステップ総
数)に基づいて設定し、例えば図4に示すように光ピッ
クアップ11の状態が停止状態から最高速度になるまで
を加速状態、最高速度で等速移動するときを等速状態、
最高速度から停止までを減速状態とし、減速状態のうち
減速加速度を制限しない場合を高減速状態、減速加速度
を制限する場合を低減速状態とする。各状態は、それぞ
れの移動数で定義した速度テーブルを持ちその速度テー
ブルに従う。速度プロファイルの構築は各状態の切り替
え点を変更することで行う。すなわち、CD用の読み取
り系ではポジションメータによりレンズポジション信号
を生成できるので、レンズ挙動を制御して安定化できる
のに対し、DVD系の読み取り系ではレンズポジション
信号が生成できないので、レンズ挙動が安定化するまで
に静定時間を設ける必要があり、そのため、減速加速度
を低くした切り替え速度テーブルに切り替える必要があ
る。これらレンズ挙動の安定化はディスク種別を判別し
た後、中央処理装置12により構成されるレンズ挙動安
定化決定手段により選択される。そこで、最高速度と切
り替え速度をメディア毎に予め用意し、ディスク判別に
より挿入された光ディスク1がCD系かDVD系か確定
した後、高加速テーブルにおいて停止から最高速度に加
速するまでの移動数x1、高減速テーブルにおいて最高
速度から減速するまでの移動数x2、低減速テーブルに
おいて切り替え速度から停止状態になるまでの移動数x
3を図5(a)、(b)に示すような移動数と速度との
関係からそれぞれ算出する。
【0012】このように算出した移動数を用い、検出さ
れた光ディスク1がCD系の場合には、図6に示すよう
に移動残数xに対してxからx−x1までを加速状態
(図5(a)の加速テーブルに相当)、x−x1からx
3までを等速状態、x3から0までを減速状態(図5
(b)の高減速テーブルに相当)とする速度プロファイ
ルに変更する。すなわち、CD系ではレンズポジション
信号を生成することができ、レンズ挙動が安定するまで
の静定時間を設ける必要がないので、低減速状態とする
ことなく切り替え速度を0[m/s]に設定し、駆動系
の性能制限にほぼ近い速度プロファイルを実現できる。
一方、DVD系ではレンズポジション信号を生成するこ
とができないので、レンズ挙動が安定するまでの静定時
間を設ける必要があり、切り替え速度を所定の値に設定
し、図7に示すように移動残数xに対してxからx−1
までを加速状態(図5(a)の加速テーブルに相当)、
x−x1からx2+x3までを等速状態、x2+x3か
らx2までを高減速状態(図5(b)の高減速テーブル
に相当)、x2から0までを低減速状態(図5(b)の
低減速テーブルに相当)とする必要がある。通常、情報
記録読み取り動作中に生じる光ピックアップ11の移動
命令においては、各ディスクに対して構築された速度プ
ロファイルを用いて比較的低精度かつ高速の移動(粗
動)が行われる。ここで、速度プロファイル上の速度は
距離/時間で定義されるが、この時間は予め決められた
基準時間であり、通常は実時間と等価である。しかし、
基準時間を変更することにより速度プロファイルを変更
することなく速度を変更することができる。従来は速度
に対して補正係数を用い、補正演算処理を行い、目標速
度を変更していたが、本発明は速度プロファイルを構築
した後、基準時間(移動数)の設定比率を変更すること
で、特別な演算を必要とせずに実質的な加減速を変更す
ることができる。すなわち、記録情報読み取り装置の中
央処理装置12で当該装置の基準時間を生成するために
用いられる水晶発振器の分周比を変更することにより、
基準時間に対する当該装置の推移時間を変更することが
できる。
【0013】次に、通常動作時の速度プロファイル補正
について図3を用いて説明する。目標アドレスへの移動
命令を受けると、現在の光ピックアップ11の位置を光
ディスク1上のアドレスとして検出し(ステップS1
0)、目標アドレスが現在のアドレスの近辺として許容
範囲にあるか否かを判断する(ステップS11)。この
際、近辺として許容範囲であるか否かの判断は、移動命
令を実行し、現在のトラッキングによらず目標アドレス
までの到達時間(粗動による到達時間)と、現在のトラ
ッキング状態を継続して目標位置に到達するまでの時間
(微動による到達時間)とを比べて短い方を基準として
選択する必要があるが、通常は現在のアドレスと目標位
置との差分が所定値以下であれば許容範囲とする。目的
アドレスが許容範囲以内であれば(ステップS11で
“はい”)、移動命令を終了する(ステップS12)。
一方、目的アドレスが許容範囲以外であれば(ステップ
S11で“いいえ”)、現在のアドレスと目標アドレス
との差分トラックを計算し(ステップS13)、差分ト
ラック数に基づいて比較的低精度かつ高速の移動である
粗シーク(粗動)が必要か否かを判断する(ステップS
14)。粗シークが必要な場合(ステップS14にて
“はい”)、尺度(1マイクロステップ当たりのトラッ
ク数)を用いてマイクロステップ数を決定し(ステップ
S15)、粗シークを行い(ステップS16)、現在ア
ドレスを取得する(ステップS17)。粗シークを実行
した後、現在アドレスを取得するが、このとき到達距離
と目標位置との差分が著しく大きい場合、機械的な要
因、例えば、ステッピングモータを用いた駆動系であれ
ば、モータの脱調、空転が発生している可能性がある。
そのため、粗シークを実行した後、到達位置と目標位置
との差分が所定値以上の場合には(ステップS18で
“はい”)速度プロファイルを低速に補正し(ステップ
S19)、連続正常終了変数を初期化する(ステップS
20)。その後、ステップS11に戻り、ステップS1
7にて取得した現在アドレスが目的アドレスとの許容範
囲内であるか否かを判断し、許容範囲内の場合には移動
命令を終了する(ステップS12)。なお、速度プロフ
ァイルの低速補正は図8に示すように速度プロファイル
上の時間の比率を上げて行われる。
【0014】一方、ステップS18において、到達距離
と目標位置との差分が所定値以内の場合(ステップS1
8で“いいえ”)にもステップS17にて取得した現在
アドレスが目的アドレスとの許容範囲内であるか否かを
判断し、許容範囲内の場合には移動命令を終了する(ス
テップS12)。また、ステップS14において、粗シ
ークが不要と判断した場合(ステップS14で“いい
え”)、精シークを実行し(ステップS21)、現在ア
ドレスを取得し(ステップS22)、目的アドレスが許
容範囲内であるか否かの判断を行う(ステップS1
1)。このように移動命令が正常に終了した場合、他の
ルーチンにて連続正常終了変数を連続正常終了変数をイ
ンクリメントし(ステップS30、S31)、変数が所
定値以上である場合(ステップS32で“はい”)、図
9に示すように速度プロファイルを高速側に補正する
(ステップS3)。また、変数が所定値以上で無い場合
(ステップS32で“いいえ”)、速度プロファイルの
補正を行わず、終了する(ステップS34)。すなわ
ち、移動命令が連続して所定回数以上正常に終了した場
合、現行の速度プロファイルが駆動系に対して余裕があ
ると見なし、基準時間に対する速度プロファイル上の時
間の比率を下げて速度プロファイルを高速に補正するこ
とにより駆動系の性能制限にほぼ近い速度プロファイル
を実現できる。このように速度プロファイルの高速補正
および低速補正は光ピックアップ11を構成する各部材
の機構的なばらつきによっては速度に対する必要な駆動
トルクに余裕がある場合や光ピックアップ11の駆動系
動作に伴う発熱により粘性抵抗の低減によって、速度に
対する必要な駆動トルクが低減し、あるいは変動して駆
動系の歯飛びや脱調などの機構的な問題が発生した場合
においても構築された速度プロファイルに制限されるこ
となく安定かつ高速にシーク動作を行うためのものであ
る。なお、上記高速および低速プロファイルへの補正は
比較的低精度かつ高速移動(粗シーク)の方向毎に分け
て設定することにより、実質上、光ピックアップの移動
方向に応じて補正することも可能である。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る記録
情報読み取り装置の請求項1記載の発明は、挿入された
光ディスクの種類を判断し、光ディスクに応じて装置固
有の尺度を単位として移動残数に対応した速度を定義す
る速度プロファイルを構築し、さらに光ピックアップの
動作中の状態検出または移動命令の終了状態に基づいて
実時間に対する光ピックアップの推移時間を変更し、速
度プロファイルを最適化することができるので、メディ
アによらず再生ディスクに対して最適な記録情報読み取
り装置を実現することができる。本発明に係る記録情報
読み取り装置の請求項2記載の発明は、ディスクの種類
を判断し、レンズ挙動を安定化させる手段を決定し、か
つ、速度プロファイルの構築および最適化を図ることが
できるので、ディスク毎に最適な最高速度、切り替え速
度を決定することができ、安定かつ高速に記録情報読み
取りを実施することができる。本発明に係る記録情報読
み取り装置の請求項3記載の発明は、光ピックアップの
機構的問題の発生を検出し、検出結果に基づいてディス
クのマウント時にディスク種類に応じて構築された速度
プロファイルを補正するので、安定かつ高速に記録情報
読み取りを実施することができる。本発明に係る記録情
報読み取り装置の請求項4記載の発明は、移動命令正常
終了回数を確認し、移動命令正常終了回数が所定値以上
の場合に光ディスクのマウント時に決定した速度プロフ
ァイルを補正するので、駆動系の性能制限にほぼ近い速
度プロファイルを実現できる。本発明に係る記録情報読
み取り装置の請求項5記載の発明は、速度プロファイル
の補正として実時間に対する記録情報読み取り装置での
推移時間の変更を行うので、特別な演算処理を用いるこ
となく安定かつ高速に記録情報読み取りを実施すること
ができる。本発明に係る記録情報読み取り装置の請求項
6記載の発明は、光ピックアップの移動方向毎に速度プ
ロファイルを補正することができ、問題が生じない移動
方向に対しては速度プロファイルの制限を行わず、問題
が生じる移動方向に対してのみ速度プロファイルを補正
するので、安定かつ高速に記録情報読み取りを時視する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録情報読み取り装置の構成を示
すブロック図。
【図2】本発明に係る記録情報読み取り装置のディスク
判別時の速度プロファイル変更フローを示す図。
【図3】本発明に係る記録情報読み取り装置の通常動作
時の速度プロファイル補正フローを示す図。
【図4】速度プロファイルを示す図。
【図5】(a)、(b)はそれぞれ速度プロファイルの
計算の際に考慮される加速テーブル、高減速テーブル、
低減速テーブルを表す図。
【図6】CD系ディスク挿入時における粗動の速度プロ
ファイルを表す図。
【図7】DVD系ディスク挿入時における粗動の速度プ
ロファイルを表す図。
【図8】速度プロファイルの低速側補正を表す図。
【図9】速度プロファイルの高速側補正を表す図。
【符号の説明】
1・・・光ディスク 2・・・スピンドルモータ 3・・・スピンドルモータ駆動系 4・・・スピンドル制御部 5・・・アクチュエータ駆動系 6・・・フィード駆動系 7・・・信号検出系 8・・・サーボ制御回路 9・・・データ処理回路 10・・・インターフェイス部 11・・・光ピックアップ 12・・・中央処理装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクから記録情報の読み取り信号
    を得る光ピックアップを備えた記録情報読取装置におい
    て、光ディスク上の指定された絶対位置まで、光ディス
    クのトラックピッチと関連のない装置固有の尺度で該光
    ピックアップを比較的低精度かつ高速に移動させる高速
    移動手段と、光ディスク上の指定された絶対位置まで、
    光ディスクのトラックピッチを単位として高精度かつ低
    速に移動させる低速移動手段と、挿入された光ディスク
    にレーザ光を照射し、その反射光から挿入された光ディ
    スクの種類を判断する手段と、上記判断した光ディスク
    の種類に応じて速度プロファイルを最適化する最適化手
    段とを備え、前記最適化手段は装置固有の尺度を単位と
    して移動残数に対応した速度を定義する速度プロファイ
    ルを用い、光ピックアップの動作中の状態検出または移
    動命令の終了状態に基づいて実時間に対する光ピックア
    ップの推移時間を変更することにより前記速度プロファ
    イルを最適化したことを特徴とする記録情報読み取り装
    置。
  2. 【請求項2】 光ディスク判別時に当該光ディスクの種
    類に応じてレンズ挙動を安定化させる手段を決定する安
    定化決定手段と、比較的低精度かつ高速に移動する高速
    移動手段により光ピックアップを移動させるため、光ピ
    ックアップの動作を装置固有の尺度を単位として光ピッ
    クアップの移動残数に対応して速度を定義する速度プロ
    ファイルを構築する手段とを備えたことを特徴とする請
    求項1記載の記録情報読み取り装置。
  3. 【請求項3】 光ピックアップを比較的低精度かつ高速
    に移動させる移動命令時に光ピックアップの機構的問題
    の発生を検出する問題検出手段を備え、当該問題検出手
    段が光ピックアップの機構的問題を検知すると基準時間
    に対する記録情報読み取り装置の推移時間を変更するこ
    とにより光ディスクのマウント時に決定された速度プロ
    ファイルを補正したことを特徴とする請求項1記載の記
    録情報読み取り装置。
  4. 【請求項4】 光ピックアップを比較的低精度かつ高速
    に移動させる移動命令の終了状態において、移動命令正
    常終了回数を確認し、移動命令正常終了回数が所定値以
    上の場合に光ディスクのマウント時に決定した速度プロ
    ファイルを補正したことを特徴とする請求項1記載の記
    録情報読み取り装置。
  5. 【請求項5】 光ピックアップを比較的低精度かつ高速
    に移動させる際の速度プロファイルの補正が、実時間に
    対する記録情報読み取り装置での推移時間の変更である
    ことを特徴とする請求項3、4記載の記録情報読み取り
    装置。
  6. 【請求項6】 光ピックアップを比較的低精度かつ高速
    に移動させる際の速度プロファイルの補正が、実時間に
    対する記録情報読み取り装置での推移時間の変更であっ
    て、かつ光ピックアップの移動方向毎に設定可能なこと
    を特徴とする請求項3、4、5記載の記録情報読み取り
    装置。
JP2001367609A 2001-11-30 2001-11-30 記録情報読み取り装置 Pending JP2003173545A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367609A JP2003173545A (ja) 2001-11-30 2001-11-30 記録情報読み取り装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367609A JP2003173545A (ja) 2001-11-30 2001-11-30 記録情報読み取り装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003173545A true JP2003173545A (ja) 2003-06-20

Family

ID=19177329

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001367609A Pending JP2003173545A (ja) 2001-11-30 2001-11-30 記録情報読み取り装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003173545A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006294174A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Alpine Electronics Inc 光ディスク装置
JP2007257721A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Teac Corp 光ディスク装置
JP2007257722A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Teac Corp 光ディスク装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006294174A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Alpine Electronics Inc 光ディスク装置
JP2007257721A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Teac Corp 光ディスク装置
JP2007257722A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Teac Corp 光ディスク装置
US7778123B2 (en) 2006-03-22 2010-08-17 Teac Corporation Optical disk drive capable of detecting anomalies in optical pick-up transfer mechanism

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI222632B (en) Optical disk device
JP2003168216A (ja) 光記録媒体、並びに、光記録媒体に対する記録装置及び方法
US7480232B2 (en) Optical disc apparatus
JPH1083615A (ja) デ−タ再生方法及び装置
US7613092B2 (en) Reproduction apparatus and focus jump method
KR20080028323A (ko) 광 기록 매체 구동 장치 및 구면 수차 조정 방법
US7327656B2 (en) Tilt correction method detecting tilt with same linear velocity as upon actually recording/reproducing at each radial position
US20050276190A1 (en) Control circuit for optical disk apparatus and method of controlling record/playback of optical disk
US6208601B1 (en) Optical information recording method and apparatus
JP2003346369A (ja) 光学式記録再生装置及びチルト制御方法
JP2003173545A (ja) 記録情報読み取り装置
JP4244330B2 (ja) 光ディスク装置
CN100397505C (zh) 光拾取器倾斜校正控制部件和倾斜校正方法
CN100407297C (zh) 对空白盘片进行伺服控制的方法
KR101077850B1 (ko) 광 디스크 재생장치
JP4822678B2 (ja) 光ディスク装置およびそのアクセス制御方法
JP4048060B2 (ja) 光ディスク装置及び光ディスク再生方法
KR100424492B1 (ko) 광 디스크 장치의 면진동 디스크 검출 및 서보 제어방법
JP2002329335A (ja) 読取制御装置
JPH1125473A (ja) 光ディスク装置および光軸補正方法
KR100595248B1 (ko) 상 변화형 광 디스크의 기록 제어 방법
JP2003317288A (ja) 光ディスク装置及びディスクチルト検出方法
JP2002092914A (ja) 光ディスクドライブ装置のサーボ自動調整方法
JPH06325554A (ja) アクセス制御装置及び制御方法
JP2001034966A (ja) ディスクドライブ装置、フォーカスバイアス設定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041029

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20041105

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060515

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060714

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070220