JP2003172794A - キャニスタ - Google Patents

キャニスタ

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JP2003172794A
JP2003172794A JP2001372992A JP2001372992A JP2003172794A JP 2003172794 A JP2003172794 A JP 2003172794A JP 2001372992 A JP2001372992 A JP 2001372992A JP 2001372992 A JP2001372992 A JP 2001372992A JP 2003172794 A JP2003172794 A JP 2003172794A
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Kenichi Matsunaga
健一 松永
Iwaji Abe
岩司 阿部
Kazuo Murakami
和夫 村上
Koichi Kami
弘一 上
Hitomi Ito
眸 伊東
Takaaki Kobayashi
高揚 小林
Yoshinaga Kita
悦良 北
Shizuo Inoue
志津雄 井上
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定
して貯蔵可能なキャニスタを提供することにある。 【解決手段】 キャニスタ14は、底壁41により下端
開口が閉塞されているとともに、放射性物質を収納した
ほぼ筒状の金属製の容器本体40と、容器本体の上端開
口に溶接され、この上端開口を閉塞した蓋体と、を備え
ている。容器本体は、底壁を含む下部40aと、下部に
続く中間部40bと、蓋体が溶接された上部40cと、
を有している。下部は中間部および上部よりも耐食性の
高い材料により形成され、上部は所定の寸法に機械加工
された内周面を有しているとともに中間部に溶接されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱発生を伴う放
射性物質を封入した密閉金属容器、いわゆるキャニスタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉の使用済燃料に代表される高放射
性物質は、プルトニウム等の再度燃料として使用可能な
有用物質を回収するため、再処理される。そして、これ
らの使用済燃料は、再処理を行うまでの間、密閉された
状態で貯蔵されている。このような高放射性物質の貯蔵
方法としては、キャスク等による乾式法が知られてい
る。
【0003】乾式法は、水に代わり空気によって自然冷
却を行う貯蔵方法であり、湿式法に比較して運転コスト
が低いことから注目を集め、開発が進められている。ま
た、乾式法に用いるキャスクには種々の構造のものがあ
るが、コンクリート構造物によって使用済燃料を遮蔽す
るコンクリートキャスクは、低コストであることから特
に注目されている。コンクリートは、中性子遮蔽材とし
て優れ、他の遮蔽材よりも安価であるとともに、構造体
として必要な強度が得られる等の利点も備えている。
【0004】このようなコンクリートキャスクは、上部
および底部が閉塞された筒状のコンクリート容器を備
え、このコンクリート容器内には、使用済燃料が封入さ
れた筒状の金属密閉容器、いわゆるキャニスタ、が収納
されている。一般に、キャニスタは、底部が閉塞された
筒状の容器本体と、容器本体に溶接され容器本体の上部
を閉塞した蓋体と、を備えている。
【0005】キャニスタは、使用済燃料から発生した崩
壊熱により加熱され200℃程度の高温となるため、コ
ンクリートキャスクには、崩壊熱を除熱するための除熱
構造が設けられている。すなわち、コンクリート容器の
内周面とキャニスタの外面との間には、冷却空気流路と
して機能する隙間が形成され、コンクリート容器の底部
には吸気口が、また、容器の上部には排気口がそれぞれ
設けられている。そして、吸気口からコンクリート容器
内に導入された冷却空気としての外気を、冷却空気流路
を流して自然循環させ排気口から排出することにより、
キャニスタを除熱し冷却している。
【0006】このように構成されたコンクリートキャス
クでは、上述した除熱構造により使用済燃料の冷却、コ
ンクリート層により放射線の遮蔽、キャニスタにより使
用済燃料の密封を担保している。そして、コンクリート
キャスクは、高放射性物質を長期間に亘って安全に、か
つ、安定して保管する必要があり、長期間に亘って高い
放射線遮蔽性能が要求される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンク
リートキャスク内に収納されたキャニスタは、自然循環
冷却により外気に接触するため、コンクリートキャスク
を海岸付近に設置した場合、海塩粒子によりキャニスタ
の腐食、応力腐食割れを発生する恐れがある。特に、キ
ャニスタの温度は、通常、下部に比較して上部が高くな
る。そのため、長期間の貯蔵により使用済燃料の発熱量
が低下しキャニスタ全体の温度が低下してくると、キャ
ニスタ下部が露点温度以下に下がる可能性がある。この
場合、冷却空気中の水分が結露しキャニスタ下部の外面
に付着するため、一般的な耐食材料であるSUS30
4、316等を用いた場合には腐食および応力腐食割れ
の発生が懸念される。
【0008】そして、上記のようなキャニスタの腐食、
応力腐食割れ等が発生した場合、放射線の遮蔽、放射性
物質の密閉を担保することができず、安全性および健全
性を維持することが困難となる場合がある。
【0009】上記のような腐食、応力腐食割れを防止す
るため、キャニスタ全体を耐食性の高い材料で形成する
ことも考えられるが、この場合、キャニスタの製造コス
トが増加し現実的でない。また、蓋体の溶接性を考慮し
た場合、容器本体と蓋体との寸法公差を非常に厳しく設
定する必要がある。そのため、蓋体の外周面だけでなく
容器本体の内面を機械加工することにより寸法精度を上
げる必要があるが、上記のような耐食性の高い材料を使
用した場合、溶接性および加工性が低下し、必要な寸法
公差を得ることが困難となる。
【0010】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、放射性物質を長期間に亘って安全にか
つ安定して貯蔵可能なキャニスタを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の一態様に係るキャニスタは、底壁により
下端開口が閉塞されているとともに、放射性物質を収納
したほぼ筒状の金属製の容器本体と、上記容器本体の上
端開口に溶接され、この上端開口を閉塞した蓋体と、を
備え、上記容器本体は、上記底壁を含む下部と、下部に
続く中間部と、上記蓋体が溶接された上部と、を有し、
上記下部は中間部および上部よりも耐食性の高い材料に
より形成され、上記上部は所定の寸法に機械加工された
内周面を有しているとともに上記中間部に溶接されてい
る。
【0012】また、この発明の他の態様に係るキャニス
タは、底壁により下端開口が閉塞されているとともに、
放射性物質を収納したほぼ筒状の金属製の容器本体と、
上記容器本体の上端開口に溶接され、この上端開口を閉
塞した蓋体と、を備え、上記容器本体は、上記底壁を含
む下部と、下部に続く中間部と、上記蓋体が溶接された
上部と、を有し、上記下部の外面は、上記下部および中
間部よりも耐食性の高い材料かなるライナにより覆わ
れ、上記上部は所定の寸法に機械加工された内周面を有
しているとともに上記中間部に溶接されていることを特
徴としている。
【0013】更に、この発明の他の態様に係るキャニス
タは、底壁により下端開口が閉塞されているとともに、
放射性物質を収納したほぼ筒状の金属製の容器本体と、
上記容器本体の上端開口に溶接され、この上端開口を閉
塞した蓋体と、を備え、上記容器本体は、上記底壁を含
む下部と、下部に続く中間部と、上記蓋体が溶接された
上部と、を有し、上記下部の外面は、上記下部および中
間部よりも耐食性の高い材料によりコーティングされ、
上記上部は所定の寸法に機械加工された内周面を有して
いるとともに上記中間部に溶接されていることを特徴と
している。
【0014】上記のように構成されたキャニスタによれ
ば、腐食や応力腐食割れの発生し易い容器本体の下部を
耐食性の高い材料で形成、被覆、あるいはコーティング
することにより、キャニスタの下部外面において、海塩
粒子等を含んだ水分が結露した場合でもキャニスタの腐
食および応力腐食割れの発生を確実に防止することがで
きる。それにより、放射性物質を長期間に亘って安全に
かつ安定して貯蔵可能なキャニスタを提供することがで
きる。
【0015】また、容器本体の上部は、所定の寸法に機
械加工された内周面を有しているとともに上記中間部に
溶接された構成とすることにより、容器本体と蓋体との
寸法公差を非常に厳しく設定することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明の第1の実施の形態に係るキャニスタを備えたコンク
リートキャスクについて詳細に説明する。
【0017】図1ないし図3に示すように、コンクリー
ト製貯蔵容器としてのコンクリートキャスク10は、コ
ンクリートにより形成され遮蔽構造体として機能するコ
ンクリート容器12を備え、このコンクリート容器内に
は、キャニスタ14が収納されている。キャニスタ14
は、金属によって形成されているとともに両端が閉塞し
た円筒形状の密閉容器15を有し、この密閉容器内に
は、バスケット16により支持された状態で、使用済燃
料集合体18が複数体封入されている。これらの使用済
燃料集合体18は、崩壊熱に伴う発熱と放射線の発生を
伴う放射性物質を含んでいる。そして、密閉容器15
は、封入された内部の放射性物質が外部に漏洩しないよ
う、溶接密閉構造を有している。
【0018】コンクリートキャスク10のコンクリート
容器12は、図1および図2に示すように、底部の閉塞
された円筒形状を有し、例えば、高さ約6m、直径約4
m程度に形成され、また、コンクリートの壁厚は、約
0.9〜1.0m程度に形成されている。コンクリート
容器12の上端開口は、外面が炭素鋼板によって覆われ
たコンクリート製の蓋20により閉塞されている。この
蓋20は、複数のボルト21によりコンクリート容器1
2の上端にボルト止めされている。なお、コンクリート
容器12のコンクリート壁内には、図示しない配筋が施
されている。
【0019】コンクリート容器12内には、コンクリー
ト容器の内周面および蓋20により、円柱形状の収納部
22が規定されている。そして、この収納部22内にキ
ャニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、収
納部22の底面に形成された複数のリブ31上に載置さ
れているとともに、コンクリート容器12と同軸的に配
置されている。また、キャニスタ14は、その外周面が
コンクリート容器12の内周面との間に所定の隙間、例
えば、10cm程度の隙間を持った状態で、収納部22
内に収納されている。
【0020】そして、キャニスタ14の外周面とコンク
リート容器12の内周面との間の隙間により、冷却空気
が流れる冷却空気流路24が形成されている。この冷却
空気流路24は、キャニスタ14の外周面の全周に亘っ
て、かつ、外周面の軸方向全長に亘って形成されてい
る。
【0021】コンクリート容器12の底部には複数、例
えば、4つの吸気口26が形成され、また、コンクリー
ト容器12の上端部には、例えば、4つの排気口28が
形成され、それぞれ冷却空気流路24に連通している。
4つの吸気口26は、コンクリート容器12の円周方向
に沿って互いに等間隔離間して設けられ、コンクリート
容器12の底部外周面に開口している。また、排気口2
8は、コンクリート容器12の円周方向に沿って互いに
等間隔離間して設けられ、コンクリート容器12の上端
部外周面に開口している。
【0022】これらの吸気口26、排気口28、および
冷却空気流路24は、空気の自然循環冷却によりコンク
リートキャスク10を除熱する除熱部を構成している。
すなわち、吸気口26からコンクリート容器12内に導
入された冷却空気としての外気は、冷却空気流路24を
通ってキャニスタ14の周囲を流れ、その間、キャニス
タ14およびコンクリート容器12を除熱し冷却する。
そして、キャニスタ14からの熱によって加熱され昇温
した冷却空気は、排気口28からコンクリート容器12
の外部に排出される。
【0023】一方、コンクリート容器12の内周面に
は、炭素鋼等の金属からなる円筒状のライナ30が設け
られている。金属からなるライナ30は、コンクリート
に比較して伝熱性が高く、使用済燃料集合体18から発
生した熱の伝熱を促進するとともに、使用済燃料集合体
18からの放射線、主としてγ線、を遮蔽する機能を有
している。
【0024】次に、キャニスタ14の構成について詳細
に説明する。図4に示すように、キャニスタ14の密閉
容器15は、底壁41によって下端が閉塞された筒状の
容器本体40と、容器本体の上端開口に溶接されこの上
端開口を閉塞した蓋体と、を備えている。容器本体40
は、底壁41を含む下部40aと、下部に続く中間部4
0bと、蓋体が溶接された上部40cと、を有してい
る。
【0025】容器本体40の中間部40bは、SUS3
04、SUS316等の耐食性を有した金属により形成
され、また、容器本体の下部40aは、中間部40bお
よび上部40cを構成する材料よりも耐食性の高い金属
により形成され、中間部40bに溶接されている。下部
40aを構成する材料としては、SUS329J4Lの
ようなオーステナイト2相ステンレス鋼、インコネル6
25、ハステロイ、クロム+3Moを約37%以上含有
したスーパーステンレス鋼、等が用いられている。
【0026】更に、上部40cは、加工性、溶接性に優
れているとともにある程度の耐食性を備えた金属、例え
ば、SUS304、SUS316等により形成されてい
る。上部40cの内周面43は、予め所定の寸法および
径dに機械加工された機械加工領域42を有している。
そして、この上部40cは、中間部40bの上端に溶接
されている。なお、容器本体40の軸方向の長さをLと
した場合、下部40aの軸方向長さは約L/4、中間部
40bの軸方向長さは約5L/8程度に形成されてい
る。
【0027】中間部40bの上端部内周面には複数、例
えば4つの支持台44が固定され、円周方向に沿って互
いに等間隔離間して設けられている。この支持台44上
には、円環状の支持板45を介して、円盤状の遮蔽板4
6が載置され、容器本体40の上端開口部を閉塞してい
る。なお、支持板45と遮蔽板46との間は、図示しな
い金属Oリングにより遮蔽されている。
【0028】また、容器本体40の上端開口部内には、
遮蔽板46に重ねて円盤状の一次蓋48および円盤状の
二次蓋50が順に装着され、容器本体の上端開口を閉塞
している。一次蓋48および二次蓋50は外周部は、全
周に亘って、上部40cの内周面43に溶接されてい
る。特に、一次および二次蓋48、50は、上部40c
の内周面43の内、機械加工された機械加工領域42に
溶接されている。
【0029】なお、一次および二次蓋48、50はキャ
ニスタ14の蓋体として機能し、これら一次および二次
蓋の外周面は予め所定の寸法に加工されている。また、
二次蓋50の内面には、複数の凹所52が形成されてい
る。そして、二次蓋50の内面は、これらの凹所52を
除き、一次蓋48の上面に密着している。これら複数の
凹所52によって一次蓋48と二次蓋50との間には、
モニタリングの検査空間として機能する密閉空間が形成
され、この密閉空間内は負圧あるいは正圧に維持されて
いる。これにより、キャニスタ14内部と外部との間に
圧力障壁が形成され、モニタリングが可能となる。
【0030】上記のように構成されたコンクリートキャ
スク10によれば、コンクリート容器12内に収納され
たキャニスタ14の容器本体40は、使用済燃料集合体
18からの熱により加熱されて温度上昇し、その際、容
器本体の中間部40bおよび上部40cは下部40aに
比較して高温となる。長期間の貯蔵により使用済燃料集
合体18の発熱量が低下し容器本体40全体の温度が低
下してくると、下部40aが露点温度以下に下がる可能
性がある。そして、容器本体40の外面は冷却空気流路
24を流れる外気に晒されているため、冷却空気中の水
分が容器本体40の下部表面上に結露する恐れがある。
【0031】しかしながら、容器本体40の下部40a
は、耐食性の高い材料により形成されていることから、
海塩粒子等を含んだ水分が結露した場合でも容器本体下
部40aにおける腐食および応力腐食割れの発生を確実
に防止することができる。一方、容器本体40の中間部
40bおよび上部40cは比較的高温に維持されるた
め、冷却空気中に海塩粒子が含まれている場合でも、水
分は完全に蒸発してしまうため、腐食および応力腐食割
れが生じることはない。従って、上記キャニスタ14お
よびこれを備えたコンクリートキャスク10によれば、
放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定して貯蔵す
ることが可能となる。同時に、容器本体の中間部および
上部を比較的安価な材料を用いて形成していることか
ら、キャニスタの製造コスト低減を図ることが可能とな
る。
【0032】また、容器本体40の上部40cは、予め
所定の寸法に機械加工された内周面を有しているととも
に中間部40bに溶接された構成とすることにより、容
器本体と蓋体との寸法公差を非常に厳しく設定すること
が可能となる。更に、上部40cとして、溶接性および
加工性に優れた材料を選択することができ、その結果、
容器本体40と蓋体とを高い精度で欠陥なく溶接するこ
とが可能となる。
【0033】図5に示すこの発明の第2の実施の形態に
係るキャニスタ14によれば、容器本体40の下部40
aおよび中間部40bは、SUS304、SUS316
等の耐食性を有した金属により一体に形成され、また、
下部40aは、容器本体を構成する材料よりも耐食性の
高い金属からなる筒状のライナ54によって覆われてい
る。ライナ54を構成する材料としては、オーステナイ
ト2相ステンレス鋼、インコネル625、ハステロイ、
スーパーステンレス鋼、等が用いられている。
【0034】図6に示すこの発明の第3の実施の形態に
係るキャニスタ14によれば、容器本体40の下部40
aおよび中間部40bは、SUS304、SUS316
等の耐食性を有した金属により一体に形成され、また、
下部40aの外面は、容器本体を構成する材料よりも耐
食性の高い金属によりコーティングされている。このコ
ーティング層56は、セラミックあるいはアルミ系材料
を溶射して形成されている。
【0035】上記のように構成された第2および第3の
実施の形態に係るキャニスタ14においても、耐食性の
高い材料からなるライナ54あるいはコーティング層5
6を設けることにより、前述した第1の実施の形態と同
様に、容器本体の下部40aにおける腐食および応力腐
食割れの発生を確実に防止することができる。従って、
上記キャニスタ14およびこれを備えたコンクリートキ
ャスク10によれば、放射性物質を長期間に亘って安全
にかつ安定して貯蔵することが可能となる。同時に、第
1の実施の形態に比較して、キャニスタ14の製造コス
ト低減を図ることができる。
【0036】第2および第3の実施の形態において、他
の構成は第1の実施の形態と同一であり、同一の部分に
は同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0037】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、キャニスタに使用する各材料は、上述し
た実施の形態に限定されることなく必要に応じて種々選
択可能である。また、キャニスタの容器本体の下部、中
間部、上部の軸方向長さは上述した実施の形態に限定さ
れることなく、使用状況に応じて種々変更可能である。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、腐食や応力腐食割れの発生し易い容器本体の下部を
耐食性の高い材料で形成、被覆、あるいはコーティング
することにより、キャニスタの下部外面において、海塩
粒子等を含んだ水分が結露した場合でもキャニスタの腐
食および応力腐食割れの発生を確実に防止することがで
きる。それにより、放射性物質を長期間に亘って安全に
かつ安定して貯蔵可能なキャニスタを提供することがで
きる。
【0039】また、容器本体の上部は、所定の寸法に機
械加工された内周面を有しているとともに上記中間部に
溶接された構成とすることにより、容器本体と蓋体との
寸法公差を非常に厳しく設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るコンクリー
トキャスクを一部破断して示す斜視図。
【図2】上記コンクリートキャスクの縦断面図。
【図3】図2の線A−Aに沿った断面図。
【図4】上記コンクリートキャスクに収納されたキャニ
スタの断面図。
【図5】この発明の第2の実施の形態に係るキャニスタ
の斜視図。
【図6】この発明の第3の実施の形態に係るキャニスタ
を示す斜視図。
【符号の説明】
10…コンクリートキャスク 12…コンクリート容器 14…キャニスタ 15…密閉容器 16…バスケット 18…使用済燃料集合体 22…収納部 24…冷却空気流路 40…容器本体 40a…下部 40b…中間部 40c…上部 54…ライナ 56…コーティング層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21F 9/36 G21C 19/06 S (72)発明者 村上 和夫 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 上 弘一 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 伊東 眸 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 小林 高揚 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 北 悦良 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 井上 志津雄 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底壁により下端開口が閉塞されているとと
    もに、放射性物質を収納したほぼ筒状の金属製の容器本
    体と、上記容器本体の上端開口に溶接され、この上端開
    口を閉塞した蓋体と、を備え、 上記容器本体は、上記底壁を含む下部と、下部に続く中
    間部と、上記蓋体が溶接された上部と、を有し、上記下
    部は中間部および上部よりも耐食性の高い材料により形
    成され、上記上部は所定の寸法に機械加工された内周面
    を有しているとともに上記中間部に溶接されていること
    を特徴とするキャニスタ。
  2. 【請求項2】底壁により下端開口が閉塞されているとと
    もに、放射性物質を収納したほぼ筒状の金属製の容器本
    体と、上記容器本体の上端開口に溶接され、この上端開
    口を閉塞した蓋体と、を備え、 上記容器本体は、上記底壁を含む下部と、下部に続く中
    間部と、上記蓋体が溶接された上部と、を有し、上記下
    部の外面は、上記下部および中間部よりも耐食性の高い
    材料からなるライナにより覆われ、上記上部は所定の寸
    法に機械加工された内周面を有しているとともに上記中
    間部に溶接されていることを特徴とするキャニスタ。
  3. 【請求項3】上記耐食性の高い材料は、オーステナイト
    2相ステンレス鋼、スーパーステンレス鋼、インコネル
    625、ハステロイのいずれかを含んでいることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のキャニスタ。
  4. 【請求項4】底壁により下端開口が閉塞されているとと
    もに、放射性物質を収納したほぼ筒状の金属製の容器本
    体と、上記容器本体の上端開口に溶接され、この上端開
    口を閉塞した蓋体と、を備え、 上記容器本体は、上記底壁を含む下部と、下部に続く中
    間部と、上記蓋体が溶接された上部と、を有し、上記下
    部の外面は、上記下部および中間部よりも耐食性の高い
    材料によりコーティングされ、上記上部は所定の寸法に
    機械加工された内周面を有しているとともに上記中間部
    に溶接されていることを特徴とするキャニスタ。
  5. 【請求項5】上記コーティングは、セラミックあるいは
    アルミ系材料を溶射して形成されていることを特徴とす
    る請求項4に記載のキャニスタ。
  6. 【請求項6】上記蓋体は、上記上部の内周面に溶接され
    た一次蓋および二次蓋を含んでいることを特徴とする請
    求項1ないし5のいずれか1項に記載のキャニスタ。
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