JP2003172792A - 炉心監視方法および炉心監視システム - Google Patents

炉心監視方法および炉心監視システム

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JP2003172792A JP2002283148A JP2002283148A JP2003172792A JP 2003172792 A JP2003172792 A JP 2003172792A JP 2002283148 A JP2002283148 A JP 2002283148A JP 2002283148 A JP2002283148 A JP 2002283148A JP 2003172792 A JP2003172792 A JP 2003172792A
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】精度良く、連続的に熱的特性を監視し、燃料健
全性を維持し、起動、パターン調整に要する時間を短縮
する。 【解決手段】炉心監視装置16によりプロセスコンピュー
タ15による出力分布計算結果と出力分布計算時のプラン
トデータ及びLPRM指示値をプロセスコンピュータ15
から受信し、時々刻々更新されているプラントデータ1
8、核計装系12からのLPRM指示値を絶えず受信し、
ストリングまわりの燃料集合体の熱的特性を連続的に算
出する。算出された熱的特性が運転制御値を逸脱した場
合には、運転員に警報を発し、自動操作停止信号を自動
出力調整系17に送信して、炉心流量、制御棒を停止させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉の炉心流量
操作時又は制御棒操作時に時々刻々変化する原子炉の最
大線出力密度、最小限界出力比(以下、この2つの値を
熱的特性と称す)を定期的又は運転員の要求により実施
される出力分布計算結果と炉内核計装実測値から、出力
分布計算が実施されていない時刻における熱的特性を計
算し、熱的特性が許容値又は運転制限値を超えた場合に
警報を発し、炉心流量操作又は制御棒操作を停止させる
ように構成した炉心監視方法および炉心監視システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の起動時又は炉心の反応
度調整のための制御棒パターン調整時には、炉心流量の
増減操作、制御棒の引抜き/挿入操作を実施している。
これらの操作において原子炉の熱的特性は時々刻々変化
するが、この熱的特性を一定時間毎又は運転員の要求に
より実施される出力分布計算により運転制限値を満足し
ていることを確認しながら操作する必要がある。
【0003】一般的な起動、制御棒パターン調整の手順
を図14に示す。すなわち、操作開始から制御棒操作炉心
流量操作、操作停止、出力分布計算、熱的特性確認を必
要に応じて繰返し行い、目標出力と照合する。
【0004】出力分布計算においては、中性子の挙動を
計算する核計算と炉心内の流量分布、ボイド率分布を計
算する熱水力計算を結合した炉心三次元シミュレータに
より、炉内の中性子束を計測する核計装系及び原子炉圧
力、制御棒パターン、炉心流量等のプラントデータ実測
値から、炉心を構成する各燃料集合体の熱的特性を計算
する。このため、出力分布計算には時間を要し、炉心流
量操作、制御棒操作時に適宜、操作を中断しながら熱的
特性を確認する必要がある。
【0005】また、炉内の局所の中性子束レベルを測定
する局所出力領域モニタ(Local Power Range Monito
r;以下、LPRMと称す)の存在する4つのストリン
グに囲まれる16体の燃料集合体の熱的特性を、4つのス
トリングに含まれる検出器集合体のLPRM指示値より
予測する方法が、従来から用いられている。以下、検出
器集合体の位置をストリングという。
【0006】図15により従来のLPRM指示値から熱的
特性を算出する方法を説明する。この方法では4つのス
トリングに属する検出器集合体B1〜B4のLPRM指
示値の平均の上昇率から、4つのストリングに囲まれる
16体の燃料集合体A1〜A16のうち、最も厳しい限界出
力比と、各LPRM高さ毎に16体の燃料集合体A1〜A
16のうち最も厳しい線出力密度を、比例計算により算出
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の炉心監視方法で
は、熱的特性が最も厳しくなる燃料集合体がストリング
に隣接している燃料集合体A1、A4、A13、A16を除
く燃料集合体であるような場合、検出器集合体B1〜B
4のLPRM検出器が熱的特性が厳しい燃料集合体と離
れた状態となっている。また、16体中熱的特性が最も厳
しい燃料集合体が燃料集合体A1、A4、A13、A16の
いずれかである場合には、上記熱的特性の計算には、こ
の熱的特性が最も厳しい燃料集合体から離れて位置する
検出器集合体のLPRMの指示値をも用いることにな
る。すなわち、熱的特性が最も厳しいのが燃料集合体A
1の場合、検出器集合体B2〜B4が離れているため、
熱的特性とLPRM指示値の相関が弱く、精度良い熱的
特性の算出が困難である。
【0008】上述したように、従来の炉心監視方法で、
沸騰水型原子炉の炉心流量操作時、又は制御棒操作時に
おける熱的特性を監視するためには、計算時間がかかり
その都度(図14に示される1サイクル毎に)操作を停止
する必要がある。また、局所出力領域モニタ指示値から
容易に熱的特性を評価する場合、精度良く熱的特性を評
価することができず、大きな余裕を取る等の課題があ
る。
【0009】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、局所出力領域モニタの指示値と直前に実施さ
れた出力分布計算結果を基に、炉心流量操作時及び制御
棒操作時の原子炉の熱的特性をより速やかに精度よく、
連続的に監視でき、また、燃料の健全性を維持し、起
動、パターン調整に要する時間を短縮できる炉心監視方
法および炉心監視システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、原子
炉の炉心流量操作又は制御棒操作を自動で行う出力上昇
過程の炉心監視方法において、軸方向にほぼ等間隔で4
個所に配置される局所出力領域モニタの存在するストリ
ングに隣接する4体の燃料集合体のなかで最大の局所出
力領域モニタの高さ、又は前記局所出力領域モニタに隣
接するノード、或いは燃料有効長の1/4毎の線出力密度
及び最小の限界出力比を、出力分布計算結果と局所出力
領域モニタの指示値の変化率とから算出し、全ストリン
グまわりの複数の燃料集合体の算出された線出力密度の
最大値及び算出された限界出力比の最小値の少なくとも
一方が運転制限値を逸脱した場合に警報を発し、自動操
作停止信号、制御棒操作系に対する制御棒操作禁止信
号、流量制御系に対する流量操作禁止信号のうちの少な
くとも1つを発することを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、原子炉の炉心流量操作
又は制御棒操作を自動で行う出力上昇過程の炉心監視方
法において、軸方向にほぼ等間隔で4個所に配置される
局所出力領域モニタの存在するストリングに隣接する4
体の燃料集合体、及びこの4体の燃料集合体に対称な位
置に装荷されている燃料集合体のなかで最大の局所出力
領域モニタの高さ、又は前記局所出力領域モニタに隣接
するノード、或いは燃料有効長の1/4 毎の線出力密度及
び最小の限界出力比を、出力分布計算結果と局所出力領
域モニタの指示値の変化率とから算出し、全ストリング
まわりの複数の燃料集合体及びその対称位置の燃料集合
体の算出された線出力密度の最大値及び算出された限界
出力比の最小値の少なくとも一方が運転制限値を逸脱し
た場合に警報を発し、自動操作停止信号、制御棒操作系
に対する制御棒操作禁止信号、流量制御系に対する流量
操作禁止信号のうちの少なくとも1つをを発することを
特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または2にお
いて、前記限界出力比の算出に際して、出力分布計算時
の炉心流量と限界出力比算出時の炉心流量から限界出力
の炉心流量依存の関係を多項式で近似し、この近似多項
式を用いて最小限界出力比算出時に前記限界出力比を補
正することを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項1または2にお
いて、前記線出力密度の算出に際して、出力分布計算時
と線出力密度算出時の制御棒位置に基づく線出力密度の
変化率を局所出力領域モニタの指示値変化率と制御棒位
置の関数として、線出力密度を算出することを特徴とす
る。
【0014】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかにおいて、前記ストリングに隣接する4体の燃料
集合体、又はそれらの対称位置を含めた燃料集合体の線
出力密度の算出に際して、局所出力領域モニタの存在し
ない高さの線出力密度を、出力分布計算結果と着目して
いる高さの上下の局所出力領域モニタの指示値の変化率
の内挿値によって算出することを特徴とする。
【0015】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかにおいて、前記局所出力領域モニタが故障又はバ
イパス状態の場合には、対称位置で同一の高さに存在す
る局所出力領域モニタの指示値変化率を故障又はバイパ
ス状態の局所出力領域モニタの指示値変化率として代用
することを特徴とする。
【0016】請求項7の発明は前記局所出力領域モニタ
が故障又はバイパス状態の場合には、前記局所出力領域
モニタが存在する全ストリングを回転対称で展開した場
合に、前記故障又はバイパス状態の局所出力領域モニタ
を含むストリングに近接する複数のストリングの故障又
はバイパス状態の局所出力領域モニタと同じ高さの局所
出力領域モニタの平均の指示値上昇率か、あるいは回転
対称で展開した場合に、前記故障又はバイパス状態の局
所出力領域モニタを含むストリングに近接する1本のス
トリングの前記故障又はバイパス状態の局所出力領域モ
ニタの同じ高さの局所出力領域モニタの指示値上昇率
を、前記故障又はバイパス状態の局所出力領域モニタの
指示値変化率として代用することを特徴とする。
【0017】請求項8の発明は、原子炉の炉心監視シス
テムであって、原子炉炉心内に配置され、複数の軸方向
位置の中性子束レベルを測定する局所出力モニタ検出器
を内部に有する検出器集合体と、第1の時刻で、検出器
集合体内の局所出力領域モニタ検出器の指示値に基づ
き、この検出器集合体の周囲に位置する複数の燃料集合
体からなる燃料集合体群の熱的特性に関する第1の演算
を含む出力分布計算を行う3次元炉心シミュレータと、
第1の時刻の後で出力分布計算が行われない第2の時刻
での局所出力モニタ検出器の指示値と、第1の演算によ
り得られた熱的特性に基づき、第2の時刻での熱的特性
に関する第2の演算を行う監視装置と、を有する。
【0018】原子炉の炉心は通常、1/4 対称性、更に1/
8 対称性をもつように構成され、炉心を構成する燃料集
合体の種類及び体数によって対称性が維持できない場合
においても非対称となる部分が少なくなるように燃料装
荷パターンを決定する。
【0019】また、制御棒操作も対称位置制御棒を1本
ずつ又は複数本同時に行い、制御棒パターンも対称にな
るように決定される。これは、対称性を持たせることに
より、炉心の径方向ピ−キングが低減され熱的特性が改
善されることと、対称位置の複数の燃料集合体の燃焼履
歴及び対称位置の制御棒の中性子照射履歴が同一になる
ため、燃料及び制御棒の管理が容易になる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1から図4により本発明に係る
炉心監視方法の実施の形態を説明する。図1は1300MWe
級沸騰水型原子炉の炉心配置の一例を概略的に示す平面
図で、炉心内には、図2(b)に示すように炉内の中性
子束レベルを測定する局所出力領域モニタ検出器(LP
RM検出器)4が軸方向にほぼ等間隔で4個所に配置さ
れている検出器集合体1が設置されるストリングが存在
する。
【0021】図1及び図2(a)に示すように4体の燃
料集合体2の中央に1本の十字形の制御棒3が炉心下部
(図示せず)から挿入される構造になっており、LPR
M検出器4を4個含む検出器集合体1は、燃料集合体2
が16体、制御棒3が4本に1本の割合で炉心径方向に等
間隔で設置される。
【0022】図2(a)は図1における炉心の一部を拡
大した燃料集合体2、制御棒3、検出器集合体1の位置
を示しており、図2(b)は図2(a)における検出器
集合体1内の軸方向の構成を示している。検出器集合体
1内には、図2(b)に示したようにLPRM検出器4
が軸方向にほぼ等間隔に下部からLPRM−A、LPR
M−B、LPRM−C、LPRM−Dの4個が配置され
る。
【0023】また、LPRM検出器4の校正及び軸方向
の中性子束分布を連続的に測定するための移動式炉心内
計装系中性子検出器(Traversing Incore Probe;以下
TIPと称す)が内部を移動するTIP校正用導管5で
構成される。
【0024】燃料集合体2内の核燃料物質が充填されて
いる燃料有効長を24分割(または25分割)し、この長さ
をノードと称する。図2(b)に例示された検出器集合
体1においては、LPRM検出器4は、燃料有効長下端
から第3ノードと第4ノードのほぼ中央の高さにLPR
M検出器Aが、第9ノードと第10ノードのほぼ中央の高
さにLPRM検出器Bが、第15ノードと第16ノードのほ
ぼ中央の高さにLPRM検出器Cが、第21ノードと第22
ノードのほぼ中央の高さにLPRM検出器Dが位置す
る。
【0025】LPRM検出器は、その位置での中性子束
レベルを測定しており、このため、これに隣接する燃料
集合体でそのLPRM検出器の高さ位置の燃料棒単位長
さ当たりの出力、つまり、線出力密度はこのLPRM検
出器の指示値の上昇率にほぼ比例し、また、隣接する燃
料集合体の出力はそのストリングに属する4つのLPR
M検出器の指示値の平均上昇率にほぼ比例する。
【0026】この相関を用いることにより炉心三次元シ
ミュレータとLPRM検出器及びプラントデータ実測値
から求められた出力分布計算結果を基準にして、ストリ
ングまわりの燃料集合体の熱的特性をLPRM検出器の
指示値の上昇率から容易に算出することができる。すな
わち、ストリングまわりの線出力密度及び限界出力比を
以下の式で表すことができる。
【0027】 (線出力密度) MFLPDAT(K,ISTR)=MFLPDIN(K,ISTR)×(1+(1/FK(K))×(LPRMAT(K,ISTR)/ LPRMIN(K,ISTR)−1))…(1) ここで、MFLPDAT(K,ISTR):ストリング位置ISTR、高さ
位置Kでのストリングまわり4体の燃料集合体中の最大
の線出力密度と運転制限値の比 LPRMAT(K,ISTR):ストリング位置ISTR、高さ位置Kでの
LPRM指示値 MFLPDIN(K,ISTR):ストリング位置ISTR、高さ位置Kでの
ストリングまわり4体の燃料集合体中の出力分布計算に
よる最大の線出力密度と運転制限値の比 LPRMIN(K,ISTR):ストリング位置ISTR、高さ位置Kでの
出力分布計算時のLPRM指示値 FK(K) :高さ位置Kでの線出力密度算出の安全係数、で
ある。
【0028】 (限界出力比) MFLCPAT(ISTR)=MFLCPIN(ISTR)×(1+(1/FC)×(LPAVAT(ISTR)/LPAVIN(IS TR)−1))…(2) ここで MFLCPAT(ISTR):限界出力比の運転制限値と、ストリン
グ位置ISTRまわり4体の燃料集合体中の最小の限界出力
比の比 MFLCPIN(ISTR):限界出力比の運転制限値と、出力分布
計算によるストリング位置ISTRまわり4体の燃料集合体
中の最小の限界出力比の比 LPAVAT(ISTR):ストリング位置ISTRに属する4つのLP
RM−A〜Dの指示値の加重平均値 LPAVIN(ISTR):出力分布計算時のストリング位置ISTRに
属する4つのLPRM−A〜Dの指示値の加重平均値 FC:限界出力比算出の安全係数、である。
【0029】本発明に係る炉心監視方法では、(1)式、
(2)式を用いることにより、予め計算された MFLPDIN(K,
ISTR),LPRMIN(K,ISTR)あるいはMFLCPN(ISTR),LPAVIN
(ISTR)の値を用いて、制御棒操作、炉心流量操作時の出
力分布計算が実施されていない時点での熱的特性を算出
することができる。この方法を、図14に示した従来の
場合と対比して、図3に示す。図3に示すようにこの方
法では、各サイクルで、時間を要する出力分布計算を伴
わずに、以前に計算した出力分布計算の結果と、LPR
M検出器の指示値を使い(1)式、(2)式を用いて瞬
時の演算を行うことによって、熱的特性の計算の都度制
御棒や炉心流量の操作を停止する必要がない。すなわ
ち、図3に実線C1で示した、出力分布計算が行われな
い時点での制御棒操作あるいは炉心流量操作時のLPR
M指示値に基づく簡易な計算による熱的特性の計算のサ
イクルは、連続的に繰り返し行われ、他方、図3に破線
C2で示した出力分布計算による熱的特性の計算のサイ
クルは、一定時間毎の頻度であるいは要求により行われ
る。
【0030】ここで、(1)式、(2)式において、各ストリ
ングまわりの燃料集合体4体の中で熱的特性が最も厳し
いものを計算しているが、これは先述の燃料装荷パター
ン、制御棒パターンの対称性により、対称位置の燃料集
合体の熱的特性は互いに等しくなるため、ストリングま
わりの4体の中で厳しいものを監視すれば十分であるた
めである。
【0031】すなわち、図1では符合1で表される52
体の検出器集合体に1から52の番号を付しているが、
図中の番号1の検出器集合体を例にとると、X−Y座標
系で表示される検出器集合体を例にとると、燃料集合体
座標27−04、29−04、27−06、29−06に位置する4体の
燃料集合体の熱的特性は、対称軸a−a',b−b'で回
転対称の場合、燃料集合体座標03−42、03−40、05−4
2、05−40の4体、41−66、39−66、41−64、39−64の
4体、及び65−28、65−30、63−28、63−30の4体の燃
料集合体の熱的特性に等しい。
【0032】このような対称性を考慮すると、図1に示
した検出器集合体のみにより、炉心の径方向最外周に位
置する燃料集合体の一部を除いて炉心中の全燃料集合体
の熱的特性を算出することができる。また、最外周の燃
料集合体出力は、中性子の洩れのため低く、熱的特性が
厳しくなることはない。
【0033】このことより、本発明に係る炉心監視方法
でストリングまわりの燃料集合体の熱的特性を算出し、
その中で一番厳しいものを取出し、それが運転制限値を
逸脱していないことを確認できれば、制御棒操作、炉心
流量操作を停止する必要はない。
【0034】次に図4により本発明に係る炉心監視方法
を実施するための炉心監視システムのシステム構成を説
明する。図4において、符号6で示す原子炉圧力容器内
に、炉心を包み冷却材流路を形成するシュラウド9が設
置されている。炉心は燃料集合体2、検出器集合体1及
び炉心下部から挿入される制御棒3により構成されてい
る。シュラウド9上には炉心で発生した蒸気と炉水を分
離する気水分離器8、蒸気を乾燥させる蒸気乾燥器7が
設置されている。
【0035】原子炉圧力容器6の下部にはインターナル
ポンプ11が設置されており、インターナルポンプ11はそ
の回転速度により炉心を流れる冷却材流量、すなわち炉
心流量を調整する。また、原子炉圧力容器6の下部を貫
通して下方に制御棒3の位置を調整する複数本の制御棒
駆動機構10が設けられている。制御棒操作系14は制御棒
駆動機構10を介して制御棒3の位置を調整する装置であ
る。再循環流量制御系13はインターナルポンプ11の回転
数を変更することにより炉心流量を調整する装置であ
る。
【0036】出力上昇時及び制御棒パターン調整時に、
炉心監視装置16は、炉心の熱的特性が運転制限値を逸脱
した時に、再循環流量制御系13、制御棒操作系14に操作
禁止指令信号を送信することにより、それぞれ炉心流量
操作、制御棒操作を停止させる。プラントデータ18は、
原子炉の炉心流量、制御棒パターン、炉心圧力、主蒸気
流量、給水温度等のセンサ−値のデータ群であり、これ
らは、時々刻々更新されるものである。
【0037】炉内計装系12は、炉心内中性子束計装であ
る複数のLPRM検出器の信号を平均化し、熱出力相当
に校正した平均出力領域モニタ(Average Power Range
Monitor;APRM)の信号を処理する装置であり、炉
内計装系12からの信号を基に、プロセスコンピュータ
15で出力分布計算が、炉心監視装置16で熱的特性の
計算がそれぞれなされる。また、炉内計装系12は、炉
内の中性子束レベルが異常値を示した場合、警報及び全
制御棒急速挿入によりプラントを停止させる信号を発信
する機能も有する。
【0038】プロセスコンピュータ15では、プラントデ
ータ18、炉内計装系12からの実測値データを受信し、内
蔵されている炉心三次元シミュレータにより出力分布計
算を実施し、各燃料集合体の熱的特性、ボイド率分布等
の計算を行う。なお、この出力分布計算は、一定時間毎
もしくは運転員の要求により実施される。
【0039】自動出力調整系17は、起動時、制御棒パタ
ーン調整時、停止時の炉心流量操作、制御棒操作の手順
があらかじめ装荷されており、この手順に従って再循環
流量制御系13または制御棒操作系14にそれぞれ炉心流量
操作、制御棒操作指令信号を自動で発信し、それぞれ炉
心流量、制御棒を自動的に手順に従って調整するもので
ある。
【0040】炉心監視装置16は、プロセスコンピュータ
15による出力分布計算結果と出力分布計算時のプラント
データ及びLPRM検出器の指示値をプロセスコンピュ
ータ15から受信し、時々刻々更新されているプラントデ
ータ18、炉内計装系12からのLPRM検出器の指示値を
絶えず受信し、(1)、(2)式によりストリングまわりの燃
料集合体の熱的特性を連続的に算出する。
【0041】算出された熱的特性が運転制限値を逸脱し
た場合には、運転員に警報を発信し、自動操作停止信号
を自動出力調整系17に、炉心流量操作、制御棒操作の禁
止指令をそれぞれ再循環流量制御系13、制御棒操作系14
に送信して、炉心流量の調整や制御棒操作を停止させる
ものである。実際、かかる調整・操作は出力を増加させ
る効果を有するものであり、熱的特性が運転制限値を逸
脱した状況が回避できるまで中止される。
【0042】次に本発明に係る炉心監視方法の具体的な
実施例を説明する。(実施例1)本発明の実施例1は、
図4のシステム構成図に示される炉心監視システムにお
いて、一定時間毎もしくは運転員の要求によりプロセス
コンピュータ15で行われる出力分布計算結果を基に、炉
心監視装置16は、(1)式、(2)式に従って出力分布計算が
なされていない時刻での炉心流量操作、制御棒操作が行
われている最中の最大線出力密度、最小限界出力比を算
出し、これらの熱的特性が運転制限値を逸脱した場合に
警報を発し、炉心流量、制御棒操作を停止するものであ
る。
【0043】ここで、炉心監視装置16がプロセスコンピ
ュータ15から受信する出力分布計算時のストリングまわ
りの線出力密度は、各ストリングのLPRM検出器の高
さに応じて、燃料有効長さ24分割で下部より、LPRM
−Aでは第3ノードと第4ノード、LPRM−Bでは第
9ノードと第10ノード、LPRM−Cでは第15ノードと
16ノード、LPRM−Dでは第21ノードと第22ノードの
それぞれほぼ中間の高さに設置され、それぞれの高さの
線出力密度を受信する。
【0044】又は、それぞれ上下に隣接するノードの線
出力密度の高いノードの値、すなわち、LPRM−Aで
は第3ノードと第4ノードの高い方の線出力密度を受信
するか、もしくは各LPRM検出器に燃料有効部を6ノ
ードずつ4分割した領域の1つをそれぞれ対応させて、
6ノード内での最大を受信しても良い。炉心監視装置16
は、受信した線出力密度を基準にして、LPRM検出器
の指示値変化率から線出力密度を算出する。
【0045】(実施例2)本発明の実施例2は、前記実
施例1において、基準となる出力分布計算による熱的特
性をプロセスコンピュータ15から受信する場合、各スト
リングに隣接した燃料集合体4体、及びこれらの燃料集
合体位置に対称な位置に装荷されている燃料集合体の中
で、最も厳しい限界出力比及び各LPRM検出器の高さ
に応じた線出力密度を受信して熱的特性を算出するもの
である。
【0046】炉心の燃料装荷パターンが完全な対称性を
確保できない場合には熱的特性は対称位置の燃料で差が
生じるが、本実施例2においては、制御棒操作の対称性
から、制御棒操作、炉心流量操作による熱的特性の変化
率は、対称位置でほぼ等しくなるという性質を利用す
る。
【0047】本実施例2では、ストリングに隣接した燃
料集合体及び対称位置に装荷されている燃料集合体の中
で、最も厳しい限界出力比及び線出力密度をLPRM指
示値上昇率より算出する。これを全ストリングで実施す
れば、炉心最外周の一部を除く全燃料集合体で最も厳し
い限界出力比、線出力密度が求められる。
【0048】(実施例3)本発明の実施例3は、前記実
施例1または2において、限界出力比算出過程におい
て、炉心流量の変化に起因する限界出力の変化を考慮し
た限界出力比の補正を行うものである。
【0049】限界出力比は、沸騰遷移を起こす限界出力
と燃料集合体の出力の比で定義される。燃料集合体内の
冷却材流量が増加すると冷却能力が増加するために限界
出力が増加する。図5に燃料集合体内流量と限界出力の
関係を示す。ここで、燃料集合体内流量の1.0 は、定格
炉心流量時の燃料集合体1体当たりの集合体内流量に相
当する。
【0050】図5に示される関係からわかるように、冷
却材流量が増加するにつれて限界出力が増加する効果を
考慮しない場合、(2)式により計算される限界出力比
は、炉心流量増加時は実際よりも過大評価し、また炉心
流量減少時は過小評価することになる。
【0051】そこで本実施例3においては、一定時間毎
又は運転員の要求により実施される出力分布計算時と、
炉心監視装置16が熱的特性を算出する時点、すなわち限
界出力比算出時のそれぞれの時点での炉心流量(燃料集
合体内流量)に基づき、炉心流量と限界出力の相関を多
項式、あるいは関数で近似する。すなわち、炉心流量と
対応する限界出力を求め、この関係から、図4に描かれ
るような曲線あるいはプロット折れ線を近似する多項式
あるいは関数を求める。
【0052】次に、この近似多項式あるいは近似関数を
用いて、出力分布計算時の炉心流量に相当する限界出力
と最小限界出力比算出時の炉心流量に相当する限界出力
との比を求め、この比を前記(2)式右辺に乗じて限界出
力比を算出することで、限界出力比を補正し、炉心流量
変化に起因する限界出力の変化を反映した限界出力比を
得ることができる。
【0053】(実施例4)本発明の実施例4は、前記実
施例1または2において、線出力密度算出過程におい
て、制御棒の位置の変化に起因する、線出力密度とLP
RM検出器の指示値のそれぞれの上昇率(変化率)の関
係の変化に考慮した線出力密度の補正を行うものであ
る。
【0054】前述した通り、LPRM検出器近傍の線出
力密度は、そのLPRM検出器の指示値上昇率(変化
率)にほぼ比例するが、制御棒の位置によってその線出
力密度とLPRM検出器の指示値の変化率の関係が多少
変化する。図5は、ストリングに隣接した1本の制御棒
を全挿入状態(制御棒位置0)から全引抜き状態(制御
棒位置200 )まで引抜いた場合のストリングに隣接する
4体の燃料集合体のうち、LPRM−Aの高さ位置の最
大の線出力密度の上昇率(変化率)とLPRM−Aの指
示値上昇率(変化率)の比と制御棒位置の関係を示した
ものである。
【0055】図5から明らかなように、制御棒全挿入位
置(0)から約3/4 まで引抜けた制御棒位置(150 )ま
では、線出力密度上昇率とLPRM指示値上昇率の比は
ほぼ1.0 であり、制御棒位置が150 から全引抜き位置の
200 の間で、この比が若干低下することが認められる。
すなわち、LPRM検出器の指示値上昇率に対して線出
力密度の上昇率が小さくなる。
【0056】このようにして求められた各LPRM検出
器の高さ位置における線出力密度上昇率は、図5のよう
なグラフによって、LPRM指示値上昇率と、制御棒位
置との関数として求められる。図5に示すLPRM−A
の場合では、制御棒位置が0から150の範囲では、LP
RM指示値上昇率は線出力密度とほぼ等しくなってい
る。
【0057】本実施例4では、前記実施例1または2に
おいて、ストリングに隣接した燃料集合体4体の各LP
RM検出器の高さ位置での最大の線出力密度を求める際
に、一定時間毎又は運転員の要求により実施される出力
分布計算時と、この出力分布計算時に続く、炉心監視装
置16が熱的出力を算出する時点すなわち最大線出力密度
算出時の、それぞれにおけるストリングに隣接する制御
棒の位置に基づき、線出力密度の上昇率(変化率)を、
このLPRM検出器の指示値の上昇率(変化率)と制御
棒位置の関数として求める。すなわち、例えば図5に描
かれるような、制御棒位置と、線出力密度の上昇率とL
PRM検出器指示値の上昇率との比の関係を示す曲線ま
たはプロット折れ線を近似して、線出力密度の上昇率
を、LPRM検出器の指示値の上昇率と、制御棒密度の
上昇率とを2つのパラメータとして表される関数を求め
る。
【0058】こうして求められた関数を用いて、前記
(1)式により算出された線出力密度を補正する。例え
ば、制御棒位置と、上述した2時点にかけてのLPRM
検出器指示値の上昇率から、上述の関数を用いて実際の
線出力密度上昇率を算定し、この上昇率を前記(1)式右
辺に乗じて線出力密度を算出することで、最大線出力密
度を補正し、制御棒挿入位置変化に起因するLPRM検
出器指示値の変化を反映した最大線出力密度を得ること
ができる。
【0059】図5はLPRM−Aの高さ位置における、
線出力密度上昇率とLPRM指示値上昇率の比と、制御
棒位置との関係を求めたものであるが、同様にしてLP
RM−B、C、Dの高さ位置についても本図に対応する
関係を求めることにより、より適切な補正が施された線
出力密度が得られる。
【0060】(実施例5)本発明の実施例5は実施例1
または2において、LPRM検出器の高さに隣接しない
ノード位置での線出力密度を算出する場合に、線出力密
度が軸方向に連続であることを利用して着目ノードの上
下に位置するLPRM検出器の指示値上昇率を着目ノー
ドの高さで内挿した値を用いて、着目ノード位置での線
出力密度を算出するものである。
【0061】図2(b)に示される検出器集合体とし
て、LPRM−Aは燃料有効長下部より第3ノードと第
4ノード、LPRM−Bは第9ノードと第10ノード、L
PRM−Cは第15ノードと16ノード、LPRM−Dは21
ノードと22ノードのそれぞれほぼ中間の高さに設置され
ている。
【0062】LPRM検出器がこのような配置を有する
場合に、以下簡単な例として、線出力密度が軸方向に局
所的に一定割合で変化すると仮定して、内挿演算に線出
力密度変化率を適用した場合を考慮する。LPRM−A
及びLPRM−Bの各ノード位置での線出力密度変化率
がそれぞれa,bと算出されたとき、この2つのLPR
Mのノード位置の中点である6ノードと7ノードの中間
の高さ位置での線出力密度変化率は a+(b−a)/2=(a+b)/2 と算出される。同様に、7ノードと8ノードの中間の高
さ位置での線出力密度変化率は a+2(b−a)/3=(a+2b)/3 と算出される。
【0063】なお、下部の第1ノード、第2ノード及び
上部の第23ノード、第24ノードは下部、上部にLPRM
が存在しないが、これらのノードでは炉心下部及び上部
からの中性子の洩れのため出力が低く、これらのノード
の高さで線出力密度が炉心内の最大になることはないの
で監視は不要である。
【0064】これにより、4体のLPRM検出器によ
り、着目ノード位置で直接LPRM検出器により検出を
行うことなく、着目した高さ位置での線出力密度を精度
よく求めることができる。
【0065】(実施例6)LPRM検出器は、運転中に
電離ガスの漏れ、断線等により故障もしくは検査等のた
め信号を故意に遮断するバイパス状態になることがあ
る。このような場合、炉心監視装置16は故障又はバイパ
ス状態にあるLPRMの適切な指示値を炉内計装系12か
ら受信できず、そのLPRMを含むストリングに隣接し
た燃料集合体の熱的特性を算出できないことになる。
【0066】図1に示す通り、ストリングはc−c'を
対称軸にして存在するため対称軸c−c'上のストリン
グを除くストリングに含まれるLPRMが故障又はバイ
パス状態の場合は必ず同じ高さ位置で対称なLPRMが
一つ存在することになる。
【0067】本発明の実施例6は、前記実施例1ないし
5のいずれかにおいて、このようなLPRMの対称性を
利用し、故障又はバイパス状態にあるLPRMの同じ高
さで対称位置にある他のLPRMの指示値の上昇率を代
用して、故障又はバイパス状態にあるストリングまわり
の熱的特性を計算するものである。本実施例は燃料装荷
パターン、制御棒パターンの対称性より、対称位置のL
PRM指示値上昇率はほぼ等しくなることを利用したも
のである。
【0068】本実施例6では、1番のストリングのLP
RM−Aが故障又はバイパス状態にあるとき、これとc
−c'を対称軸にして対称な17番のストリングのLPR
M−Aの指示値は、炉内計装系12を介して炉心監視装置
16に受信され、炉心監視装置16はこの指示値を1番のス
トリングのLPRM−Aの指示値の代用値として取扱
い、計算を行う。
【0069】これにより、一部のストリングのLPRM
検出器が故障又はバイパス状態にあるときであっても、
そのLPRMを含むストリングに隣接した燃料集合体の
熱的特性を精度よく算出することができる。
【0070】(実施例7)上述の実施例6においては、
対称軸c−c'上のストリングのLPRMには、対称位
置のLPRMが存在しないため、この対称軸上のストリ
ングのLPRMが故障又はバイパス状態の場合に代用値
を求めることができない。また対称位置の複数のLPR
Mが同時に故障又はバイパス状態の場合は、代用値を求
めることができない。
【0071】本発明の実施例7は前記実施例6における
このような場合にも対応できるようにしたもので、まず
図1の対称軸a−a'、b−b'に対しストリング位置を
回転対称で展開する。図7にストリングを展開した炉心
平面図を示す。図7で四角桝目は、制御棒及び制御棒隣
接の4体の燃料集合体すなわち制御棒セルを表す。図7
において、各番号は、四角桝目の左上角部におけるスト
リングの番号である。○印のついたストリング(番号1
番〜52番)は、検出器集合体1の存在するストリング
(実ストリング)を示している。それ以外は、実ストリ
ングを回転対称で展開したときの実ストリング番号を示
している。
【0072】図7から、例えばストリング番号6Aのス
トリングに近接する展開されたストリングは23A,34
A,26A,24Aのストリングである。すなわち、ストリ
ング番号6Aは23A,34A,26A,24Aのストリングに
囲まれており、なおかつそれらは、一番近い位置のスト
リングになる。このため、ストリング番号6のLPRM
が故障もしくはバイパス状態にある時は、これら対称展
開した時に近接する1つないし4つのストリングの同一
高さのLPRMの指示値上昇率の平均を代用するもので
ある。すなわち、ストリング番号6Aと対称位置にある
ストリング6Bに隣接するストリング26B,34Bの
LPRM検出器の指示値変化率と、ストリング番号6A
と対称位置にあるストリング6Cに隣接するストリング
23C,24CのLPRM検出器の指示値変化率との平
均を求め、ストリング6AのLPRM検出器の指示値変
化率の代用として用いる。
【0073】また、本実施例の変形例として、原子炉の
対称性を利用し、ある検出器集合体が存在するストリン
グ位置に対称なストリング位置にも検出器集合体が配置
されているような場合には、このどちらかの検出器集合
体のLPRM検出器が故障もしくはバイパス状態にある
場合に、このLPRM検出器と同一高さで対称位置にあ
るLPRM検出器の指示値をもとに、熱的特性の計算を
行うことも想定される。以上説明した7つの実施例にお
いては、適宜複数の実施例を組み合わせて適用すること
も可能である。
【0074】次に、本発明に係る炉心監視方法の作用と
して、オフラインの炉心三次元シミュレータを用いて本
発明による炉心監視方法の応答を求めた結果について説
明する。
【0075】図8(a)〜(i)に、出力上昇途中の炉
心状態1〜9を示す。制御棒パターンは1/4対称である
ため、各図は炉心の1/4 の領域について示しており、出
力及び流量は定格熱出力、定格炉心流量を100 %として
示している。
【0076】出力分布計算は図8(a)に示す炉心状態
1で実施され、ここでのオフライン炉心三次元シミュレ
ータによる出力分布計算結果を基準にして、図8(b)
〜(f)に示す炉心状態2〜6での炉心監視方法による
熱的特性計算値とそれぞれの炉心状態に対応するオフラ
イン炉心三次元シミュレータによる出力分布計算結果を
比較する。
【0077】また、同様に図8(f)に示す炉心状態6
で出力分布計算が実施されたものとして、図7(g)〜
(i)に示す炉心状態7〜9での炉心監視方法による熱
的特性計算値とそれぞれの炉心状態に対応するオフライ
ン炉心三次元シミュレータによる出力分布計算結果を比
較する。
【0078】図1の検出器集合体番号26に位置するLP
RM指示値上昇率から算出したそれぞれのLPRM高さ
位置の線出力密度の計算結果を図9ないし図12に示す。
なお、図9ないし図12では線出力密度の代わりにそれと
同じ意味を持つ線出力密度と運転制限値の比を示してお
り、また横軸の炉心状態1〜9は前述の図8(a)〜
(i)にそれぞれ対応する。また、ここで実線は本発明
の炉心監視方法による応答から求められる比を示したも
のであり、点線は炉心三次元シミュレータによる実際の
線出力密度から求められる比を示している。
【0079】なお、図9は、LPRM−Aの高さに相当
し、線出力密度はストリングまわりの4体の燃料集合体
の第3ノード、第4ノードの線出力密度の最大を示して
いる。同様に図10は、LPRM−Bの高さに相当し、線
出力密度はストリングまわりの4体の燃料集合体の第9
ノード、第10ノードの線出力密度の最大、図11は、LP
RM−Cの高さに相当し、線出力密度はストリングまわ
りの4体の燃料集合体の第15ノード、第16ノードの線出
力密度の最大、図12は、LPRM−Dの高さに相当し、
線出力密度はストリングまわりの4体の燃料集合体の第
21ノード、第22ノードの線出力密度の最大を、それぞれ
示している。
【0080】なお、図9ないし図12に示す本発明に係る
炉心監視方法による線出力密度の算出は、(1)式に従
い、実施例4で述べた制御棒位置による補正は含まれて
いない。図9ないし図12から、炉心状態1〜9におい
て、炉心監視は、線出力密度をLPRMの指示値上昇率
より精度良く求めていることが分かる。なお、図9に示
したLPRM−Aの高さ位置では、炉心状態3〜6で炉
心監視方法で算出された線出力密度が若干過大評価して
いるが、実施例4で述べた制御棒位置の関係を補正する
ことで、更に精度を向上することができる。
【0081】図13は、同様に図1の検出器集合体番号23
に隣接する4体の燃料集合体のうち、最小の限界出力比
の推移を示したものである。なお、図12では、限界出力
比の代わりに、限界出力比の運転制限値と限界出力比の
比を示している。ここで実線は本発明の炉心監視方法に
よって算出した限界出力比から求められる比であり、点
線は炉心三次元シミュレータによる実際の出力分布計算
結果である。
【0082】ここで、本発明の炉心監視方法による限界
出力比の算出は(2)式により実施したものであり、LP
RM指示値の加重平均はLPRM−A〜D全て同じウエ
ート(重み)としており、また、図5に示す関係を用い
て炉心流量の変化による限界出力の変化を補正したもの
である。図13から、本発明の炉心監視方法によれば、炉
心状態に応じて精度良く限界出力比を算出していること
が認められる。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、制御棒操作、炉心流量
操作時で出力分布計算がなされていない時刻における炉
心の熱的特性を瞬時に簡便に求めることができるととも
に、直前に実施された出力分布計算結果と、絶えず更新
されるプラントデータ、LPRM検出器指示値から精度
良く、連続的に熱的特性を監視できる。
【0084】また、熱的特性が運転制限値を逸脱した場
合には、制御棒、炉心流量の自動操作を禁止し、燃料健
全性を維持できるとともに、起動、制御棒パターン調整
時に熱的特性確認のために操作を停止して出力分布計算
を実施する必要がないため、起動、パターン調整に要す
る時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための1300MWe級沸騰水型原
子炉の燃料集合体、制御棒、検出器集合体位置を示す炉
心を概略的に示す平面図。
【図2】(a)は図1における炉心の要部を拡大して示
す平面図、(b)は(a)における検出器集合体の軸方
向を概略的に示す立面図。
【図3】本発明に係る炉心監視方法の実施の形態におけ
る、起動、制御棒パターン調整の手順を示す系統図。
【図4】本発明に係る炉心監視方法の実施の形態を説明
するためのシステム構成図。
【図5】同じく、燃料集合体内流量と限界出力の関係を
示す特性図。
【図6】同じく、LPRM−A高さ位置でのストリング
に隣接する制御棒位置と線出力密度上昇率とLPRM−
A指示値上昇率の比を示す特性図。
【図7】図1の検出器集合体位置をa−a',b−b'で
回転対称で展開した時の炉心平面図。
【図8】本発明に係る炉心監視方法の実施の形態におけ
る起動途中の炉心状態を説明するためのもので、(a)
から(i)はそれぞれの炉心状態における1/4 炉心平面
図。
【図9】本発明に係る炉心監視方法の実施の形態におけ
る第1の特性図。
【図10】本発明に係る炉心監視方法の実施の形態にお
ける第2の特性図。
【図11】本発明に係る炉心監視方法の実施の形態にお
ける第3の特性図。
【図12】本発明に係る炉心監視方法の実施の形態にお
ける第4の特性図。
【図13】本発明に係る炉心監視方法の実施の形態にお
ける第5の特性図。
【図14】一般的な起動、制御棒パターン調整の手順を
示す系統図。
【図15】従来のLPRM指示値から熱的特性を算出す
るための炉心を部分的に示す平面図。
【符号の説明】
1…検出器集合体、2…燃料集合体、3…制御棒、4…
LPRM検出器、5…TIP校正用導管、6…原子炉圧
力容器、7…蒸気乾燥器、8…気水分離器、9…シュラ
ウド、10…制御棒駆動機構、11…インターナルポンプ、
12…核計装系、13…再循環流量制御系、14…制御棒操作
系、15…プロセスコンピュータ、16…炉心監視装置、17
…自動出力調整系、18…プラントデータ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の炉心流量操作又は制御棒操作を
    自動で行う出力上昇過程の炉心監視方法において、軸方
    向にほぼ等間隔で4個所に配置される局所出力領域モニ
    タの存在するストリングに隣接する4体の燃料集合体の
    なかで最大の局所出力領域モニタの高さ、又は前記局所
    出力領域モニタに隣接するノード、或いは燃料有効長の
    1/4毎の線出力密度及び最小の限界出力比を、出力分布
    計算結果と局所出力領域モニタの指示値の変化率とから
    算出し、全ストリングまわりの複数の燃料集合体の算出
    された線出力密度の最大値及び算出された限界出力比の
    最小値の少なくとも一方が運転制限値を逸脱した場合に
    警報を発し、自動操作停止信号、制御棒操作系に対する
    制御棒操作禁止信号、流量制御系に対する流量操作禁止
    信号のうちの少なくとも1つを発することを特徴とする
    炉心監視方法。
  2. 【請求項2】 原子炉の炉心流量操作又は制御棒操作を
    自動で行う出力上昇過程の炉心監視方法において、軸方
    向にほぼ等間隔で4個所に配置される局所出力領域モニ
    タの存在するストリングに隣接する4体の燃料集合体、
    及びこの4体の燃料集合体に対称な位置に装荷されてい
    る燃料集合体のなかで最大の局所出力領域モニタの高
    さ、又は前記局所出力領域モニタに隣接するノード、或
    いは燃料有効長の1/4 毎の線出力密度及び最小の限界出
    力比を、出力分布計算結果と局所出力領域モニタの指示
    値の変化率とから算出し、全ストリングまわりの複数の
    燃料集合体及びその対称位置の燃料集合体の算出された
    線出力密度の最大値及び算出された限界出力比の最小値
    の少なくとも一方が運転制限値を逸脱した場合に警報を
    発し、自動操作停止信号、制御棒操作系に対する制御棒
    操作禁止信号、流量制御系に対する流量操作禁止信号の
    うちの少なくとも1つをを発することを特徴とする炉心
    監視方法。
  3. 【請求項3】 前記限界出力比の算出に際して、出力分
    布計算時の炉心流量と限界出力比算出時の炉心流量から
    限界出力の炉心流量依存の関係を多項式で近似し、この
    近似多項式を用いて最小限界出力比算出時に前記限界出
    力比を補正することを特徴とする請求項1または2記載
    の炉心監視方法。
  4. 【請求項4】 前記線出力密度の算出に際して、出力分
    布計算時と線出力密度算出時の制御棒位置に基づく線出
    力密度の変化率を局所出力領域モニタの指示値変化率と
    制御棒位置の関数として、線出力密度を算出することを
    特徴とする請求項1または2記載の炉心監視方法。
  5. 【請求項5】 前記ストリングに隣接する4体の燃料集
    合体、又はそれらの対称位置を含めた燃料集合体の線出
    力密度の算出に際して、局所出力領域モニタの存在しな
    い高さの線出力密度を、出力分布計算結果と着目してい
    る高さの上下の局所出力領域モニタの指示値の変化率の
    内挿値によって算出することを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれか記載の炉心監視方法。
  6. 【請求項6】 前記局所出力領域モニタが故障又はバイ
    パス状態の場合には、対称位置で同一の高さに存在する
    局所出力領域モニタの指示値変化率を故障又はバイパス
    状態の局所出力領域モニタの指示値変化率として代用す
    ることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の
    炉心監視方法。
  7. 【請求項7】 前記局所出力領域モニタが故障又はバイ
    パス状態の場合には、前記局所出力領域モニタが存在す
    る全ストリングを回転対称で展開した場合に、前記故障
    又はバイパス状態の局所出力領域モニタを含むストリン
    グに近接する複数のストリングの故障又はバイパス状態
    の局所出力領域モニタと同じ高さの局所出力領域モニタ
    の平均の指示値上昇率か、あるいは回転対称で展開した
    場合に、前記故障又はバイパス状態の局所出力領域モニ
    タを含むストリングに近接する1本のストリングの前記
    故障又はバイパス状態の局所出力領域モニタの同じ高さ
    の局所出力領域モニタの指示値上昇率を、前記故障又は
    バイパス状態の局所出力領域モニタの指示値変化率とし
    て代用することを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    か記載の炉心監視方法。
  8. 【請求項8】 原子炉の炉心監視システムであって、 原子炉炉心内に配置され、複数の軸方向位置の中性子束
    レベルを測定する局所出力モニタ検出器を内部に有する
    検出器集合体と、 第1の時刻で、検出器集合体内の局所出力領域モニタ検
    出器の指示値に基づき、この検出器集合体の周囲に位置
    する複数の燃料集合体からなる燃料集合体群の熱的特性
    に関する第1の演算を含む出力分布計算を行う3次元炉
    心シミュレータと、 第1の時刻の後で出力分布計算が行われない第2の時刻
    での局所出力モニタ検出器の指示値と、第1の演算によ
    り得られた熱的特性に基づき、第2の時刻での熱的特性
    に関する第2の演算を行う監視装置と、 を有する、炉心監視システム。
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