JP2003172153A - 再生サイクルガスタービン発電装置の非常停止方法 - Google Patents

再生サイクルガスタービン発電装置の非常停止方法

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JP2003172153A
JP2003172153A JP2001369562A JP2001369562A JP2003172153A JP 2003172153 A JP2003172153 A JP 2003172153A JP 2001369562 A JP2001369562 A JP 2001369562A JP 2001369562 A JP2001369562 A JP 2001369562A JP 2003172153 A JP2003172153 A JP 2003172153A
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cycle gas
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Shinichiro Tochio
信一郎 栃尾
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Nishishiba Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】騒音を発生することなく、また近くにいる人に
怪我をおわすことなく、安全かつ速やかに再生サイクル
ガスタービン発電装置を停止させる非常停止方法を提供
すること。 【解決手段】再生サイクルガスタービンを原動機とし、
前記再生サイクルガスタービンの回転軸により発電機を
駆動し、前記発電機により発生した電力を負荷または配
電系統に供給する再生サイクルガスタービン発電装置の
非常停止方法において、前記発電機の出力に、開閉器を
介して負荷抵抗を接触し、非常停止時には前記開閉器を
閉じることで、前記発電機から出力される電力を前記負
荷抵抗に消費させるので、非常停止時には発電機の出力
電力を負荷抵抗で消費することにより、再生サイクルガ
スタービンに負荷を与えることができるため、再生サイ
クルガスタービン発電装置の回転速度を超えることがな
くなる。したがって、騒音を発生させることもなく、ま
た近くにいる人に怪我をおわすこともなく、安全に再生
サイクルガスタービン発電装置を非常停止させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンに係
わり、特に再生サイクルガスタービンを原動機とするガ
スタービン発電装置の非常停止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】再生サイクルガスタービン発電装置を運
転中に何らかの異常、例えば、再生サイクルガスタービ
ン発電装置が電力を供給している負荷や配電系統に事故
が発生したとき、または再生サイクルガスタービン発電
装置を構成している再生サイクルガスタービンや発電
機、制御装置、補機等に故障が発生した場合には、被害
の拡大を防ぐために、故障の程度によっては非常停止を
行って速やかに電力の供給を停止し、再生サイクルガス
タービンの回転を停止させる必要がある。
【0003】しかし、再生サイクルガスタービン発電装
置を運転中に、非常停止を行なわなければならない状況
が発生したときに、負荷や配電系統への電力の供給を停
止し、再生サイクルガスタービンへ供給している燃料を
遮断しても、再生サイクルガスタービンの回転は停止せ
ず、むしろ回転速度が上昇し、再生サイクルガスタービ
ン発電装置の回転速度の限界を越えて機器の破損を生じ
ることがある。そのため、再生サイクルガスタービンを
非常停止させる場合には、ガスタービンのコンプレッサ
ー吐出側において、圧縮空気を大気に放出することによ
って、ガスタービンを停止させている。
【0004】以下、図6を参照して従来の再生サイクル
ガスタービン発電装置の非常停止方法の概要について説
明する。再生サイクルガスタービン発電装置は、原動機
とする再生サイクルガスタービン1と、この再生サイク
ルガスタービン1によって駆動される発電機2とから構
成されている。
【0005】再生サイクルガスタービン1が回転するこ
とによって大気3がコンプレッサー4に吸い込まれ圧縮
され、高圧の圧縮空気5となり、再生器6と呼ばれる熱
交換器を通過した後、燃焼器7に供給される。一方、燃
料8は遮蔽弁9を通過した後、燃料制御弁10により負
荷量に応じて適切な流量に調整され、燃料ノズル11か
ら燃焼器7内に吹き込まれる。燃焼器7内では、圧縮空
気5と燃料8が混合し、燃焼することで高温、高圧の燃
焼ガス12となり、この燃焼ガス12がタービン13で
膨張しタービン13を回転させることで、熱エネルギを
運動エネルギに変換し動力を取り出している。タービン
13は同じ軸14上にあるコンプレッサー4を駆動し、
残った出力で軸14に接続されている発電機2を駆動す
る。発電機2によって発生した電力は配電線15により
遮断器16を経由して負荷や配電系統17に電力を供給
している。タービン後の燃料ガス18は再生器6で圧縮
空気5と熱交換した後に、排気ガス19として大気中へ
放出される。このように再生器6によってタービン後の
燃料ガス18中に残っている熱エネルギを圧縮空気5に
与え、熱効率を向上させるようになっている行程を再生
サイクルと呼んでいる。また再生サイクルで動作するガ
スタービンを再生サイクルガスタービンと呼んでいる。
【0006】上記の再生サイクルガスタービン発電装置
の運転を行っている最中に、電力を供給している負荷や
配電系統17に事故が発生した場合や、再生サイクルガ
スタービン発電装置を構成している再生サイクルガスタ
ービン1や発電機2などに故障が発生した場合におい
て、事故の拡大を防ぐために非常停止を行う必要がある
と認められるときには、負荷や配電系統17への電力の
供給を直ちに停止し、再生サイクルガスタービン1の回
転を停止させる必要がある。非常停止の方法は、まず、
遮断機16を開路することで発電機2を負荷または配電
系統17から開放し、次に遮断弁9を閉じて燃料8の供
給を停止し、燃焼器7内での燃焼ガス12の発生を停止
させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の再生サイクルガスタービン1においては、非常停止
により遮断弁9を閉じて燃料8の供給を停止し、燃焼器
8内での燃焼ガス12の発生がなくなっても、再生器6
に蓄えられた熱エネルギにより圧縮空気5が加熱され、
高い圧力になる。このため、この高圧になった圧縮空気
5が膨張することでタービン13を回転させ、その結
果、軸14を回そうとする駆動力が発生する。また、こ
のときには、遮断器16を開路し、電力の供給を停止し
ているので、発電機2の負荷はなくなっている。したが
って、再生サイクルガスタービン1の負荷もなくなって
いて、軸14の回転を止めようとする力は摩擦力のみに
なる。この摩擦力は再生器6に蓄えられた熱エネルギに
より高圧になった圧縮空気5によって発生する駆動力よ
り小さいので、再生サイクルガスタービン1は燃料8の
供給を停止しているにもかかわらず回転速度が上昇し、
回転速度限界を越え再生サイクルガスタービン発電装置
の破損に到ることがある。また、この回転速度限界を越
えることによる再生サイクルガスタービン発電装置の破
損を防止するには、放風弁20を開くことで圧縮空気5
を大気に開放することが効果的であるが、圧縮空気5の
圧力は0.3MPa〜1MPa、温度は200℃〜30
0℃程度であるため、大気に開放するときに大きな騒音
を発生したり、また近くに人がいる場合では、火傷など
の怪我を負わす危険性があった。
【0008】本発明(請求項1乃至請求項5対応)は、
上記状況に対処するためになされたもので、その課題は
騒音を発生することなく、また近くにいる人に怪我をお
わすことなく、安全かつ速やかに再生サイクルガスター
ビン発電装置を停止させる非常停止方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1の再生サイクルガスタービン発電
装置の非常停止方法は、再生サイクルガスタービンを原
動機とし、前記再生サイクルガスタービンの回転軸によ
り発電機を駆動し、前記発電機により発生した電力を負
荷または配電系統に供給する再生サイクルガスタービン
発電装置において、前記発電機の出力に、開閉器を介し
て負荷抵抗を接触し、非常停止時には前記開閉器を閉じ
ることで、前記発電機から出力される電力を前記負荷抵
抗に消費させることを特徴とする。
【0010】請求項1記載の発明によると、非常停止時
には発電機の出力電力を負荷抵抗で消費することによ
り、再生サイクルガスタービンに負荷を与えることがで
きるため、従来のように放風弁を開いて圧縮空気を大気
に開放しなくても、再生サイクルガスタービン発電装置
の回転速度限界を越えることがなくなるので、騒音を発
生させることもなく、また近くにいる人に怪我をおわす
こともなく、安全に再生サイクルガスタービン発電装置
を非常停止させることができる。
【0011】本発明の請求項2は、請求項1記載の再生
サイクルガスタービン発電装置の非常停止方法におい
て、前記発電機の出力周波数を検出し、その周波数に比
例した信号を出力する回転速度検出装置と、前記回転速
度検出装置の出力信号を受信し、前記再生サイクルガス
タービンの回転速度が回転速度上限値以上であるときに
閉路信号を出力し、前記再生サイクルガスタービンの回
転速度が回転速度下限値以下であるときに開路信号を出
力する開閉指令装置を備え、前記開閉器を前記開閉指令
器の出力信号により開閉することを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明によると、非常停止を
行うべき状況のうち、再生サイクルガスタービン発電装
置の負荷側に異常が発生した場合のように、電力の供給
は瞬時に停止する必要があるが、再生サイクルガスター
ビンは瞬時に停止させる必要のない状況では、再生サイ
クルガスタービン発電装置が停止に至るまでの時間を長
くすることができるので、停止までの間にコンプレッサ
ーが大気を吸い込み、再生サイクルガスタービン、燃焼
器、再生器を冷却することができる。したがって、熱に
よる再生サイクルガスタービン発電装置の損傷を防止す
ることができる。
【0013】本発明の請求項3は、請求項1記載の再生
サイクルガスタービン発電装置の非常停止方法におい
て、前記発電機の出力周波数を検出し、その周波数に比
例した信号を出力する回転速度検出装置と、前記回転速
度検出装置の出力信号を受信し、前記再生サイクルガス
タービンの回転速度が定格回転速度以上であるときに電
圧指令値を増加させ、前記再生サイクルガスタービンの
回転速度が定格回転速度以下であるときに電圧指令値を
減少させる電圧指令装置と、1次側に前記発電機を接続
し、前記電圧指令装置からの電圧指令値に応じた2次側
電圧を出力する電圧調整装置を備え、前記電圧調整装置
の2次側出力を前記負荷抵抗に接続することを特徴とす
る。
【0014】請求項3記載の発明によると、非常停止を
行うべき状況のうち、再生サイクルガスタービン発電装
置の負荷側に異常が発生した場合のように、電力の供給
は瞬時に停止する必要があるが、再生サイクルガスター
ビンは瞬時に停止させる必要のない状況では、再生サイ
クルガスタービン発電装置が停止に至るまでの時間を長
くすることができるので、停止までの間にコンプレッサ
ーが大気を吸い込み、再生サイクルガスタービン内を通
風することで、コンプレッサーやタービン、燃焼器、再
生器を冷却することができる。したがって、熱による再
生サイクルガスタービン発電装置の損傷を防止すること
ができる。また、停止に至るまでの回転速度の変動を小
さくすることができるので、再生サイクルガスタービン
発電装置に加わる回転速度変動に起因するねじり応力を
小さくすることができる。したがって、ねじり応力によ
る再生サイクルガスタービン発電装置の損傷を防止する
ことができる。
【0015】本発明の請求項4は、請求項1ないし請求
項3のいずれかに記載の再生サイクルガスタービン発電
装置の非常停止方法を、前記発電機の減速機を介して前
記再生サイクルガスタービンの回転軸により駆動する再
生サイクルガスタービン発電装置に用いることを特徴と
する。
【0016】請求項4記載の発明によると、発電機の減
速機を介して再生サイクルガスタービンの回転軸により
駆動する再生サイクルガスタービン発電装置においても
請求項1ないし請求項3に記載の再生サイクルガスター
ビン発電装置の非常停止方法を提供することができる。
【0017】本発明の請求項5は、請求項1ないし請求
項3のいずれかに記載の再生サイクルガスタービン発電
装置の非常停止方法を、前記発電機により発生した電力
を、インバータを介して負荷または配電系統に供給する
再生サイクルガスタービン発電装置に用いることを特徴
とする。
【0018】請求項5記載の発明によると、発電機によ
り発生した電力を、インバータを介して負荷または配電
系統に供給する再生サイクルガスタービン発電装置にお
いても請求項1ないし請求項3に記載の再生サイクルガ
スタービン発電装置の非常停止方法を提供することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態(請求
項1対応)の再生サイクルガスタービン発電装置の非常
停止方法の構成図であり、図6の従来例と相違する構成
は、放風弁を廃し、開閉器21を介して負荷抵抗22を
接続した点にあり、その他の構成は同一であるので、同
一構成部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0020】図に示すように、本実施形態では、再生サ
イクルガスタービン発電装置を非常停止させるには、遮
断器16を開放し、負荷または配電系統17を切り離す
ことで電力の供給を停止し、遮断弁9を閉じて燃料8の
供給を停止することで燃焼器7内での燃焼を停止し、開
閉器21を閉じて負荷抵抗22を発電機2に接続する。
負荷抵抗22の容量は、再生サイクルガスタービン発電
装置を定格出力において、再生器6の温度変化が一定に
なるまで運転した状態で、遮断器16を開放し、遮断器
9を閉じたときに、再生器6に蓄えられた熱エネルギに
より圧縮空気5が加熱され膨張することによって発生す
る駆動力よりも大きな抵抗力を発電機2が発生するよう
に決定する。また、負荷抵抗22の容量が大きいほど、
発電機2が発生する抵抗力が大きく、非常停止時に再生
サイクルガスタービン発電装置が停止に至までの時間が
短くなる。
【0021】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、非常停止時に再生サイクルガスタービンによって駆
動される発電機2の出力電力を負荷抵抗22で消費する
ことにより、再生サイクルガスタービン1に負荷を与え
ることができるため、従来のように放風弁20を開いて
圧縮空気5を大気に開放しなくても、再生サイクルガス
タービン発電装置の回転速度限界を越えることがなくな
るので、騒音を発生することもなく、また、近くにいる
人に怪我を負わすこともなく安全に再生サイクルガスタ
ービン発電装置を非常停止させることができる。
【0022】図2は本発明の第2実施形態(請求項2対
応)の再生サイクルガスタービン発電装置の非常停止方
法の構成図である。図に示すように、本実施形態が、図
1の第1実施形態と相違する構成は、発電機2の出力周
波数を検出し、その周波数に比例した信号を出力する回
転速度検出装置23と、この回転速度検出装置23の出
力信号を受信し、再生サイクルガスタービン1の回転速
度が回転速度上限値以上であるときに閉路信号を出力
し、再生サイクルガスタービン1の回転速度が回転速度
下限値以下であるときに開路信号を出力する開閉指令装
置24を備え、回転速度検出装置23に入力する発電機
2の出力を入り切りする開閉器25を設け、開閉器21
を開閉指令装置24の出力信号によって開閉するように
した点である。その他の構成は、図1の第1実施形態と
同一であるので、同一構成部分には同一符号を付してそ
の説明は省略する。
【0023】本実施形態では、開閉指令装置24は回転
速度検出装置23からの回転速度信号を受信して、再生
サイクルガスタービン1の回転速度が、定格回転速度以
上の任意の回転速度に設定される回転速度上限値以上で
ある場合には閉路信号を出力し、定格回転以下の任意の
回転速度に設定される回転速度下限値を下回っている場
合には開路信号を出力するように構成されている。
【0024】再生サイクルガスタービン発電装置を非常
停止させるには、遮断器16を開放し、負荷または配電
系統17を切り離し、遮断弁9を閉じて燃料8の供給を
停止し、開閉器25を閉じる。
【0025】図3は、図2において、非常停止操作を行
った以降の経過と再生サイクルガスタービン1の回転速
度との関係を示したものである。再生サイクルガスター
ビン1の回転速度が回転速度上限値を越えたことを検出
すると、開閉指令装置24は閉路信号を出力し、開閉指
令装置24からの閉路信号を受信した開閉器21は回路
を閉じて、負荷抵抗22を発電機2に接続することで再
生サイクルガスタービン1の回転速度を低下させる。次
に、再生サイクルガスタービン1の回転速度が回転速度
下限値を下回ったことを検出すると、開閉指令装置24
は開路信号を出力し、開閉指令装置24からの開路信号
を受信した開閉器21は回路を開いて、負荷抵抗22を
発電機2から切り離すことによって、再生サイクルガス
タービン1の回転速度が上昇する。この動作を繰り返す
ことで再生器6に蓄えられた熱エネルギを放出する。最
終的には、開閉器21を開放し、負荷抵抗22を発電機
2から切り離した状態でも再生サイクルガスタービン1
の回転速度が定格回転速度に達しなくなり、再生サイク
ルガスタービン1の摩擦抵抗のみで停止に至る。
【0026】このようにすると、非常停止を行うべき状
況のうち、再生サイクルガスタービン発電装置の負荷側
に異常が発生した場合のように、電力の供給は瞬時に停
止する必要があるが、再生サイクルガスタービン1は瞬
時に停止させる必要のない状況では、再生サイクルガス
タービン発電装置が停止に至るまでの時間を長くするこ
とができ、停止までの間にコンプレッサ4が大気3を吸
い込み、再生サイクルガスタービン1内を通風すること
でコンプレッサ4やタービン3、燃焼器7、再生器6を
冷却することができる。
【0027】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、非常停止時に発電機2の出力電力を負荷抵抗22で
消費することにより、再生サイクルガスタービン1に負
荷を与えることができるため、従来のように放風弁20
を開いて圧縮空気5を大気に開放しなくても再生サイク
ルガスタービン発電装置の回転速度限界を越えることが
なくなるので、騒音を発生することなく、また、近くに
いる人に怪我を負わすこともなく安全に再生サイクルガ
スタービン発電装置を非常停止させることができる。さ
らに、非常停止を行うべき状況のうち、再生サイクルガ
スタービン発電装置の負荷側に異常が発生した場合のよ
うに、電力の供給は瞬時に停止する必要があるが、再生
サイクルガスタービン1は瞬時に停止させる必要のない
状況では、停止後の再生サイクルガスタービン1の温度
を低くすることができ、熱による再生サイクルガスター
ビン発電装置の損傷を防止することができる。
【0028】図4は本発明の第3実施形態(請求項3対
応)の再生サイクルガスタービン発電装置の非常停止方
法の構成図である。図に示すように、本実施形態が、図
1の第1実施形態と相違する構成は、発電機2の出力周
波数を検出し、その周波数に比例した信号を出力する回
転速度検出装置23と、この回転速度検出装置23から
の回転速度信号に応じた信号を出力する電圧指令装置2
6と、1次側に発電機2の出力を接続し、電圧指令装置
26からの電圧指令値に応じた2次側電圧を発生する電
圧調整装置27を設け、電圧調整装置27の2次側を負
荷抵抗22に接続するようにした点である。その他の構
成は、図1の第1実施形態と同一であるので、同一構成
部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0029】図に示すように、本実施形態では、電圧指
令装置26は回転速度検出装置23からの回転速度信号
を受信して、再生サイクルガスタービン1の回転速度が
定格回転以上である場合には電圧指令値を上げ、再生サ
イクルガスタービン1の回転速度が定格回転以下である
場合には電圧指令値を下げるように構成されている。
【0030】再生サイクルガスタービン発電装置を非常
停止させるには、遮断器16を開放し、負荷または配電
系統17を切り離し、遮断弁9を閉じて燃料8の供給を
停止し、開閉器25を閉じる。
【0031】図5は、図4において、非常停止操作を行
った以降の経過と再生サイクルガスタービン1の回転速
度との関係を示したものである。再生サイクルガスター
ビン1の回転速度が定格回転速度を越えたことを検出す
ると、電圧指令装置26は電圧指令値を上げ、電圧調整
装置27は電圧指令装置26からの電圧指令値が上昇し
たことを受けて、電圧調整装置27の2次側電圧を上げ
る。電圧が上昇したことにより負荷抵抗22の容量が増
加するので、発電機2の負荷も増加し、再生サイクルガ
スタービン1の回転速度は上昇から下降へ転じる。再生
サイクルガスタービン1の回転速度が定格回転速度を下
回ったことを検出すると、電圧指令装置26は電圧指令
値を下げ、電圧調整装置27は電圧指令装置26からの
電圧指令値が減少したことを受けて、電圧調整装置27
の2次側電圧を下げる。電圧調整装置27の2次側電圧
が減少したことにより負荷抵抗22の容量が減少するの
で、発電機2の負荷も減少し、再生サイクルガスタービ
ン1の回転速度は下降から上昇へ転じる。この動作を繰
り返すことで再生器6に蓄えられた熱エネルギを放出
し、最終的には、電圧指令装置26からの電圧指令値が
零になり、電圧指令装置26の2次側電圧が零になって
も再生サイクルガスタービン1の回転速度が定格回転速
度に達しなくなり、再生サイクルガスタービン1の摩擦
抵抗のみで停止に至る。
【0032】このようにすると、非常停止を行うべき状
況のうち、再生サイクルガスタービン発電装置の負荷側
に異常が発生した場合のように、電力の供給は瞬時に停
止する必要があるが、再生サイクルガスタービン1は瞬
時に停止させる必要のない状況では、非常停止時に再生
サイクルガスタービン発電装置が停止に至までの時間を
長くすることができ、停止までの間に再生サイクルガス
タービン1のコンプレッサ4が大気3を吸い込み、再生
サイクルガスタービン1内を通風することでコンプレッ
サ4やタービン3、燃焼器7、再生器6を冷却すること
ができる。また、停止に至までの再生サイクルガスター
ビン1の回転速度の変動を小さくすることができるの
で、回転速度変動に伴い軸14に発生するねじり応力も
低減することができる。
【0033】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、非常停止時に発電機2の出力電力を負荷抵抗22で
消費することにより、再生サイクルガスタービン1に負
荷を与えることができるため、従来のように放風弁20
を開いて圧縮空気5を大気に開放しなくても再生サイク
ルガスタービン発電装置の回転速度限界を越えることが
なくなり、騒音を発生することなく、また、近くにいる
人に怪我を負わすこともなく安全に再生サイクルガスタ
ービン発電装置を非常停止させることができる。さら
に、非常停止を行うべき状況のうち、再生サイクルガス
タービン発電装置の負荷側に異常が発生した場合のよう
に、電力の供給は瞬時に停止する必要があるが、再生サ
イクルガスタービン1は瞬時に停止させる必要のない状
況では、停止後の再生サイクルガスタービン1の温度を
低くすることができ、熱による再生サイクルガスタービ
ン発電装置の損傷を防止することができる。また、軸1
4に発生するねじり応力を低減することができるので、
再生サイクルガスタービン発電装置のねじり応力による
損傷も防ぐことができる。
【0034】なお、上記した各実施形態においては、再
生サイクルガスタービンを原動機とするガスタービン発
電装置の非常停止方法に適用したものであるか、本発明
それにとどまらず、発電機の減速機を介して再生サイク
ルタービンの回転軸により駆動する再生サイクルガスタ
ービン発電装置の非常停止方法(請求項4対応)や発電
機により発生した電力を、インバータを介して負荷また
は配電系統に供給する再生サイクルガスタービン発電装
置の非常停止方法(請求項5対応)にも適用できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、非常停止時に再生サイクルガスタービンに
よって駆動される発電機の出力電力を負荷抵抗で消費す
ることにより、再生サイクルガスタービンに負荷を与え
ることができるため、放風弁を開いて圧縮空気を大気に
開放しなくても、再生サイクルガスタービン発電装置の
回転速度限界を超えることがなくなり、騒音を発生する
ことなく、また、近くにいる人に怪我を負わすことも無
く安全に再生サイクルガスタービン発電装置を非常停止
させることができる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、非常停止を
行うべき状況のうち、再生サイクルガスタービン発電装
置の負荷側に異常が発生した場合のように、電力の供給
は瞬時に停止する必要があるが、再生サイクルガスター
ビンは瞬時に停止させる必要の無い状況では、停止後の
再生サイクルガスタービンの温度を低くすることがで
き、熱による再生サイクルガスタービン発電装置の損傷
を防止することができる。
【0037】請求項3記載の発明によれば、非常停止を
行うべき状況のうち、再生サイクルガスタービン発電装
置の負荷側に異常が発生した場合のように、電力の供給
は瞬時に停止する必要があるが、再生サイクルガスター
ビンは瞬時に停止させる必要の無い状況では、停止に至
るまでの再生サイクルガスタービンの回転速度の変動を
小さくすることができるので、回転速度変動に伴い軸に
発生するねじり応力も低減することができ、再生サイク
ルガスタービン発電装置のねじり応力による損傷も防ぐ
ことができる。
【0038】請求項4記載の発明によれば、請求項1な
いし請求項3に記載の再生サイクルガスタービン発電装
置の非常停止方法を、発電機を減速機を介して再生サイ
クルガスタービンの回転軸により駆動する再生サイクル
ガスタービン発電装置に用いることができる。
【0039】請求項5記載の発明によれば、請求項1な
いし請求項3に記載の再生サイクルガスタービン発電装
置の非常停止方法を、発電機により発生した電力をイン
バータを介して負荷または配電系統に供給する再生サイ
クルガスタービン発電装置に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の再生サイクルガスター
ビン発電装置の非常停止方法を示す構成図。
【図2】本発明の第2実施形態の再生サイクルガスター
ビン発電装置の非常停止方法を示す構成図。
【図3】図2の非常停止動作後の経過時間と再生サイク
ルガスタービンの回転速度を示す図。
【図4】本発明の第3実施形態の再生サイクルガスター
ビン発電装置の非常停止方法を示す構成図。
【図5】図3の非常停止動作後の経過時間と再生サイク
ルガスタービンの回転速度を示す図。
【図6】従来の再生サイクルガスタービン発電装置の非
常停止方法を示す構成図。
【符号の説明】
1…再生サイクルガスタービン、2…発電装置、3…大
気、4…コンプレッサー、5…圧縮空気、6…再生器、
7…燃料器、8…燃料、9…遮断弁、10…燃料制御
弁、11…燃焼ノズル、12…燃料ガス、13…タービ
ン、14…再生サイクルガスタービンの軸、15…配電
線、16…遮断器、17…負荷または配電系統、18…
タービン後の燃料ガス、19…排気ガス、20…放風
弁、21…開閉器、22…負荷抵抗、23…回転速度検
出装置、24…開閉指令装置、25…開閉器、26…電
圧指令装置、27…電圧調整装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H530 AA19 CC06 CD35 CE15 CF02 CF09 EE01 5H590 AA01 AA21 AB15 CA08 CA21 CB01 CC01 CE01 CE02 EA05 EA13 FA01 FA03 FB01 FC21 FC26 HA02 HA27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生サイクルガスタービンを原動機と
    し、前記再生サイクルガスタービンの回転軸により発電
    機を駆動し、前記発電機により発生した電力を負荷また
    は配電系統に供給する再生サイクルガスタービン発電装
    置の非常停止方法において、前記発電機の出力に、開閉
    器を介して負荷抵抗を接触し、非常停止時には前記開閉
    器を閉じることで、前記発電機から出力される電力を前
    記負荷抵抗に消費させることを特徴とする再生サイクル
    ガスタービン発電装置の非常停止方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の再生サイクルガスタービ
    ン発電装置の非常停止方法において、前記発電機の出力
    周波数を検出し、その周波数に比例した信号を出力する
    回転速度検出装置と、前記回転速度検出装置の出力信号
    を受信し、前記再生サイクルガスタービンの回転速度が
    回転速度上限値以上であるときに閉路信号を出力し、前
    記再生サイクルガスタービンの回転速度が回転速度下限
    値以下であるときに開路信号を出力する開閉指令装置を
    備え、前記開閉器を前記開閉指令器の出力信号により開
    閉することを特徴とする再生サイクルガスタービン発電
    装置の非常停止方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の再生サイクルガスタービ
    ン発電装置の非常停止方法において、前記発電機の出力
    周波数を検出し、その周波数に比例した信号を出力する
    回転速度検出装置と、前記回転速度検出装置の出力信号
    を受信し、前記再生サイクルガスタービンの回転速度が
    定格回転速度以上であるときに電圧指令値を増加させ、
    前記再生サイクルガスタービンの回転速度が定格回転速
    度以下であるときに電圧指令値を減少させる電圧指令装
    置と、1次側に前記発電機を接続し、前記電圧指令装置
    からの電圧指令値に応じた2次側電圧を出力する電圧調
    整装置を備え、前記電圧調整装置の2次側出力を前記負
    荷抵抗に接続することを特徴とする再生サイクルガスタ
    ービン発電装置の非常停止方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の再生サイクルガスタービン発電装置の非常停止方法
    を、前記発電機の減速機を介して前記再生サイクルガス
    タービンの回転軸により駆動する再生サイクルガスター
    ビン発電装置に用いることを特徴とする再生サイクルガ
    スタービン発電装置の非常停止方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の再生サイクルガスタービン発電装置の非常停止方法
    を、前記発電機により発生した電力を、インバータを介
    して負荷または配電系統に供給する再生サイクルガスタ
    ービン発電装置に用いることを特徴とする再生サイクル
    ガスタービン発電装置の非常停止方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015202008A (ja) * 2014-04-10 2015-11-12 株式会社明電舎 発電機の運転停止方法および発電機システム
JP2016135033A (ja) * 2015-01-20 2016-07-25 三井造船株式会社 Vpc発電制御装置

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