JP2003322028A - ガスタービン発電装置 - Google Patents

ガスタービン発電装置

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JP2003322028A
JP2003322028A JP2002131350A JP2002131350A JP2003322028A JP 2003322028 A JP2003322028 A JP 2003322028A JP 2002131350 A JP2002131350 A JP 2002131350A JP 2002131350 A JP2002131350 A JP 2002131350A JP 2003322028 A JP2003322028 A JP 2003322028A
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JP
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power
power generator
flywheel
generator
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JP2002131350A
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Inventor
Shinichiro Tochio
信一郎 栃尾
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Nishishiba Electric Co Ltd
Original Assignee
Nishishiba Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転中に失火が発生しても運転を継続すること
のできる小型ガスタービン発電装置を提供する。 【解決手段】ガスタービンによって駆動される永久磁石
発電機が発生する交流電力を変換器により直流電力に変
換し、この直流電力を逆変換器により商用周波数の交流
電力に変換すると共に、直流電力を蓄える蓄電池を設
け、この蓄電池の出力電圧を直流昇圧装置で昇圧した直
流電力を副逆変換器で任意の周波数の交流電力に変換し
て永久磁石発電機に供給し、さらに蓄電池を充電する充
電装置を設けたガスタービン発電装置において、このガ
スタービン発電装置の回転軸にはずみ車を接続する構成
としたものである。したがって、燃料の供給を停止して
も、はずみ車に蓄積された回転エネルギによってガスタ
ービンの回転を継続することができ、また、ガスタービ
ン発電装置の運転中に失火が発生しても、慣性質量が大
きいため回転速度の低下は少なくなり、ガスタービンが
回転を継続している間に失火を検出し、再び燃料に着火
して運転を再開することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン発電
装置に係り、特にガスタービンにより永久磁石発電機を
駆動し、得られた高周波の電力を周波数変換装置によっ
て商用周波数の電力に変換して負荷に供給するガスター
ビン発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気出力が300kW以下程度の
小型ガスタービン発電装置では、ガスタービンを原動機
として高速で永久磁石発電機を回転させることにより高
周波の電力を発生させ、発生した高周波の電力を周波数
変換装置を用いて商用周波数の電力に変換し、この電力
を負荷に供給しているものがある。
【0003】このような従来の小型ガスタービン発電装
置を図6のブロック構成図を参照して説明する。図に示
すように、従来の小型ガスタービン発電装置は、ガスタ
ービン1の回転軸2に、永久磁石発電機3の入力軸4を
カップリング5によって結合した構造か、または、ガス
タービン1の回転軸2と永久磁石発電機3の入力軸4を
同一の軸とした構造となっている。永久磁石発電機3の
入力軸4が回転することで回転子6が回転する。ガスタ
ービン1の回転軸2にはコンプレッサ7が取り付けられ
ている。ガスタービン1の回転軸2が回転するとコンプ
レッサ7が回転し、コンプレッサ7は空気8を吸い込み
圧縮して、圧縮空気9として燃焼器10に供給する。燃
料11が燃料ノズル12から燃焼器10の内部に吹き込
まれ、点火栓13が火花を発生することにより燃焼器1
0内の燃料11に着火し、燃焼して高温、高圧の燃焼ガ
ス14となる。燃焼器10内での燃焼が開始した後は、
点火栓13での火花の発生は停止する。燃焼器10内で
燃焼が始まったことは、燃焼器10に取り付けられた温
度センサ15の計測値の上昇により検出できる。この温
度センサ15はタービン16後に取り付けられることも
ある。また、この温度センサ15の計測値の急激な低下
により燃焼器10内の燃焼が停止したこと、すなわち失
火の検出も行うことができる。燃焼ガス14はタービン
16を回転させながら膨張し、排気ガス17として大気
に放出される。タービン16は回転軸2に取り付けられ
ていて、コンプレッサ7とタービン16は同じ回転速度
で回るように構成されている。タービン16はコンプレ
ッサ7を駆動し、残った出力でガスタービン1の負荷で
ある永久磁石発電機3の回転子6を駆動する。
【0004】一部のガスタービンでは再生器と呼ばれる
熱交換器を用いて排気ガス17と圧縮空気9との間で熱
交換し、ガスタービン1の効率向上を図ったものもある
が、基本的な動作は上記で説明したものと同一である。
【0005】一方、永久磁石発電機3の回転子6の一部
は永久磁石で構成されていて、回転子6が回転すること
により回転磁界を発生する。永久磁石発電機3の固定子
18にはコイルが設置してあり、このコイルに永久磁石
発電機3の回転子6が回転することにより発生する回転
磁界が作用することで、永久磁石発電機3から電力が発
生する。ここで、永久磁石発電機3の回転子6はガスタ
ービン1と同じ速度で回転するため、通常、永久磁石発
電機3から発生する電力の周波数は商用周波数よりも高
いものになる。そのため、永久磁石発電機3から発生す
る高周波の電力を、周波数変換装置19を用いて商用周
波数に変換する。
【0006】周波数変換装置19は、変換器20と逆変
換器21から構成されていて、変換器20を用いて永久
磁石発電機3が発生する高周波の電力を直流電力に変換
し、この直流電力を逆変換器21を用いて、50Hzま
たは60Hzの商用周波数の電力に変換する。ガスター
ビン発電装置はこの周波数変換装置19により商用周波
数に変換した電力を、遮断器22を介して負荷23に供
給するようになっている。副逆変換器24には直流昇圧
装置25を介して蓄電池26が接続してある。停止状態
からガスタービン1を起動する場合には、直流昇圧装置
25により蓄電池26の直流電圧を副逆変換器24の直
流部の電圧まで昇圧し、副逆変換器24により蓄電池2
6の直流電力を交流電力に変換して永久磁石発電機3に
供給することで、永久磁石発電機3を電動機として駆動
し、燃焼器10内で燃料11に着火可能となる起動回転
速度にまでガスタービン1を加速する。この起動回転速
度は、一般的には、ガスタービン1の定格回転速度の3
/20〜1/2である。なお、蓄電池26の電圧が十分
高い場合には直流昇圧装置25は省略されることもあ
る。また、ガスタービン1の運転中は、充電装置27に
より蓄電池26を充電するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の小型ガスタービ
ン発電装置を停止する場合には、まず、遮断器22を開
放し永久磁石発電機3の出力電力をゼロにし、ガスター
ビン1を無負荷運転とする。ここで、すぐにガスタービ
ン1への燃料11の供給を停止してガスタービン1の回
転を停止させると、ガスタービン1の燃焼器10やター
ビン16などは高温の状態のままであるので、燃焼器1
0やタービン16の熱が周囲に伝導し、ガスタービン1
の回転軸2の軸受や、永久磁石発電機3の軸受や回転子
6を損傷する恐れがある。
【0008】また、永久磁石発電機3の回転子6は永久
磁石により構成されており、この温度が永久磁石のキュ
リー温度を超えると、その磁性を失うことになるため絶
対に避けなければならない。このため、小型ガスタービ
ン発電装置の停止時には、燃料11の供給を停止した
後、起動時と同様に蓄電池26の電力を用いて、永久磁
石発電機3をモータとして回転させる。このようにし
て、ガスタービン1を回転させることにより、コンプレ
ッサ7から空気8を吸い込んでガスタービン1内を通風
し、燃焼器10やタービン16等の高温部分を冷却して
から、回転を停止しなければならない。通常、この冷却
には10〜30分程度の時間が必要である。このため、
小型ガスタービン発電装置に要求される蓄電池26の容
量は、ガスタービン1を冷却するために使用される電力
量と、次回のガスタービン1の起動に必要な電力量の合
計となるため、蓄電池26の容量、蓄電池26の重量、
および蓄電池26の設置に必要なスペースが大きくなる
という欠点がある。
【0009】また、従来の小型ガスタービン発電装置で
は、電力が供給されている負荷23の量が増減した場合
には、燃料11の供給量を増減して負荷23の量に見合
ったガスタービン1の出力になるように調整を行ってい
る。しかし、ガスタービン発電装置の負荷23の量に急
激な変動が発生した場合、特に急激な負荷23の減少が
発生すると、ガスタービン1へ供給する燃料11を急激
に減少させるため、燃焼器10内の火炎の維持ができな
くなり、失火を起こす場合がある。失火が発生すると、
ガスタービン発電装置の負荷23が接続されたままの状
態でガスタービン1の出力がゼロになるので、ガスター
ビン1の回転速度は急激に減少する。このガスタービン
1の回転速度の減少の速さは、ガスタービン1と永久磁
石発電機3の構造、定格出力、定格回転速度などに依存
するが、通常1〜10秒程度で定格回転速度から停止に
至ってしまう。温度センサ15により失火を検出し、再
び点火栓13により燃焼器10内の燃料11に着火する
には通常10秒以上かかるので、ガスタービン1が回転
を継続しているうちにガスタービン1を再起動すること
はできない。たとえ、失火後にガスタービン1が回転し
ているうちに再び燃焼器10内の燃料11に着火できた
としても、既にガスタービン1の回転速度は定格回転速
度よりも大きく低下しているため、ガスタービン発電装
置としての運転の継続は難しい。
【0010】図7はガスタービン1の回転速度と発生可
能な出力との関係を示す図である。図7に示す例では、
定格回転速度で運転中に負荷23がゼロとなり失火が発
生し、ガスタービン1の回転速度が定格回転速度の50
%まで低下したところで再着火したとすると、ガスター
ビン1の発生可能な出力は定格出力の17%にまで低下
している。ここでガスタービン発電装置の負荷23が定
格出力の17%を超えて増加した場合には、もはや電力
を供給するために必要なガスタービン1の出力を得るこ
とはできない。したがって、発電装置としての運転は継
続できず、負荷23は停電状態となる。このように、従
来の小型ガスタービン発電装置では、負荷23の量に急
激な変動が発生する場合には安定したガスタービン発電
装置の運転ができないという欠点がある。
【0011】本発明は上記情況に対処するためになされ
たもので、その課題は簡易な構成で、蓄電池容量を小さ
くし、また、運転中に失火が発生しても運転を継続する
ことのできる小型ガスタービン発電装置を提供すること
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1記載の発明は、ガスタービンと、前記ガス
タービンによって駆動される永久磁石発電機と、前記永
久磁石発電機が発生する交流電力を直流電力に変換して
出力する変換器と、前記変換器から出力される直流電力
を商用周波数の交流電力に変換する逆変換器と、直流電
力を蓄え供給する蓄電池と、前記蓄電池の出力電圧を昇
圧する直流昇圧装置と、前記直流昇圧装置から出力され
る直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して前記永
久磁石発電機に供給する副逆変換器と、前記蓄電池を充
電する充電装置により構成されるガスタービン発電装置
において、前記ガスタービン発電装置の回転軸にはずみ
車を接続することを特徴とするものである。
【0013】請求項1記載の発明によると、ガスタービ
ン発電装置の慣性質量を増加させることができ、燃料の
供給を停止しても、はずみ車に蓄積された回転エネルギ
によってガスタービンの回転を継続することができるの
で、ガスタービンのコンプレッサから空気を吸入し通風
することで、ガスタービンの燃焼器やタービン等の高温
部分を冷却することができる。したがって、冷却のため
に必要な蓄電池容量は必要がなくなる。また、ガスター
ビン発電装置の運転中に失火が発生しても、慣性質量が
大きいため回転速度の低下は少なくなり、ガスタービン
が回転を継続している間に失火を検出し、点火栓に通電
し、再び燃料に着火してガスタービン発電装置の運転を
再開することができるので、運転中に失火が発生しても
運転を継続することのでき、また蓄電池容量を小さくで
きる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載のガ
スタービン発電装置において、前記はずみ車をクラッチ
を介して前記ガスタービン発電装置の回転軸に接続する
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項2記載の発明によると、ガスタービ
ン発電装置、または、負荷に異常が発生した場合にクラ
ッチを開放することで、はずみ車とガスタービンおよび
永久磁石発電機とを切り離すことができ、ガスタービン
発電装置の慣性質量を減少させることができるので、ガ
スタービンに供給する燃料を停止することで速やかに回
転を停止させることができる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載のガ
スタービン発電装置において、前記はずみ車が前記永久
磁石発電機の回転子であることを特徴とするものであ
る。請求項3記載の発明によると、はずみ車を設けるこ
となくガスタービン発電装置の慣性質量を増加させるこ
とができるので、蓄電池容量を小さくし、また、運転中
に失火が発生しても運転を継続することができる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1記載のガ
スタービン発電装置において、副はずみ車を設け、前記
はずみ車をクラッチを介して前記はずみ車に接続するこ
とを特徴とするものである。
【0018】請求項4記載の発明によると、はずみ車の
みでガスタービン発電装置の運転ができるので、蓄電
池、充電装置、および直流昇圧装置を省略でき、また、
運転中に失火が発生しても運転を継続することができ
る。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれかに記載のガスタービン発電装置におい
て、前記変換器が前記副逆変換器の機能を併せて持ち、
前記副逆変換器を省略したことを特徴とするものであ
る。請求項5記載の発明によると、副逆変換器を省略で
き、また、運転中に失火が発生しても運転を継続するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図を参
照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態(請求
項1対応)のガスタービン発電装置のブロック構成図で
あり、本実施形態が図6の従来例と相違する構成は、図
1において、永久磁石発電機3の回転子6に出力軸28
を設け、その出力軸28にはずみ車29をカップリング
30により結合した点である。その他の構成は図6の従
来例と同一であるので、同一部分には同一符号を付して
説明する。
【0021】本実施形態では、はずみ車29は永久磁石
発電機3の出力軸28によって駆動されることでガスタ
ービン1と同一速度で回転し、その慣性質量によって回
転エネルギを蓄積する。ガスタービン発電装置の停止時
には、遮断器22を開放することでガスタービン発電装
置の負荷23を無負荷とし、ガスタービン1への燃料1
1の供給を停止すると、ガスタービン1および永久磁石
発電機3の摩擦損失により回転速度が減少する。このと
き、はずみ車29に蓄積された回転エネルギによってガ
スタービン1が停止に至るまでの時間が長くなるので、
回転停止までの間にガスタービン1のコンプレッサ7か
ら吸引した空気8をガスタービン1内に通風し、燃焼器
10やタービン16などの高温部分を冷却することがで
きる。
【0022】はずみ車29の慣性質量は、ガスタービン
1の摩擦損失、コンプレッサ7の損失、タービン16の
損失等と、永久磁石発電機3の摩擦損失等と、冷却に必
要な時間によって決定される。通常、これらの損失の合
計は、ガスタービン発電装置の定格回転速度において、
定格出力の5〜10%程度であり、冷却に必要な時間は
10〜30分である。はずみ車29の重量、寸法は、ガ
スタービン発電装置の定格出力がP[kW]である場
合、はずみ車29に蓄積できる回転エネルギが、ガスタ
ービン1の定格回転速度において0.00833P〜
0.05P[kW]となるように決定する。
【0023】また、ガスタービン1の起動時には、燃焼
器10内で燃料11に着火可能となる起動回転速度にま
でガスタービン1を加速することが必要であるが、この
起動回転速度は、一般的に、ガスタービン1の定格回転
速度の3/20〜1/2である。回転エネルギの量は、
はずみ車29の回転速度の2乗に比例するので、ガスタ
ービン1の起動に必要なエネルギは、ガスタービン1を
冷却するために必要なエネルギの9/400〜1/4で
済む。したがって、本実施形態の構成にすることによ
り、蓄電池の容量は、冷却に必要なエネルギを蓄電池で
供給する従来の構成に比べて9/400〜1/4にでき
る。
【0024】一方、ガスタービン発電装置の運転中に負
荷23の量が変動し失火が発生した場合には、ガスター
ビン1の出力はゼロになるので、ガスタービン1の回転
速度が減少していくが、はずみ車29が蓄積された回転
エネルギを放出するので、ガスタービン1の回転速度の
減少は従来のガスタービン1よりも緩やかとなるので、
燃焼ガス14の温度を測定している温度センサ15の計
測値の急激な低下により失火を検出し、点火栓13に火
花を発生させて再び燃焼器10内の燃料11に着火し、
ガスタービン発電装置の運転を再開することが可能であ
る。ここで、失火の検出から再着火まで10秒かかった
場合における、はずみ車29から放出する回転エネルギ
を考えると、ガスタービン1の定格出力を10秒間出力
するには0.00278P[kWh]のエネルギをはず
み車29から回転エネルギとして放出することになる。
これは定格回転中にはずみ車29に蓄積している回転エ
ネルギの5.56〜33.4%に相当する。このとき、
回転エネルギの量ははずみ車29の回転速度の2乗に比
例するので、ガスタービン1の回転速度の低下は2.8
1〜18.4%で済む。
【0025】図7の例では、18.4%の回転速度低下
があった場合においても、再着火後にガスタービン1の
定格出力の80%の出力が得られることがわかる。ま
た、再着火後に得ることのできるガスタービン1の出力
を増やすには、はずみ車29の慣性質量を増加させれば
よい。また図7の例で、はずみ車29の慣性質量を増加
させ、回転速度低下が2.81%になった場合には、再
着火後にガスタービン1の定格出力の98%の出力が得
られる。このように、ガスタービン発電装置の負荷23
の量が急激に増減する場合においても、負荷23への電
力供給を停止してしまうことがなくなるため、ガスター
ビン発電装置の安定した運転が継続できる。
【0026】上述したように、本実施形態によれば、図
1に示すように小型ガスタービン発電装置を構成するこ
とで、ガスタービン発電装置の慣性質量を増加させるこ
とができ、燃料の供給を停止しても、はずみ車に蓄積さ
れた回転エネルギによってガスタービンの回転を継続す
ることができるので、ガスタービンのコンプレッサから
空気を吸入し通風することで、ガスタービンの燃焼器や
タービン等の高温部分を冷却することができ、冷却のた
めに必要な蓄電池容量は必要がなくなる。また、ガスタ
ービン発電装置の運転中に失火が発生しても、慣性質量
が大きいため回転速度の低下は少なくなり、ガスタービ
ンが回転を継続している間に失火を検出し、点火栓に通
電し、再び燃焼器内の燃料に着火してガスタービンの運
転を再開することができる。したがって、蓄電池容量を
小さくし、また、運転中に失火が発生しても運転を継続
することができるガスタービン発電装置を提供できる。
【0027】図2は、本発明の第2実施形態(請求項2
対応)のガスタービン発電装置のブロック構成図であ
り、本実施形態が図1の第1実施形態と相違する構成
は、はずみ車29を、クラッチ31を介してガスタービ
ン発電装置の回転部と結合する構造とした点である。そ
の他の構成は同一であるので、同一部分には同一符号を
付して説明する。
【0028】本実施形態のガスタービン発電装置の通常
の運転時には、クラッチ31を接続した状態でガスター
ビン発電装置の運転を行う。ガスタービン発電装置の運
転中に、ガスタービン1、永久磁石発電機3などガスタ
ービン発電装置を構成している機器、およびガスタービ
ン発電装置が電力を供給している負荷23などに異常が
発生し、速やかにガスタービン発電装置を停止したい場
合には、クラッチ31を開放する。このクラッチ31の
開放により、ガスタービン発電装置の回転部の慣性質量
は、ガスタービン1および永久磁石発電機3の回転部の
慣性質量のみになる。したがって、ガスタービン発電装
置の慣性質量は減少するので速やかに停止することがで
きる。
【0029】上述したように本実施形態によれば、図2
に示すようにガスタービン発電装置を構成することで、
ガスタービン発電装置に異常が発生した場合に、ガスタ
ービンに供給する燃料を停止し、クラッチを開放するこ
とで、はずみ車をガスタービンおよび永久磁石発電機か
ら切り離すことができ、ガスタービン発電装置の慣性質
量を減少させることができるので、速やかにガスタービ
ン発電装置の回転を停止させることができる。
【0030】図3は、本発明の第3実施形態(請求項3
対応)のガスタービン発電装置のブロック構成図であ
る。本実施形態が図1の第1実施形態と相違する構成
は、永久磁石発電機3の回転子6の寸法を変更すること
で慣性質量を増加させた点であり、その他の構成は同一
であるので、同一部分には同一符号を付して説明する。
【0031】本実施形態のガスタービン発電装置はこの
ように構成することで、はずみ車29を別途設けること
なく、ガスタービン発電装置の回転部の慣性質量を増加
させることができる。また、永久磁石発電機3の回転子
6の材質を変更することで慣性質量を増加させてもよ
い。
【0032】上述したように本実施形態によれば、図3
に示すようにガスタービン発電装置を構成することで、
はずみ車を別途設けることなくガスタービン発電装置の
慣性質量を増加させることができるので、蓄電池容量を
小さくし、また運転中に失火が発生しても運転を継続す
ることができるガスタービン発電装置を提供できる。
【0033】図4は、本発明の第4実施形態(請求項4
対応)のガスタービン発電装置のブロック構成図であ
る。本実施形態が図1の第1実施形態と相違する構成
は、副はずみ車32を設け、副はずみ車32を副クラッ
チ33を介してはずみ車29に接続した点であり、その
他の構成は同一であるので、同一部分には同一符号を付
して説明する。
【0034】本実施形態のガスタービン発電装置の通常
の運転時には副クラッチ33を接続し、はずみ車29お
よび副はずみ車32を同じ回転速度で回転させる。停止
時には副クラッチ33を開放し、副はずみ車32はガス
タービン1の回転速度とは無関係とする。ガスタービン
発電装置の停止時には、はずみ車29の回転エネルギを
用いてガスタービン1を回転させて冷却を行ったのち回
転を停止するが、副はずみ車32は回転を続ける。次回
のガスタービン発電装置の起動時には副クラッチ33を
接続することによりガスタービン1を回転させ起動する
ことができる。したがって、図6(従来のガスタービン
発電装置)中の蓄電池26、充電装置27、および直流
昇圧装置25を必要とせずガスタービン発電装置の起動
および停止ができる。また、はずみ車32が停止してい
る場合にはコンプレッサ7に圧縮空気を吹き込むこと
で、ガスタービン1を起動回転速度にまで加速すること
で起動すればよい。
【0035】上述したように本実施形態によれば、図4
に示すようにガスタービン発電装置を構成することによ
り、はずみ車のみでガスタービン発電装置の運転ができ
るので、蓄電池、充電装置、および直流昇圧装置を省略
でき、また、運転中に失火が発生しても運転を継続する
ことができるガスタービン発電装置を提供できる。
【0036】図5は、本発明の第5実施形態(請求項5
対応)のガスタービン発電装置のブロック構成図であ
る。本実施形態が図1の第1実施形態と相違する構成
は、変換器20が、直流電力を任意の周波数の交流電力
に変換する機能、すなわち、逆変換器の機能と、交流電
力を直流電力に変換する変換器の機能を併せて持つよう
にし、直流昇圧装置25の出力を、変換器20の直流部
に接続した点であり、その他の構成は同一であるので、
同一部分には同一符号を付して説明する。
【0037】本実施形態のガスタービン発電装置はこの
ように構成することにより、ガスタービン1の起動、お
よび停止時には、変換器20を逆変換器として使用する
ことによって、蓄電池26の直流電力を直流昇圧装置2
5を介して交流電力に変換し、永久磁石発電機3に供給
することで、永久磁石発電機3をモータとして駆動しガ
スタービン1を回転させる。
【0038】ガスタービン1の燃焼器10内で燃料11
の燃焼が開始された後は、変換器20は通常の変換器と
して機能し、逆変換器21を介してガスタービン発電装
置の負荷23に電力を供給する。
【0039】上述したように本実施形態によると、図5
に示すようにガスタービン発電装置を構成することによ
り、副逆変換器を省略でき、また、運転中に失火が発生
しても運転を継続することができるガスタービン発電装
置を提供できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ガ
スタービン発電装置の慣性質量を増加させることによ
り、燃料の供給を停止しても、はずみ車に蓄積された回
転エネルギによってガスタービンの回転を継続すること
ができるので、ガスタービンのコンプレッサから空気を
吸入し通風することで、ガスタービンの燃焼器やタービ
ン等の高温部分を冷却することかできる。したがって、
冷却のために必要な蓄電池容量は必要なくなる。また、
ガスタービン発電装置の運転中に失火が発生しても、慣
性質量が大きいため回転速度の低下は少なくなり、ガス
タービンが回転を継続している間に失火を検出し、点火
栓に通電し火花を発生させ、再び燃焼器内の燃料に着火
してガスタービンの運転を再開することができる。した
がって、蓄電池容量を小さくし、また、運転中に失火が
発生しても運転を継続することができるガスタービン発
電装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のガスタービン発電装置
のブロック構成図。
【図2】本発明の第2実施形態のガスタービン発電装置
のブロック構成図。
【図3】本発明の第3実施形態のガスタービン発電装置
のブロック構成図。
【図4】本発明の第4実施形態のガスタービン発電装置
のブロック構成図。
【図5】本発明の第5実施形態のガスタービン発電装置
のブロック構成図。
【図6】従来のガスタービン発電装置のブロック構成
図。
【図7】ガスタービンの回転速度と発生可能な出力との
関係とを示した図。
【符号の説明】
1…ガスタービン、2…ガスタービンの回転軸、3…永
久磁石発電機、4…回転子の入力軸、5…カップリン
グ、6…永久磁石発電機の回転子、7…コンプレッサ、
8…空気、9…圧縮空気、10…燃焼器、11…燃料、
12…燃料ノズル、13…点火栓、14…燃焼ガス、1
5…温度センサ、16…タービン、17…排気ガス、1
8…永久磁石発電機の固定子、19…周波数変換装置、
20…変換器、21…逆変換器、22…遮断器、23…
負荷、24…副逆変換器、25…直流昇圧装置、26…
蓄電池、27…充電装置、28…回転子の出力軸、29
…はずみ車、30…カップリング、31…クラッチ、3
2…副はずみ車、33…副クラッチ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンと、前記ガスタービンによ
    って駆動される永久磁石発電機と、前記永久磁石発電機
    が発生する交流電力を直流電力に変換する変換器と、前
    記変換器から出力される直流電力を商用周波数の交流電
    力に変換する逆変換器と、直流電力を蓄える蓄電池と、
    前記蓄電池の出力電圧を昇圧する直流昇圧装置と、前記
    直流昇圧装置から出力される直流電力を任意の周波数の
    交流電力に変換して前記永久磁石発電機に供給する副逆
    変換器と、前記蓄電器を充電する充電装置とから構成さ
    れるガスタービン発電装置において、前記ガスタービン
    発電装置の回転軸にはずみ車を接続することを特徴とす
    るガスタービン発電装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガスタービン発電装置に
    おいて、前記はずみ車をクラッチを介して前記ガスター
    ビン発電装置の回転軸に接続することを特徴とするガス
    タービン発電装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のガスタービン発電装置に
    おいて、前記はずみ車が前記永久磁石発電機の回転子で
    あることを特徴とするガスタービン発電装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のガスタービン発電装置に
    おいて、副はずみ車を設け、前記副はずみ車をクラッチ
    を介して前記はずみ車に接続することを特徴とするガス
    タービン発電装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のガスタービン発電装置において、前記変換器が前記
    副逆変換器の機能を併せて持ち、前記副逆変換器を省略
    したことを特徴とするガスタービン発電装置。
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