JP2003171724A - Al−Sc母合金の製造法およびその方法によって得られたAl−Sc母合金 - Google Patents

Al−Sc母合金の製造法およびその方法によって得られたAl−Sc母合金

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Hiromasa Yakushiji
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Seiji Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱還元法を採用しつつも従来の含有量を凌ぐ
ことは勿論、理論含有量をも超えるスカンジウムを含ん
だAl−Sc母合金を生成できること、低温域における
操業を可能にして製造設備の熱負荷を軽減し、製造コス
トの低減に大きく寄与できるようにすること。 【解決手段】 アルミニウムとアルミニウム中のスカン
ジウム含有量が2%前後に納まるような量のハロゲン化
スカンジウムとを原料として、それらに金属還元剤を加
えて熱還元する。その熱還元された融液を、アルミニウ
ムの凝固温度まで10ないし70℃/分の冷却速度で炉
冷し、その後は常温まで自然冷却する。このような操作
によって、Al−Sc化合物をアルミニウム合金塊の一
部分に高密度に析出させる。1,000℃未満での操業
が可能となり、製造設備の熱負荷を大いに軽減すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はAl−Sc母合金の
製造法およびその方法によって得られたAl−Sc母合
金に係り、詳しくは、アルミニウム・スカンジウム合金
を製造するに当たり、その合金の特性を飛躍的に改質し
て工業的に高い機能を発揮させるために使用することが
できるマザーアロイの製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スカンジウムは、軽金属に微量添加する
だけでその性質を著しく改善できることが明らかになっ
てきており、添加元素として近年注目を浴びている。A
l−Zn−Mg合金にスカンジウムを0.09%添加す
れば耐熱性が向上し、Al−Li−Cu−Mg−Zr合
金のスカンジウム添加量を0.13%にすると降伏応力
・引張強さが増大し、さらに、Al−5%Zn−1.8
%Mg−0.1%Zrに0.2%以上のスカンジウムを
添加すると超塑性が見られ、一般に溶接が難しいと言わ
れているアルミニウム合金にスカンジウムを添加すると
溶接性が著しく改善されるということが、例えば軽金属
第49巻第3号(1999年)の128−144頁に紹
介されている。
【0003】このようなAl−Sc合金は、特開平4−
235231号公報に記載されているように、スカンジ
ウム酸化物をアルミニウムと共にペレット化し、それを
溶融アルミニウム浴で合金化して製造したり、特開平6
−172887号公報に開示されているように、溶融塩
電解法によって製造することができる。
【0004】前者の製法においては或る一定以上の圧力
下において溶製しなければならず、製造設備が複雑化し
また幾つもの処理工程が必要となり、安価にAl−Sc
合金を得ることができるというものではない。後者によ
る場合、活性度の高いScを如何に効率よく析出させる
かが問題であり、Al−Sc合金生成における安定性や
生産の円滑化を欠く懸念がある。
【0005】ところで、スカンジウムは豊富に存在する
ものであるが、活性度が高いゆえに高純度の鉱石という
形では殆ど入手が不可能である。そこで、スカンジウム
化合物を以後処理しやすいハロゲン化物に変えるなどし
て、量的に或る程度纏まった純粋なスカンジウムを得る
努力が続けられている。その生成法の一つに、熱還元法
がある。
【0006】これは、ハロゲン化スカンジウムに還元剤
の金属カルシウム、低融点合金化剤の亜鉛、さらにはフ
ラックスとしてのフッ化リチウム等を混合し、不活性ガ
ス中で還元処理してZn−Sc合金を生成する。その
後、Znを揮発除去して金属Scを得るというものであ
る。そのような例が、特開平4−131308号公報に
記載されている。また、特開平10−121164号公
報には、金属スカンジウムを脱酸素する方法も開示され
ている。
【0007】いずれも、原則として金属スカンジウムを
単離させることを目的としたものである。このような熱
還元法において望まれることは、ハロゲン化スカンジウ
ム原料の蒸発による損失を少なくし、作業性がよく、結
局は設備面・製造面での採算性がとれるようにすること
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような観点から、
現在では、所望するスカンジウム含有率のAl−Sc合
金を直接製造するのではなく、スカンジウム化合物を用
いてAl−Sc母合金を予め製造し、それをAl−Sc
合金の製造の際に添加剤として供するという考えが現れ
てきている。これは、母合金(マザー・アロイ)に含ま
れるスカンジウムが2%というものが、最近出回ってい
ることからも頷けるところである。
【0009】ところで、図8に表したAl−Sc二元系
の相平衡状態図を見れば分かるとおり、理論上は800
℃でScが2ないし3%、1,000℃になると6ない
し7%,1,200℃では12ないし14%といったよ
うに、スカンジウム含有量が温度と共に増える傾向にあ
る。しかし、現実には多元系を呈していることから、熱
還元法によって製造できるAl−Sc母合金のスカンジ
ウムの含有率は、状態図とはほど遠い2%程度に過ぎな
いものとなる。
【0010】言うまでもないが、Al−Sc母合金のス
カンジウム含有量が高ければ、Al−Sc合金を製造す
るにあたり、母合金の添加量は少なくて済む。勿論、運
搬も容易であり、総じて取扱性も向上する。しかし、現
在の技術水準においては、その含有量は2%に留まるた
め、Al−Sc母合金の添加は多量にならざるを得な
い。
【0011】スカンジウム含有量を増やすためには、上
記状態図の説明から分かるように単純には熱還元の温度
を上昇させればよい。しかし、るつぼから不純物が滲出
して合金に混入するおそれが高くなったり、Ta,Mo
るつぼといった耐熱性の高い高価なるつぼの使用も余儀
なくされ、コスト高となる。また、ハロゲン化スカンジ
ウム原料の蒸発によるロスも増大し、安価なAl−Sc
母合金の提供は依然として容易でない。
【0012】本発明は上記の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、熱還元法を採用しつつも従来の含有量
を凌ぐことは勿論、理論含有量をも超えるスカンジウム
を含んだ市場ニーズに応えられるAl−Sc母合金を生
成できること、低温域における操業を可能にして製造設
備の熱負荷を軽減し、製造コストの低減にも大きく寄与
できること、るつぼからの不純物の混入を抑制して高品
質な母合金が得られるようにすることを実現したAl−
Sc母合金の製造法およびその方法によって得られるA
l−Sc母合金を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、Al−Sc合
金を製造するために使用されるAl−Sc母合金を製造
する方法に適用される。その特徴とするところは、アル
ミニウムとアルミニウム中のスカンジウム含有量が2%
前後に納まるような量のハロゲン化スカンジウムとを原
料として、それらに金属還元剤を加えて熱還元し、その
熱還元された融液を、アルミニウムの凝固温度もしくは
それより100℃低い範囲の温度まで10ないし70℃
/分の速度で冷却し、Al−Sc化合物をアルミニウム
合金塊の一部分に集中して高密度に析出させるようにし
たことである。
【0014】原料の溶融は800℃から高くても1,0
00℃までの温度域での加熱によるものとし、冷却速度
は冷却開始当初大きくアルミニウム凝固温度近くで小さ
くなるように漸次減少させて行う。
【0015】ハロゲン化スカンジウムはフッ化スカンジ
ウムまたは塩化スカンジウムとしておけばよい。アルミ
ニウム合金塊からAl−Sc化合物の低密度析出部を除
去して、高密度析出部を得るようにする。高密度析出部
を真空溶解することにより、残留した金属還元剤を除去
し、品質の高いAl−Sc母合金を得る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るAl−Sc
母合金の製造法およびその方法によって得られるAl−
Sc母合金を、その実施の形態を基にして詳細に説明す
る。図1および図2は、Al−Sc母合金の製造過程を
模式的に示したもので、主として以下のAからEの工程
よりなっている。これによって、スカンジウム含有量を
従前の2重量%(以下単に%と表記する)から飛躍的に
増大させた母合金を得ることができる。
【0017】その全工程は、アルミニウムとハロゲン化
スカンジウムとを原料1にして、るつぼ2に投入された
それらに金属還元剤とフラックスなどの副原料3を加
え、例えば900℃で熱還元する工程(A)、その熱還
元された融液4をアルミニウムの凝固温度もしくはそれ
より100℃低い範囲の温度まで10ないし70℃/分
の速度で冷却し、その後に常温まで自然冷却する工程
(B)、生成金属塊5を取り出し周囲のスラグ6を除去
する工程(C)、アルミニウム合金塊5からAl−Sc
化合物の低密度析出部5Aを除去する工程(D)、およ
び高密度析出部5Bを真空溶解する工程(E)で構成さ
れる。
【0018】このような5つの工程を経れば、7%以
上、場合によっては20%をも超えるスカンジウム含有
率のAl−Sc母合金が得られる。この理論値を超える
飛躍的に高い含有率を達成した本発明は、幾多の実験か
らなる研究を重ねて得られた知見をもとに完成したもの
であるが、その根幹をなすのは、アルミニウム・スカン
ジウム化合物Al3 Scを、アルミニウム合金塊の一部
分に集中して析出させる(偏析させる)ための条件を見
い出したことにある。
【0019】個々に詳しく述べると、Al−Sc母合金
を製造するにあたり、先ずScの含有量が2%前後とな
るように、アルミニウムとハロゲン化スカンジウムとを
原料として調整する。Sc含有量の高いAl−Sc母合
金は、上で触れたように最終的に低密度析出部5Aから
分離して得られた高密度析出部5Bのみで形成されるの
であるが、低密度析出部5Aと高密度析出部5Bとが一
体の合金塊を全体的に見た場合のSc含有量が、2%前
後となるようにしておくという意味である。
【0020】ここで言う2%前後とは、1%や3%に近
い部分は除くことを意味している。この含有率としてい
るのは、スカンジウムの量を3%もしくはそれ以上に多
くすると融点が高くなってしまい、従って熱還元温度を
上げなければならなくなること、溶融後の金属とスラグ
の分離が難しくなり、合金塊にスラグが混入して製品の
信頼性を低下させる要因を招くことになるからである。
一方、1%もしくはそれ以下であると、生成されるAl
−Sc化合物の析出の絶対量が少なくなりすぎるという
理由による。
【0021】それらの理由に加えて、Al3 Scを部分
的に高い密度で析出させるにあたりそれを工業的生産に
ふさわしくするためには、本発明者らの研究によれば
1.5%ないし2.7%の含有量に留めておく必要のあ
ることが見い出された。もう少し詳しく述べれば、それ
より少し狭い1.8%から2.5%の範囲なら、高密度
析出部5Bの形成した箇所の断面観察を目視で行って
も、低密度析出部5Aから容易に区別することができ、
都合がよい。
【0022】因みに、上記した含有量が1.5%より少
ないと高密度析出部5Bが得られるものの、それが占め
る体積比率は小さくなり、その部分のみを分離しても、
量産に適した量が得られなくなってしまう。また、2.
7%を超えると、高密度析出部が生成されることはあっ
ても、再現性を常に高い率では期待しがたい。
【0023】ここで、析出の形態を簡単に説明すると、
Al−Sc化合物は、その大部分がAl3 Scである。
これは原子量から計算して明らかなように約36%のS
cを含む。このAl3 Scの結晶は、図3に示した光学
顕微鏡写真(c)のようにいろいろな形をしており、3
0ないし200μmの大きさまで成長してアルミニウム
素地中のかなりの部分を占める。しかし、通常は図3の
写真(b)に示されるように直線状に並んで析出する特
性があり、概して樹枝状となって散在する。しかし、そ
の析出には何の規則性を伴うものでない。
【0024】ところが、本発明に基づく処理を施すと、
図4の(a)に示したように、一か所に集まったかのよ
うにAl3 Scが高密度に析出する。その集中した高密
度析出部5Bの相には樹枝状配列といったものは殆ど見
当たらず、図3の(c)に示したごとく、析出物の一つ
ひとつが他とは関連を持つことなくほぼ均一に分布す
る。この部分だけに着目して、いま析出物がアルミニウ
ム素地に対して40%占めているとすれば、この高密度
析出部5Bには0.4×0.36=0.14、即ち14
%ものScが含まれていることになる。
【0025】一方、高密度析出部5B以外は、殆どがア
ルミニウム素地であるか、若干の析出が見られる程度の
低密度析出部5Aとなっている。図3の写真(a)は図
4の(a)の仮想線Kで囲んだ矩形部分の拡大であり、
その上過半部はその低密度析出部5Aである。この部分
でのSc含有量は多くても1.5%に留まり、通常は1
%前後もしくはそれ以下といって過言でない。
【0026】ここで特徴的なことは、高密度析出部5B
と低密度析出部5Aとの間に中密度析出部や析出層とい
った部分が殆ど見られないか、有っても僅かであるとい
うことである。これも又貴重な知見であり、従って、高
密度析出部5Bと低密度析出部5Aとの境界が明瞭であ
ることは、目視による分別操作を大いに助けるものとな
る。
【0027】このように中密度析出部の存在を見い出す
ことが困難であると言えるほどはっきりした二相の発現
は、本発明者らによって初めて認められたものである
が、この現象を踏まえれば、Al−Sc母合金としてS
c含有量の多い即ち含有率の高い部分を無駄なく簡単に
得ることができるようになる。
【0028】この高密度析出部5Bを取り出すにあたっ
ては、図2の(D)の(1)に示したように、低密度析
出部5A1 を回転刃7で切り落としてもよいし、後述す
るが(2)のように削り粉5aにして掻き集めてもよ
い。いずれも、低密度析出部5Aから分離して高密度析
出部5Bのみを得ることに大した違いはない。
【0029】次に、処理工程を順に説明する。(A)で
は、アルミニウムとScの含有量が2%前後となるよう
な量のハロゲン化スカンジウムとを原料にして、それに
金属還元剤とフラックスを加えて例えば900℃で熱還
元する。スカンジウムはニッケル精製工程等において酸
化物のかたちで副産物として得られるが、それを処理し
たフッ化スカンジウムは容易に入手できる(例えば特開
2000−313928号公報を参照)。
【0030】金属還元剤としては通常はLi,Ca,M
g等の還元力を有する金属で、ハロゲン化スカンジウム
を還元するに十分な量が添加される。実際には後処理を
考慮して、1ないし3当量添加しておけばよい。フラッ
クスは合金融液の融点降下ならびに金属とスラグとの分
離を促進するために添加するもので、通常は後処理工程
も考慮して、生成する合金塊に対して重量比で0.1な
いし3倍程度のLiFやCaCl2 等が添加される。
【0031】これらをるつぼ2に投入するが、800な
いし1,000℃で加熱することにしているので、高級
なタンタルるつぼでなくても、耐熱性の低いアルミナや
マグネシアまたは黒鉛など安価なるつぼを用いることが
できる。溶解温度が1,000℃以下であるのでるつぼ
成分の滲出のおそれも極めて少なく、合金塊の汚染も可
及的に抑制される。
【0032】ところで、フッ化スカンジウムの融点は
1,227℃であるが、融点に到達する前から一部蒸散
することが知られている。本発明者らが使用したもので
は、400℃あたりから蒸散が始まり、1,000℃で
は約5%の質量損失の生じることが確認された(図5中
のQを参照)。また、融点に近づくと急激に質量の低下
を示し、昇華も活発に併発していることを伺わせた。こ
のようなことを踏まえると、800℃から高くてもせい
ぜい1,000℃までで処理することが好ましいと言え
る。例えば900℃で加熱すれば、ハロゲン化スカンジ
ウムの蒸発による原料ロスが生じても、それを最小限に
喰い止めておくことができる。
【0033】原料や副原料の投入されたるつぼはステン
レス製等の加熱炉(図示せず)に入れられ、内部空気を
引いた後に不活性ガスとしてのアルゴンまたはヘリウム
等が充填される。この不活性ガスの封入は、フッ化スカ
ンジウムの蒸散を抑制するためであるが、活性度の高い
スカンジウムの酸化やアルミニウムの酸化を抑止し、A
l−Sc母合金の品質低下をきたさないようにするため
でもある。まず、1気圧の静置状態で熱還元温度の90
0℃まで上げられ、それを一定時間保持して還元合金化
が図られる。熱還元温度の保持時間は5分以上必要であ
り、操業は十分な反応時間とエネルギコストや効率を考
慮して、0.5ないし3時間程度とされる。
【0034】その熱還元された融液4を、(B)の工程
であるアルミニウムの凝固点660℃前後までもしくは
それより100℃低い560℃までの範囲の温度、例え
ば600℃まで、10ないし70℃/分の速度により炉
冷すると、その後は炉から取り出して室雰囲気に曝し、
室温まで自然冷却(空冷)される。なお、10ないし7
0℃/分の速度による冷却は、アルミニウムが凝固して
いることを確認できる時点までで十分であるので、50
0℃といったようにアルミニウムの凝固温度より100
℃以上低いところまで続ける必要はない。
【0035】このような冷却処理によれば、図4の
(a)のように、アルミニウム合金塊5の下部に集中し
て高密度析出部5Bが形成される。即ち、冷却速度が1
0ないし70℃/分の範囲にあれば、Al−Sc析出物
の生成とAl素地との僅かであるが比重差によりAl−
Sc析出物が沈降分離され、合金塊の鉛直方向下部にS
cが濃縮されたかのように見える高密度析出部5Bが、
その上に位置する低密度析出部5Aと明瞭に区別された
形で現れる。
【0036】冷却速度は、70℃/分を超えるとAl−
Sc化合物が十分析出しなく、さらに比重差により沈降
分離する前に合金塊自体が凝固してしまって高密度析出
部が得られず、低密度析出部との二相化現象は見られな
い。一方、冷却速度が10℃/分であると図4の(b)
のようになり、それより少なくなると(c)のように合
金塊中央に向かってAl−Sc析出物5Mが樹枝状に成
長し、これが散在する恰好となって高密度析出部が見ら
れなくなる。
【0037】上記したように冷却速度は10ないし70
℃/分としているが、これは、例えば20℃/分とか1
0℃/分といった一定の温度降下率を採用することを意
味するだけでなく、冷却開始当初は大きくアルミニウム
凝固温度近くでは小さくなるように漸次減少させるよう
にしてもよいことを意味している。
【0038】本発明者らの研究によれば、温度降下勾配
がアルミニウムの凝固温度を下回るまで図6の実線Xの
ように一定であっても、破線Yで示すように時間が経つ
につれて温度勾配を小さくしても、結果的に大きな差を
見い出すことはなかった。ただ後者を採用すれば、温度
制御が容易となるだけでなく、その後の常温までの自然
冷却にもスムーズに移行させることができて都合がよ
い。なお、実験においては、温度をるつぼ外周部におい
て計測した。
【0039】ところで、冷却は、るつぼを加熱用の炉の
中に置いたままの炉冷としてもよいし、炉から取り出し
て空冷したりオイルバスに浸すといった方法でもよい。
いずれにしても、アルミニウムの凝固温度もしくはそれ
より100℃低い範囲の温度までは、上記した10ない
し70℃/分としておくが、アルミニウムの凝固温度に
到るかそれを下回った時点で、Al−Scの析出は殆ど
完了する。即ち、900℃から660℃までの間を例え
ば35℃/分で冷却してもよいし、560℃までの間を
35℃/分で冷却してもよい。言うまでもないが、後者
の場合にはアルミニウムをその冷却速度でもって完全に
凝固させることができる。
【0040】その後の常温までの冷却は炉冷で続けるよ
うにしてもよいし、自然または強制空冷で続けてもよ
い。炉内にるつぼを置いたまま冷却する場合には、アル
ゴンガスを炉内に吹き込むといったことも適宜行うこと
ができる。Al−Scは既に析出しており、その後の温
度降下率は是非幾らでなければならないということもな
い。従って、場合によっては水冷しても差し支えない。
【0041】このようにして生成された合金塊5は、工
程(C)において、周囲に付着するスラグ6が除去され
る。アルミニウム合金塊はるつぼ2の壁面に沿った外面
を呈し、上面は表面張力等の作用でやや丸く膨らんだ全
体として歪んだボール状をなす。その周囲に付着するス
ラグ6は叩くなどして衝撃を加えると簡単に剥がれ、ア
ルミニウム合金塊5が得られる。
【0042】スラグが除去されると、工程(D)に移さ
れ、アルミニウム合金塊5からAl−Sc化合物の低密
度析出部5Aが除去され、高密度析出部5Bだけが取り
出される。合金塊の外から高密度析出部と低密度析出部
との境界が目視できる場合には、その境界に沿って回転
刃7を入れるなどして高密度析出部5Bが切り落とされ
る。外部からの目視で明瞭に境界が掴めなければ、
(3)のように半分に切り開き、その切断面5pにおけ
る境界5sを目安にして高密度析出部のみを得ればよ
い。
【0043】因みに、高密度析出部5Bの占める体積は
アルミニウム合金塊5の全体の20%より少ない程度で
あるが、その狭い部分に集中するという点では、Al−
Sc母合金を得るための処理(切削等)の手間が軽減さ
れることにもなり、極めて都合がよいと言える。
【0044】先にも少し触れたが、図2の(D)の
(2)に表したように、ミーリングカッタ8を使用する
などして高密度析出部5B2 を削り落とし、その削り粉
5aを集めるようにしてもよい。この場合も必要に応じ
て合金塊を二つ割れに切断し、断面に現れる析出部境界
を見定めながら、刃物に送りを掛ければよい。いずれに
しても、低密度析出部5Aとは分別されることになり、
上記した例のように高い%のAl−Sc化合物を得るこ
とができる。なお、除去された低密度析出部は、スカン
ジウム低含有量のAl−Sc合金として別途使用しても
よいし、本発明に係るAl−Sc母合金の原料として再
利用することもできる。
【0045】表1は、冷却速度を変えた幾つかの場合の
結果の一例である。これから分かるように、例5の35
℃/分においては高密度析出部5Bの含有率が21%に
も達している。速度を70℃/分まで大きくしても、1
0℃/分まで小さくしても、例3や例8のように約8な
いし10%が得られることが分かる。原料段階での2%
に比べれば、その高密度ぶりが伺える。いずれも、Al
−Sc二元系の相平衡状態図に基づく1,000℃の液
相線で7%といったSc理論含有量(図8を参照)をも
超えており、極端に言うと、このような非平衡状態の調
整を経て理論上製造不可能な含有量が達成されたことに
なる。
【表1】
【0046】因みに、低密度析出部5AにおけるSc含
有量を表1のBの欄に示した。その含有率は1%前後で
あり、低密度析出部5AにおけるSc含有量と高密度析
出部5Bにおけるそれとの比を表したA/Bの欄から分
かるように、高密度析出部は低密度析出部の10ないし
20倍近くにも及ぶ高い集積率となっている。これだけ
含有率に差が生じるほどの偏析を実現したことは、画期
的であると言える。なお、表1中の横線は、その例にお
いて高密度析出部が発現しなかったために、数値記入不
能となったことを示している。
【0047】最後に、低密度析出部が取り除かれた高密
度析出部5Bを集め、工程(E)において真空溶解もし
くは他の公知の処理を施し、高密度析出部に残留したカ
ルシウム等の金属還元剤が除去される。このようにして
得られたAl−Sc母合金はスカンジウムの純度が高
く、これを添加剤として使用すれば、各種の優れた性質
や特性を発揮するアルミニウム・スカンジウム合金を製
造することができる。
【0048】アルミニウムの融点は660℃であるゆえ
に、原料の溶解温度の下限としては800℃好ましくは
850℃が要求される。この温度にすれば還元剤として
のカルシウム(838℃)、フラックス(造滓剤)とし
てのLiF(850℃)やCaCl2 (774℃)の融
解も簡単になされ、フッ化スカンジウムの還元が円滑と
なる。
【0049】このように炉温を1,000℃までに留め
ることにすれば、先にも述べたようにるつぼからの不純
物の混入が抑制され、フッ化スカンジウムの蒸発による
消失も少なくできる。それのみならず、1,000℃を
超える場合に比べれば、加熱エネルギ投入量は飛躍的に
節減される。投入エネルギが少なければ、装置の熱負荷
対策も軽減され、ひいては設備コストや操業コストの低
廉化も図られ、安価なAl−Sc母合金の提供が可能と
なる。
【0050】ところで、原料のハロゲン化スカンジウム
としてフッ化スカンジウムを使用した例を述べたが、塩
化スカンジウムであっても原料として供することができ
る。ハロゲン化物は反応性に富むが、塩化スカンジウム
の場合には、フッ化スカンジウムよりも低い温度域での
反応が可能となる利点がある。
【0051】
【実施例】ここで、実際のAl−Sc化合物の生成例を
一つ挙げる。原料としてフッ化スカンジウム5g、アル
ミニウム粉末109gを準備する。これに金属カルシウ
ム6g、フッ化リチウム5g、塩化カルシウム30gを
混合してアルミナるつぼに入れ、Ar雰囲気中抵抗加熱
式電気炉で900℃に30分間保持する。還元反応を行
わせた後は、図6の実線Xの要領で冷却した。
【0052】取り出した合金塊を分析評価した結果は、
先に述べた表1のとおりである。因みに、Sc含有率は
焦点範囲3mmφの蛍光X線分析装置により測定した。
試験の結果からも明らかなように、実施例3ないし8は
いずれもSc含有率が7%以上であって低密度析出部の
5倍以上を有し、他の例よりも高いSc含有量を保有し
ていた。
【0053】比較例1や2は冷却速度が速いためAl−
Sc化合物の析出前に溶融物が凝固してしまい、Sc含
有率の高い部分が生成されなかった。比較例9ないし1
2は冷却速度が遅いため析出物が合金塊中央に樹枝状に
成長してしまい、明瞭な高密度析出部が得られなかっ
た。
【0054】図7は、合金塊を垂直面で切断し、さらに
それを90度異なる垂直面で切り落として1/4塊と
し、その二面のうちの一方の切り口を数倍に拡大して見
た写真である。その(a)はアルミニウムの凝固温度ま
で20℃/分で冷却した結果Al−Sc化合物が集中し
て下部分に析出したもので、それが明瞭に現れているこ
とが分かる。
【0055】(b)は7.5℃/分で冷却したもので、
高密度析出部の発現が見られず、樹枝状の析出が合金塊
全体に散在しているにすぎない。(c)は75℃/分で
冷却したもので、Al−Sc化合物の析出が十分把握で
きない。(d)はアルミニウム中のスカンジウム含有量
が3%の場合のものを20℃/分で冷却した例で、高密
度析出部の発現は見られるものの中間密度も併存してお
り、再現性も低いものであった。(e)は1%のものを
20℃/分で冷却した場合であり、高密度析出部は発現
するが、その層は(a)よりも著しく薄いものとなって
いる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウムとアルミ
ニウム中のスカンジウム含有量が2%前後に納まるよう
な量のハロゲン化スカンジウムとを原料とし、その熱還
元された融液を、10ないし70℃/分の温度降下速度
で冷却するようにしたので、Al−Sc化合物をアルミ
ニウム合金塊の一部分に集中して高密度に析出させるこ
とができる。この高密度析出部は、Al−Sc母合金と
して好適な量のスカンジウムを含む。その量はアルミニ
ウム・スカンジウム相平衡状態から把握されるスカンジ
ウムの理論含有量を超えるものであり、高品質なAl−
Sc母合金の提供が可能となる。
【0057】原料の溶融は、800℃から高くても1,
000℃までの温度域での加熱によるものとしているの
で、溶解に要するエネルギは1,000℃を超える場合
に比べて少なくなり、溶解装置における熱負荷も軽減さ
れ、総じて設備に関わるコストや操業コストの低廉化が
推し進められる。また、安価なるつぼの採用やるつぼか
らの滲出物の抑制も図られ、Al−Sc母合金の安価な
生産も実現される。
【0058】冷却速度としては、冷却開始当初大きくア
ルミニウムの凝固温度あたりで小さくなるように漸次減
少させるようにしておけば、温度制御が容易であると共
に、常温までの自然冷却へもスムーズに移行させやすく
なる。
【0059】ハロゲン化スカンジウムとして、フッ化ス
カンジウムまたは塩化スカンジウムを使用すれば、その
入手は比較的簡単であり、反応性にも富む。Al−Sc
母合金の製造の容易化と高品質化が図られる。
【0060】アルミニウム合金塊からAl−Sc化合物
の低密度析出部を除去して、高密度析出部を得るように
しておけば、高密度析出部のみを集めることができ、そ
のSc含有量を高くすることが容易である。
【0061】高密度析出部を真空溶解等その他の公知の
処理を施しておけば、残留した金属還元剤を除去するこ
とができ、Al−Sc母合金の品質向上が図られる。い
ずれにしても本発明に係る方法によって製造されたAl
−Sc母合金は、スカンジウムを含むことによって飛躍
的な改質が図られたAl−Sc合金を安価に提供するこ
とを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Al−Sc母合金の製造過程を模式的に表し
た工程図。
【図2】 図1に続くAl−Sc母合金の製造過程を表
した工程図。
【図3】 溶製されたアルミニウム合金塊の断面の光学
顕微鏡写真であり、(a)は低密度析出部から高密度析
出部にかけての境界部位の写真、(b)は樹枝状に発生
したAl−Sc化合物の析出状態を示す写真、(c)は
高密度析出部の拡大写真。
【図4】 アルミニウム合金塊に現れたAl−Sc化合
物の析出状態の説明用模式図であって、(a)は高密度
析出部が明瞭に現れ低密度析出部との境界がはっきりし
ている場合、(b)高密度析出部が一応発現しているが
低密度析出部に樹枝状析出があった場合、(c)は樹枝
状析出のみが発現した場合。
【図5】 炉温の上昇に伴うフッ化スカンジウムの蒸散
特性のグラフ。
【図6】 融液の冷却速度の典型例を表したグラフ。
【図7】 高密度析出部の発現の有無を示した幾つかの
例の断面写真。
【図8】 Al−Sc二元系の相平衡状態図。
【符号の説明】 5A,5A1 …低密度析出部、5B,5B2 …高密度
析出部、5M…樹枝状析出物、5a…削り粉。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 潔 青森県八戸市大字市川町字田ノ沢頭3−22 青森県機械金属技術研究所内 (72)発明者 一山 義夫 青森県八戸市大字市川町字田ノ沢頭3−22 青森県機械金属技術研究所内 (72)発明者 松山 大 青森県八戸市大字市川町字田ノ沢頭3−22 青森県機械金属技術研究所内 (72)発明者 薬師寺 弘昌 青森県八戸市大字河原木字遠山新田5−2 大平洋金属株式会社内 (72)発明者 伊藤 誠治 青森県八戸市大字河原木字遠山新田5−2 大平洋金属株式会社内 Fターム(参考) 4K001 AA39 BA04 DA01 HA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al−Sc合金を製造するために使用さ
    れるAl−Sc母合金を製造する方法において、 アルミニウムとアルミニウム中のスカンジウム含有量が
    2%前後に納まるような量のハロゲン化スカンジウムと
    を原料として、それらに金属還元剤を加えて熱還元し、 その熱還元された融液を、アルミニウムの凝固温度もし
    くはそれより100℃低い範囲の温度まで10ないし7
    0℃/分の速度で冷却し、 Al−Sc化合物をアルミニウム合金塊の一部分に高密
    度に析出させるようにしたことを特徴とするAl−Sc
    母合金の製造法。
  2. 【請求項2】 前記原料の溶融は、800℃から高くて
    も1,000℃までの温度域での加熱によることを特徴
    とする請求項1に記載されたAl−Sc母合金の製造
    法。
  3. 【請求項3】 前記冷却速度は、冷却開始当初大きくア
    ルミニウム凝固温度近くで小さくなるように漸次減少さ
    せることを特徴とする請求項1または請求項2に記載さ
    れたAl−Sc母合金の製造法。
  4. 【請求項4】 前記ハロゲン化スカンジウムは、フッ化
    スカンジウムまたは塩化スカンジウムであることを特徴
    とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載さ
    れたAl−Sc母合金の製造法。
  5. 【請求項5】 前記アルミニウム合金塊からAl−Sc
    化合物の低密度析出部を除去して、高密度析出部を得る
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一
    項に記載されたAl−Sc母合金の製造法。
  6. 【請求項6】 前記高密度析出部を真空溶解し、残留し
    た金属還元剤を除去することを特徴とする請求項5に記
    載されたAl−Sc母合金の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか一項
    に記載された方法により製造されたことを特徴とするA
    l−Sc母合金。
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