JP2003170591A - 液体吐出ヘッドの駆動方法及び駆動装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドの駆動方法及び駆動装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1ドット当たりの液滴の体積を増加させ、か
つヘッドノズルと描画基体との距離が短い場合であって
も高精度に着弾させる。 【解決手段】 1ドットの吐出命令に対して、液体を吐
出できる第1の吐出パルスと液体を吐出できる第2の吐
出パルスとを続けて液体吐出ヘッドの圧力発生素子に印
加し、その際、Nを3以上の奇数、液体吐出ヘッドにお
ける流体力学的共振周波数の逆数をTr、第1の吐出パ
ルスのパルス幅をT1、第2の吐出パルスのパルス幅を
T2、第1の吐出パルスと第2の吐出パルスとの間の休
止時間をK12としたときに、T1=(0.9〜1.
1)×N×Tr/2、T2=(0.9〜1.1)×Tr
/2、K12=(0.9〜1.1)×(3Tr/4−T2
/2)を満たすように各吐出パルスを印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷だけでなく、
カラーフィルタ、薄膜トランジスタ、発光素子、DNA素
子などの作製にも用いることができる液体吐出ヘッドの
駆動方法及び駆動装置に関する。
【0002】
【従来技術】液体吐出装置は、印刷物の作製だけでな
く、カラーフィルタ、薄膜トランジスタ、発光素子、DN
A素子などの作製におけるパターニング工程にも用いら
れるようになってきている。このような、産業用のパタ
ーニング方法としては、フォトリソ工程が広く採用され
ている。しかし、フォトリソ工程は工程数が多くしかも
装置コストが莫大であるとともに材料の使用効率が極め
て低い。また、オフセット印刷は精度の点で産業用のパ
ターニング技術としては用途が限定されている。
【0003】そこで、液体吐出ヘッドを用いたパターニ
ング方法は、インクジェット方法とも呼ばれ、脚光を浴
びるようになってきた。インクジェット方法はパターニ
ング個所に直接描画するため材料の使用効率が極めて高
いとともに工程数も少なくて済むので、ランニングコス
トの安さを持ち合わせた有望なパターニング技術であ
る。
【0004】インクジェットの方式としては特公昭53
−12138号公報に記載されているカイザー型、ある
いは特公昭61−59914号公報(米国特許第5,7
54,194号明細書)に開示されているサーマルジェ
ット型が広く知られている。また、特開昭63−247
051号公報(米国特許第4,879,568号明細書)
には圧電セラミックスを利用したせん断モード型のイン
クジェット方法が記載されている。
【0005】図9に示すように、せん断モード型の圧力
発生素子を備えたインクジェットヘッド(液体吐出ヘッ
ド)500は、底壁501、天壁502及びそのせん断
モードアクチュエータ壁503からなる。そのアクチュ
エータ壁503は、底壁501に接着され、且つ矢印5
11方向に分極された下部壁507と、天壁502に接
着され、且つ矢印509方向に分極された上部壁505
とからなっている。隣接する2個のアクチュエータ壁5
03は一対となって、そのインク流路(圧力作用部)5
06を形成している。さらに、インク流路の間にはイン
クが存在しない空隙部分からなる空気室508が形成さ
れている。
【0006】各インク流路506の一端には、ノズル5
10を有するオリフィスプレート512が接着されて、
各アクチュエータ壁503の両側面には電極513、5
14が金属化層として設けられている。具体的にはイン
ク流路506側のアクチュエータ壁には電極514が設
けられ、空気室508側のアクチュエータ壁には電極5
13が設けられている。空気室508に面している電極
513はアクチュエータ駆動信号を与える制御回路52
0に接続され、インク流路506内に設けられている電
極514はアースに接続されている。
【0007】各空気室508の電極514に制御回路5
20が電圧を印加することによって、各アクチュエータ
壁503がインク流路506の容積を増加する方向にせ
ん断ひずみ変形を起こす。例えば、図10に示すように
空気室508の電極513に駆動電圧が印加されると、
アクチュエータ壁505、507にそれぞれ分極方向と
直交する矢印方向に電界が発生し、アクチュエータ壁5
05、507がインク流路506の容積を増加する方向
にせん断ひずみ変形を起こす。このときノズル510付
近を含むインク流路内の圧力が減少し、インク供給側の
インク共通流路(不図示)からインクが供給される。
【0008】このとき、インク流路内の流体力学的共振
周波数をFrとし、その逆数をTr(=1/Fr)とし
たとき、電圧印加時間をTr/2とすることにより元々
せん断ひずみとして得られる変形量(非共振)に比べて
系の共振を利用するために変形量を増大することが可能
となる。流体力学的共振周波数Frは、周知のインピー
ダンス測定器を用いた電気的測定によって求めることが
できる。図11は、インピーダンス測定器による測定デ
ータ(インピーダンスの周波数依存性)と流体力学的共
振周波数Frとの関係を示している。
【0009】電圧印加時間Tr/2後に空気室508の
電極513に印加されている電圧を0Vに戻す。する
と、アクチュエータ505、507が変形前の(真っ直
ぐな)状態よりもさらにインク流路が縮まるように変形
し、インクに圧力が加えられる。これにより、インクが
ノズル方向に流れを生じインク液滴がノズルから噴射さ
れる。
【0010】従来、この種のインク噴射装置では、前記
インク流路の形状や駆動電圧等により、噴射されるイン
ク液滴の体積が決まる。そのため目的とするインク液滴
を得るために、インク流路の形状及び駆動電圧が決定さ
れる。しかし、産業用の描画装置としてインクジェット
を利用することを考えると、インクジェットの性能とし
てはより高精細化が求められてきているとともにその描
画時間の短縮が望まれている。描画時間の短縮に関して
は、描画にかかるパルス数をできるだけ少なくする必要
がある。高精細化に関しては、インク流路のピッチを狭
くすることにより、高精細化が可能となる。インク流路
のピッチを狭くするということは加工上の制約からイン
ク流路の体積を変形させる圧電セラミックスであるPZ
T(ジルコン酸−チタン酸鉛)の壁の厚さを狭くしさら
にインク流路の深さも浅くする必要がある。そのため、
駆動電圧の制約も発生することとなってしまう。結局、
高精細化用ヘッドはPZTの変形体積量が小さくなって
しまうために、1ドット当たりの吐出量が小さくなって
しまう。
【0011】一方、特公平3−30506号公報(米国
特許第4,563,689号)には、主パルスが印加され
る前に、ノズル内のメニスカスの先端位置を決めるため
の付加パルスを印加することで、インク液滴の体積を制
御することが記載されている。これによれば、付加パル
スを印加することによりインク液滴の体積をやや増加さ
せることが可能であるが十分な体積増加は困難である。
【0012】また、特開2000−280463公報に
は、主噴射(第2噴射)パルスが印加される前に、付加
噴射(第1噴射)パルスとして主噴射パルスのパルス幅
Tに対し0.30T〜1.10Tの幅を有するパルスを
設けることによるインク体積の増加を試みが記載されて
いる。この方式によれば、1ドットを形成するにあたり
2個の液滴を吐出させることにより、最大でインク液滴
の体積は1.5程度まで増加させることが可能となる。
しかし、これ以上の吐出量増加は困難である。
【0013】さらに、吐出量の増加を試みる手段とし
て、特公平6−55513号公報(米国特許第5,20
2,659号明細書)には、共振周波数を利用して連続
して噴射した複数のインク液滴を空中で合体させ、イン
ク液滴の体積を制御することが提案されている。これに
よれば十分な体積増加が望まれる。しかし、産業用のイ
ンクジェットではその着弾精度を上げるためにノズルと
描画基体との距離を極端に短くする場合に、複数の液滴
が空中で合体せず、個々に基体に着弾してしまう。つま
り、1ドットの描画に対して着弾の時間のずれが発生し
て、着弾状態が真円状にならず着弾精度不良が発生して
しまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたものであり、液滴の体積
を増加させ且つヘッドノズルと描画基体との距離が短い
場合であっても高精度に着弾させることが可能な液体吐
出ヘッドの駆動方法及び駆動装置を提供することを目的
とする。本発明の別の目的は、産業用パターニング装置
としても好適に用いることができる液体吐出ヘッドの駆
動方法及び駆動装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明の骨子は、液体を吐出するための吐出口と該吐
出口に連通し液体を吐出するための圧力が液体に作用す
る圧力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素子とを有
する液体吐出ヘッドを駆動するための、液体吐出ヘッド
の駆動方法において、1ドットの吐出命令に対して、液
体を吐出できる第1の吐出パルスと液体を吐出できる第
2の吐出パルスとを続けて前記圧力発生素子に印加する
工程を含み、前記第1の吐出パルスにより吐出される第
1の液体の体積が、前記第2の吐出パルスにより吐出さ
れる第2の液体の体積と同じかそれよりも大きく、且
つ、前記第1の液体の吐出速度が、前記第2の液体の吐
出速度より小さくなるように、前記第1の吐出パルスの
パルス幅T1と、前記第2の吐出パルスのパルス幅T2
と、前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの
間の休止時間K12が定められていることを特徴とす
る。
【0016】本発明の別の骨子は、液体を吐出するため
の吐出口と該吐出口に連通し液体を吐出するための圧力
が液体に作用する圧力作用部と前記圧力を発生する圧力
発生素子とを有する液体吐出ヘッドを駆動するための、
液体吐出ヘッドの駆動装置において、1ドットの吐出命
令に対して、液体を吐出できる第1の吐出パルスと液体
を吐出できる第2の吐出パルスとを続けて前記圧力発生
素子に印加する駆動回路を有し、前記第1の吐出パルス
により吐出される第1の液体の体積が、前記第2の吐出
パルスにより吐出される第2の液体の体積と同じかそれ
よりも大きく、且つ、前記第1の液体の吐出速度が、前
記第2の液体の吐出速度より小さくなるように、前記第
1の吐出パルスのパルス幅T1と、前記第2の吐出パル
スのパルス幅T2と、前記第1の吐出パルスと前記第2
の吐出パルスとの間の休止時間K12が定められている
ことを特徴とする。
【0017】本発明の更に別の骨子は、液体を吐出する
ための吐出口と該吐出口に連通し液体を吐出するための
圧力が液体に作用する圧力作用部と前記圧力を発生する
圧力発生素子とを有する液体吐出ヘッドと、1ドットの
吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の吐出パルス
と液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続けて前記圧
力発生素子に印加する駆動回路と、前記液体を受容する
ための液体受容部材を支持する支持体と、を有し、前記
第1の吐出パルスにより吐出される第1の液体の体積
が、前記第2の吐出パルスにより吐出される第2の液体
の体積より大きく、且つ、前記第1の液体の吐出速度
が、前記第2の液体の吐出速度より小さくなるように、
前記第1の吐出パルスのパルス幅T1と、前記第2の吐
出パルスのパルス幅T2と、前記第1の吐出パルスと前
記第2の吐出パルスとの間の休止時間K12が定めら
れ、前記第1の液体と前記第2の液体とが合体して前記
液体受容部材に付与されるように、前記液体吐出ヘッド
と前記支持体とを位置決めすることを特徴とする。
【0018】これらの発明によれば、第1及び第2の液
滴が短い吐出距離内で合体するので、合体された大きな
液滴を、液体受容部材等に高精度に着弾させることがで
きる。また、本発明において、前記パルス幅T1と前記
パルス幅T2と前記休止時間K12とが、前記液体吐出
ヘッドにおける流体力学的共振周波数に基づいて定めら
れているとよい。この場合には、最も効果的に液滴を液
体受容部材等に付与することができる。
【0019】また、本発明の他の骨子は、液体を吐出す
るための吐出口と該吐出口に連通し液体を吐出するため
の圧力が液体に作用する圧力作用部と前記圧力を発生す
る圧力発生素子とを有する液体吐出ヘッドを駆動するた
めの、液体吐出ヘッドの駆動方法において、1ドットの
吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の吐出パルス
と液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続けて前記圧
力発生素子に印加する工程を含み、Nを3以上の奇数、
前記液体吐出ヘッドにおける流体力学的共振周波数の逆
数をTr、前記第1の吐出パルスのパルス幅をT1、前
記第2の吐出パルスのパルス幅をT2、前記第1の吐出
パルスと前記第2の吐出パルスとの間の休止時間をK1
2としたときに、下記式 T1=k1×N×Tr/2、0.9≦k1≦1.1 T2=k2×Tr/2、0.9≦k2≦1.1 K12=k3×(3Tr/4−T2/2)、0.9≦k3≦
1.1 を全て満たすことを特徴とする。
【0020】本発明の更に他の骨子は、液体を吐出する
ための吐出口と該吐出口に連通し液体を吐出するための
圧力が液体に作用する圧力作用部と前記圧力を発生する
圧力発生素子とを有する液体吐出ヘッドを駆動するため
の、液体吐出ヘッドの駆動装置において、1ドットの吐
出命令に対して、液体を吐出できる第1の吐出パルスと
液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続けて前記圧力
発生素子に印加する駆動回路を有し、Nを3以上の奇
数、前記液体吐出ヘッドにおける流体力学的共振周波数
の逆数をTr、前記第1の吐出パルスのパルス幅をT
1、前記第2の吐出パルスのパルス幅をT2、前記第1
の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの間の休止時間
をK12としたときに、下記式 T1=k1×N×Tr/2、0.9≦k1≦1.1 T2=k2×Tr/2、0.9≦k2≦1.1 K12=k3×(3Tr/4−T2/2)、0.9≦k3≦
1.1 を全て満たすことを特徴とする。これらの発明によれ
ば、第1の液滴に比べて、第2の液滴の体積を若干小さ
くしつつその吐出速度を速めることができるので、短い
吐出距離内で2つの液滴を合体させることができる。
【0021】そして、これらの発明においては、前記第
2の吐出パルスに続いて液体を吐出しない非吐出パルス
を印加し、このとき、前記非吐出パルスのパルス幅をT
3、前記第2の吐出パルスと前記非吐出パルスとの間の
休止時間をK23としたとき、下記式 T3=k4×Tr/2、0.2≦k4≦0.5 K23=k5×(3Tr/2−T2/2−T3/2)、
0.9≦k5≦1.1 を全て満たすことが好ましい。この場合、従来より大き
くなりがちな液滴吐出後の振動を早く抑えることができ
る。
【0022】また、これらの発明において、複数の前記
吐出口と複数の前記圧力作用部と複数の前記圧力発生素
子とを有する液体吐出ヘッド集合体を構成している各液
体吐出ヘッドに、前記T1、前記T2、及びK12がそれ
ぞれ同じ、前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パル
スとを含む駆動信号を供給することが好ましい。この場
合、各液体吐出ヘッド毎にパルス列を最適化する必要が
無いため、各ヘッド間で多少の製造ばらつきによる吐出
特性の不均一性があっても、良好に駆動できる。
【0023】更に、本発明のほかの骨子は、液体を吐出
するための吐出口と該吐出口に連通し液体を吐出するた
めの圧力が液体に作用する圧力作用部と前記圧力を発生
する圧力発生素子とを有する液体吐出ヘッドを駆動する
ための、液体吐出ヘッドの駆動方法において、1ドット
の吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の吐出パル
スと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続けて前記
圧力発生素子に印加する駆動回路を有し、Nを3以上の
奇数、前記液体吐出ヘッドにおける流体力学的共振周波
数の逆数をTr、前記第1の吐出パルスのパルス幅をT
1、前記第2の吐出パルスのパルス幅をT2、前記第1
の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの間の休止時間
をK12としたときに、下記3つの式T1>TrT2=
T1/NK12=3T1/2N−T2/2を全て満たすこ
とを特徴とする。
【0024】また、本発明の更にほかの骨子は、液体を
吐出するための吐出口と該吐出口に連通し液体を吐出す
るための圧力が液体に作用する圧力作用部と前記圧力を
発生する圧力発生素子とを有する液体吐出ヘッドを駆動
するための、液体吐出ヘッドの駆動装置において、1ド
ットの描画命令に対して、液体を吐出できる第1の吐出
パルスと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続けて
前記圧力発生素子に印加する駆動回路を有し、Nを3以
上の奇数、前記液体吐出ヘッドにおける流体力学的共振
周波数の逆数をTr、前記第1の吐出パルスのパルス幅
をT1、前記第2の吐出パルスのパルス幅をT2、前記
第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの間の休止
時間をK12としたときに、下記3つの式 T1>Tr T2=T1/N K12=3T1/2N−T2/2 を全て満たすことを特徴とする。これらの発明によれ
ば、第1の液滴に比べて、第2の液滴の体積を若干小さ
くしつつその吐出速度を速めることができるので、短い
吐出距離内で2つの液滴を合体させることができる。
【0025】そして、これらの発明においては、前記第
2の吐出パルスに続いて液体を吐出しない非吐出パルス
を印加し、このとき、前記非吐出パルスのパルス幅をT
3、前記第2の吐出パルスと前記非吐出パルスとの間の
休止時間をK23としたとき、 T3<Tr/2 K23=3T1/N−T2/2−T3/2 を全て満たすことが好ましい。この場合も、従来より大
きくなりがちな液滴吐出後の振動を早く抑えることがで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1、図2は本発明の一実施形態
による液体吐出ヘッドの駆動方法を説明するための図で
ある。本発明においても、液体吐出ヘッドとしては、図
9、図10に示したものと同じ構成のヘッドを用いるこ
とができる。図1のa)は、液体を吐出するための吐出
口と該吐出口に連通し液体を吐出するための圧力が液体
に作用する圧力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素
子とを有する液体吐出ヘッドを駆動するための駆動信号
(1ドットの吐出命令)を示している。図1のb)は、
上記液体吐出ヘッドの圧力発生素子の振動状態を示して
おり、図中正(+)方向が圧力作用部の容積が定常状態
より増大する方向の変位に対応し、負(−)方向が圧力
作用部の容積が定常状態より減少する方向の変位に対応
している。図2は、図1の駆動波形の時間軸に対応させ
た吐出液の状態を示す。
【0027】時刻t0において、駆動パルス(第1の吐
出パルスVA)が立ち上がり電圧Vopとなると、圧力発生
素子がせん断ひずみ変形を起こし始め、圧力作用部の容
積が増大し、そこに液体が上流から導入される。時刻t
1において、駆動パルスが立ち下がると、圧力発生素子
のせん断ひずみ変形は解除されるので、圧力発生素子の
変形を元に戻そうとする力により圧力作用部の容積が小
さくなり、中の液体が加圧され始める。こうして、後に
は、振動によって、時刻t0の時よりも圧力作用部の容
積は小さくなり、液体は加圧され、吐出口から吐出され
る。すなわち、時刻t2において、再び駆動パルス(第
2の吐出パルスVB)が立ち上がる頃に、吐出された液体
は大きな液滴22となる。その後、第2の吐出パルスVB
によって、圧力作用部は再び拡がる。時刻t3におい
て、第2の吐出パルスVBが立ち下がる時には、圧力発生
素子の振動振幅が最大となる。そして、再び圧力作用部
は収縮し、第2の液滴23となる液体の吐出を始める。
すなわち、時刻t4の頃には吐出された液体は第2の液
滴23となり吐出口から離れる。第2の液滴23は時刻
t3の時の振動振幅が大きいために、第1の液滴22よ
りも早い速度で吐出される。
【0028】以上要するに、1ドットの吐出命令に対し
2つの吐出パルスにより2つの液滴が噴射される。その
際、第1の吐出パルスにより吐出される第1の液滴22
の吐出速度は第2の吐出パルスにより吐出される第2の
液滴23の吐出速度よりも15%〜20%程度遅くする
ことができる。このため、吐出口と描画基体(液体受容
部材)との間の距離が500μm以下のように短い距離
であっても、第1の液滴22が液体受容部材に着弾する
前に、第2の液滴23と空中で合体し大きな液滴24と
なる。しかも、第1の液滴22の体積は第2の液滴23
と同じか或いは若干小さい程度の大きさとなる。よっ
て、1ドットの吐出命令に対し第1又は第2の吐出パル
スのみで駆動した場合に比べて、1ドットの吐出命令に
対して第1及び第2の吐出パルスで駆動した場合には、
1.8〜2.0倍の体積を持つ液滴を同一ドットとして
着弾させることが可能となる。尚、各液滴の体積は、図
2のように、平面に液滴を投影し、液滴を円又は楕円で
近似して求めることができる。
【0029】また、本発明実施の形態においては、第2
の吐出パルスに続いて非吐出パルスである第3のパルス
を時刻t5付近で印加することも好ましいものである。
これにより、吐出後、圧力作用部内の液体の振動を効果
的に減少し、比較的粘度の低いインクの高周波数での噴
射も可能となる。
【0030】上述した液滴の形成を可能にするために
は、駆動パルス列を以下のように設定するとよい。Nを
3以上の奇数、前記液体吐出ヘッドにおける流体力学的
共振周波数の逆数をTr、前記第1の吐出パルスのパル
ス幅をT1、前記第2の吐出パルスのパルス幅をT2、
前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの間の
休止時間をK12としたときに、下記3つの式 T1>Tr T2=T1/N K12=3T1/2N−T2/2 を満たすことが好ましい。
【0031】より好ましくは、前記第2の吐出パルスに
続いて液体を吐出しない非吐出パルスを印加し、このと
き、前記非吐出パルスのパルス幅をT3、前記第2の吐
出パルスと前記非吐出パルスとの間の休止時間をK23
としたとき、 T3<Tr/2 K23=3T1/N−T2/2−T3/2 を全て満たすことが好ましい。ここでは、流体力学的共
振周波数に基づいて、T1をTr/2のN倍とすること
が好ましいものである。図1では、N=3の例を挙げた
が、N=5、7、9・・・でもよい。
【0032】以下、図3、図4を例に挙げて、本発明の
好適な液体吐出ヘッドの駆動方法について、より詳しく
説明する。図3のa)、b)はパルス幅Tr/2の吐出
パルスVA’のみを印加した時の圧力発生素子の振動の様
子を示している。周期Trにて、振幅を減少させながら
振動を繰り返し、振動ゼロに収束していく。この周期T
rは実際には圧力発生素子のみならず、吐出口の形状や
大きさ、圧力作用部の形状や大きさ、ヘッド内にある液
体の体積や密度などに基づいて決まる液体吐出ヘッドの
流体力学的共振周波数Frによって決まる。つまり、T
r=1/Frである。特に多数の液体吐出ヘッドを集合
させた液体吐出ヘッド集合体の場合には、各吐出口、つ
まり各ヘッド毎にFrがばらつくこともある。この流体
力学的共振周波数Frは、圧力発生素子に周知のインピ
ーダンス測定器を接続して、そのインピーダンスの周波
数依存性から求めることができる(図11参照)。
【0033】このような特性をもつ液体吐出ヘッドに対
して、N=3として、パルス幅T1=N×Tr/2の吐出
パルスVAを印加すると、図3のc)、d)に示すような
振動が得られる。Nを3以上の奇数とすれば、共振を利
用して、効率よく液滴を吐出することができる。図3の
c)と同じ第1の吐出パルスVAを引加した後、続いて、
第2の吐出パルスを印加する場合には、図3のe)に示
すようなタイミングにする。第2の吐出パルスVBのパル
ス幅T2としては、吐出効率のよいパルス幅Tr/2を
選択する。第2の吐出パルスVBの印加タイミングとして
は、液体を加圧する方向に圧力発生素子が変位してから
逆方向に変位する期間において、その速度が最も速くな
る時とする。つまり、その時とは、時刻t1から時間M
12が経過した時刻となる。この時間M12はTr/2
の3/2倍の期間である。よって、時刻t1〜時刻t2
までの期間(休止期間)はK12=3T1/2N−T2/
2、換言すれば、K12=3Tr/4−T2/2となる。
【0034】こうすると、時刻t3における最大振幅に
より、第2の液滴は第1の液滴より早い速度で吐出さ
れ、その体積もほぼ同じような値になる。そして、液体
吐出ヘッド集合体を駆動する場合には、製造ばらつきな
どにより、正確には各ヘッド毎に、流体力学的共振周波
数Frが異なることが多い。これに対応して、ヘッド毎
に、各パルス幅と休止期間を最適化しようとすると、駆
動回路が複雑になってしまう。液体吐出ヘッド集合体の
特性ばらつきを考慮すると、上述した作用が得られる範
囲内の条件として、最適値の0.9倍〜1.1倍くらい
の許容度(k1,k2,k3)をもつ範囲内に、各パルス
幅と休止期間を設定すればよい。こうして、選択範囲と
して、 T1=k1×N×Tr/2、0.9≦k1≦1.1 T2=k2×Tr/2、0.9≦k2≦1.1 K12=k3×(3Tr/4−T2/2)、0.9≦k3≦
1.1 を定める。
【0035】図4は、図3のe)に示した駆動信号に非
吐出パルスを付加した時の液体吐出ヘッドの圧力発生素
子の振動状態を示している。パルスVBの中間タイミン
グ、即ち立ち上がり時刻t2と立ち下がり時刻t3との中
間時点から期間M23が経過した時刻t5に非吐出パルスVC
を印加する。M23=3×Tr/2であることが好まし
い。図3のd)やf)に示したとおり、時刻t5におい
ては、圧力発生素子により圧力作用部内の容積が膨張か
ら収縮に向かう時期、即ち液体と吐出口から押し出そう
とする力が加わる時期であって、且つ、理論的にはその
速度が最も速い時刻である。したがって、この時刻t5
付近において、逆向きの力を圧力発生素子に加えれば、
圧力発生素子の振動は抑制され、液体を吐出させようと
する力はより一層弱まる。特に、図3のe)、f)の場
合には、吐出パルスVBにより、第2の液滴23の吐出後
の振動が増幅されるので、図4のg)、h)に示すよう
に非吐出パルスを印加することが有効である。
【0036】第2の吐出パルスVBに続いて印加される非
吐出パルスVCのパルス幅をT3とすると、T3<Tr/
2、より好ましくは、T3≦0.5×Tr/2であり、
特に、複数の吐出口を有する液体吐出ヘッド集合体の場
合には、T3=k4×Tr/2、0.2≦k4≦0.5、
とすることが好ましいものである。ここでk4は許容度
を意味する。第2の吐出パルスVBの立下り時刻t3か
ら非吐出パルスVCの立ち上がり時刻までの間、即ち第
2の吐出パルスVBと非吐出パルスVCとの間の休止時
間をK23とすると、 K23=3T1/N−T2/2−T3/2 とすることが好ましい。より好ましくは、M23から第2
の吐出パルスのパルス幅の半分と、非吐出パルスのパル
ス幅の半分を引いた値、即ち、K23=3Tr/2−T
2/2−T3/2を基にして、 K23=k5×(3Tr/2−T2/2−T3/2)、
0.9≦k5≦1.1 とすることが好ましいものである。
【0037】(液体吐出ヘッド)本発明に用いられる液
体吐出ヘッドとしては、電気信号の印加に応じて、少な
くとも一部分が変位して、圧力作用部に導入された液体
に圧力を加えることができる圧力発生素子が設けられ、
該圧力作用部に連通する吐出口を有する構成が好ましく
用いられる。とりわけ、一極性の電圧の印加により変位
して液体を減圧し、その電圧の解除とともに変位が戻り
液体を吐出させる圧力を生じさせる圧電素子アクチュエ
ータが好ましく用いられる。
【0038】その一例を図9を参照して説明する。本発
明に用いられる液体吐出ヘッド(インクジェットヘッド
の一例は、図9に示したものと同様に、底壁501、天
壁502及びその間のせん断モードアクチュエータ壁
(圧力発生素子)503からなる。そのアクチュエータ
壁503は、底壁501に接着され、且つ矢印511方
向に分極された下部壁507と、天壁502に接着さ
れ、且つ矢印509方向に分極された上部壁505とか
らなっている。隣接する2個のアクチュエータ壁は一対
となって、そのインク流路(圧力作用部)506を形成
している。さらに、インク流路の間にはインクが存在し
ない空隙部分からなる空気室508が形成されている。
【0039】各インク流路506の一端には、ノズル
(吐出口)510を有するオリフィスプレート512が
接着されて、各アクチュエータ壁503の両側面には電
極513、514が金属化層として設けられている。具
体的にはインク流路506側のアクチュエータ壁には電
極514が設けられ、空気室508側のアクチュエータ
壁には電極513が設けられている。空気室508に面
している電極513はアクチュエータ駆動信号を与える
制御回路(駆動回路)520に接続され、インク流路5
06内に設けられている電極514はアースに接続され
ている。
【0040】(駆動回路)本発明に用いられる駆動回路
は、図1や図4に示したような駆動信号を、1ドットの
吐出命令に応じて、ヘッドに供給できる回路であればよ
い。図5は、本発明に用いられる駆動回路520の具体
例を示す。本発明において、図9の液体吐出ヘッドを用
いる場合、図5の駆動回路520は、図9における従来
の駆動回路520に代えて用いられる。図5に示す回路
520は充電回路201と放電回路202とパルスコン
トロール回路203から構成されている。入力端子20
4と205は、それぞれ空気室508(図9)内の電極
513に与える電圧をE(V)及び0(V)にするため
のパルス信号を入力する入力端子である。充電回路20
1は、抵抗R101、R102、R103、R104及
びR105と、トランジスタTR101及びTr102
から構成されている。
【0041】入力端子204にオン信号(+5V)が入
力されると、抵抗R101を介し、トランジスタTR1
01が導通し、正の電源101から抵抗R103を介し
電流がトランジスタTR101のコレクタからエミッタ
方向に流れる。したがって、正の電源101に接続され
ている抵抗R104及びR105にかかる電圧の分圧が
上昇し、トランジスタTR102のベースに流れる電流
が増加し、トランジスタTR102のエミッタとコレク
タ間が導通する。これにより、正の電源101から+2
0Vの電圧がトランジスタTR102のコレクタ及びエ
ミッタ、抵抗R120を介して空気室508内の電極5
13に印加される。このタイミングが、図6に示すタイ
ミングチャートにおけるTm1、Tm3及びTm5であ
る。
【0042】図6は、制御回路520の入力端子20
4、205に印加される入力信号のタイミングチャート
を示す。充電回路201の入力端子204に入力される
信号は、図6に示すタイミングチャート(a)のよう
に、通常オフ状態であり、インクを噴射するための所定
のタイミングTm1にてオンされ、タイミングTm2に
てオフされる。その後のタイミングTm3にて再びオン
されタイミングTm4にてオフ状態に戻る。さらに、タ
イミングTm5にて再びオンされTm6にてオフ状態に
戻る。図5の放電回路202の入力端子205に入力さ
れる信号は、図6に示すタイミングチャート(b)に示
すように、充電回路201への入力信号がオン状態の時
にはオフ状態となり、オフのときにオン状態となる。放
電回路は圧電素子に蓄電された電荷を素早く放電させる
ための機構回路である。
【0043】次に、充電回路201の入力端子204及
び放電回路202の入力端子205に入力される上記タ
イミングTm1、Tm2、Tm3、Tm4、Tm5、T
m6を有するパルス信号を発生するパルスコントロール
回路203について説明する。実際に印加される電圧を
示したものが図6のタイミングチャート(c)であり、
電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間に波形のなまり
が発生してしまう。だが、波形のなまりが3μs以下と
なるように回路の時定数を設計すれば、コントロールす
ると波形のなまりの影響(吐出効率の減少)は少なくな
ってくる。制御上は、この波形のなまりを3μs以下に
制御し、かつ駆動電圧の1/2の電圧でパルス幅を制御
するようにタイミングを設定することが好ましい。
【0044】図5において、パルスコントロール回路2
03には、各種の演算処理を実施するCPU210が設
けられ、CPU210には描画データや各種のデータを
記録するRAM211とパルスコントロール回路203
の制御プログラム及び前記Tm1、Tm2、Tm3、T
m4、Tm5、Tm6のタイミングでオンあるいはオフ
信号を発生するシーケンスデータを記録しているROM
212が接続されている。また、CPU210は各種の
データのやりとりを実行するためのI/Oバス213に
接続され、当該I/Oバス213には、描画データ受信
回路214とパルスジェネレータ215及び216が接
続されている。パルスジェネレータ215の出力は充電
回路201の入力端子に、パルスジェネレータ216の
出力は放電回路202の入力端子に接続されている。
【0045】例えば、パルスジェネレータ215、21
6は、それぞれレジスタ31、33とカウンタ32、3
4とを有しており、パルスVA、VB、VCの立ち上が
り及び立ち下りタイミングに対応したカウンタ値がROM
212からレジスタ31、33に格納され、カウンタ3
2、34がそのカウンタ値まで基準クロックに基づいて
カウントすると、入力端子204、205に上述したタ
イミングで信号が供給される。
【0046】ここで、パルスジェネレータ215及び2
16ならびに充電回路201及び放電回路202はイン
クジェットヘッドのノズル数と同じ数だけ設けられてい
る。本実施の形態では、一つのノズルについて説明して
いるが、他のノズルに対しても同様の制御を行うものと
する。パルスVA、VB、VCの電圧値は、それぞれ独自に
定めてもよいし、上述したように同じ値に統一してもよ
い。パルスVBの電圧値をパルスVAのそれより大きくすれ
ば、より吐出速度が高まるし、パルスVCの電圧値をパル
スVA、VBのそれより小さくすることもできる。
【0047】(液体吐出装置)本発明の液体吐出ヘッド
の駆動装置を有する液体吐出装置について説明する。図
7は、液体吐出装置の構成を説明するための模式的斜視
図である。1は液体吐出ヘッド集合体であり、前述した
充電回路や放電回路を有している。2は液体吐出ヘッド
に供給する液体を収容する容器、3はヘッド集合体1の
X方向への移動を案内するガイド部材、4は容器2のX方
向への移動を案内するガイド部材である。5は、ガイド
部材3、4をX方向と直交するY方向に案内するリニアガ
イドである。6は、ヘッド集合体1の駆動装置であり、
前述したようなパルスコントロール回路を有し、フレキ
シブルケーブルにてヘッドに接続されている。7は液体
受容部材10を支持する支持体としての基板ステージ、
8はヘッド集合体1をX方向に往復動させる駆動手段とし
てのステッピングモーター、9は容器2をX方向に往復
動させる駆動手段としてのステッピングモーターであ
る。
【0048】基板ステージ7に液体受容部材10を載置
する。ヘッド集合体1はX方向に移動しながら、上述し
た方法により液体を吐出し、ドットパターンを形成す
る。一行のドットパターン形成が終了したら、Y方向に
一行分移動し、次の行のドットパターンを形成する。こ
のような動作を繰り返し、液体受容部材10にドットパ
ターンによる描画を行う。ヘッド集合体1のみが固定さ
れた基板ステージに対して移動する例を説明したが、こ
れらは相対的に移動すればよく、例えば、X方向はヘッ
ド集合体の移動、Y方向は基板ステージの移動によるも
のであっても良い。液体受容部材10としては、半導体
ウエハ、ガラス基板、プラスティック基板、織物、など
であり、液体受容層をそれらの上にコートしたものであ
ってもよい。本発明は、有機トランジスタのソース、ド
レイン、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極など、
又は、有機EL素子の発光層、アノード電極、カソード電
極など、或いは、カラーフィルタの着色層、遮光層な
ど、又は、発光素子の電極、電子放出層など、の作製に
用いられ、更には、DNAチップの作製などにも適用でき
る。勿論、通常の紙などへの印刷にも適用できる。
【0049】(実施例1)せん断モードのアクチュエー
タを有する図9に示したような構成のヘッド集合体を用
意した。インク流路506の長さL1は8.0mmであ
る。ノズル510の寸法は、インク噴射側の径φ1が2
5μm、インク流路側の径φ2が40μm、長さ(オリ
フィスプレート512の厚み)L2が50μmである。
また、実験に使用したインクの粘度は25℃における粘
度が6mPa・s、表面張力が50mN/mであった。
このインク流路内のインクと加圧手段との連成系におけ
る流体力学的共振周波数Frをインピーダンス測定器に
より測定し、その逆数Trを求めるとTr=20μse
cであった。基板ステージに液体受容部材を置き、その
表面とヘッドのオリフィスプレート表面との距離を30
0μmに設定した。
【0050】次に空気室508内の電極513に図8に
示した駆動波形を印加した。この駆動波形は図4に示し
たもの同じであり、インク液滴を噴射するための噴射パ
ルス信号A、Bと前記インク流路506内の残留振動を
減少させるための非噴射パルス信号Cからなり、噴射パ
ルス信号A、Bと非噴射パルス信号Cのどちらも電圧値
は同じである。噴射パルス信号Aの幅T1は、T1=3
×Tr/2=30μsecとした。第2の噴射パルス信
号Bの幅T2は、T2=Tr/2=10μsecとし
た。また、噴射パルスAの立ち下がりタイミングから噴
射パルスBの立ち上がりタイミングまでの時間間隔K1
2は、K12=Tr/2=10μsecとした。非噴射
パルス信号Cの幅T3は、T3=0.4×Tr/2=4
μsecとした。噴射パルス信号Bの立ち下がりタイミ
ングから非噴射パルス信号Cの立ち上がりまでの時間間
隔K23とし、K23=3×Tr/2−T2/2−T3
/2=23μsecとした。
【0051】こうして、1ドットの噴射信号に対して、
噴射パルス信号A、Bと非噴射パルス信号Cが続いて、
アクチュエータに印加されるようにし。複数のドットが
液体受容部材の同じ位置に付与されないように、ヘッド
集合体を移動しながら描画を行った。噴射パルスAによ
り大きな液滴を噴射し、噴射パルスBにより大きさは若
干小さくなることもあるが速度が早い液滴を噴射するこ
とで、体積の大きな液滴が1ドットとして付与された。
また、非噴射パルス信号Cを、噴射パルス信号によるイ
ンク流路内の残留振動による圧電素子が拡大状態から縮
小状態に移行する定常位置のタイミングで印加したの
で、圧電素子に拡大方向の力が加わり、これにより、圧
電素子の縮小方向の変形と拡大方向の変形を相殺し、圧
電素子の残留振動を減少させることができた。
【0052】(実施例2)上記した実施例1と同様の形
態にてヘッド集合体を駆動し、噴射テストを行った。そ
の結果を表1を参照して説明する。表1は、図8に図示
している駆動波形のうち第1の噴射パルスと第2の噴射
パルスを印加した場合の結果を示しており、パラメータ
として噴射パルスAのパルス幅を取っている。また、使
用したインクとしては25℃における粘度が6mPa・
s、表面張力が50mN/mであり、インク粘度として
は比較的粘度の高い液体を使用した。
【0053】
【表1】
【0054】表1には、駆動電圧が24Vであり、噴射
パルスA、Bに対応し2つのインク液滴が噴射され、2
つのインク液滴の合計吐出量およびインクが空中で合体
した後の主滴の吐出速度およびその着弾精度を示してい
る。ここで、着弾評価の指標としては、着弾液滴の位置
精度のばらつき(揺らぎ)およびその着弾インクの真円
度を評価している。噴射パルス幅依存性について、すべ
ての評価に対して良好であったのは27μs〜33μs
であった。本実施例では、インク流路内のインクと加圧
手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrと
し、Tr=1/Frとしたとき、Tr=20μsであっ
たので、良好なパルス幅は、0.9×3×Tr/2≦T
1≦1.1×3×Tr/2に対応することがわかった。
【0055】(実施例3)実施例2と同様にして、噴射
パルスBのパルス幅を変動パラメータとして、同様の評
価を実施した。他のパラメータはT1=30μsとし、他
は実施例2と同様である。本例の場合に、良好な結果を
得られたパルス幅T2は、9μs≦T2≦11μsであっ
た。つまり、T2=k2×Tr/2、0.9≦k2≦1.
1を満たしていた。
【0056】(比較例)比較として、図4に図示してい
ないが、単一噴射パルス(基準波形:パルス幅10μ
s)一つのみで駆動した場合には、液滴の吐出量は15
pl、吐出速度は8.2m/sであった。よって、噴射
パルスA、Bを印加した場合には、単一噴射パルス(1
0μs)一つのみで駆動した場合に比べて約2倍の吐出
量増加が達成可能であることがわかった。
【0057】(実施例4)次に、低粘度インクを用いて
実施例2と同様の実験を行ったところ、実施例2と同様
の結果が得られた。また、噴射パルスA、Bのみで駆動を
行ったところ、実施例2(高粘度インク使用)に比べ
て、駆動周波数を上げた場合(例えば10kHz以上)
では、吐出状態が不安定になることがわかった。そこ
で、図8のとおり非噴射パルスCを付加させたところ、
高周波数(15kHz)でも安定に吐出させることがで
きた。良好なパルス幅T3は、2μs〜5μsであり、
良好な休止期間K23は、20.7μs〜25.3μs
であった。つまり、T3=k4×Tr/2、0.2≦k4
≦0.5、K23=k5×(3Tr/2−T2/2−T
3/2)、0.9≦k5≦1.1を満たしていた。
【0058】以上の実施形態および実施例で述べられて
いるように、インク流路内のインクと加圧手段との連成
系における流体力学的共振周波数をFrとし、Tr=1
/Frとした時、1ドット当たりの描画に対する最初に
印加する駆動パルスの第1のパルス幅T1をTr/2と
するのではなく(つまり、圧電素子にパルスを印加した
ときに圧電素子が最初にその振幅が最大となるタイミン
グで圧電素子を収縮方向に戻すのではなく)、第1のパ
ルス幅T1を3×Tr/2とする(つまり、2回目に圧
電素子の振幅が最大となるタイミングにて、圧電素子を
収縮方向に戻す)ことにより、第1の噴射パルスによる
液滴の吐出における吐出量の低下を起こすことなく、吐
出速度を低下させることができる。そのため、第1の噴
射液滴と第2の噴射液滴が液体受容部材に着弾する前に
液滴が合体する。液滴が空中で合体した場合には、合体
後に液滴が球状に変形するまで任意の楕円体の変形形態
の振動をしばらく繰り返しながら、球状に安定化する。
本実施形態では、合体後の振動も収まり、球状液滴とな
り基体に着弾する。なお、空中での合体の振動を早く収
めるためには、第1の液滴と第2の液滴の運動量の差を
できるだけ少なくする必要がある。本実施形態では、第
1の液滴と第2の液滴の運動量の差を少なくすることが
可能となり、合体後の振動をすばやく減少させることが
できた。
【0059】以上、一実施の形態を詳細に説明したが、
本発明はこの実施形態に限定されるものではない。ま
た、上記実施の形態では、正の電源を使用したが、圧電
素子の分極方向を逆にし、負の電源を使用しても良い。
また、圧電素子の分極方向を逆にし、インク室側を正の
電源を接続し、空気室側をアースに接続してもかまわな
い。さらに、インクへの加圧部をインク流路の一部に設
ける構造でもよい。つまり、本発明は、インクへの加圧
構造や加圧の電源供給構造等限定されるものではない。
【0060】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、1ド
ットの吐出命令に対して所定のタイミングで2つの吐出
パルスを印加することにより、必要な吐出量が得られ
る。さらに、着弾状態も極めて良好であり、特に産業用
の描画に適した液体の噴射が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による液体吐出ヘッドの
駆動方法を説明するための図である。
【図2】 本発明の一実施形態による液体吐出の様子を
説明するための模式図である。
【図3】 液体吐出ヘッドの各種駆動方法とそれに対応
した圧力発生素子の変位を説明するための図である。
【図4】 液体吐出ヘッドの別の駆動方法とそれに対応
した圧力発生素子の変位を説明するための図である。
【図5】 本発明に用いられる液体吐出ヘッドの駆動回
路を示す図である。
【図6】 図5の駆動回路の駆動タイミングチャートを
示す図である。
【図7】 本発明の一実施形態による液体吐出装置を示
す模式的斜視図である。
【図8】 本発明の一実施の形態に係るインク噴射装置
の駆動波形を示す図である。
【図9】 液体吐出ヘッドを示す図である。
【図10】 液体吐出ヘッドの動作を説明するための模
式図である。
【図11】 流体力学的共振周波数を説明するための模
式図である。
【符号の説明】
1:液体吐出ヘッド集合体、2:液体容器、6:駆動装
置、7:基板ステージ、10:液体受容部材、500:
インクジェットヘッド、503、:アクチュエータ壁、
506:インク流路、508:空気室、520:制御回
路。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出するための吐出口と該吐出口
    に連通し液体を吐出するための圧力が液体に作用する圧
    力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素子とを有する
    液体吐出ヘッドを駆動するための、液体吐出ヘッドの駆
    動方法において、 1ドットの吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の
    吐出パルスと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続
    けて前記圧力発生素子に印加する工程を含み、 前記第1の吐出パルスにより吐出される第1の液体の体
    積が、前記第2の吐出パルスにより吐出される第2の液
    体の体積と同じかそれよりも大きく、 且つ、前記第1の液体の吐出速度が、前記第2の液体の
    吐出速度より小さくなるように、 前記第1の吐出パルスのパルス幅T1と、前記第2の吐
    出パルスのパルス幅T2と、前記第1の吐出パルスと前
    記第2の吐出パルスとの間の休止時間K12が定められ
    ていることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記パルス幅T1と前記パルス幅T2と
    前記休止時間K12とが、前記液体吐出ヘッドにおける
    流体力学的共振周波数に基づいて定められている請求項
    1記載の液体吐出ヘッドの駆動方法。
  3. 【請求項3】 液体を吐出するための吐出口と該吐出口
    に連通し液体を吐出するための圧力が液体に作用する圧
    力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素子とを有する
    液体吐出ヘッドを駆動するための、液体吐出ヘッドの駆
    動方法において、 1ドットの吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の
    吐出パルスと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続
    けて前記圧力発生素子に印加する工程を含み、 Nを3以上の奇数、前記液体吐出ヘッドにおける流体力
    学的共振周波数の逆数をTr、前記第1の吐出パルスの
    パルス幅をT1、前記第2の吐出パルスのパルス幅をT
    2、前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの
    間の休止時間をK12としたときに、下記式 T1=k1×N×Tr/2、0.9≦k1≦1.1 T2=k2×Tr/2、0.9≦k2≦1.1 K12=k3×(3Tr/4−T2/2)、0.9≦k3≦
    1.1 を全て満たすことを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第2の吐出パルスに続いて液体を吐
    出しない非吐出パルスを印加し、 このとき、前記非吐出パルスのパルス幅をT3、前記第
    2の吐出パルスと前記非吐出パルスとの間の休止時間を
    K23としたとき、 T3=k4×Tr/2、0.2≦k4≦0.5 K23=k5×(3Tr/2−T2/2−T3/2)、
    0.9≦k5≦1.1 を全て満たす請求項3に記載の液体吐出ヘッドの駆動方
    法。
  5. 【請求項5】 複数の前記吐出口と複数の前記圧力作用
    部と複数の前記圧力発生素子とを有する液体吐出ヘッド
    集合体を構成している各液体吐出ヘッドに、前記T1、
    前記T2、及びK12がそれぞれ同じ、前記第1の吐出パ
    ルスと前記第2の吐出パルスとを含む駆動信号を供給す
    る請求項3又は4に記載の液体吐出ヘッドの駆動方法。
  6. 【請求項6】 液体を吐出するための吐出口と該吐出口
    に連通し液体を吐出するための圧力が液体に作用する圧
    力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素子とを有する
    液体吐出ヘッドを駆動するための、液体吐出ヘッドの駆
    動方法において、 1ドットの吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の
    吐出パルスと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続
    けて前記圧力発生素子に印加する工程を含み、 Nを3以上の奇数、前記液体吐出ヘッドにおける流体力
    学的共振周波数の逆数をTr、前記第1の吐出パルスの
    パルス幅をT1、前記第2の吐出パルスのパルス幅をT
    2、前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの
    間の休止時間をK12としたときに、下記3つの式 T1>Tr T2=T1/2 K12=3T1/2N−T2/2 を全て満たすことを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方
    法。
  7. 【請求項7】 前記第2の吐出パルスに続いて液体を吐
    出しない非吐出パルスを印加し、 このとき、前記非吐出パルスのパルス幅をT3、前記第
    2の吐出パルスと前記非吐出パルスとの間の休止時間を
    K23としたとき、 T3<Tr/2 K23=3T1/N−T2/2−T3/2 を全て満たす請求項6に記載の液体吐出ヘッドの駆動方
    法。
  8. 【請求項8】 複数の前記吐出口と複数の前記圧力作用
    部と複数の前記圧力発生素子とを有する液体吐出ヘッド
    集合体を構成している各液体吐出ヘッドに、前記T1、
    前記T2、及びK12がそれぞれ同じ、前記第1の吐出パ
    ルスと前記第2の吐出パルスとを含む駆動信号を供給す
    る請求項6又は7に記載の液体吐出ヘッドの駆動方法。
  9. 【請求項9】 液体を吐出するための吐出口と該吐出口
    に連通し液体を吐出するための圧力が液体に作用する圧
    力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素子とを有する
    液体吐出ヘッドを駆動するための、液体吐出ヘッドの駆
    動装置において、 1ドットの吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の
    吐出パルスと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続
    けて前記圧力発生素子に印加する駆動回路を有し、 前記第1の吐出パルスにより吐出される第1の液体の体
    積が、前記第2の吐出パルスにより吐出される第2の液
    体の体積と同じかそれよりも大きく、 且つ、前記第1の液体の吐出速度が、前記第2の液体の
    吐出速度より小さくなるように、 前記第1の吐出パルスのパルス幅T1と、前記第2の吐
    出パルスのパルス幅T2と、前記第1の吐出パルスと前
    記第2の吐出パルスとの間の休止時間K12が定められ
    ていることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  10. 【請求項10】 液体を吐出するための吐出口と該吐出
    口に連通し液体を吐出するための圧力が液体に作用する
    圧力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素子とを有す
    る液体吐出ヘッドを駆動するための、液体吐出ヘッドの
    駆動装置において、 1ドットの吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の
    吐出パルスと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続
    けて前記圧力発生素子に印加する駆動回路を有し、 Nを3以上の奇数、前記液体吐出ヘッドにおける流体力
    学的共振周波数の逆数をTr、前記第1の吐出パルスの
    パルス幅をT1、前記第2の吐出パルスのパルス幅をT
    2、前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの
    間の休止時間をK12としたときに、下記式 T1=k1×N×Tr/2、0.9≦k1≦1.1 T2=k2×Tr/2、0.9≦k2≦1.1 K12=k3×(3Tr/4−T2/2)、0.9≦k3≦
    1.1 を全て満たすことを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装
    置。
  11. 【請求項11】 液体を吐出するための吐出口と該吐出
    口に連通し液体を吐出するための圧力が液体に作用する
    圧力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素子とを有す
    る液体吐出ヘッドを駆動するための、液体吐出ヘッドの
    駆動装置において、 1ドットの吐出命令に対して、液体を吐出できる第1の
    吐出パルスと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続
    けて前記圧力発生素子に印加する駆動回路を有し、 Nを3以上の奇数、前記液体吐出ヘッドにおける流体力
    学的共振周波数の逆数をTr、前記第1の吐出パルスの
    パルス幅をT1、前記第2の吐出パルスのパルス幅をT
    2、前記第1の吐出パルスと前記第2の吐出パルスとの
    間の休止時間をK12としたときに、下記3つの式 T1>Tr T2=T1/2 K12=3T1/2N−T2/2 を全て満たすことを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装
    置。
  12. 【請求項12】 液体を吐出するための吐出口と該吐出
    口に連通し液体を吐出するための圧力が液体に作用する
    圧力作用部と前記圧力を発生する圧力発生素子とを有す
    る液体吐出ヘッドと、 1ドットの描画命令に対して、液体を吐出できる第1の
    吐出パルスと液体を吐出できる第2の吐出パルスとを続
    けて前記圧力発生素子に印加する駆動回路と、 前記液体を受容するための液体受容部材を支持する支持
    体と、 前記液体吐出ヘッドと前記支持体とを相対的に位置決め
    する手段と、を有し、前記駆動回路においては、前記第
    1の吐出パルスにより吐出される第1の液体の体積が、
    前記第2の吐出パルスにより吐出される第2の液体の体
    積とほぼ同じかそれより大きく、 且つ、前記第1の液体の吐出速度が、前記第2の液体の
    吐出速度より小さくなるように、 前記第1の吐出パルスのパルス幅T1と、前記第2の吐
    出パルスのパルス幅T2と、前記第1の吐出パルスと前
    記第2の吐出パルスとの間の休止時間K12が定めら
    れ、 前記位置決め手段は、前記第1の液体と前記第2の液体
    とが合体して前記液体受容部材に付与されるように、前
    記液体吐出ヘッドと前記支持体とを位置決めすることを
    特徴とする液体吐出装置。
  13. 【請求項13】 Nを3以上の奇数、前記液体吐出ヘッ
    ドにおける流体力学的共振周波数の逆数をTr、前記第
    1の吐出パルスのパルス幅をT1、前記第2の吐出パル
    スのパルス幅をT2、前記第1の吐出パルスと前記第2
    の吐出パルスとの間の休止時間をK12としたときに、
    下記式 T1=k1×N×Tr/2、0.9≦k1≦1.1 T2=k2×Tr/2、0.9≦k2≦1.1 K12=k3×(3Tr/4−T2/2)、0.9≦k3≦
    1.1 を全て満たす請求項13に記載の液体吐出装置。
  14. 【請求項14】 Nを3以上の奇数、前記液体吐出ヘッ
    ドにおける流体力学的共振周波数の逆数をTr、前記第
    1の吐出パルスのパルス幅をT1、前記第2の吐出パル
    スのパルス幅をT2、前記第1の吐出パルスと前記第2
    の吐出パルスとの間の休止時間をK12としたときに、
    下記3つの式 T1>Tr T2=T1/2 K12=3T1/2N−T2/2 を全て満たす請求項13に記載の液体吐出装置。
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