JP2003170544A - 滑り止めシート - Google Patents

滑り止めシート

Info

Publication number
JP2003170544A
JP2003170544A JP2001374487A JP2001374487A JP2003170544A JP 2003170544 A JP2003170544 A JP 2003170544A JP 2001374487 A JP2001374487 A JP 2001374487A JP 2001374487 A JP2001374487 A JP 2001374487A JP 2003170544 A JP2003170544 A JP 2003170544A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
vinyl acetate
ethylene
resin layer
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001374487A
Other languages
English (en)
Inventor
Takekado Suzuki
丈門 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hiraoka and Co Ltd
Original Assignee
Hiraoka and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hiraoka and Co Ltd filed Critical Hiraoka and Co Ltd
Priority to JP2001374487A priority Critical patent/JP2003170544A/ja
Publication of JP2003170544A publication Critical patent/JP2003170544A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Carpets (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工が容易で滑り止め効果に優れ、廃棄焼却
において環境負荷の小さな滑り止めシートの提供。 【解決手段】 基布の両面又は片面上に形成される樹脂
層を、(A)40〜70%(質量以下同じ)のエチレン
−酢酸ビニル(15〜25%含有)共重合体と、(B)
30〜60%の、エチレン−酢酸ビニル(30〜65%
含有)及び/又はエチレン−(メタ)アクリル酸(エス
テル)(30〜65%含有)を含み、樹脂成分(A)+
(B)中に含まれる酢酸ビニル及び(メタ)アクリル酸
(エステル)の合計質量が、樹脂成分(A)+(B)の
合計質量の20〜50%に規定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床、棚、机等に使
用する滑り止めシートに関するものである。更に詳しく
述べるならば、本発明は体育館で使用されるマット等の
体育器具、床に設置されるカーペットなどの敷物、棚に
収納される食器用下敷、机の上に置かれる花瓶等の滑り
止めのための下敷などのように、床等の上に剥離可能に
配置される滑り止めシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の滑り止めシートとしては、ポリエ
ステル繊維製のネットに塩化ビニル樹脂を付着させた滑
り止めネット、防滑性を有するゴム素材からなるシー
ト、あるいは合成樹脂のエマルジョンまたはラテックス
を使用して弾性発泡層を積層したシートなどが知られて
いる。塩化ビニル樹脂を使用した滑り止めシート又はネ
ットは、その初期的な性能は良好であるが、経時的に可
塑剤が揮散してその効果が低下し、更に燃焼時には有害
ガスを発生し、廃棄処理時の環境への負荷が大きいなど
の欠点がある。
【0003】ゴム素材からなるシートは耐光性に劣り、
加工工程も煩雑であり加硫によりリサイクル性にも乏し
いという欠点がある。合成樹脂のエマルジョンまたはラ
テックスから形成された弾性発泡層は、良好な滑り止め
効果を有するが、弾性発泡層の樹脂強度が低く、体育器
具等の滑り止め用途に用いると、衝撃により破損しやす
く、安全性が低いという欠点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記のような問題点を解消するため鋭意検討した結果、
加工が容易であり、高い樹脂強度を有し、このため体育
器具等の滑り止め用途に使用しても樹脂層に損傷を生ず
ることがなく、且つ十分な滑り止め性能を有し、更に廃
棄時には、焼却処理をしても有害ガスの発生が無く、ま
たリサイクルが可能であって、環境への負荷が少ない、
滑り止めシートを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る滑り止めシ
ートは、繊維布帛からなる基布と、この基布の少なくと
も1面上に積層された樹脂層とを含み、前記樹脂層が、
(A)酢酸ビニルの含有量が15〜25質量%の酢酸ビ
ニル低含有エチレン−酢酸ビニル共重合体40〜70質
量部と、(B)酢酸ビニル及び(メタ)アクリル酸(エ
ステル)の各々の含有量が30〜65質量%の酢酸ビニ
ル高含有エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びエチレン
−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体から選ばれ
た少なくとも1種30〜60質量部とを含み、前記樹脂
層成分(A)及び(B)中に共重合成分として含まれて
いる酢酸ビニル及び(メタ)アクリル酸(エステル)の
合計質量の、前記樹脂層成分(A)及び(B)の合計質
量に対する割合が20〜50質量%であること、を特徴
とするものである。本発明の滑り止めシートにおいて、
前記樹脂層表面にエンボス処理による凹凸が形成されて
いることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の滑り止めシートに用いら
れる繊維布帛からなる基布は、天然繊維、例えば木綿、
麻など、無機繊維、例えばガラス繊維など、再生繊維、
例えばビスコースレーヨン、キュプラなど、半合成繊
維、例えば、ジ−及びトリアセテート繊維など、及び合
成繊維、例えば、ナイロン6、及びナイロン66などの
ポリアミド繊維、ポリエステル(ポリエチレンテレフタ
レート等)繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊
維、及びポリオレフィン繊維などから選ばれた少なくと
も1種を含むものである。
【0007】前記繊維布帛中の繊維は、短繊維紡績糸、
長繊維糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなどのい
ずれの形状をなしていてもよい。また布帛の組織は織
物、編物、不織布またはこれらの複合体のいずれであっ
てもよい。繊維基布が非粗目編織物である場合、その組
織は、目付、厚さなどに制限はないが、使用目的に応じ
て、平織、綾織、丸編、緯編、及び経編などの編織物を
選ぶことができ、またその目付は100〜600g/m
2 程度とすることが好ましい。
【0008】前記繊維布帛には、それに耐水性、及び吸
水防止性を付与する目的をもって、例えば、ワックスエ
マルジョン、樹脂バインダーを含むワックスエマルジョ
ン、及びシリコーン系化合物のエマルジョン、及びこれ
らの溶液などを噴霧し、又は浸漬する方法により撥水前
処理を予め施しておいてもよい。また、接着剤層が形成
されていてもよい。接着剤としてはウレタン系樹脂、ア
クリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、及びエチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂等を主成分とする、溶剤タイプ、エマ
ルジョンタイプ、及びホットメルトタイプなどの接着剤
を用いることが好ましい。
【0009】本発明の滑り止めシートの樹脂層は、酢酸
ビニル低含有エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分と
して含み、さらに共重合成分として含まれている酢酸ビ
ニル、及び(メタ)アクリル酸(エステル)の含有比率
の高い酢酸ビニル高含有エチレン−酢酸ビニル共重合体
及び/又はエチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)
共重合体がブレンド成分として含む。樹脂層の付着質量
は100〜600g/m2 であることが好ましく、更に
好ましくは200〜500g/m2 である。本発明に用
いられるエチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共
重合体は、エチレンモノマーとアクリル酸モノマーとの
共重合によって得られるエチレン−アクリル酸共重合
体、エチレンモノマーとアクリル酸エステルモノマーと
の共重合によって得られるエチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、エチレンモノマーとメタアクリル酸モノマ
ーとの共重合によって得られるエチレン−メタアクリル
酸共重合体、及びエチレンモノマーとメタアクリル酸エ
ステルモノマーとの共重合によって得られるエチレン−
メタアクリル酸エステル共重合体を包含するものであ
る。
【0010】本発明の滑り止めシートの樹脂層におい
て、その主成分、及びブレンド成分として用いられるエ
チレン−酢酸ビニル共重合体、及びエチレン−(メタ)
アクリル酸(エステル)共重合体としては、エチレンモ
ノマーと酢酸ビニルモノマーとのラジカル付加重合反応
及び(メタ)アクリル酸(エステル)モノマーとのラジ
カル付加重合反応によって得られたエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、およびエチレン−(メタ)アクリル酸(エ
ステル)共重合体が使用できる。エチレン−酢酸ビニル
共重合体中に占める酢酸ビニル成分含有率が15〜25
質量%である酢酸ビニル低含有エチレン−酢酸ビニル共
重合体は、樹脂強度が高く剛直で弾性に乏しい。一方酢
酸ビニルの共重合量が30〜50質量%の酢酸ビニル高
含有エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び(メタ)アク
リル酸(エステル)高含有エチレン−(メタ)アクリル
酸(エステル)共重合体は、柔軟性、弾性に富むが、耐
摩耗性等の強度不足という欠点がある。このため、それ
ぞれ、それを単独で用いると、得られるシートは滑り止
めシート材料としては不満足なものであった。そこで本
発明においては、共重合成分含有率を適当量に調整する
ことにより、要望する滑り止めシートを得ることを可能
にした。
【0011】本発明の滑り止めシートの樹脂層を形成す
る樹脂の成分(A)及び(B)中に共重合成分として含
まれている酢酸ビニル、及び(メタ)アクリル酸(エス
テル)の合計質量の、樹脂層成分(A)及び(B)の合
計質量に対する割合は20〜50質量%であり、25〜
40質量%であることが好ましい。共重合成分の含有割
合が20質量%未満では、得られるシートの柔軟性及び
弾性が不十分であり滑り止め効果が乏しい。また、共重
合成分の含有割合が50質量%を超えると、得られるシ
ートの耐摩耗性が不十分になり耐久性が不十分になる。
【0012】本発明の滑り止めシートの樹脂層表面にエ
ンボス処理を施して、所望の凹凸を形成することによ
り、良好な滑り止め効果を保持しながら、容易に床等か
らシートを剥離することが可能となる。本発明の滑り止
めシートの樹脂層には、必要に応じて、帯電防止剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、無機充填剤、顔料等の
着色剤が適宜添加されていてもよい。
【0013】
【実施例】本発明を下記実施例により更に具体的に説明
する。製品の性能評価に用いられた測定方法は下記の通
りである。
【0014】(1)滑り止め性 30cm(幅方向)×50cm(長さ方向)に採取した試料
を厚さ5mmのベニヤ板上に、評価面が上側になるように
貼り付けて固定した。次に、この試料上面の一端に、滑
体として、底面積40cm2 、質量1.0kgに調整され、
その平滑な底面が帝人(株)製ポリエステルフィルム
(易滑グレードHS)により全面を被覆されている落体
を乗せて、ベニヤ板を1秒当たり1度の速度で水平方向
から垂直方向まで緩やかに傾斜させ、落体が滑落した時
の傾斜角を測定した。
【0015】(2)耐屈曲性 試験片に、JIS L−1096のスコット法に従っ
て、つかみ間隔2cm、押圧荷重1kgf の条件下に回数
1,000回の屈曲試験を施し、結果を目視で評価し
た。(3)粘着性 試験品の評価面をガラス板に貼り付け、これに40℃に
て24時間0.98N/cm2 の荷重をかけ、剥離時の剥
離し易さ及び密着させた樹脂面の状態を目視判断した。
【0016】実施例1 繊維基布として、下記組織のポリエステルスパン糸高密
度平織布: 295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2 ───────────────────────────────── 56×50(本/25.4mm) を使用し、また、下記の組成の樹脂層用組成物を調製し
た。 (樹脂層用組成物) (A)エチレン−酢酸ビニル共重合体 50質量部 (酢酸ビニル含有率19質量%) (B)エチレン−酢酸ビニル共重合体 50質量部 (酢酸ビニル含有率61質量%) 二酸化チタン顔料 3.0質量部 紫外線吸収剤 0.5質量部 (共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 上記樹脂層組成物をTダイ成形機により250μmのフ
ィルムに成形した。得られた樹脂層用エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体組成物フィルムを、前記ポリエステルスパ
ン高密度織物の片面に熱圧着ラミネートして、本発明の
滑り止めシートを作製した。樹脂層の付着質量は240
g/m2 であり、樹脂成分(A)及び(B)の混合物中
に、共重合成分として含まれている酢酸ビニルの合計質
量の、樹脂成分(A)及び(B)の合計質量に対する割
合は約40質量%であった。得られた本発明の滑り止め
シートの試験結果を表1に示す。
【0017】実施例2 繊維基布として、下記組織のポリエステルスパン糸高密
度平織布: 295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2 ───────────────────────────────── 56×50(本/インチ) を使用した。また下記組成の樹脂層用組成物を調製し
た。 (樹脂層用組成物) (A)エチレン−酢酸ビニル共重合体 50質量部 (酢酸ビニル含有率19質量%) (B)エチレン−メタアクリル酸エステル共重合体 50質量部 (メタアクリル酸エステル含有率63質量%) 二酸化チタン顔料 3.0質量部 紫外線吸収剤 0.5質量部 (共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 上記樹脂層用組成物をTダイ成形機により250μmの
フィルムに成形した。得られた樹脂層組成物フィルムを
前記ポリエステルスパン高密度織物の片面に熱圧着ラミ
ネートして、本発明の滑り止めシートを作製した。樹脂
層の付着質量は240g/m2 であり、樹脂成分(A)
及び(B)中に共重合成分として含まれている酢酸ビニ
ル及びメタアクリル酸エステルの合計質量の、樹脂成分
(A)及び(B)の合計質量に対する割合は約41質量
%であった。得られた本発明の滑り止めシートの試験結
果を表1に示す。
【0018】実施例3 実施例1と同様にして滑り止めシートを作製し、試験を
行った。但し、樹脂層用エチレン−酢酸ビニル共重合体
組成物フィルムを250μmの厚さを有するフィルムに
形成し、このフィルムをポリエステルスパン高密度織物
からなる基布の両面のそれぞれの上に熱圧着ラミネート
し、このラミネート直後に、両面樹脂層の表面側樹脂層
の表面に、表面粗さRz(JIS B0601)が50
μmの梨地エンボス処理を施して、本発明の滑り止めシ
ートを作製した。両樹脂層の合計付着質量は480g/
2 であり、樹脂成分(A)及び(B)中に共重合成分
として含まれている酢酸ビニル合計質量の、樹脂成分
(A)及び(B)の合計質量に対する割合は約40質量
%であった。得られた本発明の滑り止めシートの試験結
果を表1に示す。
【0019】実施例4 繊維基布として、下記組織を有するポリエステルフィラ
メント糸中密度平織布: 555dtex×555dtex ───────────── 23×23(本/インチ) を使用した。また下記の組成の樹脂層用組成物を調製し
た。 (樹脂層用組成物) (A)エチレン−酢酸ビニル共重合体 50質量部 (酢酸ビニル含有率19質量%) (B)エチレン−酢酸ビニル共重合体 50質量部 (酢酸ビニル含有率61質量%) 二酸化チタン顔料 3.0質量部 紫外線吸収剤 0.5質量部 (共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) この樹脂層用組成物をTダイ成形機により250μmの
フィルムに成形した。このフィルムを、前記ポリエステ
ルフィラメント中密度織物の両面に熱圧着ラミネート
し、このラミネート直後に、両面樹脂層のうちの表面側
樹脂層の表面に表面粗さRz(JIS B0601)が
50μmの梨地エンボス処理を施して、本発明の滑り止
めシートを作製した。樹脂層の付着質量は480g/m
2 であり、樹脂成分(A)及び(B)中に共重合成分と
して含まれている酢酸ビニルの合計質量の、樹脂成分
(A)及び(B)の合計質量に対する割合は約40質量
%であった。得られた本発明の滑り止めシートの試験結
果を表1に示す。
【0020】実施例5 繊維性基布として、下記組織のポリエステルフィラメン
ト糸高密度平織布: 555dtex×555dtex ───────────── 28×35(本/インチ) を使用した。また、その両面上に下記組成の接着層用樹
脂エマルジョンを塗布、乾燥して接着層を形成した。 (接着層エマルジョン組成) ウレタン系樹脂(固形分:30質量%) 100質量部 (旭電化(株)製、商標;アデカポンタイターHUX−386) 希釈水 30質量部 前記接着層用樹脂エマルジョン中に、前記基布用ポリエ
ステルフィラメント高密度平織布を浸漬し、マングルで
ピックアップ率50%に絞った後100℃で乾燥し、更
に140℃で熱処理して、接着層が塗布されている基布
を作製した。下記の組成の樹脂層フィルム用樹脂組成物
を調製した。 (樹脂層用組成物) (A)エチレン−酢酸ビニル共重合体 50質量部 (酢酸ビニル含有率19質量%) (B)エチレン−酢酸ビニル共重合体 50質量部 (酢酸ビニル含有率61質量%) 二酸化チタン顔料 3.0質量部 紫外線吸収剤 0.5質量部 (共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 上記樹脂組成物をTダイ成形機により250μmのフィ
ルムに成形した。このフィルムを、前記基布用接着層付
着ポリエステルフィラメント高密度織物の両面に、熱圧
着ラミネートし、ラミネート直後に、両面の樹脂層のう
ち表面側樹脂層の表面に、表面粗さRz(JIS B0
601)が50μmの梨地エンボス処理を施し、本発明
の滑り止めシートを作製した。樹脂層の合計付着質量は
480g/m2 であり、樹脂成分(A)及び(B)中に
共重合成分として含まれている酢酸ビニルの合計質量
の、樹脂成分(A)及び(B)の合計質量に対する割合
は約40質量%であった。得られた本発明の滑り止めシ
ートの試験結果を表1に示す。
【0021】比較例1 繊維性基布として、下記組織のポリエステルスパン糸高
密度平織布: 295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2 ───────────────────────────────── 56×50(本/インチ) を使用した。また樹脂層用組成物を下記の組成で調製し
た。 (樹脂層用フィルム組成) (A)エチレン−酢酸ビニル共重合体 100質量部 (酢酸ビニル含有率15質量%) 二酸化チタン顔料 3.0質量部 紫外線吸収剤 0.5質量部 (共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) この樹脂組成物をTダイ成形機により250μmのフィ
ルムに成形した。このフィルムを、前記基布用ポリエス
テルスパン高密度織物の片面に、熱圧着ラミネートして
滑り止めシートを作製した。樹脂層の付着質量は240
g/m2 であり、樹脂成分(A)中に共重合成分として
含まれている酢酸ビニル質量の、樹脂成分(A)の質量
に対する割合は約15質量%であった。得られた滑り止
めシートの試験結果を表1に示す。
【0022】比較例2 繊維性基布として、下記組織のポリエステルスパン糸高
密度平織布: 295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2 ───────────────────────────────── 56×50(本/インチ) を使用した。また樹脂層用樹脂組成物を下記の組成で調
製した。 (樹脂層用組成物) (B)エチレン−酢酸ビニル共重合体 100質量部 (酢酸ビニル含有率60質量%) 二酸化チタン顔料 3.0質量部 紫外線吸収剤 0.5質量部 (共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 上記樹脂層用組成物をTダイ成形機により250μmの
フィルムに成形した。このフィルムを、前記ポリエステ
ルスパン高密度織物の片面に熱圧着ラミネートして滑り
止めシートを作製した。樹脂層の付着質量は240g/
2 であり、樹脂成分(B)中に共重合成分として含ま
れている酢酸ビニル質量の、樹脂成分(B)の質量に対
する割合は約60質量%であった。得られた滑り止めシ
ートの試験結果を表1に示す。
【0023】比較例3 繊維性基布として、下記組織のポリエステルフィラメン
ト糸低密度平織布: 2222.2dtex(2000d)×2222.2dtex(2000d) ───────────────────────────────── 13×13(本/25.4mm) を使用した。また樹脂層用組成物を下記の組成で調製し
た。 (樹脂層用組成物(ペースト)) ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部 DOP 65質量部 エポキシ化大豆油 2.0質量部 Ba−Zn系安定剤 1.5質量部 紫外線吸収剤 0.3質量部 二酸化チタン顔料 5質量部 P,P′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 5質量部 前記樹脂層組成物(ペースト)中に、前記基布用ポリエ
ステルフィラメント高密度織布を浸漬し、マングルで絞
った後180℃で乾燥及び熱処理し、発泡樹脂層が被覆
された滑り止めシートを得た。発泡樹脂層の付着質量は
250g/m2であった。得られた滑り止めシートの試
験結果を表1に示す。
【0024】比較例4 繊維性基布として、下記組織のポリエステルスパン糸高
密度平織布: 295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2 ───────────────────────────────── 56×50(本/インチ) を使用した、樹脂層用組成物を下記の組成で調製した。 (樹脂層用組成物(エマルジョン)) ウレタン系樹脂エマルジョン(固形分:30質量%) 100質量部 増粘剤 1質量部 起泡剤 10質量部 架橋剤 2質量部 前記樹脂層用組成物(エマルジョン)をミキサーにより
発泡前の体積の3倍に機械発泡させた。この発泡組成物
を、前記ポリエステルスパン高密度織布の一方の面にナ
イフコーターにより塗布し、厚さ1mmの発泡組成物層を
形成し、これを120℃で熱処理し、発泡樹脂層により
被覆された滑り止めシートを作製した。発泡樹脂層の付
着質量は350g/m2 であった。得られた滑り止めシ
ートの試験結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、酢酸ビニル低含
有エチレン−酢酸ビニル共重合体と、酢酸ビニル、及び
(メタ)アクリル酸(エステル)のそれぞれの含有率が
高いエチレン−酢酸ビニル共重合体、及び/又はエチレ
ン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体とのブレ
ンドを含む樹脂層は優れた滑り止め性、剥離性、及び耐
久性を示し、従って、得られた滑り止めシートの滑り止
め性、剥離性、耐久性が著しく向上していた。
【0027】
【発明の効果】本発明により得られる滑り止めシート
は、耐久性、滑り止め性に優れ、かつ容易に床面等から
剥離できるものであって、使い勝手が良好であり、特に
体育器具等の強い衝撃が加わる用途における滑り止め効
果において優れている。また、この滑り止めシートは焼
却、廃棄が容易でリサイクル性も高く、環境への負荷が
少ないという利点を有する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月28日(2002.1.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明の滑り止めシートの樹脂層におい
て、その主成分、及びブレンド成分として用いられるエ
チレン−酢酸ビニル共重合体(A)、及びエチレン−
(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体(B)として
は、エチレンモノマーと酢酸ビニルモノマーとのラジカ
ル付加重合反応及び(メタ)アクリル酸(エステル)モ
ノマーとのラジカル付加重合反応によって得られたエチ
レン−酢酸ビニル共重合体、およびエチレン−(メタ)
アクリル酸(エステル)共重合体が使用できる。エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体中に占める酢酸ビニル成分含有
率が15〜25質量%である酢酸ビニル低含有エチレン
−酢酸ビニル共重合体(A)は、樹脂強度が高く剛直で
弾性に乏しい。一方共重合成分である酢酸ビニル及び
(メタ)アクリル酸(エステル)の共重合量が30〜6
5質量%の酢酸ビニル高含有エチレン−酢酸ビニル共重
合体、及び(メタ)アクリル酸(エステル)高含有エチ
レン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体(B)
は、柔軟性、弾性に富むが、耐摩耗性等の強度不足とい
う欠点がある。このため、それぞれ、それを単独で用い
ると、得られるシートは滑り止めシート材料としては不
満足なものであった。そこで本発明においては、前記共
重合体(A)及び(B)の含有率を適当な質量比率、す
なわち、40:60〜70:30に調整することによ
り、所望する滑り止めシートを得ることを可能にした。
フロントページの続き Fターム(参考) 3B120 AA05 AA06 AA16 AA19 AA23 AA30 BA02 BA17 BA35 CA01 EA11 EB21 4F100 AA21H AK41 AK68B AK70B AK71B BA02 CA07 CA13 DD01B DG11A GB08 GB81 GB87 GB90 HB21B JK04 JK16 JL00 JL01 JL13 JL16 YY00B 4J002 BB06W BB06X BB07X BB08X

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維布帛からなる基布と、この基布の少
    なくとも1面上に積層された樹脂層とを含み、 前記樹脂層が、 (A)酢酸ビニルの含有量が15〜25質量%の酢酸ビ
    ニル低含有エチレン−酢酸ビニル共重合体40〜70質
    量部と、 (B)酢酸ビニル及び(メタ)アクリル酸(エステル)
    の各々の含有量が30〜65質量%の酢酸ビニル高含有
    エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びエチレン−(メ
    タ)アクリル酸(エステル)共重合体から選ばれた少な
    くとも1種30〜60質量部とを含み、 前記樹脂層成分(A)及び(B)中に共重合成分として
    含まれている酢酸ビニル、及び(メタ)アクリル酸(エ
    ステル)の合計質量の、前記樹脂層成分(A)及び
    (B)の合計質量に対する割合が20〜50質量%であ
    ることを特徴とする滑り止めシート。
  2. 【請求項2】 前記樹脂層表面にエンボス処理による凹
    凸が形成されている、請求項1に記載の滑り止めシー
    ト。
JP2001374487A 2001-12-07 2001-12-07 滑り止めシート Pending JP2003170544A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001374487A JP2003170544A (ja) 2001-12-07 2001-12-07 滑り止めシート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001374487A JP2003170544A (ja) 2001-12-07 2001-12-07 滑り止めシート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003170544A true JP2003170544A (ja) 2003-06-17

Family

ID=19183042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001374487A Pending JP2003170544A (ja) 2001-12-07 2001-12-07 滑り止めシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003170544A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0107197B1 (en) Work glove or work boot with slip resistant surface
US4589940A (en) Method of making foamed slip resistant surfaces
EP0134484B1 (en) Slip resistant surfaces
US20050233662A1 (en) Self-adhesive textile surface covering
US4555813A (en) Slip resistant gloves
US3616146A (en) Preglued wall textiles
GB1583671A (en) Polymers for the treatment of textiles leather and nonwovepolymers for the treatment of textiles leather and nonwoven fabrics n fabrics
EP1755883A1 (en) Textile constructions
JP5913764B2 (ja) 離型性シート部材
IE47900B1 (en) Paper surgical type
US6143118A (en) Method for application of pressure sensitive adhesive to porous carpet pad
CA2882231C (en) Foamed surface covering with coherent layer
JPH04500089A (ja) 高性能テープ
JP2003170544A (ja) 滑り止めシート
JPH08317850A (ja) 滑り止めシート
EP1135447A2 (en) Wall coverings
CA2363080A1 (en) Silicone coated fluid shield fabric
JPH0830310B2 (ja) クッション性重歩行床材
US5166269A (en) Heat sealable PVC blends
JPH06286066A (ja) 表装材
JPS58209330A (ja) ワイピングクロス
JPH0455391B2 (ja)
EP0020125A1 (en) Polyolefins having addition polymer adherent thereto, their preparation and articles comprising them
GB2344061A (en) Repositionable/slippable self-adhesive articles
JP3030758U (ja) 滑り止め機能を有する敷物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20050802

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050809

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02