JP2003169330A - 信号処理装置および方法、記録装置および方法、ならびに、記録再生装置および方法 - Google Patents

信号処理装置および方法、記録装置および方法、ならびに、記録再生装置および方法

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JP2003169330A
JP2003169330A JP2001365209A JP2001365209A JP2003169330A JP 2003169330 A JP2003169330 A JP 2003169330A JP 2001365209 A JP2001365209 A JP 2001365209A JP 2001365209 A JP2001365209 A JP 2001365209A JP 2003169330 A JP2003169330 A JP 2003169330A
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quantization
dct
video signal
interface
quantization scale
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JP2001365209A
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Akira Sugiyama
晃 杉山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログI/Fの選択時にバックサーチの誤
検出による画質の劣化を回避する。 【解決手段】 プリエンコード処理部103Bで多段階
ステップの量子化により符号量を見積もる際に、夫々異
なる量子化スケール値Qで量子化を行う各Q_n部21
2での量子化により発生した小数部が積算部Σ231で
値Q毎に積算される。積算結果に基づき、バックサーチ
部233で前回の符号化の際の値Qが求められ、レート
コントロール部217に供給される。入力I/Fとして
ディジタル及びアナログI/Fのうち何れが選択されて
いるかがバックサーチOFF信号により伝えられ、ディ
ジタルI/Fが選択されている場合、バックサーチによ
る値Qと符号量制御による値Qとに基づき、量子化部2
18で用いる量子化スケール値Qが決定される。アナロ
グI/Fが選択されている場合には、バックサーチによ
る量子化スケール値Qは、用いられない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばビデオデ
ータに対してなされた前回の符号化の際の量子化スケー
ル値を判定し、判定された量子化スケール値を今回の符
号化に適用できるようにした信号処理装置および方法、
記録装置および方法、ならびに、記録再生装置および方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタルVTR(Video Tape Recorde
r) に代表されるように、ディジタルビデオ信号および
ディジタルオーディオ信号を記録媒体に記録し、また、
記録媒体から再生するようなデータ記録再生装置が知ら
れている。ディジタルビデオ信号は、データ容量が膨大
となるため、所定の方式で圧縮符号化されて記録媒体に
記録されるのが一般的である。近年では、MPEG2(M
oving Picture Experts Group 2)方式が圧縮符号化の標
準的な方式として知られている。
【0003】MPEG2では、動き検出を用いた予測符
号化とDCT(Discrete Cosine Transform)とで得られ
たデータを量子化して圧縮符号化を行い、さらに、可変
長符号化を用いて圧縮効率を高めている。
【0004】なお、近年では、ビデオ信号をディジタル
化してディジタルビデオ信号として扱うことが一般的に
なってきているが、従来の、アナログ信号によるアナロ
グビデオ信号も、依然として用いられている。この場合
には、例えば、ディジタルVTRに対してアナログビデ
オ信号に対応したアナログインターフェイスが設けられ
る。アナログビデオ信号は、アナログインターフェイス
に入力され、ディジタルビデオ信号に変換されて処理さ
れる。
【0005】ところで、上述のようにして圧縮符号化さ
れたビデオデータを編集する際には、圧縮符号化された
ビデオデータが一旦復号化されてベースバンドのビデオ
データとされる。そして、編集終了後、ベースバンドビ
デオデータが再び同様にして圧縮符号化され、磁気テー
プなどの記録媒体に記録される。このとき、編集の前後
のビデオデータに対してなされた圧縮符号化に用いられ
た量子化スケール値が等しければ、特に問題が生じない
が、編集の前後で異なる量子化スケール値を用いて圧縮
符号化が行われると、編集後のビデオデータの画質が編
集前の画質よりも劣化してしまうことになる。
【0006】ここで、例えば一旦圧縮符号化された記録
されたビデオデータを単純ダビング(non-shift Dubbin
g)などの処理のために再生および復号化し、処理後に再
度、圧縮符号化して記録媒体に記録する場合に、前回の
符号化で用いられた量子化スケール値を検出し、この検
出した同じ量子化スケール値を適用して再度符号化する
ことにより、ダビングデータの画質劣化を防止するよう
にしたアルゴリズムが提案されている。以下では、この
ような前回の量子化スケール値を検出するアルゴリズム
をバックサーチと称する。
【0007】このようなバックサーチを行なう構成とし
ては、例えばMPEG2による圧縮方式を用いたビデオ
テープレコーダにおいて、プリエンコードを行なうため
に設けられたMPEGエンコーダ内で、MPEG2に基
づく多段ステップの量子化演算を行なう場合に、各ステ
ップの除算後に得られる「余り」を合計することによ
り、その合計値に基づいて前回の量子化スケール値を判
定する方法が提案されている。
【0008】すなわち、プリエンコードの際には、実際
の符号化に先んじて符号量の見積もりが行われる。この
とき、多段ステップの量子化演算により、MPEG2で
定められた量子化スケール値のそれぞれについて量子化
が行われる。この、それぞれの量子化の際の除算後に得
られる「余り」が用いられる。
【0009】このように、量子化後の「余り」を利用し
てバックサーチを行なう手法では、ハードウェアの演算
手法の構成によっては「余り」を求めるために除算結果
の小数部に対して除数をかけなければならない場合があ
り、その分、演算処理が煩雑になる場合がある。
【0010】また、このように小数部に除数をかけて
「余り」を求めるようにした場合、除数が大きいほど
「余り」の値も大きくなるが、この「余り」の値が大き
くなると、演算精度を考えた場合に、一律のパラメータ
設定値との比較だけでは正確に割りきれたか否かを判定
することが難しいといった不具合も生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明の発
明者により、上述の、MPEG2に基づく多段ステップ
の量子化演算において、各ステップで除算して得られる
値の小数部に基づきバックサーチを行う方法が提案され
ている。この方法は、バックサーチは、”ダビング時に
は前回の符号化における量子化スケール値、あるいは、
その約数となる量子化スケール値では、DCT係数は割
り切れる”という特徴を利用する。すなわち、先ず、各
ステップで除算して得られる値の小数部が
〔0〕または
より
〔0〕に近い値の量子化スケール値が選択される。
選択された量子化スケール値のうち、この約数となる量
子化スケール値を選択しないように、DCT係数が割り
切れる量子化スケール値の中で、最大の量子化スケール
値を選択することで、前回の符号化における量子化スケ
ール値を検出することが可能となる。
【0012】そのため、若し、誤って本来検出すべき量
子化スケール値よりも大きな量子化スケール値で割り切
れたと誤判定すると、最大の量子化スケール値としてこ
の誤った量子化スケール値を選択してしまうことにな
る。これは、より大きな量子化スケール値で粗く量子化
することになり、画質が劣化する結果となる。すなわ
ち、バックサーチは、単純ダビングの画質を維持する有
効な手段であるが、同時に、誤った検出をすると画質を
積極的に劣化させる可能性を含んでいる。
【0013】特に、アナログインターフェースを用いた
ダビングでは、ノイズの影響、調整のばらつき、温度ド
リフト、周波数特性のばらつき等、アナログ回路特有の
さまざまな不安定要因を抱えている為、必ずしも安定的
に前回の符号化における量子化スケール値を検出するこ
とが保証されない。その結果、誤った検出をしてしま
い、画質を積極的に劣化させる可能性を含んでいるとい
う問題点があった。
【0014】したがって、この発明の目的は、バックサ
ーチを行って前回の量子化スケール値を検出し、検出さ
れた量子化スケール値を今回の量子化スケール値として
用いて圧縮符号化する場合において、アナログインター
フェイスが用いられた際に、バックサーチの誤検出によ
る画質の劣化を回避できるようにされた信号処理装置お
よび方法、記録装置および方法、ならびに、記録再生装
置および方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した課
題を解決するために、入力されたビデオ信号に対してD
CT演算を行い得られたDCT係数を量子化して圧縮符
号化する信号処理装置において、アナログ方式のビデオ
信号が入力され、入力されたアナログ方式のビデオ信号
をディジタル方式のビデオ信号に変換して出力するアナ
ログインターフェイス手段と、ディジタル方式のビデオ
信号が入力されるディジタルインターフェイス手段と、
アナログインターフェイス手段およびディジタルインタ
ーフェイス手段のうち何れかを選択し、選択された側か
らのビデオ信号を出力するインターフェイス選択手段
と、インターフェイス選択手段から出力されたビデオ信
号に対してDCT演算を行い生成されたDCT係数に対
し、それぞれ異なる量子化スケール値を用いて多段階の
量子化を行い、多段階の量子化による演算結果のうちD
CT係数のAC係数を量子化スケール値で除算して得ら
れる値の小数部を多段階の量子化の異なる量子化スケー
ル値のそれぞれについて積算し、積算の積算結果に基づ
いて前回の符号化の際に用いられた量子化スケール値を
判定するバックサーチ手段と、インターフェイス選択手
段から出力されたビデオ信号に対してDCT演算を行い
DCT係数を生成するDCT手段と、DCT手段により
生成されたDCT係数を量子化する量子化手段とを有
し、量子化手段は、インターフェイス選択手段によりア
ナログインターフェイス手段が選択された場合には、符
号量制御に基づく量子化スケール値で量子化を行い、イ
ンターフェイス選択手段によりディジタルインターフェ
イス手段が選択された場合には、バックサーチ手段によ
る判定結果に基づき前回の符号化の際に用いられた量子
化スケール値を用いて量子化を行うようにしたことを特
徴とする信号処理装置である。
【0016】また、この発明は、入力されたビデオ信号
に対してDCT演算を行い得られたDCT係数を量子化
して圧縮符号化する信号処理方法において、アナログ方
式のビデオ信号が入力され、入力されたアナログ方式の
ビデオ信号をディジタル方式のビデオ信号に変換してア
ナログインターフェイス手段から出力するステップと、
ディジタル方式のビデオ信号がディジタルインターフェ
イス手段に入力されるステップと、アナログインターフ
ェイス手段およびディジタルインターフェイス手段のう
ち何れかを選択し、選択された側からのビデオ信号を出
力するインターフェイス選択のステップと、インターフ
ェイス選択のステップから出力されたビデオ信号に対し
てDCT演算を行い生成されたDCT係数に対し、それ
ぞれ異なる量子化スケール値を用いて多段階の量子化を
行い、多段階の量子化による演算結果のうちDCT係数
のAC係数を量子化スケール値で除算して得られる値の
小数部を多段階の量子化の異なる量子化スケール値のそ
れぞれについて積算し、積算の積算結果に基づいて前回
の符号化の際に用いられた量子化スケール値を判定する
バックサーチのステップと、インターフェイス選択のス
テップから出力されたビデオ信号に対してDCT演算を
行いDCT係数を生成するDCTのステップと、DCT
のステップにより生成されたDCT係数を量子化する量
子化のステップとを有し、量子化のステップは、インタ
ーフェイス選択のステップによりアナログインターフェ
イス手段が選択された場合には、符号量制御に基づく量
子化スケール値で量子化を行い、インターフェイス選択
のステップによりディジタルインターフェイス手段が選
択された場合には、バックサーチのステップによる判定
結果に基づき前回の符号化の際に用いられた量子化スケ
ール値を用いて量子化を行うようにしたことを特徴とす
る信号処理方法である。
【0017】また、この発明は、入力されたビデオ信号
に対してDCT演算を行い得られたDCT係数を量子化
して圧縮符号化して記録媒体に記録する記録装置におい
て、アナログ方式のビデオ信号が入力され、入力された
アナログ方式のビデオ信号をディジタル方式のビデオ信
号に変換して出力するアナログインターフェイス手段
と、ディジタル方式のビデオ信号が入力されるディジタ
ルインターフェイス手段と、アナログインターフェイス
手段およびディジタルインターフェイス手段のうち何れ
かを選択し、選択された側からのビデオ信号を出力する
インターフェイス選択手段と、インターフェイス選択手
段から出力されたビデオ信号に対してDCT演算を行い
生成されたDCT係数に対し、それぞれ異なる量子化ス
ケール値を用いて多段階の量子化を行い、多段階の量子
化による演算結果のうちDCT係数のAC係数を量子化
スケール値で除算して得られる値の小数部を多段階の量
子化の異なる量子化スケール値のそれぞれについて積算
し、積算の積算結果に基づいて前回の符号化の際に用い
られた量子化スケール値を判定するバックサーチ手段
と、インターフェイス選択手段から出力されたビデオ信
号に対してDCT演算を行いDCT係数を生成するDC
T手段と、DCT手段により生成されたDCT係数を量
子化する量子化手段と、量子化手段で量子化されたDC
T係数を記録媒体に記録する記録手段とを有し、量子化
手段は、インターフェイス選択手段によりアナログイン
ターフェイス手段が選択された場合には、符号量制御に
基づく量子化スケール値で量子化を行い、インターフェ
イス選択手段によりディジタルインターフェイス手段が
選択された場合には、バックサーチ手段による判定結果
に基づき前回の符号化の際に用いられた量子化スケール
値を用いて量子化を行うようにしたことを特徴とする記
録装置である。
【0018】また、この発明は、入力されたビデオ信号
に対してDCT演算を行い得られたDCT係数を量子化
して圧縮符号化して記録媒体に記録する記録方法におい
て、アナログ方式のビデオ信号が入力され、入力された
アナログ方式のビデオ信号をディジタル方式のビデオ信
号に変換してアナログインターフェイス手段から出力す
るステップと、ディジタル方式のビデオ信号がディジタ
ルインターフェイス手段に入力されるステップと、アナ
ログインターフェイス手段およびディジタルインターフ
ェイス手段のうち何れかを選択し、選択された側からの
ビデオ信号を出力するインターフェイス選択のステップ
と、インターフェイス選択のステップから出力されたビ
デオ信号に対してDCT演算を行い生成されたDCT係
数に対し、それぞれ異なる量子化スケール値を用いて多
段階の量子化を行い、多段階の量子化による演算結果の
うちDCT係数のAC係数を量子化スケール値で除算し
て得られる値の小数部を多段階の量子化の異なる量子化
スケール値のそれぞれについて積算し、積算の積算結果
に基づいて前回の符号化の際に用いられた量子化スケー
ル値を判定するバックサーチのステップと、インターフ
ェイス選択のステップから出力されたビデオ信号に対し
てDCT演算を行いDCT係数を生成するDCTのステ
ップと、DCTのステップにより生成されたDCT係数
を量子化する量子化のステップと、量子化のステップで
量子化されたDCT係数を記録媒体に記録する記録のス
テップとを有し、量子化のステップは、インターフェイ
ス選択のステップによりアナログインターフェイス手段
が選択された場合には、符号量制御に基づく量子化スケ
ール値で量子化を行い、インターフェイス選択のステッ
プによりディジタルインターフェイス手段が選択された
場合には、バックサーチのステップによる判定結果に基
づき前回の符号化の際に用いられた量子化スケール値を
用いて量子化を行うようにしたことを特徴とする記録方
法である。
【0019】また、この発明は、入力されたビデオ信号
に対してDCT演算を行い得られたDCT係数を量子化
して圧縮符号化して記録媒体に記録し、圧縮符号化され
て記録媒体に記録されたDCT係数を再生する記録再生
装置において、アナログ方式のビデオ信号が入力され、
入力されたアナログ方式のビデオ信号をディジタル方式
のビデオ信号に変換して出力するアナログインターフェ
イス手段と、ディジタル方式のビデオ信号が入力される
ディジタルインターフェイス手段と、アナログインター
フェイス手段およびディジタルインターフェイス手段の
うち何れかを選択し、選択された側からのビデオ信号を
出力するインターフェイス選択手段と、インターフェイ
ス選択手段から出力されたビデオ信号に対してDCT演
算を行い生成されたDCT係数に対し、それぞれ異なる
量子化スケール値を用いて多段階の量子化を行い、多段
階の量子化による演算結果のうちDCT係数のAC係数
を量子化スケール値で除算して得られる値の小数部を多
段階の量子化の異なる量子化スケール値のそれぞれにつ
いて積算し、積算の積算結果に基づいて前回の符号化の
際に用いられた量子化スケール値を判定するバックサー
チ手段と、インターフェイス選択手段から出力されたビ
デオ信号に対してDCT演算を行いDCT係数を生成す
るDCT手段と、DCT手段により生成されたDCT係
数を量子化する量子化手段と、量子化手段で量子化され
たDCT係数を記録媒体に記録する記録手段と、記録媒
体に記録されたDCT係数を再生する再生手段とを有
し、量子化手段は、インターフェイス選択手段によりア
ナログインターフェイス手段が選択された場合には、符
号量制御に基づく量子化スケール値で量子化を行い、イ
ンターフェイス選択手段によりディジタルインターフェ
イス手段が選択された場合には、バックサーチ手段によ
る判定結果に基づき前回の符号化の際に用いられた量子
化スケール値を用いて量子化を行うようにしたことを特
徴とする記録再生装置である。
【0020】また、この発明は、入力されたビデオ信号
に対してDCT演算を行い得られたDCT係数を量子化
して圧縮符号化して記録媒体に記録し、圧縮符号化され
て記録媒体に記録されたDCT係数を再生する記録再生
方法において、アナログ方式のビデオ信号が入力され、
入力されたアナログ方式のビデオ信号をディジタル方式
のビデオ信号に変換してアナログインターフェイス手段
から出力するステップと、ディジタル方式のビデオ信号
がディジタルインターフェイス手段に入力されるステッ
プと、アナログインターフェイス手段およびディジタル
インターフェイス手段のうち何れかを選択し、選択され
た側からのビデオ信号を出力するインターフェイス選択
のステップと、インターフェイス選択のステップから出
力されたビデオ信号に対してDCT演算を行い生成され
たDCT係数に対し、それぞれ異なる量子化スケール値
を用いて多段階の量子化を行い、多段階の量子化による
演算結果のうちDCT係数のAC係数を量子化スケール
値で除算して得られる値の小数部を多段階の量子化の異
なる量子化スケール値のそれぞれについて積算し、積算
の積算結果に基づいて前回の符号化の際に用いられた量
子化スケール値を判定するバックサーチのステップと、
インターフェイス選択のステップから出力されたビデオ
信号に対してDCT演算を行いDCT係数を生成するD
CTのステップと、DCTのステップにより生成された
DCT係数を量子化する量子化のステップと、量子化の
ステップで量子化されたDCT係数を記録媒体に記録す
る記録のステップと、記録媒体に記録されたDCT係数
を再生する再生手段とを有し、量子化のステップは、イ
ンターフェイス選択のステップによりアナログインター
フェイス手段が選択された場合には、符号量制御に基づ
く量子化スケール値で量子化を行い、インターフェイス
選択のステップによりディジタルインターフェイス手段
が選択された場合には、バックサーチのステップによる
判定結果に基づき前回の符号化の際に用いられた量子化
スケール値を用いて量子化を行うようにしたことを特徴
とする記録再生方法である。
【0021】上述したように、請求項1および4に記載
の発明は、アナログインターフェイスおよびディジタル
インターフェイスのうち選択された側から出力されたビ
デオ信号に対してDCT演算を行い生成されたDCT係
数に対し、それぞれ異なる量子化スケール値を用いて多
段階の量子化を行い、多段階の量子化による演算結果の
うちDCT係数のAC係数を量子化スケール値で除算し
て得られる値の小数部を多段階の量子化の異なる量子化
スケール値のそれぞれについて積算し、積算の積算結果
に基づいて前回の符号化の際に用いられた量子化スケー
ル値を判定してバックサーチを行い、アナログインター
フェイスおよびディジタルインターフェイスのうち選択
された側から出力されたビデオ信号に対してDCT演算
を行い生成されたDCT係数を量子化し、量子化の際
に、アナログインターフェイスが選択された場合には、
符号量制御に基づく量子化スケール値で量子化を行い、
ディジタルインターフェイスが選択された場合には、バ
ックサーチによる判定結果に基づき前回の符号化の際に
用いられた量子化スケール値を用いて量子化を行うよう
にしているため、アナログインターフェイスが選択され
た際の量子化に、バックサーチによる判定結果が用いら
れない。
【0022】また、請求項5および8に記載の発明は、
アナログインターフェイスおよびディジタルインターフ
ェイスのうち選択された側から出力されたビデオ信号に
対してDCT演算を行い生成されたDCT係数に対し、
それぞれ異なる量子化スケール値を用いて多段階の量子
化を行い、多段階の量子化による演算結果のうちDCT
係数のAC係数を量子化スケール値で除算して得られる
値の小数部を多段階の量子化の異なる量子化スケール値
のそれぞれについて積算し、積算の積算結果に基づいて
前回の符号化の際に用いられた量子化スケール値を判定
してバックサーチを行い、アナログインターフェイスお
よびディジタルインターフェイスのうち選択された側か
ら出力されたビデオ信号に対してDCT演算を行い生成
されたDCT係数を量子化し、量子化の際に、アナログ
インターフェイスが選択された場合には、符号量制御に
基づく量子化スケール値で量子化を行い、ディジタルイ
ンターフェイスが選択された場合には、バックサーチに
よる判定結果に基づき前回の符号化の際に用いられた量
子化スケール値を用いて量子化を行い、量子化されたD
CT係数を記録媒体に記録するため、アナログインター
フェイスが選択された場合に、バックサーチによる判定
結果を用いないで量子化されたDCT係数が記録媒体に
記録される。
【0023】また、請求項9および12に記載の発明
は、アナログインターフェイスおよびディジタルインタ
ーフェイスのうち選択された側から出力されたビデオ信
号に対してDCT演算を行い生成されたDCT係数に対
し、それぞれ異なる量子化スケール値を用いて多段階の
量子化を行い、多段階の量子化による演算結果のうちD
CT係数のAC係数を量子化スケール値で除算して得ら
れる値の小数部を多段階の量子化の異なる量子化スケー
ル値のそれぞれについて積算し、積算の積算結果に基づ
いて前回の符号化の際に用いられた量子化スケール値を
判定してバックサーチを行い、アナログインターフェイ
スおよびディジタルインターフェイスのうち選択された
側から出力されたビデオ信号に対してDCT演算を行い
生成されたDCT係数を量子化し、量子化の際に、アナ
ログインターフェイスが選択された場合には、符号量制
御に基づく量子化スケール値で量子化を行い、ディジタ
ルインターフェイスが選択された場合には、バックサー
チによる判定結果に基づき前回の符号化の際に用いられ
た量子化スケール値を用いて量子化を行い、量子化され
たDCT係数を記録媒体に記録し、記録されたDCT係
数を再生するため、記録時にアナログインターフェイス
が選択された場合でも、バックサーチによる判定結果を
用いないで量子化されたDCT係数が記録媒体から再生
される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態に
ついて説明する。この発明では、入力インターフェイス
としてディジタルインターフェイスが選択された場合に
は、例えばMPEG2による量子化過程で発生する小数
部を用いて前回の符号化における量子化スケール値を検
出し、検出された量子化スケール値を用いて今回の符号
化を行い、入力インターフェイスにアナログインターフ
ェイスが選択された場合には、前回の符号化における量
子化スケール値を用いずに今回の符号化を行う。
【0025】この発明では、このように、ディジタルイ
ンターフェイスが選択された場合と、アナログインター
フェイスが選択された場合とで処理を異ならせること
で、アナログ回路特有の不安定要因に基づく、前回の符
号化における量子化スケール値を誤検出することを防
ぐ。
【0026】なお、従来技術でも述べたが、圧縮符号化
されたビデオデータを編集する場合などでは、ビデオデ
ータは、一旦圧縮符号化を解かれベースバンドのビデオ
データに復号され、例えば単純ダビングなどの編集処理
をされ、その後、再び圧縮符号化され、例えば記録媒体
に記録される。上述の「前回の符号化」とは、ベースバ
ンドのビデオデータに復号される直前の圧縮符号化に対
応し、「今回の符号化」は、ベースバンド信号に復号さ
れたビデオデータに対して再びなされる圧縮符号化に対
応する。
【0027】この実施の一形態において、前回の符号化
における量子化スケール値の検出は、以下に示す手順で
行われる。
【0028】(1)量子化過程で発生する余りではな
く、小数部を用いて前回の符号化における量子化スケー
ル値を検出する。 (2)検出精度を高めるため、マクロブロック毎にY/
Cb/Crの全てのDCTブロックの、DC成分を除く
全てのAC係数を対象として量子化演算処理を行い、
(1)の小数部を累積して判定する。例えば、クロマフ
ォーマットが4:2:2の場合は、63×8DCTブロ
ック=504係数であるので、(1)の小数部を504
係数分累積して判定する。 (3)単純ダビング時には、前回の符号化における量子
化スケール値あるいはその約数となる量子化スケール値
では、DCT係数は割り切れるので、その小数部の累積
値は「0」となる。したがって、小数部の累積値が
「0」となる量子化スケール値の中で、最大の量子化ス
ケール値を選択することで、前回の符号化における量子
化スケール値を検出することが可能となる。 (4)ただし、実際のハードウェアなどでは、quantize
r-matrixによる量子化、DCT/逆DCTを含めた演算
精度長は有限であることなどから、小数部の累積値は
「0」とはならないことがある。そこで、(2)の小数
部の累積値がパラメータ設定値より小さい場合には、D
CT係数はその量子化スケール値で割り切れるとして判
定する。 (5)このようなバックサーチの判定は、入力インター
フェイスとしてディジタルインターフェイスが選択され
た場合に、入力データを構成する全てのマクロブロック
に対して、このようなバックサーチの判定を行う。 (6)入力インターフェイスとしてアナログインターフ
ェイスが選択された場合には、このようなバックサーチ
の判定を行わない。
【0029】なお、以下に説明する実施の一形態は、こ
の発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の
限定が付されているが、この発明の範囲は、以下の説明
において、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、
これらの態様に限定されないものとする。
【0030】次に、この発明の実施の一形態について説
明する。図1は、この発明の実施の一形態が適用された
ディジタルVTRの一例の構成を示す。このディジタル
VTRは、MPEG方式により圧縮符号化されたディジ
タルビデオ信号を記録媒体に直接的に記録することがで
きるようにしたものである。
【0031】先ず、このディジタルVTRにおける記録
系の構成および処理動作について説明する。この記録系
に外部より入力される信号は、SDI(Serial Data Int
erface)信号およびSDTI(Serial Data Transport In
terface)信号の2種類のシリアルディジタルインターフ
ェイス信号、アナログインターフェイス信号および制御
信号である外部基準信号REFである。
【0032】なお、SDIは、(4:2:2)コンポー
ネントビデオ信号とディジタルオーディオ信号と付加的
データとを伝送するために、SMPTEによって規定さ
れたインターフェイスである。また、SDTIは、ディ
ジタルビデオ信号がMPEG方式で圧縮符号化されたス
トリームであるMPEGエレメンタリストリーム(以
下、MPEG ESと称する)が伝送されるインターフ
ェイスである。ESは、4:2:2のコンポーネントで
あり、また、上述したように、全てIピクチャのストリ
ームであり、1GOP=1ピクチャの関係を有する。S
DTI−CP(Content Package)のフォーマットでは、
MPEG ESがアクセスユニットへ分離され、また、
フレーム単位のパケットにパッキングされている。SD
TI−CPでは、十分な伝送帯域(クロックレートで2
7MHzまたは36MHz、ストリームビットレートで27
0M bpsまたは360M bps)を使用しており、1フレ
ーム期間で、バースト的にESを送ることが可能であ
る。
【0033】SDIにより伝送されるSDI信号は、S
DI入力部101に入力される。また、アナログビデオ
信号からなるアナログ入力信号がアナログ入力部120
に入力される。アナログ入力部120では、入力された
アナログ入力信号をディジタル信号に変換し、例えば上
述のSDIフォーマットにマッピングして出力する。ア
ナログ入力信号が変換されSDIフォーマットにマッピ
ングされたこのSDI信号は、SDI入力部101に供
給される。
【0034】SDI入力部101は、アナログ入力部1
20から供給されたSDI信号と、外部からSDI入力
部101に対して直接的に供給されたSDI信号とを、
入力セレクト信号に基づき選択する。詳細は後述する
が、入力セレクト信号は、操作パネル122に対する操
作に応じて、システムコントローラ117から供給され
る制御信号である。SDI入力部101では、入力セレ
クト信号に基づき選択されたSDI信号をシリアル信号
からパラレル信号に変換して出力すると共に、SDI信
号に含まれる入力の位相基準である入力同期信号を抽出
し、タイミングジェネレータTG102に出力する。
【0035】また、SDI入力部101は、変換したパ
ラレル信号からビデオ信号とオーディオ信号とを分離す
る。分離されたビデオ入力信号とオーディオ入力信号
は、それぞれMPEGエンコーダ103とディレイ回路
104に出力される。
【0036】タイミングジェネレータTG102は、入
力された外部基準信号REFから基準同期信号を抽出す
る。タイミングジェネレータTG102では、この基準
同期信号とSDI入力部101から供給された入力同期
信号とのうち、所定に指定された基準信号に同期して、
このディジタルVTRで必要なタイミング信号を生成
し、タイミングパルスとして各ブロックに供給する。
【0037】MPEGエンコーダ103は、入力された
ビデオ入力信号を、DCT変換して係数データに変換
し、係数データを量子化した後、可変長符号化する。M
PEGエンコーダ103から出力される可変長符号化
(VLC)データは、MPEG2に準拠したエレメンタ
リストリーム(ES)である。この出力は、記録側のマ
ルチフォーマットコンバータ(以下、記録側MFCと称
する)106の一方の入力端に供給される。
【0038】なお、この実施の一形態では、MPEGエ
ンコーダ103において、前回の符号化における量子化
スケール値を検出するバックサーチを行い、バックサー
チで検出された量子化スケール値で以て今回のMPEG
エンコーダ103での符号化を行うことができるように
されている。また、詳細は後述するが、このバックサー
チ処理は、ビデオ信号の入力インターフェイスとしてデ
ィジタルインターフェイスが選択された場合に行われ、
アナログインターフェイスが選択されたときは、行われ
ないように制御される。このバックサーチ処理のON/
OFFは、後述する操作パネル122の操作に応じてシ
スコン117から出力されるバックサーチOFF信号に
より制御される。
【0039】ディレイ回路104は、入力されたオーデ
ィオ入力信号を、非圧縮データのままで、MPEGエン
コーダ103でのビデオ信号に対する処理のディレイに
合わせるためのディレイラインの働きをするものであ
る。このディレイ回路104で所定に遅延されたオーデ
ィオ信号は、ECCエンコーダ107に出力される。こ
れは、この実施の一形態によるディジタルVTRにおい
て、オーディオ信号が非圧縮信号として扱われるためで
ある。
【0040】外部からSDTIにより伝送され供給され
たSDTI信号は、SDTI入力部105に入力され
る。SDTI信号は、SDTI入力部105で同期検出
される。そして、バッファに一旦溜め込まれ、エレメン
タリストリームが抜き出される。抜き出されたエレメン
タリストリームは、記録側MFC106の他方の入力端
に供給される。同期検出されて得られた同期信号は、上
述したタイミングジェネレータTG102に供給される
(図示しない)。
【0041】なお、SDTI入力部105では、さら
に、入力されたSDTI信号からディジタルオーディオ
信号を抽出する。抽出されたディジタルオーディオ信号
は、ECCエンコーダ107に供給される。
【0042】このように、この実施の一形態によるディ
ジタルVTRは、SDI入力部101から入力されるベ
ースバンドのビデオ信号と独立して、MPEG ESを
直接的に入力することができる。
【0043】記録側MFC回路106は、ストリームコ
ンバータとセレクタとを有し、SDI入力部101およ
びSDTI入力部105から供給されたMPEG ES
のうち、何れかが選択され、選択されたMPEG ES
のDCT係数を、1マクロブロックを構成する複数のD
CTブロックを通して周波数成分毎にまとめ、まとめた
周波数成分を低周波数成分から順に並び替える。MPE
G ESの係数が並べ替えられたストリームを、以下、
変換エレメンタリストリームと称する。このようにMP
EG ESを再配置することにより、サーチ再生時にも
なるべく多くのDC係数と低次のAC係数を拾い、サー
チ画の品位向上に貢献している。変換エレメンタリスト
リームは、ECCエンコーダ107に供給される。
【0044】ECCエンコーダ107は、大容量のメイ
ンメモリが接続され(図示しない)、パッキングおよび
シャフリング部、オーディオ用外符号エンコーダ、ビデ
オ用外符号エンコーダ、内符号エンコーダ、オーディオ
用シャフリング部およびビデオ用シャフリング部などを
内蔵する。また、ECCエンコーダ107は、シンクブ
ロック単位でIDを付加する回路や、同期信号を付加す
る回路を含む。なお、実施の第1の形態では、ビデオ信
号およびオーディオ信号に対するエラー訂正符号として
は、積符号が使用される。積符号は、ビデオ信号または
オーディオ信号の2次元配列の縦方向に外符号の符号化
を行い、その横方向に内符号の符号化を行い、データシ
ンボルを2重に符号化するものである。外符号および内
符号としては、リードソロモンコード(Reed-Solomon co
de) を使用できる。
【0045】ECCエンコーダ107には、MFC回路
106から出力された変換エレメンタリストリームが供
給されると共に、SDTI入力部105およびディレイ
回路104から出力されたオーディオ信号が供給され
る。ECCエンコーダ107では、供給された変換エレ
メンタリストリーム及びオーディオ信号に対してシャフ
リング及びエラー訂正符号化を施し、シンクブロック毎
にIDおよび同期信号を付加し記録データとして出力す
る。
【0046】ECCエンコーダ107から出力された記
録データは、記録アンプを含むイコライザEQ108で
記録RF信号に変換される。記録RF信号は、回転ヘッ
ドが所定に設けられた回転ドラム109に供給され、磁
気テープ110上に記録される。回転ドラム109に
は、実際には、隣接するトラックを形成するヘッドのア
ジマスが互いに異なる複数の磁気ヘッドが取り付けられ
ている。
【0047】記録データに対して必要に応じてスクラン
ブル処理を行っても良い。また、記録時にディジタル変
調を行っても良く、さらに、パーシャル・レスポンスク
ラス4とビタビ符号を使用しても良い。なお、イコライ
ザ108は、記録側の構成と再生側の構成とを共に含
む。
【0048】次に、このディジタルVTRにおける再生
系の構成および処理動作について説明する。再生時に
は、磁気テープ110から回転ドラム109で再生され
た再生信号が再生アンプなどを含むイコライザ108の
再生側の構成に供給される。イコライザ108では、再
生信号に対して、等化や波形整形などがなされる。ま
た、ディジタル変調の復調、ビタビ復号等が必要に応じ
てなされる。イコライザ108の出力は、ECCデコー
ダ111に供給される。
【0049】ECCデコーダ111は、上述したECC
エンコーダ107と逆の処理を行うもので、大容量のメ
インメモリと、内符号デコーダ、オーディオ用およびビ
デオ用それぞれのデシャフリング部ならびに外符号デコ
ーダを含む。さらに、ECCデコーダ111は、ビデオ
用として、デシャフリングおよびデパッキング部、デー
タ補間部を含む。同様に、オーディオ用として、オーデ
ィオAUX分離部とデータ補間部を含む。
【0050】ECCデコーダ111では、再生データに
対して同期検出を行い、シンクブロックの先頭に付加さ
れている同期信号を検出してシンクブロックを切り出
す。再生データは、シンクブロック毎の内符号のエラー
訂正がなされ、その後、シンクブロックに対してID補
間処理がなされる。IDが補間された再生データは、ビ
デオデータとオーディオデータとに分離される。ビデオ
データおよびオーディオデータは、それぞれデシャフリ
ング処理され、記録時にシャフリングされたデータ順が
元に戻される。デシャフリングされたデータは、それぞ
れ外符号のエラー訂正が行われる。
【0051】ECCデコーダ111において、エラー訂
正能力を超え、訂正できないエラーがあるデータに関し
ては、エラーフラグがセットされる。ここで、ビデオデ
ータのエラーに関しては、エラーを含むデータを指し示
す信号ERRが出力される。
【0052】エラー訂正された再生オーディオデータ
は、SDTI出力部115に供給されると共に、ディレ
イ回路114で所定の遅延を与えられてSDI出力部1
16に供給される。ディレイ回路114は、後述するM
PEGデコーダ113でのビデオデータの処理による遅
延を吸収するために設けられる。
【0053】一方、エラー訂正されたビデオデータは、
再生変換エレメンタリストリームとして再生側MFC回
路112に供給される。上述した信号ERRも、再生側
MFC回路112に供給される。再生側MFC112
は、上述した記録側MFC106と逆の処理を行うもの
であって、ストリームコンバータを含む。ストリームコ
ンバータでは、記録側のストリームコンバータと逆の処
理がなされる。すなわち、DCTブロックに跨がって周
波数成分毎に並べられていたDCT係数を、DCTブロ
ック毎に並び替える。これにより、再生信号がMPEG
2に準拠したエレメンタリストリームに変換される。こ
のとき、ECCデコーダ111から信号ERRが供給さ
れた場合は、対応するデータをMPEG2に完全に準拠
する信号に置き換えて出力する。
【0054】再生側MFC回路112から出力されたM
PEG ESは、MPEGデコーダ113およびSDT
I出力部115に供給される。MPEGデコーダ113
は、供給されたMPEG ESを復号し、非圧縮の元の
ビデオ信号に戻す。すなわち、MPEGデコーダ112
は、供給されたMPEG ESに対して逆量子化処理
と、逆DCT処理とを施す。復号されたビデオ信号は、
SDI出力部116に供給される。
【0055】上述したように、SDI出力部116に
は、ECCデコーダ111でビデオデータと分離された
オーディオデータがディレイ114を介して供給されて
いる。SDI出力部116では、供給されたビデオデー
タとオーディオデータとを、SDIのフォーマットにマ
ッピングし、SDIフォーマットのデータ構造を有する
SDI信号へ変換される。このSDI信号が外部に出力
される。
【0056】一方、SDTI出力部115には、上述し
たように、ECCデコーダ111でビデオデータと分離
されたオーディオデータが供給されている。SDTI出
力部115では、供給された、エレメンタリストリーム
としてのビデオデータと、オーディオデータとをSDT
Iのフォーマットにマッピングし、SDTIフォーマッ
トのデータ構造を有するSDTI信号へ変換されるこの
SDTI信号が外部に出力される。
【0057】なお、システムコントローラ117(以
下、シスコン117と略称する)は、例えばマイクロコ
ンピュータからなり、信号SY_IOにより各ブロック
と通信を行うことにより、このディジタルVTRの全体
の動作を制御する。また、操作パネル122に設けられ
たスイッチ類が操作されると、操作に応じた制御信号が
シスコン117に供給される。この制御信号に基づき、
このディジタルVTRでの記録、再生などの動作がシス
コン117により制御される。
【0058】操作パネル122に対する所定の操作によ
り、シスコン117から入力セレクト信号およびバック
サーチOFF信号が出力される。入力セレクト信号は、
SDI入力部101に供給され、SDI入力部101に
おけるアナログインターフェイスおよびディジタルイン
ターフェイスのうち、入力インターフェイスとして何れ
を用いるかが選択される。
【0059】また、バックサーチOFF信号は、MPE
Gエンコーダ103に供給される。MPEGエンコーダ
103では、このバックサーチOFF信号によりバック
サーチのON/OFFが制御される。バックサーチOF
F信号により、入力インターフェイスとしてアナログイ
ンターフェイスが選択された場合には、バックサーチが
無効とされ、ディジタルインターフェイスが選択された
場合には、バックサーチが有効とされる。なお、入力セ
レクト信号およびバックサーチOFF信号は、共通の信
号とすることもできる。
【0060】サーボ118は、信号SY_SVによりシ
スコン117と互いに通信を行いながら、信号SV_I
Oにより、磁気テープ110の走行制御や回転ドラム1
09の駆動制御などを行う。
【0061】図2は、上述したMPEGエンコーダ10
3の一例の構成を、より詳細に示す。MPEGエンコー
ダ103は、入力フィールドアクティビティ平均化処理
部103A、プリエンコード処理部103Bおよびエン
コード部103Cからなる。入力フィールドアクティビ
ティ平均化処理部103Aでは、入力されたビデオデー
タのアクティビティ(重み付け係数)の平均値が求めら
れてプリエンコード処理部103Bに渡される。プリエ
ンコード処理部103Bでは、このアクティビティの平
均値を用いて入力ビデオデータの量子化による発生符号
量が見積もられる。この見積もり結果に基づき、エンコ
ード部103Cにおいて、符号量制御しながら入力ビデ
オデータに対する実際の量子化が行われ、量子化された
ビデオデータに対しさらに可変長符号化がなされ、MP
EG ESとされて出力される。
【0062】なお、タイミングジェネレータTG220
は、例えば図1のタイミングジェネレータTG103か
ら供給された水平同期信号HD、垂直同期信号VDおよ
びフィールド同期信号FLDに基づき、MPEGエンコ
ーダ103内で必要とされるタイミング信号を生成し出
力する。また、CPU I/Fブロック221は、図1
のシスコン117とのインターフェイスであり、CPU
I/Fブロック221を介してやりとりされた制御信
号やデータにより、MPEGエンコーダ103における
動作が制御される。
【0063】先ず、入力フィールドアクティビティ平均
化処理部103Aの処理について説明する。SDI入力
部101において、操作パネル122の操作に応じてシ
スコン117から出力される入力セレクト信号に基づ
き、ビデオ信号の入力インターフェイスとして、アナロ
グ入力部120を介して入力されるアナログインターフ
ェイスおよびSDI入力部101に直接的に入力される
ディジタルインターフェイスの何方を用いるかが選択さ
れる。
【0064】SDI入力部101から出力されMPEG
エンコーダ103に入力されたビデオデータは、入力部
201に供給され、メインメモリ203に格納するのに
適したインターフェイスに変換されると共に、パリティ
チェックがなされる。入力部201から出力されたビデ
オデータは、ヘッダ作成部202に供給され、垂直ブラ
ンキング区間などを利用してMPEGにおける、sequen
ce_header 、 quantizer_matrix、 gop_header などの
各ヘッダが抽出される。抽出された各ヘッダは、メイン
メモリ203に格納される。これらのヘッダは、主に、
CPU I/Fブロック221から指定される。また、
ヘッダ作成部202において、垂直ブランキング区間以
外では、入力部201から供給されたビデオデータがメ
インメモリ203に格納される。
【0065】メインメモリ203は、画像のフレームメ
モリであり、ビデオデータの再配列やシステムディレイ
の吸収などが行われる。ビデオデータの再配列は、例え
ば図示されないアドレスコントローラによりメインメモ
リ203からの読み出しアドレスを制御されることによ
りなされる。なお、図中、メインメモリ203のブロッ
ク中に記載される8ライン、0.5フレームおよび1フ
レームは、ディレイ値であり、メインメモリ203から
のリードタイミングが示される。これらは、タイミング
ジェネレータTG220の指令に基づき適切に制御され
る。
【0066】ラスタスキャン/ブロックスキャン変換部
204は、ライン毎にメインメモリ203に格納された
ビデオデータを、MPEGで扱うマクロブロック毎に切
り出して後段のアクティビティ部205に送る。
【0067】MPEGで扱うマクロブロックは、16画
素×16ラインのマトリクスである。一方、このMPE
Gエンコーダ103では、第1フィールドだけによるア
クティビティを求める処理を行う。そのため、第1フィ
ールドの8ラインまでがメインメモリ203に格納され
た時点で処理を開始することができる。なお、実際に
は、タイミングジェネレータTG220からの指令にて
処理が適切に開始される。
【0068】アクティビティ部205は、マクロブロッ
ク毎のアクティビティを計算する。このMPEGエンコ
ーダ103においては、第1フィールドだけからアクテ
ィビティが計算され、その計算結果がフィールドアクテ
ィビティ信号field_actとして出力される。信号field_a
ctは、平均化部206に供給され、1フィールド分が積
算され、その平均値avg_actが求められる。平均値avg_a
ctは、後述するプリエンコード処理部103Bのアクテ
ィビティ部209に供給される。アクティビティ部20
9では、この平均値avg_actを用いてプリエンコード処
理が行われる。
【0069】したがって、第1フィールドにおけるアク
ティビティの平均値が判明した後、その平均値を用い
て、適応量子化を考慮したプリエンコード処理を行うこ
とが可能となる。
【0070】次に、プリエンコード処理部103Bにつ
いて説明する。ラスタスキャン/ブロックスキャン変換
部207Aは、上述したラスタスキャン/ブロックスキ
ャン変換部204と基本的には同様の処理を行う。但
し、このラスタスキャン/ブロックスキャン変換部20
7Aは、符号量の見積もりを行うプリエンコード処理の
ために行われるため、第1フィールドおよび第2フィー
ルドのビデオデータが共に必要とされる。そのため、ラ
スタスキャン/ブロックスキャン変換部207Aでは、
第2フィールドの8ラインまでがメインメモリ203に
格納された時点で、MPEGで扱う16画素×16ライ
ンのサイズのマクロブロックを構成することが可能とな
り、この時点で処理を開始することができる。なお、実
際には、タイミングジェネレータTG220からの指令
によって、処理が適切に開始される。
【0071】ラスタスキャン/ブロックスキャン変換部
207Aから出力されたビデオデータは、DCTモード
部208に供給される。DCTモード部208は、フィ
ールドDCT符号化モードか、またはフレームDCT符
号化モードかの何れを用いて符号化するかを決める。
【0072】ここでは、実際に符号化するのではなく、
垂直方向に隣接した画素間差分値の絶対値和をフィール
ドDCT符号化モードで計算したものと、フレームDC
T符号化モードで計算したものとが比較され、その値が
小さい符号化モードが選択される。選択結果は、DCT
モードタイプデータdct_typとしてストリーム中に一時
的にフラグとして挿入され、後段に伝えられる。
【0073】アクティビティ部209は、上述したアク
ティビティ部部205と、基本的には同様の処理を行
う。ただし、このアクティビティ部209では、上述の
ように、プリエンコード処理を行うためのもので、第1
フィールドおよび第2フィールドのデータが共に用いら
れて、マクロブロック毎のアクティビティが計算され
る。アクティビティを求めた後に、上述した平均化部2
06から得られるフィールドアクティビティの平均値av
g_actを用いて、正規化アクティビティNactが求められ
る。正規化アクティビティNactは、正規化アクティビテ
ィデータnorm_actとしてストリーム中に一時的にフラグ
として挿入され、後段に伝えられる。
【0074】アクティビティ部209の出力は、DCT
部210Aに供給される。DCT部210Aでは、供給
されたマクロブロックを8画素×8画素からなるDCT
ブロックに分割し、DCTブロックに対して2次元DC
Tが行われ、DCT係数が生成される。DCT係数は、
量子化テーブル部211Aに供給される。
【0075】量子化テーブル部211Aでは、DCT部
210Aで変換されたDCT係数に対して量子化マトリ
クス(quantizer_matrix)による量子化が行われる。量子
化テーブル部211Aの出力は、複数のQ_n(量子
化)部212、212、・・・、VLC部213、21
3、・・・、積算部Σ214、214、・・・、ならび
に、積算部Σ215、215、・・・とからなる多段階
の量子化部に供給される。量子化テーブル部211Aで
量子化されたDCT係数は、この多段階ステップの量子
化部で多段階に量子化される。
【0076】DCT係数は、Q_n部212、212、
・・・において、それぞれ異なった量子化スケール(qua
ntizer_scale)値Qを用いて量子化される。なお、量子
化スケール値Qの値は、例えばMPEG2の規格によっ
て予め決められており、Q_n部212、212、・・
・は、この規格に基づき、例えば31個の量子化器で構
成される。各量子化器にそれぞれに割り振られた量子化
スケール値Qを用いて、DCT係数の量子化が合計で3
1ステップ行われる。
【0077】Q_n部212、212、・・・における
量子化の結果は、整数部と小数部とに分けられて出力さ
れる。整数部は、量子化スケール値Q毎のDCT係数と
してVLC部213、213、・・・にそれぞれ供給さ
れる。一方、小数部は、積算部Σ231に供給される。
積算部Σ231は、図2では省略されているが、実際に
はQ_n部212、212、・・・のそれぞれに対応し
て設けられ、Q_n部212、212、・・・から出力
された小数部がそれぞれ積算される。
【0078】積算部Σ231で積算された積算値は、そ
れぞれバックサーチ検出部233に供給される。詳細は
後述するが、バックサーチ検出部233では、供給され
た積算値に基づき前回の符号化の際に用いられた量子化
スケール値Qを検出する。検出された量子化スケール値
Qは、レートコントロール部217に供給される。な
お、実際には、バックサーチ検出部233で検出された
量子化スケール値Qは、後述する積算部Σ214、21
4、・・・による発生符号量と共にメインメモリ203
に供給され、ストリーム中に一時的にフラグとして挿入
され、後段に伝えられる。
【0079】VLC部213、213、・・・では、そ
れぞれ対応するQ_n部212、212、・・・から供
給されたDCT係数に対し、ジグザグスキャンなどのス
キャニングが施され、2次元ハフマンコードなどに基づ
くVLCテーブルが参照されてそれぞれ可変長符号化さ
れる。
【0080】VLC部213、213、・・・で可変長
符号化されたデータは、それぞれ対応する積算部Σ21
4、214、・・・に供給され、それぞれマクロブロッ
ク毎に発生符号量が積算される。マクロブロック毎の発
生符号量は、各量子化スケール値Q毎にメインメモリ2
03に供給され、ストリーム中に一時的にフラグとして
挿入され、後段に伝えられる。上述のように31種類の
量子化器を用いる場合には、それぞれに対応する31種
類の発生符号量がマクロブロック毎に得られることにな
る。
【0081】また、積算部Σ214、214、・・・か
ら出力されたマクロブロック毎の発生符号量は、それぞ
れ積算部Σ215、215、・・・に供給される。積算
部Σ215、215、・・・は、アクティビティ部20
9で求めた正規化アクティビティデータnorm_actを用い
て、mquant = Q_n×norm_actとして求めた、視覚特性を
考慮したquantizer_scale(=mquant)で量子化した場
合のマクロブロック毎の発生符号量に対応する符号量
を、積算部Σ214で求めたマクロブロック毎の発生符
号量の中から選択し、それをフレーム分積算する。
【0082】積算部Σ215、215、・・・で量子化
スケール値Q毎にそれぞれフレーム分積算された値は、
そのフレームにおける発生符号量(フレームデータレー
ト)とされて、後述するレートコントロール部217に
供給される。なお、上述のように31種類の量子化器を
用いる場合には、それぞれに対応する31種類の発生符
号量がフレーム毎に得られることになる。
【0083】次に、エンコード処理部103Cについて
説明する。エンコード処理部103Cでは、最終的なエ
ンコード処理が行われる。上述したように、プリエンコ
ード処理部103Bにおいて、様々な量子化を行った場
合の1フレーム分の発生符号量が見積もられる。エンコ
ード処理部103Cでは、この1フレーム分で見積もら
れた発生符号量に基づき、予め設定された目標発生符号
量を絶対に超えないように、エンコードが行われ、MP
EG ESが出力される。
【0084】エンコード処理部103Cで用いられるデ
ータは、既にメインメモリ203に格納されているが、
上述したように、プリエンコード処理部103Bにより
様々な量子化を行った場合の1フレームにおける発生符
号量が見積もられた時点で処理を開始することができ
る。エンコード処理部103Cの各部における処理は、
上述と同様に、タイミングジェネレータTG220から
の指令に基づき適切に開始される。
【0085】メインメモリ203から読み出されたビデ
オデータは、ラスタスキャン/ブロックスキャン変換部
207Bにおいて、上述のラスタスキャン/ブロックス
キャン変換部207Aと同様の処理をされて16画素×
16ラインのマクロブロックが切り出される。切り出さ
れたマクロブロックは、DCTモード部216に供給さ
れる。
【0086】DCTモード部216では、、上述のDC
Tモード部208と同様に、フィールドDCT符号化モ
ードおよびフレームDCT符号化モードの内何れを用い
て符号化するかが決められる。このとき、既にDCTモ
ード部208において符号化モードが決められ、その結
果がDCTタイプデータdct_typとしてストリーム中に
一時的に挿入されている。DCTモード部216では、
ストリーム中に挿入されたこのDCTタイプデータdct_
typを検出し、検出されたDCTタイプデータdct_typに
基づきフィールド符号化モードおよびフレーム符号化モ
ードを切り換える。
【0087】DCTモード部216から出力されたマク
ロブロックは、DCT部210Bに供給され、上述のD
CT部210Aと全く同様にして8画素×8画素のDC
Tブロック単位で2次元DCTされる。
【0088】量子化テーブル部211Bは、上述の量子
化テーブル部211Aと全く同様にして、DCT部21
0Bで変換されたDCT係数に対して量子化マトリクス
による量子化が行われる。量子化テーブル部211Bで
量子化されたDCT係数は、レートコントロール部21
7に供給される。
【0089】レートコントロール部217では、上述し
たプリエンコード処理部103Bにおいて積算部Σ21
5、215、・・・で得られた、各量子化スケール値Q
毎のフレームデータレートの中から、所定に設定される
1フレーム当たりの最大発生符号量を超えないもので、
且つ、最も設定値に近いものが選択される。そして、選
択されたフレームデータレートに対応する量子化器にお
いて用いられたマクロブロック毎の量子化スケール(mqu
ant)が、ストリーム中に挿入された正規化アクティビテ
ィデータnorm_actから再度求められ、量子化部218に
供給される。このように、量子化の際の発生符号量が制
御される。
【0090】なお、1フレーム当たりの最大発生符号量
は、例えばシスコン117により設定され、CPU I
/F221を介してレートコントロール部217に伝え
られる。
【0091】また、この際、シスコン117で設定され
CPU I/F221を介して伝えられる、1フレーム
あたりの最大発生符号量との差分を超えない範囲で、マ
クロブロック毎に量子化スケール(mquant)の値を1サイ
ズ小さくするようにできる。これにより、シスコン11
7で設定されCPU I/F221を介して伝えられる
1フレーム当たりの最大発生符号量に近付け、高画質を
実現することが可能である。
【0092】なお、上述したように、レートコントロー
ル部217に対して、バックサーチ検出部233により
前回の符号化の際の量子化スケール値であると判定され
た量子化スケール値Qが供給される。レートコントロー
ル部217ににおいて、シスコン117からの指令によ
りバックサーチが有効にされている場合には、このバッ
クサーチにより検出された量子化スケール値Qと上述の
符号量制御による量子化スケール値Qとに基づき、量子
化部218に対して量子化スケール値Qが供給される。
【0093】例えば、バックサーチが有効にされている
場合には、バックサーチにより前回の符号化の際の量子
化スケール値Qが検出されたマクロブロックについて
は、その量子化スケール値Qが量子化部218に供給さ
れる。バックサーチにより前回の符号化の際の量子化ス
ケール値Qが検出されないマクロブロックについては、
上述した符号量制御により求められた量子化スケール値
Qが量子化部218に供給される。なお、バックサーチ
が有効にされている場合に量子化部218に供給される
量子化スケール値Qは、フレームデータレートなどを考
慮に入れながら、適宜、選択することができる。
【0094】一方、シスコン117により出力されるバ
ックサーチOFF信号によりバックサーチが無効にされ
ている場合は、バックサーチにより検出された量子化ス
ケール値Qは用いられず、上述の符号量制御により求め
られた量子化スケール値Qのみが量子化部218に供給
される。
【0095】量子化部218では、レートコントロール
部217により上述のようにして指定される量子化スケ
ール(quantizer_scale)Q値により、量子化テーブル部
211Bで量子化されたDCT係数の量子化が行われ
る。
【0096】バックサーチが無効にされている場合、レ
ートコントロール部217から与えられる量子化スケー
ル値Qは、正規化アクティビティデータnorm_actから求
められた量子化スケール(mquant)の値であるため、視覚
特性が考慮された適正量子化が行われることになる。ま
た、バックサーチが有効にされている場合、前回の符号
化の際に用いられたと判定された量子化スケール値Qに
より量子化がなされるため、単純ダビングなどによる画
質の劣化が抑えられる。
【0097】このようにして量子化部218で量子化さ
れたDCT係数は、VLC部219に供給される。量子
化されVLC部219に供給されたDCT係数は、ジグ
ザグスキャンなどのスキャンニングが施され、2次元ハ
フマンコードに基づくVLCテーブルが参照されてそれ
ぞれ可変長符号化される。さらに、可変長符号に対し
て、バイト単位で整列するようにビットシフトが施さ
れ、MPEG ESとされて出力される。
【0098】なお、上述では、MPEGエンコーダ10
3における処理がハードウェアにより行われるように説
明したが、これはこの例に限定されない。MPEGエン
コーダ103の処理は、ソフトウェアによっても同様に
実現可能なものである。例えば、コンピュータ装置にビ
デオ信号のアナログおよびディジタルの入力インターフ
ェイスを設け、コンピュータ上に搭載されたソフトウェ
アによりCPUおよびメモリなどを利用して実行するこ
とができる。また、上述のディジタルVTRの構成にお
いて、MPEGエンコーダ103をCPUおよびメモリ
に置き換えたような構成としてもよい。
【0099】図3〜図5は、MPEGエンコーダ103
の処理をソフトウェアで行う場合の一例のフローチャー
トである。これら図3〜図5のフローチャートによる処
理は、上述したハードウェアによる処理と同様なもので
あるので、以下では、ハードウェアにおける処理と対応
させながら、概略的に説明する。なお、図3〜図5にお
いて、符号AおよびBは、それぞれ対応する符号に処理
が移行することを示す。
【0100】図3に示されるステップS1〜S7は、上
述の入力フィールドアクティビティ平均化処理部103
Aによる処理に対応する。図4に示されるステップS1
1〜S21は、上述のプリエンコード処理部103Bに
対応する。また、図5に示されるステップS31〜S3
8は、上述のエンコード処理部103Cに対応する。
【0101】処理の開始に先んじて、ビデオ信号の入力
インターフェイスとしてアナログインターフェイスおよ
びディジタルインターフェイスのうち何れを用いるかが
選択される。選択結果は、例えばメモリに一旦格納され
る。
【0102】図3において、最初のステップS1で、ア
ナログインターフェイスおよびディジタルインターフェ
イスのうち選択された入力インターフェイスを介してビ
デオデータが取り込まれる。次のステップS2で、取り
込まれたビデオデータから、垂直ブランキング区間でM
PEGにおける各ヘッダが抽出されメモリに格納され
る。垂直ブランキング区間以外では、取り込まれたビデ
オデータがメモリに格納される。
【0103】ステップS3では、ビデオデータがラスタ
スキャンからブロックスキャンへと変換され、マクロブ
ロックが切り出される。これは、例えばメモリに格納さ
れたビデオデータを読み出す際の読み出しアドレスを制
御することでなされる。ステップS4で、マクロブロッ
クに切り出されたビデオデータに対して第1フィールド
によるアクティビティ計算がなされ、計算結果のアクテ
ィビティActibity(act)がステップS5で積算され、積
算値sumとしてメモリに格納される。これらステップS
3〜S5までの処理は、ステップS6において第1フィ
ールドの最終マクロブロックの処理が終了したと判断さ
れるまで繰り返される。すなわち、積算値sumは、1フ
ィールド分のマクロブロックのアクティビティの合計と
なる。
【0104】ステップS6において1フィールドの最終
マクロブロックまで処理が終了したと判断されたら、ス
テップS7で、メモリに格納された積算値sumが1フィ
ールド分のマクロブロック数で除され、1フィールド分
のアクティビティが平均化されたフィールドアクティビ
ティの平均値Actibity(avg_act)が求められ、メモリに
格納される。
【0105】フィールドアクティビティの平均値Actibi
ty(avg_act)が求められると、処理は図4のステップS
11に移行する。ステップS11では、上述のステップ
S3と同様に、メモリに格納されたビデオデータがラス
タスキャンからブロックスキャンへと変換され、マクロ
ブロックが切り出される。
【0106】次のステップS12で、DCTをフィール
ドDCT符号化モードおよびフレームDCT符号化モー
ドの何れで行うかが選択され、選択結果がDCTモード
タイプデータdct_typとしてメモリに格納される。ステ
ップS13では、第1および第2フィールドが共に用い
られて、マクロブロック毎のアクティビティが計算さ
れ、上述のステップS7で求められメモリに格納された
フィールドアクティビティの平均値Actibity(avg_act)
を用いて正規化アクティビティActibity(norm_act)が求
められる。求められた正規化アクティビティActibity(n
orm_act)は、メモリに格納される。
【0107】次のステップS14で、上述のステップS
11でビデオデータから切り出されたマクロブロックが
8画素×8画素からなるDCTブロックに分割され、こ
のDCTブロックに対して2次元DCTが行われる。2
次元DCTによりDCTブロックが変換されたDCT係
数は、ステップS15で量子化テーブル(quantizer_tab
le)による量子化がなされ、処理はステップS16に移
行される。
【0108】ステップS16〜S20の処理を、量子化
スケール(quantizer_scale)Qn値それぞれについて行
うように繰り返すことで、上述のQ_n部212、21
2、・・・、VLC部213、213、・・・、積算部
Σ214、214、・・・、ならびに、積算部Σ21
5、215、・・・に相当する処理が行われる。すなわ
ち、ステップS16で、DCT係数に対して量子化スケ
ール値Q=1での量子化が行われる。
【0109】ステップS16での量子化の際に、小数部
が量子化スケール値Q毎に積算される。積算された小数
部は、量子化スケール値Q毎およびマクロブロック毎に
メモリに格納される。
【0110】ステップS16で量子化されたDCT係数
は、ステップS17で、VLCテーブルが参照されて可
変長符号化される。そして、ステップS18で可変長符
号化によるマクロブロックにおける発生符号量が計算さ
れ、ステップS19で、ステップS18で求められたマ
クロブロック毎の発生符号量が1フレーム分、積算され
る。ステップS20で次の量子化スケール値Qがあるか
否かが判断され、次の量子化スケール値Qがあると判断
されたら、処理はステップS16に戻され、次の量子化
スケール値Qに基づく処理が行われる。量子化スケール
値Q毎の1フレーム分の発生符号量は、それぞれメモリ
に格納される。
【0111】ステップS20で、全ての量子化スケール
値Qの値についてフレームにおける発生符号量の積算値
が求められたとされれば、ステップS21で、1フレー
ムの最終マクロブロック(MB)まで処理が終了したか
どうかが判断され、最終マクロブロックまでの処理が終
了していなければ、処理がステップS11に戻される。
最終マクロブロックまでの処理が終了され1フレーム分
の発生符号量が見積もられれば、処理は図5のステップ
S31に移行され、実際のエンコード処理が行われる。
【0112】ステップS31では、上述のステップS1
1と同様に、メモリに格納されたビデオデータがラスタ
スキャンからブロックスキャンへと変換され、マクロブ
ロックが切り出される。次のステップS32では、上述
のステップS12でメモリに格納されたDCTモードタ
イプデータdct_typに基づきDCT符号化モードが設定
される。
【0113】ステップS33では、ステップS31でビ
デオデータから切り出されたマクロブロックが8画素×
8画素からなるDCTブロックに分割され、このDCT
ブロックに対して次元DCTが行われる。2次元DCT
によりDCTブロックが変換されたDCT係数は、ステ
ップS34で量子化テーブル(quantizer_table)による
量子化がなされ、処理はステップS35に移行される。
【0114】ステップS35では、上述したステップS
11〜S21において見積もられた、量子化スケール値
Q毎の1フレーム分の発生符号量に基づき、実際のエン
コード処理において発生される符号量の制御を行うため
に、後述するステップS36で用いられる量子化スケー
ル値Qがマクロブロック毎に設定される。
【0115】ここで、入力インターフェイスとしてディ
ジタルインターフェイスが選択されていれば、上述した
ステップS16でメモリに格納された、量子化スケール
値Q毎およびマクロブロック毎の、量子化の際の小数部
に基づき、バックサーチが行われる。バックサーチによ
り前回の符号化の際の量子化スケール値Qが検出されれ
ば、検出された量子化スケール値Qと符号量制御による
量子化スケール値Qとに基づき、ステップS36で用い
られる量子化スケール値Qの値が設定される。入力イン
ターフェイスとしてアナログインターフェイスが選択さ
れている場合には、バックサーチが行われない。
【0116】次のステップS36では、ステップS35
で設定された量子化スケール値Qを用いて、ステップS
34で量子化テーブルを用いて量子化されたDCT係数
の量子化が行われる。
【0117】ステップS36で量子化されたDCT係数
は、次のステップS37でVLCテーブルが参照され可
変長符号化される。そして、ステップS38で1フレー
ムの最終マクロブロックまで処理が行われたか否かが判
断され、1フレームの最終マクロブロックまで処理され
ていないと判断されれば、処理がステップS31に戻さ
れ、次のマクロブロックに対する量子化処理および可変
長符号化処理が行われる。一方、ステップS37で、1
フレームの最終マクロブロックまで処理が行われたと判
断されれば、1フレーム分のエンコード処理が終了した
とされる。
【0118】なお、上述では、ステップS11〜S21
までのプリエンコード処理と、ステップS31〜S38
までのエンコード処理とを別々の処理として説明した
が、これはこの例に限定されない。例えば、ステップS
11〜S21において発生符号量の見積もりにより得ら
れたデータをメモリに格納し、そこから実際のエンコー
ド処理により得られるデータを選択して取り出すように
する。これにより、ステップS31〜S38の処理をス
テップS11〜S21による処理に含まれるループとし
て組み込むことができる。
【0119】次に、上述のような構成のMPEGエンコ
ーダ103によるバックサーチ機能について、より詳細
に説明する。上述のように、この実施の一形態で用いら
れるバックサーチ機能は、逆量子化されたDCT係数が
量子化スケール値の整数倍になるという特徴を利用し
て、前回の符号化で用いられた量子化スケール値を検出
する。
【0120】先ず、このようなバックサーチの原理につ
いて図6を用いて説明する。図6は、バックサーチの原
理を説明するための具体的数値の例を示す。図6Aは、
この実施の一形態に適用可能なDCT係数が示される。
上述のように、実際のDCT係数は、8画素×8画素の
構造を有していが、ここでは説明を簡略化するため、4
画素×4画素の構造を有する場合について説明する。
【0121】図6Bは、図6Aに示すDCT係数を、前
回の記録時に量子化スケール値〔8〕で量子化し、さら
にこれを再生時に逆量子化した結果を示す。ここで、先
頭画素(左上端の画素)は、MPEGデータストリーム
に用いられるDC成分であり、それ以外の15個の画素
がAC係数となっている(なお、8画素×8画素の場合
は63個のAC係数となる)。
【0122】このようなDCT係数を入力して量子化を
行なう場合について考える。先ず、図6Bに示すDCT
係数を、量子化スケール値〔7〕で量子化(除算)し、
AC係数の小数部を積算する。なお、図6に示す積算演
算では、DCTを含めた演算精度の問題や量子化マトリ
クスにおける量子化の影響もあるため、小数部を最も近
い整数との誤差に変換した後に積算している。
【0123】この結果、図6Bに示すDCT係数を量子
化スケール値〔7〕で量子化(除算)すると、図6Cの
左図に示すような値となる。さらに、そのAC係数の小
数部を、上述した方法で変換すると、図6Cの右図に示
すような値となる。そして、この値を積算すると、積算
値fractionは、〔2.27〕となる。
【0124】また、図6Bに示すDCT係数を、量子化
スケール値〔8〕で量子化(除算)し、AC係数の小数
部を上述のように変換すると、図6Dに示すような値と
なり、これを積算した積算値fractionは、
〔0〕となる。
【0125】また、図6Bに示すDCT係数を、量子化
スケール値〔10〕で量子化(除算)し、AC係数の小
数部を上述のように変換すると、図6Eに示すような値
となり、これを積算した積算値fractionは、
〔2.40〕となる。
【0126】このように、前回の符号化の際の量子化ス
ケール値「8」を用いて量子化した場合には、AC係数
の小数部の積算値が
〔0〕となる。したがって、この値
を測定することにより、前回の量子化スケール値を判定
することができる。
【0127】図7は、以上のような演算による積算値の
一例の結果を示す。図7において、縦軸が小数部の積算
値fraction、横軸が量子化スケール値Qに対し
てそれぞれ割り当てられた量子化スケールコード(quant
izer_scale_code)である。上述の図6に示す例では、前
回の符号化の際の量子化スケール値を〔8〕として量子
化した場合に積算値fractionが
〔0〕となって
いる。この場合、図7に示されるように、
〔0〕の約数
である〔1〕、〔2〕および〔4〕でも同様に積算値が
〔0〕となる。
【0128】そこで、このように積算値fractio
nが
〔0〕となる量子化スケール値が複数ある場合に
は、最も大きい量子化スケール値(この場合には
〔8〕)を、前回の符号化の際の量子化スケール値とし
て判定する。
【0129】なお、上述のように積算値fractio
nの値が
〔0〕となるのは、理論上のものであり、実際
の演算においては演算精度長は有限であることから、一
定の誤差を含む値となり、正確には
〔0〕とならない。
そこで、実際の構成では、上記のように積算値frac
tionと値
〔0〕との一致を判定するのではなく、積
算値fractionが所定の閾値を超えているか否か
を判定するようにする。
【0130】図8は、以上のようなバックサーチ処理を
実現する一例の構成を示す機能ブロック図である。図8
は、図2に示す構成の一部を抽出して示している。上述
した多段階の量子化ブロック212には、それぞれ固有
の量子化スケール値Qが割り当てられている。なお、量
子化スケール値Qは、例えばMPEG2によって規定さ
れたもので、〔1〕から〔8〕の連続数および〔10〕
から〔112〕までの間欠数よりなる合計31個の数値
である。この量子化スケール値Qに対応して、31個の
量子化部(Q_n部)212、212、・・・がそれぞ
れ設けられる。
【0131】量子化テーブル部211Aから出力された
DCT係数は、量子化部212、212、・・・に供給
され、量子化部212、212、・・・にそれぞれ割り
当てられた量子化スケール値Qにより各々量子化され
る。各量子化部212、212、・・・において、量子
化された値のうち整数部が対応するVLC213、21
3、・・・にそれぞれ供給され、可変長符号化され出力
される。VLC部213、213、・・・の出力は、図
2を用いて既に説明したように、それぞれ対応する積算
部Σ214、214、・・・に供給される。
【0132】一方、量子化部212、212、・・・に
おいて、量子化された値のうち小数部は、それぞれ積算
部Σ231、231、・・・に供給される。積算部Σ2
31、231、・・・では、供給された小数部を、上述
の図6に示すようにしてマクロブロック毎に積算する。
積算された積算値は、それぞれバックサーチ検出部23
3に供給される。
【0133】バックサーチ検出部233では、積算部Σ
231、231、・・・から供給された積算値を、それ
ぞれ所定の閾値と比較し、図6および図7を用いて既に
説明したようにして前回の符号化の際の量子化スケール
値Qを判定する。例えば、所定の閾値よりも小さい値の
積算値を出力した積算部Σ231をサーチし、サーチさ
れた積算部Σ231に対応する量子化スケール値Qのう
ち最大のものを、前回の符号化の際の量子化スケール値
Qと判定する。
【0134】このバックサーチ検出部233には、さら
に、符号量制御による、データストリームの最適な符号
量に対する量子化スケール値Qの選択値がシスコン11
7より入力されている。バックサーチ検出部233で
は、バックサーチにより判定された量子化スケール値Q
と、符号量制御による量子化スケール値Qとが比較され
て最適な量子化スケール値Qが判定される。判定の結果
得られた量子化スケール値Qがレートコントロール部2
17に供給される。
【0135】なお、量子化スケール値Qの判定の際に、
バックサーチにより得られた量子化スケール値Qと符号
量制御による量子化スケールQ値との比較の結果、例え
ば両者の値の差が所定以上に大きい場合、バックサーチ
により得られた量子化スケール値Qが信頼できない値と
される。この場合、バックサーチにより得られた量子化
スケール値Qが捨てられ、符号量制御による量子化スケ
ールQ値がレートコントロール部217に供給される。
また、バックサーチにおいて、例えば所定の閾値以下に
なる積算値が存在しない場合も、符号量制御による量子
化スケールQ値がレートコントロール部217に供給さ
れる。
【0136】セレクタ232には、さらに、CPU設定
値として、シスコン117からバックサーチOFF信号
が供給される。入力インターフェイスとしてディジタル
インターフェイスが選択され、このバックサーチOFF
信号によりバックサーチ機能が有効とされている場合
に、上述したバックサーチ検出部233に検出された前
回の符号化の際の量子化スケール値Qと符号量制御によ
る量子化スケール値Qとに基づく判定により得られた量
子化スケール値Qが用いられる。一方、入力インターフ
ェイスとしてアナログインターフェイスが選択され、バ
ックサーチOFF信号によりバックサーチ機能が無効に
されている場合には、符号量制御による量子化スケール
値Qのみが用いられる。
【0137】なお、この実施の一形態のバックサーチで
は、全てのマクロブロックに対する各量子化スケール値
Qに対する小数部の積算演算を行なうため、この全ての
演算結果を一括してメモリに保持した後、量子化スケー
ル値を判定したのでは、メモリ量が膨大となる。そのた
め、バックサーチ検出部233の処理をソフトウエアな
どによって順次動作で行ない、小数部の積算値が所定の
閾値以下になった量子化スケール値Qを記憶していくよ
うな処理を行なうようにしてもよい。
【0138】次に、以上のようなバックサーチ処理を、
具体的な演算式を用いて説明する。上述のように、この
実施の一形態によるバックサーチ処理は、全ての量子化
スケールコード(quantizer_scale_code)について、量子
化されたDCT係数の全てのAC係数の小数部を用い
て、前回の符号化で用いられた量子化スケールコードを
マクロブロック毎に検出する。
【0139】そこで、以下のような演算式によって表す
ことが可能となる。なお、クロマフォーマットが4:
2:2の場合、すなわち、Y/Cb/CrのDCTブロ
ックが8個で構成される場合を例にして説明する。ま
た、ここでは、記載上の利便のために、コンピュータな
どのプログラミング言語であるC言語的な表現を用いて
演算式を表す。
【0140】先ず、式(1)のようにして、上述のよう
にDCT係数(dct_coeff)は、quantizer_scale_codeで
量子化され(すなわち、quantizer_scaleで割られ)、q
uantised_dct_coeffが計算される。そして、式(2)
で、この計算時に発生する小数部分をfractionとする。
また、式(3)で、quantised_dct_coeffとquantised_d
ct_coeffの直近の整数との差をfractionとする。式
(4)で、この式(3)で計算された504係数分(6
3×8=504係数)のfractionを積算してfrac_ttlと
する。
【0141】 for (i=0;i<=7;i++){ /* Y1,Y2,Y3,Y4,Cb1,Cr1,Cb2,Cr2 */ for (j=1;j<=63;j++){ /* Except DC Coefficient */ quantised_dct_coeff=dct_coeff/quantizer_scale; 式(1) fraction=abs(quantised_dct_coeff-int(quantised_dct_coeff)); 式(2) if (fraction>=0.5)fraction=1.0-fraction; 式(3) frac_ttl+=fraction; 式(4) } }
【0142】一度符号化されたDCT係数は、その逆量
子化(IDCT)で用いられたquantizer_scale の整数
倍であるので、小数部の積算値(frac_ttl)は理論上、
〔0〕になる。しかしながら、DCTやIDCTなどの
演算精度長は、有限であるため、小数部の積算値(frac_
ttl)が
〔0〕にならないことがある。そこで、frac_ttl
が閾値パラメータ(bsr_th)より小さい場合は、式(5)
により、DCT係数がquantizer_scaleの整数倍と判定
される。閾値パラメータ(bsr_th)は、例えば〔4.9
2〕とする。
【0143】また、一度符号化されたDCT係数は、逆
量子化で使われたquantizer_scaleの整数倍だけでな
く、逆量子化で使われたquantizer_scaleの約数であるq
uantizer_scaleの整数倍でもある。そこで、式(6)に
より、逆量子化されたDCT係数が整数倍と判定された
quantizer_scaleから割り当てられたquantizer_scale_c
odeの中で、最大のquantizer_scale_codeを、前回のgen
erationで用いられたquantizer_scale_codeと決定す
る。
【0144】 codedQ=0; for (q=31;q>=1;q--){ /* q : quantizer_scale_code */ if (frac_ttl[q]<bsr_th){ 式(5) codedQ=q; break; 式(6) } } /* next quantizer_scale_code */
【0145】なお、上述したように、この発明の実施の
一形態によるバックサーチ処理は、ハードウェアばかり
でなくソフトウェアによっても容易に実現可能である。
したがって、記録再生装置を制御するコンピュータ装置
にこの実施の一形態によるバックサーチ機能を実行する
プログラムを搭載することにより、上述のようなバック
サーチを実行させるような場合も、この発明に含まれる
ものとする。
【0146】また、上述した実施の一形態では、記録再
生装置にバックサーチ機能を有する量子化演算回路を設
けた構成について説明したが、バックサーチ機能を有す
る量子化演算回路単体として構成することも可能であ
り、このような量子化演算回路もこの発明に含まれるも
のとする。
【0147】以上のような、この実施の一形態によるバ
ックサーチ機能では、量子化演算手法として、整数以下
が小数部として求められる演算手法を用いた場合に、本
来切り捨てられる小数部を利用してバックサーチを行な
うことができる。つまり、小数部の演算精度を確保する
だけで、バックサーチのための特別な回路が不要であ
る。また、小数部の積算値を、マクロブロックを構成す
るY/Cb/Crの全てのDCTブロックのDC成分を
除く全てのAC係数(クロマフォーマットが4:2:2
の場合、63×8DCTブロック=504係数) を対象
として行なうので、精度の高いバックサーチの検出が可
能となる。さらに、小数部の積算値を用いるので、一律
のパラメータ設定値との比較だけで検出が可能となる。
さらにまた、バックサーチ機能は、入力インターフェイ
スとしてディジタルインターフェイスを選択した場合に
は有効とされ、アナログインターフェイスを選択した場
合には無効とされるため、アナログ回路特有の不安定要
因に基づくバックサーチの際の誤検出が防がれる。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように、この発明では、入
力インターフェイスとしてディジタルインターフェイス
を選択した場合には、バックサーチによる検出結果を用
いて量子化を行い、入力インターフェイスとしてアナロ
グインターフェイスを選択した場合には、バックサーチ
による検出結果を用いずに符号量制御だけに基づき量子
化を行うようにしている。
【0149】バックサーチは、単純ダビングの画質を維
持する有効な手段であるが、同時に、誤った検出をする
と画質を積極的に劣化させる可能性を含んでいる。特に
アナログインターフェースを用いたダビングでは、ノイ
ズの影響、調整のばらつき、温度ドリフト、周波数特性
のばらつき等、アナログ回路特有のさまざまな不安定要
因を抱えている為、必ずしも安定的に前回の符号化にお
ける量子化スケール値を検出することが保証されない。
その結果、誤った検出をしてしまい、画質を積極的に劣
化させる可能性を含んでいた。
【0150】この発明を用いることにより、不安定要因
の存在するアナログインターフェースでは、バックサー
チの誤検出による弊害を防止でき、且つ、安定系のデジ
タルインターフェースでは、バックサーチの持つ、単純
ダビングの画質を維持する有効な側面のみを最大限に利
用することが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態が適用されたディジタ
ルVTRの一例の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の一形態によるMPEGエンコーダの一例
の構成をより詳細に示すブロック図である。
【図3】MPEGエンコーダの処理をソフトウェアで行
う場合の一例のフローチャートである。
【図4】MPEGエンコーダの処理をソフトウェアで行
う場合の一例のフローチャートである。
【図5】MPEGエンコーダの処理をソフトウェアで行
う場合の一例のフローチャートである。
【図6】バックサーチの原理を説明するための具体的数
値の例を示す略線図である。
【図7】量子化の際の小数部を積算した積算値の一例の
結果を示す略線図である。
【図8】バックサーチ処理を実現する一例の構成を示す
機能ブロック図である。
【符号の説明】
101・・・SDI入力部、103・・・MPEGエン
コーダ、106・・・MFC部、120・・・アナログ
入力部、122・・・操作パネル、203・・・メイン
メモリ、205・・・アクティビティ部、206・・・
平均化部、207A,207B・・・ラスタスキャン/
ブロックスキャン変換部、209・・・アクティビティ
部、210A,210B・・・DCT部、211A,2
11B・・・量子化テーブル部、212・・・Q_n
(量子化)部、213・・・VLC部、214,21
5,231・・・積算部Σ、217・・・レートコント
ロール部、218・・・量子化部、232・・・セレク
タ、233・・・バックサーチ検出部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されたビデオ信号に対してDCT演
    算を行い得られたDCT係数を量子化して圧縮符号化す
    る信号処理装置において、 アナログ方式のビデオ信号が入力され、入力された該ア
    ナログ方式のビデオ信号をディジタル方式のビデオ信号
    に変換して出力するアナログインターフェイス手段と、 ディジタル方式のビデオ信号が入力されるディジタルイ
    ンターフェイス手段と、 上記アナログインターフェイス手段および上記ディジタ
    ルインターフェイス手段のうち何れかを選択し、該選択
    された側からのビデオ信号を出力するインターフェイス
    選択手段と、 上記インターフェイス選択手段から出力された上記ビデ
    オ信号に対してDCT演算を行い生成されたDCT係数
    に対し、それぞれ異なる量子化スケール値を用いて多段
    階の量子化を行い、上記多段階の量子化による演算結果
    のうち上記DCT係数のAC係数を上記量子化スケール
    値で除算して得られる値の小数部を上記多段階の量子化
    の上記異なる量子化スケール値のそれぞれについて積算
    し、該積算の積算結果に基づいて前回の符号化の際に用
    いられた量子化スケール値を判定するバックサーチ手段
    と、 上記インターフェイス選択手段から出力された上記ビデ
    オ信号に対してDCT演算を行いDCT係数を生成する
    DCT手段と、 上記DCT手段により生成された上記DCT係数を量子
    化する量子化手段とを有し、 上記量子化手段は、上記インターフェイス選択手段によ
    り上記アナログインターフェイス手段が選択された場合
    には、符号量制御に基づく量子化スケール値で上記量子
    化を行い、上記インターフェイス選択手段により上記デ
    ィジタルインターフェイス手段が選択された場合には、
    上記バックサーチ手段による判定結果に基づき上記前回
    の符号化の際に用いられた量子化スケール値を用いて上
    記量子化を行うようにしたことを特徴とする信号処理装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の信号処理装置におい
    て、 上記バックサーチ手段は、上記インターフェイス選択手
    段により上記アナログインターフェイス手段が選択され
    た場合に、上記判定を行わないようにしたことを特徴と
    する信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の信号処理装置におい
    て、 上記バックサーチ手段は、上記積算の上記積算結果が所
    定の閾値よりも小さく、且つ、上記異なる量子化スケー
    ル値のうち最も大きい値のものを上記前回の符号化の際
    に用いられた量子化スケール値であると判定することを
    特徴とする信号処理装置。
  4. 【請求項4】 入力されたビデオ信号に対してDCT演
    算を行い得られたDCT係数を量子化して圧縮符号化す
    る信号処理方法において、 アナログ方式のビデオ信号が入力され、入力された該ア
    ナログ方式のビデオ信号をディジタル方式のビデオ信号
    に変換してアナログインターフェイス手段から出力する
    ステップと、 ディジタル方式のビデオ信号がディジタルインターフェ
    イス手段に入力されるステップと、 上記アナログインターフェイス手段および上記ディジタ
    ルインターフェイス手段のうち何れかを選択し、該選択
    された側からのビデオ信号を出力するインターフェイス
    選択のステップと、 上記インターフェイス選択のステップから出力された上
    記ビデオ信号に対してDCT演算を行い生成されたDC
    T係数に対し、それぞれ異なる量子化スケール値を用い
    て多段階の量子化を行い、上記多段階の量子化による演
    算結果のうち上記DCT係数のAC係数を上記量子化ス
    ケール値で除算して得られる値の小数部を上記多段階の
    量子化の上記異なる量子化スケール値のそれぞれについ
    て積算し、該積算の積算結果に基づいて前回の符号化の
    際に用いられた量子化スケール値を判定するバックサー
    チのステップと、 上記インターフェイス選択のステップから出力された上
    記ビデオ信号に対してDCT演算を行いDCT係数を生
    成するDCTのステップと、 上記DCTのステップにより生成された上記DCT係数
    を量子化する量子化のステップとを有し、 上記量子化のステップは、上記インターフェイス選択の
    ステップにより上記アナログインターフェイス手段が選
    択された場合には、符号量制御に基づく量子化スケール
    値で上記量子化を行い、上記インターフェイス選択のス
    テップにより上記ディジタルインターフェイス手段が選
    択された場合には、上記バックサーチのステップによる
    判定結果に基づき上記前回の符号化の際に用いられた量
    子化スケール値を用いて上記量子化を行うようにしたこ
    とを特徴とする信号処理方法。
  5. 【請求項5】 入力されたビデオ信号に対してDCT演
    算を行い得られたDCT係数を量子化して圧縮符号化し
    て記録媒体に記録する記録装置において、 アナログ方式のビデオ信号が入力され、入力された該ア
    ナログ方式のビデオ信号をディジタル方式のビデオ信号
    に変換して出力するアナログインターフェイス手段と、 ディジタル方式のビデオ信号が入力されるディジタルイ
    ンターフェイス手段と、 上記アナログインターフェイス手段および上記ディジタ
    ルインターフェイス手段のうち何れかを選択し、該選択
    された側からのビデオ信号を出力するインターフェイス
    選択手段と、 上記インターフェイス選択手段から出力された上記ビデ
    オ信号に対してDCT演算を行い生成されたDCT係数
    に対し、それぞれ異なる量子化スケール値を用いて多段
    階の量子化を行い、上記多段階の量子化による演算結果
    のうち上記DCT係数のAC係数を上記量子化スケール
    値で除算して得られる値の小数部を上記多段階の量子化
    の上記異なる量子化スケール値のそれぞれについて積算
    し、該積算の積算結果に基づいて前回の符号化の際に用
    いられた量子化スケール値を判定するバックサーチ手段
    と、 上記インターフェイス選択手段から出力された上記ビデ
    オ信号に対してDCT演算を行いDCT係数を生成する
    DCT手段と、 上記DCT手段により生成された上記DCT係数を量子
    化する量子化手段と、 上記量子化手段で上記量子化された上記DCT係数を記
    録媒体に記録する記録手段とを有し、 上記量子化手段は、上記インターフェイス選択手段によ
    り上記アナログインターフェイス手段が選択された場合
    には、符号量制御に基づく量子化スケール値で上記量子
    化を行い、上記インターフェイス選択手段により上記デ
    ィジタルインターフェイス手段が選択された場合には、
    上記バックサーチ手段による判定結果に基づき上記前回
    の符号化の際に用いられた量子化スケール値を用いて上
    記量子化を行うようにしたことを特徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の記録装置において、 上記バックサーチ手段は、上記インターフェイス選択手
    段により上記アナログインターフェイス手段が選択され
    た場合に、上記判定を行わないようにしたことを特徴と
    する記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の記録装置において、 上記バックサーチ手段は、上記積算の上記積算結果が所
    定の閾値よりも小さく、且つ、上記異なる量子化スケー
    ル値のうち最も大きい値のものを上記前回の符号化の際
    に用いられた量子化スケール値であると判定することを
    特徴とする記録装置。
  8. 【請求項8】 入力されたビデオ信号に対してDCT演
    算を行い得られたDCT係数を量子化して圧縮符号化し
    て記録媒体に記録する記録方法において、 アナログ方式のビデオ信号が入力され、入力された該ア
    ナログ方式のビデオ信号をディジタル方式のビデオ信号
    に変換してアナログインターフェイス手段から出力する
    ステップと、 ディジタル方式のビデオ信号がディジタルインターフェ
    イス手段に入力されるステップと、 上記アナログインターフェイス手段および上記ディジタ
    ルインターフェイス手段のうち何れかを選択し、該選択
    された側からのビデオ信号を出力するインターフェイス
    選択のステップと、 上記インターフェイス選択のステップから出力された上
    記ビデオ信号に対してDCT演算を行い生成されたDC
    T係数に対し、それぞれ異なる量子化スケール値を用い
    て多段階の量子化を行い、上記多段階の量子化による演
    算結果のうち上記DCT係数のAC係数を上記量子化ス
    ケール値で除算して得られる値の小数部を上記多段階の
    量子化の上記異なる量子化スケール値のそれぞれについ
    て積算し、該積算の積算結果に基づいて前回の符号化の
    際に用いられた量子化スケール値を判定するバックサー
    チのステップと、 上記インターフェイス選択のステップから出力された上
    記ビデオ信号に対してDCT演算を行いDCT係数を生
    成するDCTのステップと、 上記DCTのステップにより生成された上記DCT係数
    を量子化する量子化のステップと、 上記量子化のステップで上記量子化された上記DCT係
    数を記録媒体に記録する記録のステップとを有し、 上記量子化のステップは、上記インターフェイス選択の
    ステップにより上記アナログインターフェイス手段が選
    択された場合には、符号量制御に基づく量子化スケール
    値で上記量子化を行い、上記インターフェイス選択のス
    テップにより上記ディジタルインターフェイス手段が選
    択された場合には、上記バックサーチのステップによる
    判定結果に基づき上記前回の符号化の際に用いられた量
    子化スケール値を用いて上記量子化を行うようにしたこ
    とを特徴とする記録方法。
  9. 【請求項9】 入力されたビデオ信号に対してDCT演
    算を行い得られたDCT係数を量子化して圧縮符号化し
    て記録媒体に記録し、圧縮符号化されて記録媒体に記録
    されたDCT係数を再生する記録再生装置において、 アナログ方式のビデオ信号が入力され、入力された該ア
    ナログ方式のビデオ信号をディジタル方式のビデオ信号
    に変換して出力するアナログインターフェイス手段と、 ディジタル方式のビデオ信号が入力されるディジタルイ
    ンターフェイス手段と、 上記アナログインターフェイス手段および上記ディジタ
    ルインターフェイス手段のうち何れかを選択し、該選択
    された側からのビデオ信号を出力するインターフェイス
    選択手段と、 上記インターフェイス選択手段から出力された上記ビデ
    オ信号に対してDCT演算を行い生成されたDCT係数
    に対し、それぞれ異なる量子化スケール値を用いて多段
    階の量子化を行い、上記多段階の量子化による演算結果
    のうち上記DCT係数のAC係数を上記量子化スケール
    値で除算して得られる値の小数部を上記多段階の量子化
    の上記異なる量子化スケール値のそれぞれについて積算
    し、該積算の積算結果に基づいて前回の符号化の際に用
    いられた量子化スケール値を判定するバックサーチ手段
    と、 上記インターフェイス選択手段から出力された上記ビデ
    オ信号に対してDCT演算を行いDCT係数を生成する
    DCT手段と、 上記DCT手段により生成された上記DCT係数を量子
    化する量子化手段と、 上記量子化手段で上記量子化された上記DCT係数を記
    録媒体に記録する記録手段と、 上記記録媒体に記録された上記DCT係数を再生する再
    生手段とを有し、 上記量子化手段は、上記インターフェイス選択手段によ
    り上記アナログインターフェイス手段が選択された場合
    には、符号量制御に基づく量子化スケール値で上記量子
    化を行い、上記インターフェイス選択手段により上記デ
    ィジタルインターフェイス手段が選択された場合には、
    上記バックサーチ手段による判定結果に基づき上記前回
    の符号化の際に用いられた量子化スケール値を用いて上
    記量子化を行うようにしたことを特徴とする記録再生装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の記録再生装置におい
    て、 上記バックサーチ手段は、上記インターフェイス選択手
    段により上記アナログインターフェイス手段が選択され
    た場合に、上記判定を行わないようにしたことを特徴と
    する記録再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の記録再生装置におい
    て、 上記バックサーチ手段は、上記積算の上記積算結果が所
    定の閾値よりも小さく、且つ、上記異なる量子化スケー
    ル値のうち最も大きい値のものを上記前回の符号化の際
    に用いられた量子化スケール値であると判定することを
    特徴とする記録再生装置。
  12. 【請求項12】 入力されたビデオ信号に対してDCT
    演算を行い得られたDCT係数を量子化して圧縮符号化
    して記録媒体に記録し、圧縮符号化されて記録媒体に記
    録されたDCT係数を再生する記録再生方法において、 アナログ方式のビデオ信号が入力され、入力された該ア
    ナログ方式のビデオ信号をディジタル方式のビデオ信号
    に変換してアナログインターフェイス手段から出力する
    ステップと、 ディジタル方式のビデオ信号がディジタルインターフェ
    イス手段に入力されるステップと、 上記アナログインターフェイス手段および上記ディジタ
    ルインターフェイス手段のうち何れかを選択し、該選択
    された側からのビデオ信号を出力するインターフェイス
    選択のステップと、 上記インターフェイス選択のステップから出力された上
    記ビデオ信号に対してDCT演算を行い生成されたDC
    T係数に対し、それぞれ異なる量子化スケール値を用い
    て多段階の量子化を行い、上記多段階の量子化による演
    算結果のうち上記DCT係数のAC係数を上記量子化ス
    ケール値で除算して得られる値の小数部を上記多段階の
    量子化の上記異なる量子化スケール値のそれぞれについ
    て積算し、該積算の積算結果に基づいて前回の符号化の
    際に用いられた量子化スケール値を判定するバックサー
    チのステップと、 上記インターフェイス選択のステップから出力された上
    記ビデオ信号に対してDCT演算を行いDCT係数を生
    成するDCTのステップと、 上記DCTのステップにより生成された上記DCT係数
    を量子化する量子化のステップと、 上記量子化のステップで上記量子化された上記DCT係
    数を記録媒体に記録する記録のステップと、 上記記録媒体に記録された上記DCT係数を再生する再
    生手段とを有し、 上記量子化のステップは、上記インターフェイス選択の
    ステップにより上記アナログインターフェイス手段が選
    択された場合には、符号量制御に基づく量子化スケール
    値で上記量子化を行い、上記インターフェイス選択のス
    テップにより上記ディジタルインターフェイス手段が選
    択された場合には、上記バックサーチのステップによる
    判定結果に基づき上記前回の符号化の際に用いられた量
    子化スケール値を用いて上記量子化を行うようにしたこ
    とを特徴とする記録再生方法。
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