JP2003168542A - ヒータおよび画像形成装置 - Google Patents

ヒータおよび画像形成装置

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JP2003168542A
JP2003168542A JP2001364599A JP2001364599A JP2003168542A JP 2003168542 A JP2003168542 A JP 2003168542A JP 2001364599 A JP2001364599 A JP 2001364599A JP 2001364599 A JP2001364599 A JP 2001364599A JP 2003168542 A JP2003168542 A JP 2003168542A
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heater
layer
heating element
resistance heating
heat transfer
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JP2001364599A
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Yukiko Fujikawa
由紀子 藤川
Takaaki Karibe
孝明 苅部
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Original Assignee
Harison Toshiba Lighting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動部材が摺動した場合に、摺動部材が磨耗
し難いヒータおよびこのヒータを用いた画像形成装置を
提供する。 【解決手段】 本発明のヒータ1は、セラミックスから
形成された基材2を備えており、基材2上には、抵抗発
熱体層3および電極層5が形成されている。抵抗発熱体
層3上には、抵抗発熱体層3を保護するガラス層9が形
成されている。さらに、ガラス層9上には、表面を定着
フィルム53が摺動する伝熱層10が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、被加熱体を加熱す
るヒータおよびこのヒータを備えた画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、複写機としては、電子写真プロセ
スを利用したものが広く採用されている。このような電
子写真プロセスを利用した複写機は、記録媒体に付着し
たトナーを定着させるトナー定着部を備えている。トナ
ー定着部では、ヒータと記録媒体との間に配設された合
成樹脂の定着フィルムをヒータに対して摺動させるとと
もにヒータでトナーを溶解させることにより、記録媒体
を送り出しながら記録媒体にトナーを定着させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ヒータは通
電することにより発熱する抵抗発熱体層を備えている。
この抵抗発熱体層は、酸化或いは硫化してしまうことが
ある。また、抵抗発熱体層は、取り扱いの際に傷が付
き、或いは使用時に摺動により磨耗してしまうことがあ
り、さらには、他の部品との間で絶縁破壊が生じてしま
うことがある。これらのことを防止するため、抵抗発熱
体層の表面はガラスで覆われている。
【0004】しかしながら、定着フィルムがガラス表面
を摺動するので、定着フィルムの磨耗が激しいという問
題がある。定着フィルムの磨耗が激しいと、磨耗により
発生する定着フィルムのカスが多量にヒータに付着して
しまう。このヒータに付着した多量のカスは伝熱を妨げ
るので、ヒータの熱がトナーに伝わり難くなってしま
う。その結果、十分にトナーが溶解せず、確実に記録媒
体にトナーを定着させることができないという問題があ
る。
【0005】また、定着フィルムの磨耗が進むと、定着
フィルムが破れて、定着フィルムのカスが記録媒体側の
領域に侵入してしまうという問題がある。その結果、記
録媒体とトナーとの間に定着フィルムのカスが入り込ん
でしまい、鮮明な画像を記録媒体に形成することができ
ないという問題がある。
【0006】本発明は上記従来の問題を解決するために
なされたものである。即ち、摺動部材が摺動した場合
に、摺動部材が磨耗し難いヒータおよびこのヒータを備
えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】請求項1記載のヒータ
は、電気絶縁性の基材と;基材上に形成された抵抗発熱
体層と;抵抗発熱体層の両端に形成された電極層と;基
材上に形成された、抵抗発熱体層の熱を被加熱体に伝
え、かつ表面を摺動部材が摺動する合成樹脂の伝熱層
と;を具備することを特徴としている。
【0008】上述した発明及び以下に示す各発明におい
て、特に限定しない限り用語の定義及び技術的意義は次
による。
【0009】(ヒータ全体について)本発明のヒータの
用途は、特に限定されない。例えば、OA機器、家庭用
電気製品、精密製造設備等の小型機器に組み込むことも
可能であり、また複写機、ファクシミリ、プリンタ等の
画像形成装置に組み込むことも可能である。
【0010】(基材について)基材は、表面が電気絶縁
性を有していれば、どのような材料から形成されていて
もよい。このような材料としては、例えば、アルミナや
窒化アルミニウムのようなセラミックス、ガラス、電気
絶縁層を被覆した金属が挙げられる。また、基材の形状
としては、平板状、棒状、筒状等が挙げられるが、特に
限定されない。なお、平板状の方が、棒状等よりも抵抗
発熱体層等を形成し易い。
【0011】(抵抗発熱体層について)抵抗発熱体層
は、通電により発熱するものであれば、どのような材料
から形成されていてもよい。このような材料としては、
例えば、銀・パラジウム系材料、酸化ルテニウム等が挙
げられる。抵抗発熱体層の形成方法は、例えばスクリー
ン印刷のような厚膜技術を利用した形成方法が挙げられ
るが、特に限定されない。また、抵抗発熱体層は、中間
部に抵抗発熱体と抵抗発熱体とを繋ぐ導体からなる橋掛
け部を有していてもよい。
【0012】(電極層について)電極層は、導電性を有
していれば、どのような材料から形成されていてもよ
い。このような材料としては、例えば、銀系材料、銀・
パラジウム系材料、銀・プラチナ系材料が挙げられる。
なお、電極層は、例えば、2層構造のような積層構造を
採用することも可能である。2層構造の場合には、互い
に同じ材料で形成することも可能である。電極層は、3
箇所以上形成されていてもよい。この場合には、電極層
を切り換えて使用することにより、発熱量を変えること
が可能になる。
【0013】電極層の形成方法は、例えばスクリーン印
刷のような厚膜技術を利用した形成方法が挙げられる
が、特に限定されない。また、抵抗発熱体および電極層
の形成順序は、特に限定されない。例えば、電極層を形
成した後に、抵抗発熱体層を形成してもよく、また抵抗
発熱体層を形成した後、電極層を形成してもよい。
【0014】(伝熱層について)伝熱層は、抵抗発熱体
層の熱を被加熱体に伝えるものである。被加熱体として
は、例えばトナーが挙げられるが、特に限定されない。
【0015】伝熱層は、基材上に形成されている。「基
材上」とは、基材に直接的に接触している場合および間
接的に接触している場合のいずれの場合も含まれる。伝
熱層が基材と間接的に接触している場合とは、例えば、
基材上に抵抗発熱体層が形成され、この抵抗発熱体層上
にガラスのような電気絶縁層が形成され、さらにこの電
気絶縁層上に伝熱層が形成されている場合、基材上に抵
抗発熱体層が形成され、この抵抗発熱体層上に伝熱層が
形成されている場合、基材上に電気絶縁層が形成され、
この電気絶縁層上に伝熱層が形成されている場合が挙げ
られる。また、伝熱層は、抵抗発熱体層が形成されてい
る面と同一面或いは異なる面のいずれに形成されていて
もよい。
【0016】伝熱層は、合成樹脂から形成されている。
合成樹脂としては、硬度がガラスより小さく、かつ抵抗
発熱体層の熱により溶融しない合成樹脂を使用する。こ
のような合成樹脂としては、例えば、エンジニアリング
プラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチック
が挙げられる。エンジニアリングプラスチックとは、耐
熱限界温度が100℃以上、強度が49.0MPa以
上、かつ曲げ弾性率が2.4GPa以上のプラスチック
をいう。ここで、耐熱限界温度が100℃以上とは、形
状および特性が変化する温度が100℃以上であること
を意味する。また、スーパーエンジニアリングプラスチ
ックとは、耐熱限界温度が150℃以上、強度が49.
0MPa以上、かつ曲げ弾性率が2.4GPa以上のプ
ラスチックをいう。伝熱層の形成方法は、例えばスクリ
ーン印刷或いはスプレー塗布のような厚膜技術を利用し
た形成方法が挙げられるが、特に限定されない。
【0017】伝熱層の表面を摺動する摺動部材は、硬度
がガラスより小さく、かつ抵抗発熱体層の熱により溶融
しない材料から形成されている。このような材料として
は、例えば、合成樹脂が挙げられる。
【0018】請求項1記載のヒータは、基材上に形成さ
れた、抵抗発熱体層の熱を被加熱体に伝え、かつ表面を
摺動部材が摺動する合成樹脂の伝熱層を備えているの
で、摺動部材が摺動した場合に、摺動部材が磨耗し難
い。
【0019】請求項2記載のヒータは、請求項1記載の
ヒータであって、伝熱層が、基材の前記抵抗発熱体層が
形成された面と異なる面上に形成されていることを特徴
としている。「異なる面上」とは、基材に直接的に接触
している場合および間接的に接触している場合のいずれ
の場合も含まれる。請求項2記載のヒータは、伝熱層
が、基材の前記抵抗発熱体層が形成された面と異なる面
上に形成されているので、摺動部材の摺動により伝熱層
が磨耗した場合であっても、抵抗発熱体層が露出するこ
とがない。
【0020】請求項3記載のヒータは、請求項1記載の
ヒータであって、伝熱層が、抵抗発熱体層上に形成され
ていることを特徴としている。「抵抗発熱体層上」と
は、抵抗発熱体層に直接的に接触している場合および間
接的に接触している場合のいずれの場合も含まれる。請
求項3記載のヒータは、伝熱層が、抵抗発熱体層上に形
成されているので、伝熱層が抵抗発熱体層に直接接触し
ている場合には、抵抗発熱体層の熱が被加熱体に伝わり
易い。
【0021】請求項4記載のヒータは、請求項2記載の
ヒータであって、抵抗発熱体層の少なくとも一部を覆っ
た電気絶縁層をさらに具備することを特徴としている。
電気絶縁層は、電気絶縁性を有していれば、どのような
材料から形成されていてもよい。このような材料として
は、例えば、ガラスが挙げられる。ガラスとしては、特
に限定されないが、例えば、酸化鉛(PbO)‐酸化ホ
ウ素(B)‐酸化ケイ素(SiO)系のガラ
ス、酸化亜鉛(ZnO)‐酸化ケイ素(SiO)‐酸
化バリウム(BaO)系のガラス等を使用することがで
きる。請求項4記載のヒータは、抵抗発熱体層の少なく
とも一部を覆った電気絶縁層を備えているので、高い電
気絶縁特性が得られる。
【0022】請求項5記載のヒータは、請求項3記載の
ヒータであって、抵抗発熱体層と伝熱層との間に形成さ
れた電気絶縁層をさらに具備することを特徴としてい
る。請求項5記載のヒータは、電気絶縁層を備えている
ので、摺動部材が摺動した場合に、抵抗発熱体層が露出
し難い。
【0023】請求項6記載のヒータは、請求項1乃至5
のいずれか1項に記載のヒータであって、伝熱層が、ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテル
エーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PA
I)、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、
ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリフェニレンサル
ファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PE
S)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリサルフォン(PSU)、
シンジオタクチック・ポリスチレン(SPS)、ポリブ
チレンテレフタレート(PBT)、ポリアリレート(P
AR)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(P
C)、ポリアセタール(POM)、およびポリプロピレ
ン(PP)のいずれかから形成されていることを徴とし
ている。これらのものは、特に耐熱性に優れている。ま
た、これらのものは、これらのものにフィラーを添加し
て耐熱限界温度を上昇させたものも含んでいる。請求項
6記載のヒータは、伝熱層が、これらの合成樹脂から形
成されているので、ヒータを使用温度に維持した場合
に、伝熱層が溶融し難い。
【0024】請求項7記載の画像形成装置は、トナーを
記録媒体に付着させて、記録媒体に画像を形成する画像
形成部と;記録媒体に付着したトナーを加熱して、溶融
させる請求項1乃至6のいずれか1項に記載のヒータ
と、ヒータを支持する支持部材と、ヒータの伝熱層の表
面を摺動する摺動部材と、摺動部材を介してヒータに記
録媒体を密着させ、かつ記録媒体を搬送する加圧ロール
とを備えた、記録媒体にトナーを定着させるトナー定着
部と;画像形成部に記録媒体を供給する記録媒体供給部
と;画像形成部からトナー定着部に記録媒体を搬送する
記録媒体搬送部と;を具備することを特徴としている。
【0025】画像形成装置には、複写機、ファクシミ
リ、およびプリンタ等が含まれる。また、記録媒体は、
トナーが付着するようなものであれば、どのようなもの
であってもよい。このような記録媒体としては、例え
ば、紙が挙げられる。支持部材は、例えば、アルミナや
窒化アルミニウムのようなセラミックス、ガラス、合成
樹脂のいずれかから形成されている。支持部材によるヒ
ータの支持方法としては、例えば接着剤による固着が挙
げられるが、特に限定されない。摺動部材の硬度は、伝
熱層の硬度より大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0026】請求項7記載の画像形成装置は、記録媒体
に付着したトナーを加熱して、溶融させる請求項1乃至
6のいずれか1項に記載のヒータを備えているので、確
実に記録媒体にトナーが定着する。また、鮮明な画像が
記録媒体に形成される。
【0027】請求項8記載の画像形成装置は、請求項7
記載の画像形成装置であって、ヒータの伝熱層の硬度が
摺動部材より小さいことを特徴としている。請求項8記
載の画像形成装置は、ヒータの伝熱層の硬度が摺動部材
より小さいので、摺動部材がより磨耗し難い。
【0028】請求項9記載の画像形成装置は、請求項7
又は8記載の画像形成装置であって、支持部材がヒータ
の形状に対応する溝を有していることを特徴としてい
る。支持部材の溝は、ヒータの形状に対応していれば、
どのような形状であってもよい。例えば、ヒータが矩形
である場合には、支持部材の溝も矩形に形成する。ま
た、ヒータは、溝に埋め込まれるのみ、或いは溝に埋め
込まれるとともに接着されて支持部材に支持されてい
る。請求項9記載の画像形成装置は、支持部材がヒータ
の形状に対応する溝を有しているので、ヒータの位置決
めが正確および容易に行われる。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の第1の実施の形態に係るヒータについて説明する。
図1は本実施の形態に係るヒータの平面図であり、図2
は本実施の形態に係るヒータの水平断面図であり、図3
は図1におけるA−Aで切断したヒータの垂直断面図で
あり、図4は本実施の形態に係るヒータとコネクタとの
接続状態を示した模式図である。
【0030】図1〜図4に示すように、ヒータ1は、ア
ルミナ等のセラミックスから形成された長さが約260
〜400mm、幅が約5〜15mm、厚さが約0.5〜
1.0mmの基材2を備えている。基材2の表面には、
通電することにより発熱する抵抗発熱体層3が略コ字状
に形成されている。ここで、基材2の表面とは、後述す
る定着フィルム53が摺動する側の面である。抵抗発熱
体層3は銀・パラジウム系材料から形成されており、厚
さは約10μmである。
【0031】基材2の裏面には、基材2の温度を検知す
るサーミスタ4が形成されている。サーミスタ4は、マ
ンガン、コバルト、ニッケル等の酸化物を混合して形成
した感温部を備えている。感温部の端部には、白金層或
いは金層等からなる薄膜電極が接続されている。図示し
ないリードを介して薄膜電極に通電し、感温部の抵抗を
図示しない温度制御部で検知することにより、基材2の
温度が検知される。ここで、温度制御部は、感温部の抵
抗に基づいて抵抗発熱体層3に印加する電圧を変化させ
るようになっている。感温部の抵抗に基づいて抵抗発熱
体層3に印加する電圧を変化させることにより、基材2
が約200℃に維持される。
【0032】抵抗発熱体層3の両端部3aには、抵抗発
熱体層3に通電するための電極層5がそれぞれ接続され
ている。電極層5は、後述するコネクタ8による耐磨耗
性、耐削れ性を高めるために電極層6および電極層7の
2層構造になっている。電極層6は銀・パラジウム系材
料から形成されており、厚さは約10μmである。電極
層6は、抵抗発熱体層3に確実に接続するために端部6
aが抵抗発熱体層3の端部3aに重なるように形成され
ている。なお、電極層5は、図4に示すような状態で略
コ字状のコネクタ8に接続される。電極層6上には、銀
系材料から構成された厚さが約10μmの電極層7が形
成されている。
【0033】抵抗発熱体層3、サーミスタ4、および電
極層6、7は、スクリーン印刷を用いて形成されてい
る。具体的には、銀・パラジウム系材料等のペーストを
微細な孔が存在するスクリーン上に塗布し、スキージで
押し出されることにより形成される。
【0034】抵抗発熱体層3上には、抵抗発熱体層3を
保護するガラス層9が形成されている。ガラス層9を形
成することにより、抵抗発熱体層3を保護することがで
きる。ガラス層9は、基材2からガラス層9上面までの
高さが約70〜90μmになるように形成されている。
また、ガラス層9は、電極層7のコネクタ8と接触する
部分を除いた部分上にも存在している。
【0035】ガラス層9上には、抵抗発熱体層3の熱を
トナーに伝える伝熱層10が形成されている。伝熱層1
0は、ポリイミドのような合成樹脂から形成されてお
り、厚さが約10μm以下である。伝熱層10は、スク
リーン印刷を用いて形成されている。具体的には、ポリ
イミドのペーストを微細な孔が存在するスクリーン上に
塗布し、スキージで押し出されることにより形成され
る。また、伝熱層10は、硬度が定着フィルム53より
小さい。
【0036】上記したヒータ1は、例えば、複写機に組
み込まれて使用される。図5は本実施の形態に係る複写
機を模式的に示した構成図であり、図6は本実施の形態
に係るトナー定着部を模式的に示した垂直断面図であ
る。
【0037】図5に示すように、複写機21は、上面お
よび対向する2箇所の側面に開口22a、22b、22
cが形成された蓋体22dを有するハウジング22を備
えている。ハウジング22の開口22aには、複写対象
の原稿Gを載置するガラス板23が嵌め込まれている。
また、ハウジング22の開口22bには複写用紙Pを後
述する画像形成部40に供給する給紙カセット24が挿
入されており、開口22cの縁部には複写された複写用
紙Pを排出する排紙トレー25が配設されている。
【0038】ハウジング22内には、主に、原稿Gの画
像を読み取る画像読み取り部30、画像読み取り部30
で読み取った画像情報に基づいてトナー(被加熱体)で
複写用紙Pに画像を形成する画像形成部40、複写用紙
Pに付着したトナーを定着させるトナー定着部50、給
紙カセット24から画像形成部40およびトナー定着部
50を介して排紙トレー25に複写用紙Pを搬送する搬
送系60が配設されている。
【0039】画像読み取り部30は、ガラス板23付近
に配設された発光可能な光源31、原稿Gで反射された
光を反射する反射ミラー32、反射ミラー32で反射さ
れた光を集光するレンズ33、レンズ33で集光された
光を受光するCCD34等から構成されている。光源3
1から光を原稿Gに照射し、原稿Gで反射された反射光
を反射ミラー32およびレンズ33を介してCCD34
で受光することにより原稿Gの画像が読み取られる。
【0040】画像形成部40は、回転可能な感光ドラム
41、感光ドラム41の外周面を帯電させる帯電器4
2、感光ドラム41の外周面に光を照射して静電潜像を
形成する露光器43、静電潜像にトナーを付着させてト
ナー像を形成する現像器44、トナーを複写用紙Pに付
着させてトナー像を転写する転写器45、画像の転写後
に感光ドラム41に残留しているトナーを除去するトナ
ークリーナ46等から構成されている。
【0041】画像形成部40で画像を形成するには、ま
ず、帯電器42で感光ドラム41の外周面を帯電させ
る。次いで、CCD34の画像情報に基づいて露光器4
3から感光ドラム41の外周面に光を照射し、感光ドラ
ム41に静電潜像を形成する。さらに、現像器44で静
電潜像にトナーを付着させて、トナー像を形成する。最
後に、転写器45でトナーを複写用紙Pに付着させて、
トナー像を複写用紙Pに転写する。
【0042】搬送系60は、給紙カセット24から複写
用紙Pを取り出す回転可能な給紙ローラ61、給紙ロー
ラ61により取り出された複写用紙Pを画像形成部40
に搬送する搬送ローラ62、画像形成部40から排出さ
れた複写用紙Pをトナー定着部50に導く搬送ガイド6
3、トナー定着部50から排出された複写用紙Pを排紙
トレー25に搬送する搬送ローラ64等から構成されて
いる。
【0043】トナー定着部50は、図2に示すようにケ
ース51を備えている。ケース51内には、上述したヒ
ータ1が配設されている。ヒータ1は、トナーを加熱に
より溶融させて複写用紙Pに定着させるものである。ヒ
ータ1は、ヒータ1の形状に対応する溝52aが形成さ
れた支持部材52に支持されている。具体的には、ヒー
タ1は平板状に形成されているので、支持部材52には
平板状の溝52aが形成されている。支持部材52にヒ
ータ1の形状に対応する溝52aを形成することによ
り、ヒータ1の位置決めを正確および容易に行うことが
できる。
【0044】支持部材52の外周面は、環状の定着フィ
ルム53(摺動部材)により被覆されている。定着フィ
ルム53は、耐熱性合成樹脂から形成されており、硬度
がガラスより小さくなっている。定着フィルム53は、
次に説明する加圧ロール54で複写用紙Pが送り出され
ることにより、ヒータ1の後述する伝熱層10の表面を
摺動する。
【0045】ヒータ1の下方には、ヒータ1に対して複
写用紙Pを押し付け、かつ搬送ローラ64に向けて複写
用紙Pを送り出す加圧ロール54が配設されている。加
圧ロール54は、回転可能なロール本体54a、ロール
本体54aを被覆した、シリコーンゴムのような耐熱性
弾性部材54b等から構成されている。加圧ロール54
でヒータ1に対して複写用紙Pを押し付けることにより
確実にトナーが複写用紙Pに定着する。また、加圧ロー
ル54が回転することによりヒータ1と加圧ロール54
との間に供給された複写用紙Pが搬送ローラ64に向け
て送り出される。
【0046】本実施の形態では、ヒータ1が合成樹脂の
伝熱層10を備えているので、定着フィルム53が磨耗
し難い。すなわち、定着フィルム53の磨耗が激しいの
は、定着フィルム53がガラスより硬度が小さく、かつ
定着フィルム53とガラスとの硬度差が大きいことが原
因の一つと考えられる。本実施の形態のヒータ1は、表
層にガラスより硬度が小さい合成樹脂の伝熱層10を備
えているので、定着フィルム53がガラス表面を摺動す
る場合よりも定着フィルム53が磨耗し難くなる。
【0047】そして、定着フィルム53が磨耗し難くな
ることにより、ヒータ1に付着する定着フィルム53の
カスが低減し、ヒータ1の熱がトナーに伝わり易くな
る。その結果、十分にトナーが溶解し、確実に記録媒体
Pにトナーが定着する。
【0048】また、定着フィルム53が磨耗し難くなる
ことにより、定着フィルム53が破られ難くなり、定着
フィルム53のカスが記録媒体P側の領域に侵入し難く
なる。その結果、記録媒体Pとトナーとの間に入り込む
定着フィルム53のカスが低減し、鮮明な画像が記録媒
体Pに形成される。
【0049】(第2の実施の形態)以下、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、以下本実施の形
態以降の実施の形態のうち先行する実施の形態と重複す
る内容については説明を省略することもある。本実施の
形態は、基材の裏面側に抵抗発熱体層等を形成した例に
ついて説明する。
【0050】図7は本実施の形態に係るヒータの垂直断
面図である。図7に示すように、本実施の形態に係るヒ
ータ1の基材2の表面には、厚さが約8〜10μmの伝
熱層10が形成されている。伝熱層10は、基材2に直
接接触するように形成されている。また、基材2の裏面
側には、抵抗発熱体層3、電極層5、ガラス層9等が形
成されている。なお、サーミスタ4は、支持部材52の
ヒータ1が接触する位置に形成されている。
【0051】本実施の形態では、基材2の裏面側に抵抗
発熱体層3が形成されているので、第1の実施の形態と
同様の効果が得られるとともに、伝熱層10が定着フィ
ルム53の摺動により磨耗した場合であっても、抵抗発
熱体層3が露出することがなく、安定した発熱が得られ
る。
【0052】(第3の実施の形態)以下、本発明の第3
の実施の形態について説明する。本実施の形態は、抵抗
発熱体層上に直接伝熱層を形成した例について説明す
る。
【0053】図8は本実施の形態に係るヒータの垂直断
面図である。図8に示すように、本実施の形態に係るヒ
ータ1の抵抗発熱体層3上には、直接伝熱層10が形成
されている。すなわち、伝熱層10は、ガラス層9を介
さずに抵抗発熱体層3上に直接形成されている。伝熱層
10は、基材2から伝熱層10上面までの高さが約70
〜90μmになるように形成されている。
【0054】本実施の形態では、抵抗発熱体層3上に直
接伝熱層10が形成されているので、第1の実施の形態
と同様の効果が得られるとともに、コストの低減を図る
ことができる。
【0055】なお、本発明は上記実施の形態の記載内容
に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置
等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能で
ある。例えば、上記第2の実施の形態では、基材2と伝
熱層10との間にガラス層を形成していないが、ガラス
層を形成してもよい。
【0056】
【発明の効果】以上、詳説したように、請求項1記載の
ヒータによれば、摺動部材が摺動した場合に、摺動部材
が磨耗し難い。請求項2記載のヒータによれば、摺動部
材の摺動により伝熱層が磨耗した場合であっても、抵抗
発熱体層が露出することがない。請求項3記載のヒータ
によれば、被加熱体に抵抗発熱体層の熱が伝わり易い。
請求項4記載のヒータによれば、高い電気絶縁特性が得
られる。請求項5記載のヒータによれば、摺動部材が摺
動した場合に、抵抗発熱体層が露出し難い。請求項6記
載のヒータによれば、ヒータを使用温度に維持した場合
に、伝熱層が溶融し難い。請求項7記載の画像形成装置
によれば、確実に記録媒体にトナーが定着する。請求項
8記載の画像形成装置によれば、摺動部材がより磨耗し
難い。請求項9記載の画像形成装置によれば、ヒータの
位置決めが正確および容易に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1の実施の形態に係るヒータの平面図
である。
【図2】図2は第1の実施の形態に係るヒータの水平断
面図である。
【図3】図3は図1におけるA−Aで切断したヒータの
垂直断面図である。
【図4】図4は第1の実施の形態に係るヒータとコネク
タとの接続状態を示した模式図である。
【図5】図5は第1の実施の形態に係る複写機を模式的
に示した構成図である。
【図6】図6は第1の実施の形態に係るトナー定着部を
模式的に示した垂直断面図である。
【図7】図7は第2の実施の形態に係るヒータの垂直断
面図ある。
【図8】図8は第3の実施の形態に係るヒータの垂直断
面図である。
【符号の説明】
1…ヒータ 2…基材 3…抵抗発熱体層 5…電極層 10…伝熱層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA23 BA25 BA26 BA32 BE03 3K034 AA10 AA22 AA34 BA05 BB06 BB14 BC12 FA02 JA01 3K058 AA45 BA18 CE02 CE19 DA01 GA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性の基材と;前記基材上に形成
    された抵抗発熱体層と;前記抵抗発熱体層の両端に形成
    された電極層と;前記基材上に形成された、前記抵抗発
    熱体層の熱を被加熱体に伝え、かつ表面を摺動部材が摺
    動する合成樹脂の伝熱層と;を具備することを特徴とす
    るヒータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のヒータであって、前記伝
    熱層は、前記基材の前記抵抗発熱体層が形成された面と
    異なる面上に形成されていることを特徴とするヒータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のヒータであって、前記伝
    熱層は、前記抵抗発熱体層上に形成されていることを特
    徴とするヒータ。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のヒータであって、前記抵
    抗発熱体層の少なくとも一部を覆った電気絶縁層をさら
    に具備することを特徴とするヒータ。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のヒータであって、前記抵
    抗発熱体層と前記伝熱層との間に形成された電気絶縁層
    をさらに具備することを特徴とするヒータ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    ヒータであって、前記伝熱層は、ポリテトラフルオロエ
    チレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミ
    ド、液晶ポリマー、ポリイミド、ポリエーテルニトリ
    ル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフ
    ォン、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレー
    ト、ポリサルフォン、シンジオタクチック・ポリスチレ
    ン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポ
    リアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、および
    ポリプロピレンのいずれかから形成されていること特徴
    とするヒータ。
  7. 【請求項7】 トナーを記録媒体に付着させて、前記記
    録媒体に画像を形成する画像形成部と;前記記録媒体に
    付着した前記トナーを加熱して、溶融させる請求項1乃
    至6のいずれか1項に記載のヒータと、前記ヒータを支
    持する支持部材と、前記ヒータの伝熱層の表面を摺動す
    る摺動部材と、前記摺動部材を介して前記ヒータに前記
    記録媒体を密着させ、かつ前記記録媒体を搬送する加圧
    ロールとを備えた、前記記録媒体に前記トナーを定着さ
    せるトナー定着部と;前記画像形成部に前記記録媒体を
    供給する記録媒体供給部と;前記画像形成部から前記ト
    ナー定着部に前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送部
    と;を具備することを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の画像形成装置であって、
    前記ヒータの伝熱層は、硬度が前記摺動部材より小さい
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載の画像形成装置であ
    って、前記支持部材は前記ヒータの形状に対応する溝を
    有していることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007035505A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Harison Toshiba Lighting Corp ヒータ、加熱装置、画像処理装置
US8737894B2 (en) 2010-12-28 2014-05-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Fixing device having flexible fusing member
US9740149B2 (en) 2015-03-06 2017-08-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Fixing device having endless belt and nip member slidably contacting inner surface of endless belt
WO2019015381A1 (zh) * 2017-07-21 2019-01-24 威滔电子科技(深圳)有限公司 一种发热片

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