JP2003165807A - 光散乱シート用樹脂組成物及びそれの液晶表示分野への使用 - Google Patents

光散乱シート用樹脂組成物及びそれの液晶表示分野への使用

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JP2003165807A
JP2003165807A JP2001366253A JP2001366253A JP2003165807A JP 2003165807 A JP2003165807 A JP 2003165807A JP 2001366253 A JP2001366253 A JP 2001366253A JP 2001366253 A JP2001366253 A JP 2001366253A JP 2003165807 A JP2003165807 A JP 2003165807A
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light
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liquid crystal
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JP2001366253A
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English (en)
Inventor
Taku Honda
卓 本多
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘイズ率の高い又は散乱特性の角度依存性が
緩和された光散乱シート及びその原料となる樹脂組成物
を提供し、その光散乱シートを利用した積層シート、さ
らにこれを用いて、視角特性が改善された液晶表示装置
を提供する。 【解決手段】 互いに屈折率が0.01以上異なり、一
方は光硬化性で他方は熱硬化性又は光硬化性である2種
の硬化性化合物、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有
する光散乱シート用樹脂組成物が提供される。紫外線吸
収剤は、上記硬化性化合物の合計100重量部あたり
0.01〜0.5重量部の割合で用いられる。この樹脂組
成物をシート状に形成し、硬化処理を施して光散乱シー
トが製造される。この光散乱シート11は、別の樹脂シ
ート21,22,23等との積層シートとされ、さらに
液晶セル41と組み合わせて、反射型又は半透過半反射
型の液晶表示装置とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光散乱シート用樹
脂組成物、それを用いた光散乱シート、その光散乱シー
トを用いた積層シート、及び液晶表示装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】樹脂組成物に紫外線を照射して光散乱板
又は光制御板を作製する方法は、例えば、特許第 25835
19号公報や特許第 2691543号公報に開示されている。ま
た、本発明者による特願 2001-33589 号では、樹脂組成
物に熱硬化を施すことでゲル状皮膜を形成し、その上に
空気遮断膜を密着積層してから紫外線を照射して、光散
乱シートを作製する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光散乱板や光制御板の
特性は、その使用分野や使用目的により設計される。す
なわち、最大ヘイズ率や散乱特性を有する角度範囲、散
乱特性の弱い領域におけるヘイズ率などの光学特性は、
一義的に最適値が決められるものではなく、適宜調整可
能であることが望まれる。
【0004】本発明は、ヘイズ率の高い又は散乱特性の
角度依存性が緩和された光散乱シート及びその原料とな
る樹脂組成物を提供し、またその光散乱シートを利用し
た積層シートを提供し、さらにはこれを用いて、視角特
性が改善された液晶表示装置を提供しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の第一の
見地によれば、互いに屈折率が0.01以上異なり、一
方は光硬化性で他方は熱硬化性又は光硬化性である2種
の硬化性化合物、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有
する光散乱シート用樹脂組成物が提供される。ここで紫
外線吸収剤は、上記硬化性化合物の合計100重量部あ
たり0.01〜0.5重量部の割合で用いられる。
【0006】本発明の第二の見地によれば、互いに屈折
率が0.01以上異なり、一方は光硬化性で他方は熱硬
化性又は光硬化性である2種の硬化性化合物、光重合開
始剤及び紫外線吸収剤を含有する樹脂組成物をシート状
に形成し、次いで硬化処理を施してなる光散乱シートが
提供される。ここで、上記2種の硬化性化合物がともに
光硬化性である場合には、硬化処理として光硬化が採用
される。また、上記2種の硬化性化合物の一方が光硬化
性で他方が熱硬化性である場合には、硬化処理は、熱硬
化処理、次いで光硬化処理の順で行われる。この光散乱
シートには、光線入射角度により光散乱能が変化する特
性をもたせることができる。
【0007】また、本発明の第三の見地によれば、上記
の光散乱シートを用いた積層シートが提供される。具体
的な形態の一つは、上記の光散乱シートが2枚の樹脂シ
ートの間に挟持されてなる積層シートであり、別の形態
は、光学異方性のある樹脂シートと上記の光散乱シート
とが積層されてなる積層シートである。ここで、光学異
方性のある樹脂シートは、偏光フィルム又は位相差フィ
ルムであってよく、またその位相差フィルムは、1/4
波長フィルム又は1/2波長フィルムであってよい。も
ちろん、偏光フィルムと位相差フィルムの両者を前記光
散乱シートに積層することもでき、特に液晶表示装置に
使用する目的では、偏光フィルムと、少なくとも1枚の
位相差フィルムと、前記の光散乱シートとが積層されて
なる積層シートとすることができる。
【0008】また積層シートの別の形態として、前記の
光散乱シートが反射性フィルム又は半透過半反射性フィ
ルムに積層されてなる積層シートも提供される。この場
合、さらに偏光フィルムを積層して、この偏光フィルム
と、前記の光散乱シートと、反射性フィルム又は半透過
半反射性フィルムとの少なくとも3層が積層されてなる
積層シートとしてもよい。
【0009】さらに、本発明の第四の見地によれば、こ
れらの積層シートを用いた液晶表示装置も提供される。
具体的な形態の一つは、前述した第三の見地から特定さ
れる態様の一つである光学異方性のある樹脂シートと、
前記の光散乱シートとが積層されてなる積層シート、例
えば、偏光フィルムと、少なくとも1枚の位相差フィル
ムと、前記の光散乱シートとが積層されてなる積層シー
トを、液晶セルの前面に積層してなる液晶表示装置であ
る。この場合、液晶セルの背面にも偏光フィルムを積層
し、必要に応じて位相差フィルムをも積層し、さらにそ
の背面に背面照明装置を配置することができる。
【0010】また別の形態として、前述した第三の見地
から特定される態様の一つである、光学異方性のある樹
脂シートと前記の光散乱シートとが積層されてなる積層
シートや、第三の見地から特定される別の態様である、
前記の光散乱シートが反射性フィルム又は半透過半反射
性フィルムに積層され、必要に応じてさらに偏光フィル
ムも積層されてなる積層シートを、液晶セルの背面に積
層してなる液晶表示装置も提供される。この場合、液晶
セルの前面には偏光フィルムを積層することができ、必
要に応じてさらに位相差フィルムをも積層することがで
きる。また液晶セルの背面には、上記の積層シートとと
もに位相差フィルムを積層することもでき、さらに必要
に応じて、その背面に背面照明装置を配置することもで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明を明確にするため、以下に
詳細な説明を行う。本発明の光散乱シート用樹脂組成物
は、互いに屈折率が0.01以上異なり、一方は光硬化
性であり、他方は熱硬化性又は光硬化性である2種の硬
化性化合物と、光重合開始剤と、紫外線吸収剤とを含有
するものである。屈折率が異なる2種の硬化性化合物の
屈折率の差は、0.01以上であることが必要であり、
好ましくは0.05以上である。これら2種の硬化性化
合物の混合比は、重量比率で10:90から90:10
の範囲にあるのが好ましく、さらには30:70から7
0:30の範囲であるのがより好ましい。
【0012】この樹脂組成物は、未硬化状態では相溶し
て、透明な樹脂組成物であることが好ましい。さらに、
用途を広げるためには、無色であることが好ましい。な
お、光硬化性の化合物同士を組み合わせる場合は、少な
くとも2種必要であり、3種以上であってもよいが、3
種以上用いる場合には、少なくとも2種の組合せにおい
て屈折率が0.01以上異なることが必要である。ま
た、光硬化性の化合物と熱硬化性の化合物を組み合わせ
る場合は、光硬化性の化合物を2種以上及び/又は熱硬
化性の化合物を2種以上用いてもよいが、その場合に
は、光硬化性化合物全体の屈折率と、熱硬化性化合物全
体の屈折率との差が0.01以上あることが必要であ
る。
【0013】ここで光硬化性化合物とは、光照射、特に
紫外線照射により硬化反応を生じる官能基を有するもの
であれば特に限定されず、アクリロイル基、メタクリロ
イル基、アリル基など、光重合性官能基である炭素−炭
素二重結合を有する化合物を使用することができる。な
かでも、アクリロイル基を有する化合物は、反応性が高
く、好ましい化合物である。
【0014】アクリロイル基を有する化合物の具体的な
例を挙げると、低分子量の所謂モノマーとして、アクリ
ル酸、メチルアクリレートやエチルアクリレート、プロ
ピルアクリレートのようなアルキルアクリレート類、エ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリ
レート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メ
トキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシ
エチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレ
ングリコールアクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、1,9−ノナンジオールジアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアク
リレート、ベンジルアクリレート、ナフチルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエ
チレングリコールアクリレート、エチレンオキサイド変
性ノニルフェノキシアクリレート、2−ヒドロキシ−3
−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロ
キシエチルフタレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、ペンタエリスリトールトリ−又はテトラ−
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート、ネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エス
テル、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアク
リレート、ビスフェノールAプロピレンオキサイド変性
ジアクリレート、ビスフェノールAグリシジルエーテル
アクリル酸付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイ
ド変性グリシジルエーテルアクリル酸付加物、ビスフェ
ノールAプロピレンオキサイド変性グリシジルエーテル
アクリル酸付加物、トリブロモフェニルアクリレート、
エチレンオキサイド変性トリブロモフェニルアクリレー
ト、エチレンオキサイド変性テトラブロモビスフェノー
ルAジアクリレートなどが挙げられる。これらの化合物
のアクリロイル基がメタクリロイル基又はアリル基に置
き換えられた化合物を使用することもできる。
【0015】また、中分子量の所謂オリゴマーとして、
ポリエーテルポリアクリレート、ポリエステルポリアク
リレート、ポリエーテルウレタンポリアクリレート、ポ
リエステルウレタンポリアクリレート、エポキシアクリ
レートなどを使用することもできる。これらの化合物の
アクリロイル基がメタクリロイル基又はアリル基に置き
換えられた化合物を使用することもできる。
【0016】光硬化性化合物の有する光重合性官能基数
は特に制限されないが、互いに屈折率が0.01以上異
なる2種の光硬化性化合物を組み合わせる場合には、成
形性などの点から、光硬化性化合物の1種を2官能以上
のオリゴマーとすることが好ましい。
【0017】本発明で用いることができる熱硬化性化合
物は、熱により硬化するものであれば特に限定されず、
例えば、水酸基を有する化合物とイソシアナート基を有
する化合物との混合物、カルボキシル基を有する化合物
とイソシアナート基を有する化合物との混合物、カルボ
キシル基を有する化合物とグリシジルエーテル基を有す
る化合物との混合物、アミノ基を有する化合物とグリシ
ジルエーテル基を有する化合物との混合物、フェノール
類とホルムアルデヒドとの混合物、メラミンとホルムア
ルデヒドとの混合物など、公知の化合物の各種組合せを
使用することができる。これらの化合物及び混合物は、
互いに相溶するように選択される。熱硬化性化合物の主
骨格も特に限定されず、ポリエーテル類やポリエステル
類、アクリル共重合体、メタクリル共重合体などを、単
独重合体や2種以上の共重合体として使用することがで
きる。水酸基又はカルボキシル基を有する化合物とイソ
シアナート基を有する化合物とからなる熱硬化性混合物
は、設計の自由度が高く、好ましい組合せの一つであ
る。
【0018】水酸基及び/又はカルボキシル基を有する
化合物のさらに具体的な例を挙げると、水酸基を有する
化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチ
ロールプロパンなどの単独又は共重合されたポリエーテ
ルポリオールや、これらのいずれか1種又は2種以上と
多価カルボン酸との反応生成物であるポリエステルポリ
オールなどのポリオール類があり、カルボキシル基を有
する化合物としては、ポリエーテルポリカルボン酸やポ
リエステルポリカルボン酸のようなポリカルボン酸類が
ある。また、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、シ
クロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレートのよ
うなアルキルアクリレート類、又はメチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ア
ミルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、オクチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、ベンジルメタクリレートのようなアルキルメタ
クリレート類からなるアルキル(メタ)アクリレート系
モノマーと、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸のような不飽和カルボン酸類や、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルア
ミドのようなヒドロキシル基含有モノマーなどの官能基
含有モノマーとの共重合体を、水酸基及び/又はカルボ
キシル基を有する化合物とすることもできる。このよう
に、熱硬化性混合物の成分として、水酸基及び/又はカ
ルボキシル基を有する化合物を用いる場合、この化合物
は、分子内に水酸基及びカルボキシル基から選ばれる官
能基を少なくとも2個有するのが好ましい。
【0019】次に、イソシアナート基を有する化合物の
具体的な例を挙げると、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、
2,6−ジイソシアナートヘキサン酸メチル(リジンジ
イソシアネートとも呼ばれる)のような脂肪族イソシア
ネート類、イソホロンジイソシアネート、3−(2−イ
ソシアナートシクロヘキシル)プロピルイソシアネー
ト、ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、イ
ソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネ
ート、ビシクロヘプタントリイソシアネートのような脂
環式イソシアネート類、トリレンジイソシアネート、ト
リフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシ
アナートフェニル)チオフォスフェート、フェニレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジアニ
シジンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシ
アネートのような芳香族イソシアネート類などがあり、
これらを単量体で、又はビュレット体やアダクト体、環
状体などの多量体で使用することができる。このよう
に、熱硬化性混合物の成分として、イソシアネート化合
物を用いる場合、この化合物は、分子内に少なくとも2
個のイソシアナート基を有するのが好ましい。イソシア
ネート化合物は、熱硬化の際、水酸基及び/又はカルボ
キシル基を有する化合物に対して、架橋剤として作用す
る。
【0020】熱硬化性混合物として、分子内に水酸基及
びカルボキシル基から選ばれる官能基を有する化合物
と、分子内にイソシアナート基を有する化合物との混合
物を用いる場合、両者の割合は通常、前者100重量部
に対して、後者を0.1〜10重量部程度とするのが適
当である。
【0021】本発明の組成物における光重合開始剤とし
ては、公知の各種のものを用いることができ、例えば、
ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーケトン、2−クロ
ロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、
ベンゾインエチルエーテル、ジエトキシアセトフェノ
ン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−
メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノンなどが挙げられる。光重合開始剤の添加
量は、硬化性混合物、すなわち、硬化性化合物の合計1
00重量部に対して、0.5〜10重量部程度である。
【0022】本発明では、以上のような硬化性化合物及
び光重合開始剤に加えて、紫外線吸収剤を配合する。紫
外線吸収剤を配合することにより、高ヘイズ率化、又は
散乱特性の光線入射角度依存性の緩和を図ることができ
る。一方で、この樹脂組成物の硬化は、紫外線照射によ
り行われるため、紫外線吸収剤の量は、樹脂組成物の光
硬化性を満足させるために制限を受ける。そこで紫外線
吸収剤の添加量は、硬化性混合物、すなわち、硬化性化
合物の合計100重量部に対して、0.01〜0.5重量
部の範囲とする。樹脂組成物の光硬化性と得られる樹脂
シートの光学特性の両方を満足させるには、硬化性混合
物100重量部あたり紫外線吸収剤の量を0.02重量
部以上とするのが好ましい。また、光硬化性を重視する
場合には、硬化性混合物100重量部あたり紫外線吸収
剤の量を0.2重量部以下とするのが好ましい。紫外線
吸収剤の量が少ないと、光学特性面での添加効果が弱く
なり、一方、その量が多くなると樹脂組成物の光硬化性
が低下し、特に硬化性混合物100重量部あたり0.5
重量部を超える場合には、光硬化性が極端に低下する。
【0023】ここで用いる紫外線吸収剤は、紫外線域に
吸収を有する化合物であって、例えば、ベンゾフェノン
系のもの、フェニルベンゾトリアゾール系のもの、ヒド
ロキシベンゾエート系のものなどがある。ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベン
ゾフェノンなどが、フェニルベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒ
ドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタル
イミドメチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾ
ール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−
メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2
−(2−ヒドロキシ−4−オクチロキシフェニル)ベン
ゾトリアゾールなどが、またヒドロキシベンゾエート系
紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシベンゾエートなどが、それぞれ挙げられる。
【0024】これらの、互いに屈折率が0.01以上異
なり、一方が光硬化性で、他方が熱硬化性又は光硬化性
である2種の光硬化性化合物、光重合開始剤、及び紫外
線吸収剤の混合物は、公知の方法で均一な樹脂組成物に
調製される。ここで、必要に応じてさらに溶剤を配合し
てもよい。溶剤の種類は、相溶性及び硬化性樹脂組成物
の硬化性を阻害しない範囲で、公知の化合物を特に制限
なく使用できる。さらに、公知の反応助剤、重合禁止剤
や酸化防止剤のような安定剤、可塑剤、フィラーなどを
添加することもできる。
【0025】以上説明したような樹脂組成物をシート状
に形成し、次いで硬化処理を施すことで、光散乱シート
が製造される。樹脂組成物を構成する硬化性化合物が光
硬化性化合物だけの場合は、この硬化処理は光硬化によ
って行われる。一方、硬化性化合物として光硬化性化合
物と熱硬化性化合物が組み合わされている場合には、熱
硬化処理を施した後、光硬化処理を施すことにより、硬
化される。この光散乱シートは、光線入射角度によら
ず、一定の光散乱能を有するようにすることもできる
し、光線入射角度によって光散乱能を変化させることも
できる。本発明の樹脂組成物を使えば、光散乱能の発現
性が向上し、また、光線入射角度により光散乱能を変化
させる場合には、その変化が緩やかなものとなる。
【0026】樹脂組成物をシート状に形成する方法は特
に限定されず、公知の方法を使用することができる。具
体的には例えば、ダイコーターやコンマロールコータ
ー、ブレードコーター、ロールコーター、グラビアコー
ターなどを使用して、基材上に上記の樹脂組成物を塗布
する方法が有利に採用される。ここで用いる基材は、樹
脂組成物に浸食されない材質であれば制限なく使用でき
る。塗布厚みは、乾燥皮膜厚みが10μm 以上500μ
m 以下となるように調整するのが好ましい。乾燥皮膜厚
みは、要求される散乱性能が発現する範囲で薄い方が好
ましい。したがって、より好ましくは、10μm 以上2
50μm 以下である。
【0027】樹脂組成物を熱硬化させる方法は、使用す
る熱硬化性混合物の硬化条件や樹脂組成物の溶剤希釈状
態に合わせて、公知の方法を用いることができる。例え
ば、樹脂組成物が溶剤を含む場合には、その溶剤の沸点
以下の温度で乾燥し、溶剤を揮発させた後、熱硬化性混
合物の硬化開始温度まで昇温し、熱硬化反応を行わせ
る。熱硬化性混合物の硬化開始温度が希釈溶剤の沸点以
下であれば、気泡が生じない範囲で、希釈溶剤の揮発と
熱硬化反応を平行して行うこともできる。熱硬化により
樹脂組成物が硬化被膜を形成した後であれば、その硬化
被膜上に空気遮断膜を付与することができる。ここで、
空気遮断膜を付与する際の硬化被膜は、その熱硬化反応
が必ずしも完了している必要はなく、空気遮断膜の付与
に支障のない硬度まで被膜が硬化していればよい。熱硬
化性混合物の未硬化分が問題となる場合には、空気遮断
膜を付与した後で熱養生させることで、熱硬化を完了さ
せればよい。
【0028】熱硬化後の被膜に適用される空気遮断膜
は、紫外線を透過するものであれば、特に制限なく使用
することができる。例えば、ポリエチレンやポリプロピ
レンのようなポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル
系樹脂、ノルボルネン又はその誘導体の重合体のような
環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹
脂、ポリアリレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポ
リメタクリレート系樹脂などの合成高分子、又は、二酢
酸セルロースや三酢酸セルロースのようなセルロース系
樹脂などの天然高分子から成形されるシートを使用する
ことができる。
【0029】ここまでの熱硬化及び空気遮断膜付与、ま
た追加の熱養生を行う場合は、そこまでの工程で、樹脂
組成物及び熱硬化被膜に紫外線が照射されないよう注意
を払う必要がある。特に空気遮断膜を付与した後では、
空気中の酸素による光重合阻害効果がなくなるため、紫
外線を遮断した環境で作業を行う必要がある。
【0030】樹脂組成物を構成する硬化性化合物が光硬
化性化合物だけの場合は、この樹脂組成物をシート状に
形成した状態で、光硬化処理が施される。一方、硬化性
化合物として光硬化性化合物と熱硬化性化合物が組み合
わされている場合には、上記した熱硬化処理の後、好ま
しくは空気遮断膜を付与した状態で、光硬化処理が施さ
れる。光硬化処理は、特許第 2583519号公報、特許第 2
691543号公報、特開平6-11606号公報などに記載の方法
に準じて行うことができる。すなわち、照射光源には、
紫外線を発するランプとして水銀ランプやメタルハライ
ドランプなどを用いる。被照射面から見て照射光源の視
角が全方位に対して5°以内であれば、角度依存性のな
い光散乱シートが作製できる。照射光源が棒状であり、
その長軸方向の視角が5°よりも大きく、好ましくは1
2°よりも大きければ、光散乱能に角度依存性のある光
散乱シートが作製できる。さらに、樹脂組成物に到達す
る光線の波長が実質的に400nm以下、好ましくは36
5nm以下、さらに好ましくは313nm以下であれば、光
散乱能を有する角度範囲を広くすることができる。
【0031】こうして得られる光散乱シートは、取扱い
の容易さから、図1に断面構成概略を示すように、2枚
の樹脂シート24,24の間に光散乱シート11が挟持
された積層シートとして、保管又は使用することができ
る。樹脂シート24,24には、光散乱シートを作製す
る際に使用した基材や、組成物が熱硬化性化合物を含む
場合に用いる空気遮断膜をそのまま使用してもよいし、
他の樹脂シートに貼り替えて使用してもよい。また、液
晶表示装置に使用するに際しては、図2に断面構成概略
を示すように、光学異方性のある樹脂シート24と光散
乱シート11を積層した積層シートとすることができ
る。樹脂シート24の材質は特に制限されず、公知の各
種樹脂シートが使用できる。例えば、ポリエチレンやポ
リプロピレンのようなポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンテ
レフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリ
エステル系樹脂、ノルボルネン系重合体のような環状ポ
リオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリサ
ルフォン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリ
アリレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリメタク
リレート系樹脂などの合成高分子、さらに、二酢酸セル
ロースや三酢酸セルロースのようなセルロース系樹脂な
どの天然高分子が使用できる。また樹脂シート24は、
感圧接着剤であってもよい。この場合には、アクリル系
感圧接着剤、塩化ビニル系感圧接着剤、合成ゴム系感圧
接着剤、天然ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤などが
使用できる。
【0032】図2の形態で用いられる光学異方性のある
樹脂シート24とは、光の吸収や反射、位相、波長など
の所望とする光学特性に対して、空間的に異方性を有す
る樹脂シートを指す。例えば、光学異方性のある樹脂シ
ートとして、偏光フィルムや位相差フィルムが挙げられ
る。偏光フィルムとしては、公知のものが使用でき、ポ
リビニルアルコール樹脂にヨウ素又は二色性染料を吸着
配向させたものが多く用いられる。ポリビニルアルコー
ル樹脂は耐水性に劣るため、保護フィルムで被覆されて
いるのが好ましく、保護フィルムには通常、三酢酸セル
ロース樹脂が使用される。したがって、例えば、光散乱
シートを作製する際に三酢酸セルロース樹脂からなるフ
ィルムを空気遮断膜として使用し、作製された光散乱シ
ートと三酢酸セルロース樹脂フィルムの積層シートを、
偏光フィルムの保護フィルムとして、染色されたポリビ
ニルアルコール樹脂フィルムとさらに積層し、偏光フィ
ルムと光散乱シートとの積層シートとしてもよい。位相
差フィルムも公知のものでよく、ポリカーボネート樹
脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹
脂、ポリアリレート樹脂、ノルボルネン系樹脂、二酢酸
セルロース樹脂、三酢酸セルロース樹脂などを延伸した
ものや、これらの樹脂フィルムに液晶性物質や無機物を
配向塗工したものなどが使用される。ここで、延伸を行
う場合には公知の方法が採用でき、ロール間延伸のよう
な縦延伸や、テンター延伸のような横延伸が多く用いら
れる。延伸方向は一軸でもよいし二軸でもよく、さらに
厚み配向していてもよい。延伸により作製される位相差
フィルムの位相差値は、所望の特性に合わせて適宜決定
されるが、反射型又は半透過半反射型液晶表示装置に使
用する際には、100〜1,000nm の範囲のものが通
常用いられる。また、1/4波長フィルム又は1/2波
長フィルムを使用することは、好ましい形態の一つであ
る。樹脂フィルムに液晶性物質を配向塗工した位相差フ
ィルムとしては、例えば、富士写真フィルム株式会社製
の商品名“ワイドビュー”フィルムや日本石油化学株式
会社製の商品名“日石LCフィルム”などが挙げられ
る。
【0033】本発明の光散乱シートを、特に反射型又は
半透過半反射型液晶表示装置の前方散乱板として使用す
る際には、偏光フィルムと少なくとも1枚の位相差フィ
ルムと光散乱シートを積層して使用するのが好ましい。
例えば、TFT(薄膜トランジスタ)駆動反射型液晶表
示装置であれば、図3、図4及び図5に断面構成概略を
示すように、偏光フィルム21と1/2波長フィルム2
2と1/4波長フィルム23とがこの順に積層され、さ
らに図6に軸角度概略を示すように、1/2波長フィル
ムの光軸82と1/4波長フィルムの光軸83が略60
°の角度で交差するとともに、偏光フィルムの吸収軸8
1と1/2波長フィルムの光軸82が略15°の角度で
交差する、いわゆる広帯域円偏光フィルムを、光散乱シ
ート11と積層したシートを使用するのが好ましい。
【0034】図3においては、偏光フィルム21と1/
2波長フィルム22と1/4波長フィルム23とが、そ
れぞれ感圧接着剤31を介して積層され、1/4波長フ
ィルム23の側でさらに光散乱フィルム11の上に積層
された構造となっている。図4も、図3とほぼ同様であ
るが、光散乱フィルム11の両面に感圧接着剤31の層
が設けられ、その一方の層で1/4波長フィルム23に
接着された構造となっている。また図5は、光散乱フィ
ルム11の両面に感圧接着剤31の層が設けられ、その
一方の層に1/2波長フィルム22が、さらにその上に
感圧接着剤31を介して偏光フィルム21がそれぞれ積
層され、他方の層に1/4波長フィルム23が積層さ
れ、さらにその1/4波長フィルム23の反対側にも、
感圧接着剤31の層が設けられた構造となっている。
【0035】本発明の光散乱シートを、特に反射型又は
半透過半反射型液晶表示装置の半透過半反射板として使
用する際には、この光散乱シートと、反射性フィルム又
は半透過半反射性フィルムとが積層されてなる積層シー
トとして使用することができる。また、偏光フィルムと
光散乱シートと反射性フィルム又は半透過半反射性フィ
ルムとが積層されてなる積層シートの使用も好ましい。
ここでいう反射性フィルムとは、入射光線を反射するフ
ィルムを意味する。また半透過半反射性フィルムとは、
入射光線の一部を透過し、残りの一部を反射するフィル
ムを意味する。全入射光線に対して、透過及び反射され
ない残りの部分は、半透過半反射層により吸収され、有
効利用できなくなるため、この吸収は極力小さくするの
が好ましい。
【0036】偏光フィルムと光散乱シートと反射性フィ
ルム又は半透過半反射性フィルムとが積層された積層シ
ートの例を、図7に断面構成概略で示す。この図では、
基材26に金属薄膜25を付設したものが反射性フィル
ム又は半透過半反射性フィルムを構成しており、その上
に、光散乱シート11、偏光フィルム21及び感圧接着
剤31がこの順で積層されている。反射性フィルム又は
半透過半反射性フィルムとしては、図7に示すような基
材26に金属薄膜25を付設したもののほか、2種以上
の高分子薄膜を多層積層して構成されるものなどを使用
することもできる。これらの層をそれぞれ単独で、又は
2層以上積層して使用することができ、2層以上を積層
する場合は、同一の層を使用してもよいし、異なる層を
使用してもよい。
【0037】反射性フィルム又は半透過半反射性フィル
ムに用いられる基材の材質は特に限定されない。例え
ば、ポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフ
ィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系
樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフ
タレートのようなポリエステル系樹脂、ノルボルネン系
重合体のような環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルサ
ルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリビニルア
ルコール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリレー
ト系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂などの合成高分
子、さらには、二酢酸セルロースや三酢酸セルロースの
ようなセルロース系樹脂などの天然高分子が使用でき
る。また、アルミニウム、銀、ステンレスなどの金属薄
膜を直接、反射性フィルム又は半透過半反射性フィルム
とすることもできる。
【0038】反射性フィルム又は半透過半反射性フィル
ムにおける金属薄膜として使用される金属は特に限定さ
れないが、アルミニウム、銀などが好適に用いられる。
この金属薄膜の膜厚は、所望とする透過性能及び反射性
能に応じて調整される。すなわち、半透過半反射層に対
して、透過率を高くすることを重視し、もって反射率を
低くすることを目的とすれば、金属薄膜を薄くすること
で、透過率を高く維持し、反射率を低くすることができ
る。逆に、反射率を高くすることを重視し、もって透過
率を低くすることを目的とすれば、金属薄膜を厚くする
ことで、透過率を低くし、反射率を高くすることができ
る。そこで、金属薄膜の膜厚は、通常、1nm以上100
μm 以下であり、さらには10nm以上1μm 以下の厚み
が好適に使用される。透明高分子フィルムに金属薄膜を
付設する方法としては、蒸着法やスパッタ法が好適に用
いられるが、金属を薄く圧延したフィルムを感圧型を含
む接着剤などにより貼合してもよい。金属薄膜を樹脂体
に付設するに際しては、密着性向上のために公知のアン
ダーコート層を設けてもよいし、金属薄膜の保護のため
に公知のオーバーコート層を設けてもよい。
【0039】高分子薄膜を多層積層して、半透過半反射
層とする場合、その高分子薄膜の材質は特に限定され
ず、前述の基材に使用することのできる樹脂として例示
したものが、同様に使用できる。高分子薄膜を多層積層
して反射性能を付与するには、例えば、J. A. RADFORD
らによる“POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE”,13号
(1973年),216頁 に記載の方法を適用することができ
る。
【0040】本発明の積層シートを作製する際には、各
部材の界面で発生する反射による光のロスを低減するた
めに、感圧接着剤を用いて密着積層するのが好ましい。
感圧接着剤には公知のものが使用でき、例えば、アクリ
レート系感圧接着剤、メタクリレート系感圧接着剤、塩
化ビニル系感圧接着剤、合成ゴム系感圧接着剤、天然ゴ
ム系接着剤、シリコーン系接着剤などが使用できる。こ
れらの感圧接着剤の中でも、アクリレート系感圧接着剤
は、ハンドリング性や耐久性の点から特に好ましい。
【0041】本発明の積層シートを使用する液晶表示装
置の一形態を、図8に断面構成概略で示す。この例で
は、偏光フィルム21と位相差フィルム22,23と光
散乱シート11とが積層された積層シートを液晶セル4
1の前面に積層して、反射型液晶表示装置51が構成さ
れている。ここで用いる積層シート自体は、図3に示し
たものと同じであり、偏光フィルム21と1/2波長フ
ィルム22と1/4波長フィルム23とが、それぞれ感
圧接着剤31を介して積層され、1/4波長フィルム2
3の側でさらに光散乱フィルム11の上に積層された構
造になっている。また、液晶セル41は、液晶33をセ
ル内に注入したものであり、電圧印加により液晶の配向
状態を変化させることで、セル内を透過する偏光光を直
線偏光から円偏光へ、あるいは円偏光から直線偏光へと
状態を連続的に変化させるものである。このような液晶
セルとしては、公知のTN(ねじれネマチック)液晶セ
ル、STN(超ねじれネマチック)液晶セル、OCB
(光学補償ベンド)液晶セルなどが使用できる。図8で
は、対向する2枚のガラス板32,32及び側面壁(番
号なし)によってセルを構成し、前面側ガラス板には透
明電極34を、及び背面側ガラス板には反射電極35を
配置し、当該セルの中に液晶33が注入された状態で、
液晶セル41が構成されている。
【0042】本発明の積層シートを使用する液晶表示装
置の別の形態を、図9に断面構成概略で示す。この例で
は、偏光フィルム21と位相差フィルム22,23と光
散乱シート11とが積層された積層シートを液晶セル4
2の前面に積層し、一方、液晶セル42の背面には偏光
フィルム21と位相差フィルム23とを積層し、さらに
その背面に背面照明装置60を配置して、半透過半反射
型液晶表示装置52が構成されている。このタイプにお
いて、液晶セル42背面の位相差フィルム23は、必要
に応じて設けられる。
【0043】この例における液晶セル42の前面に積層
される積層シートの構成は、図8の例と同様である。こ
の場合の液晶セルとしても、公知のTN液晶セル、ST
N液晶セル、OCB液晶セルなどが使用できる。液晶セ
ル42は、対向する2枚のガラス板32,32及び側面
壁(番号なし)によりセルを構成し、前面側ガラス板に
は透明電極34を、及び背面側ガラス板には半透過半反
射電極36を配置し、当該セルの中に液晶33が注入さ
れた状態となっている。液晶セルの背面に配置する半透
過半反射電極36には、半透過半反射の金属又は多層薄
膜電極を使用してもよいし、金属完全反射膜に部分的に
微細な穴を開けて光線が一部通過するように加工した電
極を使用してもよい。
【0044】液晶セル42の背面には、位相差フィルム
23が感圧接着剤31を介して積層され、さらにその背
面に感圧接着剤31を介して偏光フィルム21が積層さ
れている。液晶セル42の背面側偏光フィルム21のさ
らに背面に配置される背面照明装置60は、レンズシー
ト61と、拡散シート62と、導光板63と、導光板6
3に光を入射するための光源64と、光源64からの光
を導光板63に集めるためのリフレクター65と、導光
板63を通った光の大部分を液晶セル側に集めるための
反射シート66とで構成されている。
【0045】本発明の積層シートを使用する液晶表示装
置のさらに別の形態を、図10に断面構成概略で示す。
この例では、液晶セル43の前面に、偏光フィルム21
と位相差フィルム23を積層し、一方、液晶セル43の
背面には、偏光フィルム21と、光散乱フィルム11
と、基材26に金属薄膜25を付設した反射性フィルム
又は半透過半反射性フィルムとが積層されてなる積層シ
ートを積層している。さらに必要に応じて、その背面に
背面照明装置60を配置して、全体の液晶表示装置53
が構成されている。このタイプにおいて、液晶セル43
前面の位相差フィルム23は、必要に応じて設けられ、
また、液晶セル43の背面に、偏光フィルム21ととも
に位相差フィルムを積層することもある。この例におけ
る液晶セル43は、対向する2枚のガラス板32,32
及び側面壁(番号なし)によってセルを構成し、前面側
ガラス板に透明電極34を、及び背面側ガラス板にも透
明電極37を配置し、セルの中に液晶33が注入された
状態となっている。この液晶セル43は、電圧印加によ
り液晶の配向状態を変化させることで、セル内を透過す
る偏光光を旋光し、あるいは複屈折率を利用して、透過
光の偏光状態を変換するものであり、通常の透過型液晶
表示装置に使用されている液晶セルがそのまま使用でき
る。背面照明装置60の構成は、図9に示したものと同
様であり、通常の透過型又は半透過半反射型液晶表示装
置に使用されている背面照明装置がそのまま使用でき
る。
【0046】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明は
これらの実施例によって限定されるものではない。例
中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ない限
り重量基準である。また、例中で光散乱シートの作製に
用いた樹脂成分は、次のとおりである。
【0047】(1) 光硬化性化合物 商品名“エポキシエステル M-600A” : 共栄社化学株
式会社製、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルア
クリレート、屈折率1.53。 商品名“NKオリゴ U-200AX” : 新中村化学工業株
式会社製、ウレタンジアクリレート・オリゴマー、屈折
率1.49。 商品名“ニューフロンティア BR-30”: 第一工業製薬
株式会社製、トリブロモフェニルアクリレート、屈折率
1.58。
【0048】(2) 熱硬化性化合物 (2-1) 水酸基含有化合物 商品名“SKダイン 2137” : 綜研化学株式会社製、
分子内に複数の水酸基を有するアクリル共重合体の酢酸
エチル希釈液、固形分15.5%、固形分屈折率1.4
6。
【0049】(2-2) 架橋剤 商品名“スミジュール N3300”: 住友バイエルウレタ
ン株式会社製、ヘキサメチレンジイソシアネートの環状
三量体、屈折率1.50。
【0050】(3) 光重合開始剤 商品名“ダロキュア 1173” : チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ株式会社製、2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピオフェノン。 商品名“イルガキュア 184”: チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ株式会社製、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン。
【0051】(4) 紫外線吸収剤 商品名“スミソーブ 300” : 住友化学工業株式会社
製、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール。
【0052】参考例1 屈折率が異なる2種の光硬化性化合物として、“エポキ
シエステル M-600A”(屈折率1.53)を30gと“N
Kオリゴ U-200AX”(屈折率1.49)を20g、及び
光重合開始剤として“ダロキュア 1173”を1.5g取っ
て調合し、薬匙で均一に攪拌し、樹脂組成物を得た。次
いでこの樹脂組成物をガラス上に流し、ガラス両端に貼
った粘着テープにガラス棒の両端をかけながら樹脂組成
物を引き延ばすことで、樹脂組成物をシート状に形成し
た。さらに、以下の(A)に示す光硬化処理を行って、
光散乱シートを作製した。
【0053】(A)光硬化処理 図11に概略を示すように、80W/cmの棒状高圧水銀
ランプ71(日本電池株式会社製、型式 HAL400NL 、発
光長40cm)をコンベア75の50cm上に配置した。ラ
ンプ71の上方に反射ミラー72を置き、ランプ71の
直下に幅2cm×長さ20cmの開口を有するアルミニウム
板73を置いて、紫外線照射強度を調節した。紫外線照
射開始角度は遮光板74の位置により調節した。遮光板
74は、ランプ71、反射ミラー72及びアルミニウム
板73を含む光源系全体を覆うように配置されたランプ
ハウス76の内側から張り出している。ガラス15の上
でシート状に形成された樹脂組成物12を、透明アクリ
ル板17上に置き、これをコンベア75上に設置し、移
動させることにより、光硬化処理を行った。コンベア7
5は、50cm/分で駆動させた。
【0054】こうして得られた光散乱シートについて、
以下の(B)に示す方法で評価を行い、結果を表1及び
図13に示した。
【0055】(B)光散乱特性の評価 図12に概略を示すように、BYKガードナー社製“ヘ
ーズガードプラス”の積分球92から4cm離した場所
に、上記(A)の処理により得られた光散乱シート11
をガラス15の上に形成された状態のまま置いて、光源
91から発せられる光93が入射する角度θを−45°
から+45°まで変化させ、それぞれの入射角度におけ
るヘイズ率を測定した。そして、ヘイズ率の最大値を求
め、またヘイズ率60%以上を示す角度幅を「光散乱能
を有する角度幅」として、それぞれ評価した。
【0056】実施例1 参考例1と同じ樹脂組成物に、さらに紫外線吸収剤とし
て“スミソーブ 300”を0.005g添加し、薬匙で均
一に攪拌し、この例の樹脂組成物を調製した。この樹脂
組成物を用い、参考例1の(A)と同じ方法で光硬化処
理を行って、光散乱シートを作製した。得られた光散乱
シートについて、参考例1の(B)と同様の評価を行
い、結果を表1及び図13に示した。参考例1の組成に
紫外線吸収剤を添加したことで、参考例1に比べて光散
乱機能を有する角度幅は広がり、散乱機能の変化も緩や
かになった。また、参考例1に比べて、ヘイズ率の最大
値が大きくなっていた。
【0057】実施例2 紫外線吸収剤である“スミソーブ 300”の量を0.02
5gとした以外は、実施例1と同じ方法で光拡散シート
を作製し、評価した。結果を表1及び図13に示した。
実施例1の組成における紫外線吸収剤の量を増やしたこ
とで、光散乱機能を有する角度幅はさらに広がり、散乱
機能の変化も緩やかになった。また、実施例1に比べ
て、ヘイズ率の最大値はさらに大きくなっていた。
【0058】参考例2 熱硬化性化合物として“SKダイン 2137”(固形分濃
度15.5%、固形分屈折率1.46)を29gと架橋剤
である“スミジュール N3300”(屈折率1.50)の2
0%トルエン溶液を0.5g、光硬化性化合物として
“エポキシエステルM-600A”(屈折率1.53)を2g
と“ニューフロンティア BR-30”(屈折率1.58)を
3.5g、光重合開始剤として“イルガキュア 184”を
0.3g、及び希釈溶剤としてトルエンを2g取って調
合し、薬匙で均一に攪拌して樹脂組成物を得た。この樹
脂組成物において、熱硬化性混合物と光硬化性化合物の
配合重量比は45:55であり、熱硬化性混合物の屈折
率は、原料の“SKダイン 2137”及び“スミジュール
N3300”の加重平均により1.46と見積もられ、光硬化
性混合物の屈折率は、原料の“エポキシエステル M-600
A”及び“ニューフロンティア BR-30”の加重平均によ
り1.56と見積もられる。この樹脂組成物を室温で6
時間放置して脱泡処理を行った後、以下の(C)に示す
処理に付して、シート状に形成された樹脂組成物を得
た。
【0059】(C)溶剤揮発、熱硬化処理及び空気遮断
膜付与 基材として、188μm 厚ポリエチレンテレフタレート
フィルムの片面に離型剤がコートされたもの(商品名
“PET 188CL”、リンテック株式会社製)を用いた。そ
の離型処理面が上側となるように、基材の両端を市販の
粘着テープで実験台に固定した。次いで上記樹脂組成物
を基材上に流し、両端の粘着テープにガラス棒の両端を
かけながら樹脂組成物を引き延ばすことで、樹脂組成物
をシート状に形成した。直ちに100℃防爆オーブンに
2分間投入し、溶剤を揮発除去させるとともに熱硬化を
進行させた。次に空気遮断膜として、38μm 厚ポリエ
チレンテレフタレートフィルムに離型剤がコートされた
もの(商品名“PET 38CL”、リンテック株式会社製)
を、離型面が熱硬化被膜側となるように、ハンドローラ
ーを使用して密着積層した。
【0060】次いで、参考例1の(A)に示した方法と
事実上同じであるが、ガラス上でシート状に形成された
樹脂組成物の代わりに、上記(C)の処理を行ってポリ
エチレンテレフタレートフィルムに狭持された状態の熱
硬化皮膜を、38μm ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが図11のランプ71側となるように透明アクリル
板17上に置き、光硬化処理を行って、光散乱シートを
作製した。得られた光散乱シートについて、参考例1の
(B)に示した方法と事実上同じであるが、図12にお
ける光散乱シート11がガラス15の上に形成された状
態のものに代えて、上記光硬化処理後のポリエチレンテ
レフタレートフィルムに狭持された状態の光拡散シート
を、38μm ポリエチレンテレフタレートフィルムが光
源91側となるように配置して評価した。結果を表1及
び図14に示した。
【0061】実施例3 参考例2と同じ樹脂組成物に、さらに紫外線吸収剤とし
て“スミソーブ 300”を0.002g添加し、薬匙で均
一に攪拌し、この例の樹脂組成物を調製した。この樹脂
組成物を室温で6時間放置して脱泡処理を行った後、参
考例2と同様に熱硬化処理及び光硬化処理を行い、光散
乱シートを作製して、評価した。結果を表1及び図14
に示した。参考例3の組成に紫外線吸収剤を添加したこ
とで、参考例2に比べて光散乱機能を有する角度幅は広
がり、散乱機能の変化も緩やかになった。また、参考例
2に比べて、ヘイズ率の最大値が大きくなっていた。
【0062】実施例4 紫外線吸収剤である“スミソーブ 300”の量を0.02
gとした以外は、実施例3と同じ方法で光拡散シートを
作製し、評価した。結果を表1及び図14に示した。実
施例3の組成における紫外線吸収剤の量を増やしたこと
で、光散乱機能を有する角度幅はさらに広がり、散乱機
能の変化も緩やかになった。また、実施例3に比べて、
ヘイズ率は全体的に大きくなっていた。
【0063】参考例3 参考例2の手順を繰り返すが、棒状高圧水銀ランプ71
の入力電力を120W/cmに変更し、さらにランプ71
直下のアルミニウム板73の開口を幅4cm×長さ6cmに
変更して、光散乱シートを作製し、評価した。結果を表
1及び図15に示した。
【0064】実施例5 実施例3の手順を繰り返すが、棒状高圧水銀ランプ71
の入力電力を120W/cmに変更し、さらにランプ71
直下のアルミニウム板73の開口を幅4cm×長さ6cmに
変更して、光散乱シートを作製し、評価した。結果を表
1及び図15に示した。参考例3の組成に紫外線吸収剤
を添加したことで、参考例3に比べて光散乱機能を有す
る角度幅は広がり、散乱機能の変化も緩やかになった。
また、参考例3に比べて、ヘイズ率は全体的に大きくな
っていた。
【0065】実施例6 実施例4の手順を繰り返すが、棒状高圧水銀ランプ71
の入力電力を120W/cmに変更し、さらにランプ71
直下のアルミニウム板73の開口を幅4cm×長さ6cmに
変更して、光散乱シートを作製し、評価した。結果を表
1及び図15に示した。実施例5の組成における紫外線
吸収剤の量を増やしたことで、光散乱機能を有する角度
幅はさらに広がり、散乱機能の変化も緩やかになった。
また、実施例5に比べて、ヘイズ率は全体的に大きくな
っていた。
【0066】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 紫外線吸収剤 厚み ヘイズ率 光散乱能を有する 添加量 最大値 角度幅 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 参考例1 0.00 % 330μm 80.6 % 16° 実施例1 0.01 % 290μm 82.6 % 17° 実施例2 0.05 % 140μm 85.0 % 19° ────────────────────────────── 参考例2 0.00 % 124μm 88.3 % 22° 実施例3 0.02 % 112μm 91.5 % 26° 実施例4 0.20 % 115μm 98.0 % 38° ────────────────────────────── 参考例3 0.00 % 124μm 99.1 % > 90° 実施例5 0.02 % 105μm > 100 % > 90° 実施例6 0.20 % 95μm > 100 % > 90° ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 注) > は不等号であり、例えば「ヘイズ率最大値」の欄にある「> 100 %」は、 100%より大きかったことを意味する。
【0067】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、それから得られ
る光散乱シートの光散乱機能を簡便に制御可能とする。
すなわち、本発明の樹脂組成物を用いることで、それか
ら得られる光散乱シートの光散乱特性が緩和され、その
程度は紫外線吸収剤の量によって制御することができ
る。そしてこの光散乱シートを、例えば液晶表示装置に
使用する際には、なだらかな輝度変化を与え、視認性を
向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層シートの一例を示す断面模式
図である。
【図2】本発明に係る積層シートの別の例を示す断面模
式図である。
【図3】本発明に係る積層シートのもう一つ別の例を示
す断面模式図である。
【図4】本発明に係る積層シートのさらに別の例を示す
断面模式図である。
【図5】本発明に係る積層シートのさらにもう一つ別の
例を示す断面模式図である。
【図6】積層シートに用いる偏光フィルムの吸収軸と1
/2波長フィルムの光軸と1/4波長フィルムの光軸と
がなす軸角度を示す模式図である。
【図7】本発明に係る積層シートのさらに別の形態であ
って、反射性又は半透過半反射性フィルムと組み合わせ
た例を示す断面模式図である。
【図8】本発明に係る液晶表示装置の一例を示す断面模
式図である。
【図9】本発明に係る液晶表示装置の別の例を示す断面
模式図である。
【図10】本発明に係る液晶表示装置のもう一つ別の例
を示す断面模式図である。
【図11】実施例において、本発明の光散乱シートを作
製するために用いた紫外線照射装置の概略を示す断面模
式図である。
【図12】実施例において、光散乱特性の評価に用いた
ヘイズ測定装置の概略図である。
【図13】参考例1、実施例1及び実施例2で得られた
各光散乱シートの光線入射角とヘイズ率との関係を示す
グラフである。
【図14】参考例2、実施例3及び実施例4で得られた
各光散乱シートの光線入射角とヘイズ率との関係を示す
グラフである。
【図15】参考例3、実施例5及び実施例6で得られた
各光散乱シートの光線入射角とヘイズ率との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
11……光散乱シート、 12……シート状に形成された樹脂組成物、 15……ガラス板、 17……アクリル板、 21……偏光フィルム、 22……1/2波長フィルム、 23……1/4波長フィルム、 24……樹脂シート、 25……金属薄膜、 26……反射性又は半透過半反射性フィルムの基材、 31……感圧接着剤、 32……液晶セルのガラス板、 33……液晶、 34……前面透明電極、 35……背面反射電極、 36……背面半透過半反射電極、 37……背面透明電極、 41、42、43……液晶セル、 51……反射型液晶表示装置、 52、53……半透過半反射型液晶表示装置、 60……背面照明装置、 61……レンズシート、 62……拡散シート、 63……導光板、 64……液晶表示装置の光源、 65……リフレクター、 66……反射シート、 71……棒状高圧水銀ランプ、 72……反射ミラー、 73……開口を有するアルミニウム板、 74……遮光板、 75……コンベア、 76……ランプハウス、 81……偏光フィルムの吸収軸、 82……1/2波長フィルムの光軸、 83……1/4波長フィルムの光軸、 91……光散乱特性評価用の光源、 92……積分球、 93……光源出射光、 94……サンプルの法線方向、 θ………光線入射角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CEZ C08J 5/18 CEZ 4F100 G02B 1/11 G02B 5/02 B 4J011 5/02 5/30 5/30 G02F 1/1335 G02F 1/1335 C08L 101:00 // C08L 101:00 G02B 1/10 A Fターム(参考) 2H042 BA03 BA14 BA20 2H049 BA02 BA06 BB13 BB63 BC22 2H091 FA15X FA15Z FA32X FA32Z FB03 FB04 FB12 FD06 LA18 LA19 2K009 AA12 CC12 DD01 4F071 AA32 AA32X AA33 AA33X AA39 AA39X AA41 AA42 AA43 AA53 AC02 AC06 AC07 AC10 AC12 AE05 AE06 AF31 AF31Y AH16 BA02 BB02 BB12 BC01 BC10 BC12 4F100 AK01B AK01C AK01D AK01E BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10B BA10C BA10D BA10E BA42A CA07A CA30A GB41 JB13A JB14A JN01E JN06 JN06E JN10E JN18A JN30D JN30E YY00A 4J011 AC04 CA01 CA08 CC06 CC10 GB08 GB09 PA69 PA85 PA86 PA88 PA90 PA95 PC08 QA02 QA03 QA07 QA12 QA13 QA18 QA22 QA23 QA24 QA32 QA34 QA37 QA45 QA46 QB14 QB15 QB16 QB19 QB24 SA02 SA22 SA25 SA36 SA42 SA54 SA64 TA02 UA01 UA08 VA01 WA02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに屈折率が0.01以上異なり、一方
    は光硬化性で他方は熱硬化性又は光硬化性である2種の
    硬化性化合物、光重合開始剤、及び上記硬化性化合物の
    合計100重量部あたり0.01〜0.5重量部の紫外線
    吸収剤を含有することを特徴とする光散乱シート用樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】2種の硬化性化合物がともに光硬化性であ
    る請求項1に記載の光散乱シート用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】2種の硬化性化合物の一方が光硬化性で他
    方が熱硬化性である請求項1に記載の光散乱シート用樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成
    物をシート状に形成し、次いで硬化処理を施してなるこ
    とを特徴とする光散乱シート。
  5. 【請求項5】光線入射角度により光散乱能が変化する請
    求項4に記載の光散乱シート。
  6. 【請求項6】2枚の樹脂シートの間に、請求項4又は5
    に記載の光散乱シートが挟持されてなることを特徴とす
    る積層シート。
  7. 【請求項7】光学異方性のある樹脂シートと請求項4又
    は5に記載の光散乱シートとが積層されてなることを特
    徴とする積層シート。
  8. 【請求項8】光学異方性のある樹脂シートが、偏光フィ
    ルムと、少なくとも1枚の位相差フィルムとで構成さ
    れ、それらが光散乱シートに積層されている請求項7に
    記載の積層シート。
  9. 【請求項9】請求項4又は5に記載の光散乱シートと、
    反射性フィルム又は半透過半反射性フィルムとが積層さ
    れてなることを特徴とする積層シート。
  10. 【請求項10】さらに偏光フィルムが積層されている請
    求項9に記載の積層シート。
  11. 【請求項11】液晶セルの前面に、請求項7又は8に記
    載の積層シートが積層されてなることを特徴とする液晶
    表示装置。
  12. 【請求項12】液晶セルの背面に、請求項7〜10のい
    ずれかに記載の積層シートが積層されてなることを特徴
    とする液晶表示装置。
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