JP2003164469A - 歯牙修復材用カプセル用練和装置 - Google Patents

歯牙修復材用カプセル用練和装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯牙修復材用カプセルの混合区画室内の粉体
成分と液体成分とを混合練和する際の騒音が少ないと共
に更に短時間で効率良く気泡が存在しない良好な状態の
歯牙修復材料を得る歯牙修復材用カプセル用練和装置を
提供する。 【解決手段】 歯牙修復材料の粉体成分と液体成分とを
通過させずに且つ混合区画室内の空気を外部に通気させ
ることができる通気性フィルターが混合区画室内と外部
とを連通する部位に設置されている歯牙修復材用カプセ
ルの混合区画室内で粉体成分と液体成分を混合練和する
歯牙修復材用カプセル用練和装置を、通気性フィルター
から混合区画室内の空気を排出できるように歯牙修復材
用カプセルを保持するカプセル保持室7をその長手方向
を一定方向に維持せしめた状態で円運動せしめるカプセ
ル保持室回転手段8を駆動せしめる駆動手段9とカプセ
ル保持室7に接続されている真空発生装置10とで構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科治療分野での歯牙
の修復のための充填,合着,裏装,その他の用途に使用
される歯牙修復材料を構成するそれぞれ予め計量された
一定量の粉体成分と液体成分との2成分が隔離して内部
に収納されている歯牙修復材用カプセルにおける粉体成
分と液体成分とを混合区画室内を減圧状態にしてその混
合練和物に気泡が殆ど存在しない良好な状態に混合練和
するための歯牙修復材用カプセル用練和装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に充填,合着,裏装等の歯牙の修復
には歯牙修復用材料が用いられるが、この歯牙修復用材
料としては通常混合練和によって反応する粉体成分と液
体成分との2成分系の材料が用いられている。従来、こ
の2成分系の歯牙修復用材料は粉体成分と液体成分とを
その都度適宜計量して混合練和して使用されていた。し
かるに近年、粉体成分と液体成分との計量作業と混合練
和した後の歯牙修復用材料を修復すべき部位に投与する
ためのシリンジ内へ収納する作業との省略を目的とし
て、予めこれら粉体成分と液体成分との一定量を計量し
て隔離状態で収納しておき、所望時にその隔離状態を解
除させて練和装置で振盪させて機械的に混合練和し、そ
の混合練和物をノズルを介して歯牙の窩洞等の修復すべ
き部位に直接押し出して投与する歯牙修復材用カプセル
が開発されてきている。
【0003】このような歯牙修復材用カプセルとして
は、例えば特公平3−38853号公報に開示されてい
るような2成分のうち粉体成分はカプセル本体の混合区
画室内に収納されており、もう一方の液体成分はシート
フィルムで形成された袋(ピロウ)に入れられてその袋
を収納してある混合区画室の側部にクリップで取り付け
られているものや、特開昭62−268555号公報等
に開示されているような2成分のうち粉体成分はカプセ
ル本体内の混合区画室に収納し、もう一方の液体成分は
樹脂,金属箔又は樹脂と金属箔とをラミネートしたもの
から成るシートフィルムで形成された袋(ピロウ)に収
納されている2成分系の混合排出カプセルなど種々のカ
プセルが存在するが、何れもそれぞれ予め計量された一
定量の粉体成分と液体成分との2成分から成る歯牙修復
材料を練和装置により振盪させて混合練和すると、混合
区画室内に存在していた空気がその混合練和物中に混入
して気泡として存在するため、患者の窩洞等の歯牙修復
部位に投与した歯牙修復材料が気泡を有するものとなる
ので、歯牙修復材料の強度の低下や色調の変化等の種々
の問題が生じるという欠点があった。
【0004】そこで、本発明者らは前記した従来の歯牙
修復材用カプセルの問題点の解消を図り、従来の歯牙修
復材用カプセル内に収納されていたそれぞれ予め計量さ
れた一定量の粉体成分と液体成分との2成分から成る歯
牙修復材料を混合練和する際に混合区画室内に存在して
いた空気がその混合練和物中に気泡として混入する現象
を発生させることがないようにするために、混合区画室
の周壁の少なくとも一部に前記粉体成分及び液体成分を
通過させず且つ混合区画室内の空気を混合区画室外に通
気させることができる通気性フィルターを設置した歯牙
修復材用カプセルを特願2000−163408号とし
て提案した。
【0005】そして、本発明者らはこの混合区画室の周
壁の少なくとも一部に前記粉体成分及び液体成分を通過
させず且つ混合区画室内の空気を混合区画室外に通気さ
せることができる通気性フィルターを設置した歯科修復
材用カプセルを混合練和するための好適な装置として特
願2000−163593号に提案されている歯科修復
材用カプセル用練和装置を開発した。
【0006】この歯科修復材用カプセル用練和装置は、
周壁の少なくとも一部を構成する外壁として空気を外部
に通気させることができる通気性フィルターが設置され
ている歯牙修復材用カプセルの混合区画室内で歯牙修復
材料の粉体成分と液体成分とを振盪させて混合練和する
ための歯牙修復材用カプセル用練和装置であって、歯牙
修復材用カプセルを通気性フィルターに対応する位置以
外の部分で保持するカプセル保持室を有し、カプセル保
持室が真空発生装置に接続されている構造であるから、
混合区画室内を減圧状態にして振盪させて粉体成分と液
体成分とを混合練和することによって混合練和物中に気
泡が存在しない良好な状態の歯牙修復材料にして患者の
窩洞等の歯牙修復部位に直接投与できるのである。
【0007】しかしながら、この歯科修復材用カプセル
用練和装置はカプセル保持室に保持された歯牙修復材用
カプセルの混合区画室内を減圧状態にして往復運動によ
り振盪させて粉体成分と液体成分とを混合練和する構造
であるため、カプセル保持室を振盪させる際に非常に大
きな騒音が発生してしまったり、またカプセル保持室を
往復運動させて歯牙修復材用カプセルの混合区画室内の
粉体成分と液体成分とを混合練和する構造であるので、
混合区画室内の粉体成分と液体成分とが良好な状態に混
合練和されるのに相当な時間がかかってしまい、この時
間を短縮するためにカプセル保持室の往復運動の速度を
加速させると、更に騒音が大きくなってしまったりする
という欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる欠点
を解消し、歯牙修復材用カプセルの混合区画室内の粉体
成分と液体成分とを混合練和する際の騒音が少ないと共
に更に短時間で効率良く混合練和物中に気泡が存在しな
い良好な状態の歯牙修復材料を得ることができる歯牙修
復材用カプセル用練和装置を提供することを課題とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、歯牙修復材用カプセルの混
合区画室内の粉体成分と液体成分とを混合練和するに際
して、歯牙修復材用カプセルを通気性フィルターから空
気を排出できるように保持するカプセル保持室をその長
手方向を一定方向に維持せしめた状態でカプセル保持室
自体を円運動させれば、混合練和する際に発生する騒音
が少ないと共に更に短時間で効率良く混合練和物中に気
泡が存在しない良好な状態の歯牙修復材料を得ることが
できることを究明して本発明を完成したのである。
【0010】即ち本発明は、歯牙修復材料の粉体成分と
液体成分とを通過させず且つ混合区画室内の空気を外部
に通気させることができる通気性フィルターが該混合区
画室内と外部とを連通する部位に設置されている歯牙修
復材用カプセルの該混合区画室内で前記粉体成分と液体
成分とを混合練和するための歯牙修復材用カプセル用練
和装置であって、前記通気性フィルターから前記混合区
画室内の空気を排出できるように前記歯牙修復材用カプ
セルを保持するカプセル保持室と、該カプセル保持室の
長手方向を一定方向に維持せしめた状態で該カプセル保
持室自体を円運動せしめるカプセル保持室回転手段と、
該カプセル保持室回転手段を駆動せしめる駆動手段と、
該カプセル保持室と接続されている真空発生装置とから
成ることを特徴とする歯牙修復材用カプセル用練和装置
である。
【0011】そして、カプセル保持室回転手段が、固定
軸に回転自在に軸支されていると共に駆動手段により回
転せしめられる回転テーブルと、該固定軸から所定距離
だけ離れた位置で該回転テーブルに回転自在に軸支され
ていると共にカプセル保持室が固定されているカプセル
保持室用軸と、該固定軸を中心に該カプセル保持室用軸
が一周すると該カプセル保持室用軸が一回転するように
該固定軸と該カプセル保持室用軸とを連結する回転力伝
達手段とから構成されていれば、カプセル保持室をその
長手方向を一定方向に維持せしめた状態で円滑にカプセ
ル保持室自体を円運動させることができるので好ましい
ことも究明したのである。
【0012】また、駆動手段がその回転数及び/又は回
転時間を可変させる駆動制御手段によって制御されてい
たり、真空発生装置に減圧度及び/又は減圧時間を制御
する真空制御手段が設けられていたりすれば、混合練和
される様々の種類の粉体成分と液体成分とから成る歯牙
修復材料や混合練和される歯牙修復材の分量に応じてカ
プセル保持室の回転数及び/又は回転時間や減圧度及び
/又は減圧時間を好適な条件に制御することができるの
で、混合練和する際の過練和や練和不足による失敗を防
止することができると共に術者は好適な条件を設定する
だけの簡単な操作で容易に良好な状態の歯牙修復材料を
得ることができて好ましいことも究明したのである。
【0013】更に、真空発生装置とカプセル保持室とが
固定軸と回転テーブルとカプセル保持室用軸とにそれぞ
れ穿設されている流路によって接続されていると、カプ
セル保持室内の空気を安定して排出できると共に本発明
装置全体の耐久性が増して好ましく、また真空発生装置
が歯科用ユニットの圧縮空気供給装置に接続されるエジ
ェクターであると、歯科医院に設置されている歯科用ユ
ニットの圧縮空気供給装置をその動力源として使用でき
るので、安価且つ簡単な構造にすることができて好まし
いことも究明したのである。
【0014】
【発明の実施の態様】以下、図面により本発明に係る歯
牙修復材用カプセル用練和装置及びこの歯牙修復材用カ
プセル用練和装置に使用される歯牙修復材用カプセルに
ついて詳細に説明する。図1は本発明に係る歯牙修復材
用カプセル用練和装置の1実施例の斜視説明図、図2は
図1の歯牙修復材用カプセル用練和装置におけるカプセ
ル保持室とカプセル保持室回転手段と駆動手段と真空発
生装置との関連を示す断面説明図、図3は図1の歯牙修
復材用カプセル用練和装置におけるカプセル保持室回転
手段によるカプセル保持室の動作状態を示す説明図、図
4は本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装置にお
けるカプセル保持室に保持された歯牙修復材用カプセル
の混合区画室内で歯牙修復材が混合練和される状態を示
す説明図、図5は本発明に係る歯牙修復材用カプセル用
練和装置に使用される歯牙修復材用カプセルの1例の説
明用側断面図、図6は本発明に係る歯牙修復材用カプセ
ル用練和装置に使用される歯牙修復材用カプセルの他の
例の説明用側断面図、図7は本発明に係る歯牙修復材用
カプセル用練和装置に使用される歯牙修復材用カプセル
の更に他の例の説明用側断面図、図8は本発明に係る歯
牙修復材用カプセル用練和装置に使用される歯牙修復材
用カプセルの更に他の例の説明用側断面図である。
【0015】先ず、本発明に係る歯牙修復材用カプセル
用練和装置に使用される歯牙修復材用カプセルについて
説明する。図面中、1は一体成形された合成樹脂製のシ
リンダー状のカプセル本体であり、内部には収納されて
いる予め計量された一定量の液体成分Bが流入せしめら
れてきた際にその液体成分Bと混合練和される予め計量
された一定量の粉体成分Aが収納されているシリンダー
状の混合区画室1aが設けられており、その先端部中心軸
上に粉体成分Aと液体成分Bとを混合練和させた混合練
和物用の出口穴1bが形成されており、図示した各例では
先端部の外面には後述するノズル4aが設けられているキ
ャップ4又はノズル4aをカプセル本体1とで支持するキ
ャップ4を固定可能な形状(図5〜図7に示した例では
雄ネジ、図8に示した例では係合用凹部)を有してい
る。
【0016】2は予め計量された一定量の液体成分Bが
収納されている液体収納具であり、図5に示した例では
カプセル本体1のシリンダー状の混合区画室1a内を混合
練和物用の出口穴1b側に向けて摺動可能なシリンダー状
に一体成形された合成樹脂製のカップ状であってその先
端部中心軸上に液体成分Bの円形の流入用穴を形成させ
る薄膜状シール部2aが設けられており、図6及び図7に
示した例ではカプセル本体1とノズル4aが設けられてい
るキャップ4との間に装着される樹脂,金属箔又は樹脂
と金属箔とをラミネートしたものから成るシートフィル
ムで液体成分Bを包んだ袋(ピロウ)を成しており、図
8に示した例ではカプセル本体1の側面に設けられてい
る開口穴の外側に装着される樹脂,金属箔又は樹脂と金
属箔とをラミネートしたものから成るシートフィルムで
液体成分Bを包んだ袋(ピロウ)を成している。
【0017】3はカプセル本体1の混合区画室1a内で混
合練和された粉体成分Aと液体成分Bとの混合練和物を
混合練和物用の出口穴1b側に向けて押し出すための合成
樹脂製のプランジャーであり、図5に示した例では液体
収納具2内を薄膜状シール部2a側に向けて摺動可能な形
状に一体成形された合成樹脂製であってその先端部に液
体収納具2の薄膜状シール部2aを突き破る棒状突起3aを
有していて液体収納具2内の液体成分Bをカプセル本体
1の混合区画室1a内に流入せしめた後に液体収納具2と
一体をなして移動して棒状突起3aがカプセル本体1の混
合練和物用の出口穴1b内に挿入される態様であり、図7
及び図8に示した例ではカプセル本体1の混合区画室1a
内の混合練和物を混合練和物用の出口穴1b側に向けて押
し出すように混合区画室1a内を摺動可能な形状に一体成
形された合成樹脂製である態様であり、図6に示した例
ではその先端部に液体収納具2の出口穴1bと反対側のシ
ートフィルムを突き破る棒状突起3aを有している。
【0018】4はカプセル本体1の先端部にノズル4aを
配備するためにカプセル本体1の先端部の外面に固定可
能な形状(図5〜図7に示した例では雌ネジ、図8に示
した例では係合用突起)の合成樹脂製のキャップであ
り、カプセル本体1の先端部の外面に固定されたときに
ノズル4aをカプセル本体1との間に支持する図5及び図
8に示す態様と、ノズル4aが一体に形成されている図6
及び図7に示す態様とがある。また、図示しないが図5
及び図8に示す態様のように液体収納具2をカプセル本
体1の出口穴1bに面して配備する必要がなく且つノズル
4aを回転させない場合にはキャップ4を省略してノズル
4aがカプセル本体1に螺合や嵌合によって固定されてい
る態様もある。
【0019】5は液体収納具2がシートフィルムで液体
成分Bを包んだ袋(ピロウ)を成している図7に示すよ
うな態様のカプセルの場合に、液体収納具2の出口穴1b
と反対側のシートフィルムを突き破ってカプセル本体1
の混合区画室1a内で混合練和された粉体成分Aと液体成
分Bとの混合練和物をノズル4a内に供給可能とするため
にキャップ4の中心軸上に設けられたノズル4a内にセッ
トされていた貫通ロッドである。
【0020】6は液体収納具2がシートフィルムで液体
成分Bを包んだ袋(ピロウ)を成している図8に示すよ
うな態様のカプセルの場合に、液体収納具2をカプセル
本体1の混合区画室1aの側壁外部に装着しているクリッ
プであり、使用時にはこのクリップ6を混合区画室1a方
向に押圧して液体成分Bが収納されている液体収納具2
の混合区画室1a側のシートフィルムを潰し破ってカプセ
ル本体1の混合区画室1a内に液体成分Bを供給可能とす
るものである。
【0021】本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和
装置に使用される歯牙修復材用カプセルは、このような
種々の形態の歯牙修復材用カプセルにおいて、歯牙修復
材料の粉体成分Aと液体成分Bとを通過させずに混合区
画室1a内の空気を外部に通気させることができる通気性
フィルター1cがカプセル本体1のシリンダー状の混合区
画室1a内と外部とを連通する部位に設置されているもの
である。
【0022】この通気性フィルター1cとしては、図5に
示した例では混合練和物を患者の歯牙修復部位に直接投
与するためのノズル4aと混合区画室1aとを連通する混合
練和物流路を閉塞する状態に設置されており、図6及び
図8に示した例では混合区画室1aの側壁に設置されてお
り、図7に示した例では混合区画室1aの側壁と混合区画
室1a内の混合練和物を患者の歯牙修復部位に直接投与す
るためのノズル4aに向けて押し出すプランジャー3とに
設置されている。このように通気性フィルター1cをカプ
セル本体1のシリンダー状の混合区画室1a内と外部とを
連通する部位に設けるには、図5に示した例のようにカ
プセル本体1の出口穴1bを閉塞するようにカプセル本体
1とキャップ2との間に通気性フィルター1cを保持させ
たり、カプセル本体1のシリンダー状の混合区画室1aの
側壁やプランジャー3の混合区画室1aに面する側に開口
窓を形成してこの開口窓に配置した通気性フィルター1c
を同じく開口窓を有する押さえ具により押さえ付けて固
定させたりすればよいのである。また、この通気性フィ
ルター1cは混合区画室1aの内側壁を摺動して移動するプ
ランジャー3(図5に示した例では液体収納具2)との
摺動面をなす混合区画室1aの内側壁以外の位置に設けら
れることが好ましい。
【0023】この通気性フィルター1cとしては、通常歯
科修復用材料の粉体成分Aはその粒度が50μm以下で
あり、液体成分は23℃の温度条件でB型回転粘度計で
測定した粘度が220〜750cPという比較的高粘度である
ため、粉体成分Aを通過させないものであれば、液体成
分Bも必然的に通過させることがないので、例えば、セ
ルロース繊維やガラス繊維やポリフッ化エチレン繊維や
シリコーン繊維やシリカ繊維等の繊維を編織した布状体
や、ナイロン,ポリエステル,ポリエチレン,ポリプロ
ピレン,ポリカーボネイト,ポリエーテルサルフォン又
はこれらの混合体から成る膜状物が好ましく使用され
る。
【0024】次に、前述したような構造の歯牙修復材用
カプセルの混合区画室1a内で粉体成分Aと液体成分Bと
の2成分から成る歯牙修復材料を混合練和する本発明に
係る歯牙修復材用カプセル用練和装置について説明す
る。7は前述したような構造の歯牙修復材用カプセルか
ら空気を排出できるように前記歯牙修復材用カプセルを
保持するカプセル保持室であって、歯牙修復材用カプセ
ルを保持した状態で蓋等によって密封状態に閉塞するこ
とができる構造になっていると共に後述する真空発生装
置10と接続されており、図示した態様の場合には底部に
設けられた空気排出口7aより密封状態に閉塞されたカプ
セル保持室7内の空気が排出される。
【0025】そして、歯牙修復材用カプセルから空気を
排出できるように歯牙修復材用カプセルを保持するに
は、図5に示した歯牙修復材用カプセルの場合はノズル
4aの先端部を閉塞しない部分、図6及び図8に示した歯
牙修復材用カプセルの場合はカプセル本体1の側壁に設
置されている通気性フィルター1cが露出している開口部
を閉塞しない部分、図7に示した歯牙修復材用カプセル
の場合はカプセル本体1の側壁に設置されている通気性
フィルター1cとプランジャー3の混合区画室1aに面する
側に形成されている開口窓に配置されている通気性フィ
ルター1cとの少なくとも一者を閉塞しない部分で保持で
きる構成になっていればよい。
【0026】8はカプセル保持室7の長手方向を一定方
向に維持せしめた状態でカプセル保持室7自体を円運動
せしめるカプセル保持室回転手段であって、後述する駆
動手段9の回転力によって駆動される。
【0027】このカプセル保持室回転手段8が固定軸8a
に回転自在に軸支されていると共に駆動手段9により回
転せしめられる回転テーブル8bと、固定軸8aから所定距
離だけ離れた位置で回転テーブル8bに回転自在に軸支さ
れていると共にカプセル保持室7が固定されているカプ
セル保持室用軸8cと、固定軸8aを中心にカプセル保持室
用軸8cが一周するとカプセル保持室用軸8cが一回転する
ように固定軸8aとカプセル保持室用軸8cとを連結する回
転力伝達手段8dとから構成されている態様である場合に
は、図2に示すように固定軸8aにはプーリー8aaが固定
されており、回転テーブル8bはベアリング8baを介して
固定軸8aに回転自在に軸支されていると共に固定軸8aと
同軸にプーリー8bbが固定されており、カプセル保持室
用軸8cは固定軸8aから所定距離だけ離れた位置でベアリ
ング8caを介して回転テーブル8bに回転自在に軸支され
ており、このカプセル保持室用軸8c又はカプセル保持室
7にプーリー8cbが固定又は一体形成で設けられている
と共にこのカプセル保持室用軸8cの上端にカプセル保持
室7が固定されている。そして、回転力伝達手段8dは、
固定軸8aを中心にカプセル保持室用軸8cが一周するとカ
プセル保持室用軸8cが一回転するように、カプセル保持
室用軸8c又はカプセル保持室7に設けられているプーリ
ー8cbと、固定軸8aに固定されておりプーリー8cbと直径
が同一であるプーリー8aaと、両プーリー8aa,8cbを連
結するタイミングベルトとで構成されている。また、図
1に示す如く固定軸8aの軸心を中心点にしてカプセル保
持室用軸8cの軸心と点対称な位置の回転テーブル8b上に
バランスウェイト8eが設けられていれば、回転テーブル
8bの回転運動が安定すると共にベアリング8ba,8caの寿
命を長くすることができるので好ましい。
【0028】9はカプセル保持室回転手段8を駆動せし
める駆動手段であって、電動モーターやサーボモータ等
の回転駆動する機器が使用され、図示した態様である場
合には、駆動手段8の駆動軸に固定されたプーリーとカ
プセル保持室回転手段8の回転テーブル8bのプーリー8b
bとがタイミングベルトで連結されている。また、この
駆動手段9はスイッチ等により単にその供給される電源
の接続及び切断を行うものであってもよいが、その回転
数及び/又は回転時間を可変させる駆動制御手段によっ
て制御されるように構成されていれば、混合練和される
様々の種類の粉体成分と液体成分とから成る歯牙修復材
料や混合練和される歯牙修復材の分量に応じて好適な条
件の回転数及び/又は回転時間を得ることができて好ま
しい。そして、この駆動制御手段としては通常は駆動手
段へ供給される電源を制御する可変抵抗用スイッチ9aや
タイマーをセットするタイマー用スイッチ9bにより行え
ばよい。
【0029】10はカプセル保持室7と接続されている真
空発生装置であって、カプセル保持室7内の空気を吸引
してカプセル保持室7内を減圧させることによってカプ
セル保持室7内に保持された歯牙修復材用カプセルの混
合区画室1a内の空気を通気性フィルター1cを介して排出
させる。この真空発生装置10はモーターにより駆動され
る通常の真空ポンプであってもよいが、歯科用ユニット
の圧縮空気供給装置に接続されるエジェクターである
と、歯科医院に設置されている歯科用ユニットの圧縮空
気供給装置をその動力源として使用できるので、安価且
つ簡単な構造にすることができるので好ましい。
【0030】この真空発生装置10に、減圧度及び/又は
減圧時間を制御する真空制御手段が設けられていれば、
混合練和される様々の種類の粉体成分Aと液体成分Bと
から成る歯牙修復材料や混合練和される歯牙修復材の分
量に応じて好適な条件の減圧度及び/又は減圧時間を得
ることができて好ましい。そして、この真空制御手段と
しては、真空発生装置10がモーターにより駆動される通
常の真空ポンプである場合にはそのモーターへ供給され
る電源を制御する可変抵抗用スイッチ10aやタイマーを
セットするタイマー用スイッチ10bにより行えばよく、
また真空発生装置10がエジェクターである場合にはその
エジェクターへ供給される動力源である圧縮空気圧を制
御する電磁弁やモーターバルブを作動させるバルブ制御
用スイッチ10aや電磁弁やモーターバルブの作動時間を
設定するタイマー用スイッチ10bにより行えばよい。
【0031】そして、真空発生装置10とカプセル保持室
7とを接続するには、チューブや管等で接続してもよい
が、図2に示す如く真空発生装置10が固定軸8aと回転テ
ーブル8bとカプセル保持室用軸8cとにそれぞれ穿設され
ている流路10cを経てカプセル保持室7と接続されてい
れば、カプセル保持室7内の空気を安定して排出できる
と共に装置全体の耐久性が増して好ましい。真空発生装
置10がこの図2に示す如き態様である場合には、カプセ
ル保持室7内の空気は、カプセル保持室7に穿設された
空気排出口7aからカプセル保持室用軸8c内に穿設された
流路10cを通過し、回転テーブル8b内に設けられたカプ
セル保持室用軸8cの軸受け部の上方と下方に嵌入さてい
るガスケット8ccによって仕切られた空間8cdを経由し
て、その空間8cdと回転テーブル8b内に設けられた固定
軸8aの軸受け部の上方と下方に嵌入されているガスケッ
ト8abによって仕切られた空間8acとを連通するように穿
設された流路10cを経た後に、その空間8acから固定軸8a
内に穿設された流路10cを通過して真空発生装置10に至
るのである。
【0032】このような構造の本発明に係る歯牙修復材
用カプセル用練和装置を使用して前述したような構造の
歯牙修復材用カプセル内に収納されている粉体成分Aと
液体成分Bとの2成分から成る歯牙修復材料を混合練和
するには、先ずカプセル本体1の混合区画室1a内に液体
収納具2内の液体成分Bを流入せしめる操作を行う。こ
の操作は、図5に示した例の歯牙修復材用カプセルでは
プランジャー3をカプセル本体1の出口穴1b側に向けて
摺動させて液体収納具2の先端部中心軸上に設けられて
いる液体成分Bの流入用穴を形成させる薄膜状シール部
2aを突き破ることによって、図6及び図7に示した例の
歯牙修復材用カプセルではカプセル本体1をキャップ4
側に移動させてノズル4aが設けられているキャップ4と
の間に装着されている液体収納具2の樹脂,金属箔又は
樹脂と金属箔とをラミネートしたものから成るシートフ
ィルムの出口穴1b側の部分を潰して破ることによって、
図8に示した例の歯牙修復材用カプセルではカプセル本
体1の側面に設けられている開口穴の外側にクリップで
装着されている液体収納具2の樹脂,金属箔又は樹脂と
金属箔とをラミネートしたものから成るシートフィルム
をクリップを混合区画室1a方向に押圧して液体収納具2
の開口穴側の部分を潰して破ることによって行うのであ
る。
【0033】そして、この歯牙修復材用カプセルの混合
区画室1a内の粉体成分Aと液体成分Bとを混合練和する
ためには、本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装
置のカプセル保持室7内に歯牙修復材用カプセルを保持
させる操作を行う。このカプセル本体1の混合区画室1a
内に液体収納具2内の液体成分Bを流入せしめる操作
と、本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装置のカ
プセル保持室7内に歯牙修復材用カプセルを保持させる
操作とは、どちらの操作が先であってもよいが、歯牙修
復材用カプセル用練和装置のカプセル保持室7に保持さ
せた歯牙修復材用カプセルにおいてカプセル本体1の混
合区画室1a内に液体収納具2内の液体成分Bを流入せし
める工夫が施されていない場合には、カプセル本体1の
混合区画室1a内に液体収納具2内の液体成分Bを流入せ
しめる操作を前に行っておく。
【0034】次いで、蓋等を閉じてカプセル保持室7を
密封状態にして真空発生装置10によりカプセル保持室7
内を空気を吸引してカプセル保持室7内を減圧させるこ
とによってカプセル保持室7内に保持された歯牙修復材
用カプセルの混合区画室1a内の空気を通気性フィルター
1cを介して排出させる操作を行う。この際、真空発生装
置10に減圧度及び/又は減圧時間を制御する真空制御手
段が設けられている態様である場合には、混合練和され
る粉体成分Aと液体成分Bとから成る歯牙修復材料の種
類や混合練和される歯牙修復材の分量に応じて好適な条
件の減圧度及び/又は減圧時間を選択して設定する。
【0035】そして、カプセル保持室7内に保持された
歯牙修復材用カプセルの混合区画室1a内の減圧度が所望
の条件に達した後に、カプセル保持室回転手段8によっ
てカプセル保持室7の長手方向を一定方向に維持せしめ
た状態でカプセル保持室7自体を円運動させて歯牙修復
材用カプセルの混合区画室1a内の粉体成分Aと液体成分
Bとを混合練和させる操作を行う。この際に、カプセル
保持室回転手段8がその回転数及び/又は回転時間を可
変させる駆動制御手段によって制御されている態様であ
る場合には、混合練和される粉体成分Aと液体成分Bと
から成る歯牙修復材料の種類や混合練和される歯牙修復
材の分量に応じて好適な条件の回転数及び/又は回転時
間を選択して設定する。
【0036】そしてカプセル保持室回転手段8が、固定
軸8aに回転自在に軸支されていると共に駆動手段9によ
り回転せしめられる回転テーブル8bと、固定軸8aから所
定距離だけ離れた位置で回転テーブル8bに回転自在に軸
支されていると共にカプセル保持室7が固定されている
カプセル保持室用軸8cと、固定軸8aを中心としてカプセ
ル保持室用軸8cが一周するとカプセル保持室用軸8cが一
回転するように固定軸8aとカプセル保持室用軸8cとを連
結する回転力伝達手段8dとから構成されている態様であ
る場合には、駆動手段9によって固定軸8aに軸支された
回転テーブル8bがブーリー8bbを介して回転されると、
カプセル保持室用軸8cが固定軸8aの軸心を中心にして正
円を描くように円運動するが、カプセル保持室用軸8c又
はカプセル保持室7のプーリー8cbと、固定軸8aに固定
されておりプーリー8cbと直径が同一であるプーリー8aa
と、両プーリー8aa,8cbを連結するタイミングベルトと
で構成されている回転力伝達手段8dによって、カプセル
保持用軸8cは固定軸8aを中心に一周するとカプセル保持
室用軸8cが一回転するので、カプセル保持室用軸8cに固
定されているカプセル保持室7は常にその長手方向を一
定方向に維持せしめられた状態で回転テーブル8b上を固
定軸8aの軸心を中心にして正円を描くように円運動する
のである。
【0037】このようにその長手方向を一定方向に維持
せしめられた状態で円運動せしめられるカプセル保持室
7内に保持され、真空発生装置10によって減圧された歯
牙修復材用カプセルの混合区画室1a内の粉体成分Aと液
体成分Bとは、図4に示す如く遠心力によって歯牙修復
材用カプセルの混合区画室1aの内面を這うように押え付
けられながら混合区画室1aの内面を一周するように混合
練和されるので、短時間で混合練和物中に気泡が存在し
ない良好な状態の混合練和物となるのである。
【0038】かくして、粉体成分Aと液体成分Bとの混
合練和が完了すると、カプセル保持室7の減圧状態を解
除してカプセル保持室7から歯牙修復材用カプセルを取
り出し、別途専用のアプライヤー(図示なし)に取り付
けてアプライヤーの押圧棒でプランジャー3をカプセル
本体1の出口穴1b側に向けて移動させるのである。この
際、図7に示した例の歯牙修復材用カプセルではキャッ
プ4の中心軸上に設けられたノズル4a内にセットされて
いた貫通ロッド5で液体収納具2の樹脂,金属箔又は樹
脂と金属箔とをラミネートしたものから成るシートフィ
ルムの出口穴1b側と反対側の部分を突き破った後に貫通
ロッド5をノズル4a内から抜き取り、また図8に示した
例の歯牙修復材用カプセルではノズル4aを破線で示す位
置まで回転させて、カプセル本体1の出口穴1bをノズル
4aと連通させる。
【0039】このようにしてプランジャー3をアプライ
ヤーの押圧棒で押圧してカプセル本体1の出口穴1b側に
向けて移動させると、カプセル本体1の混合区画室1a内
の混合練和物は気泡が存在しない状態のままカプセル本
体1の出口穴1bに向けて押し出されてきて、ノズル4aか
ら患者の歯牙の修復すべき部位に投与されるのである
が、図5に示した例の歯牙修復材用カプセルではプラン
ジャー3の棒状突起3aがカプセル本体1の出口穴1bを貫
通してノズル4aが設けられているキャップ4との間に装
着されている通気性フィルター1cを突き破り、図6に示
した例の歯牙修復材用カプセルではプランジャー3の棒
状突起3aがカプセル本体1の出口穴1bを貫通してノズル
4aが設けられているキャップ4との間に装着されている
液体収納具2の樹脂,金属箔又は樹脂と金属箔とをラミ
ネートしたものから成るシートフィルムの出口穴1bと反
対側の部分を突き破るとノズル4aから患者の歯牙の修復
すべき部位に投与されるのである。
【0040】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明に係る歯牙
修復材用カプセル用練和装置は、歯牙修復材用カプセル
の混合区画室内で歯牙修復材料の粉体成分と液体成分と
を往復運動によって振盪させて混合練和するのではな
く、歯牙修復材用カプセルを通気性フィルターから空気
を排出できるように保持するカプセル保持室をその長手
方向を一定方向に維持せしめた状態でカプセル保持室自
体を円運動させて歯牙修復材用カプセルの混合区画室内
の粉体成分と液体成分とを混合練和する構造であるから
混合練和する際に発生する騒音を少なくすることができ
るので、患者を治療する際に術者と助手との意思疎通を
阻害して治療の進行を妨害することがなく、また短時間
で効率良く混合練和物中に気泡が存在しない良好な状態
の歯牙修復材料を得ることができるのである。
【0041】そして、このような歯牙修復材用カプセル
用練和装置において、カプセル保持室回転手段が、固定
軸に回転自在に軸支されていると共に駆動手段により回
転せしめられる回転テーブルと、固定軸から所定距離だ
け離れた位置で回転テーブルに回転自在に軸支されてい
ると共にカプセル保持室に固定されているカプセル保持
室用軸と、固定軸を中心にカプセル保持室用軸が一周す
るとカプセル保持室用軸が一回転するように固定軸とカ
プセル保持室用軸とを連結する回転力伝達手段とから構
成されていれば、カプセル保持室をその長手方向を一定
方向に維持せしめた状態で円滑にカプセル保持室自体を
円運動させることができるのである。
【0042】また、駆動手段がその回転数及び/又は回
転時間を可変させる駆動制御手段によって制御されてい
たり、真空発生装置に減圧度及び/又は減圧時間を制御
する真空制御手段が設けられていたりすれば、混合練和
される様々の種類の粉体成分と液体成分とから成る歯牙
修復材料や混合練和される歯牙修復材の分量に応じてカ
プセル保持室の回転数及び/又は回転時間や減圧度及び
/又は減圧時間を好適な条件に制御することができるの
で、混合練和する際の過練和や練和不足による失敗を防
止することができると共に術者は好適な条件を設定する
だけの簡単な操作で容易に良好な状態の歯牙修復材料を
得ることができるのである。
【0043】更に、真空発生装置が固定軸と回転テーブ
ルとカプセル保持室用軸とにそれぞれ穿設されている流
路を経てカプセル保持室と接続されている真空発生装置
であれば、カプセル保持室内の空気を安定して排出でき
ると共に本発明装置全体の耐久性が増して好ましく、ま
た真空発生装置が歯科用ユニットの圧縮空気供給装置に
接続されるエジェクターであると、歯科医院に設置され
ている歯科用ユニットの圧縮空気供給装置をその動力源
として使用できるので、安価且つ簡単な構造にすること
ができるのである。
【0044】このような種々の効果を奏する本発明に係
る歯牙修復材用カプセル用練和装置の歯科分野に貢献す
る価値は非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装置
の1実施例の斜視説明図である。
【図2】図1の歯牙修復材用カプセル用練和装置におけ
るカプセル保持室とカプセル保持室回転手段と駆動手段
と真空発生装置との関連を示す断面説明図である。
【図3】図1の歯牙修復材用カプセル用練和装置におけ
るカプセル保持室回転手段によるカプセル保持室の動作
状態を示す説明図である。
【図4】本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装置
におけるカプセル保持室に保持された歯牙修復材用カプ
セルの混合区画室内で歯牙修復材が混合練和される状態
を示す説明図である。
【図5】本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装置
に使用される歯牙修復材用カプセルの1例の説明用側断
面図である。
【図6】本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装置
に使用される歯牙修復材用カプセルの他の例の説明用側
断面図である。
【図7】本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装置
に使用される歯牙修復材用カプセルの更に他の例の説明
用側断面図である。
【図8】本発明に係る歯牙修復材用カプセル用練和装置
に使用される歯牙修復材用カプセルの更に他の例の説明
用側断面図である。
【符号の説明】
1 カプセル本体 1a 混合区画室 1b 出口穴 1c 通気性フィルター 2 液体収納具 2a 薄膜状シール部 3 プランジャー 3a 棒状突起 4 キャップ 4a ノズル 5 貫通ロッド 6 クリップ 7 カプセル保持室 7a 空気排出口 8 カプセル保持室回転手段 8a 固定軸 8aa プーリー 8ab ガスケット 8ac 空間 8b 回転テーブル 8ba ベアリング 8bb プーリー 8c カプセル保持室用軸 8ca ベアリング 8cb プーリー 8cc ガスケット 8cd 空間 8d 回転力伝達手段 8e バランスウェイト 9 駆動手段 9a 可変抵抗用スイッチ 9b タイマー用スイッチ 10 真空発生装置 10a 可変抵抗用スイッチ又はバルブ制御用スイッチ 10b タイマー用スイッチ 10c 流路 A 歯牙修復用材料の粉体成分 B 歯牙修復用材料の液体成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 義政 東京都板橋区蓮沼町76番1号 株式会社ジ ーシー内 (72)発明者 加藤 道雄 茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目3番1号 油化電子株式会社筑波センター内 Fターム(参考) 4C052 AA17 HH05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯牙修復材料の粉体成分(A)と液体成分
    (B)とを通過させず且つ混合区画室(1a)内の空気を外部
    に通気させることができる通気性フィルター(1c)が該混
    合区画室(1a)内と外部とを連通する部位に設置されてい
    る歯牙修復材用カプセルの該混合区画室(1a)内で前記粉
    体成分(A)と液体成分(B)とを混合練和するための歯牙
    修復材用カプセル用練和装置であって、前記通気性フィ
    ルター(1c)から前記混合区画室(1a)内の空気を排出でき
    るように前記歯牙修復材用カプセルを保持するカプセル
    保持室(7)と、該カプセル保持室(7)の長手方向を一定
    方向に維持せしめた状態で該カプセル保持室(7)自体を
    円運動せしめるカプセル保持室回転手段(8)と、該カプ
    セル保持室回転手段(8)を駆動せしめる駆動手段(9)
    と、該カプセル保持室(7)と接続されている真空発生装
    置(10)とから成ることを特徴とする歯牙修復材用カプセ
    ル用練和装置。
  2. 【請求項2】 カプセル保持室回転手段(8)が、固定軸
    (8a)に回転自在に軸支されていると共に駆動手段(9)に
    より回転せしめられる回転テーブル(8b)と、該固定軸(8
    a)から所定距離だけ離れた位置で該回転テーブル(8b)に
    回転自在に軸支されていると共にカプセル保持室(7)が
    固定されているカプセル保持室用軸(8c)と、該固定軸(8
    a)を中心に該カプセル保持室用軸(8c)が一周すると該カ
    プセル保持室用軸(8c)が一回転するように該固定軸(8a)
    と該カプセル保持室用軸(8c)とを連結する回転力伝達手
    段(8d)とから構成されている請求項1に記載の歯牙修復
    材用カプセル用練和装置。
  3. 【請求項3】 駆動手段(9)が、その回転数及び/又は
    回転時間を可変させる駆動制御手段によって制御されて
    いる請求項1又は2に記載の歯牙修復材用カプセル用練
    和装置。
  4. 【請求項4】 真空発生装置(10)に、減圧度及び/又は
    減圧時間を制御する真空制御手段が設けられている請求
    項1から3までの何れか1項に記載の歯牙修復材用カプ
    セル用練和装置。
  5. 【請求項5】 真空発生装置(10)とカプセル保持室(7)
    とが、固定軸(8a)と回転テーブル(8b)とカプセル保持室
    用軸(8c)とにそれぞれ穿設されている流路(10c)によっ
    て接続されている請求項1から4までの何れか1項に記
    載の歯牙修復材用カプセル用練和装置。
  6. 【請求項6】 真空発生装置(10)が歯科用ユニットの圧
    縮空気供給装置に接続されるエジェクターである請求項
    1から5までの何れか1項に記載の歯牙修復材用カプセ
    ル用練和装置。
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