JP2003164195A - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置

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JP2003164195A
JP2003164195A JP2001364236A JP2001364236A JP2003164195A JP 2003164195 A JP2003164195 A JP 2003164195A JP 2001364236 A JP2001364236 A JP 2001364236A JP 2001364236 A JP2001364236 A JP 2001364236A JP 2003164195 A JP2003164195 A JP 2003164195A
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power supply
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motor drive
delay
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JP2001364236A
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Masaya Nagasawa
昌弥 長沢
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング素子に直流電力を供給する電源
として簡単な構成の非絶縁電源を用いた場合でも、確実
に非絶縁電源を保護できるモータ駆動装置を提供する。 【解決手段】 非絶縁電源33は、変換後の直流電力の
電圧値に関わる駆動可能信号を出力する第1センサ部3
aと、非絶縁電源の温度に関わる電源異常信号を出力す
る第2センサ部3bとを有する。異常検出手段38は、
駆動可能信号に対して電源異常信号を遅延させる信号遅
延部を有し、信号遅延部を介して取り込んだ駆動可能信
号の真偽に基づいて当該モータ駆動装置が駆動可能状態
であるか否かを判断し、判断の結果が「真」であるとき
に、信号遅延部から取り込んだ電源異常信号の真偽に基
づいて非絶縁電源が異常であるか否かを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータを駆動する
モータ駆動装置に関し、特に、半導体製造技術のように
位置決め精度の厳しい条件下での使用に好適なモータ駆
動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、パルス幅変調(PWM)方式の
モータ駆動装置が知られている。このモータ駆動装置
は、例えば、半導体素子や液晶デバイスなどの製造工程
で使用される露光装置に搭載され、ウエハ(露光対象)や
レチクル(マスク)などを移動させるステージのモータ駆
動に用いられる。
【0003】周知のように、PWM方式のモータ駆動装
置は、PWM信号に応じてスイッチング素子をオンオフ
することにより電流信号を生成し、得られた電流信号を
モータに出力して、このモータを駆動する装置である。
また、PWM方式のモータ駆動装置では、上記スイッチ
ング素子に直流電力を供給する電源として、一般に、ス
イッチングレギュレータ方式などの絶縁電源が用いられ
ている。この絶縁電源は、入出力が絶縁された安定化電
源であり、入力側の交流電力を所望の直流電力に変換し
て、変換後の直流電力を出力側に接続された上記のスイ
ッチング素子に供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
絶縁電源をスイッチング素子の電源として用いたモータ
駆動装置では、駆動対象のモータの大出力化や高精度化
に伴い、モータに出力するべき電流信号が増大すると、
スイッチング素子に供給する直流電力も増大させなけれ
ばならず、これに対応するために、絶縁電源が大型化す
ると共に価格も上昇していた。さらに、モータ駆動装置
において絶縁電源が占める容積や価格の割合は高く、絶
縁電源が大型化,高価格化した分だけ、モータ駆動装置
も大型化し、価格も上昇してしまう。
【0005】そこで近年、上記の絶縁電源に代えて、整
流ダイオードと出力コンデンサとで構成された簡単な構
成の非絶縁電源を用い、モータ駆動装置の小型化や低価
格化を図ることが検討されている。しかし、非絶縁電源
を用いた場合には、これに内蔵されている温度センサの
出力のみに基づいて、非絶縁電源の異常(例えば空冷フ
ァンの停止や過負荷、使用環境が異常高温になるなどの
過熱による異常)を検出しようとすると、判断を誤るこ
とがあった。そして、異常が発生しているにも関わらず
正常と判断した場合には、非絶縁電源が破壊に至ってし
まう。
【0006】本発明の目的は、スイッチング素子に直流
電力を供給する電源として簡単な構成の非絶縁電源を用
いた場合でも、確実に非絶縁電源を保護できるモータ駆
動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、パルス幅変調信号に応じてスイッチング素子をオン
オフすることにより電流信号を生成し、該電流信号を駆
動対象のモータに出力するモータ駆動装置において、整
流ダイオードおよび出力コンデンサを有し、交流電力を
直流電力に変換すると共に該直流電力を前記スイッチン
グ素子に供給する非絶縁電源と、前記非絶縁電源に対す
る前記交流電力の供給路を断続する電磁リレーと、前記
非絶縁電源が異常であるか否かを検出する異常検出手段
と、前記異常検出手段によって前記非絶縁電源の異常が
検出されたときに、前記電磁リレーを制御して前記供給
路を遮断する制御手段とを備えている。そして、前記非
絶縁電源は、該非絶縁電源による変換後の前記直流電力
の電圧値に関わる駆動可能信号を出力する第1センサ部
と、該非絶縁電源の温度に関わる電源異常信号を出力す
る第2センサ部とを有している。さらに、前記異常検出
手段は、前記駆動可能信号に対して前記電源異常信号を
遅延させる信号遅延部を有し、該信号遅延部を介して取
り込んだ前記駆動可能信号の真偽に基づいて当該モータ
駆動装置が駆動可能状態であるか否かを判断し、判断の
結果が「真」であるときに、前記信号遅延部から取り込
んだ前記電源異常信号の真偽に基づいて前記非絶縁電源
が異常であるか否かを検出する。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のモータ駆動装置において、前記非絶縁電源の前記第1
センサ部から出力される前記駆動可能信号の真偽が切り
替わる第1タイミングは、前記電磁リレーが前記供給路
を断続する第2タイミングより遅く、前記異常検出手段
の前記信号遅延部は、前記第2タイミングに対する前記
第1タイミングの遅れ分を考慮して、前記電源異常信号
を遅延させるものである。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のモータ駆動装置において、前記駆動可能信号が「偽」
から「真」に切り替わるタイミングの遅れ分をT1、
「真」から「偽」に切り替わるタイミングの遅れ分をT
2とし、かつ、前記遅れ分T1と前記遅れ分T2との間
にT1>T2が成り立つとき、前記異常検出手段の前記
信号遅延部は、前記遅れ分T1より短くかつ前記遅れ分
T2より長い時間だけ、前記電源異常信号を遅延させる
ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態を詳細に説明する。本発明の実施形態は、請求項1
〜請求項3に対応する。本実施形態のモータ駆動装置に
ついて詳細に説明する前に、このモータ駆動装置を組み
込んだステージ装置および露光装置について、その全体
構成を簡単に説明しておく。
【0011】露光装置10には、図1に示すように、露
光対象となる半導体ウエハ12を載置するステージ11
と、このステージ11を制御するステージ制御部15と
が設けられる。また、ステージ11の上方には投影光学
系13が設けられ、投影光学系13の上方にはレチクル
ステージ13bが設けられる。レチクルステージ13b
は、レチクル13aを載置するものである。
【0012】さらに、露光装置10には、レチクルステ
ージ13bを制御するステージ制御部16と、TTR
(スルー・ザ・レチクル)タイプの位置測定部14a,1
4bと、TTL(スルー・ザ・レンズ)タイプの位置測定
部14c,14dと、オフ・アクシスタイプの位置測定
部14e,14fとが設けられている。位置測定部14
a,14bは、レチクル13aと投影光学系13とを介
して、レチクル13a上のマークとステージ11側のア
ライメントマークとを重ねて観察するものである。位置
測定部14c,14dは、投影光学系13を介して、ス
テージ11側のアライメントマークを観察するものであ
る。位置測定部14e,14fは、投影光学系13など
を介さずに、ステージ11側のアライメントマークを直
接観察するものである。
【0013】また、露光装置10には、ステージ制御部
15,16を独立に制御する位置制御部21と、位置制
御部21に対してステージ11,レチクルステージ13
bの目標位置情報を出力する上位の制御部(不図示)とが
設けられる。位置制御部21は、位置測定部14a〜1
4fからの現在位置情報と、上位の制御部(不図示)から
の目標位置情報とに基づいて、ステージ11を目標位置
に移動する際の速度や位置精度を決定し、これを実現す
るために必要なモータ推力(後述するモータ23への要
求推力)を決定する。
【0014】そして、位置制御部21は、上記のように
決定したモータ推力(モータ23への要求推力)に基づ
いて、ウエハ位置制御用の入力電圧信号を生成し、これ
をステージ制御部15に出力する。なお、位置制御部2
1からステージ制御部15には、ウエハ位置制御用の入
力電圧信号の他、イネーブル信号(ENA)も出力され
る。
【0015】さらに、位置制御部21は、上記した現在
位置情報と目標位置情報とに基づいて、レチクルステー
ジ13bを目標位置に移動する際の速度および位置精度
を決定し、これを実現するために必要なモータ推力(後
述するモータ26への要求推力)を決定する。そして、
位置制御部21は、上記のように決定したモータ推力
(モータ26への要求推力)に基づいて、レチクル位置
制御用の入力電圧信号を生成し、これをステージ制御部
16に出力する。なお、位置制御部21からステージ制
御部16には、レチクル位置制御用の入力電圧信号の
他、イネーブル信号(ENA)も出力される。
【0016】また、ステージ制御部15は、ステージ1
1用のモータ駆動装置22と、モータ23と、位置決め
機構24とで構成されている。ステージ11用のモータ
駆動装置22は、上記した位置制御部21からの入力電
圧信号(モータ23への要求推力を表す信号)に略比例し
た出力電流信号を生成するPWM方式のモータ駆動装置
であり(詳細は後述する)、生成した出力電流信号に基づ
いてモータ23を駆動する。そして、位置決め機構24
は、このモータ23を動力源としてステージ11を2次
元方向に駆動し、半導体ウエハ12の位置決めを行う。
【0017】一方、ステージ制御部16は、レチクルス
テージ13b用のモータ駆動装置25と、モータ26
と、位置決め機構27とで構成されている。レチクルス
テージ13b用のモータ駆動装置25は、上記した位置
制御部21からの入力電圧信号(モータ26への要求推
力を表す信号)に略比例した出力電流信号を生成するP
WM方式のモータ駆動装置であり(詳細は後述する)、生
成した出力電流信号に基づいてモータ26を駆動する。
そして、位置決め機構27は、このモータ26を動力源
としてレチクルステージ13bを2次元方向に駆動し、
レチクル13aの位置決めを行う。
【0018】なお、位置制御部21からステージ制御部
15,16に各々出力されるイネーブル信号(ENA)
は、モータ駆動装置22,25を駆動可能状態にするた
めの指令信号である。また、このイネーブル信号がディ
セーブルになったときは、モータ駆動装置22,25を
準備状態にするための指令となる。上記のように構成さ
れた露光装置10は、半導体ウエハ12用のステージ1
1とレチクル13a用のレチクルステージ13bとが独
立に移動可能なため、走査型にも固定型にも用いること
ができる。
【0019】さて次に、上記したステージ11用のモー
タ駆動装置22、およびレチクルステージ13b用のモ
ータ駆動装置25について、図2,図3を用いて詳細に
説明する。図2は、モータ駆動装置22,25の内部構
成を示すブロック図である。図3は、モータ駆動装置2
2,25のタイミングチャートである。モータ駆動装置
22,25は、図2に示すように、各々、サーキットブ
レーカー31と、コンタクタ32と、大出力の非絶縁電
源33と、スイッチング回路35と、平滑回路36と、
検出用抵抗37と、制御回路38と、小出力の制御回路
用電源39とで構成されている。
【0020】まず初めに、サーキットブレーカー31,
小出力の制御回路用電源39について説明し、その後
で、制御回路38の説明を行いながら、コンタクタ3
2,大出力の非絶縁電源33,スイッチング回路35,平
滑回路36,検出用抵抗37について順に説明し、最後
に、制御回路38による非絶縁電源33の異常検出につ
いて説明する。
【0021】サーキットブレーカー31は、モータ駆動
装置22,25のメインスイッチであり、外部の主電源
(3相200Vの交流電源)からモータ駆動装置22,
25に対して交流電力を供給するときに、手動操作で閉
状態(オン)となる。小出力の制御回路用電源39は、ス
イッチングレギュレータ方式などの絶縁電源であり、サ
ーキットブレーカー31が閉状態になると、主電源の交
流電力(AC200V)を所望の直流電力(DC24V)に
変換して、変換後の直流電力を制御回路38に供給す
る。この制御回路用電源39は、スイッチングレギュレ
ータ方式などの絶縁電源であるが、小出力(DC24V)
であるため、小型で低価格なものを用いることができ
る。
【0022】制御回路38は、制御回路用電源39から
供給される直流電力が一定の電圧値(例えば15V)以
上のとき、正常に動作可能である。この制御回路38に
は、上記した位置制御部21からイネーブル信号(EN
A)が入力される。既に説明したように、イネーブル信
号は、モータ駆動装置22,25を駆動可能状態にする
ための指令信号である。イネーブル信号が入力される
と、制御回路38は、コンタクタ32を制御する。
【0023】コンタクタ32は、メーク(make)接点2a
とリレーコイル2bとで構成された電磁リレーであり、
リレーコイル2bに制御回路38が接続されている。上
記の制御回路38は、イネーブル信号が入力されると、
モータ駆動装置22,25を駆動可能状態とするため
に、コンタクタ32のリレーコイル2bに対して電流を
供給する。その結果、コンタクタ32のメーク接点2a
は閉状態となる(図3(a)の時刻t1)。この状態をコ
ンタクタ32の準安定状態とする。
【0024】コンタクタ32が準安定状態のとき、コン
タクタ32の後段(図2)に接続された非絶縁電源33
(後述する)には、メーク接点2a,サーキットブレー
カー31(何れも閉状態)を介して、外部の主電源(3
相200Vの交流電源)から交流電力が実際に供給され
る。一方、制御回路38は、位置制御部21からのイネ
ーブル信号がディセーブルになったとき(図3(a)の時
刻t3)、または、非絶縁電源33にて何らかの異常が
発生したとき(時刻t5,後述する)に、モータ駆動装
置22,25を準備状態とするため、リレーコイル2b
に対する電流の供給を停止する。その結果、コンタクタ
32のメーク接点2aは開状態となる。この状態をコン
タクタ32の安定状態とする。
【0025】コンタクタ32が安定状態のとき、メーク
接点2aの開状態によって、非絶縁電源33に対する主
電源(3相200Vの交流電源)からの交流電力の供給
路が遮断されたことになる。さて、大出力の非絶縁電源
33(図2)は、図示省略したが、主に、整流ダイオー
ドと力率改善チョークコイルと出力コンデンサとで構成
され、その入力側と出力側とが絶縁されていない簡単な
周知の構成の3相整流電源である。出力コンデンサは、
リップルの低減を主な目的として設けられる。
【0026】この非絶縁電源33は、コンタクタ32が
準安定状態となり、メーク接点2aが閉状態になると、
主電源の交流電力(AC200V)を所望の直流電力(高
電圧HVのDC280V)に変換して、変換後の直流電力
をスイッチング回路35(後述する)に供給する。ま
た、非絶縁電源33には、電圧センサ3aと温度センサ
3bとが設けられている。電圧センサ3aは請求項の
「第1センサ部」に対応し、温度センサ3bは「第2セ
ンサ部」に対応する。
【0027】電圧センサ3aは、非絶縁電源33による
変換後の直流電力(スイッチング回路35に供給される
直流電力)の電圧値に関わる駆動可能信号を出力するセ
ンサである。電圧センサ3aから出力される駆動可能信
号は2値信号である。駆動可能信号の真偽は、モータ駆
動装置22,25が駆動可能状態であるか否かを表して
いる。
【0028】具体的には、駆動可能信号が「真」であれ
ば、モータ駆動装置22,25が駆動可能状態であるこ
とを意味する。駆動可能信号が「偽」であれば、モータ
駆動装置22,25が駆動可能状態でないこと、つま
り、準備状態にあることを意味する。また、電圧センサ
3aからの駆動可能信号は、非絶縁電源33に対する交
流電力(AC200V)の供給が開始されたタイミング
(図3(a)の時刻t1)から一定時間T1だけ遅れて
(時刻t2)、「偽」から「真」に切り替わる。ここで
は、「偽」がHレベル、「真」がLレベルに対応してい
る。
【0029】すなわち、モータ駆動装置22,25で
は、非絶縁電源33に対して交流電力(AC200V)の
供給を開始して直ぐに駆動可能状態となるのではなく、
非絶縁電源33に対する交流電力の供給開始から一定時
間T1が経過した後に駆動可能状態となる。これは、電
源投入時の突入電流を防止するためである。一定時間T
1は、400msec程度である。
【0030】なお、非絶縁電源33に対する交流電力の
供給開始(時刻t1)から一定時間T1が経過して、モ
ータ駆動装置22,25が駆動可能状態となった後に
は、非絶縁電源33からスイッチング回路35に対し、
安定した直流電力(高電圧HVのDC280V)が供給さ
れることになる。さらに、電圧センサ3aからの駆動可
能信号は、非絶縁電源33に対する交流電力(AC200
V)の供給が遮断されたタイミング(時刻t3)から一
定時間T2だけ遅れて(時刻t4)、「真」から「偽」
に切り替わる。
【0031】すなわち、モータ駆動装置22,25で
は、非絶縁電源33に対する交流電力(AC200V)の
供給を遮断して直ぐに準備状態となるのではなく、非絶
縁電源33に対する交流電力の遮断から一定時間T2が
経過した後に準備状態となる。これは、非絶縁電源33
の出力コンデンサに蓄積された電荷の影響であり、電圧
値が低下するまでに時間を要するためである。なお、一
定時間T2は、4msec程度である。
【0032】一方、非絶縁電源33内の温度センサ3b
(図2)は、非絶縁電源33の温度に関わる電源異常信
号を出力するセンサである。温度センサ3bから出力さ
れる電源異常信号は2値信号である。電源異常信号の真
偽は、非絶縁電源33が異常(例えば過熱による異常)
であるか否かを表している。具体的には、電源異常信号
が「真」であれば、非絶縁電源33に異常が発生してい
ることを意味する。電源異常信号が「偽」であれば、非
絶縁電源33が異常でないこと、つまり、正常であるこ
とを意味する。ただし、電源異常信号の場合、非絶縁電
源33に対する電源未投入時の真偽は、非絶縁電源33
が異常のときと同様、「真」である。
【0033】また、温度センサ3bからの電源異常信号
は、非絶縁電源33が正常であれば、非絶縁電源33に
対する交流電力(AC200V)の供給が開始されたタイ
ミング(図3(a)の時刻t1)で、速やかに「真」から
「偽」に切り替わる。ここでも、「偽」がHレベル、
「真」がLレベルに対応する。さらに、温度センサ3b
からの電源異常信号は、非絶縁電源33が正常であれ
ば、非絶縁電源33に対する交流電力(AC200V)の
供給が遮断されたタイミング(時刻t3)で、速やかに
「偽」から「真」に切り替わる。
【0034】上記した電圧センサ3aからの駆動可能信
号と温度センサ3bからの電源異常信号(図3(a))と
は、各々、制御回路38に出力され、非絶縁電源33の
異常検出に用いられる(後述する)。また、制御回路3
8(図2)には、上記の位置制御部21から入力電圧信
号が入力される。既に説明したように、入力電圧信号
は、モータ23,26への要求推力を表す信号である。
さらに、制御回路38には、検出用抵抗37(後述す
る)における電圧降下に応じた電流検出信号が入力され
る。この電流検出信号は、モータ23,26が実際に発
生させる推力を表す信号である。
【0035】制御回路38は、上記した電圧センサ3a
からの駆動可能信号が「真」に切り替わったこと、つま
り、モータ駆動装置22,25が駆動可能状態となった
ことを確認する(図3(a)の時刻t2)と、入力電圧信
号と電流検出信号とを用いて次の動作を行う。すなわ
ち、入力電圧信号の振幅(要求推力の大きさ)と電流検出
信号の振幅(実際の推力の大きさ)との差分に基づいて誤
差信号を生成し、この誤差信号と基準信号(三角波信号
または鋸波信号)との比較によりPWM信号を生成す
る。PWM信号は、デューティ比(HレベルとLレベル
との割合)が誤差信号の振幅に応じて変調されたもので
ある。そして、制御回路38は、PWM信号に応じて、
スイッチング回路35を制御する。
【0036】スイッチング回路35は、スイッチング素
子5a,5bにて構成される。スイッチング素子5a,5
bは、MOSFETスイッチング素子またはIGBTス
イッチング素子である。スイッチング素子5a,5bの
ゲートは、各々、制御回路38に接続されている。制御
回路38は、上述したPWM信号に応じて、スイッチン
グ回路35のスイッチング素子5a,5bを交互に導通
制御する。このため、PWM信号がHレベルのときに
は、一方のスイッチング素子5aが導通状態(オン),他
方のスイッチング素子5bが非導通状態(オフ)となり、
逆に、PWM信号がLレベルのときには、一方のスイッ
チング素子5aが非導通状態,他方のスイッチング素子
5bが導通状態となる。
【0037】そして、スイッチング素子5aが導通状態
のときに、このスイッチング素子5aから平滑回路36
に向けて電流が流れ、逆に、スイッチング素子5bが導
通状態のときは、平滑回路36からスイッチング素子5
bに向けて電流が流れる。その結果、制御回路38にて
生成されたPWM信号は、スイッチング回路35に供給
される直流電力(高電圧HVのDC280V)によって電
力増幅される。
【0038】平滑回路36は、コイル6aとコンデンサ
6bとで構成されたローパスフィルタ(LPF)であ
る。平滑回路36は、上記の電力増幅されたPWM信号
を平滑化すると共に、PWM信号の基本周波数成分およ
び高調波成分を除去し、出力電流信号を生成する回路で
ある。平滑回路36からの出力電流信号は、微小な検出
用抵抗37を介して、モータ23,26に供給される。
そして、モータ23,26では、モータ駆動装置22,2
5から得られる出力電流信号に応じて、実際に推力を発
生させる。なお、モータ23,26に供給される出力電
流信号は、検出用抵抗37を介して制御回路38にフィ
ードバックされ、上記した誤差信号の生成に用いられ
る。
【0039】このように、モータ駆動装置22,25が
駆動可能状態のときには、非絶縁電源33からスイッチ
ング回路35に対し、安定した直流電力(高電圧HVの
DC280V)が供給され、制御回路38からのPWM信
号に応じてスイッチング素子5a,5bが交互に導通制
御される。その結果、制御回路38からのPWM信号が
電力増幅されて、モータ23,26に対する出力電流信
号が生成される。この出力電流信号は、位置制御部21
から制御回路38への入力電圧信号(モータ23,26へ
の要求推力)に略比例した信号である。
【0040】このため、モータ23,26が出力電流信
号に応じて実際に発生させる推力は、位置制御部21か
らのモータ23,26への要求推力に略一致した大きさ
となる。その結果、モータ23,26を動力源として駆
動されるステージ11,レチクルステージ13bの速度
も、位置制御部21が現在位置情報と目標位置情報とに
基づいて決定した速度と略一致することになる。
【0041】最後に、制御回路38による非絶縁電源3
3の異常検出について説明する。制御回路38は、請求
項の「異常検出手段」,「制御手段」に対応する。非絶
縁電源33の異常検出は、非絶縁電源33内の電圧セン
サ3aから出力される駆動可能信号と、温度センサ3b
から出力される電源異常信号とを用いて行われる。駆動
可能信号および電源異常信号の真偽が切り替わるタイミ
ング(図3(a))については、既に説明した通りであ
る。
【0042】さて、制御回路38には、非絶縁電源33
の異常検出のため、図4に示すように、信号遅延回路4
1と、シュミットトリガのインバータ回路42と、バッ
ファ回路43と、AND回路44とが設けられている。
信号遅延回路41は、請求項の「信号遅延部」に対応す
る。また、信号遅延回路41は、例えば、時定数の異な
るローパスフィルタ45,46によって構成されてい
る。そして、時定数が小さい方のローパスフィルタ45
には、電圧センサ3aからの駆動可能信号が入力され、
時定数が大きい方のローパスフィルタ46には、温度セ
ンサ3bからの電源異常信号が入力される。
【0043】このため、信号遅延回路41を通過させる
ことによって、ローパスフィルタ45(時定数が小)を
通過した後の駆動可能信号に対して、ローパスフィルタ
46(時定数が大)を通過した後の電源異常信号が、時
間T3だけ遅延されることになる(図3(b))。駆動可
能信号に対する電源異常信号の遅延時間T3は、ローパ
スフィルタ45,46の時定数の差に応じて決まる。な
お、図3(b)では、駆動可能信号自体の遅延時間を0と
して図示した。
【0044】また、図3(b)には、インバータ回路4
2,バッファ回路43を各々通過した後の駆動可能信号,
電源異常信号を示した。このため、インバータ回路42
を通過した後の駆動可能信号の「偽」はLレベル、
「真」はHレベルに対応する。インバータ回路42,バ
ッファ回路43を通過しても、遅延時間T3は同じであ
る。以下の説明では、ローパスフィルタ45とインバー
タ回路42とを通過する前後の駆動可能信号を区別する
ため、通過前の信号に(A)を付し、通過後の信号に(B)
を付すことにする。同様に、ローパスフィルタ46とバ
ッファ回路43とを通過する前後の電源異常信号を区別
するため、通過前の信号に(A)を付し、通過後の信号に
(B)を付す。
【0045】信号遅延回路41を通過した後の駆動可能
信号(B)に対する電源異常信号(B)の遅延時間T3は、
次のように決定される。つまり、図3(a)に示す駆動可
能信号(A)の真偽が「偽」から「真」に切り替わるタイ
ミングの遅れ分(時間T1)と、「真」から「偽」に切
り替わるタイミングの遅れ分(時間T2(<T1))とを
考慮して、時間T1より短くかつ時間T2より長くなる
ように、遅延時間T3が決定される(T2<T3<T
1)。
【0046】したがって、非絶縁電源33に対する電源
投入時は、駆動可能信号(B)が「真(駆動可能状態の
意)」となるより前に、電源異常信号(B)を「偽(正常の
意)」とすることができ、かつ、非絶縁電源33に対す
る電源遮断時は、駆動可能信号(B)が「偽(準備状態の
意)」となった後で、電源異常信号(B)を「真(異常の
意)」とすることができる。
【0047】そして、本実施形態では、ローパスフィル
タ45,46を通過した後の駆動可能信号(B),電源異常
信号(B)を、各々、インバータ回路42,バッファ回路
43を介してAND回路44に入力させ、論理積をと
る。なお、AND回路44に入力するときの駆動可能信
号(B)は、「偽(準備状態の意)」がLレベル、「真(駆
動可能状態の意)」がHレベルに対応している。また、
電源異常信号(B)は、「偽(正常の意)」がHレベル、
「真(異常の意)」がLレベルに対応している。
【0048】このため、AND回路44から出力される
信号(電源異常信号(C))は、駆動可能信号(B)がHレ
ベルの「真(駆動可能状態の意)」であって、かつ、電源
異常信号(B)がHレベルの「偽(正常の意)」である限り
は、Hレベルの「偽(正常の意)」を保持し続けることに
なる。そして、駆動可能信号(B)がHレベルの「真(駆
動可能状態の意)」のときに、電源異常信号(B)がLレ
ベルの「真(異常の意)」になる(図3(b)の時刻t
5)、つまり、非絶縁電源33に何らかの異常が発生す
ると、電源異常信号(C)は、初めて、Lレベルの「真
(異常の意)」になる。
【0049】したがって、駆動可能信号(B)がHレベル
の「真(駆動可能状態の意)」のときに限定して、電源異
常信号(C)がHレベルの「偽(正常の意)」であるかLレ
ベルの「真(異常の意)」であるかを判断することで、非
絶縁電源33の異常を誤りなく検出することができる。
また、ローパスフィルタ45,46を通過した後の駆動
可能信号(B)と電源異常信号(B)とを用いて上記の電源
異常信号(C)を生成するため、パルス性のノイズによる
誤検出を防止することもできる。
【0050】そして、電源異常信号(C)に基づいて非絶
縁電源33の異常を検出したとき(図3(b)の時刻t
5)、制御回路38は、コンタクタ32を制御してリレ
ーコイル2bに対する電流の供給を停止し、メーク接点
2aを開状態,コンタクタ32を安定状態とする。その
結果、モータ駆動装置22,25は準備状態となる。こ
れにより、非絶縁電源33に対する交流電力(AC200
V)の供給が遮断され、非絶縁電源33の破壊を防止で
きる。
【0051】このように、本実施形態のモータ駆動装置
22,25によれば、非絶縁電源33の異常を誤りなく
検出できるため、非絶縁電源33を確実に保護すること
ができ、結果として、モータ駆動装置22,25も確実
に保護できる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のモータ駆
動装置によれば、スイッチング素子の電源として簡単な
構成の非絶縁電源を用いた場合でも、確実に非絶縁電源
を保護できるため、装置の小型化や低価格化と共に信頼
性の向上も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】露光装置10の全体構成を示す図である。
【図2】モータ駆動装置22,25の全体構成を示す図
である。
【図3】モータ駆動装置22,25における各種信号の
タイミングチャートである。
【図4】非絶縁電源33の異常検出を行う回路の一例を
示す図である。
【符号の説明】
10 露光装置 11 ステージ 12 半導体ウエハ 13a レチクル 13b レチクルステージ 14a〜14f 位置測定部 15,16 ステージ制御部 21 位置制御部 22,25 モータ駆動装置 23,26 モータ 24,27 位置決め機構 31 サーキットブレーカー 32 コンタクタ 33 非絶縁電源 3a 電圧センサ 3b 温度センサ 35 スイッチング回路 36 平滑回路 37 検出用抵抗 38 制御回路 39 制御回路用電源 41 信号遅延回路 42 インバータ回路 43 バッファ回路 44 AND回路 45,46 ローパスフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H540 AA10 BA05 BB07 EE05 EE08 FA04 FC02 FC03 FC07 GG05 GG06 GG07 5H576 AA17 BB06 CC05 DD02 DD07 EE15 FF01 GG01 GG04 HA03 HB02 JJ03 LL22 LL24 LL42 LL43 MM06 MM14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス幅変調信号に応じてスイッチング
    素子をオンオフすることにより電流信号を生成し、該電
    流信号を駆動対象のモータに出力するモータ駆動装置に
    おいて、 整流ダイオードおよび出力コンデンサを有し、交流電力
    を直流電力に変換すると共に該直流電力を前記スイッチ
    ング素子に供給する非絶縁電源と、 前記非絶縁電源に対する前記交流電力の供給路を断続す
    る電磁リレーと、 前記非絶縁電源が異常であるか否かを検出する異常検出
    手段と、 前記異常検出手段によって前記非絶縁電源の異常が検出
    されたときに、前記電磁リレーを制御して前記供給路を
    遮断する制御手段とを備え、 前記非絶縁電源は、該非絶縁電源による変換後の前記直
    流電力の電圧値に関わる駆動可能信号を出力する第1セ
    ンサ部と、該非絶縁電源の温度に関わる電源異常信号を
    出力する第2センサ部とを有し、 前記異常検出手段は、前記駆動可能信号に対して前記電
    源異常信号を遅延させる信号遅延部を有し、該信号遅延
    部を介して取り込んだ前記駆動可能信号の真偽に基づい
    て当該モータ駆動装置が駆動可能状態であるか否かを判
    断し、判断の結果が「真」であるときに、前記信号遅延
    部から取り込んだ前記電源異常信号の真偽に基づいて前
    記非絶縁電源が異常であるか否かを検出することを特徴
    とするモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータ駆動装置におい
    て、 前記非絶縁電源の前記第1センサ部から出力される前記
    駆動可能信号の真偽が切り替わる第1タイミングは、前
    記電磁リレーが前記供給路を断続する第2タイミングよ
    り遅く、 前記異常検出手段の前記信号遅延部は、前記第2タイミ
    ングに対する前記第1タイミングの遅れ分を考慮して、
    前記電源異常信号を遅延させることを特徴とするモータ
    駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のモータ駆動装置におい
    て、 前記駆動可能信号が「偽」から「真」に切り替わるタイ
    ミングの遅れ分をT1、「真」から「偽」に切り替わる
    タイミングの遅れ分をT2とし、かつ、前記遅れ分T1
    と前記遅れ分T2との間にT1>T2が成り立つとき、 前記異常検出手段の前記信号遅延部は、前記遅れ分T1
    より短くかつ前記遅れ分T2より長い時間だけ、前記電
    源異常信号を遅延させることを特徴とするモータ駆動装
    置。
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