JP2003164071A - 携帯電話機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用状況に影響されることなく確実に充電を
行うことが可能な携帯電話機を提供する。 【解決手段】 プロセッサ１は、携帯電話機１０が充電
アダプタ２０にセットされてバッテリ３に対する充電開
始を検出すると、タイマー２を起動させる。そしてタイ
マー２のカウント値が予め定められた閾値に達すると、
タイマー２からプロセッサ１に対してカウント値が閾値
に達した旨の通知がなされる。プロセッサ１は、タイマ
ー２からの通知があると、監視回路４を介して受み取る
バッテリ３の電圧知を読取り、この電圧値が異常に低い
場合にのみバッテリ３に異常が発生したと判断して充電
を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、充電可能なバッテ
リを備え、該バッテリに対する充電制御を行う機能を有
する携帯電話機に関する。

【０００２】

【従来の技術】各地に点在する基地局と通信可能な範囲
内であれば場所を選ぶことなく通話を行える携帯電話機
では、電源としてリチウムイオン電池ような二次電池
（以下、単に電池と称する。）が一般的に採用されてい
る。このため、携帯電話の使用に伴って電池残量が減少
すると、電池への充電が必要となり、携帯電話機ごと充
電器に接続することにより電池に対する充電が行われ
る。そして、充電が繰り返し行われることによって電池
性能が劣化して内部ショートなどの異常状態になること
があり、この異常状態となった不良電池に対する充電を
行うことで発火等を発生することがあるため、不良電池
に対する充電を抑止するような機能が携帯電話機に備え
られている。

【０００３】即ち、携帯電話機が充電器に接続されて充
電が開始されると、これに同期して一定時間をカウント
するタイマーをスタートさせ、カウント値が予め定めら
れた値に達するまでに満充電にならない場合には充電を
止めるようにしている。また、カウント値が予め定めら
れた値に達したことにより充電が中断された場合には、
携帯電話機に備えられたＬＣＤ（Liquid Crystal Dis
play）に電池異常である旨の表示を行ってユーザに通知
することも行われる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようにカウント値が予め定められた値に達しても満充電
とならない場合に、不良電池と判断してしまうことにつ
いては以下のような欠点がある。近年、携帯電話機の機
能向上は著しく、単に通話を行うだけでなく、様々なゲ
ーム機能や動画再生といった電流の消費量が大きいアプ
リケーションを搭載するようになってきている。このた
め、携帯電話機を充電器に接続しながらゲーム機能など
の消費電力の大きいアプリケーションを動作させている
と、充電器から供給される電力が電池の充電に供され
ず、いつまでたっても電池の充電電圧が上昇できないた
めにタイマーのカウント値が予め定められた値に達して
しまい、正常な電池にもかかわらず電池異常と判断され
てしまうといったことになる。

【０００５】本発明は、上述のような欠点を解消し、消
費電力の大きいアプリケーションを起動しながら充電を
行った場合でも、正常な電池に対しては充電を完了させ
ることが可能な携帯電話機を提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項１にかかる携帯電話機では、充電可能なバッ
テリの脱着が可能な携帯電話機において、時間をカウン
トし、該カウントが予め定められた閾値に達すると通知
を行うタイマーと、前記バッテリの電圧値を監視する監
視回路と、前記バッテリに対する充電開始を検出すると
前記タイマーを起動し、かつ、該タイマーから前記通知
を受けると、前記監視回路の監視する電圧値を読取り、
この電圧値が予め定められた値以下であった場合に、前
記バッテリが故障していると判断するプロセッサとを備
えたことを特徴としている。

【０００７】このような構成により、消費電力の大きい
アプリケーションプログラムが起動しているときに充電
を行う場合でも、タイムアウトによってバッテリ異常と
判断することなく確実に充電を完了させることが可能と
なる。また請求項２にかかる携帯電話機では、上述のプ
ロセッサがさらに、充電開始を検出すると動画が再生さ
れているか確認し、動画が再生されていることを検出し
た場合には、充電動作を停止させる機能を備えたことを
特徴としている。

【０００８】このような構成により、消費電力の大きい
アプリケーションプログラムが動作中に充電を行う場合
であっても、このアプリケーションプログラムの終了を
待って充電動作を開始するため、タイムアウトによって
バッテリ異常と判断することなく確実に充電を完了させ
ることが可能となる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の発明の実施の形態について説明する。図１は本実施
の形態にかかる携帯電話機１０と充電アダプタ２０の概
略構成を示しており、携帯電話機１０は、携帯電話機１
０全体の動作を制御するプロセッサ１、タイマー２、リ
チウムイオン電池のような充電可能なバッテリ３、バッ
テリ３の電圧を監視する監視回路４、充電アダプタ２０
に接続されることによって電池３に電力を供給する充電
回路５、そして各種情報を表示するための表示部６とを
備えている。

【００１０】プロセッサ１は携帯電話機１０の制御を行
うもので、表示部６に対する電話番号や画像データなど
の表示や、入力された電話番号に基づいた発呼などを実
行する。また、バッテリ３の電池残量を監視し、この監
視結果を表示部６に表示制御する機能も備えている。タ
イマー２は、プロセッサ１によって起動されるとカウン
トを開始し、このカウント値が予め定められた閾値に達
すると、プロセッサ１に対してカウント値が閾値に達し
た旨を通知する。

【００１１】バッテリ３は、プロセッサ１や表示部６の
動作を保障するために電力を供給しており、充電回路５
を介して供給される電力に基づいて充電されるものであ
る。そして監視回路４はバッテリ３の電圧値を監視して
プロセッサ１に電圧値を通知するものである。また、充
電アダプタ２０は外部電源から電力の供給を受け、携帯
電話機１０が端子に接続されているときにバッテリ３に
対して充電のための電力を供給する装置である。

【００１２】いま、ユーザによって携帯電話機１０が使
用され、徐々にバッテリ３の電池残量が減少していく
と、表示部６に表示されている電池残量を示す表示が変
化し、充電が必要になったことを示唆する。この表示を
確認したユーザは、携帯電話機１０にセットされている
バッテリ３を充電するために、別装置である充電アダプ
タ２０に携帯電話機１０をセットする。このとき、携帯
電話機１０の端子と電源アダプタ２０の端子が互いに接
触することによって、外部電源から供給される電力は、
電源アダプタ２０を介して携帯電話機１０に導かれ、バ
ッテリ３に供給される。

【００１３】バッテリ３の充電が開始されると、これを
検出したプロセッサ１はタイマー２に対して計数の開始
を指示する。タイマー２は、プロセッサ１の指示を受け
てカウントを開始し、このカウントは予め定められた閾
値に達するか、またはプロセッサ１がバッテリ３の満充
電を検出することによって出力するリセット信号を受信
するまで継続する。そして、カウント値が閾値に達した
場合には、タイマー２はプロセッサ１に対して閾値に達
した旨の通知を行う。

【００１４】上述のように、ユーザによって携帯電話機
１０が充電アダプタ２０にセットされて充電が開始され
たとき、動画再生やゲーム機能が起動されていない場
合、アダプタ２０から供給される電力のほぼ全てがバッ
テリ３に供給されるため、バッテリ３が正常であれば、
タイマー２のカウント値が前記閾値に達するまでに満充
電となり、これを検出したプロセッサ１によってタイマ
ー２の計数動作が停止される。一方、バッテリ３に異常
があり充電が正常に行われない場合には、タイマー２か
らカウント値が閾値に達した旨の通知がなされるため、
プロセッサ１はバッテリ３に異常が生じていると看做
し、充電動作を停止するとともに表示部６にバッテリ３
が故障している旨の表示を行う。

【００１５】次に、ユーザによって動画再生やゲーム機
能が起動されている状態で電源アダプタ２０にセットさ
れて携帯電話機１０の充電が開始されたとする。このと
きの充電動作について、図２のフローチャートを参照し
て説明する。まず、動画再生中（またはゲーム起動中）
に携帯電話機１０を電源アダプタ２０にセットすること
により充電が開始されると（ステップ１）、これを検出
したプロセッサ１はタイマー２に対して計数開始を指示
する（ステップ２）。

【００１６】その後、タイマー２はカウントを継続し、
予め設定されている閾値にカウント値が達したかの比較
を行う（ステップ３）。ステップ３で、タイマー２がカ
ウントしている値が閾値に達していない場合は、カウン
ト処理を継続し、この間、バッテリ３の電圧状態は監視
回路４を介してプロセッサ１に読取られ、満充電になっ
たことを検出すると（ステップ４）、タイマー２をリセ
ットするとともに充電動作を停止する。

【００１７】このとき、携帯電話機１０に備えられてい
るＬＥＤ（図示せず）や表示部６に充電が完了した旨を
示す点灯または表示が行われることによって、ユーザに
対する充電完了の通知がなされる。一方、プロセッサ１
によって満充電が検出されない場合は、タイマー２の計
数は継続される。そしてタイマー２がカウント値が閾値
に達したことを検出すると、プロセッサ１に対してカウ
ント値が閾値に達したことを通知する。

【００１８】プロセッサ１がこの通知を受けると、監視
回路４を介して受けとるバッテリ３の電圧値を読取り、
この電圧値が異常に低い値（例えば、３．９Ｖ（ボル
ト））を示していないか確認を行う（ステップ５）。な
お、前述の３．９Ｖは経験的に求められる値で、動画再
生や通話など、最も負荷の高い状態で動作中にバッテリ
３の充電を行った場合でも最低限充電されているべき値
を基準に求められる。この確認で電圧値が正常な値を示
している場合は、再びタイマー２を起動して充電動作を
継続させる。

【００１９】逆に、プロセッサ１がバッテリ３の電圧値
が異常に低い値を示していると判断した場合は、バッテ
リ３に何らかの故障が発生していると判断し、充電を停
止するとともに表示部６などを利用してバッテリ３に故
障が発生していることを通知する。このようにして、消
費電力の大きな動画再生やゲーム機能が起動されている
状態で受電がなされる場合であっても、タイマーのカウ
ント値のみを基準にバッテリに故障が発生していると判
断するのではなく、バッテリの電圧値もバッテリの故障
判断に加えることによりより正確にバッテリの状態を把
握することが可能となり、ユーザに対して余計な通知を
行ってしまうことを防げる。

【００２０】なお、上述の説明ではタイマー２からの通
知とバッテリ３の電圧値を基準にバッテリ異常の判断を
行うとしているが、プロセッサ１がバッテリ３の充電動
作を認識した場合、動画再生やゲーム機能が起動されて
いるかの確認を行い、この動画再生やゲーム機能が終了
するまで充電動作を一時停止させてもよい。また、同様
に動画再生やゲーム機能が起動されているときに充電ア
ダプタ２０にセットされた場合、表示部６を介してユー
ザに動作再生またはゲーム機能を継続して動作させるか
の確認を促し、動画再生またはゲーム機能が終了してか
ら充電動作を開始するようにしてもよい。

【００２１】なお、上述のようにユーザに対して動画再
生やゲーム機能の停止の確認を促す場合、ユーザが動画
再生やゲーム機能の継続を選択したときには、本発明の
特徴であるタイマー２からの通知と監視回路４を介して
読取ったバッテリ３の電圧値に基づいて充電動作および
バッテリ３の状態を判断することになる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
タイマーからの通知のみでなくバッテリの電圧状態から
バッテリに異常が発生しているか判断するため、携帯電
話機の使用状況に影響されることなく、充電動作での安
全性を確保するとともにバッテリの満充電を確実に行う
ことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明にかかる携帯電話機の概略構成を示す
図。

【図２】 本発明にかかる充電動作の流れを示したフロ
ー図。

【符号の説明】

１ … プロセッサ ２ … タイマー ３ … バッテリ ４ … 監視回路 ５ … 充電回路 ６ … 表示部 １０ … 携帯電話機 ２０ … 充電アダプタ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5G003 AA01 BA01 CA14 EA08 GC04 GC05 5H030 AA00 BB01 FF43 FF52 5K027 AA11 BB04 FF14 FF22 GG04 GG08 5K067 AA35 BB04 FF23 HH22 KK06 KK13

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 充電可能なバッテリの脱着が可能な携帯
   電話機において、 時間をカウントし、該カウントが予め定められた閾値に
   達すると通知を行うタイマーと、 前記バッテリの電圧値を監視する監視回路と、 前記バッテリに対する充電開始を検出すると前記タイマ
   ーを起動し、かつ、該タイマーから前記通知を受ける
   と、前記監視回路の監視する電圧値を読取り、この電圧
   値が予め定められた値以下であった場合に、前記バッテ
   リが故障していると判断するプロセッサとを備えたこと
   を特徴とする携帯電話機。
2. 【請求項２】 前記プロセッサは、充電開始を検出する
   と動画が再生されているか確認し、動画が再生されてい
   ることを検出した場合には、充電動作を停止させること
   を特徴とする請求項１記載の携帯電話機。