JP2003161695A - 全反射減衰を利用したセンサー - Google Patents

全反射減衰を利用したセンサー

Info

Publication number
JP2003161695A
JP2003161695A JP2002186384A JP2002186384A JP2003161695A JP 2003161695 A JP2003161695 A JP 2003161695A JP 2002186384 A JP2002186384 A JP 2002186384A JP 2002186384 A JP2002186384 A JP 2002186384A JP 2003161695 A JP2003161695 A JP 2003161695A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light beam
total reflection
measuring
interface
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002186384A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4208115B2 (ja
Inventor
Nobufumi Mori
信文 森
Takeharu Tani
武晴 谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2002186384A priority Critical patent/JP4208115B2/ja
Priority to EP20020019863 priority patent/EP1293768A3/en
Priority to US10/238,785 priority patent/US7012693B2/en
Publication of JP2003161695A publication Critical patent/JP2003161695A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4208115B2 publication Critical patent/JP4208115B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/03Cuvette constructions
    • G01N21/0332Cuvette constructions with temperature control
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • G01N21/553Attenuated total reflection and using surface plasmons

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面プラズモン共鳴等による全反射減衰を利
用したセンサーにおいて、測定チップ内の試料液の温度
上昇を抑制し、測定精度を向上する。 【解決手段】 試料液供給機構70により被検体と溶媒か
らなる試料液をセンシング物質が固定された測定チップ
10に滴下供給し、1平方ミリあたり50mJの光ビーム
30を測定チップ10の内底面に形成された金属膜と、その
下の誘電体ブロックとの界面で全反射条件が得られるよ
うに種々の角度で入射させ、界面において全反射した光
ビーム30を光検出器40で検出し、この光検出値に基づい
て全反射減衰角の経時変化を求め、センシング物質と被
検体との結合状態を測定する。光ビーム30の照射による
試料液の温度変化に起因する試料液屈折率変化は分子量
換算で100程度であり、被検体の分子量が200以上
であるため、温度変化による屈折率変化の影響を少なく
し、全反射減衰の状態の測定精度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面プラズモンの
発生を利用して試料液中の物質の特性を分析する表面プ
ラズモンセンサー等の、全反射減衰を利用したセンサー
に関し、特に詳細には、測定チップに試料液を保持する
試料液保持機構が設けられている全反射減衰を利用した
センサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属中においては、自由電子が集団的に
振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そし
て、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、
表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】従来より、この表面プラズモンが光波によ
って励起される現象を利用して、試料液中の物質を定量
分析する表面プラズモンセンサーが種々提案されてい
る。そして、それらの中で特に良く知られているものと
して、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙
げられる(例えば特開平6−167443号参照)。
【0004】上記の系を用いる表面プラズモンセンサー
は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロ
ック、この誘電体ブロックの一面に形成された金属膜か
らなる薄膜層およびこの薄膜層上に試料液を保持する試
料液保持機構を備えた測定チップと、光ビームを発生さ
せる光源と、上記光ビームを誘電体ブロックに対して、
該誘電体ブロックと薄膜層との界面で全反射条件が得ら
れるように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面
で全反射した光ビームの強度を測定して表面プラズモン
共鳴の状態、つまり全反射減衰の状態を検出する光検出
手段とを備えてなるものである。
【0005】なお上述のように種々の入射角を得るため
には、比較的細い光ビームを入射角を変化させて上記界
面に入射させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角
度で入射する成分が含まれるように、比較的太い光ビー
ムを上記界面に収束光状態であるいは発散光状態で入射
させてもよい。前者の場合は、入射した光ビームの入射
角の変化に従って、反射角が変化する光ビームを、上記
反射角の変化に同期して移動する小さな光検出器によっ
て検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリア
センサによって検出することができる。一方後者の場合
は、種々の反射角で反射した各光ビームを全て受光でき
る方向に延びるエリアセンサによって検出することがで
きる。
【0006】上記構成の表面プラズモンセンサーにおい
て、光ビームを薄膜層に対して全反射角以上の特定入射
角で入射させると、該薄膜層に接している試料液中に電
界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエバネッセ
ント波によって薄膜層と試料液との界面に表面プラズモ
ンが励起される。エバネッセント光の波数ベクトルが表
面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立している
とき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギーが表面プ
ラズモンに移行するので、誘電体ブロックと薄膜層との
界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。この光強度
の低下は、一般に上記光検出手段により暗線として検出
される。
【0007】なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏光の
ときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光で入
射するように予め設定しておく必要がある。
【0008】この全反射減衰(ATR)が生じる入射
角、すなわち全反射減衰角θSPより表面プラズモンの
波数が分かると、試料液の誘電率が求められる。すなわ
ち表面プラズモンの波数をKSP、表面プラズモンの角
周波数をω、cを真空中の光速、εとεをそれぞれ
薄膜、試料液の誘電率とすると、以下の関係がある。
【0009】
【数1】 試料液の誘電率εが分かれば、所定の較正曲線等に基
づいて試料液中の特定物質の濃度が分かるので、結局、
上記反射光強度が低下する入射角θSPを知ることによ
り、試料液の誘電率つまりは屈折率に関連する特性を求
めることができる。
【0010】また、全反射減衰(ATR)を利用する類
似のセンサーとして、例えば「分光研究」第47巻 第
1号(1998)の第21〜23頁および第26〜27
頁に記載がある漏洩モードセンサーも知られている。こ
の漏洩モードセンサーは基本的に、プリズム状に形成さ
れた誘電体ブロック、この誘電体ブロックの一面に形成
されたクラッド層とその上に形成された光導波層からな
る薄膜層およびこの薄膜層上に試料液を保持する試料液
保持機構を備えた測定チップと、光ビームを発生させる
光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロックに対して、
該誘電体ブロックとクラッド層との界面で全反射条件が
得られるように種々の角度で入射させる光学系と、上記
界面で全反射した光ビームの強度を測定して導波モード
の励起状態、つまり全反射減衰の状態を検出する光検出
手段とを備えてなるものである。
【0011】上記構成の漏洩モードセンサーにおいて、
光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して
全反射角以上の入射角で入射させると、このクラッド層
を透過した後に光導波層においては、ある特定の波数を
有する特定入射角の光のみが導波モードで伝搬するよう
になる。こうして導波モードが励起されると、入射光の
ほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全
反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。
そして導波光の波数は光導波層の上の試料液の屈折率に
依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知
ることによって、試料液の屈折率や、それに関連する試
料液の特性を分析することができる。
【0012】また、上述した表面プラズモンセンサーや
漏洩モードセンサー等は、本出願人により出願された特
願平2001−047885に記載されるように、創薬
研究分野等において、所望のセンシング物質と試料液と
の相互作用の研究に用いられることがある。例えばセン
シング物質と試料液中に含まれる特定物質との結合作用
や、逆に結合物質から試料液中への特定物質の解離作用
等の相互作用の測定に用いられる。このような相互作用
としては、タンパク質−タンパク質相互作用、DNA−
タンパク質相互作用、糖−タンパク質相互作用、タンパ
ク質−ペプチド相互作用、脂質−タンパク質相互作用や
化学物質の結合等が含まれている。
【0013】上記表面プラズモンセンサーや漏洩モード
センサー等が、センシング物質に結合する特定物質を見
いだすランダムスクリーニングへ使用される場合であれ
ば、前記薄膜層上にセンシング物質を固定し、該センシ
ング物質上に種々の被検体が溶媒に溶かされた試料液を
添加し、所定時間が経過する毎に全反射減衰の状態を測
定している。試料液中の被検体が、センシング物質と結
合するものであれば、この結合によりセンシング物質の
屈折率が時間経過に伴って変化する。したがって、所定
時間経過毎に全反射減衰の状態を測定し、変化が生じて
いるか否か測定することにより、被検体とセンシング物
質の結合が行われているか否か、すなわち被検体がセン
シング物質と結合する特定物質であるか否かを判定する
ことができる。このような特定物質とセンシング物質と
の組み合わせとしては、例えば抗原と抗体、あるいは抗
体と抗体が挙げられる。具体的には、ウサギ抗ヒトIg
G抗体をセンシング物質として測定チップに固定し、ヒ
トIgG抗体を特定物質として用いることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来提供されている全
反射減衰を利用したセンサーにおいては、内底面に予め
薄膜層が形成されたカップ状あるいはシャーレ状の測定
チップに、試料液を滴下供給した後、光ビームを測定チ
ップの誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと薄
膜層との界面で全反射条件が得られるように入射させ、
界面で全反射した光ビームの強度を検出し、その検出結
果に基づいて、全反射減衰の状態を測定している。光ビ
ームの強度の検出精度を向上させるためには、界面に入
射させる光ビームの照射エネルギーを増加させることが
望ましい。一方、界面に照射される光ビームの照射エネ
ルギーが増大すると、薄膜層上に保持された試料液の温
度が上昇してその屈折率が変化し、そのために全反射減
衰の状態の測定精度が低下する、あるいは温度上昇が大
幅な場合には測定が不可能になるという問題がある。こ
れらの問題に関しては、上記の従来の全反射減衰を利用
したセンサーにおいては、検討がなされていない。
【0015】本発明は上記の事情に鑑みて、試料液の温
度上昇を抑制し、全反射減衰の状態の測定精度を向上さ
せることのできる全反射減衰を利用したセンサーを提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による全反射減衰
を利用したセンサーにおいては、光ビームを発生させる
光源と、前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、
この誘電体ブロックの一面に形成された薄膜層、この薄
膜層上に試料液を保持する試料液保持機構を備えてなる
測定チップと、前記光ビームを前記誘電体ブロックに対
して、該誘電体ブロックと前記薄膜層との界面で全反射
条件が得られる角度で入射させる光学系と、前記界面で
全反射した光ビームの強度を検出する光検出手段と、該
光検出手段の検出結果に基づいて、全反射減衰の状態を
測定する測定手段とを備えた全反射減衰を利用したセン
サーにおいて、前記界面における前記光ビームの照射エ
ネルギーが、1平方ミリ当たり100mJ以下であるこ
とを特徴とするものである。
【0017】このようなセンサーとしては、金属膜を上
記薄膜層として用いる前述の表面プラズモンセンサー
や、誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、
このクラッド層の上に形成された光導波層とからなる層
を上記薄膜層として用いる前述の漏洩モードセンサー等
がある。
【0018】上記光ビームの照射エネルギーは、1平方
ミリ当たり50mJ以下であってもよい。また、上記光
ビームの照射エネルギーは、1平方ミリ当たり10mJ
以下であってもよい。
【0019】上記薄膜上に前記試料液と相互作用を生じ
るセンシング物質が配されている場合であれば、上記測
定手段は、光検出手段により時間をおいて検出された複
数の検出結果に基づいて、全反射減衰の状態の経時変化
を測定するものとすることができる。なお、このように
センシング物質と相互作用を生じる試料液としては、例
えば、水、生理食塩数あるいはジメチルスルフォオキサ
イド10%液等の水系の溶媒液に種々の被検体が溶かさ
れている試料液が使用される。
【0020】また、上記センサーは、前記光源と前記誘
電体ブロックの間に配されたシャッタと、該シャッタの
開動作に同期させて、前記光検出手段における検出動作
または前記測定手段における測定動作を行わせるタイミ
ング制御手段とを備えるものであってもよい。
【0021】なお、本発明によるセンサーにおいて、光
検出手段により前記界面で全反射した光ビームの強度を
検出して、全反射減衰の状態を測定する方法としては種
々の方法があり、例えば、光ビームを前記界面で全反射
条件が得られる種々の入射角で入射させ、各入射角に対
応した位置毎に前記界面で全反射した光ビームの強度を
検出して、全反射減衰により発生した暗線の位置(角
度)を検出することにより全反射減衰の状態を測定して
もよいし、D.V.Noort,K.johansen,C.-F.Mandenius, Por
ous Gold in Surface Plasmon Resonance Measurement,
EUROSENSORS XIII, 1999, pp.585-588 に記載されてい
るように、複数の波長の光ビームを前記界面で全反射条
件が得られる入射角で入射させ、各波長毎に前記界面で
全反射した光ビームの強度を検出して、各波長毎の全反
射減衰の程度を検出することにより全反射減衰の状態を
測定してもよい。
【0022】また、P.I.Nikitin,A.N.Grigorenko,A.A.B
eloglazov,M.V.Valeiko,A.I.Savchuk,O.A.Savchuk, Sur
face Plasmon Resonance Interferometry for Micro-Ar
rayBiosensing, EUROSENSORS XIII, 1999, pp.235-238
に記載されているように、光ビームを前記界面で全反射
条件が得られる入射角で入射させるとともに、この光ビ
ームの一部を、この光ビームが前記界面に入射する前に
分割し、この分割した光ビームを、前記界面で全反射し
た光ビームと干渉させて、その干渉後の光ビームの強度
を検出することにより全反射減衰の状態を測定してもよ
い。
【0023】
【発明の効果】本発明による全反射減衰を利用したセン
サーにおいては、測定チップの誘電体ブロックと薄膜層
との界面に、1平方ミリ当たり100mJ以下の光ビー
ムを入射させ、界面で全反射した光ビームの強度を光検
出手段で検出し、全反射減衰の状態を測定しているた
め、薄膜層上に保持された試料液の温度上昇が抑制さ
れ、全反射減衰の状態の測定精度を向上させることがで
きる。
【0024】例えば、上述したように、センシング物質
と試料液中に含まれる被検体との結合作用を測定する場
合であれば、その被検体の分子量としては、200以上
のものが多い。例えば、被検体が経口薬等に使用される
物質であれば、その分子量は200以上1000以下の
ものが多く、被検体がタンパク質であれば、その分子量
は1000以上のものが多い。図10は、測定チップの
界面に入射する光ビームの照射エネルギーと、この光ビ
ームの照射による試料液の屈折率変化量(被検体の分子
量換算)との関係を示す図である。この図から、例えば
1平方ミリあたり200mJの光ビームを照射した場合
には、分子量に換算して、2000以上の屈折率変化が
生じることがわかる。被検体の分子量が1000程度の
場合に、分子量に換算して2000以上の屈折率変化が
生じたのでは、その測定結果を信頼することはできな
い。
【0025】一方、1平方ミリ当たり100mJ以下の
光ビームを照射した場合であれば、図10に示すよう
に、光ビームの照射に起因する試料液の屈折率変化は分
子量換算で200程度となる。試料液に含まれる被検体
が、例えばタンパク質であれば、通常のタンパク質の分
子量が1000以上であるため、分子量に換算して20
0以下の屈折率変化が生じても、全反射減衰の状態の経
時変化の測定精度を低下させることがなく、例えば、被
検体がセンシング物質と結合する特定物質であるか否か
の判定を行う際に、その判定精度を低下させることがな
い。
【0026】また、測定チップの誘電体ブロックと薄膜
層との界面に、1平方ミリ当たり50mJ以下の光ビー
ムを入射させ、界面で全反射した光ビームの強度を光検
出手段で検出し、全反射減衰の状態を測定する場合であ
れば、薄膜層上に保持された試料液の温度上昇が一層抑
制され、全反射減衰の状態の測定精度を一層向上させる
ことができる。すなわち、1平方ミリ当たり50mJ以
下の光ビームを照射した場合には、図10に示すよう
に、光ビームの照射に起因する試料液の屈折率変化は分
子量に換算して100以下となる。試料液に含まれる被
検体の分子量が例えば200以上であれば、分子量に換
算して100以下の屈折率変化が生じても、全反射減衰
の状態の経時変化を測定することができる。すなわち、
被検体がセンシング物質と結合する特定物質であるか否
かの判定を行うことができる。
【0027】なお、測定チップの誘電体ブロックと薄膜
層との界面に、1平方ミリ当たり10mJ以下の光ビー
ムを入射させ、界面で全反射した光ビームの強度を光検
出手段で検出し、全反射減衰の状態を測定する場合であ
れば、薄膜層上に保持された試料液の温度上昇がさらに
抑制され、全反射減衰の状態の測定精度をより向上させ
ることができる。すなわち、1平方ミリ当たり10mJ
以下の光ビームを照射した場合には、図10に示すよう
に、光ビームの照射に起因する試料液の屈折率変化は分
子量あたり50以下となり、試料液に含まれる被検体の
分子量が200以上であれば、分子量に換算して50以
下の屈折率変化が生じても、被検体とセンシング物質の
結合が行われているか否か、すなわち被検体がセンシン
グ物質と結合する特定物質であるか否かの判定が可能で
あり、その判定精度に影響を与えることがほとんどな
い。
【0028】また、前記光源と前記誘電体ブロックの間
に配されたシャッタと、該シャッタの開動作に同期させ
て、前記光検出手段における検出動作または前記測定手
段における測定動作を行わせるタイミング制御手段とを
備えるものであれば、誘電体ブロックと薄膜層との界面
に照射される光ビームの照射エネルギーを精度良く制御
することができる。また、このシャッタの開動作、すな
わち光ビーム30が界面に照射されるタイミングと同期さ
せて、光強度の検出あるいは全反射減衰の状態の測定を
行うことにより、光ビームが照射されていない間の検出
信号が、ノイズとして測定結果に影響を与えることを防
止することができ、測定結果の信頼性が向上する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態による表面プラズモンセンサーの全体形状を示す
ものであり、また図2はこの装置の要部の側面形状を示
している。この表面プラズモンセンサーにおいては、表
面プラズモン共鳴による全反射減衰角θSPの角度変化
量を測定し、センシング物質と被検体の結合の有無、す
なわち被検体が特定物質であるか否かを判定している。
【0030】図1に示す通りこの表面プラズモンセンサ
ーは、複数の測定チップ10と、これら複数の測定チップ
10を支持したターンテーブル20と、このターンテーブル
20を間欠的に回動させる移動手段としての支持体駆動手
段21と、測定用の光ビーム(レーザビーム)30を発生さ
せる半導体レーザ等のレーザ光源31と、入射光学系を構
成する集光レンズ32と、光検出器40と、上記レーザ光源
31および支持体駆動手段21の駆動を制御するとともに、
上記光検出器40の出力信号Sを受けて後述の処理を行な
うコントローラ60と、試料液供給機構70とを有してい
る。
【0031】上記測定チップ10は図2に示す通り、例え
ば概略四角錐形状とされた誘電体ブロック11と、この誘
電体ブロック11の一面(図中の上面)に形成された、例
えば金、銀、銅、アルミニウム等からなる金属膜12とを
有している。
【0032】誘電体ブロック11は例えば透明樹脂等から
なり、金属膜12が形成された部分の周囲が嵩上げされた
形とされ、この嵩上げされた部分13は試料液15を貯える
試料液保持機構として機能する。なお本例では、金属膜
12の上にセンシング物質14が固定されるが、このセンシ
ング物質14については後述する。
【0033】ターンテーブル20上には、この測定チップ
10を嵌合保持する複数(本例では12個)の貫通穴22が、
ターンテーブル20の回動軸23を中心とする円周上に等角
度間隔で設けられている。測定チップ10は、ターンテー
ブル20に対して交換可能な状態で保持される。支持体駆
動手段21はステッピングモータ等から構成され、ターン
テーブル20を貫通穴22の配置角度と等しい角度ずつ間欠
的に回動させる。
【0034】集光レンズ32は図2に示す通り、光ビーム
30を集光して収束光状態で誘電体ブロック11に通し、誘
電体ブロック11と金属膜12との界面12aに対して種々の
入射角が得られるように入射させる。この入射角の範囲
は、上記界面12aにおいて光ビーム30の全反射条件が得
られ、かつ、表面プラズモン共鳴が生じ得る角度範囲を
含む範囲とされる。
【0035】なお光ビーム30は、界面12aに対してp偏
光で入射する。そのようにするためには、予めレーザ光
源31をその偏光方向が所定方向となるように配設すれば
よい。その他、波長板や偏光板で光ビーム30の偏光の向
きを制御してもよい。また、1回の測定が行われる際
に、界面12aに照射される光ビームの照射エネルギーは
1平方ミリ当たり50mJとなるように、レーザ光源31
および集光レンズ32が構成されている。
【0036】光検出器40は、多数のフォトダイオードが
1列に配されてなるフォトダイオードアレイであり、フ
ォトダイオードの並び方向が図2中の矢印X方向となる
ように配されている。
【0037】一方コントローラ60は、支持体駆動手段21
からその回動停止位置を示すアドレス信号Aを受けると
ともに、所定のシーケンスに基づいてこの支持体駆動手
段21を作動させる駆動信号Dを出力する。また上記光検
出器40の出力信号Sを受ける測定手段61と、この測定手
段61からの出力を受ける表示部62とを備えている。
【0038】測定手段61は、図3に示すように、光検出
器40に接続された差動アンプアレイ63と、ドライバ64
と、コンピュータシステム等からなる信号処理部65とか
ら構成されている。
【0039】図示の通り上記ドライバ64は、差動アンプ
アレイ63の各差動アンプ63a、63b、63c……の出力を
サンプルホールドするサンプルホールド回路52a、52
b、52c……、これらのサンプルホールド回路52a、52
b、52c……の各出力が入力されるマルチプレクサ53、
このマルチプレクサ53の出力をデジタル化して信号処理
部65に入力するA/D変換器54、マルチプレクサ53とサ
ンプルホールド回路52a、52b、52c……とを駆動する
駆動回路55、および信号処理部65からの指示に基づいて
駆動回路55の動作を制御する制御回路56から構成されて
いる。
【0040】試料液供給機構70は、試料液を所定量だけ
吸引保持するピペット71と、このピペット71を移動させ
る手段72とから構成されたものであり、所定位置にセッ
トされた試料液容器73から試料液をピペット71に吸引保
持し、ターンテーブル20上の所定の停止位置にある測定
チップ10の試料液保持枠13内にその試料液を滴下供給す
る。
【0041】以下、上記構成の表面プラズモンセンサー
による表面プラズモン共鳴による全反射減衰角θSP
角度変化量の測定動作について説明する。まず、実際の
測定を行う前に、被検体と溶媒からなる試料液を複数種
類用意する。また試料液の種類と同数の測定チップ10を
用意する。通常、測定チップ10に固定されるセンシング
物質は、測定者により異なる。このため、測定者はセン
シング物質14の固定されていない測定チップ10にセンシ
ング物質14を固定する。
【0042】例えばセンシング物質14が蛋白質の一種で
あるストレプトアビジンである場合には、まずエタノー
ルの飽和蒸気雰囲気下で、測定チップ10に1mMのDDA
(Dithio-Dibutyric-Acid)のエタノール液を24時間液
だめした後、エタノール液で洗浄する。次にEDC(1-e
thyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide)0.2M+
NHS(N-hydrooxysuccinimide)0.1MのPBS(リン酸
バッファ液)で10分間液だめし、PBSで洗浄する。そ
の後、ストレプトアビジン10μg/mLを10分間液溜
めした後、PBSで洗浄を行い、次にエタノールアミン
を5分間液溜し、ブロッキングを行う。さらにPBSで
洗浄し、安定化剤である1%BSA(Bovine Serum Alb
umin:ウシ血清アルブミン)液を10分間液溜めして、
再度PBSによる洗浄を行う。上記の作業により、セン
シング物質であるストレプトアビジンが固定された測定
チップ10が作成される。通常これらの測定チップ10は、
不図示の96穴カセット内に並べられている。
【0043】試料液15としては、種々の被検体が溶媒に
溶かされたものを準備する。被検体としては、分子量2
00以上の種々の物質が準備され、溶媒として0.1%B
SA液が含まれるPBS(以下0.1%BSA・PBSと
記載:生理食塩水の一種)が使用される。
【0044】測定に先立ち、上記のセンシング物質14が
固定されて、不図示の96穴カセット内に並べられ測定
チップ10は、不図示の測定チップ移動機構により、順次
ターンテーブル20上に配置される。
【0045】ターンテーブル20が何回が回動された後停
止し、測定チップ10が試料液供給機構70が設けられてい
る位置に静止すると、測定チップ10の試料液保持枠13
に、試料液供給機構70によって試料液15が供給される。
さらにターンテーブル20が回動され、測定チップ10が、
その誘電体ブロック11に上記光ビーム30が入射する測定
位置(図2中の右側の測定チップ10の位置)に静止する
状態となる。この状態のとき、コントローラ60からの指
令でレーザ光源31が駆動され、そこから発せられた光ビ
ーム30が前述のように収束する状態で、誘電体ブロック
11と金属膜12との界面12aに入射する。なお、上述した
ように、界面12aに照射される光ビーム30の照射エネル
ギーは、1平方ミリあたり50mJ以下である。この界
面12aで全反射した光ビーム30は、光検出器40によって
検出される。
【0046】本例における光検出器40は、複数のフォト
ダイオード40a、40b、40c……が1列に配設されてな
るフォトダイオードアレイであり、図1の図示面内にお
いて、光ビーム30の進行方向に対してフォトダイオード
配設方向がほぼ直角となる向きに配設されている。した
がって、上記界面12aにおいて種々の反射角で全反射し
た光ビーム30の各成分を、それぞれ異なるフォトダイオ
ード40a、40b、40c……が受光することになる。
【0047】上記フォトダイオード40a、40b、40c…
…の各出力は、差動アンプアレイ63の各差動アンプ63
a、63b、63c……に入力される。この際、互いに隣接
する2つのフォトダイオードの出力が、共通の差動アン
プに入力される。したがって各差動アンプ63a、63b、
63c……の出力は、複数のフォトダイオード40a、40
b、40c……が出力する光検出信号を、それらの配設方
向に関して微分したものと考えることができる。
【0048】各差動アンプ63a、63b、63c……の出力
は、それぞれサンプルホールド回路52a、52b、52c…
…により所定のタイミングでサンプルホールドされ、マ
ルチプレクサ53に入力される。マルチプレクサ53は、サ
ンプルホールドされた各差動アンプ63a、63b、63c…
…の出力を、所定の順序に従ってA/D変換器54に入力
する。A/D変換器54はこれらの出力をデジタル化して
信号処理部65に入力する。
【0049】図4は、界面12aで全反射した光ビーム30
の入射角θ毎の光強度と、差動アンプ63a、63b、63c
……の出力との関係を説明するものである。ここで、光
ビーム30の界面12aへの入射角θと上記光強度Iとの関
係は、同図(1)のグラフに示すようなものであるとす
る。
【0050】界面12aにある特定の入射角θSPで入射
した光は、金属膜12とセンシング物質14との界面に表面
プラズモンを励起させるので、この光については反射光
強度Iが鋭く低下する。つまりθSPが全反射減衰角で
あり、この角度θSPにおいて反射光強度Iは最小値を
取る。この反射光強度Iの低下は、反射光中の暗線とし
て観察される。
【0051】また図4の(2)は、フォトダイオード40
a、40b、40c……の配設方向を示しており、先に説明
した通り、これらのフォトダイオード40a、40b、40c
……の配設方向位置は上記入射角θと一義的に対応して
いる。
【0052】そしてフォトダイオード40a、40b、40c
……の配設方向位置、つまりは入射角θと、差動アンプ
63a、63b、63c……の出力I’(反射光強度Iの微分
値)との関係は、同図(3)に示すようなものとなる。
【0053】信号処理部65は、A/D変換器54から入力
された微分値I’の値に基づいて、差動アンプ63a、63
b、63c……の中から、全反射減衰角θSPに対応する
微分値I’=0に最も近い出力が得られているもの(図
3の例では差動アンプ63eとなる)を選択し、それが出
力する微分値I’を表示部62に表示させる。なお、場合
によっては微分値I’=0を出力している差動アンプが
存在することもあり、そのときは当然その差動アンプが
選択される。次に、ターンテーブル20が、支持体駆動手
段21によって間欠的に回動され、以後、所定時間が経過
する毎に上記選択された差動アンプ63eが出力する微分
値I’が、表示部62に表示される。
【0054】微分値I’は、測定チップ10の金属膜12
(図1参照)に接しているセンシング物質14の誘電率つ
まりは屈折率が変化して、図3(1)に示す曲線が左右
方向に移動する形で変化すると、それに応じて上下す
る。したがって、この微分値I’を時間の経過とともに
測定し続けることにより、金属膜12に接しているセンシ
ング物質14の屈折率変化を調べることができる。
【0055】試料液15の中の被検体が、センシング物質
14と結合する物質であれば、それらの結合状態に応じて
センシング物質14の屈折率が変化するので、上記微分値
I’を測定し続けることにより、被検体とセンシング物
質14の結合状態を測定することができ、この測定結果に
基づいて、被検体がセンシング物質と結合する特定物質
であるか否かを判定することができる。
【0056】すなわち、微分値I’の値が変化すれば、
センシング物質14の屈折率が変化したと判定でき、すな
わち試料液15に含まれる被検体は、センシング物質14と
結合する物質であると判定できる。また、微分値I’の
値に変化がない場合には、被検体がセンシング物質と結
合する物質ではないと判定できる。
【0057】また、本実施形態では、測定チップ10の界
面12aに照射する光ビーム30の照射エネルギーを界面12
aにおいて平方ミリあたり50mJとしたため、光ビー
ムの照射による試料液の屈折率変化は分子量に換算して
100程度となり、試料液に含まれる被検体の分子量
が、200以上であるため、分子量に換算して100程
度の屈折率変化が誤差として生じても、センシング物質
14と被検体との結合状態を精度良く測定することができ
る。このため、被検体とセンシング物質の結合が行われ
ているか否か、すなわち被検体がセンシング物質と結合
する特定物質であるか否かの判定を精度良く行うことが
できる。
【0058】なお、界面12aに照射する光ビームの照射
エネルギーを10mJ以下とすれば、光ビームの照射に
よる試料液の屈折率変化は分子量に換算して50以下と
なり一層精度良く判定を行うことができる。しかし、光
検出器40として検出精度の良い機器を用いる必要があ
り、またノイズの除去等にも考慮する必要がある。
【0059】なお、被検体がタンパク質等の分子量が1
000以上の物質であれば、界面12aに照射する光ビー
ムの照射エネルギーを100mJまで増加しても、セン
シング物質14と被検体との結合状態を精度良く測定する
ことができ、安価な装置を用いることができる。
【0060】また、複数の測定チップ10をターンテーブ
ル20上に配置し、このターンテーブル20を回転させて、
各測定チップ10を順次集光レンズ32および光検出手段40
に対して所定位置に配置できるように構成したため、複
数の測定チップ10における微分値を、上記ターンテーブ
ル20の回転にともなって次々と測定することができ、多
数の測定チップ10についての測定を短時間で行なうこと
が可能となる。
【0061】なお、上述のように、誘電体ブロック11、
金属膜12および試料液保持枠13が一体的に形成されたな
る測定チップ10に限らず、金属膜12および試料保持枠13
が一体化され、誘電体ブロック11に対して交換可能に形
成された測定チップを適用することもできる。
【0062】さらにレーザ光源31から射出される光ビー
ム30の射出量を切り換えることにより、界面12aに照射
する光ビーム30の照射エネルギーを、例えば1平方ミリ
あたり100mJ、50mJ、10mJの3段階に切り
換えられるように構成することもできる。使用者は、被
検体の分子量や、光検出器40の検出感度などを考慮し、
最も適切な照射エネルギーを設定すればよい。
【0063】次に、図5〜図7を参照して、本発明の第
2の実施形態について説明する。図5〜図7において
は、図1〜図3中の要素と同等の要素には同番号を付し
てあり、それらについての説明は特に必要の無い限り省
略する。
【0064】この第2の実施形態の全反射減衰を利用し
たセンサーは、第1の実施の形態に、光ビーム30の照射
エネルギーを制御するシャッタ33およびシャッタ33の開
動作に同期させて、測定手段61に測定を行わせるタイミ
ング制御部63とを付け加えたものである。
【0065】シャッタ33は、図5および図6に示すよう
に、光源31と集光レンズ32との間に設けられる。光源31
は常時光ビーム30を射出している。光ビーム30はシャッ
タ33が閉状態であれば遮られ、開状態であれば測定チッ
プ10の界面12aに照射される。
【0066】コントローラ64は、支持体駆動手段21から
その回動停止位置を示すアドレス信号Aを受けるととも
に、所定のシーケンスに基づいてこの支持体駆動手段21
を作動させる駆動信号Dを出力する。また上記光検出器
40の出力信号Sを受ける測定手段61と、この測定手段61
からの出力を受ける表示部62と、シャッタ33の開閉動作
および測定手段61における測定タイミングを制御するタ
イミング制御部63とを備えている。
【0067】測定時には、コントローラ64のタイミング
制御部63は、測定チップ10の界面12aに照射される光ビ
ーム30の照射エネルギーが所定値、例えば1平方ミリ当
たり50mjになるように、シャッタ33を所定時間開
く。なお、測定チップ10の界面12aに照射される光ビー
ム30の照射エネルギーとシャッタ33の開時間との関係は
予め測定されて、タイミング制御部63に記憶されてい
る。
【0068】また、タイミング制御部63は、シャッタ33
の開動作と同期させて、測定手段61に測定を行わせる。
すなわち、図7に示すように、測定手段61の信号処理部
66の動作を制御して、シャッタ33が開いている間にフォ
トダイオード40a、40b、40c……で受光された光強度
に基づいて、差動アンプ63eが出力する微分値I’を、
表示部62に表示する。なお、信号処理部66に限らず、作
動アンプアレイ63やサンプルホールド回路52a、52b、
52c・・・等を制御して、シャッタ33の開動作と同期した
測定結果を取得することができる。あるいは光検出器40
として、フォトダイオードアレイの代わりにCCDアレ
イ等を用いれば、シャッタ33の開動作と同期させて光検
出器40を露光することにより、シャッタ33の開動作と同
期した検出信号を得ることもできる。
【0069】以上の説明で明かなように、本実施の形態
において、第1の実施の形態と同様の効果を得るととも
に、測定チップ10の界面12aに照射される光ビーム30の
照射エネルギーを精度良く制御することができる。ま
た、光ビーム30の照射タイミングと同期させて、光強度
の検出あるいは全反射減衰の状態の測定を行うことによ
り、光ビーム30が照射されていない間の検出信号が、ノ
イズとして測定結果に影響を与えることを防止でき、測
定結果の信頼性が向上する。
【0070】次に、図1および図8を参照して本発明の
第3の実施形態について説明する。第3の実施の形態の
全体構成は第1の実施形態とほぼ同様であるため、図1
において、異なる構成部の番号のみ図中に付記する。ま
た図8においては、図2中の要素と同等の要素には同番
号を付してあり、それらについての説明は特に必要の無
い限り省略する。
【0071】この第3の実施形態の全反射減衰を利用し
たセンサーは、先に説明した漏洩モードセンサーであ
り、測定チップ90を用いるように構成されている。この
測定チップ90の誘電体ブロック11の一面(図中の上面)
にはクラッド層91が形成され、さらにその上には光導波
層92が形成されている。
【0072】誘電体ブロック11は、例えば合成樹脂やB
K7等の光学ガラスを用いて形成されている。一方クラ
ッド層91は、誘電体ブロック11よりも低屈折率の誘電体
や、金等の金属を用いて薄膜状に形成されている。また
光導波層92は、クラッド層91よりも高屈折率の誘電体、
例えばPMMAを用いてこれも薄膜状に形成されてい
る。クラッド層91の膜厚は、例えば金薄膜から形成する
場合で36.5nm、光導波層92の膜厚は、例えばPMMA
から形成する場合で700nm程度とされる。
【0073】上記構成の漏洩モードセンサーにおいて、
レーザ光源31から出射した光ビーム30を誘電体ブロック
11を通してクラッド層91に対して全反射角以上の入射角
で入射させると、該光ビーム30が誘電体ブロック11とク
ラッド層91との界面91aで全反射するが、クラッド層91
を透過して光導波層92に特定入射角で入射した特定波数
の光は、該光導波層92を導波モードで伝搬するようにな
る。こうして導波モードが励起されると、入射光のほと
んどが光導波層92に取り込まれるので、上記界面91aで
全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じ
る。
【0074】光導波層92における導波光の波数は、該光
導波層92の上のセンシング物質14の屈折率に依存するの
で、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによ
って、センシング物質14の屈折率を測定することができ
る。また、光検出器40の隣接したフォトダイオードの検
出値の差分である微分値I’に基づいて各測定チップ90
における、微分値の経時変化すなわち全反射減衰の状態
の経時変化を測定し、被検体とセンシング物質14との結
合状態を測定することができる。
【0075】なお、本実施形態においても、1回の測定
が行われる際に、界面91aに照射される光ビームの照射
エネルギーは1平方ミリ当たり50mJとなるように、
レーザ光源31および集光レンズ32が構成されている。こ
のため、光ビームの照射による試料液の温度変化に起因
する試料液の屈折率変化は分子量に換算して100程度
となり、試料液に含まれる被検体の分子量が、200以
上であるため、分子量に換算して100程度の屈折率変
化が生じても、センシング物質14と被検体との結合状態
を精度良く測定することができる。したがって、被検体
とセンシング物質の結合が行われているか否か、すなわ
ち被検体がセンシング物質と結合する特定物質であるか
否かの判定を精度良く行うことができる。また、他の効
果に関しても、第1の実施の形態と同様の効果を得られ
る。
【0076】次に図9を参照して本発明の第4の実施の
形態について説明する。本実施の形態による表面プラズ
モンセンサーの全体形状は、図1に示す第1の実施の形
態で示した表面プラズモンセンサーと同様である。本実
施の形態の表面プラズモンセンサーは、上記第1の実施
の形態の表面プラズモンセンサーと比べ測定方法を変更
したものである。
【0077】図9に要部形状を示すように、本実施の形
態の表面プラズモンセンサーの測定位置には、レーザ光
源120 とCCD121 が配設されており、レーザ光源120
とCCD121 との間には、コリメータレンズ122 、干渉
光学系123 、集光レンズ124およびアパーチャー125 が
配設されている。
【0078】上記干渉光学系123 は、偏光フィルタ131
、ハーフミラー132 、ハーフミラー133 およびミラー1
34 により構成されている。さらに、CCD121 は測定
手段135 に接続されており、測定手段135 は表示部62に
接続されている。
【0079】以下、本実施の形態の表面プラズモンセン
サーにおける測定動作について説明する。レーザ光源12
0 が駆動されて光ビーム140 が発散光の状態で出射され
る。この光ビーム140 はコリメータレンズ122 により平
行光化されて偏光フィルタ131 に入射する。偏光フィル
タ131 を透過して界面12aに対してp偏光で入射するよ
うにされた光ビーム140 は、ハーフミラー132 により一
部がレファレンス光ビーム140Rとして分割され、ハーフ
ミラー132 を透過した残りの光ビーム140Sは界面12aに
入射する。界面12aで全反射した光ビーム140Sおよびミ
ラー134 で反射したレファレンス光ビーム140Rはハーフ
ミラー133 に入射して合成される。合成された光ビーム
140'は集光レンズ124 により集光され、アパーチャー12
5 を通過してCCD121 によって検出される。このと
き、CCD121 で検出される光ビーム140'は、光ビーム
140Sとレファレンス光ビーム140Rとの干渉の状態に応じ
て干渉縞を発生させる。
【0080】ここで、金属膜12の表面に固定されている
センシング物質14が、試料液15中の被検体と結合するも
のであるか否か、すなわち被検体がセンシング物質と結
合する特定物質であるか否かを、試料液15を滴下後から
継続的に測定を行い、CCD121 により検出される干渉
縞の変化を検出することにより、判定することができ
る。
【0081】すなわち、上記試料液15中の被検体とセン
シング物質14との結合状態に応じてセンシング物質14の
屈折率が変化するため、界面12aで全反射した光ビーム
140Sおよびレファレンス光ビーム140Rがハーフミラー13
3 により合成される際に、干渉の状態が変化するため、
上記干渉縞の変化に応じて結合反応の有無を検出するこ
とができる。測定手段135 は、以上の原理に基づいて上
記反応の有無を検出し、その結果が表示部62に表示され
る。
【0082】なお、本実施形態においても、1回の測定
が行われる際に、界面12aに照射される光ビームの照射
エネルギーは1平方ミリ当たり50mJとなるように、
レーザ光源120 、コリメータレンズ122 、偏光フィルタ
123 およびハーフミラー132が構成されている。このた
め、第1の実施の形態と同様に、センシング物質14と被
検体との結合状態を精度良く測定することができ、被検
体とセンシング物質の結合が行われているか否か、すな
わち被検体がセンシング物質と結合する特定物質である
か否かの判定を精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による表面プラズモン
センサーの全体図
【図2】図1の表面プラズモンセンサーの要部を示す一
部破断側面図
【図3】上記表面プラズモンセンサーに用いられる測定
手段のブロック図
【図4】上記表面プラズモンセンサーにおける光ビーム
入射角と光検出器による検出光強度との関係、および光
ビーム入射角と光強度検出信号の微分値との関係を示す
概略図
【図5】本発明の第2の実施形態による表面プラズモン
センサーの全体図
【図6】図5の表面プラズモンセンサーの要部を示す一
部破断側面図
【図7】図5の表面プラズモンセンサーに用いられる測
定手段のブロック図
【図8】本発明の第3の実施形態による漏洩モードセン
サーの要部を示す一部破断側面図
【図9】本発明の第4の実施形態による表面プラズモン
センサーの要部を示す一部破断側面図
【図10】光ビームによる照射エネルギーと屈折率変化
量の関係を示す図
【符号の説明】
10、90 測定チップ 11 誘電体ブロック 12 金属膜 12a 誘電体ブロックと金属膜との界面 13 試料液保持枠 14 センシング物質 15 試料液 20 ターンテーブル 21 支持体駆動手段 30 光ビーム 31 レーザ光源 32 集光レンズ 33 シャッタ 40 光検出器 60 コントローラ 61,64 測定手段 62 表示部 63 タイミング制御部 70 試料液供給機構 91 クラッド層 91a 誘電体ブロックとクラッド層との界面 92 光導波層 120 レーザ光源 121 CCD 122 コリメータレンズ 123 干渉光学系 124 集光レンズ 125 アパーチャー 134 ミラー 135 測定手段 140 光ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 35/10 G01N 35/06 A Fターム(参考) 2G057 AA02 AB04 AB07 AC01 BA01 BB01 BB06 HA04 2G058 AA09 CC14 CC17 CD04 CF12 EA02 EA11 ED03 GA02 2G059 AA01 BB04 BB12 CC16 DD12 DD13 EE02 EE05 EE09 FF04 FF08 FF09 GG01 GG04 JJ11 JJ13 JJ19 JJ22 KK04 MM01 MM09 MM11 NN01 PP04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電
    体ブロックの一面に形成された薄膜層、この薄膜層上に
    試料液を保持する試料液保持機構を備えてなる測定チッ
    プと、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる
    角度で入射させる光学系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を検出する光検出
    手段と、該光検出手段の検出結果に基づいて、全反射減
    衰の状態を測定する測定手段とを備えた全反射減衰を利
    用したセンサーにおいて、 前記界面における前記光ビームの照射エネルギーが、1
    平方ミリ当たり100mJ以下であることを特徴とする
    全反射減衰を利用したセンサー。
  2. 【請求項2】 前記光ビームの照射エネルギーが、1平
    方ミリ当たり50mJ以下であることを特徴とする請求
    項1記載の全反射減衰を利用したセンサー。
  3. 【請求項3】 前記光ビームの照射エネルギーが、1平
    方ミリ当たり10mJ以下であることを特徴とする請求
    項2記載の全反射減衰を利用したセンサー。
  4. 【請求項4】 前記薄膜上に前記試料液と相互作用を生
    じるセンシング物質が配され、 前記測定手段が、前記光検出手段により時間をおいて検
    出された複数の検出結果に基づいて、全反射減衰の状態
    の経時変化を測定するものであることを特徴とする請求
    項1から3いずれか1項記載の全反射減衰を利用したセ
    ンサー。
  5. 【請求項5】 前記光源と前記誘電体ブロックの間に配
    されたシャッタと、該シャッタの開動作に同期させて、
    前記光検出手段における検出動作または前記測定手段に
    おける測定動作を行わせるタイミング制御手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の
    全反射減衰を利用したセンサー。
JP2002186384A 2001-09-12 2002-06-26 全反射減衰を利用したセンサー Expired - Fee Related JP4208115B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002186384A JP4208115B2 (ja) 2001-09-12 2002-06-26 全反射減衰を利用したセンサー
EP20020019863 EP1293768A3 (en) 2001-09-12 2002-09-09 Sensor utilizing attenuated total reflection
US10/238,785 US7012693B2 (en) 2001-09-12 2002-09-11 Sensor utilizing attenuated total reflection

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-276227 2001-09-12
JP2001276227 2001-09-12
JP2002186384A JP4208115B2 (ja) 2001-09-12 2002-06-26 全反射減衰を利用したセンサー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003161695A true JP2003161695A (ja) 2003-06-06
JP4208115B2 JP4208115B2 (ja) 2009-01-14

Family

ID=26622055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002186384A Expired - Fee Related JP4208115B2 (ja) 2001-09-12 2002-06-26 全反射減衰を利用したセンサー

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7012693B2 (ja)
EP (1) EP1293768A3 (ja)
JP (1) JP4208115B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20060023220A1 (en) * 2004-07-29 2006-02-02 Vanwiggeren Gregory D Multiplexed optical detection system
US8743367B2 (en) 2007-05-21 2014-06-03 Bio-Rad Laboratories Inc. Optical resonance analysis using a multi-angle source of illumination
JP5216318B2 (ja) * 2007-12-27 2013-06-19 株式会社日立ハイテクノロジーズ 蛍光検出装置
JP4586081B2 (ja) * 2008-03-31 2010-11-24 株式会社日立ハイテクノロジーズ 蛍光分析装置
US8427167B2 (en) 2009-04-08 2013-04-23 Analog Devices, Inc. Architecture and method to determine leakage impedance and leakage voltage node
US9523730B2 (en) 2009-04-08 2016-12-20 Analog Devices, Inc. Architecture and method to determine leakage impedance and leakage voltage node
WO2013126427A1 (en) * 2012-02-22 2013-08-29 Analog Devices, Inc. Architecture and method to determine leakage impedance and leakage voltage node
CN104350375B (zh) * 2012-03-26 2016-11-16 柯尼卡美能达株式会社 棱镜以及传感器芯片
CN105527253B (zh) * 2015-12-01 2018-05-04 广东生益科技股份有限公司 衰减全反射红外测试方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL8700851A (nl) * 1987-04-10 1988-11-01 Tno Werkwijze en inrichting voor het detecteren van zeer lage concentraties van een in een meetmedium aanwezige chemische component onder toepassing van oppervlakte-plasmonresonantie en elektrochemisch gestimuleerde adsorptie.
US4868383A (en) * 1988-09-08 1989-09-19 Eastman Kodak Company Linear integrating cavity light source used for generating an intense beam of light
US5103385A (en) * 1990-07-27 1992-04-07 Eastman Kodak Company Linear light source
EP0517930B1 (en) * 1991-06-08 1995-05-24 Hewlett-Packard GmbH Method and apparatus for detecting the presence and/or concentration of biomolecules
US5215370A (en) * 1991-11-25 1993-06-01 Eastman Kodak Company Linear light source
US5266805A (en) * 1992-05-05 1993-11-30 International Business Machines Corporation System and method for image recovery
US5241459A (en) * 1992-06-01 1993-08-31 Eastman Kodak Company Integrating cylinder with end input illumination for use as an illuminator in a film scanner
US5274228A (en) * 1992-06-01 1993-12-28 Eastman Kodak Company Linear light source/collector with integrating cylinder and light pipe means
JPH06167443A (ja) 1992-10-23 1994-06-14 Olympus Optical Co Ltd 表面プラズモン共鳴を利用した測定装置
US6139797A (en) * 1997-08-20 2000-10-31 Suzuki Motor Corporation Immunoassay apparatus
US5969372A (en) * 1997-10-14 1999-10-19 Hewlett-Packard Company Film scanner with dust and scratch correction by use of dark-field illumination
DE19814811C1 (de) * 1998-04-02 1999-08-05 Inst Physikalische Hochtech Ev Anordnung für die Oberflächenplasmonen-Resonanz-Spektroskopie

Also Published As

Publication number Publication date
EP1293768A2 (en) 2003-03-19
US20030048453A1 (en) 2003-03-13
EP1293768A3 (en) 2004-02-11
JP4208115B2 (ja) 2009-01-14
US7012693B2 (en) 2006-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7064837B2 (en) Measuring sensor utilizing attenuated total reflection and measuring chip assembly
JP6991972B2 (ja) 検出チップ、検出システムおよび検出方法
JP2005257455A (ja) 測定装置および測定ユニット
JP4208115B2 (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JPH07502815A (ja) 光散乱を利用した分析装置
JP2002372490A (ja) 全反射減衰を利用したセンサーおよび測定チップアセンブリ
US6788415B2 (en) Turntable measuring apparatus utilizing attenuated total reflection
JP3883926B2 (ja) 測定装置
JP4173725B2 (ja) エバネッセント波を利用したセンサー
JP2003329580A (ja) 測定装置および測定チップ
JP2003130791A (ja) 全反射減衰を利用した測定方法および測定装置
JP2003098075A (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JP4027048B2 (ja) 全反射減衰を利用した測定方法および測定装置
JP2002310903A (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JP4030796B2 (ja) 測定チップ
JP2005221274A (ja) 測定方法および測定装置
JP2003090793A (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JP2002277389A (ja) 全反射減衰を利用した測定方法および測定装置
US20060068424A1 (en) Biosensor
JP4170350B2 (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JP3830827B2 (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JP2003075334A (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JP2003227792A (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JP3776371B2 (ja) 測定装置
JP2003098074A (ja) 全反射減衰を利用した測定方法および測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060711

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061107

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4208115

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees