JP2003161124A - ロッカーアーム - Google Patents

ロッカーアーム

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JP2003161124A
JP2003161124A JP2001357323A JP2001357323A JP2003161124A JP 2003161124 A JP2003161124 A JP 2003161124A JP 2001357323 A JP2001357323 A JP 2001357323A JP 2001357323 A JP2001357323 A JP 2001357323A JP 2003161124 A JP2003161124 A JP 2003161124A
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JP
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rocker arm
plate
walls
opposing plate
plate walls
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JP2001357323A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Harimoto
一由 針本
Katsushi Abe
克史 阿部
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンのシリンダヘッドのバルブを操作す
るロッカーアームにおいて、ローラ支持部の強度向上が
図れ、かつ軽量で、加工工数が少なく、コスト安とでき
るものを提供する。 【解決手段】 ロッカーアーム1は、2枚の対向板壁4
が重なり状態になるように、1枚の板材を2つ折りにし
たプレス加工品からなる。2枚の対向板壁4は、一端1
aが、カムとの係合用のローラ2を介在させる互いに間
隔を開けたローラ支持片6となる。2枚の対向板壁4の
ローラ支持片6の先端を相互に連結する連結片7を有し
ている。この連結片7が、上記板材の上記2つ折りによ
る対向板壁連続部となる。他端1bはアジャスト部8と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンに装備
され一端でカムにより揺動させられて他端でシリンダヘ
ッドのバルブの開閉を行うセンターピボットタイプのロ
ッカーアームに関し、特に鋼板等の板材を2つ折りした
ロッカーアームに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンの動弁機構に組み込むロ
ッカーアームは、鋳造により成形されていたために、重
量が重いこと、加工工数が多いこと、およびコスト高な
どの改善すべき余地が多い。これに対し、比較的薄い板
材から板金プレス加工により成形される板金製のロッカ
ーアームが、軽量であること、加工工数が少ないこと、
コスト安であることから広く採用されつつある。例え
ば、図9に示すように、帯状平板の長手方向の中央部を
支点として折り曲げることで、2枚の対向板壁52,5
2が一端で2つ折りとされたロッカーアーム51が提案
されている(例えば、特開平10−299430号)。
この提案例のロッカーアーム51は、折り曲げ端54
が、バルブ作用部材(図示せず)を出入り調整可能に取
付けるアジャスト部とされ、開放側端53が、カムとの
係合用のローラ55を支持するローラ支持部とされてい
る。また、図10に示すように、帯状平板を幅方向に略
U字状に2つ折りにすることで、対向板壁62,62を
形成したロッカーアーム61も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図9の従来例は、開放
側端53がローラ55の支持部となっていて、この支持
部で両側の対向板壁52,52が連結されていないた
め、ローラ支持部である開放側端53が、カムから受け
る力に耐えられず、変形する恐れがある。図10の従来
例は、図9の例に比べてローラ支持部63の強度は、あ
る程度強化されるが、略U字状となる部分の底片66が
必要であり、その分だけロッカーアーム61の重量が重
くなり、また材料も必要になる。
【0004】この発明の目的は、ローラ支持部の強度向
上が図れ、かつ軽量で、加工工数が少なく、コスト安と
できるロッカーアームを提供することである。この発明
の他の目的は、アジャスト部を簡易な構成で強度確保で
きるようにすることである。この発明のさらに他の目的
は、ローラ支持部とアジャスト部との間のオフセット量
を容易に確保できるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明における第1の
発明および第2の発明のロッカーアームは、いずれも基
本構成として、エンジンに装備され一端でカムにより揺
動させられて他端でシリンダヘッドのバルブの開閉を行
うセンターピボットタイプのロッカーアームであって、
2枚の対向板壁が長手方向の一部で重なり状態になるよ
うに、1枚の板材を2つ折りにしたプレス加工品からな
り、上記2枚の対向板壁は、上記一端が、上記カムとの
係合用のローラを介在させる互いに間隔を開けたローラ
支持片となる構成を備える。
【0006】このうち、第1の発明のロッカーアーム
は、上記基本構成において、上記2枚の対向板壁のロー
ラ支持片の先端を相互に連結する連結片を有していて、
この連結片が、上記板材の上記2つ折りによる対向板壁
連続部となるものとしたことを特徴とする。この構成に
よると、2枚の対向板壁のローラ支持片の先端が相互に
連結されているため、両側のローラ支持片で構成される
ローラ支持部の強度が確保され、ローラ支持部がカムか
ら受ける力などに耐えられずに変形することが防止され
る。また、このロッカーアームは、1枚の板材を2つ折
りにしたプレス加工品からなるため、軽量で、加工工数
が少なく、コスト安とできる。
【0007】第2の発明のロッカーアームは、上記基本
構成において、上記両対向板壁が長手方向の略中央で互
いに重なっていて、この対向板壁の長手方向の略中央に
おける幅方向の一側縁を、上記板材の上記2つ折りによ
る対向板壁連続部としたことを特徴とする。この構成に
よると、2枚の対向板壁が長手方向の略中央で連結され
ているため、従来のローラ支部部と反対側の端部で連結
したものに比べて、連結部分からローラ支持片の先端ま
での距離が短い。そのため、ローラ支持片を変形させよ
うとする外力に対して剛性が高くなり、両側のローラ支
持片で構成されるローラ支持部が、カムから受ける力な
どに耐えられずに変形することが防止される。また、両
対向板壁は、その重なり部分の一側縁を上記2つ折りに
よる対向板壁連続部とするため、略U字状に2つ折りと
するものに比べて、対向板壁連続部が僅かな部分で済
み、余分な材料が不要で、重量の軽減、材料の節減、コ
スト低下にも貢献することができる。
【0008】これら第1および第2の発明において、2
枚の対向板壁の他端を相互に溶接または別部品で固定し
ても良い。このように他端を相互に溶接または別部品で
固定することで、他端の強度も確保される。他端は、ロ
ーラを介在させる必要がなく、互いに接する形状に簡単
にプレス加工でき、簡易な構成で強度確保できる。他端
は、例えばバルブ作用部材を出入り調整可能に取付ける
アジャスト部とされるが、このようにアジャスト部する
場合にも、簡易な構成で強度確保できる。
【0009】上記対向板壁の他端に、バルブ作用部材を
出入り調整可能に取付けるアジャスト部を設ける場合
に、このアジャスト部は、上記両対向板壁にそれぞれ半
割り筒部を成形してこれら半割り筒部を合わせた筒状と
しても良い。このように半割り筒部を成形することで、
アジャスト部を容易に設けることができる。
【0010】上記アジャスト部は、上記両対向板壁を潰
し加工した一対の潰し加工部分により形成しても良い。
このように潰し加工を行うことによっても、アジャスト
部を容易に設けることができる。
【0011】この発明における第1の発明および第2の
発明において、上記一対の対向板壁の他端を、これら対
向板壁の長手方向中間部分に対して略90°捩じられた
捩じり成形部としても良い。このように捩じり成形部を
設ける場合は、この捩じり成形部をアジャスト部とでき
て、アジャスト部を容易に形成でき、また重量を増加さ
せずにアジャスト部を設けることができる。
【0012】この発明において、上記2枚のローラ支持
片で構成されるローラ支持部のローラ幅方向の中心と、
上記対向板壁の他端に設けられてバルブ作用部材を出入
り調整可能に取付けるアジャスト部の中心とを、ロッカ
ーアームの揺動中心軸の軸方向に対して互いにずらせて
も良い。すなわち、ローラ支持部の中心とアジャスト部
の中心との間にオフセット量を持たせても良い。上記オ
フセット量は、バルブやカムとロッカーアームとの配置
の関係から必要となる場合があるが、例えばアジャスト
部と揺動中心との間でロッカーアームを屈曲させること
などで、容易に必要なオフセット量を確保することがで
きる。上記ねじり成形部を設ける場合は、広いねじり成
形部が容易に得られることから、このねじり成形部に設
けるバルブ作用部材の取付孔の位置をアーム中間からず
らせることなどによって、容易に必要なオフセット量を
確保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1およ
び図2と共に説明する。このロッカーアーム1は、エン
ジンに装備され一端1aでカム2により揺動させられて
他端1bでシリンダヘッドのバルブ3の開閉を行うセン
ターピボットタイプのものである。このロッカーアーム
1は、2枚の対向板壁4が重なり状態になるように、素
材となる1枚の板材を2つ折りにしたプレス加工品から
なる。上記板材は鋼板等の帯状平板である。2枚の対向
板壁4は、上記一端1aが、カム2との係合用のローラ
5を介在させる互いに間隔Wを開けたローラ支持片6と
なる。これら2枚の対向板壁4のローラ支持片6の先端
は相互に連結片7で連結されている。この連結片7が、
上記板材の上記2つ折りによる対向板壁連続部となる。
すなわち、上記板材である帯状平板を、その長手方向の
中央部で連結片7が形成されるように2つ折りにするこ
とで、ロッカーアーム1が形成されている。ロッカーア
ーム1の対向板壁4が重なり状態になる部分は、ローラ
支持片6となる部分を除く残りの大部分である。ローラ
支持片6は、対向板壁4の重なり部分から立ち上がり、
その先端から重なり部分と平行に延びるように略L字状
に形成されている。
【0014】ロッカーアーム1は、長手方向の略中央に
支点孔9を有し、この支点孔9にブッシュ10を介して
揺動支点軸11が嵌合する。ロッカーアーム1は、この
揺動支点軸11の回りに正逆に揺動自在に支持される。
ブッシュ10は、支点孔9に対して例えば圧入状態に取
付けられる。ロッカーアーム1の両側のローラ支持片6
には、支軸取付孔12が形成され、これら支軸取付孔1
2に両端が嵌合したローラ支軸13に、上記ローラ5が
回転自在に支持される。
【0015】ロッカーアーム1の正面形状は、直線状で
あっても、く字状等の曲がり形状であっても良いが、こ
の実施形態では直線状とされている。また、ロッカーア
ーム1の幅は、長手方向の全長のうち、支点孔9を形成
した部分の付近の幅を他の部分よりも広げてある。ロッ
カーアーム1のローラ支持片6となる部分の先端は、上
下両縁が円弧状とされ、先端幅が狭まっている。連結片
7は平板状とされ、その幅は、ローラ支持片6の狭まっ
た先端幅と同じ幅とされている。
【0016】ロッカーアーム1の他端1bは、アジャス
ト部8とされている。アジャスト部8は、バルブ作用部
材14をロッカーアーム1の揺動方向へ出入り調整可能
に取付ける部分である。アジャスト部8は、両対向板壁
4にそれぞれ半割り筒部8aを成形してこれら半割り筒
部8aを合わせた筒状の部分としてある。この筒状のア
ジャスト部8の内周面には、バルブ作用部材14の雄ね
じ部14aに螺合する雌ねじが形成されている。ロッカ
ーアーム1の他端1bは、相互に溶接により固定してあ
る。この溶接による固定は、半割り筒部8aのアーム先
端側の合わせ面の部分だけであっても良く、またさらに
半割り筒部8aの他方の合わせ面の付近を固定しても良
い。
【0017】この構成のロッカーアーム1によると、2
枚の対向板壁4のローラ支持片6の先端が相互に連結片
7で連結されているため、両側のローラ支持片6で構成
されるローラ支持部15の強度が確保され、ローラ支持
部15がカム2から受ける力などに耐えられずに変形す
ることが防止される。また、このロッカーアーム1は、
1枚の板材を2つ折りにしたプレス加工品からなるた
め、軽量で、加工工数が少なく、コスト安とできる。ロ
ッカーアーム1は、他端1bも相互に溶接で固定されて
いるため、他端1bの強度も確保される。他端1bは、
ローラ5を介在させる必要がなく、アジャスト部8を設
けるだけで良いため、互いに接する形状に簡単にプレス
加工でき、簡易な構成で強度確保できる。このように、
ロッカーアーム1を1枚の板材で2つ折りに形成しなが
ら、ローラ支持部15側を連続側とし、アジャスト部8
側を開放側として溶接で接合することで、ロッカーアー
ム1の全体の強度が確保される。またアジャスト部8を
このように半割り筒部8aで形成した場合は、対向板壁
4のプレス加工により、アジャスト部8を容易に形成す
ることができる。
【0018】ロッカーアーム1をオフセット構造とした
い場合、すなわちローラ支持部5とアジャスト部8とで
中心位置をロッカーアーム1の揺動中心軸Oの方向にず
らせたい場合は、板金からなるため、ロッカーアーム1
を揺動中心軸Oとアジャスト部8との間で屈曲または湾
曲させることで、容易に必要なオフセット量を確保する
ことができる。
【0019】図3(A)〜(C)は、ロッカーアーム1
のローラ支持部15の形状を図1,図2の実施形態に対
して変形させた各種の変形例を示す。図3(A)は、連
結片7を中央部が外側へ膨らむように湾曲させた例であ
る。同図(B)は、ロッカーアーム1の一端1aを先端
まで同一幅とし、連結片7を平板状とした例である。同
図(C)は、ロッカーアーム1の一端1aを先端まで同
一幅とし、連結片7を中央部が外側へ膨らむように湾曲
させた例である。これら図3の各例に示すように、ロッ
カーアーム1のローラ支持部15の正面形状、および連
結片7の形状は、各種の形状とできる。
【0020】図4(A)は、図1,図2に示す第1の実
施形態において、アジャスト部8の形成を、両対向板壁
4を潰し加工した一対の潰し加工部分8bにより形成し
たものである。潰し加工部分8bは、対向板壁4の先端
を、板幅方向と直交する方向に潰し加工し、板幅方向に
直交する厚板状部分としてある。両対向板壁4の潰し加
工部分8bの合わせ面は相互に溶接してある。このアジ
ャスト部8は、バルブ作用部材14(図1,図2)の雄
ねじ部14aを出入り調整可能に取付けるねじ孔16が
形成してある。このねじ孔16は、例えば両潰し加工部
分8bの合わせ面が中心となるように設ける。オフセッ
ト構造としたい場合は、ねじ孔16の中心を上記合わせ
面からずらせる。アーム支持部15の連結片7は、図3
(A)の実施形態と同様に湾曲形状としてあるが、図2
の例と同様に平板状としても良い。また、アーム支持部
15の正面形状は、図3(A)〜(C)と共に説明した
形状などのように、種々の形状とできる。図4(B)
は、図4(A)の実施形態において、アーム支持部15
の形状を図3(C)の例と同じ形状とした例である。図
4(A),(B)に示す各実施形態におけるその他の構
成は図1,図2に示す第1の実施形態と同じである。こ
のように、アジャスト部8を潰し加工部分8bで形成し
た場合も、アジャスト部8の形成が容易に行える。
【0021】なお、上記各実施形態では、ロッカーアー
ム1のアジャスト部8となる他端1bを溶接により固定
した場合を説明したが、他端1bは、図5(A),
(B)の各例に示すように別部品17で固定しても良
い。図5(A),(B)の各例は、それぞれ図4
(A),(B)の例において、溶接の代わりに別部品1
7を用いて対向板壁4の他端1bを相互に固定したもの
である。上記各例の別部品17は、いずれもアジャスト
部8を囲む割り筒状またはU字状の締め付け部品とさ
れ、両半割り筒部8a、または両潰し加工部分8bを挟
み込む状態で塑性変形させられることで、締め込みを行
う。
【0022】図6(A)〜(F)は、ねじり成形部18
を設けた各例を各々示す。図6(A)は、図1,図2に
示す第1の実施形態において、一対の対向壁部4の他端
1bを、これら対向板壁4の長手方向中間部分に対して
略90°捩じられた捩じり成形部18としたものであ
る。捩じり成形部18は、対向板壁4の支点孔9の付近
等の一般部に対して垂直方向に延びる平板状の部分であ
り、つまり捩じり成形部18はロッカーアーム1の揺動
中心軸と平行であり、捩じり成形部18と対向板壁4の
一般部との間に、次第にねじられた捩じり部分19が生
じている。捩じり成形部18に、バルブ作用部材14
(図2)の雄ねじ部14aを出入り調整可能に取付ける
ねじ孔16を形成し、この捩じり成形部18をアジャス
ト部8としてある。図6(A)の例におけるその他の構
成は、図1,図2と共に説明した第1の実施形態と同じ
である。
【0023】図6(B)〜(F)の各例は、図6(A)
の例に対して、アーム支持部15の正面形状や連結片7
の形状を異ならせるか、またはアジャスト部8のねじ孔
16にオフセットを持たせた例である。図6(B)の例
は、図6(A)の例において、連結片7の形状を、図3
(A)の例と同様に湾曲形状としたものである。図6
(C)の例は、図6(A)の例において、アジャスト部
8のねじ孔16にオフセットを持たせたものである。図
6(D)の例は、図6(A)の例において、アーム支持
部15の正面形状を図3(B)の例と同様に、先端まで
同一幅とし、かつ連結片7を平板状としたものである。
図6(E)の例は、図6(D)の例において、連結片7
を湾曲形状したものである。図6(F)の例は、図6
(E)の例において、アジャスト部8のねじ孔16にオ
フセットを持たせたものである。図6(C)や同図
(F)の例などのように、オフセットを持たせる場合、
捩じり成形部18は、ロッカーアーム1の厚み方向(揺
動中心軸の方向)の中心に対して片方へ偏って長く延び
る形状とし、その偏り側部分にねじ孔16を形成しても
け良い。これは、ねじる前の状態で、2つ折りの他端1
bを下方に長い形状とし、捩じることで形成できる。
【0024】これら図6(A)〜(F)等の各実施形態
のように、アジャスト部8を捩じり成形部18で形成し
た場合、ロッカーアーム1の重量を増加させることな
く、容易にアジャスト部8を形成することができる。例
えば、アジャスト部8を筒状に形成する場合は、ねじ孔
を空けるだけのスペースを確保する板厚が必要になり、
ロッカーアーム1が重くなるが、捩じり成形部18の場
合はこのように板厚を厚くする必要がない。また、アジ
ャスト部8を潰し加工する場合に比べて、ねじり加工に
よると、加工が容易で加工コストが低減できる。また、
捩じり成形部18は、両対向板壁4の一部が重なったも
のであるため、アジャスト部8の板厚は使用板厚の2倍
となり、強度向上にもつながる。また、捩じり成形部1
8とすると、ねじり前の他端1bの形状を上下非対称と
することで、アジャスト部8の中心を自由に変えること
ができ、図6(C),(F)などに示すようなオフセッ
ト構造のロッカーアーム1を容易に成形することができ
る。
【0025】図7(A)〜(D)は、この発明さらに他
の実施形態を示し、いずれも第2の発明に対応する。ま
ず、図7(A)の例を説明する。このロッカーアーム1
は、第1の実施形態と同じく、エンジンに装備され一端
1aでカム2(図1)により揺動させられて他端1bで
シリンダヘッドのバルブ3(図1)の開閉を行うセンタ
ーピボットタイプのものである。このロッカーアーム1
は、2枚の対向板壁4が長手方向の一部で重なり状態に
なるように、素材となる1枚の板材を2つ折りにしたプ
レス加工品からなる。上記板材は鋼板等の帯状平板であ
る。2枚の対向板壁4は、上記一端1aが、カム2との
係合用のローラ5を介在させる互いに間隔を開けたロー
ラ支持片6となる。ローラ支持片6は、対向板壁4の重
なり部分から立ち上がり、その先端から重なり部分と平
行に延びるように略L字状に形成されている。ロッカー
アーム1の対向板壁4が重なり状態になる部分は、ロー
ラ支持片6となる部分を除く残りの大部分である。した
がって、両対向板壁4は、長手方向の略中央で互いに重
なっている。この重なり状態となった対向板壁4の長手
方向の略中央における幅方向の一側縁を、上記板材の上
記2つ折りによる対向板壁連続部20としてある。
【0026】ロッカーアーム1は、上記各実施形態と同
じく、長手方向の略中央に支点孔9を有し、ローラ支持
片6には支軸取付孔12が形成されている。ロッカーア
ーム1の他端1bには、アジャスト部8が形成してあ
る。このアジャスト部8は、第1の実施形態(図1,図
2)と同じ筒状のものとしてあり、その両側の半割り筒
部8bは互いに溶接で固定してある。ロッカーアーム1
の正面形状は、直線状であっても、く字状等の曲がり形
状であっても良いが、この実施形態では直線状とされて
いる。また、ロッカーアーム1の幅は、長手方向の全長
のうち、支点孔9を形成した部分の付近の幅を他の部分
より広げてある。ローラ支持片6は、先端まで同じ幅の
ものとしてある。
【0027】この実施形態の場合、2枚の対向板壁4が
長手方向の略中央で対向板壁連続部20により連結され
ているため、従来の図9の例のようなローラ支部部と反
対側の端部で連結したものに比べて、連結部分からロー
ラ支持片6の先端までの距離が短い。そのため、ローラ
支持片6を変形させようとする外力に対して剛性が高く
なり、両側のローラ支持片6で構成されるローラ支持部
15Aが、カム2(図1)から受ける力などに耐えられ
ずに変形することが防止される。また、両対向板壁4
は、その重なり部分の一側縁を上記2つ折りによる対向
板壁連続部20とするため、図10の例のような略U字
状に2つ折りとするものに比べて、対向板壁連続部20
が僅かな部分で済み、余分な材料が不要で、重量の軽
減、材料の節減、コスト低下にも貢献することができ
る。
【0028】この実施形態において、ローラ支持片6の
正面形状は、図7(B)に示すように先端の両側縁が円
弧状とされたものとしても良い。また、アジャスト部8
は、図7(C)に示すように、両対向板壁4を潰し加工
した一対の潰し加工部分8bにより形成されたものであ
っても良い。この潰し加工部分8bによるアジャスト部
8は、詳しくは図4と共に前述した構成のものである。
さらに、ロッカーアーム1の両対向板壁4の他端1b
は、図7(D)に示すように、別部品17で固定しても
良い。
【0029】図8(A)〜(C)は、第2の発明の実施
形態において、つまり図7の例のように、両対向板壁4
を重なり状態となった対向板壁4の長手方向の略中央に
おける幅方向の一側縁を、上記板材の上記2つ折りによ
る対向板壁連続部20とした実施形態において、ねじり
成形部18を設けたものである。ねじり成形部18は、
図6と共に前述した構成のものである。図8(A)は、
図7(A)の例において、ねじり成形部18を設けたも
のである。図8(B)は、図7(B)の例において、ね
じり成形部18を設けたものである。図8(C)は、図
7(B)の例において、ねじり成形部18に設けるねじ
孔16を中心からずらせ、アジャスト部8とローラ支持
部15Aとがオフセットしたオフセット構造としたもの
である。ねじり成形部18は、図6(C)の例と同様
に、一側へ偏って延びる形状としてある。
【0030】このように、ロッカーアーム1の長手方向
の略中央に対向板壁連続部20を設けた構成の場合も、
ねじり成形部18を設けることで、ロッカーアーム1の
重量を増加させることなく、容易にアジャスト部8を形
成することができる。
【0031】
【発明の効果】この発明における第1の発明のロッカー
アームは、2枚の対向板壁が長手方向の一部で重なり状
態になるように、1枚の板材を2つ折りにしたプレス加
工品からなるロッカーアームにおいて、上記2枚の対向
板壁を、上記一端が、上記カムとの係合用のローラを介
在させる互いに間隔を開けたローラ支持片となり、上記
2枚の対向板壁のローラ支持片の先端を相互に連結する
連結片を有していて、この連結片が、上記板材の上記2
つ折りによる対向板壁連続部となるものとしたため、ロ
ーラ支持部の強度向上が図れて、軽量で、加工工数が少
なく、コスト安とできる。この発明における第2の発明
のロッカーアームは、上記両対向板壁が長手方向の略中
央で互いに重なっていて、この対向板壁の長手方向の略
中央における幅方向の一側縁を、上記板材の上記2つ折
りによる対向板壁連続部としたため、この発明において
も、ローラ支持部の強度向上が図れて、軽量で、加工工
数が少なく、コスト安とできる。2枚の対向板壁の他端
を相互に溶接または別部品で固定した場合は、アジャス
ト部を簡易な構成で強度確保することができる。アジャ
スト部を、上記両対向板壁にそれぞれ半割り筒部を成形
してこれら半割り筒部を合わせた筒状とした場合は、ア
ジャスト部の形成が簡単に行える。アジャスト部を、上
記両対向板壁を潰し加工した一対の潰し加工部分により
形成した場合も、アジャスト部の形成が簡単に行える。
上記一対の対向壁部の他端を、これら対向板壁の中間部
分に対して略90°捩じられた捩じり成形部とした場合
は、この捩じり成形部をアジャスト部とすることができ
て、アジャスト部をより一層簡単に設けることができ
る。ローラ支持部の中心とジャスト部の中心とを互いに
ずらせた場合は、カム位置とシリンダヘッドのバルブ位
置とにオフセット量がある場合に対応できる。ロッカー
アームは板材からなるため、その折り曲げなどによっ
て、容易に必要なオフセット量を確保することができ
る。上記捩じり成形部を設ける場合は、捩じり成形部に
形成する孔の位置をずらせることで、オフセット量を確
保することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態におけるロッカーア
ームをエンジンの周辺機構と共に示す破断正面図であ
る。
【図2】同ロッカーアームおよびその付属部品の分解斜
視図である。
【図3】(A)〜(C)は、それぞれこの発明の他の実
施形態にかかるロッカーアームを示す斜視図である。
【図4】(A),(B)は、それぞれこの発明のさらに
他の実施形態にかかるロッカーアームを示す斜視図であ
る。
【図5】(A),(B)は、それぞれこの発明のさらに
他の実施形態にかかるロッカーアームを示す斜視図であ
る。
【図6】(A)〜(F)は、それぞれこの発明のさらに
他の実施形態にかかるロッカーアームを示す斜視図であ
る。
【図7】(A)〜(D)は、それぞれこの発明のさらに
他の実施形態にかかるロッカーアームを示す斜視図であ
る。
【図8】(A)〜(C)は、それぞれこの発明のさらに
他の実施形態にかかるロッカーアームを示す斜視図であ
る。
【図9】従来例の斜視図である。
【図10】他の従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1…ロッカーアーム 1a…一端 1b…他端 2…カム 3…バルブ 4…対向板壁 5…ローラ 6…ローラ支持片 7…連結片 8…アジャスト部 8a…半割り筒部 8b…潰し加工部分 14…バルブ作用部材 15…ローラ支持部 18…捩じり成形部 20…対向板壁連続部
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Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに装備され一端でカムにより揺
    動させられて他端でシリンダヘッドのバルブの開閉を行
    うセンターピボットタイプのロッカーアームであって、 2枚の対向板壁が長手方向の一部で重なり状態になるよ
    うに、1枚の板材を2つ折りにしたプレス加工品からな
    り、上記2枚の対向板壁は、上記一端が、上記カムとの
    係合用のローラを介在させる互いに間隔を開けたローラ
    支持片となり、上記2枚の対向板壁のローラ支持片の先
    端を相互に連結する連結片を有していて、この連結片
    が、上記板材の上記2つ折りによる対向板壁連続部とな
    るものとしたことを特徴とするロッカーアーム。
  2. 【請求項2】 エンジンに装備され一端でカムにより揺
    動させられて他端でシリンダヘッドのバルブの開閉を行
    うセンターピボットタイプのロッカーアームであって、 2枚の対向板壁が長手方向の一部で重なり状態になるよ
    うに、1枚の板材を2つ折りにしたプレス加工品からな
    り、上記2枚の対向板壁は、上記一端が、上記カムとの
    係合用のローラを介在させる互いに間隔を開けたローラ
    支持片となり、上記両対向板壁が長手方向の略中央で互
    いに重なっていて、この対向板壁の長手方向の略中央に
    おける幅方向の一側縁を、上記板材の上記2つ折りによ
    る対向板壁連続部としたことを特徴とするロッカーアー
    ム。
  3. 【請求項3】 2枚の対向板壁の他端を相互に溶接また
    は別部品で固定した請求項1または請求項2に記載のロ
    ッカーアーム。
  4. 【請求項4】 上記対向板壁の他端に、バルブ作用部材
    を出入り調整可能に取付けるアジャスト部を設け、この
    アジャスト部は、上記両対向板壁にそれぞれ半割り筒部
    を成形してこれら半割り筒部を合わせた筒状とした請求
    項1ないし請求項3のいずれかに記載のロッカーアー
    ム。
  5. 【請求項5】 上記対向板壁の他端に、バルブ作用部材
    を出入り調整可能に取付けるアジャスト部を設け、この
    アジャスト部は、上記両対向板壁を潰し加工した一対の
    潰し加工部分により形成した請求項1ないし請求項3の
    いずれかに記載のロッカーアーム。
  6. 【請求項6】 上記一対の対向板壁の他端を、これら対
    向板壁の長手方向中間部分に対して略90°捩じられた
    捩じり成形部とした請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載のロッカーアーム。
  7. 【請求項7】 上記2枚のローラ支持片で構成されるロ
    ーラ支持部のローラ幅方向の中心と、上記対向板壁の他
    端に設けられてバルブ作用部材を出入り調整可能に取付
    けるアジャスト部の中心とを、ロッカーアームの揺動中
    心軸の軸方向に対して互いにずらせた請求項1ないし請
    求項6のいずれかに記載のロッカーアーム。
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