JP2003159761A - 熱収縮性積層フィルム - Google Patents

熱収縮性積層フィルム

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JP2003159761A JP2001361578A JP2001361578A JP2003159761A JP 2003159761 A JP2003159761 A JP 2003159761A JP 2001361578 A JP2001361578 A JP 2001361578A JP 2001361578 A JP2001361578 A JP 2001361578A JP 2003159761 A JP2003159761 A JP 2003159761A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品包装、とりわけ自動充填包装などにより
充填・包装された包装体がボイル殺菌或いはレトルト殺
菌などの熱処理により収縮し、密着包装状態になったと
きに、包装体の表面に皺、凹凸が入り難く、且つ包装体
表面に光沢があり、柔軟性に優れ、包装物品の製造工程
での包装体の取り扱い性、充填包装された内容物の取り
出し性がよい熱収縮性積層フィルムを提供すること。 【解決手段】 ガスバリア性フィルム(a)の両面にヒ
ートシール性フィルム(b)が積層されてなる熱収縮性
積層フィルムであって、該熱収縮性積層フィルム全体の
ループステフネスが1.5gf/20mm以下である熱
収縮性積層フィルム及びガスバリア性フィルム(a)の
両面にヒートシール性フィルム(b)が積層されてなる
熱収縮性積層フィルムであって、フィルム(a)、
(b)のいずれかが多層構成であり、フィルム(a)、
(b)の両方が延伸配向され、且つフィルム(a)、
(b)のいずれかが熱収縮性を有し、該熱収縮性積層フ
ィルム全体のループステフネスが1.5gf/20mm
以下である熱収縮性積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバリア性フィ
ルムの両側にヒートシール性フィルムを含んでなる積層
フィルムであって、柔軟性に優れ、自動充填包装に適し
た熱収縮性積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系フィルム層とポリアミ
ド系フィルム層とを積層した熱収縮性多層フィルムは良
好なヒートシール性、ある程度のガスバリア性を有して
いるので食品包装用途に広く利用されている。特にガス
バリア性を要求される包装用途には塩化ビニリデン樹
脂、エチレン・酢酸ビニル部分ケン化物(EVOH)樹
脂などのフィルムの層をガスバリア性の層とする多層フ
ィルムとしている。また、必要に応じて2軸延伸多層フ
ィルムとし、種々の機能を備えたガスバリア性の熱収縮
性フィルムを得ている。例えば、特公平5−76423
号公報には、熱収縮性基材フィルムの両面に熱収縮性シ
ーラントフィルムを積層してなるヒートシール性を有す
る熱収縮性積層包装材料に関する発明が提案されてい
る。具体的には2軸延伸したポリアミド系フィルムを熱
収縮性基材フィルムとし、その両面に2軸延伸したリニ
ヤー低密度ポリエチレンフィルムの熱収縮性シーラント
フィルムが積層された熱収縮性積層フィルムが開示され
ている。この包装材料は、熱収縮包装に用いると仕上が
り外観がよく、ミートパッケージ、チーズその他各種の
物品の収縮包装に適していることが記載されている。し
かしながら、酸素バリア性が不十分で包装物品の保存期
間が短い。また、特開2000−153590号公報に
は、芳香族系ジアミン重合体と芳香族ジアミン共重合体
の少なくとも1種を含むポリアミド系樹脂からなる熱可
塑性フィルムの層とポリプロピレン系樹脂からなる熱収
縮性フィルムの層とポリプロピレン系樹脂又はポリエチ
レン系樹脂からなる熱収縮性フィルムの層がドライラミ
ネーションされた少なくとも2層の多層フィルムに関す
る発明が記載されている。この積層フィルムは、バリア
性を有し、包装物品の長期保存が可能である。しかしな
がら、包装材料に柔軟性が要求される包装物品の製造工
程での包装体の取り扱い性や、柔らかい内容物を取り出
す際の取り出し性に難があるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、食品
包装、とりわけ自動充填包装などにより充填・包装され
た包装体がボイル殺菌或いはレトルト殺菌などの熱処理
により収縮し、密着包装状態になったときに、包装体の
表面に皺、凹凸が入り難く、且つ包装体表面に光沢があ
り、柔軟性に優れ、包装物品の製造工程での包装体の取
り扱い性、充填包装された内容物の取り出し性がよい熱
収縮性積層フィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、例えば脂
肪族ポリアミド系樹脂層及びEVOH樹脂層を含む特定
ヤング率を有する多層のガスバリア性フィルムの両側
に、ポリプロピレン系樹脂層、又はポリプロピレン系樹
脂層とポリエチレン系樹脂層を含む積層フィルムを配し
た熱収縮性積層フィルムで、特定のループステフネスを
有する積層フィルムがかかる問題点を解決し得ることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の第1群は、ガスバリア性
フィルム(a)の両面にヒートシール性フィルム(b)
が積層された熱収縮性積層フィルムであって、該熱収縮
性積層フィルム全体のループステフネスが1.5gf/
20mm以下である熱収縮性積層フィルムを提供する。
ヒートシール性フィルム(b)がポリプロピレン系樹脂
層(PP層)/ポリエチレン系樹脂層(PE層)/(P
P層)の少なくとも3層構成である前記発明の熱収縮性
積層フィルムを提供する。本発明の第2群は、ガスバリ
ア性フィルム(a)の両面にヒートシール性フィルム
(b)が積層されてなる熱収縮性積層フィルムであっ
て、フィルム(a)、(b)のいずれかが多層構成であ
り、フィルム(a)、(b)の両方が延伸配向され、且
つフィルム(a)、(b)のいずれかが熱収縮性を有
し、該熱収縮性積層フィルム全体のループステフネスが
1.5gf/20mm以下である熱収縮性積層フィルム
を提供する。ガスバリア性フィルム(a)、ヒートシー
ル性フィルム(b)の両方が熱収縮性である前記第1群
又は第2群の発明の熱収縮性積層フィルムを提供する。
熱収縮性積層フィルムの95℃、1分間の熱収縮率が
縦、横10%以上である前記第1群又は第2群の発明の
いずれかの熱収縮性積層フィルムを提供する。ガスバリ
ア性フィルム(a)が脂肪族ポリアミド樹脂層/エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)樹脂層/
脂肪族ポリアミド樹脂層の少なくとも3層構成である前
記第1群又は第2群の発明のいずれかの熱収縮性積層フ
ィルムを提供する。ガスバリア性フィルム(a)が脂肪
族ポリアミド樹脂層/芳香族系ジアミン重合体樹脂層/
脂肪族ポリアミド樹脂層の少なくとも3層構成である前
記第1群又は第2群の発明のいずれかの熱収縮性積層フ
ィルムを提供する。ヒートシール性フィルム(b)がポ
リプロピレン系樹脂の層を含んでなる前記第1群又は第
2群の発明のいずれかの熱収縮性積フィルムを提供す
る。ポリプロピレン系樹脂が、結晶性ポリプロピレン成
分とプロピレン−αオレフィン共重合体とのブロック共
重合体である前記第1群又は第2群の発明のいずれかの
熱収縮性積層フィルムを提供する。センターシーム可能
な前記第1群又は第2群の発明のいずれかの熱収縮性積
層フィルムを提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
尚、本発明の説明及びそれに用いられる用語は、特別の
断りがある場合を除き、本発明の第1群及び第2群に共
通するものである。
【0007】ガスバリア性フィルム(a)は、ヤング率
が2100MPa以下が柔軟性、取り扱い性から好まし
い。好ましい態様として、脂肪族ポリアミド系樹脂層
と、更にエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以
後、EVOHと略称する)樹脂層、又は芳香族系ジアミ
ン重合体樹脂層から選ばれるガスバリア性を有する樹脂
層を含む多層構成のガスバリア性フィルム(a)を挙げ
ることができる。ガスバリア性フィルム(a)を構成す
る材料としては、一般的に硬く、脆い材質であるが、よ
り柔軟な脂肪族ポリアミド系樹脂の層で挟み、多層構成
にすることにより、しなやかさを与えることができる。
前記脂肪族ポリアミド系樹脂層に用いる樹脂としては、
例えば、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナ
イロン66、ナイロン69、ナイロン610等の縮合単
位の重合体、又はこれら2種以上との共重合体、更には
これらの混合物等の脂肪族ポリアミドを挙げることがで
きる。これらの中で、一般的にナイロン6、共重合体で
あるナイロン6−66、ナイロン6−12等が用いられ
る。
【0008】EVOHは、エチレン含量が20〜60モ
ル%、更には25〜50モル%が好ましい。また、ケン
化度は、90%以上、更には95%以上が好ましい。
【0009】芳香族系ジアミン重合体樹脂層を構成する
芳香族系ジアミン重合体樹脂とは、芳香族系ジアミン共
重合体を含めた意味で用いる。芳香族系ジアミン重合体
樹脂は、メタキシリレンジアミン単独、又はメタキシリ
レンジアミン60重量%以上、好ましくは70重量%以
上と、パラキシリレンジアミン40重量%以下、好まし
くは30重量%以下とのジアミン混合物のような芳香族
系ジアミンと、芳香族又は脂肪族ジカルボン酸、好まし
くは脂肪族ジカルボン酸、更に好ましくは炭素数6〜1
2の脂肪族ジカルボン酸、例えば、アジピン酸、セバシ
ン酸、スベリン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等と
の重縮合反応により合成されるポリアミド樹脂を云う。
具体的には、ポリメタキシリレンアジパミド、ポリメタ
キシリレンセバカミド、ポリメタキシリレンスベラミド
等の単独重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアジ
パミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンピメ
ラミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアゼ
ラミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアジ
パミド/セバカミド共重合体等が挙げられる。これらの
中でも、ポリメタキシリレンアジパミド(TRMXD6)
が好ましい。これら芳香族系ジアミン重合体からなるフ
ィルムの層は、本発明の包装用熱収縮性積層フィルムに
酸素ガスバリア性を付与する。
【0010】また、芳香族系ジアミン共重合体として
は、前記芳香族系ジアミン重合体を構成単位とする縮合
単位(例えばメタキシリレンアジパミド)と、他のポリ
アミド、好ましくは脂肪族ポリアミド、例えばナイロン
6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイ
ロン69、ナイロン610等の縮合単位の1種以上との
共重合体が挙げられ、芳香族系ジアミン共重合体中の芳
香族ジアミン重合体縮合単位含量は4〜40重量%の範
囲であることが好ましい。4重量%未満では製品積層フ
ィルムの酸素ガスバリア性が低下し、40重量%を超え
ると得られる積層体の剛性が大きくなり過ぎ、成形性、
熱収縮性、柔軟性が劣る傾向にある。芳香族系ジアミン
共重合体の好ましい例としては、ナイロン6/12/M
XD6、ナイロン610/MXD6、ナイロン66/6
10/MXD6などが挙げられる。芳香族系ジアミン共
重合体は、芳香族系ジアミン重合体を主成分とする結晶
性ポリアミド系樹脂の結晶化速度を遅くして加熱延伸操
作を容易にすることができ、結果としてフィルムに柔軟
性を付与するので、本発明のポリアミド系樹脂は、前記
芳香族系ジアミン重合体を50〜100重量%、更には
60〜95重量%、芳香族系ジアミン共重合体を0〜5
0重量%、更には5〜40重量%の割合で混合して用い
ることが好ましい。
【0011】本発明で用いる脂肪族ポリアミド系樹脂層
を含んでなる多層のガスバリア性フィルム(a)は、前
記EVOH樹脂層又は前記芳香族系ジアミン重合体樹脂
層から選ばれるガスバリア性を有する樹脂からなる層に
前記脂肪族ポリアミド系樹脂、例えばナイロン6の樹脂
層が両側に積層された多層フィルムを云う。具体的に
は、脂肪族ポリアミド樹脂層/EVOH樹脂層/脂肪族
ポリアミド樹脂層、又は脂肪族ポリアミド樹脂層/MX
D6樹脂層/脂肪族ポリアミド樹脂層である。ガスバリ
ア性樹脂層の両側にナイロン6の樹脂層を配した層構成
が更に好ましい。ガスバリア性フィルム(a)は、ヤン
グ率(フィルムの長さ方向、幅方向の双方。以下同じ)
が2100MPa以下、より好ましくは1900〜10
00である。ヤング率が2100MPaを越えると柔軟
性を損なう方向である。
【0012】本発明のヒートシール性フィルム(b)
は、超音波シール性、熱シール性を有する層である。ヒ
ートシール性フィルム(b)は、単独層であっても、複
数の層であってもよい。ヒートシール性フィルム(b)
を構成する材料としては、水蒸気バリア性、耐熱ヒート
シール性の観点からポリプロピレン系樹脂を主体とする
ことが好ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、プロ
ピレンホモポリマーのほか、炭素数が2もしくは4〜8
のα−オレフィンとプロピレンとのコポリマー(プロピ
レン含量が90重量%以上)であってもよい。またコポ
リマーはランダムコポリマー、ブロックコポリマー、又
はこれらのポリマーの混合物のいずれであってもよい。
レトルト殺菌用には、プロピレンと炭素数が2もしくは
4〜8のα−オレフィンとからなり、プロピレン含量が
90重量%以上のランダムコポリマー単独、又はこれを
主とするポリエチレン、ポリプロピレンのホモポリマー
もしくはコポリマーとの混合物が好適に用いられる。ま
た、結晶性ポリプロピレン成分とプロピレン−αオレフ
ィン共重合体とのブロック共重合体が好適に用いられ
る。本発明のヒートシール性フィルムとしては、フィル
ムのヤング率が600MPa以下のポリプロピレン系樹
脂が熱収縮性積層フィルム全体の柔軟性、取り扱い性の
点で好ましく用いられる。ポリプロピレン系樹脂の物性
としては限定的ではないが、通常積層フィルム成形に適
したメルトインデックス(MFR)が0.5〜20g/
10分(JISK6758に準拠,230℃,2.16
Kg荷重)の範囲にあるもの、特には0.5〜10g/
10分の範囲にあるものが好ましく、また密度が0.8
6〜0.92g/cm3の範囲にあるものが好ましい。
これらの樹脂からなる積層フィルムは、延伸後積層され
ヒートシール性、水蒸気バリア性、耐熱性、ボイル時な
どのヒートシール強度等優れた性質を具備している。ポ
リプロピレン系樹脂層(PP層)は、単独で本発明の熱
収縮性ヒートシール層を形成することもできる。
【0013】ヒートシール性フィルム(b)が、複数層
から構成される場合、前記PP層/ポリエチレン系樹脂
層(以下、PE層と略称する)/PP層の少なくとも3
層構成をとることが柔軟性と水蒸気バリア性のバランス
の点で好ましい。多層構成に用いられるポリエチレン系
樹脂としては、ポリエチレンホモポリマーのほか、α−
オレフィンとエチレンとのコポリマー(エチレン含量が
90重量%以上)であってもよい。コポリマーはランダ
ム共重合体、ブロック共重合体又はこれらのポリマーの
混合物のいずれであってもよい。超低密度ポリエチレン
(VLDPE)、線状低密度ポリエチレン(L−LDP
E)などのエチレン・α−オレフィン共重合体が挙げら
れる。特に密度0.86〜0.94g/cm3、好まし
くは0.88〜0.92g/cm3のものが好ましい。
これらの共重合体の内ではメタロセン触媒を用いて得ら
れる共重合体が特に好ましい。例えば、ダウ社から市販
されている商品名「アフィニティー」、「エリート」な
どである。また、高密度ポリエチレン(HDPE)、中
密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン
(LDPE)などを挙げることもできる。これらの樹脂
は、積層フィルムに熱収縮性、低温シール性、耐酷使
性、柔軟性が求められるときに用いられる。中でもメタ
ロセン触媒を用いて得られた、融点が100〜120℃
のエチレンと炭素数が3〜8のα−オレフィンの直鎖状
低密度ポリエチレンからなるフィルムを構成層として用
いた熱収縮性積層フィルムがボイル殺菌用ハム・ソーセ
ージの自動充填包装用に好適に用いられる。
【0014】本発明においてPE層はPP層を含む積層
フィルムの構成層として用いられ、ヒートシール性フィ
ルム(b)を形成する。ヒートシール性フィルム(b)
の層構成は、例えば、PP層/PE層/PP層、或いは
PP層単独等がある。ヒートシール性フィルム(b)
は、先に述べたガスバリア性フィルム(a)の両側に配
置されヒートシール層として機能する。この両側のヒー
トシール性フィルム(b)は、同じ材質の層であって
も、異なる材質の樹脂からなっていてもよい。また、積
層フィルム全体として、95℃、I分間の熱水収縮率が
縦、横10%以上であれば、ヒートシール性フィルム
(b)は、熱収縮性であっても、非熱収縮性であっても
よい。柔軟性の観点からヒートシール性フィルム(b)
はヤング率が600MPa以下、更には550以下が好
ましい。ヒートシール性フィルム(b)が多層構成の場
合、被包装物に接する最外層或いは最内層にはPP層を
配置するのが、シール部の耐熱性の観点から好ましい。
ヒートシール性フィルム(b)の厚さは、柔軟性とヒー
トシール性、水蒸気透過性のバランスの観点から5〜3
0μm、更には10〜20μmが好ましい。
【0015】本発明の熱収縮性積層フィルムは、ガスバ
リア性フィルム(a)とヒートシール性フィルム(b)
との積層は、ドライラミネーションでなされる。例え
ば、脂肪族ポリアミド樹脂層で挟まれたEVOH樹脂層
からなるガスバリア性フィルム(a)の両面にポリウレ
タン系接着剤を塗布してポリプロピレン系樹脂層を含む
多層のヒートシール性フィルム(b)をドライラミネー
トする。ガスバリア性フィルム(a)であるナイロン6
TMMXD6/ナイロン6、及びナイロン6/EVOH
/ナイロン6の積層は、例えばサーキュラーダイで共押
出し、インフレーション、熱処理による熱収縮率の調整
又はTダイによる共押出、テンターによる延伸、熱処理
による熱収縮率の調整のいずれで行うこともできる。
【0016】ガスバリア性フィルム(a)、及びヒート
シール性フィルム(b)は、市販品を入手することもで
きる。ガスバリア性フィルム(a)としては、例えば、
層構成がナイロン6/EVOH/ナイロン6の収縮性バ
リアナイロンフィルム(ユニチカ製、各層厚さ6μm、
3μm、6μm、合計厚さ15μm、商品名:エンブロ
ン E801)、収縮性ナイロンバリアフィルム(三菱
化学興人パックス製、Ny6/MXD6/Ny6=5/
5/5μm=15μm、商品名:スーパーニールSPR
SHW)(95℃、1分間の熱水収縮性:縦/横=2
0/17%)、ヒートシール性フィルム(b)として
は、延伸ポリオレフィン多層シュリンクフィルム(大倉
工業製、PP/PE/PP、各層厚さ4.5μm、4.
5μm、4.5μm、合計厚さ13.5μm、商品名:
ラプラー 501)(95℃、1分間の熱水収縮性:縦
/横=28/28%)等を挙げることができる。
【0017】本発明の熱収縮性積層フィルムとしては、
脂肪族ポリアミド系樹脂層を含んでなる多層のガスバリ
ア性フィルム(a)(GBL)の両側に配置されたPP
層を含んでなるヒートシール性フィルム(b)(HS
L)の層構成をとる。接着剤層(「AD」と略称する)
は必要に応じて用い、層数には入れない。例えば、(H
SL)/(AD)/(GBL)/(AD)/(HSL)であ
る。(HSL)の材質は互いに同じであっても、異なっ
ていてもよい。ここで、(HSL)は、例えばPP層単
独、PP層/PE層/PP層の層構成をとることが好ま
しい。(GBL)の層構成は、例えばナイロン6/EV
OH/ナイロン6、或いはナイロン6/TMMXD6/ナ
イロン6の層構成をとることが好ましい。また、内容
物、保存条件、保存期間等によっては、高いガスバリア
性が要求されない場合もあり、ガスバリア性フィルムと
してナイロン−6(6Ny)等の脂肪族ナイロン単層フ
ィルムも用いることができる。この場合、EVOH、M
XD6などのハイバリア性樹脂層を含むフィルムに比べ
て、より柔軟な熱収縮性積層フィルムを得ることができ
る。熱収縮性積層フィルムの構成の例としては、熱収縮
性ナイロンフィルム(三菱化学興人パックス製、6N
y、厚さ15μm、商品名:ポニールSSC)の両面に
ポリオレフィン多層シュリンクフィルム(大倉工業製、
PP/PE/PP、合計厚さ13.5μm、商品名:ラ
ブラー501)を貼り合わせたフィルムなどを挙げるこ
とができる。熱収縮性積層フィルムの総厚さが10〜6
0μm、更には30〜50μmの範囲が好ましい。
【0018】本発明における熱収縮性積層フィルムのド
ライラミネーション法による製造方法は、特に限定され
るものではなく公知の方法を用いることができる。例え
ば、ラミネーターを用い、予め延伸した厚さ15μmの
市販の、Ny6/EVOH/Ny6(各層厚さ:6/3
/6μm)層構成の熱収縮性バリア・ナイロンフィルム
(ユニチカ製、商品名:エンブロン E801)をガス
バリア性フィルム(a)として、その片面にウレタン系
接着剤を塗布し、乾燥炉を通しながら60〜70℃で溶
剤を蒸発させる。乾燥炉を出たフィルム基材の接着剤塗
布面に圧着ロールにより、予め延伸してある厚さ13.
5μmのPP/PE/PP層構成の市販ポリオレフィン
多層シュリンクフィルム(大倉工業製、商品名:ラプラ
ー501)を貼り合わせる。次いで前記ガスバリア性基
材層のもう一方の面にウレタン系接着剤を塗布し、同様
に前記市販ポリオレフィン多層シュリンクフィルムを貼
り合わせる。通常巻き取り速度は、60〜120m/分
の程度である。貼り合わせが終了した積層フィルムは4
0℃で72時間程度熟成することにより接着をより強化
する。
【0019】このようにして得た熱収縮性積層フィルム
を、例えば自動充填包装機械を用いてスティックチーズ
の自動充填包装に使用する。自動充填包装機械として
は、呉羽化学製、自動充填機KAP500、旭化成製、
ADP−F等を挙げることができる。自動充填包装機械
に用いる積層フィルムに求められる機械適性としては、
機械部分との滑り性、厚薄精度、タルミなどのないこ
と、適度の柔軟性を持つことなどが挙げられる。積層フ
ィルムが硬すぎると包装機械のフォーミング部(フラッ
トなフィルムを曲げて筒状にする工程)でフィルム走行
が不安定になったり、包装体の結紮部端面で作業者の手
指を痛める等不都合が生じる。また、スティックチーズ
等の柔らかい内容物の場合、積層体フィルムが硬すぎる
と内容物を取り出す際に包装体端部に内容物が一部残っ
たり、内容物が折れたりし易いと云った不都合が生じ
る。積層フィルムの硬さの目安としてループステフネス
(フィルムの長さ方向、幅方向の双方で、以下同じ)が
1.5gf/20mm以下であることがよく、好ましく
は1.2gf/20mm以下である。ループステフネス
が1.5gf/20mmを越えると上記のような不都合
が生じるおそれがある。積層フィルムのループステフネ
スが1.5gf/20mm以下の範囲にあることが自動
充填包装機械の操作及び後工程の作業をし易く、また、
包装体から柔らかい内容物を取り出すときに内容物が一
部残る現象が起こり難くなる等、充填包装、及びそれに
より充填された充填品に適した積層フィルムを与えるこ
とができる。
【0020】本発明においては、ガスバリア性フィルム
(a)、ヒートシール性フィルム(b)のいずれかが、
或いは両方が熱収縮性であることがよい。求められる熱
収縮率は、内容物、製造条件等により異なるが、本発明
の熱収縮性積層フィルムが熱収縮性であるとは、95
℃、1分間の熱水収縮率が縦(機械方向)、横(幅方
向)共に、4%以上、好ましくは10%以上であること
を云う。レトルトソーセージの場合5〜20%、ボイル
ソーセージの場合8〜25%、スティックチーズの場合
10〜25%程度である。熱収縮率が上記の範囲にある
ことによりボイル処理などの熱処理を行った後の包装体
表面の皺の発生がなく、経時的にも表面の状態変化が認
められない包装体を与える。本発明の第2群の発明で
は、ガスバリア性フィルム(a)、ヒートシール性フィ
ルム(b)の両方が延伸配向され、フィルム(a)、
(b)のいずれかが熱収縮性を有することが必要であ
る。フィルム(a)、(b)の両方が延伸配向されてい
るとフィルムのカット性がよいので好ましい。
【0021】内容物の酸化劣化を抑制するため、本発明
の熱収縮性積層フィルムの30℃、80%(相対湿度)
における酸素透過度は100cm3/m2・d・atm以
下、更には、50cm3/m2・d・atm以下であるこ
とが好ましい。また、内容物からの水分の逸散を抑制す
るため積層フィルムの40℃、90%(相対湿度)にお
ける水蒸気透過度が20g/m2・d以下、更には15
g/m2・dであることが好ましい。
【0022】本発明の熱収縮性積層フィルムを用い、自
動充填包装機械により充填・包装される直径10〜15
mmのスティックチーズの製造例を説明する。本発明の
熱収縮性積層フィルムをフォーミング部を通過させ筒状
とし、内容物充填用ノズルを包むようにして走行させ、
超音波シール又は熱風シールによりセンターシームす
る。チーズは流動性を与えるために60〜90℃程度に
加熱してノズルから供給される。チーズが充填された筒
状の積層フィルムはしごき工程の後、超音波シール又は
アルミクリップなどにより結紮され、カッターで結紮部
の間を切断されて各個の包装体となる。これを90〜1
00℃の熱水に10〜60秒程度浸漬処理する。
【0023】これらの熱処理により熱収縮及び熱固定が
生じ充填内容物に積層フィルムが緊密に密着すると共
に、熱収縮後の経時的収縮を抑制する。積層フィルムの
収縮性が不足すると皺が生じ包装体の外観を損ねる。ス
ティックチーズの場合、積層フィルムの熱収縮率は縦方
向、横方向それぞれ95℃、1分間の熱水収縮率で縦、
横の双方10%以上であることが好ましい。熱収縮率が
10%以上であることにより包装体の仕上がり状態(包
装体表面の状態、例えば表面の皺の有無)を良好なもの
とする。積層フィルムの熱収縮率をこの範囲にするに
は、ガスバリア性フィルム(a)及びヒートシール性フ
ィルム(b)の組合せを適宜選択することによりなされ
る。
【0024】本発明の熱収縮性積層フィルムは、自動充
填包装においてボイル、レトルト処理などの用途に用い
られたり、シャーリング加工用の積層フィルムとしても
使用できる。また、包装対象物としては、ソーセージ、
スティックチーズ、ういろう、液卵等が挙げられる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
物性値の測定は以下のように行った。 (ヤング率)フィルム試料をフィルム長さ方向(MD)
及び幅方向(TD)、それぞれ幅20mm、長さ200
mmに切り出し、東洋ボールドウィン社製、テンシロン
RTM−100を用いて、チャック間隔100mm、1
0mm/分の引張速度で引っ張った際のヤング率を求め
た。 (ループステフネス)フィルム試料をフィルムのMD方
向及びTD方向それぞれ幅20mm、長さ200mmに
切り出し、東洋精機社製、ループステフネステスターを
用いて、チャック間隔100mmでセットしてループ状
に曲げ、圧縮速度3.5mm/秒で圧縮した際の荷重を
測定した。 (熱収縮率)フィルムを95℃の熱水中に1分間浸漬し
た後、MD方向及びTD方向の収縮率を測定した。 (酸素透過度)ASTM D3985−81に従い、M
ODERN CONTROL社製、MOCON OXT
RAN−2/20を用い、30℃、80%(相対湿度)
の条件で測定した。 (水蒸気透過度)ASTM F1249に従い、MOD
ERN CONTROL社製、MOCON PERMA
TRANを用い、40℃、90%(相対湿度)の条件で
測定した。
【0026】(スティックチーズ充填、外観、取り出し
性評価)呉羽化学製、自動充填機KAP500を用い、
使用積層フィルム幅;54mm、縦シール後の筒状積層
フィルムの折り幅;22mm、製品カット長さ;115
mm、製品重量;15g、縦シール、横シールともに超
音波シールによりチーズの充填を行った。得られたステ
ィック状チーズ包装体を95℃の熱水に1分間漬けて皺
伸ばしをし、5℃の冷蔵庫で1日間冷蔵した。このとき
のスティックチーズ包装体の外観を観察し以下のように
評価した。 ○:皺がなく、張りのある状態。 △:皺はないが、張りがなく積層フィルムが弛んだ状
態。 ×:皺がある状態。 また、冷蔵後のスティックチーズ包装体の縦シール部を
剥がし、内容物のチーズを取り出す際の取り出し易さを
以下のように評価した。 ○:チーズをそのままの形状でそのまま取り出せる。 △:チーズが折れる、又は包装体端部に一部チーズが残
ることがある。 ×:必ずチーズが折れる、又は包装体端部に一部チーズ
が残る。
【0027】(ソーセージ充填、外観評価)呉羽化学
製、自動充填機KAP500を用い、使用積層フィルム
幅;64mm、縦シール後の筒状積層フィルムの折り
幅;25mm、製品カット長さ;220mm、製品重
量;35g、縦シールをホットジェットシール、横結紮
をアルミクリップによりソーセージ(ミンチ状生肉)の
充填を行った。得られたソーセージ(ミンチ状生肉)包
装体を80℃の熱水で50分間ボイル処理の後、90℃
の熱水で10秒間皺伸ばしをし、5℃の冷蔵庫で1日間
冷蔵した。このときのソーセージ包装体の外観を以下の
ように評価した。 ○:皺がなく、張りのある状態。 △:皺はないが、張りがなく積層フィルムが弛んだ状
態。 ×:皺がある状態。
【0028】(ういろう充填、外観評価)呉羽化学製、
自動充填機KAP500を用い、使用積層フィルム幅;
175mm、縦シール後の筒状積層フィルムの折り幅;
80mm、製品カット長さ;240mm、製品重量;3
70g、縦シールをホットジェットシール、横結紮をア
ルミクリップによりういろうの充填を行った。得られた
ういろう包装体を100℃、60分間のスチーム処理の
後、室温で1日間放置した。このときのういろう包装体
の外観を以下のように評価した。 ○:皺がなく、張りのある状態。 △:皺はないが、張りがなく積層フィルムが弛んだ状
態。 ×:皺がある状態。
【0029】(実施例1)ガスバリア性基材層として収
縮性バリアナイロンフィルム(以後、N−EVOHと略
称する)(ユニチカ製、ナイロン−6(Ny6)/EV
OH/ナイロン−6(Ny6)=6/3/6=15μ
m、商品名;エンブロンE801)を用い、この両面に
ポリウレタン系接着剤を介してヒートシール層として延
伸ポリオレフィン多層フィルム(以後、PP/PE/P
Pと略称する)(大倉工業製、ポリプロピレン(PP)
/ポリエチレン(PE)/ポリプロピレン(PP)=
4.5/4.5/4.5μm=13.5μm、商品名:
ラプラー501)をドライラミネートし、厚さ46μm
の積層フィルムを得た。使用したラミネート用原フィル
ムのヤング率、熱水収縮率及び、ラミネート後の積層フ
ィルムの物性と実用特性評価を表1に示す。表1から明
らかなように、実施例1で得た積層フィルムは、適度な
柔軟性、熱収縮性を有し、スティックチーズ、ボイルソ
ーセージ用積層フィルムとして有用であることが分か
る。
【0030】(実施例2)プロピレン系ブロック共重合
体(以後、PP−BCPと略称する)(チッソ製、収縮
性フィルム、商品名:リアクターTPO・ニューコンN
F1702)を円形ダイを用いて筒状に押出し、冷水で
急冷後、遠赤外線加熱炉を用いてインフレーション法に
より2軸延伸して厚さ15μmの収縮性TPOフィルム
を得た。ヒートシール層フィルムとしてこの収縮性TP
Oフィルムを用いた以外は実施例1と同様にドライラミ
ネートし、厚さ49μmの積層フィルムを得た。使用し
たラミネート用原フィルムのヤング率、熱水収縮率、ラ
ミネート後の積層フィルムの物性と実用特性評価を表1
に示す。表1から明らかなように、実施例2で得た積層
フィルムは、適度な柔軟性、熱収縮性を有し、スティッ
クチーズ、ボイルソーセージ用積層フィルムとして有用
であることが分かる。
【0031】(実施例3)ガスバリア性基材層として収
縮性バリアナイロンフィルム(以後、N−MXDと略称
する)(三菱化学興人パックス製、Ny6/MXD6/
Ny6=5/5/5μm=15μm、商品名:スーパー
ニールSPR SHW)を用いた以外は実施例1と同様
にドライラミネートし、厚さ46μmの積積層フィルム
得た。使用したラミネート用原フィルムのヤング率、熱
水収縮率、ラミネート後の積層フィルムの物性と実用特
性評価結果を表1に示す。表1から明らかなように、実
施例3により得た積層フィルムは、適度の柔軟性、熱収
縮性を有し、スティックチーズ、ボイルソーセージ用積
層フィルムとして有用であることが分かる。
【0032】(実施例4)ガスバリア性基材層としてN
−MXDを、ヒートシール層として実施例2で用いたP
P−BCP(収縮性TPOフィルム)を用い、実施例1
と同様にドライラミネートし、厚さ49μmの積層フィ
ルムを得た。使用したラミネート用原フィルムのヤング
率、熱水収縮率、ラミネート後の積層フィルムの物性と
実用特性評価結果を表1に示す。表1から明らかなよう
に、実施例4により得た積層フィルムは、適度の柔軟
性、熱収縮性を有し、スティックチーズ、ボイルソーセ
ージ用積層フィルムとして有用であることが分かる。
【0033】(実施例5)PP−Et/ELPP・C1
/PP−Etの3層構成のキャストフィルム(チッソ
製、PP−Et;プロピレン−エチレン・ランダム共重
合体、ELPP・C1;エラストメリックポリプロピレ
ン)を2軸延伸して厚さ15μm(各層の厚さ=1.5
/12/1.5μm)の収縮性フィルム(S−ELPP
と略称する)を得た。ヒートシール層としてこのS−E
LPPを用いた以外は実施例1と同様にドライラミネー
トし、厚さ49μmの積層フィルムを得た。使用したラ
ミネート用フィルム原フィルムのヤング率、熱水収縮
率、ラミネート後の積層フィルムの物性と実用特性評価
結果を表1に示す。実施例5で得た積層フィルムは、ル
ープステフネスが0.8/0.8(gf/20mm)と
柔軟であり、特にスティックチーズ用積層フィルムとし
て有用であると考えられる。
【0034】(比較例1)ガスバリア性基材層として収
縮性バリアナイロンフィルム(三菱化学興人パックス
製、Ny6/MXD6/Ny6=5/5/5μm=15
μm、商品名:スーパーニールSPR SHW)を用
い、この両面にポリウレタン系接着剤を介してヒートシ
ール層として延伸ポリプロピレンシュリンクフィルム
(PP−Sと略称する)(興人製、商品名:ポリセット
AS、15μm)をドライラミネートし、厚さ49μm
の積層フィルムを得た。使用したラミネート用原フィル
ムのヤング率、熱水収縮率、ラミネート後の積層フィル
ムの物性と実用特性評価結果を表1に示す。表1から明
らかなように、得られた積層フィルムは、柔軟性に劣
り、スティックチーズ用積層フィルムとしては適さない
ことが分かる。
【0035】(比較例2)ヒートシール層として未延伸
ポリプロピレンフィルム(以後、CPPと略称する)
(大日本樹脂製、15μm)を用いた以外は比較例1と
同様にドライラミネートし、厚さ49μmの積層フィル
ムを得た。使用したラミネート用原フィルムのヤング
率、熱水収縮率を表1に、ラミネート後の積層フィルム
の物性と実用特性評価結果を表1に示す。表1から明ら
かなように、得られた積層フィルムは、収縮性に劣り、
スティックチーズ用、ボイルソーセージ用積層フィルム
としては適さないことが分かる。
【0036】(比較例3)ガスバリア性基材層としてバ
リアナイロンフィルム(ユニチカ製、Ny6/MXD6
/Ny6=5/5/5μm=15μm、3層フィルム、
商品名:エンブロンM150)を用い、この両面にポリ
ウレタン系接着剤を介してヒートシール層として比較例
1で用いたPP−S(延伸ポリプロピレンシュリンクフ
ィルム)をドライラミネートし、厚さ49μmの積層フ
ィルムを得た。使用したラミネート用原フィルムのヤン
グ率、熱水収縮率、ラミネート後の積層フィルムの物性
と実用特性評価結果を表1に示す。表1から明らかなよ
うに、得られた積層フィルムは、熱収縮性、柔軟性に劣
り、スティックチーズ用、ボイルソーセージ用、ういろ
う用積層フィルムとしては適さないことが分かる。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱収縮性積層フ
ィルムは、食品包装、とりわけ自動充填包装などにより
充填・包装された包装体がボイル殺菌、或いはレトルト
殺菌などの熱処理により収縮し、密着包装状態になった
ときに、包装体表面に皺、凹凸が入り難いこと、スティ
ックチーズ等の柔らかい内容物の取り出し性が改善され
ることなど、熱収縮性、及び柔軟性を有する積層フィル
ムを与える。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK04D AK07B AK07D AK31A AK46A AK66B AK69A BA03 BA05 BA10B BA10C BA16A EJ37A EJ37B GB15 JA03 JA03A JA03B JA03C JA11B JD02A JK04 JK12 JL12B JL12C YY00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスバリア性フィルム(a)の両面にヒー
    トシール性フィルム(b)が積層されてなる熱収縮性積
    層フィルムであって、該熱収縮性積層フィルム全体のル
    ープステフネスが1.5gf/20mm以下である熱収
    縮性積層フィルム。
  2. 【請求項2】ヒートシール性フィルム(b)がポリプロ
    ピレン系樹脂層(PP層)/ポリエチレン系樹脂層(P
    E層)/(PP層)の少なくとも3層構成である請求項
    1記載の熱収縮性積層フィルム。
  3. 【請求項3】ガスバリア性フィルム(a)の両面にヒー
    トシール性フィルム(b)が積層されてなる熱収縮性積
    層フィルムであって、フィルム(a)、(b)のいずれ
    かが多層構成であり、フィルム(a)、(b)の両方が
    延伸配向され、且つフィルム(a)、(b)のいずれか
    が熱収縮性を有し、該熱収縮性積層フィルム全体のルー
    プステフネスが1.5gf/20mm以下である熱収縮
    性積層フィルム。
  4. 【請求項4】ガスバリア性フィルム(a)、ヒートシー
    ル性フィルム(b)の両方が熱収縮性である請求項1又
    は3記載の熱収縮性積層フィルム。
  5. 【請求項5】熱収縮性積層フィルムの95℃、1分間の
    熱収縮率が縦、横10%以上である請求項1、3又は4
    のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
  6. 【請求項6】ガスバリア性フィルム(a)が脂肪族ポリ
    アミド樹脂層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    (EVOH)樹脂層/脂肪族ポリアミド樹脂層の少なく
    とも3層構成である請求項1、2又は5のいずれかに記
    載の熱収縮性積層フィルム。
  7. 【請求項7】ガスバリア性フィルム(a)が脂肪族ポリ
    アミド樹脂層/芳香族系ジアミン重合体樹脂層/脂肪族
    ポリアミド樹脂層の少なくとも3層構成である請求項
    1、2又は5のいずれかに記載の熱収縮性積層フィル
    ム。
  8. 【請求項8】ヒートシール性フィルム(b)がポリプロ
    ピレン系樹脂の層を含んでなる請求項4又は5記載の熱
    収縮性積層フィルム。
  9. 【請求項9】ポリプロピレン系樹脂が、結晶性ポリプロ
    ピレン成分とプロピレン−αオレフィン共重合体とのブ
    ロック共重合体である請求項8記載の熱収縮性積層フィ
    ルム。
  10. 【請求項10】センターシーム可能な請求項1〜9のい
    ずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
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