JP2003159707A - 樹脂含浸装置 - Google Patents

樹脂含浸装置

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JP2003159707A
JP2003159707A JP2001362699A JP2001362699A JP2003159707A JP 2003159707 A JP2003159707 A JP 2003159707A JP 2001362699 A JP2001362699 A JP 2001362699A JP 2001362699 A JP2001362699 A JP 2001362699A JP 2003159707 A JP2003159707 A JP 2003159707A
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resin varnish
resin
viscosity
tank
varnish
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Masanori Iizuka
正則 飯塚
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表裏両面における樹脂分が均一なプリプレグを
製造する樹脂含浸装置を提供する。 【解決手段】樹脂ワニス供給装置から含浸槽内に温度、
粘度の管理された樹脂ワニスを供給し、前記含浸槽内の
樹脂ワニスに基材を浸漬する樹脂含浸装置において、前
記基材が邪魔板となり前記含浸槽内で樹脂ワニスが循環
しにくく停滞し易い箇所に、前記樹脂ワニスを循環させ
るらせん状の攪拌装置を設けた樹脂含浸装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表裏両面の樹脂分
が均一なプリプレグを製造するのに最適な樹脂含浸装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】金属張り積層板に使用するプリプレグ
は、図3に示すような樹脂含浸装置を用いて製造されて
いる。含浸槽1内へ樹脂ワニスの供給装置2から温度、
粘度の管理された樹脂ワニス3が供給され、図中A方向
からガラス布などの基材6が含浸槽1内へ送りこまれ
る。含浸槽1内へ送りこまれたガラス布などの基材6
は、含浸槽1内の樹脂ワニス3に浸漬されながら槽内ロ
ール4によってB方向へ搬送され、含浸槽1からB方向
へ送り出された基材6は、余分に付着された樹脂ワニス
分が塗布量制御装置5により欠き落とされて除去され、
次の工程において半硬化状態に乾燥処理されてプリプレ
グとなる。一般に樹脂ワニスの温度、粘度は、プリプレ
グの樹脂分に対する影響が大きいため、供給装置2から
供給される樹脂ワニス3は、所定の温度、粘度に管理さ
れて供給されている。また、含浸槽1内でもオーバーフ
ロー方式による液面コントロールや温度制御などが行わ
れ、含浸槽1内における樹脂ワニス3の粘度が均一とな
るように循環されている。
【0003】ところで、塗布量制御装置5により欠き落
とされた樹脂ワニス3は、含浸槽1まで流れ落ちる際
に、樹脂ワニス3中に含まれている溶剤分が揮発するた
め、含浸槽1内に供給される樹脂ワニス3よりも粘度の
高い樹脂ワニスとなる。このような樹脂含浸装置では、
含浸槽1に供給される樹脂ワニス3は、含浸槽1の下面
側に設けられている供給装置2の送液口7から行われる
ため、含浸槽1内の一部に樹脂ワニス3が循環しにくい
箇所、つまり樹脂ワニス3が停滞し易い箇所が発生す
る。例えば、図3に斜線で示したように、槽内ロール4
と接する側の基材6に囲まれた部分8(槽内ロール接触
側)は、基材6自体が邪魔板となるため、含浸槽1内を
樹脂ワニス3が循環しにくい箇所となる。しかし、この
部分8では、塗布量制御装置5から除去されてくる粘度
の高い樹脂ワニスは、循環・拡散性が悪いので、高粘度
の樹脂ワニスの停滞箇所となってしまうが、槽内ロール
非接触側の部分9では、温度、粘度の管理された樹脂ワ
ニス3が良好に循環でき、目標とする粘度の樹脂ワニス
状態を維持することができる。特開平08−22994
3号公報には、含浸槽内に基材が邪魔板となって形成さ
れる樹脂ワニスが循環しにくい箇所を解消する手段とし
て、温度、粘度の管理された補助用の樹脂ワニス供給装
置を付設した樹脂含浸装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように含浸槽1
内で基材6の表裏両面、つまり槽内ロール接触側と槽内
ロール非接触側において、含浸される樹脂ワニスの粘度
が異なると、表裏両面の樹脂分が異なるプリプレグとな
り、積層板とした場合、そり等が発生する原因になる。
このような現象は、特にフィラー入りワニスを使用した
場合に影響が大きく現れ、積層板の特性を悪化させてい
る。本発明は、このような事情に基づいてなされたもの
であり、含浸槽内の樹脂ワニスの粘度の安定化を図り、
表裏両面における樹脂分が均一なプリプレグを製造する
のに最適な樹脂含浸装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 [1]樹脂ワニス供給装置から含浸槽内に樹脂ワニスを
供給し、基材に前記樹脂ワニスを含浸する樹脂含浸装置
において、前記含浸槽内の前記樹脂ワニスが停滞し易い
箇所に攪拌装置を設けた樹脂含浸装置である。 [2]樹脂ワニス供給装置から含浸槽内に温度、粘度の
管理された樹脂ワニスを供給し、基材に前記樹脂ワニス
を含浸する樹脂含浸装置において、前記含浸槽内に前記
基材が邪魔板となって形成された樹脂ワニスが停滞し易
い箇所に、前記樹脂ワニスを循環させる攪拌装置を設け
た樹脂含浸装置である。 [3]前記項[2]において、樹脂ワニス供給装置から
含浸槽内に供給される温度、粘度の管理された樹脂ワニ
スの粘度(η1)mPa・sと、基材が邪魔板となって
形成された樹脂ワニスが停滞し易い箇所の樹脂ワニスの
粘度(η2)mPa・sの(η1)/(η2)が1.00
/0.95〜1.00/1.00であることを特徴とす
る。 [4]前記項[1]、[2]及び[3]のいずれかにお
いて、樹脂ワニスがフィラーを含む樹脂含浸装置であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、前記の攪拌装置
は含浸槽内の槽内ロールの上方に設置し、全体が液面か
ら下であっても良いし、1/2程度までなら液面上に出
ていても良い。また、基材幅よりも100mm以上長く
することが好ましい。更に、攪拌装置はらせん状である
ことが好ましく、その駆動は槽内ロールの軸からギアや
ベルト・プーリーにより取り出すことによって装置を簡
素化できる。
【0007】また、本発明において、樹脂ワニス供給装
置から含浸槽内に供給される温度、粘度の管理された樹
脂ワニスの粘度(η1)mPa・sと、基材が邪魔板と
なって形成された樹脂ワニスが停滞し易い箇所の樹脂ワ
ニスの粘度(η2)mPa・sの(η1)/(η2)が
1.00/0.95〜1.00/1.00であることが
好ましい。(η1)/(η2)が1.00/0.95未満
では槽内ロール接触側の粘度と槽内ロール非接触側の粘
度差が大きくなり、プリプレグにおける表裏両面の樹脂
分差が拡大する。また、(η1)/(η2)が1.00/
1.00の状態が含浸槽内の樹脂ワニスの均一化を図る
上で最も好ましい。
【0008】本発明によれば、基材が邪魔板となるた
め、含浸槽内で樹脂ワニスが循環しにくく停滞し易い箇
所に、塗布量制御装置により欠き落とされた粘度の高い
樹脂ワニスが滞留しないように、らせん状の攪拌装置に
よって槽内ロール非接触側に供給されている温度、粘度
の管理された樹脂ワニスを強制的に循環させることがで
きる。これによって、含浸槽内の樹脂ワニスの均一化を
図り、プリプレグにおける表裏両面の樹脂分差の発生を
防止する。
【0009】[実施例]以下、本発明を実施例により詳
細に説明する。図1は、本発明の樹脂含浸装置を示す概
略構成図である。含浸槽1の下面に設けられた樹脂ワニ
ス供給装置2の送液口7から、温度、粘度の管理された
樹脂ワニス3が供給される。ガラス布などの基材6は、
図中A方向から含浸槽1内へ送りこまれて樹脂ワニス3
に浸漬されながら槽内ロール4によってB方向へと搬送
される。含浸槽1からB方向へ送り出された基材6は、
余分に付着された樹脂ワニス分を塗布量制御装置5によ
り欠き落とされて除去され、次の工程で半硬化状態に乾
燥処理される。本発明にあっては、槽内ロール4の上方
にらせん状の攪拌装置10が設けられている。このらせ
ん状の攪拌装置10は、含浸槽1の上面側で槽内ロール
4と接する側の基材6に囲まれる部分8、つまり槽内ロ
ール接触側の部分に、槽内ロール非接触側9から温度、
粘度の管理された樹脂ワニス3が廻り込むような流れで
強制的に循環するように構成されている。この部分8
は、上記するように、特に基材6が邪魔板となり、含浸
槽1内において樹脂ワニス3が循環しにくく停滞し易い
箇所であるため、塗布量制御装置5から滴下される高い
粘度の樹脂ワニスが停滞し易く、槽内ロール非接触側の
部分9と樹脂ワニス粘度差を生ずる。しかしながら、本
発明では、らせん状の攪拌装置10によって、槽内ロー
ル非接触側9から温度、粘度の管理された樹脂ワニス3
が強制的に循環されるので、含浸槽1内における樹脂ワ
ニスの粘度の安定化を図り、プリプレグにおける表裏面
の樹脂分差の発生を防止することができる。
【0010】次に、本発明者らによる本発明の樹脂含浸
装置と、従来の樹脂含浸装置による実験結果について説
明する。ブロム化エポキシ樹脂(エポキシ当量500、
平均分子量1000)100部(重量部、以下同じ)、
ジシアンジアミド3部、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール0.17部、エチレングリコールモノメチルエー
テル25部、水酸化アルミニウム140部を混合して樹
脂ワニスを作製し、温度;30℃、粘度;300mPa
・sになるようにメチルエチルケトンを加えて調整管理
されたフィラー入りエポキシ樹脂ワニスを使用し、図1
に示した本発明の樹脂含浸装置によりプリプレグを作製
した。なお、粘度の測定には、B型粘度計(株式会社東
京計器製造所製、型式BL)を用いた。また、測定条件
は、No.2ローターを用い、30rpmにて測定した。
【0011】また、本実施例と同じ樹脂ワニスを使用
し、比較例として図3に示した従来の樹脂含浸装置によ
りプリプレグを作製した。両装置により、プリプレグを
連続的に製造している際の経過時間毎に、含浸槽1内の
樹脂ワニスの粘度変化を測定した。測定結果を表1に示
す。なお、単位はmPa・sである。
【0012】
【表1】表 1
【0013】表1の結果によれば、本発明の樹脂含浸装
置では、基材6が邪魔板となり、含浸槽1内で樹脂ワニ
スが循環しにくく停滞し易い箇所(図示の部分8)に
も、温度、粘度の管理された樹脂ワニス3が強制的に循
環され、含浸槽1内で樹脂ワニスが均一に循環している
ことが判明した。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
塗布量制御装置により欠き落とされた高い粘度の樹脂ワ
ニスが滴下しても、含浸槽内の一箇所に滞留することが
なくなり、含浸槽内の樹脂ワニスの循環が均一となり、
樹脂ワニスの粘度の安定化が図れる。このため、プリプ
レグの表裏両面の樹脂分差を少なくでき、積層板のそり
等を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の樹脂含浸装置を示す概略構成図であ
る。
【図2】 らせん状の攪拌装置を示す概略構成図であ
る。
【図3】 従来の樹脂含浸装置を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1…含浸槽、2…樹脂ワニス供給装置、3…樹脂ワニ
ス、4…槽内ロール、5…塗布量制御装置、6…基材、
7…送液口、8…槽内ロール接 触側、9…槽内ロール
非接触側、10…らせん状の攪拌装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂ワニス供給装置から含浸槽内に樹脂ワ
    ニスを供給し、基材に前記樹脂ワニスを含浸する樹脂含
    浸装置において、前記含浸槽内の前記樹脂ワニスが停滞
    し易い箇所に攪拌装置を設けたことを特徴とする樹脂含
    浸装置。
  2. 【請求項2】樹脂ワニス供給装置から含浸槽内に温度、
    粘度の管理された樹脂ワニスを供給し、基材に前記樹脂
    ワニスを含浸する樹脂含浸装置において、前記含浸槽内
    に前記基材が邪魔板となって形成された樹脂ワニスが停
    滞し易い箇所に、前記樹脂ワニスを循環させる攪拌装置
    を設けたことを特徴とする樹脂含浸装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、樹脂ワニス供給装置か
    ら含浸槽内に供給される温度、粘度の管理された樹脂ワ
    ニスの粘度(η1)mPa・sと、基材が邪魔板となっ
    て形成された樹脂ワニスが停滞し易い箇所の樹脂ワニス
    の粘度(η2)mPa・sの(η1)/(η2)が1.0
    0/0.95〜1.00/1.00であることを特徴と
    する樹脂含浸装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2及び3のいずれかにおいて、
    樹脂ワニスがフィラーを含むことを特徴とする樹脂含浸
    装置。
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