JP2003156915A - 多色画像形成装置 - Google Patents

多色画像形成装置

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JP2003156915A
JP2003156915A JP2001357937A JP2001357937A JP2003156915A JP 2003156915 A JP2003156915 A JP 2003156915A JP 2001357937 A JP2001357937 A JP 2001357937A JP 2001357937 A JP2001357937 A JP 2001357937A JP 2003156915 A JP2003156915 A JP 2003156915A
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image
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roller
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JP2001357937A
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English (en)
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Yasuyuki Ishiguro
康之 石黒
Takahiko Kimura
登彦 木村
Toshio Nishino
俊夫 西野
Takeshi Wakabayashi
雄 若林
Hisashi Kunihiro
久志 國廣
Hiroshi Kubota
宏 久保田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単色画像形成時とフルカラー画像形成時とに発
生する最上流側の第1の画像形成ステーションでのトナ
ーによる最終画像濃度差を解消できるダンデム式の画像
形成装置を提供する。 【解決手段】感光体ドラム3を備えた第1〜第4の画像
形成ステーションと、記録媒体を搬送する転写搬送用ベ
ルトとを具備し、単色画像形成時に最上流側の第1の画
像形成ステーションのみを使用し、残る第2〜第4の画
像形成ステーションの感光体ドラムに対し転写搬送用ベ
ルトを退避させるようにした画像形成装置を前提とす
る。最上流側の画像形成ステーションにおいて、感光体
ドラムと現像ローラとの間に挿入した円錐コロ91,91を
フルカラー画像形成時に退避させて感光体ドラムと現像
ローラ52との間の現像ギャップを単色画像形成時よりも
狭めるように変更する一方、単色画像形成時に各円錐コ
ロを進行させて現像ギャップをフルカラー画像形成時よ
りも拡げるように変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、最上流側の画像形
成ステーション以外の残る他の画像形成ステーションに
対し転写材搬送ベルトを退避させることによって単色画
像形成を行えるようにした多色画像形成装置に関し、詳
しくは、単色画像形成時と多色画像形成時との双方間で
発生する最上流側の画像形成ステーションでの現像剤に
よる画像濃度差を解消する対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年より、カラータイプの画像形成装置
のコンパクト化、および画像処理速度を向上させる上
で、色相の数に対応する複数の感光体を用いて、用紙搬
送行程は1度であるにもかかわらず、カラー画像形成お
よびモノクロ画像形成を可能とするタンデム方式を用い
た多色画像形成装置が広く開発されている。
【0003】ところで、このようなタンデム方式の多色
画像形成装置では、複数の感光体で形成された色相の異
なる画像情報を記録用紙などの転写材に対し1回の搬送
行程で転写するため、転写材搬送ベルトが用いられてい
ると共に、この転写材搬送ベルトに対し複数の感光体が
接触することになる。このため、各色相別に転写された
未定着の現像剤が、隣接する他の感光体の電位によって
汚染され、感光体の周囲に配置された現像層に回収され
て、混色現象を起こし、画像形成時に色相が合わないと
いう現象が発生していた。
【0004】しかも、最上流側の画像形成ステーション
での感光体の色相から最下流側の画像形成ステーション
での感光体の色相までに転写された画像情報のうちの未
定着の現像剤が、他の感光体に奪われるといった逆転写
現象を招き、これによって画像品位が低下していた。
【0005】その場合、転写材搬送ベルトを保持する搬
送ベルトユニットを回動させることによって、単色によ
る画像形成時(モノクロ画像形成時)に、転写材の搬送
方向上流側から下流側に亘って配された各画像形成ステ
ーションのうちの最上流側に位置する画像形成ステーシ
ョン(感光体)のみを使用し、残る他の画像形成ステー
ションに対しそれぞれ感光体が近接または接触しないよ
うに転写材搬送ベルトを退避させるような手法が採られ
ている。
【0006】しかしながら、上述の手法においても、す
べての画像形成ステーションを使用する多色画像形成時
には、転写材搬送ベルトに対し複数の感光体が接触する
ため、最上流側の画像形成ステーションにおいて転写さ
れた未定着の現像剤が下流側の画像形成ステーションの
感光体によって奪われることに変わりがなく、逆転写現
象によって画像品位の低下が余儀なくされていた。
【0007】そこで、例えば特開平9−319179号
公報に開示されるように、タンデム方式の多色画像形成
装置において、すべての画像形成ステーションを使用す
る多色画像形成時には、上流側の画像形成ステーション
における現像装置の供給量を多めに設定し、現像ローラ
より感光体に付着する現像剤の付着量を増加させて、多
色画像形成時の画像品位を向上させることが行われてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最上流位置
の画像形成ステーション以外のベルトループを離間する
構成とした多色画像形成装置においては、多色画像形成
時と、最上流側の画像形成ステーションのみが関与する
単色画像形成時とでは画像形成条件が異なり、最上流側
の画像形成ステーションの現像装置での現像剤の色につ
いて画像濃度差が発生することがある。これは、単色画
像形成に対して独立したプロセスコントロールを行わ
ず、多色画像形成に対して設定したプロセスコントロー
ルを、単色画像形成時にも共用するために発生するもの
である。すなわち、多色画像形成時には最上流側の画像
形成ステーションにおいて現像剤を逆転写現象を見越し
て多めに供給しているが、単色画像形成時にもこのプロ
セス条件をそのまま使用すると、最上流側の画像形成ス
テーションを除く残る他の画像形成ステーションが待避
していることにより逆転写現象が回避された結果、単色
画像形成時の現像剤としては多すぎることになる。
【0009】このため、単色画像形成時と多色画像形成
時との双方間において、最上流側の画像形成ステーショ
ンでの現像剤による最終画像濃度に差が生じることが否
めず、その対策が切望されていた。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、単色画像形成時と多
色画像形成時との双方間において発生する最上流側の画
像形成ステーションでの現像剤による最終画像濃度差を
解消することができるタンデム方式の多色画像形成装置
を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、感光体を中心とし、この感光体に現像
ローラを対向させてなる現像装置をそれぞれ備えた複数
の画像形成ステーションと、画像形成される転写材を搬
送する転写材搬送ベルトとを具備し、多色による画像形
成時に、転写材の搬送方向上流側から下流側に亘って配
されたすべての画像形成ステーションを使用し、各画像
形成ステーションごとに現像された現像剤像を転写材搬
送ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせることによ
って、すべての画像形成ステーションによる多色画像形
成を行う一方、単色による画像形成時に、最上流側に位
置する画像形成ステーションのみを使用し、残る他の画
像形成ステーションに対し転写材搬送ベルトを退避させ
ることによって、最上流側の画像形成ステーションによ
る単色画像形成を行うようにした多色画像形成装置を前
提とする。そして、上記最上流側の画像形成ステーショ
ンの現像装置に、多色画像形成時と単色画像形成時と
で、感光体に対する現像剤の付着量を増減させるよう
に、その感光体に対する現像ローラの対向間隔を変更す
る変更手段を設ける。さらに、上記変更手段を、単色画
像形成時における感光体上の静電潜像への現像剤付着量
を多色画像形成時における感光体上の静電潜像への現像
剤付着量よりも減少させる方向に、現像ローラと感光体
との間の対向間隔を変更するようにしている。
【0012】この特定事項により、逆転写現象を考慮す
べき多色画像形成時と、考慮しなくてもよい単色画像形
成時とで、現像ローラと感光体との間の対向間隔を変更
することで、感光体上に形成した静電潜像に対し供給
(転移)される現像剤の供給量が調整され、多色画像形
成時と単色画像形成時とで異なる現像剤量(転写材に最
終的に転写される現像剤量)が最適なものとなる。この
ため、多色画像形成時にすべての画像形成ステーション
が関与するために最上流側の画像形成ステーションにお
いて現像剤の逆転写現象を見越して得られた最終的な画
像濃度、単色画像形成時に最上流側の画像形成ステーシ
ョンのみが関与して得られる最終画像濃度との差が解消
され、多色画像および単色画像の画質向上を図ることが
可能となる。
【0013】特に、変更手段による具体的な方向性を示
すものとして、以下の構成が掲げられる。
【0014】つまり、変更手段によって、多色画像形成
時に感光体と現像ローラとの対向間隔を単色画像形成時
よりも狭めるように変更するか、または単色画像形成時
に感光体と現像ローラとの対向間隔を多色画像形成時よ
りも拡げるように変更している。
【0015】この特定事項により、感光体と現像ローラ
との対向間隔が狭まると、感光体への現像剤の転移量が
増加するので、最終画像濃度が高まる方向となる。これ
に対し、対向間隔が拡がると、感光体への現像剤の転移
量が減少するので、最終画像濃度が低くなる方向とな
る。従って、最上流側の画像形成ステーションにおいて
画像形成モードに応じて感光体と現像ローラとの対向間
隔の変更を行うと、多色画像形成時に最上流側の画像形
成ステーションにおいて得られる最終画像濃度と、単色
画像形成時に最上流側の画像形成ステーションのみが関
与して得られる最終画像濃度との間に発生する濃度差が
解消され、単色画像の画質向上を図ることが可能とな
る。
【0016】特に、感光体と現像ローラとの間の対向間
隔を調整するための具体的方法を示すものとして、以下
の構成が掲げられる。
【0017】つまり、変更手段に、感光体と現像ローラ
との対向間隔の間にその軸線方向に進退可能に挿入され
る円錐形状のローラと、このローラを感光体と現像ロー
ラとの対向間隔の間において進退移動させる進退移動手
段とを設け、多色画像形成時と単色画像形成時とで円錐
形状ローラの挿入量を調整している。
【0018】この特定事項により、感光体と現像ローラ
との間の対向間隔を調整することによって、感光体上の
静電潜像への現像剤の転移率が変化することになる。従
って、感光体と現像ローラとの対向間隔の調整によって
最終画像濃度を変化させることが可能となり、多色画像
形成時に転写材搬送ベルトの最上流側の画像形成ステー
ションにおいて得られた現像剤の最終画像濃度と、最上
流側の画像形成ステーションのみが関与する単色画像形
成時に得られた現像剤の最終画像濃度との間に発生する
濃度差が解消され、単色画像の画質向上を図ることが可
能となる。
【0019】特に、感光体と現像ローラとの対向間隔を
調整するための具体的な方向性を示すものとして、以下
の構成が掲げられる。
【0020】つまり、変更手段を、多色画像形成時にロ
ーラを退避させることによって感光体と現像ローラとの
対向間隔を狭める一方、単色画像形成時にローラを進行
させることによって感光体と現像ローラとの間の対向間
隔を拡げるようにしている。
【0021】この特定事項により、円錐形状のローラが
退避して感光体と現像ローラとの対向間隔が狭まると、
感光体への現像剤の転移量が増加するので、最終画像濃
度が高まる方向となる。一方、ローラが進行して感光体
と現像ローラとの対向間隔が拡がると、感光体への現像
剤の転移量が減少するので、最終画像濃度が低くなる方
向となる。
【0022】従って、最上流側の画像形成ステーション
に関し、画像形成モードに応じて感光体と現像ローラと
の対向間隔の変更を行うと、多色画像形成時に最上流側
の画像形成ステーションにおいて得られる現像剤の最終
画像濃度と、最上流側の画像形成ステーションのみが関
与する単色画像形成時に得られた現像剤の最終画像濃度
との間に発生する濃度差が解消され、単色画像の画質向
上を図ることが可能となる。
【0023】また、感光体と現像ローラとの対向間隔を
調整するための他の具体的な手法を示すものとして、以
下の構成が掲げられる。
【0024】つまり、変更手段に、感光体と対向する現
像ローラの両軸端に回動自在に設けられ、かつ外縁部が
感光体に対し接触する鍔状の突当部材と、この突当部材
を現像ローラの両軸端に対し回動させる回動手段とを設
ける。そして、上記突当部材を、現像ローラの両軸端に
対する回動に伴い現像ローラと感光体との間の対向間隔
を変更させるように、中心から外縁部までの寸法を連続
的に変化させた渦巻き形状としている。
【0025】この特定事項により、感光体と現像ローラ
との対向間隔を調整することによって、感光体上の静電
潜像への現像剤の転移率が変化することになる。従っ
て、感光体と現像ローラとの対向間隔の調整によって最
終画像濃度を変化させることが可能となり、多色画像形
成時に最上流側の画像形成ステーションにおいて得られ
た現像剤の最終画像濃度と、最上流側の画像形成ステー
ションのみが関与する単色画像形成時に得られた現像剤
の最終画像濃度との間に発生する濃度差が解消され、単
色画像の画質向上を図ることが可能となる。
【0026】特に、感光体と現像ローラとの対向間隔を
調整するための具体的な手法を示すものとして、以下の
構成が掲げられる。
【0027】つまり、突当部材を、現像ローラの両軸端
に対して正逆いずれかの方向へ回動させることによって
感光体と現像ローラとの間の対向間隔の大小を調整し、
多色画像形成時に中心から外縁部までの寸法が大きい部
位を感光体に対し接触させる一方、単色画像形成時に中
心から外縁部までの寸法が小さい部位を感光体に対し接
触させるようにしている。
【0028】この特定事項により、感光体と現像ローラ
との間の対向間隔が突当部材によって調整されて、感光
体上の静電潜像への現像剤の転移率が変化することにな
る。このため、感光体と現像ローラとの対向間隔の調整
によって最終画像濃度を変化させることが可能となり、
多色画像形成時に最上流側の画像形成ステーションに関
して得られた現像剤の最終画像濃度と、最上流側の画像
形成ステーションのみが関与する単色画像形成時に得ら
れた現像剤の最終画像濃度との間に発生する濃度差が解
消され、単色画像の画質向上を図ることが可能となる。
【0029】ここで、最上流側の画像形成ステーション
の現像装置に使用される現像剤として、黒色の現像剤を
適用している場合には、多色画像形成時に黒色の現像剤
が現像剤像の最下層に転写されるので、他の色の現像剤
像に対する隠蔽効果またはマスキング効果の影響が最小
限となって色再現性を向上させることが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0031】<第1の実施の形態>図1は、本発明の第
1の実施形態に係わる画像形成装置の要部を示し、この
画像形成装置X内には、転写搬送ベルト機構1が設けら
れている。この転写搬送ベルト機構1は、その一側(図
1では左側)に回動自在に支持された駆動ローラ11
と、他側(図1では右側)に回動自在に支持された従動
ローラ12と、この両ローラ11,12間に張架され、
図1中に示す矢印Z方向に駆動する転写材搬送ベルトと
しての無端の転写搬送ベルト13とを備え、この転写搬
送ベルト13の表面上に転写材としての記録媒体Pを静
電吸着させることによって、レジストローラ10,10
から供給される記録媒体Pを他側(上流側)から一側
(下流側)に搬送するようになされている。転写紙搬ベ
ルト機構1の記録媒体P搬送方向下流側(図1では左
側)には定着装置2が設けられ、この定着装置2によっ
て、記録媒体Pに転写形成されたトナー像を記録媒体P
上に定着させることが行われる。定着装置2は、定着部
材としての熱ヒートローラ21と、加圧ローラ22とを
上下に備え、転写紙搬ベルト機構1(転写搬送ベルト1
3)上を搬送された記録媒体Pを熱ヒートローラ21と
加圧ローラ22との間のニップを介して通過させるよう
にしている。
【0032】また、転写搬送ベルト機構1の上方には、
第1の画像形成ステーションS1、第2の画像形成ステ
ーションS2、第3の画像形成ステーションS3および
第4の画像形成ステーションS4がそれぞれ転写搬送ベ
ルト13に近接して記録媒体搬送経路上流側(図1では
右側)から順に所定間隔置きに並設されている。この場
合、転写搬送ベルト13上の記録媒体Pは、第1の画像
形成ステーションS1、第2の画像形成ステーションS
2、第3の画像形成ステーションS3及び第4の画像形
成ステーションS4に順次搬送されることになる。
【0033】各画像形成ステーションS1〜S4は、実
質的に同一構成となり、図1に示す矢印F方向にそれぞ
れ回転する感光体としての感光体ドラム3を具備してい
る。この各感光体ドラム3の周囲には、各感光体ドラム
3を帯電し、各感光体ドラム3の外周面上に静電潜像を
形成する帯電器4と、感光体ドラム3の外周面上に形成
された静電潜像を粉体としてのトナーにより可視像に現
像する現像装置5と、感光体ドラム3の外周面上に現像
されたトナー像(可視像)を記録媒体Pに転写する転写
用放電器6と、感光体ドラム3の外周面上に残留するト
ナーを除去するクリーニング装置7とが感光体ドラム3
の回転方向(矢印F方向)に沿って順次設けられてい
る。
【0034】また、各感光体ドラム3の上方には、露光
手段8が設けられている。この露光手段8は、書き込み
手段であり、画像情報に基づいて、たとえばレーザーな
どの光によって、帯電している感光体ドラム3の表面上
に画像を書き込む。これによって、感光体ドラム3上に
静電潜像が形成される。
【0035】上記転写搬送ベルト13の搬送方向最上流
側に位置する第1の画像形成ステーションS1の露光手
段8にはカラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信
号が入力され、次の第2の画像形成ステーションS2の
露光手段8にはカラー原稿画像のイエロー色成分像に対
応する画素信号が入力され、さらに次の第3の画像形成
ステーションS3の露光手段8にはカラー原稿画像のマ
ゼンタ色成分像に対応する画素信号が入力され、最下流
側に位置する第4の画像形成ステーションS4の露光手
段8にはカラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画
素信号が入力されるようになされている。これにより、
色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各感光
体ドラム3の外周面上に形成される。
【0036】第1の画像形成ステーションS1の現像装
置5には黒色のトナーが収容され、第2の画像形成ステ
ーションS2の現像装置5にはイエロー色のトナーが収
容され、第3の画像形成ステーションS3の現像装置5
にはマゼンタ色のトナーが収容され、さらに、第4の画
像形成ステーションS4の現像装置5にはシアン色のト
ナーが収容されている。各感光体ドラム3の外周面上の
静電潜像は、これら各色のトナーにより可視像に現像さ
れ、これにより、原稿画像情報が各色のトナーによって
トナー像として再現されるようになっている。
【0037】第1の画像形成ステーションS1と転写搬
送ベルト13との間には記録媒体吸着用帯電器15が設
けられている。この記録媒体吸着用帯電器15は、転写
搬送用ベルト13の表面を帯電するものであり、画像形
成装置Xの下部に設けられた給紙カセット19から給紙
機構(図示せず)によって供給された記録媒体Pを転写
搬送用ベルト13上に確実に吸着させることによって、
第1の画像形成ステーションS1から第4の画像形成ス
テーションS4までの間で記録媒体Pをズレさせずに搬
送するようにしている。
【0038】一方、第4の画像形成ステーションS4と
定着装置2との間には、除電用放電器16が駆動ローラ
11のほぼ真上に位置して設けられている。この除電用
放電器16には、転写搬送用ベルト13に静電吸着され
ている記録媒体Pを転写搬送用ベルト13から分離する
ための交流電流が印加されている。
【0039】そして、記録媒体Pは、図示しない給紙カ
セットから送り出されて給紙機構の記録媒体搬送経路の
ガイド内に供給されると、その記録媒体Pの先端部分が
センサ(図示せず)により検知され、このセンサから出
力される検知信号に基づいて一対のレジストローラ1
0,10により一旦停止される。そして、記録媒体P
は、各画像形成ステーションS1〜S4とタイミングを
とって、図1の矢印Z方向に回転している転写搬送ベル
ト13上に受け渡される。このとき、転写搬送ベルト1
3には記録媒体吸着用帯電器15による所定の帯電が施
されているため、記録媒体Pは、各画像形成ステーショ
ンS1〜S4を通過する間、安定して搬送供給される。
【0040】各画像形成ステーションS1〜S4におい
ては、各色のトナー像がそれぞれ形成され、転写搬送ベ
ルト13により静電吸着されて搬送される記録媒体Pの
支持面上で各画像形成ステーションS1〜S4のトナー
像が重ね合わされて画像が転写される。そして、第4の
画像形成ステーションS4による画像の転写が完了する
と、記録媒体Pは、その先端部分から順次陰電用放電器
16により転写搬送ベルト13上から剥離され、定着装
置2へと導かれる。この定着装置2においてトナー画像
が定着された記録媒体Pは、図示しない排出ローラによ
り画像形成装置X外に排出される。
【0041】また、上記画像形成装置Xは、上述の如く
第1〜第4の画像形成ステーションS1〜S4のすべて
の感光体ドラム3,…を転写搬送用ベルト13上の記録
媒体Pに対し順に接触させて画像を転写する多色画像形
成と、最上流側の第1の画像形成ステーションS1の感
光体ドラム3のみを転写搬送用ベルト13上の記録媒体
Pに対し接触させて画像を転写する単色画像形成とが選
択的に行えるようになっている。具体的には、画像形成
装置Xのスタートスイッチ(図示せず)をON操作した
際に、単色画像形成(モノクロ画像形成)が要求されて
いると、図2に示すように、最上流側の第1の画像形成
ステーションS1の感光体ドラム3のみを使用し、残る
第2〜第4の画像形成ステーションS2〜S4の各感光
体ドラム3に対し転写搬送用ベルト13を退避(非接
触)させることによって、第1の画像形成ステーション
S1の感光体ドラム3のみによる単色画像形成を行える
ようにしている。一方、画像形成装置Xのスタートスイ
ッチをON操作した際に、多色画像形成(フルカラー画
像形成)が要求されていると、図3に示すように、第1
〜第4の画像形成ステーションS1〜S4のすべての感
光体ドラム3,…を使用し、この各画像形成ステーショ
ンS1〜S4の各感光体ドラム3に対し転写搬送用ベル
ト13を接触させることによって、第1〜第4の画像形
成ステーションS1〜S4の各感光体ドラム3による多
色画像形成を行えるようにしている。
【0042】上記各画像形成ステーションS1〜S4の
現像装置5は、一成分現像方式のものであり、図4に示
すように、トナー収容部51からのトナーを現像ローラ
52に供給する供給ローラ53と、現像ローラ52に圧
接して現像ローラ52の回転で感光体ドラム3との対向
部である現像領域に搬送される現像ローラ52上のトナ
ー層の厚みを均一にするブレード54とを備えている。
【0043】上記現像ローラ52は、感光体ドラム3表
面と所定間隙をおいて対向して非接触現像を行うもので
あり、図4に示す矢印方向(反時計方向)に回転駆動さ
れている。また、現像ローラ52には適当な現像バイア
ス電圧、例えば直流、交流、直流重畳の交流、パルス電
圧などが印加される。この場合、非接触現像におけるト
ナー飛翔を安定させるには、交番成分を有する電圧(交
流、直流重畳の交流、又は、パルス電圧など)が印加さ
れる。
【0044】上記供給ローラ53は、表面近傍の内部に
トナーを保持でき、かつ、少なくとも表面の材質が、現
像ローラ52と接触してトナーと現像ローラ52に所望
の摩擦帯電を与えることのできるようなものが採用され
ている。また、摩擦帯電におけるカウンターチャージが
蓄積されない程度の抵抗値、例えば1×106Ωcm以
下の抵抗値を有するものが好ましい。例えば、体積抵抗
約1×106Ωcmのカーボン練り込み発砲ポリウレタ
ンスポンジローラ等の弾性ローラや、多数のファーブラ
シが植設されたファーブラシローラ等が用いられる。そ
して、供給ローラ53の回転は、表面が現像ローラ52
との接触部Aにおいて現像ローラ52の表面と周速差を
有するように行う。供給ローラ53の回転方向は、図2
に示す例のように反時計方向でも良いし、時計方向でも
良い。また、供給ローラ53の芯金に上記現像ローラ5
2に印加するのと同様の電圧又は、供給ローラ53上の
帯電トナーが上記現像ローラ52側へ転移するような静
電気力をうける電位差を上記現像ローラ52との間に形
成するような電圧を印加しても良い。なお、供給ローラ
53と現像ローラ52の線速比や両ローラ53,52の
電位差は、現像ローラ52に供給するトナー量を左右す
る要因になるので、現像ローラ52上で所望のトナー付
着量が得られるように設定する。
【0045】上記ブレード54は所定の線圧で現像ロー
ラ52に当接するように配置されている。このブレード
54に電圧を印加することも可能であり、この印加電圧
も通過トナーの帯電量を左右する要因になる。また、ト
ナーの帯電量によって現像ローラ52表面への付着力が
異なることから、ブレード54を通過する現像ローラ5
2上での付着トナー量を左右する要因にもなる。
【0046】以上の構成において、トナー収容部51の
トナーは、供給ローラ53の表面に付着し、供給ローラ
53の回転によって供給ローラ53と現像ローラ52と
の接触部Aに向けて搬送される。一方、供給ローラ53
との接触部Aには、現像ローラ52の図4に示す矢印方
向(反時計方向)の回転により現像領域を通過した現像
ローラ52の表面部分も侵入してくる。
【0047】この接触部Aにおいて、供給ローラ53の
表面と現像ローラ52の表面とが相対速度差をもって移
動するので、現像領域通過時に感光体ドラム3表面に付
着せずに現像ローラ52表面に残留している非画像部の
残トナーは、供給ローラ53(例えばスポンジローラ
ー)により機械的、電気的に掻き取られ、また、現像ロ
ーラ52上の電荷も供給ローラ53による摩擦帯電によ
り一定化され、これにより、現像ローラ52の表面は初
期化される。そして、現像ローラ52とトナーと供給ロ
ーラ53との摩擦により、現像ローラ52の誘電体部に
所望のトナー帯電極性と逆極性の帯電(正規現像(P/
P)においては感光体電荷と同極性の帯電であり、反転
現像(N/P)においては感光体電荷と逆極性の帯電で
ある)を与え、現像ローラ52上にマイクロフィールド
(閉電界)が形成されるようになっている。
【0048】一方、供給ローラ53に付着しているトナ
ーは現像ローラ52と供給ローラ53間で摺察され、ほ
とんどが所望の極性(正規現像においては感光体電荷と
逆極性であり、反転現像においては感光体電荷と同極性
である)に帯電する。そして、供給ローラ53上の帯電
トナーは現像ローラ52上のマイクロフィールドの電界
により静電的に吸引され、現像ローラ52の表面に多層
に付着する。これにより、現像ローラ52は充分に帯電
したトナーを多層に担持した状態でこの接触部Aを出て
いく。
【0049】接触部Aを通過した現像ローラ52上のト
ナー層は、現像ローラ52上に当接しているブレード5
4で厚みを均一に摺擦され、供給ローラ53との接触部
Aにおける摺擦時のむらなどが解消される。そして、現
像ローラ52の回転で現像領域に搬送される。この現像
領域では、接触又は非接触現像法で最適な現像バイアス
が印加された現像ローラ52の表面と感光体ドラム3の
表面とがほぼ等速で移動しながら現像が行われる。この
現像領域では、現像ローラ52の導電体部が電極効果を
発揮して現像ローラ52上のトナーが感光体ドラム3に
付着し易い電界も形成されている。
【0050】そして、本発明の特徴部分として、図5お
よび図6に示すように、最上流側の画像形成ステーショ
ンS1の現像装置5は、多色画像形成時と単色画像形成
時とで、感光体ドラム3に対するトナーの付着量を増減
させるように、その感光体ドラム3に対する現像ローラ
52の対向間隔を変更する変更手段9を備えている。こ
の変更手段9は、感光体ドラム3と現像ローラ52との
対向間隔の間にその軸線方向両側から進退可能に挿入さ
れる円錐形状のローラとしての一対の円錐コロ91,9
1と、この各円錐コロ91を回動自在に支持する軸(図
示せず)に対しそれぞれラック・ピニオンギヤ(図示せ
ず)を介して駆動連結され、各円錐コロ91(軸)を感
光体ドラム3の表面と現像ローラ52の表面との対向間
隔の間(以下、現像ギャップDという)において進退移
動させる進退移動手段としてのステップモータ92,9
2(図6に表れる)とを備えている。この場合、円錐コ
ロ91,91に駆動連結したステップモータ92,92
は、同調しているものとする。
【0051】ここで、感光体ドラム1上に一定の潜像パ
ターンを形成し、これに現像ローラ52によって付着さ
せたトナー量を検出し、これが所望のトナー付着量にな
るように、感光体ドラム1表面と現像ローラー2表面と
の現像ギャップDを調整制御する例について説明する。
【0052】これは、現像ギャップDに応じて決定され
る現像効率を変化させることにより画像濃度を調整して
所望の画像濃度を補償するものである。感光体ドラム3
上に一定の潜像パターンを形成し、これに現像ローラ5
2によって付着させたトナー量を検出する技術として
は、従来公知のトナー補給制御のための検出用パターン
形成、現像、検出の技術を採用することができる。図6
中に符号Tで示すのが、潜像パターンを現像して得たト
ナーパターンであり、符号Taで示すのが、このトナー
パターンTからの反射光量を検出する光学センサーであ
る。この光学センサTa出力から演算により単位面積当
りのトナー付着量に関するデータを求めることができ
る。
【0053】そして、上記光学センサTaの検出値と基
準濃度に於ける値とを比較し、例えば検出値の方が薄い
と判断したときには、図示しない回路によりステップモ
ータ92をそれぞれ駆動して現像ギャップDが狭くなる
方向、すなわち外に向かう方向(図5および図6におい
て矢印Nで示す方向)に各円錐コロ91を所定量だけ移
動させる。これにより現像ギャップDが各円錐コロ91
の移動量に応じて所定量だけ狭くなる。この光学センサ
Taによる検出及び各円錐コロ91の移動による現像ギ
ャップDの調整を、光学センサTaの検出結果が基準濃
度に応じた値になるまで繰り返し行い、これにより、感
光体ドラム3上のトナー付着量を狙いのトナー付着量に
する。なお、光学センサTaによるトナー付着量の検出
は、一回のサンプリングでも良いし、数回のサンプリン
グ結果を平均しても良い。また、上記各円錐コロ91の
一度の移動量は、何度かフィードバックを繰り返して安
定した値になるように少なめに設定しておき、これによ
り、過剰移動をできるだけ避けるようにすることが望ま
しい。
【0054】以上は、検出値として光学センサTaによ
る感光体ドラム3上のトナー付着量のデータのみを用い
て現像ギャップDを調整制御するものであるが、これと
は異なり、検出値としてこのトナー付着量のデータに加
え、実際に現像ギャップDを測定したデータを用いて、
所望の感光体ドラム3上のトナー付着量を得ることがで
きる現像ギャップDの値を求めることにより、迅速に現
像ギャップ調整制御を行えるようにすることもできる。
これは、例えば図7に示すように、現像ギャップDと、
現像ローラ52上のトナー付着量に対する感光体ドラム
3上のトナー付着量である転移率との間に一定の関係が
あること(実験で明らかになっている)を利用したもの
である。
【0055】すなわち、この関係を今、関数fを用い
て、 〔転移率〕=f(〔現像ギャップ〕) と表わせるとすると、転移率の定義から、以下の式が成
立する。
【0056】〔ドラム上付着量〕=f(〔現像ギャッ
プ〕)×〔ローラー上付着量〕 この式からも明らかなように、関数fが予め判っていれ
ば、実際の現像ギャップD及び感光体ドラム3上の付着
量を検出すれば、そのときの実際の現像ローラ52上の
トナー付着量を演算によって求めることができる。そし
て、一旦、実際の現像ローラ52上のトナー付着量が求
まれば、これを用いた演算により所望する感光体ドラム
3上のトナー付着量のための狙いの転移率を求めること
ができ、更に、この狙いの転移率と上記関数fとを用い
た演算により、この狙いの転移率を得るための狙いの現
像ギャップDを求めることができる。従って、上記関数
fを予め実験で求めて演算式又はデータテーブルとして
用意しておけば、光学センサTaの検出値に基づく感光
体ドラム3上のトナー付着量のデータと、実際に現像ギ
ャップDを測定したデータとを用いて、所望の感光体ド
ラム3上のトナー付着量が得られる狙いの現像ギャップ
Dの値を、演算式又はデータテーブルにより求めること
ができる。そして、この狙いの現像ギャップDが得られ
るように、各円錐コロ51の挿入量を変更させればよ
い。
【0057】次に、図8を用いて、最上流の画像形成ス
テーションS1の感光体ドラム3の表面と現像ローラ5
2の表面との間の現像ギャップDの調整を行う上で必要
なステップモータ92,92の制御について説明する。
なお、図6中の18は、最上流側の画像形成ステーショ
ンS1の現像装置5、感光体ドラム3、各円錐コロ91
及び各ステップモータ92、現像ローラ52に現像バイ
アス電圧を供給する高圧電源、制御プログラム等が記憶
・格納されたROM、並びに制御に必要な情報等を一時
的に記憶・格納するRAMを伴った制御部である。
【0058】例えば、画像形成装置X本体の操作パネル
を介したオペレータによる画像形成命令(フルカラー画
像形成または単色画像形成の何れかを操作ボタンの押下
によって指示)、あるいは、画像形成装置Xに接続され
たパーソナルコンピュータ等の端末機を介したフルカラ
ー画像形成または単色画像形成の何れかの出力指示が画
像形成装置Xの制御部18へ入力される。この制御部1
8は、各ステップモータ92と接続され、制御部18へ
入力されたフルカラー画像形成または単色画像形成の何
れかの画像形成命令の内容にしたがって、各ステップモ
ータ92の回転方向を適宜選択して駆動する。即ち、制
御部18へフルカラー画像形成命令が入力された場合
は、感光体ドラム3に対する現像ローラ52の現像ギャ
ップDを単色画像形成時よりも狭めるべく各円錐コロ9
1を退避させるように各ステップモータ92の回転方向
を選択し、単色画像形成令が入力された場合は、感光体
ドラム3に対する現像ローラ52の現像ギャップDをフ
ルカラー画像形成時よりも拡げるべく各円錐コロ91を
進行させるように各ステップモータ92の回転方向を選
択する。
【0059】従って、本実施形態では、フルカラー画像
形成時に各円錐コロ91を退避させるように各ステップ
モータ92を回転させて、感光体ドラム3に対する現像
ローラ52の現像ギャップDを単色画像形成時よりも狭
めることで、感光体ドラム3へのトナーの転移量が増加
し、最終画像濃度が高められる一方、単色画像形成時に
各円錐コロ91を進行させるように各ステップモータ9
2を回転させて、感光体ドラム3に対する現像ローラ5
2の現像ギャップDをフルカラー画像形成時よりも拡げ
ることで、感光体ドラム3へのトナーの転移量が減少
し、最終画像濃度が低くなる。これにより、フルカラー
画像形成時および単色画像形成時には、感光体ドラム3
上に形成した静電潜像に対し供給(転移)されるトナー
の供給量が調整され、フルカラー画像形成時と単色画像
形成時とで異なるトナー量(記録媒体Pに最終的に転写
されるトナー量)が最適なものとなる。このため、多色
画像形成時にすべての画像形成ステーションS1〜S4
が関与するために最上流側の第1の画像形成ステーショ
ンS1においてトナーの逆転写現象を見越して得られた
最終的な画像濃度と、単色画像形成時に最上流側の第1
の画像形成ステーションS1のみが関与して得られる最
終画像濃度との差が解消され、多色画像および単色画像
の画質向上を図ることができる。
【0060】そして、最上流側の画像形成ステーション
S1の現像装置5に黒色のトナーが使用されているの
で、フルカラー画像形成時に黒色のトナーが転写搬送ベ
ルト13上のトナー像の最下層に転写されるので、第2
ないし第4の画像形成ステーションS2〜S4で転写さ
れた他の色のトナー像に対する隠蔽効果またはマスキン
グ効果の影響が最小限となり、色再現性を向上させるこ
とができる。
【0061】<第2の実施の形態>次に、本発明の第2
の実施形態を図9ないし図11に基づいて説明する。
【0062】本実施形態では、変更手段の構成を変更し
ている。なお、変更手段を除くその他の構成は、上記第
1の実施形態の場合と同じであり、同じ部分については
同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0063】すなわち、本例では、図9ないし図11に
示すように、変更手段9´は、現像ローラ52´の両軸
端部52a´に対し回動自在に支持されていると共にト
ナー収容部51に保持部材51aを介して回動自在に支
持された一対の螺旋形状の突当部材95,95と、現像
ローラ52´の両軸端部52a´の外方にそれぞれ設け
られ、互いに同調して正逆回転するステップモータ9
6,96と、この各ステップモータ96の出力(回転)
を上記各突当部材95に伝達する減速ギヤ機構57,9
7とを備えている。
【0064】上記各突当部材95は、段付部95aを境
界として位相によって中心から外径部までの寸法が連続
的に変化する螺旋形状をしており、感光体ドラム3の両
端部に外周部分(外縁部)が接触し、感光体ドラム3と
各突当部材95との間隔すなわち現像ギャップDを確保
するようになされている。また、この各突当部材95の
外径は、どの位置においても現像ローラ52´の外径よ
りも大きくなるように設定されている。更に、各突当部
材95は、それぞれの段付部95aの位置(位相)を互
いに同一とする状態で固定されるので、各突当部材95
の同一外径部分が感光体ドラム3に対向して接触し、現
像ローラ52´と感光体ドラム3との現像ギャップDが
一定に保持されている。そして、各突当部材95は、現
像ギャップDを変更する場合のみ必要に応じて何れの方
向へも回転することによって、現像ギャップDを増減調
整できるようになっている。
【0065】各減速ギヤ機構97は、突当部材95の外
面に固着された大径ギヤ97aと、この大径ギヤと噛合
し、ステップモータ96の出力軸96aに回転一体に連
結された小径ギヤ97bとを備えている。この場合、各
突当部材95には、通常時(画像形成動作中)に駆動力
が伝達されず、ステップモータ96及び減速ギヤ機構9
7の抵抗で非回転状態となっている。
【0066】そして、光学センサーTaの検出値と基準
濃度における値とを比較し、例えば検出値の方が薄いと
判断したときには、図示しない回路により各ステップモ
ータ96を駆動して現像ギャップDが狭くなる方向、す
なわち各突当部材95の外径が減少する方向に外各突当
部材95を所定角度だけ回転させる。これにより、現像
ギャップDが回転角度に応じて所定量だけ狭くなる。こ
の光学センサーTaによる検出及び各突当部材95の回
転による現像ギャップDの調整を、光学センサーTaの
検出結果が基準濃度に応じた値になるまで繰り返し、こ
れにより、感光体ドラム3上のトナー付着量を狙いのト
ナー付着量にする。なお、光学センサーTaによるトナ
ー付着量の検出は、一回のサンプリングでも良いし、数
回のサンプリング結果を平均しても良い。また、上記各
突当部材95の一度の回転角度は、何度かフィードバッ
クを繰り返して安定した値になるように少なめに設定し
ておき、これにより、回転角度が過剰となるのをできる
だけ避けるようにすることが望ましい。
【0067】以上は、検出値として光学センサーTaに
よる感光体ドラム3上のトナー付着量のデータのみを用
いて現像ギャップDを調整制御するものであるが、これ
とは異なり、検出値としてこのトナー付着量のデータに
加え、実際に現像ギャップDを測定したデータを用い
て、所望の感光体ドラム3上のトナー付着量を得ること
ができる現像ギャップDの値を求めることにより、迅速
に現像ギャップ調整制御を行えるようにすることも可能
である。即ち、制御部18へフルカラー画像形成命令が
入力された場合は、感光体ドラム3に対する現像ローラ
52´の現像ギャップDを単色画像形成時よりも狭める
べく各突当部材95の中心から外周部分までの距離を減
少させるようにステップモータ96の回転方向を選択
し、単色画像形成令が入力された場合は、感光体ドラム
3に対する現像ローラ52´の現像ギャップDをフルカ
ラー画像形成時よりも拡げるべく各突当部材95の中心
から外周部分までの距離を増大させるようにステップモ
ータ96の回転方向を選択する。
【0068】従って、本実施形態では、フルカラー画像
形成時に各突当部材95の中心から外周部分までの距離
を減少させるように各ステップモータ96を回転させ
て、感光体ドラム3に対する現像ローラ52´の現像ギ
ャップDを単色画像形成時よりも狭めることで、感光体
ドラム3へのトナーの転移量が増加し、最終画像濃度が
高められる一方、単色画像形成時に各突当部材95の中
心から外周部分までの距離を増大させるように各ステッ
プモータ96を回転させて、感光体ドラム3に対する現
像ローラ52´の現像ギャップDをフルカラー画像形成
時よりも拡げることで、感光体ドラム3へのトナーの転
移量が減少し、最終画像濃度が低くなる。これにより、
多色画像形成時および単色画像形成時には、感光体ドラ
ム3上に形成した静電潜像に対し供給(転移)されるト
ナーの供給量が調整され、フルカラー画像形成時と単色
画像形成時とで異なるトナー量(記録媒体Pに最終的に
転写されるトナー量)が最適なものとなる。このため、
多色画像形成時にすべての画像形成ステーションS1〜
S4が関与するために最上流側の第1の画像形成ステー
ションS1においてトナーの逆転写現象を見越して得ら
れた最終的な画像濃度と、単色画像形成時に最上流側の
第1の画像形成ステーションS1のみが関与して得られ
る最終画像濃度との差が解消され、多色画像および単色
画像の画質向上を同様に図ることができる。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。先ず、逆転写現象を考慮すべ
き多色画像形成時に感光体と現像ローラとの対向間隔を
狭めるように変更し、考慮しなくてもよい単色画像形成
時に感光体と現像ローラとの対向間隔を拡げるように変
更することで、感光体上の静電潜像に対する現像剤の供
給量を調整し、多色画像形成時と単色画像形成時とで異
なる現像剤量を最適なものにして最終画像濃度の差を解
消し、多色画像および単色画像の画質向上を図ることが
できる。
【0070】具体的には、感光体と現像ローラとの対向
間隔の間に挿入した円錐形状のローラを多色画像形成時
に退避させて感光体と現像ローラとの対向間隔を単色画
像形成時よりも狭める一方、単色画像形成時にローラを
進行させて感光体と現像ローラとの間の対向間隔を多色
画像形成時よりも拡げるように、多色画像形成時と単色
画像形成時とでローラの挿入量を調整することで、多色
画像形成時と単色画像形成時との最終画像濃度の差を解
消し、多色画像および単色画像の画質向上を図ることが
できる。
【0071】また、現像ローラ両軸端においてその中心
から外縁部までの寸法を連続的に変化させた渦巻き形状
の突当部材を多色画像形成時に中心から外縁部までの寸
法が大きい部位を感光体に対し接触させる一方、単色画
像形成時に突当部材の中心から外縁部までの寸法の小さ
い部位を感光体に対し接触させて、多色画像形成時と単
色画像形成時とで現像ローラと感光体との間の対向間隔
を変更させることで、多色画像形成時と単色画像形成時
との最終画像濃度の差を解消し、多色画像および単色画
像の画質向上を図ることができる。
【0072】さらに、最上流側の画像形成ステーション
の現像装置に黒色の現像剤を使用することで、多色画像
形成時に黒色の現像剤を現像剤像の最下層に転写し、他
の色の現像剤像に対する隠蔽効果またはマスキング効果
の影響を最小限にして色再現性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の
要部を正面から見た断面図である。
【図2】同じく単色画像形成時に転写搬送用ベルトを退
避させた状態を示す画像形成装置の要部断面図である。
【図3】同じくフルカラー画像形成時に転写搬送用ベル
トを復帰させた状態を示す画像形成装置の要部断面図で
ある。
【図4】同じく感光体ドラムと現像ローラとの間の現像
ギャップを説明する説明図である。
【図5】同じく変更手段の構成を説明する感光体ドラム
および現像ローラ付近の斜視図である。
【図6】同じく制御部による変更手段の制御を説明する
説明図である。
【図7】同じく現像ギャップに対するトナーの転移率の
特性を示す特性図である。
【図8】同じく現像ギャップに対する画像濃度の特性を
示す特性図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の
制御部による変更手段の制御を説明する説明図である。
【図10】同じく変更手段の構成を説明する現像ローラ
付近の断面図である。
【図11】同じく感光体ドラムと現像ローラとの間の現
像ギャップを説明する説明図である。
【符号の説明】
13 転写搬送用ベルト(転写材搬送ベルト) 3 感光体ドラム(感光体) 5 現像装置 52、52´ 現像ローラ 52a´ 軸端 9,9´ 変更手段 91 円錐コロ(ローラ) 92 ステップモータ(進退移動手段) 95 突当部材 96 ステップモータ(回動手段) D 現像ギャップ(対向間隔) S1〜S4 第1〜第4の画像形成ステーション P 記録媒体(転写材) X 画像形成装置(多色画像形成装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西野 俊夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 若林 雄 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 國廣 久志 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 久保田 宏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H030 AA06 AA07 AB02 AD07 BB33 BB44 BB53 BB63 2H077 BA07 DB25 GA13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体を中心とし、この感光体に現像ロ
    ーラを対向させてなる現像装置をそれぞれ備えた複数の
    画像形成ステーションと、画像形成される転写材を搬送
    する転写材搬送ベルトとを具備し、多色による画像形成
    時に、転写材の搬送方向上流側から下流側に亘って配さ
    れたすべての画像形成ステーションを使用し、各画像形
    成ステーションごとに現像された現像剤像を転写材搬送
    ベルトで搬送される転写材上に重ね合わせることによっ
    て、すべての画像形成ステーションによる多色画像形成
    を行う一方、単色による画像形成時に、最上流側に位置
    する画像形成ステーションのみを使用し、残る他の画像
    形成ステーションに対し転写材搬送ベルトを退避させる
    ことによって、最上流側の画像形成ステーションによる
    単色画像形成を行うようにした多色画像形成装置におい
    て、 上記最上流側の画像形成ステーションの現像装置は、多
    色画像形成時と単色画像形成時とで、感光体に対する現
    像剤の付着量を増減させるように、その感光体に対する
    現像ローラの対向間隔を変更する変更手段を備えてお
    り、 この変更手段は、単色画像形成時における感光体上の静
    電潜像への現像剤付着量を多色画像形成時における感光
    体上の静電潜像への現像剤付着量よりも減少させる方向
    に、現像ローラと感光体との間の対向間隔が変更される
    ようになされていることを特徴とする多色画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の多色画像形成装置
    において、 変更手段は、多色画像形成時には感光体と現像ローラと
    の対向間隔を単色画像形成時よりも狭めるように変更す
    るか、または単色画像形成時には感光体と現像ローラと
    の対向間隔を多色画像形成時よりも拡げるように変更し
    ていることを特徴とする多色画像形成装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2に記載の多
    色画像形成装置において、 変更手段は、感光体と現像ローラとの対向間隔の間にそ
    の軸線方向に進退可能に挿入される円錐形状のローラ
    と、このローラを感光体と現像ローラとの対向間隔の間
    において進退移動させる進退移動手段とを備え、多色画
    像形成時と単色画像形成時とで円錐形状ローラの挿入量
    を調整するようになされていることを特徴とする多色画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項3に記載の多色画像形成装置
    において、 変更手段は、多色画像形成時にはローラを退避させるこ
    とによって感光体と現像ローラとの対向間隔を狭めるよ
    うにしている一方、単色画像形成時にはローラを進行さ
    せることによって感光体と現像ローラとの間の対向間隔
    を拡げるようにしていることを特徴とする多色画像形成
    装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1または請求項2に記載の多
    色画像形成装置において、 変更手段は、感光体と対向する現像ローラの両軸端に回
    動自在に設けられ、かつ外縁部が感光体に対し接触する
    鍔状の突当部材と、この突当部材を現像ローラの両軸端
    に対し回動させる回動手段とを備えており、 上記突当部材は、現像ローラの両軸端に対する回動に伴
    い現像ローラと感光体との間の対向間隔を変更させるよ
    うに、中心から外縁部までの寸法が連続的に変化する渦
    巻き形状をなしていることを特徴とする多色画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 上記請求項6に記載の多色画像形成装置
    において、 突当部材は、現像ローラの両軸端に対して正逆いずれか
    の方向へ回動させることによって感光体と現像ローラと
    の間の対向間隔の大小が調整され、多色画像形成時には
    中心から外縁部までの寸法が大きい部位を感光体に対し
    接触させる一方、単色画像形成時には中心から外縁部ま
    での寸法が小さい部位を感光体に対し接触させるように
    なされていることを特徴とする多色画像形成装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1ないし請求項6のいずれか
    1つに記載の多色画像形成装置において、 最上流側の画像形成ステーションの現像装置に使用され
    る現像剤としては、黒色の現像剤が適用されていること
    を特徴とする多色画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010217840A (ja) * 2009-03-19 2010-09-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

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