JP2003156678A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2003156678A
JP2003156678A JP2001356492A JP2001356492A JP2003156678A JP 2003156678 A JP2003156678 A JP 2003156678A JP 2001356492 A JP2001356492 A JP 2001356492A JP 2001356492 A JP2001356492 A JP 2001356492A JP 2003156678 A JP2003156678 A JP 2003156678A
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timing
moving
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speed
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JP2001356492A
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Yoji Watanabe
洋二 渡辺
Kazuo Mikami
和生 三上
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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  • Focusing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影画面に対して、横方向から進入してくる
移動被写体の撮影時に、露光時の移動被写体位置をファ
インダで確認可能なカメラが求められている。 【解決手段】 撮像部100で所定時間間隔の第1のタ
イミングと第2のタイミングで被写体を撮像生成した画
像データを相関演算部103で相関演算を行い、相関演
算で求めたずれ量から速度検出部104と位置検出部1
05で、移動被写体の撮影画面内における移動速度と、
被写体の現在位置を検出し、その検出した移動被写体の
現在位置情報と被写体移動速度情報およびレリーズタイ
ムラグ情報に基づいて露光開始時点における被写体位置
を予測部106で予測し、その予測結果に基づいて、露
光時点での撮影画面内における被写体位置をファインダ
ー内にスーパーインポーズ表示するカメラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影画面の横方向
から撮影画面内に進入してくる移動被写体に対し、レリ
ーズタイミングにおける被写体位置をファインダ内に表
示する機能を有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】カメラから被写体迄の距離や撮影レンズ
のピントずれ量を検出し、撮影レンズの焦点調節を自動
的に行う、いわゆる自動焦点調節機構は、最近のカメラ
にとって必須の構成要件となっている。
【0003】また、移動被写体に対するピント合わせの
際に、異なる2時点における測距情報に基づいて被写体
の速度を検出し、レリーズタイムラグを考慮した実際の
露光時のピント位置を予測する、いわゆる動体予測機構
については特開昭60−214325号公報に開示さ
れ、実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
動体予測機能は、被写体がカメラに向かって来る場合、
または、遠ざかる場合には有効であるが、撮影画面を横
切るように移動する被写体に対しては何の効果も無い。
【0005】つまり、このような撮影画面の横から画面
内に進入してくる被写体を撮影する場合、撮影者は被写
体を撮影画面内で補足した後、最適な構図になった時点
でレリーズ釦を押し込むのが一般的であるが、カメラに
は必ずレリーズタイムラグがあるために、露光時には被
写体が最適な構図位置から移動しているということも珍
しくなく、最悪の場合にはできあがった写真を見ると被
写体が撮影画面からはみだしていることもあり得る。
【0006】本発明は、撮影画面に対して、横方向から
侵入してくる被写体の撮影時に、露光時の被写体位置を
ファインダで確認可能なカメラを提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のカメラは、撮影
画面外から該撮影画面内に進入してきた被写体を補足し
て、被写体の現在位置と移動速度を検出する移動速度検
出手段と、この移動速度検出手段で検出された現在位置
情報と移動速度情報に基づき、露光タイミングにおける
上記被写体位置を予測する予測手段と、上記予測手段の
予測結果に基づき、上記露光タイミングにおける上記被
写体の位置をファインダー内にスーパーインポーズ表示
する表示手段と、を具備することを特徴としている。
【0008】本発明のカメラは、計時手段と、上記計時
手段から出力される計時情報に応じて、第1のタイミン
グとその所定時間経過後の第2のタイミングにおいて撮
像動作を行う撮像手段と、上記第1のタイミングと第2
のタイミングそれぞれの画像データを記憶する第1記憶
手段および第2記憶手段と、上記第1記憶手段と第2の
記憶手段の2つの画像データの相関演算を行い、その結
果から両画像のずれ量を求める相関演算手段と、上記相
関演算手段で求めたずれ量から被写体の画面内における
移動速度を求める速度演算手段と、上記相関演算手段の
演算結果に基づき、被写体の現在位置を検出する位置検
出手段と、上記位置検出手段で検出した被写体の現在位
置情報と上記速度演算手段で求めた被写体移動速度情報
と、レリーズタイムラグ情報に基づいて露光開始時点に
おける被写体位置を予測する予測手段と、上記予測手段
の予測結果に基づいて、露光時点での撮影画面内におけ
る被写体位置をファインダー内にスーパーインポーズ表
示するスーパーインポーズ表示手段と、を具備すること
を特徴としている。
【0009】本発明のカメラは、計時手段と、撮影画面
内の複数のポイントにおいて、上記計時手段からの所定
時間毎のタイミング信号を受けて測距動作を繰り返す多
点測距手段と、上記多点測距手段の出力に基づいて、被
写体の画面内移動速度を検出する速度検出手段と、上記
速度検出手段で検出した移動速度情報とレリーズタイム
ラグ情報とに基づいて、露光タイミングにおける被写体
位置を予測する予測手段と、上記予測手段の予測結果に
基づいて、露光タイミングにおける被写体位置をファイ
ンダ内にスーパーインポーズ表示する表示手段と、を具
備することを特徴としている。
【0010】また、本発明のカメラは、計時手段と、上
記計時手段から出力される計時情報に応じて、第1のタ
イミングとその所定時間経過後の第2のタイミングにお
いて撮像動作を行う撮像手段と、上記撮像手段で第1の
タイミングと第2のタイミングそれぞれの画像データを
記憶する第1記憶手段および第2記憶手段と、上記第1
記憶手段と第2記憶手段の2つの画像データの相関演算
を行い、その相関演算結果から第1のタイミングと第2
のタイミングの両画像のずれ量を求める相関演算手段
と、上記相関演算手段で求めたずれ量から被写体の画面
内における移動速度を求める速度演算手段と、上記相関
演算手段の演算結果に基づき、被写体の現在位置を検出
する位置検出手段と、上記位置検出手段で検出した被写
体位置情報と上記速度演算手段で求めた被写体速度情報
と、レリーズタイムラグ情報に基づいて露光開始時点に
おける被写体位置を予測する予測手段と、上記相関演算
手段の2つの画像データから、上記被写体の輪郭部分を
抽出し、輪郭画像データを生成する輪郭抽出手段と、フ
ァインダで観察される光学像に重ねて、上記予測手段で
予測された露光時点での撮影画面内における被写体位置
に上記輪郭抽出手段で生成された輪郭画像データからの
画像をスーパーインポーズ表示するスーパーインボーズ
表示手段と、を具備することを特徴としている。
【0011】本発明のカメラは、撮影画面に対して、画
面を横切る方向から進入してくる移動被写体の撮影にお
いて、露光時の移動被写体位置を予測して、ファインダ
の観察光学像に重ねてスーパーインポーズさせて、撮影
露光時の撮影画面からのはみ出しを防止することが可能
となった。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る
カメラの全体構成を示すブロック図、図2は本発明に係
るカメラのポップアップユニットを説明するカメラ本体
の斜視図、図3は本発明に係るカメラにもちいる移動体
予測機能の第1の実施形態の構成を示すブロック図、図
4は本発明の第1の実施形態のカメラのファインダ内の
光学像に移動体被写体の移動位置を示す表示素子の配置
を説明する説明図、図5は本発明の第1の実施形態のカ
メラにおける移動体の進入例を説明する説明図、図6は
本発明の第1の実施形態のファインダに表示される移動
体と移動予測位置の表示を説明する説明図である。
【0013】最初に図2を用いて、本発明に係るカメラ
本体の構成について説明する。カメラ本体の上面中央部
分には、ポップアップユニット1が配置されている。こ
のポップアップユニット1の図中右側のカメラ本体上面
には、カメラの各種機能を駆動させる電源をオン/オフ
するパワースイッチ4が配置されている。前記ポップア
ップユニット1の図中左側のカメラ本体上面には、銀塩
撮影装置または電子撮像装置の動作開始を指示するレリ
ーズスイッチ6と、撮影モードを指定設定する撮影モー
ド設定手段としてのピクトボタン5とが配置されてい
る。
【0014】前記ポップアップユニット1の前面側に
は、電子撮像素子に被写体像を形成するための撮像光学
系の一部材2と、ストロボ光を透過させる発光パネル3
とが配置されており、カメラ本体からポップアップ可能
に取り付けられている。
【0015】なお、前記ポップアップユニット1は、前
記パワースイッチ4のオン動作に連動して、機械的にカ
メラ本体からポップアップするようになっている。
【0016】また、前記カメラ本体の正面には、銀塩撮
影用の撮影レンズ鏡筒20が配置されている。
【0017】このような外観構成のカメラ本体の内部の
構成について、図1を用いて説明する。なお、本発明に
係るカメラは、図2で説明したように、撮影レンズ鏡筒
20で取り込んだ被写体像を銀塩フィルムに露光する銀
塩撮影装置と、前記ポップアップユニット1の撮像光学
系の一部材2で取り込んだ被写体像を電子撮像素子で撮
像する電子撮像装置とを有するものである。
【0018】最初に、銀塩撮影装置に関わる部分につい
て説明する。被写体像を取り込み後述する銀塩フィルム
27に被写体像を結像させるための撮影レンズ鏡筒20
は、正レンズ21と負レンズ23で構成され、この正レ
ンズ21と負レンズ23の間に、絞り機構22が配置さ
れている。前記撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負
レンズ23は、ズーム・ピント駆動回路34によって駆
動制御され、前記絞り機構22は、絞り駆動回路35に
よって駆動制御がなされるようになっている。
【0019】前記正レンズ21と負レンズ23の光軸上
の前記負レンズ23の後方には、略中央部分がハーフミ
ラーとなっている可動ミラー24が設けられている。こ
の可動ミラー24の中央背面部分に、サブミラー25設
けられ、前記可動ミラー24の中央部分のハーフミラー
を透過した被写体光を図中下方に反射するように設けら
れている。
【0020】このサブミラー25の反射光軸方向側に
は、図中略垂直方向に2つの光学系からなる2像分離の
ためのセパレータ光学系29が配置されている。このセ
パレータ光学系29による被写体像の結像位置には、ラ
インセンサ30が配置されている。このラインセンサ3
0は、ラインセンサ駆動回路37に接続されている。
【0021】前記サブミラー25、セパレータ光学系2
9、及びラインセンサ30等によって、公知の位相差法
による焦点検出装置が構成されている。
【0022】前記ラインセンサ30は、後述するマイク
ロプロセッサで構成される制御回路(CPU)41から
の制御の基で、ラインセンサ駆動回路37により駆動制
御される。このライセンス30で生成された2像信号に
基づいて、CPU41で2像の間隔(正・負レンズ2
1,23のデフォーカス量に相当する)を求め、合焦位
置に撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23
を駆動させる駆動量データを演算する。
【0023】前記ラインセンサ駆動回路37を駆動させ
て演算生成された駆動量データを基に、前記ズーム・ピ
ント駆動回路34を駆動制御して、前記撮影レンズ鏡筒
20の正・負レンズ21、23を合焦位置へと位置変更
される。
【0024】このズーム・ピント駆動回路34には、既
知の電磁モータ、超音波モータ等の駆動源や、これらの
駆動源を制御するためのドライバ回路や、レンズの位置
を検出するためのエンコーダ装置等が含まれて構成され
たものである。
【0025】特に、レンズ位置を検出するためのエンコ
ーダは、レンズ位置に応じて被写体距離、および、ズー
ム焦点距離をそれぞれ独立して出力するエンコーダ装置
で、鏡枠の外表面に設けられた金属パターン上を接片ブ
ラシが摺動するタイプの接触式エンコーダである。ま
た、鏡枠の外表面に白黒パターンを配置し、その白黒パ
ターンをフォトリフレクタで検出する非接触式エンコー
ダを用いても良く、鏡枠の基準位置からの駆動量を測定
して絶対位置を検出する、所謂絶対距離エンコーダであ
っても良い。
【0026】前記可動ミラー24の反射光路上には、焦
点板31、ペンタプリズム32、及びファインダ接眼光
学系33が配置されている。前記撮影レンズ鏡筒20の
正レンズ21と負レンズ23で得られた被写体光は、可
動ミラー24で反射されて、焦点板31に結像される。
この焦点板31に結像された被写体像を前記ペンタプリ
ズム32とファインダ接眼光学系33を介して視認され
る。
【0027】前記可動ミラー24とサブミラー25は、
ミラー駆動回路36によって、前記撮影レンズ鏡筒20
の正レンズ21と負レンズ23の光軸上から退避駆動さ
れるようになっている。
【0028】前記撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と
負レンズ23の光軸の前記可動ミラー24の後方には、
シャッタ26と銀塩フィルム27が配置されるようにな
っている。
【0029】前記シャッタ26は、シャッタ駆動回路3
8によって所定秒時開閉して、前記被写体像を前記銀塩
フィルム27に露光させるものである。つまり、前記可
動ミラー24がミラー駆動回路36の駆動の基で、正負
レンズ21,23の光軸上から退避するために上昇し、
シャッタ26がシャッタ駆動回路38の駆動制御の基で
開放状態となると、銀塩フィルム27上に被写体像が形
成され露光される。
【0030】前記銀塩フィルム27は、被写体像が露光
されると、その露光済銀塩フィルム27の1コマ分を巻
き上げたり、または、銀塩フィルム27の全撮影コマが
撮影露光された際に巻き戻すフィルム駆動回路39によ
って、巻き上げ巻き戻し駆動される。
【0031】また、前記銀塩フィルム27には、磁気記
録層が設けられ、露光済コマの巻き上げ中に撮影日時や
撮影条件等の撮影情報を磁気信号として記録する磁気ヘ
ッド28と磁気ヘッド駆動回路40が設けられている。
【0032】前記ズーム・ピント駆動回路34、絞り駆
動回路35、ミラー駆動回路36、ラインセンサ駆動回
路37、シャッタ駆動回路38、フィルム駆動回路3
9、及び磁気ヘッド駆動回路40は、マイクロプロセッ
サで構成される制御回路(CPU)41にデータバス5
4で接続されている。
【0033】前記CPU41は、レリーズスイッチ6が
半押し状態となると前記ラインセンサ駆動回路37を駆
動制御して、前記ラインセンサ30の2像間の距離を演
算し、その距離データから前記ズーム・ピント駆動回路
34を駆動制御して、撮影レンズ鏡筒20の正レンズ2
1と負レンズ23の焦点調整を行う。
【0034】また、前記CPU41は、前記レリーズス
イッチ6が深押し状態となると、前記ミラー駆動回路3
6を駆動制御して、前記可動ミラー24を光軸上から退
避駆動させると共に、前記CPU41は、前記銀塩フィ
ルム27に設定されているフィルム感度を読み取る図示
していないフィルム感度読み取り手段で読み取ったフィ
ルム感度値と、後述する信号処理回路45で生成した被
写体画像信号から得た輝度値を基に、前記CPU41に
事前設定されている図示しないプログラム線図に基づき
適正絞り値とシャッタ秒時を求め、この求めた前記絞り
値で絞り駆動回路35を介して絞り機構22を駆動し、
前記シャッタ秒時で前記シャッタ駆動回路38を介して
シャッタ26を駆動させる。
【0035】さらに、前記CPU41は、前記銀塩フィ
ルム27の1コマの露光が完了すると、前記フィルム駆
動回路39を駆動させて、露光済コマを巻き上げると共
に、前記磁気ヘッド駆動回路40を駆動させて、前記磁
気ヘッド28を用いて、銀塩フィルム27の磁気記録層
に撮影情報を記録させる。
【0036】前記CPU41には、前記データバス54
を介して、スイッチ入力42と不揮発性メモリであるE
EPROM43が接続されている。
【0037】前記スイッチ入力42は、レリーズスイッ
チ6を半押し操作に連動してオンする第1レリーズスイ
ッチ、レリーズスイッチ6を深押し操作に連動してオン
する第2レリーズスイッチ、パワースイッチ4に連動す
るパワースイッチ、及び前記ピクトボタン5の操作に連
動してオンする各種撮影モードスイッチ等の複数のスイ
ッチから構成されている。このスイッチ入力42のいず
れかのスイッチ操作に基づく操作信号を生成し、CPU
41に供給される。
【0038】また、EEPROM43は、不揮発性の半
導体メモリで、工場においてカメラ個々のばらつきを抑
えて出荷するのに必要なカメラ毎の調整値が格納される
ようになっている。
【0039】次に、電子撮像について説明する。電子撮
像に含まれる撮像ユニット2Aは、前述したように被写
体像をICチップ15上に形成されたCMOSイメージ
ャ(以下、電子撮像素子と称する)上に結像させるため
の撮像レンズである正レンズ11、13、負レンズ2、
14を備え、この撮像レンズ中に、固定絞り12が配置
されている。これらは、前述の如くポップアップユニッ
ト1に内蔵されている。
【0040】前記ICチップ15の電子撮像素子に結像
された被写体像は、アナログ映像信号に変換され、さら
にICチップ15上に形成された不図示の制御回路によ
って、デジタル映像信号に変換されて、信号処理回路4
5の制御の基で前記デジタル映像信号が出力される。
【0041】この信号処理回路45は、内部にRISC
プロセッサ、カラープロセッサ、JPEGコアを含み、
ICチップ15から得られたデジタル映像信号の圧縮・
伸張処理、ホワイト・バランス処理、エッジ強調処理、
後述する電子ズーム処理、電子ズームされた画像と撮影
範囲枠との合成処理、及び図示していないLCDモニタ
に出力されるコンポジット信号(輝度信号、色差信号)
への変換処理等を行う。
【0042】この信号処理回路45は、データバス51
を介して、EPROM47、SRAM(スタティックR
AM)48、DRAM(ダイナミックRAM)49、及
びフラッシュメモリ50が接続されている。
【0043】前記EPROM47は、信号処理回路45
に含まれるプロセッサで処理されるプログラムが格納さ
れている。前記SRAM48とDRAM49は、画像処
理前の画像データや画像処理中の画像データを一時的に
記憶するメモリである。フラッシュメモリ50は、最終
的に確定された画像データを記憶する不揮発性のメモリ
で、カメラの電源がオフされても記憶内容が保存される
ようになっている。
【0044】前記電子撮像の撮影レンズ2、11、1
3、14で生成される撮像レンズの撮像画角が、銀塩撮
影の撮影レンズ21、23の最も短焦点(所謂ワイド
端)の撮像画角と略同一になっており、撮影レンズ2
1、23の焦点距離がズーム・ピント駆動回路34によ
って変更された場合には、前記信号処理回路45によっ
て電子画像を電気的に拡大(電子ズーム)することによっ
て、図示していないLCDモニタに表示される電子画像
と、銀塩フィルム27に記録される潜像の画角を略一致
させるようになっている。
【0045】次に、ストロボ発光ユニット3Aについて
説明する。前記ストロボ発光ユニット3Aは、トリガ回
路44から出力されるトリガ信号によって、発光管19
内に封止されているキセノンガスが励起されて発光し、
その光は、反射傘18で反射され、さらに発光パネル3
を通過して被写体に照射される。
【0046】前記トリガ回路44、発光管19、反射傘
18は、ポップアップユニット1に内蔵されており、発
光パネル3は、前述したように該ポップアップユニット
1の被写体側面に取り付けられている。なお、ストロボ
の発光画角は撮影レンズ21,23の最も短焦点(所謂
ワイド端)の画像画角と略同一になっている。
【0047】前記トリガ回路44は、ストロボ制御回路
46に接続されている。前記ストロボ回路46は、前記
CPU41からの制御の基で、図示していないストロボ
用メインコンデンサの充電処理及びトリガ回路44への
発光指示を制御するものである。
【0048】次に、本発明の特徴である撮影画面を横切
る移動被写体のスパーインポーズ機構について説明す
る。この移動被写体の速度検出は、前記電子撮像装置が
用いられるが詳細は後述する。
【0049】この電子撮像装置で求められた移動被写体
のスーパーインポーズ表示機構は、前記ペンタプリズム
32の第3反射面32aの外側に、CPU41からの制
御信号で発光表示を行うスーパーインポースLED8
(以下、単にLEDと称する)が配置されており、この
LED8に後述する被写体位置を指示するマーク(記
号)を発光表示させることで移動被写体位置を表示する
ものである。
【0050】前記ペンタプリスム32の第3反射面32
aは、ハーフミラーになっており、LED8との間に
は、凸レンズ面52aを含むプリズム52が配置されて
いる。したがって、撮影者は、ファインダ接眼光学系3
3、 ペンタプリズム32の第3反射面(ハーフミラ
ー)32a、プリズム52の凸レンズ面52aを介して
LED8の発光表示面を観察できるようになっている。
【0051】このLED8は、焦点板31と光学的に等
価な位置にあり、観察者は焦点板31に結像した被写体
像に重ねてLED8の発光表示を観察可能となってい
る。つまり、発光表示を焦点板31上の光学像にスーパ
ーインボーズした状態で観察可能である。
【0052】このLED8にて表示されるマークは、露
光タイミングにおける主要被写体の位置を表すマークで
ある。上述したように、撮影画面を横切るように移動し
ている被写体を撮影する場合、撮影者が最適な構図であ
ると判断してレリーズスイッチ6を押したとしても、絞
り機構22やミラーアップおよびシャッタ26の駆動等
の撮影準備動作に起因するタイムラグのため、実際の露
光時には被写体はレリーズスイッチ6の操作時とは異な
る位置に写し込まれてしまう。
【0053】そこで、本発明のカメラにおいては、撮影
画面に進入してくる主要被写体の移動速度を異なる2時
点において検出し、その速度情報に基づいて露光タイミ
ングにおける主要被写体の位置を予測し、その予測結果
に基ついてLED8によってファインダ接眼光学系33
にマークをスーパーインポーズする。
【0054】これによって、レリーズスイッチ6の操作
時に実際の露光タイミングにおける主要被写体の位置を
光学画像とともにファインダ内にて確認できるようにな
る。そして、レリーズスイッチ6が半押しされ続けてい
る間(つまり、撮影者がレリーズスイッチ6から手を離
すか、さらに深押しするまでの間)、この表示は繰り返
されるようになっている。
【0055】前記CPU41は、前述したように、デー
タバス52で前記ズーム・ピント駆動回路34、絞り駆
動回路35、ミラー駆動回路36、ラインセンサ駆動回
路37、シャッタ駆動回路38、フィルム駆動回路3
9、磁気ヘッド駆動回路40、およびストロボ制御回路
46に電気的に接続され、このデータバス52を介し
て、各種機能を実行させるための必要な制御信号や情報
信号等のデータ授受と各種駆動回路の動作を統括制御す
るものである。
【0056】更に、前記CPU41は、データバス51
によって、前記信号処理回路45、EPROM47、S
RAM(スタティックRAM)48、DRAM(ダイナ
ミックRAM)49、及びフラッシュメモリ50に接続
されており、電子画像データの授受が行われるようにな
っている。
【0057】また、前記CPU41と前記信号処理回路
45は、通信ライン53で接続されており、映像信号の
取り込みタイミング等の制御信号やデータの送受が通信
ライン53を介して行われるようになっている。
【0058】前述したスーパーインポーズ表示機構の構
成について、図3を用いて説明する。前記撮像ユニット
2Aと信号処理回路45からなる撮像部100は、前記
CPU41に内蔵されている計時部109から出力され
る計時情報に応じて、第1のタイミング(t=t1)
と、その第1のタイミング(t=t1)から所定時間経
過後の第2のタイミング(t=t2)の異なる2つのタ
イミングで撮像動作が行われるようになっている。
【0059】前記撮像部100でそれぞれのタイミング
で撮像生成された画像データは、前記SRAM48の第
1記憶部101と第2記憶部102にそれぞれ記憶され
る。つまり、第1のタイミング(t1)で撮像生成され
た画像データは、第1記憶部101に記憶され、第2の
タイミング(t2)で撮像生成された画像データは、第
2記憶部102に記憶される。
【0060】前記第1記憶部101と第2記憶部102
に記憶されたそれぞれの画像データは、前記CPU41
に内蔵されている相関演算部103に送られ、相関演算
が行われる。この相関演算部103は、所定のアルゴリ
ズムに基づいて、前記第1のタイミングと第2のタイミ
グの各画像テータを比較し、その比較結果から両画像の
ずれ量を求めるものである。
【0061】つまり、静止した背景に対して、移動被写
体が横から進入してくる場合、2つの画像の相関を求め
ると移動被写体の部分だけがずれることになる。したが
って、前記相関演算部103のずれ量から前記CPU4
1に内蔵した速度演算部104で移動被写体の画面内に
おける移動速度を求める。
【0062】また、前記移動被写体のずれた部分が撮像
画面内の何処にあるかで被写体の進入方向を補足でき
る。このため、前記相関演算部103のずれ量から前記
CPU41に内蔵された位置検出部105で移動被写体
のずれ方向における移動被写体の先端部の現在位置を検
出して、移動被写体の現在位置を検出する。
【0063】前記速度検出部104と位置検出部105
で検出された移動被写体の移動速度と現在位置と、情報
出力部107から出力されるレリーズタイムラグ情報
(レリーズスイッチ6を押してから実際にフィルムの露
光が開始されるまでの遅延時間情報)を基に、CPU4
Iに内蔵されている予測部106で、露光開始時点にお
ける移動被写体位置を予測する。
【0064】この予測部106で予測された移動被写体
位置は、前記スーパーインポーズLED8であるスーパ
ーインポーズ表示部108に撮影画面内における移動被
写体の予測位置をスーパーインポーズ表示させるように
なっている。
【0065】このスーパーインポーズ表示部108であ
るスーパーインポーズLED8には、図4に示すよう
に、「*」型の7個のLED(発光ダイオート素子)4
01〜407が撮影画面、すなわち被写体観察画面内に
横一列に配置されており、選択的にそれらLED401
〜407が発光表示可能となっている。
【0066】なお、前記第2記憶部102に記憶された
画像データは、次の撮像タイミングて前記第1記憶部1
01に転送されるようになっており、次の速度検出で再
び二回の撮像動作をしなくても良いようにしている。こ
れによって検出周期の短縮が可能になる。
【0067】次に、図5と図6を用いて、移動被写体が
撮影画面の図中右側から進入してきた場合を例にして、
移動被写体の移動位置のスーパーインポーズ表示動作を
説明する。
【0068】撮影者がレリーズスイッチ6を半押し、第
1のレリーズスイッチがオンした第1のタイミング時刻
t=t1において、図5(a)に示すような被写体を撮
像部100が第1回目の撮像し、この撮像され画像デー
タが第1記憶部101に記憶される。次に、前記第1の
タイミング時刻(t=t1)から所定時間経過した後の
第2のタイミング時刻(t=t2)において、撮像部1
00が第2回目の撮像し、この第2のタイミング時刻で
撮像された画像データが第2記憶部102に記憶される
と共に、この第1と第2記憶部101,102にそれぞ
れ記憶された第1と第2の画像データから前記相関演算
部103で第1の撮像タイミングと第2の撮像タイミン
グのそれぞれの画像データの相関演算が行われ、その相
関演算の結果を用いて、前記速度検出部104、および
位置検出部105で移動被写体の速度と現在位置が検出
される。
【0069】この速度検出部104と位置検出部105
で検出された速度と位置情報を基に前記予測部106
で、移動被写体の移動予測位置処理を行い、その予測結
果に基づき、前記スーパーインポーズ表示部108のL
ED401〜407のうち、撮影露光時点での予測被写
体の位置に最も近いLED401〜407を選択して点
灯表示させる。
【0070】具体的には、前記レリーズスイッチ6が半
押しされた図5(a)で示した移動被写体を含む被写体
を前記第1のタイミング時刻(t=t1)で撮像した被
写体画像データと、この第1のタイミング時刻(t=t
1)から所定時間経過後に図5(b)に示すように移動
体を含む被写体を前記第2のタイミング時刻(t=t
2)で撮像した被写体画像データとを相関演算部103
で相関演算することで、移動被写体の認識ができ、この
認識された移動被写体の第1のタイミング時刻(t1)
から第2のタイミング時刻(t2)の間の移動量から前
記測度検出部104で移動速度が求められ、かつ、位置
検出部105で、現在位置が検出される。この速度検出
部104と位置検出部105で検出された移動被写体の
速度と現在位置とおよび情報出力部107からの露光タ
イムラグ情報を基に移動被写体のレリーズスイッチ6を
深押しした露光時の移動位置を予測する。例えば、移動
被写体の移動予測位置が図5(b)から図6(a)の撮
像画面内の略中央部に移動することが予測されると、ス
ーパーインポーズ表示部108の中央部のスーパーイン
ポーズLED404が選択されて発光表示が行われる。
【0071】また、撮影者がレリーズボタンの半押し状
態を維持し、深押しがされない限り、前記第2記憶部1
02に記憶されている第2のタイミング時刻(t=t
2)の第2の画像データは、第1記憶部101に転送さ
れ、新たな第1の画像データとして記憶されると共に、
前記第2のタイミング時刻(t=t2)から所定時間経
過した後に、第3のタイミング時刻(t=t3)で撮像
された画像データを前記第2記憶部102に新たな第2
の画像データとして記憶させる。
【0072】この第1記憶部101と第2記憶部102
に記憶された新たな第1と第2の画像データを基に前述
と同様に移動被写体の速度と現在位置を検出し、かつ、
レリーズタイムラグ情報を加味して、移動被写体の移動
予測を行い、例えば、図6(b)に示すようにその予測
移動先であるスーパーインポーズLED402を発光表
示させる。
【0073】すなわち、撮影者は、ファインダ接眼光学
系33を介して、スーパーインポーズ表示部108であ
るスパーインポーズLED8の点灯により、レリーズス
イッチ6を半押しして、銀塩フィルム27に被写体を露
光するタイミングの移動被写体の移動位置が認識でき、
好みの位置のスーパーインポーズLED8が点灯された
際にレリーズスイッチ6を深押しすることで、レリーズ
タイムラグによって好みの撮影画面の位置に露光できる
ことになる。
【0074】次に、図7乃至図9を用いて本発明に係る
カメラの第2の実施形態について説明する。
【0075】この第2の実施形態は、図7に示すよう
に、前記2像分離のセパレータ光学系29とラインセン
サ30およびラインセンサ駆動回路37からなる多点測
距手段200と、この多点測距手段200で計測された
測距結果から移動被写体の速度を検出する速度検出手段
201と、この速度検出手段201で検出された移動被
写体の速度が移動被写体の移動先を予測する予測手段2
02と、この予測手段202に対して、レリーズスイッ
チ6のタイムラグ情報を出力する情報出力手段204
と、前記予測手段202で予測した移動被写体の移動予
測位置をスパーインポーズするスーパーインポーズ表示
手段205と、および前記多点測距手段200が所定時
間間隔で測距動作を繰り返すためのタイミング信号を供
給する計時手段203からなっている。
【0076】なお、少なくとも情報出力手段204とス
ーパーインポーズ表示手段205は、前記情報出力部1
07とスーパーインポーズ表示部108と同じ機能を有
しているとする。
【0077】前記多点測距手段200は、図8に示すよ
うに測距画面(撮影画面)800内の左右に3箇所の測
距ポイント801〜806を有している。
【0078】このような構成の移動被写体スーパーイン
ポーズ表示機構は、撮影画面外から移動被写体が進入し
てくると、多点測距手段200の撮影画面の右端または
左端の測距ポイントにおける測距値が変化する。例え
ば、図9に示すように、撮影画面の図中右方向から移動
被写体が進入してきた場合、撮影画面の図中右端の測距
ポイント806の測距値は、遠距離値から近距離値に変
化する。
【0079】次に、所定時間後、移動被写体が画面内を
進行して、図9(b)に示すように、測距ポイント80
4位置まで進行すると、測距ポイント804の測距値が
遠距離値から近距離値に変化する。
【0080】つまり、前記レリーズスイッチ6が半押し
状態となると、前記計時手段203が計時開始すると共
に、前記多点測距手段200に対して、第1回目の被写
体測距動作を開始させる。この第1回目の測距におい
て、前記測距ポイント806の測距値が遠距離値から近
距離値に変化すると、移動被写体が進入したことが認識
できる。次に、前記第1回目の測距から所定時間経過す
ると、前記計時手段203から多点測距手段200に対
して、第2回目の測距動作の開始指示を行う。この第2
回目の測距動作において、前記測距ポイント804の距
離値が遠距離から近距離値に変化すると移動被写体が撮
影画面内に更に進入されたことが認識される。この第1
回目の測距時の測距ポイント806の測距値の変化と、
第2回目の測距ポイント804の測距値の測距時間間隔
と移動量から被写体の撮影画面内移動速度を前記速度検
出手段201で演算検出する。
【0081】この速度検出手段201で検出された移動
被写体の速度を基に、前記予測手段202で、前記情報
出力手段204からのレリーズタイムラグ情報とを用い
て、移動被写体の移動先位置を予測し、その移動予測位
置の前記スーパーインポーズ表示手段205のスーパー
インポーズLEDを点灯表示させる。このように、多点
測距手段200の測距値を用いることで、前述した本発
明の第1の実施形態にように電子撮像ユニット2Aと信
号処理回路45からなる撮像部100を駆動させて、異
なるタイミングで撮像生成した画像データを用いて相関
演算を行い移動被写体の認識とその速度や移動位置を予
測させる複雑な処理を行うことに比して、この第2の実
施形態は、多点測距手段200に設けられた複数の測距
ポイントの測距値の変化によって移動被写体の認識と移
動先位置が簡便に予測できる利便性を有している。
【0082】次に、図10乃至図13を用いて本発明に
係るカメラの移動被写体のスーパーインポーズ機構の第
3の実施形態を説明する。
【0083】この第3実施形態は、前述した第1の実施
形態と基本的には、ほぼ同じであるが、前記スーパーイ
ンポーズ表示部110を液晶表示パネルとし、その液晶
表示パネルのスーパーインポーズ表示部110に表示さ
れる移動被写体の移動予測位置の表示が移動被写体の輪
郭画像とした点で異なっている。よって、図10と図3
と同一部分は、同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0084】この第3の実施形態は、図10に示すよう
に、第1記憶部101と第2記憶部102に記憶された
それぞれの画像データから輪郭抽出部109で移動被写
体の輪郭部分を抽出し、その抽出した輪郭部分を予測移
動位置の液晶表示パネルであるスーパーインポーズ表示
部11に輪郭画像表示させるようにしている。
【0085】具体的には、輪郭抽出部111は、第1の
タイミングで撮像されて第1記憶部101に記憶された
図11(a)示すような画像データと、第2のタイミン
グで撮像されて第2記憶部102に記憶された図11
(b)に示すような画像データを基に、第1と第2のタ
イミングの画像データの対応する画素毎の差の絶対値を
演算する。
【0086】前記第1記憶部101と第2記憶部102
に記憶されている画像データは、前述したように、前記
撮像部100を構成する前記ICチップ15の電子撮像
素子に結像された被写体像からアナログ映像信号に変換
され、さらにICチップ15上に形成された不図示の制
御回路によって、前記信号処理回路45の制御の基でデ
ジタル映像信号に変換されたものである。
【0087】つまり、デジタル画像の色は、R(赤)、
G(緑)、B(青)の3原色の明るさの組み合わせであ
るから、一つの画素毎に色の明るさを8ビットのデジタ
ルデータで表現すると、各色毎に0〜255の256通
り(256階調)に量子化される。この一つの画素の色
表現は、256×256×256=16777216通
りとなりRGB24ビットカラー表現と称されいる。
【0088】このRGB24ビットで表現されている前
記第1記憶部101と第2記憶部102に記憶されてい
る画像データの各画素毎の絶対値を演算すると、静止被
写体の画像領域のRGBデータは、等しいために演算値
は零となり、静止被写体の画像領域の演算後の色情報は
「黒」となる。
【0089】一方、移動被写体の領域は、RGBデータ
は、同じ値でないために、演算を行うと絶対値の差の値
が算出されることになる。
【0090】第1のタイミングと第2のタイミングの2
時点で撮像生成された画像データは、変化の無い部分で
ある背景等の静止部分の画素に関する色情報は、演算結
果は全て零となり、演算の結果零以外の部分は、移動物
体が存在していることを示しており、これが主要移動被
写体であることが認識できる。
【0091】この主要移動被写体を前記背景とより明確
に区別するために、演算の結果、零以外の領域の色情報
をすべて、デジタル値の255に置換して、その零以外
の領域の画像を色情報「白」に設定する。
【0092】この結果、輪郭抽出部111で抽出処理さ
れた画像データは、図12(a)に示すように、背景領
域は「黒」、移動被写体領域は「白」の2画像が得られ
る。この画像データから急激に変化する部分である主要
移動被写体領域と背景領域の境界部を検出し、図12
(b)に示すような主要移動被写体の輪郭画像データを
生成する。この輪郭画像データを基に、前記主要移動被
写体の一部、具体的には主要移動被写体の先端部を前記
スーパーインポーズ表示部110の液晶表示パネルに図
13に示すように、点線で表示するための表示用画像信
号を生成して前記スーパーインポーズ表示部110に出
力する。
【0093】すなわち、この輪郭抽出部109で主要移
動被写体を認識し、その主要移動被写体の輪郭部分の先
端部を表示するための表示用画像信号を生成し、前記予
測部106で予測された主要移動被写体の移動予測位置
のスーパーインポース表示部110の位置に主要移動被
写体の輪郭画像を図13に示すように表示させるもので
ある。
【0094】この結果、撮影者は、ファインダ接眼光学
系33を介して、前記スーパーインポーズ表示部110
に表示された主要移動被写体の移動先位置を示す輪郭画
像が、焦点板31に結像されている被写界内にスーパー
インポーズされるために、移動被写体の移動予測位置が
認識可能となる。
【0095】また、この第3の実施形態は、例えば、移
動被写体が被写界に上下方向または斜め方向から進入し
た際でも、その移動被写体の認識と露光時の移動予測位
置がスーパーインポーズ表示が可能となる。
【0096】なお、前記スーパーインポーズ表示部11
0は、液晶表示パネルを駆動制御する制御回路と、液晶
表示パネルの裏側から照明光を投射するバックライト装
置を有している。
【0097】更に、スーパーインポーズ表示部110に
表示される移動被写体の移動予測位置表示は、図13に
示した移動被写体の輪郭を点線画像で示す以外に、例え
ば、赤色の実線で示したり、あるいは、移動被写体全体
の輪郭を示すようにしても良いことは明らかである。こ
れにより、移動被写体の移動予測位置の認識が単なるマ
ークよりも視認しやすくなる。
【0098】以上説明したように、本発明のカメラは、
被写界を横切るように進入する移動被写体を撮影する際
に、その移動被写体の速度と現在位置からレリーズタイ
ムラグを考慮した移動予測位置を演算算出し、その移動
予測位置をファインダー内の被写体界上に重畳表示する
ことで、被写界内の移動被写体を最適位置で撮影が可能
となった。
【0099】
【発明の効果】本発明のカメラは、被写界を横切るよう
に進入する移動被写体を撮影する際に、露光時の移動被
写体の移動予測位置がファインダの被写界上にスーパー
インポーズされるために、被写界内の移動被写体の予測
移動位置が認識でき、移動被写体を被写界の最適位置で
容易に撮影でき、移動被写体が被写界から欠けたりする
失敗撮影が解消できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラの全体構成を示すブロック
図。
【図2】本発明に係るカメラのポップアップユニットを
説明するカメラ本体の斜視図。
【図3】本発明に係るカメラに用いる移動体予測機能の
第1の実施形態の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第1の実施形態のカメラのファインダ
内の光学像に移動被写体の移動位置を示す表示素子の配
置を説明する説明図。
【図5】本発明の第1の実施形態のカメラにおける移動
体の進入例を説明する説明図。
【図6】本発明の第1の実施形態のファインダに表示さ
れる移動体と移動予測位置の表示を説明する説明図。
【図7】本発明に係るカメラの第2の実施形態の移動体
予測機能の構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第2の実施形態のカメラのファインダ
内の光学像に移動体被写体の移動位置を示す表示素子の
配置を説明する説明図。
【図9】本発明の第2の実施形態のファインダに表示さ
れる移動体と移動予測位置の表示を説明する説明図。
【図10】本発明に係るカメラの第3の実施形態の移動
体予測機能の構成を示すブロック図。
【図11】本発明の第3の実施形態のカメラのファイン
ダ内の移動体被写体の速度と移動位置の計測を説明する
説明図。
【図12】本発明の第3の実施形態の移動体の輪郭抽出
を説明する説明図。
【図13】本発明の第3の実施形態のファインダに表示
される移動体と移動予測位置の表示を説明する説明図。
【符号の説明】
1…ポップアップユニット 2A…電子撮像装置 8…スーパーインポーズLED 20…撮影レンズ鏡筒 29…セパレータ光学系 30…ラインセンサ 31…焦点板 32…ペンタプリズム 33…ファインダ接眼光学系 41…CPU 45…信号処理回路 48…SRAM 100…撮像部 101…第1記憶部 102…第2記憶部 103…相関演算部 104…速度検出部 105…位置検出部 106…予測部 107…情報出力部 108…スーパーインポーズ表示部 109…計時部
フロントページの続き Fターム(参考) 2H011 BA31 BB03 DA05 2H051 BA47 CA05 DA07 DA12 DA14 GA03 GA09 GA17 2H102 AA41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影画面外から該撮影画面内に進入して
    きた被写体を補足して、被写体の現在位置と移動速度を
    検出する移動速度検出手段と、 この移動速度検出手段で検出された現在位置情報と移動
    速度情報に基づき、露光タイミングにおける上記被写体
    位置を予測する予測手段と、 上記予測手段の予測結果に基づき、上記露光タイミング
    における上記被写体の位置をファインダー内にスーパー
    インポーズ表示する表示手段と、 を具備することを特徴としたカメラ。
  2. 【請求項2】 計時手段と、 上記計時手段から出力される計時情報に応じて、第1の
    タイミングとその所定時間経過後の第2のタイミングに
    おいて撮像動作を行う撮像手段と、 上記第1のタイミングと第2のタイミングそれぞれの画
    像データを記憶する第1記憶手段および第2記憶手段
    と、 上記第1記憶手段と第2の記憶手段の2つの画像データ
    の相関演算を行い、その結果から両画像のずれ量を求め
    る相関演算手段と、 上記相関演算手段で求めたずれ量から被写体の画面内に
    おける移動速度を求める速度演算手段と、 上記相関演算手段の演算結果に基づき、被写体の現在位
    置を検出する位置検出手段と、 上記位置検出手段で検出した被写体の現在位置情報と上
    記速度演算手段で求めた被写体移動速度情報と、レリー
    ズタイムラグ情報に基づいて露光開始時点における被写
    体位置を予測する予測手段と、 上記予測手段の予測結果に基づいて、露光時点での撮影
    画面内における被写体位置をファインダー内にスーパー
    インポーズ表示するスーパーインポーズ表示手段と、 を具備することを特徴としたカメラ。
  3. 【請求項3】 計時手段と、 撮影画面内の複数のポイントにおいて、上記計時手段か
    らの所定時間毎のタイミング信号を受けて測距動作を繰
    り返す多点測距手段と、 上記多点測距手段の出力に基づいて、被写体の画面内移
    動速度を検出する速度検出手段と、 上記速度検出手段で検出した移動速度情報とレリーズタ
    イムラグ情報とに基づいて、露光タイミングにおける被
    写体位置を予測する予測手段と、 上記予測手段の予測結果に基づいて、露光タイミングに
    おける被写体位置をファインダ内にスーパーインポーズ
    表示する表示手段と、 を具備することを特徴としたカメラ。
  4. 【請求項4】 計時手段と、 上記計時手段から出力される計時情報に応じて、第1の
    タイミングとその所定時間経過後の第2のタイミングに
    おいて撮像動作を行う撮像手段と、 上記撮像手段で第1のタイミングと第2のタイミングそ
    れぞれの画像データを記憶する第1記憶手段および第2
    記憶手段と、 上記第1記憶手段と第2記憶手段の2つの画像データの
    相関演算を行い、その相関演算結果から第1のタイミン
    グと第2のタイミングの両画像のずれ量を求める相関演
    算手段と、 上記相関演算手段で求めたずれ量から被写体の画面内に
    おける移動速度を求める速度演算手段と、 上記相関演算手段の演算結果に基づき、被写体の現在位
    置を検出する位置検出手段と、 上記位置検出手段で検出した被写体位置情報と上記速度
    演算手段で求めた被写体速度情報と、レリーズタイムラ
    グ情報に基づいて露光開始時点における被写体位置を予
    測する予測手段と、 上記相関演算手段の2つの画像データから、上記被写体
    の輪郭部分を抽出し、輪郭画像データを生成する輪郭抽
    出手段と、 ファインダで観察される光学像に重ねて、上記予測手段
    で予測された露光時点での撮影画面内における被写体位
    置に上記輪郭抽出手段で生成された輪郭画像データから
    の画像をスーパーインポーズ表示するスーパーインボー
    ズ表示手段と、 を具備することを特徴としたカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104333706A (zh) * 2014-11-24 2015-02-04 嘉兴景焱智能装备技术有限公司 高速运动物体拍摄装置及拍摄方法
CN109884823A (zh) * 2017-12-01 2019-06-14 夏普株式会社 偏振光照射装置以及带感光膜的基板的制造方法

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