JP2003156190A - 既設管路のフランジ部接合構造 - Google Patents
既設管路のフランジ部接合構造Info
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Abstract
を強固に締結固定し、かつ既設管路自体の拡大径変形を
規制して、内部流通体の漏れを確実に防止でき、信頼性
と作業性の向上を得られる既設管路のフランジ部接合構
造を提供する。 【解決手段】ガス配管フランジ部Fbの外側に配置さ
れ、上記フランジ部外面に当接しかつ外径より突出する
直径のフランジ抑え部38aおよびガス配管の端部周面
に嵌め込まれる嵌合部38bを一体に備え、周方向に沿
って複数枚に分割された一対の補強リング体38と、両
側の補強リング体に亘って架設され、補強リング体相互
を締結する連結固定体20と、上記嵌合部外周面に嵌め
込まれる分割クランプ体29と、これら分割クランプ体
相互を締結固定し、クランプ体を介して嵌合部をガス配
管に締結固定する締結具53とを具備した。
Description
に設けられるフランジ部と、既設管路の端部に設けられ
るフランジ部とが締結固定される既設管路のフランジ部
接合構造に係り、特に、既設管路フランジ部を外側から
補強する補強構造の改良に関する。
けられるフランジ構造のバルブは、地中に設けられたマ
ンホール状のピット空間に設置される。いわゆる強地震
等が発生すると、大地とともにガス配管が変動し、バル
ブに直接過大な負荷がかかる。そのため、バルブとフラ
ンジ部に亀裂もしくは破損、またはフランジ面の気密不
良が生じ、ガス漏洩が発生する虞れがある。
部にフランジ部を備えた既設バルブを、順次、フランジ
部のない新型バルブと交換する作業が進められている。
新型バルブは、両側端がガス配管パイプ径と同一に形成
され、バルブ端部とガス配管端部を突き合わせて仮固定
し、突き合せ周部を溶接手段にて連結固定する。
されるので、従来のような集中して応力がかかる部位が
ない。そのため、強地震が生じても亀裂や破損、または
フランジ面の気密不良の発生の虞れがなく、漏れに対す
る保証度が高い。
うにあたって、一旦、ガス流通を遮断しなければならな
い。具体的には、ガス配管上でバルブの上流側と下流側
の両方の部位でガス流通を遮断する。
収容されていて、このマンホールピットはバルブ周囲に
開閉調整作業に必要な最小限の空間しか設けられていな
い。したがって、ガス遮断部位はマンホールピット外部
になる。
路周囲の土を掘り出して作業空間を形成し、そのうえで
交換作業をなす。具体的には、溶断および溶接手段が用
いられるから、ガス配管周囲に充分な作業空間を必要と
する。
埋め戻し、新たにマンホールピットを製作しなければな
らない。全てのバルブ交換にあたって、上述のような作
業を必要とするので、必然的に作業期間が長くなり、コ
ストが嵩んでしまう。
87号公報には、既設管路の経路に介在されるバルブ等
のフランジ部接合構造をそのまま残して、フランジ部に
対する補強をなす技術が開示されている。
て板を配置し、これら当て板相互間に連結棒を貫通さ
せ、当て板の外側で連結棒をボルト締めし、さらにフラ
ンジと当て板を埋め込んだ状態で高強度樹脂材を充填し
てなる。
なり、既設管路の敷設方向に沿う外力が作用しても、フ
ランジ相互の接合状態を強固に保持できる。結果とし
て、バルブ等と既設管路との接続部でのガス漏れ防止が
図られている。
ンジ部に当接する部分と、フランジ部の外径から突出す
る部分とからなり、このフランジ外径突出部分に上記連
結棒が設けられる。
でボルト締めされる。極端に言うと、ボルト締めされた
状態で、当て板断面は外径側が内側、内径側が外側の斜
め形状をなす。そのため、外径側での締め付けが強固で
ある反面、実際にフランジ部に当接し補強するための内
径側での締め付けが弱い。
部においても生じる。たとえば、バルブに対して外部か
ら引張り負荷がかかった場合には、フランジ合せ面が開
こうとする力により、ガス配管が拡大変形しようとす
る。上述の技術では、ガス配管の拡大変形を規制する手
段を備えておらず、亀裂や破損、フランジ面の気密不良
発生の虞れがある。
ト締めしたあと高強度樹脂材を充填する作業が必要であ
る。型枠の設置から樹脂材の注入充填など、全ての作業
を現場にて行うことになり、手間がかかる。
の敷設方向に沿った外力に対向してフランジ部の変形を
抑え、ガス漏れを確実に防止するためには、当て板の板
厚を充分に厚くし、剛性を極端に大にすることにより可
能となる。
板の重量が大になって、狭いマンホールピット内での作
業は極めて困難となり、作業性が悪い。しかも、コスト
に与える影響が無視できないものとなる。
てのボルトを同一の締め付け力で締結するのは極めて困
難であり、バラツキが生じやすい。トルクレンチのよう
な締め付け力を設定するための工具があるが、狭いマン
ホールピット内で作業するのは困難であり、本数が多い
ところから作業性が悪い。
であり、その目的とするところは、バルブ等を間にして
既設管路のフランジ部相互を強固に締結固定し、かつ既
設管路自体の拡大径変形を規制して、内部流通体の漏れ
を確実に防止でき、信頼性と作業性の向上を得られる既
設管路のフランジ部接合構造を提供しようとするもので
ある。
本発明は、既設管路の経路に介在するバルブ等のフラン
ジ部接合構造において、上記既設管路の敷設方向に沿っ
て対向し、上記フランジ部の外側に配置され、フランジ
部より大きな直径を有する一対の補強板体と、これら補
強板体を相互に締結する連結固定体と、上記補強板体の
外部根元に設置され、補強板体の管軸方向の変形を抑え
るクランプ体とを具備した。
に分割され、この補強板体の少なくとも一側面で、隣接
する分割補強板体相互に亘って取付け固定される補剛板
を有する。さらに、上記連結固定体は、一対の補強板体
を互いに接近する方向に押圧付勢する締め付け力設定治
具を用いて取付けられる。さらに、上記連結固定体は、
箱型ブロック状のものを含む。
ことにより、バルブ等を間にして既設管路のフランジ部
相互を強固に締結固定し、かつ既設管路自体の拡大径変
形を規制して、内部流通体の漏れを確実に防止する。
にもとづいて説明する。第1の実施の形態として、図1
(A)はマンホールピット内に収容されるバルブと既設
管路とのフランジ部接合構造の横断平面図、図1(B)
はその縦断面図であり、図2はバルブと既設管路とのフ
ランジ部接合構造の斜視図を示す。
されるガス配管Kを適用し、上記バルブとしてガス配管
Kに介設される遮断弁Sを適用している。これらガス配
管Kと遮断弁Sは、ガス配管フランジ部と遮断弁フラン
ジ部とが、ボルトとナットからなる締結具Eによって締
結され、一体的に連結されている。
は、マンホールピット30で構成される空間内に位置し
ており、遮断弁Sの上方部位に形成される保守用開口3
1は、マンホールピット30の上部開口部32から開閉
できる。上部開口部32は、通常は蓋部材33によって
閉成され、必要に応じて開放される。
補強構造体35が配置されていて、これらの補強構造体
35は遮断弁Sを介在させた状態でガス配管Kの敷設方
向に沿って対向している。そして、互いの補強構造体3
5は連結固定体20を介して互いに連結されている。
ンジ部両側から内側方向に、補強構造体35相互が互い
に近接する方向に押圧付勢している。このことにより、
遮断弁Sを間にしてガス配管Kのフランジ部相互を強固
に締結固定する。
拡大変形を規制する後述する手段が備えられている。こ
のことにより、ガス配管Kのフランジ部根元部分を確実
に抑えて、管路方向への引張り荷重による変形を規制し
ている。
ス配管Kのフランジ部Fbとの接合構造の一部を示す縦
断面図である。遮断弁Sの側端部に開口部が形成されて
いて、開口部の周囲に沿ってフランジ部Faが一体に設
けられる。ガス配管Kの端部には、上記遮断弁Sのフラ
ンジ部Faと同一形状寸法のフランジ部Fbが一体に設
けられ、パッキン材Pを介して遮断弁Sのフランジ部F
aと対向している。
a,Fbおよびパッキン材Pには、互いに連通する取付
け用孔(図示しない)が設けられていて、締結具Eを構
成するボルトBのネジ部が挿通される。ボルトBの頭部
は一方のフランジ部Faに当接し、ネジ部の端部は他方
のフランジ部Fbから突出していて、ここにナットNが
螺合し締結される。
ジ部Fa,Fb相互はパッキン材Pを介して締結具Eに
よって締結固定されていて、以上で既設管路におけるフ
ランジ部接合構造をなす。
面に補剛板36,37が当てがわれた補強板体である補
強リング体38と、この補強リング体38のガス配管K
側基端部に当てがわれたクランプ体39とから構成され
る。
枚に分割されていて、その基端部がガス配管Kのフラン
ジ部Fb外面に当接し、かつフランジ部外径より径方向
に突出する、フランジ部より大きな直径のフランジ抑え
部38aおよびガス配管Kの端部周面に嵌め込まれる嵌
合部38bを一体に備え、断面が略L字状に形成され
る。
それぞれが分割されたうえで、補強リング体38の内外
側面に密着している。そして、補強リング体38の隣接
する分割子相互に亘る周方向長さに形成される。
ンジ部Fa,Fbの外径よりも大に形成されることは勿
論のこと、上記クランプ体39の外径よりも大に形成さ
れる。そして、内外面補剛板36,37の外径は、補強
リング体38の外径と全く同一に設定される。
グ体38において、互いに連通する取付け用孔40が設
けられていて、ネジ杆体41が挿通される。ネジ杆体4
1の両端部は内外面補剛板36,37から突出してい
て、ナット42が螺合し締結される。
板37は、ネジ杆体41とナット42からなる締結具4
3によって締結固定され、補強リング体38の内外両側
面に密着する。補強リング体38は分割されているが、
内外面補剛板36,37と締結具43によって一体化さ
れた上記補強構造体35が構成され、全体的な剛性を確
保している。
38aが、ガス配管Kのフランジ部Fb外面に当接する
ことは上述のとおりであるが、遮蔽弁Sとガス配管Kの
フランジ部Fa,Fb相互を締結固定する締結具Eの端
部がフランジ抑え部38a側に突出している。
え部38aには、上記締結具Eを逃げるための逃げ用凹
部44が設けられている。ここでは、締結具Eを構成す
るボルトB端部とナットNが逃げ用凹部44に挿入位置
する。
して組立てられた状態でガス配管Kの端部周面に嵌め込
まれ、この外周面に沿ってクランプ体39が取付けられ
る。したがって、クランプ体39を介して補強リング体
38の嵌合部38bがガス配管Kの基端部に強固に締結
固定されることになる。
について詳述する。図4は補強リング体38の正面図で
あり、図5は内面補剛板36の正面図であり、図6は外
面補剛板37の正面図であり、図7(A)はクランプ体
39の正面図、図7(B)はクランプ体39の平面図で
ある。
境にして、上下部および左右両部に4分割化38A〜3
8Dされている。このことにより、既設の遮断弁Sとガ
ス配管Kのフランジ部Fa,Fb相互が締結された状態
のまま、補強リング体38の各分割子38A〜38Dを
上下方向および左右方向からガス配管フランジ部Fbの
外側に挿入し嵌め込むことができる。
面が平坦状をなすよう形成されている。これは、上記マ
ンホールピット30内に取付けられた状態で、補強リン
グ体38として可能な限り下部側に突出するのを避け、
マンホールピット30の深さ寸法を節減するための加工
である。
は、接続板45の一端部が取付けられる。この接続板4
5は、補強リング体38外径と同一の曲率半径に湾曲形
成されていて、組立てられた状態で隣接する分割子38
A〜38Dの外径に当接する。そして、取付けビス46
などによって隣接する分割子に取付けられ、補強リング
体として一枚物に形成される。
でかつ両側縁に亘って上記逃げ用凹部44を形成する長
溝部44aが設けられている。上部分割子38Aを除く
各分割子38B〜38Dには、逃げ用凹部44を形成す
る座ぐり穴44bが所定間隔を存して設けられている。
上に所定間隔を存して複数の取付け用孔47,40が設
けられている。上記取付け用孔47,40は大径のもの
と小径のものがあり、大径の取付け用孔47には上記連
結固定体20が挿通し、小径の取付け用孔40には補強
リング体38および内外面補剛板36,37を締結固定
する上記締結具43が挿通するようになっている。
いて、水平方向軸線を境に上下に2分割化36A,36
Bされている。図は補強リング体38に対する取付け位
置を示していて、各分割子36A,36Bの両端縁は互
いに密接している。
子38Bの外径形状に合わせて、内面補剛板36におけ
る下部側分割子36Bの外径部分は平坦状をなす。各分
割子36A,36Bには、同一の半径上に所定間隔を存
して大小複数の取付け用孔47,40が設けられてい
る。
が挿通し、小径の取付け用孔40には補強リング体38
および内外面補剛板36,37とを締結固定する上記締
結具43が挿通するようになっている。
直方向軸線に沿って上下左右に4分割化37A〜37D
されている。図は補強リング体38に対する取付け位置
を示していて、各分割子37A〜37Dの両側縁は互い
間隙を存している。上部側左右の分割子37A,37B
相互の間隙には、ガス配管Kに突設される放散ノズルH
が介在する。
分割子37C,37D相互の間隙には、クランプ体39
の両側端が介在する。下部側の分割子37C,37D相
互の間隙には、補強リング体38Bの一側面下部に設け
られる凸部が介在する。
上に所定間隔を存して大小複数の取付け用孔47,40
が設けられている。大径取付け用孔47には上記連結固
定体20が挿通し、小径取付け用孔40には補強リング
体38と内外面補剛板36,37とを締結固定する上記
締結具43が挿通するようになっている。
A,39Bされている。それぞれの分割子39A,39
Bは、上記ガス配管K外径とほぼ同一の内径で、かつ所
定幅の半円状に曲成されるクランプ本体48と、このク
ランプ本体48の両端部に一体に設けられ、クランプ本
体48から外方に突出する鍔部49とからなる。
め、鍔部49の両側端とクランプ本体48とに亘ってリ
ブ50が設けられる。これらリブ50に囲まれるように
して、上部側のクランプ体48における各鍔部49には
透孔51が設けられ、下部側のクランプ体48における
各鍔部49にはネジ孔52が設けられて、上記透孔51
と連通する。
が挿入され、ネジ孔52に螺合して分割子39A,39
B相互を締結固定してクランプ体39を構成するように
なっている。
定状態において、互いの鍔部49相互には所定の隙間を
存するよう形成されていて、上記ボルト53における締
め代が確保されている。
ジ部Fa,Fbの両側に配置された補強構造体35,3
5相互を、強固に締結固定する上記連結固定体20につ
いて詳述する。この連結固定体20は複数本用いられて
いて、以下に述べる締め付け力設定用治具の使用によっ
て、全て同一の締め付け力をもつよう調整が可能であ
り、しかも、その締め付け状態を長期に亘って保持する
ことを特徴としている。
(B)の順に、連結固定体20に対して締め付け力を設
定する締め付け力設定用治具Waの施工工程を順に、か
つ模式的に示す。
体を現している。連結固定体20は、杆体としての連結
具21および上下2本のネジ棒10と、固定具として4
個のナット11とから構成される。
ット1と、受け用ナット13から構成される。上記油圧
ナット1は、上面一部が開口し、他の面が閉成される中
空円柱状に形成され、この油圧ナット1の開口に中空円
柱状をなす押圧体3が移動自在に嵌め込まれている。
る空間部に作動用油が充填されていて、油が漏れ出ない
よう完全シール構造をなしている。図示しないが、油圧
ナット1には、外部の油圧供給源に連通する接続口体が
取付けられる。
は油圧を受けて突出する。油圧が除去されれば押圧体3
は元の位置に戻る。多数本の連結固定体20が用いら
れ、多数の油圧ナット1が必要である場合にも、油圧供
給源から各油圧ナット1に同時に油圧を供給することに
より、全て同一の油圧が得られる。
ット11と、連結具21一部と、油圧ナット1および受
け用ナット13を取付けられる長さが必要である。上記
連結具21は、平面視で矩形状の上端面部21aと、下
端面部21bおよび上下端面部21a,21bを連結す
る側板部21cを備えている。
1bと離間した位置で、かつ平行に補強板21dが一体
に設けられる。上下端面部21a,21bと、上下部の
補強板21dのそれぞれには、図示しない透孔が対向し
て設けられる。
程を示し、図8(B)に第3の工程を示す。
ける締め付け部位相互間に上述の連結具21を介在させ
る。このとき、締め付け前であるところから、互いの固
体ta相互間に隙間が存在している。
21とを連結する。すなわち、被締め付け体Taの締め
付け部位Dと連結具21の下端面部21bにネジ杆体1
0を挿通し、両端部にナット11を螺着する。このナッ
ト螺着作業は、特にスパナ等の締め付け工具を使う必要
がなく、単に、手締め作業でよい。
21上部とを連結する。ここで用いられるネジ杆体10
は、上述のように長めのものであり、上部が締め付け部
位D上面から突出し、ナット11を螺着する。
上端面部21aを挿通し、ナット11が螺着される。さ
らにネジ杆体10は、上部側の補強板21dを挿通し
て、この下部側に突出させる。
板21dから突出するネジ杆体10に、上述の油圧ナッ
ト1を挿通し、かつ受け用ナット13を手締め状態で取
付ける。上記油圧ナット1は、連結具21の上部側補強
板21dと受け用ナット13との間に介在固定される。
定すべき締め付け力に相当する所定圧の油圧をかける。
そのため、押圧体3が油圧を受けてナット本体2から突
出する方向に移動しようとする。
ット13との間に介在され、かつ受け面部21dによっ
て油圧ナット1の反力方向の位置が規制される一方で、
押圧体3の突出方向にある被締め付け体Taは固体ta
相互に隙間を有しているので、押圧体3は突出して上端
面部21dを押圧する。
けられるのと反対側(下部側)の締め付け部位Dと連結
具21とは締結固定され、互いの位置が規制されてい
る。そのため、被締め付け体Taの固体ta相互間に形
成されていた隙間がなくなるβmm分だけ、押圧体3が
βmm突出する。
けることにより、被締め付け体Taを構成する複数の固
体taが強固に密着し、設定された締め付け力で締め付
けられるのと全く同様の作用を受ける。
(B)は第5の工程を示す。第4の工程として、油圧ナ
ット1に油圧をかけることにより連結具21の上端面部
21aから離間したナット11を、手締め作業で上端面
部21aに当接させる。
ていた油圧を抜く。ナット本体2から突出していた押圧
体3は再びナット本体2内に戻り、今度は、油圧ナット
1と受け用ナット13との間に押圧体3の突出分の隙間
βが形成される。
ット13および油圧ナット1をネジ杆体10から取外
す。したがって、連結固定体20に対する締め付け力設
定作業が終了する。
ナット13をネジ杆体10に取付け、取外す作業と、締
結具ナット11に対する手締め作業および油圧ナット1
に油圧をかけ、油圧を抜く作業でよい。いずれも、極め
て軽作業であって、神経を使わずにすむ。
きる。単純な油圧ナットのように、油圧をロックした状
態で作業を終了するのではないから、油圧の漏れによる
緩みの発生がなく、高い信頼性を得られる。念のため、
二重ナットにすれば、たとえ衝撃がかかる環境下でも、
極めて長期の使用に亘って何らの変化も生じることはな
い。
受け用ナット13を取付けた状態のままの連結固定体2
0と、これら油圧ナット1と受け用ナット13を除去し
た連結固定体20を示している。当然ながら、最終的に
は油圧ナット1と受け用ナット13を除去することとな
る。
接合構造であるから、狭いマンホールピット30内にお
いても、ガス配管フランジ部Fbの外側に補強リング体
38と内外面補剛板36,37を重ね合わせた補強構造
体35を配置する作業が比較的容易に行える。
5,35相互間に連結固定体20を架設するにあたっ
て、締め付け力設定用治具Waを用いるので、架設作業
が比較的容易に行える。
力設定用治具Waの着脱作業では、スパナ等の締め付け
工具が不要であり、全て手締めですむから、上述の作業
が比較的容易に行える。
より、連結固定体20が多数本あっても、全て同時に、
かつ同一の締め付け力に設定できて、作業性が向上し、
締め付け力設定精度が向上する。また、締め付け力設定
用治具Waは何度も使用でき、使い捨てではないので、
資源のムダを省き、コストに対する影響が少くてすむ。
にしてガス配管フランジ部Fbの両側に配置した補強構
造体35を介し、強固に締結固定する。先行技術のよう
に補強構造体と遮断弁を高強度樹脂材で充填する必要が
なく、作業手間の軽減が得られ、コストの低減を図れ
る。
体38のフランジ抑え部38aがガス配管Kのフランジ
部Fbを介して遮断弁Sのフランジ部Faを強固に抑え
て、これらの変形を阻止する。
がガス配管Kのフランジ部Fb基端に嵌め込まれ、この
嵌合部38を介してクランプ体39がガス配管Kを強固
に締め付けているので、ガス配管Kの拡大径変形を確実
に規制してガス漏れ事故の発生を阻止する。
とガス配管Kのフランジ部Fa,Fbに過大な負荷がか
かった場合の、上述の補強構造を備えた本発明の特性
(m:実線)と、補強構造を備えていない従来構造での
特性(n:一点鎖線)との比較対照図である。
全体変位の変化を極く最小に抑制できるが、従来構造で
は全体変位の急激な変化が生じ、その途中(Z点)で亀
裂や破損、フランジ面の気密不良等が生じてガス漏れの
虞れがある。
する。この形態では、ガス配管自体の直径が先に説明し
たものよりも大であリ、かつ上述の遮蔽弁とは異なる構
造のバルブを用いた場合の、既設管路のフランジ部接合
構造である。
ランジ部接合構造の平面図、図11(B)は組立てられ
た接合構造の正面図であり、図12は組立てられた接合
構造の斜視図であり、図13は一部の縦断面図である。
られていて、ガス配管Kaのフランジ部とボルトとナッ
トからなる締結具で締結固定されることについては、変
わりがない。
にガス配管Kaの管路方向に突出形成されるギヤボック
スGを備え、かつ径方向に突出する部分がある。そのた
め、上述構造の連結固定体20を掛け渡すことが可能な
部位と、バルブSaの突出部分が障害となって掛け渡す
ことが不可能な部位がある。
強構造体55と、第1の連結固定体70および第2の連
結固定体80を備えたことを特徴としている。上記補強
構造体55として、内面と外面との両面に補剛板56,
57が当てがわれた補強板体である補強フランジ体58
と、この補強フランジ体58のガス配管側基端部に当て
がわれたクランプ体59とから構成される。
の軸心方向から見て垂直軸線を境に左右に二分割されて
いる。そして、ガス配管Kaのフランジ部Fd外面に当
接し、かつフランジ部外径より突出するフランジ抑え部
58aおよびガス配管Kaの端部周面に嵌め込まれる嵌
合部58bを一体に備えている。
た状態で矩形状に形成され、ガス配管フランジ部Fdに
当接する部位には、バルブSaとガス配管Kaのフラン
ジ部Fc,Fd相互を締結固定する締結具Eの逃げ用凹
部60が設けられている。
て接続板61が取付けられ、各分割子が一体に連結され
る。上記接続板61は、補強フランジ体58の上面部と
下面部のそれぞれにあって、ボルト62により締結固定
される。
部位においてガス配管Kaから突設される放散ノズルH
を越える長さに形成されていて、放散ノズルHと接触し
ないための切欠き63が設けられている。
8相互の組み合わされた嵌合部58bの先端部に嵌め込
まれる。換言すれば、クランプ体59と補強フランジ体
フランジ抑え部58aとの間に放散ノズルHが位置して
いる。
したものよりも大であるので、クランプ体59の寸法形
状は、先に図7(A)(B)で説明したものとは相違す
るが、形状構造としてはほぼ同一であるので、ここでは
同図を適用して新たな説明は省略する。
形状の板体であり、組み合わされた補強フランジ体58
の左右幅方向寸法と同一の長さで、フランジ抑え部58
aの上下端面と嵌合部58bとの間に収まる幅寸法に形
成される。
面に密着し、ボルトとナットからなる締結具65によっ
て締結固定されている。補強フランジ体58は二分割さ
れているが、内外面補剛板56,57と締結具65によ
って補強され、一体成形された補強構造体55となって
剛性の確保に少しの支障もない。
55の上下方向のほぼ中間部に亘って架設されており、
第2の連結固定体80は、補強構造体55の上部相互と
下部相互間に亘って架設されている。
ると、両側の補強フランジ体58相互間に掛け渡され、
かつ両端部が補強フランジ体58から突出する杆体であ
る連結長ボルト71と、この連結長ボルト71の補強フ
ランジ体58から突出する端部に螺着され、補強フラン
ジ体を連結固定する固定具であるナット72から構成さ
れる。
置され、筒状であって軸心に沿ってネジ孔が形成された
異形ナット73と、この異形ナットに一端部が螺着さ
れ、両側から延出されるネジ棒74a,74bを備えて
いる。
方向にある補強フランジ体58を挿通して外面に突出
し、この突出部分にナット72が螺着される。ここでも
上記ナットはスパナなどの締め付け工具を必要とせず、
手締め作業でよい。
方向にある補強フランジ体58を挿通して外面に突出
し、この突出部分にナット72が螺着される。そして、
締め付け力設定用治具Wが取付けられ、補強構造体55
をなす補強フランジ体58相互に対する締め付け力を同
時に、全て同一に設定できるようになっている。
55相互間に亘って架設され、一方(図の左側)の補強
構造体55に取付け固定される固定部81および他方
(図の右側)の補強構造体55に締め付け力設定用治具
Wを介して取付けられる張力部82を備えた連結ブロッ
ク83から構成される。
て、バルブSaに対する上下部の連結ブロック83形状
を、それぞれ模式的に示している。この連結ブロック8
3は、平面視で左右に二分割されているが、ここでは一
方のみを示し、他方は形状が全く対称なものとして図示
および説明を省略する。
をなしていて、長手方向両側部が両側の補強構造体55
相互間に介在するように設定されている。しかも、後述
する締め付け力設定用治具Wによる締め代を考慮して、
連結ブロック83の両側端は補強構造体55と充分な隙
間が存している。
る方向の長さは、組立てられた状態で対向する連結ブロ
ック83の端縁とは適宜な間隔を存するように設定すれ
ばよい。連結ブロック83のバルブ対向部83aは半円
状に曲成されていて、バルブSaの曲面形状に対応して
いる。
向に板片84が取付けられていて、連結ブロック83自
体の補強をなしている。特に、補強構造体55と対向す
る板片部には、複数のネジ孔85が設けられている。
すように、第1の連結固定体70における連結長ボルト
71に対しては個々のボルトに対応する締め付け力設定
用治具Wが用いられ、第2の連結固定体80における連
結ブロック83に対しては、複数本の締結具に亘って取
付けられる一体型の締め付け力設定用治具Wが用いられ
る。
る締め付け力設定用治具Wも基本的構造は同一であっ
て、押え金具12と、油圧ナット1および受け用ナット
13から構成される。
(B)の順に、第1、第2の連結固定体70,80に対
して締め付け力を設定する締め付け力設定用治具Wの施
工工程を順に、かつ模式的に示す。
る構成部品tの集合体を現している。上記押え金具12
は、断面が略コ字状に形成され、その中央部にネジ棒1
0が挿通する。
1を跨ぐ寸法に設定されている。上記油圧ナット1は、
先に説明したものと全く同一の形状構造をなしていて、
図示しない油圧供給源に接続される。上記受け用ナット
13は、通常の市販のナットですむ。
数の構成部品tが重ね合わされ、かつ締め付け前である
ところから互いの構成部品t相互間に隙間が存在する被
締め付け体Tに、ネジ杆体10を挿通する。
出する一方(図の下部側)のネジ部に、締結具9を構成
するナット11を螺合し、被締め付け体Tに当接するま
でねじ込む。この作業は、手でナットを回動する、いわ
ゆる手締め作業でよい。
の他方(図の上部側)のネジ部にナット11を螺合する
が、このときナット11は被締め付け体Tに軽く接触す
るか、もしくはある程度離間した仮止め状態とする。
の受け面部12aにネジ杆体10を挿通する。ナット1
1が上がり過ぎて押圧作用具12の受け面部12aが接
触するようであれば、ナット11を被締め付け体Tに近
づける。要は、押え金具12の折曲片部12b先端縁が
被締め付け体Tに当接すればよい。
通し、さらに受け用ナット13を螺着する。この受け用
ナット13は、やはり手締め作業として油圧ナット1に
当接すればよい。
記油圧ナット1に設定すべき締め付け力に相当する所定
圧の油圧をかける。そのため、油圧ナット1を構成する
押圧体3は突出する。
られるのと反対側の被締め付け体Tの側面にはナット1
1があり、この側面部の位置は規制されているので、被
締め付け体Tの板体t相互間に形成されていた隙間αm
mがなくなる分だけ、押圧体3がαmm突出する。
かけることにより、被締め付け体Tを構成する板体tは
強固に密着し、設定された締め付け力で締め付けられる
のと全く同様の作用を受ける。
圧体3の突出により被締め付け体Tの上面と隙間を生じ
た上部側のナット11を、手締め作業で被締め付け体T
に当接させる。このとき、被締め付け体Tに対する締め
付け力が変動するのを防止するために、スパナなど締め
付け工具を用いてはならない。
圧ナット1にかかっていた油圧を抜く。突出していた押
圧体3は再び油圧ナット1内に戻り、今度は、油圧ナッ
ト1と受け用ナット13との間に上記押圧体3の突出分
の隙間αが形成される。
ット13と油圧ナット1および押え金具12からなる締
め付け力設定用治具Wを、ネジ杆体10から取外す。結
局、作業的には、締め付け力設定用治具Wをネジ杆体1
0に取付け、取外す作業と、ナット11に対する手締め
作業および油圧ナット1に油圧をかけ、油圧を抜けばよ
い。いずれも、極めて軽作業であって、神経を使わずに
すむなど、先に説明したものと全く同様の作用効果が得
られる。
ルブ等を間にして既設管路のフランジ部相互を強固に締
結固定し、かつ既設管路自体の拡大径変形を規制して、
内部流通体の漏れを確実に防止でき、信頼性と作業性の
向上を得られるなどの効果を奏する。
ト内に収容されるバルブと既設管路とのフランジ部接合
構造の横断平面図と縦断面図。
ランジ部接合構造の斜視図。
ランジ部接合構造の一部縦断面図。
面図。
式的に、順に説明する図。
説明する図。
設管路とのフランジ部接合構造の平面図と側面図。
フランジ部接合構造の斜視図。
フランジ部接合構造の一部縦断面図。
ロックの斜視図。
模式的に、順に説明する図。
に説明する図。
Claims (4)
- 【請求項1】既設管路の経路に介在するバルブ等のフラ
ンジ部接合構造において、 上記既設管路の敷設方向に沿って対向し、上記フランジ
部の外側に配置され、フランジ部より大きな直径を有す
る一対の補強板体と、 これら補強板体を相互に締結する連結固定体と、 上記補強板体の外部根元に設置され、補強板体の管軸方
向の変形を抑えるクランプ体とを具備したことを特徴と
する既設管路のフランジ部接合構造。 - 【請求項2】上記補強板体は、周方向に複数枚に分割さ
れ、この補強板体の少なくとも一側面で、隣接する分割
補強板体相互に亘って取付け固定される補剛板を有する
ことを特徴とする請求項1記載の既設管路のフランジ部
接合構造。 - 【請求項3】上記連結固定体は、一対の補強板体を互い
に接近する方向に押圧付勢する締め付け力設定治具を用
いて取付けられることを特徴とする請求項1および請求
項2のいずれかに記載の既設管路のフランジ部接合構
造。 - 【請求項4】上記連結固定体は、箱型ブロック状のもの
を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
れかに記載の既設管路のフランジ部接合構造。
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JP2001353493A JP3773835B2 (ja) | 2001-11-19 | 2001-11-19 | 既設管路のフランジ部接合構造 |
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Publications (2)
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-
2001
- 2001-11-19 JP JP2001353493A patent/JP3773835B2/ja not_active Expired - Lifetime
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