JP2003155465A - ガスバリア性ラミネート用接着剤およびラミネートフィルム - Google Patents

ガスバリア性ラミネート用接着剤およびラミネートフィルム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高ガスバリア性機能を有しており、各種ポリマ
ー、紙、金属などに対する接着性に優れたガスバリア性
ラミネート用接着剤およびそれを用いたガスバリア性ラ
ミネートフィルムを提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤からな
るエポキシ樹脂組成物を主成分とするラミネート用接着
剤であって、該エポキシ樹脂組成物により形成されるエ
ポキシ樹脂硬化物中に、特定骨格構造が特定量以上含有
されることを特徴とするラミネート用接着剤、および該
接着剤を使用して作製したラミネートフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高ガスバリア性、お
よび各種ポリマー、紙、金属などのフィルム材料に対し
好適な接着性を有しているラミネート用接着剤およびそ
れを用いたラミネートフィルム、多層包装材料および包
装用袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、包装材料としてその強度、商品保
護性、作業適性、印刷等による宣伝効果等の理由から、
異種のポリマー材料を組み合わせた複合フレキシブルフ
ィルムが主流になってきている。このような複合フィル
ムは一般には、商品保護の役割を有する外層となる熱可
塑性プラスチックフィルム層などとシーラント層となる
熱可塑性プラスチックフィルム層などからなり、これら
の貼り合わせには、積層フィルム層に接着剤を塗布して
シーラント層を接着させるドライラミネート法や、必要
に応じて積層フィルム層にアンカーコート剤を塗布し溶
融したシーラント層となるプラスチックフィルムを圧着
してフィルム状に積層させる押出しラミネート法が行な
われている。また、これらの方法で使用する接着剤は、
接着性能が高い点から、一般には水酸基等の活性水素基
を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からな
る二液型ポリウレタン系接着剤が主流となっている(例
えば、特開平5-51574号公報、特開平9-316422号公報
等)。
【0003】しかしながらこれらの二液型ポリウレタン
系接着剤は、一般にその硬化反応がそれほど速いもので
はないことから、十分な接着性を確保するために張り合
わせ後に1日〜5日間の長時間におよぶエージングによる
硬化促進を行う必要があった。また、イソシアネート基
を有する硬化剤を使用することから、硬化後に未反応の
イソシアネート基が残存した場合、この残存イソシアネ
ート基は大気中の水分と反応して二酸化炭素を発生する
ことから積層フィルム内に気泡が発生する等の問題があ
った。一方、これらの問題を解決する方法として、特開
2000-154365号公報にはポリウレタン系接着剤が、ま
た、WO99/60068号公報ではエポキシ系ラミネート用接着
剤が提案されている。
【0004】しかし、上述の各ポリウレタン系接着剤や
WO99/60068号で提案されたエポキシ系接着剤のガスバリ
ア性は高いものではないことから、包装材料にガスバリ
ア性が要求される場合にはPVDCコート層やポリビニルア
ルコール(PVA)コート層、エチレン‐ビニルアルコー
ル共重合体(EVOH)フィルム層、メタキシリレンアジパ
ミドフィルム層、アルミナ(Al2O3)やシリカ(Si)な
どを蒸着した無機蒸着フィルム層などの各種ガスバリア
層を別途積層させる必要があり、積層フィルムの製造コ
ストやラミネートにおける作業工程で不利を被るもので
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高ガ
スバリア性機能を有しており、各種ポリマー、紙、金属
などに対する接着性に優れたガスバリア性ラミネート用
接着剤およびそれを用いたガスバリア性ラミネートフィ
ルムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、特定のエポキシ樹脂組
成物を主成分とする接着剤が高ガスバリア性および各種
ポリマー、紙、金属などに対する好適な接着性を有して
いる事を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明はエポキシ樹脂とエポキ
シ樹脂硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物を主成分とす
るラミネート用接着剤であって、該エポキシ樹脂組成物
により形成されるエポキシ樹脂硬化物中に(1)式に示
される骨格構造が40重量%以上含有されることを特徴と
するラミネート用接着剤、および該接着剤を使用したラ
ミネートフィルム、多層包装材料および包装用袋に関す
るものである。
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のラミネート接着剤はエポ
キシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤からなるエポキシ樹
脂組成物を主成分とし、これらにより形成されるエポキ
シ樹脂硬化物中に上記(1)の骨格構造が40重量%以
上、好ましくは45重量%以上、より好ましくは50重量%以
上含有されることを特徴としている。接着層を形成する
エポキシ樹脂硬化物中に上記(1)の骨格構造が高いレ
ベルで含有されることにより、高いガスバリア性が発現
する。以下に、エポキシ樹脂硬化物を形成するエポキシ
樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤について説明する。
【0009】本発明のラミネート用接着剤において、エ
ポキシ樹脂は脂肪族化合物、脂環式化合物、芳香族化合
物または複素環式化合物のいずれであってもよいが、高
いガスバリア性の発現を考慮した場合には芳香族部位を
分子内に含むエポキシ樹脂が好ましく、上記(1)の骨
格構造を分子内に含むエポキシ樹脂がより好ましい。具
体的にはメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシ
ジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、1,3-ビス(アミ
ノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルア
ミン部位を有するエポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメ
タンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポ
キシ樹脂、パラアミノフェノールから誘導されたグリシ
ジルアミン部位および/またはグリシジルエーテル部位
を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールAから誘導され
たグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビス
フェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を
有するエポキシ樹脂、フェノールノボラックから誘導さ
れたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、レ
ゾルシノールから誘導されたグリシジルエーテル部位を
有するエポキシ樹脂などが使用できるが、中でもメタキ
シリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位
を有するエポキシ樹脂、1,3-ビス(アミノメチル)シク
ロヘキサンから誘導されたグリシジルアミン部位を有す
るエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリ
シジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂およびレゾル
シノールから誘導されたグリシジルエーテル部位を有す
るエポキシ樹脂が好ましい。
【0010】更に、ビスフェノールFから誘導されたグ
リシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂やメタキシ
リレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を
有するエポキシ樹脂を主成分として使用することがより
好ましく、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリ
シジルアミン部位を有するエポキシ樹脂を主成分として
使用することが特に好ましい。
【0011】また、柔軟性や耐衝撃性、耐湿熱性などの
諸性能を向上させるために、上記の種々のエポキシ樹脂
を適切な割合で混合して使用することもできる。
【0012】本発明におけるエポキシ樹脂は、各種アル
コール類、フェノール類およびアミン類とエピハロヒド
リンの反応により得られる。例えば、メタキシリレンジ
アミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエ
ポキシ樹脂は、メタキシリレンジアミンにエピクロルヒ
ドリンを付加させることで得られる。ここで、前記グリ
シジルアミン部位は、キシリレンジアミン中のジアミン
の4つの水素原子と置換できる、モノ−、ジ−、トリ−
および/またはテトラ−グリシジルアミン部位を含む。
モノ−、ジ−、トリ−および/またはテトラ−グリシジ
ルアミン部位の各比率はメタキシリレンジアミンとエピ
クロルヒドリンとの反応比率を変えることで変更するこ
とができる。例えば、メタキシリレンジアミンに約4倍
モルのエピクロルヒドリンを付加反応させることによ
り、主としてテトラグリシジルアミン部位を有するエポ
キシ樹脂が得られる。
【0013】前記エポキシ樹脂は、各種アルコール類、
フェノール類およびアミン類に対し過剰のエピハロヒド
リンを水酸化ナトリウム等のアルカリ存在下、20〜140
℃、好ましくはアルコール類、フェノール類の場合は50
〜120℃、アミン類の場合は20〜70℃の温度条件で反応
させ、生成するアルカリハロゲン化物を分離することに
より合成される。生成したエポキシ樹脂の数平均分子量
は各種アルコール類、フェノール類およびアミン類に対
するエピハロヒドリンのモル比により異なるが、約80〜
4000であり、約200〜1000であることが好ましく、約200
〜500であることがより好ましい。
【0014】本発明のラミネート用接着剤において、エ
ポキシ樹脂硬化剤は、脂肪族化合物、脂環式化合物、芳
香族化合物または複素環式化合物のいずれであってもよ
く、ポリアミン類、フェノール類、酸無水物またはカル
ボン酸類などの一般に使用され得るエポキシ樹脂硬化剤
を使用することができる。これらのエポキシ樹脂硬化剤
は、ラミネートフィルムの使用用途およびその用途にお
ける要求性能に応じて選択することが可能である。具体
的には、ポリアミン類としてはエチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエ
チレンペンタミンなどの脂肪族アミン、メタキシリレン
ジアミン、パラキシリレンジアミンなどの芳香環を有す
る脂肪族アミン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サン、イソフォロンジアミン、ノルボルデンジアミンな
どの脂環式アミン、ジアミノジフェニルメタン、メタフ
ェニレンジアミンなどの芳香族アミンが挙げられる。ま
た、これらのポリアミン類を原料とするエポキシ樹脂ま
たはモノグリシジル化合物との変性反応物、炭素数2〜
4のアルキレンオキシドとの変性反応物、エピクロルヒ
ドリンとの付加反応物、これらのポリアミン類との反応
によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、
少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物との
反応生成物、これらのポリアミン類とのとの反応により
アミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なく
とも1つのアシル基を有する多官能性化合物と、一価の
カルボン酸および/またはその誘導体との反応生成物な
どが使用できる。
【0015】フェノール類としてはカテコール、レゾル
シノール、ヒドロキノンなどの多置換基モノマー、およ
びレゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。また、
酸無水物またはカルボン酸類としてはドデセニル無水コ
ハク酸、ポリアジピン酸無水物などの脂肪族酸無水物、
(メチル)テトラヒドロ無水フタル酸、(メチル)ヘキ
サヒドロ無水フタル酸などの脂環式酸無水物、無水フタ
ル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの
芳香族酸無水物、およびこれらのカルボン酸などが使用
できる。
【0016】高いガスバリア性の発現を考慮した場合に
は、芳香族部位を分子内に含むエポキシ樹脂硬化剤が好
ましく、上記(1)の骨格構造を分子内に含むエポキシ
樹脂硬化剤がより好ましい。具体的にはメタキシリレン
ジアミンまたはパラキシリレンジアミン、およびこれら
を原料とするエポキシ樹脂またはモノグリシジル化合物
との変性反応物、炭素数2〜4のアルキレンオキシドと
の変性反応物、エピクロルヒドリンとの付加反応物、こ
れらのポリアミン類との反応によりアミド基部位を形成
しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基
を有する多官能性化合物との反応生成物、これらのポリ
アミン類とのとの反応によりアミド基部位を形成しオリ
ゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有す
る多官能性化合物と、一価のカルボン酸および/または
その誘導体との反応生成物などを使用することがより好
ましい。
【0017】高いガスバリア性および各種フィルム材料
との良好な接着性を考慮した場合には、エポキシ樹脂硬
化剤として、下記の(A)と(B)の反応生成物、または
(A)、(B)および(C)の反応生成物を用いることが特に
好ましい。 (A)メタキシリレンジアミンまたはパラキシリレンジア
ミン (B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオ
リゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有
する多官能性化合物 (C)炭素数1〜8の一価カルボン酸および/またはその
誘導体
【0018】前記(B)ポリアミンとの反応によりアミド
基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1
つのアシル基を有する多官能性化合物としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク
酸、リンゴ酸、酒石酸、アジピン酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸などのカ
ルボン酸およびそれらの誘導体、例えばエステル、アミ
ド、酸無水物、酸塩化物などが挙げられ、特にアクリル
酸、メタクリル酸およびそれらの誘導体が好ましい。
【0019】また、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、
乳酸、グリコール酸、安息香酸などの炭素数1〜8の一
価のカルボン酸およびそれらの誘導体、例えばエステ
ル、アミド、酸無水物、酸塩化物などを上記多官能性化
合物と併用して開始ポリアミンと反応させてもよい。反
応により導入されるアミド基部位は高い凝集力を有して
おり、エポキシ樹脂硬化剤中に高い割合でアミド基部位
が存在することにより、より高い酸素バリア性および各
種フィルム材料への良好な接着強度が得られる。
【0020】前記 (A)と(B)、または(A)と(B)およ
び(C)の反応モル比は、(A)に含有されるアミノ基の数
に対する(B)に含有される反応性官能基の数の比、また
は(A)に含有されるアミノ基の数に対する(B)および
(C)に含有される反応性官能基の合計数の比として、0.
3〜0.97の範囲が好ましい。0.3より少ない比率では、エ
ポキシ樹脂硬化剤中に十分な量のアミド基が生成せず、
高いレベルのガスバリア性および各種フィルム材料に対
する接着性が発現しない。また、エポキシ樹脂硬化剤中
に残存する揮発性分子の割合が高くなり、得られる硬化
物からの臭気発生の原因となる。また、エポキシ基とア
ミノ基の反応により生成する水酸基の硬化反応物中にお
ける割合が高くなるため、高湿度環境下での酸素バリア
性が著しく低下する要因となる。一方、0.97より高い範
囲ではエポキシ樹脂と反応するアミノ基の量が少なくな
り優れた耐衝撃性や耐熱性などが発現せず、また各種有
機溶剤あるいは水に対する溶解性も低下する。得られる
硬化物の高いガスバリア性、高い接着性、臭気発生の抑
制および高湿度環境下での高い酸素バリア性を特に考慮
する場合には、ポリアミン成分に対する多官能性化合物
のモル比が0.6〜0.97の範囲がより好ましい。より高い
レベルの各種フィルム材料に対する接着性の発現を考慮
した場合には、本発明のエポキシ樹脂硬化剤中に、該硬
化剤の全重量を基準として、少なくとも6重量%のアミ
ド基が含有されることが好ましい。
【0021】本発明のラミネート接着剤を使用して作製
したラミネートフィルムは、ラミネート直後に300mm/mi
nの剥離速度でT型剥離をした場合のフィルム材料間の初
期粘着力が30 g/15mm以上であることが好ましく、40 g/
15mm以上であることがより好ましく、50 g/15mm以上で
あることが特に好ましい。この粘着性が十分でない場
合、ラミネートフィルムのトンネリングやフィルムを巻
き取る際の巻きズレなどの問題が発生する。
【0022】高い粘着性の発現を考慮した場合には、例
えばエポキシ樹脂硬化剤であるメタキシリレンジアミン
またはパラキシリレンジアミンと、該ポリアミンとの反
応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得
る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物
との反応生成物の反応比を、ポリアミン成分に対する多
官能性化合物のモル比で0.6〜0.97、好ましくは0.8〜0.
97、特に好ましくは0.85〜0.97の範囲とし、反応生成物
であるオリゴマーの平均分子量を高くしたエポキシ樹脂
硬化剤を使用することが好ましい。より好ましいエポキ
シ樹脂硬化剤は、メタキシリレンジアミンと、アクリル
酸、メタクリル酸および/またはそれらの誘導体との反
応生成物である。ここで、メタキシリレンジアミンに対
するアクリル酸、メタクリル酸および/またはそれらの
誘導体の反応モル比は0.8〜0.97の範囲が好ましい。
【0023】本発明におけるラミネート用接着剤の主成
分であるエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の配合割合
については、一般にエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤
との反応によりエポキシ樹脂硬化物を作製する場合の標
準的な配合範囲であってよい。具体的には、エポキシ樹
脂中のエポキシ基の数に対するエポキシ樹脂硬化剤中の
活性水素数の比が0.5〜5.0の範囲である。0.5より少な
い範囲では残存する未反応のエポキシ基が、得られる硬
化物のガスバリア性を低下させる原因となり、また5.0
より多い範囲では残存する未反応のアミノ基が、得られ
る硬化物の耐湿熱性を低下させる原因となる。得られる
硬化物のガスバリア性および耐湿熱性を特に考慮する場
合には、0.8〜3.0の範囲がより好ましく、0.8〜1.4の範
囲が特に好ましい。また、得られる硬化物の高湿度環境
下での高い酸素バリア性の発現を考慮した場合には、エ
ポキシ樹脂中のエポキシ基の数に対するエポキシ樹脂硬
化剤中の活性水素数の比が0.8〜1.4の範囲が好ましい。
【0024】また、本発明において、前記エポキシ樹脂
組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない
範囲で、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリアクリル系樹
脂組成物、ポリウレア系樹脂組成物等の熱硬化性樹脂組
成物を混合してもよい。
【0025】本発明のラミネート用接着剤には各種フィ
ルム材料に塗布時の表面の湿潤を助けるために、必要に
応じてシリコンあるいはアクリル系化合物といった湿潤
剤を添加しても良い。適切な湿潤剤としては、ビックケ
ミー社から入手しうるBYK331、BYK333、BYK348、BYK381
などがある。これらを添加する場合には、接着剤組成物
の全重量を基準として0.01重量%〜2.0重量%の範囲が
好ましい。
【0026】本発明のラミネート用接着剤には各種フィ
ルム材料に塗布直後の各種フィルム材料に対する粘着性
を向上させるために、必要に応じてキシレン樹脂、テル
ペン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂などの粘着付与
剤を添加しても良い。これらを添加する場合には、接着
剤組成物の全重量を基準として0.01重量%〜5.0重量%
の範囲が好ましい。
【0027】また、本発明のラミネート用接着剤により
形成される接着層のガスバリア性、耐衝撃性、耐熱性な
どの諸性能を向上させるために、ラミネート用接着剤の
中にシリカ、アルミナ、マイカ、タルク、アルミニウム
フレーク、ガラスフレークなどの無機充填剤を添加して
も良い。フィルムの透明性を考慮した場合には、このよ
うな無機フィラーが平板状であることが好ましい。これ
らを添加する場合には、接着剤組成物の全重量を基準と
して0.01重量%〜10.0重量%の範囲が好ましい。
【0028】また、本発明のラミネート用接着剤には、
必要に応じて、酸素捕捉機能を有する化合物等を添加し
てもよい。酸素捕捉機能を有する化合物としては、例え
ば、ヒンダードフェノール類、ビタミンC、ビタミン
E、有機燐化合物、没食子酸、ピロガロール等の酸素と
反応する低分子有機化合物や、コバルト、マンガン、ニ
ッケル、鉄、銅等の遷移金属化合物等が挙げられる。
【0029】さらに、本発明のラミネート用接着剤によ
り形成される接着層のプラスチックフィルム、金属箔、
紙などの各種フィルム材料に対する接着性を向上させる
ために、ラミネート用接着剤の中にシランカップリング
剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤を添加
しても良い。これらを添加する場合には、接着剤組成物
の全重量を基準として0.01重量%〜5.0重量%の範囲が
好ましい。
【0030】本発明の接着剤によりラミネートされ得る
フィルム材料としては、例えば低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、直線状低密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどのポリオレフィン系フィルム、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの
ポリエステル系フィルム、ナイロン6、ナイロン6,6、メ
タキシレンアジパミド(N-MXD6)などのポリアミド系フ
ィルム、ポリアクリロニトリル系フィルム、ポリ(メ
タ)アクリル系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポ
リカーボネート系フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体けん化物(EVOH)系フィルム、ポリビニルアルコー
ル系フィルム、カートンなどの紙類、アルミや銅などの
金属箔、およびこれらの材料にポリ塩化ビニリデン(PV
DC)樹脂やポリビニルアルコール樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体けん化物系樹脂、アクリル系樹脂などの
各種ポリマーによるコーティングを施したフィルム、シ
リカ、アルミナ、アルミなどの各種無機化合物あるいは
金属を蒸着させたフィルム、無機フィラーなどを分散さ
せたフィルム、酸素捕捉機能を付与したフィルムなどが
使用できる。また、コーティングする各種ポリマーにつ
いても無機フィラーを分散させることができる。無機フ
ィラーとしては、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク、
アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどが挙げられ
るが、モンモリロナイトなどの層状珪酸塩が好ましく、
またその分散方法としては例えば押出混錬法や樹脂溶液
への混合分散法など従来公知の方法が使用できる。酸素
捕捉機能を付与させる方法としては、例えば、ヒンダー
ドフェノール類、ビタミンC、ビタミンE、有機燐化合
物、没食子酸、ピロガロール等の酸素と反応する低分子
有機化合物や、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄、銅
等の遷移金属化合物等を含む組成物を少なくとも一部に
使用する方法等が挙げられる。これらのフィルム材料の
厚さとしては10〜300μm程度、好ましくは10〜100μm
程度が実用的であり、プラスチックフィルムの場合は一
軸ないし二軸方向に延伸されているものでもよい。
【0031】これらのフィルム材料の表面には、膜切れ
やはじきなどの欠陥のない接着層が形成されるように必
要に応じて火炎処理やコロナ放電処理などの各種表面処
理が実施されることが望ましい。このような処理は各種
フィルム材料に対する接着層の良好な接着を促進する。
また、フィルム材料の表面に適切な表面処理がなされた
後で、必要に応じて印刷層を設けることもできる。印刷
層を設ける際には、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、
オフセット印刷機等の従来のポリマーフィルムへの印刷
に用いられてきた一般的な印刷設備が同様に適用され得
る。また、印刷層を形成するインキについても、アゾ
系、フタロシアニン系などの顔料、ロジン、ポリアミド
樹脂、ポリウレタンなどの樹脂、メタノール、酢酸エチ
ル、メチルエチルケトンなどの溶剤等から形成される従
来のポリマーフィルムへの印刷層に用いられてきたイン
キが同様に適用され得る。
【0032】これらのフィルム材料の中で、シーラント
層となる可撓性ポリマーフィルム層については、良好な
ヒートシール性の発現を考慮し、ポリエチレンフィルム
やポリプロピレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体などのポリオレフィン系フィルムを選択することが
好ましい。これらのフィルムの厚さは、10〜300μm程
度、好ましくは10〜100μm程度が実用的であり、フィ
ルムの表面には火炎処理やコロナ放電処理などの各種表
面処理が実施されていてもよい。
【0033】本発明のラミネート用接着剤を使用して、
各種フィルム材料をラミネートする場合には、ドライラ
ミネート、ノンソルベントラミネート、押出しラミネー
ト等公知のラミネート法を用いることが可能である。
【0034】本発明のラミネート用接着剤をフィルム材
料に塗布し、ラミネートする場合には、接着層となるエ
ポキシ樹脂硬化反応物を得るのに十分な接着剤組成物の
濃度および温度で実施されるが、これは開始材料および
ラミネート方法の選択により変化し得る。すなわち、接
着剤組成物の濃度は選択した材料の種類およびモル比、
ラミネート方法などにより、溶剤を用いない場合から、
ある種の適切な有機溶媒および/または水を用いて約5
重量%程度の組成物濃度に希釈する場合までの様々な状
態をとり得る。適切な有機溶媒としては、トルエン、キ
シレン、酢酸エチルなどの非水溶性系溶媒、2-メトキシ
エタノール、2-エトキシエタノール、2-プロポキシエタ
ノール、2-ブトキシエタノール、1-メトキシ-2-プロパ
ノール、1-エトキシ-2-プロパノール、1-プロポキシ-2-
プロパノールなどのグリコールエーテル類、メタノー
ル、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-
ブタノール、2-ブタノールなどのアルコール類、N, N-
ジメチルホルムアミド、N, N-ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドンなどの非プ
ロトン性極性溶媒などが挙げられるがメタノール、酢酸
エチル、2-プロパノールなどの比較的低沸点溶剤が好ま
しい。また、溶剤を使用した場合には塗布後の溶媒乾燥
温度は室温から約140℃までの様々なものであってよ
い。接着剤組成物をポリマーフィルムに塗布する際の塗
装形式としては、ロール塗布やスプレー塗布、エアナイ
フ塗布、浸漬、はけ塗りなどの一般的に使用される塗装
形式のいずれも使用され得る。ロール塗布またはスプレ
ー塗布が好ましい。例えば、ポリウレタン系接着剤成分
をポリマーフィルムに塗布し、ラミネートする場合と同
様のロールコートあるいはスプレー技術および設備が適
用され得る。
【0035】続いて、各ラミネート方法での具体的な操
作について説明する。ドライラミネート法の場合には、
基材となるフィルム材料に本発明のラミネート用接着剤
の有機溶剤および/または水による希釈溶液をグラビア
ロールなどのロールにより塗布後、溶剤を乾燥させ直ち
にその表面に新たなフィルム材料を貼り合わせることに
よりラミネートフィルムを得ることができる。この場
合、ラミネート後に必要に応じて室温〜60℃で一定時間
のエージングを行ない、硬化反応を完了することが望ま
しい。一定時間のエージングを行なうことにより、十分
な反応率でエポキシ樹脂硬化反応物が形成され、高いガ
スバリア性が発現する。
【0036】また、ノンソルベントラミネート法の場合
には、基材となるフィルム材料に予め40℃〜100℃程度
に加熱しておいた本発明のラミネート用接着剤を40℃〜
120℃に加熱したグラビアロールなどのロールにより塗
布後、直ちにその表面に新たなフィルム材料を貼り合わ
せることによりラミネートフィルムを得ることができ
る。この場合もドライラミネート法の場合と同様にラミ
ネート後に必要に応じて一定時間のエージングを行なう
ことが望ましい。
【0037】押出しラミネート法の場合には、基材とな
るフィルム材料に接着補助剤(アンカーコート剤)とし
て本発明のラミネート用接着剤の主成分であるエポキシ
樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤の有機溶剤および/また
は水による希釈溶液をグラビアロールなどのロールによ
り塗布し、室温〜140℃で溶剤の乾燥、硬化反応を行な
った後に、押出し機により溶融させたポリマー材料をラ
ミネートすることによりラミネートフィルムを得ること
ができる。溶融させるポリマー材料としては低密度ポリ
エチレン樹脂や直線状低密度ポリエチレン樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体樹脂などのポリオレフィン系樹
脂が好ましい。これらのラミネート法およびその他の一
般的に使用されうるラミネート法は必要に応じて組み合
わせることも可能であり、用途や形態に応じてラミネー
トフィルムの層構成は変化し得る。
【0038】本発明のラミネート用接着剤を各種フィル
ム材料等に塗布、乾燥、貼り合わせ、熱処理した後の接
着層の厚さは0.1〜100μm、好ましくは0.5〜10μmが
実用的である。0.1μm未満では十分なガスバリア性お
よび接着性が発揮し難く、一方100μmを超えると均一
な厚みの接着層を形成することが困難になる。
【0039】本発明のラミネート用接着剤は各種フィル
ム材料に対する好適な接着性能に加え、高いガスバリア
性を有する事を特徴としており、低湿度条件から高湿度
条件に至る広い範囲において高いガスバリア性を示す。
このことから、本発明のラミネート用接着剤を使用した
ラミネートフィルムは、PVDCコート層やポリビニルアル
コール(PVA)コート層、エチレン‐ビニルアルコール
共重合体(EVOH)フィルム層、メタキシリレンアジパミ
ドフィルム層、アルミナ(Al2O3)やシリカ(Si)など
を蒸着した無機蒸着フィルム層などの一般に使用されて
いるガスバリア性材料を使用することなく非常に高いレ
ベルのガスバリア性が発現する。さらに、これら従来の
ガスバリア性材料とシーラント材料とを貼り合せる接着
剤として併用することにより、得られるフィルムのガス
バリア性を著しく向上させることもできる。
【0040】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん
化物(EVOH)系フィルム、ポリビニルアルコール系フィ
ルム、ポリビニルアルコールコートフィルム、無機フィ
ラーを分散させたポリビニルアルコールコートフィル
ム、メタキシレンアジパミド(N-MXD6)フィルムなどの
ガスバリア性フィルムは、高湿度条件下では、そのガス
バリア性が低下するという欠点があるが、本発明のラミ
ネート用接着剤を使用して、これらのガスバリア性フィ
ルムを含むラミネートフィルムを作製することでこれを
改善することができる。
【0041】さらに、本発明のラミネートフィルム中の
接着剤層を形成するエポキシ樹脂硬化物は、靭性、耐湿
熱性に優れることから、耐衝撃性、耐煮沸処理性、耐レ
トルト処理性などに優れたガスバリア性ラミネートフィ
ルムが得られる。
【0042】本発明のラミネート用接着剤を使用して製
造したラミネートフィルムは食品や医薬品などの保護を
目的とする多層包装材料として使用することができる。
多層包装材料として使用する場合には、内容物や使用環
境、使用形態に応じてその層構成は変化し得る。すなわ
ち、本発明のラミネートフィルムをそのまま多層包装材
料として使用することもできるし、必要に応じて酸素吸
収層や熱可塑性樹脂フィルム層、紙層、金属箔層などを
本発明のラミネートフィルムにさらに積層させることも
できる。この際、本発明のラミネート用接着剤を用いて
積層させても良いし、他の接着剤やアンカーコート剤を
用いて積層させても良い。
【0043】前記多層包装材料を使用して製造する軟包
装用袋等からなる包装用袋について説明する。かかる軟
包装用袋等からなる包装用袋は、前記多層包装材料を使
用し、そのヒートシール性樹脂層の面を対向して重ね合
わせ、しかる後、その周辺端部をヒートシールしてシー
ル部を形成して製造することができる。その製袋方法と
しては、例えば、前記多層包装材料を折り曲げるかある
いは重ね合わせて、その内層の面を対向させ、更にその
周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三
方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼
りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底
シール型、角底シール型、ガゼット型、その他等のヒー
トシール形態によりヒートシールする方法が挙げられ
る。包装用袋は内容物や使用環境、使用形態に応じて種
々の形態をとり得る。その他、例えば、自立性包装用袋
(スタンディングパウチ)等も可能である。ヒートシー
ルの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシ
ール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シー
ル、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
【0044】前記包装用袋にその開口部から内容物を充
填し、しかる後、その開口部をヒートシールすること
で、本発明の包装用袋を使用した包装製品を製造するこ
とができる。充填できる内容物としては、米菓、豆菓
子、ナッツ類、ビスケット・クッキー、ウェハース菓
子、マシュマロ、パイ、半生ケーキ、キャンディ、スナ
ック菓子などの菓子類、パン、スナックめん、即席め
ん、乾めん、パスタ、無菌包装米飯、ぞうすい、おか
ゆ、包装もち、シリアルフーズなどのステープル類、漬
物、煮豆、納豆、味噌、凍豆腐、豆腐、なめ茸、こんに
ゃく、山菜加工品、ジャム類、ピーナッツクリーム、サ
ラダ類、冷凍野菜、ポテト加工品などの農産加工品、ハ
ム類、ベーコン、ソーセージ類、チキン加工品、コンビ
ーフ類などの畜産加工品、魚肉ハム・ソーセージ、水産
練製品、かまぼこ、のり、佃煮、かつおぶし、塩辛、ス
モークサーモン、辛子明太子などの水産加工品、桃、み
かん、パイナップル、りんご、洋ナシ、さくらんぼなど
の果肉類、コーン、アスパラガス、マッシュルーム、玉
ねぎ、人参、大根、じゃがいもなどの野菜類、ハンバー
グ、ミートボール、水産フライ、ギョーザ、コロッケな
どを代表とする冷凍惣菜、チルド惣菜などの調理済食
品、バター、マーガリン、チーズ、クリーム、インスタ
ントクリーミーパウダー、育児用調整粉乳などの乳製
品、液体調味料、レトルトカレー、ペットフードなどの
食品類が挙げられる。また、タバコ、使い捨てカイロ、
医薬品、化粧品などの包装材料としても使用され得る。
【0045】
【実施例】以下に本発明の実施例を紹介するが、本発明
はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
【0046】<エポキシ樹脂硬化剤A>反応容器に1mol
のメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃
に昇温し、0.80molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴
下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成
するメタノールを留去しながら3時間で160℃まで昇温し
た。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるよ
うに所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤A
を得た。
【0047】<エポキシ樹脂硬化剤B>反応容器に1mol
のメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃
に昇温し、0.90molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴
下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成
するメタノールを留去しながら3時間で160℃まで昇温し
た。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるよ
うに所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤B
を得た。
【0048】<エポキシ樹脂硬化剤C>反応容器に1mol
のメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃
に昇温し、0.95molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴
下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成
するメタノールを留去しながら3時間で160℃まで昇温し
た。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるよ
うに所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤C
を得た。
【0049】<エポキシ樹脂硬化剤D>反応容器に1mol
のメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下120
℃に昇温し、0.33molのアクリル酸メチルを1時間かけて
滴下し、120℃で0.5時間攪拌した。さらに0.33molのリ
ンゴ酸を少量ずつ添加し、0.5時間攪拌した。生成する
水およびメタノールを留去しながら3時間で180℃まで昇
温した。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%にな
るように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化
剤Dを得た。
【0050】<エポキシ樹脂硬化剤E>反応容器に1mol
のメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下120
℃に昇温し、0.67molのアクリル酸メチルを1時間かけて
滴下し、120℃で0.5時間攪拌した。さらに0.33molの酢
酸を0.5時間かけて滴下し、1時間攪拌した。生成する水
およびメタノールを留去しながら3時間で180℃まで昇温
した。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になる
ように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤
Eを得た。
【0051】<エポキシ樹脂硬化剤F>反応容器に1mol
のメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃
に昇温し、0.93molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴
下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成
するメタノールを留去しながら3時間で160℃まで昇温し
た。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるよ
うに所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤F
を得た。
【0052】また、ガスバリア性、ラミネート強度等の
評価方法は以下の通りである。 <酸素透過率 (cc/m2・day・atm)>酸素透過率測定装
置(モダンコントロール社製、OX-TRAN10/50A)を使用
して、ラミネートフィルムの酸素透過率を23℃、相対湿
度60%の条件下で測定した。また、高湿度下での酸素透
過率については23℃、相対湿度80%、90%の各条件下で測
定した。 <耐衝撃性(ゲルボー処理後の酸素透過率 (cc/m2・da
y・atm))>ゲルボーフレックステスター(理学工業社
製)を用いて360度のひねりを500回加えたラミネートフ
ィルムの酸素透過率を23℃、相対湿度60%の条件下で測
定した。 <レトルト処理後の酸素透過率 (cc/m2・day・atm)>
Retort Food Autoclave(Tomy社製)を用いて121℃で30
分間レトルト処理を施したラミネートフィルムの酸素透
過率を23℃、相対湿度60%の条件下で測定した。 <水蒸気透過率 (g/m2・day)>JISZ-0208に指定され
ている方法を用い、ラミネートフィルムの水蒸気透過率
を40℃、相対湿度90%の条件下で測定した。 <外観>ラミネートフィルムの外観を目視で判定した。 <初期粘着性 (g/15mm)>ラミネートフィルムの貼り
合わせ直後の粘着力をT型剥離試験により300mm/minの
剥離速度で測定した。 <ラミネート強度 (g/15mm)>JISK-6854に指定されて
いる方法を用い、ラミネートフィルムのラミネート強度
をT型剥離試験により100mm/minの剥離速度で測定し
た。 <ヒートシール強度 (kg/15mm)>ヒートシール処理器
(東洋精機製作所製、熱傾斜試験機)を使用して、160
℃、2kg/cm2、1秒の処理条件でヒートシール処理を行な
ったラミネートフィルムの試験片を300mm/minの引張り
速度で評価した。
【0053】実施例1 メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミ
ン部位を有するエポキシ樹脂(三菱ガス化学(株)製;
TETRAD-X)を50重量部およびエポキシ樹脂硬化剤Aを11
5重量部含むメタノール/酢酸エチル=1/1溶液(固形分
濃度;30重量%)を作製し、そこにアクリル系湿潤剤
(ビック・ケミー社製;BYK381)を0.02重量部加え、よ
く攪拌し、塗布液を得た。この塗布液を厚み20μmの延
伸ポリプロピレンフィルムにバーコーターNo.3を使用し
て塗布し(塗布量:3 g/m2(固形分))、85℃で10秒乾
燥させた後、厚み30μmのポリプロピレンフィルムをニ
ップロールにより貼り合わせ、35℃で1日間エージング
することによりラミネートフィルムを得た。接着層(エ
ポキシ樹脂硬化物)中の骨格構造(1)の含有率は59.5
重量%であった。得られたラミネートフィルムについて
そのガスバリア性、ラミネート強度を評価した。また、
貼り合わせ直後の粘着性を評価した。結果を表1に示
す。
【0054】実施例2 エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤B
を142重量部用いた以外は実施例1と同様の方法でラミ
ネートフィルムを作製した。接着層中の骨格構造(1)
の含有率は59.8重量%であった。
【0055】実施例3 エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤C
を163重量部用いた以外は実施例1と同様の方法でラミ
ネートフィルムを作製した。接着層中の骨格構造(1)
の含有率は60.2重量%であった。
【0056】実施例4 エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤D
を110重量部用いた以外は実施例1と同様の方法でラミ
ネートフィルムを作製した。接着層中の骨格構造(1)
の含有率は57.4重量%であった。
【0057】実施例5 エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤E
を140重量部用いた以外は実施例1と同様の方法でラミ
ネートフィルムを作製した。接着層中の骨格構造(1)
の含有率は59.4重量%であった。
【0058】実施例6 エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤F
を132重量部用いた以外は実施例1と同様の方法でラミ
ネートフィルムを作製した。接着層中の骨格構造(1)
の含有率は56.1重量%であった。
【0059】実施例7 TETRAD-Xの代わりにビスフェノールFから誘導されたグ
リシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂(ジャパン
エポキシレジン(株)製;エピコート807)を50重量部、
エポキシ樹脂硬化剤Aを141重量部用いた以外は実施例
1と同様の方法でラミネートフィルムを作製した。接着
層中の骨格構造(1)の含有率は54.4重量%であった。
【0060】実施例8 厚み30μmのポリプロピレンフィルムの代わりに、厚み
40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いた以
外は実施例6と同様の方法でラミネートフィルムを作製
した。
【0061】実施例9 厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに、
厚み15μmの延伸ナイロンフィルムを用いた以外は実施
例6と同様の方法でラミネートフィルムを作製した。
【0062】実施例10 厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに、
厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用
いた以外は実施例6と同様の方法でラミネートフィルム
を作製した。
【0063】実施例11 厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに、
厚み50μmの紙を、厚み30μmのポリプロピレンフィル
ムの代わりに、厚み40μmの低密度ポリエチレンフィル
ムを用いた以外は実施例6と同様の方法でラミネートフ
ィルムを作製した。
【0064】実施例12 厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに、
厚み30μmのアルミ箔を用いた以外は実施例6と同様の
方法でラミネートフィルムを作製した。
【0065】実施例13 厚み30μmのポリプロピレンフィルムの代わりに、厚み
15μmの延伸ナイロンフィルムを用いた以外は実施例1
0と同様の方法で作製したラミネートフィルムのナイロ
ンフィルムの表面に、実施例6で調整した接着剤塗布液
をさらに塗布し(塗布量:3 g/m2(固形分))、85℃で
10秒乾燥させた後、厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチ
レンフィルムをニップロールにより貼り合わせ、35℃で
1日間エージングすることによりポリエチレンテレフタ
レート/延伸ナイロン/直鎖状低密度ポリエチレンフィ
ルムからなるラミネートフィルムを作製した。
【0066】比較例1 ポリウレタン系接着剤塗布液として、ポリエーテル成分
(東洋モートン(株)製;TM-329)を50重量部、ポリイソ
シアネート成分(東洋モートン(株)製;CAT-8B)を50重
量部含む酢酸エチル溶液(固形分濃度;30重量%)を作
製し、実施例1の接着剤塗布液の代わりに用いた以外は
実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作製し
た。
【0067】比較例2 TETRAD-Xの代わりにエピコート807を50重量部用い、エ
ポキシ樹脂硬化剤Aの使用量を47重量部とした以外は実
施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作製した。
接着層中の骨格構造(1)の含有率は35.7重量%であっ
た。
【0068】比較例3 エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにメタキシリレンジアミ
ンとエピクロルヒドリンのモル比が約2:1のメタキシ
リレンジアミンとエピクロルヒドリンとの付加体である
アミン系硬化剤(三菱ガス化学(株)製;ガスカミン32
8)を65重量部用いた以外は実施例1と同様の方法でラ
ミネートフィルムを作製した。接着層中の骨格構造
(1)の含有率は61.4重量%であった。
【0069】
【表1】
【0070】実施例6、9、10、13および比較例3
で作製したラミネートフィルムについて高湿度下(相対
湿度80%、90%)での酸素透過率、耐衝撃性、レトルト処
理後の酸素透過率、レトルト処理後の外観、およびヒー
トシール強度について評価した。結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】実施例14 厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに、
厚み15μmの多層延伸ナイロンフィルム(ナイロン-6(5
μm)/N-MXD6(5μm)/ナイロン-6(5μm):三菱
化学(株)製:スーパーニール)を用い、塗布液の塗布量
を4 g/m2(固形分)にした以外は実施例6と同様の方法
でラミネートフィルムを作製した。
【0073】実施例15 厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに、
厚み15μmの無延伸EVOH(エチレン32mol%)フィルムを
用い、塗布液の塗布量を4 g/m2(固形分)にした以外は
実施例6と同様の方法でラミネートフィルムを作製し
た。
【0074】比較例4 比較例1で使用したポリウレタン系接着剤塗布液を、実
施例14の接着剤塗布液の代わりに用い、塗布液の塗布
量を2 g/m2(固形分)にした以外は実施例14と同様の
方法でラミネートフィルムを作製した。
【0075】比較例5 比較例1で使用したポリウレタン系接着剤塗布液を、実
施例15の接着剤塗布液の代わりに用い、塗布液の塗布
量を2 g/m2(固形分)にした以外は実施例15と同様の
方法でラミネートフィルムを作製した。
【0076】実施例14、15および比較例4、5で作
製したラミネートフィルムについて高湿度下(相対湿度
80%、90%)での酸素透過率を評価した。結果を表3に示
す。
【0077】
【表3】
【0078】実施例16 実施例6で作製したラミネートフィルムのそれぞれ2枚
を用意し、そのポリプロピレンフィルムの面を対向させ
て重ね合わせ、その外周周辺の端部を三方ヒートシール
してシール部を形成させ、上方に開口部を有する三方シ
ール型の包装用袋を製造した。
【0079】実施例17 実施例9で作製したラミネートフィルムのそれぞれ2枚
を用意し、そのポリプロピレンフィルムの面を対向させ
て重ね合わせ、その外周周辺の端部を三方ヒートシール
してシール部を形成させ、上方に開口部を有する三方シ
ール型の包装用袋を製造した。
【0080】実施例18 実施例10で作製したラミネートフィルムのそれぞれ2
枚を用意し、そのポリプロピレンフィルムの面を対向さ
せて重ね合わせ、その外周周辺の端部を三方ヒートシー
ルしてシール部を形成させ、上方に開口部を有する三方
シール型の包装用袋を製造した。
【0081】作製した包装用袋について、窒素ガス充填
後、開口部をヒートシールして密封し、1週間、23℃、
袋内部60%RH、袋外部60%RHの環境下で空気中に暴露され
た状態で保存後、ガスクロマトグラフィーで袋内の酸素
濃度を測定し、酸素透過量を求めた。
【0082】
【表4】
【0083】上記の表4に示す測定結果より明らかなよ
うに、本発明の包装用袋は実質的に優れた酸素バリア性
を示し、また、本発明の包装用袋がヒートシール強度や
ラミネート強度に優れる事はラミネートフィルムの性能
評価結果から明白であることから、例えば食品や医薬品
など、酸素に対する高いバリア性が要求される内容物な
どを包装する袋として好適に使用できる。
【0084】
【発明の効果】本発明のラミネート用接着剤は各種フィ
ルム材料に対する好適な接着性能に加え、高いガスバリ
ア性を有する事を特徴としていることから、ガスバリア
性能と接着性能を1つの層に兼備させることが可能にな
る。その結果、従来の包装材料用ラミネートフィルムの
場合、ガスバリア機能を有する層と、該層とシーラント
層との接着のために塗工される接着層を別途使用する必
要があったが、本発明のラミネート用接着剤を使用する
ことにより、ガスバリア層を別途設けることなく高いガ
スバリア性を有する包装材料用ラミネートフィルムを作
製する事が可能となる。また、PVDCコート層やポリビニ
ルアルコール(PVA)コート層、エチレン‐ビニルアル
コール共重合体(EVOH)フィルム層、メタキシリレンア
ジパミドフィルム層、アルミナ(Al2O3)やシリカ(S
i)などを蒸着した無機蒸着フィルム層などの従来のガ
スバリア性フィルムとシーラント層との接着のための接
着層として使用することも可能であり、その場合にはフ
ィルムのガスバリア性を著しく向上させることができ
る。また、一般に高湿度条件下でのガスバリア性能低下
という欠点を持つガスバリア性フィルムにおいても、本
発明のラミネート用接着剤を併用することにより、その
欠点を改善することができる。また、本発明のラミネー
ト用接着剤を使用して作製されるラミネートフィルム、
および該ラミネートフィルムを使用し、これを製袋して
得られる包装用袋は酸素や水蒸気などのガスバリア性お
よびそのラミネート強度、ヒートシール強度等に優れ、
機械的、化学的、あるいは、物理的強度において所定の
強度等を有し、例えば、耐熱性、耐水性、保香性、耐光
性、耐薬品性、耐突き刺し性、その他等の諸堅牢性に優
れることから、菓子類、ステープル類、農産加工品、畜
産加工品、水産加工品、果肉類、野菜類、冷凍惣菜、チ
ルド惣菜などの調理済食品、乳製品、液体調味料などの
食品類や化粧品類、医薬品類などの充填包装される内容
物等を充分に保護し、その貯蔵・保存安定性、充填包装
適性等に優れた包装体を提供する事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 DB031 DB041 DB061 DB071 DB121 GA09 JA63 JB04 JB05 JB07 JB12 KA03 NA08 NA12 PA07 PB04 4J040 EC031 EC041 EC051 EC061 EC071 EC121 GA14 HC08 HC10 HC11 HC12 JA09 LA06 LA07 MA02 MA09 MA10 MB03 NA06 NA08

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤からな
    るエポキシ樹脂組成物を主成分とするラミネート用接着
    剤であって、該エポキシ樹脂組成物により形成されるエ
    ポキシ樹脂硬化物中に(1)式に示される骨格構造が40
    重量%以上含有されることを特徴とするラミネート用接
    着剤。 【化1】
  2. 【請求項2】前記エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂
    およびエポキシ樹脂硬化剤の配合割合が、エポキシ樹脂
    中のエポキシ基に対するエポキシ樹脂硬化剤中の活性水
    素の当量比(活性水素/エポキシ基)として、0.8〜1.4
    の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のラミネ
    ート用接着剤。
  3. 【請求項3】前記エポキシ樹脂がメタキシリレンジアミ
    ンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキ
    シ樹脂、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから
    誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹
    脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されたグリシジ
    ルアミン部位を有するエポキシ樹脂、パラアミノフェノ
    ールから誘導されたグリシジルアミン部位および/また
    はグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビス
    フェノールAから誘導されたグリシジルエーテル部位を
    有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導された
    グリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、フェノ
    ールノボラックから誘導されたグリシジルエーテル部位
    を有するエポキシ樹脂およびレゾルシノールから誘導さ
    れたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂から
    選ばれる少なくとも1つの樹脂である請求項1または2
    に記載のラミネート用接着剤。
  4. 【請求項4】前記エポキシ樹脂が、メタキシリレンジア
    ミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポ
    キシ樹脂、および/またはビスフェノールFから誘導さ
    れたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂を主
    成分とするものである請求項1または2に記載のラミネ
    ート用接着剤。
  5. 【請求項5】前記エポキシ樹脂が、メタキシリレンジア
    ミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポ
    キシ樹脂を主成分とするものである請求項1または2に
    記載のラミネート用接着剤。
  6. 【請求項6】前記エポキシ樹脂硬化剤が下記の(A)と
    (B)の反応生成物、または(A)、(B)および(C)の反応
    生成物である請求項1〜5のいずれかに記載のラミネー
    ト用接着剤。 (A)メタキシリレンジアミンまたはパラキシリレンジア
    ミン (B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオ
    リゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有
    する多官能性化合物 (C)炭素数1〜8の一価カルボン酸および/またはその
    誘導体
  7. 【請求項7】(A)と(B)、または(A)と(B)および(C)
    の反応モル比が、(A)に含有されるアミノ基の数に対す
    る(B)に含有される反応性官能基の数の比、または(A)
    に含有されるアミノ基の数に対する(B)および(C)に含
    有される反応性官能基の合計数の比として、0.6〜0.97
    の範囲であることを特徴とする請求項6に記載のラミネ
    ート用接着剤。
  8. 【請求項8】前記エポキシ樹脂硬化剤が、メタキシリレ
    ンジアミンと、アクリル酸、メタクリル酸および/また
    はそれらの誘導体との反応生成物である請求項1〜5の
    いずれかに記載のラミネート用接着剤。
  9. 【請求項9】メタキシリレンジアミンに対するアクリル
    酸、メタクリル酸および/またはそれらの誘導体の反応
    モル比が0.8〜0.97の範囲である請求項8に記載のラミ
    ネート用接着剤。
  10. 【請求項10】前記エポキシ樹脂硬化剤が、該硬化剤の
    全重量を基準として少なくとも6重量%のアミド基を含有
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    ラミネート用接着剤。
  11. 【請求項11】ラミネート直後に300mm/minの剥離速度
    でT型剥離をした場合のポリマーフィルム間の初期粘着
    力が30 g/15mm以上である請求項1〜10のいずれかに
    記載のラミネート用接着剤。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載のラミ
    ネート用接着剤を成分として含む接着補助剤(アンカー
    コート剤)。
  13. 【請求項13】請求項1〜11のいずれかに記載のラミ
    ネート用接着剤を使用して作製したラミネートフィル
    ム。
  14. 【請求項14】請求項12に記載の接着補助剤(アンカ
    ーコート剤)を使用し、押出しラミネート法により作製
    したラミネートフィルム。
  15. 【請求項15】請求項13または14に記載のラミネー
    トフィルムを少なくとも1単位含む多層包装材料。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の多層包装材料の、ヒ
    ートシール性樹脂層の面を対向させて重ね合わせ更に、
    その外周周辺の端部をヒートシールしてシール部を形成
    して製袋したことを特徴とする包装用袋。
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