JP2003154193A - 電気洗濯機 - Google Patents

電気洗濯機

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JP2003154193A
JP2003154193A JP2001353506A JP2001353506A JP2003154193A JP 2003154193 A JP2003154193 A JP 2003154193A JP 2001353506 A JP2001353506 A JP 2001353506A JP 2001353506 A JP2001353506 A JP 2001353506A JP 2003154193 A JP2003154193 A JP 2003154193A
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washing
tub
electrolytic cell
detergent
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JP2001353506A
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English (en)
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Kiyoyuki Mogi
聖行 茂木
Toshimitsu Tsukui
利光 津久井
Shinji Mae
晋治 前
Keiko Kurokawa
圭子 黒河
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗剤を使用せずに洗濯物の汚れを円滑に落と
すことができる電気洗濯機を提供する。 【解決手段】 洗濯機Wは洗濯物を収容する洗濯兼脱水
槽5と、この洗濯兼脱水槽内に水流を発生させて洗濯物
を洗うためのパルセータ7と、洗濯兼脱水槽内に供給す
る水道水或いは供給された水道水を電気分解するための
少なくとも一対の電極33を備え、各電極に通電して水
道水を電気分解することにより洗浄液を生成するための
電解装置31と、洗濯兼脱水槽内に供給する水道水にさ
らし粉を添加するためのさらし粉添加手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電気洗濯機に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】従来より電気洗濯機で洗濯を行なう洗濯
物は、一般的に洗剤を用いて洗濯物に付着した汚れを落
としていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗剤を
使用しての洗濯の場合、すすぎを複数回行わなければ洗
剤残りが発生すると共に、洗剤自体のコストもかかる。
そこで、洗剤を用いずに洗濯物の汚れを落とすことがで
きる洗濯機の開発が望まれていた。 【0004】本発明は、係る従来技術の課題を解決する
ために成されたものであり、洗剤を使用せずに洗濯物の
汚れを円滑に落とすことができる電気洗濯機を提供する
ことを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明の電気洗濯
機は、洗濯物を収容する洗濯槽と、該洗濯槽内に水流を
発生させて洗濯物を洗うための水流発生手段と、洗濯槽
内に供給する水道水或いは供給された水道水を電気分解
するための少なくとも一対の電極を有し、各電極に通電
して水道水を電気分解することにより洗浄液を生成して
洗濯槽に供給するための電解手段と、洗濯槽内に供給す
る水道水にさらし粉を添加するためのさらし粉添加手段
とを備えるものである。 【0006】本発明によれば、洗濯物を収容する洗濯槽
と、該洗濯槽内に水流を発生させて洗濯物を洗うための
水流発生手段と、洗濯槽内に供給する水道水或いは供給
された水道水を電気分解するための少なくとも一対の電
極を有し、各電極に通電して水道水を電気分解すること
により洗浄液を生成して洗濯槽に供給するための電解手
段とを備えているので、電解手段にて電気分解により活
性酸素や次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンが含まれる洗
浄液を生成し、この洗浄液を洗濯槽内に供給して活性酸
素及び水流の効果で洗濯物の汚れを効果的に落とし、次
亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンの効果で洗濯物の除菌を
行うことが可能となる。そして、これらの作用により、
洗剤を使用せずに洗濯物を良好に洗濯することが可能と
なる。 【0007】特に、洗濯槽内に供給する水道水にさらし
粉を添加するためのさらし粉添加手段を備えているの
で、上述の電解による次亜塩素酸の漂白効果に加えて白
い衣類などの漂白効果を更に向上させることができるよ
うになるものである。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る洗濯機の一実
施形態である全自動洗濯機について図面に基づき説明す
る。図1は、本実施形態の全自動洗濯機の構成を示す側
面断面図である。この洗濯機の筐体1の内部には、有底
円筒形状の外槽2が前吊棒3および後吊棒4(図では各
1本ずつが見えているが実際には各2本ずつ存在する)
により前方に向けて傾斜するように吊支されている。こ
の外槽2の上部前方への突出に対応して、筐体1の前面
上部も張り出している。なお、筐体1の前面は大きく開
口しており、この開口部16は着脱可能に前面パネル1
7によって覆われている。このため、前面パネル17の
上部が外槽2の上部の張り出しに対応して張り出すこと
になる。 【0009】外槽2の内部には、周壁に多数の脱水孔を
有する洗濯兼脱水槽5が脱水槽軸6を中一心に回転自在
に軸支されている。外槽2および洗濯兼脱水槽5は本発
明の洗濯槽を構成している。洗濯兼脱水槽5の底部に
は、外槽2内に水流を発生させ洗濯物を攪拌するための
パルセータ7(本発明の水流発生手段に相当)が配置さ
れている。外槽2の底部には、パルセータ7および洗濯
兼脱水槽5を駆動する駆動機構10が設けられている。
この駆動機構10は、脱水槽軸6、脱水槽軸6に内装さ
れた、パルセータ7の回転軸である翼軸9、脱水槽軸6
および翼軸9と同軸的に設けられたモータ8、モータ8
の動力を翼軸9のみに伝えるか、翼軸9と脱水槽軸6の
両方に伝えるかを切り換えるクラッチを備える。そし
て、この駆動機構10により、主として洗い運転やすす
ぎ運転時にはパルセータ7のみを一方向または両方向に
回転させ、脱水運転時には洗濯兼脱水槽5とパルセータ
7とを一体に一方向(これを正転方向とする)に回転さ
せる。なお、洗濯兼脱水槽5は、モータ8が1回転する
ことにより1回転する。一方、翼軸9の途中には減速機
構(図示せず)が備えられているので、パルセータ7
は、減速機構による減速比に従って回転する。 【0010】外槽2の上部後方には、内部に収容した洗
剤等を投入するための洗剤容器11aを備えた注水口1
1が設けられている。注水口11には、途中に給水バル
ブ13が設けられた給水管12が接続されており、給水
バルブ13が開放されると、外部の給水栓等から給水管
12を通して注水口11に水道水が流れ込み、下方の外
槽2内に向けて注水口11から水道水が吐き出され、洗
濯兼脱水槽5内に水道水が給水される。 【0011】洗剤容器11aは水に濡れても容易に錆び
ない金属、或いは、合成樹脂の容器にて構成されてい
る。該洗剤容器11aは、図9に示す如き一方は給水バ
ルブ13を介して給水管12に接続され、他方は洗濯兼
脱水槽5上部に開口する開口部50が設けられている。
洗剤容器11aの開口部50を除く左右と後方周囲には
立設された側壁51、51と後壁52とによって周囲が
覆われると共に、開口部50は開口部50から後壁52
側に延在する仕切板53、53にて3区画に区画されて
いる。この仕切板53、53は周囲壁51同等の高さに
構成され、中央に洗濯物の汚れを落とす洗剤55、洗剤
55の一側(図中上側)に洗濯物を柔らかく仕上げる柔
軟剤56、他側に衣類を白く仕上げる漂白作用を有する
さらし粉57が収納される。 【0012】各区画はそれぞれ洗剤55、柔軟剤56、
さらし粉57(実施例では固形状)を容易に収納できる
大きさにて構成されている。尚、さらし粉は、漂白粉、
カルキともいわれており、下記式の如く主成分の次亜
塩素酸カルシウムが分解し酸素を放出するため強い酸化
力を有しパルプ、繊維、デンプン、油脂、上・下水道、
井戸水などの漂白・殺菌・消毒(除菌)などに使用され
る。このさらし粉を利用して洗濯物の、漂白・殺菌・除
菌を行なう。また、さらし粉57は水に容易に溶ける所
定の大きさの固形状のものを使用したが、粉状のもので
も差し支えない。 Ca(ClO)2→CaCl2+O2 ・・・・ 【0013】洗剤容器11aの後壁52より所定の間隔
を存して開口部50側に水制御板54が設けられてい
る。この水制御板54は給水管12から流出する水道水
の略中央に立設されると共に、後壁52の20%乃至5
0%の高さを呈している。該水制御板54は、給水管1
2から勢いよく流出した水道水が直接洗剤55だけを押
し流さないように制御して、3区画内に平均に水道水を
流入させる。洗剤容器11aには図示しないは開閉蓋が
設けられており通常開閉蓋が閉じられている。尚、開閉
蓋は使用しなくても差し支えない。 【0014】外槽2の底部の前端部、つまり最底部には
排水管14の一端が接続されており、この排水管14は
排水バルブ15により開閉されるようになっている。排
水管14の他端は、図示しないが、起立自在な排水ホー
スを介して外部の排水溝に連なっている。排水バルブ1
5の開閉動作は上述したクラッチの切り換え動作と関連
しており、付設されたトルクモータ(図1中では省略)
が動作していないときには排水バルブ15は閉鎖した状
態で、パルセータ7は洗濯兼脱水槽5と切り離されて単
独で回転可能となっており、トルクモータを作動させて
ワイヤを途中まで牽引すると、排水バルブ15が閉鎖し
た状態でパルセータ7と洗濯兼脱水槽5とが連結され、
ワイヤをさらに牽引すると、パルセータ7と洗濯兼脱水
槽5とが連結されたまま排水バルブ15が開放する。 【0015】上述のように本実施形態の洗濯機では、外
槽2および洗濯兼脱水槽5を前方に傾斜させることによ
って、その上面開口が鉛直上方よりも前方を向いてい
る。すなわち、外槽2の中心軸線CLは鉛直線VLに対
して、予め定める傾斜角度αだけ傾くように配置されて
いる。そのため、この洗濯機の前方に立った使用者が洗
濯兼脱水槽5の底部を視認し易く、また洗濯物を取り出
し易くすることができる。ここで、傾斜角度αを5〜2
0度程度の範囲とすれば、充分に洗濯物を取り出し易く
できるとともに、筐体1の突出をあまり大きくせずに済
む。本実施例ではこの傾斜角度αを約10度に設定して
いる。 【0016】さて、外槽2の外周壁下部には、電解手段
としての電解装置31が備えられている。この電解装置
31はユニット化されており、外槽2とは別体に作ら
れ、ネジなどにより外槽2に取り付けられている。この
電解装置31は、外槽2の前側に備えられており、前面
パネル17を取り外すだけで、電解装置31が表われ
る。このような構成により、電解装置31の修理、交換
などが容易に行なえる。 【0017】この電解装置31は、外槽2とは別室とし
て設けられた電解槽32と、この電解槽32内に配置さ
れた一対の電極33と、電解槽32の上部69と外槽2
とをつなぐ上部通水路34と、電解槽32の下部と外槽
2とをつなぐ下部通水路35とを有している。一対の電
極33は第1電極33aと第2電極33bとからなり、
第1電極33aおよび第2電極33bはともに方形の薄
型板状をしている。電解槽32は、外槽2の周壁面に対
する奥行き寸法(D1参照)が小さくなるような薄型箱
状に形成されている。そして、第1電極33aおよび第
2電極33bは、それぞれの電極表面が外槽周壁に対面
するような方向で、所定間隔をおいて並んで電解槽32
内に配置されている。このような構成により、外槽2か
ら外側への電解装置31の張り出し量を抑えることがで
きるので、脱水において、外槽2が振動したときに電解
装置31が筐体1に衝突するのを防止できる。よって、
筐体1の大型化を抑えることができる。 【0018】ところで、電解装置31の電解槽32を外
槽2に一体に形成し、電極33を外槽2の内部に取り付
けることも考えられる。このような場合、狭い外槽2の
内部では、電極33を組み付け難く、また、電極33を
メンテナンスやリサイクルする際に取り外し難い。そこ
で、本実施の形態の電解装置31は、外槽2の外側に取
り付けられている水処理ユニット60を有している。水
処理ユニット60は、組立時に一体的に扱えるようにさ
れ、例えば、単独で上述の電解装置31を構成するよう
に、電解槽32と、電解槽32内に配置された一対の電
極33と、電解槽32から延び出した一対の通水路3
4、35とを有する。電解槽32と一対の通水路34、
35とは、合成樹脂により一体に形成されている。 【0019】水処理ユニット60は、図2に示すよう
に、外槽2の前側の下部に、正面視で右寄りに取り付け
られ、筐体1内の隅部と外槽2との間の空きスペースを
利用して配置されている。また、水処理ユニット60に
は通電回路30(図6参照)が電気的に接続されてい
る。通電回路30は、トランス61等を有している。ト
ランス61は、通常、大重量であるが、正面視で右寄り
となる、筐体1のコーナをなして高強度の前面部62に
安定して固定される。また、トランス61を外槽2の底
部64に取り付けてもよく、この場合、トランス61の
大重量を利用して、外槽2の振動を抑制するのに好まし
い。 【0020】水処理ユニット60およびトランス61
は、筐体1のサービス用開口部16の近傍にあり、サー
ビス用開口部16を通して、組立作業、修理や交換等の
メンテナンス作業、リサイクルのための分解作業等が容
易になる。また、水処理ユニット60およびトランス6
1は互いに接近しているので、相互の電気的接続も容易
である。さらに、水処理ユニット60およびトランス6
1は、ビス締めにより着脱可能に固定されるので、上述
の作業にとって好ましい。 【0021】また、水処理ユニット60およびトランス
61は、モータ回転制御用電装部品、例えば、モータ8
に内蔵されたモータ用回転センサ24(図6参照)、筐
体1の左側の前面部63に取り付けられたインバータ駆
動部23(図6参照)を含む制御用回路基板65、これ
らを接続する配線部品(図示せず)等から離れた位置に
固定されている。これにより、トランス61等から電解
時に生じるノイズがモータ8の回転制御に及ぼす悪影響
を抑制できる。 【0022】電極33は、図3に示すように、薄型箱状
の電解槽32の最大面、例えば、前面部71と平行に配
置され、この前面部71に対応した大きさの平板状をな
している。このような電極33は大面積にでき、所要の
表面積を少数の電極33で実現できる。電極33は、金
属製で、互いに対向して配置されている。各平板状電極
33は、これの板面に沿う方向の両側となる対向端部で
保持されて、所定の電極間ピッチに保たれている。一対
の電極33に、互いに逆極性とされる電圧が印加されて
水を電解する。 【0023】なお、電極33は、互いに逆極性とされる
一対に限定されない。例えば、3枚の電極33を、その
板面同士を対向させて並べて配置してもよい。また、5
枚の電極33を、その板面同士を対向させて並べて配置
してもよい。これらの場合には、互いに隣接する2つの
電極33が互いに逆極性となるように、電極33の極性
を交互に入れ換えて配置すればよい。要は、少なくとも
一対の電極33があればよく、以下、一対の電極33が
設けられる場合を説明する。 【0024】電極33は、その上下両端部を電解槽32
により保持される。電極33の上端部が、電解槽32の
内部に形成された凹部77内に保持される。この凹部7
7は、電解槽32の上面部75に内部側へ向けて立設さ
れた一対のリブ間に区画されている。また、電極33の
下端部が、端子カバー85を介して電解槽32の下面部
76に保持される。端子カバー85は、糸屑が溜まらな
いように、電極33の下端部を覆いつつ、電解槽32の
下面部76と電極33の下端部との間を封止する。な
お、電極33は、左右の両側で保持されてもよい。 【0025】電極間ピッチ(D2参照)、より具体的に
は電極33同士の間隔(D3参照)は、例えば、2ミリ
以上且つ5ミリ以下の寸法とするのが好ましい。間隔が
2ミリ未満の場合には、糸屑が電極33同士の間に入る
と付着し易くなり、電解効率が低下し易くなることがあ
るからであり、また、耐久性も低下することがある。ま
た、間隔が5ミリを超えると、電解効率を高く維持する
ために高い電圧を印加する必要があり、実用的に構成す
ることが困難になる。間隔は2ミリ以上且つ5ミリ以下
であれば、高い耐久性と高い電解効率とを、実用的に実
現することができる。 【0026】電解槽32は、外槽2と異なる材質とする
ことが考えられる。その一方で、電解槽32を、外槽2
と同種の材質とすることも考えられる。この場合、リサ
イクル時の電解槽32の扱いが容易になる。例えば、電
解槽32の材料は、オレフィン樹脂、例えば、ポリプロ
ピレン(PP)を含む。この樹脂は、外槽2にも利用さ
れ、洗剤や漂白剤等の薬剤を含む水に対して耐薬品性を
高くできる。また、電解槽32の材料は、ガラス繊維等
の補強材を含むのが、水温上昇時の強度低下を抑制でき
て好ましい。 【0027】電解槽32は、図3および図4に示すよう
に、下面部76と、この下面部76の周囲から立ち上が
る前面部71、後面部72、右側面部73および左側面
部74と、上面部75とを有している。これら各面部7
1〜76により囲まれる内部に電極33が配置され、水
が溜められるようになっている。電解槽32は、前面部
71および後面部72が対向する方向に沿って、薄くな
るように形成されている。電極33は、前面部71に略
平行に配置されている。電解槽32は、上下に分割可能
な一対の分割体78、79(図2参照)により構成され
ている。 【0028】電解槽32の上部69は、傾斜がついてい
て、一方の側方が高くなっていて、電解槽32の上面部
75が正面視で右上がりに傾斜している。その高くなっ
た位置に対応する後面部72から上部通水路34が延び
出している。電解槽32の下端位置となる後面部72か
ら下部通水路35が延び出している。一対の通水路3
4、35は、互いに略平行に、上下方向に沿って並んで
いる。通水路34、35は断面円形の管からなり、電解
槽32の後面部72と一体に形成されている。なお、一
対の通水路34、35は、電解槽32内と外槽2内とを
連通し、水を通すことのできる空間を区画する部材であ
ればよく、形状は管に限定されないし、電解槽32と別
体に形成されることや、外槽2と一体に形成されること
も考えられる。 【0029】下部通水路35を通って水は外槽2内から
電解槽32へ流入し、下部通水路35は流入路として機
能する。また、上部通水路34を通って電解槽32で処
理された水が外槽2へ流出するようになっている。上部
通水路34は流出路として機能する。このような流れ
は、例えば、パルセータ7の回転による外槽2内の水流
により生じさせることができる。なお、一対の通水路3
4、35での水の流れ方は、特に限定されず、上述の流
れ方向と逆となっていることも考えられる。また、流入
と流出とに対応する一対の通水路34、35があればよ
く、これらのうちの少なくとも一方の通水路を、複数の
通水路により構成して、例えば、3つ以上の通水路を設
けることも考えられる。また、一対の通水路を一体に形
成することも考えられる。また、単一の通水路を設ける
ことも考えられる。例えば、単一の通水路内に、流入と
流出とのための一対の水路を区画せずに設け、通水路を
流入と流出とで兼用することも考えられる。以下では、
上述のように下部通水路35を流入路とし、上部通水路
34を流出路とする場合を説明する。 【0030】また、一対の通水路34、35は、図3に
示すように、パッキン81を介して外槽2に連結されて
いる。パッキン81は両通水路34、35について同様
であり、通水路34について説明する。パッキン81
は、筒状のゴム等の弾性部材からなる。通水路34の外
周面に、パッキン81の内周が嵌め入れられている。パ
ッキン81の外周が、外槽2の外側面66(周壁面)に
ある接続孔67に、外槽2の外側から嵌め入れられてい
る。パッキン81は、管状の通水路34と接続孔67と
の間で長い封止距離を確保する。パッキン81は、その
筒の径方向に所定量圧縮された状態で取り付けられ、接
続孔67の内周と通水路34の外周との間を封止する。
パッキン81は、その筒の径方向、および軸方向に沿っ
て弾性変形できる。これにより、パッキン81は、対応
する接続孔67および通水路34のそれぞれの寸法誤差
を吸収できる。また、パッキン81は、一対の通水路3
4、35同士のピッチと、一対の接続孔67同士のピッ
チとの間の寸法誤差を吸収できる。パッキン81は、外
槽2に温水を溜めたときに生じる熱変形を吸収し、破損
や漏水を防止することができる。 【0031】なお、パッキン81として、上述の筒状の
ものの他、Oリングやシート状のもの等を利用すること
もできる。また、電解槽32には、一対の通水路34、
35の近傍に、外槽2にビス締めするための複数、例え
ば、4つの取付部80が形成されている。取付部80の
挿通孔を通るビス86が、外槽2の外側面66に立設さ
れたボス68に外側からねじ込まれている。 【0032】電極33の端子84は、図4に示すよう
に、電解槽32の下面部76を通して外部へ導出されて
いる。これにより、仮に結露や洗濯兼脱水槽5からの溢
水により、水滴が電解槽32の外壁に付着するとして
も、このような水滴が一対の電極33の端子84同士を
短絡することが生じ難くされる。これにより、端子84
間の絶縁を確保することができる。また、一対の電極3
3の端子84同士の間を仕切る仕切板87が設けられて
いる。仕切板87は、上述の水滴の移動を阻止し、絶縁
性を確保できる。仕切板87は、電解槽32に一体に形
成された取付部80と兼用され、部品点数を削減でき
る。 【0033】水処理ユニット60の組立は、以下のよう
になされる。電解槽32の分割体78、79を分離させ
た状態で、一方の分割体78に電極33を組み込む。対
の分割体78、79を合わせ、その合わせ目を封止し、
水処理ユニット60の組立が完了する。箱状の電解槽3
2を有する水処理ユニット60では、外槽2への組み付
け前にそれ単体で、例えば、封止性能や電解性能を試験
することができる。そして、一対の通水路34、35
を、パッキン81を介して、外槽2の接続孔67に外側
から嵌め入れる。電解槽32の取付部80を外槽2のボ
ス68にビス締め固定する。電極33の端子84と通電
回路30とを電気的に接続する。また、逆の操作によ
り、水処理ユニット60を外槽2から取り外すことがで
きる。メンテナンス作業やリサイクルのための分解作業
が容易である。 【0034】このように水処理ユニット60は、外槽2
の外側に取り付けられているので、水処理ユニット60
の外槽2への組み付け作業、水処理ユニット60に対す
るメンテナンス作業、リサイクルのための分解作業等
を、外槽2の外側から容易に行なうことができる。ま
た、外槽2と洗濯兼脱水槽5との間に電極33を配置す
る場合には、外槽2内のスペースやそこに溜める水が余
分に必要となるが、これに対して、水処理ユニット60
を外槽2の外側に取り付ける場合には、上述のスペース
や水が余分に必要となることを防止することができる。 【0035】ここで、上述のような作業し易い水処理ユ
ニット60としては、外槽2と別体で形成されて一体的
に扱うことができるものであればよい。例えば、水処理
ユニット60は、一対の電極33と、外槽2に取り付け
るための取付部80とを含み、単体または外槽2と協働
して、洗濯に使用する水を電気分解することにより、洗
剤を混入することなく水に洗浄性能を持たせる機能を有
するものであればよい。 【0036】また、水処理ユニット60を外槽2から着
脱可能にすることにより、取り外しの作業性をより高め
ることができる。特に、貴金属を含む電極33の場合に
は、リサイクルし易くて好ましい。さらに、水処理ユニ
ット60が電解槽32と一対の電極33とを含むことに
より、水処理ユニット60を組立やメンテナンスの際に
単体で扱うことができ、作業がより一層容易になる。 【0037】また、箱状の電解槽32内に電極33を両
持ちで保持することにより、水処理ユニット60を扱う
際に厳重な注意をせずに済む。従って、組立、メンテナ
ンス、分解等の作業をより一層し易くできる。また、洗
濯兼脱水槽5が外槽2内に収容されていて脱水時に振動
するような場合であっても、電極33は両持ちで強固に
保持される。これにより、電極33が電解槽32内で脱
落することを、生じ難くできる。 【0038】水処理ユニット60と外槽2との間に介在
するパッキン81を設けることにより、水処理ユニット
60を外槽2に組み付ける際に、パッキン81の弾性変
形により、外槽2とこれに対応する水処理ユニット60
の部分との間の寸法誤差を吸収できて、容易に組み付け
ることができ、しかも、水処理ユニット60と外槽2と
の間の封止も達成できる。従って、封止のための接着を
省略することもできるので、組立の手間を軽減でき、ま
た、取り外しや分解も容易にできる。 【0039】また、一対の通水路34、35を設けるこ
とにより、電解槽32と外槽2との間の水の流入と流出
とを分担でき、水を電解槽32と外槽2との間で効率よ
く流すことができるので、処理された水を無駄なく外槽
2内に供給して洗濯に有効利用でき、洗浄力、抗菌力を
高めることができる。また、外槽2からの水を電解槽3
2内で流動させて、効率よく電解することができる。一
対の通水路34、35を互いに離間させることにより、
例えば、処理された水が電解槽32から出て後にすぐに
電解槽32に戻ることを抑制できる。 【0040】外槽2の外側面66に設けた薄型箱状の電
解槽32に、高さ位置の異なる一対の通水路34、35
を設けることにより、水の淀みや空気溜まりの発生を抑
制でき、水を上下に流して効率よく電解できる(図3の
矢印参照)。また、電解槽32内で水が上に向けて流れ
る場合には、傾斜状に高くなった電解槽32の上部69
に上部通水路34を設けることにより、電解槽32内を
上方へ向けて流れる水を傾斜に沿わせて上部通水路34
へ案内でき、速やかに流出させて、水を流動させ易くで
きる。また、電解槽32の下端の下部通水路35は、電
解槽32内の水の淀みの発生を抑制できる。これによ
り、電解槽32内の水を流動させ易くすることができ
て、好ましい。 【0041】このように、電極33は、水が流れる場所
に設置されるのが好ましく、効率よく電解できる。特
に、電極33は、水が外槽2内に対して循環できる場所
に設置されるのがより好ましく、電解された水の利用効
率を高めることができる。例えば、外槽2内の水を入口
から吸い込み出口から出すことにより強制的に循環させ
る循環機構を設け、この循環機構に電極33を配置する
ことが考えられる。循環機構は、外槽2の下部と上部と
をつなぐ通水可能な管からなる水路と、この水路に水を
流す電動ポンプとにより構成できる。このような循環機
構の構成は、本願出願人の他の出願である特願2000
−196894等に開示されたものである。なお、この
他、水を循環させる公知の構成を利用することもでき
る。 【0042】また、電解槽32が外槽2の外面に対する
奥行き寸法が小さい薄型箱状とされることにより、外槽
2の外面からの水処理ユニット60の出っ張りを少なく
できる。例えば、外槽2の外面としての外側面66に沿
うような薄型の電解槽32の場合には、上述のように脱
水時の水処理ユニット60と筐体1との衝突を防止する
ための筐体1の大型化を抑制でき、省スペースを図るこ
とができる。また、外槽2の外面としての底部64に沿
うような薄型の電解槽32の場合には、使用後に電解槽
32から排水するための配管等の構造を簡素化でき、省
スペースを図ることができる。 【0043】また、電解槽32を外槽2の下部、例え
ば、底部64および外側面66の下部に設けることによ
り、外槽2内に低い水位で溜まった水をも利用できる。
例えば、外槽2への給水の途中から電解処理し、電解の
ための時間を短縮することができる。また、低水位で水
を電解して利用するコースを実現することができる。ま
た、電解槽32を外槽2の外側面66に設け、且つ通水
路35を電解槽32の下端に設けることにより、外槽2
からの排水時に、電解槽32の内部の水を通水路35を
通して外槽2へ流出させることができる。 【0044】なお、電解槽32の少なくとも一部を、外
槽2と一体に形成することも考えることができる。この
ような場合、電解槽32は、外槽2の外面に外側へ突出
するように、または、外槽2の内面に窪みをなすよう
に、設けられることが好ましい。これにより、外槽2の
内形を概ね維持できるので、外槽2内のスペース効率が
低下することや、必要以上に水を消費することを防止で
きる。また、電解槽32の内面と外槽2の内面とが連続
する場合には、内面同士を傾斜させて、水が外槽2内と
電解槽32内との間で流れ易くするのが好ましい。 【0045】ところで、外槽2からの水には、糸屑が混
ざっていることがある。このような糸屑が電極33に付
着すると、電極33の耐久性を低下させたり、電解効率
を低下させることが懸念される。このため、以下のよう
にして、糸屑が水処理ユニット60に入っても問題ない
ようにしている。電極33のコーナ部82には丸み83
(図4に一部のみ図示)が付けられている。これによ
り、電極33にエッジが生じることを防止できるので、
糸屑が電極33のコーナ部82に引っかかり難く、且つ
離脱し易くなる。従って、仮に糸屑が引っかかるとして
も、水流によりコーナ部82から自律的に離脱すること
ができる。 【0046】丸み83としては、電極33の板面に直交
する方向から見たときに見える丸みの他、板面に沿う方
向から見たときに見える丸みも含む。丸みは、少なくと
も一部のコーナ部にあればよいが、より多くのコーナ
部、特に、水中にある全てのコーナ部に設けるのが好ま
しい。電極33同士の間隔(D3)は、糸屑が付着しな
い距離にされている。この距離としては、例えば、2ミ
リ以上が好ましい。2ミリ未満の距離では糸屑が詰まり
易いからである。また、電極33と電解槽32との間隔
(D4)は、上述の距離としてもよいし、または0、す
なわち、電極33と電解槽32との間に隙間を開けない
ようにしてもよい。 【0047】これにより、糸屑の付着による水の流動性
の低下を防止できる。また、水の電極33への接触が糸
屑により妨げられることも防止できる。その結果、糸屑
に起因する電解効率の低下を防止でき、電解効率を高く
維持することができる。また、糸屑が水処理ユニット6
0内に入ることを許容できるので、糸屑用のフィルタを
設けずに済み、糸屑に対するメンテナンスも不要にでき
る。ところで、洗濯機には、図2に示すように、洗浄力
を高めるために、外槽2の底部64から気泡を発生させ
る気泡発生装置88が設けられているものがある。この
気泡発生装置88と水処理ユニット60とを組み合わせ
る場合には、より一層効率よく電解することができる。 【0048】気泡発生装置88は、エアポンプ89と、
このエアポンプ89の空気吐出口に接続されて空気(エ
ア)を送るためのエアホース90と、エアホース90の
端部が接続されて外槽2内に空気を吹き出すためのノズ
ル(図示せず)とを有している。洗濯時に気泡発生装置
88を動作させると、ノズルから空気が吹き出し、洗濯
兼脱水槽5の孔を通りその内部に入り、パルセータ7の
下方に気泡が発生する。この気泡は、回転するパルセー
タ7により攪拌されて、多数の微細な気泡に砕かれる。
この微細な気泡が洗濯物に接触して破裂する際に、超音
波を発生する。このときに超音波領域の衝撃波が生じ、
これにより、洗濯物に付着している汚れ成分の剥離が促
進されるので、気泡を加えない場合に比べて洗浄能力を
高めることができる。 【0049】気泡発生装置88は、洗浄力を高めるもと
もとの機能に加えて、電解槽32の下部70から電解槽
32内にエアを供給するための機能を有する。気泡発生
装置88は、水処理ユニット60の電解槽32内での水
を上方へ向けて流れるように促すことにより水流を発生
させる。上述のエアホース90は、途中で分岐してい
て、一方の端部がノズルに至り、他方の端部が電解槽3
2につながっている。 【0050】電解槽32の下部70には、図4に示すよ
うに、エアホース90からのエアが供給される単一のエ
ア供給口91が形成されている。エア供給口91は複数
でもよい。電解処理時に、エアポンプ89は動作され
る。エア供給口91から電解槽32内へ供給されるエア
は、気泡Eとなり、電解槽32内を浮き上がり、上部通
水路34を通って外槽2へと流れる(図4の一点鎖線の
矢印参照)。これに伴い、エアの流れによって電解槽3
2内に溜まった水が流動されるようになる(図4の破線
矢印参照)。特に、電解槽32の上部69が傾斜してそ
の高い位置に通水路34がある場合には、気泡が電解槽
32から速やかに流出するので、水もより一層流れ易く
なる。気泡が電極33の間に溜まることもない。その結
果、電解効率を高めることができる。従って、所定の電
解能力を得るために必要な電圧を低くすることができ、
トランス61等の電装部品を小型化したり、低コストな
ものを利用することができ、また、その消費電力量を削
減することもできる。 【0051】また、エア供給口91は、平面視で電極3
3と重ならないようにして配置され、また、電極33に
向かわないようにして配置されている。これにより、エ
アは、電極33に触れないように供給される。従って、
エアに起因する電解効率の低下を抑制できる。また、エ
ア供給口91は、電解槽32の下面部76の隅に、電極
33の端から水平方向に所定距離離れているのが好まし
い。この所定距離は、エアが電極33に通常触れない距
離、例えば、10ミリとされている。 【0052】また、エア供給口91と上部通水路34と
は、正面視で対角線上になるように配置されている。こ
れにより、エアが電解槽32内を流れる距離が長くなる
ので、水を動かし易くできる。エア供給口91と下部通
水路35とは、正面視で左右に分かれて配置されてい
る。これにより、下部通水路35から遠くにある流れ難
い水をエアにより流れ易くできる。このように、電解楢
32内の水を流れ易くできて、効率よく電解することが
できる。しかも、このためのエアは外槽2内に導かれ
て、洗浄力の向上にも寄与することができる。なお、上
述のエアポンプ89は、電解槽32にだけエアを供給す
るものとしても構わない。以下では、気泡発生装置88
を省略した場合を説明する。図1に戻って説明する。 【0053】筐体1の上面は、上面板18で構成されて
いる。この上面板18の中央には洗濯物の投入口18a
が設けられており、この投入口18aは上蓋19にて開
閉自在に覆われている。上面板18の前部には操作パネ
ル48が設けられている。図5は操作パネル48の平面
図である。操作パネル48には操作部21および表示部
28が備えられている。操作部21は、本体に電源を投
入するための電源キー49、洗濯運転を開始するための
スタートキー36、洗濯コースを選択するためのコース
キー群37からなる。コースキー群37は、標準コース
を設定するための標準コースキー38、自分流コースを
設定するための自分流コースキー39、おいそぎコース
を設定するためのおいそぎコースキー40、念入りすす
ぎコースを設定するための念入りすすぎコースキー4
1、洗剤ゼロコースを設定するための洗剤ゼロコースキ
ー42を含む。 【0054】標準コースは標準的な洗濯運転を行なう洗
濯コースである。自分流コースは使用者が設定した内容
で洗濯運転を行なう洗濯コースである。おいそぎコース
は洗濯運転の時間が短い洗濯コースである。念入りすす
ぎコースはすすぎの時間や回数を多くしてすすぎを念入
りに行なう洗濯コースである。これらの洗濯コースは、
洗剤を使用するコースであり、これらのコースでは、洗
剤が混入された水道水(洗剤液)を外槽2内に溜め、パ
ルセータ7の回転によって水流を発生させて洗濯物を洗
う。これらのコースは、本発明の第1洗濯コースに相当
する。 【0055】洗剤ゼロコースは、洗剤を使用しないコー
スであり、このコースでは、外槽2内に溜めた水道水を
電解装置31によって電気分解し電解水とするととも
に、パルセータ7の回転によって水流を発生させて洗濯
物を洗う。この洗剤ゼロコースは、本発明の第2洗濯コ
ースに相当する。表示部28は、どの洗濯コースが設定
されているかを表示するコース表示部43と、洗濯物の
負荷量に応じた洗剤量を表示するための洗剤量表示部4
4と、洗剤を投入しないことをLEDの点灯により表示
する洗剤ゼロ表示部45とからなる。コース表示部43
では、上記各コースキーの近傍にそれぞれLED46が
設けられ、設定された洗濯コースに対応したLEDを点
灯させる。洗剤量表示部44では、洗剤カップの絵柄内
に複数個のLED47が備えられ、洗剤量に対応した個
数のLEDが点灯することにより洗剤量を表示する。 【0056】図6は本実施形態の全自動洗濯機の電気系
構成図である。制御の中心には、CPU、RAM、RO
M、タイマ等を含んで構成される制御部20が据えられ
ている。この制御部20はマイクロコンピュータで構成
される。制御部20には、操作部21から操作信号が入
力され、外槽2の内部に貯留された水の水位を検知する
ための水位センサ22から水位検知信号が入力される。
制御部20は、インバータ駆動部23を介してモータ8
の回転を制御するとともに、負荷駆動部25を介してト
ルクモータ26と給水バルブ13の動作を制御する。ト
ルクモータ26は前述したようにクラッチ27と排水バ
ルブ15の動作を制御する。また、制御部20は、表示
部28、および運転の終了や異常を知らせるブザー29
の動作を制御する。モータ8には、その回転に応じたパ
ルス信号を出力する回転センサ24が設けられており、
そのパルス信号は制御部20に入力されている。この回
転センサ24は、モータ8すなわち、洗濯兼脱水槽5の
回転速度を検出するために設けられたものである。 【0057】一対の電極33は、トランス61などから
なる通電回路30を介して制御部20の出力側に接続さ
れている。制御部20から通電を指示する信号が出力さ
れると、通電回路30が動作して一対の電極33に通電
される。制御部20のROM20a内には、上記の各洗
濯コースのシーケンスが記憶されている。コースキー群
37の操作によって洗濯コースが選ばれると、この洗濯
コースに対応したシーケンスがROM20a内から読み
出される。そして、制御部20は、このシーケンスに従
ってモータ8等の各種負荷を制御し、選ばれた洗濯コー
スの洗濯運転を実行する。 【0058】さて、上記の構成に基づく、本実施形態の
全自動洗濯機の動作を説明する。最初に、洗剤が使用さ
れる洗濯コースの代表的なコースである標準コースが使
用者により選択された場合について、図7のフローチャ
ートに従って説明する。スタートキー36が押され洗濯
運転の開始が指示されると、給水を行なう前に、洗濯兼
脱水槽5に投入された洗濯物の量つまり負荷量を検知す
る(ステップS1)。具体的には、パルセータ7を短時
間回転させ、それによる惰性回転が継続する時間に応じ
て負荷量を決定している。この場合、パルセータ7およ
び制御部20にて負荷量検知が構成されることになる。
もちろん、負荷量検知はこの方法に限らず、いかなる方
法を用いてもよい。 【0059】次に、検知された負荷量に応じた洗濯水位
を設定するとともに(ステップS2)、この負荷量に応
じた洗剤量を洗剤量表示部44に表示する(ステップS
3)。使用者は、この洗剤量表示部44の表示を見て、
適量の洗剤55を洗剤容器11aの洗剤投入箇所に入れ
る。また、必要に応じて柔軟剤56、さらし粉57など
必要量を洗剤容器11aの柔軟剤、さらし粉投入箇所に
入れる。次に、水道水の給水が開始されると洗剤容器1
1a内に勢いよくでた水道水で洗剤容器11a内に投入
した洗剤55、柔軟剤56、さらし粉57などが流され
て洗濯兼脱水槽5内に流入し、設定した洗濯水位まで給
水される(ステップS4〜S6)。これにより、水道水
に洗剤55、柔軟剤56、さらし粉57などが溶解して
できた洗剤液が外槽2内に溜まる。 【0060】次に、パルセータ7を所定速度で一方向ま
たは両方向に回転することによって外槽2内で水流を発
生させ、洗濯物の洗いを行なう(ステップS7)。洗濯
物に付着した汚れは、洗剤55および水流の効果によっ
て落とされる。そして、所定の洗い時間が経過すると、
パルセータ7は停止して、洗いを終了する(ステップS
8、S9)。こうして、洗いが終了すると、中間脱水
1、すすぎ1、中間脱水2、すすぎ2、最終脱水を順次
行ない洗濯運転を終了する。係る洗いによってさらし粉
57を投入した場合は、さらし粉57の漂白・殺菌・除
菌効果で白い衣類は白く洗濯でき、また、洗濯物の殺菌
及び除菌を好適に行なえる。 【0061】さて次に、洗剤を使用しない洗剤ゼロコー
スが使用者により選択された場合について、図8のフロ
ーチャートに従って説明する。尚、洗剤容器11a内に
は必要に応じてさらし粉57を入れておく。スタートキ
ー36が押され洗濯運転の開始が指示されると、洗剤量
表示部44の表示は行なわず、代わりに洗剤ゼロ表示部
45のLEDを点灯する(ステップS11)。これによ
り、洗剤を投入しない旨が使用者に知らされる。次に、
水道水の給水を開始する(ステップS12)。給水は予
め定められた洗剤ゼロコースにおける洗濯水位(具体的
には低水位)まで行なわれる。洗濯水位よりも低く、且
つ電解装置31の一対の電極33が水没する所定の水位
に外槽2内の水位が到達すると、電解装置31が動作す
る、すなわち一対の電極33に通電する(ステップS1
3、S14)。さらに、パルセータ7を所定速度で一方
向または両方向に回転することによって外槽2内で水流
を発生させる(ステップS15)。 【0062】洗濯兼脱水槽5内にはさらし粉57が投入
されていので、さらし粉57の漂白・殺菌・除菌効果で
白い衣類は白く洗濯でき、また、洗濯物の殺菌及び除菌
を好適に行なえる。また、水道水には、鉄、カルシウ
ム、マグネシウム、塩素などの含有物が微量に含まれて
いる。よって、電解槽32内では電気分解が行なわれて
電解水が生成され、さらに、電解槽32内と外槽2内と
の間で水道水が行き来することにより、外槽2内は徐々
に電解水で満たされることになる。この電解水は弱アル
カリ性の性質を有する。また、電解槽32内の電解水中
には活性酸素が発生していると共に、次亜塩素酸(HC
lO)及び次亜塩素酸イオン(ClO-)が発生してい
る。次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンは電解水ととも
に外槽2内に流れる。外槽2内において、洗濯物に付着
した汚れは、アルカリ水の効果および水流の効果により
落とされる。また、次亜塩素酸および次亜塩素酸イオン
の除菌・漂白効果によりさらし粉57の除菌・漂白力と
合わせて洗濯物の除菌と漂白が行なわれる。洗濯物から
落とされた汚れは、電解槽32内で活性酸素の効果によ
り分解され、汚れが洗濯物に再度付着することが防止さ
れる。 【0063】こうして、洗濯水位に到達すると給水を停
止する(ステップS16、S17)。一方、電解装置3
1およびパルセータ7の動作は継続される。そして、所
定の洗い時間が終了すると、電解装置31の動作(一対
の電極33への通電)を停止するとともにパルセータ7
を停止し、第1回目の洗いを終了する(ステップS18
〜S20)。次に、中間脱水を行なった後、第1回目の
洗いと同様の洗いを第2回目の洗いとして行なう。そし
て、この第2回目の洗いが終了すると、最終脱水を行な
い、洗剤ゼロコースの洗濯運転を終了する。尚、さらし
粉57を第1回目の洗いで投入したが、第1回目の洗い
で投入せず、第2回目の洗いで投入するようにしてもよ
く、また、第1回目の洗い、及び、第2回目の洗いで投
入してもよい。 【0064】なお、標準コースなど洗剤を使用する洗濯
コースにおいて、すすぎ時(すすぎ1やすすぎ2)に電
解装置31を動作させ、電解水を用いてすすぎを行なっ
てもよい。これにより、洗濯物のすすぎと同様に除菌を
行なうことができる。また、検知した負荷量に応じた適
量の洗剤、柔軟剤、さらし粉を自動投入する自動投入器
を備え、標準コースなど洗剤を使う洗濯コースでは洗剤
を自動投入し、洗剤ゼロコースでは洗剤を投入しないよ
うにし、また、必要に応じて柔軟剤、さらし粉を自動投
入するようにしてもよい。 【0065】このように、洗濯兼脱水槽5内に供給する
水道水にさらし粉57を添加するためのさらし粉添加手
段(洗剤容器11a)を備えているので、水道水を洗濯
兼脱水槽5内に流入時例えばさらし粉と洗剤とを同時
に、或いは、さらし粉57だけを洗濯兼脱水槽5内の水
道水に添加することができるようになる。これにより、
白い衣類を別途漂白することなく一層白く洗濯すること
ができるようになると共に、洗濯物の殺菌及び除菌を好
適に行なうことが可能となる。 【0066】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、例えば、以下に示すように、上記の実
施形態に限定されるものではない。本発明の洗濯機は、
全自動洗濯機に限定されない。外槽と外槽内に設けられ
た横軸型のドラムとで洗濯槽を構成する、いわゆるドラ
ム式洗濯機でもよい。また、洗濯兼脱水槽を一槽とし脱
水槽を別に設けた、いわゆる二槽式洗濯機でもよい。さ
らに、本発明は、水道水のみを電気分解するものに限ら
れない。水道水の電気分解を促進するため、食塩や炭酸
水素ナトリウムを水道水に加えて電解溶液とし、これを
電気分解するようにしてもよい。 【0067】本発明の水流発生手段は、パルセータに限
定されない。例えば、洗濯兼脱水槽を回転させて水流を
発生させてもよく、この場合、洗濯兼脱水槽が水流発生
手段となる。要は、洗濯兼脱水槽内で水の流れを発生す
る手段であればよい。 【0068】その他、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更
や修正を行なえる。 【0069】 【発明の効果】以上詳述した如く本発明の電気洗濯機に
よれば、洗濯物を収容する洗濯槽と、該洗濯槽内に水流
を発生させて洗濯物を洗うための水流発生手段と、洗濯
槽内に供給する水道水或いは供給された水道水を電気分
解するための少なくとも一対の電極を有し、各電極に通
電して水道水を電気分解することにより洗浄液を生成し
て洗濯槽に供給するための電解手段とを備えているの
で、電解手段にて電気分解により活性酸素や次亜塩素酸
及び次亜塩素酸イオンが含まれる洗浄液を生成し、この
洗浄液を洗濯槽内に供給して活性酸素及び水流の効果で
洗濯物の汚れを効果的に落とし、次亜塩素酸及び次亜塩
素酸イオンの効果で洗濯物の除菌を行うことが可能とな
る。そして、これらの作用により、洗剤を使用せずに洗
濯物を良好に洗濯することが可能となる。 【0070】特に、洗濯槽内に供給する水道水にさらし
粉を添加するためのさらし粉添加手段を備えているの
で、上述の電解による次亜塩素酸の漂白効果に加えて白
い衣類などの漂白効果を更に向上させることができるよ
うになるものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態による全自動洗濯機の側面
断面図である。 【図2】図1に示す全自動洗濯機の正面一部断面図であ
る。 【図3】水処理ユニットの一部断面側面図である。 【図4】水処理ユニットの正面から見た槻略構造を示す
模式図である。 【図5】操作部、表示部の構成を示す操作パネルの平面
図である。 【図6】本実施形態の全自動洗濯機の電気系構成図であ
る。 【図7】本実施形態の全自動洗濯機における、標準コー
スの洗濯運転動作を示すフローチャートである。 【図8】本実施形態の全自動洗濯機における、洗剤ゼロ
コースの洗濯運転動作を示すフローチャートである。 【図9】本発明のさらし粉添加手段(洗剤容器)の正面
図である。 【符号の説明】 2 外槽(洗濯槽) 5 洗濯兼脱水槽(洗濯槽) 7 パルセータ 11 注水口 11a 洗剤容器 12 給水管 13 給水バルブ 20 制御部 20a ROM 31 電解装置 32 電解槽 33 一対の電極 34 上部通水路 35 下部通水路 37 コースキー群 44 洗剤量表示部 45 洗剤ゼロ表示部 50 開口部 53 仕切板 54 水制御板 55 洗剤 56 柔軟剤 57 さらし粉 60 水処理ユニット 64 外槽の底部 66 外槽の外側面 69 電解槽の上部 70 電解槽の下部 81 パッキン 82 電極のコーナ部 83 丸み 91 エア供給口 D1 奥行き寸法 D2 電極間ピッチ D3 電極の間隔 D4 電極と電解槽との間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前 晋治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 黒河 圭子 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3B155 AA01 AA19 AA21 BA23 BB04 BB08 BB14 BB19 CB06 CB38 DB11 FA04 GA13 GA28 LB04 LC28 MA02 MA06 MA08 MA10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 洗濯物を収容する洗濯槽と、 該洗濯槽内に水流を発生させて前記洗濯物を洗うための
    水流発生手段と、 前記洗濯槽内に供給する水道水或いは供給された水道水
    を電気分解するための少なくとも一対の電極を有し、各
    電極に通電して前記水道水を電気分解することにより洗
    浄液を生成して前記洗濯槽に供給するための電解手段
    と、 前記洗濯槽内に供給する水道水にさらし粉を添加するた
    めのさらし粉添加手段とを備えることを特徴とする電気
    洗濯機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100675789B1 (ko) 2005-06-20 2007-01-30 (주)테크노전자 일회용 기저귀 세탁 장치 및 그 방법

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