JP2003152631A - 無線通信システム及びプログラム - Google Patents

無線通信システム及びプログラム

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JP2003152631A
JP2003152631A JP2001351798A JP2001351798A JP2003152631A JP 2003152631 A JP2003152631 A JP 2003152631A JP 2001351798 A JP2001351798 A JP 2001351798A JP 2001351798 A JP2001351798 A JP 2001351798A JP 2003152631 A JP2003152631 A JP 2003152631A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転者に極力負担をかけずに、適切なデータ通
信が実現できる状況を作り出すことのできる無線通信シ
ステムを提供する。 【解決手段】現在の電波伝播状態を判定し、良好な通信
が可能な状態であれば通信を開始するが、良好な通信が
確保可能でない伝播状態である場合には、良好な通信が
確保可能な車速を通信器から取得してドライバに報知す
る(S1150,S1170)。車速を落とせば良好な
通信ができることが報知されるため、ドライバはその報
知された速度も含めて総合的に判断することができる。
つまり、通信を優先させたいのであれば、報知された速
度に車速を落とすという判断ができるし、逆に、報知さ
れた速度があまりに低速の場合であり迅速な移動と早期
の通信との比較考量の結果、通信を特に優先させる必要
もないと考えれば、現状の車速を落とさないという判断
もできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両等の移
動体に搭載され、外部の基地局又は他の移動体と無線通
信を行うシステムであって、電波の伝播状態に応じた適
切な処置を行うための技術に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、自動車電話あるいは携帯電話を用いて車中からデー
タ通信を行う場合、無線基地局から一定の距離内を受信
可能なエリアとして考える事を基本とする。しかし、実
際には車両が移動体であるため、車速や地形、天候、走
行路周辺状況(例えばトンネル内、地下、ビル内の駐車
場への導入路)等によって電波の伝播特性が時々刻々変
化し、基地局から一定の距離内であっても常に大容量の
データを1回で適切に送受信できるとは限らない。
【0003】例えば走行中にどうしても通信したい情報
がある時(例えば、得意先に向かっているとき、渋滞等
のために1時間ほど到着が遅れることが分かった場合、
そのことを現地集合の同僚に伝えると共に、得意先への
プレゼン用資料をその同僚に転送したい場合など)、現
在の通信システムでは、走行中の電波伝播状態を考慮し
て大量のデータを一度に送受信する、ということに対応
していない。そのため、走行中に大量のデータを送受信
するには、運転者が自ら電波伝播状態の良い地点を探
し、その地点で車両を停止させるといった判断をする必
要があった。つまり、運転者の経験則等から電波伝播状
態の良いと思われる地点を探さなくてはならないが、実
際には、そのようにして探した地点に到着する前に電波
伝播状態の良い地点が存在しているかもしれない。ま
た、実際には、車両を停止させなくても減速させるだけ
で通信に必要な電波伝播状態が得られる可能性もある。
【0004】そこで本発明は、運転者に極力負担をかけ
ずに、適切なデータ通信が実現できる状況を作り出すこ
とのできる無線通信システムを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】請求項1
に係る無線通信システムは、基地局又は他の移動体(以
下、基地局等と称す。)との間で無線通信が可能な通信
手段が基地局等から受信する電波の強度に基づき、電波
の伝播状態を判定し、その伝播状態が所定の良好な通信
が確保可能でない場合には、所定の良好な通信が確保可
能な速度を決定し、その決定した速度を、移動体の運転
操作をしている運転者に報知する。したがって、運転者
がその報知された速度になるよう移動体の速度を調整す
れば、良好な通信が可能な状態を得ることができる。
【0006】所定の良好な通信が確保可能な速度の決定
に際しては、少なくとも移動体の速度と電波の伝播状態
との対応関係に基づいて行うが、例えば請求項2に示す
ように、通信手段による所定の良好な通信が確保可能な
移動体の速度と電波の伝播状態との対応関係を示すマッ
プか、又は電波の伝播状態に基づいて所定の良好な通信
が確保可能な移動体の速度を算出するための算出式の少
なくともいずれかを記憶しておくことが考えられる。ま
た、請求項3に示すように、移動体の移動環境も加味し
て、所定の良好な通信が確保可能な速度を決定すること
も考えられる。
【0007】伝播状態の良否を決める要因として、
(a)移動速度による相対的な要因と、(b)地形・天
候等の移動環境による絶対的な要因の2つが考えられる
ため、これらを考慮する。なお、所定の良好な通信が確
保可能な移動体の速度と電波の伝播状態との対応関係を
示すマップに関しては、例えば実験・実測等で得たデー
タから作成することが考えられる。その場合は、地形・
天候等の移動環境も加味した実際の伝播状態が移動速度
によってどのように変化するかを対応付けておくことが
できる。そのため、ある移動速度での伝播状態が分かれ
ば、その移動速度をどのような値にすれば所定の良好な
伝播状態を得られるのかを決定することができる。
【0008】また、移動環境については、移動体自らが
有する装置(例えばナビゲーション装置やレインセンサ
等)から得た情報に基づいてもよいが、例えば基地局か
らそれらの情報を得るようにしてもよい。例えば基地局
において該当地域における環境についての情報を継続的
に収集しておき、この無線通信システムへ提供すれば、
より適切な移動環境情報となる。
【0009】このように、現状では良好な通信ができな
い場合であっても、移動体の速度を落とせば良好な通信
ができることが報知されるため、移動体の運転者はその
報知された速度も含めて総合的に判断することができ
る。つまり、通信を優先させたいのであれば、移動体の
速度を報知された速度に落とすという判断ができるし、
逆に、報知された速度があまりに低速の場合であり迅速
な移動と早期の通信との比較考量の結果、通信を特に優
先させる必要もないと考えれば、現状の移動速度を落と
さないという判断もできる。従来は、適切な速度が不明
であったため、実際に試してみないと通信ができるか否
かすら分からなかった。そのため、移動体の速度を落と
して実際に通信を試みたがやはり上手くいかなかったと
いう不都合や、逆に、実際には許容できる範囲の減速で
対応できたにもかかわらず、上記のような不都合を回避
する意思が働いて速度を落とさないという不都合も考え
られる。本発明システムであれば、このような不都合が
生じない。
【0010】また、請求項4に示すように、所定の良好
な通信が確保可能な速度そのものに加えて、その決定し
た速度と移動体の移動速度との差分も報知するようにし
てもよい。例えば「速度を15km/h落として40k
m/hにして下さい」といった旨の報知をするのであ
る。
【0011】なお、報知については、例えば表示装置を
用いて視覚に訴える手法で報知するようにしてもよい
し、音声メッセージなどを発することにより聴覚に訴え
る手法で報知するようにしてもよい。また、視覚的な報
知と聴覚的な報知とを併用してもよい。
【0012】また、請求項5に示すように、通信予定の
データの通信完了までに要する時間を推定し、それも報
知するようにしてもよい。例えば速度を落とせば通信が
可能であることが分かったとしても、どの程度その減速
状態を続ければよいのかが分からず、総合的な判断がし
ずらい場合がある。これに対して、所要時間も報知され
れば、運転者はその情報も加味して総合的に適切な判断
ができる。
【0013】このような総合的な判断をした結果を運転
者がシステム側に伝えるためには、例えば請求項6に示
すように指示受付手段を備えることが考えられる。請求
項6のようにすれば、速度報知の後、運転者からなされ
た「通信を即座に開始する旨の指示」を指示受付手段に
よって受け付けた場合、決定した速度を移動体の速度と
するよう報知するか又はそれに加えてその現在速度との
差分だけ移動体の速度を落とすよう報知し、その後、通
信を開始する。
【0014】また、請求項7に示すように、指示受付手
段を介して「通信を後で開始する旨の指示」を受け付け
た場合には、許容速度を問い合わせる。そして、それに
対する許容速度を受け付けた場合には、その許容速度に
おける伝播状態を推定し、所定の良好な通信が可能な伝
播状態であれば、その許容速度を移動体の速度とするよ
う報知するか又はそれに加えて許容速度と現在速度との
差分だけ速度を落とすよう報知し、通信を開始するので
ある。即座に通信を開始したい場合には現環境にて良好
な通信ができる速度に落とさざるを得ないが、例えばな
るべくなら早めに通信したいが速度はあまり落としたく
ない、といった状況も考えられる。この場合、運転者が
許容できる速度を指定しておけば、移動体の移動その他
の理由によって環境が変化し、伝播状態が少し向上する
とその許容速度であれば良好な通信ができる状態となる
と自動的に通信を開始させることができる。
【0015】一方、例えば地形・天候等による影響が強
く、例えば移動を停止したとしても良好な通信が確保で
きない場合も想定される。従来であれば、例えば移動体
を一旦停止させて通信を試みたがやはり通信が失敗した
ため、運転者の経験則等から伝播状態の良いと思われる
地点を探して移動し、再度通信を試みるという対処にな
っていた。それに対して、請求項8に示すように、たと
え停止しても良好な通信が確保できないことをシステム
側が判断できるので、その後の対処方法を考える上で役
立つ「良好な通信が確保可能と予測される地点」を報知
すれば、極力早期に通信を開始したいと考える運転者に
とっては、その報知された地点へ移動することが適切で
あると判断できる。
【0016】なお、このように「良好な通信が確保可能
と予測される地点」を報知する際には請求項9に示すよ
うにすることが考えられる。つまり、良好な通信が確保
可能と予測される地点を予め記憶しておき、移動体の現
在位置に基づく最寄りの地点を決定して報知するのであ
る。このように最寄りの地点が報知されることは、極力
早期に通信を開始したいと考える運転者にとって好まし
い。
【0017】上記請求項1では、伝播状態が所定の良好
な通信が確保可能でない場合、所定の良好な通信が確保
可能な速度を決定し、その決定した速度を、移動体の運
転操作をしている運転者に報知するようにした。請求項
10に示すように、移動体自体の移動速度を設定された
速度に保つよう制御する定速制御手段を備えることを前
提とした場合には、上述の運転者による操作によって速
度制御をする代わりに、その設定速度を変更してもよ
い。例えば移動体として車両を想定すると、いわゆるオ
ートクルーズコントロール(ACC)機能を搭載してい
る場合がある。これは、先行車がいる場合であって自車
が設定速度以内で走行できる範囲であれば自車を先行車
に自動的に追従させる車間制御を行い、先行車がいない
場合又は先行車がいても自車が設定速度以内で走行でき
る範囲内でない場合には自車を設定車速にて定速走行さ
せる車速制御(定速走行制御)を行うものであるが、こ
の定速走行の設定車速を、良好な通信が確保可能な速度
に変更するのである。このようにすれば、自動運転を実
現しながら良好な通信が可能となる。
【0018】この場合、請求項11に示すように、変更
予定の設定速度を運転者に報知し、設定速度の変更許可
の指示を受け付けた場合にのみ、設定速度の変更を行っ
てもよい。上述したように必ずしも移動速度を落として
通信を優先することを運転者が希望するとは限らないか
らである。
【0019】また、システム側が決定した速度に変更す
るのは望まないが、例えばなるべくなら早めに通信した
いが速度はあまり落としたくない、といった状況も考え
られる。この場合、請求項12に示すように、運転者か
ら、変更を許容できる速度を受け付け、その許容速度に
おける伝播状態が良好な通信が可能な伝播状態であれ
ば、設定速度をその受け付けた許容速度に変更すること
が考えられる。
【0020】ところで、通信手段によって通信を開始し
た場合、状況変化がない限り所定時間が経過すれば通信
が完了しているはずである。しかし、伝播状態が悪化す
るような状況変化が生じると、通信が完了しない可能性
もある。そこで、請求項13に示すように、通信を開始
したが完了しなかった場合、所定回数までは自動的に通
信を再開するようにしてもよい。
【0021】なお、請求項14に示すように、請求項1
〜13のいずれかに記載の無線通信システムとしての機
能をコンピュータシステムにて実現する場合、例えば、
コンピュータシステム側で起動するプログラムとして備
えることができる。このようなプログラムの場合、例え
ば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−R
OM、ハードディスク、ROM、RAM等のコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコン
ピュータシステムにロードして起動することにより用い
ることができ、また、ネットワークを介してロードして
起動することにより用いることもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の
形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発
明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得るこ
とは言うまでもない。
【0023】図1は本実施例の適用された車載システム
の構成を表す構成図である。本実施例の車載システム
は、車両内に設置された各電子制御装置(ECU1〜1
1)によって構築された車載ネットワークシステム30
と、通信器40と、前記車載ネットワークシステム30
及び通信器40と接続されたドライバエージェントEC
U50とを備える。
【0024】車載ネットワークシステム30は、エンジ
ンECU1、ECT・ECU2、VSC・ECU4、A
CC・ECU3、周辺監視ECU5、…を制御系、ナビ
ゲーションECU6、オーディオECU7、電話ECU
8、…を映像・音声等の情報系、メータECU9、盗難
防止ECU10、レインセンサECU11、…をボディ
系として、これら各機能系統毎にネットワーク(制御系
ネットワーク、情報系ネットワーク、ボディ系ネットワ
ーク)を構成している。
【0025】ここで、エンジンECU1は、エンジンを
制御するエンジン制御装置であり、ECT・ECU2
は、自動変速機の変速制御を行う変速制御装置であり、
これらは、いわゆるパワートレイン系の制御装置であ
る。また、ACC・ECU3は、先行車がいる場合には
自車を先行車に自動的に追従させる車間制御を行い、先
行車がいない場合には自車を設定車速にて定速走行させ
る車速制御(定速走行制御)を行うという、いわゆるク
ルーズ制御を実行する走行制御装置であり、VSC・E
CU4は、車両の姿勢制御及び制動制御を行う制御装置
であり、これらはいわゆる車両運動系の制御装置であ
る。
【0026】ACC・ECU3は、図示しないレーザレ
ーダセンサから先行車に関する情報として先行車の角度
や距離等を入力し、また車速センサから入力した現車
速、ステアリングセンサから入力したカーブ曲率半径
(推定R)等に基づいて、先行車の自車線確率を演算す
る。そして、その自車線確率等に基づいて車間距離制御
すべき先行車を決定し、先行車との車間距離を適切に調
節するための制御指令値として、エンジンECU1に、
目標加速度信号、フューエルカット要求信号、ODカッ
ト要求信号、3速シフトダウン要求信号を、VSC・E
CU4に対してブレーキ要求信号をそれぞれ送信する。
【0027】そして、エンジンECU1は、この受信し
た信号から判断する運転状態に応じて、内燃機関(ここ
では、ガソリンエンジン)のスロットル開度を調整する
スロットルアクチュエータ、トランスミッションのアク
チュエータ駆動段に対して駆動命令を出力している。こ
れらのアクチュエータにより、内燃機関の出力あるいは
変速シフトを制御することが可能となっている。また、
VSC・ECU4は、ブレーキ力を制御するためにブレ
ーキ油圧回路に備えられた増圧制御弁・減圧制御弁の開
閉をデューティ制御するブレーキアクチュエータを制御
しており、ACC・ECU3からのブレーキ指令に基づ
いてブレーキ力を制御できるようにされている。
【0028】ACC・ECU3は、上述のように先行車
が存在しない場合には設定車速にて定速走行させるので
あるが、この設定車速は図示しないクルーズコントロー
ルスイッチを操作してユーザが変更設定可能にされてい
る。そして、この定速走行制御は、自車速が設定車速未
満であった場合には自車速を設定車速まで増速するため
に加速制御を実行する。一方、自車速が設定車速以上で
あった場合には制御目標を設定車速とした定速制御を実
行する。
【0029】一方、メータECU9は、車速、エンジン
回転数、ドアの開閉状態、変速機のシフトレンジ等、車
両の各種状態を表示装置に表示するためのものであり、
盗難防止ECU10は、車両状態を監視して、悪意の者
が車両内に侵入したり車両内の各機器を盗もうとしてい
る場合に警報音を鳴らしたり外部センタに緊急通報をす
るためのものである。また、レインセンサECU11
は、図示しないレインセンサを介してフロントガラスに
付着した水滴の有無や量を検出するためのものである。
【0030】また、ナビゲーションECU6には、図2
に示すように、位置検出器22、地図データ入力器2
3、操作スイッチ群24、リモコンセンサ25、音声入
力・認識装置26、表示装置27、スピーカ28、外部
メモリ29が接続されており、これらでナビゲーション
装置を構成している。各構成要素について図2を参照し
て説明する。
【0031】前記位置検出器22は、周知のジャイロス
コープ22a、車速センサ22b、及び衛星からの電波
に基づいて車両の位置を検出するGPSのためのGPS
受信機22cを有している。これらのセンサ等22a,
22b,22cは各々が性質の異なる誤差を持っている
ため、複数のセンサにより各々補間しながら使用するよ
うに構成されている。なお、精度によっては上述した内
の一部で構成してもよく、さらに、地磁気センサ、ステ
アリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ等を用い
てもよい。
【0032】前記地図データ入力器23は、記録媒体に
格納された地図データを入力する。なお、地図データに
は、道路の接続状況を示すデータ(道路ネットワークデ
ータ)や、位置検出精度向上のためのマップマッチング
用データ、施設に関するデータ等が含まれる。地図デー
タが格納される記録媒体としては、そのデータ量からC
D−ROMやDVD−ROMを用いるのが一般的である
が、メモリカード等の他の媒体を用いても良い。
【0033】前記操作スイッチ群24は、ナビゲーショ
ンシステムを操作するための各種スイッチから構成さ
れ、具体的には、表示装置27に表示させる表示内容を
切り替えるためのスイッチや、ユーザが目的地までのル
ート(目的地経路)を設定するためのスイッチ等を含
む。なお、本実施例では、ナビゲーションシステムの操
作のためだけでなく、他のシステム操作のための指示を
入力するためにも用いられる。操作スイッチ群24を構
成する各種スイッチとしては、表示装置27と一体に構
成されたタッチスイッチを用いてもよく、またメカニカ
ルなスイッチを用いても良い。なお、タッチスイッチは
表示装置27と積層一体化されており、タッチスイッチ
(タッチパネル)には、感圧方式、電磁誘導方式、静電
容量方式、あるいはこれらを組み合わせた方式など各種
の方式があるが、それらのいずれを用いても良い。
【0034】前記リモコンセンサ25は、ユーザが各種
指令を入力するためのスイッチ等が設けられたリモコン
25aからの信号を入力するためのものであり、上述し
た操作スイッチ群24を用いた場合と同様の指令を入力
できるようになっている。前記音声入力・認識装置26
は、前記操作スイッチ群24やリモコン25aが手動操
作により各種指示を入力するために用いられるのに対し
て、ユーザが音声で入力することによっても同様の指示
を行えるようにするための装置である。なお、これら操
作スイッチ群24、リモコンセンサ25及びリモコン2
5a、音声入力・認識装置26の全てを備えていなくて
はならないということはなく、どれか一つだけでも所望
の指示入力は可能であるが、本実施例では利便性を考え
て3つを併有するものとする。
【0035】なお、音声入力・認識装置26は、図示し
ないマイクを介して入力した音声信号をA/D変換など
によってデータ処理可能な形態に変換処理し、それを所
定の辞書データと照合することで音声入力された内容を
認識する。また、音声入力方法としては、例えばユーザ
が図示しないトークスイッチを押しながらマイクを介し
て音声を入力するといった方法が考えられる。具体的に
は、トークスイッチが押されている場合にはマイクを介
しての音声入力処理を実行するが、押されていない場合
にはその音声入力処理を実行しないようにする。
【0036】前記表示装置27の表示画面には、位置検
出器22から入力された車両現在位置マークと、地図デ
ータ入力器23より入力された地図データと、さらに地
図上に表示する誘導経路や設定地点の目印等の付加デー
タとを重ねて表示することができる。また、通信器40
を介して取得した渋滞情報やETC用のゲート位置を取
得し、それらを画面に表示できるようにされている。
【0037】スピーカ28からは、音声にて走行案内
や、後述する通信予定の確認や許容走行速度の問い合わ
せなど、ユーザ(例えばドライバ)の意思確認を報知で
きるよう構成されている。つまり本実施例では、表示装
置27による表示とスピーカ28からの音声出力との両
方で、ユーザに対して報知できる。
【0038】外部メモリ29は、ナビゲーションECU
6の設定した経路等を記憶し、その記憶内容は図示しな
い電源によってバックアップされるようになっている。
図1の構成図に戻り、ドライバエージェントECU50
は、通常のコンピュータとして構成されており、内部に
は、周知のCPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれ
らの構成を接続するバスライン、車載ネットワークシス
テム30側のECU1〜11や通信器40との間でデー
タの送受信をするための送受信部等を備える。
【0039】通信器40は、電話用無線機をはじめとし
てVICS無線機やETC無線機等を備えている。この
内、電話用無線機は、外部の無線基地局を介して公衆電
話回線網に接続し、その公衆電話回線網を介して通信相
手との間でデータの送受信を行う。この電話用無線機と
しては、移動体通信機器である専用の自動車電話装置を
用いても良いし、あるいは携帯電話装置等の端末を所定
の接続装置を介して接続することによって構成しても良
い。また、この電話用無線機は、外部の無線基地局から
送信される電波の受信強度に基づいて電波の伝播状態を
検出できるように構成されている。なお、通信するデー
タとしては種々のデータが考えられる。例えば上記従来
技術の説明中で述べたように、得意先に向かっていると
きに渋滞等のために1時間ほど到着が遅れることが分か
った場合、そのことを現地集合の同僚に伝えると共に、
得意先へのプレゼン用資料をその同僚に転送したい場合
などにおけるデータが考えられる。また、車載システム
内で使用する各種データ(例えばナビゲーション装置に
て使用する地図データなど)なども考えられる。
【0040】ところで、無線電話システムでは、定期的
に、または無線電話機が1つの無線基地局の無線ゾーン
から別の無線基地局の無線ゾーンへ移行したときに、無
線電話機の位置登録を行うようになっている。そのた
め、無線電話機が通話中に無線ゾーンを移動しても回線
接続を維持することができる。但し、この無線ゾーン
は、無線基地局から一定の距離内を受信可能なエリアと
して考える事を基本とするが、実際には地形や建物の影
響によって無線基地局から一定の距離内であっても適切
な受信ができない場合もある。また、車両の走行速度が
大きくなると良好な受信ができなくなる。これは、マル
チパスフェージングやドップラーシフト等が原因であ
る。
【0041】そこで、本実施例の車載システムでは、車
両走行中にデータ通信をしようとした場合に電波の伝播
状態が悪化すると、その伝播状態に応じた各種処理を実
行する。その処理例を図3〜7のフローチャートを参照
して説明する。 [ACCが非起動の場合の処理例] 図3,4及び7のフローチャートには、ACCが起動さ
れていない場合のドライバエージェントECU50が実
行する処理を示している。なお、ACCが起動されてい
るか否かは、ドライバエージェントECU50がACC
・ECU3の作動状態を入力することで判断できる。
【0042】最初のステップ(以下、ステップを単にS
を略記する。)1100では、ナビゲーション装置から
通信データ情報(例えば通信先のE−mailアドレス及び
通信ファイル)を取得する。これらは、ユーザがナビゲ
ーション装置の操作スイッチ群24を用い、例えば表示
装置27と一体に構成されたタッチスイッチを用いて入
力する。また、リモコン25aや音声入力・認識装置2
6を介して入力してもよい。
【0043】続くS1110では、ナビゲーション装置
を介して入力された通信開始指示を受諾する。これは、
例えばS1100にて通信データ情報をタッチスイッチ
を用いて入力した場合に、その情報入力が完了した後、
表示装置27に通信を開始してよいか否かを問い合わせ
る画面を表示する。そして、例えば画面上に表示したY
ESボタン部分がタッチされると、ナビゲーションEC
U6からドライバエージェントECU50へ通信開始指
示が出力される。
【0044】続くS1120では、通信器40に現在の
電波伝播状態を問い合わせる。通信器40は、現在の通
信状態及び過去の通信状態の履歴に基づいて、(そのま
まの走行状態で)通信が可能かどうかを判断し、その結
果をドライバエージェントECU50に通知する。この
ように「過去の通信状態の履歴」も参照するのは、例え
ば連続的に通信状態が良好な地点を走行しているのであ
れば問題ないが、連続的に通信状態が悪いがたまたま通
信状態を確認したら良かった、という場合もあるため、
ある程度の期間内の状態を総合的に判断するためであ
る。
【0045】ドライバエージェントECU50は、通信
器40から通知された結果に基づき、S1130にて伝
播状態を確認する。そして、伝播状態が良好、すなわち
このままの走行状態で通信が可能な場合には、図4に示
すS1200へ移行する。また、現在の走行状態のまま
では通信は不可能であるが、走行方法によっては通信可
能である場合には、S1140へ移行する。これはつま
り、現在よりも走行速度を落とせば通信可能となる場合
である。なお、走行速度を落とすことには、停止するこ
とも含む。
【0046】一方、走行方法によらず、つまり停止した
としても通信が不可能な場合には、S1300へ移行す
る。この場合は、ナビゲーションECU6に対して、良
好な通信状態が確保できると予測される(案内経路上
の)最寄りの地点を表示するよう指示する。この「通信
状態が確保できると予測される最寄り地点」について
は、例えば地図データとしてあらかじめ記憶させておい
てもよいし、あるいは従前に外部の基地局等から得て記
憶しておいた情報であってもよい。ナビゲーションEC
U6は表示装置27にその地点を表示するので、ドライ
バはその表示に従って、該当地点へ車両を向かわせる。
【0047】そして、通信器40から伝播状態を取得し
(S1310)、その伝播状態を確認する(S132
0)。伝播状態が良好でない場合は、S1300,S1
310を繰り返し、伝播状態が良好となった場合には、
S1140へ移行する。なお、S1320における「良
好」とは、走行方法によっては通信可能である場合を含
む。したがって、S1320における「良好でない」と
は、S1130における「通信不可能」と同様に、走行
方法によらず、つまり停止したとしても通信が不可能な
場合を意味する。
【0048】S1140では、ナビゲーションECU6
から、走行中の道路の地形情報を取得し、またレインセ
ンサECU11から天候の情報(降雨の有無あるいは雨
量)を取得して、通信器40へその情報を報告する。通
信器40はその2条件に基づいて、良好な通信状態が確
保できる速度を演算する。
【0049】ここで、速度演算について説明する。電波
の伝播状態は、地形、天候、走行路周辺状況(例えばト
ンネル内、地下、ビル内の駐車場への導入路)等によっ
て々刻々変化する。また、それらの状況が同じであって
も、車速により変化する。つまり、車速が大きくなると
マルチパスフェージングやドップラーシフト等が原因で
良好な受信ができなくなる。つまり、伝播状態の良否を
決める要因として、(a)移動速度による相対的な要因
と、(b)地形・天候等の移動環境による絶対的な要因
の2つが考えられるため、これらを考慮する。そのた
め、所定の良好な通信が確保可能な車速と電波の伝播状
態との対応関係を示すマップを、例えば実験・実測等で
得たデータから作成しておく。その場合は、地形・天候
等の環境も加味した実際の伝播状態が車速によってどの
ように変化するかを対応付けておくことができる。通信
器40はそのような制御マップを記憶しており、その制
御マップに基づいて、車速をどのような値にすれば所定
の良好な伝播状態を得られるのかを決定する。なお、制
御マップの代わりに同等の役目を果たすことのできる演
算式を記憶しておき、その演算式を用いて良好な伝播状
態の得られる車速を演算することも考えられる。
【0050】従ってドライバエージェントECU50
は、通信器40が演算した速度を取得する(S115
0)。続くS1160では、S1150にて取得した速
度で走行する状況でデータ通信を行う場合に要する通信
時間を通信器40に演算させて、その演算結果を取得す
る。
【0051】S1170では、S1150で取得した良
好な通信状態を確保できる速度と現在速度、及びS11
60にて取得した通信に要する予測時間をユーザに報知
するようナビゲーションECU6に指示する。ナビゲー
ションECU6は、ドライバエージェントECU50か
ら得た通信状態を確保できる速度(例えば45km/
h)と車速センサ22bから得た現在速度(例えば60
km)、及びドライバエージェントECU50から取得
した予測時間を表示装置27を介して表示したり、スピ
ーカ28から音声にて出力する。これらはいずれか一方
であってもよいし両方であってもよい。
【0052】その報知後、S1180で通信の予定のド
ライバに確認する。具体的には、今すぐに通信するか、
後で通信するかを問い合わせるための報知をナビゲーシ
ョンECU6に指示する。報知は上述のように視覚ある
いは聴覚の一方又は両方に訴える方法でなされる。ドラ
イバはいずれかを選択する。この選択は、操作スイッチ
群24、リモコン25aや音声入力・認識装置26など
を用いて行われる。
【0053】「今すぐ通信する」方が選択されたことが
ドライバエージェントECU50に伝えられると、ドラ
イバエージェントECU50はナビゲーションECU6
に対して、ドライバに減速を促すための報知をするよう
指示する(S1190)。この場合は、S1170にて
報知した速度(例えば45km/h)に減速するよう報
知する。そして、通信器40に通信開始を指示し(図4
のS1200)、ナビゲーションECU6に対して、ド
ライバに現在通信中であることを報知をするよう指示す
る(S1210)。
【0054】減速するよう報知されたドライバは車両の
走行速度を指示された速度まで減速させると考えられる
ので、その指示された速度で走行しながら通信していれ
ば、状況変化がない限り、S1170にて報知した通信
に要する予測時間が経過すれば通信が完了しているはず
である。したがって、S1220では、そのような通信
に要する予測時間を加味した所定時間(つまり正常に通
信が実行されていれば通信が完了していると考えられる
時間)が経過した時点で、通信器40から通信完了の通
知がなされたか否かを判断する。通信完了の通知を得た
場合には(S1220:YES)、エラーカウンタを0
に戻した後(S1230)、ナビゲーションECU6に
対して、ドライバに通信完了を報知をするよう指示し
(S1240)、処理を終了する。
【0055】一方、S1180にて「後で通信する」方
が選択されたことがドライバエージェントECU50に
伝えられると、ドライバエージェントECU50はナビ
ゲーションECU6に対して、ドライバに許容走行速度
を問い合わせるための報知をするよう指示する(S14
00)。例えばS1170にて報知した良好な通信を確
保できる速度が45km/hであり、現在の速度が60
km/hの場合、それらの間の速度を許容走行速度とし
て指示入力するよう報知する。
【0056】この問い合わせに対してドライバが速度を
指示入力した場合には、S1410にて肯定判断とな
り、S1420へ移行する。S1420では、その指示
された許容走行速度で走行した場合の伝播状況を通信器
40に問い合わせ、その予測結果を取得する。S143
0ではその取得した伝播状態の予測結果を確認する。伝
播状態が良好でない場合はS1420へ戻ってS142
0,S1430の処理を繰り返し、伝播状態が良好にな
ったたS1190へ移行して、ドライバに減速を促すた
めの報知をするよう指示する。この場合は、ドライバか
ら指示入力された許容走行速度である。
【0057】これに対して、許容走行速度を指示入力す
る報知に対する回答が無い場合には、ドライバは現在の
速度を落としたくないと考えていることが想定されるた
め、S1440へ移行し、現在の速度における伝播状況
を通信器40に問い合わせ、その予測結果を取得する。
S1450ではその取得した伝播状態の予測結果を確認
し、良好でない場合はS1440へ戻る。つまり、この
場合は、現在速度を保ったまま走行し、周囲環境の変化
によって伝播状態が良くなることを期待しているのであ
る。伝播状態がよくなれば、その時点でS1200へ移
行し、通信器40に通信開始を指示する。
【0058】このように、S1170にて報知された速
度に落とすのであればすぐに通信ができるので、ドライ
バとしては通信を急ぐことを優先する場合はこの方法を
選択する。また、後で通信してもよい場合には、2種類
あり、現在の速度をある程度落としてもよいと考える場
合は許容走行速度を指示する。一方、現在の速度を全く
落としたくないのであれば許容走行速度を指示しない。
現在の速度よりも低速の許容走行速度を指示した場合に
は、相対的には通信開始が早くなる。
【0059】ところで、S1200にて通信が開始され
た場合、上述のように、状況変化がない限り、所定時間
が経過すれば通信が完了しているはずである。しかし、
伝播状態が悪化するような状況変化が生じると、通信が
完了しない可能性もある。そのような場合は(S122
0:NO)、S1500へ移行してエラーカウンタを1
アップ(インクリメント)する。そして、エラーカウン
タが5以下の場合には(S1510:YES)、S12
00〜S1220,S1500の処理を繰り返す。これ
は一時的な状況変化でたまたま通信が完了できなかった
だけの場合もあるため、5回は再試行してみる趣旨であ
る。
【0060】しかし5回失敗した後も再度通信完了しな
かった場合は、このままでは改善されないと判断し、次
の対処を取る。S1520にてエラーカウンタを0に戻
した後、S1530にて自動連続送信を希望するか否か
をドライバに問い合わせ、希望する旨の指示を受け付け
た場合には(S1530:YES)、S1440へ移行
する。この場合は、上述したように、現在速度を保った
まま走行し、周囲環境の変化によって伝播状態が良くな
れば、その時点でS1200へ移行し、通信器40に通
信開始を指示することとなる。つまり、通信開始を積極
的に早めることはせず、自然のなりゆきにまかせる手法
である。
【0061】一方、自動連続送信を希望しない旨の指示
を受け付けた場合には(S1530:NO)、自車両が
ACCシステムの搭載車であるか否かを判断する(S1
540)。ドライバエージェントECU50は、車載ネ
ットワークシステム3を介してACC・ECU3が接続
されていることを把握できるため、ACC・ECU3が
接続されていればACC搭載車、接続されていなければ
非搭載車と判断する。
【0062】そして、ACC搭載車の場合は(S154
0:YES)、ドライバに対してACCを起動するか否
かを確認するための報知をするようナビゲーションEC
U6に指示する(S1550)。ACCを起動しない場
合は(S1550:NO)、図3のS1140へ戻っ
て、S1140以下の処理を繰り返す。一方、ACCを
起動する場合は(S1550:YES)、図7のS31
00へ移行する。
【0063】S3100では、通信器40に現在の電波
伝播状態を問い合わせ、それに対する通知結果から伝播
状態を取得する。そして続く3110では、上述したS
1140と同様に、ナビゲーションECU6から、走行
中の道路の地形情報を取得し、またレインセンサECU
11から天候の情報(具体的にはフロントガラスに付着
した水滴の有無あるいは量)を取得して、通信器40へ
その情報を報告する。通信器40は良好な通信状態が確
保できる速度を演算するため、ドライバエージェントE
CU50はその速度を再度取得する。続くS3130で
は、S3120にて取得した速度で走行する状況でデー
タ通信を行う場合に要する通信時間を通信器40に演算
させて、その演算結果を取得する。
【0064】S3140では、S3120で取得した良
好な通信状態を確保できる速度と現在速度、及びS31
30にて取得した通信に要する予測時間をユーザに報知
するようナビゲーションECU6に指示する。ナビゲー
ションECU6は、ドライバエージェントECU50か
ら得た通信状態を確保できる速度(例えば40km/
h)と車速センサ22bから得た現在速度(例えば45
km)、及びドライバエージェントECU50から取得
した予測時間を表示装置27を介して表示したり、スピ
ーカ28から音声にて出力する。
【0065】その報知後、ACCの設定速度を変更する
か否かをドライバに問い合わせ、ドライバからの指示を
得る(S3150)。ドライバへの問い合わせは、例え
ば現在の設定が設定速度45km/hである場合にはそ
れを40km/hに変更してよいか否かを指示するよう
報知する。
【0066】「変更する」旨が指示されたことがドライ
バエージェントECU50に伝えられると(S316
0)、ドライバエージェントECU50はACC・EC
U3に対して、設定速度を変更(上記具体例であれば4
0km/hに変更)するよう指示する(S3170)。
そして、通信器40に通信開始を指示する(S318
0)。一方、「変更しない」旨が指示されたことがドラ
イバエージェントECU50に伝えられると、S318
0へ移行して通信器40に通信開始を指示する。
【0067】通信を開始した後、S3140にて報知し
た通信に要する予測時間が経過すれば通信が完了してい
るはずである。したがって、S3190では、そのよう
な通信に要する予測時間を加味した所定時間(つまり正
常に通信が実行されていれば通信が完了していると考え
られる時間)が経過した時点で、通信器40から通信完
了の通知がなされたか否かを判断する(S3190)。
通信完了の通知を得た場合には(S3190:YE
S)、ACCの設定速度を通信開始前の状態に戻した後
(S3200)、ナビゲーションECU6に対して、ド
ライバに通信完了を報知をするよう指示し(S321
0)、処理を終了する。
【0068】一方、通信が完了しない場合は(S318
0:NO)、S3300へ移行し、ドライバエージェン
トECU50はナビゲーションECU6に対して、ドラ
イバに許容走行速度を問い合わせるための報知をするよ
う指示する。この問い合わせに対してドライバが速度を
指示入力した場合には(S3310:YES)、その指
示された許容走行速度で走行した場合の伝播状況を通信
器40に問い合わせ、その予測結果を取得する(S33
20)。続くS3330では、その取得した伝播状態の
予測結果を確認する。
【0069】S3330にて伝播状態が通信不可能であ
ると判断した場合は、S3380へ移行し、現在の速度
における伝播状況を通信器40に問い合わせ、その予測
結果を取得する。S3390ではその取得した伝播状態
の予測結果を確認し、良好でない場合はS3380へ戻
る。つまり、この場合は、現在速度を保ったまま走行
し、周囲環境の変化によって伝播状態が良くなることを
期待する。伝播状態がよくなれば、その時点でS318
0へ移行し、通信器40に通信開始を指示する。
【0070】一方、S3330にて伝播状態が通信可能
であると判断した場合は、ドライバエージェントECU
50は通信器40に対してパケットサイズの調整を許可
する(S3340)。そして、現在の伝播状況を通信器
40から取得し(S3350)、伝播状態を確認する
(S3360)。
【0071】伝播状態が良好でない場合は、S3370
で通信の予定のドライバに確認する。「すぐ通信する」
旨が指示された場合は、S3100へ戻り、「後で通信
する」旨が指示された場合は、S3380へ移行する。
一方、伝播状態が良好である場合は、S3310での許
容走行速度の回答があったか否かを判断する(S336
5)。そして、速度回答があった場合は(S3365:
YES)、S3150へ移行して、ACCの設定速度を
変更するか否かをドライバに問い合わせ、ドライバから
の指示が「変更する」旨であれば(S3160)、その
許容走行速度をACCの設定速度として変更するようA
CC・ECU3に指示する(S3170)。また、速度
回答がなかった場合は(S3365:NO)、S318
0へ移行し、通信器40に通信開始を指示する。このよ
うな経過で通信を開始した場合には、通信器40はパケ
ットサイズを適宜小さくして通信を行う。通信のスルー
プットが高くなるようにパケットサイズをリアルタイム
選択することは周知の技術である。
【0072】[ACCが起動している場合の処理例] 図5,6及び7のフローチャートには、ACCが起動さ
れている場合のドライバエージェントECU50が実行
する処理を示している。図5のS2100〜S2180
及びS2300〜S2320にて実行する処理内容は、
図3のS1100〜S1180及びS1300〜S13
20の処理内容と同様であるので、説明は省略する。
【0073】図3の場合は、S1180にて通信の予定
のドライバに確認し、その回答として「今すぐ通信す
る」旨が指示された場合、ナビゲーションECU6に対
して、ドライバに減速を促すための報知をするよう指示
した(S1190)。それに対して、ACCが起動して
いる場合は、図5に示すように、S2180にて通信の
予定のドライバに確認し、その回答として「今すぐ通信
する」旨が指示された場合には、ACCの設定速度を変
更するか否かをドライバに問い合わせてドライバからの
指示を得る(S2190)。ドライバへの問い合わせ
は、例えば現在の設定が設定速度60km/hである場
合にはそれを例えば45km/hに変更してよいか否か
を指示するよう報知する。
【0074】この報知に対するドライバの回答を確認し
(S2200)、「変更する」旨の指示がなされたこと
がドライバエージェントECU50に伝えられると、図
6のS2210へ移行して、ドライバエージェントEC
U50はACC・ECU3に対してクルーズ制御を実行
するよう指示すると共に、S2220にて設定速度を変
更(上記具体例であれば45km/hに変更)するよう
指示する。
【0075】そして、通信器40に通信開始を指示し
(S2230)、さらに、ナビゲーションECU6に対
して、ドライバに現在通信中であることを報知をするよ
う指示する(S2240)。通信を開始した後、S21
70にて報知した通信に要する予測時間が経過すれば通
信が完了しているはずである。したがって、S2250
では、そのような通信に要する予測時間を加味した所定
時間(つまり正常に通信が実行されていれば通信が完了
していると考えられる時間)が経過した時点で、通信器
40から通信完了の通知がなされたか否かを判断する。
通信完了の通知を得た場合には(S2250:YE
S)、ACCの設定速度を通信開始前の状態に戻した後
(S2260)、エラーカウンタを0に戻し(S227
0)、さらに、ナビゲーションECU6に対してドライ
バに通信完了を報知をするよう指示して(S228
0)、処理を終了する。
【0076】一方、通信が完了しない場合は、図4のS
1500,S1510と同様に、エラーカウンタを1ア
ップし(S2500)、エラーカウンタが5以下の場合
には(S2510:YES)、S2230〜S225
0,S2500の処理を繰り返す。そして、5回失敗し
た後も再度通信完了しなかった場合は(S2510:N
O)、S2520にてエラーカウンタを0に戻した後、
S2530にて自動連続送信を希望するか否かをドライ
バに問い合わせる。希望する旨の指示を受け付けた場合
には(S2530:YES)、S2460へ移行して現
在の伝播状況を通信器40から取得し、S2470にて
その伝播状態を確認する。良好でない場合はS2460
へ戻る。伝播状態がよくなった場合は、その時点でS2
230へ移行し、通信器40に通信開始を指示する。
【0077】また、自動連続送信を希望しない旨の指示
を受け付けた場合には(S2530:NO)、図7のS
3100へ移行する。図7の処理内容については既に説
明したので省略する。一方、S2180にて通信の予定
のドライバに確認し、その回答として「後で通信する」
旨が指示された場合、あるいはS2190でのACCの
設定速度を変更するか否かの問い合わせに対してドライ
バから「変更しない」旨の指示がなされた場合には、図
6のS2400へ移行する。
【0078】S2400では、ドライバエージェントE
CU50はナビゲーションECU6に対して、ドライバ
に許容走行速度を問い合わせるための報知をするよう指
示する。この問い合わせに対してドライバが速度を指示
入力した場合には(S2410:YES)、その指示さ
れた許容走行速度で走行した場合の伝播状況を通信器4
0に問い合わせ、その予測結果を取得する(S242
0)。続くS2430では、その取得した伝播状態の予
測結果を確認する。
【0079】伝播状態が良好でない場合は、S242
0,S2430の処理を繰り返し、伝播状態が良好にな
るまで待つ。そして、伝播状態が良好になった場合は、
ACCの設定速度を変更するか否かをドライバに問い合
わせ、ドライバからの指示を得る(S2440)。ドラ
イバへの問い合わせは、例えば現在の設定が設定速度6
0km/hである場合に、それをドライバから指示され
た50km/hに変更してよいか否かを指示するよう報
知する。
【0080】S2450ではドライバの回答を確認し、
「変更する」旨が指示されたことがドライバエージェン
トECU50に伝えられると、S2210へ移行する。
一方、「変更しない」旨が指示されたことがドライバエ
ージェントECU50に伝えられると、S2230へ移
行する。
【0081】次に、本実施例の車載システムにおける効
果を説明する。 (1)ドライバエージェントECU50は、通信器40
を介して現在の電波伝播状態を判定し、良好な通信が可
能な状態であれば通信器40を介して通信を開始する。
しかし、良好な通信が確保可能でない伝播状態である場
合には、良好な通信が確保可能な車速を決定してドライ
バに報知する(図3のS1150,S1170、図5の
S2150,S2170)。このように、現状では良好
な通信ができない場合であっても、車速を落とせば良好
な通信ができることが報知されるため、ドライバはその
報知された速度も含めて総合的に判断することができ
る。つまり、通信を優先させたいのであれば、報知され
た速度に車速を落とすという判断ができるし、逆に、報
知された速度があまりに低速の場合であり迅速な移動と
早期の通信との比較考量の結果、通信を特に優先させる
必要もないと考えれば、現状の車速を落とさないという
判断もできる。なお、車速を落とす場合、ACCが起動
していなければ自分でアクセルやブレーキを操作して車
速を落とせばよいし、ACCが起動していればその設定
速度の設定変更を指示(図5のS2190)すればよ
い。
【0082】(2)また、通信完了までに要する時間を
推定して報知するため(図3のS1160,S117
0、図5のS2160,S2170)、運転者はその情
報も加味し、実際に車速を落とすべきかどうかといった
ことを適切に判断できる。 (3)また、図3のS1180又は図5のS2180で
「後で通信する」旨の指示を受け付けた場合には、ドラ
イバに許容走行速度を問い合わせる(図3のS140
0、図6のS2400)。そして、それに対する許容走
行速度を受け付けた場合には、その許容走行速度におけ
る伝播状態が良好な状態となったら(図3のS134
0,図6のS2430)、ドライバに減速を指示して
(図2のS1190)自動的に通信を開始させたり(図
4のS1200)、又はACCの設定速度をその許容走
行速度に変更する指示をドライバから得て(図6のS2
440)クルーズの実行及び設定変更をする(図6のS
2210,S2220)。例えばなるべくなら早めに通
信したいが速度はあまり落としたくない、とドライバが
考える場合には、このように許容走行速度をシステムに
伝えることで、適切な対応が可能となる。
【0083】(4)また、車速をいかに落としても、つ
まり停車しても地形・天候その他の理由により現在の周
囲環境が変わらない限り良好な通信が確保できない場合
には、良好な通信が確保できると予測される地点を表示
する(図3のS1300,図5のS2300)。したが
って、極力早期に通信を開始したいと考える運転者にと
っては、その報知された地点へ移動することが適切であ
ると判断できる。
【0084】なお、本実施例においては、通信器40が
通信手段、伝播状態判定手段、速度決定手段及び通信時
間推定手段に相当し、ドライバエージェントECU5
0、ナビゲーションECU6、表示装置27及び/又は
スピーカ28が報知手段に相当する。また、ナビゲーシ
ョンECU6を含むナビゲーション装置及びレインセン
サECU11を含むレインセンサ装置が移動環境判定手
段に相当する。また車速センサ22b及びナビゲーショ
ンECU6が速度検出手段に相当し、操作スイッチ群2
4、リモコン25a、リモコンセンサ25や音声入力・
認識装置26及びナビゲーションECU6が指示受付手
段に相当する。また、ドライバエージェントECU50
及びナビゲーション装置が地点決定手段に相当し、ナビ
ゲーション装置の位置検出器22及びナビゲーションE
CU6が位置特定手段に相当し、地図データ等を記憶し
た媒体が地点記憶手段に相当する。また、ACC−EC
U3が定速制御手段に相当し、ドライバエージェントE
CU50及びACC−ECU3が設定速度変更手段に相
当する。
【0085】[その他の実施例など] (a)上記実施例では、図1に示すような車載ネットワ
ークシステム30とドライバエージェントECU50と
通信器40とが接続された車載システムへの適用を想定
したが、例えばナビゲーション装置と通信器40とで構
成し、ナビゲーション装置にドライバエージェントEC
U50の機能を持たせるようにしても実現できる。もち
ろんナビゲーション装置以外の装置との組合せも考えら
れる。
【0086】また、無線通信システムを搭載する対象は
車両でなくてもよい。例えば航空機等でもよい。 (b)上記実施例では、良好な通信が確保可能な速度そ
のものを報知したが、その速度報知に加えて、その決定
した速度と現在車速との差分についても併せて報知する
ようにしてもよい。例えば「速度を15km/h落とし
て40km/hにして下さい」といった旨の報知をする
のである。
【0087】(c)上述した図3〜図7にて示した処理
を実行するためのプログラムは、予めドライバエージェ
ントECU50内に組み込んでおいてもよいし、例えば
地図データを格納しているCD−ROMなどに一緒に格
納しておき、ナビゲーションECU6を介してドライバ
エージェントECU50にロードして起動することによ
り用いることができる。また、例えば外部の情報センタ
からダウンロードして起動することにより用いることも
できる。
【0088】(d)上記実施例では、位置検出器22に
て検出されるデータに基づき、ナビゲーションECU6
が車両現在位置の誤差を補間しながら車両現在位置を特
定した。したがって、位置検出器22及びナビゲーショ
ンECU6が位置特定手段に相当するが、当該手段とし
て成立するためには、必ずしも位置検出器22が必要な
わけではない。例えば、通信器40を介して路側ビーコ
ンなどから位置情報を取得し、それに基づいて現在位置
を特定するようにしてもよい。また、通信器40の無線
電話通信機能や別途接続した携帯電話やPHS等が持つ
位置特定機能によって現在地を特定するようにしてもよ
い。
【0089】(e)上記実施例では、車両の移動環境と
しての「走行先の地形」や「天候」を、車両自らが有す
る装置(例えばナビゲーション装置やレインセンサ等)
から得た情報に基づいて判定した。しかし、これらの情
報は、例えば外部の基地局から得るようにしてもよい。
例えば基地局が管轄地域毎に設置されており、その管轄
地域における環境についての情報を継続的に収集してデ
ータベース化しているのであれば、その情報を車載の無
線通信システムへ提供することで、より適切な移動環境
情報となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の車載システム全体の構成を表す構成図
である。
【図2】車載システムを構成するナビゲーション装置の
概略構成を表すブロック図である。
【図3】ドライバエージェントECUにて実行されるA
CC非起動時の処理の前半を示すフローチャートであ
る。
【図4】ドライバエージェントECUにて実行されるA
CC非起動時の処理の後半を示すフローチャートであ
る。
【図5】ドライバエージェントECUにて実行されるA
CC起動時の処理の前半を示すフローチャートである。
【図6】ドライバエージェントECUにて実行されるA
CC起動時の処理の前半を示すフローチャートである。
【図7】図4のS1560で肯定判断された場合、又は
図6のS2530で否定判断された場合に実行される処
理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジンECU、 2…ECT・ECU、 3…A
CC・ECU、 4…VSC・ECU、 5…周辺監視
ECU、 6…ナビゲーションECU、 7…オーディ
オECU、 8…電話ECU、 9…メータECU、
10…盗難防止ECU、 11…レインセンサECU、
22…位置検出器、 22a…ジャイロスコープ、
22b…車速センサ、 22c…GPS受信機、 23
…地図データ入力器、 24…操作スイッチ群、 25
…リモコンセンサ、 25a…リモコン、 26…音声
入力・認識装置、 27…表示装置、 28…スピー
カ、29…外部メモリ、 30…車載ネットワークシス
テム、 40…通信器、 50…ドライバエージェント
ECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H180 AA01 BB04 BB05 FF05 FF22 FF25 FF27 5K067 AA35 BB41 DD43 FF02 FF23 FF31 JJ56

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体に搭載される無線通信システムであ
    って、 基地局又は他の移動体との間で無線通信が可能な通信手
    段と、 前記通信手段が前記基地局又は他の移動体から受信する
    電波の強度に基づき、電波の伝播状態を判定する伝播状
    態判定手段と、 前記伝播状態判定手段によって判定した伝播状態が前記
    所定の良好な通信が確保可能でない場合には、少なくと
    も前記移動体の速度と前記電波の伝播状態との対応関係
    に基づき、前記通信手段による所定の良好な通信が確保
    可能な速度を決定する速度決定手段と、 前記速度決定手段によって決定した速度を、前記移動体
    の運転操作をしている運転者に報知する報知手段とを備
    えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の無線通信システムにおい
    て、 前記速度決定手段は、前記通信手段による所定の良好な
    通信が確保可能な前記移動体の速度と前記電波の伝播状
    態との対応関係を示すマップか、又は前記電波の伝播状
    態に基づいて前記所定の良好な通信が確保可能な前記移
    動体の速度を算出するための算出式の少なくともいずれ
    かを記憶しており、それらのいずれかに基づいて前記所
    定の良好な通信が確保可能な速度を決定することを特徴
    とする無線通信システム。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の無線通信システムに
    おいて、 前記移動体の移動環境を判定する移動環境判定手段を備
    え、 前記速度決定手段は、前記移動体の速度と前記電波の伝
    播状態との対応関係、及び前記移動環境判定手段にて判
    定された前記移動体の移動環境に基づき、前記所定の良
    好な通信が確保可能な速度を決定することを特徴とする
    無線通信システム。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか記載の無線通信シ
    ステムにおいて、 前記移動体の移動速度を検出する速度検出手段を備え、 前記報知手段は、前記速度決定手段によって決定した速
    度に加えて、その決定した速度と前記速度検出手段によ
    って検出した前記移動体の移動速度との差分も報知する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載の無線通信シ
    ステムにおいて、 前記通信手段を介して通信予定のデータの通信完了まで
    に要する時間を推定する通信時間推定手段を備え、 前記報知手段は、前記通信時間推定手段によって推定さ
    れた時間も報知することを特徴とする無線通信システ
    ム。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載の無線通信シ
    ステムにおいて、 前記運転者からの指示を受け付けるための指示受付手段
    を備え、 前記報知手段による速度報知の後、前記指示受付手段を
    介して通信を即座に開始する旨の指示を受け付けた場合
    には、前記速度決定手段によって決定した速度を前記移
    動体の速度とするよう報知するか又はそれに加えてその
    決定速度と前記移動体の移動速度との差分だけ前記移動
    体の速度を落とすよう報知し、その後、前記通信手段に
    よる通信を開始することを特徴とする無線通信システ
    ム。
  7. 【請求項7】請求項6記載の無線通信システムにおい
    て、 前記報知手段による速度報知の後、前記指示受付手段を
    介して通信を後で開始する旨の指示を受け付けた場合に
    は、前記報知手段を介して許容速度を問い合わせる報知
    を行い、その後、前記指示受付手段を介して許容速度を
    受け付けた場合には、その許容速度における伝播状態を
    推定し、所定の良好な通信が可能な伝播状態であれば、
    前記報知手段によって、その許容速度を前記移動体の速
    度とするよう報知するか又はそれに加えてその許容速度
    と前記移動体の移動速度との差分だけ前記移動体の速度
    を落とすよう報知し、その後、前記通信手段による通信
    を開始することを特徴とする無線通信システム。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか記載の無線通信シ
    ステムにおいて、 前記速度決定手段が前記所定の良好な通信が確保可能な
    速度を決定できないほど前記伝播状態が悪化している場
    合には、前記所定の良好な通信が確保可能と予測される
    地点を決定する地点決定手段を備え、 前記報知手段は、前記地点決定手段によって決定した地
    点を報知することを特徴とする無線通信システム。
  9. 【請求項9】請求項8記載の無線通信システムにおい
    て、 前記移動体の現在位置を特定可能な位置特定手段と、 前記所定の良好な通信が確保可能と予測される地点を記
    憶した地点記憶手段とを備え、 前記地点決定手段は、前記地点記憶手段に記憶された地
    点の中から、前記位置特定手段にて特定される現在位置
    に基づく最寄りの地点を決定することを特徴とする無線
    通信システム。
  10. 【請求項10】移動体に搭載される無線通信システムで
    あって、 基地局との間で無線通信が可能な通信手段と、 前記通信手段が前記基地局から受信する電波の強度に基
    づき、電波の伝播状態を判定する伝播状態判定手段と、 前記通信手段による所定の良好な通信が確保可能な前記
    移動体の速度と前記電波の伝播状態との対応関係か、あ
    るいは前記電波の伝播状態に基づいて前記所定の良好な
    通信が確保可能な前記移動体の速度を算出するための算
    出式の少なくともいずれかを記憶しており、前記伝播状
    態判定手段によって判定した伝播状態において前記所定
    の良好な通信が確保可能な速度を決定する速度決定手段
    と、 前記移動体自体の移動速度を、設定された速度に保つよ
    う制御する定速制御手段と、 前記速度決定手段によって決定された移動体速度が前記
    定速制御手段によって制御すべき設定速度よりも小さい
    場合には、前記設定速度を当該算出された移動体速度に
    変更する設定速度変更手段とを備えることを特徴とする
    無線通信システム。
  11. 【請求項11】請求項10記載の無線通信システムにお
    いて、 前記速度決定手段によって決定した速度を報知する報知
    手段と、 前記運転者からの指示を受け付けるための指示受付手段
    とを備え、 前記報知手段によって、前記設定速度変更手段による変
    更予定の設定速度を、前記移動体の運転操作をしている
    運転者に報知し、 前記設定速度変更手段は、前記指示受付手段を介して前
    記設定速度の変更許可の指示を受け付けた場合にのみ、
    前記設定速度の変更を行うこととを備えることを特徴と
    する無線通信システム。
  12. 【請求項12】請求項11記載の無線通信システムにお
    いて、 前記設定速度変更手段は、前記指示受付手段を介して前
    記設定速度の変更許可の指示を受け付けなかった場合に
    は、前記報知手段によって、許容速度を問い合わせる報
    知を行い、その後、前記指示受付手段を介して前記許容
    速度を受け付けた場合には、その許容速度における伝播
    状態を推定し、所定の良好な通信が可能な伝播状態であ
    れば、前記設定速度を前記受け付けた許容速度に変更す
    ることを特徴とする無線通信システム。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれか記載の無線通
    信システムにおいて、 前記通信手段は、通信を開始したが完了しなかった場
    合、所定回数までは自動的に通信を再開することを特徴
    とする無線通信システム。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載の無線
    通信システムとしての機能をコンピュータに実現させる
    ためのプログラム。
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