JP2003151915A - レーザ照射装置 - Google Patents

レーザ照射装置

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JP2003151915A JP2002252455A JP2002252455A JP2003151915A JP 2003151915 A JP2003151915 A JP 2003151915A JP 2002252455 A JP2002252455 A JP 2002252455A JP 2002252455 A JP2002252455 A JP 2002252455A JP 2003151915 A JP2003151915 A JP 2003151915A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系により照射面またはその近傍において
形成される線状や矩形状、面状のレーザ光の端部は、レ
ンズの収差などにより、エネルギー密度が徐々に減衰し
ている。このような領域(減衰領域)はエネルギー密度
の均一性が高い領域に比べてエネルギー密度が十分でな
く、しかも徐々に減衰しているため、被照射体に対して
一様なアニールを行うことはできない。 【解決手段】照射面のごく近傍にスリットを用いて、レ
ーザ光の減衰領域を除去または低減して、レーザ光の端
部におけるエネルギー分布を急峻なものとすることを特
徴とする。照射面のごく近傍に設置するのは、レーザ光
の拡がりを抑えるためである。また、スリットの代わり
にミラーを用いて、レーザ光の減衰領域を折り返して減
衰領域同士で強め合い、レーザ光の端部におけるエネル
ギー分布を急峻なものとすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ光(レーザビ
ーム)の照射方法およびそれを行うためのレーザ照射装
置(レーザと該レーザから出力されるレーザ光(レーザ
ビーム)を被照射体まで導くための光学系を含む装置)
に関する。また、レーザ光(レーザビーム)の照射を工
程に含んで作製された半導体装置の作製方法に関する。
なお、ここでいう半導体装置には、液晶表示装置や発光
装置等の電気光学装置及び該電気光学装置を部品として
含む電子装置も含まれるものとする。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス等の絶縁基板上に形成され
た半導体膜に対し、レーザアニールを施して、結晶化さ
せたり、結晶性を向上させ結晶性半導体膜を得たり、不
純物元素の活性化を行う技術が広く研究されている。な
お、本明細書中において、結晶性半導体膜とは、結晶化
領域が存在する半導体膜のことを言い、全面が結晶化し
ている半導体膜も含む。
【0003】エキシマレーザ等のパルスレーザ光(レー
ザビーム)を、被照射面において、数cm角の四角いス
ポットや、長さ100mm以上の線状となるように光学
系にて成形し、レーザ光(レーザビーム)を移動させて
(あるいはレーザ光(レーザビーム)の照射位置を被照
射面に対し相対的に移動させて)アニールを行う方法が
生産性が高く工業的に優れている。また、ここでいう
「線状」は、厳密な意味で「線」を意味しているのでは
なく、アスペクト比の大きい長方形(もしくは長楕円
形)を意味する。例えば、アスペクト比が10以上(好
ましくは100〜10000)のもの指す。なお、線状
とするのは被照射体に対して十分なアニールを行うため
のエネルギー密度を確保するためであり、矩形状や面状
であっても被照射体に対して十分なアニールを行えるの
であれば構わない。現状で15J/パルスのエキシマレ
ーザが市販されており、将来的には面状のレーザ光(レ
ーザビーム)を用いてレーザアニールを行う可能性もあ
る。
【0004】図7に、被照射面においてレーザ光(レー
ザビーム)の形状を線状にするための光学系の構成の例
を示す。この構成は極めて一般的なものであり、あらゆ
る前記光学系は図7の構成に準じている。この構成は、
レーザ光(レーザビーム)の断面形状を線状に変換する
だけでなく、同時に、被照射面におけるレーザ光(レー
ザビーム)のエネルギー密度の分布の均一化を果たすも
のである。一般にレーザ光(レーザビーム)のエネルギ
ー密度の分布の均一化を行う光学系をビームホモジナイ
ザと呼ぶ。
【0005】レーザ101から出たレーザ光(レーザビ
ーム)は、シリンドリカルレンズ群(以下、シリンドリ
カルレンズアレイと示す)103により、レーザ光(レ
ーザビーム)の進行方向に対して直角方向に分割され、
線状のレーザ光(レーザビーム)の長尺方向の長さが決
定される。該方向を本明細書中では、第1の方向と呼ぶ
ことにする。前記第1の方向は、光学系の途中にミラー
挿入したとき、前記ミラーが曲げた光の方向応じて曲が
るものとする。図7の上面図の構成では、7分割となっ
ている。その後、レーザ光(レーザビーム)は、シリン
ドリカルレンズ105により、被照射面109において
合成され、線状のレーザ光(レーザビーム)の長尺方向
のエネルギー密度の分布が均一化される。
【0006】次に、図7の側面図について説明する。レ
ーザ101から出たレーザ光(レーザビーム)は、シリ
ンドリカルレンズアレイ102aと102bにより、レ
ーザ光(レーザビーム)の進行方向および前記第1の方
向に直角方向に分割され、線状のレーザ光(レーザビー
ム)の短尺方向の長さが決定される。前記方向を本明細
書中では、第2の方向と呼ぶことにする。前記第2の方
向は、光学系の途中にミラーを挿入したとき、前記ミラ
ーが曲げた光の方向に応じて曲がるものとする。なお、
図7の側面図のリンドリカルレンズアレイ102aおよ
び102bは、それぞれ4分割となっている。これらの
分割されたレーザ光(レーザビーム)は、シリンドリカ
ルレンズ104により、いったん合成される。その後、
レーザー光(レーザビーム)はミラー107で反射さ
れ、その後、ダブレットシリンドリカルレンズ108に
より、被照射面109にて再び1つのレーザ光(レーザ
ビーム)に集光される。ダブレットシリンドリカルレン
ズとは、2枚のシリンドリカルレンズで構成されている
レンズのことを言う。これらにより、線状のレーザ光
(レーザビーム)の短尺方向のエネルギー密度の分布が
均一化される。
【0007】例えば、レーザ101として、レーザの出
口で10mm×30mm(共にビームプロファイルにお
ける半値幅)であるエキシマレーザを用い、図7に示し
た構成を持つ光学系により成形すると、被照射面109
においてエネルギー密度の分布の一様な125mm×
0.4mmの線状のレーザ光(レーザビーム)とするこ
とができる。
【0008】このとき、上記光学系の母材を、例えば全
て石英とするとの高い透過率が得られる。なお、使用す
るエキシマレーザの波長に対して透過率が99%以上得
られるように、光学系をコーティングすると良い。
【0009】そして、上記の構成で形成された線状のレ
ーザ光(レーザビーム)を、そのレーザ光(レーザビー
ム)の短尺方向に徐々にずらしながら重ねて照射するこ
とにより、非晶質半導体の全面に対し、レーザアニール
を施して、非晶質半導体を結晶化したり、結晶性を向上
させ結晶性半導体膜を得たり、不純物元素の活性化を行
うことができる。
【0010】また、半導体装置の作製に用いる基板の大
面積化はますます進んでいる。これは、1枚のガラス基
板上に、例えば、画素部用と駆動回路用(ソースドライ
バー部およびゲートドライバー部)のTFTを作製して
1つの液晶表示装置用パネルなどの半導体装置を作製す
るより、1枚の大面積基板を用いて複数の液晶表示装置
用パネルなどの半導体装置を作製する方が、スループッ
トが高く、コストの低減が実現できるためである。(図
9)。現在では、大面積基板として、例えば600mm
×720mmの基板、円形の12インチ(直径約300
mm)の基板等が使用されるようになっている。さら
に、将来的には一辺が1000mmを越える基板も用い
られると予測される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】光学系により被照射面
またはその近傍において形成される線状や矩形状、面状
のレーザ光(レーザビーム)の端部は、レンズの収差な
どにより、エネルギー密度が徐々に減衰している。(図
8(A))本明細書中では、線状や矩形状、面状のレー
ザ光(レーザビーム)の端部においてエネルギー密度が
徐々に減衰する領域を減衰領域と呼ぶ。
【0012】また、基板の大面積化、レーザの大出力化
に伴って、より長い線状のレーザ光(レーザビーム)や
矩形状のレーザ光(レーザビーム)、より大きな面状の
レーザ光(レーザビーム)が形成されつつある。これ
は、このようなレーザ光(レーザビーム)によりアニー
ルを行う方が効率が良いためである。しかしながら、レ
ーザから発振されるレーザ光(レーザビーム)の端部の
エネルギー密度は、中心付近と比較して低いため、光学
系によってこれまで以上にレーザ光(レーザビーム)を
拡大すると、減衰領域がますます顕著化する傾向にあ
る。
【0013】レーザ光(レーザビーム)の減衰領域は、
エネルギー密度の均一性が高い領域に比べてエネルギー
密度が十分でなく、しかも徐々に減衰している。このた
め、前記減衰領域を有するレーザ光(レーザビーム)を
用いてアニールを行っても、被照射体に対して一様なア
ニールを行うことはできない。(図8(B))。また、
レーザ光(レーザビーム)の減衰領域を重ねて走査する
方法によりアニールを行っても、エネルギー密度の均一
性が高い領域とは明らかにアニールの条件が異なるた
め、やはり被照射体に対して一様にアニールすることが
できない。このように、レーザ光(レーザビーム)の減
衰領域によりアニールされた領域とレーザ光(レーザビ
ーム)のエネルギー密度の均一性が高い領域によってア
ニールされた領域とを同等に扱うことはできない。
【0014】例えば、被照射体が半導体膜である場合に
は、レーザ光(レーザビーム)の減衰領域によりアニー
ルされた領域とレーザ光(レーザビーム)のエネルギー
密度の均一性が高い領域によってアニールされた領域と
では、結晶性が異なる。そのため、このような半導体膜
によりTFTを作製しても、レーザ光(レーザビーム)
の減衰領域によりアニールされた領域で作製されるTF
Tの電気的特性が低下し、同一基板内におけるTFTの
ばらつきの要因となる。実際には、このようなレーザ光
(レーザビーム)の減衰領域によりアニールされた領域
を用いてTFTを作製し、半導体装置を作製することは
ほとんどなく、基板1枚あたりに使用可能なTFTの数
は減少し、スループットが低下する原因となっている。
【0015】そこで本発明は、レーザ光(レーザビー
ム)の端部における減衰領域を除去し、効率良くアニー
ルを行うことのできるレーザ照射装置を提供することを
課題とする。また、このようなレーザ照射装置を用いた
レーザ照射方法を提供し、前記レーザ照射方法を工程に
含む半導体装置の作製方法を提供することを課題とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1(A)の
ように被照射面のごく近傍にスリットを用いて、レーザ
光(レーザビーム)の減衰領域、少なくともレーザ光
(レーザビーム)の移動方向と平行な部分の減衰領域を
除去または低減して、図2(A)で示すようにレーザ光
(レーザビーム)の端部におけるエネルギー密度の分布
を急峻なものとすることを特徴とする。なお、レーザ光
(レーザビーム)の移動方向と平行な部分の減衰領域及
びレーザ光(レーザビーム)の移動方向と垂直な部分の
減衰領域を除去または低減してもよい。被照射面のごく
近傍に設置するのは、レーザ光(レーザビーム)の拡が
りを抑えるためである。このため、スリットは、装置が
許容する範囲内で、基板に近接(代表的には1cm以
内)させる。また、被照射面に接して設置してもよい。
さらに、本発明は、図1(B)のようにミラーを用い
て、レーザ光(レーザビーム)の減衰領域を折り返して
減衰領域同士で強め合い、減衰領域を小さくして、レー
ザ光(レーザビーム)の端部におけるエネルギー密度の
分布を急峻なものとすることを特徴とする。
【0017】レーザ光(レーザビーム)の端部、少なく
ともレーザ光(レーザビーム)の移動方向と平行な部分
の減衰領域が急峻なものであれば、該レーザ光(レーザ
ビーム)はエネルギー密度の均一性が高いものとなるの
で、被照射体に対して一様なアニールを行うことがで
き、効率良くアニールすることが可能となる。なお、レ
ーザ光(レーザビーム)の移動方向と平行な部分の減衰
領域及びレーザ光(レーザビーム)の移動方向と垂直な
部分の減衰領域を除去または低減してもよい。(図2
(B))。
【0018】本明細書で開示するレーザ照射装置に関す
る発明の構成は、レーザと、前記レーザから射出された
レーザ光(レーザビーム)の被照射面における第1のエ
ネルギー密度の分布を、第2のエネルギー密度の分布と
する第1の手段と、前記第2のエネルギー密度の分布を
有するレーザ光(レーザビーム)の端部のエネルギー密
度を均一にする第2の手段を有し、前記第2の手段は、
前記被照射面と前記第1の手段との間に設けられている
ことを特徴としている。
【0019】また、本明細書で開示するレーザ照射装置
に関する発明の構成は、レーザと、前記レーザから射出
されたレーザ光(レーザビーム)の断面形状を第1の形
状に変形して被照射面に照射する第1の手段と、前記第
1の形状に変形されたレーザ光(レーザビーム)の端部
のエネルギー密度を均一にする第2の手段を有し、前記
第2の手段は、前記光学系と前記被照射面との間に設け
られていることを特徴としている。
【0020】また、本明細書で開示するレーザ照射方法
に関する発明の構成は、レーザから射出されたレーザ光
(レーザビーム)の被照射面における第1のエネルギー
密度の分布を、第1の手段により第2のエネルギー密度
の分布とし、第2の手段により、前記第2のエネルギー
密度の分布を有するレーザ光(レーザビーム)の端部の
エネルギー密度を均一にしたレーザ光(レーザビーム)
を、被照射面に対して相対的に移動しながら照射するこ
とを特徴としている。
【0021】また、本明細書で開示するレーザ照射方法
に関する発明の構成は、レーザから射出されたレーザ光
(レーザビーム)の断面形状を、第1の手段により第1
の形状に変形して被照射面に照射し、第2の手段によ
り、前記第1の形状に変形されたレーザ光(レーザビー
ム)の端部のエネルギー密度を均一にしたレーザ光(レ
ーザビーム)を、被照射面に対して相対的に移動しなが
ら照射することを特徴としている。
【0022】また、本明細書で開示する半導体装置の作
製方法に関する発明の構成は、レーザから射出されたレ
ーザ光(レーザビーム)の被照射面における第1のエネ
ルギー密度の分布を、第1の手段により第2のエネルギ
ー密度の分布とし、第2の手段により、前記第2のエネ
ルギー密度の分布を有するレーザ光(レーザビーム)の
端部のエネルギー密度を均一にしたレーザ光(レーザビ
ーム)を、被照射面に対して相対的に移動しながら照射
することを特徴としている。
【0023】また、本明細書で開示する半導体装置の作
製方法に関する発明の構成は、レーザから射出されたレ
ーザ光(レーザビーム)の断面形状を、第1の手段によ
り第1の形状に変形して被照射面に照射し、第2の手段
により、前記第1の形状に変形されたレーザ光(レーザ
ビーム)の端部のエネルギー密度を均一にしたレーザ光
(レーザビーム)を、被照射面に対して相対的に移動し
ながら照射することを特徴としている。
【0024】また、上記の構成において、前記第1の手
段は、前記レーザ光(レーザビーム)の光軸と直交する
ように配置されたホモジナイザーであることを特徴とし
ている。
【0025】また、上記の構成において、前記第1の手
段は、前記レーザ光(レーザビーム)の光軸と直交する
ように並列に配置され、前記レーザ光(レーザビーム)
を配置方向に分割する複数のシリンドリカルレンズ群で
あることを特徴としている。
【0026】また、上記の構成において、前記第1の手
段は、前記レーザ光(レーザビーム)の光軸と直交する
ように並列に配置され、前記レーザ光(レーザビーム)
を配置方向に分割する複数のシリンドリカルレンズ群
と、前記シリンドリカルレンズ群の透過側に配置され前
記分割されたレーザ光(レーザビーム)を合成するレン
ズとであることを特徴としている。
【0027】また、上記の構成において前記第1の手段
は、前記レーザ光(レーザビーム)の光軸と直交するよ
うに配置され、前記レーザ光(レーザビーム)を分割す
るフライアイレンズであることを特徴としている。
【0028】また、上記の構成において、前記第1の手
段は、前記レーザ光(レーザビーム)の光軸と直交する
ように配置され、前記レーザ光(レーザビーム)を分割
するフライアイレンズと、前記フライアイレンズの透過
側に配置され前記分割されたレーザ光(レーザビーム)
を合成する球面レンズとであることを特徴としている。
【0029】また、上記の構成において、前記第2の手
段は、前記被照射面に近接されたスリット、または前記
第2のエネルギー密度の分布を有するレーザ光(レーザ
ビーム)の端部に設置されたミラーであることを特徴と
している。
【0030】また、上記の構成において、前記レーザ光
(レーザビーム)の端部は、前記レーザ光(レーザビー
ム)の移動方向と平行な領域であることを特徴としてい
る。
【0031】また、上記構成において、前記レーザ光
(レーザビーム)は、非線形光学素子により高調波に変
換してもよい。例えば、YAGレーザは、基本波とし
て、波長1065nmのレーザ光(レーザビーム)を出
すことで知られている。このレーザ光(レーザビーム)
の珪素膜に対する吸収係数は非常に低く、このままでは
半導体膜の1つである非晶質珪素膜の結晶化を行うこと
は技術的に困難である。ところが、このレーザ光(レー
ザビーム)は非線形光学素子を用いることにより、より
短波長に変換することができ、高調波として、第2高調
波(532nm)、第3高調波(355nm)、第4高
調波(266nm)、第5高調波(213nm)が挙げ
られる。これらの高調波は非晶質珪素膜に対し吸収係数
が高いので、非晶質珪素膜の結晶化に用いる事ができ
る。
【0032】上記構成において、前記レーザは、連続発
振またはパルス発振の固体レーザまたは気体レーザであ
ることを特徴としている。なお、前記固体レーザとして
は連続発振またはパルス発振のYAGレーザ、YVO4
レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレー
ザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:
サファイアレーザ等があり、前記気体レーザとしては連
続発振またはパルス発振のエキシマレーザ、Arレー
ザ、Krレーザ等が挙げられる。
【0033】また、上記構成において、前記レーザ光
(レーザビーム)は、非線形光学素子により高調波に変
換されていてもよい。
【0034】上記構成において、前記レーザは、連続発
振またはパルス発振の固体レーザまたは気体レーザであ
ることを特徴としている。なお、前記固体レーザとして
は連続発振またはパルス発振のYAGレーザ、YVO4
レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレー
ザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:
サファイアレーザ等があり、前記気体レーザとしては連
続発振またはパルス発振のエキシマレーザ、Arレー
ザ、Krレーザ等が挙げられる。
【0035】被照射面のごく近傍又は被照射面上にスリ
ットを設置する、又はレーザ光(レーザビーム)の減衰
領域、代表的には減衰領域の中間付近にミラーを設置す
ることにより、被照射面またはその近傍におけるレーザ
光(レーザビーム)のエネルギー密度の分布を均一性の
優れたものにすることが可能であり、被照射体に対して
一様にアニールすることができる。従来は、図7のシリ
ンドリカルレンズ105によって、分割されたレーザ光
(レーザビーム)を合成し、減衰領域を縮小していた
が、本発明により、光学系にシリンドリカルレンズ10
5を設けなくても、レーザ光(レーザビーム)の端部に
おけるエネルギー密度の分布を急峻なものとすることが
できる。このことにより、光学系に用いるレンズの数が
減少し、光学調整がしやすくなり、かつ、一様なアニー
ルを行うことができる。なお、シリンドリカルレンズ1
05を用いた場合、レーザ光(レーザビーム)の減衰領
域を縮小することができるため、被照射面のごく近傍又
は被照射面に接してに設置されたスリットまたは、レー
ザ光(レーザビーム)の減衰領域の中間付近に設置され
たミラーに照射されるレーザ光(レーザビーム)の面積
を抑制することができるため、より小型なミラー又はス
リットを使用することができるという効果がある。一様
なアニールを行うことは、被照射体の性質を一様なもの
とするために大変重要なことである。また本発明は特
に、大面積基板をアニールする場合に有効である。例え
ば、大面積基板の長さよりも短いレーザ光(レーザビー
ム)を照射して被照射体をアニールする場合、前記大面
積基板に対して相対的に複数回の走査を行ってアニール
する必要があるが、本発明により形成されるレーザ光
(レーザビーム)は、特にレーザ光(レーザビーム)の
移動方向と平行な部分においてエネルギー分布の非常に
優れたレーザ光(レーザビーム)であるため、レーザ光
(レーザビーム)の走査された領域が隣り合う箇所にお
いても、一様にアニールすることができる。これは大面
積基板のどの部分においてもアニールのばらつきがなく
なるため、大面積基板を無駄なく利用することができ、
スループットの向上が可能となる。例えば、前記大面積
基板上に半導体膜が形成されているならば、一様にアニ
ールされた半導体膜の膜質は一様なものとなり、このよ
うな半導体膜を用いて作製されたTFTの電気的特性の
ばらつきを低減することを可能とする。そして、このよ
うなTFTから作製された半導体装置の動作特性および
信頼性をも向上し得る。
【0036】
【発明の実施の形態】本実施形態では、スリットにより
減衰領域を除去する方法について図3を用いて説明す
る。図3(a)に長尺方向を垂直から見た光学系を、図
3(b)に短尺方向を垂直から見た光学系を示す。
【0037】レーザ1101から射出されたレーザ光
は、ビームエキスパンダーにより長尺方向および短尺方
向ともにそれぞれ約2倍に拡大される。なお、ビームエ
キスパンダーはレーザから射出されたレーザ光(レーザ
ビーム)の形状が小さい場合に特に有効なものであり、
レーザ光(レーザビーム)の大きさ等によっては用いな
くてもよい。
【0038】ビームエキスパンダーから射出されたレー
ザ光(レーザビーム)は、第1形成手段であるシリンド
リカルレンズアレイ1103a、1103b、シリンド
リカルレンズ1104に入射する。これら3つのレンズ
は、レーザ光(レーザビーム)の曲率が長尺方向に平行
になるよう配置されており、レーザ光(レーザビーム)
は長尺方向にエネルギー密度の分布が均一化される。
【0039】シリンドリカルレンズ1104から射出さ
れたレーザ光(レーザビーム)は、第3形成手段である
シリンドリカルレンズアレイ1105a、シリンドリカ
ルレンズアレイ1105b、シリンドリカルレンズ11
06、2枚のシリンドリカルレンズ1107a、110
7bから構成されるダブレットシリンドリカルレンズ1
107に入射する。これらのレンズは曲率がレーザ光
(レーザビーム)の短尺方向に平行になるよう配置され
ており、レーザ光(レーザビーム)は短尺方向において
エネルギー密度の分布が均一化されると同時に幅が縮め
られる。
【0040】そして、被照射面のごく近傍に第2形成手
段であるスリット1108を配置し、レーザ光(レーザ
ビーム)における減衰領域をスリット1108で遮蔽
し、被照射面1109にレーザ光(レーザビーム)の減
衰領域が到達しないようにスリット1108の幅と位置
を設定する。代表的には、被照射面のごく近傍に設置す
ることが好ましい。これは、レーザ光(レーザビーム)
の拡がりを抑えるためである。このため、スリットは、
装置が許容する範囲内で、基板に近接(代表的には1c
m以内)させる。また、被照射面に接して設置してもよ
い。これにより、レーザ光(レーザビーム)端部のエネ
ルギーの密度の分布が急峻な線状のレーザ光(レーザビ
ーム)を得ることができる。
【0041】このようなレーザ照射装置を用いて半導体
膜のアニールを行えば、該半導体膜を結晶化させたり、
結晶性を向上させて結晶性半導体膜を得たり、不純物元
素の活性化を行うことができる。
【0042】また、本実施形態では、スリットを用いて
いるが、これに限らず、ミラーを用いることもできる。
ミラーを用いる場合には、レーザ光(レーザビーム)の
減衰領域、少なくともレーザ光(レーザビーム)の移動
方向と平行な部分の減衰領域で、代表的には減衰領域の
幅の中間付近にミラーを設置すると、減衰領域の中央付
近でレーザ光(レーザビーム)が反射される。反射され
ない部分と反射された部分とで減衰領域のエネルギー密
度が合成されるため、エネルギー密度の分布が均一な領
域と同等のエネルギー密度にすることができる。なお、
レーザ光(レーザビーム)の移動方向と平行な部分の減
衰領域及びレーザ光(レーザビーム)の移動方向と垂直
な部分の減衰領域の中央付近において、ミラーを設置し
てもよい。代表的には減衰領域の幅の中間付近にミラー
を設置すると、さらに、エネルギー密度の分布が均一な
領域と同等のエネルギー密度にすることができる。
【0043】また、用いるレーザの波長により合成石英
ガラスの表面に施されているコーティングを適切なもの
に変えれば、さまざまなレーザを本発明に適用できる。
【0044】なお、本実施形態では、被照射面における
形状が線状であるレーザ光(レーザビーム)を形成して
いるが、本発明は線状に限らない。また、レーザから射
出されたレーザの種類によって異なるので、光学系によ
って成形しても、元の形状の影響を受けやすい。例え
ば、XeClエキシマレーザ(波長308nm、パルス
幅30ns)射出されたレーザ光(レーザビーム)の形
状は、10mm×30mm(共にビームプロファイルに
おける半値幅)の矩形状であり、固体レーザから射出さ
れたレーザ光(レーザビーム)の形状は、ロッド形状が
円筒形であれば円状となり、スラブ型であれば矩形状で
ある。いずれの形状においても、被照射体のアニールに
十分なエネルギー密度であるのなら問題はなく、本発明
を適用することが可能である。
【0045】以上の構成でなる本発明について、以下に
示す実施例によりさらに詳細な説明を行うこととする。
【0046】
【実施例】[実施例1]本実施例では、スリットを用い
て、線状のレーザ光(レーザビーム)の端部を急峻なも
のとする方法について図3を用いて説明する。図3
(a)にレーザ光(レーザビーム)の長尺方向を垂直か
ら見た光学系を、図3(b)にレーザ光(レーザビー
ム)の短尺方向を垂直から見た光学系を示す。
【0047】なお、本明細書において、レンズの配置に
ついての説明は、レーザ光(レーザビーム)の進行方向
を前方としている。また、レンズはレーザ光(レーザビ
ーム)の入射側を第1面、射出側を第2面とし、第1面
の曲率半径をR1、第2面の曲率半径をR2で表す。そし
て、用いる曲率半径の符号は、曲率中心がレンズからみ
てレーザ光(レーザビーム)の入射側にあるときは負、
射出側にあるときは正とし、平面の場合は∞とする。さ
らに、用いるレンズはすべて合成石英ガラス製(屈折率
1.485634)とするが、これに限らない。
【0048】レーザ1101から射出されたレーザ光
(レーザビーム)は、ビームエキスパンダー(半径50
mm、厚さ7mm、R1=−220mm、R2=∞の球面
レンズ1102aと1102aから400mmの位置に
ある半径50mm、厚さ7mm、R1=∞、R2=−40
0mmの球面レンズ1102b)によって長尺方向およ
び短尺方向に約2倍に拡大される。
【0049】ビームエキスパンダーから射出されたレー
ザ光(レーザビーム)は、ビームエキスパンダー110
2bの前方50mmに配置されたシリンドリカルレンズ
アレイ1103aに入射後、シリンドリカルレンズアレ
イ1103aから88mm前方のシリンドリカルレンズ
アレイ1103bを通過し、さらにシリンドリカルレン
ズアレイ1103bの前方120mmに配置したシリン
ドリカルレンズ1104に入射する。シリンドリカルレ
ンズアレイ1103aは、長さ60mm、幅2mm、厚
さ5mm、R1=28mm、R2=∞のシリンドリカルレ
ンズを40本アレイ状にしたものである。シリンドリカ
ルレンズアレイ1103bは、長さ60mm、幅2m
m、厚さ5mm、R1=−13.33mm、R2=∞のシ
リンドリカルレンズを40本アレイ状にしたものであ
る。シリンドリカルレンズ1104は、長さ150m
m、幅60mm、厚さ20mm、R1=2140mm、
2=∞のシリンドリカルレンズである。シリンドリカ
ルレンズアレイ1103a、1103b、シリンドリカ
ルレンズ1104はともに曲率が長尺方向に平行になる
よう配置する。シリンドリカルレンズアレイ1103
a、1103bによって光線が分割され、シリンドリカ
ルレンズ1104により分割された光線が重ね合わされ
て、エネルギー密度の分布が均一化される。これら3つ
のレンズによって、レーザ光(レーザビーム)は長尺方
向にエネルギー密度の分布が均一化される。
【0050】シリンドリカルレンズ1104から射出さ
れたレーザ光(レーザビーム)は、シリンドリカルレン
ズ1104の前方395mmのシリンドリカルレンズア
レイ1105aに入射後、65mm前方のシリンドリカ
ルレンズアレイ1105bを通過し、さらにシリンドリ
カルレンズアレイ1105bの1600mm前方のシリ
ンドリカルレンズ1106に入射する。シリンドリカル
レンズアレイ1105aは、長さ150mm、幅2m
m、厚さ5mm、R1=100mm、R2=∞ のシリン
ドリカルレンズを16本アレイ状にしたものである。シリ
ンドリカルレンズアレイ1105bは、長さ150m
m、幅2mm、厚さ5mm、R1=∞、R2=80mmの
シリンドリカルレンズを16本アレイ状にしたものであ
る。シリンドリカルレンズ1106は、長さ900m
m、幅60mm、厚さ20mm、R1=∞、R2=−48
6mmのシリンドリカルレンズである。シリンドリカル
レンズアレイ1105a、1105b、シリンドリカル
レンズ1106はすべて曲率が短尺方向に平行になるよ
う配置する。これら3つのレンズによって、レーザ光
(レーザビーム)は短尺方向のエネルギー密度の分布が
均一化されると同時に幅が縮められ、シリンドリカルレ
ンズ1106の前方800mmに幅2mmの線状のレー
ザ光(レーザビーム)がつくられる。
【0051】上記した幅2mmの線状のレーザ光(レー
ザビーム)をさらに縮めるために、シリンドリカルレン
ズ1106の前方2050mmに、ダブレットシリンド
リカルレンズ1107を配置する。ダブレットシリンド
リカルレンズ1107は、2枚のシリンドリカルレンズ
1107a、1107bから構成される。シリンドリカ
ルレンズ1107aは長さ400mm、幅70mm、厚
さ10mm 、R1=125mm、R2=77mmのシリ
ンドリカルレンズである。シリンドリカルレンズ110
7bは長さ400mm、幅70mm、厚さ10mm、R
1=97mm、R2=−200mmのシリンドリカルレン
ズである。また、シリンドリカルレンズ1107aと1
107bには5.5mmの間隔を持たせる。シリンドリ
カルレンズ1107a、1107bはともに曲率が短尺
方向に平行になるよう配置する。
【0052】ダブレットシリンドリカルレンズ1107
の前方237.7mmの平面上1109に長さ300m
m、幅0.4mmの線状のレーザ光(レーザビーム)が
つくられる。このとき形成された線状のレーザ光(レー
ザビーム)は、長尺方向の端部が徐々に減衰する形状の
エネルギー密度の分布を持つ。このエネルギー減衰領域
を除去するために、被照射面のごく近傍にスリット11
08を配置する。エネルギー減衰領域に相当する光線を
スリット1108で遮蔽し、被照射面1109にその光
線が到達しないようにスリット1108の幅と位置を設
定する。これにより、端部におけるエネルギー分布が急
峻な線状のレーザ光(レーザビーム)を得ることができ
る。本実施例では、基板から2mm離れた位置にスリッ
トを設置した。
【0053】また、シリンドリカルレンズアレイ110
3a、1103b、シリンドリカルレンズ1104の3
つのレンズ、または、シリンドリカルレンズアレイ11
05a、1105b、シリンドリカルレンズ1106の
3つのレンズの代わりに図19で示すホモジナイザを用
いても良い。このホモジナイザを用いても、被照射面ま
たはその近傍におけるレーザ光(レーザビーム)は端部
に減衰領域を有しているため、スリットを設けて、減衰
領域を除去してエネルギー分布が急峻な線状のレーザ光
(レーザビーム)を形成する。
【0054】このようなレーザ照射装置を用いれば、被
照射体に対して一様なアニールを行うことができる。例
えば、被照射体に半導体膜を用いてアニールを行えば、
該半導体膜を結晶化させたり、結晶性を向上させて一様
な結晶性を有する半導体膜を得たり、不純物元素の活性
化を行うことができる。
【0055】[実施例2]本実施例では、ミラーを用い
て、線状のレーザ光(レーザビーム)の端部を急峻なも
のとする方法について説明する。
【0056】実施例1で示した光学系を用いて線状のレ
ーザ光(レーザビーム)を成形する。ただし、図1
(B)にあるように、スリットの側面をミラーにし、エ
ネルギー減衰領域のほぼ中央付近に配置する。ミラーで
エネルギー減衰領域の光線を折り返し、残存するエネル
ギー減衰領域に照射する。これにより、減衰領域が小さ
くなり、レーザ光(レーザビーム)の端が急峻なエネル
ギー分布をもつ線状のレーザ光(レーザビーム)が被照
射面に形成される。
【0057】このようなレーザ照射装置を用いれば、被
照射体に対して一様なアニールを行うことができる。例
えば、被照射体に半導体膜を用いてアニールを行えば、
該半導体膜を結晶化させたり、結晶性を向上させて一様
な結晶性を有する結晶性半導体膜を得たり、不純物元素
の活性化を行うことができる。
【0058】[実施例3]本実施例では、面状のレーザ
光(レーザビーム)の端部を急峻なものとする方法につ
いて図4および図5を用いて説明する。
【0059】レーザ1101から射出されたレーザ光
(レーザビーム)を、フライアイレンズ1302に入射
する。なお、発振装置からフライアイレンズの間に、入
射レーザ光(レーザビーム)の縦横比を1:1にするた
めにビームエキスパンダーとしてシリンドリカルレンズ
を挿入してもよい。フライアイレンズ1302はR1
10mm、R2=∞、厚さ5mm、1mm角の球面レン
ズを図5aのように配列させたものである。なお、入射
レーザ光(レーザビーム)の形状によってアレイを、エ
ネルギー分布の均一化に最適な配列にする(配列の例:
図5b)。また、アレイをレーザアニールする半導体膜
と相似形にするために、例えば図5c(長方形)、d
(平行四辺形)、e(菱形)、f(正六角形)のような
形状にすることも考えられる。フライアイレンズ130
2の前方20mmに球面レンズ1303を配置する。球
面レンズ1303は、R1=300mm、R2=∞、厚さ
20mm、150mm角である。
【0060】フライアイレンズ1302によって分割さ
れた光線が、球面レンズ1303で重ね合わされ、フラ
イアイレンズ1302の前方600mmの被照射面13
05にエネルギー分布が均一化された30mm×30m
mの面状のレーザ光(レーザビーム)が形成される。こ
のとき形成される面状のレーザ光(レーザビーム)は、
端のエネルギーが減衰しているので、それを除去するた
めに、被照射面のごく近傍にスリット1304を設置す
る。スリット1304を光線の入射側から見た図を図4
に示す。エネルギー減衰領域に相当する光線を遮蔽し、
その光線が被照射面1305に到達しないようにスリッ
ト1304の幅と位置を設定する。レーザ光(レーザビ
ーム)の端が急峻なエネルギー分布をもつ正方形の面状
のレーザ光(レーザビーム)が被照射面1305に形成
される。本実施例では、基板から2mm離れた位置にス
リットを設置した。なお、スリットをミラーに置き換え
ても同様に線状のレーザ光(レーザビーム)や面状のレ
ーザ光(レーザビーム)を形成することができる。
【0061】このようなレーザ照射装置を用いれば、被
照射体に対して一様なアニールを行うことができる。例
えば、被照射体に半導体膜を用いてアニールを行えば、
該半導体膜を結晶化させたり、結晶性を向上させて一様
な結晶性を有する結晶性半導体膜を得たり、不純物元素
の活性化を行うことができる。
【0062】[実施例4]本実施例では、大面積基板に
レーザアニールを行う場合について図6を用いて説明す
る。
【0063】まず、実施例1乃至3のいずれか一にした
がって、エネルギー密度の均一性が高いレーザ光(レー
ザビーム)を形成する。そして、前記レーザ光(レーザ
ビーム)を大面積基板に対して相対的に移動させながら
照射する。(図6(A))このとき、前記レーザ光(レ
ーザビーム)の長尺方向の長さが大面積基板の一辺より
短いため、一方向の走査だけではアニールできず、少な
くとも2方向への移動と複数回の走査が必要となり、図
6(B)で示すように、レーザ光(レーザビーム)の走
査が隣り合う箇所が形成される。しかしながら、本発明
により形成されるレーザ光(レーザビーム)は端部が急
峻なレーザ光(レーザビーム)であり、減衰領域を有し
ない。そのためレーザ光(レーザビーム)の走査が隣り
合う箇所においても一様なアニールを行うことが実現で
きる。そのため、大面積基板を無駄なく利用することが
できるのでスループットが著しく向上する。
【0064】[実施例5]本実施例ではアクティブマト
リクス基板の作製方法について図10〜図13を用いて
説明する。本明細書ではCMOS回路、及び駆動回路
と、画素TFT、保持容量とを有する画素部を同一基板
上に形成された基板を、便宜上アクティブマトリクス基
板と呼ぶ。
【0065】まず、本実施例ではバリウムホウケイ酸ガ
ラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスか
らなる基板400を用いる。なお、基板400として
は、石英基板やシリコン基板、金属基板またはステンレ
ス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。
また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性が有するプ
ラスチック基板を用いてもよい。なお、本発明はエネル
ギー分布の均一性が非常に優れたレーザ光(レーザビー
ム)を用いてアニールを行うことができるため、大面積
基板を用いることが可能である。
【0066】次いで、基板400上に酸化珪素膜、窒化
珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地
膜401を公知の手段により形成する。本実施例では下
地膜401として2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単
層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。
【0067】次いで、下地膜上に半導体層402〜40
6を形成する。半導体層402〜406は公知の手段
(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法
等)により25〜80nm(好ましくは30〜60n
m)の厚さで半導体膜を成膜し、レーザ結晶化法により
結晶化させる。レーザ結晶化法は、実施例1乃至実施例
4のいずれか一を適用して、レーザから射出されたレー
ザ光(レーザビーム)を半導体膜に照射する。もちろ
ん、レーザ結晶化法だけでなく、他の公知の結晶化法
(RTAやファーネスアニール炉を用いた熱結晶化法、
結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法等)と組
み合わせて行ってもよい。そして、得られた結晶質半導
体膜を所望の形状にパターニングして半導体層402〜
406を形成する。前記半導体膜としては、非晶質半導
体膜や微結晶半導体膜、結晶質半導体膜などがあり、非
晶質珪素ゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合
物半導体膜を適用しても良い。
【0068】本実施例では、プラズマCVD法を用い、
55nmの非晶質珪素膜を成膜する。そして、この非晶
質珪素膜に脱水素化(500℃、1時間)を行った後、
出力10Wの連続発振のYVO4レーザから射出された
レーザ光(レーザビーム)を非線形光学素子により第2
高調波に変換したのち、実施例1乃至実施例3のいずれ
か一に示す光学系よりレーザ光(レーザビーム)を形成
して照射する。このときのエネルギー密度は0.01〜
100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW
/cm2)が必要である。また、エキシマレーザを用い
る場合には、パルス発振周波数300Hzとし、レーザ
ーエネルギー密度を100〜1000mJ/cm2(代表的に
は200〜700mJ/cm2)とするのが望ましい。そし
て、0.5〜2000cm/s程度の速度でレーザ光
(レーザビーム)に対して相対的にステージを動かして
照射し、結晶性珪素膜を形成する。そして、フォトリソ
グラフィ法を用いたパターニング処理によって半導体層
402〜406を形成する。
【0069】また、半導体層402〜406を形成した
後、TFTのしきい値を制御するために微量な不純物元
素(ボロンまたはリン)のドーピングを行ってもよい。
【0070】次いで、半導体層402〜406を覆うゲ
ート絶縁膜407を形成する。ゲート絶縁膜407はプ
ラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜
150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施
例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸
化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N=
7%、H=2%)で形成した。勿論、ゲート絶縁膜は酸
化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む
絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0071】また、酸化珪素膜を用いる場合には、プラ
ズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)
とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜
400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.
5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。
このようにして作製される酸化珪素膜は、その後400
〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好
な特性を得ることができる。
【0072】次いで、ゲート絶縁膜407上に膜厚20
〜100nmの第1の導電膜408と、膜厚100〜4
00nmの第2の導電膜409とを積層形成する。本実
施例では、膜厚30nmのTaN膜からなる第1の導電
膜408と、膜厚370nmのW膜からなる第2の導電
膜409を積層形成する。TaN膜はスパッタ法で形成
し、Taのターゲットを用い、窒素を含む雰囲気内でス
パッタする。また、W膜は、Wのターゲットを用いたス
パッタ法で形成した。その他に6フッ化タングステン
(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもでき
る。いずれにしてもゲート電極として使用するためには
低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩc
m以下にすることが望ましい。
【0073】なお、本実施例では、第1の導電膜408
をTaN、第2の導電膜409をWとしているが、特に
限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、C
u、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主
成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよ
い。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶
珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、A
gPdCu合金を用いてもよい。
【0074】次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジ
ストからなるマスク410〜415を形成し、電極及び
配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。第
1のエッチング処理では第1及び第2のエッチング条件
で行う。(図10(B))本実施例では第1のエッチン
グ条件として、ICP(Inductively Coupled Plasma:
誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング
用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、それぞれのガス
流量比を25:25:10(sccm)とし、1Paの圧
力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力
を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。基板
側(試料ステージ)にも150WのRF(13.56MHz)電
力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加す
る。この第1のエッチング条件によりW膜をエッチング
して第1の導電層の端部をテーパー形状とする。
【0075】この後、レジストからなるマスク410〜
415を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッ
チング用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス
流量比を30:30(sccm)とし、1Paの圧力でコ
イル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入
してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行
う。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56MH
z)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印
加する。CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件
ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。
なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチング
するためには、10〜20%程度の割合でエッチング時
間を増加させると良い。
【0076】上記第1のエッチング処理では、レジスト
からなるマスクの形状を適したものとすることにより、
基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電
層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。この
テーパー部の角度は15〜45°となる。こうして、第
1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層
から成る第1の形状の導電層417〜422(第1の導
電層417a〜422aと第2の導電層417b〜42
2b)を形成する。416はゲート絶縁膜であり、第1
の形状の導電層417〜422で覆われない領域は20
〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成さ
れる。
【0077】次いで、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第2のエッチング処理を行う。(図10(C))こ
こでは、エッチングガスにCF4とCl2とO2とを用
い、W膜を選択的にエッチングする。この時、第2のエ
ッチング処理により第2の導電層428b〜433bを
形成する。一方、第1の導電層417a〜422aは、
ほとんどエッチングされず、第2の形状の導電層428
〜433を形成する。
【0078】そして、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付
与する不純物元素を低濃度に添加する。ドーピング処理
はイオンドープ法、若しくはイオン注入法で行えば良
い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5
×1014/cm2とし、加速電圧を40〜80keVと
して行う。本実施例ではドーズ量を1.5×1013/c
2とし、加速電圧を60keVとして行う。n型を付
与する不純物元素として15族に属する元素、典型的に
はリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここでは
リン(P)を用いる。この場合、導電層428〜433
がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自
己整合的に不純物領域423〜427が形成される。不
純物領域423〜427には1×1018〜1×1020
cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加す
る。
【0079】レジストからなるマスクを除去した後、新
たにレジストからなるマスク434a〜434cを形成
して第1のドーピング処理よりも高い加速電圧で第2の
ドーピング処理を行う。イオンドープ法の条件はドーズ
量を1×1013〜1×1015/cm2とし、加速電圧を60
〜120keVとして行う。ドーピング処理は第2の導
電層428b〜432bを不純物元素に対するマスクと
して用い、第1の導電層のテーパー部の下方の半導体層
に不純物元素が添加されるようにドーピングする。続い
て、第2のドーピング処理より加速電圧を下げて第3の
ドーピング処理を行って図11(A)の状態を得る。イ
オンドープ法の条件はドーズ量を1×1015〜1×10
17/cm2とし、加速電圧を50〜100keVとして行
う。第2のドーピング処理および第3のドーピング処理
により、第1の導電層と重なる低濃度不純物領域43
6、442、448には1×1018〜5×1019/cm3
濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加され、高濃
度不純物領域435、438、441、444、447
には1×1019〜5×1021/cm3の濃度範囲でn型を付
与する不純物元素を添加される。
【0080】もちろん、適当な加速電圧にすることで、
第2のドーピング処理および第3のドーピング処理は1
回のドーピング処理で、低濃度不純物領域および高濃度
不純物領域を形成することも可能である。
【0081】次いで、レジストからなるマスクを除去し
た後、新たにレジストからなるマスク450a〜450
cを形成して第4のドーピング処理を行う。この第4の
ドーピング処理により、pチャネル型TFTの活性層と
なる半導体層に前記一導電型とは逆の導電型を付与する
不純物元素が添加された不純物領域453〜455、4
59、460を形成する。第2の導電層428a〜43
2aを不純物元素に対するマスクとして用い、p型を付
与する不純物元素を添加して自己整合的に不純物領域を
形成する。本実施例では、不純物領域453〜455、
459、460はジボラン(B26)を用いたイオンド
ープ法で形成する。(図11(B))この第4のドーピ
ング処理の際には、nチャネル型TFTを形成する半導
体層はレジストからなるマスク450a〜450cで覆
われている。第1乃至3のドーピング処理によって、不
純物領域439、447、448にはそれぞれ異なる濃
度でリンが添加されているが、そのいずれの領域におい
てもp型を付与する不純物元素の濃度を1×1019〜5
×1021atoms/cm3となるようにドーピング処理するこ
とにより、pチャネル型TFTのソース領域およびドレ
イン領域として機能するために何ら問題は生じない。
【0082】以上までの工程で、それぞれの半導体層に
不純物領域が形成される。
【0083】次いで、レジストからなるマスク450a
〜450cを除去して第1の層間絶縁膜461を形成す
る。この第1の層間絶縁膜461としては、プラズマC
VD法またはスパッタ法を用い、厚さを100〜200
nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例で
は、プラズマCVD法により膜厚150nmの酸化窒化
珪素膜を形成した。勿論、第1の層間絶縁膜461は酸
化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む
絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0084】次いで、図11(C)に示すように、レー
ザ光(レーザビーム)を照射して、半導体層の結晶性の
回復、それぞれの半導体層に添加された不純物元素の活
性化を行う。このとき、レーザ光(レーザビーム)のエ
ネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好
ましくは0.01〜10MW/cm2)が必要であり、
レーザ光(レーザビーム)に対して相対的に基板を0.
5〜2000cm/sの速度で移動させる。なお、レー
ザアニール法の他に、熱アニール法、またはラピッドサ
ーマルアニール法(RTA法)などを適用することがで
きる。
【0085】また、第1の層間絶縁膜を形成する前に加
熱処理を行っても良い。ただし、用いた配線材料が熱に
弱い場合には、本実施例のように配線等を保護するため
層間絶縁膜(珪素を主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪
素膜)を形成した後で活性化処理を行うことが好まし
い。
【0086】そして、熱処理(300〜550℃で1〜
12時間の熱処理)を行うと水素化を行うことができ
る。この工程は第1の層間絶縁膜461に含まれる水素
により半導体層のダングリングボンドを終端する工程で
ある。第1の層間絶縁膜の存在に関係なく半導体層を水
素化することができる。水素化の他の手段として、プラ
ズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)
や、3〜100%の水素を含む雰囲気中で300〜45
0℃で1〜12時間の熱処理を行っても良い。
【0087】次いで、第1の層間絶縁膜461上に無機
絶縁膜材料または有機絶縁物材料から成る第2の層間絶
縁膜462を形成する。本実施例では、膜厚1.6μm
のアクリル樹脂膜を形成したが、粘度が10〜1000
cp、好ましくは40〜200cpのものを用い、表面
に凸凹が形成されるものを用いる。
【0088】本実施例では、鏡面反射を防ぐため、表面
に凸凹が形成される第2の層間絶縁膜を形成することに
よって画素電極の表面に凸凹を形成した。また、画素電
極の表面に凹凸を持たせて光散乱性を図るため、画素電
極の下方の領域に凸部を形成してもよい。その場合、凸
部の形成は、TFTの形成と同じフォトマスクで行うこ
とができるため、工程数の増加なく形成することができ
る。なお、この凸部は配線及びTFT部以外の画素部領
域の基板上に適宜設ければよい。こうして、凸部を覆う
絶縁膜の表面に形成された凸凹に沿って画素電極の表面
に凸凹が形成される。
【0089】また、第2の層間絶縁膜462として表面
が平坦化する膜を用いてもよい。その場合は、画素電極
を形成した後、公知のサンドブラスト法やエッチング法
等の工程を追加して表面を凹凸化させて、鏡面反射を防
ぎ、反射光を散乱させることによって白色度を増加させ
ることが好ましい。
【0090】そして、駆動回路506において、各不純
物領域とそれぞれ電気的に接続する配線463〜467
を形成する。なお、これらの配線は、膜厚50nmのT
i膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金
膜)との積層膜をパターニングして形成する。もちろ
ん、二層構造に限らず、単層構造でもよいし、三層以上
の積層構造にしてもよい。また、配線の材料としては、
AlとTiに限らない。例えば、TaN膜上にAlやC
uを形成し、さらにTi膜を形成した積層膜をパターニ
ングして配線を形成してもよい。(図12)
【0091】また、画素部507においては、画素電極
470、ゲート配線469、接続電極468を形成す
る。この接続電極468によりソース配線(443aと
443bの積層)は、画素TFTと電気的な接続が形成
される。また、ゲート配線469は、画素TFTのゲー
ト電極と電気的な接続が形成される。また、画素電極4
70は、画素TFTのドレイン領域471と電気的な接
続が形成され、さらに保持容量を形成する一方の電極と
して機能する半導体層459と電気的な接続が形成され
る。また、画素電極470としては、AlまたはAgを
主成分とする膜、またはそれらの積層膜等の反射性の優
れた材料を用いることが望ましい。
【0092】以上の様にして、nチャネル型TFT50
1とpチャネル型TFT502からなるCMOS回路、
及びnチャネル型TFT503を有する駆動回路506
と、画素TFT504、保持容量505とを有する画素
部507を同一基板上に形成することができる。こうし
て、アクティブマトリクス基板が完成する。
【0093】駆動回路506のnチャネル型TFT50
1はチャネル形成領域437、ゲート電極の一部を構成
する第1の導電層428aと重なる低濃度不純物領域4
36(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン領域
として機能する高濃度不純物領域452とを有してい
る。このnチャネル型TFT501と電極466で接続
してCMOS回路を形成するpチャネル型TFT502
にはチャネル形成領域440、ゲート電極の一部を構成
する第1の導電層429aと重なる低濃度不純物領域4
53(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン領域
として機能する高濃度不純物領域453とを有してい
る。また、nチャネル型TFT503にはチャネル形成
領域443、ゲート電極の一部を構成する第1の導電層
430aと重なる低濃度不純物領域442(GOLD領
域)、ソース領域またはドレイン領域として機能する高
濃度不純物領域456とを有している。
【0094】画素部の画素TFT504にはチャネル形
成領域446、ゲート電極の外側に形成される低濃度不
純物領域445(LDD領域)、ソース領域またはドレ
イン領域として機能する高濃度不純物領域458とを有
している。また、保持容量505の一方の電極として機
能する半導体層には、n型を付与する不純物元素および
p型を付与する不純物元素が添加されている。保持容量
505は、絶縁膜416を誘電体として、電極(432
aと432bの積層)と、半導体層とで形成している。
【0095】本実施例の画素構造は、ブラックマトリク
スを用いることなく、画素電極間の隙間が遮光されるよ
うに、画素電極の端部をソース配線と重なるように配置
形成する。
【0096】また、本実施例で作製するアクティブマト
リクス基板の画素部の上面図を図13に示す。なお、図
10〜図13に対応する部分には同じ符号を用いてい
る。図12中の鎖線A−A’は図13中の鎖線A―A’
で切断した断面図に対応している。また、図12中の鎖
線B−B’は図13中の鎖線B―B’で切断した断面図
に対応している。
【0097】[実施例6]本実施例では、実施例5で作
製したアクティブマトリクス基板から、反射型液晶表示
装置を作製する工程を以下に説明する。説明には図14
を用いる。
【0098】まず、実施例5に従い、図12の状態のア
クティブマトリクス基板を得た後、図12のアクティブ
マトリクス基板上、少なくとも画素電極470上に配向
膜567を形成しラビング処理を行う。なお、本実施例
では配向膜567を形成する前に、アクリル樹脂膜等の
有機樹脂膜をパターニングすることによって基板間隔を
保持するための柱状のスペーサ572を所望の位置に形
成した。また、柱状のスペーサに代えて、球状のスペー
サを基板全面に散布してもよい。
【0099】次いで、対向基板569を用意する。次い
で、対向基板569上に着色層570、571、平坦化
膜573を形成する。赤色の着色層570と青色の着色
層571とを重ねて、遮光部を形成する。また、赤色の
着色層と緑色の着色層とを一部重ねて、遮光部を形成し
てもよい。
【0100】本実施例では、実施例5に示す基板を用い
ている。従って、実施例5の画素部の上面図を示す図1
3では、少なくともゲート配線469と画素電極470
の間隙と、ゲート配線469と接続電極468の間隙
と、接続電極468と画素電極470の間隙を遮光する
必要がある。本実施例では、それらの遮光すべき位置に
着色層の積層からなる遮光部が重なるように各着色層を
配置して、対向基板を貼り合わせた。
【0101】このように、ブラックマスク等の遮光層を
形成することなく、各画素間の隙間を着色層の積層から
なる遮光部で遮光することによって工程数の低減を可能
とした。
【0102】次いで、平坦化膜573上に透明導電膜か
らなる対向電極576を少なくとも画素部に形成し、対
向基板の全面に配向膜574を形成し、ラビング処理を
施した。
【0103】そして、画素部と駆動回路が形成されたア
クティブマトリクス基板と対向基板とをシール材568
で貼り合わせる。シール材568にはフィラーが混入さ
れていて、このフィラーと柱状スペーサによって均一な
間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その後、
両基板の間に液晶材料575を注入し、封止剤(図示せ
ず)によって完全に封止する。液晶材料575には公知
の液晶材料を用いれば良い。このようにして図14に示
す反射型液晶表示装置が完成する。そして、必要があれ
ば、アクティブマトリクス基板または対向基板を所望の
形状に分断する。さらに、対向基板のみに偏光板(図示
しない)を貼りつけた。そして、公知の技術を用いてF
PCを貼りつけた。
【0104】以上のようにして作製される液晶表示装置
はエネルギー分布の均一性が非常に優れたレーザ光(レ
ーザビーム)が照射されているため一様にアニールされ
た半導体膜を用いて作製されたTFTを有しており、前
記液晶表示装置の動作特性や信頼性を十分なものとなり
得る。そして、このような液晶表示装置は各種電子機器
の表示部として用いることができる。
【0105】なお、本実施例は実施例1乃至5と自由に
組み合わせることが可能である。
【0106】[実施例7]本実施例では、実施例5で示
したアクティブマトリクス基板を作製するときのTFT
の作製方法を用いて、発光装置を作製した例について説
明する。本明細書において、発光装置とは、基板上に形
成された発光素子を該基板とカバー材の間に封入した表
示用パネルおよび該表示用パネルにTFTを備えた表示
用モジュールを総称したものである。なお、発光素子
は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Elec
tro Luminescence)が得られる化合物を含む層(発光
体)と陽極層と、陰極層とを有する。また、化合物にお
けるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態
に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態
に戻る際の発光(リン光)があり、これらのうちどちら
か、あるいは両方の発光を含む。
【0107】なお、本明細書中では、発光素子において
陽極と陰極の間に形成された全ての層を発光体と定義す
る。発光体には具体的に、発光層、正孔注入層、電子注
入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。基本的に
発光素子は、陽極層、発光層、陰極層が順に積層された
構造を有しており、この構造に加えて、陽極層、正孔注
入層、発光層、陰極層や、陽極層、正孔注入層、発光
層、電子輸送層、陰極層等の順に積層した構造を有して
いることもある。
【0108】図15は本実施例の発光装置の断面図であ
る。図15において、基板700上に設けられたスイッ
チングTFT603は図12のnチャネル型TFT50
3を用いて形成される。したがって、構造の説明はnチ
ャネル型TFT503の説明を参照すれば良い。
【0109】なお、本実施例ではチャネル形成領域が二
つ形成されるダブルゲート構造としているが、チャネル
形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは
三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0110】基板700上に設けられた駆動回路は図1
2のCMOS回路を用いて形成される。従って、構造の
説明はnチャネル型TFT501とpチャネル型TFT
502の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシ
ングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もし
くはトリプルゲート構造であっても良い。
【0111】また、配線701、703はCMOS回路
のソース配線、702はドレイン配線として機能する。
また、配線704はソース配線708とスイッチングT
FTのソース領域とを電気的に接続する配線として機能
し、配線705はドレイン配線とスイッチングTFTの
ドレイン領域とを電気的に接続する配線として機能す
る。
【0112】なお、電流制御TFT604は図12のp
チャネル型TFT502を用いて形成される。従って、
構造の説明はpチャネル型TFT502の説明を参照す
れば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造とし
ているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構
造であっても良い。
【0113】また、配線706は電流制御TFTのソー
ス配線(電流供給線に相当する)であり、707は電流
制御TFTの画素電極711上に重ねることで画素電極
711と電気的に接続する電極である。
【0114】なお、711は、透明導電膜からなる画素
電極(発光素子の陽極)である。透明導電膜としては、
酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウム
と酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化
インジウムを用いることができる。また、前記透明導電
膜にガリウムを添加したものを用いても良い。画素電極
711は、上記配線を形成する前に平坦な層間絶縁膜7
10上に形成する。本実施例においては、樹脂からなる
平坦化膜710を用いてTFTによる段差を平坦化する
ことは非常に重要である。後に形成される発光層は非常
に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起
こす場合がある。従って、発光層をできるだけ平坦面に
形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化してお
くことが望ましい。
【0115】配線701〜707を形成後、図15に示
すようにバンク712を形成する。バンク712は10
0〜400nmの珪素を含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜
をパターニングして形成すれば良い。
【0116】なお、バンク712は絶縁膜であるため、
成膜時における素子の静電破壊には注意が必要である。
本実施例ではバンク712の材料となる絶縁膜中にカー
ボン粒子や金属粒子を添加して抵抗率を下げ、静電気の
発生を抑制する。この際、抵抗率は1×106〜1×1
12Ωm(好ましくは1×108〜1×1010Ωm)と
なるようにカーボン粒子や金属粒子の添加量を調節すれ
ば良い。
【0117】画素電極711の上には発光体713が形
成される。なお、図15では一画素しか図示していない
が、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色
に対応した発光体を作り分けている。また、本実施例で
は蒸着法により低分子系有機発光材料を形成している。
具体的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシ
アニン(CuPc)膜を設け、その上に発光層として7
0nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体
(Alq3)膜を設けた積層構造としている。Alq3
キナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光
色素を添加することで発光色を制御することができる。
【0118】但し、以上の例は発光体として用いること
のできる有機発光材料の一例であって、これに限定する
必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注
入層を自由に組み合わせて発光体(発光及びそのための
キャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良
い。例えば、本実施例では低分子系有機発光材料を発光
層として用いる例を示したが、中分子系有機発光材料や
高分子系有機発光材料を用いても良い。なお、本明細書
中において、昇華性を有さず、かつ、分子数が20以下
または連鎖する分子の長さが10μm以下の有機発光材
料を中分子系有機発光材料とする。また、高分子系有機
発光材料を用いる例として、正孔注入層として20nm
のポリチオフェン(PEDOT)膜をスピン塗布法によ
り設け、その上に発光層として100nm程度のパラフ
ェニレンビニレン(PPV)膜を設けた積層構造として
も良い。なお、PPVのπ共役系高分子を用いると、赤
色から青色まで発光波長を選択できる。また、電荷輸送
層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いるこ
とも可能である。これらの有機発光材料や無機材料は公
知の材料を用いることができる。
【0119】次に、発光体713の上には導電膜からな
る陰極714が設けられる。本実施例の場合、導電膜と
してアルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿
論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)
を用いても良い。陰極材料としては、周期表の1族もし
くは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの
元素を添加した導電膜を用いれば良い。
【0120】この陰極714まで形成された時点で発光
素子715が完成する。なお、ここでいう発光素子71
5は、画素電極(陽極)711、発光層713及び陰極
714で形成されたダイオードを指す。
【0121】発光素子715を完全に覆うようにしてパ
ッシベーション膜716を設けることは有効である。パ
ッシベーション膜716としては、炭素膜、窒化珪素膜
もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁
膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
【0122】この際、カバレッジの良い膜をパッシベー
ション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にD
LC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いることは
有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範
囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い発光層713の
上方にも容易に成膜することができる。また、DLC膜
は酸素に対するブロッキング効果が高く、発光層713
の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後
に続く封止工程を行う間に発光層713が酸化するとい
った問題を防止できる。
【0123】さらに、パッシベーション膜716上に封
止材717を設け、カバー材718を貼り合わせる。封
止材717としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内
部に吸湿効果を有する物質もしくは酸化防止効果を有す
る物質を設けることは有効である。また、本実施例にお
いてカバー材718はガラス基板や石英基板やプラスチ
ック基板(プラスチックフィルムも含む)の両面に炭素
膜(好ましくはダイヤモンドライクカーボン膜)を形成
したものを用いる。
【0124】こうして図15に示すような構造の発光装
置が完成する。なお、バンク712を形成した後、パッ
シベーション膜716を形成するまでの工程をマルチチ
ャンバー方式(またはインライン方式)の成膜装置を用
いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効であ
る。また、さらに発展させてカバー材718を貼り合わ
せる工程までを大気解放せずに連続的に処理することも
可能である。
【0125】こうして、基板700上にnチャネル型T
FT601、pチャネル型TFT602、スイッチング
TFT(nチャネル型TFT)603および電流制御T
FT(nチャネル型TFT)604が形成される。
【0126】さらに、図15を用いて説明したように、
ゲート電極に絶縁膜を介して重なる不純物領域を設ける
ことによりホットキャリア効果に起因する劣化に強いn
チャネル型TFTを形成することができる。そのため、
信頼性の高い発光装置を実現できる。
【0127】また、本実施例では画素部と駆動回路の構
成のみ示しているが、本実施例の製造工程に従えば、そ
の他にも信号分割回路、D/Aコンバータ、オペアン
プ、γ補正回路などの論理回路を同一の絶縁体上に形成
可能であり、さらにはメモリやマイクロプロセッサをも
形成しうる。
【0128】以上のようにして作製される発光装置はエ
ネルギー分布の均一性が非常に優れたレーザ光(レーザ
ビーム)が照射されているため一様にアニールされた半
導体膜を用いて作製されたTFTを有しており、前記発
光装置の動作特性や信頼性を十分なものとなり得る。そ
して、このような発光装置は各種電子機器の表示部とし
て用いることができる。
【0129】なお、本実施例は実施例1乃至5と自由に
組み合わせることが可能である。
【0130】[実施例8]本発明を適用して、様々な半
導体装置(アクティブマトリクス型液晶表示装置、アク
ティブマトリクス型発光装置、アクティブマトリクス型
EC表示装置)を作製することができる。即ち、それら
電気光学装置を表示部に組み込んだ様々な電子機器に本
発明を適用できる。
【0131】その様な電子機器としては、ビデオカメ
ラ、デジタルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウント
ディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲ
ーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、携
帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電
子書籍等)などが挙げられる。それらの例を図16、図
17及び図18に示す。
【0132】図16(A)はパーソナルコンピュータで
あり、本体3001、画像入力部3002、表示部30
03、キーボード3004等を含む。本発明を表示部3
003に適用することができる。
【0133】図16(B)はビデオカメラであり、本体
3101、表示部3102、音声入力部3103、操作
スイッチ3104、バッテリー3105、受像部310
6等を含む。本発明を表示部3102に適用することが
できる。
【0134】図16(C)はモバイルコンピュータ(モ
ービルコンピュータ)であり、本体3201、カメラ部
3202、受像部3203、操作スイッチ3204、表
示部3205等を含む。本発明は表示部3205に適用
できる。
【0135】図16(D)はゴーグル型ディスプレイで
あり、本体3301、表示部3302、アーム部330
3等を含む。本発明は表示部3302に適用することが
できる。
【0136】図16(E)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体3401、表示部3402、スピーカ部340
3、記録媒体3404、操作スイッチ3405等を含
む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(D
igtial Versatile Disc)、CD
等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネッ
トを行うことができる。本発明は表示部3402に適用
することができる。
【0137】図16(F)はデジタルカメラであり、本
体3501、表示部3502、接眼部3503、操作ス
イッチ3504、受像部(図示しない)等を含む。本発
明を表示部3502に適用することができる。
【0138】図17(A)はフロント型プロジェクター
であり、投射装置3601、スクリーン3602等を含
む。本発明は投射装置3601の一部を構成する液晶表
示装置3808やその他の駆動回路に適用することがで
きる。
【0139】図17(B)はリア型プロジェクターであ
り、本体3701、投射装置3702、ミラー370
3、スクリーン3704等を含む。本発明は投射装置3
702の一部を構成する液晶表示装置3808やその他
の駆動回路に適用することができる。
【0140】なお、図17(C)は、図17(A)及び
図17(B)中における投射装置3601、3702の
構造の一例を示した図である。投射装置3601、37
02は、光源光学系3801、ミラー3802、380
4〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズ
ム3807、液晶表示装置3808、位相差板380
9、投射光学系3810で構成される。投射光学系38
10は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施
例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単
板式であってもよい。また、図17(C)中において矢
印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機
能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィル
ム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0141】また、図17(D)は、図17(C)中に
おける光源光学系3801の構造の一例を示した図であ
る。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクタ
ー3811、光源3812、レンズアレイ3813、3
814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で
構成される。なお、図17(D)に示した光源光学系は
一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に
実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィル
ムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光
学系を設けてもよい。
【0142】ただし、図17に示したプロジェクターに
おいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示して
おり、反射型の電気光学装置及び発光装置での適用例は
図示していない。
【0143】図18(A)は携帯電話であり、本体39
01、音声出力部3902、音声入力部3903、表示
部3904、操作スイッチ3905、アンテナ3906
等を含む。本発明を表示部3904に適用することがで
きる。
【0144】図18(B)は携帯書籍(電子書籍)であ
り、本体4001、表示部4002、4003、記憶媒
体4004、操作スイッチ4005、アンテナ4006
等を含む。本発明は表示部4002、4003に適用す
ることができる。
【0145】図18(C)はディスプレイであり、本体
4101、支持台4102、表示部4103等を含む。
本発明は表示部4103に適用することができる。本発
明のディスプレイは特に大画面化した場合において有利
であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)の
ディスプレイには有利である。
【0146】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、さまざま分野の電子機器に適用することが可能であ
る。また、本実施例の電子機器は実施例1〜6または7
の組み合わせからなる構成を用いても実現することがで
きる。
【0147】
【発明の効果】本発明の構成を採用することにより、以
下に示すような基本的有意性を得ることが出来る。 (a)被照射面またはその近傍の平面においてエネルギ
ー密度の分布の非常に優れたレーザ光(レーザビーム)
を形成することを可能とする。 (b)被照射体に対して一様にアニールすることを可能
とする。これは、大面積基板の場合に特に有効である。 (c)スループットを向上させることを可能とする。 (d)以上の利点を満たした上で、アクティブマトリク
ス型の液晶表示装置に代表される半導体装置において、
半導体装置の動作特性および信頼性の向上を実現するこ
とができる。さらに、半導体装置の製造コストの低減を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)スリットを設置するときの光路の例を
示す図。 (B) ミラーを設置するときの光路の例を示す図。
【図2】 (A)本発明におけるレーザ光(レーザビー
ム)のエネルギー密度の分布の例を示す図。 (B) 図2(A)で示すレーザ光(レーザビーム)に
より大面積基板をアニールする例を示す図。
【図3】 本発明の光学系の例を示す図。
【図4】 本発明の光学系の例を示す図。
【図5】 フライアイレンズの例を示す図。
【図6】 本発明により形成されるレーザ光(レーザビ
ーム)により大面積基板をアニールする例を示す図。
【図7】 従来の光学系の例を示す図。
【図8】 (A)従来の光学系により形成されるレーザ
光(レーザビーム)のエネルギー密度の分布の例を示す
図。 (B) 図8(A)で示すレーザ光(レーザビーム)に
より大面積基板をアニールする例を示す図。
【図9】 大面積基板の例を示す図。
【図10】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図11】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図12】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図13】 画素TFTの構成を示す上面図。
【図14】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の断
面図。
【図15】 発光装置の駆動回路及び画素部の断面構造
図。
【図16】 半導体装置の例を示す図。
【図17】 半導体装置の例を示す図。
【図18】 半導体装置の例を示す図。
【図19】 ホモジナイザの例を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F052 AA03 AA17 AA24 BA04 BA07 BB01 BB02 BB03 BB04 BB05 BB07 CA07 CA10 DA02 DA03 DB02 DB03 DB07 EA12 EA15 EA16 FA06 FA19 JA01 JA04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザと、 前記レーザから射出されたレーザビームの被照射面にお
    ける第1のエネルギー密度の分布を、第2のエネルギー
    密度の分布とする第1の手段と、 前記第2のエネルギー密度の分布を有するレーザビーム
    の端部のエネルギー密度を均一にする第2の手段を有
    し、 前記第2の手段は、前記被照射面と前記第1の手段との
    間に設けられていることを特徴とするレーザ照射装置。
  2. 【請求項2】レーザと、 前記レーザから射出されたレーザビームの断面形状を第
    1の形状に変形して被照射面に照射する第1の手段と、 前記第1の形状に変形されたレーザビームの端部のエネ
    ルギー密度を均一にする第2の手段を有し、 前記第2の手段は、前記第1の手段と前記被照射面との
    間に設けられていることを特徴とするレーザ照射装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2において、前記第2
    の手段は、前記被照射面に近接されたスリット、または
    前記第2のエネルギー密度の分布を有するレーザビーム
    の端部に設置されたミラーであることを特徴とするレー
    ザ照射装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれか一項にお
    いて、前記第1の手段は、前記レーザビームの光軸と直
    交するように配置されたホモジナイザーであることを特
    徴とするレーザ照射装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項3のいずれか一項にお
    いて、前記第1の手段は、前記レーザビームの光軸と直
    交するように並列に配置され、前記レーザビームを配置
    方向に分割する複数のシリンドリカルレンズ群であるこ
    とを特徴とするレーザ照射装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項3のいずれか一項にお
    いて、前記第1の手段は、前記レーザビームの光軸と直
    交するように並列に配置され、前記レーザビームを配置
    方向に分割する複数のシリンドリカルレンズ群と、前記
    シリンドリカルレンズ群の透過側に配置され前記分割さ
    れたレーザビームを合成するレンズとであることを特徴
    とするレーザ照射装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至請求項3のいずれか一項にお
    いて、前記第1の手段は、前記レーザビームの光軸と直
    交するように配置され、前記レーザビームを分割するフ
    ライアイレンズであることを特徴とするレーザ照射装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項3のいずれか一項にお
    いて、前記第1の手段は、前記レーザビームの光軸と直
    交するように配置され、前記レーザビームを分割するフ
    ライアイレンズと、前記フライアイレンズの透過側に配
    置され前記分割されたレーザビームを合成する球面レン
    ズとであることを特徴とするレーザ照射装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項8のいずれか一項にお
    いて、前記レーザビームの端部は、前記レーザビームの
    移動方向と平行な領域であることを特徴とするレーザ照
    射装置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項9のいずれか一項に
    おいて、前記レーザは、連続発振またはパルス発振の固
    体レーザまたは気体レーザであることを特徴とするレー
    ザ照射装置。
  11. 【請求項11】請求項1乃至請求項10のいずれか一項
    において、前記レーザは、連続発振またはパルス発振の
    YAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAl
    3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサン
    ドライドレーザ、又はTi:サファイアレーザであるこ
    とを特徴とするレーザ照射装置。
  12. 【請求項12】請求項1乃至請求項10のいずれか一項
    において、前記レーザは、連続発振またはパルス発振の
    エキシマレーザ、Arレーザ、またはKrレーザである
    ことを特徴とするレーザ照射装置。
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