JP2003151473A - 平面表示装置 - Google Patents

平面表示装置

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JP2003151473A JP2001350214A JP2001350214A JP2003151473A JP 2003151473 A JP2003151473 A JP 2003151473A JP 2001350214 A JP2001350214 A JP 2001350214A JP 2001350214 A JP2001350214 A JP 2001350214A JP 2003151473 A JP2003151473 A JP 2003151473A
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賢太郎 島山
Masaru Nikaido
勝 二階堂
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諭 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱膨張差に起因する損傷を生じることなく、画
像品位の向上した平面表示装置を提供することにある。 【解決手段】内面に蛍光体層が形成された第1基板と、
蛍光体層に向けて電子ビームを放出する多数の電子源が
設けられた第2基板との間には、板状構造体24が設け
られ、この板状構造体には、電子源に対応した多数の電
子ビーム通過孔26が形成されている。板状構造体は、
第1基板および第2基板に対する熱膨張差を緩和する熱
膨張緩和部44を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、平面表示装置に
係わり、特に多数の電子ビーム透過孔を有する板状構造
体を備えた平面表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省スペースの大型ディスプレイを
目指して、FED(フィールド・エミッション・ディス
プレイ)やPDP(プラスマ・ディスプレイ・パネル)
等、平面表示装置の開発が進められている。特に、大型
化が容易なFEDとして、電子源として表面伝導型電子
源を用いたSEDの開発が進められている。
【0003】SEDは、所定の間隙を持って対向配置さ
れた第1基板および第2基板を有し、これら第1および
第2基板は枠状の側壁を介して周辺部を互いに接合する
ことにより真空外囲器を構成している。第1基板の内面
には、赤、青、緑の3色に発光する蛍光体層が形成さ
れ、第2基板の内面には蛍光体を励起する電子放出源と
して、各画素に対応する多数の表面伝導型電子源が配列
されている。各表面伝導型電子源は電子放出部、電子放
出部に電圧を印加する一対の電極等から構成される。
【0004】第1基板と第2基板との間には板状構造体
が設置され、この板状構造体には各画素および各表面伝
導型電子源に対応して配列された多数の電子ビーム透過
孔が形成されている。また、第1および第2基板間に
は、これら基板間の間隙を維持するための多数の柱状ス
ペーサが配置されている。
【0005】各電子源から放出された電子ビームは、板
状構造体の対応する電子ビーム透過孔を通過し、第1基
板に印加された電圧により、所望の蛍光体上に衝突し、
蛍光体を発光させる。板状構造体には、第1基板への印
加電圧、画面サイズ、画素ピッチに応じて、第1基板よ
り高電圧、同電圧、あるいは低電圧のいずれかが選択さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】第1基板と第2基板と
を封着して外囲器を製造する際、第1基板、第2基板、
および板状構造体には300℃以上の高温に加熱され
る。しかしながら、加熱の際、第1基板、第2基板、お
よび板状構造体の熱膨脹係数を常温から300℃以上の
全温度領域において合せることは難しい。そのため、第
1基板、第2基板、および板状構造体の間に熱膨張の差
による位置ズレが生じ、場合によっては第1基板および
第2基板の破損を引き起こす恐れがある。
【0007】これを解決する方法として、第1基板、第
2基板および板状構造体間の固定を緩やかなものとして
おき、熱膨張を逃がす方法が考えられる。しかしなが
ら、FEDの場合、第2基板上の電子源から放出された
電子ビームは、これら電子源に1対1に対応した板状構
造体の電子ビーム透過孔を通過し、対応する蛍光体を正
確に励起しなければならず、第1基板、第2基板、およ
び板状構造体は高い精度の位置合せが要求される。従っ
て、第1基板、第2基板、および板状構造体の相互位置
は、厳密に固定されていなければならない。
【0008】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、製造時の第1基板、第2基板、および
板状構造体の熱膨張差を緩和し、第1基板、第2基板、
あるいは板状構造体の損傷を生じることなく、これら第
1基板、第2基板、板状構造体を高精度で位置合わせ可
能な平面表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の一態様に係る平面表示装置は、内面に蛍
光体層が形成された第1基板と、上記第1基板と対向配
置されているとともに、上記蛍光体層に向けて電子ビー
ムを放出する多数の電子源が設けられた第2基板と、第
1基板と第2基板との間に配置され、上記電子源に対応
した多数の電子ビーム透過孔が設けられ板状構造体と、
を備え、上記板状構造体は、上記第1基板および第2基
板に対する熱膨張差を緩和する熱膨張緩和部を有してい
ることを特徴としている。
【0010】上記構成の平面表示装置においては、板状
構造体に熱膨張差を緩和する熱膨張緩和部を設けること
により、製造時の第1基板、第2基板および板状構造体
の熱膨張差を緩和し、第1および第2基板、あるいは板
状構造体の破壊することなく、第1基板、第2基板およ
び板状構造体を高精度に位置合わせすることが可能とな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明を、平面表示装置
としてSEDに適用した実施の形態について説明する。
【0012】SEDは絶縁基板としてそれぞれ矩形状の
ガラスからなる第1基板12および第2基板10を備
え、これら第1および第2基板は1.0〜3.0mm程
度の隙間を置いて対向配置されている。第2基板10は
第1基板12よりも僅かに大きな寸法に形成される。ま
た、第1基板12および第2基板は、ガラスからなる矩
形枠状の側壁14を介して、その周縁部同士が接合さ
れ、フラットな矩形状の真空外囲器15が構成される。
側壁14は、例えば、低融点ガラスからなるフリットガ
ラス20、あるいはインジウム等により第1基板12お
よび第2基板10の周縁部に封着されている。
【0013】第1基板12の内面には蛍光体スクリーン
16がスクリーン印刷法やフォトリソグラフィ等既存の
形成法を用いて形成されている。この蛍光体スクリーン
16は、電子線の衝突で赤、緑、青に発光する蛍光体層
R、G、B、および蛍光体層の間に形成された黒色着色
層を配列することにより構成される。各蛍光体層R、
G、Bは、ストライプ状あるいは矩形のドット状に形成
される。
【0014】蛍光体スクリーン16上には、アルミニウ
ム等からなるメタルバック17が真空蒸着やラミネート
法等公知の技術を用いて形成されている。なお、第1基
板12と蛍光体スクリーン16との間に、例えばIT
O、ネサ(SnO)からなる透明導電膜、あるいはカ
ラーフィルタ膜を設けてもよい。
【0015】第2基板10の内面には、蛍光体層を励起
する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する
多数の表面伝導型電子放出素子18が形成されている。
これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列
および複数行に配列されている。各電子放出素子18
は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印
加する一対の素子電極等で構成されている。また、第2
基板10上には、電子放出素子18に電圧を印加するた
めの図示しない多数本の配線がマトリック状に設けられ
ている。
【0016】第1基板12と第2基板10との間には、
板状構造体として矩形状のグリッド24が設置されてい
る。グリッド24には、複数の柱状の第1および第2ス
ペーサ30a、30bが一体的に設けられ、グリッドの
両面から突出している。そして、第1および第2スペー
サ30a、30bは、第1基板および第2基板の内面に
それぞれ当接し、真空外囲器15に作用する大気圧荷重
を支持している。
【0017】図2ないし図4に示すように、グリッド2
4はガラスとほぼ等しい熱膨張係数を有した金属材料に
よってほぼ矩形状に形成されている。また、グリッド2
4は、多数の電子ビーム通過孔が形成された矩形状の有
効部40と、有効部の周囲に位置した矩形枠状の無孔部
42と、を有している。
【0018】詳細に述べると、グリッド24は第1基板
12の内面に対向した第1表面24aおよび第2基板1
0の内面に対向した第2表面24bを有している。そし
て、グリッド24は、例えば、4隅が第1基板12およ
び第2基板10の少なくとも一方に固定され、これらの
基板と平行に配置されている。
【0019】また、グリッド24は、蛍光体スクリーン
16に対向しているとともに多数の電子ビーム通過孔2
6が形成された矩形状の有効部40と、有効部の周囲に
位置した矩形枠状の無孔部42と、を有している。電子
ビーム通過孔26は、電子放出素子18に対向して所定
のピッチで配列されている。更に、グリッド24には、
複数のスペーサ開孔28が形成されている。これらのス
ペーサ開孔28は、有効部40および無孔部42の両方
に所定のピッチで配列されている。
【0020】グリッド24は、例えば鉄−ニッケル系の
金属板により厚さ0.1〜0.2mmに形成されている
とともに、その表面には、例えば、低融点ガラスを塗
布、焼成することにより形成した絶縁膜が形成される。
この絶縁膜は、金属板を酸化処理によって得られた酸化
膜からなる絶縁膜であっても構わない。また、必要に応
じて、これら絶縁膜上に高抵抗膜を形成してもよい。
【0021】グリッド24の第1表面24a上には、各
スペーサ開孔28に重ねて第1スペーサ30aが一体的
に立設され、その延出端は、メタルバック17および蛍
光体スクリーン16の黒色着色層を介して第1基板12
の内面に当接している。グリッド24の第2表面24b
上には、各スペーサ開孔28に重ねて第2スペーサ30
bが一体的に立設され、その延出端は、第2基板10の
内面に当接している。そして、各スペーサ開孔28、第
1および第2スペーサ30a、30bは互いに整列して
位置し、第1および第2スペーサはこのスペーサ開孔2
8を介して互いに一体的に連結されている。第1および
第2スペーサ30a、30bの各々は、グリッド24側
から延出端に向かって径が小さくなった先細テーパ状に
形成されている。
【0022】各スペーサ開孔28の径は、第1および第
2スペーサ30a、30bのグリッド側端の径よりも十
分に小さく設定されている。そして、第1スペーサ30
aおよび第2スペーサ30bをスペーサ開孔28と同軸
的に整列して一体的に設けることにより、第1および第
2スペーサはスペーサ開孔を通して互いに連結され、グ
リッド24を両面から挟み込んだ状態でグリッド24と
一体に形成されている。
【0023】図4および図5に示すように、グリッド2
4は、無孔部42の4隅に形成された熱膨張緩和部4
4、および同じく無孔部42の4隅に形成された位置決
めマーク46を備えている。
【0024】各熱膨張緩和部44は、例えば、3mm×
2mmのほぼ長方形の第1貫通孔47を、幅0.2mm
のブリッジ48を挟んで2行3列に配列し、また、これ
ら第1貫通孔47の両側に形成された1.0mm×5.
5mmの一対の細長い第2貫通孔50を配列して形成さ
れている。第1貫通孔47は、グリッド24の対角軸と
ほぼ直交する方向に延び、第2貫通孔50は対角軸と平
行な方向に延びている。
【0025】そして、各熱膨張緩和部44は、第1ある
いは第2基板12、10に対するグリッド24の固定部
51と有効部40との間に設けられている。そして、各
熱膨張緩和部44は、第1基板12、第2基板10、お
よびグリッド24が熱膨張した際、スプリング効果を発
揮し、すなわち、グリッド24の面方向に伸縮し、基板
とグリッドとの間の熱膨張差を緩和する。
【0026】各位置決めマーク46は、例えば、φ0.
2mmの貫通孔52をピッチ0.5mmで3行3列に配
列して形成されている。そして、SEDを組立てる際、
グリッド24の位置決めマーク46と第1および第2基
板12、10の少なくとも一方に設けられた図示しない
位置決めマークとを基準として、グリッド24を第1お
よび第2基板に対して位置決めする。
【0027】なお、位置決めマーク46は少なくとも2
箇所に設けられていればよく、その位置は任意に選択可
能である。また、各位置決めマーク46の形状は種々選
択することができる。
【0028】次に、上記のように構成されたグリッド2
4、スペーサ30a、30b、およびこれを備えたSE
Dの製造方法について説明する。まず、グリッド24の
素材として、板厚0.1mmのFe−Ni合金を基材を
用意する。この基材に付着している圧延油や防錆油など
を高温のアルカリ系溶液で脱脂し、水洗後、この基材の
両面にカゼイン系レジストを塗布、乾燥し、厚さ数μm
の感光膜を形成する。続いて、基材の両面に一対のフォ
トマスクを真空密着した後、露光し、これらフォトマス
クのパタ−ンを感光膜に焼き付ける。
【0029】次に、パタ−ンが焼き付けられた感光膜
を、工水を用いて現像し、未感光部を除去し、更に、無
水クロム酸による硬膜処理、水洗い、乾燥およびベ−キ
ングを行ない、上記一対のフォトマスクのパタ−ンに対
応するエッチングレジストパタ−ンを得る。この後、エ
ッチングレジストパタ−ンに従って基材を塩化第二鉄エ
ッチング液で両面からスプレ−エッチングし、多数の電
子ビーム通過孔26を形成する。そして、基材を水洗
し、最後に、レジストパタ−ンをアルカリ系溶液で剥離
することにより、多数の電子ビーム透過孔を有したグリ
ッド24が作成される。
【0030】また、電子ビーム通過孔26を形成する
際、同時に、熱膨張緩和部44となる第1および第2貫
通孔47、50、並びに、位置決めマーク46となる貫
通孔52をエッチングにより形成する。なお、これらの
貫通孔47、50、52は、電子ビーム通過孔26を形
成後、レーザ光、放電加工等を用いて形成することも出
来る。
【0031】続いて、金型を用いてグリッド24の両面
に柱状スペーサを形成する。金型は、グリッド24の第
1表面24a上に形成するスペーサ用の第1金型と、第
2表面24b上に形成するスペーサ用の第2金型との2
個を用意する。各金型は、形成するスペーサの形状に対
応した貫通孔を有した板状をなし、これらの貫通孔はグ
リッド24のスペーサ開孔28と対応する位置に設けら
れている。
【0032】まず、第1および第2金型間にグリッド2
4を挟み込み密着させる。この状態で、紫外線硬化型の
樹脂およびガラスフィラーを含むガラスペーストを、第
1金型の貫通孔側から供給し、第1金型の貫通孔、グリ
ッド24のスペーサ開孔28、および第2金型の貫通孔
に充填する。
【0033】次に、紫外線によりガラスペーストを露光
した後、グリッドに第1および第2金型を密着させた状
態で、これらを300℃程度で焼成する。これにより、
第1および第2金型の貫通孔の内面に塗布された樹脂が
分解除去され、貫通孔とスペーサとの間に間隙が形成さ
れる。その後、第1および第2金型をグリッド24から
取り外し、500℃以上に加熱してガラスペーストから
樹脂分を焼き飛ばすとともにガラスフィラーをガラス化
する。これにより、グリッド24の両面に第1および第
2スペーサ30a、30bが形成される。
【0034】なお、金型を用いた製造方法では、金型の
貫通孔と、グリッド24のスペーサ開孔28との間に精
度の良い位置合わせが要求される。本実施の形態では、
グリッド24に形成された位置決めマーク46の貫通孔
52を用い、この貫通孔に挿通したピンによりグリッド
24と金型との位置合わせを行った。
【0035】上記のように製造されたスペーサ付きのグ
リッド24を用いてSEDを製造する場合、予め、電子
放出素子18が設けられているとともに側壁14が接合
された第2基板10と、蛍光体スクリーン16およびメ
タルバック17の設けられた第1基板10とを用意して
おく。
【0036】そして、グリッド24を、位置決めマーク
46を利用して第1あるいは第2基板10、12に位置
決めした後、第1あるいは第2基板に固定する。この状
態で、第1、第2基板10、12、およびグリッド24
を真空チャンバ内に配置し、真空チャンバ内を真空排気
した後、側壁14を介して第1基板12を第2基板10
に接合する。これにより、グリッド24を備えたSED
が製造される。
【0037】以上のように構成されたSEDによれば、
例えば、製造時、第1基板12、第2基板10、および
グリッド24が300℃以上に加熱され熱膨張する。こ
れらの基板とグリッド24とはほぼ同一の熱膨張係数を
有した材料により形成されているが、熱容量の差もあ
り、熱膨張量を完全に一致されることは難しい。しか
し、上記構成のSEDによれば、第1および第2基板1
2、10とグリッド24との間に熱膨張差が生じた場
合、グリッドの各熱膨張緩和部44がスプリング効果を
発揮し、すなわち、グリッド24の面方向に伸縮し、第
1および第2基板とグリッドとの間の熱膨張差を吸収あ
るいは緩和する。従って、熱膨張差に起因する基板およ
びグリッドの損傷を防止することできる。これにより、
製造時における昇温、降温の勾配を急することができ、
生産性の向上を図ることが可能となる。
【0038】同時に、グリッド24の電子ビーム通過孔
26を、第1基板10上の蛍光体スクリーン16および
第2基板12上の電子放出素子18に対して正確な位置
に保持することができ、画像品位の向上を図ることが可
能となる。
【0039】実際に、上記実施の形態のように熱膨張緩
和部44を備えたグリッドを組み込んだSEDと、熱膨
張緩和部を持たないグリッドを組み込んだSEDとを比
較した結果、本実施の形態に係るSEDでは、グリッド
24による電子ビームのケラレが減少し、SED全体と
しての輝度が上昇した。
【0040】なお、上述した実施の形態において、各熱
膨張緩和部44は複数の貫通孔により形成したが、これ
に限らず、図6に示すように、複数の切り込みあるいは
スリット54は、それぞれグリッド24の対角軸と直交
する方向に延びた複数列に形成されている。この場合、
グリッド24の熱膨張、特に、対角軸方向に沿った熱膨
張を効果的に緩和することができる。
【0041】また、図7に示すように、各熱膨張緩和部
44は、グリッド24を例えば、板圧の50%程度ハー
フエッチングすることによりパターン形成された複数の
凹部56によって構成しても良い。図7(a)に示す熱
膨張緩和部44によれば、複数の凹部56は、それぞれ
グリッド24の対角軸と直交する方向に延びた複数列に
形成されている。この場合、グリッド24の熱膨張、特
に、対角軸方向に沿った熱膨張を効果的に緩和すること
ができる。
【0042】図7(c)に示す熱膨張緩和部44によれ
ば、複数の凹部56は、それぞれグリッド24の隅部に
沿って円弧状に延びた複数列に形成されている。この場
合、グリッド24の熱膨張、特に、グリッドの中心に対
し放射方向に沿った熱膨張を効果的に緩和することがで
きる。
【0043】また、図8に示す熱膨張緩和部44は、グ
リッド24の一部を蛇腹状に折り曲げた複数の折曲げ部
58により形成されている。各折曲げ部58は、例え
ば、グリッド24の対角軸と直交する方向に延びてい
る。グリッド24の板厚方向に沿った折曲げ部58の高
さhは約1mm程度に形成されている。この場合、グリ
ッド24の熱膨張、特に、グリッド24の対角軸方向に
沿った熱膨張を効果的に緩和することができる。
【0044】その他、この発明は上述した実施の形態に
限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能
である。例えば、基板に対してグリッドを固定する位置
は、グリッドの角部に限らず、グリッドの各辺の中間部
等、任意に設定することが可能である。同様に、グリッ
ドの熱膨張緩和部は、グリッドの角部に限らず、固定部
の位置に応じて任意に設定可能である。
【0045】また、グリッドの熱膨張緩和部は、貫通
孔、凹部、折曲げ部に限定されることなく、スプリング
効果を有する構成であれば種々選択可能である。
【0046】更に、電子源は、表面導電型電子放出素子
に限らず、電界放出型、カーボンナノチューブ等、種々
選択可能である。また、この発明は、上述したSEDに
限定されることなく、他方式のFEDにも適用可能であ
る。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、板状構造体に熱膨張差を緩和する熱膨張緩和部を設
けることにより、製造時の第1基板、第2基板、および
板状構造体の熱膨張差を緩和し、第1基板、第2基板、
あるいは板状構造体の損傷を生じることなく、これら第
1基板、第2基板、板状構造体を高精度で位置合わせで
き、画像品位の向上した平面表示装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るSEDを示
す斜視図。
【図2】図1の線A−Aに沿って破断した上記SEDの
斜視図。
【図3】上記SEDを拡大して示す断面図。
【図4】上記SEDにおけるグリッドの平面図。
【図5】上記グリッドの一部を拡大して示す平面図。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係るSEDのグ
リッドの熱膨張緩和部を示す平面図。
【図7】この発明の第3の実施の形態に係るSEDのグ
リッドの熱膨張緩和部を示す平面図および断面図。
【図8】この発明の第4の実施の形態に係るSEDのグ
リッドの熱膨張緩和部を示す断面図。
【符号の説明】
10…第1基板 12…第2基板 14…側壁 15…真空外囲器 16…蛍光体スクリーン 18…電子放出素子 24…グリッド 24a…第1表面 24b…第2表面 26…電子ビーム通過孔 28…スペーサ開孔 30a…第1スペーサ 30b…第2スペーサ 44…熱膨張緩和部 46…位置決めマーク 47、50、52…透孔 54…切り込み 56…凹部 58…折曲げ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 諭 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番地2 株式 会社東芝深谷工場内 Fターム(参考) 5C032 AA01 AA07 CC05 CC10 5C036 EE15 EE19 EF01 EF06 EF09 EG31 EH04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に蛍光体層が形成された第1基板と、 上記第1基板と対向配置されているとともに、上記蛍光
    体層に向けて電子ビームを放出する多数の電子源が設け
    られた第2基板と、 第1基板と第2基板との間に配置され、上記電子源に対
    応した多数の電子ビーム透過孔が設けられ板状構造体
    と、を備え、 上記板状構造体は、上記第1基板および第2基板に対す
    る熱膨張差を緩和する熱膨張緩和部を有していることを
    特徴とする平面表示装置。
  2. 【請求項2】上記板状構造体は、上記蛍光体層に対向し
    ているとともに上記多数の電子ビーム通過孔が形成され
    た有効部と、上記有効部の周囲に位置した無孔部と、を
    備え、 上記熱膨張緩和部は、上記無孔部に形成された複数の貫
    通孔を有していることを特徴とする請求項1に記載の平
    面表示装置。
  3. 【請求項3】上記板状構造体は、上記蛍光体層に対向し
    ているとともに上記多数の電子ビーム通過孔が形成され
    た有効部と、上記有効部の周囲に位置した無孔部と、を
    備え、 上記熱膨張緩和部は、上記無孔部に形成された複数の凹
    部を有していることを特徴とする請求項1に記載の平面
    表示装置。
  4. 【請求項4】上記板状構造体は、上記蛍光体層に対向し
    ているとともに上記多数の電子ビーム通過孔が形成され
    た有効部と、上記有効部の周囲に位置した無孔部と、を
    備え、 上記熱膨張緩和部は、上記無孔部に蛇腹状に形成された
    複数の折り曲げ部を有していることを特徴とする請求項
    1に記載の平面表示装置。
  5. 【請求項5】上記板状構造体は、上記第1および第2基
    板の少なくとも一方に固定された複数の固定部を有し、
    上記熱膨張緩和部は各固定部の近傍に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の平面表示装置。
  6. 【請求項6】上記第1基板、第2基板、および板状構造
    体はそれぞれほぼ矩形状を有し、上記板状構造体は、各
    角部が上記第1および第2基板の少なくとも一方に固定
    され、上記熱膨張緩和部は上記板状構造体の各角部に形
    成されていることを特徴とする請求項5に記載の平面表
    示装置。
  7. 【請求項7】上記板状構造体は、上記無孔部に形成され
    第1基板および第2基板と位置合せする位置決めマーク
    を有していることを特徴とする請求項1ないし6のいず
    れか1項に記載の平面表示装置。
  8. 【請求項8】第1基板と第2基板との間隔を保持した複
    数のスペーサを備え、 上記スペーサは、上記グリッド上に一体的に設けられた
    スペーサを含んでいることを特徴とする請求項1ないし
    7のいずれか1項に記載の平面表示装置。
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