JP2003151417A - 絶縁性被膜を有する温度センサおよびその製造方法 - Google Patents

絶縁性被膜を有する温度センサおよびその製造方法

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JP2003151417A
JP2003151417A JP2001351253A JP2001351253A JP2003151417A JP 2003151417 A JP2003151417 A JP 2003151417A JP 2001351253 A JP2001351253 A JP 2001351253A JP 2001351253 A JP2001351253 A JP 2001351253A JP 2003151417 A JP2003151417 A JP 2003151417A
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Tokihiro Yoshikawa
時弘 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度センサの外囲器表面が高温高湿や有害ガス
などの厳しい外部環境に曝されることで生ずるマーキン
グの不鮮明や電気的特性の変動を阻止し、温度センサの
保管や使用中の望ましくない水分や有害ガス雰囲気など
で付随して生ずる悪影響を除去する。 【解決手段】リード部材1の電極間に配置した可溶体エ
レメント2を包容する絶縁パッケージ3とその開口を封
口する封止樹脂4からなる温度センサの外囲器に対して
その外部に露呈する全ての表面に有機絶縁材のコーテイ
ング層8を形成してオーバーコートする。このコーテイ
ング層8は重合度5000以上のポリモノクロロパラキ
シリレン樹脂を使用し、化学蒸着(CVD)法により厚
さ約5μmに形成して耐湿性やガスバリア性を付与させ
た絶縁性被膜付き温度センサを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐湿性を向上し高温保
管中の特性改善を図るよう有機絶縁部材のコーテイング
層を外囲器の外表面全体に形成した温度センサ、詳しく
はポリパラキシリレン系樹脂を化学蒸着法により外囲器
を含む全ての外面に被着形成した温度センサとその製造
方法に関する。特に好ましくは、温度センサの使用する
加熱温度が60℃〜250℃の範囲内の所定温度に達し
たとき電路を遮断または導通して機器を保護する各種タ
イプの温度ヒューズに関する。
【0002】
【従来の技術】温度センサにはバイメタルを使用する温
度スイッチや可溶体を使用する温度ヒューズがあり、機
器の異常加熱を正確に検知し、速やかに回路を遮断また
は導通させるる保護部品として、各種家電製品、携帯機
器、通信機器、事務機器、車載機器、ACアダプタ、充
電器、モータ、電池、その他電子部品に使用されてい
る。従来の温度ヒューズは可溶体である感温材により大
きく2つに分類され、導電性の低融点合金を使用するも
のと非導電性で特定の融点を持つ感温物質を使用するも
のがあって周囲温度の異常上昇時に作動して機器の電流
遮断あるいは通電路の導通状態を形成して機器類を保護
する。作動する温度は60℃から250℃、定格電流が
0.5Aから15Aの範囲で機能する保護部品として品
揃えされており、初期の常温状態における導通または遮
断状態を所定温度で逆転させて遮断または導通状態にす
る電気的保護手段である。可溶体やをバイメタルなどの
感温体は一対の電極間に配置され適当な外囲器で包容さ
れ、電極と電気的に接続した導出手段のリード部分を外
囲器外に引き出して温度センサが構成されている。通
常、外囲器の主要部は金属製ケースか絶縁性パッケージ
かに分けられ、リード部材の導出には封止樹脂を用い、
その導出法によりアキシャルタイプかラジアルタイプと
して、また基板の配線リードパターンで形成したプリン
トタイプに分類され、更には外囲器サイズにより薄型タ
イプなどに分類されている。
【0003】温度センサは品名やその作動温度と許容さ
れる定格電流・電圧値など使用条件のほか製造者や製造
ロットの表示があり、外囲器の表面に捺印やエッチング
などのマーキングが施されている。こうしたマーキング
は製品の保管中、あるいは使用中に湿気・温度や雰囲気
ガスとの反応で消えやすくなったり見難くなったりする
ことがある。そのために温度センサのマークキング部分
を部分的に保護したりする。一方、導出リード部分の絶
縁のために絶縁被膜付きリードを使用したりすることが
提案されているが、コストパフォーマンスについて満足
な成果が得られていない。一般的には外囲器の外表面を
更にオーバーコートするものはなく、それゆえに温度セ
ンサの使用環境や経時的変化に伴う影響を受け易く、保
管条件や周囲の厳しい外気条件、例えば高温高湿で有害
ガスを浴びる環境下において、外囲器上のマーキングが
見難くなったり消えたりして品名の分別を不能にした
り、あるいは被着した水分や有害ガスが外囲器材質と反
応してセンサ自体に欠陥を生じたりする。特に、高温高
湿で有害ガスの存在するなどの厳しい雰囲気中に曝され
ることで電気的特性に悪い影響をあたえたりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述する温度
センサの外囲器表面が曝される外部環境の影響を受けて
生ずるマーキングの不鮮明化や電気的特性の悪影響を防
止するものであり、例えば、温度センサとしての温度ヒ
ューズの保管や使用中の望ましくない水分や有害ガス雰
囲気などで付随して生ずる悪影響を除去し常に温度セン
サを安定な状態で維持することを課題とするものであ
る。
【0005】したがって、本発明の目的は、上記温度セ
ンサとしてのサーマルスイッチや温度ヒューズにおける
欠点を解消するために提案するものであり、耐湿性や耐
ガス性を付与する新規かつ改良された絶縁性有機被膜を
有する温度センサおよびその製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、温度検
知するセンサ部分のバイメタルや可溶体エレメントを一
対の電極間に配置し、この電極と電気的に接続したリー
ド部材を引出し線として金属製容器または絶縁性パッケ
ージからなる外囲器に収容したものにおいて、外囲器の
外部の全表面に水分の遮蔽効果を有する有機絶縁材のコ
ーテイング層を形成するもので、特に有機絶縁材にはポ
リパラキシリレン系樹脂を使用し、その形成方法に化学
蒸着(CVD)法を利用することを特徴とする絶縁性被
膜を有する温度センサおよびその製造方法が開示され
る。
【0007】換言すると、常温の初期状態と所定温度の
作動状態が導通または非導通に切換えに関与する感温手
段と、この感温手段を一対の電極を介在してリード部材
と電気的に接続する導出手段と、このリード部材を外部
に導出すると共に感温手段と電極を包容する外囲器とを
具備した温度センサにおいて、外囲器外部に有機絶縁材
のコーテイング層を形成してオーバーコートした絶縁性
被膜を有する温度センサが開示される。ここで有機絶縁
材のコーテイング層はポリパラキシリレン系樹脂を使用
し、化学蒸着方法(CVD)により0.1μm〜200
μm、好ましくは1μm〜20μmの膜厚で形成するこ
とを特徴としている。
【0008】本発明の別の観点によれば、常温における
初期状態と所定温度における作動状態が導通または非導
通の切変えに関与する感温手段と、リード部材と電気的
に接続した一対の電極間に感温材を配置する導出手段
と、感温手段と一対の電極を包容しリード部材の一部を
外部に導出する外囲器とを具備して構成する温度センサ
において、この温度センサをそのリード部材の一部分に
テーピングを施して蒸着室で支持し、これにガス状の有
機絶縁部材を供給して化学蒸着させて外囲器およびリー
ド部材の露呈する表面に所定厚さのコーテイング層をオ
ーバーコートする有機絶縁性被膜を有する温度センサの
製造方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の温度ヒューズは、常温に
おける初期状態と所定温度における作動状態で導通また
は非導通の切変えに関与する感温手段の可溶体エレメン
トと、このエレメントを介在する一対の電極とこの電極
と電気的に接続するリード部材とからなる導出手段と、
このリード部材を外部に導出すると共に一対の電極間に
配置した可溶体エレメントを包容する外囲器とを具備し
た温度センサにおいて、外囲器はケース部材と封止部材
からなり、これらの全ての外部表面に有機絶縁材のコー
テイング層を形成してオーバーコートされ、コーテイン
グ層にポリパラキシリレン系樹脂を使用して化学蒸着方
法(CVD)により0.1μm〜200μm好ましくは
1μm〜20μmの膜厚範囲内で形成される。また、可
溶体エレメントは作動状態の所定温度が60℃〜250
℃の範囲内の特定温度に設定されており、この設定温度
に加熱したときに作動する。ここで、可溶体エレメント
が導電性の低融点合金からなり外囲器が絶縁パッケージ
と封止樹脂で構成したもの、可溶体エレメントが非導電
性の感温ペレットからなり外囲器に金属ケースを用い少
なくとも一方端部に絶縁ブッシングを介在してリード部
材を導出するように構成したもの、さらに有機絶縁材の
コーテイング層が外囲器と共にこれより導出するリード
部材にも被着形成された温度ヒューズが提供される。
【0010】別の実施態様として、上記構成の温度セン
サをそのリード部材の一部分にテーピングを施して蒸着
室で支持し、これにガス状の有機絶縁部材を供給して化
学蒸着させて外囲器およびリード部材の露呈する表面に
所定厚さのコーテイング層をオーバーコートする有機絶
縁性被膜を有する温度センサの製造方法が提示される。
特に、有機絶縁部材がポリパラキシリレン系樹脂であ
り、コーテイング層にガスバリア性と撥水性および耐薬
品性と耐湿性を付与するようにしたことを特徴とする温
度センサの製造方法が望ましい。
【0011】ここで、本発明の温度ヒューズの実施形態
を、以下に示す実施例説明も兼ねて図1および図2に示
す。
【実施例1】図1および図2は本発明の実施例を示し、
一対の平行なリード部材1間に架設された低融点合金の
可溶体エレメント2が外囲器となる絶縁パッケージ3に
収容され、一対のリード引出し部分が絶縁パッケージ3
の開口3aを封口する封止樹脂4を通して外囲器外部に
導出されている。したがって、可溶体エレメント2とそ
の両端の電極部1aとはこれに電気的接続したリード部
材の一部と共に外囲器で完全に密封される。外囲器の外
部表面は絶縁パッケージ3とその開口を封口する封止樹
脂4との外部に露出する表面であり、これら全面が本発
明の特徴とする有機絶縁部材のコーテイング層8でオー
バーコートされる。このコーテイング層8は重合度50
00以上のポリモノクロロパラキシリレン樹脂を使用
し、化学蒸着(CVD)法により厚さ5μmに形成す
る。この樹脂は無色透明で融点が280℃であり、撥水
性およびガスバリア性に優れており、被着物の形状にぴ
ったり合ったコーテイングと隙間部分へのコーテイング
が可能である特徴がある。この特徴を生かしてリード部
材1、外囲器である絶縁パッケージ3および封止樹脂4
の境界部の微細な凹凸部分を含めて完全に均一化したオ
ーバーコートがなされる。ここで膜厚さは表面粗さ、有
害ガスのバリア性と湿気防止効果を満足に発揮しうる厚
さであって且つ作業性とコストパフォーマンスを考慮し
て決められる。この実施例では3μm〜10μm程度が
効果的であり、厚すぎると成膜に時間がかかり過ぎ作業
性を悪くしコスト高となる。なお、実施例では絶縁パッ
ケージ3の内面形状を工夫し天面mの周辺をテーパー状
ガイド面nとし且つ開口側に絶縁スペーサ5のリード位
置決め手段6を配してパッケージサイズを薄型化してい
る。
【0012】ここで、本発明の温度ヒューズの別の実施
形態を、以下に示す実施例2の説明も兼ねて図3および
図4に示す。
【実施例2】本発明の別の実施例としアキシャルタイプ
温度センサとしての温度ヒューズを図3および図4に示
す。この温度ヒューズは、常温の初期状態を図3に示す
ように、リード部材11および12の端部電極部間に低
融点合金の可溶体エレメント13を架設し、この可溶体
エレメント13の表面にフラックス14を被着し、リー
ド部材の一部分と共に絶縁材筒体15内に収容して構成
されている。リード部材11および12並びに可溶体エ
レメント13は筒体15の開口をエポキシ等の封止樹脂
16および17によって封口した外囲器内の所定位置に
密閉支持され、リード部材11および12の引き出し部
分が外囲器外部伸びてアキシャルタイプの温度ヒューズ
を構成する。絶縁材筒体15の表面には品名や使用条件
などの捺印マークが施され、その後に外囲器である筒体
15と封止用樹脂16および17と共にリード部材11
および12の引出し部分の全体表面に有機絶縁材、好ま
しくはポリパラキシリレン樹脂のコーテイング層18が
形成される。コーテイング層18はCVD法で3μmの
厚さで形成され、それにより絶縁材筒体15と封止樹脂
16および17の境界部並びに封止樹脂16および17
とリード部材11および12の境界部分の微細凹凸を含
めた全表面にオーバーコートされ、使用環境雰囲気中に
存在する有害ガスのバリア性と耐湿気性を発揮して所望
する電気的特性を長期に亘って維持することができる。
また、マーキングの経時変化も発生せず透明なコーテイ
ング層18の存在で満足な表示機能を達成できる。な
お、図3は可溶体エレメント13が外囲器内で所定位置
にスペース空間aを有して配置された初期状態の温度ヒ
ューズを示すのに対して、図4は過熱時の作動により電
路が遮断され可溶体エレメント13が球状体13aと1
3bに溶断された状態を示す。
【0013】ここで、本発明の温度ヒューズのさらに別
の実施形態を、以下に示す実施例3の説明も兼ねて図5
および図6に示す。
【実施例3】図5および図6は本発明の更に別の実施例
を示し、可溶体エレメントとして非導電性で特定の融点
を持つ感温物質の感温ペレットを使用した温度ヒューズ
を示す。この温度ヒューズでは感温ペレット23が可溶
体エレメントとして一対のリード部材21および22の
一部と共に外囲器としての金属ケース25に収容されて
組み立てられる。この温度ヒューズは、感温ペレット2
3、電極となる円板24aおよび24bと可動電極2
6、2個の圧縮されて組み込まれたスプリング27aお
よび27b、一方のリード部材21を金属ケース25か
ら絶縁して支持するセラミック部材29、および金属ケ
ース25の開口を封口する封止樹脂30を具備して温度
ヒューズが構成される。ここで金属ケース25の表面に
はマーキングが施されるほかリード部材22とは金属間
のかしめ構造で機械的電気的に強固な結合状態を維持し
ている。本発明の特徴とする絶縁性被膜はこのようにし
て組みたてられた温度ヒューズの外囲器外表面、すなわ
ち外部に露呈する金属ケース25の外表面全体、封口用
封止樹脂30およびリード部材21および22の外部に
露呈する部分に対してコーテイング層28がオーバーコ
ートされる。コーテイング層28は有機絶縁材のポリパ
ラキシリレン樹脂が使用され、CVD法で5μmの厚さ
で形成され、それによりリード部材21および22、金
属ケース25と封口用封止樹脂30の各露呈する外囲器
外部部分とそれぞれの境界部分の微細凹凸を含めた全表
面にオーバーコートされる。したがって、完成された絶
縁性被膜付き温度ヒューズは長期間に亘って使用環境に
存在する有害ガスや水分から防護され、所望する電気的
特性を維持することができるし、マーキングの経時変化
による消失もなく常に透明なコーテイング層で満足な表
示機能を達成でする。なお、図5はこの実施例による温
度ヒューズの初期状態、図6は過熱時の作動により電路
が遮断された状態を示し、初期状態の平常時電流はリー
ド部材21、可動電極26、金属ケース27、リード部
材22の経路で流れるが、周囲温度が上昇し、動作温度
が所定温度を越えると感温ペレット23が金属ケース2
5の壁面より伝わる熱によって溶融し液状化する。そう
すると2個のスプリング27aおよびbが伸長し、スプ
リング27aの伸長力により可動電極26は、スプリン
グ27b側に押されてリード部材22との接触が断た
れ、結果的に図6に示されるように電気回路であったリ
ード部材21−可動電極26−金属ケース27−リード
部材22の経路は遮断される。
【0014】本発明の別の実施態様である温度センサの
製造方法について、本発明の特徴とする有機絶縁材のコ
ーテイング層は最終の製造過程で処理され、それ以前の
工程は従来通りに実施される。外囲器への組立とマーキ
ングの諸工程でリード部材にはテーピングをして自動化
が図られることが多いが、このようなテーピングの状態
でオーバーコート処理前の温度センサを使用する。ま
た、個別的に製造された場合の温度ヒューズではそのリ
ード部材の一部分に絶縁テープで連続的に貼り付けて温
度ヒューズの連続群を構成して使用する。コーテイング
層は化学蒸着(CVD)法によりパラキシリレンダイマ
ーを蒸着しょりし、ポリパラキシリレン樹脂からなる厚
さ約5μm〜40μmの連続的オーバーコートを形成す
る。このようにしてコーテング層で完全に密封処理され
た温度センサが製造される。なお、ポリパラキシリレン
系樹脂の蒸着層からなるオーバーコートの形成は、ジパ
ラキシリレンダイマー、モノクロロジパラキシリレンダ
イマー、ジクロロジパラキシリレンダイマー等のジパラ
キシリレン系化合物を用いてCVD方法で行える。ま
た、一般の温度ヒューズは動作温度が60℃〜250℃
の範囲内で所定温度を設定しており、この範囲より高い
融点を有する有機絶縁材として融点が約280℃のポリ
パラキシリレン系樹脂の使用が好適である。
【0015】
【発明の効果】本発明の有機絶縁性被膜付き温度センサ
によれば、密閉収容した感温材を一対の電極を介してリ
ード部材で引出してなる外囲器の外部表面にポリパラキ
シリレン系樹脂のコーテイング層をオーバーコートした
から、高湿度や有害ガスの雰囲気中に置かれても長期に
わたり高度な遮蔽効果を発揮し、表面の変色やマーキン
グの退色や消失による劣化を防ぐことができる。また、
外囲器の腐食や絶縁度の劣化を防ぎ保管中はもとより使
用中でも本来の機能を維持し、電気的特性を含めた性能
低下を防止する。特に、温度センサが曝される外表面の
全ての部分が撥水性およびガスバリア性の優れたコーテ
イング層で被覆されるので経年変化もなく常に所定の動
作温度で正確に作動する安定性と信頼性の向上に役立つ
などの実用的効果が大きい。また、この有機絶縁性被膜
を形成する際に、室温下でコーテイングすることが可能
なので、温度センサに熱的なダメ−ジを与えることなく
形成することができる。
【0016】本発明は、各種タイプの温度ヒューズに適
用されるものであり、感温体の種類や外囲器の構造や材
質に関係なく適用でき、薄型小形化に有利も有利であ
る。更に、特開平5−325650号公報に開示される
ような銅線の表面にポリウレタン・エナメルの絶縁被膜
を施すものと異なり、また単に温度ヒューズのリード線
部分にポリウレタン・エナメルの絶縁被膜を施すものと
も異なり、ケースを含めた全ての外表面にコーテイング
層を形成するので、絶縁効果や取扱い上の簡素化に有利
な温度ヒューズが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1にしめす有機絶縁性被膜を
有する温度センサの薄型温度ヒューズの適用例を示す正
面側断面図
【図2】 図1の温度ヒューズの側面側断面図
【図3】 本発明の実施例2に示す有機絶縁性被膜を有
する温度ヒューズの断面図
【図4】 図3の初期状態に対して、作動後のカットオ
フ状態を示す温度ヒューズの断面図
【図5】 本発明の実施例3に示す金属ケースを外囲器
に用いた温度ヒューズの断面図
【図6】 図5の初期状態に対して、作動した後の温度
ヒューズの断面図
【符号の説明】
1、11、12、21、22:導出手段(リード部材) 2、13、23:可溶体エレメント(低融点合金、感温
ペレット) 3、15、25;外囲器用ケース(絶縁パッケージ、絶
縁材筒体、金属ケース) 4、16、17、30:封止部材(封止樹脂) 8、18、28:コーテイング層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温の初期状態と所定温度の作動状態で導
    通・非導通に関与する感温手段と、この感温手段を介在
    する一対の電極と電気的に接続したリード部材とを有す
    る導出手段と、前記感温手段と一対の電極を包容し前記
    リード部材の一部を外部に導出する外囲器とを具備した
    温度センサにおいて、前記外囲器はその外表面に有機絶
    縁材のコーテイング層を形成してオーバーコートし、耐
    湿性を付与する絶縁性被膜を有する温度センサ。
  2. 【請求項2】前記有機絶縁材のコーテイング層がポリパ
    ラキシリレン系樹脂であることを特徴とする請求項1に
    記載の絶縁性被膜を有する温度センサ。
  3. 【請求項3】前記有機絶縁材のコーテイング層が化学蒸
    着方法(CVD)により形成され0.1μm〜200μ
    mの膜厚であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の絶縁性被膜を有する温度センサ。
  4. 【請求項4】前記感温手段は可溶体エレメントからな
    り、この可溶体エレメントの作動状態の所定温度が60
    ℃〜250℃の範囲内であることを特徴とする請求項1
    乃至3に記載の絶縁性被膜を有する温度センサ。
  5. 【請求項5】前記可溶体エレメントが導電性低融点合金
    からなり、前記外囲器が絶縁パッケージと封止部材から
    なることを特徴とする請求項4に記載の絶縁性被膜を有
    する温度センサ。
  6. 【請求項6】前記可溶体エレメントが非導電性感温ペレ
    ットからなり、前記外囲器を少なくとも一方端部に絶縁
    ブッシングを介在してリード部材を導出する金属性容器
    と封止部材で構成したことを特徴とする請求項4に記載
    の絶縁性被膜を有する温度センサ。
  7. 【請求項7】前記有機絶縁性コーテイング層が前記外囲
    器とこれより導出するリード部材とに被着形成されたこ
    とを特徴とする請求項1乃至6に記載の絶縁性被膜を有
    する温度センサ。
  8. 【請求項8】前記リード部材の先端部分がテーピングさ
    れて非コーテイング層を形成したことを特徴とする請求
    項7に記載の絶縁性被膜を有する温度センサ。
  9. 【請求項9】常温における初期状態と所定温度における
    作動状態が導通または非導通に切換わる感温手段と、こ
    の感温手段を一対の電極間に配置してリード部材に電気
    的に結合する導出手段と、このリード部材を外部導出し
    前記感温手段と一対の電極を包容する外囲器とを具備し
    て構成する温度センサにおいて、この温度センサをその
    リード部材の一部分にテーピングを施して蒸着室で支持
    し、これにガス状の有機絶縁部材を供給して化学蒸着法
    により蒸着させて前記外囲器およびリード部材の露呈す
    る表面に所定厚さのコーテイング層をオーバーコートす
    ることを特徴とする有機絶縁性被膜を有する温度センサ
    の製造方法。
  10. 【請求項10】前記有機絶縁部材がポリパラキシリレン
    系樹脂であり、前記コーテイング層にガスバリア性と撥
    水性および耐薬品性を付与するようにしたことを特徴と
    する請求項9に記載の絶縁性被膜を有する温度センサの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022158782A (ja) * 2021-03-31 2022-10-17 功得電子工業股▲分▼有限公司 キャビティ付き気密型表面実装ヒューズ

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