JP2003149639A - 導光板、面照明装置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置 - Google Patents

導光板、面照明装置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置

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JP2003149639A
JP2003149639A JP2001343614A JP2001343614A JP2003149639A JP 2003149639 A JP2003149639 A JP 2003149639A JP 2001343614 A JP2001343614 A JP 2001343614A JP 2001343614 A JP2001343614 A JP 2001343614A JP 2003149639 A JP2003149639 A JP 2003149639A
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JP2001343614A
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Yukio Tanaka
幸生 田中
Kazunori Komori
一徳 小森
Masanori Kimura
雅典 木村
Akio Takimoto
昭雄 滝本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の光源を有する場合に、いずれかの方位
から見た出力光の出射面における明暗の境界線の発生を
抑制可能な導光板、面照明装置、表示装置、携帯電話
機、及び携帯端末装置を提供する。 【解決手段】 複数の光入射部(S1,S2)から入射した
光が内部を伝搬しつつ拡散面106に形成された複数の拡
散領域103で拡散されて光出射面から出射するよう構成
された導光板101において、複数の拡散領域103の配置パ
ターンたる拡散パターン100が、複数の光入射部(S1,S
2)からの入射光に対してそれぞれ拡散の方向性(303)が
関連付けられて配置された拡散領域103からなる複数の
サブ配置パターン領域R1,R2を有し、隣り合うサブ配
置パターン領域R1,R2の拡散領域103の拡散の方向性(3
03)が遷移領域Rtを介して一方のものから他方のものへ
位置とともに遷移するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導光板、面照明装
置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機や携帯端末装置などの表示部
においては、液晶表示素子と薄型のバックライト(面照
明装置)を主な構成要素とする表示装置が用いられてい
る。
【0003】この薄型のバックライトは、エッジライト
方式のものであり、一般に、下面に多数の微小な拡散領
域からなる拡散パターンが形成された導光板と、その導
光板の端面に配置された光源とを含んで構成されてい
る。このように構成されたバックライトでは、光源から
出射された光が端面から導光板内に入射し、その入射し
た光が導光板の上面と下面との間で全反射を繰り返しな
がら導光板内を伝搬し、その間に拡散パターンで拡散さ
れた光が導光板の上面から出射する。また、拡散パター
ンの拡散領域の分布は最適化されていて、その導光板の
上面から出射する光の光量分布は均一なものとなる。
【0004】ところで、実際にユーザが携帯電話などの
表示画面を見るときには表示画面に垂直な方向から(す
なわち、斜めからではなく正面から)見ることがほとん
どである。従って、表示画面は、正面から見たときの輝
度が高くなるようにすることが望ましい。すなわち、バ
ックライトから出射される光(以下、出力光という)
は、光出射面に垂直な方向の成分が多くなるように指向
性を高めることが望ましい(正面方向から離れた方向を
持つ光線成分はユーザに観測されず、消費電力のロスに
なるだけである)。
【0005】このような目的で拡散パターンの拡散領域
の形状及び配置方向を最適化した従来例がWO98/1
9105(国際出願番号PCT/JP97/0389
2、特許第3151830号)の第9図及び第10図に
示されている。
【0006】図32はこの従来例の拡散パターンにおけ
る拡散領域の配置を示す概念図、図33は図32の拡散
領域の形状を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は(a)
の面A1A2A3A4における断面図である。
【0007】図32、図33に示すように、拡散パター
ン100は多数の拡散領域103で構成され、各拡散領域1
03は、導光板101の下面(以下、拡散面ともいう)106に
半円柱状の凹部として形成されている。そして、全ての
拡散領域103の軸方向は、平面視における光源102を中心
とする円の接線方向と一致している。言い換えれば、拡
散領域103の位置をP、光源102の位置をSとすると、拡
散領域103の軸303の方向は、平面視におけるベクトルS
Pの方向と垂直になっている。なお、符号107は、導光
板101の拡散面106から漏れた光を導光板101内に戻すた
めの反射シートを示す。また、図32に描かれた同心円
は、平面視における拡散領域103の配置を視覚的に表す
ためのものであり、拡散領域103は、実際には、拡散面1
06上に所定の密度で分布するように配置されている。ま
た、図33(a),(b)において、拡散領域103は、大きく誇
張して描いてある。
【0008】このような構成にすると正面方向への指向
性を高められることが図34によって説明される。図3
4は、図32の点Pにおける拡散面106の法線とベクト
ルSPとを含む平面Π内における光線301の伝搬の様子
を模式的に示す断面図である。光源102から出射された
光線301が点Pに位置する拡散領域103に達すると、拡散
領域103の周面で反射あるいは屈折されるが、拡散領域1
03の軸301の方向が平面Πに垂直であるため、拡散領域1
03の周面における法線は平面Πに含まれ、従って反射光
線301a及び屈折光線もやはり平面Πに含まれることにな
る。屈折光線については、一旦、導光板101の外部に出
て反射シート107で反射されて再度導光板101に戻るが、
反射シート107の法線も平面Πに含まれるので、この屈
折光線の進行経路も全て平面Πに含まれる。よって、図
32に示すように拡散面106上の全ての拡散領域103の軸
方向がベクトルSPの方向に垂直になるようにしておけ
ば、光源102から出射された光線のうち平面Πに含まれ
るものは、以後ずっと平面Πの中だけで伝搬し、平面Π
から外れた方向に散乱されることは(拡散領域103の周
面の縁に当たるなどの場合を除いて)ほとんどない。す
なわち、導光板101の上面(以下、光出射面ともいう)1
05からの出力光もほとんどが平面Πに含まれることにな
り、極めて指向性の強い光となる。この出力光の指向性
を、導光板101に対して図35に示すような極座標系を
考えて模式的に表すと、この出力光の指向性を表す出力
光線の方向分布303は、図36(a)に示すように、ベクト
ルSPの方向に延びたものとなる。この図36(a)は、
出力光を構成する各光線の成分は、この出力光線の方向
分布303の延びる方位のものが特に多いということを表
している。
【0009】以上の特長は、拡散領域103の形状が方向
性を持つがために得られるものであるといえる。ここ
で、拡散領域103が方向性を持つとは、拡散領域103が拡
散面106に垂直な回転対称軸を持たないことと同義であ
る。比較のため、図37に示すように方向性を持たな
い、すなわち拡散面106に垂直な回転対称軸304を持つ半
球状の拡散領域103の場合について考える。このような
場合、拡散領域103の球面上の各点における法線ベクト
ルは、点Pにおける拡散面106の法線とベクトルSPと
を含む前記平面Πに必ずしも平行ではないので、拡散領
域103に当たる光線は四方八方に反射あるいは屈折さ
れ、特定の平面内で指向性が強くなるということはな
い。その結果、出力光の指向性を表す出力光線の方向分
布304は、特に方位角(拡散面106内における回転角)φ
に関する方向性がなく、図36(b)に示すようなものと
なる。
【0010】図36(a)の出力光線の方向分布303と図3
6(b)の出力光線の方向分布304とを比較すると、図36
(a)の出力光線の方向分布303の方が特定の方向に凝縮さ
れている分だけ、出力光線の成分に占める正面方向(θ
=0゜)の成分の割合が多くなり、その分だけ正面輝度
が大きくなることが理解できる。
【0011】ところで、図32に示す構成では光源が1
つであるが、実際には液晶表示装置の表示画面をより明
るくするために光源を複数にすることが必要である。そ
こで、複数の光源に対しても表示画面の正面輝度を高め
られるような拡散領域103の配置も考えられている。前
出の文献WO98/19105の第27図に示されてい
るのがその一例である。この従来例における拡散領域10
3の配置パターンを図38に示す。ここでは、第1の光
源102aと第2の光源102bとの2つの光源が導光板101
の1つの端部に、左右対称になるように配置されてい
る。そして、第1の光源102aの位置をS1、第2の光
源102bの位置をS2としたとき、拡散領域103の軸方向
が、導光板101の左半分の領域においてはPS1に垂直
になるように、同じく右半分の領域ではPS2に垂直に
なるように配置されている。拡散領域103の形状は光源
が1つの場合と同じく図33に示す半円柱形である。こ
のようにすると、導光板101の左半分では第1の光源102
aからの光が、同じく右半分では第2の光源102bから
の光が正面方向に高い指向性で出力され、結局、導光板
101の全面において出力光の正面方向における高い指向
性が得られることになる。
【0012】なお、複数の光源を用いるときに、拡散領
域103の配置パターンを図32に示すようなものにし
て、複数の光源を位置Sに集中して配置するという構成
も可能ではある。しかし、このような構成では光源で発
生する熱による温度上昇が大きくなり、光源や導光板が
劣化しやすくなるので好ましくない。熱を有効に分散さ
せるためにも複数の光源は分散させて配置する方が望ま
しい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、図38
に示す構成では、複数の光源を用いて高輝度を得ること
ができ、かつ正面方向の指向性を高めてさらに輝度を上
げることができる。さらに、熱を有効に分散できるので
光源や導光板の劣化を防ぐこともできる。
【0014】しかし、実際に図38の構成を採用して表
示装置を作製し、この表示装置を僅かに斜めにした状態
で表示画面を見たところ、左右の各領域の境界(図38
における線分S1S2の垂直二等分線701に相当)にお
いて明暗の境界線がくっきりと現れた。すなわち、表示
画面の左半分は明るく、右半分は暗くなるという輝度の
不均一性が生じた。
【0015】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、複数の光源を有する場合に、いずれか
の方位から見た出力光の出射面における明暗の境界線の
発生を抑制可能な導光板、面照明装置、表示装置、携帯
電話機、及び携帯端末装置を提供することを目的として
いる。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明に係る導光板は、複数の光入射部から入射した
光が内部を伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領
域で拡散されて光出射面から出射するよう構成された導
光板において、前記複数の拡散領域の配置パターンたる
拡散パターンが、前記複数の光入射部からの入射光に対
してそれぞれ拡散の方向性が関連付けられて配置された
前記拡散領域からなる複数のサブ配置パターン領域を有
し、隣り合う前記サブ配置パターン領域の前記拡散領域
の拡散の方向性が遷移領域を介して一方のものから他方
のものへ位置とともに遷移するものである(請求項
1)。かかる構成とすると、隣り合うサブ配置パターン
領域の拡散領域の拡散の方向性が遷移領域を介して一方
のものから他方のものへ位置とともに遷移するので、拡
散領域の拡散の方向性に依存する光出射面における出力
光の指向性もそれに応じて隣り合うサブ配置パターン領
域間で位置とともに遷移する。そのため、いずれかの方
位から見た出力光の出射面における明暗の境界線の発生
が抑制される。
【0017】また、前記遷移領域において、前記拡散領
域の拡散の方向性の軸方向が前記一方のものから前記他
方のものへ位置とともに徐々に変化するものとしてもよ
い(請求項2)。かかる構成とすると、遷移領域を容易
に構成できる。
【0018】また、前記光入射部をN(N≧2)個有
し、前記拡散面内のある位置Pを各々の前記光入射部の
平面視における光源設置位置Si(i=1、2、…、N)
から見たときの方向をφi(P)とし、前記位置Pにおける
前記拡散領域の拡散の方向性の軸方向をδ(P)とすると
き、N個の前記サブ配置パターン領域の前記拡散領域の
δ(P)が、それぞれ、φi(P)にほぼ垂直であるとしても
よい(請求項3)。かかる構成とすると、光出射面にお
いて出力光の正面方向における高い指向性が得られる。
【0019】また、前記N個のサブ配置パターン領域が
各々に対応する光入射部の近傍部に形成されてなるもの
としてもよい(請求項4)。かかる構成とすると、光出
射面における各サブ配置パターン領域に対応する領域に
おいて、各サブ配置パターン領域に対応する光入射部か
らの光による拡散光(散乱光)が支配的になるため、そ
の出力光の指向性の対称性が確保される。
【0020】また、平面視におけるN個の前記光源設置
位置Si(i=1、2、…、N)の重心に相当する位置S
gから前記位置Pを見たときの方向をφg(P)とすると
き、δ(P)がφg(P)にほぼ垂直になるよう配置された前
記拡散領域からなるφg(P)直交配置パターン領域を前記
拡散パターンがさらに有するものとしてもよい(請求項
5)。かかる構成とすると、光源設置位置から遠い領域
にφg(P)直交配置パターン領域を形成することにより、
光出射面のその領域に対応する領域において、出力光の
指向性の対称性が改善される。
【0021】また、前記導光板が前記光出射面の外形に
対応して略矩形状であり、いずれの前記光入射部も前記
導光板の一つの辺に形成されており、前記φg(P)直交配
置パターン領域が前記光入射部が形成されている辺に対
向する辺の近傍部に形成され、前記複数のサブ配置パタ
ーン領域が各々に対応する光入射部の近傍部に形成さ
れ、前記複数のサブ配置パターン領域及び遷移領域と前
記φg(P)直交配置パターン領域との間の領域においてδ
(P)が前記複数のサブ配置パターン領域及び遷移領域の
ものから前記φg(P)直交配置パターン領域のものに位置
とともに徐々に変化するよう前記拡散領域が配置されて
なるものとしてもよい(請求項6)。かかる構成とする
と、位置Sgの方向から到来する光線と拡散領域の拡散
の方向の軸方向がほぼ垂直になっているので、位置Sg
の方向からの光線による拡散光正面に出射され、そのた
め、出力光の指向性の対称性が改善される。
【0022】また、前記遷移領域において、前記一方に
おける拡散の方向性を有する拡散領域と前記他方におけ
る拡散の方向性を有する拡散領域との存在比率が前記一
方のものから他方のものへ位置とともに徐々に変化する
ものとしてもよい(請求項7)。かかる構成とすると、
さらに光出射面からの出力光の正面方向における指向性
を確保できるので、正面から見たときの輝度むらが改善
される。
【0023】また、本発明に係る導光板は、複数の光入
射部から入射した光が内部を伝搬しつつ拡散面に形成さ
れた複数の拡散領域で拡散されて光出射面から出射する
よう構成された導光板において、前記複数の拡散領域の
配置パターンたる拡散パターンが、前記複数の光入射部
からの入射光に対してそれぞれ拡散の方向性が関連付け
られた複数種類の前記拡散領域が混在する混在領域を有
してなるものである(請求項8)。かかる構成とする
と、複数種類の拡散領域の各々の存在比率を適宜設定す
ることにより、光出射面からの出力光の正面方向におけ
る指向性を調整することができる。
【0024】また、前記光入射部をN(N≧2)個有
し、前記拡散面内のある位置Pを各々の前記光入射部の
平面視における光源設置位置Si(i=1、2、…、N)
から見たときの方向をφi(P)とし、φi(P)にほぼ垂直な
拡散の方向性の軸方向を有する前記拡散領域をφi(P)直
交拡散領域とするとき、前記混在領域内に混在する少な
くとも1種類の前記拡散領域がいずれかの種類の前記φ
i(P)直交拡散領域からなるものとしてもよい(請求項
9)。かかる構成とすると、そのφi(P)直交拡散領域に
対応する光入射部からの光線について、光出射面からの
出力光の正面方向における指向性を確保することができ
る。
【0025】また、前記混在領域において、各種類の前
記拡散領域の存在比率が位置とともに徐々に変化してい
るものとしてもよい(請求項10)。かかる構成とする
と、出力光の出射面における明暗の境界線の発生を抑制
することができる。
【0026】また、前記拡散パターンの光源設置位置S
i近傍部においては、φi(P)直交拡散領域の存在比率が
最も高いものとしてもよい(請求項11)。かかる構成
とすると、 光出射面における光源設置位置Si近傍部
に対応する領域において、光源設置位置Siからの光に
よる拡散光が支配的になるため、その出力光の指向性の
対称性が確保される。
【0027】また、前記導光板が前記光出射面の外形に
対応して略矩形状であり、いずれの前記光入射部も前記
導光板の一つの辺に形成されており、平面視におけるN
個の前記光源設置位置Si(i=1、2、…、N)の重心
に相当する位置Sgから前記位置Pを見たときの方向を
φg(P)とし、φg(P)にほぼ垂直な拡散の方向性の軸方向
を有する前記拡散領域をφg(P)直交拡散領域とすると
き、前記光入射部が形成されている辺に対向する辺の近
傍部においてはφg(P)直交拡散領域の存在比率が最も高
く、前記対向する辺の近傍部と前記光源設置位置Si近
傍部との間の中間領域の一部又は全部が前記混在領域か
らなり、前記中間領域においては、φi(P)直交拡散領域
及びφg(P)直交拡散領域の各々の存在比率が位置ととも
に徐々に変化しているものとしてもよい(請求項1
2)。かかる構成とすると、H字型の輝度むらの発生を
抑制することができる。
【0028】また、本発明に係る導光板は、複数の光入
射部から入射した光が内部を伝搬しつつ拡散面に形成さ
れた複数の拡散領域で拡散されて光出射面から出射する
よう構成された導光板において、前記複数の拡散領域の
配置パターンたる拡散パターンが、平面視における前記
複数の光入射部に対応する複数の光源設置位置の重心に
相当する位置Sgから前記拡散面内のある位置Pを見た
ときの方向をφg(P)とするとき、拡散の方向性の軸方向
がφg(P)にほぼ垂直になるよう配置された前記拡散領域
からなるφg(P)直交配置パターン領域を有してなるもの
である(請求項13)。かかる構成とすると、光源設置
位置から遠い領域にφg(P)直交配置パターン領域を形成
することにより、光出射面のその領域に対応する領域に
おいて、出力光の指向性の対称性が改善される。
【0029】また、本発明に係る面照明装置は、複数の
光源と、前記複数の光源からの光がそれぞれ複数の光入
射部から入射し、該入射した光が内部を伝搬しつつ拡散
面に形成された複数の拡散領域で拡散されて光出射面か
ら出射するよう構成された導光板とを備えた面照明装置
において、前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パタ
ーンたる拡散パターンが、前記複数の光入射部からの入
射光に対してそれぞれ拡散の方向性が関連付けられて配
置された前記拡散領域からなる複数のサブ配置パターン
領域を有し、隣り合う前記サブ配置パターン領域の前記
拡散領域の拡散の方向性が遷移領域を介して一方のもの
から他方のものへ位置とともに遷移するものである(請
求項14)。かかる構成とすると、いずれかの方位から
見た出力光の出射面における明暗の境界線の発生が抑制
される。
【0030】また、本発明に係る面照明装置は、複数の
光源と、前記複数の光源からの光がそれぞれ複数の光入
射部から入射し、該入射した光が内部を伝搬しつつ拡散
面に形成された複数の拡散領域で拡散されて光出射面か
ら出射するよう構成された導光板とを備えた面照明装置
において、前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パタ
ーンたる拡散パターンが、前記複数の光入射部からの入
射光に対してそれぞれ拡散の方向性が関連付けられた複
数種類の前記拡散領域が混在する混在領域を有してなる
ものである(請求項15)。かかる構成とすると、複数
種類の拡散領域の各々の存在比率を適宜設定することに
より、光出射面からの出力光の正面方向における指向性
を調整することができる。
【0031】また、本発明に係る面照明装置は、複数の
光源と、前記複数の光源からの光がそれぞれ複数の光入
射部から入射し、該入射した光が内部を伝搬しつつ拡散
面に形成された複数の拡散領域で拡散されて光出射面か
ら出射するよう構成された導光板とを備えた面照明装置
において、前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パタ
ーンたる拡散パターンが、平面視における前記複数の光
入射部に対応する複数の光源設置位置の重心に相当する
位置Sgから前記拡散面内のある位置Pを見たときの方
向をφg(P)とするとき、拡散の方向性の軸方向がφg(P)
にほぼ垂直になるよう配置された前記拡散領域からなる
φg(P)直交配置パターン領域を有してなるものである
(請求項16)。かかる構成とすると、光源設置位置か
ら遠い領域にφg(P)直交配置パターン領域を形成するこ
とにより、光出射面のその領域に対応する領域におい
て、出力光の指向性の対称性が改善される。
【0032】また、本発明に係る表示装置は、複数の光
源と、前記複数の光源からの光がそれぞれ複数の光入射
部から入射し、該入射した光が内部を伝搬しつつ拡散面
に形成された複数の拡散領域で拡散されて光出射面から
出射するよう構成された導光板と、前記導光板の前記光
出射面から出力された光を2次元的に変調する表示素子
とを備えた表示装置において、前記導光板の前記複数の
拡散領域の配置パターンたる拡散パターンが、前記複数
の光入射部からの入射光に対してそれぞれ拡散の方向性
が関連付けられて配置された前記拡散領域からなる複数
のサブ配置パターン領域を有し、隣り合う前記サブ配置
パターン領域の前記拡散領域の拡散の方向性が遷移領域
を介して一方のものから他方のものへ位置とともに遷移
するものである(請求項17)。かかる構成とすると、
いずれかの方位から見た表示画面における明暗の境界線
の発生が抑制される。
【0033】また、本発明に係る表示装置は、複数の光
源と、前記複数の光源からの光がそれぞれ複数の光入射
部から入射し、該入射した光が内部を伝搬しつつ拡散面
に形成された複数の拡散領域で拡散されて光出射面から
出射するよう構成された導光板と、前記導光板の前記光
出射面から出力された光を2次元的に変調する表示素子
とを備えた表示装置において、前記導光板の前記複数の
拡散領域の配置パターンたる拡散パターンが、前記複数
の光入射部からの入射光に対してそれぞれ拡散の方向性
が関連付けられた複数種類の前記拡散領域が混在する混
在領域を有してなるものである(請求項18)。かかる
構成とすると、複数種類の拡散領域の各々の存在比率を
適宜設定することにより、表示画面からの出力光の正面
方向における指向性を調整することができる。
【0034】また、本発明に係る表示装置は、複数の光
源と、前記複数の光源からの光がそれぞれ複数の光入射
部から入射し、該入射した光が内部を伝搬しつつ拡散面
に形成された複数の拡散領域で拡散されて光出射面から
出射するよう構成された導光板と、前記導光板の前記光
出射面から出力された光を2次元的に変調する表示素子
とを備えた表示装置において、前記導光板の前記複数の
拡散領域の配置パターンたる拡散パターンが、平面視に
おける前記複数の光入射部に対応する複数の光源設置位
置の重心に相当する位置Sgから前記拡散面内のある位
置Pを見たときの方向をφg(P)とするとき、拡散の方向
性の軸方向がφg(P)にほぼ垂直になるよう配置された前
記拡散領域からなるφg(P)直交配置パターン領域を有し
てなるものである(請求項19)。かかる構成とする
と、光源設置位置から遠い領域にφg(P)直交配置パター
ン領域を形成することにより、表示画面のその領域に対
応する領域において、出力光の指向性の対称性が改善さ
れる。
【0035】また、本発明に係る携帯電話機は、請求項
17記載の表示装置を表示部として備えたものである
(請求項20)。かかる構成とすると、いずれかの方位
から見た表示画面における明暗の境界線の発生が抑制さ
れる。
【0036】また、本発明に係る携帯電話機は、請求項
18記載の表示装置を表示部として備えたものである
(請求項21)。かかる構成とすると、複数種類の拡散
領域の各々の存在比率を適宜設定することにより、表示
画面からの出力光の正面方向における指向性を調整する
ことができる。
【0037】また、本発明に係る携帯電話機は、請求項
19記載の表示装置を表示部として備えたものである
(請求項22)。かかる構成とすると、光源設置位置か
ら遠い領域にφg(P)直交配置パターン領域を形成するこ
とにより、表示画面のその領域に対応する領域におい
て、出力光の指向性の対称性が改善される。
【0038】また、本発明に係る携帯端末装置は、請求
項17記載の表示装置を表示部として備えたものである
(請求項23)。かかる構成とすると、いずれかの方位
から見た表示画面における明暗の境界線の発生が抑制さ
れる。
【0039】また、本発明に係る携帯端末装置は、請求
項18記載の表示装置を表示部として備えたものである
(請求項24)。かかる構成とすると、複数種類の拡散
領域の各々の存在比率を適宜設定することにより、表示
画面からの出力光の正面方向における指向性を調整する
ことができる。
【0040】また、本発明に係る携帯端末装置は、請求
項19記載の表示装置を表示部として備えたものである
(請求項25)。かかる構成とすると、光源設置位置か
ら遠い領域にφg(P)直交配置パターン領域を形成するこ
とにより、表示画面のその領域に対応する領域におい
て、出力光の指向性の対称性が改善される。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。 実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1に係る表示装置としての液
晶表示装置の構成を示す縦断面図、図2は図1の液晶表
示装置の導光板の拡散パターンを示す平面図である。
【0042】図1、図2において、本実施の形態に係る
液晶表示装置200は、液晶パネル110と面照明装置として
のバックライト109とを備え、一対の偏光フィルム111
a、111bを両面に貼り付けた液晶パネル110が、下方に
配置されたバックライト109によって照明されるよう構
成されている。
【0043】バックライト109は、エッジライト方式の
ものであり、導光板101と導光板101の端面に配置された
光源102とを備えている。このようなバックライト109
は、光源102を導光板101の下側ではなく側面(端面)に
備え付ける構造となっているので薄型化が可能であり、
携帯電話や携帯端末等に使用するのに適したものとなっ
ている。
【0044】さらに、本実施の形態では、導光板101の
下側に反射シート107が配置され、導光板101の上側に拡
散シート108が配置されている。これら反射シート107及
び拡散シート108は省略してもよい。また、必要に応じ
て、拡散シート108の上側に出力光の指向性を高めるた
めのレンズシートあるいはプリズムシートなどを配置し
てもよい。
【0045】光源102は、図2に示すように、LED
(発光ダイオード)等の点光源からなり、ここでは、導
光板101の縦方向の一方の端面104に、縦方向の中心線
(以下、縦中心線という)801に対し対称に配置された
第1、第2の光源102a,102bで構成されている。つま
り、導光板101への光入射部が2個所形成されている。
【0046】導光板101は、ここでは、ポリカーボネイ
ト等の樹脂材料やガラスなどの透明で屈折率の大きい媒
質のもので構成され、所定の一定の厚みを有する矩形の
板状に形成されている。また、導光板101では、下面106
に拡散パターン100が形成されて拡散面を構成し、上面1
05が光出射面を構成している。拡散パターン100は、従
来例の説明で述べたように、多数の拡散領域103で構成
され、各拡散領域103は、導光板101の拡散面106に半円
柱状の凹部として形成されている。拡散パターン100
は、拡散面106の略左半分及び略右半分にそれぞれ形成
された第1の領域R1及び第2の領域R2と、導光板の縦
中心線801を中心に第1の領域R1と第2の領域R2との
間に形成された移行領域Rtとで構成されている。第1
の領域R1における全ての拡散領域103の軸303の方向
(以下、拡散領域の軸方向という)は平面視における第
1の光源102aを中心とする円の接線方向と一致し、第2
の領域R2における全ての拡散領域の軸方向は平面視に
おける第2の光源102bを中心とする円の接線方向と一致
している。つまり、第1、第2の領域R1,R2では、拡
散領域の軸方向は、それぞれ、平面視におけるベクトル
S1P,S2Pの方向と垂直になっている。以下、このよ
うな状態を拡散領域の軸方向が同心円状であると表現す
る。また、移行領域Rtでは、拡散領域103の軸303の方
向が、第1の領域R1の終端における拡散領域の軸方向
から第2の領域R2の始端における拡散領域の軸方向に
位置とともに徐々に変化するように形成されている。な
お、図2に描かれた曲線群は、平面視における拡散領域
の軸方向を視覚的に表すためのものであり、拡散領域10
3は、実際には、拡散面106上に所定の密度で分布するよ
うに配置されている。すなわち、導光板101内で光が伝
搬するときには光源102a,102bから近い部分では伝搬光
量が多く光源102b,102aから遠くなるに従って伝搬光量
が少なくなるため、拡散領域103は、光源102b,102aから
遠くなるに従って密度が高くなるよう配置されている。
これにより、光出射面105全体に渡って比較的均一な出
力光が得られる。
【0047】また、拡散領域103の短軸方向のサイズ
は、一般に、光の波長(数百nm)程度の大きさよりは
大きく、配列されていても肉眼では拡散領域103の配列
としては認識されない程度の大きさ(数百μm〜1mm
程度)以下とされる。
【0048】次に、以上のように構成された液晶表示装
置の動作を説明する。この液晶表示装置では、第1、第
2の光源102a,102bから出射された光が端面104から導光
板101内に入射し、その入射した光が導光板101の光出射
面105と拡散面106との間で全反射を繰り返しながら導光
板101内を伝搬し、その間に拡散面106から漏れた光は反
射シート107で導光板101内に戻されるとともに拡散パタ
ーン100で拡散された光が光出射面105から出射する。こ
の出射光は、拡散シート108で拡散された後、液晶パネ
ル110に入射する。そして、この入射光の液晶パネル110
における透過率が図示されない駆動装置によって制御さ
れることにより表示が行われる。
【0049】次に、本発明の特徴である、複数の光源10
2a,102bの存在に起因する導光板101の光出射面における
明暗の境界線の発生抑制効果を図1〜図14を参照して
詳しく説明する。
【0050】図3は図2の拡散領域と反射シートの表面
におけるその鏡像とを合わせて描いた断面図、図4は図
2の拡散領域と反射シートの表面によるその鏡像によっ
て構成される円柱の座標配置を示す斜視図、図5は図4
の座標配置におけるパラメータαを説明するための図、
図6は3つの単位ベクトルki、ko、及びnの関係を示
す図、図7は図4の円柱による散乱光の方位分布を示す
極座標グラフであって、(a)はΦ=0°の場合を示す
図、(b)はΦ=5°の場合を示す図、(b)はΦ=30°の
場合を示す図、(d)はΦ=60°の場合を示す図、(e)は
Φ=90°の場合を示す図、図8は図38の左右各領域
の境界線上の点P'の近傍における拡散パターンを示す
図であって、(a)は平面図、(b)は(a)の拡散領域の軸方
向δの位置による変化を示すグラフ、図9は図8の拡散
パターンにおける散乱光の方位分布を示す極座標グラフ
であって、(a)は左側領域におけるものを示す図、(b)は
右側領域におけるものを示す図、図10は図8(a)のB1
−B2線上における輝度プロファイルを示すグラフ、図
11は図2の縦中心線上の点P'の近傍における拡散パ
ターンを示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)の拡
散領域の軸方向δの位置による変化を示すグラフ、図1
2は拡散領域の軸方向の変化の具体例を示す平面図及び
位置−拡散領域軸方向グラフであって、(a)及び(b)は拡
散領域の軸方向が徐々に変化していない場合を示す図、
(b)及び(d)は拡散領域の軸方向が徐々に変化している場
合を示す図、図13は図11の拡散パターンにおける散
乱光の方位分布を示す極座標グラフであって、(a)〜(d)
はそれぞれ位置〜におけるものを示す図、図14は
図11(a)のB1−B2線上における輝度プロファイルを
示すグラフである。
【0051】まず、半円柱形の拡散領域103に光線が入
射したときにどのような方向に散乱されるか考察する。
【0052】いま、図2の導光板101の拡散面106の直下
に存在する反射シート107を鏡面とみなせば、拡散領域1
03とその鏡像を合わせたものは図3のように描くことが
できる。ここで、反射シート107の表面112が鏡面に相当
する。また、ここでは拡散領域103は半円柱形であるの
で、その軸方向に垂直な面における断面形状は半円形で
ある。この図3に示すような光学系を考えれば、符号30
1bで示す光線のように本来なら一旦反射シートの表面11
2で反射してから拡散領域103に当たる光線であっても、
反射シートの表面112では方向を変えずにそのまま直進
して鏡像の方に当たるものとして光線を追跡し、最後に
その光跡を反射シートの表面112に関して折り返せばそ
の散乱方向を知ることができる。
【0053】以上のことを踏まえて、図4に示すように
拡散領域103とその鏡像によって構成される円柱402に光
線kiが入射したときの反射光線の方向koを求める。こ
こで、xy平面が反射シートの表面112に一致するよう
に座標をとるものとする。そして、入射光線ベクトルk
iをxy平面に射影したときの方向をx軸にとるものと
する。また、そのときに拡散領域の軸(円柱402の中心
軸)303はy軸からΦだけ回転した方向を向いているも
のとする。
【0054】さて、ベクトルki及びko(以下、単に、
それぞれki及びkoと記載する)はそれぞれ極座標にお
ける方位(θi,0)及び(θo,φo)(図35参照)
を用いて以下の式(1)、式(2)のように表せる。
【0055】 ki=(sinθi,0,cosθi)・・・式(1) ko=(sinθo cosθo,sinθo sinφo,cosθo)・・・式(2) 但し、ki及びkoは単位ベクトルであるとする。
【0056】次に、入射光線ベクトルkiが円柱402の表
面に当たる点をQとすると、点Qにおける円柱402の表
面の法線ベクトルn(これも単位ベクトルであり、以下
単にnと記載する)は、αを定数として、以下の式
(3)のように表せる。
【0057】 n=(cosΦcosα,sinΦcosα,sinα)・・・式(3) nが式(3)のように表されることは、次のようにして
導かれる。いま、仮にΦ=0゜であるとすればnはxz
平面に含まれ、αを定数としてn=(cosα,0,sin
α)と置くことができる。Φが0゜でない一般の場合に
はnはベクトル(cosα,0,sinα)をz軸の回りにΦ
だけ回転させたものに相当し、以下の式(4)のように
計算される。
【0058】
【数1】
【0059】確かに、式(3)で表される通りになって
いることが理解できる。なおパラメータαは、図5に示
すように円柱をその中心軸に垂直な平面に射影したとき
にできる円上での点Qの方位角に相当している。
【0060】さて、3つの単位ベクトルki、ko、nの
起点を揃えて描くと図6のようになるが、反射の法則に
よればこれらは同一平面上にあり、かつ−kiとnのな
す角はkoとnのなす角に等しい。言い換えれば、nは
−kiとkoのなす角を2等分する方向に一致する。従っ
て、ko−kiとnは平行であり、cをスカラー定数とし
て下式のように表せる。
【0061】 ko−ki=cn・・・式(5)、すなわち ko=ki+cn・・・式(6) ここで、式(6)の両辺のスカラー積(内積)をとり、
|ki|=|ko|=|n|=1であることを用いると、
c=−2(ki・n)を得る(括弧の部分は内積を表し
ている)。よって、koは、kiとnを用いて式(7)の
ように表すことができる。
【0062】ko=ki−2(ki・n)n・・・式(7) 式(7)を式(1)〜式(3)の成分で表すと、以下の
式(8)〜式(10)のようになる。
【0063】 sinθo cosφo=sinθi−2UcosαcosΦ・・・式(8) sinθo sinφo=−2UcosαsinΦ・・・式(9) cosθo=cosθi−2Usinα・・・式(10) 但し、Uは下式(11)で表される。
【0064】 U=cosΦcosαsinθi+sinαcosθi・・・式(12) よって、koの極座標での方位(θo,φo)は、以下の
式(12)、式(13)のようになる。
【0065】 θo=cos-1(cosθi−2Usinα)・・・式(12) φo=tan-1[−2UcosαsinΦ/(sinθi−2UcosαcosΦ)]・・・式(13 ) 以上のようにして、θo及びφoがθi、Φ、及びαを用
いて表されたことになる。
【0066】さて、光源102a,102bから導光板101内に導
入された光線は図1に示されるように導光板101の上下
面(拡散面106及び光出射面105)で反射しながら拡散領
域103の位置Pに達する。しかし、光線301が導光板101
の上下面で全反射条件を満たさない場合には一部の光が
導光板101の外部に透過し、反射回数を重ねる毎に光量
が減衰し、拡散領域103の位置に達したときには光量が
非常に小さくなってしまう。従って、拡散領域103の位
置に達する光線301はほとんどが導光板101の上下面で全
反射条件を満たすものであると考えてよい。拡散領域10
3に入射する光線kiの導光板101の上下面での入射角は
θi(0≦θi≦90゜の場合)又は180゜−θi(9
0゜<θi≦180゜の場合)で与えられるので、臨界
角をθc(=sin-1(1/η);ηは導光板媒質の屈折
率)とすると、全反射条件は下式(14)のように表さ
れる。
【0067】 θc≦θi≦180°−θc・・・式(14) すなわち、拡散領域103に達する光線301のほとんどは式
(14)を満たすものであると考えることができる。導
光板101の屈折率は一般に1.3〜2.0程度であるこ
とが多いが、この範囲に含まれかつ計算が容易な代表値
としてη=√2(≒1.41)とすると、θc=45゜
となる。すなわち、式(14)によればθiの範囲は4
5゜以上135゜以下となる。
【0068】以上のことを考慮して、拡散領域103の軸3
03のy軸からの傾き角Φがそれぞれ0゜、5゜、30
゜、60゜、及び90゜の場合について、θiを45゜
から135゜の範囲で変化させて、かつαを0゜〜36
0゜の範囲で変化させたときの、反射光の方位(θo,
φo)のとりうる範囲を式(12)、式(13)に従っ
て計算した。この計算結果を図7(a)〜(e)の極座標グラ
フに示す。これらの極座標グラフでは半径方向にθo
を、円周方向にφoをとっている。図7によれば、Φ=
0゜のとき(拡散領域の軸と入射光線の進行方向が垂直
なとき)には入射光線の進行方向に延びた指向性を持つ
ことになるが(図7(a)はこれと同じことを表している
に過ぎない)、Φが0゜より大きくなるとそれにつれて
反射光の方位が正面方向(θo=0゜の方向)からずれ
てくることを示している。
【0069】ここで、図7の計算結果に関して二、三の
注釈事項を述べておく。第1に、θoが90゜を越える
場合の扱いである。このような場合には図3において鏡
像の側に進行する光線に相当する。従って、鏡面(反射
シートの表面112)で折り返して実像に置き換えたものと
して(すなわちθoを180−θoに置き換えて)描いて
ある。
【0070】第2にαの範囲についての注釈である。図
3からわかるように円柱402(拡散領域103)の表面にお
いて光線301に対して陰になる部分には当然光線301は当
たらないのでαの変化幅は実質180゜であり、前記の
ように変化幅を360゜とするのは一見妥当ではないよ
うに思われる。しかし、式(11)〜式(13)によれ
ば、αをα+180゜に置き換えてもθo及びφoの値は
不変である。従って、αの変化幅を360゜とおいても
実質は光線に対して陰にならない180゜の範囲に対す
る(θo,φo)の軌跡(とりうる範囲)を計算している
ことになり、特に問題はない。
【0071】第3に、Φが負の場合(−90゜≦Φ≦0
゜)についての注釈である。式(11)〜式(13)に
おいてΦを−Φに置き換えると、θoの値は不変でφoの
値だけが符号が反転することがわかる。従って、Φが負
の場合は図7の各極座標グラフを単に上下に反転しただ
けであると考えればよい。
【0072】以上の拡散領域による散乱の解析を基にし
て、まず、図38の従来の導光板101を斜め方向から見
たときに明暗の境界線が発生する原因を考察する。い
ま、図38の左右各領域の境界線701上の点P'に着目
し、この点P'の近傍における拡散領域の配置を拡大す
ると、図8(a)に示すようになる。この境界線701は光源
102a(設置位置S1)及び光源102b(設置位置S2)
の左右対称配置の中心線である。図8(a)において、符
号r1及びr2は、それぞれ、光源102a及び光源102b
からの光線(正確には、光線を拡散面に射影したもの)
を示している。
【0073】また、8(a)の境界線701に垂直なB1−B2
線上における拡散領域103の軸303の方向のプロファイル
は、図8(b)に示すようになっている。図8(b)におい
て、拡散領域103の軸方向は、図8(a)の基準方向Dnに
対する角度(反時計回りを正とする)δで表している。
基準方向Dnは任意の方向に設定して構わないが、ここ
では、前記境界線701に平行な方向に設定している。
【0074】さて、図8(a)の左側領域に着目する。こ
の領域には光線r1及びr2の両方が到達するが、左側
領域の拡散領域103a(以下、単に拡散領域103aとい
う)の軸303は光線r1に対してはほぼ垂直となる。こ
こで図8(a)において、光線r1を拡散面106上へ射影し
た方向をx軸、拡散面106上でそれに垂直な方向をy軸
とみなすと、光線r1と拡散領域103aの位置関係は図
4においてΦ=0゜とした場合に相当する。よって、光
線r1が散乱される方位は図7(a)の極座標グラフに表
されたものとなる。これを、図8(a)の向きに合わせて
描き直すと、図9(a)に符号501で示すように、光線r1
の方向に延びるような分布となる。また、拡散領域103
aに光線r2が当たる場合もこれと同様に考えることが
できる。いま、図8(a)に示すように、右側領域の拡散
領域103b(以下、単に拡散領域103bという)の軸303と
光線r2のなす角をΨ1とする。この場合、光線r2を
拡散面106上へ射影した方向をx軸、拡散面106上でそれ
に垂直な方向をy軸とみなすと、図4においてΦ=−9
0゜+Ψ1とした場合に相当する。例えばΨ1=30゜
とすればΦ=−60゜であり、反射光の方位は図7(d)
の極座標グラフを上下に反転したもので表される。これ
を図8(a)の向きに合わせて光線r1によるものと合わ
せて描くと、図9(a)に符号502で示すように、光線r1
の反射光の方位分布501から光線r2の進行方向に離隔し
て該方位分布501に略平行に延びるような分布となる。
【0075】次に、右側領域について考察すると、この
領域は左側領域と全く左右対称である(光線r1とr2
との役割が逆転する)。よって、左側領域の拡散領域10
3b(以下、単に拡散領域103bという)による反射光の
方位は図9(a)の極座標グラフを左右に反転したものと
なり、図9(b)に示すものとなる。すなわち、右側領域
では、光線r2による反射光の方位の分布503は、該光線
r2の進行方向に延びるようなものとなり、光線r1の反
射光の方位分布504は、光線r2の反射光の方位分布503
から光線r1の進行方向に離隔して該方位分布503に略平
行に延びるような分布となる。
【0076】さて、図38の従来の導光板を斜め方向、
例えば図9(a)及び図9(b)において、符号Aで示した方
位から眺める場合を考える。左側領域では、図9(a)か
ら明らかなように光線r1も光線r2もAの方向にはほ
とんど散乱されないので、左側領域は暗く見える。これ
に対して、右側領域では、図9(b)から明らかなように
光線r1がAの方向に強く散乱されることになるので、
右側領域は明るく見える。すなわち、このときの輝度
の、図8(a)のB1−B2線に沿ったプロファイルを描く
と図10に示すようなものとなる。このように、従来の
導光板では、左右各領域の境界において、拡散領域の軸
方向が不連続に変化することに起因して輝度が不連続に
変化し、明暗の境界がくっきりと現れることがわかる。
【0077】以上のことは、例えば、図9(a)及び図9
(b)において、A'で示した方位から眺める場合について
も同様に生じる。
【0078】そこで、以上の分析に基づいて、明暗の境
界の発生を防ぐことのできる導光板を考案した。これが
本発明であり、拡散領域の拡散の方向性の軸の方向(例
えば拡散領域の軸方向)を拡散面106内において位置と
ともに徐々に変化させることを本質とするものである。
【0079】図2において、導光板101の拡散面106に形
成された拡散パターン100の第1の領域R1(サブ配置パ
ターン領域:従来例の左側領域に相当)では、平面視に
おいて、拡散領域103の軸方向は、第1の光源102aの位
置S1と拡散領域103の位置Pとを結ぶベクトルS1Pに
略垂直であり、同じく第2の領域R2(サブ配置パター
ン領域:従来例の右側領域に相当)では、平面視におい
て、拡散領域103の軸方向は、第2の光源102bの位置S2
と拡散領域103の位置Pとを結ぶベクトルS2Pに略垂直
である。これは、従来例(図38)と同様である。しか
し、本実施の形態が従来例と異なるのは、第1の領域R
1と第2の領域R2との間に移行領域(遷移領域)Rtが
形成され、その移行領域Rtでは、拡散領域103の軸方向
が、第1の領域R1の終端における拡散領域の軸方向か
ら第2の領域R2の始端における拡散領域の軸方向に位
置とともに徐々に変化するように形成されている点であ
る。この移行領域Rt内の縦中心線801上の点P'の近傍
における拡散領域の配置を図11(a)に示す。図11(a)
の縦中心線801に垂直なB1−B2線上における拡散領域
の軸方向δの変化は、図11(b)に示すようなものとな
っている。なお、図11(a)では、移行領域Rtには拡散
領域103cが4列存在するように描いているが、これは簡
略化して描いたものであり、実際には約40列〜50列
程度存在する。但し、本発明の本質上その列数を問わな
いことは言うまでもない。図11(b)において、基準方
向Dn及び拡散領域の軸方向δの意味は図8の場合と同
様である。また、拡散領域の軸方向δを表す曲線は、離
散値である、各拡散領域の軸方向に相当する値を結ぶよ
うに描いた仮想線である。図11(b)によれば、拡散領
域103a,103b,103cの軸方向は、確かに、第1の領域R1
の終端における拡散領域103aの軸方向から第2の領域R
2の始端における拡散領域の軸方向に位置とともに徐々
に変化している。
【0080】ここで、本明細書において、「徐々に変化
する」とは、一方の拡散領域の軸方向から他方の拡散領
域の軸方向へ変化する場合に、その軸方向の変化範囲内
に含まれる少なくとも1つの軸方向を経るようにして変
化することをいう。このことを図12(a)〜図12(d)を
参照して具体的に説明する。図12(a)及び図12(b)で
は、一方の拡散領域の軸方向δaから他方の拡散領域の
軸方向δbへ直接変化しているので、拡散領域の軸方向
は徐々に変化していない。これに対し、図12(b)及び
図12(d)では、一方の拡散領域の軸方向δaから他方の
拡散領域の軸方向δbへ変化する場合に、その軸方向の
変化範囲内に含まれる軸方向δcを経るようにして変化
しているので、拡散領域の軸方向は徐々に変化してい
る。なお言うまでもないが、部分的に、位置によらず拡
散領域の軸方向δが一定な領域があるとしても、それは
「徐々に変化している」場合の特殊なケースにすぎな
い。すなわち、このような場合も「徐々に変化してい
る」場合に含まれるものとする。
【0081】さて、図11(a)において、B1−B2線上
の位置〜に着目すると、これらの各位置、、
、で光線r1及び光線r2が散乱されるときの散乱
光の方位分布を図9に習って描くと図13(a)〜図13
(d)に示すようなものとなる。位置及びにおける拡
散領域の軸方向は、それぞれ、図8の左側領域及び右側
領域における拡散領域の軸方向とほぼ同じであり、従っ
て、位置及びにおける散乱光の方位分布を表す図1
3(a)及び図13(d)は、それぞれ、図9(a)及び図9(b)
に似たものになる。そして、位置及び位置を含む位
置から位置に渡る区間では拡散領域の軸方向が連続
的に変化しているので、図13(a)及び図13(d)の極座
標グラフ上における光線r1及び光線r2による散乱光
の方位分布の位置も、それに対応して図13(a)に示す
位置から図13(d)に示す位置まで連続的に変化する。
従って、位置及び位置における散乱光の方位分布
は、それぞれ、図13(b)及び図13(c)に示すようなも
のとなる。図13(b)及び図13(c)において、符号505
及び508は光線r1による散乱光の方位分布を示し、符号
506及び507は光線r2による散乱光の方位分布を示して
いる。
【0082】この図13(a)〜図13(d)に基づいて、点
Aの方位から導光板を図11(a)のB1−B2線に沿って
眺めた場合の輝度の変化を考える。図13(a)〜図13
(d)において、散乱光の方位分布を便宜上輝度の大きい
部分を着色して描いてあるが、散乱光は、実際には方位
に関して連続的な指向性分布を持つているので、視線が
導光板上を位置→→→と移動するに連れて注視
位置における輝度は徐々に大きくなる。つまり、点Aが
着色領域の輪郭に達する位置で輝度が突然大きくなるの
ではない。従って、この場合、図14のグラフに示すよ
うに、注視位置における輝度が連続的に変化する。図1
4のグラフでは、図10のグラフに示す従来例における
ような不連続な輝度の変化点がない。よって、図2の導
光板101を斜めから見ても図38の導光板のようなくっ
きりとした明暗の境界線が現れることはなく、導光板10
1の光出射面105における出力光の輝度分布を観察しても
不自然な印象を抱くことはない。また、液晶表示装置20
0では、導光板101の光出射面105から出射された出力光
の液晶パネル110における透過率が制御されて表示が行
われるので、液晶パネル110の画面を観察した場合に
も、導光板110における場合と同様にこの効果が得られ
る。
【0083】次に、本実施の形態における変形例を説明
する。
【0084】図15は本実施の形態の第1の変形例に係
るバックライトの構成を示す平面図である。前記構成例
では、光源が2個の場合について述べたが、光源が3個
以上の場合であっても同様である。
【0085】図15において、本変形例では、矩形の導
光板101の縦方向(長辺方向)の一方の端面に第1〜第
3の光源102a〜102cの3つの光源が設置されている。一
方、導光板101の拡散面106の全面に渡って形成された拡
散パターン100が第1〜第3の領域R1〜R3と2つの移
行領域Rtとで構成されている。第1〜第3の領域R1〜
R3は、拡散面106を横方向(短辺方向)に3等分した各
部分の大部分をそれぞれ占めるように形成され、その第
1〜第3の領域R1〜R3の互いに隣接するものの間に移
行領域Rtがそれぞれ形成されている。そして、平面視
において、第1〜第3の領域R1〜R3の各々の横方向に
おける中央部に位置するように、第1〜第3の光源102a
〜102cが設置されている。第1〜第3の領域R1〜R3の
拡散領域103は、図2の場合と同様に、それぞれ、第1
〜第3の光源102a〜102cの設置位置S1〜S3を中心
とする同心円状に配置されている。そして、各拡散領域
103の軸方向は、第1〜第3の領域R1〜R3において
は、平面視においてその位置とその対応する光源とを結
ぶ直線に垂直な方向を有し、各移行領域においては一方
の領域における拡散領域の軸方向から他方の領域におけ
る拡散領域の軸方向に徐々に変化するような方向を有し
ている。従って、このような場合であっても、図2の場
合と全く同様に考えることができ、各領域間のくっきり
とした明暗の境界線は発生しない。
【0086】そして、以上の記述から明らかなように、
一般に、光源がN個(N≧2)の場合であっても、本変
形例と同様にして、本発明を適用することができる。
【0087】図16は本実施の形態の第2の変形例に係
るバックライトの構成を示す平面図である。図16に示
すように、本変形例では、拡散領域203が半円形断面を
有する長い溝状に形成されている。従って、拡散パター
ン100は、この溝状の拡散領域203が所定の密度でストラ
イプ状に多数配置されたものとなっている。そして、各
拡散領域203の各点Pにおける軸方向が図2の各拡散領
域103の軸方向に相当するものとなっている。つまり、
本変形例の拡散領域203は、図2の拡散領域103を軸方向
に極限まで微小化し、それを軸方向に1列に繋げたもの
であると考えることができる。従って、本変形例の構成
は、図2の構成の下位概念であり、よって、図2の場合
と同様に、第1、第2の領域R1,R2間のくっきりとし
た明暗の境界線の発生を防止することができる。 実施の形態2 実施の形態1においては、図2あるいは図15の導光板
を用いることにより斜めから見たときの明暗の境界線を
なくすことが可能であり、これらの導光板は十分実用に
耐えうるものである。しかし、これによって全く理想的
な導光板が実現できたというわけではない。この導光板
において残された問題として、出力光の指向性の上下あ
るいは左右対称性が不十分であるということが挙げられ
る。すなわち、例えば導光板を上に傾けてもそれほど暗
くならないが、下に傾けると暗くなるとか、あるいは左
に傾けてもそれほど暗くならないが、右に傾けると暗く
なるというような問題である。
【0088】いま図15の導光板を例に取り、このよう
な問題が発生する原因を考える。図17は図15の導光
板101の光出射面105の代表的個所における出力光の指向
性を示す図である。図17において、図15と同一符号
は同一又は相当する部分を示す。また、便宜上、図15
の横方向に相当する方向を上下方向と呼ぶ。
【0089】図17において、符号R1',R2',R3',
Rt'は、それぞれ、光出射面105の上領域、中領域、下
領域、及び中間領域を示す。これら上領域R1'、中領域
R2'、下領域R3'、中間領域Rt'は、平面視において、
それぞれ、拡散パターン100の第1の領域R1、第2の領
域R2、第3の領域R3、移行領域Rtに重なる領域を表
している。そして、上領域R1'、中領域R2'、及び下領
域R3'のそれぞれにおいて、光源設置位置S1,S2,S3
から近い点N1,N2,N3、中程の点M1,M2,M3、及び遠
い点F1,F2,F3の合計9箇所について、出力光の指向
性をその該当する点に極座標グラフ601で示している。
この極座標グラフ601は、図9や図13の場合と同様に
して、図7を用いた考察から得られるもので、その座標
軸は図7、図9、図13と同じである。また、各極座標
グラフ601において、符号602,603,604は、それぞれ、第
1の光源102aからの光の散乱光の方位分布、第2の光源
102bからの光の散乱光の方位分布、第3の光源102cから
の光の散乱光の方位分布を示す。
【0090】図17によれば、光源設置位置から近い点
N1,N2,N3においては最も近い光源からの光による散
乱の影響が最も大きく、他の2つの光源からの光による
散乱は少ない。例えば、点N1では第1の光源102aか
らの寄与が最も大きく、第2の光源102b及び第3の光
源102cからの寄与は非常に小さくなっている。一方、
光源設置位置から遠い点F1,F2,F3においては最も近
い光源以外からの寄与が、最も近い光源からの寄与より
は小さいものの、無視できない大きさとなっている。例
えば、点F1では第1の光源102aからの寄与とともに、
第2の光源102b及び第2の光源102cからの寄与もかな
り大きいものになっている。中程の点M1,M2,M3で
は、光源設置位置から近い点と遠い点の中間的な出力光
の指向性となっている。これらは、導光板101内のある
位置における各光源からの導光量(到達光量)がそれぞ
れの光源からの距離に(厳密にではないが)概ね反比例
するものと考えれば理解できることである。
【0091】なお、各点において最も近い光源からの光
による散乱に着目したとき、光源に近い点N1,N2,N3
においては上下方向にやや広がった(太った)散乱光の
方位分布となり、光源から遠い点F1,F2,F3において
は上下方向に狭い(細った)散乱光の方位分布となる。
これは、光源が必ずしも理想的な点光源ではなく空間的
な広がりを持っているためである。すなわち、光源設置
位置から近い部分では光源の空間的な広がりのため光線
方向がある幅を持つようになり、そのために散乱光ほ方
位分布にも広がりが生じるものと考えられる。
【0092】図17において、光源設置位置から近い点
においては最も近い光源以外からの寄与は小さいので、
その点における出力光の指向性はほぼ上下左右対称であ
ると考えて良い。しかし、光源設置位置から遠い部分に
おいては、3つの光源全てが出力光の指向性に寄与し、
特に上領域R1'の点F1では上半分に偏り、下領域R3'
の点F3では下半分に偏った指向性になる。これは、導
光板を下に傾けると点F1の位置する部分が特に暗くな
り、上に傾けると点F3の位置する部分が特に暗くなる
ということ、すなわち、点F1の位置と点F3の位置とで
出力光の指向性が上下非対称であることを示している。
【0093】そこで、以上の分析に基づき、出力光の指
向性の対称性を改善するための方法を考案した。これも
本発明の内容であり、平面視において、導光板の光入射
部が形成されている辺に対向する辺の近傍において拡散
領域の軸方向を複数の光源設置位置の重心を中心とする
同心円状に設定することを本質とするものである。
【0094】図18は本発明の実施の形態2に係るバッ
クライトの構成を示す平面図である。図18において図
15と同一符号は同一又は相当する部分を示す。
【0095】図18において、本実施の形態では、図1
5のバックライトと同様、3つの光入射部が設けられて
いる。
【0096】導光板101の拡散パターン100は、各光源設
置位置S1,S2,S3の近傍部(以下、光源近傍部という)
A1,A2,A3においては図15の導光板と同じであり、
拡散領域103の軸方向が各光源設置位置S1,S2,S3を中
心とする同心円状になっている。そして、いずれの光源
設置位置S1,S2,S3からも遠い部分、すなわち光入射
部が形成されている辺に対向する辺の近傍部(φg(P)直
交配置パターン領域:以下、対向辺近傍部という)Ag
における拡散領域の配置が図15の導光板とは大きく異
なっている。この対向辺近傍部Agでは、拡散領域103の
軸方向が、3点すなわち各光源設置位置S1,S2,S3の
重心(以下、光源重心という)Sgを中心とする同心円状
になっている。別の言い方をすれば、この対向辺近傍部
Ag内の拡散面106上の点Pにおいては、光源重心Sgか
ら見たときの点Pの方向をφg(P)で表し、拡散領域103
の軸方向をδ(P)で表すときに、φg(P)とδ(P)がほぼ
垂直になるように配置されている。光源近傍部A1,A2,
A3でも対向辺近傍部Agでもない残部においては、拡散
領域103の軸方向δ(P)が、光源近傍部A1,A2,A3のも
のから対向辺近傍部Agのものへと徐々に変化するよう
に設定されている。
【0097】なお、3点S1,S2,及びS3の重心とは、
これら3点の位置ベクトルをs1,s2,及びs3とすると
き、位置ベクトルがg=(s1+s2+s3)/3で表さ
れる点のことを指す。本実施の形態では、点S1,S2,及
びS3は等間隔に一直線上に存在するので、光源重心Sg
は第2の光源102bの設置位置S2と一致している。
【0098】次に、以上のように構成されたバックライ
トの出力光の指向性を説明する。図19は図18の導光
板の101の光出射面105の代表的個所における出力光の指
向性を示す図である。図19において、図17と同一符
号は同一又は相当する部分を示す。
【0099】図19に示すように、本実施の形態では、
導光板101の光出射面105において、光源から近い点N1,
N2,N3にける出力光の指向性は図17と全く同じであ
るが、光源から遠い点F1,F2,F3における出力光の指
向性は図17と大きく異なっている。これらの各点F1,
F2,F3では光源重心Sgに位置する第2の光源102bか
ら到来する光線と拡散領域103の軸方向が垂直になって
いるため、第2の光源102bからの光線による散乱光(60
3)が正面に出射され、第1の光源102a及び第3の光源1
02cからの光線による散乱光(602,604)はその上下の方
向に出射される。よって、上領域R1'の点F1や下領域
R3'の点F3の部分において出力光の指向性が上方向や
下方向に偏ることがなくなり、図15の導光板に比べて
出力光の指向性の対称性が大きく改善される。
【0100】また、導光板101の拡散パターン100の残部
(光源近傍部A1,A2,A3及び対向辺近傍部Ag以外の部
分)においては、拡散領域103の軸方向δ(P)が位置とと
もに徐々に変化するように設定されているため、実施の
形態1で述べた理由により不自然な明暗の境界線なども
発生しない。
【0101】なお、図18に限らずより一般的な場合に
ついても、光源Sgに対してほぼ垂直になるように拡散
領域103の軸方向を設定することにより、出射光の指向
性がほぼ正面方向を中心とした対称的なものとなること
が類推できる。
【0102】なお、前記構成例では光源が3個の場合に
ついて述べたが、もちろん2個、あるいは4個以上の場
合に拡張することは可能である。但し、N個の光源を用
いる場合(N≧2)には、光源設置位置の位置ベクトル
をs1,s2,・・・,sNとするとき、光源重心の位置ベク
トルはg=(s1+s2+・・・+sN)/Nで与えられ
る。
【0103】なお、正面から見たときの輝度を高くする
ためには、前記の図18の構成例のように、光源重心は
いずれかの光源設置位置と一致していることが望まし
い。例えば、奇数個の光源が等間隔に一直線上に配列さ
れている場合などがこれに相当する。 実施の形態3 前述のように、実施の形態2においては、図18の導光
板を用いることにより出力光の指向性の対称性が大きく
改善される。これにより理想的な導光板にかなり近づい
たが、依然わずかな問題が残っている。それは、図19
に示すように、導光板の光出射面の代表的個所のうち特
に点M1及び点M3において、どの光源からの光による散
乱光も正面方向で輝度が最大になっていないということ
である。このことは、導光板を正面から見たときに点M
1及び点M3でやや輝度が小さくなり、H字型の輝度むら
がかすかに現れることを意味する。但し、実用に耐えな
いほどのものではない。この現象は、図18の光源近傍
部A1,A2,A3及び対向辺近傍部Ag以外の残部におい
て、拡散領域の軸方向を徐々に変化するようにしている
ため、点M1あるいは点M3付近の位置Pでは拡散領域の
軸方向δ(P)がベクトルS1Pの方向(φ1(P))、ベクト
ルS2Pの方向(φ2(P))、ベクトルS3Pの方向(φ3
(P))のいずれにも垂直になっていないために発生する
ものである。
【0104】ここで、図19における点M2付近での拡
散領域の配置について補足する。この点M2付近では、
拡散領域の軸方向を、図18の光源近傍部A2のものか
ら対向辺近傍部Agのものへ徐々に変化するようにして
いる。しかし、第2の光源102bの設置位置S2と光源重
心Sgとは同一であるため光源近傍部A2−点M2−対向
辺近傍部Agに渡る領域は結局第2の光源102bの設置位
置S2(すなわちSg)を中心とする同心円状に拡散領域
の軸方向が設定されているにすぎない。よって点M2の
領域における拡散領域の軸方向は、図15と同じであ
り、出力光の指向性も図17と同じものとなる。従っ
て、点M1や点M3のように正面輝度がやや小さくなると
いうことはない。
【0105】以上の課題に鑑みて、H字型の輝度むらの
発生を解決する方法を考案した。これも本発明の内容で
あり、軸方向の異なる複数種類の拡散領域を混在させる
ことを本質とするものである。
【0106】図20は本発明の実施の形態3に係るバッ
クライトの構成を示す平面図である。図20において図
18と同一符号は同一又は相当する部分を示す。
【0107】図20に示すように、本実施の形態では、
導光板101の拡散パターン100の光源近傍部A1,A2,A3
と対向辺近傍部Agとの間の領域の上部(以下、中間上
部という)μ1及び下部(以下、中間下部という)μ2の
拡散領域103の軸方向が実施の形態2(図18)とは全
く異なっている。この中間上部μ1及び中間下部μ2以外
の領域の拡散領域103の軸方向は実施の形態2と同じで
ある。この中間上部μ1及び中間下部μ2の拡散領域103
の軸方向の設定の具体例を、中間上部μ1内の点P近傍
部を例に挙げて説明する。
【0108】図21は点P近傍部における拡散領域の実
際の配列の詳細を示す図であって、(a)は混在する軸方
向の異なる複数種類の拡散領域の図面への表記方法を示
す図、(b)は拡散領域の配列を示す平面図である。
【0109】図20の点Pには、図21(a)に示すよう
に、軸方向の異なる2種類の拡散領域α,βがクロスす
るように描いてある。換言すれば、軸方向の異なる2種
類の拡散領域α,βを重ねて描いてある。しかし、これ
は図21(b)に示すように軸方向の異なる2種類の拡散
領域α,βが、ある比率で混在していることを表すもの
である。つまり、クロスして描いているのはあくまでも
表記上の便宜によるものであり、実際の拡散領域が必ず
しもクロスしている必要はない。また、本実施の形態で
は、拡散領域αの軸方向はベクトルS1Pの方向φ1(P)
にほぼ垂直であり、拡散領域βの軸方向はベクトルSg
Pの方向φg(P)にほぼ垂直である。
【0110】以下、拡散領域α、すなわちベクトルS1
Pの方向φ1(P)にほぼ垂直な軸方向を有する拡散領域を
φ1(P)直交拡散領域と呼び、ベクトルS1Pのφ2(P)、
ベクトルS3Pの方向φ3(P)などについても、同様にφ2
(P)直交拡散領域、φ3(P)直交拡散領域などと呼ぶ。ま
た、拡散領域β、すなわちベクトルSgPの方向φg(P)
にほぼ垂直な軸方向を有する拡散領域をφg(P)直交拡散
領域と呼ぶ。また、中間上部μ1及び中間下部μ2のよう
に軸方向の異なる2種類以上の拡散領域が混在している
領域を混在領域と呼ぶ。
【0111】図22は図20のC1−C2線上における2
種類の拡散領域の存在比率プロファイルの一例を示すグ
ラフである。図22に示すように、混在領域(中間上部
μ1)においては各々の拡散領域の存在比率は位置とと
もに徐々に変化している。また、混在領域の境界におい
ても隣接する部分と連続するように繋がっている。C1
−C2線上で位置C1から位置C2に向かうと、位置C1
(光源近傍部A1内)においてはほとんど全てがφ1(P)
直交拡散領域であり、混在領域に入るとφg(P)直交拡散
領域成分がわずかに現れ始め、C2側に近づくに従って
φg(P)直交拡散領域の存在比率が徐々に高くなってい
き、混在領域から出たところではほとんど全てφg(P)直
交拡散領域となり、そのままC2(対向辺近傍部Ag内)
に至っている。
【0112】次に、以上のように構成されたバックライ
トの出力光の指向性を説明する。図23は図22の導光
板の101の光出射面105の代表的個所における出力光の指
向性を示す図である。図23において、図19と同一符
号は同一又は相当する部分を示す。
【0113】図23に示すように、本実施の形態の導光
板101の光出射面105の出力光の指向性は、点M1と点M3
におけるもの以外は実施の形態3の図19と全く同じで
あるる。但し、点M1においては、φ1(P)直交拡散領域
による散乱光の方位分布602a,603a,604aとφg(P)直交拡
散領域による散乱光の方位分布602b,603b,604bとが重畳
されたものとなる。また、点M3についても同様に、φ3
(P)直交拡散領域による散乱光の方位分布602c,603c,604
cとφg(P)直交拡散領域による散乱光の方位分布602b,60
3b,604bとが重畳されたものとなる。重畳の際の重み付
けは、それぞれの拡散領域の存在比率にほぼ比例するも
のと考えればよい。これにより、点M1にはφ1(P)直交
拡散領域が、点M3にはφ3(P)直交拡散領域があるため
に正面方向へも十分な光が出射されることになり、実施
の形態2(図18)の導光板に生じるようなH字型の輝
度むらが改善される。
【0114】なお、本実施の形態では、拡散パターンに
おいて光源近傍部と対向辺近傍部との間の領域の一部
(又は全部でも良い)に混在領域を設け、その混在領域
において少なくとも1種類のφi(P)直交拡散領域(i
=1,2,又は3)が含まれていれば、正面方向へ十分な光
が出射されることになり輝度むらは発生しない。
【0115】また、図22に示したように、軸方向の異
なる2種類の拡散領域の存在比率のが位置に関して徐々
変化するので、出力光の指向性が位置に関して不連続に
変化することはない。従って、従来例の図38の導光板
の左右各領域の境界で発生したようなくっきりとした明
暗の境界線はどの向きから眺めても観測されず、この意
味でも高画質を得ることができる。
【0116】なお、図20では、光源設置位置Si(i
=1,2,又は3)の近傍部Aiの拡散領域はφi(P)直交拡
散領域となっているが、この部分も混在領域にしても構
わない。この領域Aiにおいて少なくともφi(P)直交
拡散領域の存在比率が最も高ければそれで十分である。
【0117】また、光入射部が形成されている辺に対向
する辺の近傍部Agの拡散領域はφg(P)直交拡散領域と
になっているが、この部分も混在領域にしても構わな
い。この領域Agにおいて少なくともφg(P)直交拡散領
域の存在比率が最も高ければそれで十分である。
【0118】また、以上の構成例では、光源が3個の場
合について述べたが、一般にN個(N≧2)の場合に拡
張するのは容易である。
【0119】なお、本実施の形態ではたまたま第2の光
源の設置位置S2と光源重心Sgとが一致しているので、
ベクトルSgPの方向φg(P)とベクトルS2Pの方向φ2
(P)とが等しく、φg(P)直交拡散領域とφ2(P)直交拡散
領域とは同義になる。しかしながら、必ずしもそうでな
い一般の場合においては、光入射部が形成されている辺
に対向する辺の近傍部Agをφg(P)直交拡散領域にする
代わりに、いずれかのφi(P)直交拡散領域にしたり、
あるいはいくつかのφi(P)直交拡散領域の混在領域に
したりしてもよい。この場合、この領域Agにおいて正
面方向に十分な輝度が得られ、この領域Agにおける輝
度むらがより改善される。 実施の形態4 前記実施の形態3で述べたような複数の拡散領域を混在
させる方法は、実施の形態2で発生したH字型の輝度む
らを回避するために考案されたものであった。しかし、
より一般的に述べれば、この方法の利点は、あるφi
(P)直交拡散領域が支配的な領域と、別のφi(P)(又は
φg(P))直交拡散領域が支配的な領域とを、第1の利点
として正面方向における指向性を保ちながら、しかも、
第2の利点として指向性の位置に関する連続性を保ちな
がら接続できるという点にある。第1の利点により正面
から見たときの輝度むらが改善され、第2の利点により
斜めから見たときの輝度の不連続線を回避することがで
きる。一方、実施の形態1や実施の形態2で述べたよう
な拡散領域の軸方向δ(P)を徐々に変化させる方法は、
第2の利点に関しては満足なものであるが、第1の利点
に関しては、満足なものではなかった。そういう意味
で、複数の拡散領域を混在させる方法はより優れたもの
であるといえる。
【0120】以上の点を認識した上で、この方法を用い
た別の実施の形態について説明する。 図24は本実施
の形態に係るバックライトの構成を示す平面図、図25
は図24のD1−D2線上における各拡散領域の存在比率
プロファイルを示すグラフである。図24において図1
5と同一符号は同一又は相当する部分を示す。
【0121】図24に示すように、本実施の形態は、実
施の形態1の図15の導光板101の拡散パターン100にお
いて、移行部Rtに代えて混在領域(遷移領域)μを設
けたものである。この拡散パターン100のD1−D2線上
における各拡散領域の存在比率プロファイルは、図25
に示すように、第1の領域R1、第2の領域R2、及び第
3の領域R3においては、それぞれ、φ1(P)直交拡散領
域、φ2(P)直交拡散領域、及びφ3(P)直交拡散領域が支
配的である(最も存在比率が大きい)。そして、混在領
域μでは、その両側の領域の各々の拡散領域の存在比率
が位置とともに徐々に(本実施の形態では直線的に)変
化している。このようにすると、前述のとおり正面から
みたときの輝度むらもなく、斜めから見たときの輝度の
不連続線も発生しない。
【0122】ここで、実施の形態1〜実施の形態4につ
いて総括する。
【0123】以上に述べた発明は、前述の形態には限ら
れず、以下のような形態でも実施することができる。
【0124】まず、拡散領域の形状について説明する。
以上では、拡散領域は図33に示したように半円柱形状
を有していた。しかし、拡散領域は、必ずしも半円柱形
状である必要はない。例えば、図26(a)に示すような
楕円体形状や、図26(b)に示すような楕円柱形状であ
ってもよいし、図26(c)に示すような角柱(プリズ
ム)形状であってもよい。あるいは、図26(d)に示す
ように半円柱の両端に四分球が付加された形状(ソーセ
ージを半分に切ったような形状)であってもよい。ま
た、図33の半円柱形状において、必ずしも断面が半円
形でなくてもよく、例えば弓形や半楕円形や放物線形や
双曲線形やサイクロイド形などであってもよい。いずれ
にせよ、導光板の拡散面に垂直な回転対称軸をもたない
ものであれば何でもよい。図26(a)〜図26(d)のそれ
ぞれにおいて、符号W1で示した方向が軸方向、すなわ
ち拡散領域103によって規定される方向となる。但し、
図26(a)及び図26(b)の場合、W1>W2であるものと
する。これらのいずれの形状であっても、拡散領域103
に入射する光線が軸方向W1にほぼ垂直であれば、その
散乱光の方位分布すなわち指向性は、図36(a)に示す
半円柱形状の散乱光の指向性に近いものとなる。
【0125】また、拡散領域103の軸方向とそれに垂直
な方向の幅の比(例えば図26(a)の場合におけるW1と
W2との比)、あるいは拡散領域103を拡散面106に射影
した面積(例えば図26(a)の場合におけるπ×W1×W
2/4)、拡散領域103の高さ、拡散領域103の配置密度
(ピッチ)などは、拡散面106内の各位置において必ず
しも一定でなくても良い。一般には、導光板の光出射面
の全面で均一な出力光輝度を得るために、拡散領域の密
度分布は最適設計されることが多い。但し、そのような
場合であっても、本発明の効果を有効に得るためには、
拡散領域の軸方向は位置によって徐々に変化することが
望ましい。
【0126】また、前記構成例では、拡散領域を図33
に示すように拡散面106に凹部として形成していた。し
かし、これは図27の断面図に示すように凸部として形
成しても構わない。
【0127】また、拡散領域103は、例えば図28に示
すように、屈折率η1の導光板101の拡散面106の凹部に
屈折率η2(η1≠η2とする)の媒質を埋め込んだよう
なものであっても構わない。この媒質が空気であるもの
が前記構成例における拡散領域103である。
【0128】なお、以上の説明では、主として拡散領域
はその表面で光を反射させることによって光を拡散させ
るものとして述べたが、勿論、光を屈折あるいは透過さ
せることによって拡散させるものも、あるいは反射及び
透過の両方によって拡散させるものもまとめて「拡散領
域」の範疇に含まれることは言うまでもない。
【0129】また、拡散領域を配置する場合に、例えば
図2や図28のようにある曲線に沿って配置してもよい
し、図15、図18、図20などのように格子状に配置
してもよい。つまり、縦横各方向にあるピッチを想定し
て、そのピッチで規定される格子点上に拡散領域を配置
してもよい。この場合、後者の方が設計及びCAD(Com
puter Aided Design)データ作成が容易である。また、
拡散領域の配置はランダムでも構わない。
【0130】次に、実施の形態3及び実施の形態4にお
いて用いた拡散領域の存在比率という用語について説明
する。ここでいう存在比率は、拡散領域の個数での比率
ではなく、拡散領域を拡散面に射影したときの面積で表
す。例えば、ある微小領域(図21(b)に示した程度の
範囲の領域)に射影面積X1のφ1(P)直交拡散領域と射
影面積X2のφ2(P)直交拡散領域とが混在していて、そ
れぞれN1個及びN2個存在しているとする。この場合に
おけるφ1(P)直交拡散領域及びφ2(P)直交拡散領域の存
在比率は、それぞれ、N1×X1/(N1×X1+N2×X
2)、及びN2×X2/(N1×X1+N2×X2)として計
算される。
【0131】なお、微小領域内における軸方向の異なる
複数種類の拡散領域の分布の仕方としては、図21(b)
に示すように1列毎に拡散領域の種類が異なるような分
布の仕方であってもよいし、1行毎に異なるような分布
の仕方でもよい。あるいは例えば数個の単位(例えば4
×4=16個)の中に複数種類の拡散領域があり、それ
がマトリクス状に配列されていてもよい。さらには、全
くランダムな配列であってももちろん構わない。
【0132】次に、以上においてしばしば述べてきた
「ほぼ垂直」の意味について説明する。いま、例えば図
4において、入射光線ベクトルkiのxy面(拡散面に
相当)への射影と拡散領域の軸303とが完全に垂直であ
るとする。すなわち、Φ=0゜であるとする。このと
き、図7(a)からわかるように、反射光は真正面、すな
わち図7(a)の極座標グラフの原点(十字の交わる部
分)に高い指向性で散乱される。これに対して、前記射
影と拡散領域の軸303とが完全な垂直からずれている場
合、例えばΦ=30゜の場合には図7(b)からわかるよ
うに、真正面では高い指向性は得られない。十分に高い
指向性が得られる方向のうち、最も正面に近い方向でも
真正面からは約20゜ずれている。しかし、一般にユー
ザが表示装置の画面を見るときには概ね真正面から20
゜程度の範囲内を見ることが多い。そこで、真正面から
20゜の範囲を「正面」と考えることにすれば、Φ=3
0゜(Φ=−30゜でも同様)の場合であっても散乱光
は正面に出射されるということもできる。そういう意味
で、−30゜≦Φ≦30゜の範囲を「ほぼ垂直」と呼ん
で差し支えない。例えば、ある位置を光源設置位置から
見たときの方位φと拡散領域の軸方向δが「ほぼ垂直」
であると言うとき、φとδのなす角は60゜以上120
゜以下であると考えてよい。
【0133】また、導光板は拡散面と光出射面とが対向
するように形成されていればよく、それらが平行でなく
てもよく、また、それらが平面ではなく曲面であっても
よい。例えば、デジタルカメラのモニタ部に使用される
導光板では、光出射面が拡散面に対し斜めに形成される
が、そのようなものであってもよい。
【0134】また、導光板は光入射部から拡散面及び光
出射面形成部まで入射光が導かれるようなものであれば
よく、その平面形状はどのような形状であっても構わな
い。
【0135】次に、本発明の実施の形態について説明す
る。以上の実施の形態2〜4においては、主に導光板そ
のものについて、斜めから見たときの明暗境界線の抑
制、正面から見たときの輝度むらの抑制などの効果が得
られることについて説明した。しかし、これは導光板そ
のものとして見た場合のみに限られるものではない。す
なわち、実施の形態1でも述べたように、図1におい
て、主として導光板101と光源102(及び、場合に応じて
は反射シート107や拡散シート108)から構成される面照
明装置(バックライト109)を一つの形態と考えても前
記の効果は得られるものである。さらには、面照明装置
と液晶パネル110等の表示素子をセットとしてみた表示
装置においても前記の効果が得られることは言うまでも
ない。
【0136】よって、実施の形態1のバックライト及び
導光板に代えて、実施の形態2〜実施の形態4によるバ
ックライト及び導光板を用いることにより、これらの特
徴的構成及びその作用効果を有する液晶表示装置を得る
ことができる。
【0137】また、図1ではバックライト型の液晶表示
装置を示しているが、フロントライト型の面照明装置で
あっても本発明を適用することはもちろん可能である。
また、その場合反射型の液晶パネルとセットにした表示
装置においても上述の効果が得られる。
【0138】また、表示素子としては、液晶パネルの他
に光書き込み型の空間光変調素子(例えば特開平07−
306418などで述べられている)などを採用するこ
とも可能である。また、必ずしも液晶を用いた表示素子
である必要はない。例えば、BSO(ビスマスシリコン
オキサイド)等の電気光学結晶、あるいは、エレクトロ
クロミック材料を用いた表示素子であってもよい。ある
いは、DMD(Deformable Mirror Device)を用いた表示
素子などでもよい。
【0139】また、本発明の表示装置は、携帯電話機や
携帯端末装置の表示部に用いることにより、上述の効果
を得ることができる。その他、液晶テレビや液晶モニ
タ、あるいはノートパソコン用液晶モニタ、あるいはカ
ーナビゲーション装置等の表示部に用いることももちろ
ん可能である。 実施の形態5 図29は本発明の実施の形態5に係る液晶表示装置の構
成を示す断面図である。図29において図1と同一符号
は同一又は相当する部分を示す。
【0140】図29に示すように、本実施の形態に係る
液晶表示装置200は、フロントライトタイプのものであ
る。この液晶表示装置200では、液晶パネル110の前方に
フロントライト209が配置され、液晶パネル110は入射光
を反射する反射板(図示せず)を内蔵するとともに前部
には1枚の位相差フィルム115と1枚の偏光フィルム111
とを備えている。位相差フィルム115は通過光の偏波面
を回転させて、偏光フィルム111において等価的に入射
光と反射光との間における透過軸の直交状態を作り出す
ためのものである。フロントライト209の導光板101及び
光源102は図1のバックライトの導光板101及び光源102
と同じであり、その導光板101が光出射面105を液晶パネ
ル110に向けるようにして配置されている。
【0141】このように構成された液晶表示装置200で
は、導光板101の光出射面から出射された出力光が液晶
パネル110の反射板で反射されて再度導光板101に入射
し、その拡散面106から外部に出射される。その際、前
記出力光の液晶パネル110における透過率が制御される
ことにより表示が行われる。従って、導光板101の拡散
面106を斜めから見たとき、実施の形態1で述べたよう
に、明暗の境界線の発生が抑制される。
【0142】なお、フロントライト209の導光板101及び
光源102として、実施の形態2〜4の導光板101及び光源
102を用いてもよく、それにより、さらに実施の形態2
〜4で述べた効果が得られる。 実施の形態6 図30は本発明の実施の形態6に係る携帯電話機及び携
帯端末装置の外観を示す斜視図であって、(a)は携帯電
話機を示す図、(b)は携帯端末装置を示す図、図31は
図30の携帯電話機及び携帯端末装置の構成を示す機能
ブロック図であって、(a)は携帯電話機を示す図、(b)は
携帯端末装置を示す図である。
【0143】図30(a)、図31(a)に示すように、本実
施の形態の携帯電話機401は、通話音声やダイヤルボタ
ン等の操作ボタンからの操作入力を含む情報を入出力す
る入出力部403と、電波を送受信するアンテナ407と、ア
ンテナ407で電波として送受信される伝送信号と通信情
報とを相互に変換する通信部406と、所定の情報を表示
する表示部405と、表示部405における表示を制御する表
示制御部404と、入出力部403との間で情報を交換し、所
定の情報を表示制御部404に送出し、通信部406との間で
通信情報を交換するCPU402とを備えている。そし
て、表示部405が、実施の形態1及び5の液晶表示装
置、並びに実施の形態2〜4の面照明装置(バックライ
ト)を用いた液晶表示装置で構成されている。
【0144】このように構成された携帯電話機401で
は、表示時に表示部405の画面を斜めから見ても不自然
な明暗の境界線が発生しない等の効果が得られる。
【0145】また、図30(b)、図31(b)に示すよう
に、本実施の形態の携帯端末装置411は、操作部からの
操作入力を入力する指令入力部413と、伝送信号を入出
力するための通信データ入出力端子412と、通信データ
入出力端子502で入出力される伝送信号と通信情報とを
相互に変換する通信部406と、所定の情報を表示する表
示部405と、表示部405における表示を制御する表示制御
部404と、指令入力部503からの入力を受け取り、所定の
情報を表示制御部404に送出し、通信部406との間で通信
情報を交換するCPU402とを備えている。そして、表
示部405が、実施の形態1及び5の液晶表示装置、並び
に実施の形態2〜4の面照明装置(バックライト)を用
いた液晶表示装置で構成されている。
【0146】このように構成された携帯端末装置501で
は、表示時に表示部405の画面を斜めから見ても不自然
な明暗の境界線が発生しない等の効果が得られる。
【0147】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような形態で実
施され、複数の光源を有する場合に、いずれかの方位か
ら見た出力光の出射面における明暗の境界線の発生を抑
制可能な導光板、面照明装置、表示装置、携帯電話機、
及び携帯端末装置が得られるという効果を奏する。
【0148】また、本発明は、出力光の出射面における
明暗の境界線の発生を抑制可能なものであるので、特に
明暗の境界線が目立ちやすい機種、例えば拡散シートの
ない機種等において顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る表示装置と
しての液晶表示装置の構成を示す縦断面図である
【図2】図1の液晶表示装置の導光板の拡散パターンを
示す平面図である。
【図3】図2の拡散領域と反射シートの表面におけるそ
の鏡像とを合わせて描いた断面図である。
【図4】図2の拡散領域と反射シートの表面によるその
鏡像によって構成される円柱の座標配置を示す斜視図で
ある。
【図5】図4の座標配置におけるパラメータαを説明す
るための図である。
【図6】3つの単位ベクトルki、ko、及びnの関係を
示す図である。
【図7】図4の円柱による散乱光の方位分布を示す極座
標グラフであって、(a)はΦ=0°の場合を示す図、(b)
はΦ=5°の場合を示す図、(b)はΦ=30°の場合を
示す図、(d)はΦ=60°の場合を示す図、(e)はΦ=9
0°の場合を示す図である。
【図8】図38の左右各領域の境界線上の点P'の近傍
における拡散パターンを示す図であって、(a)は平面
図、(b)は(a)の拡散領域の軸方向δの位置による変化を
示すグラフである。
【図9】図8の拡散パターンにおける散乱光の方位分布
を示す極座標グラフであって、(a)は左側領域における
ものを示す図、(b)は右側領域におけるものを示す図で
ある。
【図10】図8(a)のB1−B2線上における輝度プロフ
ァイルを示すグラフである。
【図11】図2の縦中心線上の点P'の近傍における拡
散パターンを示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)
の拡散領域の軸方向δの位置による変化を示すグラフで
ある。
【図12】拡散領域の軸方向の変化の具体例を示す平面
図及び位置−拡散領域軸方向グラフであって、(a)及び
(b)は拡散領域の軸方向が徐々に変化していない場合を
示す図、(b)及び(d)は拡散領域の軸方向が徐々に変化し
ている場合を示す図である。
【図13】図11の拡散パターンにおける散乱光の方位
分布を示す極座標グラフであって、(a)〜(d)はそれぞれ
位置〜におけるものを示す図である。
【図14】図11(a)のB1−B2線上における輝度プロ
ファイルを示すグラフである。
【図15】本発明の実施の形態1の第1の変形例に係る
バックライトの構成を示す平面図である。
【図16】本発明の実施の形態1の第2の変形例に係る
バックライトの構成を示す平面図である。
【図17】図15の導光板101の光出射面105の代表的個
所における出力光の指向性を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態2に係るバックライトの
構成を示す平面図である。
【図19】図18の導光板の101の光出射面105の代表的
個所における出力光の指向性を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態3に係るバックライトの
構成を示す平面図である。
【図21】図20の点P近傍部における拡散領域の実際
の配列の詳細を示す図であって、(a)は混在する軸方向
の異なる複数種類の拡散領域の図面への表記方法を示す
図、(b)は拡散領域の配列を示す平面図である。
【図22】図20のC1−C2線上における2種類の拡散
領域の存在比率プロファイルの一例を示すグラフであ
る。
【図23】図22の導光板の101の光出射面105の代表的
個所における出力光の指向性を示す図である。
【図24】本発明の実施の形態4に係るバックライトの
構成を示す平面図である。
【図25】図24のD1−D2線上における各拡散領域の
存在比率プロファイルを示すグラフである。
【図26】拡散領域の他の形状を示す斜視図であって、
(a)は楕円体形状を示す図、(b)は楕円柱形状を示す図、
(c)は角柱形状を示す図、(d)は4分円付き半円柱形状を
示す図である。
【図27】凸状拡散領域を示す断面図である。
【図28】導光板と屈折率の異なる媒質を埋め込んだ拡
散領域を示す断面図である。
【図29】本発明の実施の形態5に係る液晶表示装置の
構成を示す断面図である。
【図30】本発明の実施の形態6に係る携帯電話機及び
携帯端末装置の外観を示す斜視図であって、(a)は携帯
電話機を示す図、(b)は携帯端末装置を示す図である。
【図31】図30の携帯電話機及び携帯端末装置の構成
を示す機能ブロック図であって、(a)は携帯電話機を示
す図、(b)は携帯端末装置を示す図である。
【図32】従来の導光板の拡散パターンにおける拡散領
域の配置を示す概念図である。
【図33】図32の拡散領域の形状を示す図であって、
(a)は斜視図、(b)は(a)の面A1A2A3A4における
断面図である。
【図34】図32の点Pにおける拡散面の法線とベクト
ルSPとを含む平面Π内における光線の伝搬の様子を模
式的に示す断面図である。
【図35】導光板上における極座標系を模式的に表す図
である。
【図36】拡散領域による出力光の指向性を表す出力光
線の方位分布であって、(a)は図32の拡散領域による
出力光線の方位分布を示す図、(a)は半円形状の拡散領
域による出力光線の方位分布を示す図である。
【図37】半円形状の拡散領域による散乱の様子を示す
模式図である。
【図38】複数の光源を有する場合における従来の導光
板の拡散領域の配置パターンを示す平面図である。
【符号の説明】
100 拡散パターン 101 導光板 102,102a,102b,102c 光源 103、103a、103b、103c 拡散領域 104 光入射部 105 光出射面 106 拡散面 107 反射シート 108 拡散シート 109 バックライト 110 液晶パネル 111a、111b 偏光フィルム 112 反射シートの表面 113 表示部 115 位相差フィルム 200 液晶表示装置 203 拡散領域 301,301b 入射光線 301a 反射光線 303 拡散領域の軸 304,308 出力光線方位分布 401 携帯電話機 402 CPU 403 入出力部 404 表示制御部 405 表示部 406 通信部 407 アンテナ 411 携帯端末装置 412 通信データ入出力端子 413 指令入力部 501〜508 散乱光の方位分布 601 極座標グラフ 602,602a,602b,602c 第1の光源からの光による散乱光
の方位分布 603,603a,603b,603c 第2の光源からの光による散乱光
の方位分布 604,604a,604b,604c 第3の光源からの光による散乱光
の方位分布 701 境界線 801 縦中心線 A1〜A3 光源近傍部 Ag 対向辺近傍部 Dn 基準方向 Dt 同心円の接線方向 F1〜F3 光源から遠い位置 N1〜N3 光源に近い位置 M1〜M3 中程の位置 R1 第1の領域 R2 第2の領域 R3 第3の領域 Rt 移行領域 R1' 上領域 R2' 中領域 R3' 下領域 Rt' 中間領域 S1,S2,S3 光源設置位置 Sg 光源重心 δ 拡散領域の軸方向 μ,μ1,μ2 混在領域
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F21Y 101:02 F21Y 101:02 (72)発明者 木村 雅典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 滝本 昭雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H038 AA55 BA06 2H088 EA22 MA01 2H091 FA08X FA08Z FA14Z FA23Z FA32Z FA45Z FB02 FD02 FD23 LA16

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光入射部から入射した光が内部を
    伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域で拡散さ
    れて光出射面から出射するよう構成された導光板におい
    て、 前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡散パターン
    が、前記複数の光入射部からの入射光に対してそれぞれ
    拡散の方向性が関連付けられて配置された前記拡散領域
    からなる複数のサブ配置パターン領域を有し、隣り合う
    前記サブ配置パターン領域の前記拡散領域の拡散の方向
    性が遷移領域を介して一方のものから他方のものへ位置
    とともに遷移することを特徴とする導光板。
  2. 【請求項2】 前記遷移領域において、前記拡散領域の
    拡散の方向性の軸方向が前記一方のものから前記他方の
    ものへ位置とともに徐々に変化する請求項1記載の導光
    板。
  3. 【請求項3】 前記光入射部をN(N≧2)個有し、 前記拡散面内のある位置Pを各々の前記光入射部の平面
    視における光源設置位置Si(i=1、2、…、N)から
    見たときの方向をφi(P)とし、前記位置Pにおける前記
    拡散領域の拡散の方向性の軸方向をδ(P)とするとき、
    N個の前記サブ配置パターン領域の前記拡散領域のδ
    (P)が、それぞれ、φi(P)にほぼ垂直である請求項2記
    載の導光板。
  4. 【請求項4】 前記N個のサブ配置パターン領域が各々
    に対応する光入射部の近傍部に形成されてなる請求項3
    記載の導光板。
  5. 【請求項5】 平面視におけるN個の前記光源設置位置
    Si(i=1、2、…、N)の重心に相当する位置Sgか
    ら前記位置Pを見たときの方向をφg(P)とするとき、δ
    (P)がφg(P)にほぼ垂直になるよう配置された前記拡散
    領域からなるφg(P)直交配置パターン領域を前記拡散パ
    ターンがさらに有する請求項3記載の導光板。
  6. 【請求項6】 前記導光板が前記光出射面の外形に対応
    して略矩形状であり、いずれの前記光入射部も前記導光
    板の一つの辺に形成されており、前記φg(P)直交配置パ
    ターン領域が前記光入射部が形成されている辺に対向す
    る辺の近傍部に形成され、前記複数のサブ配置パターン
    領域が各々に対応する光入射部の近傍部に形成され、前
    記複数のサブ配置パターン領域及び遷移領域と前記φg
    (P)直交配置パターン領域との間の領域においてδ(P)が
    前記複数のサブ配置パターン領域及び遷移領域のものか
    ら前記φg(P)直交配置パターン領域のものに位置ととも
    に徐々に変化するよう前記拡散領域が配置されてなる請
    求項5記載の導光板。
  7. 【請求項7】 前記遷移領域において、前記一方におけ
    る拡散の方向性を有する拡散領域と前記他方における拡
    散の方向性を有する拡散領域との存在比率が前記一方の
    ものから他方のものへ位置とともに徐々に変化する請求
    項1記載の導光板。
  8. 【請求項8】 複数の光入射部から入射した光が内部を
    伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域で拡散さ
    れて光出射面から出射するよう構成された導光板におい
    て、 前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡散パターン
    が、前記複数の光入射部からの入射光に対してそれぞれ
    拡散の方向性が関連付けられた複数種類の前記拡散領域
    が混在する混在領域を有してなることを特徴とする導光
    板。
  9. 【請求項9】 前記光入射部をN(N≧2)個有し、 前記拡散面内のある位置Pを各々の前記光入射部の平面
    視における光源設置位置Si(i=1、2、…、N)から
    見たときの方向をφi(P)とし、φi(P)にほぼ垂直な拡散
    の方向性の軸方向を有する前記拡散領域をφi(P)直交拡
    散領域とするとき、前記混在領域内に混在する少なくと
    も1種類の前記拡散領域がいずれかの種類の前記φi(P)
    直交拡散領域からなる請求項8記載の導光板。
  10. 【請求項10】 前記混在領域において、各種類の前記
    拡散領域の存在比率が位置とともに徐々に変化している
    請求項9記載の導光板。
  11. 【請求項11】 前記拡散パターンの光源設置位置Si
    近傍部においては、φi(P)直交拡散領域の存在比率が最
    も高い請求項10記載の導光板。
  12. 【請求項12】 前記導光板が前記光出射面の外形に対
    応して略矩形状であり、いずれの前記光入射部も前記導
    光板の一つの辺に形成されており、平面視におけるN個
    の前記光源設置位置Si(i=1、2、…、N)の重心に
    相当する位置Sgから前記位置Pを見たときの方向をφg
    (P)とし、φg(P)にほぼ垂直な拡散の方向性の軸方向を
    有する前記拡散領域をφg(P)直交拡散領域とするとき、
    前記光入射部が形成されている辺に対向する辺の近傍部
    においてはφg(P)直交拡散領域の存在比率が最も高く、
    前記対向する辺の近傍部と前記光源設置位置Si近傍部
    との間の中間領域の一部又は全部が前記混在領域からな
    り、前記中間領域においては、φi(P)直交拡散領域及び
    φg(P)直交拡散領域の各々の存在比率が位置とともに徐
    々に変化している請求項11記載の導光板。
  13. 【請求項13】 複数の光入射部から入射した光が内部
    を伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域で拡散
    されて光出射面から出射するよう構成された導光板にお
    いて、 前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡散パターン
    が、平面視における前記複数の光入射部に対応する複数
    の光源設置位置の重心に相当する位置Sgから前記拡散
    面内のある位置Pを見たときの方向をφg(P)とすると
    き、拡散の方向性の軸方向がφg(P)にほぼ垂直になるよ
    う配置された前記拡散領域からなるφg(P)直交配置パタ
    ーン領域を有してなることを特徴とする導光板。
  14. 【請求項14】 複数の光源と、前記複数の光源からの
    光がそれぞれ複数の光入射部から入射し、該入射した光
    が内部を伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域
    で拡散されて光出射面から出射するよう構成された導光
    板とを備えた面照明装置において、 前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡
    散パターンが、前記複数の光入射部からの入射光に対し
    てそれぞれ拡散の方向性が関連付けられて配置された前
    記拡散領域からなる複数のサブ配置パターン領域を有
    し、隣り合う前記サブ配置パターン領域の前記拡散領域
    の拡散の方向性が遷移領域を介して一方のものから他方
    のものへ位置とともに遷移することを特徴とする面照明
    装置。
  15. 【請求項15】 複数の光源と、前記複数の光源からの
    光がそれぞれ複数の光入射部から入射し、該入射した光
    が内部を伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域
    で拡散されて光出射面から出射するよう構成された導光
    板とを備えた面照明装置において、 前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡
    散パターンが、前記複数の光入射部からの入射光に対し
    てそれぞれ拡散の方向性が関連付けられた複数種類の前
    記拡散領域が混在する混在領域を有してなることを特徴
    とする面照明装置。
  16. 【請求項16】 複数の光源と、前記複数の光源からの
    光がそれぞれ複数の光入射部から入射し、該入射した光
    が内部を伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域
    で拡散されて光出射面から出射するよう構成された導光
    板とを備えた面照明装置において、 前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡
    散パターンが、平面視における前記複数の光入射部に対
    応する複数の光源設置位置の重心に相当する位置Sgか
    ら前記拡散面内のある位置Pを見たときの方向をφg(P)
    とするとき、拡散の方向性の軸方向がφg(P)にほぼ垂直
    になるよう配置された前記拡散領域からなるφg(P)直交
    配置パターン領域を有してなることを特徴とする面照明
    装置。
  17. 【請求項17】 複数の光源と、前記複数の光源からの
    光がそれぞれ複数の光入射部から入射し、該入射した光
    が内部を伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域
    で拡散されて光出射面から出射するよう構成された導光
    板と、前記導光板の前記光出射面から出力された光を2
    次元的に変調する表示素子とを備えた表示装置におい
    て、 前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡
    散パターンが、前記複数の光入射部からの入射光に対し
    てそれぞれ拡散の方向性が関連付けられて配置された前
    記拡散領域からなる複数のサブ配置パターン領域を有
    し、隣り合う前記サブ配置パターン領域の前記拡散領域
    の拡散の方向性が遷移領域を介して一方のものから他方
    のものへ位置とともに遷移することを特徴とする表示装
    置。
  18. 【請求項18】 複数の光源と、前記複数の光源からの
    光がそれぞれ複数の光入射部から入射し、該入射した光
    が内部を伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域
    で拡散されて光出射面から出射するよう構成された導光
    板と、前記導光板の前記光出射面から出力された光を2
    次元的に変調する表示素子とを備えた表示装置におい
    て、 前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡
    散パターンが、前記複数の光入射部からの入射光に対し
    てそれぞれ拡散の方向性が関連付けられた複数種類の前
    記拡散領域が混在する混在領域を有してなることを特徴
    とする表示装置。
  19. 【請求項19】 複数の光源と、前記複数の光源からの
    光がそれぞれ複数の光入射部から入射し、該入射した光
    が内部を伝搬しつつ拡散面に形成された複数の拡散領域
    で拡散されて光出射面から出射するよう構成された導光
    板と、前記導光板の前記光出射面から出力された光を2
    次元的に変調する表示素子とを備えた表示装置におい
    て、 前記導光板の前記複数の拡散領域の配置パターンたる拡
    散パターンが、平面視における前記複数の光入射部に対
    応する複数の光源設置位置の重心に相当する位置Sgか
    ら前記拡散面内のある位置Pを見たときの方向をφg(P)
    とするとき、拡散の方向性の軸方向がφg(P)にほぼ垂直
    になるよう配置された前記拡散領域からなるφg(P)直交
    配置パターン領域を有してなることを特徴とする表示装
    置。
  20. 【請求項20】 請求項17記載の表示装置を表示部と
    して備えた携帯電話機。
  21. 【請求項21】 請求項18記載の表示装置を表示部と
    して備えた携帯電話機。
  22. 【請求項22】 請求項19記載の表示装置を表示部と
    して備えた携帯電話機。
  23. 【請求項23】 請求項17記載の表示装置を表示部と
    して備えた携帯端末装置。
  24. 【請求項24】 請求項18記載の表示装置を表示部と
    して備えた携帯端末装置。
  25. 【請求項25】 請求項19記載の表示装置を表示部と
    して備えた携帯端末装置。
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