JP2003149438A - 光学フィルム及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

光学フィルム及びこれを用いた液晶表示装置

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JP2003149438A
JP2003149438A JP2001346223A JP2001346223A JP2003149438A JP 2003149438 A JP2003149438 A JP 2003149438A JP 2001346223 A JP2001346223 A JP 2001346223A JP 2001346223 A JP2001346223 A JP 2001346223A JP 2003149438 A JP2003149438 A JP 2003149438A
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polarizing plate
optical film
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Toshio Nakajima
登志雄 中島
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置に実装した際の液晶セルのカー
ルが少ない光学フィルム、及びそれを用いた液晶ディス
プレイの表示に及ぼす影響が小さい、薄型の液晶表示装
置を提供する。 【解決手段】 吸収型偏光板と偏光分離機能を有する反
射型偏光板とを、感圧性接着剤を介して一体化してなる
光学フィルムであって、前記吸収型偏光板の厚みを前記
光学フィルムの総厚の50%以下とする。吸収型偏光板
は、ポリビニルアルコール系偏光子の片面又は両面に保
護層を積層したものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
(LCD)、特に薄さが要求されるノートパソコン用L
CD、携帯端末用LCD、携帯電話用LCDに用いられ
る液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】LCDは、パソコン等に使用されてお
り、近年、急激にその需要が増加している。LCDを薄
くするために、LCDを構成する部材全てを薄くする検
討が行われている。これまで最も顕著に薄型化が進めら
れてきたのがバックライトであり、その中でも特に導光
板とランプ(冷陰極管(CCFL)やLEDなど)が挙
げられる。また、液晶セル側においては、液晶封じのた
めのガラス板やプラスチック板を薄くすることが進めら
れてきた。更に、近年は、液晶セルの両側に貼りあわせ
る偏光板を薄くする手段が採られている。
【0003】一方、バックライトの薄型化や表示の高精
細化は、パネルの低輝度化に繋がり、近年のLCDパネ
ルの高輝度化に対しては逆行することに繋がっている。
そこで必要なパネル輝度を補うために、輝度向上フィル
ムを用いるのが一般的となってきている。輝度向上フィ
ルムは大きく分けて直線偏光分離型と円偏光分離型に分
かれるが、使い方は基本的に同じであり、下側偏光板と
バックライトの間に設置して用いることができる。しか
しながら、詳細には次の2つの使い方がある。
【0004】先ず第1の方法は、バックライトの中で使
う方法である。バックライトの構成は一般的には導光板
の下側に反射板、上側に拡散板や集光(レンズ)シート
などが用いられているが、上側のシートに加えて用いる
のが一般的である。そして、更に一般的には、上側シー
ト(群)の一番上側に用いる。第2の方法は、輝度向上
フィルムを下側偏光板と貼り合わせて使用する方法であ
る。
【0005】これら2つの方法において、第1の方法の
問題点としては、液晶セルの下側偏光板と接触すること
による密着(スティッキング)ムラ発生や傷発生、更に
耐久信頼性でのシワ発生等が起こり、更に光学特性的に
も第2の方法に比べて輝度向上特性が最大3%程度低下
することが起こる(界面反射による)。そして、これら
の問題を解決するのが第2の方法であり、下側偏光板と
貼り合わせることにより輝度向上フィルムが固定される
こと、更に界面が無くなることがその理由である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第2の
方法を採用する場合には、次のような新たな問題が生じ
るのである。上述したように、薄型化推進のために液晶
セルの薄型化が進行しており、特にガラス板の薄型化や
プラスチック板の採用がそれである。ガラス板は従来
0.5mm〜1mm厚のものが使われていたが、ここに
来て0.5mm以下のガラス板の採用が進んでいる。ま
た、プラスチック板の場合では0.4mm厚から現在で
は0.2mm厚のものが検討されている状況である。
【0007】このように液晶セルに用いるガラス板やプ
ラスチック板が薄型化すると、液晶セルの上下に用いる
偏光板において、下側偏光板に輝度向上フィルムを貼り
合わせて用いた場合には、液晶セル全体がカールすると
いう問題が生じる。輝度向上フィルムは通常100〜3
00μm程度の厚みがあり、下側偏光板と一体化した場
合には、上側偏光板との厚み差が1.5〜2.5倍程度
にまで拡大するために、偏光板や輝度向上フィルムなど
が加熱や吸湿などによる膨張・収縮して、液晶セル全体
がカールを起こしてしまうのである。液晶セルがカール
すると表示自体に影響を及ぼしたり、バックライトヘの
密着の影響が生じたりするため、非常に大きな問題とな
る。
【0008】そこで、本発明者らは鋭意検討した結果、
吸収型偏光板と輝度向上フィルムを貼合せた光学フィル
ムを液晶セルの下側に用いた場合に、カールが発生する
原因は、吸収型偏光板の厚さが輝度向上フィルムの厚さ
よりも厚いことが原因であることを解明し、本発明を完
成するに至った。
【0009】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、液晶表示装置に実装した際の液晶セルのカールが少
ない光学フィルム、及びそれを用いた液晶ディスプレイ
の表示に及ぼす影響が小さい、薄型の液晶表示装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】吸収型偏光板は、一般的
にトリアセチルセルロースを主成分とする保護フィルム
でポリビニルアルコール系偏光子を挟んだ構造であり、
この保護フィルムが加熱又は吸湿することによって、偏
光板が膨張・収縮してカールが起こる。本発明は、従来
の吸収型偏光板と輝度向上フィルムを貼り合わせて光学
フィルムを形成した場合、吸収型偏光板の厚みは光学フ
ィルムの総厚の50%より大きいため、この場合はカー
ルを抑えることは困難であるが、吸収型偏光板の厚さを
光学フィルムの総厚の50%以下にすることにより、加
熱・加湿時の膨張・収縮を抑えることが可能となる、と
の知見に基づいてなされたものである。
【0011】前記目的を達成するため、本発明の光学フ
ィルムは、吸収型偏光板と偏光分離機能を有する反射型
偏光板とを、感圧性接着剤を介して一体化してなる光学
フィルムであって、前記吸収型偏光板の厚みが前記光学
フィルムの総厚の50%以下であることを特徴とする。
光学フィルムの膨張・収縮の原因は、吸収型偏光板の保
護フィルムとして用いられているトリアセチルセルロー
スの寄与が大きいためであるが、本構成のように、光学
フィルム全体厚みに占める吸収型偏光板の厚み比率を小
さくすることで、吸収型偏光板の過熱・収縮を輝度向上
フィルムの部分で抑えることができ、光学フィルム全体
としてカールする力を低減できる。
【0012】前記においては、吸収型偏光板が、ポリビ
ニルアルコール系偏光子の片面又は両面に保護層が積層
され、この保護層の厚みが45μm以下であることが好
ましい。従来は、吸収型偏光板用保護層として用いられ
てきたトリアセチルセルロースフィルムの厚みは80μ
mであり、この厚みのフィルムを用いた場合には吸収型
偏光板の膨張・収縮の力が大きいためにカールする力を
抑えることは非常に困難であったが、トリアセチルセル
ロースフィルムとして45μm以下の厚みのものを用い
ることにより、吸収型偏光板の膨張・収縮を低減できる
ため、カールする力を実質上問題がなくなる程度まで抑
えることができる。この保護層は、トリアセチルセルロ
ース(TAC)を90質量%以上含むポリマー層より形
成されていることが好ましく、これにより、本発明の目
的がより効果的に達成される。
【0013】また前記においては、偏光分離機能を有す
る反射型偏光板が、直線偏光分離型又は円偏光分離型で
あることが好ましい。
【0014】また前記においては、感圧性接着剤が、ア
クリル系粘着剤であることが好ましい。
【0015】次に、本発明の液晶表示装置は、二枚のガ
ラス基板又はプラスチック基板より形成される隙間に液
晶を封入してなる液晶セルの視認側に吸収型偏光板を配
置し、前記液晶セルのバックライト側に前記いずれかに
記載の光学フィルムを配置したことを特徴とする。ま
た、本発明の液晶表示装置には、さらにバックライトを
組み合わせることもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の光学フィルムは、吸収型
偏光板と偏光分離機能を有する反射型偏光板とを、感圧
性接着剤を介して接着してなる光学フィルムであって、
前記吸収型偏光板の厚みが前記光学フィルムの総厚の5
0%以下のものである。光学フィルムの総厚は、特に限
定されないが、薄型化の観点より、200〜350μm
の範囲が好ましく、特に、200〜300μmの範囲に
設定するのが好ましい。また吸収型偏光板の厚みは、前
記光学フィルム総厚の50%以下、好ましくは20%以
上40%以下であるのがよい。光学フィルム全体に占め
る吸収型偏光板の厚み割合が小さすぎる場合は、液晶セ
ルの上側の偏光板との厚みバランスを崩して、かえって
カールが大きくなるという不具合が生じる。ここで、光
学フィルム及び吸収型偏光板の厚みには、これらの形成
に際して接着剤又は粘着剤を用いた場合は、その接着層
又は粘着層の厚さも含まれる。
【0017】本発明において、吸収型偏光板としては、
所定偏光方向の直線偏光を透過して他の光は吸収する適
宜なものを用いることができ、その種類について特に限
定はない。吸収型偏光板の厚みは、前述の要件を満足す
るものであれば、特に限定されないが、通常100〜2
00μm、好ましくは100〜150μmの範囲とする
のがよい。
【0018】吸収型偏光板の例としては、ポリビニルア
ルコールフィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコ
ールフィルム等のポリビニルアルコール系フィルム、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の
親水性高分子フィルムに、ヨウ素及び/又は二色性染料
を吸着させて延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱
水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン
を配向させたものなどの、種々の偏光子を挙げることが
できる。中でも、ヨウ素の染色性が良好な点で、ポリビ
ニルアルコール系フィルムにヨウ素及び/又は二色性染
料を吸着させて延伸したものが好ましく用いられる。
【0019】また吸収型偏光板は、前記偏光子の片面又
は両面に、耐水性の向上や補強等の保護目的などで透明
保護フィルムからなる透明保護層を設けたものであって
もよい。透明保護層の形成には透明性や機械的強度、熱
安定性や水分遮蔽性等に優れるポリマーが好ましく用い
られる。
【0020】ちなみに前記ポリマーの例としては、ポリ
エステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリノルボルネン
系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、あるいはアクリル
系、ウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化
型ないし紫外線硬化型の樹脂等が挙げられ、これらは単
独で又は2種以上組み合せて使用できる。中でも、表面
をアルカリなどでケン化処理したトリアセチルセルロー
ス(TAC)を主成分とし、これを90質量%以上含む
ものが好ましい。透明保護層は、ポリマー液の塗布方式
やフィルムとしたものの接着積層方式など、適宜な方式
で形成することができる。また偏光子の両面に透明保護
層を設ける場合、その表裏で異なるポリマー等からなる
透明保護フィルムを用いてもよい。
【0021】透明保護層は、偏光板を液晶表示装置に実
装した時の液晶セルのカールを抑制するため、その厚み
を45μm以下とするのが好ましい。両面に透明保護層
を設ける場合は、その表裏が45μm以下であるのが最
も好ましい。片側だけを45μm以下にすると、カール
の原因となる。
【0022】保護層に用いられる透明保護フィルムは、
本発明の目的を損なわない限り、ハードコート処理やア
ンチリフレクション処理(低反射処理)、スティッキン
グの防止や拡散ないしアンチグレア(防眩)等を目的と
した処理などを施したものであってもよい。ハードコー
ト処理は、偏光板表面の傷付き防止などを目的に施され
るものであり、例えばシリコーン系などの適宜な紫外線
硬化型樹脂による硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜を、
透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成す
ることができる。
【0023】一方、アンチリフレクション処理(低反射
処理)は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施され
るものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成によ
り達成することができる。またスティッキング防止は隣
接層との密着防止を目的に、アンチグレア処理(防眩処
理)は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視
認を阻害することの防止などを目的に施されるものであ
り、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式等に
よる粗面化方式や、透明微粒子を含有した塗工液をコー
ティングする方式などの適宜な方式にて、透明保護フィ
ルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成す
ることができる。
【0024】前記の透明微粒子には、例えば平均粒径が
0.5〜20μmのシリカやアルミナ、チタニアやジル
コニア、酸化錫や酸化インジウム、酸化カドミウムや酸
化アンチモン等が挙げられ、導電性を有する無機系微粒
子を用いてもよく、また、架橋又は未架橋のポリマー粒
状物等からなる有機系微粒子などを用いることもでき
る。透明微粒子の使用量は、透明樹脂100質量部あた
り2〜70質量部、とくに5〜50質量部が一般的であ
る。
【0025】透明微粒子配合のアンチグレア層は、透明
保護層そのものとして、あるいは透明保護層表面への塗
工層などとして設けることができる。アンチグレア層
は、偏光板透過光を拡散して視角を拡大するための拡散
層(視角補償機能など)を兼ねるものであってもよい。
なお上記した反射防止層やスティッキング防止層、拡散
層やアンチグレア層等は、それらの層を設けたシートな
どからなる光学層として透明保護層とは別体のものとし
て設けることもできる。
【0026】本発明において偏光子と保護層である透明
保護フィルムとを接着する場合、その接着処理方法は、
特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコ
ール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホ
ウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などの
ビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なく
ともなる接着剤などを介して行うことができる。特に、
ポリビニルアルコール系フィルムとの接着性が最も良好
である点で、ポリビニルアルコール系接着剤を用いるこ
とが好ましい。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層な
どとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては必
要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合すること
ができる。
【0027】本発明において、反射型偏光板としては、
自然光を入射させた場合に所定偏光方向の直線偏光又は
所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示
す適宜なものを用いることができる。ちなみにその例と
しては、誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄
膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光
を透過して他の光は反射する特性を示す直線偏光分離型
のもの(3M社製「D−BEF」等)、コレステリック
液晶層、特にコレステリック液晶ポリマーの配向フィル
ムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したもの
(日東電工社製「PCF」、Merck社製「Tran
smax」)の如き、左回り又は右回りのいずれか一方
の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示す円偏光
分離型のものなどが挙げられる。
【0028】円偏光分離板は、反射波長が相違する組合
せにてコレステリック液晶層を2層又は3層以上重畳し
た配置構造として、可視光域等の広い波長範囲で円偏光
を反射・透過する特性を示すものとしたものなどであっ
てもよい。
【0029】本発明による直線偏光分離板や円偏光分離
板等の反射型偏光板と、吸収型偏光板とは、軸関係のズ
レ防止や層間への異物の混入防止などの点より、感圧性
接着剤を介して接着固定、即ち一体化されている。前記
の感圧性接着剤としては、例えば、アクリル系重合体、
シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、
ポリエーテル、合成ゴムなど、適宜なポリマーをベース
ポリマーとするものなどが挙げられる。中でも、アクリ
ル系粘着剤の如く、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性
と凝集性と接着性等の粘着特性を示して、耐候性や耐熱
性などに優れ、加熱や加湿の条件下に浮きや剥がれ等の
剥離問題を生じないものが好ましい。
【0030】ちなみに前記アクリル系粘着剤の例として
は、メチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数が20以
下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキル
エステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸
ヒドロキシエチル等の改良成分からなるアクリル系モノ
マーを、ガラス転移温度が0℃以下となる組合せにて共
重合してなる、重量平均分子量が10万以上のアクリル
系重合体をベースポリマーとするものなどがあげられる
が、これに限定されない。
【0031】吸収型偏光板又は反射型偏光板への粘着層
の付設は、例えば粘着剤の液を流延方式や塗工方式等の
適宜な展開方式で直接付設する方式、あるいはセパレー
タ上に粘着層を形成してそれを移着する方式などの適宜
な方式で行うことができる。その場合、粘着層は反射型
偏光板等の片面又は両面に設けることができ、設ける粘
着層は異なる組成又は種類等のものの重畳層であっても
よい。また両面に粘着層を設ける場合、反射型偏光板等
の表裏で異なる組成又は種類等の粘着層であってもよ
い。
【0032】粘着層等の接着層の厚さは、接着力等に応
じて適宜に決定でき、一般には1〜50μmとされる。
なお粘着層が偏光部材や光学部材の外表面に露出する場
合には、実用に供するまでの間その表面をセパレータな
どでカバーして汚染等を防止することが好ましい。
【0033】本発明による光学フィルムは、実用に際し
て他の光学層と積層した光学部材として用いることがで
きる。その光学層については特に限定はないが、例えば
反射板や半透過反射板、位相差板(1/2波長板、1/
4波長板などのλ板も含む)、視角補償フィルムなど、
液晶表示装置等の形成に用いられことのある適宜な光学
層の1層又は2層以上を用いることができる。なお積層
には、粘着層等の適宜な接着手段を用いることができ
る。
【0034】本発明による光学フィルムは、透過型は勿
論のこと、反射型あるいは半透過反射型の液晶表示装置
などの各種の用途に用いることができる。中でも、透過
表示モードでの照明光の良好な透過率よる高輝度の達成
が求められる半透過型液晶表示装置の形成に好ましく用
いることができる。
【0035】本発明による光学フィルムは、半透過型や
透過型の液晶表示装置を形成する場合には、液晶セルと
照明装置(バックライト)の間に吸収型偏光板を液晶セ
ル側として配置される。
【0036】液晶表示装置は、前記の点を除き従来に準
じて形成することができる。従って用いる液晶セルは任
意であり、例えば薄膜トランジスタ型に代表されるアク
ティブマトリクス駆動型のもの、ツイストネマチック型
やスーパーツイストネマチック型に代表される単純マト
リクス駆動型のものなど、適宜なタイプの液晶セルを使
用して、ガラス基板又はプラスチック基板を用いた種々
の液晶表示装置を形成することができる。また液晶表示
装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシートや
レンズアレイシート、光拡散板やバックライトなどの適
宜な部品を、適宜な位置に、1層又は2層以上配置する
ことができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更
に具体的に説明する。
【0038】(実施例1〜4、比較例1〜2)厚さ25
μmの偏光子の両面に、ポリビニルアルコール系接着剤
を用いて、表1に示す構成にて、厚さ80μm又は厚さ
40μmのトリアセチルセルロースフィルムを貼り合せ
て、ヨウ素系の吸収型偏光板(上側偏光板、下側偏光
板)を作製した。これとは別に、直線偏光タイプ(3M
社D−BEF)と円偏光タイプ(日東電工製PCF)の
2種の輝度向上フィルム(反射型偏光板)を準備し、前
記吸収型偏光板(下側偏光板)と感圧性接着剤を用いて
貼合せ一体化して光学フィルムを作製した。
【0039】厚さ0.5mmのガラス基板を用いた15
インチサイズの液晶セルの上側には吸収型偏光板のみを
貼り合せ、下側には吸収型偏光板と輝度向上フィルムを
感圧性接着剤で一体化した光学フィルムを、偏光板と基
板が接するようにアクリル系粘着剤を介して貼り合せて
液晶表示装置を作製した。
【0040】その後、液晶表示装置を、温度23℃、6
0%RHの条件下で1週間放置した後にカール量を測定
した。測定は、カールの凸面を水平台の上に置き、台か
ら最もカールの大きい端面までの高さを測量してカール
値とした。カールはカール値を液晶セルサイズで割った
値C/Sで示した。結果を表1に示す。
【0041】[ 使用可否の判断基準 ] ○:液晶セルのカールが小さいためバックライトとの密
着が生じることなく、表示に悪影響がない ×:液晶セルがカールしてバックライトと密着すること
によりモアレやムラを生じ、表示に悪影響を及ぼす
【0042】
【表1】 液晶セルの上側 液晶セルの下側 評価結果 上側偏光板 下側偏光板 輝度向上フィルム 偏光板 保護フィ 総 保護フィ 総 偏光分離 総 の厚み カール 使用 ルム厚 厚 ルム厚 厚 タイプ 厚 比 率 C/S 可否 (μm) (μm) (μm) (μm) (μm) (%) 実施例1 80 210 40 130 直線偏光 160 45 0.0015 ○ 実施例2 80 210 40 130 円偏光 170 43 0.0013 ○ 実施例3 40 130 40 130 直線偏光 160 45 0.0021 ○ 実施例4 40 130 40 130 円偏光 170 43 0.0019 ○ 比較例1 80 210 80 210 直線偏光 160 57 0.0047 × 比較例2 80 210 80 210 円偏光 170 55 0.0044 × 註)偏光板及び輝度向上フィルムの総厚は、粘(接)着層の厚みも含む。
【0043】表1から明らかなように、吸収型偏光板の
厚みが光学フィルム全体厚みの50%以下の場合には、
カール(C/S)が0.003以下と非常に小さく、好
適な液晶セルとなった。一方、50%を越える場合には
カールが大きく実質的に使用に耐えない液晶セルとな
り、本発明の効果を確認することが出来た。
【0044】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、吸収型
偏光板と偏光分離機能を有する反射型偏光板とを、感圧
性接着剤を介して一体化してなる光学フィルムであっ
て、前記吸収型偏光板の厚みが前記光学フィルムの総厚
の50%以下であることから、液晶表示装置に実装した
際の液晶セルのカール量を少なくすることができる。そ
のため、加熱、加湿に伴う液晶ディスプレイ表示ムラの
発生が抑制される。また、本発明の光学フィルムは、吸
収型偏光板と偏光分離機能を有する反射型偏光板とを一
体化しているため、本発明の光学フィルムを備えた液晶
表示装置は、液晶セルのバックライト側に偏光板を配置
し、これに輝度向上フィルムを積層したバックライトを
密着配置させた場合と比べて、偏光板と輝度向上フィル
ムとの密着不良による光の利用効率低下の問題が生じな
いので、明るい表示を実現できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13357 G02F 1/13357 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA05 BA42 BA43 BB03 BB33 BB43 BB52 BC22 2H090 JB02 JB03 JD13 LA09 LA16 2H091 FA08X FA08Z FA10Z FA41Z FB02 FD06 FD16 GA01 GA16 GA17 LA11 LA30 4F100 AJ04C AJ04D AK21A AK25G AR00A AR00B BA02 BA03 BA04 BA07 CC00C CC00D GB41 JL04 JL13G JN06B JN10A JN10B YY00A YY00C YY00D 4J004 AA05 AA10 AA14 AA15 AB01 FA01 FA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収型偏光板と偏光分離機能を有する反
    射型偏光板とを、感圧性接着剤を介して一体化してなる
    光学フィルムであって、前記吸収型偏光板の厚みが前記
    光学フィルムの総厚の50%以下であることを特徴とす
    る光学フィルム。
  2. 【請求項2】 吸収型偏光板が、ポリビニルアルコール
    系偏光子の片面又は両面に保護層が積層されている請求
    項1に記載の光学フィルム。
  3. 【請求項3】 保護層が、厚み45μm以下である請求
    項2に記載の光学フィルム。
  4. 【請求項4】 保護層が、トリアセチルセルロース(T
    AC)を90質量%以上含むポリマーから形成されてい
    る請求項2又は3に記載の光学フィルム。
  5. 【請求項5】 偏光分離機能を有する反射型偏光板が、
    直線偏光分離型である請求項1〜4のいずれかに記載の
    光学フィルム。
  6. 【請求項6】 偏光分離機能を有する反射型偏光板が、
    円偏光分離型であることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の光学フィルム。
  7. 【請求項7】 感圧性接着剤が、アクリル系粘着剤であ
    る請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルム。
  8. 【請求項8】 二枚のガラス基板又はプラスチック基板
    より形成される隙間に液晶を封入してなる液晶セルの視
    認側に吸収型偏光板を配置し、前記液晶セルのバックラ
    イト側に請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィルム
    を配置したことを特徴とする液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 さらにバックライトを組み合わせた請求
    項8に記載の液晶表示装置。
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