JP2003149024A - 流量測定装置 - Google Patents

流量測定装置

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JP2003149024A
JP2003149024A JP2001350442A JP2001350442A JP2003149024A JP 2003149024 A JP2003149024 A JP 2003149024A JP 2001350442 A JP2001350442 A JP 2001350442A JP 2001350442 A JP2001350442 A JP 2001350442A JP 2003149024 A JP2003149024 A JP 2003149024A
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sensor
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fluid
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JP2001350442A
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Akihiko Teshigawara
明彦 勅使河原
Toshimasa Yamamoto
山本  敏雅
Takahisa Ban
隆央 伴
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体が流れるセンサ流路内に流量測定用のフ
ローセンサを設けてなる流量測定装置において、低流量
域でのセンサ近傍の流速は極力落とさず、高流量域での
センサ近傍の流速のみを落とすことができるようにす
る。 【解決手段】 流体が流れるメイン流路10内には、フ
ローセンサ30を収納しフローセンサ30へ流体を導く
バイパス流路20が設けられており、バイパス流路20
の入口21には、メイン流路10の流体の流量変化に応
じて開口面積が変化する開口面積変化手段40が設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流量測定用
のフローセンサとこのフローセンサを収納しフローセン
サへ流体を導くセンサ流路とを備える流量測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の流量測定装置の一般的な
構成を図8(a)に示す。例えば、半導体基板にメンブ
レンが形成された半導体式フローセンサ等のフローセン
サ30を、エンジンの吸気管等からなるセンサ流路10
内に配設し、センサ流路10内を流れる空気等の流体の
流量を検出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような流量測定装置においては、流体中のダストがフロ
ーセンサ30に衝突すると、センサが破壊するという問
題がある。特に、半導体式フローセンサでは、センシン
グ部として薄い板状のメンブレンを有するため、このメ
ンブレンにて破壊が発生しやすい。
【0004】メンブレンは、薄い板状に構成することで
熱の逃げを抑制するとともに、メンブレンには、流量検
出用の温度計やヒータ等が設けられる。単純に、メンブ
レンの厚さを厚くしたり、面積を縮小させるなどによ
り、メンブレンの静耐圧や衝撃耐性を向上させた場合、
熱逃げの増大による応答性の悪化やヒータの加熱効率悪
化による消費電力の増大等の弊害を招く。
【0005】また、ダストの衝突によってフローセンサ
30が破壊するのは、流体の流速が大きい場合であるか
ら、図8(b)に示すように、センサ流路10の開口面
積を大きくすることによって流量を保ちながら流速を落
とすことは効果がある。しかし、限られた設置スペース
でセンサ流路を大きくするには制限がある。
【0006】そこで、フローセンサ30付近を流れる流
体の流速のみを落とす方法として、例えば、図8(c)
に示すように、センサ流路10をメイン流路としてこの
メイン流路10内にバイパス流路20を設け、そのバイ
パス流路20の内部にフローセンサ30を設置する。例
えば、バイパス流路20の入口に絞りを設ければ、バイ
パス流路20内を流れる流体の流量は減少し、センサ周
囲を流れる流体の流速(センサ回りの流速)は低下す
る。
【0007】しかし、上記図8(b)、(c)に示す方
法では、図8(d)に示すように、ダスト衝突の問題が
顕在化する高流量域での流速は低下するが、この低下に
伴い、低流量域での流速低下も必至であり、これは、低
流量域での測定精度の悪化につながる。
【0008】そこで、本発明は上記問題に鑑み、流体が
流れるセンサ流路内に流量測定用のフローセンサを設け
てなる流量測定装置において、低流量域での流速は極力
落とさず、高流量域での流速のみを落とすことができる
ようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、流体の流量測定用のフ
ローセンサ(30)と、このフローセンサを収納しフロ
ーセンサへ流体を導くセンサ流路(10、20)とを備
え、フローセンサの上流側もしくは下流側には、流体の
流量変化に応じて開口面積が変化する開口面積変化手段
(40)が設けられていることを特徴とする。
【0010】それによれば、開口面積変化手段は流量が
比較的少ないときには、その開口面積を広くし、流量が
比較的多いときには、その開口面積を狭くすることがで
きる。そのため、低流量域での流速は極力落とさず、高
流量域の場合のみ、フローセンサ周囲の流速を減少させ
ることができ、結果的にダスト衝突によるフローセンサ
の破損を防止することができる。
【0011】ここで、請求項2に記載の発明のように、
開口面積変化手段(40)は、流体の動圧により開口面
積が変化するものにできる。
【0012】また、請求項3に記載の発明のように、流
体が流れるメイン流路(10)を有し、センサ流路は、
メイン流路の内部に設けられたバイパス流路(20)と
して構成されている場合、開口面積変化手段(40)
は、このバイパス流路に設けることができる。
【0013】また、請求項4に記載の発明のように、開
口面積変化手段(40)としては、開口面積変化手段を
構成する素材の弾性変形を利用したものから形成するこ
とができる。
【0014】また、請求項5に記載の発明では、流体の
流量測定用のフローセンサ(30)と、このフローセン
サを収納しフローセンサへ流体を導くセンサ流路(1
0、20)とを備え、センサ流路は、使用流量域内で層
流から乱流に変化する流路形状となっており、フローセ
ンサは、センサ流路の中心部付近に設置されていること
を特徴とする。
【0015】それによれば、流量が比較的少ないときに
はセンサ流路内の流体の流れは層流であり、センサ流路
の全体の中で、比較的流速が速い部分はセンサ流路の中
心部付近となる。そして、フローセンサは、センサ流路
の中心部付近に設けられていることから、センサ流路の
全体の流量に対するフローセンサ周囲の流速の割合が大
きくなるため、センサ周囲の流速の減少を極力抑えるこ
とができる。
【0016】一方、流量が比較的多いときにはセンサ流
路内の流体の流れは乱流であり、センサ流路内にて流速
は均一であるため、センサ流路の全体の流量に対するフ
ローセンサ周囲の流速の割合が小さくなる。そのため、
高流量域の場合では、フローセンサ周囲の流速を減少さ
せることができる。
【0017】したがって、本発明によれば、流量測定装
置において、低流量域での流速は極力落とさず、高流量
域での流速のみを落とすことができる。
【0018】また、請求項6に記載の発明では、流体が
流れるメイン流路(10)と、メイン流路の内部に設け
られメイン流路から流体を導入するバイパス流路(2
0)と、バイパス流路の内部に収納された流体の流量測
定用のフローセンサ(30)とを備え、バイパス流路
は、使用流量域内で層流から乱流に変化する流路形状と
なっており、フローセンサは、バイパス流路の中心部付
近に設置されていることを特徴とする。
【0019】本発明は、流体が流れるメイン流路の内部
にメイン流路から流体を導入するバイパス流路を設けた
場合に、バイパス流路を使用流量域内で層流から乱流に
変化する流路形状とするとともに、フローセンサをセン
サ流路の中心部付近に設置したものである。
【0020】そのため、請求項5の発明におけるセンサ
流路と同様、流量が比較的少ないときにはバイパス流路
内の流体の流れが層流にでなり、流量が比較的多いとき
にはバイパス流路内の流体の流れが乱流に切り替わる。
【0021】そして、フローセンサは、バイパス流路の
中心部付近に設けられていることから、低流量域では、
フローセンサ周囲の流速の減少を極力抑えることがで
き、高流量域では、フローセンサ周囲の流速を減少させ
ることができる。つまり、本発明によれば、流量測定装
置において、低流量域での流速は極力落とさず、高流量
域での流速のみを落とすことができる。
【0022】ここで、請求項6の流量測定装置における
バイパス流路(20)は、請求項7に記載の発明のよう
に、その入口が内部に向かって狭くなった絞り形状にな
っているものや、請求項8に記載の発明のように、その
入口が内部に向かって広くなった広がり形状となってい
るものにできる。
【0023】また、請求項9に記載の発明では、請求項
5に記載の流量測定装置において、フローセンサ(3
0)の上流側もしくは下流側に、流体の流量変化に応じ
てセンサ流路(10、20)の開口面積を変化させる開
口面積変化手段(40)を設けたことを特徴とする。
【0024】本発明は、請求項1の発明と請求項5の発
明とを組み合わせたものであり、それによれば、請求項
5の発明において、流量に応じてセンサ流路の開口面積
を変えることができるから、センサ流路における層流と
乱流との切替え点を変更することができる。
【0025】また、請求項10に記載の発明では、請求
項6に記載の流量測定装置において、フローセンサ(3
0)の上流側もしくは下流側に、流体の流量変化に応じ
てバイパス流路(20)の開口面積を変化させる開口面
積変化手段(40)を設けたことを特徴とする。
【0026】本発明は、請求項1の発明と請求項6の発
明とを組み合わせたものであり、それによれば、請求項
6の発明において、流量に応じてバイパス流路の開口面
積を変えることができるから、バイパス流路における層
流と乱流との切替え点を変更することができる。
【0027】また、請求項11に記載の発明のように、
フローセンサ(30)としては、半導体基板にメンブレ
ンが形成されたものを採用することができる。
【0028】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。なお、以下の各実施形態相互におい
て、同一部分には、図中、同一符号を付して説明の簡略
化を図ることとする。
【0030】(第1実施形態)図1(a)は、本発明の
第1実施形態に係る流量測定装置S1の概略断面図であ
る。メイン流路10は、例えば、エンジンの吸気管等か
らなるものであり、このメイン流路10の内部には、メ
イン流路10よりも開口面積の小さい、すなわち流路径
の小さいバイパス流路20が設けられている。
【0031】バイパス流路20には、メイン流路10を
流れる空気等の流体を導入するための入口21と当該流
体を導出するための出口22とが形成されている。バイ
パス流路20の内部には、導入された流体の流量や流速
等を検出するためのフローセンサ30が収納されてい
る。
【0032】フローセンサ30は、例えば、半導体基板
に周知の半導体製造技術を用いて薄膜部としてのメンブ
レンを形成してなる半導体式フローセンサ等から構成す
ることができる。この半導体式フローセンサは、例え
ば、メンブレンに金属配線等からなる温度計やヒータ等
を形成し、流量変化を温度変化に基づく配線抵抗変化と
して検出するものにできる。なお、フローセンサ30
は、半導体式に限定されるものではない。
【0033】このように、図1(a)に示す例では、バ
イパス流路20が、フローセンサ30を収納しフローセ
ンサ30へ検出されるべき流体を導くセンサ流路として
構成されている。
【0034】ここにおいて、バイパス流路20の入口2
1すなわちフローセンサ30の上流側には、メイン流路
10の流体の流量変化に応じて開口面積が変化する開口
面積変化手段40が設けられている。
【0035】この開口面積変化手段40は、限定するも
のではないが、バイパス流路20の入口21の壁部の一
部として構成され、この壁部を構成する素材を樹脂等に
て構成し、この壁部の弾性変形を利用してメイン流路1
0を流れる流体の動圧により弾性的に変形するものであ
る。
【0036】図1(b)は、開口面積変化手段40の作
動を示す説明図であるが、メイン流路10の流体の流量
が比較的小さい場合すなわち低流量域では、流体の動
圧、例えば風圧によって、開口面積変化手段40は弾性
変形を起こさず、図中、実線にて示す初期の位置Aを維
持する。
【0037】一方、メイン流路10の流体の流量が大き
い場合すなわち高流量域では、流体の動圧、例えば風圧
によって、開口面積変化手段40の曲がり部41が弾性
変形を起こし、図中の破線に示すように、開口面積変化
手段40は、曲がり部41を軸にして、バイパス流路2
0の入口21の開口面積が絞られる位置Bへ移動する。
【0038】この弾性変形による開口面積変化手段40
の移動は、流体の動圧すなわち流量の大きさと開口面積
変化手段40の弾性力とのバランス関係から実現可能で
あり、開口面積変化手段40は、流量変化に応じて位置
Aから位置Bまで連続的に移動することができる。
【0039】それによって、メイン流路10の流量が比
較的少ないときには、バイパス流路20の入口21の開
口面積が広くなるため、バイパス流路20内へ導入され
る流体の流量を十分に確保できる。一方、メイン流路1
0の流量がだんだん多くなるほど、バイパス流路20の
入口21の開口面積が狭くなり、バイパス流路20内へ
導入される流量を少なくすることができる。
【0040】このような開口面積変化手段40の作動に
よれば、例えば、メイン流路10内を流れる空気のトー
タル流量とバイパス流路20内のフローセンサ30周囲
の流速(センサ回りの流速)との関係は、図2に示すグ
ラフのようになる。
【0041】この図2に示すように、上記図8(a)に
示した従来構成を比較例として、本第1実施形態では、
低流量域では、フローセンサ30周囲の流速は極力落と
さず、ダスト衝突の問題が顕在化する高流量域の場合の
み、フローセンサ30周囲の流速を減少させることがで
きる。そのため、結果的にダスト衝突によるフローセン
サ30の破損を防止することができる。
【0042】なお、本第1実施形態においては、センサ
流路としてのバイパス流路20の出口22に開口面積変
化手段40を設けても良い。その場合も、メイン流路1
0の流量変化に応じてバイパス流路20の出口22の開
口面積が変化するため、バイパス流路20へ導入される
流体の流量を変えることができ、同様の効果が得られ
る。
【0043】(第2実施形態)図3は、本発明の第2実
施形態に係る流量測定装置S2の概略断面図である。こ
の流量測定装置S2は、流体が流れるメイン流路10
と、メイン流路10の内部に設けられメイン流路10か
ら流体を導入するバイパス流路20と、バイパス流路2
0の内部に収納された流体の流量測定用のフローセンサ
30とを備えている。
【0044】ここで、バイパス流路20の入口21は、
使用流量域内で層流から乱流に変化する開口形状となっ
ており、フローセンサ30は、バイパス流路20の中心
部付近に設置されている。
【0045】具体的に限定するものではないが、使用流
量域は、数m/s〜最大50m/s程度である。そし
て、この使用流量域内のある流量を境にして、バイパス
流路20内を流れる流体の流れが層流から乱流に変わる
ように、バイパス流路20の流路径D’が設定されてい
る。
【0046】図4において、(a)は低流量域に発生す
る層流の流速分布を示し、(b)は高流量域に発生する
乱流の流速分布を示す。図4(a)に示すように、メイ
ン流路10の流量が比較的少ないときにはバイパス流路
20内の流体の流れは層流であり、バイパス流路20の
全体の中で、比較的流速が速い部分はセンサ流路の中心
部付近となる。
【0047】そして、フローセンサ30は、層流の場合
に比較的流速の大きいバイパス流路20の中心部付近に
設けられていることから、バイパス流路20の全体の流
量に対するフローセンサ30囲の流速の割合が大きくな
る。つまり、使用流量域の中でも低流量域の場合には、
バイパス流路20内を層流とすることで、センサ30周
囲の流速の減少を極力抑えることができる。
【0048】一方、図4(b)に示すように、流量が比
較的多いときにはバイパス流路20内の流体の流れは乱
流であり、バイパス流路20内にて流速は均一である。
そのため、バイパス流路20の全体の流量に対するフロ
ーセンサ30周囲の流速の割合が小さくなる。
【0049】つまり、使用流量域の中でも高流量域の場
合には、バイパス流路20内を乱流とすることで、全体
として高流量である割には、フローセンサ周囲の流速を
減少させることができる。このような層流と乱流との切
り替えにより、例えば、バイパス流路20内を流れる空
気のトータル流量とバイパス流路20内のフローセンサ
30周囲の流速(センサ回りの流速)との関係は、図5
に示すグラフのようになる。
【0050】この図5に示すように、従来に比べて、本
第2実施形態によれば、流量測定装置S2において、低
流量域での流速は極力落とさず、ダスト衝突の問題が顕
在化する高流量域での流速のみを落とすことができる。
そのため、結果的にダスト衝突によるフローセンサ30
の破損を防止することができる。
【0051】本第2実施形態における層流と乱流との切
り替えの具体的な一例を示しておく。層流と乱流の切り
替えは、流体力学におけるレイノルズ数Reが尺度とな
る。レイノルズ数Reは、流体としての空気が流れる配
管の管径をD、常温・常圧での空気の粘度をμ、その密
度をρ、空気の流速をvとすると、Re=Dvρ/μで
表される。
【0052】ここで、上記配管の管径Dを60mmとし
た場合、常温・常圧での空気の粘度μを18×10-6
a・s、その密度ρを1.2kg/m3として、Reが
3000となる空気の流速vは0.75m/sである。
このReは3000程度以下なら層流、3000程度以
上なら乱流である。つまり、上記配管内は、通常の使用
流量域(最大50m/s)内では、ほとんど乱流状態で
ある。
【0053】ここにおいて、例えば、上記配管の管径D
を上記した60mmの1/30、つまり2mm程度にす
ると、レイノルズ数Reの式から、上記配管内の流速が
20m/sまでは、上記配管内の流れが層流となる。つ
まり、上記図3における層流と乱流との切り替わり点を
20m/sとすることになる。
【0054】したがって、上記配管の例から言えること
は、メイン流路10からの流れを導入するバイパス流路
20において、例えば、バイパス流路20の流路径D’
を2mmとすることで、バイパス流路20内の流速が2
0m/s以下では、バイパス流路20内の流れを層流に
することができ、バイパス流路20内の流速が20m/
s以上では、バイパス流路20内の流れを乱流にするこ
とができる。
【0055】なお、上記図3に示す例では、メイン流路
10内にバイパス流路20を設けたものとしたが、メイ
ン流路10自体を、フローセンサ30を収納しフローセ
ンサへ流体を導くセンサ流路として構成しても良い。
【0056】つまり、この場合、バイパス流路20を設
けずに、メイン流路10内に直接フローセンサ30を設
けることになるが、この場合には、メイン流路10その
ものを、使用流量域内で層流から乱流に変化する流路形
状とし、フローセンサ30は、メイン流路10の中心部
付近に設置すれば良い。
【0057】例えば、メイン流路10としての吸気管の
管径Dを、上記したバイパス流路20の具体例と同様、
2mm程度にすれば良い。この場合も、上記した本第2
実施形態の作用効果が発揮され、流量が比較的少ないと
きにはメイン流路10内の流体の流れが層流になり、流
量が比較的多いときにはメイン流路10内の流体の流れ
が乱流に切り替わる。
【0058】そして、フローセンサ30は、メイン流路
10の中心部付近に設けられていることから、低流量域
では、フローセンサ30周囲の流速の減少を極力抑える
ことができ、高流量域では、フローセンサ30周囲の流
速を減少させることができる。つまり、流量測定装置に
おいて、低流量域での流速は極力落とさず、高流量域で
の流速のみを落とすことができる。
【0059】なお、上記図3に示す例では、バイパス流
路20は、その入口21が内部に向かって狭くなった絞
り形状になっているものであったが、図3とは逆に、そ
の入口21が内部に向かって広くなった広がり形状とな
っているものでも良い。さらには、バイパス流路20は
ストレートな管形状であっても良い。
【0060】(第3実施形態)図6は、本発明の第3実
施形態に係る流量測定装置S3の概略断面図である。本
第3実施形態は、上記第1実施形態を変形したものであ
り、バイパス流路20を設けずに、メイン流路10内に
直接フローセンサ30を設けた場合である。
【0061】この場合、メイン流路10がセンサ流路と
して構成され、フローセンサ30の上流もしくは下流に
おいて、メイン流路10の内壁に、樹脂板等からなる開
口面積変化手段40を設ける。そして、この開口面積変
化手段40が、風圧すなわち流体の動圧によって図6中
の両矢印に示すように、可動し、フローセンサ30の上
流側の開口面積が変化する。
【0062】それによって、メイン流路10の流量が比
較的少ないときには開口面積変化手段40の開口面積が
広くなる一方、メイン流路10の流量がだんだん多くな
るほど開口面積変化手段40の開口面積が狭くなる。
【0063】そのため、本第3実施形態においても、上
記第1実施形態と同様、低流量域では、フローセンサ3
0周囲の流速は極力落とさず、ダスト衝突の問題が顕在
化する高流量域の場合のみ、フローセンサ30周囲の流
速を減少させることができる。そして、結果的にダスト
衝突によるフローセンサ30の破損を防止することがで
きる。
【0064】(第4実施形態)図7は、本発明の第4実
施形態に係る流量測定装置S4の概略断面図である。本
第4実施形態は、上記第1実施形態を変形したものであ
る。
【0065】上記第1実施形態では、開口面積変化手段
40は、樹脂等の構成素材の風圧(流体の動圧)による
弾性変形を利用したものであったが、本第4実施形態で
は、静圧差に起因する揚力を利用したものである。
【0066】図7に示す例では、開口面積変化手段40
は、センサ流路としてのバイパス流路20の入口21に
絞り部42を設け、この絞り部42がバネ43によって
可動となっている。ここで、絞り部42は翼形状を有
し、流速が大きくなると揚力によって図7中の白抜き矢
印に示す方向へ破線で示す位置まで動く。
【0067】それによって、絞り部42の間の距離が変
化し、開口面積も変化するため、流量が比較的少ないと
きには開口面積変化手段40の開口面積が広くなる一
方、流量がだんだん多くなるほど開口面積変化手段40
の開口面積が狭くなる。
【0068】そのため、本第4実施形態においても、上
記第1実施形態と同様、低流量域では、フローセンサ3
0周囲の流速は極力落とさず、ダスト衝突の問題が顕在
化する高流量域の場合のみ、フローセンサ30周囲の流
速を減少させることができる。そして、結果的にダスト
衝突によるフローセンサ30の破損を防止することがで
きる。
【0069】なお、本第4実施形態においても、開口面
積変化手段40はフローセンサ30の下流に設置して良
い。また、本実施形態において、フローセンサ30が直
接収納されているのはバイパス流路20でなくても、メ
イン流路10でも良い。その場合には、メイン流路10
に図7に示すような開口面積変化手段40を設ければよ
い。
【0070】(第5実施形態)上記第1実施形態は、流
体の動圧によって壁部構成部材が弾性変形することを利
用して開口面積変化手段を実現するものであった。ま
た、上記第4実施形態は、流体の静圧差に起因する揚力
によって絞り部が上下することを利用して開口面積変化
手段を実現するものであった。いずれの実施形態も、流
量の変化に従い自動的に開口面積が変化する手段を提供
している。
【0071】これに対して、本第5実施形態のように、
モータ等のアクチュエータを用いて強制的に、上記メイ
ン流路やバイパス流路の開口面積を変化させる方法であ
っても良い。
【0072】この場合、当該流路に設置される開口面積
変化手段としては、一般の流体制御に用いられる可変バ
ルブやカメラの絞り機構などに類する構造のものが利用
できる。この構造におけるアクチュエータとしては各種
モータ等が利用できる。
【0073】その作動においては、フローセンサの出力
信号をコンピュータに入力し、これをもとにアクチュエ
ータに制御信号を発し開口面積を制御するようにすれば
よい。例えば、コンピュータに、フローセンサの出力信
号に対する最適開口面積の関係式を記憶させ、この関係
式を満たすフローセンサ出力になるまで開口面積を変化
させる。なお、コンピュータは、フローセンサのセンサ
制御回路内に内蔵させることも可能である。
【0074】(他の実施形態)なお、上記第1実施形態
と第2実施形態とを組み合わせても良い。つまり、上記
図3に示すような使用流量域内で層流から乱流に変化す
る流路径を有するバイパス流路20において、その入口
21または出口22に、上記図1に示したような開口面
積変化手段40を設けることで、流体の流量変化に応じ
てバイパス流路20の開口面積を変化させるようにして
も良い。
【0075】それによれば、上記第2実施形態におい
て、流量に応じてバイパス流路20の開口面積を変える
ことができるから、上記図5に示したようなバイパス流
路20における層流と乱流との切り替わり点を変更する
ことができる。つまり、より幅の広い流速制御が可能と
なる。
【0076】また、このことは、バイパス流路20だけ
でなく、使用流量域内で層流から乱流に変化する流路径
を有するメイン流路10に対しても同様であり、メイン
流路10内に例えば、上記図6に示したような開口面積
変化手段40を設けることで、流体の流量変化に応じて
フローセンサ30周囲のメイン流路10の開口面積を変
化させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1実施形態に係る流量測
定装置の概略断面図、(b)は、第1実施形態における
開口面積変化手段の作動説明図である。
【図2】上記第1実施形態におけるメイン流路内を流れ
る空気のトータル流量とフローセンサ30周囲の流速
(センサ回りの流速)との関係の一例を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る流量測定装置の概
略断面図である。
【図4】(a)は層流の流速分布を示す説明図、(b)
は乱流の流速分布を示す説明図である。
【図5】上記第2実施形態におけるバイパス流路内を流
れる空気のトータル流量とフローセンサ30周囲の流速
(センサ回りの流速)との関係の一例を示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る流量測定装置の概
略断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る流量測定装置の概
略断面図である。
【図8】(a)は従来の流量測定装置の一般的な構成を
示す断面図、(b)はセンサ流路の開口面積を大きくし
た構成を示す断面図、(c)はセンサ流路内にバイパス
流路を設けた構成を示す断面図、(d)は(a)〜
(c)に示す構成における流量とセンサ回りの流速との
関係を示す図である。
【符号の説明】
10…メイン流路、20…バイパス流路、30…フロー
センサ、40…開口面積変化手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伴 隆央 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2F030 CA10 CC11 CC14 CF01 CF09 2F035 AA02 EA08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流量測定用のフローセンサ(3
    0)と、 このフローセンサを収納し前記フローセンサへ流体を導
    くセンサ流路(10、20)とを備え、 前記フローセンサの上流側もしくは下流側には、前記流
    体の流量変化に応じて開口面積が変化する開口面積変化
    手段(40)が設けられていることを特徴とする流量測
    定装置。
  2. 【請求項2】 前記開口面積変化手段(40)は、前記
    流体の動圧により開口面積が変化するものであることを
    特徴とする請求項1に記載の流量測定装置。
  3. 【請求項3】 前記流体が流れるメイン流路(10)を
    有し、 前記センサ流路は、前記メイン流路の内部に設けられた
    バイパス流路(20)として構成されており、 このバイパス流路に前記開口面積変化手段(40)が設
    けられていることを特徴とする請求項1または2に記載
    の流量測定装置。
  4. 【請求項4】 前記開口面積変化手段(40)は、前記
    開口面積変化手段を構成する素材の弾性変形を利用した
    ものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    か一つに記載の流量測定装置。
  5. 【請求項5】 流体の流量測定用のフローセンサ(3
    0)と、 このフローセンサを収納し前記フローセンサへ流体を導
    くセンサ流路(10、20)とを備え、 前記センサ流路は、使用流量域内で層流から乱流に変化
    する流路形状となっており、 前記フローセンサは、前記センサ流路の中心部付近に設
    置されていることを特徴とする流量測定装置。
  6. 【請求項6】 流体が流れるメイン流路(10)と、 前記メイン流路の内部に設けられ前記メイン流路から前
    記流体を導入するバイパス流路(20)と、 前記バイパス流路の内部に収納された前記流体の流量測
    定用のフローセンサ(30)とを備え、 前記バイパス流路は、使用流量域内で層流から乱流に変
    化する流路形状となっており、 前記フローセンサは、前記バイパス流路の中心部付近に
    設置されていることを特徴とする流量測定装置。
  7. 【請求項7】 前記バイパス流路(20)は、その入口
    が内部に向かって狭くなった絞り形状になっていること
    を特徴とする請求項6に記載の流量測定装置。
  8. 【請求項8】 前記バイパス流路(20)は、その入口
    が内部に向かって広くなった広がり形状となっているこ
    とを特徴とする請求項6に記載の流量測定装置。
  9. 【請求項9】 前記フローセンサ(30)の上流側もし
    くは下流側には、流体の流量変化に応じて前記センサ流
    路(10、20)の開口面積を変化させる開口面積変化
    手段(40)が設けられていることを特徴とする請求項
    5に記載の流量測定装置。
  10. 【請求項10】 前記フローセンサ(30)の上流側も
    しくは下流側には、流体の流量変化に応じて前記バイパ
    ス流路(20)の開口面積を変化させる開口面積変化手
    段(40)が設けられていることを特徴とする請求項6
    に記載の流量測定装置。
  11. 【請求項11】 前記フローセンサ(30)は、半導体
    基板にメンブレンが形成されたものであることを特徴と
    する請求項1ないし10のいずれか一つに記載の流量測
    定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010266345A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Panasonic Corp 流量計測装置
JP2012145496A (ja) * 2011-01-13 2012-08-02 Denso Corp 空気流量測定装置
KR101646056B1 (ko) * 2015-03-11 2016-08-09 한국원자력연구원 기포율 및 유속 측정 센서
CN107421592A (zh) * 2017-07-28 2017-12-01 佛山市川东磁电股份有限公司 一种宽量程流量传感器

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