JP2003148935A - 形状測定装置、文書スキャナ及びプロジェクタ - Google Patents

形状測定装置、文書スキャナ及びプロジェクタ

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JP2003148935A JP2001347192A JP2001347192A JP2003148935A JP 2003148935 A JP2003148935 A JP 2003148935A JP 2001347192 A JP2001347192 A JP 2001347192A JP 2001347192 A JP2001347192 A JP 2001347192A JP 2003148935 A JP2003148935 A JP 2003148935A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 領域分割強度比法等のように、複数に分割さ
れた部分領域に光パターンを照射するパターン光投影法
を用いる上で、部分領域同士の分離を明確にし、部分領
域判定の曖昧さを除去できるようにする。 【解決手段】 照明手段Lから照射される光パターンを
照明光としてn分割されたスリット状の部分領域Ai
(i=1〜n)を照射するが、各部分領域Ai間に形状
を求めるためには用いない分離領域Wi(i=1〜n−
1)を設けることで、部分領域Ai端で生ずる形状の異
常値を取り除けるようにした。分離領域Wiに関しては
何らかの方法で部分領域Aiと区別すればよい。分離領
域Wiの範囲を特定した後、残った部分領域Aiに対し
て部分領域番号iの曖昧さを残した形状データSiを推
定し、その後、その曖昧さを除去することで目的とする
形状データZiが求められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の形状及び距
離計測を行うための光学式の形状計測装置、文書スキャ
ナ及びプロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】物体の3次元の形状測定を行なう形状測
定装置には、スリット状のレーザ光を測定物体に照射
し、スリットの長手方向と垂直に走査しながら、スリッ
ト光の照射方向と異なる視野から観察することで生じる
物体形状に応じたスリット光の変形を、三角測量の原理
を用いて形状として測定するものがある(以下、「光切
断法」と呼ぶ)。
【0003】例えば、図16に示すように、半導体レー
ザユニット101、ガルバノミラー102及びシリンド
リカルレンズ103による照射光学系と、結像レンズ1
04及び受光素子であるCCD105による検知光学系
とからなる、光切断法を用いた形状測定装置が産業用に
よく用いられている。
【0004】半導体レーザユニット101からビーム状
に放射された光がガルバノミラー102で図面左右方向
に走査され、シリンドリカルレンズ103で上下方向に
拡大されて、縦に長いスリット光106となって測定物
体107に照射される。このとき、スリット光106が
走査される方向、即ち、基線方向にずれた位置から、結
像レンズ104を通して測定物体107から反射される
反射光108をCCD105で観察すると、測定物体1
07の奥行き方向の凹凸に応じてCCD105上で直線
状のスリット光106の変形と結像位置の移動が生じ
る。CCD105で反射光108の像を観察すること
は、反射光108が結像レンズ104に入射する測定物
体107の各点の位置を三角測量していることになり、
スリット光106を照射する位置とCCD105の基線
方向の位置の差(基線長)が予め分かれば、この変形か
らスリット光106が照射されている部分の測定物体1
07の形状を測定することができる。ガルバノミラー1
02を矢印で示す方向に振動さることで、スリット光1
06を測定物体107全面に走査しながら形状測定を繰
り返せば、測定物体107全体の形状を得ることができ
る。
【0005】図17を用いて三角測量の原理をさらに詳
細に説明する(例えば、吉澤徹著,“光三次元計測”,p
p.29-30,新技術コミュニケーションズ,1993年を参
照)。スリット光源111(図16のガルバノミラー1
02のビーム光の反射位置に相当)と受光器112(図
16のCCD105に相当)が基線長Lだけ離れている
とする。スリット光源111から角度θで放射された光
が113aの位置にある測定物体113の表面で反射さ
れ、受光器112のある位置に角度φで入射し結像する
なら、(1)式の関係 Za={tanθ*tanφ/(tanθ+tanφ)}*L …………(1) が成り立つ。結像レンズ114と受光器112との距離
dと、基線長Lから垂直方向への測定物体の距離Zaが
予め分かっていると、入射角φが求まる。もし、測定物
体113が113bの位置にある場合に、受光器112
での結像位置に対してxだけずれて結像したとして、Ψ
=arctan(x/d)の関係からΨが分かるので、(2)
式の関係 Za={tanθ*tan(φ+Ψ)/(tanθ+tan(φ+Ψ))}*L ………(2) から距離Zbが求まる。スリット光を測定物体113全
面を照射するように放射角θで走査し、各放射角θ毎に
上述の手順を繰り返せば、測定物体113の各反射点と
基線との距離Z、即ち、形状が求められる。
【0006】このようにスリット光を測定物体に順次走
査する光切断法の欠点は、各スリット光を走査する光走
査光学系が必要であり、通常、図16のガルバノミラー
102のような可動部品が用いられるため装置の振動に
弱くなることと、放射角θ毎に形状測定を繰り返す必要
があるため、計測時間が長いことである。また、測定物
体113の表面の反射率に依存して受光器112で観測
される光量に変動が生じ、受光器112のどこに測定物
体113の像が結像しているかは、結像光量の最大値等
から推定することが必要になることである。
【0007】スリット光を順次に走査する必要があると
いう光切断法の欠点を改良した形状計測方法にパターン
光投影法がある。これは、スリット光を走査する代わり
に、スリット光の全体を面上に並べて、測定物体に1つ
のパターン光として一括に照射する方法である。ただ
し、そのままではパターン光のどの位置がどのスリット
光に相当するか分からないため、予め何らかの方法でス
リット光との対応、つまり、どの照射角度で照射された
かを照射されたパターン光自体に情報を付加(インデク
ス付け)しておく。
【0008】このようなパターン光投影法の一種に、測
定物体に分光スペクトルパターンを一括に投影する方法
(以下では「レインボー法」と称する)がある。この方
法は、例えば特開昭61−75210号公報により開示
されており、図18を参照して説明する。
【0009】光源121からスリット122を透過した
光は、プリズム123で分光されて物体124面を覆う
ように、虹のような光パターンが照射される。プリズム
123とスリット122との配置によって放射角αに依
存した色の分布が決まるので、物体124の表面で反射
された光を、レンズ125で結像面126に結像させた
像をカメラ127で観察された色から、入射光βが判断
できる。つまりパターン光の色でインデクス付けしてい
る。
【0010】光源121とカメラ127とが距離Dだけ
離れているので、放射角αが分かれば、その情報から三
角測量法により物体124の表面形状が求まる。色の同
定はフィルタ128の透過波長を変えることで、物体1
24の表面の各点での反射光のうち、2種類の波長の光
量比率を求めることで行なう。つまり、次の例に示す強
度比法の2つのパターンを、波長を変えて重ね合わせた
ものと考えることができるので、強度比法の仲間であ
る。
【0011】この方式では、光切断法のようにスリット
光を順次走査する必要がなく、虹状の光を一括で測定物
体に投影し、カラーカメラで一括に反射パターンを取り
込めるため、スリット光の走査を行なう機械的に脆弱な
可動部がなく、形状測定時間を短くできる特徴がある。
【0012】その一方で、フィルタ128により2つの
波長の反射光の比率をとることで照射光の放射方向βを
決めるので、この精度が低いと形状データの奥行き方向
の精度を下げることになる。反射光の測定精度を向上さ
せるために、信号光である反射光量を雑音である背景光
量に対してS/Nを十分高くすることが必要であること
である。フィルタ128の透過波長幅を狭くすれば、そ
れは背景光の影響を除くことは可能であるが、同時に信
号光も減少するので、S/Nに限界が生じ、即ち、分解
能に限界が生じることになる。さらに、測定物体に色が
ついている場合、その色以外の光が反射しにくく、形状
を計測できない場合が生じる問題もある。
【0013】別なパターン光投影法として、強度比法
(Intensity Ratio method)がある(B.Carrihill
and R.Hummel,“Experiments with the Intensi
ty Ratio Depth Sensor”,Computer Vision,Gr
aphics, and Image Processing, vol. 32, pp. 337
-358, 1985年,或いは、特開平10−48336号公報
等参照)。
【0014】図19を参照してこの強度比法を説明す
る。図19の左右方向が基線方向であり、図17の場合
と同様にパターン光源131(図17のスリット光源1
11に相当)と受光器132(図17の受光器112に
相当)が基線方向に対して異なる位置にある。パターン
光源131からは基線方向に対して光量分布を持つ測定
面133全体を同時に照射する面状の光パターンを照射
する。放射角θに対する2つの光パターンの強度分布を
G1(θ),G2(θ)とすると、各々の強度分布G1
(θ),G2(θ)に対して測定面133のある反射率σを
持つ点で反射され、受光器132で受光された光量をP
1,P2、パターン光源131の光量をSとすると、
(3a)(3b)式の関係 P1=K*σ*G1(θ)*S ……………………(3a) P2=K*σ*G2(θ)*S ……………………(3b) が成り立つ。ここで、Kはパターン光源131と受光器
132、測定面133の位置関係から決まる係数であ
る。測定面133の反射率σは測定面133の表面の特
性に依存するため、予め決めることができないが、(3
a)(3b)式の比をとると、(4)式の関係 P2/P1=G2(θ)/G1(θ) ………………(4) となり、P2とP1の比は放射角θだけに依存すること
が分かる。即ち、2つのパターン光の光強度の比でイン
デクス付けされている。2つの強度分布光G1(θ),G
2(θ)を持つ光パターンで測定面133を照射し、P2
/P1を測定することで、放射角θに対して一意にθを
求めることができるので、図16のようにスリット光を
基線方向に対して走査しながら順次にCCDで光量を検
知する必要がなく、2つのパターン光に対してCCDの
像を観測すればよいため、非常に計測時間が短縮される
利点がある。ただし、G2(θ)/G1(θ)がθに対して
一価関数であることが必要である。例えば、G1(θ)が
θに対して単調減少関数、G2(θ)がθに対して単調増
加関数であれば、G2(θ)/G1(θ)はθに対して単調
増加関数となり、P2/P1からθが一意に求まる。
【0015】ちなみに、前述のB.Carrihillの論文例
では、G1(θ)をθに依らず一定な一様分布とし、G2
(θ)を直線的に光量が増加する分布としているのに対
し、特開平10−48336号公報例では、G1(θ)が
直線的に減少する分布、G2(θ)が直線的に増加する分
布を採用している違いがあるが、2つの放射パターンは
単調であればよいので、両者に本質的な差があるわけで
はない。
【0016】このように強度比法は光切断法と比較し
て、測定面の反射率に依存せず、2つのパターンを各々
一括に照射して測れるという利点を持つが、一方で欠点
もある。強度比法の問題は、2つの光パターンを受光素
子で受光した光量の比率をとる時に、測定のS/Nを上
げるために、信号光である反射光量を雑音である背景光
量に対して十分高くすることが必要であることである。
つまり、G1(θ)やG2(θ)の最小値が小さすぎるとS
/Nが低下し、その影響が形状誤差となって現れること
である。即ち、P2/P1のダイナミックレンジが大き
くならない。一方、CCDの光量分解能には下限がある
ため、測定できる放射角θの分解能に下限が生じて、結
局測定された形状の分解能が下がるという問題がある。
【0017】また、反射光の測定光量のS/Nに依存し
て形状の奥行き精度が決まるのは、先の例に示したレイ
ンボー法と同じである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このような従来例の問
題点を整理すると、以下のようになる。
【0019】3次元形状計測に一般的に用いられている
光切断法は、光走査光学系が必要であり、計測時間が長
いなどの問題がある。
【0020】その問題点を改善したパターン光投影法の
一種であるレインボー法では、2つの波長のパターン光
の反射光の比率をとることで照射光の放射方向θを決め
るので、受光素子の光量分解能により形状測定精度が制
限され、精度があまり高くない。
【0021】同じくパターン光投影法の一種である強度
比法では、波長は同じであるが2つの異なる反射光の比
率をとることで照射光の放射方向θを決めるので、同じ
く受光素子の光量分解能が原因で精度があまり高くな
い。
【0022】ところで、別のパターン光投影法として、
測定領域を分割してパターン光を照射する領域分割強度
比法なる提案例がある。この方式を図20及び図21を
参照して説明する。
【0023】照明装置141に組み込まれた光源142
a,142b,142cから放射される光はフィルタ1
43a,143b,143cを透過し、プリズム144
で合成され、測定物体145上に照射光147として照
射される。測定物体145からの反射光148はカメラ
149中に組み込まれた結像レンズ150で集光され、
カラーCCD151で受光される。
【0024】フィルタ143の視差方向の透過率分布特
性を図21に示す。図21(b),(c)の場合は測定
物体145の測定領域Aを6つの部分領域A1,A2,
…,A6に分割して同じパターン光を照射している。
【0025】光源142aとフィルタ143aとの組合
せでは図21(a)、光源142bとフィルタ143b
との組合せでは図21(b)、光源142cとフィルタ
143cとの組合せでは図21(c)、光源142b,
142cとフィルタ143b,143cとの組合せでは
図21(d)であり、これに比例した光量で測定領域A
を照射する。図21(a)(d)の放射パターンを用い
ると、その時の反射光量分布を入力とし、上記の強度比
法の原理でカラーCCD151から得られる光量データ
を概略形状推定装置152で概略形状データが生成でき
る。このデータは通常の強度比法で得られたものでの
で、あまり精度が高くない。
【0026】次に、図21(b)(c)の放射パターン
を用いると、測定領域Aの6つの部分領域A1,A2,
…,A6に対して強度比法を適用することで各々の部分
領域A1,A2,…,A6での形状データを求められる
が、普通の強度比法では、強度比を計測しても6つのう
ちどの部分領域A1,A2,…,A6からの反射光で得
られたのか判断できず部分領域の曖昧性が生じるが、こ
こでは概略形状データが得られているので、カラーCC
D151の各画素に対して、おおまかな領域判定ができ
る。形状推定装置153では、図21(b)(c)と概
略形状データとから、領域の曖昧さをなくして測定領域
E全体の形状を計算できる。
【0027】この領域分割強度比法のよい点は、図21
(b)(c)の放射パターンが、視差方向に対して急激
に変化する光量分布で照射するため、カラーCCD15
1での光量の検知精度が高くなり、その結果として形状
測定精度が向上することである。視差方向に対して光量
分布の変化を大きくすることで、カラーCCD151の
光量分解能が高くなったのと同じ効果が得られる。逆
に、通常の強度比法で精度がなぜ低いかというと、測定
領域全体に光量変化が連続したパターン光を照射してい
るので、視差方向に隣接する計測点の間で光量変化が小
さいことが原因となっている。ただし、測定領域Aを部
分領域A1,A2,…,A6に分割しているため、部分
領域A1,A2,…,A6の判定を行わなくてはならな
いので、この例では通常の強度比法を併用して部分領域
判定の曖昧さの除去を行っており、通常の強度比法だけ
の場合に比べて、光源数とフィルタ数、撮影回数が増え
る点が問題になる。また、部分領域A1,A2,…,A
6間の境界部では、照射する光パターンのぼけが生じ、
境界部がどちらに属すのかの判定が難しい問題もある。
【0028】このように強度比法の分解能を改善した領
域分割強度比法では、複数の部分領域に強度比法を適用
することで測定精度を改善しているが、その代わり、部
分領域判定を行う必要があり、装置構成が多少複雑にな
りやすい問題がある。
【0029】本発明の目的は、領域分割強度比法(この
強度比法には、レインボー法を含む)等のように、複数
に分割された部分領域に光パターンを照射するパターン
光投影法を用いる上で、部分領域同士の分離を明確に
し、部分領域判定の曖昧さを除去できるようにすること
である。
【0030】加えて、本発明の目的は、部分領域の特定
を確実に行えるようにすることである。
【0031】さらには、本発明の目的は、上記目的を簡
便に実現する手法を提供することである。
【0032】また、本発明の目的は、ブック形状などの
凹凸のある文書を読み込む文書スキャナの形状補正を簡
便で確実に行えるようにすることである。
【0033】また、本発明の目的は、プロジェクタの投
影スクリーンの倒れを補正し、斜めに配置したスクリー
ンでも矩形に投影できる補正を簡便に行えるようにする
ことである。
【0034】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の形
状測定装置は、視差方向に対して垂直に分割され、分離
領域Wiを間に挟んで互いに重なりのないn個のスリッ
ト状の部分領域Ai(i:1〜nなる部分領域番号を意
味する自然数)からなる測定領域Aに対して、各々の部
分領域Aiと分離領域Wiとで対をなす領域毎に1種類
以上の光パターンPiを照明する照明手段と、この照明
手段に対する視差が特定されて前記測定領域Aに照明さ
れた光パターンPiの反射光を受光する受光手段と、こ
の受光手段で受光した反射光の光量Riの情報に基づ
き、前記部分領域Aiに関する部分領域番号iの曖昧さ
を残したまま前記照明手段と前記受光手段との前記視差
を用いて前記部分領域Aiの形状データSiを推定する
形状推定手段と、推定された形状データSiにおける部
分領域番号iの曖昧さを除去して前記部分領域Ai毎に
曖昧さのない形状データZiを求める形状補正手段と、
を備える。
【0035】従って、領域分割法の部分領域Ai間に分
離領域Wiを設けることで、部分領域Ai相互を明確に
分離することができ、部分領域Aiの境界で生ずる形状
の異常値を取り除くことができるため、部分領域Aiの
境界がなくなってしまうことで、誤った形状を与えるこ
とがない。
【0036】請求項2記載の発明の形状測定装置は、視
差方向に対して垂直に分割され、分離領域Wiを間に挟
んで互いに重なりのないn個のスリット状の部分領域A
i(i:1〜nなる部分領域番号を意味する自然数)か
らなる測定領域Aに対して、各々の部分領域Aiと分離
領域Wiとで対をなす領域毎に1種類以上の光パターン
Piを照明する照明手段と、この照明手段に対する視差
が特定されて前記測定領域Aに照明された光パターンP
iの反射光を受光する受光手段と、この受光手段で受光
した反射光の光量Riの情報のうちで前記分離領域Wi
からの反射光の光量Riの情報を用いて対応する部分領
域aIを特定し、前記照明手段と前記受光手段との前記
視差を用いた三角測量の原理に基づき前記部分領域Ai
毎の形状データZiを求める形状計算手段と、を備え
る。
【0037】従って、領域分割法の部分領域Ai間に分
離領域Wiを設け、同時にその分離領域Wiの光パター
ンの情報から隣接する部分領域Aiを特定することで、
領域分割法の部分領域Aiの判定を簡単化することがで
きるので、高精度で簡便に形状測定を行える。
【0038】請求項3記載の発明は、請求項2記載の形
状測定装置において、前記分離領域Wiの幅が各々異な
る。
【0039】従って、請求項2記載の形状測定装置にお
いて、分離領域Wiの幅を分離領域Wi毎に変えている
ので、簡便に分離領域Wiに隣接する部分領域Aiを判
定できる。
【0040】請求項4記載の発明は、請求項2記載の形
状測定装置において、前記分離領域Wi内の光パターン
が各分離領域Wi毎に光量の異なる光ストライプを含
む。
【0041】従って、請求項2記載の形状測定装置にお
いて、分離領域Wi内の光パターンが分離領域Wi毎に
光量の異なる光ストライプを含むので、簡便に分離領域
Wiに隣接する部分領域Aiを判定できる。
【0042】請求項5記載の発明は、請求項4記載の形
状測定装置において、前記光パターンPiが2種類あ
り、2種類の光パターンPi間で分離領域Wi内の光ス
トライプの光量比率が各分離領域Wi毎に異なるように
設定されている。
【0043】従って、請求項4記載の形状測定装置にお
いて、パターンPiが2種類あり、分離領域Wi内部の
光ストライプの光量比率が分離領域Wi毎に異なるの
で、簡便に分離領域Wiに隣接する部分領域Aiを判定
できる。
【0044】請求項6記載の発明は、請求項2記載の形
状測定装置において、前記分離領域Wi内の光ストライ
プの波長毎の光量が各分離領域Wi毎に異なる。
【0045】従って、請求項2記載の形状測定装置にお
いて、分離領域Wi内部の光ストライプの波長毎の光量
が分離領域Wi毎に異なるので、簡便に分離領域Wiに
隣接する部分領域Aiを判定できる。
【0046】請求項7記載の発明は、請求項2記載の形
状測定装置において、前記分離領域Wi内の光パターン
が各分離領域Wi毎に符号化された光ストライプを含
む。
【0047】従って、請求項2記載の形状測定装置にお
いて、分離領域Wi毎に符号化された光ストライプを含
む光パターンを用いているので、簡便に分離領域Wiに
隣接する部分領域Aiを判定できる。
【0048】請求項8記載の発明は、請求項2記載の形
状測定装置において、前記分離領域Wi内の光パターン
が各分離領域Wi毎に光量の異なる一定光量分布のパタ
ーンである。
【0049】従って、請求項2記載の形状測定装置にお
いて、分離領域Wi毎に光量が異なる一定な光パターン
を用いているので、簡便に分離領域Wiに隣接する部分
領域Aiを判定できる。
【0050】請求項9記載の発明は、請求項8記載の形
状測定装置において、前記光パターンPiが2種類あ
り、2種類の光パターンPiの前記分離領域Wi内で一
定な光量比率が各分離領域Wi毎に異なるように設定さ
れている。
【0051】従って、請求項8記載の形状測定装置にお
いて、分離領域Wi毎に光量比率が異なる一定な光パタ
ーンを用いているので、簡便に分離領域Wiに隣接する
部分領域Aiを判定できる。
【0052】請求項10記載の発明は、請求項8記載の
形状測定装置において、前記分離領域Wi内で波長毎に
一定な光量比率が各分離領域Wi毎に異なる。
【0053】従って、請求項8記載の形状測定装置にお
いて、分離領域Wi毎に波長毎の光量比率が異なる一定
な光パターンを用いているので、簡便に分離領域Wiに
隣接する部分領域Aiを判定できる。
【0054】請求項11記載の発明の文書スキャナは、
文書原稿を測定物体として測定領域が設定される請求項
1ないし10の何れか一記載の形状測定装置を備える。
【0055】従って、測定精度の高く構成の簡単な請求
項1ないし10の何れか一記載の形状測定装置を備えて
いるため、ブック形状などの凹凸のある文書を読み込む
文書スキャナの形状補正を簡便で確実に行える。
【0056】請求項12記載の発明のプロジェクタは、
投影スクリーンを測定物体として測定領域が設定される
請求項1ないし10の何れか一記載の形状測定装置を備
える。
【0057】従って、測定精度の高く構成の簡単な請求
項1ないし10の何れか一記載の形状測定装置を備えて
いるため、プロジェクタの投影スクリーンの倒れを補正
し、斜めに配置した投影スクリーンでも矩形に投影でき
る補正を簡便に行える。
【0058】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図4に基づいて説明する。
【0059】まず、本実施の形態の原理及び概要につい
て図1を参照して説明する。
【0060】一般に、領域分割強度比法では、測定領域
Aを複数の部分領域Aiに分割し、各々の部分領域Ai
に対して別々の光パターンPiを照射する。部分領域A
iの境界では、照射光学系の位置ずれや光パターンの測
定領域でのパターンの滲みで本来照射したい光パターン
とは異なる。そのため、部分領域Aiの境界周辺で得ら
れた光量Riに基づいて形状推定手段や形状補正手段を
経た結果は異常値となる。
【0061】そこで、本実施の形態では、図1に示すよ
うに、照明手段Lと受光手段Dとを結ぶ視差方向に対し
て垂直に分割され、分離領域Wi(i=1〜n−1)を
間に挟んで互いに重なりのないn個のスリット状の部分
領域Ai(i:1〜nなる部分領域番号を意味する自然
数)からなる測定領域Aに対して、各々の部分領域Ai
と分離領域Wiとで対をなす領域毎に1種類以上の光パ
ターンPiを照明する照明手段Lと、測定領域Aに照明
された光パターンPiの反射光を受光する受光手段D
と、この受光手段Dで受光した反射光の光量Riの情報
に基づき、部分領域Aiに関する部分領域番号iの曖昧
さを残したまま照明手段Lと受光手段Dとの視差を用い
て部分領域Aiの形状データSiを推定する形状推定手
段Gと、推定された形状データSiにおける部分領域番
号iの曖昧さを除去して部分領域Ai毎に曖昧さのない
形状データを求める形状補正手段Cと、を備える構成と
されている。
【0062】即ち、照明手段Lから照射される光パター
ンPiを照明光として測定領域Aを照射する。光パター
ンは測定領域Aをn分割して照明するが、測定領域Aを
n分割した部分領域Ai(A1,A2,…,An)の間
に分離領域Wi(W1,W2,…,Wn−1)を設ける
ことで、分離領域Wiに当たる部分のデータは形状回復
に使えないデータであることを明確にする。つまり、部
分領域Aiの反射光は受光手段Dで検知されて測定領域
A内の形状を得るために使われるが、分離領域Wiでの
反射光は受光手段Dで検知されても、形状を求めるため
には用いられない。分離領域Wiを設けることで、部分
領域Ai端で生じる形状の異常値を取り除くことができ
る。
【0063】ここに、分離領域Wiは何らかの方法で部
分領域Aiと区別する必要がある。色々な方法が考えら
れるが、例えば、分離領域Wi全体に渡って光を照射し
なければ、受光手段Dで検知された光量Riの値から容
易に判別できる。受光手段Dで得られた光量Riの情報
から、形状推定手段Gでは光量が極端に小さい領域を分
離領域Wiであると検知でき、どこまでが形状計測が可
能な部分領域Aiであるかを判断できる。例えば、受光
手段DがCCDであれば、CCDの受光セルに対応して
分離領域Wiと部分領域Aiとが基線方向に対して順に
並ぶことになる。CCDのセルを基線方向に検索すれ
ば、分離領域Wiの範囲を特定できるので、残った部分
領域Aiに対して形状推定手段Gで部分領域Wiの曖昧
さを残した推定形状Siを求め、形状補正手段Cで最終
的な形状データZiを求めることができる。
【0064】部分領域Aiと分離領域Wiとを分離する
方法としては、この他にも分離領域Wi全体を一定の光
量で照射する、分離領域Wiだけ照射波長を変える、分
離領域Wiの光量分布を変える、などが考えられるが、
部分領域Aiと区別がつけば手法は問わない。特に、領
域分割強度比法で部分領域Ai毎に基線方向に単調に増
加する(或いは、減少する)光パターンを照射する場合
に、これと逆の基線方向に単調に減少する(或いは、増
加する)光パターンを照射する構成は、基線方向の強度
比の変化が分離領域Wiだけ逆転するので検知が簡単で
あり、光パターンの設計上も簡単に実現できる。
【0065】このような方式によれば、測定領域Aに照
射する光パターンPiを設計するだけで分離領域Wiに
照射する光量を制御できるので、照明手段Lによる照射
光学系自体は領域分割強度比法と同じもので済む利点が
ある。
【0066】分離領域Wiを設けることで、測定領域A
を部分領域Aiと分離領域Wiとで分け合うため、実際
には形状測定が可能な部分領域Aiの広さが減少するた
め、分離領域Wiの幅は必要最小限にするのが望まし
い。例えば、照射する光パターンの領域境界周辺の、実
際には形状測定に利用できない幅より広い幅に設定すれ
ばよい。
【0067】本実施の形態を含め、何れの実施の形態で
も、分離領域Wiが受光手段Dで検知されることを前提
としているので、測定領域A内におかれた測定物体とし
ては、滑らかな形状で物体上のどの場所でも反射光が得
られるものが望ましい。また、部分領域Ai間に分離領
域Wiを設ける構成は、複数の領域に分割された光パタ
ーンを照射するパターン光投影法であれば適用可能であ
り、応用が強度比法だけを限るわけではない。
【0068】つづいて、このような原理及び概要に基づ
く、本実施の形態のより実際的な構成例を図2ないし図
4に基づいて説明する。
【0069】まず、図2において、照明手段Lが照明装
置1、受光手段Dがカメラ2、視差方向が図面左右方
向、反射光の光量Riはカメラ2中のCCD3で受光さ
れた光量値、形状推定手段Gが形状推定装置4、形状補
正手段Cが形状補正装置5に対応する。照明装置1はフ
ラッシュ光源6とフィルタ7とを備えている。カメラ2
は結像レンズ8とCCD3とを備えている。また、ここ
ではn=4とされ、測定領域Aは部分領域A1,A2,
A3,A4に4分割され、3つの分離領域W1,W2,
W3が介在されている。
【0070】フラッシュ光源6で裏面から照明したフィ
ルタ7を透過した照明光9は、測定領域Aにある測定物
体10で反射され、反射光11としてカメラ2の結像レ
ンズ8で集光され、CCD3で検知される。フラッシュ
光源6とCCD3の距離である基線長Lが分かり、CC
D3上での結像位置から受光角ψが分かるので、照射角
θを何らかの方法で得ることができれば、三角測量の原
理で測定物体10の距離が分かる。また、本実施の形態
では、フィルタ7が入れ替えられるようにしており、2
種類の光パターンを投射することができる。各々の光パ
ターンに対して、CCD3で受光された光量が光量デー
タとなる。形状推定装置4では、光量データと基線長L
と照射角θと受光角ψとから三角測量の原理と強度比法
の原理とを用いて、領域が不定(属する部分領域Aiが
まだ決まらない)なる曖昧さを残したままの形状データ
Siを計算する。これは最終的に形状補正装置5で補正
され、曖昧さのない形状データZiが得られる。
【0071】フィルタ7は、図3に示すように、図面左
右方向の視差方向に対して照射強度を制御するよう4分
割された基線方向に透過率が単調に増加する(或いは、
単調に減少する)濃度勾配付きフィルタを、長手方向を
視差方向と垂直に配置した細いフラッシュ光源6で照明
する。フィルタ7を交換することで2つの光ストライプ
パターンを照射する。フィルタ7は簡単に作成できるの
で、大量に作成する場合にコストを下げることができ
る。また、視差方向に対してほぼ点光源とみなせるフラ
ッシュ光源6で照明することで照明装置1部分の結像レ
ンズが不要になり、小型化と低コスト化の点で有利であ
る。
【0072】次に、測定領域Aに照射される光パターン
例を図4に示す。例えば、図4(a)(b)に示すよう
な2種類の光パターンa,bを用いると、各部分領域A
iで光パターンa,bの比から照射角θが特定されるの
で、強度比法の原理から部分領域Ai毎に形状が計算で
きる。一方、部分領域Aiの端にはフィルタ7の透過率
がゼロ、つまり測定領域A面で光量がゼロになる分離領
域Wiが設けてある。分離領域Wiがなければ光パター
ンa,bの光量変化がジャンプするところで光パターン
のぼけが生じ、そこでの形状データが誤ったものになる
が、本実施の形態のように、受光光量がゼロになる分離
領域Wiを設けることで分離領域Wiでは誤った形状を
計算しないで済む。必要なら、部分領域Aiであっても
分離領域Wiの端に近い場合は形状誤りが生じやすいの
で、分離領域Aiからある距離以内では安全のために形
状を計算しないという処理も可能である。
【0073】また、図4(c)(d)に示すような2種
類の光パターンc,dを用いると、分離領域Wiでの光
量変化に不連続点が生じないので、光パターンのぼけが
あった場合でも、急峻に光量変化があった場合でも暗い
部分に明るい部分の光が回り込む影響を低減することが
できる。但し、光パターンc,dの組合せでは光量だけ
ではどこが分離領域Wiか判定できないが、基線方向に
光パターンc,dの強度比を走査すると、部分領域Ai
と分離領域Wiとでは強度比の変化が逆になるので、こ
れを利用して分離領域Wiを判断することができる。
【0074】本発明の第二の実施の形態を図5及び図6
に基づいて説明する。第一の実施の形態で示した部分と
同一部分は同一符号を用いて示し説明も省略する(以降
の各実施の形態でも順次同様とする)。
【0075】本実施の形態では、第一の実施の形態の領
域分割強度比法に対して、部分領域Aiの判定の曖昧さ
を除去する改良を加えたものであり、受光手段Dで受光
した反射光の光量Riの情報のうちで分離領域Wiから
の反射光の光量Riの情報を用いて対応する部分領域A
iを特定し、照明手段Lと受光手段Dとの視差(基線
長)を用いた三角測量の原理に基づき部分領域Ai毎の
形状データZiを求める形状計算手段G(形状計算装置
21)を備えるようにしたものである。
【0076】即ち、第一の実施の形態の場合と同じく、
領域分割強度比法の光パターンの部分領域Ai間に分離
領域Wiを配設させるが、分離領域Wiの各々の光パタ
ーンPiに何らかの異なる情報を載せることにより、反
射光Riの情報に基づきどの分離領域Wiであるかを特
定し、その分離領域Wiに隣接する部分領域Aiを特定
するものである。
【0077】受光手段Dでは光量Riの情報に基づき分
離領域Wiであることを検知できれば、どこまでがどの
分離領域Wiであるかを判断できる。受光手段DがCC
Dであれば、CCDの受光セルに対応して分離領域Wi
と部分領域Aiとが基線方向に対して順に並ぶことにな
る。CCDセルを基線方向に検索すれば、分離領域Wi
の範囲と分離領域Aiの種類とが特定できるので、特定
された分離領域Wiに挟まれた部分領域Aiがどの部分
領域Aiであるかを決定できる(部分領域番号iを特定
できる)ので、後は特定された部分領域Aiに対して、
光量Riの情報に強度比法を適用することで、形状計算
手段G(形状計算装置21)によって部分領域Ai毎に
曖昧さのない形状Ziを求めることができる。
【0078】本実施の形態の場合、光学系構成は、第一
の実施の形態の場合とは光パターンPiの設計が違うだ
けで、照射光学系自体は領域分割強度比法と同じもので
済む利点がある。
【0079】図5を参照すれば、フラッシュ光源6で裏
面から照明したフィルタ7を透過した照明光9は、測定
領域Aにある測定物体10で反射され、反射光11とし
て、カメラ2の結像レンズ8で集光されCCD3で検知
される。フラッシュ光源6とCCD3との距離である基
線長が分かり、CCD3上での結像位置から受光角ψが
分かるので、照射角θを何らかの方法で得ることができ
れば、三角測量の原理で測定物体10の距離が分かる。
フィルタ7が入れ替えられるようにしており、2種類の
光パターンを投射することができる。各々の光パターン
に対して、CCD3で受光された光量が光量データとな
る。
【0080】本実施の形態では、図6に示すように分離
領域W1,W2,W3の照射角の幅が各々の領域毎に異
なっているため、形状計算装置21においてCCD3で
受光された光量データを基線方向に走査すれば、分離領
域W1,W2,W3を相互に区別できる。その結果、分
離領域Wiの位置から部分領域A1,A2,A3,A4
を各々特定することができ、光量データから得られた強
度比と、光量データが属する部分領域Aiから曖昧さの
ない形状データを得ることができる。
【0081】この結果、領域分割強度比法で問題だった
属する部分領域Aiが曖昧である問題が解決されてい
る。部分領域Aiを推定する必要がないので、光量デー
タから形状データを求めるのは形状計算装置21だけに
簡単化されている。
【0082】特に本実施の形態によれば、分離領域Wi
の幅が分離領域Wi毎に異なるようにしているので、単
純な構成により、分離領域Wiに隣接する部分領域WI
を判定することができる。例えば、分離領域Wiの光量
をゼロにすれば、照明装置1の光射出側に、ストライプ
毎に遮光幅を変えた黒いストライプ状の遮光マスクを置
けばよい。
【0083】なお、受光手段Dから観察した分離領域W
iの幅は、測定領域A内の測定物体10の3次元形状に
依存するので、分離領域Wi幅に応じた幅で受光手段D
で観察されるわけではない。本実施の形態における分離
領域Wi毎の幅の変化を、基線方向に対して3次元形状
の起伏の変化から生じる幅の変化よりも大きくすれば、
この問題は回避できる。
【0084】本発明の第三の実施の形態を図7に基づい
て説明する。本実施の形態は、基本的な構成は第二の実
施の形態に準ずるが、光パターンを変更(フィルタ7の
設計を変更)し、分離領域Wi内の光パターンが分離領
域Wi毎に光量の異なる光ストライプを含むようにした
ものである。
【0085】即ち、分離領域Wi内に光ストライプを設
け、光ストライプの光量の絶対値から複数ある分離領域
Wiの特定を行う。例えば、分離領域Wiが遮光され、
分離領域Wi中央に光ストライプを配した光パターンを
用意する。この光ストライプの絶対値を分離領域Wi毎
に変える。受光手段Dで得られた光量Riの分布を基線
方向に走査すれば、光量がゼロになる部分が分離領域W
iであり、その内部で光量が局所的に高くなる部分が分
離領域Wiを特定するための光ストライプである。この
光量は光量Riから分かるので、光ストライプの両脇に
ある分離領域Wiを特定することができる。分離領域W
iを全面的に明るくし、光ストライプ部だけ光量を下げ
ても同様に光ストライプの特定ができる。第二の実施の
形態の場合と異なり、光ストライプだけで分離領域Wi
を特定するので、分離領域Wi幅を必要最小限にするこ
とができる。
【0086】光ストライプの反射光量は測定物体10の
反射率で変化するが、測定物体10の反射率の変化より
大きな変化を、分離領域Wiの光ストライプの光量値に
設定すればよい。
【0087】図7に本実施の形態のフィルタ7の透過率
分布特性例を示す。図7(a)に示す光パターンaには
分離領域Wi毎に光量が異なる光ストライプが設けら
れ、CCD3で受光された光量データを基線方向に走査
することで、分離領域Wi及び光量の異なる光ストライ
プを検知できるので、光ストライプの受光光量の差から
分離領域W1,W2,W3及び対応する各部分領域A
I,A2,A3,A4を特定でき、曖昧性のない形状を
計算できる。光ストライプの光量で分離領域Wiを判別
するので、光パターンbには図7(b)に示すように光
ストライプを含まなくてよい。
【0088】本発明の第四の実施の形態を図8に基づい
て説明する。本実施の形態では、測定領域Aに照明され
る光パターンPiが2種類であって、2つの光パターン
Piの分離領域Wi内部の光ストライプの光量比率が各
分離領域Wi毎に異なるようにしたものである。
【0089】即ち、照射する光パターンPiが2種類以
上ある場合(強度比法では必ずこの条件が満たされ
る)、2つの光パターンに対して光ストライプの位置は
同じであるが、2つの光ストライプの強度比を分離領域
Wi毎に変える。強度比は測定物体10の反射率に依ら
ないので、測定物体10の反射率の影響を除去すること
ができ、測定物体10の反射率に依存しない形状測定を
行える。
【0090】つまり、分離領域Wiの特定は第三の実施
の形態と同様であるが、光ストライプの光量の絶対値で
はなく2つの光ストライプから得られた強度比から領域
判定を行う点が異なる。
【0091】図8に本実施の形態のフィルタ7の透過率
分布特性例を示す。本実施の形態では、図8(a)
(b)に示す光パターンa,bには、照射角度の同じ位
置に分離領域Wi毎に光量比が異なる光ストライプが各
々設けられている。CCD3で受光された光量データを
基線方向に走査することで、分離領域Wiと光ストライ
プを検知できるので、2つの光ストライプの受光光量の
強度比から分離領域WI,W2,W3及び対応する各部
分領域AI,A2,A3,A4を特定でき、曖昧性のな
い形状を計算できる。
【0092】本発明の第五の実施の形態を図9に基づい
て説明する。本実施の形態では、分離領域Wi内部の光
ストライプの波長毎の光量が分離領域Wi毎に異なる構
成とされている。
【0093】即ち、第四の実施の形態に類似する構成で
あるが、2つの光ストライプの単純な強度比でなく、波
長の異なる2つの光の強度比を用いる点が異なる。例え
ば、分離領域Wi毎に赤と青の混合比率を変え、基線方
向左端から右端まで青から赤に順次変化する光ストライ
プを用いる。複数の波長の情報を用いることで、第四の
実施の形態の場合のように光パターンが複数という条件
は不要になる。
【0094】測定物体10に色がついている場合、ある
波長の反射率が他の波長に比べて低ければ、本実施の形
態で用いる光を、反射率の低くない波長に設定すればよ
い。
【0095】図9に本実施の形態のフィルタ7の透過率
分布特性例を示す。本実施の形態では、図9(a)
(b)に示す光パターンa,bには、照射角度の同じ位
置に分離領域Wi毎に波長が異なる光ストライプが各々
設けられている。光パターンaでは分離領域W1,W
2,W3の順番に赤(red),緑(green),青(blue)
の順で光ストライプが並び、光パターンbでは、緑(gre
en),青(blue),赤(red)の順に並んでいる。2つ
の光パターンa,bで光ストライプの波長が異なるの
は、もし測定物体10で特定の波長の反射率が低い場
合、どちらかの光ストライプで光量が検知されるように
するためである。CCD3で受光された光量データを基
線方向に走査することで、分離領域Wiと光ストライプ
とを検知できるので、対になる光ストライプの強度比か
ら分離領域W1,W2,W3及び対応する各部分領域A
1,A2,A3,A4を特定でき、曖昧性のない形状を
計算できる。
【0096】本発明の第六の実施の形態を図10に基い
て説明する。本実施の形態では、分離領域Wi内の光パ
ターンが分離領域Wi毎に符号化された複数の光ストラ
イプを含む構成とされている。
【0097】即ち、第三の実施の形態に類似の構成例で
あるが光ストライプが1本だけでなく複数であり、光ス
トライプの本数や間隔などを利用して分離領域Wiを符
号化する点が異なる。光ストライプの本数による符号化
は光ストライプが受光手段Dで観察される限り確実に分
離領域Wiを判別できるが、分離領域Wiの数が多い場
合は分離領域Wi内に配する光ストライプの本数が増え
る。その場合は光ストライプ同士の間隔を変えることで
光ストライプの本数を減らすことができる。
【0098】ただし、第二の実施の形態の場合と同じ
く、受光手段Dで観察される光ストライプの間隔は、測
定物体10の3次元形状に依存するので、光ストライプ
間の間隔としては測定物体10の形状変化から生じる光
ストライプ幅の変動より大きな幅を与える。さらには、
第四、第五の実施の形態のように、2つの光ストライプ
の強度比を利用してもよいし、色を変えた光ストライプ
を用いて符号化してもよい。
【0099】図10に本実施の形態のフィルタ7の透過
率分布特性例を示す。本実施の形態では、図10(a)
(b)に示す光パターンa,bには、分離領域Wi毎に
異なる数の光ストライプが各々設けられている。例え
ば、分離領域W1では光パターンa,bに光ストライプ
が各々1,0本、分離領域W2では各々0,1本、分離
領域W3では各々1,1本設けられている。CCD3で
受光された光量データを基線方向に走査することで、分
離領域Wiと光ストライプを検知できるので、2つの光
パターンの光ストライプの本数から分離領域W1,W
2,W3及び対応する部分領域A1,A2,A3,A4
を特定でき、曖昧性のない形状を計算できる。
【0100】本発明の第七の実施の形態を図11に基づ
いて説明する。本実施の形態では、分離領域Wi内の光
パターンが分離領域Wi毎に光量が異なる一定な光量分
布である構成をとっている。
【0101】即ち、第二の実施の形態に類似な構成であ
るが、第二の実施の形態では分離領域Wiの幅で分離領
域Wiを特定するのに対して、分離領域Wi内を一定の
光量で照射し、その光量が分離領域Wi毎に異なる点が
異なる。分離領域Wiの光量Riの絶対値変化から、分
離領域Wiの特定が行える。分離領域Wi内に光ストラ
イプを設ける必要がないので、分離領域Wi幅を狭くで
きる利点がある。
【0102】この場合、第三の実施の形態の場合と同様
に、分離領域Wiでの反射光量は測定物体10の反射率
で変化するが、測定物体10の反射率の変化より大きな
変化を、分離領域Wiの光量値に設定すればよい。
【0103】さらに、本実施の形態では、2つの光パタ
ーンPiの分離領域Wi内で一定な光量比率が分離領域
Wi毎に異なる構成ともされている。即ち、2つの光パ
ターンで分離領域Wiの強度を変え、その強度比が分離
領域Wi毎に異なる。強度比は測定物体10の反射率に
依らないので、測定物体10の反射率の影響を除去する
ことができ、測定物体10の反射率に依存しない形状測
定を行える。
【0104】図11に本実施の形態のフィルタ7の透過
率分布特性例を示す。本実施の形態では、図11(a)
(b)に示す光パターンa,bは、部分領域Ai毎に光
量の比を取ると強度比が各々異なるように設定されてい
る。CCD3で受光された光量データを基線方向に走査
することで、分離領域W1,W2,W3を検知できるの
で、光パターンa,bの分離領域W1,W2,W3毎の
強度比から分離領域W1,W2,W3及び対応する各部
分領域A1,A2,A3,A4を特定でき、曖昧性のな
い形状を計算できる。
【0105】本発明の第八の実施の形態を図12に基づ
いて説明する。本実施の形態では、分離領域Wi内で波
長毎に一定な光量比率が分離領域Wi毎に異なる構成と
されている。
【0106】即ち、第七の実施の形態に準ずる構成であ
るが、2つの光ストライプの単純な強度比で比較するの
ではなく、波長の異なる2つの光の強度比を用いる点で
異なる。例えば、第四の実施の形態の場合と同様に、分
離領域Wi毎に赤と青の混合比率を変え、基線方向左端
から右端まで青から赤に順次変化する光パターンを分離
領域Wiに用いる。複数の波長の情報を用いることで、
光パターンが複数必要という条件がなくなる。
【0107】また、第四の実施の形態の場合と同じく、
測定物体10に色がついている場合、ある波長の反射率
が他の波長に比べて低ければ、本実施の形態で用いる光
を、反射率の低くない波長に設定すればよい。
【0108】図12に本実施の形態のフィルタ7の透過
率分布特性例を示す。本実施の形態では、図12(a)
(b)に示す光パターンa,bは、部分領域Ai毎に照
射する波長が異なっている。光パターンaでは、分離領
域W1,W2,W3の順に赤(red),緑(green),青
(blue)の波長であり、光パターンbでは緑(gree
n),青(blue),赤(red)の順で並んでいる。CCD
3で受光された光量データを基線方向に走査すること
で、分離領域W1,W2,W3を検知できるので、光パ
ターンa,bの分離領域W1,W2,W3の波長から分
離領域W1,W2,W3及び対応する各部分領域A1,
A2,A3,A4を特定でき、曖昧性のない形状を計算
できる。
【0109】本発明の第九の実施の形態を図13に基づ
いて説明する。本実施の形態は、前述した何れかの実施
の形態による形状測定装置31を文書スキャナ32に備
えることで、形状補正機能を持たせるようにしたもので
ある。
【0110】文書スキャナ32は、概略的には、例えば
フラットベッド33上に搭載された原稿34の原稿読取
面34aに対して、上部から照明装置35により照明し
その反射光に基づく像を撮像装置36で取り込むことに
より原稿画像を読取るものである。
【0111】ここに、原稿34が厚い辞書や電話帳のよ
うなブック原稿のページの綴じ目34b周辺で、撮像装
置36から見た原稿34の奥行きが変わって文字のぼけ
が生じるため、原稿34の形状を読み込んで焦点ずれの
補正を行う必要がある。通常は奥行き情報のない2次元
の画像から適当な仮定の下で立体形状を推定するが、本
実施の形態のように、前述した各実施の形態に準ずる形
状測定装置31を形状補正に併用することで奥行きデー
タを精密に得ることができ、焦点ずれ補正を正確に行え
ることとなる。
【0112】また、焦点ぼけがなくても、原稿34が奥
行き方向に斜めに置かれた場合にも形状補正を行う必要
がある。例を挙げると、長方形の紙を撮像装置36の光
軸方向に斜めに置くと、近いほうの辺が長く、遠いほう
の辺が短い台形に見える。撮像装置36自体は原稿34
の距離情報を持っていないので、台形の原稿なのか、長
方形が光軸方向に斜めにおかれている原稿なのかか判断
できない。本実施の形態のように、前述した各実施の形
態に準ずる形状測定装置31を併用することで、原稿3
4の立体形状の情報から原稿34の奥行き情報を求め
て、本来の長方形に読み込んだ撮像データを補正するこ
とができる。
【0113】特に、分離領域を設けることで部分領域間
の分離を改善した領域分割強度比法を用いた光学的な形
状測定装置31を用いているので、測定された形状の確
実さが増しており、その結果、立体的な原稿の補正をよ
り確実に行うことができる。
【0114】図13を参照すれば、まず、照明装置35
は形状計算装置37から与えられた、2種類の光ストラ
イプパターンの照明データを原稿34側に向けて照射
し、各々のパターンに対して撮像装置36(ここでは、
照明装置35を照明手段Lに兼用させ、撮像装置36に
受光手段Dを兼用させている)から画像データを形状計
算装置37に取り込み、ストライプ化した強度比法の原
理に基づき原稿34の形状情報を計算し、原稿形状補正
装置38に形状データを送る。次に、撮像装置36で、
立体的な原稿34の像を読み込み、原稿34の画像デー
タを原稿形状補正装置38に送る。原稿形状補正装置3
8では、凹凸の形状データを元に、立体的な原稿34の
画像データを平面の画像データに補正し、補正された原
稿データとして、パソコンやプリンタ、記憶装置などに
出力する。
【0115】本実施の形態では、従来の2次元の情報し
か持たない原稿34の画像を、像の変形の具合から立体
形状を推定して原稿の画像データを補正していたのと比
較して、3次元情報を実際に計測した誤りのない3次元
形状から、正しく立体的な原稿の形状補正を行うことが
できる。
【0116】本発明の第十の実施の形態を図14及び図
15に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した何
れかの実施の形態による形状測定装置51をプロジェク
タ52に備えることで、投影スクリーン53の倒れ補正
機能を持たせるようにしたものである。
【0117】プロジェクタ52は、概略的には、支持脚
54等により支持された投影スクリーン53に対して、
パーソナルコンピュータ(PC)55等に接続されて投
影装置56から画像情報に応じた投影光を投影すること
により画像を投影表示させるものである。
【0118】ここに、プロジェクタ52の光軸に対して
投影スクリーン53が例えば図15に示すように斜めに
配置されると、距離の違いにより、本来なら長方形に投
影されるはずの像が台形に変形してしまう。この点、本
実施の形態のように、形状測定装置51を用いて投影ス
クリーン53の奥行きを測定すれば、プロジェクタ52
側に通常のカメラのような撮像装置57を設けて(照明
手段Lとしては、例えば投影装置56を利用することが
できる)、形状の変形から投影スクリーン53の倒れを
求めるより精度良く倒れ補正を行うことができる。
【0119】特に、前述の如く、分離領域を設けること
で部分領域間の分離を改善した領域分割強度比法を用い
た光学的な形状測定装置51を用いているので、測定さ
れた形状の確実さが増しており、その結果、投影スクリ
ーン53の倒れ補正をより確実に行うことができる。
【0120】図15を参照すれば、プロジェクタ52中
の投影装置56は、形状計算装置58から与えられた、
2種類の光ストライプパターンの照明データを投影スク
リーン53に照射し、各々の光パターンに対して撮像装
置57から画像データを形状計算装置58に取り込み、
ストライプ化した強度比法の原理に基づき投影スクリー
ン53の形状情報を計算し、投影補正装置59に得られ
た形状データを送る。次に、PC55から送られた画像
データが投影補正装置59に送られ、形状データから得
られた投影スクリーン53の倒れを補正した補正画像デ
ータとして投影装置56で投影スクリーン53上に照射
する。
【0121】このように、本実施の形態のプロジェクタ
52によれば、投影スクリーン53の倒れを形状測定す
ることによって投影画像を補正し、図15に示すよう
に、投影スクリーン53がプロジェクタ52に対して斜
めに配置されていても、投影された画面が台形に変形す
ることなく、矩形として投影できる。また、実際の投影
スクリーン53の形状を測っているので、投影スクリー
ン53が単純に倒れている場合だけでなく波打っている
場合でも、投影スクリーン53上での変形を補正するこ
とが可能である。
【0122】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、領域分割
法の部分領域Ai間に分離領域Wiを設けることで、部
分領域Ai相互を明確に分離することができ、部分領域
Aiの境界で生ずる形状の異常値を取り除くことができ
るため、部分領域Aiの境界がなくなってしまうことに
より誤った形状を与えることがない。
【0123】請求項2記載の発明によれば、領域分割法
の部分領域Ai間に分離領域Wiを設け、同時にその分
離領域Wiの光パターンの情報から隣接する部分領域A
iを特定することで、領域分割法の部分領域Aiの判定
を簡単化することができるので、高精度で簡便に形状測
定を行うことができる。
【0124】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の形状測定装置において、分離領域Wiの幅を分離領
域Wi毎に変えているので、簡便に分離領域Wiに隣接
する部分領域Aiを判定することができる。
【0125】請求項4記載の発明によれば、請求項2記
載の形状測定装置において、分離領域Wi内の光パター
ンが分離領域Wi毎に光量の異なる光ストライプを含む
ので、簡便に分離領域Wiに隣接する部分領域Aiを判
定することができる。
【0126】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の形状測定装置において、パターンPiが2種類あ
り、分離領域Wi内部の光ストライプの光量比率が分離
領域Wi毎に異なるので、簡便に分離領域Wiに隣接す
る部分領域Aiを判定することができる。
【0127】請求項6記載の発明によれば、請求項2記
載の形状測定装置において、分離領域Wi内部の光スト
ライプの波長毎の光量が分離領域Wi毎に異なるので、
簡便に分離領域Wiに隣接する部分領域Aiを判定する
ことができる。
【0128】請求項7記載の発明によれば、請求項2記
載の形状測定装置において、分離領域Wi毎に符号化さ
れた光ストライプを含む光パターンを用いているので、
簡便に分離領域Wiに隣接する部分領域Aiを判定する
ことができる。
【0129】請求項8記載の発明によれば、請求項2記
載の形状測定装置において、分離領域Wi毎に光量が異
なる一定な光パターンを用いているので、簡便に分離領
域Wiに隣接する部分領域Aiを判定することができ
る。
【0130】請求項9記載の発明によれば、請求項8記
載の形状測定装置において、分離領域Wi毎に光量比率
が異なる一定な光パターンを用いているので、簡便に分
離領域Wiに隣接する部分領域Aiを判定することがで
きる。
【0131】請求項10記載の発明によれば、請求項8
記載の形状測定装置において、分離領域Wi毎に波長毎
の光量比率が異なる一定な光パターンを用いているの
で、簡便に分離領域Wiに隣接する部分領域Aiを判定
することができる。
【0132】請求項11記載の発明の文書スキャナによ
れば、測定精度の高く構成の簡単な請求項1ないし10
の何れか一記載の形状測定装置を備えているので、ブッ
ク形状などの凹凸のある文書を読み込む文書スキャナの
形状補正を簡便で確実に行うことができる。
【0133】請求項12記載の発明のプロジェクタによ
れば、測定精度の高く構成の簡単な請求項1ないし10
の何れか一記載の形状測定装置を備えているので、プロ
ジェクタの投影スクリーンの倒れを補正し、斜めに配置
したスクリーンでも矩形に投影できる補正を簡便に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の形状測定装置を示
す原理的な斜視図である。
【図2】より実際的な構成例を示す概略平面図である。
【図3】フィルタを示す概略斜視図である。
【図4】光パターン構成例を示すフィルタの透過率分布
特性図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態の形状測定装置の構
成例を示す概略平面図である。
【図6】光パターン構成例を示す特性図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態の光パターン構成例
を示すフィルタの透過率分布特性図である。
【図8】本発明の第四の実施の形態の光パターン構成例
を示すフィルタの透過率分布特性図である。
【図9】本発明の第五の実施の形態の光パターン構成例
を示すフィルタの透過率分布特性図である。
【図10】本発明の第六の実施の形態の光パターン構成
例を示すフィルタの透過率分布特性図である。
【図11】本発明の第七の実施の形態の光パターン構成
例を示すフィルタの透過率分布特性図である。
【図12】本発明の第八の実施の形態の光パターン構成
例を示すフィルタの透過率分布特性図である。
【図13】本発明の第九の実施の形態の原稿スキャナの
構成例を示す概略斜視図である。
【図14】本発明の第十の実施の形態のプロジェクタの
構成例を示す概略平面図である。
【図15】その概略斜視図である。
【図16】光切断法について説明するための斜視図であ
る。
【図17】三角測量の原理を説明するための概略平面図
である。
【図18】レインボー法について説明するための概略平
面図である。
【図19】強度比法について説明するための斜視図であ
る。
【図20】領域分割強度比法について説明するための概
略平面図である。
【図21】光パターン構成例を示すフィルタの透過率分
布特性図である。
【符号の説明】
L 照明手段 D 受光手段 A 測定領域 Ai 部分領域 Wi 分離領域 1 照明手段 2 受光手段 4 形状推定手段 5 形状補正手段 21 形状計算手段 31 形状測定装置 34 文書原稿 51 形状測定装置 53 投影スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA53 BB01 BB05 BB18 CC02 DD02 DD03 DD04 DD06 EE05 EE08 FF02 FF04 FF09 FF41 GG08 GG12 GG23 HH06 HH07 JJ03 JJ26 LL24 QQ31 5B047 AA07 AB02 BA02 BB04 BC05 BC07 BC12 BC14 BC23 CA19 CB23 DC09 5B057 AA01 BA02 BA19 DA07 DA08 DB03 DB09 DC09 DC22 DC36

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視差方向に対して垂直に分割され、分離
    領域Wi(i=1〜n−1)を間に挟んで互いに重なり
    のないn個のスリット状の部分領域Ai(i:1〜nな
    る部分領域番号を意味する自然数)からなる測定領域A
    に対して、各々の部分領域Aiと分離領域Wiとで対を
    なす領域毎に1種類以上の光パターンPiを照明する照
    明手段と、 この照明手段に対する視差が予め特定されて前記測定領
    域Aに照明された光パターンPiの反射光を受光する受
    光手段と、 この受光手段で受光した反射光の光量Riの情報に基づ
    き、前記部分領域Aiに関する部分領域番号iの曖昧さ
    を残したまま前記照明手段と前記受光手段との前記視差
    を用いて前記部分領域Aiの形状データSiを推定する
    形状推定手段と、 推定された形状データSiにおける部分領域番号iの曖
    昧さを除去して前記部分領域Ai毎に曖昧さのない形状
    データZiを求める形状補正手段と、を備える形状測定
    装置。
  2. 【請求項2】 視差方向に対して垂直に分割され、分離
    領域Wi(i=1〜n−1)を間に挟んで互いに重なり
    のないn個のスリット状の部分領域Ai(i:1〜nな
    る部分領域番号を意味する自然数)からなる測定領域A
    に対して、各々の部分領域Aiと分離領域Wiとで対を
    なす領域毎に1種類以上の光パターンPiを照明する照
    明手段と、 この照明手段に対する視差が予め特定されて前記測定領
    域Aに照明された光パターンPiの反射光を受光する受
    光手段と、 この受光手段で受光した反射光の光量Riの情報のうち
    で前記分離領域Wiからの反射光の光量Riの情報を用
    いて対応する部分領域Aiを特定し、前記照明手段と前
    記受光手段との前記視差を用いた三角測量の原理に基づ
    き前記部分領域Ai毎の形状データZiを求める形状計
    算手段と、を備える形状測定装置。
  3. 【請求項3】 前記分離領域Wiの幅が各々異なる請求
    項2記載の形状測定装置。
  4. 【請求項4】 前記分離領域Wi内の光パターンが各分
    離領域Wi毎に光量の異なる光ストライプを含む請求項
    2記載の形状測定装置。
  5. 【請求項5】 前記光パターンPiが2種類あり、2種
    類の光パターンPi間で分離領域Wi内の光ストライプ
    の光量比率が各分離領域Wi毎に異なるように設定され
    ている請求項4記載の形状測定装置。
  6. 【請求項6】 前記分離領域Wi内の光ストライプの波
    長毎の光量が各分離領域Wi毎に異なる請求項2記載の
    形状測定装置。
  7. 【請求項7】 前記分離領域Wi内の光パターンが各分
    離領域Wi毎に符号化された光ストライプを含む請求項
    2記載の形状測定装置。
  8. 【請求項8】 前記分離領域Wi内の光パターンが各分
    離領域Wi毎に光量の異なる一定光量分布のパターンで
    ある請求項2記載の形状測定装置。
  9. 【請求項9】 前記光パターンPiが2種類あり、2種
    類の光パターンPiの前記分離領域Wi内で一定な光量
    比率が各分離領域Wi毎に異なるように設定されている
    請求項8記載の形状測定装置。
  10. 【請求項10】 前記分離領域Wi内で波長毎に一定な
    光量比率が各分離領域Wi毎に異なる請求項8記載の形
    状測定装置。
  11. 【請求項11】 文書原稿を測定物体として測定領域が
    設定される請求項1ないし10の何れか一記載の形状測
    定装置を備える文書スキャナ。
  12. 【請求項12】 投影スクリーンを測定物体として測定
    領域が設定される請求項1ないし10の何れか一記載の
    形状測定装置を備えるプロジェクタ。
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