JP2003148325A - 可変容量型斜板式液圧回転機 - Google Patents

可変容量型斜板式液圧回転機

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JP2003148325A
JP2003148325A JP2001340967A JP2001340967A JP2003148325A JP 2003148325 A JP2003148325 A JP 2003148325A JP 2001340967 A JP2001340967 A JP 2001340967A JP 2001340967 A JP2001340967 A JP 2001340967A JP 2003148325 A JP2003148325 A JP 2003148325A
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swash plate
piston
tilting
tilt
dead center
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Application number
JP2001340967A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kagiwada
均 鍵和田
Takeshi Kobayashi
剛 小林
Takashi Niitome
隆志 新留
Kazuro Yokoyama
和朗 横山
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 斜板を最大傾転角と最小傾転角との中間とな
る中間傾転角に安定して傾転させる。 【解決手段】 中間傾転ピストン44を、傾転支持部材
37の中心B1に対して各ピストン10から斜板36に
作用する押圧合力F1の作用点A1と同一側で、かつ、
各傾転支持部材37の中心B1と中間傾転ピストン44
の中心D1とを結ぶ三角形の内側に押圧合力F1の作用
点A1が収まる位置に配置する。これにより、中間傾転
ピストン44によって斜板36を中間傾転角γ1に傾転
させるときに、各ピストン10からの押圧合力F1によ
って斜板36を傾転支持部材37及び中間傾転ピストン
44に押付け、斜板36が傾転支持部材37から離脱し
て浮上がるのを抑えることができるので、斜板36を中
間傾転角γ1に安定して傾転させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械に油圧モータ、油圧ポンプとして好適に
用いられる可変容量型斜板式液圧回転機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の建設機械に油
圧モータ、油圧ポンプとして用いられる可変容量型斜板
式液圧回転機は、傾転ピストンで斜板を傾転することに
より、油圧モータの場合には出力トルク、回転速度を可
変とし、油圧ポンプの場合には吐出容量を可変とする構
成となっている。
【0003】そして、この可変容量型斜板式液圧回転機
を走行モータとして用いた油圧ショベルは、斜板を最大
傾転角に傾転させることにより、例えば傾斜地、泥濘地
等を高トルクをもって低速度で走行し、斜板を最小傾転
角に傾転させることにより、例えば平坦な路面等を低ト
ルクをもって高速度で走行することができる。
【0004】また、斜板を最大傾転角と最小傾転角との
間で傾転させる傾転ピストンの他に、斜板を最大傾転角
と最小傾転角の中間となる中間傾転角に傾転させる中間
傾転ピストンを備えた可変容量型斜板式液圧回転機が知
られており、この可変容量型斜板式液圧回転機を走行モ
ータとして用いた油圧ショベルは、例えば比較的緩やか
な傾斜地等を、高トルクと低トルクとの中間となるトル
ク(中間トルク)をもって、低速度と高速度との中間と
なる速度(中速度)で走行することができる(例えば、
特願平10−356585号、実開平1−176759
号公報等)。
【0005】そこで、この種の中間傾転ピストンを備え
た可変容量型斜板式液圧回転機を、油圧モータに適用し
た場合を例に挙げ、図13ないし図18を参照しつつ説
明する。
【0006】図中、1は油圧モータの外殻をなす中空な
ケーシングで、該ケーシング1は、筒部2Aと底部2B
とにより有底筒状に形成されたケーシング本体2と、該
ケーシング本体2の開口端側を施蓋するリアケーシング
3とから構成されている。そして、ケーシング本体2の
筒部2A内周側には、後述のシリンダブロック7等が収
容される収容空間2Cが設けられ、ケーシング本体2の
底部2Bには後述の回転軸4が挿通される軸挿通穴2D
が設けられている。
【0007】4はケーシング1内に回転可能に設けられ
た回転軸で、該回転軸4の一端側はケーシング本体2側
に設けられた軸受5によって支持され、他端側はリアケ
ーシング3側に設けられた軸受6によって支持されてい
る。
【0008】7は回転軸4にスプライン結合された状態
でケーシング本体2の収容空間2C内に設けられ、該回
転軸4と一体的に回転するシリンダブロックで、該シリ
ンダブロック7は、後述の切換弁板9に摺接する摺接面
7Aを有している。また、シリンダブロック7には、軸
方向に延びる複数(通常は奇数個)のシリンダ8,8,
…(2個のみ図示)が回転軸4の周囲に穿設され、各シ
リンダ8には、シリンダブロック7の摺接面7Aに開口
するシリンダポート8Aが形成されている。
【0009】9はリアケーシング3とシリンダブロック
7との間に位置してリアケーシング3に固定された切換
弁板で、該切換弁板9は、シリンダブロック7の各シリ
ンダ8と間欠的に連通する一対の給排ポート9A(一方
のみ図示)を有し、該給排ポート9Aは、リアケーシン
グ3に形成された一対の給排通路(図示せず)と連通し
ている。
【0010】10,10,…はシリンダブロック7の各
シリンダ8内にそれぞれ摺動可能に挿嵌された複数(2
本のみ図示)のピストンで、該各ピストン10は、切換
弁板9側から給排される圧油により、シリンダ8内に縮
小した上死点位置とシリンダ8から伸長した下死点位置
との間で往復動するものである。
【0011】11,11,…はシリンダ8から突出した
各ピストン10の突出側の端部に揺動可能に設けられた
複数のシューで、該各シュー11は後述する斜板12の
平滑面12B上を摺動する構成となっている。
【0012】12はシリンダブロック7とケーシング本
体2の底部2Bとの間に設けられた斜板で、該斜板12
は、図14及び図15に示すようにほぼ円板状に形成さ
れ、その中心部には回転軸4が挿通される軸挿通穴12
Aが設けられている。ここで、斜板12の表面側はシュ
ー11を案内する平滑面12Bとなり、斜板12の裏面
側には第1の容量設定面12Cと第2の容量設定面12
Dとがそれぞれの角度をもって設けられている。そし
て、斜板12の裏面側は、後述の傾転支持部材15を介
してケーシング本体2の底部2Bに傾転可能に支持され
ている。
【0013】13はケーシング本体2の底部2Bに設け
られた第1の当接面で、該第1の当接面13は、傾転支
持部材15の位置を境にして斜板12の第1の容量設定
面12C側に位置し、該第1の容量設定面12Cが当接
することにより、斜板12を最大傾転角に保持するもの
である。
【0014】14はケーシング本体2の底部2Bに設け
られ、第1の当接面13と同一平面をなす第2の当接面
で、該第2の当接面14は、傾転支持部材15の位置を
境にして斜板12の第2の容量設定面12D側に位置
し、該第2の容量設定面12Dが当接することにより、
斜板12を最小傾転角に保持するものである。
【0015】15,15は斜板12を傾転可能に支持す
る傾転支持部材で、該各傾転支持部材15は、例えば鋼
球等により構成され、斜板12の裏面側に設けた第1,
第2の容量設定面12C,12Dの境界部と、ケーシン
グ本体2の底部2Bに設けた第1,第2の当接面13,
14の境界部との間に回転軸4を挟んで2個設けられて
いる(図15参照)。
【0016】ここで、図14に示すように、各ピストン
10のうち高圧側となるピストンから斜板12に作用す
る押圧力の合力(押圧合力)をF、この押圧合力Fが斜
板12に作用する作用点をAとすると、傾転支持部材1
5の中心(斜板12の傾転中心)Bは、押圧合力Fの作
用点Aよりも距離Lだけ各ピストン10の上死点側に寄
った位置に設けられている。
【0017】16はケーシング本体2の底部2Bのうち
第1の当接面13側に位置して設けられた傾転シリンダ
で、該傾転シリンダ16は、ケーシング本体2の収容空
間2Cに開口し軸方向に伸長している。
【0018】17はケーシング本体2に形成された油通
路で、該油通路17の一端側は傾転シリンダ16に接続
され、油通路17の他端側は後述する方向制御弁24に
接続されている。
【0019】18は傾転シリンダ16内に摺動可能に挿
嵌された傾転ピストンで、該傾転ピストン18は、後述
の油圧ポンプ25からの圧油を油通路17を通じて傾転
シリンダ16内に給排することにより、傾転シリンダ1
6から斜板12側に突出した最大突出位置(図17の位
置)と、傾転シリンダ16内に後退した後退位置(図1
4の位置)との間で変位するものである。
【0020】19はケーシング本体2の底部2Bのうち
第2の当接面14側に位置して設けられた中間傾転シリ
ンダで、該中間傾転シリンダ19は、ケーシング本体2
の収容空間2Cに開口し軸方向に伸長している。ここ
で、中間傾転シリンダ19は、封止栓20によって施蓋
された大径穴部19Aと、該大径穴部19Aよりも小径
となってケーシング本体2の収容空間2C側に開口した
小径穴部19Bとからなっている。
【0021】21はケーシング本体2に形成された油通
路で、該油通路21の一端側は中間傾転シリンダ19
(大径穴部19A)に接続され、油通路21の他端側は
方向制御弁24に接続されている。
【0022】22は中間傾転シリンダ19内に摺動可能
に挿嵌され、傾転支持部材15を挟んで傾転ピストン1
8とは反対側に設けられた中間傾転ピストンで、該中間
傾転ピストン22は、中間傾転シリンダ19の大径穴部
19Aに挿嵌された大径軸部22Aと、中間傾転シリン
ダ19の小径穴部19Bに挿嵌された小径軸部22Bと
からなり、大径軸部22Aと小径軸部22Bとの境目に
は、後述のストッパ23に当接する当接段部22Cが形
成されている。また、中間傾転ピストン22の大径軸部
22Aは、傾転ピストン18よりも大径に形成されてい
る。
【0023】そして、中間傾転ピストン22は、後述の
油圧ポンプ25からの圧油を油通路21を通じて中間傾
転シリンダ19内に給排することにより、中間傾転シリ
ンダ19から斜板12側に突出した最大突出位置(図1
8の位置)と、中間傾転シリンダ19内に後退した後退
位置(図14の位置)との間で変位するものである。
【0024】23は中間傾転シリンダ19の開口側に位
置してケーシング本体2に一体に設けられたストッパ
で、該ストッパ23は、中間傾転シリンダ19の大径穴
部19Aと小径穴部19Bとの間に設けられている。そ
して、ストッパ23は、中間傾転ピストン22の当接段
部22Cが当接することにより、該中間傾転ピストン2
2の最大突出位置を規定するものである。
【0025】24はリアケーシング3側に設けられた傾
転制御用の方向制御弁で、該方向制御弁24は、図16
に示すように、例えば4ポート3位置の手動式の切換弁
により構成され、油圧ポンプ25及びタンク26からな
る油圧源と各傾転シリンダ16,19との間に位置して
油通路17,21の途中に設けられている。そして、方
向制御弁24は、操作レバー24Aを操作することによ
り、最大傾転用の切換位置(a)、最小傾転用の切換位
置(b)、中間傾転用の切換位置(c)に切換えられる
ものである。
【0026】従来技術による中間傾転ピストンを備えた
油圧モータは上述の如き構成を有するもので、以下、そ
の作動について説明する。
【0027】まず、切換弁板9の給排ポート9A等を通
じてシリンダブロック7の各シリンダ8内に圧油が供給
されることにより、該各シリンダ8内に挿嵌されたピス
トン10がシリンダ8から斜板12側に向けて伸長す
る。そして、ピストン10に設けたシュー11が、斜板
12の平滑面12Bを押圧しつつ該平滑面12Bに沿っ
て周方向へと滑動することにより、各ピストン10がシ
リンダブロック7と共に回転し、このシリンダブロック
7にスプライン結合された回転軸4が回転することによ
り、油圧モータとして作動する。
【0028】ここで、方向制御弁24が切換位置(a)
となって各傾転シリンダ16,19がタンク26に連通
しているときには、図14に示すように、斜板12に作
用する各ピストン10からの押圧合力Fにより、斜板1
2は、第1の容量設定面12Cをケーシング本体2の第
1の当接面13に当接させた状態で安定する。これによ
り、斜板12が最大傾転位置となる最大傾転角αに保持
され、各ピストン10のストローク(往復動)が最大と
なって回転軸4が高トルクで低速回転する。
【0029】また、方向制御弁24が切換位置(b)と
なって傾転シリンダ16に油圧ポンプ25からの圧油が
供給されたときには、図17に示すように、傾転ピスト
ン18から斜板12に対して押圧力fが作用し、傾転ピ
ストン18が各ピストン10からの押圧合力Fに抗して
最大突出位置へと移動することにより、斜板12は、第
2の容量設定面12Dをケーシング本体2の第2の当接
面14に当接させた状態で安定する。これにより、斜板
12が最小傾転位置となる最小傾転角βに保持され、各
ピストン10のストロークが最小となって回転軸4は低
トルクで高速回転する。
【0030】さらに、方向制御弁24が切換位置(c)
となって各傾転シリンダ16,19に油圧ポンプ25か
らの圧油が供給されたときには、図18に示すように、
中間傾転ピストン22から斜板12に対して押圧力gが
作用し、中間傾転ピストン22が傾転ピストン18の押
圧力fに抗して最大突出位置へと移動することにより、
斜板12は、第2の容量設定面12Dを中間傾転ピスト
ン22(小径軸部22B)の突出側端面に当接させた状
態で安定する。これにより、斜板12が、最大傾転角α
と最小傾転角βの中間となる中間傾転角γに保持され、
回転軸4は、高トルクと低トルクとの中間となるトルク
(中間トルク)をもって、低速度と高速度との中間とな
る速度(中速度)で回転する。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による油圧モータにおいては、斜板12を中間傾
転位置に保持する中間傾転ピストン22が、傾転支持部
材15の位置を境として傾転ピストン18とは反対側に
配置される構成となっている。
【0032】そして、方向制御弁24が切換位置(c)
となって各傾転シリンダ16,19内に油圧ポンプ25
からの圧油が供給されることにより、斜板12に対して
傾転ピストン18からの押圧力fと中間傾転ピストン2
2からの押圧力gとが同時に作用し、斜板12は図18
に示すように、第1の容量設定面12Cを傾転ピストン
18の先端部に当接させ、第2の容量設定面12Dを中
間傾転ピストン22の先端部に当接させた状態で、中間
傾転角γに保持される構成となっている。
【0033】このため、図15及び図18に示すよう
に、各ピストン10から斜板12に作用する押圧合力F
の作用点をA、各傾転支持部材15の中心をB、傾転ピ
ストン18の中心をC、中間傾転ピストン22の中心を
D、押圧合力Fの作用点Aの近傍に位置する傾転支持部
材15の中心Bと中間傾転ピストン22の中心Dを結ぶ
直線をX−Xとしたときに、各ピストン10からの押圧
合力F、直線X−Xから押圧合力Fの作用点Aまでの距
離S1、傾転ピストン18からの押圧力f、直線X−X
から傾転ピストン18の中心Cまでの距離S2が、下記
数1の関係を満たす場合がある。
【0034】
【数1】F×S1<f×S2
【0035】この場合には、中間傾転ピストン22が最
大突出位置へと移動するときに、斜板12が、2個の傾
転支持部材15のうち一方から離脱して浮上がることに
より、上述の直線X−Xを中心として傾転してしまい、
該斜板12を中間傾転角に安定して保持することができ
なくなるという問題がある。
【0036】また、斜板12を中間傾転角に保持すると
きには、該斜板12に傾転ピストン18と中間傾転ピス
トン22とを当接させるため、油圧ポンプ25からの圧
油を傾転シリンダ16と中間傾転シリンダ19とに同時
に供給する必要がある。このため、斜板12を中間傾転
角に保持している間に傾転シリンダ16、中間傾転シリ
ンダ19から圧油が漏れ、油圧モータが大きな動力損失
を生じてしまうという問題がある。
【0037】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、斜板を最大傾転角と最小傾転角との中間
となる中間傾転角に安定して傾転させることができ、か
つ、斜板を中間傾転角に保持している間の動力損失を抑
えることができるようにした可変容量型斜板式液圧回転
機を提供することを目的としている。
【0038】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため本発明は、中空なケーシングと、該ケーシング内に
回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸と一体に回転
するようにケーシング内に設けられ周方向に離間して軸
方向に伸長する複数のシリンダが形成されたシリンダブ
ロックと、該シリンダブロックの各シリンダに上死点と
下死点との間で往復動可能に挿嵌された複数のピストン
と、該各ピストンの端部に装着されたシューと、ケーシ
ング内に最大傾転角と最小傾転角との間で傾転可能に設
けられ表面側が該各シューが摺動する平滑面となった斜
板と、該斜板の裏面側とケーシングとの間に設けられ斜
板を傾転可能に支持する傾転支持部材と、斜板の裏面側
とケーシングとの間に設けられ斜板を最大傾転角と最小
傾転角との間で傾転させる傾転ピストンと、該傾転ピス
トンとは異なる位置で斜板の裏面側とケーシングとの間
に設けられ斜板を最大傾転角と最小傾転角との中間とな
る中間傾転角に傾転させる中間傾転ピストンとを備えて
なる可変容量型斜板式液圧回転機に適用される。
【0039】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、傾転支持部材は、各ピストンから斜板に作用す
る押圧合力の作用点から各ピストンの上死点側に離間し
た位置に配置し、傾転ピストンは、傾転支持部材に対し
て前記押圧合力の作用点と同一側に配置し、中間傾転ピ
ストンは、傾転支持部材に対して前記押圧合力の作用点
と同一側で、かつ傾転支持部材の中心と中間傾転ピスト
ンとを結ぶ多角形の内側に前記押圧合力の作用点が収ま
る位置に配置したことにある。
【0040】このように構成したことにより、中間傾転
ピストンが斜板の裏面側を押圧するだけで、傾転ピスト
ンを用いることなく、斜板を傾転支持部材を中心として
中間傾転角へと円滑に傾転させることができる。この場
合、各ピストンから斜板に作用する押圧合力は、傾転支
持部材の中心と中間傾転ピストンとを結ぶ多角形の内側
にあるので、この各ピストンからの押圧合力によって斜
板の裏面側が傾転支持部材及び中間傾転ピストンに押付
けられる。これにより、斜板が中間傾転角に傾転すると
きに該斜板が傾転支持部材から離脱して浮上がるのを抑
えることができ、斜板は安定した傾転動作を行うことが
できる。
【0041】請求項2の発明は、ケーシングには、中間
傾転ピストンの最大突出位置を規定するストッパを該ケ
ーシングと一体または別体に設け、中間傾転ピストン
は、突出位置となったときにストッパに当接して斜板を
中間傾転角に保持する構成としたことにある。
【0042】このように構成したことにより、中間傾転
ピストンの最大突出位置をケーシングに設けたストッパ
によって規定することができ、最大突出位置となった中
間傾転ピストンが斜板の裏面に当接することにより、該
斜板を中間傾転角に安定して保持することができる。
【0043】請求項3の発明は、斜板を中間傾転角に傾
転するときには、傾転ピストンに圧油を供給せず、中間
傾転ピストンのみに圧油を供給する構成としたことにあ
る。このように構成したことにより、斜板を中間傾転角
に傾転するときに、傾転ピストン側から圧油が漏れるこ
とがないので、液圧回転機の動力損失を低減することが
できる。
【0044】請求項4の発明は、傾転ピストンは、各ピ
ストンの上死点位置と下死点位置と回転軸の中心とを結
ぶ直線上に配置する構成としたことにある。このように
構成したことにより、傾転ピストンによって斜板を最小
傾転角に傾転させる動作を、回転軸の回転方向に係わら
ず安定して行うことができる。
【0045】請求項5の発明は、中間傾転ピストンは、
各ピストンの上死点位置と下死点位置と回転軸の中心と
を結ぶ直線上に配置する構成としたことにある。このよ
うに構成したことにより、中間傾転ピストンによって斜
板を中間傾転角に傾転させる動作を、回転軸の回転方向
に係わらず安定して行うことができる。
【0046】請求項6の発明は、傾転ピストンは、各ピ
ストンの上死点位置と下死点位置と回転軸の中心とを結
ぶ直線に対して線対称となるように一対以上設ける構成
としたことにある。
【0047】このように構成したことにより、個々の傾
転ピストンの直径を小さくすることができ、かつ各傾転
ピストンと中間傾転ピストンとをほぼ同一の円周上に配
置することができるので、斜板の径寸法を小さくするこ
とができ、液圧回転機全体の小型化を図ることができ
る。
【0048】請求項7の発明は、中間傾転ピストンは、
各ピストンの上死点位置と下死点位置と回転軸の中心と
を結ぶ直線に対して線対称となるように一対以上設ける
構成としたことにある。
【0049】このように構成したことにより、個々の中
間傾転ピストンの直径を小さくすることができ、かつ各
中間傾転ピストンと傾転ピストンとをほぼ同一の円周上
に配置することができるので、液圧回転機全体の小型化
を図ることができる。
【0050】請求項8の発明は、傾転ピストンから斜板
には、斜板を中間傾転角に傾転させるために中間傾転ピ
ストンが斜板を押圧する押圧力に比較し、小さな押圧力
を常時作用させる構成としたことにある。
【0051】このように構成したことにより、傾転ピス
トンから斜板に押圧力が作用する分、中間傾転ピストン
から斜板に作用する押圧力を小さくすることができ、中
間傾転ピストンによって斜板を中間傾転角に傾転すると
きに、中間傾転ピストン側からの圧油の漏れを低減する
ことができる。
【0052】請求項9の発明は、傾転支持部材は、各ピ
ストンの上死点位置と下死点位置と回転軸の中心とを結
ぶ直線を挟んで左,右方向に離間し、かつ回転軸の中心
よりも各ピストンの上死点側に寄った位置に2個設ける
構成としたことにある。
【0053】このように構成したことにより、左,右に
離間した2個の傾転支持部材によって斜板を支持するこ
とができ、斜板の傾転動作を安定化させることができ
る。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明による可変容量型斜
板式液圧回転機の実施の形態を、油圧モータに適用した
場合を例に挙げ、図1ないし図12を参照しつつ詳細に
説明する。
【0055】まず、図1ないし図6は本発明の第1の実
施の形態を示している。なお、本実施の形態では、上述
した従来技術と同一の構成要素に同一符号を付し、その
説明を省略するものとする。
【0056】図中、31は従来技術によるケーシング1
に代えて本実施の形態に用いた中空なケーシングで、該
ケーシング31は、従来技術によるケーシング1とほぼ
同様に、筒部32Aと底部32Bとにより有底筒状に形
成され、筒部32Aの内周側に収容空間32Cが設けら
れると共に底部32Bに回転軸4が挿通される軸挿通穴
32Dが設けられたケーシング本体32と、該ケーシン
グ本体32の開口端側を施蓋するリアケーシング33と
から構成されている。しかし、ケーシング本体32に設
けられる後述の中間傾転シリンダ41の位置が、従来技
術とは異なるものである。
【0057】34はケーシング本体32の底部32Bに
設けられた第1の当接面で、該第1の当接面34は、回
転軸4の中心O−Oに対しほぼ垂直な平坦面として形成
され、後述する斜板36の第1の容量設定面36Cが当
接することにより、該斜板36を最大傾転角に保持する
ものである。
【0058】35はケーシング本体32の底部32Bに
設けられ、第1の当接面34と同一平面をなす第2の当
接面で、該第2の当接面35は、後述する斜板36の第
2の容量設定面36Dが当接することにより、該斜板3
6を最小傾転角に保持するものである。
【0059】36はシリンダブロック7とケーシング本
体32の底部32Bとの間に設けられた斜板で、該斜板
36は、従来技術による斜板12に代えて本実施の形態
に用いたものである。
【0060】ここで、斜板36は、図2及び図3に示す
ように、各ピストン10の上死点側が厚肉となると共に
各ピストン10の下死点側が薄肉となり、かつ下死点側
が径方向外向きに延在した円板状に形成され、その中心
部には回転軸4が挿通される軸挿通穴36Aが設けられ
ている。そして、斜板36の表面側はシュー11を案内
する平滑面36Bとなり、斜板36の裏面側は後述の傾
転支持部材37を介してケーシング本体32の底部32
Bに傾転可能に支持されている。
【0061】また、斜板36の裏面側には、傾転支持部
材37の位置を境にして、ケーシング本体32の第1の
当接面34と対面する第1の容量設定面36Cと、ケー
シング本体32の第2の当接面35と対面する第2の容
量設定面36Dとがそれぞれの角度をもって設けられて
いる。
【0062】37,37は斜板36を傾転可能に支持す
る支点としての一対の傾転支持部材で、該各傾転支持部
材37は、図3に示すように、各ピストン10の上死点
位置と下死点位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直線Y−
Yを挟んで左,右に離間し、かつ回転軸4の中心Oより
も各ピストン10の上死点側に寄った位置に2個設けら
れている。即ち、各傾転支持部材37は、例えば鋼球等
により構成され、斜板36の裏面側に設けた第1,第2
の容量設定面36C,36Dの境界部と、ケーシング本
体32の底部32Bに設けた第1,第2の当接面34,
35の境界部との間に回転軸4を挟んで2個設けられて
いる。
【0063】ここで、図2に示すように、各ピストン1
0のうち高圧側となるピストンから斜板36に作用する
押圧力の合力(押圧合力)をF1、この押圧合力F1が
斜板36に作用する作用点をA1とすると、傾転支持部
材37の中心(斜板36の傾転中心)B1は、押圧合力
F1の作用点A1から距離L1だけ各ピストン10の上
死点側に離間した位置に配置されている。
【0064】38はケーシング本体32の底部32Bの
うち第1の当接面34側に位置して設けられた傾転シリ
ンダで、該傾転シリンダ38は、傾転支持部材37の中
心B1に対して前記押圧合力F1の作用点A1と同一側
に位置し、かつ、各ピストン10の上死点位置及び下死
点位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直線Y−Y上に穿設
され、ケーシング本体32の収容空間32Cに開口して
いる(図3参照)。
【0065】39はケーシング本体32に形成された油
通路で、該油通路39の一端側は傾転シリンダ38に接
続され、油通路39の他端側は後述する方向制御弁47
に接続されている。
【0066】40は傾転シリンダ38内に摺動可能に挿
嵌された傾転ピストンで、該傾転ピストン40は、傾転
支持部材37の中心B1に対して前記押圧合力F1の作
用点A1と同一側に位置し、かつ、各ピストン10の上
死点位置及び下死点位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直
線Y−Y上に配置されている。ここで、傾転ピストン4
0は、油圧ポンプ25からの圧油を油通路39を通じて
傾転シリンダ38内に給排することにより、傾転シリン
ダ38から斜板36側に突出した最大突出位置(図5の
位置)と、傾転シリンダ38内に後退した後退位置(図
2の位置)との間で変位するものである。
【0067】そして、傾転ピストン40が後退位置とな
ったときには、図2に示すように、各ピストン10から
斜板36に作用する押圧合力F1により、斜板36の第
1の容量設定面36Cがケーシング本体32の第1の当
接面34に当接する。これにより、斜板36が最大傾転
位置となる最大傾転角α1 に保持され、各ピストン10
のストローク(往復動)が最大となって回転軸4が高ト
ルクで低速回転する構成となっている。
【0068】また、傾転ピストン40が最大突出位置と
なったときには、図5に示すように、傾転ピストン40
から斜板36に作用する押圧力f1により、斜板36が
各ピストン10からの押圧合力F1に抗して傾転支持部
材37を中心に傾転し、斜板36の第2の容量設定面3
6Dがケーシング本体32の第2の当接面35に当接す
る。これにより、斜板36が最小傾転位置となる最小傾
転角β1に保持され、各ピストン10のストロークが最
小となって回転軸4は低トルクで高速回転する構成とな
っている。
【0069】41は傾転シリンダ38に隣接してケーシ
ング本体32の底部32Bのうち第1の当接面34側に
設けられた中間傾転シリンダで、該中間傾転シリンダ4
1は、傾転支持部材37の中心B1に対して前記押圧合
力F1の作用点A1と同一側に位置し、かつ、各ピスト
ン10の上死点位置及び下死点位置と回転軸4の中心O
とを結ぶ直線Y−Y上に穿設され、ケーシング本体32
の収容空間32Cに開口している(図3参照)。
【0070】ここで、中間傾転シリンダ41は、封止栓
42によって施蓋された大径穴部41Aと、該大径穴部
41Aよりも小径となってケーシング本体32の収容空
間32C側に開口した小径穴部41Bとからなってい
る。
【0071】43はケーシング本体32に形成された油
通路で、該油通路43の一端側は中間傾転シリンダ41
(大径穴部41A)に接続され、油通路43の他端側は
方向制御弁47に接続されている。
【0072】44は中間傾転シリンダ41内に摺動可能
に挿嵌された中間傾転ピストンで、該中間傾転ピストン
44は、傾転支持部材37の中心B1に対して前記押圧
合力F1の作用点A1と同一側に位置し、かつ、各ピス
トン10の上死点位置及び下死点位置と回転軸4の中心
Oとを結ぶ直線Y−Y上に配置されている。
【0073】そして、中間傾転ピストン44を上述の位
置に配置することにより、各ピストン10から斜板36
に作用する押圧合力F1の作用点A1が、図3に示すよ
うに、傾転支持部材37の中心B1と中間傾転ピストン
44の中心D1とを結ぶ三角形45の内側に収められる
構成となっている。
【0074】ここで、中間傾転ピストン44は、中間傾
転シリンダ41の大径穴部41Aに挿嵌された大径軸部
44Aと、中間傾転シリンダ41の小径穴部41Bに挿
嵌された小径軸部44Bと、大径軸部44Aと小径軸部
44Bとの境目に位置し後述のストッパ46に当接する
当接段部44Cとからなる段付き軸として形成されてい
る。
【0075】そして、中間傾転ピストン44は、油圧ポ
ンプ25からの圧油を油通路43を通じて中間傾転シリ
ンダ41内に給排することにより、中間傾転シリンダ4
1から斜板36側に突出した最大突出位置(図6の位
置)と、中間傾転シリンダ41内に後退した後退位置
(図2の位置)との間で変位するものである。
【0076】46は中間傾転シリンダ41の開口側に位
置してケーシング本体32に一体に設けられたストッパ
で、該ストッパ46は、中間傾転シリンダ41の大径穴
部41Aと小径穴部41Bとの間に設けられている。そ
して、ストッパ46は、中間傾転ピストン44の当接段
部44Cが当接することにより、該中間傾転ピストン4
4の最大突出位置を規定するものである。
【0077】そして、中間傾転ピストン44が最大突出
位置となったときには、図6に示すように、中間傾転ピ
ストン44から斜板36に作用する押圧力g1により、
斜板36が各ピストン10からの押圧合力F1に抗して
傾転支持部材37を中心に傾転し、斜板36の第1の容
量設定面36Cが中間傾転ピストン44の先端面によっ
て支持される。これにより、斜板36が、最大傾転角α
1と最小傾転角β1の中間となる中間傾転角γ1に保持
され、回転軸4は、高トルクと低トルクとの中間となる
トルク(中間トルク)をもって、低速度と高速度との中
間となる速度(中速度)で回転する構成となっている。
【0078】47はリアケーシング33側に設けられた
傾転制御用の方向制御弁で、該方向制御弁47は、図4
に示すように、例えば4ポート3位置の手動式の切換弁
により構成され、油圧ポンプ25及びタンク26からな
る油圧源と各傾転シリンダ38,41との間に位置して
油通路39,43の途中に設けられている。
【0079】そして、方向制御弁47は、操作レバー4
7Aを操作することにより、各傾転シリンダ38,41
をタンク26に連通させる最大傾転用の切換位置(a)
と、傾転シリンダ38に油圧ポンプ25からの圧油を供
給すると共に中間傾転シリンダ41をタンク26に連通
させる最小傾転用の切換位置(b)と、中間傾転シリン
ダ41に油圧ポンプ25からの圧油を供給すると共に傾
転シリンダ38をタンク26に連通させる中間傾転用の
切換位置(c)とに切換えられる構成となっている。
【0080】本実施の形態による油圧モータは上述の如
き構成を有するもので、以下、その作動について説明す
る。
【0081】まず、切換弁板9の給排ポート9A等を通
じてシリンダブロック7の各シリンダ8内に圧油が供給
されることにより、該各シリンダ8内に挿嵌されたピス
トン10がシリンダ8から斜板12側に向けて伸長す
る。そして、ピストン10に設けたシュー11が、斜板
12の平滑面12Bを押圧しつつ該平滑面12Bに沿っ
て周方向へと滑動することにより、各ピストン10がシ
リンダブロック7と共に回転し、このシリンダブロック
7にスプライン結合された回転軸4が回転することによ
り、油圧モータとして作動する。
【0082】ここで、図2に示すように、斜板36を支
持する傾転支持部材37の中心B1は、各ピストン10
から斜板36に作用する押圧合力F1の作用点A1から
距離L1だけ離間しているため、斜板36には、傾転支
持部材37の中心B1を中心として矢示M方向のモーメ
ント(F1×L1)が作用するようになる。
【0083】このため、方向制御弁47が切換位置
(a)にあるときには、傾転ピストン40、中間傾転ピ
ストン44が後退位置を保持し、斜板36は、図2に示
すように、第1の容量設定面36Cをケーシング本体3
2の第1の当接面34に当接させた状態で安定する。こ
れにより、斜板36は最大傾転位置となる最大傾転角α
1に保持され、回転軸4は高トルクで低速回転すること
ができる。
【0084】次に、方向制御弁47を切換位置(b)に
切換えると、油圧ポンプ25からの圧油が傾転シリンダ
38に供給されて傾転ピストン40が最大突出位置へと
変位する。このため、斜板36は、図5に示すように、
傾転ピストン40から斜板36に作用する押圧力f1に
より、各ピストン10からの押圧合力F1に抗して傾転
支持部材37を中心に傾転する。
【0085】この場合、傾転支持部材37の中心B1と
傾転ピストン40から斜板36に作用する押圧力f1の
作用点との距離をL2とすると、傾転ピストン40の押
圧力f1により、斜板36には、傾転支持部材37の中
心B1を中心として矢示M′方向のモーメント(f1×
L2)が作用するようになる。
【0086】そして、各ピストン10からの押圧合力F
1によって斜板36に作用する矢示M方向のモーメント
(F1×L1)と、傾転ピストン40からの押圧力f1
によって斜板36に作用する矢示M′方向のモーメント
(f1×L2)とが、下記数2の関係を満たすことによ
り、斜板36を最大傾転角(最大傾転位置)から最小傾
転角(最小傾転位置)へと傾転することができる。
【0087】
【数2】F1×L1<f1×L2
【0088】一方、斜板36を図5に示す最小傾転角に
傾転させた状態では、斜板36の第2の容量設定面36
Dの端縁部から傾転支持部材37の中心B1までの距離
をL3としたときに、この第2の容量設定面36Dの端
縁部を中心として前記押圧力f1によって斜板36に作
用する矢示M′方向のモーメント{f1×(L2+L
3)}と、第2の容量設定面36Dの端縁部を中心とし
て前記押圧合力F1によって斜板36に作用する矢示M
方向のモーメント{F1×(L1+L3)}との関係
が、下記数3を満たすことにより、斜板36が第2の容
量設定面36Dの端縁部を中心として過剰に傾転される
のを防止できる。
【0089】
【数3】 f1×(L2+L3)<F1×(L1+L3)
【0090】従って、上述した数2、数3を同時に満た
す下記数4が成立することにより、斜板36は、第2の
容量設定面36Dをケーシング本体32の第2の当接面
35に当接させた状態で安定する。
【0091】
【数4】
【0092】これにより、斜板36は最小傾転位置とな
る最小傾転角β1に保持され、回転軸4は低トルクで高
速回転することができる。
【0093】次に、方向制御弁47を切換位置(c)に
切換えると、油圧ポンプ25からの圧油が中間傾転シリ
ンダ41に供給されて中間傾転ピストン44が最大突出
位置へと変位する。このため、斜板36は、図6に示す
ように、中間傾転ピストン44から斜板36に作用する
押圧力g1により、各ピストン10からの押圧合力F1
に抗して傾転支持部材37を中心に傾転する。
【0094】この場合、傾転支持部材37の中心B1と
中間傾転ピストン44から斜板36に作用する押圧力g
1の作用点との距離をL4とすると、中間傾転ピストン
44の押圧力g1により、斜板36には、傾転支持部材
37の中心B1を中心として矢示M′方向のモーメント
(g1×L4)が作用するようになる。
【0095】そして、各ピストン10からの押圧合力F
によって斜板36に作用する矢示M方向のモーメント
(F1×L1)と、中間傾転ピストン44からの押圧力
g1によって斜板36に作用する矢示M′方向のモーメ
ント(g1×L4)とが、下記数5の関係を満たすこと
により、斜板36を最大傾転角α1と最小傾転角β1と
の中間となる中間傾転角γ1へと傾転することができ
る。
【0096】
【数5】F1×L1<g1×L4
【0097】ここで、方向制御弁47を切換位置(c)
に切換えたときには、油圧ポンプ25からの圧油が中間
傾転シリンダ41にのみ供給され、傾転シリンダ38は
タンク26に連通する。このため、斜板36に対して傾
転ピストン40からの押圧力が作用することはなく、斜
板36は、中間傾転ピストン44からの押圧力g1のみ
によって円滑に中間傾転角γ1へと傾転する。
【0098】そして、中間傾転ピストン44の当接段部
44Cがケーシング本体32のストッパ46に当接する
ことにより、該中間傾転ピストン44が最大突出位置で
停止し、斜板36は、第1の容量設定面36Cを中間傾
転ピストン44の先端面に支持された状態で安定する。
【0099】これにより、斜板36は、最大傾転角α1
と最小傾転角β1の中間となる中間傾転角γ1(中間傾
転位置)に保持され、回転軸4は、高トルクと低トルク
との中間となるトルク(中間トルク)をもって、低速度
と高速度との中間となる速度(中速度)で回転すること
ができる。
【0100】かくして、本実施の形態によれば、中間傾
転ピストン44を、傾転支持部材37の中心B1に対し
て各ピストン10から斜板36に作用する押圧合力F1
の作用点A1と同一側で、かつ、各傾転支持部材37の
中心B1と中間傾転ピストン44の中心D1とを結ぶ三
角形45の内側に前記押圧合力F1の作用点A1が収ま
る位置に配置する構成としている。
【0101】このため、中間傾転ピストン44によって
斜板36を中間傾転角γ1に傾転させるときに、斜板3
6を、各ピストン10からの押圧合力F1によって傾転
支持部材37及び中間傾転ピストン44に押付けること
ができる。これにより、各傾転支持部材37のうち一方
の中心B1と中間傾転ピストン44の中心D1とを結ぶ
直線を中心として、斜板36が他方の傾転支持部材37
から離脱して浮上がるのを確実に抑えることができる。
このため、斜板36を中間傾転角γ1に安定して保持す
ることができ、油圧モータの信頼性を高めることができ
る。
【0102】また、本実施の形態では、斜板36を中間
傾転角γ1に保持しているときには、中間傾転シリンダ
41にのみ油圧ポンプ25からの圧油を供給する構成と
している。このため、斜板36を中間傾転角γ1に保持
している間に傾転シリンダ38から圧油が漏れることが
なく、従来技術に比較して油圧モータの動力損失を抑え
ることができる。
【0103】さらに、本実施の形態では、各ピストン1
0の上死点位置及び下死点位置と回転軸4の中心Oとを
結ぶ直線Y−Y上に、傾転ピストン40と中間傾転ピス
トン44とをそれぞれ1本ずつ設ける構成としている。
このため、傾転ピストン40によって斜板36を最小傾
転角β1へと傾転させる傾転動作、中間傾転ピストン4
4によって斜板36を中間傾転角γ1へと傾転させる傾
転動作を、回転軸4の回転方向に係わらず常に安定して
行うことができる。
【0104】また、傾転ピストン40、中間傾転ピスト
ン44の数を必要最小限(1本)に抑えることができる
ので、部品点数を削減でき、油圧モータの製造コストの
低減にも寄与することができる。
【0105】次に、図7ないし図9は本発明の第2の実
施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、各ピストンの
上死点位置と下死点位置と回転軸の中心とを結ぶ直線に
対して線対称となるように一対の傾転ピストンを設ける
構成としたことにある。なお、本実施の形態では、上述
した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0106】図中、51は第1の実施の形態によるケー
シング31に代えて本実施の形態に用いた中空なケーシ
ングで、該ケーシング51は、第1の実施の形態による
ケーシング31とほぼ同様に、筒部52Aと底部52B
とにより有底筒状に形成され、筒部52Aの内周側に収
容空間52Cが設けられると共に底部52Bに回転軸4
が挿通される軸挿通穴52Dが設けられたケーシング本
体52と、該ケーシング本体52の開口端側を施蓋する
リアケーシング33とから構成されている。しかし、ケ
ーシング本体52には、後述する一対の傾転ピストン5
8,58が設けられており、この点が第1の実施の形態
とは異なるものである。
【0107】53はケーシング本体52の底部52Bに
設けられた第1の当接面、54は第1の当接面53に対
し所定の傾斜角度をもってケーシング本体52の底部5
2Bに設けられた第2の当接面で、第1の当接面53
は、後述する斜板55の第1の容量設定面55Cが当接
し、第2の当接面54は、後述する斜板55の第2の容
量設定面55Dが当接するものである。
【0108】55はシリンダブロック7とケーシング本
体52の底部52Bとの間に設けられた斜板で、該斜板
55は、図8及び図9に示すように、各ピストン10の
上死点側から下死点側にかけてほぼ一定の肉厚をもった
円板状に形成され、その中心部には回転軸4が挿通され
る軸挿通穴55Aが設けられている。ここで、斜板55
の表面側はシュー11を案内する平滑面55Bとなり、
斜板55の裏面側には、ケーシング本体52の第1の当
接面53と対面する第1の容量設定面55Cと、ケーシ
ング本体52の第2の当接面54と対面する第2の容量
設定面55Dとがそれぞれの角度をもって設けられ、第
2の容量設定面55Dは、平滑面55Bとほぼ平行な面
となっている。
【0109】56,56は斜板55を傾転可能に支持す
る一対の傾転支持部材で、該各傾転支持部材56は、図
9に示すように、各ピストン10の上死点位置と下死点
位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直線Y−Yを挟んで
左,右に離間し、かつ回転軸4の中心Oよりも各ピスト
ン10の上死点側に寄った位置に2個設けられている。
即ち、各傾転支持部材56は、例えば鋼球等により構成
され、斜板55の裏面側に設けた第2の容量設定面55
Dと、ケーシング本体52の底部52Bに設けた第2の
当接面54との間に回転軸4を挟んで2個設けられてい
る。
【0110】ここで、各ピストン10から斜板55に作
用する押圧合力をF2、この押圧合力F2が斜板55に
作用する作用点をA2とすると、傾転支持部材56の中
心(斜板55の傾転中心)B2は、押圧合力F2の作用
点A2から距離L2だけ各ピストン10の上死点側に離
間した位置に配置されている。
【0111】57,57はケーシング本体52の第1の
当接面53側に位置して設けられた一対の傾転シリンダ
で、該各傾転シリンダ57は、図9に示すように、傾転
支持部材56の中心B2に対して前記押圧合力F2の作
用点A2と同一側に位置し、かつ、各ピストン10の上
死点位置及び下死点位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直
線Y−Yに対して線対称となる位置に穿設されている。
そして、各傾転シリンダ57は、第1の実施の形態によ
る傾転シリンダ38よりも小さい穴径をもって、ケーシ
ング本体52の収容空間52Cに開口している。
【0112】58,58は各傾転シリンダ57内に摺動
可能に挿嵌された一対の傾転ピストンで、該各傾転ピス
トン58は、第1の実施の形態による傾転ピストン40
よりも小径に形成され、各ピストン10の上死点位置及
び下死点位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直線Y−Yに
対して線対称となる位置に配置されている。ここで、各
傾転ピストン58は、油圧ポンプ25からの圧油を油通
路(図示せず)を通じて傾転シリンダ57内に給排する
ことにより、斜板55側に突出した最大突出位置と傾転
シリンダ57内に後退した後退位置との間で変位する。
【0113】そして、各傾転ピストン58が後退位置と
なったときには、各ピストン10から斜板55に作用す
る押圧合力F2により、斜板55の第1の容量設定面5
5Cがケーシング本体52の第1の当接面53に当接
し、斜板55が最大傾転角に保持される。一方、各傾転
ピストン58が最大突出位置となったときには、斜板5
5が各ピストン10からの押圧合力F2に抗して傾転支
持部材56を中心に傾転することにより、斜板55の第
2の容量設定面55Dがケーシング本体52の第2の当
接面54に当接し、斜板55が最小傾転角に保持される
構成となっている。
【0114】59は各傾転シリンダ57間に位置してケ
ーシング本体52の第1の当接面53側に設けられた中
間傾転シリンダで、該中間傾転シリンダ59は、傾転支
持部材56の中心B2に対して前記押圧合力F2の作用
点A2と同一側に位置し、かつ、各ピストン10の上死
点位置及び下死点位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直線
Y−Y上に穿設され、ケーシング本体52の収容空間5
2Cに開口している(図9参照)。
【0115】ここで、中間傾転シリンダ59は、封止栓
60によって施蓋された大径穴部59Aと、該大径穴部
59Aよりも小径となってケーシング本体52の収容空
間52C側に開口した小径穴部59Bとからなってい
る。
【0116】61は中間傾転シリンダ59内に摺動可能
に挿嵌された中間傾転ピストンで、該中間傾転ピストン
61は、各傾転ピストン58間に位置して各ピストン1
0の上死点位置及び下死点位置と回転軸4の中心Oとを
結ぶ直線Y−Y上に配置されている。
【0117】そして、中間傾転ピストン61を上述の位
置に配置することにより、各ピストン10から斜板55
に作用する押圧合力F2の作用点A2が、図9に示すよ
うに、傾転支持部材56の中心B2と中間傾転ピストン
61の中心D2とを結ぶ三角形62の内側に納まる構成
となっている。
【0118】ここで、中間傾転ピストン61は、中間傾
転シリンダ59の大径穴部59Aに挿嵌された大径軸部
61Aと、中間傾転シリンダ59の小径穴部59Bに挿
嵌された小径軸部61Bと、大径軸部61Aと小径軸部
61Bとの境目に位置する当接段部61Cとからなる段
付き軸として形成されている。そして、中間傾転ピスト
ン61は、油圧ポンプ25からの圧油を油通路63を通
じて中間傾転シリンダ59内に給排することにより、斜
板55側に突出した最大突出位置と、中間傾転シリンダ
59内に後退した後退位置との間で変位するものであ
る。
【0119】64は中間傾転シリンダ59の開口側に位
置してケーシング本体52に一体に設けられたストッパ
で、該ストッパ64は、中間傾転ピストン61の当接段
部61Cが当接することにより、該中間傾転ピストン6
1の最大突出位置を規定するものである。
【0120】そして、中間傾転ピストン61が最大突出
位置となったときには、斜板55が各ピストン10から
の押圧合力F2に抗して傾転支持部材56を中心に傾転
し、斜板55の第1の容量設定面55Cが中間傾転ピス
トン61の先端面によって支持されることにより、斜板
55が、最大傾転角と最小傾転角の中間となる中間傾転
角に保持される構成となっている。
【0121】本実施の形態は上述の如き構成を有するも
ので、本実施の形態においても、各傾転ピストン58を
用いることなく、中間傾転ピストン61のみを用いて斜
板55を中間傾転角に傾転させることができるので、斜
板55が傾転支持部材56から離脱して浮上がるのを抑
えることができ、斜板55を中間傾転角に安定して保持
することができる。
【0122】また、斜板55を中間傾転ピストン61の
みを用いて中間傾転角に傾転することにより、斜板55
を中間傾転角に保持している間に、各傾転シリンダ57
から圧油が漏れることがなく、油圧モータの動力損失を
低減することができる。
【0123】しかも、本実施の形態によれば、各ピスト
ン10の上死点位置と下死点位置と回転軸4の中心Oと
を結ぶ直線Y−Yに対して線対称となるように、一対の
傾転ピストン58を設ける構成としたので、各傾転ピス
トン58の直径を小さくすることができ、かつ、図9に
示すように、各傾転ピストン58と中間傾転ピストン6
1とをほぼ同一の円周上に配置することができる。これ
により、斜板55の径寸法を小さく抑えることができ、
油圧モータ全体の小型化を図ることができる。
【0124】次に、図10ないし図12は本発明の第3
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、各ピスト
ンの上死点位置と下死点位置と回転軸の中心とを結ぶ直
線に対して線対称となるように一対の中間傾転ピストン
を設け、かつ、傾転ピストンから斜板に、中間傾転ピス
トンが斜板を押圧する押圧力に比較して、小さな押圧力
を常時作用させる構成としたことにある。なお、本実施
の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要
素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0125】図中、71は第1の実施の形態によるケー
シング31に代えて本実施の形態に用いた中空なケーシ
ングで、該ケーシング71は、第1の実施の形態による
ケーシング31とほぼ同様に、筒部72A、底部72
B、収容空間72C、軸挿通穴72D等からなるケーシ
ング本体72と、リアケーシング33とから構成されて
いるものの、ケーシング本体72には、後述する一対の
中間傾転ピストン82,82が設けられており、この点
が第1の実施の形態とは異なるものである。
【0126】73はケーシング本体72の底部72Bに
設けられた第1の当接面、74は第1の当接面73に対
し所定の傾斜角度をもってケーシング本体72の底部7
2Bに設けられた第2の当接面で、第1の当接面73
は、後述する斜板75の第1の容量設定面75Cが当接
し、第2の当接面74は、後述する斜板75の第2の容
量設定面75Dが当接するものである。
【0127】75はシリンダブロック7とケーシング本
体72の底部72Bとの間に設けられた斜板で、該斜板
75は、図11及び図12に示すように、各ピストン1
0の上死点側から下死点側にかけてほぼ一定の肉厚をも
った円板状に形成され、その中心部には回転軸4が挿通
される軸挿通穴75Aが設けられている。また、斜板7
5の表面側にはシュー11を案内する平滑面75Bが設
けられ、斜板75の裏面側には、第1の容量設定面75
Cと第2の容量設定面75Dとがそれぞれの角度をもっ
て設けられている。
【0128】76,76は斜板75を傾転可能に支持す
る一対の傾転支持部材で、該各傾転支持部材76は、図
12に示すように、各ピストン10の上死点位置と下死
点位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直線Y−Yを挟んで
左,右に離間し、かつ回転軸4の中心Oよりも各ピスト
ン10の上死点側に寄った位置に2個設けられている。
即ち、各傾転支持部材76は、例えば鋼球等により構成
され、斜板75の第2の容量設定面75Dと、ケーシン
グ本体72の第2の当接面74との間に回転軸4を挟ん
で2個設けられている。ここで、傾転支持部材76の中
心B3は、各ピストン10から斜板75に作用する押圧
合力F3の作用点A3から距離L3だけ各ピストン10
の上死点側に離間した位置に設けられている。
【0129】77はケーシング本体72の第1の当接面
73側に位置して設けられた傾転シリンダで、該各傾転
シリンダ77は、図12に示すように、傾転支持部材7
6の中心B3に対して前記押圧合力F3の作用点A3と
同一側に位置し、かつ、各ピストン10の上死点位置及
び下死点位置と回転軸4の中心Oとを結ぶ直線Y−Y上
に穿設されている。
【0130】78は傾転シリンダ77内に摺動可能に挿
嵌された傾転ピストンで、該傾転ピストン78は、各ピ
ストン10の上死点位置及び下死点位置と回転軸4の中
心Oとを結ぶ直線Y−Y上に配置されている。ここで、
傾転ピストン78は、有蓋筒状に形成され、その内周側
には後述の圧縮ばね80が設けられる構成となってい
る。
【0131】そして、傾転ピストン78は、油圧ポンプ
25からの圧油を油通路79を通じて傾転シリンダ77
内に給排することにより、斜板75側に突出した最大突
出位置と傾転シリンダ77内に後退した後退位置との間
で変位し、傾転ピストン78が後退位置となったときに
は斜板75が最大傾転角に保持され、傾転ピストン78
が最大突出位置となったときには斜板75が最小傾転角
に保持される構成となっている。
【0132】80は傾転ピストン78と傾転シリンダ7
7の底部との間に縮装された圧縮ばねで、該圧縮ばね8
0は、傾転ピストン78を斜板75に向けて付勢してい
る。これにより、傾転ピストン78は、圧縮ばね80に
よって常に斜板75の第1の容量設定面75Cを押圧す
る構成となっている。ただし、圧縮ばね80によって傾
転ピストン78から斜板75に作用する押圧力は、斜板
75を中間傾転角に傾転するために後述の各中間傾転ピ
ストン82が斜板75を押圧するときの押圧力よりも小
さい値に設定され、圧縮ばね80は、各中間傾転ピスト
ン82から斜板75に作用する押圧力を助成するもので
ある。
【0133】81,81は傾転シリンダ77を挟んでケ
ーシング本体72の第1の当接面73側に設けられた一
対の中間傾転シリンダで、該各中間傾転シリンダ81
は、傾転支持部材76の中心B3に対して前記押圧合力
F3の作用点A3と同一側に位置し、かつ、各ピストン
10の上死点位置及び下死点位置と回転軸4の中心Oと
を結ぶ直線Y−Yに対して線対称となる位置に穿設され
ている。そして、各中間傾転シリンダ81は、大径穴部
81Aと、該大径穴部81Aよりも小径となってケーシ
ング本体72の収容空間72C側に開口した小径穴部8
1Bとからなっている。
【0134】82,82は各中間傾転シリンダ81内に
摺動可能に挿嵌された中間傾転ピストンで、該各中間傾
転ピストン82は、傾転ピストン78を挟んで各ピスト
ン10の上死点位置及び下死点位置と回転軸4の中心O
とを結ぶ直線Y−Yに対して線対称となる位置に配置さ
れている。
【0135】そして、各中間傾転ピストン82を上述の
位置に配置することにより、各ピストン10から斜板7
5に作用する押圧合力F3の作用点A3が、図12に示
すように、傾転支持部材76の中心B3と各中間傾転ピ
ストン82の中心D3とを結ぶ四角形83の内側に納ま
る構成となっている。
【0136】ここで、各中間傾転ピストン82は、大径
軸部82A、小径軸部82B、当接段部82Cからなる
段付き軸として形成され、大径軸部82Aは、第1の実
施の形態に用いた中間傾転ピストン44の大径軸部44
Aよりも小径に形成されている。
【0137】そして、各中間傾転ピストン82は、油圧
ポンプ25からの圧油を油通路(図示せず)を通じて各
中間傾転シリンダ81内に給排することにより、斜板7
5側に突出した最大突出位置と、中間傾転シリンダ81
内に後退した後退位置との間で変位し、中間傾転ピスト
ン82が最大突出位置となったときには、斜板75が、
最大傾転角と最小傾転角の中間となる中間傾転角に保持
される構成となっている。
【0138】本実施の形態は上述の如き構成を有するも
ので、本実施の形態においても、傾転ピストン78を用
いることなく、各中間傾転ピストン82のみを用いて斜
板75を中間傾転角に傾転させることができるので、斜
板75が傾転支持部材76から離脱して浮上がるのを抑
えることができ、斜板75を中間傾転角に安定して保持
することができる。
【0139】また、斜板75を各中間傾転ピストン82
のみを用いて中間傾転角に傾転することにより、斜板7
5を中間傾転角に保持している間に、傾転シリンダ77
から圧油が漏れることがなく、油圧モータの動力損失を
低減することができる。
【0140】しかも、本実施の形態によれば、各ピスト
ン10の上死点位置と下死点位置と回転軸4の中心Oと
を結ぶ直線Y−Yに対して線対称となるように、一対の
中間傾転ピストン82を設ける構成としたので、各中間
傾転ピストン82の直径を小さくすることができ、か
つ、図12に示すように、各中間傾転ピストン82と傾
転ピストン78とをほぼ同一の円周上に配置することが
できる。これにより、斜板75の径寸法を小さく抑える
ことができ、油圧モータ全体の小型化を図ることができ
る。
【0141】また、一対の中間傾転ピストン82によっ
て斜板75を中間傾転角に傾転することにより、斜板7
5の傾転動作を一層安定して行うことができると共に、
斜板75を中間傾転角に安定して保持することができ
る。
【0142】さらに、傾転ピストン78と傾転シリンダ
77の底部との間に圧縮ばね80を設け、この圧縮ばね
80により、傾転ピストン78が常に斜板75の第1の
容量設定面75Cを常時押圧する構成としたので、斜板
75を中間傾転角に傾転させるときに、各中間傾転ピス
トン82から斜板75に作用する押圧力を小さくするこ
とができる。これにより、各中間傾転ピストン82によ
って斜板75を中間傾転角に傾転するときに、各中間傾
転シリンダ81からの圧油の漏れを抑えることができ、
油圧モータの動力損失を一層低減することができる。
【0143】なお、上述した第1の実施の形態では、中
間傾転ピストン44の最大突出位置を規定するストッパ
46を、ケーシング本体32に一体に設けた場合を例に
挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えばケ
ーシング本体32とは別体のストッパを形成し、このス
トッパを止め輪、ボルト等を用いてケーシング本体32
に固定する構成としてもよい。このことは、第2,第3
の実施の形態についても同様である。
【0144】また、上述した各実施の形態では、可変容
量型斜板式液圧回転機として油圧モータを例に挙げて説
明したが、本発明はこれに限らず、例えば可変容量斜板
式の油圧ポンプ等にも広く適用できる。
【0145】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、中間傾転ピストンを、傾転支持部材に対し各ピ
ストンから斜板に作用する押圧合力の作用点と同一側
で、かつ傾転支持部材の中心と中間傾転ピストンとを結
ぶ多角形の内側に前記押圧合力の作用点が収まる位置に
配置する構成としている。これにより、傾転ピストンを
用いることなく、中間傾転ピストンのみを用いて斜板を
傾転支持部材を中心として中間傾転角へと円滑に傾転さ
せることができる。この場合、各ピストンから斜板に作
用する押圧合力は、傾転支持部材の中心と中間傾転ピス
トンとを結ぶ多角形の内側にあるので、斜板を各ピスト
ンからの押圧合力によって傾転支持部材及び中間傾転ピ
ストンに押付けることにより、斜板が傾転時に傾転支持
部材から離脱して浮上がるのを抑えることができ、斜板
の傾転動作を安定させることができる。
【0146】また、請求項2の発明によれば、ケーシン
グに設けたストッパに中間傾転ピストンが当接すること
により、中間傾転ピストンのケーシングからの最大突出
位置を規定する構成としたので、最大突出位置となった
中間傾転ピストンが斜板の裏面に当接することにより、
該斜板を中間傾転角に安定して保持することができる。
【0147】また、請求項3の発明によれば、斜板を中
間傾転角に傾転するときに、傾転ピストンに圧油を供給
せず、中間傾転ピストンのみに圧油を供給する構成とし
たので、斜板を中間傾転角に傾転するときに、傾転ピス
トン側から圧油が漏れることがなくなり、液圧回転機の
動力損失を低減することができる。
【0148】また、請求項4の発明によれば、傾転ピス
トンを、各ピストンの上死点位置と下死点位置と回転軸
の中心とを結ぶ直線上に配置する構成としたので、傾転
ピストンによって斜板を最小傾転角に傾転させる動作
を、回転軸の回転方向に係わらず安定して行うことがで
きる。
【0149】また、請求項5の発明によれば、中間傾転
ピストンを、各ピストンの上死点位置と下死点位置と回
転軸の中心とを結ぶ直線上に配置する構成としたので、
中間傾転ピストンによって斜板を中間傾転角に傾転させ
る動作を、回転軸の回転方向に係わらず安定して行うこ
とができる。
【0150】また、請求項6の発明によれば、傾転ピス
トンを、各ピストンの上死点位置と下死点位置と回転軸
の中心とを結ぶ直線に対して線対称となるように一対以
上設ける構成としたので、個々の傾転ピストンの直径を
小さくすることができ、かつ各傾転ピストンと中間傾転
ピストンとをほぼ同一の円周上に配置することができ
る。このため、斜板の径寸法を小さくすることができ、
液圧回転機全体の小型化を図ることができる。
【0151】また、請求項7の発明によれば、中間傾転
ピストンを、各ピストンの上死点位置と下死点位置と回
転軸の中心とを結ぶ直線に対して線対称となるように一
対以上設ける構成としたので、個々の中間傾転ピストン
の直径を小さくすることができ、かつ各中間傾転ピスト
ンと傾転ピストンとをほぼ同一の円周上に配置すること
ができ、液圧回転機全体の小型化を図ることができる。
しかも、複数の中間傾転ピストンによって斜板を中間傾
転角に傾転することにより、斜板の傾転動作を一層安定
して行うことができると共に、該斜板を中間傾転角に安
定して保持することができる。
【0152】また、請求項8の発明によれば、傾転ピス
トンから斜板に、斜板を中間傾転角に傾転させるために
中間傾転ピストンが斜板を押圧する押圧力に比較し、小
さな押圧力を常時作用させる構成としたので、傾転ピス
トンから斜板に押圧力が作用する分、中間傾転ピストン
から斜板に作用する押圧力を小さくすることができる。
このため、中間傾転ピストンによって斜板を中間傾転角
に傾転するときに、中間傾転ピストン側からの圧油の漏
れを低減することができ、液圧回転機の動力損失を一層
低減することができる。
【0153】さらに、請求項9の発明によれば、傾転支
持部材を、各ピストンの上死点位置と下死点位置と回転
軸の中心とを結ぶ直線を挟んで左,右方向に離間し、か
つ回転軸の中心よりも各ピストンの上死点側に寄った位
置に2個設けたので、これら2個の傾転支持部材によっ
て斜板を支持することができ、斜板の傾転動作を安定化
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による可変容量型斜
板式液圧回転機を示す縦断面図である。
【図2】図1中の斜板、傾転ピストン、中間傾転ピスト
ン等を斜板が最大傾転角となった状態で示す拡大断面図
である。
【図3】斜板、傾転支持部材、傾転ピストン、中間傾転
ピストン等の配置関係を図2中の矢示III−III方向から
みた左側面図である。
【図4】傾転シリンダ、中間傾転シリンダを含む油圧回
路図である。
【図5】斜板、傾転ピストン、中間傾転ピストン等を斜
板が最小傾転角となった状態で示す図2と同様の拡大断
面図である。
【図6】斜板、傾転ピストン、中間傾転ピストン等を斜
板が中間傾転角となった状態で示す図2と同様の拡大断
面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による可変容量型斜
板式液圧回転機を示す縦断面図である。
【図8】図7中の斜板、傾転ピストン、中間傾転ピスト
ン等を示す拡大断面図である。
【図9】斜板、傾転支持部材、傾転ピストン、中間傾転
ピストン等の配置関係を図8中の矢示IX−IX方向からみ
た左側面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態による可変容量型
斜板式液圧回転機を示す縦断面図である。
【図11】図10中の斜板、傾転ピストン、中間傾転ピ
ストン等を示す拡大断面図である。
【図12】斜板、傾転支持部材、傾転ピストン、中間傾
転ピストン等の配置関係を図11中の矢示XII−XII方向
からみた左側面図である。
【図13】従来技術による可変容量型斜板式液圧回転機
を示す縦断面図である。
【図14】図13中の斜板、傾転ピストン、中間傾転ピ
ストン等を斜板が最大傾転角となった状態で示す拡大断
面図である。
【図15】斜板、傾転支持部材、傾転ピストン、中間傾
転ピストン等の配置関係を図14中の矢示XV−XV方向か
らみた左側面図である。
【図16】従来技術による傾転シリンダ、中間傾転シリ
ンダを含む油圧回路図である。
【図17】斜板、傾転ピストン、中間傾転ピストン等を
斜板が最小傾転角となった状態で示す図14と同様の拡
大断面図である。
【図18】斜板、傾転ピストン、中間傾転ピストン等を
斜板が中間傾転角となった状態で示す図14と同様の拡
大断面図である。
【符号の説明】
4 回転軸 7 シリンダブロック 8 シリンダ 10 ピストン 11 シュー 31,51,71 ケーシング 36,55,75 斜板 36B,55B,75B 平滑面 37,56,76 傾転支持部材 38,57,77 傾転シリンダ 40,58,78 傾転ピストン 41,59,81 中間傾転シリンダ 44,61,82 中間傾転ピストン 45,62 三角形(多角形) 46,64 ストッパ 83 四角形(多角形)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新留 隆志 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 横山 和朗 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3H070 AA01 BB04 CC21 DD31 DD55 3H084 AA08 AA16 BB16 CC32 CC35 CC48

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空なケーシングと、該ケーシング内に
    回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸と一体に回転
    するように前記ケーシング内に設けられ周方向に離間し
    て軸方向に伸長する複数のシリンダが形成されたシリン
    ダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダに上死
    点と下死点との間で往復動可能に挿嵌された複数のピス
    トンと、該各ピストンの端部に装着されたシューと、前
    記ケーシング内に最大傾転角と最小傾転角との間で傾転
    可能に設けられ表面側が該各シューが摺動する平滑面と
    なった斜板と、該斜板の裏面側と前記ケーシングとの間
    に設けられ前記斜板を傾転可能に支持する傾転支持部材
    と、前記斜板の裏面側と前記ケーシングとの間に設けら
    れ前記斜板を最大傾転角と最小傾転角との間で傾転させ
    る傾転ピストンと、該傾転ピストンとは異なる位置で前
    記斜板の裏面側と前記ケーシングとの間に設けられ前記
    斜板を最大傾転角と最小傾転角との中間となる中間傾転
    角に傾転させる中間傾転ピストンとを備えてなる可変容
    量型斜板式液圧回転機において、 前記傾転支持部材は、前記各ピストンから前記斜板に作
    用する押圧合力の作用点から前記各ピストンの上死点側
    に離間した位置に配置し、 前記傾転ピストンは、前記傾転支持部材に対して前記押
    圧合力の作用点と同一側に配置し、 前記中間傾転ピストンは、前記傾転支持部材に対して前
    記押圧合力の作用点と同一側で、かつ前記傾転支持部材
    の中心と前記中間傾転ピストンとを結ぶ多角形の内側に
    前記押圧合力の作用点が収まる位置に配置する構成とし
    たことを特徴とする可変容量型斜板式液圧回転機。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングには、前記中間傾転ピス
    トンの最大突出位置を規定するストッパを該ケーシング
    と一体または別体に設け、前記中間傾転ピストンは、突
    出位置となったときに前記ストッパに当接して前記斜板
    を中間傾転角に保持する構成としてなる請求項1に記載
    の可変容量型斜板式液圧回転機。
  3. 【請求項3】 前記斜板を前記中間傾転角に傾転すると
    きには、前記傾転ピストンに圧油を供給せず、前記中間
    傾転ピストンのみに圧油を供給する構成としてなる請求
    項1または2に記載の可変容量型斜板式液圧回転機。
  4. 【請求項4】 前記傾転ピストンは、前記各ピストンの
    上死点位置と下死点位置と前記回転軸の中心とを結ぶ直
    線上に配置する構成としてなる請求項1,2または3に
    記載の可変容量型斜板式液圧回転機。
  5. 【請求項5】 前記中間傾転ピストンは、前記各ピスト
    ンの上死点位置と下死点位置と前記回転軸の中心とを結
    ぶ直線上に配置する構成としてなる請求項1,2,3ま
    たは4に記載の可変容量型斜板式液圧回転機。
  6. 【請求項6】 前記傾転ピストンは、前記各ピストンの
    上死点位置と下死点位置と前記回転軸の中心とを結ぶ直
    線に対して線対称となるように一対以上設ける構成とし
    てなる請求項1,2,3または5に記載の可変容量型斜
    板式液圧回転機。
  7. 【請求項7】 前記中間傾転ピストンは、前記各ピスト
    ンの上死点位置と下死点位置と前記回転軸の中心とを結
    ぶ直線に対して線対称となるように一対以上設ける構成
    としてなる請求項1,2,3,4または6に記載の可変
    容量型斜板式液圧回転機。
  8. 【請求項8】 前記傾転ピストンから前記斜板には、前
    記斜板を前記中間傾転角に傾転させるために前記中間傾
    転ピストンが前記斜板を押圧する押圧力に比較し、小さ
    な押圧力を常時作用させる構成としてなる請求項1,
    2,3,4,5,6または7に記載の可変容量型斜板式
    液圧回転機。
  9. 【請求項9】 前記傾転支持部材は、前記各ピストンの
    上死点位置と下死点位置と前記回転軸の中心とを結ぶ直
    線を挟んで左,右方向に離間し、かつ前記回転軸の中心
    よりも前記各ピストンの上死点側に寄った位置に2個設
    ける構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7
    または8に記載の可変容量型斜板式液圧回転機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008059760A1 (fr) * 2006-11-15 2008-05-22 Nabtesco Corporation Moteur à plateau cyclique à double vitesse
WO2015040954A1 (ja) * 2013-09-18 2015-03-26 ダイキン工業株式会社 液圧装置

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