JP2003147194A - 安全性の高い高分子組成物を構成成分として含有する医療用具 - Google Patents

安全性の高い高分子組成物を構成成分として含有する医療用具

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JP2003147194A
JP2003147194A JP2001352151A JP2001352151A JP2003147194A JP 2003147194 A JP2003147194 A JP 2003147194A JP 2001352151 A JP2001352151 A JP 2001352151A JP 2001352151 A JP2001352151 A JP 2001352151A JP 2003147194 A JP2003147194 A JP 2003147194A
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carbon atoms
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English (en)
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Noriko Kadota
典子 門田
Hideyuki Yokota
英之 横田
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の技術において問題のあった安定性、安全
性を改善し、かつ、機械的特性、加工の容易さ、硬度調
整の容易さ、原料の選択による機能性付与の容易さ、良
好な生体適合性などの好ましい特性を同時に実現するこ
とのできる医療用具を提供する。 【解決手段】ウレタン結合および/またはウレア結合を
分子内に有する直鎖状高分子であって、該高分子4.0
gに対し生理食塩水20mlの浴比で50℃にて72時
間の抽出操作を行った時の抽出液中の総有機炭素濃度が
400ppm以下である高分子(A)および望ましい機
械的および/または物理的特性および/または化学的特
性を有する高分子(B)からなる高分子組成物を構成成
分の少なくとも一部として含有する医療用具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶出物量が少なく安
全性、安定性に優れた高分子を含有する医療用具に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】カテーテル、ステント、医療用チュー
ブ、血液回路、血液貯蔵用容器など様々な医療用具は、
現在臨床で頻繁に利用され、臨床現場では欠かせないも
のとなってきている。このような生体内に半永久的に埋
め込んだり、一定期間留置したり、血液などの生体組織
と接触したりする医療用材料の開発においては、材料の
強度や耐久性、また生体に合わせた複雑な形状にするた
めの加工性、血液や生体組織との適合性などが重要なポ
イントである。
【0003】また、当然のことながら、医療用材料は直
接生体組織と接触するのであるから、高い安全性が要求
される。しかしながら、医療用材料の安全性を含めた生
化学的特性については、使用条件に応じた評価が十分に
は確立されていない。特に体液接触によって引き起こさ
れる、材料の分解反応により生成するオリゴマーや残留
原料、添加剤、副生成物などの溶出物の有無やその量に
ついて十分考慮されているとは言い難い状況である。
【0004】例えば、医療用高分子材料として広く利用
されている、ポリ塩化ビニル(PVC)には物理的性質
を改善するための可塑剤が添加されている場合がほとん
どである。添加される可塑剤として代表的なものはフタ
ル酸エステルであり、この化合物を添加した医療用PV
Cは長年にわたり利用されてきた。しかし、近年、フタ
ル酸エステルが生物に対して深刻な影響を与えることが
わかり、PVC使用時の可塑剤溶出の可能性とその影響
について懸念される。
【0005】シリコーンもまた医療用エラストマーとし
て各種カテーテルやチューブとして利用され、気体透過
特性から人工肺の膜素材としても応用されているが、長
期間体内に留置した場合には、溶出物として放出される
シリコーンの毒性が懸念されている。
【0006】ポリウレタンおよび/またはポリウレアお
よび/またはポリウレタンウレア(以下ポリウレタン類
と略記する場合がある。)は、ソフトセグメントとなる
マクログリコール、ハードセグメントとなるジイソシア
ネートや鎖延長剤の配合比を適当に設定することで、添
加剤を使用することなく好ましい硬度の材料を調製する
ことが可能である。また、セグメント化ポリウレタンは
ミクロ相分離構造を形成し、それによって優れた血液適
合性を発揮することが知られている。また、例えばアミ
ノ基含有ジオールを原料のひとつとして使用することで
アミノ基含有ポリウレタンが調製できるなど、好ましい
官能基を有する材料を調製するのも比較的容易に行え
る。このような長所から、ポリウレタンは医療用材料と
して好んで使われる高分子材料のひとつである。しか
し、一方で滅菌処理や生体内での使用時に加水分解反応
などによって強度低下や溶出物の生成が報告されてお
り、安全性の点で問題となる可能性がある。
【0007】材料として求められる種々の物性を改善す
る目的で、脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソ
シアネートを併用したポリウレタンおよび/またはポリ
ウレタンウレアおよび/またはポリウレアを利用する技
術については、既に報告されている。明確な意図を持っ
て脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシアネー
トを併用したポリウレタン類を開示したものとしては、
例えば、特開平05−295063、特開平07−02
6096、特開平07−097560、特開平07−1
66052、特開平08−052939、特開平08−
067814、特開平09−255866、特開平11
−349805、特開2000−034439などが挙
げられる。
【0008】これらのうち、特開平05−29506
3、特開平07−026096、特開平09−2558
66、特開平11−349805、特開2000−03
4439ではジイソシアネートをイソシアヌレート基形
成によってポリイソシアネート化し、これを用いて調製
した架橋性ポリウレタンが開示されている。これらのポ
リウレタン類は架橋構造をとっているので、本願の目的
とする直鎖状の高分子を得ることは困難である。また、
これらは、塗料や接着剤としての用途を想定しているた
め、本願の目的である熱や加水分解に対する安定性や安
全性に関する配慮はなされていない。なお、本発明にお
いて直鎖状高分子とは、意図的に架橋構造、網目構造が
導入されておらず、実質的にこれらの構造を含有しない
高分子を意味する。直鎖状高分子の特徴としては溶媒へ
の溶解性、熱可塑性などが例示される。具体的には、例
えばポリウレタン類を考えた場合、三官能性以上の多官
能性の原料が使用されておらず、二官能性のジイソシア
ネート、および二官能性のジオールおよび/または二官
能性のジアミンから得られるポリウレタン類を意味す
る。高分子にグラフト鎖を導入して改質する場合、グラ
フト化によって架橋構造、網目構造が導入されず、櫛型
のグラフト化高分子として十分な溶解性、熱可塑性があ
る場合、本発明においては直鎖状高分子と考えることが
できる。ポリウレタン類では二官能性の原料から得られ
た高分子であっても、過酷な条件で調製された場合には
アロファネート結合が生成し、架橋構造が形成される可
能性がある。本発明の直鎖状高分子にはこのようなポリ
ウレタン類は基本的には包含されないが、十分な溶解
性、熱可塑性がある場合には、一部に意図しない架橋構
造が含まれていても直鎖状高分子の許容範囲内にあると
考える。
【0009】特開平08−052939ではアロファネ
ート基を含有するポリイソシアネートが開示され、その
ポリイソシアネートは芳香族ジイソシアネート及び脂肪
族ジイソシアネートから誘導されるとの記載があるが、
アロファネート基を積極的に導入することは、すなわち
得られる材料に架橋構造を導入することとなり、イソシ
アヌレート基形成によるポリイソシアネートを使用する
場合と同様、直鎖状の高分子を得ることは困難である。
【0010】さらに、特開平07−097560、特開
平07−166052では、それぞれ接着剤としての使
用、帯電部材としての使用を想定した芳香族ジイソシア
ネートと脂肪族ジイソシアネートを併用したポリウレタ
ンが開示されているが、いずれも安全性に関する配慮は
なされていない。
【0011】特開平08−067814では脂肪族ジイ
ソシアネート及び/又は脂環式ジイソシアネートと芳香
族ジイソシアネートの混合ジイソシアネートを原料にし
たポリウレタン樹脂を一成分とする樹脂組成物が開示さ
れている。これは耐黄変性、耐薬品性、溶媒への溶解
性、耐スクラッチ性が改善されたポリウレタン類であ
り、安全性(細胞毒性、急性毒性など)向上を意図した
ものではなく、特に加水分解物を生成しやすいポリカプ
ロラクトンポリオールを必須の成分としている点で、材
料の安全性には問題がある。
【0012】また、本願発明者らは生体適合性および抗
血栓性の材料としてWO98/46659、特開200
0−128950、特開2000−126566などを
出願している。これらの技術においては、生体適合性、
抗血栓性の向上を目的として、ホスホリルコリン構造を
有するジオールを少なくともジオール成分の一部として
用いて得られるポリウレタンまたはポリウレタンウレア
が開示されている。特開2000−128950、特開
2000−126566では2種以上のジイソシアネー
ト、特に2種以上の脂肪族系ジイソシアネート(脂環族
系を含む)を用いることで材料のセグメント化が促進さ
れ、ミクロ相分離構造を形成することによって著しく抗
血栓性が改善されることが開示されている。しかしなが
ら、これらの材料は医療用に使用することを主目的にし
ながら、溶出物が未だ多いという欠点を持っていた。
【0013】高分子の安定性、安全性を評価する指標は
種々考えられているが、比較的実施が容易で、再現性が
よく、全般的な安定性、安全性を総括的に評価できるも
のは意外に少ない。生体に対する安全性を評価するに
は、急性全身毒性試験、亜急性毒性試験、あるいは細胞
毒性などがある。しかし、実験に動物や培養細胞を使用
する必要があり、簡便に実施できるとは言い難い。ま
た、各種医療用具の製造承認基準が規定されており(例
えば「透析型人工腎臓装置承認基準」昭和58年6月2
0日厚生省薬務局長通知など)、その中では溶出物試験
の方法、基準値が示されているが、この基準値に適合し
たポリマーが十分な安全性を持っているとは必ずしも言
えない面が存在する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
において種々のアプローチによる改善が試みられていな
がら未だなお問題のあった安定性、安全性を改善し、か
つ、好ましいその他の特性を同時に実現することのでき
る医療用具を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、既に2
種以上の脂肪族系(脂環族系を含む)ジイソシアネート
を併用して得られる抗血栓性が改善されたポリウレタン
もしくはポリウレタンウレアを見出した(特開2000
−128950)。更に、このような状況を鑑みて鋭意
検討を継続した結果、ASTM F750(材料抽出液
のマウス全身毒性試験)の方法に引用された抽出条件で
あるASTM F619(メディカル・プラスチックの
抽出方法)に記載された抽出条件に準拠し、生理食塩水
によって抽出を行った抽出液中の総有機炭素濃度(TO
C)が特定の値以下である場合に、その高分子および/
または高分子組成物の安全性が高いことがわかり、本発
明に到達した。
【0016】すなわち、本発明は、 1.ウレタン結合および/またはウレア結合を分子内に
有する直鎖状高分子であって、該高分子4.0gに対し
生理食塩水20mlの浴比で50℃にて72時間の抽出
操作を行った時の抽出液中の総有機炭素濃度が400p
pm以下である高分子(A)および望ましい機械的およ
び/または物理的特性および/または化学的特性を有す
る高分子(B)からなる高分子組成物を構成成分の少な
くとも一部として含有する医療用具。 2.ウレタン結合および/またはウレア結合を分子内に
有する直鎖状高分子(C)および望ましい機械的および
/または物理的特性および/または化学的特性を有する
高分子(D)からなる高分子組成物を構成成分の少なく
とも一部として含有する医療用具であって、該医療用具
4.0gに対し生理食塩水20mlの浴比で50℃にて
72時間の抽出操作を行った時の抽出液中の総有機炭素
濃度が20ppm以下であることを特徴とする医療用
具。 3.ウレタン結合および/またはウレア結合を分子内に
有する直鎖状高分子が、ジイソシアネート成分として脂
肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシアネートを
併用したポリウレタンおよび/またはポリウレタンウレ
アである上記1.または2.の医療用具であることを特
徴とする。 4.ウレタン結合および/またはウレア結合を分子内に
有する直鎖状高分子が、分子内にリンを含有する上記
1.〜3.のいずれかの医療用具であることを特徴とす
る。 5.ウレタン結合および/またはウレア結合を分子内に
有する直鎖状高分子が、分子内にホスホリルコリン構造
を有する上記4.の医療用具であることを特徴とする。 6.ウレタン結合および/またはウレア結合を分子内に
有する直鎖状高分子が、分子内にホスホリルコリン構造
を包含した特定の構造を有する上記5.の医療用具であ
ることを特徴とする。
【0017】本発明におけるウレタン結合および/また
はウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子としては、
ポリウレタン類が代表的であるが、本発明においてはポ
リウレタン類に限定されず、例えば、分子内にウレタン
結合および/またはウレア結合を持ったビニル系モノマ
ーを付加重合によって高分子量化したポリマーをも包含
し、さらには、ポリブタジエンジオールをソフトセグメ
ントとして調製したプレポリマー中の不飽和炭素結合を
利用してグラフト化、架橋などにより高分子量化したポ
リマーなども包含する。これらの中でもポリウレタン類
が好ましく、ポリウレタンおよび/またはポリウレタン
ウレアが特に好ましい。
【0018】ポリウレタン類はジイソシアネート、ソフ
トセグメントとなるマクロポリオール、鎖延長剤の3成
分から調製される。このうちジイソシアネートは芳香族
系ジイソシアネート、脂肪族系ジイソシアネート(脂環
族系ジイソシアネートを含む)に大別される。芳香族系
ジイソシアネートは比較的反応性が高いので、ポリウレ
タンおよびポリウレタンウレア調製時には、得られるポ
リウレタンおよびポリウレタンウレアの分子量が向上し
て好ましい。しかしながら、酸化分解による着色や、加
水分解によって発癌性の危険のある芳香族系アミンが生
じる可能性がある。脂肪族系ジイソシアネートは着色の
恐れは少なく、また加水分解されても発癌性物質が生成
する可能性は低い。ところが、一方で反応性は芳香族系
ジイソシアネートよりもやや劣り、高分子の調製にはよ
り過酷な条件や、触媒の添加が必要となる。
【0019】本発明におけるウレタン結合および/また
はウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子を得るため
の手段については特に限定されないが、脂肪族系ジイソ
シアネートと芳香族系ジイソシアネートを併用してポリ
ウレタン類を調製する手法が好ましい。本発明における
脂肪族系ジイソシアネートとは、脂環族系ジイソシアネ
ートをも包含する。例えば、エチレンジイソシアネー
ト、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソ
シアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメ
チレンジソシアネート、3,3’−ジイソシアナトプロ
ピルエーテル、シクロペンタンジイソシアネート、シク
ロヘキサンジイソシアネート、4,4’-メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)などが例示される
が、これらに限定されない。また、ジイソシアネートを
形成する炭化水素骨格の水素原子が他の原子や官能基な
どで置換されていてもよい。これらのうち、テトラメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、オクタメチレンジイソシアネートが好ましく、ヘキ
サメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
【0020】また、芳香族系ジイソシアネートとは、従
来ポリウレタンおよびポリウレタンウレアの製造に用い
られている芳香族系ジイソシアネート、および今後開発
されるであろう芳香族系ジイソシアネートすべてを指
す。具体的には、例えば、トリレンジソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、イソシアナトベンジ
ルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニル
イソシアネート)などが例示されるが、これらに限定さ
れない。また、ジイソシアネートを形成する炭化水素骨
格の水素原子が他の原子や官能基などで置換されていて
もよい。これらのうち、4,4’-メチレンビス(フェ
ニルイソシアネート)が特に好ましい。
【0021】使用される脂肪族系ジイソシアネート、芳
香族系ジイソシアネートはそれぞれ1種のジイソシアネ
ートを使用しても、2種類以上を混合して使用してもよ
い。脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシアネ
ートの使用比率は、モル比で脂肪族系ジイソシアネート
/芳香族系ジイソシアネート=1/9〜9/1、好まし
くは2/8〜7/3さらに好ましくは2/8〜6/4で
ある。これよりも脂肪族系ジイソシアネートが多いと反
応が進行しにくく、これよりも芳香族系ジイソシアネー
トが多いと得られるポリウレタン類が着色する恐れがあ
る。
【0022】本発明のウレタン結合および/またはウレ
ア結合を分子内に有する直鎖状高分子がポリウレタン類
である場合には、ソフトセグメント成分として使用され
得るマクロポリオールについては、一般的なポリウレタ
ン類に使用されるマクロポリオールが広く利用可能であ
るが、実質的にカルボン酸エステル結合を含有しないマ
クロポリオールが好ましい。具体的には、例えば、低分
子量ジオール(例えば、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメ
チレングリコール、デカメチレングリコール、2,2−
ジメチルトリメチレングリコール、1,4−ジヒドロキ
シシクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシメチルシクロ
ヘキサンなど)とジカルボン酸またはそのエステル形成
性誘導体(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカンジカルボ
ン酸、テレフタル酸、イソフタル酸またはこれらの酸ハ
ライド、活性エステル、アミドなど)を反応させて得ら
れるポリカルボン酸エステルジオール、ε−カプロラク
トンなどの開環重合によって得られるポリラクトンジオ
ール(これも広義のポリカルボン酸エステルジオールに
包含される)などカルボン酸エステル結合を含有するマ
クロポリオールは、医療用材料として使用する時などに
加水分解反応によって低分子量物が生成し、溶出物とな
るので好ましくない。実質的にカルボン酸エステル結合
を含まないソフトセグメント成分となるマクロポリオー
ルとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリ
エーテルジオール、ポリブタジエンジオール、ポリイソ
プレンジオール、水添ポリイソプレンジオールなどのポ
リアルキレンジオール、および各種ポリカーボネートジ
オールなどが例示される。これらのうちポリエーテルジ
オールが特に好ましい。マクロポリオールは単独で使用
しても、2種以上を混合して使用してもよい。
【0023】本発明におけるウレタン結合および/また
はウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子がポリウレ
タン類である場合に使用され得る鎖延長剤については、
特に制限されず、一般的なポリウレタン類に使用される
鎖延長剤、および今後開発されるであろう鎖延長剤が広
く利用可能である。具体的には、例えば、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリ
コール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、
1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジヒド
ロキシメチルシクロヘキサン、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコールなどのジオール、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、キシリレンジアミン、フェニレンジ
アミン、4,4’−メチレンビス(フェニルアミン)な
どのジアミン、2−アミノエタノール、3−アミノプロ
パノール、4−アミノブタノールなどのアミノアルコー
ル、さらには、ジヒドラジド(例えばシュウ酸ジヒドラ
ジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、
アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イ
ソフタル酸ジヒドラジド)など広義のジアミンなどが例
示される。これらに限らず、低分子量ジオール、ジアミ
ン、アミノアルコールとしては、公知、新規あるいはポ
リウレタン類への適用例の有無に関わらずすべて適用す
ることができる。これらの鎖延長剤は単独で使用して
も、2種以上を混合して使用してもよい。
【0024】本発明におけるウレタン結合および/また
はウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子は、特定用
途への応用のために特定の成分を導入してもよい。例え
ば、医療用具に抗菌性を付与する目的で、抗菌剤を導入
すること、血液適合性の向上を念頭に置きヘパリン固定
化用の第3級アミノ基を導入すること、細胞膜構成成分
であるホスホリルコリン類似構造を有する成分を導入す
ること、さらに、人工肺用膜への応用を念頭に置きポリ
ジメチルシロキサンを導入することなどが例示される。
【0025】本発明におけるウレタン結合および/また
はウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子がポリウレ
タン類である場合、下記化学式(6)もしくは下記化学
式(7)に示したホスホリルコリン類似構造含有ジオー
ルを原料の一つとして使用する手法は、得られる医療用
具の血液適合性を向上させるのに有効であることから、
特に好ましい。
【化6】
【化7】 [上記化学式(6)および化学式(7)において、
1、R2、R3、R6は炭素数1〜10のアルキレン基、
炭素数6〜12のアリーレン基、または炭素数7〜15
のアラルキレン基であり、それぞれ同じでも異なってい
てもよく、水素原子は他の原子や官能基で置換されてい
てもよい。R4、R5、R8は炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜1
5のアラルキル基であり、それぞれ同じでもよく、異な
っていてもよく、各基の水素原子は他の原子や官能基で
置換されていてもよい。R7は炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜15の
アラルキル基、または下記化学式(4)の構造を有する
基である。XはN、H−Cもしくは下記の化学式(5)
の構造を有する基である。]
【化8】
【化9】 [上記化学式(4)および化学式(5)において、、A
は炭素数2〜10のオキシアルキレン基であり、1種ま
たは2種以上のオキシアルキレン基が混在してもよく、
それらの結合順はブロックでもランダムでもよい。ま
た、nは1〜30の整数である。R9、R10は炭素数1
〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ま
たは炭素数7〜15のアラルキル基であり、各基の水素
原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。]
【0026】本発明におけるウレタン結合および/また
はウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子がポリウレ
タン類である場合、例えば、次のような製造方法が例示
される:マクロポリオールと脂肪族系ジイソシアネート
を適当な溶媒中で混合して反応させ、これに芳香族系ジ
イソシアネートを添加してプレポリマーを調製後、鎖延
長剤を添加して高分子量のポリウレタンもしくはポリウ
レタンウレアを得る。この際、マクロポリオールと脂肪
族系ジイソシアネートの反応と、それに続き芳香族系ジ
イソシアネートを添加してプレポリマーを得る反応とで
は、一般に芳香族系ジイソシアネートは脂肪族系ジイソ
シアネートよりも活性が高いので、後者の反応温度を前
者の反応温度よりも低く設定することが好ましい。脂肪
族系ジイソシアネートの反応に好適な温度のままで芳香
族系ジイソシアネートを添加するとゲル化を招く恐れが
あり、芳香族系ジイソシアネートの反応に好適な温度で
脂肪族系ジイソシアネートの反応を行うと反応が十分に
進行せず、得られるポリウレタンおよび/またはポリウ
レタンウレアが材料として利用しがたいものになってし
まう可能性がある。
【0027】また、本発明におけるウレタン結合および
/またはウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子がホ
スホリルコリン類似構造含有ジオールを添加したポリウ
レタン類である場合には、例えば、次のような製造方法
が例示される:ホスホリルコリン類似構造含有ジオール
と脂肪族系ジイソシアネートを適当な溶媒中で混合して
反応させ、これに芳香族系ジイソシアネート、続いてマ
クロポリオールを添加しプレポリマーを調製後、鎖延長
剤を添加して高分子量のポリウレタンもしくはポリウレ
タンウレアを得る。この際にも、ホスホリルコリン類似
構造含有ジオールと脂肪族系ジイソシアネートを反応さ
せた後、温度を下げて芳香族系ジイソシアネート、続い
てマクロポリオールを添加するのが好ましい。
【0028】また、該ポリウレタン類を製造する際に
は、重合を効率的に行うため、重合触媒を添加してもよ
い。重合触媒としては、例えば、ジブチルジラウリン酸
スズなどのスズ系触媒、テトラブトキシチタンなどのチ
タン系触媒などが例示される。
【0029】本発明におけるウレタン結合および/また
はウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子がジイソシ
アネート成分として脂肪族系ジイソシアネートと芳香族
系ジイソシアネートを併用して得られるポリウレタン類
である場合、例えば、次のような製造条件が用いられ得
る。以下の製造条件は本発明を制限するものではない。
脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシアネート
の使用比率は、モル比で脂肪族系ジイソシアネート/芳
香族系ジイソシアネート=1/9〜9/1、好ましくは
2/8〜7/3さらに好ましくは2/8〜6/4であ
る。これよりも脂肪族系ジイソシアネートが多いと反応
が進行しにくく、これよりも芳香族系ジイソシアネート
が多いと得られるポリウレタンおよび/またはポリウレ
タンウレアが着色する恐れがある。脂肪族系ジイソシア
ネートを反応させる時の反応温度は50℃〜120℃、
好ましくは60℃〜100℃、芳香族ジイソシアネート
を反応させる時の反応温度は30℃〜100℃、好まし
くは40℃〜80℃で、脂肪族系ジイソシアネートを反
応させるときの温度よりも低いことが好ましい。
【0030】反応に使用される溶媒は、特に制限されな
いが、原料に対して不活性であり、原料の溶解性に優れ
る溶媒が好ましい。具体的には、例えば、N−メチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサ
メチルリン酸トリアミド、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジメチルスルホキシド、トルエンなどが例示さ
れ、中でもN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドンが好まし
い。溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用
してもよい。また、無溶媒で反応を行う方法も適用でき
る。
【0031】本発明の高分子(A)、高分子(B)およ
び高分子組成物を得るには、高分子または高分子組成物
を調製後、十分な洗浄を行うことが有効な手法の一つで
ある。具体的には、例えば、温水中に浸漬、撹拌しなが
ら不純物を除去する手法が採用され得る。この際、温水
の温度は40℃〜95℃、好ましくは50℃〜90℃、
さらに好ましくは60℃〜80℃であり、洗浄時間は3
0分〜48時間、好ましくは60分〜24時間、さらに
好ましくは90分〜12時間である。これ以下の低温、
短時間の洗浄では不純物の除去効果が十分でなく、これ
以上の高温、長時間の洗浄では高分子または高分子組成
物の分解、劣化を招く恐れがある。また、高分子または
高分子組成物の洗浄温水に対する浴比は1g/10ml
〜1g/500ml、好ましくは1g/20ml〜1g
/400ml、さらに好ましくは1g/50ml〜1g
/200mlである。これ以下の浴比では高分子または
高分子組成物が洗浄温水に十分に浸かりにくいため効果
が十分に得られにくく、これ以上の浴比では多量の洗浄
温水を使用することになり効率的でない。洗浄水には、
界面活性剤や親水性有機溶媒を添加して洗浄効率を高め
ることも可能である。洗浄に有機溶媒を用いる手法も利
用し得るが、溶媒残存の可能性や洗浄溶媒の処理などの
観点から、上記の通り温水で洗浄することがより好まし
い。
【0032】本発明における望ましい機械的および/ま
たは物理的および/または化学的特性を有する高分子
(B)は、特に制限されないが、例えば、各種用途に使
用される次のような高分子体が例示される。すなわち、
ポリエチレン(人工血管、血液回路、チューブなど)、
ポリプロピレン(血液バッグ、血液回路、コネクター、
チューブなど)、PVC(血液バッグ、血液回路、カテ
ーテル、チューブなど)、ポリウレタン類(人工心臓、
カテーテル、チューブ、人工透析器ポッティング剤、人
工肺ポッティング剤など)、ポリカーボネート(人工透
析器ハウジング、人工肺ハウジングなど)、ポリスチレ
ン(細胞培養器、コネクターなど)、シリコーン(人工
肺、カテーテル、チューブ、血液回路など)、セルロー
スおよびセルロース誘導体(人工透析器など)、ポリフ
ルオロカーボン(人工血管など)、ポリアクリレートお
よびポリメタクリレート(コンタクトレンズ、人工透析
器、カテーテル、チューブなど)、ポリアミド(縫合糸
など)、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホン(人
工透析器など)、天然ゴム(導尿カテーテルなど)など
である。
【0033】本発明で言う望ましい機械的および/また
は物理的および/または化学的特性とは、特定の用途に
利用した際、その用途使用時に求められる特性のことを
示し、具体的には、例えば、機械的強度、弾性、加工
性、成型性、耐熱性、耐候性、耐光性、耐分解性、耐着
色性、染色性、特定物質の吸着性、特定物質に対する不
活性さ、親水性/疎水性、溶媒の接触角、溶媒への溶解
性/耐溶解性、表面荷電性などが例示される。
【0034】本発明の高分子(A)と高分子(B)の配
合比は特に限定されないが、好ましくは重量比でポリマ
ー/高分子体=1/1000〜100/100、より好
ましくは1/100〜100/100、さらに好ましく
は2/100〜50/100である。
【0035】本発明の高分子(A)と高分子(B)の配
合方法は特に限定されず、公知の方法、および今後開発
されるであろう方法が広く適用できる。具体的には、例
えば、両者の固体同士を物理的に混合する方法(固体混
合)、両者の溶液を混合する方法、あるいは両者を溶解
可能な溶媒に投入して両者を同時に溶解、混合する方法
(溶液混合)、両者の溶融液を混合する方法(溶融混
合)などが例示される。また、本発明に使用されるウレ
タン結合および/またはウレア結合を分子内に有する直
鎖状高分子と別の高分子体構成成分を共重合させたり、
どちらかを他方にグラフト化するなど、化学的な手法に
よって最終的に組成物とする手法でもよい。さらに、高
分子体表面に本発明に使用されるウレタン結合および/
またはウレア結合を分子内に有する直鎖状高分子をコー
ティングする手法についても、本発明においては配合方
法のひとつとして包含する。
【0036】本発明では、本発明の高分子(A)と高分
子(B)以外の成分を添加することも制限されない。具
体的には、例えば、可塑剤、フィラー、着色剤、UV吸
収剤、酸化防止剤、安定剤、さらには抗菌剤などを添加
することも可能である。
【0037】本発明の高分子組成物を構成成分の少なく
とも一部として含有する医療用具とは、例えば、血液浄
化膜、血液透析膜や血漿分離膜、血液中老廃物の吸着
材、人工肺用膜、血管内バルーン、血液バッグ、カテー
テル、カニューレ、シャント、血液回路などの医療用具
用素材などが例示される。
【0038】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例によって制限されるものではな
い。 <実施例1> (ウレタン結合および/またはウレア結合を分子内に有
する直鎖状高分子:高分子(A)−1の調製)下記化学
式(8)に示す化合物(以下コリンジオールと略記す
る):10.0gをセパラブルフラスコに秤取し、NM
P:45mlを加えて溶解させた。以下の操作はすべて
窒素雰囲気下で行った。溶液を75℃まで加熱し、HD
I:7.0mlを加え1時間撹拌した。反応温度を55
℃にまで下げて30分撹拌し、MDI:21.3mlを
加え、55℃で1時間撹拌後、数平均分子量2000の
PTMG:5.1gをNMP:10mlに溶解して添加
した。55℃で1時間撹拌しプレポリマーを調製した。
この反応混合液にBD:8.3mlを2回に分けて添加
し55℃で1時間撹拌した。NMP:50mlを加えて
反応混合液を希釈し、55℃で12時間撹拌して反応さ
せた。BD:1.0mlを加えて末端停止を行い、55
℃から徐々に室温になるまで撹拌を継続した。反応混合
液を5000mlの水に落とし込んで生成物を回収し、
70℃の温水で2時間洗浄後減圧乾燥して高分子(A)
−1を得た。
【化10】
【0039】(高分子(A)−1の分子量)臭化リチウ
ムを0.1%添加したDMFに高分子(A)−1を加え
て溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により分子量を測定した。カラムはShod
ex AD−803/S、AD−804/S、AD−8
06/S、AD−802/Sを直列に連結し、カラムオ
ーブンの温度を50℃に設定し、臭化リチウム0.1%
を添加したDMFを移動相とし測定した。分子量はポリ
エチレングリコール分子量マーカーで作成した検量線に
より算出した。結果は表1に示した。
【0040】(高分子(A)−1の抽出液のTOC)A
STM F750−82に記載された、急性全身毒性試
験の方法に準拠して、高分子(A)−1:4.00gを
生理食塩水:20.00mlに浸漬し50℃にて72時
間の抽出操作を行った。この抽出液中の総有機炭素量
(TOC)を、島津製作所製全有機体炭素計TOC−5
050Aにより測定した。結果は表1に示した。
【表1】
【0041】(高分子(A)−1を含む医療用具の作
製)高分子(B)として市販の医療用ポリウレタン(T
ecoflex):5重量部、溶媒としてNMP500
重量部、高分子(A)−1:0.5重量部を加え100
℃にて3時間撹拌溶解した。1時間静置して脱泡した
後、高分子(A)−1と高分子(B)の混合溶液を得
た。この混合溶液をPVC製の医療用チューブの内側に
均一に塗布し、減圧乾燥にて溶媒を完全に除去した。得
られたコーティングチュープを50℃の温水で1時間洗
浄後、再び減圧乾燥して医療用具(チューブ)を得た。 (高分子(A)−1を含む医療用具(チューブ)の抽出
液TOC)上記(高分子(A)−1の抽出液TOC)と
同様の方法で高分子(A)−1を含む医療用具(チュー
ブ)の抽出を行い、抽出液中のTOCを測定した。結果
は表2に示した。
【0042】(高分子(A)−1を含む医療用具(チュ
ーブ)の溶出物試験)「透析型人工腎臓装置承認基準」
昭和58年6月20日厚生省薬務局長通知に記載された
透析膜の溶出物試験にある抽出条件に準拠して、 チュ
ーブ:1.5gを注射用蒸留水:150mlに浸漬し7
0℃にて1時間の溶出操作を行った。この溶出液を用い
て、血液回路の品質及び試験にある溶出物試験の項目の
うち、pH、過マンガン酸カリウム還元性物質(KMn
O4)、蒸発残留物(残渣)、紫外吸収スペクトル(U
V)について評価した。結果は表2に示した。
【0043】(高分子(A)−1を含む医療用具(チュ
ーブ)の細胞毒性試験)薬機第99号(平成7年6月2
7日)厚生省薬務局医療機器開発課長通知に記載され
た、医療用具又は材料の抽出液を用いた細胞毒性試験の
方法に準拠して、V79細胞を使用し、チューブの培地
抽出液のIC50(%)を求めた。結果は表2に示し
た。 (高分子(A)−1を含む医療用具(チューブ)の急性
毒性試験)ASTM F750−82に記載された、急
性全身毒性試験の方法に準拠して生理食塩水によりチュ
ーブを抽出し、マウスに尾静脈から50μl/g・マウ
ス体重の投与量で投与し、状態の変化を観察した。結果
は表2に示した。
【表2】
【0044】〈実施例2〉 (高分子(A)−2の調製)コリンジオール:5.0g
をセパラブルフラスコに秤取し、NMP:50mlを加
えて溶解させた。以下の操作はすべて窒素雰囲気下で行
った。溶液を75℃まで加熱し、HDI:7.0mlを
加え1時間撹拌した。反応温度を55℃にまで下げて3
0分撹拌し、MDI:21.3mlを加え、55℃で1
時間撹拌後、数平均分子量2000のPTMG:17.
5gをNMP:12mlに溶解して添加した。55℃で
1時間撹拌しプレポリマーを調製した。この反応混合液
にBD:8.8mlを2回に分けて添加し55℃で1時
間撹拌した。NMP:50mlを加えて反応混合液を希
釈し、55℃で12時間撹拌して反応させた。BD:
1.0mlを加えて末端停止を行い、55℃から徐々に
室温になるまで撹拌を継続した。反応混合液を5000
mlの水に落とし込んで生成物を回収し、70℃の温水
で2時間洗浄後減圧乾燥して高分子(A)−2を得た。
【0045】(高分子(A)−2の分子量) (高分子(A)−2の抽出液TOC)実施例1と同様の
方法で高分子(A)−2の分子量、抽出液TOCについ
て試験を行った。結果は表1に示した。
【0046】(高分子(A)−2を含む医療用具(ダイ
アライザー)の作製)高分子(B)としてポリエーテル
スルホン(住友化学株式会社、スミカエクセル4800
P):18wt%、溶媒としてNMP:63.8wt
%、非溶媒としてトリエチレングリコール:16wt
%、親水剤としてポリビニルピルピロリドン(BASF
社製、コリドンK90):1wt%に高分子(A)−
2:0.18wt%を添加し50℃にて3時間撹拌溶解
し、1時間静置脱泡した後、焼結フィルターにて、未溶
解物を除去し紡糸原液を得た。スリット外径300μ
m、スリット内径200μm、内液吐出孔径100μm
のチューブインオリフィス型のノズルの外側スリットよ
り紡糸原液を、内液吐出孔より水:50wt%、NM
P:40wt%、トリエチレングリコール:10wt%
の内液を吐出した。ノズルから吐出した紡糸原液は30
cmの空中走行を経て、ノズル直下の凝固浴に導いた。
凝固液は水:80wt%、NMP:16wt%、トリエ
チレングリコール:4wt%で温度は60℃とした。紡
糸した中空糸膜は水洗後乾燥しワインダーにて巻き取っ
た。巻き取り速度は15m/minであった。得られた
中空糸膜の内径は200μm、外径は280μmであ
り、膜厚は40μmであった。得られた中空糸膜を96
00本束ね、ダイアライザーを組み立てた。ダイアライ
ザーの膜面積は1.5m2であった。
【0047】(高分子(A)−2を含む医療用具(ダイ
アライザー)の性能評価試験)膜面積1.5m2のダイ
アライザーについて37℃における、水での透水性およ
び、血液側水溶液流量:200ml、透析液流量:50
0ml、37℃における尿素、ビタミンB12、ミオグ
ロビンのクリアランスを測定した。結果を表3に示し
た。
【表3】
【0048】(高分子(A)−2を含む医療用具(ダイ
アライザー)の血液適合性評価試験)膜面積1.5m2
のダイアライザーを生理食塩水:1lで洗浄した後、A
CD添加牛血液(ヘマトクリット30%、総タンパク質
濃度6.5g/dl、37℃):2lを200ml/m
inで流し、20ml/minの条件で濾過し、ダイア
ライザーからの流出血液とろ液をリザーバーに戻す循環
テストを4時間実施した。血液循環前、循環1、2,
3、4時間後で血小板数を計測すると共に、循環試験終
了後のダイアライザーを1lの生理食塩水で血液側を洗
浄した時の、ダイアライザー中の残血中空糸の本数を計
測した。得られた結果を表4に示した。
【表4】
【0049】(高分子(A)−2を含む医療用具(ダイ
アライザー)の抽出液TOC) (高分子(A)−2を含む医療用具(ダイアライザー)
の溶出物試験) (高分子(A)−2を含む医療用具(ダイアライザー)
の細胞毒性試験) (高分子(A)−2を含む医療用具(ダイアライザー)
の急性毒性試験)実施例1と同様の方法で、中空糸部分
の抽出液TOC、溶出物試験、細胞毒性試験、急性毒性
試験について試験を行った。結果は表2に示した。
【0050】<実施例3> (高分子(A)−3の調製)コリンジオール:5.0g
をセパラブルフラスコに秤取し、NMP:45mlを加
えて溶解させた。以下の操作はすべて窒素雰囲気下で行
った。溶液を75℃まで加熱し、HDI:7.0mlを
加え1時間撹拌した。反応温度を55℃にまで下げて3
0分撹拌し、MDI:21.3mlを加え、55℃で1
時間撹拌後、数平均分子量2000のPTMG:10.
3gをNMP:10mlに溶解して添加した。55℃で
1時間撹拌しプレポリマーを調製した。この反応混合液
にBD:8.2mlを2回に分けて添加し55℃で1時
間撹拌した。反応液を室温に戻した後、プロピレンジア
ミン:1.0mlを添加し、NMP:50mlを加えて
反応混合液を希釈し、室温で12時間撹拌して反応させ
た。反応混合液を5000mlの水に落とし込んで生成
物を回収し、70℃の温水で4時間洗浄後減圧乾燥して
高分子(A)−3を得た。
【0051】(高分子(A)−3の分子量) (高分子(A)−3の抽出液TOC)実施例1と同様の
方法で高分子(A)−3の分子量、抽出液TOCについ
て試験を行った。結果は表1に示した。
【0052】(高分子(A)−3を含む医療用具(ダイ
アライザー)の作製)実施例2と同様の方法で作製し
た。
【0053】(高分子(A)−3を含む医療用具(ダイ
アライザー)の性能評価試験) (高分子(A)−3を含む医療用具(ダイアライザー)
の血液適合性評価試験)実施例2と同様に実施した結果
を表3,4に示した。
【0054】(高分子(A)−3を含む医療用具(ダイ
アライザー)の抽出液TOC) (高分子(A)−3を含む医療用具(ダイアライザー)
の溶出物試験) (高分子(A)−3含む医療用具(ダイアライザー)の
細胞毒性試験) (高分子(A)−3を含む医療用具(ダイアライザー)
の急性毒性試験)実施例2と同様の方法で、抽出液TO
C、溶出物試験、細胞毒性試験、急性毒性試験について
試験を行った。結果は表2に示した。
【0055】〈比較例1〉 (高分子(A)−4の調製)数平均分子量2000のP
TMG:7.7gをセパラブルフラスコに秤取し、NM
P:40mlを加えて溶解させた。以下の操作はすべて
窒素雰囲気下で行った。溶液を75℃まで加熱し、HD
I:23.3mlを加え1時間撹拌してプレポリマーを
調製した。この反応混合液にBD:10.3mlを2回
に分けて添加し75℃で1時間撹拌した。NMP:50
mlを加えて反応混合液を希釈し、75℃で12時間撹
拌して反応させた。BD:1.0mlを加えて末端停止
を行い、75℃から徐々に室温になるまで撹拌を継続し
た。反応混合液を5000mlの水に落とし込んで生成
物を回収し、70℃の温水で2時間洗浄後減圧乾燥して
高分子(A)−4を得た。
【0056】(高分子(A)−4の分子量) (高分子(A)−4の抽出液TOC)実施例1と同様の
方法で高分子(A)−4の分子量、抽出液TOCについ
て試験を行った。結果は表1に示した。
【0057】(高分子(A)−4を含む医療用具(チュ
ーブ)の作製)実施例1と同様の方法で作製した。
【0058】(高分子(A)−4を含む医療用具(チュ
ーブ)の抽出液TOC) (高分子(A)−4を含む医療用具(チューブ)の溶出
物試験) (高分子(A)−4を含む医療用具(チューブ)の細胞
毒性試験) (高分子(A)−4を含む医療用具(チューブ)の急性
毒性試験)実施例1と同様の方法で抽出液TOC、溶出
物試験、細胞毒性試験、急性毒性試験について試験を行
った。結果は表2に示した。
【0059】〈比較例2〉 (高分子(A)−5の調製)数平均分子量2000のP
TMG:10.0gをセパラブルフラスコに秤取し、N
MP:55mlを加えて溶解させた。以下の操作はすべ
て窒素雰囲気下で行った。溶液を55℃まで加熱し、M
DI:30.5mlを加え1時間撹拌してプレポリマー
を調製した。この反応混合液にBD:10.2mlを2
回に分けて添加し55℃で1時間撹拌した。NMP:5
0mlを加えて反応混合液を希釈し、55℃で12時間
撹拌して反応させた。BD:1.0mlを加えて末端停
止を行い、55℃から徐々に室温になるまで撹拌を継続
した。反応混合液を5000mlの水に落とし込んで生
成物を回収し、70℃の温水で2時間洗浄後減圧乾燥し
て高分子(A)−5を得た。
【0060】(高分子(A)−5の分子量) (高分子(A)−5の抽出液TOC)実施例1と同様の
方法で高分子(A)−5の分子量、抽出液TOCについ
て試験を行った。結果は表1に示した。
【0061】(高分子(A)−5を含む医療用具(ダイ
アライザー)の作製)実施例2と同様の方法で作製し
た。
【0062】(高分子(A)−5を含む医療用具(ダイ
アライザー)の性能評価試験) (高分子(A)−5を含む医療用具(ダイアライザー)
の血液適合性評価試験)実施例2と同様に実施した結果
を表3,4に示した。
【0063】(高分子(A)−5を含む医療用具(ダイ
アライザー)の抽出液TOC) (高分子(A)−5を含む医療用具(ダイアライザー)
の溶出物試験) (高分子(A)−5を含む医療用具(ダイアライザー)
の細胞毒性試験) (高分子(A)−5を含む医療用具(ダイアライザー)
の急性毒性試験)実施例2と同様の方法で、抽出液TO
C、溶出物試験、細胞毒性試験、急性毒性試験について
試験を行った。結果は表2に示した。
【0064】<比較例3> (高分子(A)−6の調製)コリンジオール:5.0を
セパラブルフラスコに秤取し、NMP:40mlを加え
て溶解させた。以下の操作はすべて窒素雰囲気下で行っ
た。溶液を75℃まで加熱し、HMDI:28.0ml
を加え1時間撹拌後、数平均分子量2000のPTM
G:4.0gをNMP:10mlに溶解して添加した。
75℃で1時間撹拌しプレポリマーを調製した。この反
応混合液にBD:7.2mlを2回に分けて添加し75
℃で1時間撹拌した。NMP:40mlを加えて反応混
合液を希釈し、75℃で12時間撹拌して反応させた。
BD:1.0mlを加えて末端停止を行い、75℃から
徐々に室温になるまで撹拌を継続した。反応混合液を5
000mlの水に落とし込んで生成物を回収し、70℃
の温水で2時間洗浄後減圧乾燥して高分子(A)−6を
得た。
【0065】(高分子(A)−6の分子量) (高分子(A)−6の抽出液TOC)実施例1と同様の
方法で高分子(A)−6の分子量、抽出液TOCについ
て試験を行った。結果は表1に示した。
【0066】(高分子(A)−6を含む医療用具(ダイ
アライザー)の作製)実施例2と同様の方法で作製し
た。
【0067】(高分子(A)−6を含む医療用具(ダイ
アライザー)の性能評価試験) (高分子(A)−6を含む医療用具(ダイアライザー)
の血液適合性評価試験)実施例2と同様に実施した結果
を表3,4に示した。
【0068】(高分子(A)−6を含む医療用具(ダイ
アライザー)の抽出液TOC) (高分子(A)−6を含む医療用具(ダイアライザー)
の溶出物試験) (高分子(A)−6を含む医療用具(ダイアライザー)
の細胞毒性試験) (高分子(A)−6を含む医療用具(ダイアライザー)
の急性毒性試験)実施例2と同様の方法で、抽出液TO
C、溶出物試験、細胞毒性試験、急性毒性試験について
試験を行った。結果は表2に示した。
【0069】<比較例4> (高分子(A)を添加しないダイアライザーの作製)紡
糸原液に高分子(A)−1〜−6を添加しないことを除
いて、他は実施例2と全く同様の方法で中空糸を紡糸
し、同様に膜面積1.5m2のダイアライザーを作製し
た。
【0070】(高分子(A)を添加しないダイアライザ
ーの性能評価試験) (高分子(A)を添加しないダイアライザーの血液適合
性評価試験)実施例2と同様に実施した結果を表3,4
に示した。
【0071】(高分子(A)を添加しないダイアライザ
ーの抽出液TOC) (高分子(A)を添加しないダイアライザーの溶出物試
験) (高分子(A)を添加しないダイアライザーの細胞毒性
試験) (高分子(A)を添加しないダイアライザーの急性毒性
試験)実施例2と同様の方法で、抽出液TOC、溶出物
試験、細胞毒性試験、急性毒性試験について試験を行っ
た。結果は表2に示した。
【0072】
【発明の効果】実施例から明らかなように、本発明の医
療用具は、溶出物試験での溶出物、細胞毒性、急性毒性
が低く安全性が高いことがわかった。比較例の医療用具
は溶出物試験での溶出物は低いものの、細胞毒性、急性
毒性が比較的高く、安全性にやや問題があることがわか
った。またコリンジオールを含有するポリウレタンを添
加したダイアライザーでは実施例2、3、比較例3とも
に血液適合性に優れていた。しかし、比較例3のポリマ
ーを添加したものでは溶出物中のTOCが増大し、細胞
毒性、急性毒性が高くなる傾向にあった。高分子(A)
自身において溶出物量の少ない実施例2、3の場合で
は、ダイアライザーからの溶出物は少なく、細胞毒性、
急性毒性も低かった。したがって、期待される血液適合
性を損なうことなしに安全性の高い医療用具を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C081 AB32 AC06 AC07 AC08 AC10 AC12 BA01 BA15 BA17 BB07 BB08 BC02 CA211 CB011 CC01 4J002 AA001 AB011 BB031 BB121 BC031 BD031 BD121 BG041 CG001 CK012 CK021 CK022 CK032 CK042 CL001 CN031 CP031 GB01 GB02 GB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウレタン結合および/またはウレア結合を
    分子内に有する直鎖状高分子であって、該高分子4.0
    gに対し生理食塩水20mlの浴比で50℃にて72時
    間の抽出操作を行った時の抽出液中の総有機炭素濃度が
    400ppm以下である高分子(A)および望ましい機
    械的および/または物理的特性および/または化学的特
    性を有する高分子(B)からなる高分子組成物を構成成
    分の少なくとも一部として含有する医療用具。
  2. 【請求項2】ウレタン結合および/またはウレア結合を
    分子内に有する直鎖状高分子(C)および望ましい機械
    的および/または物理的特性および/または化学的特性
    を有する高分子(D)からなる高分子組成物を構成成分
    の少なくとも一部として含有する医療用具であって、該
    医療用具4.0gに対し生理食塩水20mlの浴比で5
    0℃にて72時間の抽出操作を行った時の抽出液中の総
    有機炭素濃度が20ppm以下であることを特徴とする
    医療用具。
  3. 【請求項3】ウレタン結合および/またはウレア結合を
    分子内に有する直鎖状高分子が、ジイソシアネート成分
    として脂肪族系ジイソシアネートと芳香族系ジイソシア
    ネートを併用したポリウレタンおよび/またはポリウレ
    タンウレアである請求項1または2に記載の医療用具。
  4. 【請求項4】ウレタン結合および/またはウレア結合を
    分子内に有する直鎖状高分子が、分子内にリンを含有す
    る請求項1〜3のいずれかに記載の医療用具。
  5. 【請求項5】ウレタン結合および/またはウレア結合を
    分子内に有する直鎖状高分子が、分子内に下記化学式
    (1)記載の構造を有する請求項4記載の医療用具。 【化1】 [上記化学式(1)において、Rは炭素数1〜10のア
    ルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、または炭
    素数7〜15のアラルキレン基であり、各基の水素原子
    は他の原子や官能基で置換されていてもよい。]
  6. 【請求項6】 ウレタン結合および/またはウレア結合
    を分子内に有する直鎖状高分子が、分子内に下記化学式
    (2)もしくは下記化学式(3)記載の構造を有する請
    求項5記載の医療用具。 【化2】 【化3】 [上記化学式(2)および化学式(3)において、
    1、R2、R3、R6は炭素数1〜10のアルキレン基、
    炭素数6〜12のアリーレン基、または炭素数7〜15
    のアラルキレン基であり、それぞれ同じでも異なってい
    てもよく、水素原子は他の原子や官能基で置換されてい
    てもよい。R4、R5、R8は炭素数1〜10のアルキル
    基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜1
    5のアラルキル基であり、それぞれ同じでもよく、異な
    っていてもよく、各基の水素原子は他の原子や官能基で
    置換されていてもよい。R7は炭素数1〜10のアルキ
    ル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜15の
    アラルキル基、または下記化学式(4)の構造を有する
    基である。XはN、H−Cもしくは下記の化学式(5)
    の構造を有する基である。] 【化4】 【化5】 [上記化学式(4)および化学式(5)において、Aは
    炭素数2〜10のオキシアルキレン基であり、1種また
    は2種以上のオキシアルキレン基が混在してもよく、そ
    れらの結合順はブロックでもランダムでもよい。また、
    nは1〜30の整数である。R9、R10は炭素数1〜1
    0のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または
    炭素数7〜15のアラルキル基であり、各基の水素原子
    は他の原子や官能基で置換されていてもよい。]
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WO2007125943A1 (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha 高分子多孔質中空糸膜
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