JP2003147131A - ノンハロゲン難燃性樹脂組成物及びそれを用いた難燃性電源コード - Google Patents

ノンハロゲン難燃性樹脂組成物及びそれを用いた難燃性電源コード

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JP2003147131A
JP2003147131A JP2001350426A JP2001350426A JP2003147131A JP 2003147131 A JP2003147131 A JP 2003147131A JP 2001350426 A JP2001350426 A JP 2001350426A JP 2001350426 A JP2001350426 A JP 2001350426A JP 2003147131 A JP2003147131 A JP 2003147131A
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retardant
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崇司 江戸
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲンガスを発生しないノンハロゲン難燃
性樹脂組成物であって、電源コードの被覆材料として用
いた場合に、目的とする硬度と柔軟性(可撓性)を有す
る難燃性電源コードが得られ、またその難燃性に関して
もJISC3005規格の60度傾斜燃焼試験に合格す
ることを目的とする。 【解決手段】 オレフィン系樹脂100重量部に、水酸
化マグネシウム10〜150重量部、無機系超微粒子1
0〜200重量部および難燃助剤を5〜50重量部添加
したノンハロゲン難燃性樹脂組成物とすること、またこ
の難燃性樹脂組成物を電源コード類の被覆材料として用
いることによって、解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼時にハロゲン
ガス等を発生することなく、かつ優れた難燃性と適度な
柔軟性(可撓性)を有するノンハロゲン難燃性樹脂組成
物ならびにそれを電源コードの被覆材料として用いた難
燃性電源コードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種ハロゲンフリーの難燃性ポリ
オレフィン系樹脂組成物として、オレフィン系樹脂、エ
チレン系共重合体やハロゲンを含まないゴム系材料に多
量の水酸化マグネシウム等を配合したものが知られてお
り、各種成形品や電線・ケーブルの被覆材料として用い
られている。また、自己消火性の難燃性熱可塑性樹脂組
成物として、金属酸化物の超微粒子を配合するものが、
特開平9−255879号公報に見られる。すなわち、
オレフィン系樹脂等にハロゲン系難燃剤と有機リン化合
物、水酸化マグネシウムおよび平均粒径が100nm未
満の金属酸化物の超微粒子を添加するものである。そし
て、このような樹脂組成物は、難燃剤が少量の添加でも
十分な難燃性を得ることができ、燃焼時のガス発生量を
低減でき、機械的特性や成形性にも優れたものであると
している。
【0003】しかしながら、水酸化マグネシウム等の無
機系難燃剤を多量に添加する上記の難燃性オレフィン系
重合体組成物は、これを被覆した場合に電源コード等が
硬くなりすぎ、プラグ取付け時に不具合を生じたり、ま
た電源コードを取り扱うときに柔軟性に欠けるため、作
業性が悪いなどの問題がある。
【0004】また、水酸化マグネシウム等の無機系の難
燃剤に代えて、金属酸化物の超微粒子を難燃剤として用
いるものは、基本的にハロゲン系難燃剤やリン系化合物
が添加されるものであり有害ガスの発生や環境問題を解
決しておらず、また得られた樹脂組成物も、本発明の電
源コード類に適用するには、柔軟性(可撓性)の点にお
いて満足するものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、ハロゲンガスを発生しないノンハ
ロゲン難燃性樹脂組成物であって、特に電源コード類の
被覆材料として用いた場合に、目的とする柔軟性(可撓
性)と硬度を有する難燃性電源コードが得られ、またそ
の難燃性に関しても、JIS規格C3005の60度傾
斜燃焼試験に合格することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めには、オレフィン系樹脂100重量部に、水酸化マグ
ネシウム10〜150重量部、無機系超微粒子10〜2
00重量部、難燃助剤5〜50重量部を添加したノンハ
ロゲン難燃性樹脂組成物とすること、そしてこの難燃性
樹脂組成物を電源コード類の被覆材料として用いること
によって解決される。
【0007】このようなノンハロゲン難燃性樹脂組成物
は、水酸化マグネシウムの添加量を従来のものと比較し
て少量としても、十分にJIS規格C3005の60度
傾斜燃焼試験に合格する難燃性を有するものであり、ま
たそのことによって前記樹脂組成物の硬度を下げること
ができ、柔軟性(可撓性)も目的とするものを得ること
が出きる。当然に、ハロゲンガスを発生しない材料を用
いているので、燃焼時や廃却後に焼却処理を行ってもダ
イオキシン等の有害物質を発生することもない。また、
前記樹脂組成物を被覆した電源コード類は、優れた難燃
性と適度な柔軟性(可撓性)と硬度を有するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、ハロゲンガ
スを発生しないオレフィン系樹脂をベースポリマーと
し、このベースポリマー100重量部に対して、水酸化
マグネシウム10〜150重量部と無機系超微粒子を1
0〜200重量部、難燃助剤を5〜50重量部添加して
得られるものであるが、そこで用いる前記オレフィン系
樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−エチルアクリレート(EEA)、エチ
レン−プロピレン共重合体(EPDM、EPR)等のエ
チレン系共重合体、超低密度ポリエチレン(VLDP
E)、線状の低密度ポリエチレン(LLDPE)等のエ
チレン系単独重合体、スチレン−ブチレン−エチレン−
スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−
エチレンプロピレン共重合体(SEEPS)、プロピレ
ン−エチレンプロピレン共重合体(PPEP)等の熱可
塑性エラストマーが、単独で或いは混合物として使用さ
れる。
【0009】そして、これらを混合物としてベースポリ
マーを構成する場合は、エチレン系共重合体10〜99
重量部に対し熱可塑性エラストマーを90〜1重量部の
範囲で混合した混合物を100重量部として、前記難燃
性樹脂組成物のベースポリマーとして用いる。これは、
前記熱可塑性エラストマーの配合量が1重量部未満であ
ると、目的とする柔軟性(可撓性)のものが得られず、
また90重量部を越えると、得られるノンハロゲン難燃
性樹脂組成物の強度が低下してしまうためである。ま
た、エチレン系共重合体どうしを混合して混合物とする
場合も、同様の組成割合とするのが良い。
【0010】次に水酸化マグネシウムについて述べる
と、この難燃剤は温度が上昇すると水を放出して吸熱反
応を生じることによって難燃性を発現するものである
が、そのためには大量の添加量が必要である。このこと
は、種々の他の特性に影響を与える。本発明に関して言
えば、前記難燃性樹脂組成物の硬度が上昇し、そしてこ
の難燃性樹脂組成物を用いた電源コード類は、製造時の
プラグ取付けに不具合を生じたり、また得られた電源コ
ードは、柔軟性(可撓性)に問題があるため取扱い性が
悪い等の問題が生じる。そこで、本発明では後述する無
機系超微粒子や難燃助剤と組み合わせることによって、
その添加量を10〜150重量部の範囲に抑えることが
できる。そしてこの添加量は、10重量未満では目的と
する難燃性の効果が得られず、また150重量部を越え
ると、前述の通り得られた電源コード類が硬くなりす
ぎ、柔軟性(可撓性)が不足して取扱い上の問題も生じ
るために特定される。なお、前記水酸化マグネシウム
は、平均粒径を0.1〜20μmの範囲とすることによ
って、後述する無機系超微粒子との併用による効果を向
上させることができる。さらにこの水酸化マグネシウム
は、ベースポリマーとの分散性を考慮して、脂肪酸やシ
ラン化合物等によって表面処理を施しておくことが好ま
しい。
【0011】ところで、樹脂が燃焼した場合の難燃性向
上のために、前記難燃性樹脂表面にチャーと呼ばれる殻
を形成させて、樹脂の分解低分子量成分の放出を抑える
ことが検討されている。そしてこの場合重要なことは、
前記チャーを緻密なものとすることがより効果的であ
る。そこでその様な方策の一つとして提案されている、
100nm以下の無機系超微粒子を添加する方法につい
て、前記水酸化マグネシウムと組合せた場合について検
討した。これは、高価な前記超微粒子の使用量を適正な
範囲に抑え、かつ高い難燃性と得られた難燃性樹脂組成
物の柔軟性(可撓性)や硬度の関係を確認するためであ
る。その結果、前記無機系の超微粒子は、ベースポリマ
ー100重量部に対して、10〜200重量部の範囲で
添加するのが良いことを見出した。これは、添加量が1
0重量未満であると、緻密なチャーを形成する効果が得
られず、また200重量部を越えると前記難燃性樹脂組
成物の柔軟性(可撓性)が低下し、またコストが上昇し
て実用的ではないためである。なお、本発明におけるこ
のような無機系超微粒子としては、酸化チタン、酸化ア
ルミ、シリカ、アエロジル等の100nm以下の超微粒
子を使用するのが好ましい。
【0012】つぎに、本発明で添加される難燃助剤につ
いて述べる。この難燃助剤は、前記水酸化マグネシウム
と前記無機系超微粒子によって生成されるチャーの難燃
性をさらに向上させるために添加されるもので、シリコ
ーン化合物や赤リンが用いられる。これらのうちでも特
に、ジメチルシリコーン化合物が好ましい。そして、そ
の添加量は、ベースポリマー100重量部に対して、5
〜50重量部とされる。これは、添加量が5重量部未満
であると、前記チャーの生成や難燃性向上にあまり寄与
せず、また50重量部を越えても難燃性の向上にはあま
り変化はなく、コストの上昇となるため好ましくない。
なお、前記リン系の難燃助剤は、環境問題等の観点から
極力少量の添加にとどめるべきである。また、これらの
難燃助剤は、単独でも併用して用いても良い。
【0013】以上のように、本発明のノンハロゲン難燃
性樹脂組成物は、ハロゲンを発生しないオレフィン系樹
脂をベースポリマーとし、これに、樹脂の燃焼時に極め
て緻密なチャーを形成する水酸化マグネシウムと無機系
超微粒子を添加し、更にこれを補う難燃助剤を添加した
ので、極めて難燃性に優れ、またこの難燃性樹脂組成物
を被覆した電線・ケーブルは、JIS規格C3005の
60度傾斜燃焼試験に合格するものとなる。しかも水酸
化マグネシウムの添加量も低めに抑えられているので、
得られる前記ノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、適度な
硬度と優れた柔軟性(可撓性)を有するものとなる。な
お、本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物には、老化
防止剤や通常この種樹脂組成物において添加される、各
種添加剤を必要量添加しても問題を生じることはない。
【0014】つぎに、前記ノンハロゲン難燃性樹脂組成
物を被覆した難燃性電源コードについて述べる。本発明
の電源コード類なる記載は、屋内や屋外で用いられる単
芯のコード及び平型コードやキャブタイヤコードを総称
したものである。そしてこれらの電源コードは、前述し
たように優れた難燃性と適度な柔軟性(可撓性)、硬度
を求められるものである。本発明のノンハロゲン難燃性
樹脂組成物は、これらの特性を十分に満足させるもので
あり、このような難燃性樹脂組成物を被覆材料に用いた
電源類コードも、優れた難燃性、望ましい柔軟性(可撓
性)とまた適度な硬度を有するものとなる。そして、具
体的な特性の指標としては、硬度(ショアD)が25〜
40、引張強度が10〜20MPa、伸びは350%以
上のものであることが望まれる。また難燃性に関して
は、JIS規格C3005の60度傾斜燃焼試験に合格
する必要がある。本発明の前記難燃性樹脂組成物は、こ
の特性を十分満足するものである。また、前記ノンハロ
ゲン難燃性樹脂組成物を、導体上に押出し被覆した難燃
性電源コードは、焼却処分等されてもハロゲンガス等を
発生することなく、またその機械的特性から、製造時の
プラグ取付けの問題や使用時の取扱い性においても、何
ら問題を生じないものである。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を示して、その効果を
述べる。ノンハロゲン難燃性樹脂組成物の各配合材料の
組成範囲は、表1に示すとおりである。なお、配合材料
の数字は、重量部で示してある。エチレン系共重合体と
しては、通常よく用いられるEVA、EEAについて記
載した。また、熱可塑性エラストマーとしては、SEB
Sを、さらに無機系超微粒子としては、粒径100nm
以下の酸化アルミを、水酸化マグネシウムは平均粒径が
2μmで、脂肪酸によって表面処理されたものである。
また難燃助剤としては、シリコーン化合物としてジメチ
ルシリコーン並びに赤リンを選定した。そして、これら
の各種配合組成のノンハロゲン難燃性樹脂組成物をシー
ト状の試料として用いて、硬度(ショアD)をJIS規
格K6253に従い、また、JIS規格K7113に従
って引張強度(MPa)並びに伸び(%)を測定した。
また難燃性については、表1に記載する各種ノンハロゲ
ン難燃性樹脂組成物を外径1.1mmの銅導体上に、
0.8mm厚さに押出被覆した二芯の難燃性電源コード
を試料として、JIS規格C3005の60度傾斜燃焼
試験を行った。結果の表示は、60秒以内に自己消火す
るものを、合格と記載した。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明らかなように、本発明のノンハ
ロゲン難燃性樹脂組成物は、ハロゲンガスを発生しない
オレフィン系樹脂をベースポリマーとしたものであるか
ら、当然にノンハロゲンの難燃性樹脂組成物であり、燃
焼時に有害ガスを発生することはないが、特にエチレン
系共重合体、熱可塑性エラストマーを単独で或いは2種
以上を特定範囲量で混合物としたものは、水酸化マグネ
シウム並びに無機系超微粒子の添加と併せて、優れた難
燃性と柔軟性(可撓性)並びに適度な硬度を有するもの
であることが判る。また難燃助剤も適量の配合量とする
ことによって、難燃性の向上に寄与している。
【0018】具体的に述べると、実施例1〜3に記載さ
れるEVA単独のベースポリマーの場合、また実施例7
〜10に記載されるようにSEBS単独のベースポリマ
ーに、100nm以下の酸化アルミを10〜200重量
部、水酸化マグネシウムを10〜140重量部、並びに
難燃助剤を10〜50重量部配合したノンハロゲン難燃
性樹脂組成物は、硬度(ショアD)が30〜40、引張
強度が10.1〜12.5MPaであり、伸びも350
%以上のものとなって、目的とする硬度や柔軟性(可撓
性)を有するものであることがわかる。また、EVA:
SEBSを30〜70:70〜30重量部の範囲で混合
した混合物をベースポリマーとする実施例4〜6も、硬
度(ショアD)が34〜35程度であり、引張強度も1
1.8〜12.1MPa程度であり、伸びも350%以
上のものであった。さらに、EEA:SEBSを30〜
70:70〜30重量部の範囲で混合した混合物をベー
スポリマーとする実施例11〜13も、硬度(ショア
D)が34〜35程度であり、引張強度も11.9〜1
2.4であり、伸びも350%以上のものであることが
わかる。これらの実施例のものはいずれも、本発明の目
的を達成する好ましいものである。
【0019】また本発明の難燃性電源コードについて
も、表1から明らかな如く、実施例1〜13のいずれの
ノンハロゲン難燃樹脂組成物を被覆した難燃性電源コー
ドも、JIS規格C3005の60度傾斜燃焼試験に合
格するものであった。そして、この難燃性電源コード
は、優れた柔軟性(可撓性)と適度な硬度のもので、製
造時のプラグ取付け時にも支障はなく、またこの難燃性
電源コードを用いた作業時にも、何ら問題はなかった。
【0020】ついで、比較例を表2に示す。表2に示す
各種ノンハロゲン難燃性樹脂組成物を用いて、前記実施
例と同様に試料を作成し、難燃性、硬度(ショアD)、
引張強度(MPa)および伸び(%)について、実施例
と同様の試験を行った。なお、難燃性電源コードとして
の難燃性の指標である、JIS規格C3005の60度
傾斜燃焼試験において、不合格と記載したものは60秒
間で自己消火できなかったものである。
【0021】
【表2】
【0022】表2の結果から明らかな如く、本発明の組
成範囲から外れる各種ノンハロゲン難燃性樹脂組成物
は、比較例1〜10に見られるように硬度(ショア
D)、引張強度、伸び(%)のいずれかが本発明の範囲
外の値を示す。また、難燃性に関しても、JIS規格C
3005の60度傾斜燃焼試験に合格しないものがあ
る。具体的には、水酸化マグネシウムが本発明の添加範
囲を越えた例である比較例1、3、5は、難燃性は合格
しているが、硬度(ショアD)が40を越え、引張強度
が10MPa以下で、伸びも350%以下となっている
ものがある。また、無機系超微粒子の添加量が、本発明
の配合範囲を外れる例である比較例1〜6は、硬度が4
0以上となり、引張強度が10MPa以下であり、伸び
(%)も350%に達しないものとなる。さらに、比較
例7〜10のようにベースポリマーとして混合範囲が本
発明から外れる混合物を用いたものは、電源コードとし
て、JIS規格C3005の60度燃焼試験に全て合格
しなかった。このように、本発明の組成範囲を外れたノ
ンハロゲン難燃性樹脂組成物並びに難燃性電源コード類
は、好ましいものではないことがわかる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のノンハロゲ
ン難燃性樹脂組成物は、ハロゲンガスを発生しないオレ
フィン系樹脂をベースポリマーとし、これに燃焼時に極
めて緻密なチャーを形成する水酸化マグネシウムと無機
系の超微粒子を適量の配合とし、更にこれを補う難燃助
剤を添加したので、極めて難燃性に優れたものであり、
また、特に水酸化マグネシウムの添加量を少なくするこ
とができるので、得られた前記ノンハロゲン難燃性樹脂
組成物は、適度な硬度と優れた柔軟性(可撓性)を有す
るものとなる。すなわち、硬度(ショアD)が25〜4
0の範囲であり、引張強度が10〜20MPaの範囲で
あり、伸びも350%以上のものとすることができる。
【0024】また、前記ノンハロゲン難燃性樹脂組成物
を用いた難燃性電源コードは、JISC3005の60
度傾斜燃焼試験に全て合格する、優れた難燃性を有する
ものである。そして、硬度(ショアD)、引張強度(M
Pa)や伸び(%)が共に目的とする数値範囲に入るも
のであるから、前記難燃性電源コードは適度な硬度と優
れた柔軟性(可撓性)を有するものとなる。そのためこ
のような難燃性電源コードを用いたものは、製造時のプ
ラグ取付けの不具合問題や使用時の作業性も何ら問題な
いものとすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 7/295 H01B 7/34 B Fターム(参考) 4J002 BB03W BB04W BB06W BB07W BB15W BB15X BC04W BC04X BP01W BP01X BP02W BP02X CP033 DA058 DE076 DE137 DE147 DJ017 FD133 FD136 FD138 GQ01 5G303 AA06 AB20 BA12 CA09 CA11 CC08 CD00 5G315 CA03 CD02 CD04 CD14 CD17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系樹脂100重量部に、水酸
    化マグネシウム10〜150重量部、無機系超微粒子1
    0〜200重量部、難燃助剤5〜50重量部を添加した
    ことを特徴とするノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記オレフィン系樹脂が、エチレン系共
    重合体の単独或いは2種以上の混合物、熱可塑性エラス
    トマーの単独或いはエチレン系共重合体との混合物から
    選ばれる1種であることを特徴とする請求項1記載のノン
    ハロゲン難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記難燃助剤が、シリコーン系化合物或
    いは赤リンから選ばれる少なくとも1種であることを特
    徴とする請求項1または2のいずれかに記載のノンハロ
    ゲン難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記混合物の組成割合が、エチレン系共
    重合体10〜99重量部:熱可塑性エラストマー90〜
    1重量部であることを特徴とする請求項2記載のノンハ
    ロゲン難燃性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれかに記載のノ
    ンハロゲン難燃性樹脂組成物が導体上に被覆されたこと
    を特徴とする難燃性電源コード。
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