JP2003146907A - アンジオテンシンii受容体拮抗剤を含有する医薬組成物 - Google Patents
アンジオテンシンii受容体拮抗剤を含有する医薬組成物Info
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Abstract
る医薬組成物を提供する。 【解決手段】アンジオテンシンII受容体拮抗剤と、A
CAT阻害剤を、同時に又は時間を置いて別々に投与す
る為の医薬組成物。
Description
II受容体拮抗剤と酵素アシルコエンザイムA:コレス
テロ−ルアシルトランスフェラ−ゼ(以下、ACATと
省略する。)阻害剤を、同時に又は時間を置いて別々に
投与する為の医薬組成物、及び、動脈硬化症或いは虚血
性心疾患、虚血性脳疾患、末梢循環不全症等の動脈硬化
に起因する疾患の予防又は治療のために同時に又は時間
を置いて別々に投与する為の上記医薬組成物に関する。
容体拮抗剤と、ACAT阻害剤の薬理的に有効な量を温
血動物(特に、人)に、同時に又は時間を置いて別々に
投与することにより、動脈硬化症或いは虚血性心疾患、
虚血性脳疾患、末梢循環不全症等の動脈硬化に起因する
疾患を予防又は治療する方法に関する。
アテローム性動脈硬化症は増加の一途を辿っている。ア
テローム性動脈硬化症は、虚血性心疾患(心筋梗塞、不
安定狭心症、虚血性突然死)、虚血性脳疾患(脳梗塞、
脳内出血等)、末梢循環不全症等の主因となる。また、
アテローム性動脈硬化症をもたらす危険因子としては、
高脂血症(特に、高コレステロ−ル血症)のほか、高血
圧症、インスリン抵抗性に基づく糖代謝異常を挙げるこ
とができる。また、これらの危険因子は合併症(シンド
ロ−ムX)として発病する場合が多く、互いに病因が絡
みあっていると考えられており{ダイアビーティス,第
37巻,第1595頁(1988年)[Diabetes, 37, 1
595 (1988)]}、その有効な予防法及び治療法が求めら
れている。
オテンシンII受容体拮抗剤及びACAT阻害剤を含有
する医薬組成物について鋭意研究を行った結果、各々の
薬剤を単剤で投与するよりも、上記2剤を、同時に又は
時間を置いて別々に投与することにより、優れた動脈硬
化進展抑制効果を有し、毒性も弱いため、温血動物(特
に、人)に対する、動脈硬化症或いは虚血性心疾患、虚
血性脳疾患、末梢循環不全症等の動脈硬化に由来する疾
患の予防薬又は治療薬(特に、治療薬)に有用であるこ
とを見出し、本発明を完成した。
ジオテンシンII受容体拮抗剤と、ACAT阻害剤を、
同時に又は時間を置いて別々に投与する為の医薬組成物
に関する。
(2) アンジオテンシンII受容体拮抗剤が、ロサル
タン、イルベサルタン、バルサルタン、カンデサルタ
ン、オルメサルタン又はテルミサルタンである医薬組成
物、(3) アンジオテンシンII受容体拮抗剤が、ロ
サルタン又はオルメサルタンである医薬組成物、(4)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤が、オルメサルタ
ンである医薬組成物、(5) ACAT阻害剤が、FR
−129169、CI−1011、F−1394、F−
12511、T−2591、FCE−28654、K−
10085、HL−004、NTE−122、FR−1
86054、N−(1−オクチル−5−カルボキシメチ
ル−4,6−ジメチルインドリン−7−イル)−2,2
−ジメチルプロパンアミド、又はN−(1−ペンチル−
4,6−ジメチルインドリン−7−イル)−2,2−ジ
メチルプロパンアミド若しくはその薬理上許容される塩
である医薬組成物、(6) ACAT阻害剤が、N−
(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−ジメ
チルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパ
ンアミド又はその薬理上許容される塩である医薬組成物
を挙げることができる。
容体拮抗剤を(2)−(4)からなる群から選択し、有
効成分のACAT阻害剤を(5)−(6)からなる群か
ら選択し、これらを任意に組合せて得られる医薬組成物
も好適であり、例えば、以下のものをあげることができ
る。(7)有効成分のアンジオテンシンII受容体拮抗
剤が、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン、カ
ンデサルタン、オルメサルタン又はテルミサルタンであ
り、有効成分のACAT阻害剤が、FR−12916
9、CI−1011、F−1394、F−12511、
T−2591、FCE−28654、K−10085、
HL−004、NTE−122、FR−186054、
N−(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−
ジメチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプ
ロパンアミド、又はN−(1−ペンチル−4,6−ジメ
チルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパ
ンアミド若しくはその薬理上許容される塩である医薬組
成物、(8)有効成分のアンジオテンシンII受容体拮
抗剤が、ロサルタン又はオルメサルタンであり、有効成
分のACAT阻害剤が、N−(1−オクチル−5−カル
ボキシメチル−4,6−ジメチルインドリン−7−イ
ル)−2,2−ジメチルプロパンアミド若しくはその薬
理上許容される塩である医薬組成物、又は(9)有効成
分のアンジオテンシンII受容体拮抗剤が、オルメサル
タンであり、有効成分のACAT阻害剤が、N−(1−
オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−ジメチルイ
ンドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミ
ド若しくはその薬理上許容される塩である医薬組成物。
つである「アンジオテンシンII受容体拮抗剤」は、ア
ンジオテンシンIIが細胞膜上のアンジオテンシンII
受容体に結合することを拮抗することにより、アンジオ
テンシンIIが有する血管収縮等の薬理作用を抑制する
薬剤であり、本来、血圧降下剤として使用される。その
ようなアンジオテンシンII受容体拮抗剤としては、例
えば、特開昭63−23868号公報(米国特許第5,
138,069号公報)に記載された一般式(I)を有
する化合物又はその薬理上許容される塩{好適にはロサ
ルタンであり、その化学名は、2−ブチル−4−クロロ
−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフ
ェニル−4−イルメチル]−1H−イミダゾール−5−
メタノールであり、本発明のロサルタンは、その薬理上
許容される塩(ロサルタン・カリウム塩等)も包含す
る。}、特表平4−506222号公報(WO91/1
4679号公報)に記載された一般式(I)を有する化
合物又はその薬理上許容される塩{好適にはイルベサル
タンであり、その化学名は、2−N−ブチル−4−スピ
ロシクロペンタン−1−[2’−(1H−テトラゾール
−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]−2−イミ
ダゾリン−5−オンであり、本発明のイルベサルタン
は、その薬理上許容される塩も包含する。}、特開平4
−235149号公報(EP公開第433983号公
報)に記載された一般式(I)を有する化合物、そのエ
ステル又はその薬理上許容される塩{好適にはバルサル
タンであり、その化学名は、(S)−N−バレリル−N
−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニ
ル−4−イルメチル]バリンであり、本発明のバルサル
タンは、その薬理上許容されるエステル又はその薬理上
許容される塩も包含する。}、特開平4−364171
号公報(米国特許第5,196,444号公報)に記載
された一般式(I)を有するカルボン酸誘導体、そのエ
ステル又はその薬理上許容される塩{好適にはカンデサ
ルタンであり、その化学名は、1−(シクロヘキシルオ
キシカルボニルオキシ)エチル 2−エトキシ−1−
[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル
−4−イルメチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−
カルボキシレートであり、本発明のカンデサルタンは、
そのカルボン酸誘導体、カルボン酸誘導体の薬理上許容
されるエステル(TCV−116等)又はその薬理上許
容される塩も包含する。}、特開平5−78328号公
報(米国特許第5,616,599号公報)に記載され
た一般式(I)を有するカルボン酸誘導体、そのエステ
ル又はその薬理上許容される塩{好適にはオルメサルタ
ンであり、その化学名は、(5−メチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−
ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−
[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル
−4−イルメチル]イミダゾール−5−カルボキシレー
トであり、本発明のオルメサルタンは、そのカルボン酸
誘導体、カルボン酸誘導体の薬理上許容されるエステル
(CS−866等)又はその薬理上許容される塩も包含
する。}、特開平4−346978号公報(米国特許第
5,591,762号公報、EP公開第502,314
号公報)に記載された一般式(I)を有する化合物、そ
のエステル又はその薬理上許容される塩{好適にはテル
ミサルタンであり、その化学名は、4’−[[2−n−
プロピル−4−メチル−6−(1−メチルベンズイミダ
ゾール−2−イル)−ベンズイミダゾール−1−イル]
メチル]−ビフェニル−2−カルボキシレートであり、
本発明のテルミサルタンは、そのカルボン酸誘導体、カ
ルボン酸誘導体の薬理上許容されるエステル又はその薬
理上許容される塩を包含する。}等のビフェニルテトラ
ゾール化合物又はビフェニルカルボン酸化合物を挙げる
ことができ、好適には、ロサルタン、イルベサルタン、
バルサルタン、カンデサルタン、オルメサルタン又はテ
ルミサルタンであり、更に好適には、ロサルタン又はオ
ルメサルタンであり、最も好適には、オルメサルタンで
ある。
体拮抗剤の平面構造式を示す。
つである「ACAT阻害剤」は、酵素アシルコエンザイ
ムA:コレステロ−ルアシルトランスフェラ−ゼ(AC
AT)を阻害する薬剤であり、その結果コレステロール
を低下させるだけでなく、血管壁の動脈硬化病変へ直接
作用し、マクロファージの泡沫細胞化(細胞内へのコレ
ステロール蓄積)を抑制することから、本来、動脈硬化
症の治療薬若しくは予防薬として使用される。そのよう
なACAT阻害剤としては、例えば、WO92/095
61号公報に記載された一般式(I)を有する化合物
[好適にはFR−129169であり、その化学名は、
N−(1,2−ジフェニルエチル)−2−オクチルオキ
シフェニルアセトアミドである。]、特表平8−510
256号公報(WO94/26702号公報、米国特許
第5,491,172号公報)に記載された一般式
(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩{好
適にはCI−1011であり、その化学名は、2,6−
ジイソプロピルフェニル−N−[(2,4,6−トリイ
ソプロピルフェニル)アセチル]スルファメートであ
り、本発明のCI−1011は、その薬理上許容される
塩も含有する。}、EP公開第421441号公報(米
国特許第5,120,738号公報)に記載された一般
式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩
{好適にはF−1394であり、その化学名は、(1
S,2S)−2−[3−(2,2−ジメチルプロピル)
−3−ノニルウレイド]シクロヘキサン−1−イル−3
−[(4R)−N−(2,2,5,5−テトラメチル−
1,3−ジオキサン−4−カルボニル)アミノ]プロピ
オネートであり、本発明のF−1394は、その薬理上
許容される塩も含有する。}、特表2000−5007
71号公報(WO97/19918号公報、米国特許第
5,990,173号公報)に記載された化合物又はそ
の薬理上許容される塩[好適にはF−12511であ
り、その化学名は、(S)−2’、3’、5’−トリメ
チル−4’−ヒドロキシ−α−ドデシルチオ−α−フェ
ニルアセタアニリドであり、本発明のF−12511は
その薬理上許容される塩も含有する。]、特開平10−
195037号公報(EP特許第790240号公報、
米国特許第5,849,732号公報)に記載された一
般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩
[好適にはT−2591であり、その化学名は、1−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メトキシフェ
ニル)−3−(2−シクロヘキシルエチル)−3−(4
−ジメチルアミノフェニル)ウレアであり、本発明のT
−2591はその薬理上許容される塩(塩酸塩等)も包
含する。]、WO96/26948号公報に記載された
一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される
塩{好適にはFCE−28654であり、その化学名
は、1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3−
[(4R,5R)−4,5−ジメチル−2−(4−フォ
スフォノフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル
メチル]ウレアであり、本発明のFCE−28654は
その薬理上許容される塩も包含する。)}、WO98/
54153号公報(EP特許第987254号公報)に
記載された一般式(I)を有する化合物、その薬理上許
容される塩又はその溶媒和物{好適にはK−10085
であり、その化学名は、N−[2,4−ビス(メチルチ
オ)−6−メチル−3−ピリジル]−2−[4−[2−
(オキサゾール[4,5−b]ピリジン−2−イルチ
オ)エチル]ピペラジン−1−イル]アセトアミドであ
り、本発明のK−10085はその薬理上許容される塩
又はその溶媒和物も含有する。}、WO92/0957
2号公報(EP特許第559898号公報、米国特許第
5,475,130号公報)に記載された一般式(I)
を有する化合物[好適にはHL−004であり、化学名
は、N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−2−テ
トラデシルチオアセトアミドである。]、特開平7−8
2232号公報(EP特許第718281号公報)に記
載された一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許
容される塩{好適にはNTE−122であり、その化学
名は、トランス−1,4−ビス[1−シクロヘキシル−
3−(4−ジメチルアミノフェニル)ウレイドメチル]
シクロヘキサンであり、本発明のNTE−122はその
薬理上許容される塩も包含する。}、特表平10−51
0512号公報(WO96/10559号公報)に記載
された化合物又はその薬理上許容される塩{好適にはF
R−186054であり、その化学名は、1−ベンジル
−1−[3−(ピラゾール−3−イル)ベンジル]−3
−[2,4−ビス(メチルチオ)−6−メチルピリジン
−3−イル]ウレアであり、本発明のFR−18605
4は、その薬理上許容される塩も包含する。}、WO9
6/09287号公報(EP特許第0782986号公
報、米国特許第5,990,150号公報)に記載され
た一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容され
る塩[好適には、N−(1−ペンチル−4,6−ジメチ
ルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパン
アミドであり、本発明の上記化合物は、その薬理上許容
される塩も包含する。]、WO97/12860号公報
(EP特許第0866059号公報、米国特許第6,0
63,806号公報)に記載された一般式(I)を有す
る化合物又はその薬理上許容される塩[好適には、N−
(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−ジメ
チルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパ
ンアミドであり、本発明の化合物はその薬理上許容され
る塩(硫酸塩等)]を挙げることができ、好適には、F
R−129169、CI−1011、F−1394、F
−12511、T−2591、FCE−28654、K
−10085、HL−004、NTE−122、FR−
186054、 ・N−(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6
−ジメチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチル
プロパンアミド(以下、化合物Aという。)及び ・N−(1−ペンチル−4,6−ジメチルインドリン−
7−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミド(以下、
化合物Bという。)から選択されるいずれか一つの化合
物又はその薬理上許容される塩であり、更に好適には、
CI−1011、F−12511、 ・N−(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6
−ジメチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチル
プロパンアミド(化合物A)及び ・N−(1−ペンチル−4,6−ジメチルインドリン−
7−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミド(化合物
B)から選択されるいずれか一つの化合物又はその薬理
上許容される塩であり、最も好適には、 ・N−(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6
−ジメチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチル
プロパンアミド(化合物A)又はその薬理上許容される
塩である。
構造式を示す。
ジオテンシンII受容体拮抗剤及びACAT阻害剤は、
アミノ基のような塩基性の基を有する場合には酸と反応
させることにより、又、カルボキシ基のような酸性基を
有する場合には塩基と反応させることにより、塩にする
ことができるので、その塩を示す。
弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩の
ようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸
塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のよう
な低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸
塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、
クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マ
レイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン
塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、ア
スパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができ
る。
は、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなア
ルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のような
アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩等の金属
塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミ
ン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミ
ン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレン
ジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、
ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキ
シルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン
塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノール
アミン塩、N−ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジ
ン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキ
シメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン
塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オル
ニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のような
アミノ酸塩を挙げることができる。
ジオテンシンII受容体拮抗剤及びACAT阻害剤は、
その分子内に不斉炭素原子が存在する場合、種々の異性
体を有する。本発明の化合物においては、これらの異性
体およびこれらの異性体の混合物がすべて単一の式で示
されている。従って、本発明はこれらの異性体およびこ
れらの異性体の任意の割合の混合物をもすべて含むもの
である。
ジオテンシンII受容体拮抗剤及びACAT阻害剤は、
大気中に放置したり、又は、再結晶をすることにより、
水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合が
あり、そのような水和物も本発明の塩に包含される。
II受容体拮抗剤とACAT阻害剤を、同時に又は時間
を置いて別々に投与する為の医薬組成物である。
は、ほぼ同じ時間に投与できる投与形態であれば特に限
定はないが、単一の組成物として投与することが好まし
い。
投与する、とは、異なった時間に別々に投与できる投与
形態であれば特に限定はないが、例えば、最初に、AC
AT阻害剤を投与し、次いで、決められた時間後に、ア
ンジオテンシンII受容体拮抗剤を投与したり、或い
は、最初にアンジオテンシンII受容体拮抗剤を投与
し、次いで、決められた時間後に、ACAT阻害剤を投
与したりすることをいう。
あるアンジオテンシンII受容体拮抗剤は、例えば、特
開昭63−23868号公報(米国特許第5,138,
069号公報)、特表平4−506222号公報(WO
91/14679号公報)、特開平4−235149号
公報(EP公開第433983号公報)、特開平4−3
64171号公報(米国特許第5,196,444号公
報)、特開平5−78328号公報(米国特許第5,6
16,599号公報)、特開平4−346978号公報
(米国特許第5,591,762号公報、EP公開第5
02,314号公報)に記載の方法に従い、容易に製造
することができる。
るACAT阻害剤は、例えば、WO92/09561号
公報、特表平8−510256号公報(WO94/26
702号公報、米国特許第5,491,172号公
報)、EP公開421441号公報(米国特許第5,1
20,738号公報)、特表2000−50771号公
報(WO97/19918号公報、米国特許第5,99
0,173号公報)、特開平10−195037号公報
(EP特許第790240号公報、米国特許第5,84
9,732号公報)、WO96/26948号公報、W
O98/54153号公報(EP特許第987254号
公報)、WO92/09572号公報(EP特許第55
9898号公報、米国特許第5,475,130号公
報)、特開平7−82232号公報(EP特許第718
281号公報)、特表平10−510512号公報(W
O96/10559号公報)、WO96/09287号
公報(EP特許第0782986号公報、米国特許第
5,990,150号公報)、WO97/12860号
公報(EP特許第0866059号公報、米国特許第
6,063,806号公報)に記載の方法に従い、容易
に製造することができる。
抗剤とACAT阻害剤を、同時に又は時間を置いて別々
に投与する為の医薬組成物は、動脈硬化に対して優れた
進展抑制効果を有し、毒性も弱いため、温血動物(特
に、人)に対する、動脈硬化症或いは、虚血性心疾患、
虚血性脳疾患、末梢循環不全症等の動脈硬化に由来する
疾患の予防薬又は治療薬(特に、治療薬)として有用で
ある。尚、本発明のアンジオテンシンII受容体拮抗剤
と、ACAT阻害剤は、それらが組み合わせられ使用さ
れることより、各々単剤で投与された場合に比べ、優れ
た効果を示す。
ジオテンシンII受容体拮抗剤とACAT阻害剤は、上
述したとおり、各々単独で別々の単位投与形態に、又は
混合して物理的に1個の単位投与形態に調製することが
できる。
又は治療薬として使用する場合には、本発明の医薬組成
物の有効成分であるアンジオテンシンII受容体拮抗剤
とACAT阻害剤を、各々それ自体或いは適宜の薬理学
的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、例えば、
錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等
による経口的又は注射剤若しくは坐剤等による非経口的
に投与することができる。
白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖
誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、
α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロ
ースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキス
トラン;プルランのような有機系賦形剤:及び、軽質無
水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ
珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐
酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのよ
うな炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系
賦形剤を挙げることができる。)、滑沢剤(例えば、ス
テアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マ
グネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロ
イドシリカ;ビーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼
酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリ
コール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシ
ン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水
珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導
体を挙げることができる。)、結合剤(例えば、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及
び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができ
る。)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチ
ルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;カ
ルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナ
トリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾
されたデンプン・セルロース類を挙げることができ
る。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラベンの
ようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノー
ル、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールの
ようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノー
ル、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;
デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げることができ
る。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味
料、酸味料、香料等を挙げることができる。)、希釈剤
等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
ジオテンシンII受容体拮抗剤とACAT阻害剤の投与
量と投与比率は、個々の薬剤の活性、患者の症状、年
齢、体重等の種々の条件により変化し得る。
が、経口投与の場合には、各々、1回当たり下限0.1
mg(好適には0.5mg)、上限1000mg(好適には5
00mg)を、非経口的投与の場合には、1回当たり下限
0.01mg(好適には0.05mg)、上限100mg(好
適には50mg)を、成人に対して1日当たり1乃至6
回、症状に応じて、同時に又は時間を置いて別々に投与
することができる。
るアンジオテンシンII受容体拮抗剤と、ACAT阻害
剤の投与量の比率も、また、大幅に変わりうるが、例え
ばアンジオテンシンII受容体拮抗剤とACAT阻害剤
の投与量比率は、重量比で、1:500乃至500:1
の範囲内であり得る。
更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定す
るものではない。 実施例1 大動脈病変面積の測定 16週齢のWHHL(Watanabe heritable hyperlipidemi
c)ウサギ(ワタナベ遺伝性高脂血ウサギ)をコントロール
群(5%アラビアゴム水溶液投与)、オルメサルタン(0.5m
g/kg)投与群、化合物A(20mg/kg)投与群、オルメサルタ
ン(0.5mg/kg)/化合物A(20mg/kg)併用群の4群(各群12〜
13例)にわけ、24週間薬物を経口投与した。24週目に動
物を解剖し、大動脈内腔面積及び、大動脈内腔面上の動
脈硬化病変面積を測定し、動脈硬化病変面積率[(動脈
硬化病変面積/大動脈内腔面積)×100(%)]を算出
した。結果を下記表1に示す。表1中、化合物Aは、N
−(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−ジ
メチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロ
パンアミド硫酸塩を示す。
脈硬化病変面積を減縮させたが、化合物A投与群では、
動脈硬化病変面積はほとんど減縮させなかった。しかし
ながら、オルメサルタンと化合物Aを併用し投与した結
果、各々単剤の投与群よりも動脈硬化病変面積を減縮さ
せたことから、優れた動脈硬化進展抑制効果を有するこ
とが明らかである。
脈の薄切切片を用いてエラスチカマッソン染色及び免疫
組織化学染色を行い、内膜肥厚度(病変面積率)、病変
部細胞外基質面積率、病変部平滑筋面積率、病変部浸潤
白血球面積率、大動脈組織の脂質量を測定することによ
り、オルメサルタンと化合物Aの併用群は、優れた動脈
硬化進展抑制効果を示す。 製剤例1 錠剤 オルメサルタン 50.0mg 化合物A 10.0mg 乳糖 113.0mg トウモロコシデンプン 25.0mg ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 200 mg 上記処方の粉末を混合し、打錠機により打錠して、1錠
200mgの錠剤とする。
−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−ジメチル
インドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパンア
ミド硫酸塩を示す。
拮抗剤とACAT阻害剤を、同時に又は時間を置いて別
々に投与する為の医薬組成物は、優れた動脈硬化進展抑
制効果を有し、毒性も弱いため、温血動物(特に、人)
に対する、動脈硬化症或いは、虚血性心疾患、虚血性脳
疾患、末梢循環不全症等の動脈硬化に由来する疾患を予
防又は治療するための医薬組成物として有用である。
Claims (9)
- 【請求項1】アンジオテンシンII受容体拮抗剤と、A
CAT阻害剤を、同時に又は時間を置いて別々に投与す
る為の医薬組成物。 - 【請求項2】アンジオテンシンII受容体拮抗剤が、ロ
サルタン、イルベサルタン、バルサルタン、カンデサル
タン、オルメサルタン又はテルミサルタンである、請求
項1に記載の医薬組成物。 - 【請求項3】アンジオテンシンII受容体拮抗剤が、ロ
サルタン又はオルメサルタンである、請求項1に記載の
医薬組成物。 - 【請求項4】アンジオテンシンII受容体拮抗剤が、オ
ルメサルタンである、請求項1に記載の医薬組成物。 - 【請求項5】ACAT阻害剤が、FR−129169、
CI−1011、F−1394、F−12511、T−
2591、FCE−28654、K−10085、HL
−004、NTE−122、FR−186054、 N−(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−
ジメチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプ
ロパンアミド、又はN−(1−ペンチル−4,6−ジメ
チルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパ
ンアミド若しくはその薬理上許容される塩である、請求
項1乃至4より選択されるいずれか一項に記載の医薬組
成物。 - 【請求項6】ACAT阻害剤が、N−(1−オクチル−
5−カルボキシメチル−4,6−ジメチルインドリン−
7−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミド又はその
薬理上許容される塩である、請求項1乃至4より選択さ
れるいずれか一項に記載の医薬組成物。 - 【請求項7】オルメサルタンと、N−(1−オクチル−
5−カルボキシメチル−4,6−ジメチルインドリン−
7−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミド又はその
薬理上許容される塩を、同時に又は時間を置いて別々に
投与する為の医薬組成物。 - 【請求項8】動脈硬化症の予防又は治療のための、請求
項1乃至7より選択されるいずれか一項に記載の医薬組
成物。 - 【請求項9】虚血性心疾患の予防又は治療のための、請
求項1乃至7より選択されるいずれか一項に記載の医薬
組成物。
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JP2001257435 | 2001-08-28 | ||
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