JP2003145970A - スクラッチ隠蔽層付印刷物 - Google Patents

スクラッチ隠蔽層付印刷物

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JP2003145970A JP2001351381A JP2001351381A JP2003145970A JP 2003145970 A JP2003145970 A JP 2003145970A JP 2001351381 A JP2001351381 A JP 2001351381A JP 2001351381 A JP2001351381 A JP 2001351381A JP 2003145970 A JP2003145970 A JP 2003145970A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強光下でも機密情報データが視認されず、裏面
のデザインに自由度を付加し、製造コストが嵩まず、さ
らに表面のスクラッチ隠蔽層の形成が生産性に優れ、そ
のデザインに見栄えのするスクラッチ隠蔽層付印刷物の
提供にある。 【解決手段】基材10上に易剥離層14のパターンが形
成され、これらを覆うように万線状の第一スクラッチ隠
蔽層201と、これに直交するように重ね刷りされた万
線状の第二スクラッチ隠蔽層202とが形成され、スク
ラッチオフで掻き落とされない易剥離層14の非画線部
に付着しているスクラッチ隠蔽層201、202が機密
情報データ12となるスクラッチ隠蔽層付印刷物1で、
このスクラッチ隠蔽層は、濃色のオフセット印刷インキ
で形成されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抽選券やゲームカ
ード等の如く機密情報データをスクラッチ隠蔽層で隠蔽
してあるスクラッチ隠蔽層付印刷物に関するものであ
り、さらに詳しくは、スクラッチ隠蔽層をコイン等でス
クラッチオフ(引っ掻き落とし)して機密情報データを
認識するスクラッチ隠蔽層付印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、インスタント抽選券やゲ
ーム用のカードなどにおいて、「当たり」、「外れ」あ
るいはそれに該当する絵柄などでなる機密情報データを
隠蔽するために、隠蔽性とスクラッチ性(引っ掻き易さ
性)を有し、凝集破壊性のあるゴム系のインキによりそ
の機密情報データを隠蔽し、購入した顧客がその使用に
際し、コイン等でスクラッチオフして機密情報データを
視認するスクラッチ印刷物が知られ、種々の分野で利用
されている。
【0003】上記のスクラッチ隠蔽層が施された印刷物
として、例えば図4の積層断面で表した模式図に示すよ
うに、用紙などでなる基材(10)の上に絵柄、文字、
数字などの機密情報データ(12)が印刷されていて、
その機密情報データ(12)を覆うように透明な剥離ニ
スなどによる易剥離層(14)が形成され、その易剥離
層(14)の上にスクラッチ隠蔽層(20)が施されて
いるものであり、このスクラッチ印刷物を購入した顧客
がコインや爪等でスクラッチ隠蔽層(20)をスクラッ
チオフ(引っ掻き落とすこと)して、「当たり」、「外
れ」など、あるいはそれに該当する絵柄などの機密情報
データ(12)を目視で認識できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
基材(10)が比較的薄い用紙の場合などでは、この印
刷物に強い光を当てて、その反対面から透かして見る
と、機密情報データ(12)の陰影が透けて見えて機密
情報データとならず、セキュリティ面に欠けるという問
題点があった。
【0005】この問題を解決する方法として、例えば図
5の積層断面で表した模式図に示すように、基材(1
0)の裏面にグレー系のインキによる印刷等で透かし防
止層(24)を設ける方法があるが、裏面の情報量が限
られることと、デザイン的にも見栄えがせず自由度がな
い等の問題があり、あるいは基材(10)が高価で、印
刷やその加工等がし難い(生産効率が悪くなる)ことを
承知のうえで厚い紙や隠蔽性を付与した特殊用紙を使用
してこの透けて見える問題を解決していた。
【0006】このように強い光を当てても機密情報デー
タ(12)の陰影が透けて見えないようにするための上
記いずれの対策においても、基材(10)、インキ等の
材料や印刷等の工程が増えるという問題、いわゆる製造
コストが嵩むという問題点があった。
【0007】また、最表面のスクラッチ隠蔽層(20)
は、機密情報データ(12)を隠蔽する役目であるた
め、シルバーあるいはグレイ系統の不透明な全ベタ(印
刷用語で、印刷面に濃淡の差や白く抜けた部分がなく、
印刷インキで完全に覆われている部分)で形成せざるを
えないものであり、従ってこのスクラッチ隠蔽層(2
0)のデザインに対する自由度がなく、かつデザイン的
には見栄えがしないという問題点のあるスクラッチ印刷
物であった。
【0008】さらにまた、最表面のスクラッチ隠蔽層
(20)の形成に、厚さ4〜10μm程度に形成するス
クリーン印刷法が用いられるのが一般的で、そのインキ
として、例えばアルミニウム粉15〜25重量部、アル
ミナ白等体質顔料を含めた着色顔料15〜25重量部、
凝集破壊(団塊)性のあるSBR、NBR等合成ゴム系
樹脂15〜25重量部、さらにこれらにトルエンやキシ
レン、メチルイソブチルケトン等芳香族炭化水素系溶剤
35〜45重量部と消泡剤等助剤5〜15重量部を加え
てスクリーン印刷用インキとするものであり、このよう
に凝集破壊(団塊)性のあるゴム系の(ばさばさした)
インキで厚さが4〜10μm程度と厚くするため、画像
にシャープ性がなく、かつ遅乾性のスクリーン用のスク
ラッチインキでは、ラインスピードが遅いので生産性に
劣り、特に他の画像などを印刷するオフセット印刷機で
のインライン加工としては不適なもので、別ラインで形
成せざるを得なかった。
【0009】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するものであり、その課題とするところは、強い光を与
えてもその反対面からは機密情報データの陰影が視認で
きないスクラッチ隠蔽層付印刷物で、従来のように透か
し防止層を施して裏面のデザインに自由度が無くなった
り、見栄えがしないという問題がなく、あるいは高価で
印刷や加工等がし難い厚い紙や隠蔽性を施した特殊用紙
を用いたりして製造コストが嵩むという問題点がなく、
さらにまた最表面のスクラッチ隠蔽層の画像にシャープ
性があり、かつそのスクラッチ隠蔽層の形成に生産性に
優れるオフセット印刷機でのインライン加工を可能に
し、デザインに自由度があり、かつ見栄えのするスクラ
ッチ隠蔽層で構成されるスクラッチ隠蔽層付印刷物を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、基材上に
画線部と非画線部とでなる易剥離層が形成され、これら
画線部と非画線部とを覆うようにスクラッチ隠蔽層が形
成されてなり、スクラッチオフで掻き落とされない易剥
離層の非画線部に付着しているスクラッチ隠蔽層が機密
情報データとなるスクラッチ隠蔽層付印刷物であって、
前記スクラッチ隠蔽層は、濃色のオフセット印刷インキ
でなることを特徴とするスクラッチ隠蔽層付印刷物とし
たものである。
【0011】上記請求項1の発明によれば、スクラッチ
オフで掻き落とされないで残っているスクラッチ隠蔽層
そのものが機密情報データとするもので、この部分とス
クラッチオフされる部分のスクラッチ隠蔽層が一体とな
っているので、スクラッチ前は、強い光を与えて透かし
て見ても、機密情報データとして視認し難いものとな
り、従来のように裏面に透かし防止層を施したり、厚い
紙等を必要とせず、裏面へのデザインに自由度を与え、
かつコストが嵩まないスクラッチ隠蔽層付印刷物とする
ことができ、さらにまた、従来のように機密情報データ
を隠蔽するためSBR等ゴム系の隠蔽性スクラッチイン
キで4〜10μmと厚さのあるスクラッチ隠蔽層を形成
する必要がなく、よって厚さ1〜2μm程度の薄い皮膜
がオフセット印刷インキで形成されるので、生産性の優
れたオフセット印刷機で得られるスクラッチ隠蔽層付印
刷物とすることができる。
【0012】また、請求項2の発明では、前記スクラッ
チ隠蔽層は、二つの規則的もしくは不規則的線画紋様の
パターンが交差するように重ね刷りされていることを特
徴とする請求項1記載のスクラッチ隠蔽層付印刷物とし
たものである。
【0013】上記請求項2の発明によれば、スクラッチ
隠蔽層をオフセット印刷で形成すると厚さが1〜2μm
と薄い皮膜となるため、易剥離層の画線部と非画線部の
境界の段差がスクラッチ隠蔽層の表面に現れて機密情報
データとして視認される危惧があるので、二つの規則的
もしくは不規則的線画紋様のパターンが交差するように
重ね刷りされたスクラッチ隠蔽層とすることによって、
これら境界の段差が視認し難いものとなる効果(一種の
誤魔化し効果)のあるスクラッチ隠蔽層付印刷物とする
ことができ、かつ最表面のスクラッチ隠蔽層のデザイン
に自由度を与え、デザイン的に見栄えのするものとする
ことができる。
【0014】さらにまた、請求項3の発明では、前記易
剥離層は、オフセット印刷用の剥離ニスで形成されてい
ることを特徴とする請求項1または2記載のスクラッチ
隠蔽層付印刷物としたものである。
【0015】上記請求項3の発明によれば、易剥離層を
オフセット印刷用の剥離ニスとすることによって、薄く
盛られた易剥離層が得られるので、易剥離層の画線部と
非画線部の境界の段差がより視認し難いスクラッチ隠蔽
層付印刷物とすることができ、かつ生産性に優れるオフ
セット印刷機で易剥離層をえることを可能にするもので
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
用いて詳細に説明する。本発明のスクラッチ隠蔽層付印
刷物は、図1(a)の側断面図に示すように、例えば紙
でなる基材(10)上に画線部と非画線部でなる易剥離
層(14)が形成されていて、それらを覆うようにオフ
セット印刷インキによる水平で万線状の第一スクラッチ
隠蔽層(201)が施され、さらにその上にオフセット
印刷インキによる万線状の第二スクラッチ隠蔽層(20
2)が前記万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)と
直交するように重ね刷りで設けられているスクラッチ隠
蔽層付印刷物(1)である。
【0017】そこで本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物
(1)では、図1(b)の平面図およびそのB−B面断
面を表す図1(c)の側断面図に示すように、例えばこ
のスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)の万線状の第一スク
ラッチ隠蔽層(201)と、それに重ね刷りされた万線
状の第二スクラッチ隠蔽層(202)とをコイン等でス
クラッチオフ(引っ掻き落とし)すると、易剥離層(1
4)上の万線状の第一および第二スクラッチ隠蔽層(2
01、202)は剥離されて、図1(b)および図1
(c)の右半分に示すように、スクラッチオフで掻き落
とされずに易剥離層(14)の非画線部に付着して残っ
た第一および第二スクラッチ隠蔽層(201、202)
が、「O」の字を形成し、この「O」の字が機密情報デ
ータ(12)となるようにしたスクラッチ隠蔽層付印刷
物(1)である。
【0018】このように、万線状の第一スクラッチ隠蔽
層(201)と万線状の第二スクラッチ隠蔽層(20
2)とをオフセット印刷インキで形成すると厚さが1〜
2μmと薄い皮膜となるため、例えば図2の模式図に示
すように、易剥離層(14)の画線部と非画線部の境界
が万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)の表面に段
差(201a)となって現れても、その上に直交するよ
うに重ね刷りされた万線状の第二スクラッチ隠蔽層(2
02)で誤魔化されて視認し難くなり、セキュリティ面
で信頼性のあるスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)とする
ことができる。
【0019】さらに、例えば図1(a)、(b)および
(c)に示すような万線状の第一スクラッチ隠蔽層(2
01)と万線状の第二スクラッチ隠蔽層(202)を濃
色で色違いとしたり、アルミニウム粉末の量を変えて金
属光沢度を変えたりして最表面のデザイン効果をより高
めたりすることもできる。
【0020】また、上記事例でスクラッチ隠蔽層を、水
平の万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)と万線状
の第二スクラッチ隠蔽層(202)とが直交するように
重ね刷りされた規則的な線画紋様としたが、角度45度
の万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)とそれに直
交するように135度の万線状の第二スクラッチ隠蔽層
(202)が重ね刷りされたものとして、より見栄えの
よいデザインのスクラッチ隠蔽層とすることもでき、ま
たこの規則的な線画紋様として、この万線状のパターン
の他に、例えば網点状、格子状、斜め格子状などが挙げ
られ、また不規則的な線画紋様としては、例えば細紋、
あるいは図3に示すように、迷彩パターン(20b)で
なるスクラッチ隠蔽層を直交するように重ね刷りするこ
ともでき、さらには画線でなる絵柄、粗い(60線/イ
ンチ以下の)網点でなる絵柄などを用いることができ、
機密情報データ(12)に見合うようにデザイン的に見
栄えのするスクラッチ隠蔽層として適宜選定することが
できる。
【0021】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)
のスクラッチ隠蔽層を形成する濃色のオフセット印刷イ
ンキとしては、例えば10〜25重量%の着色顔料(フ
タロシアニン銅やカーボンブラック等濃色となるもの)
やアルミニウム粉末等と、樹脂として20〜30重量%
のロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂等、植物
油として10〜20重量%の大豆油、亜麻仁油、桐油
等、溶剤として25〜35重量%の鉱物油、ナフテン、
パラフィン等でなるビヒクルに、添加剤として5〜10
重量%のナフテン酸コバルト等でなるドライヤー、酸化
抑制剤、裏移り防止剤などで構成されるオフセット油性
タイプのインキが挙げられ、また、例えば上記の着色顔
料やアルミニウム粉末等と、光重合性素材として30〜
90重量%のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エ
ポキシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として10
〜40重量%のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂
等でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクル
に、添加剤として5〜10重量%のベンゾフェノン、ベ
ンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合
開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤
などで構成される紫外線硬化型のオフセットインキが挙
げられ、前記の着色顔料の種類や量、アルミニウム粉末
の量等を適宜選定して、生産性に優れるオフセット印刷
法にて形成される。
【0022】また、スクラッチ隠蔽層を形成する従来の
ゴム系のスクラッチ用印刷インキは、溶剤としてトルエ
ンやキシレン等を使用していて、消防法や有機溶剤中毒
予防規則(労働安全衛生法)の遵守の面から多くのコス
ト的負荷があることなどから、オフセット印刷機でのイ
ンライン化としては不適であったが、本発明のスクラッ
チ隠蔽層付印刷物で使用するオフセット印刷インキは、
この消防法や有機溶剤中毒予防規則の遵守の面(コスト
的負荷がない点)からもオフセット印刷機でのインライ
ン化を可能にする好適なものである。
【0023】また、本発明では、図1(a)に示す易剥
離層(14)は、オフセット印刷用の剥離ニスで形成さ
れていることを特徴としたものである。
【0024】このように、易剥離層(14)をオフセッ
ト用の剥離ニスで形成することによって、厚み1〜2μ
mの薄い層とし、例えば図2の模式図に示すように、易
剥離層(14)の画線部と非画線部との境界にある表面
の段差(201a)が少なくなり、表面でその段差(2
01a)が機密情報データとして視認され難く、セキュ
リティ面での信頼性がより向上し、かつ生産性に優れた
オフセット印刷機で形成できるスクラッチ隠蔽層付印刷
物とすることができる。
【0025】上記オフセット用の剥離ニスとしては、例
えばオフセットインキのビヒクル(印刷インキの着色顔
料と添加剤を除いた成分)に滑材(シリコンやポリエチ
レンワックス等)を5重量%程度添加した剥離ニスが用
いられ、さらに具体的には、例えば樹脂として20〜3
0重量%のロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂
等、植物油として10〜20重量%の大豆油、亜麻仁
油、桐油等、溶剤として25〜35重量%の鉱物油、ナ
フテン、パラフィン等でなるオフセット油性枚葉インキ
のビヒクルに、上記シリコンやポリエチレンワックス等
を添加し、さらに添加剤として5〜10重量%のナフテ
ン酸コバルト等でなるドライヤー、酸化抑制剤、裏移り
防止剤などで構成されるオフセット油性タイプの剥離ニ
スが挙げられ、また、例えば光重合性素材として30〜
90重量%のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エ
ポキシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として10
〜40重量%のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂
等でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクル
に、上記シリコンやポリエチレンワックス等を添加し、
さらに添加剤として5〜10重量%のベンゾフェノン、
ベンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重
合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加
剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用の剥離
ニスが挙げられ、乾燥が速い等の点からこの紫外線硬化
型の剥離ニスがスクラッチ隠蔽層付印刷物の製造には好
適な剥離ニスであり、オフセット印刷法にて形成され
る。
【0026】また、本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物
(1)を構成する基材(10)としては、例えばインス
タント抽選券やゲームカードなどでは、アート紙、コー
ト紙、あるいは上質紙などの洋紙やコートボール、コー
トマニラ、両面カードなどの板紙、あるいは特殊証券用
紙などが挙げられ、また有価証券としてのスクラッチカ
ードなどでは、白色PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、白色PVC(ポリ塩化ビニル)シートなどが挙げ
られ、適宜用途等に応じて選定されるものである。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、基材上に画線部と非画線部
とでなる易剥離層が形成され、これら画線部と非画線部
とを覆うようにスクラッチ隠蔽層が形成されてなり、ス
クラッチオフで掻き落とされない易剥離層の非画線部に
付着しているスクラッチ隠蔽層が機密情報データとなる
スクラッチ隠蔽層付印刷物であって、スクラッチオフで
掻き落とされないで残っているスクラッチ隠蔽層そのも
のが機密情報データとするもので、この部分とスクラッ
チオフされる部分のスクラッチ隠蔽層が一体となってい
るので、スクラッチ前は、強い光を与えて好かして見て
も、機密情報データとして視認し難いものとなり、従来
のように裏面に透かし防止層を施したり、厚い紙等を必
要とせず、裏面へのデザインに自由度を与え、かつコス
トが嵩まないスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることがで
き、また、このようにスクラッチ隠蔽層そのものが機密
情報データとなる構成なので、従来のように機密情報デ
ータを隠蔽するためSBR等ゴム系の隠蔽性スクラッチ
インキで4〜10μmと厚さのあるスクラッチ隠蔽層を
形成する必要がなく、よって厚さ1〜2μm程度の薄い
皮膜をオフセット印刷インキで形成することができるの
で、生産性の優れたオフセット印刷機で得られるスクラ
ッチ隠蔽層付印刷物とすることができる。
【0028】また、スクラッチ隠蔽層をオフセット印刷
で形成すると厚さが1〜2μmと薄い皮膜となるため、
易剥離層の画線部と非画線部の境界の段差がスクラッチ
隠蔽層の表面に現れて機密情報データとして視認され、
セキュリティの面で問題となる危惧があるので、二つの
規則的もしくは不規則的線画紋様のパターンが交差する
ように重ね刷りされたスクラッチ隠蔽層とすることによ
って、これら境界の段差が視認し難いものとなる効果
(一種の誤魔化し効果)があり、かつ最表面のスクラッ
チ隠蔽層のデザインに自由度を与え、デザイン的に見栄
えのするものとすることができる。
【0029】さらにまた、易剥離層をオフセット印刷用
の剥離ニスとすることによって、薄く盛られた易剥離層
が得られるので、易剥離層の画線部と非画線部の境界の
段差がより視認し難い、セキュリティの面でより信頼性
のあるスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができ、か
つ生産性に優れるオフセット印刷機で易剥離層を得るこ
とを可能にするものである。
【0030】従って本発明は、インスタント抽選券やゲ
ームカード等の如く機密情報データをスクラッチ隠蔽層
で隠蔽してあるスクラッチ隠蔽層付印刷物として、優れ
た実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物の一実施の
形態を説明するもので、(a)は、その側断面図であ
り、(b)は、その右半分がスクラッチオフされた平面
図であり、(c)は、(b)のB−B面断面図である。
【図2】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物に係わるス
クラッチ隠蔽層の一事例を側断面で表した模式図であ
る。
【図3】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物に係わるス
クラッチ隠蔽層の一事例を示す平面図である。
【図4】従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物の一事例を側
断面で表した説明図である。
【図5】従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物の他の一事例
を側断面で表した説明図である。
【符号の説明】
1‥‥スクラッチ隠蔽層付印刷物 10‥‥基材 12‥‥機密情報データ 14‥‥易剥離層 20‥‥スクラッチ隠蔽層 20b‥‥迷彩パターン 24‥‥透かし防止層 201‥‥万線状の第一スクラッチ隠蔽層 201a‥‥万線状の第一スクラッチ隠蔽層表面の段差 202‥‥万線状の第一スクラッチ隠蔽層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に画線部と非画線部とでなる易剥離
    層が形成され、該画線部と非画線部とを覆うようにスク
    ラッチ隠蔽層が形成されてなり、スクラッチオフで掻き
    落とされない易剥離層の非画線部に付着しているスクラ
    ッチ隠蔽層が機密情報データとなるスクラッチ隠蔽層付
    印刷物であって、前記スクラッチ隠蔽層は、濃色のオフ
    セット印刷インキでなることを特徴とするスクラッチ隠
    蔽層付印刷物。
  2. 【請求項2】前記スクラッチ隠蔽層は、二つの規則的も
    しくは不規則的線画紋様のパターンが交差するように重
    ね刷りされていることを特徴とする請求項1記載のスク
    ラッチ隠蔽層付印刷物。
  3. 【請求項3】前記易剥離層は、オフセット印刷用の剥離
    ニスで形成されていることを特徴とする請求項1または
    2記載のスクラッチ隠蔽層付印刷物。
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JP2013001078A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Kobayashi Create Co Ltd 2次元コード付き帳票
ES2583169A1 (es) * 2016-04-25 2016-09-19 Liceo Gráfico, S.L. Procedimiento de obtención de una impresión con cubierta rascable y la impresión con cubierta rascable obtenida por dicho procedimiento

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