JP2003145628A - Frp製パネル同士の接合構造 - Google Patents

Frp製パネル同士の接合構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合端部を機械加工する際にも剥離のおそれ
がなく、接合のための位置合わせを大幅に容易化できる
とともに接着剤充満の状態を容易に確認できるFRP製
パネル同士の接合構造を提供する。 【解決手段】 サンドイッチ構造部を有し、その端部か
ら外方に向けて延びるFRP単板からなる端部フランジ
部が連設された第1のFRP製パネルと、FRP単板か
らなる第2のFRP製パネルとを、接着剤を介して接合
する構造であって、端部フランジ部が第2のFRP製パ
ネルのフランジ対向板部よりも外方まで延設されている
とともに、該延設部がフランジ対向板部を覆うように湾
曲しており、第2のFRP製パネルの傾斜FRP板対向
板部の傾斜立ち上がり点が第1のFRP製パネルのサン
ドイッチ構造部の傾斜立ち上がり点よりも外側に位置
し、かつ、傾斜FRP板対向板部の傾斜立ち上がり角度
の方が大きいFRP製パネル同士の接合構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FRP(繊維強化
プラスチック)製パネル同士の接合構造に関し、とく
に、一方がサンドイッチ構造部を有するFRP製パネル
からなり、他方がFRP単板からなるFRP製パネルか
らなるパネル同士の端部接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば自動車用の各種パネルとして、
軽量で剛性が高く、耐久性や断熱性等に優れたFRP製
パネルが注目をあびつつある。とくに高い剛性が要求さ
れる場合にはサンドイッチ構造、たとえば、FRPスキ
ン層/コア材/FRPスキン層からなるサンドイッチ構
造が採用されるが、パネルの端部においては、他部材と
の取り合いや、結合のため、FRP単板構造とされるこ
とが多い。また、部分的にサンドイッチ構造とされたF
RP製パネルの全体の剛性を高めるために、このFRP
製パネルとは別のFRP単板からなるスチフナを接着剤
等を介して接合する構造が知られており、このような構
造を採用する場合には、通常、サンドイッチ構造部を有
するFRP製パネルの端部のFRP単板構造のフランジ
部に、スチフナを構成するFRP単板からなるパネル材
が接合される。
【0003】たとえば図4に示すように、コア材101
(たとえば、発泡体からなるコア材)の両面にFRP板
102、103(FRPスキン板)を配置し、その端部
を傾斜FRP板104で閉じたてサンドイッチ構造部1
05を形成し、サンドイッチ構造部105の端部に外方
に向けて延びるFRP単板からなる端部フランジ部10
6が連設された第1のFRP製パネル107と、FRP
単板からなり、端部フランジ部106に対向するフラン
ジ対向板部108とサンドイッチ構造部105の端部を
形成する傾斜FRP板104に対向する傾斜FRP板対
向板部109とを有する第2のFRP製パネル110と
が、接着剤111を介して接合される。
【0004】しかしながら、このような接合構造には、
以下のような問題がある。まず、接着剤111を介して
接合する際には、たとえば図5に示すように、圧接され
る際に接着剤111が端部からはみ出すので、このはみ
出し部112を含めて端部を機械加工等により切削する
必要がある。切削は、切削加工面13にて、たとえば図
6に示すような形状や範囲(切削部114)にわたって
行われるが、機械加工時に切削端面部において、両FR
P単板、つまり端部フランジ部106とフランジ対向板
部108とが剥離しやすいという問題がある。これは、
両FRP単板の接合方向と切削力が加わる方向が実質的
に同じ方向となってしまうことによると考えられる。
【0005】また、図7に示すように、サンドイッチ構
造部105の端部の傾斜FRP板104の立ち上がり点
となるコーナ部115と、第2のFRP製パネル110
の傾斜FRP板対向板部109の立ち上がり点となるコ
ーナ部116とは、極力位置合わせされる必要がある
が、FRP製パネル107、110の成形精度に限界が
あるため、また、作業上の位置合わせ精度にも限界があ
るため、毎回、両コーナ部115、116を正確に位置
合わせすることは非常に困難である。
【0006】さらに、接着剤111が接合部奥側におい
ても十分均一に充満されていることを確認するために、
傾斜FRP板104と傾斜FRP板対向板部109との
間から傾斜FRP板104の最奥端部にはみ出してきた
接着剤111(はみ出し部117)を確認するようにし
ているが、この確認が難しいとともに、傾斜FRP板1
04と傾斜FRP板対向板部109との間に接着剤11
1の層が均一に形成されているか否かの確認ができな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
のような問題点に着目し、接合端部を機械加工する際に
も剥離のおそれがなく、問題なく端部修正加工ができる
ようになるとともに、サンドイッチ構造部の傾斜FRP
板とそれに対向される傾斜FRP板対向板部との立ち上
がりコーナ部同士の位置合わせを容易化し接合作業を大
幅に容易化できると同時に、接合部における接着剤充満
の状態を容易に確認できる、FRP製パネル同士の接合
構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るFRP製パネル同士の接合構造は、サ
ンドイッチ構造部を有し、該サンドイッチ構造部の端部
に外方に向けて延びるFRP単板からなる端部フランジ
部が連設された第1のFRP製パネルと、FRP単板か
らなり、前記端部フランジ部に対向するフランジ対向板
部と前記サンドイッチ構造部の端部を形成する傾斜FR
P板部に対向する傾斜FRP板対向板部とを有する第2
のFRP製パネルとを、接着剤を介して接合する構造で
あって、前記端部フランジ部が前記フランジ対向板部よ
りも外方まで延設されているとともに、該延設部が前記
フランジ対向板部を覆うように湾曲していることを特徴
とするものからなる(第1の形態)。
【0009】また、本発明に係るFRP製パネル同士の
接合構造は、サンドイッチ構造部を有し、該サンドイッ
チ構造部の端部に外方に向けて延びるFRP単板からな
る端部フランジ部が連設された第1のFRP製パネル
と、FRP単板からなり、前記端部フランジ部に対向す
るフランジ対向板部と前記サンドイッチ構造部の端部を
形成する傾斜FRP板部に対向する傾斜FRP板対向板
部とを有する第2のFRP製パネルとを、接着剤を介し
て接合する構造であって、前記傾斜FRP板対向板部の
傾斜立ち上がり点が前記傾斜FRP板部の傾斜立ち上が
り点よりも外側に位置し、かつ、前記傾斜FRP板対向
板部の傾斜立ち上がり角度が前記傾斜FRP板部の傾斜
立ち上がり角度よりも大きいことを特徴とするものから
なる(第2の形態)。
【0010】さらに本発明は、上記第1の形態と第2の
形態を組み合わせた構造、すなわち、サンドイッチ構造
部を有し、該サンドイッチ構造部の端部に外方に向けて
延びるFRP単板からなる端部フランジ部が連設された
第1のFRP製パネルと、FRP単板からなり、前記端
部フランジ部に対向するフランジ対向板部と前記サンド
イッチ構造部の端部を形成する傾斜FRP板部に対向す
る傾斜FRP板対向板部とを有する第2のFRP製パネ
ルとを、接着剤を介して接合する構造であって、前記端
部フランジ部が前記フランジ対向板部よりも外方まで延
設されているとともに、該延設部が前記フランジ対向板
部を覆うように湾曲しており、前記傾斜FRP板対向板
部の傾斜立ち上がり点が前記傾斜FRP板部の傾斜立ち
上がり点よりも外側に位置し、かつ、前記傾斜FRP板
対向板部の傾斜立ち上がり角度が前記傾斜FRP板部の
傾斜立ち上がり角度よりも大きいことを特徴とする、F
RP製パネル同士の接合構造を提供する(第3の形
態)。
【0011】上記のような本発明に係るFRP製パネル
同士の接合構造においては、たとえば第1のFRP製パ
ネルは意匠面を形成する外側パネル(アウターパネル)
からなり、第2のFRP製パネルが反意匠面を形成する
内側パネル(インナーパネル)からなる。とくに、第2
のFRP製パネルは、第1のFRP製パネルのスチフナ
を構成する形態とすることができる。このような本発明
に係るFRP製パネル同士の接合構造は、たとえば、自
動車用FRP製パネルを構成する際に好適なものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態を、図面を参照しながら説明する。本発明における
FRP製パネルのうち、第1のFRP製パネルは、サン
ドイッチ構造部を有するものである。サンドイッチ構造
部は、たとえばコア材の両面にFRPスキン板が配置さ
れたものからなり、本発明では、サンドイッチ構造部の
端部が傾斜FRP板部で閉じられて、その外側に、外方
に向けて延びるFRP単板からなる端部フランジ部が連
設されている。第2のFRP製パネルは、FRP単板か
らなり、第1のFRP製パネルの端部フランジ部に対向
するフランジ対向板部と、サンドイッチ構造部の端部を
形成する傾斜FRP板部に対向する傾斜FRP板対向板
部とを有するパネル、たとえば、第1のFRP製パネル
に対するスチフナとして構成されている。そして、これ
ら両FRP製パネルが、接着剤を介して接合される。
【0013】上記サンドイッチ構造部におけるコア材と
しては、たとえば、軽量化のために発泡され、あるレベ
ル以上の剛性を有する発泡体からなるコア材を使用でき
る。このような発泡体からなるコア材の材質としては特
に限定されず、たとえば、ポリウレタンやアクリル、ポ
リスチレン、ポリイミド、塩化ビニル、フェノールなど
の高分子材料のフォーム材などを使用できる。また、本
発明におけるFRPとは、強化繊維により強化された樹
脂を指し、強化繊維としては、たとえば、炭素繊維、ガ
ラス繊維等の無機繊維や、ケブラー繊維、ポリエチレン
繊維、ポリアミド繊維などの有機繊維からなる強化繊維
が挙げられる。パネル全体の剛性を高く保つ面から、と
くに炭素繊維が好ましい。FRPのマトリックス樹脂と
しては、たとえば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化
性樹脂が挙げられ、さらには、ポリアミド樹脂、ポリオ
レフィン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、ポリウレタ
ン樹脂等の熱可塑性樹脂も使用可能である。
【0014】本発明の一実施態様に係るFRP製パネル
同士の接合構造を図1に示す。第1のFRP製パネル1
は、サンドイッチ構造部2を有しており、サンドイッチ
構造部2は、発泡体からなるコア材3の両面に配置され
たFRPスキン板4、5と、端部に配置された傾斜FR
P板6とを備えている。サンドイッチ構造部2の外側に
は、外方に向けて延びるFRP単板からなる端部フラン
ジ部7が連設されている。これらFRP部分は、たとえ
ばRTM法(Resin Transfer Molding)により一体に成形
することができる。第2のFRP製パネル8は、FRP
単板からなり、第1のFRP製パネル1の端部フランジ
部7に対向するフランジ対向板部9と、サンドイッチ構
造部2の端部を形成する傾斜FRP板6に対向する傾斜
FRP板対向板部10とを有しており、本実施態様で
は、第1のFRP製パネル1に対するスチフナとして構
成されている。これら両FRP製パネル1、8が、接着
剤11を介して接合されている。
【0015】上記第1のFRP製パネル1の端部フラン
ジ部7は、その外方端部が、第2のFRP製パネル8の
フランジ対向板部9よりも外方まで延設されており、こ
の延設部12が、フランジ対向板部9の端部を覆うよう
に湾曲されている。接合に際しては、この湾曲延設部1
2とフランジ対向板部9の端部との間から、接着剤11
が若干干盛り上がってはみ出すように、両FRP製パネ
ル1、8が圧接される。この接着剤はみ出し部13によ
り、接着剤11のブリード状態を容易に外部から確認で
き、端部近傍において、両FRP製パネル1、8間に、
それらの端部方向に向けて十分に接着剤11が行き渡っ
たことを確認できる。
【0016】また、第2のFRP製パネル8の傾斜FR
P板対向板部10の傾斜立ち上がり点14(コーナ部)
は、第1のFRP製パネル1の傾斜FRP板6の傾斜立
ち上がり点15(コーナ部)よりも外側に位置し、か
つ、傾斜FRP板対向板部10の傾斜立ち上がり角度θ
1 は、傾斜FRP板6の傾斜立ち上がり角度θ2 よりも
大きくなるように設定されている。傾斜FRP板対向板
部10の傾斜立ち上がり点14と、傾斜FRP板6の傾
斜立ち上がり点15との距離Lは、たとえば3〜10m
m程度とされ、多少の成形誤差や、接合作業時の位置合
わせ誤差があったとしても、両FRP製パネル1、8間
に干渉の生じるおそれがない寸法に設定されている。
【0017】上記傾斜立ち上がり角度θ1 、θ2 による
開き角の関係から、傾斜FRP板対向板部10と傾斜F
RP板6は奥側にいくにつれ間隔が広がるように配置さ
れることになり、接着剤11は、両者の間隙部を全面に
わたって埋めることなく、傾斜立ち上がり点14、15
から少し奥に入った箇所まで充填されており、この部分
に接着剤充填端部16が形成されている。
【0018】このように構成されたFRP製パネル同士
の接合構造においては、端部修正加工のために切削を行
う際、その切削加工面を、図2に示すように、第1のF
RP製パネル1の端部フランジ部7の湾曲延設部12の
外面を削る切削加工面21と、湾曲延設部12の先端部
を接着剤はみ出し部13とともに削る切削加工面22と
することができる。これら切削加工面21、22は、第
1のFRP製パネル1の端部フランジ部7と第2のFR
P製パネル8のフランジ対向板部9との接合部を削るも
のではないから、これら両者の接合強度には影響を及ぼ
さず、両者間に剥離が生じるおそれは除去される。しか
も、意匠面となるFRP製パネル1の端部フランジ部7
の外面部23にも実質的に影響を及ぼさないから、意匠
性も損なわれない。したがって、何ら問題を発生させる
ことなく、所定の端部修正加工を施すことができる。
【0019】ちなみに、図1に示した本発明に係る接合
構造と、図4に示した接合構造とについて、炭素繊維織
物(3プライ)とエポキシ樹脂からなる第1のFRP製
パネルの端部フランジ部と、同様に炭素繊維織物(3プ
ライ)とエポキシ樹脂からなる第2のFRP製パネルの
フランジ対向板部とを、ウレタン系の接着剤で接合し、
図2に示したような端部切削加工と図5、図6に示した
ような端部切削加工とをそれぞれ施した後、繰り返し荷
重を加える試験を行った結果、図1に示した本発明に係
る接合構造では端部剥離は全く発生しなかったが、図4
に示した接合構造では、端部に剥離が発生した。
【0020】また、上記本発明に係るFRP製パネル同
士の接合構造においては、第2のFRP製パネル8の傾
斜FRP板対向板部10の傾斜立ち上がり点14(コー
ナ部)が、第1のFRP製パネル1の傾斜FRP板6の
傾斜立ち上がり点15(コーナ部)よりも外側に位置
し、傾斜FRP板対向板部10の傾斜立ち上がり点14
と傾斜FRP板6の傾斜立ち上がり点15との間に適切
な距離L(たとえば3〜10mm程度)が与えられてい
るので、傾斜FRP板対向板部10と傾斜FRP板6と
の間に干渉を発生させることなく、両点14、15を容
易に適当な位置関係に配置することができる。すなわ
ち、図4に示した構造に比べ、位置合わせが大幅に容易
化され、接合作業が大幅に容易化される。
【0021】そして、傾斜FRP板対向板部10の傾斜
立ち上がり角度θ1 が、傾斜FRP板6の傾斜立ち上が
り角度θ2 よりも大きくなるように設定されているの
で、立ち上がり角度θ1 、θ2 による開き角の大小関係
から、傾斜FRP板対向板部10と傾斜FRP板6は奥
側にいくにつれ間隔が広がるように、つまり、テーパ状
の間隔が形成されるように配置されることになり、この
面からも、傾斜FRP板対向板部10と傾斜FRP板6
との間に干渉を発生させることなく、第1のFRP製パ
ネル1と第2のFRP製パネル8との位置合わせが容易
に行われることになり、接合作業が大幅に容易化される
ことになる。
【0022】さらに、上記間隙部においては、接着剤1
1は間隙部全体に広がる必要はなく、傾斜立ち上がり点
14、15から少しはみ出る位置まで充填されれば、こ
の方向において第1のFRP製パネル1の端部フランジ
部7と第2のFRP製パネル8のフランジ対向板部9と
は奥端部まで確実に接着剤11を介して接合されたこと
を確認できる。傾斜FRP板対向板部10と傾斜FRP
板6はテーパ状に間隔が広がるように配置されているか
ら、上記接着剤11がはみ出した接着剤充填端部16
は、たとえば検棒(図示略)などで容易に確認できるよ
うになり、この部分およびこの方向における接着剤充満
の状態(ブリード状態)を容易に確認できるようにな
る。所定の接着剤充満状態を確認できる結果、確実に所
定の接合状態になっていることを確認できる。
【0023】ちなみに、図1に示した本発明に係る接合
構造について、両FRP製パネルのFRP部分を炭素繊
維織物(3プライ)とエポキシ樹脂から構成し、傾斜F
RP板対向板部10の傾斜立ち上がり角度θ1 を45
度、傾斜FRP板6の傾斜立ち上がり角度θ2 を30度
とした場合と、図4に示した接合構造について、同様の
FRP構成とし、傾斜FRP板対向板部と傾斜FRP板
の傾斜立ち上がり角度をともに45度とした場合とを比
較した結果、後者では位置合わせが難しいとともに接着
剤の充満状態の確認が困難であったが、前者では、容易
に位置合わせを行うことができたとともに、検棒挿入に
より容易に接着剤の充満状態を確認でき、所定の接合状
態になっていることを容易に確認できた。
【0024】上記のような構成を有する第1のFRP製
パネル1と第2のFRP製パネル8との接合構造は、た
とえば自動車用FRP製パネルとして好適なものであ
り、第1のFRP製パネル1をその外面が意匠面を形成
するアウターパネルとして、第2のFRP製パネル8を
そのアウターパネルを補強するスチフナとして構成でき
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るFR
P製パネル同士の接合構造によれば、接合端部を機械加
工する際および加工後にも端部剥離のおそれを除去し
て、問題なく端部修正加工ができるようになるととも
に、サンドイッチ構造部の傾斜FRP板とそれに対向さ
れる傾斜FRP板対向板部との立ち上がりコーナ部同士
の位置合わせの条件が大幅に緩和されるので位置合わせ
を容易に行うことができ、両FRP製パネル同士の接合
作業を大幅に容易化でき、かつ、接合部における接着剤
充満の状態を容易に確認できるようになる。その結果、
接合作業を容易化することと確実に所定の状態に接合す
ることとを、ともに達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るFRP製パネル同士
の接合構造の断面図である。
【図2】図1の構造の外側先端部の拡大部分断面図であ
る。
【図3】図1の構造のFRP板立ち上がり部の拡大部分
断面図である。
【図4】従来のFRP製パネル同士の接合構造の断面図
である。
【図5】図4の構造の外側先端部の拡大部分断面図であ
る。
【図6】図5の外側先端部を切削した場合の断面図であ
る。
【図7】図4の構造のFRP板立ち上がり部の拡大部分
断面図である。
【符号の説明】
1 第1のFRP製パネル 2 サンドイッチ構造部 3 コア材 4、5 FRPスキン板 6 傾斜FRP板 7 端部フランジ部 8 第2のFRP製パネル 9 フランジ対向板部 10 傾斜FRP板対向板部 11 接着剤 12 湾曲延設部 13 接着剤はみ出し部 14 傾斜FRP板対向板部の傾斜立ち上がり点(コー
ナ部) 15 傾斜FRP板の傾斜立ち上がり点(コーナ部) 16 接着剤充填端部 21、22 切削加工面 23 端部フランジ部の外面部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンドイッチ構造部を有し、該サンドイ
    ッチ構造部の端部に外方に向けて延びるFRP単板から
    なる端部フランジ部が連設された第1のFRP製パネル
    と、FRP単板からなり、前記端部フランジ部に対向す
    るフランジ対向板部と前記サンドイッチ構造部の端部を
    形成する傾斜FRP板部に対向する傾斜FRP板対向板
    部とを有する第2のFRP製パネルとを、接着剤を介し
    て接合する構造であって、前記端部フランジ部が前記フ
    ランジ対向板部よりも外方まで延設されているととも
    に、該延設部が前記フランジ対向板部を覆うように湾曲
    していることを特徴とする、FRP製パネル同士の接合
    構造。
  2. 【請求項2】 サンドイッチ構造部を有し、該サンドイ
    ッチ構造部の端部に外方に向けて延びるFRP単板から
    なる端部フランジ部が連設された第1のFRP製パネル
    と、FRP単板からなり、前記端部フランジ部に対向す
    るフランジ対向板部と前記サンドイッチ構造部の端部を
    形成する傾斜FRP板部に対向する傾斜FRP板対向板
    部とを有する第2のFRP製パネルとを、接着剤を介し
    て接合する構造であって、前記傾斜FRP板対向板部の
    傾斜立ち上がり点が前記傾斜FRP板部の傾斜立ち上が
    り点よりも外側に位置し、かつ、前記傾斜FRP板対向
    板部の傾斜立ち上がり角度が前記傾斜FRP板部の傾斜
    立ち上がり角度よりも大きいことを特徴とする、FRP
    製パネル同士の接合構造。
  3. 【請求項3】 サンドイッチ構造部を有し、該サンドイ
    ッチ構造部の端部に外方に向けて延びるFRP単板から
    なる端部フランジ部が連設された第1のFRP製パネル
    と、FRP単板からなり、前記端部フランジ部に対向す
    るフランジ対向板部と前記サンドイッチ構造部の端部を
    形成する傾斜FRP板部に対向する傾斜FRP板対向板
    部とを有する第2のFRP製パネルとを、接着剤を介し
    て接合する構造であって、前記端部フランジ部が前記フ
    ランジ対向板部よりも外方まで延設されているととも
    に、該延設部が前記フランジ対向板部を覆うように湾曲
    しており、前記傾斜FRP板対向板部の傾斜立ち上がり
    点が前記傾斜FRP板部の傾斜立ち上がり点よりも外側
    に位置し、かつ、前記傾斜FRP板対向板部の傾斜立ち
    上がり角度が前記傾斜FRP板部の傾斜立ち上がり角度
    よりも大きいことを特徴とする、FRP製パネル同士の
    接合構造。
  4. 【請求項4】 前記第1のFRP製パネルが意匠面を形
    成する外側パネルからなり、前記第2のFRP製パネル
    が半意匠面を形成する内側パネルからなる、請求項1〜
    3のいずれかに記載のFRP製パネル同士の接合構造。
  5. 【請求項5】 前記第2のFRP製パネルが、前記第1
    のFRP製パネルのスチフナを構成している、請求項4
    のFRP製パネル同士の接合構造。
  6. 【請求項6】 自動車用FRP製パネルを構成する、請
    求項1〜5のいずれかに記載のFRP製パネル同士の接
    合構造。
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