JP2008114633A - ルーフピラー一体成形部材及びルーフピラーガーニッシュ一体成形部材 - Google Patents

ルーフピラー一体成形部材及びルーフピラーガーニッシュ一体成形部材 Download PDF

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Abstract

【課題】デザイン性を損なうことなくルーフとピラーの接合強度を確保することができるルーフピラー一体成形部材及びルーフピラーガーニッシュ一体成形部材を提供する。
【解決手段】ルーフピラー一体成形部材1は、車両のルーフを構成する繊維強化樹脂材料製のルーフ部2と、ルーフ部2と一体成形され、車両のピラーを構成する繊維強化樹脂材料製のピラー部3と、を備え、ルーフ部2及びピラー部3の外面のうち車両部材6に組み付けたときに外部に露出する部分が、車両の意匠面となることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ルーフピラー一体成形部材及びルーフピラーガーニッシュ一体成形部材に関する。
従来、車両の骨組部材をスチール系材料で構成するとともに、ルーフパネルなどの外板部材をアルミ系材料で構成することにより、剛性及び強度を確保しつつ軽量化を図った車両の外板部材接合構造が開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、車両の骨組部材をスチール系材料又はアルミ系材料で構成するとともに、車両のルーフパネルを樹脂系材料で構成することにより、軽量化を図った車両が開示されている(例えば特許文献2参照)。
特開平5−319306号公報 特開2001−151155号公報
しかしながら、従来の車両の構造では、スチール系材料とアルミ系材料、あるいは、アルミ系材料と樹脂系材料のように、異種材料同士の接合が必要となるため、ルーフパネルと骨組部材との接合部分の強度の確保が困難であった。
また、ルーフパネルと骨組部材との接合強度を優先すると、車両のデザイン性が犠牲になることがあった。例えば、ボルト等を用いて機械締結した場合、部材の接合強度は確保されるが、ボルトの頭部が車両外部に露出し、デザイン性が損なわれることがあった。
また、ルーフパネルとピラーガーニッシュとの接合強度についても同様の問題がある。
また、車両の高部に位置する部材の更なる軽量化を図ることにより、車両の運動性能や燃費を一層向上させることが要求されている。
本発明は、かかる問題を解決するために創案されたものであり、デザイン性を損なうことなくルーフとピラーの接合強度を確保することができるルーフピラー一体成形部材及びルーフピラーガーニッシュ一体成形部材を提供することを課題とする。
本発明に係るルーフピラー一体成形部材は、車両のルーフを構成する繊維強化樹脂材料製のルーフ部と、前記ルーフ部と一体成形され、前記車両のピラーを構成する繊維強化樹脂材料製のピラー部と、を備え、前記ルーフ部及び前記ピラー部の外面のうち車両部材に組み付けたときに外部に露出する部分が、前記車両の意匠面となることを特徴とする。
かかる構成によれば、車両のルーフを構成するルーフ部と車両のピラーを構成するピラー部とが繊維強化樹脂材料を用いて一体成形されているので、ルーフ部とピラー部との連続部分において強度が低下することがない。そのため、別部材を2次的に接合する場合に比べて、ルーフ部とピラー部との接合強度を確保することができる。
また、ルーフ部及びピラー部は、繊維強化樹脂材料で構成されているので、ルーフ部及びピラー部の外面のうち車両部材に組み付けたときに外部に露出する部分を自由な形状に成形することができる。そのため、車両の意匠面の自由度が確保され、車両のデザイン性が損なわれることがない。
また、ルーフ部とピラー部とを一体に成形するので、両者の継目がなくなり、意匠性を高めることができる。
さらに、ルーフ及びピラー全体が繊維強化樹脂材料で構成されるため、車両の高部に位置する部材が軽量化されることとなる。これにより、車両の運動性能や燃費が向上する。
また、本発明に係るルーフピラー一体成形部材において、前記ピラー部は、前記ルーフ部の前端の両側に1本ずつ一体成形されており、前記2本のピラー部の前記ルーフ部と反対側の端部には、前記端部同士を連結する繊維強化樹脂材料製のピラー連結部が一体成形されており、前記2本のピラー部と前記ルーフ部と前記ピラー連結部とによってウィンドウシールド部材の外周が保持されている構成としてもよい。
かかる構成によれば、ルーフ部の前端の両側にピラー部が1本ずつ一体成形されており、この2本のピラー部の前記ルーフ部と反対側の端部に、前記端部同士を連結する繊維強化樹脂材料製のピラー連結部が一体成形されているので、ウィンドウシールド部材の外周を保持することができる。これにより、ウィンドウシールド部材が安全かつ確実に保持されるので、ウィンドウシールド部材が取り付けられた状態でルーフピラー一体形成部材を取り回して車両部材に組み付けることができる。
また、ルーフ部とピラー部とが車両部材と組み合わされた後にウィンドウシールド部材を取り付ける場合に比べて、取付対象が小型・軽量になり、相対的なハンドリング性が向上し、ウィンドウシールド部材の取付作業が容易になる。
また、前記ピラー部は、前記車両部材を挿入するための挿入凹部を有し、前記挿入凹部の車両内部側の周壁には、締結部材を挿通させるための貫通孔が形成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、ピラー部に形成された挿入凹部に車両部材を挿入して、挿入凹部の車両内部側の周壁に形成された貫通孔に締結部材を挿通することで、締結部材を車外に露出させることなく車両部材とピラー部とを機械締結することができる。
また、本発明に係るルーフピラーガーニッシュ一体成形部材は、車両のルーフパネルを構成する繊維強化樹脂材料製のルーフパネル部と、前記ルーフパネル部と一体成形され、前記車両のピラーを被覆する繊維強化樹脂材料製のピラーガーニッシュ部と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、ルーフパネル部とピラーガーニッシュ部とが繊維強化樹脂材料によって一体成形されているので、ルーフパネル部とピラーガーニッシュ部との連続部分において強度が低下することがない。そのため、別部材を2次的に接合する場合に比べて、ルーフパネル部とピラーガーニッシュ部との接合強度を確保することができる。
また、ルーフパネル部とピラーガーニッシュ部が一体に成形されているので、両者の継目がなくなり、意匠性を高めることができる。
また、ルーフパネル部及びピラーガーニッシュ部は、繊維強化樹脂材料で構成されているので、自由な形状に成形することができる。そのため、車両の意匠面の自由度が確保され、車両のデザイン性が損なわれることがない。
本発明によれば、デザイン性を損なうことなくルーフとピラーの接合強度を確保することができるルーフピラー一体成形部材及びルーフピラーガーニッシュ一体成形部材を提供できる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。また、説明において方向を示すときは、図1に示す前後上下左右を基準とする。
図1は、第1実施形態に係るルーフピラー一体成形部材を示す斜視図である。
図1に示すように、ルーフピラー一体成形部材1は、車両のルーフとピラーとを一体に成形した炭素繊維強化樹脂材料製の部材であり、車両の他の骨組部材を構成する車両部材6に取り付けられている。ルーフピラー一体成形部材1は、主に、炭素繊維強化樹脂材料で一体成形されたルーフ部2と、2本のピラー部3,3と、ピラー連結部4と、これらに保持されたウィンドウシールド部材5と、を備えている。
ここで、ルーフピラー一体成形部材1の原材料となる炭素繊維強化樹脂材料について、図2を参照して説明する。
図2は、炭素繊維強化樹脂材料を一部切り欠いて示した斜視図である。
図2に示すように、炭素繊維強化樹脂材料(以下、「プリプレグ」という場合がある。)7は、炭素繊維71,71・・・を縦横に編んだシート(織物)に、例えばエポキシ樹脂72などの熱硬化性樹脂を含浸させた材料である。
プリプレグ7は、例えばシート状あるいは帯板状(テープ状)に形成されており、硬化前の状態では柔軟性が高く、様々な形状に変形することができる。また、プリプレグ7は、硬化後において高い強度と剛性を有し、例えばスチールの約1/5の重量(又は比重)で略同等の強度(又は剛性)を発揮することができる。
図1に示すように、ルーフ部2は、車両のルーフ及びルーフレールを構成する部分であり、主に、複数のシート状のプリプレグ7(図2参照)を積層することで略平板状に形成されている。ルーフ部2は、車両部材6のセンターピラースチフナ62とリヤスチフナ63と、に固定されている。
ピラー部3,3は、車両のフロントピラーを構成する部分であり、ルーフ部2の前端の左右両側から前方に1本ずつ延出している。ピラー部3,3は、複数の帯板状のプリプレグ7を積層することで長尺の棒状(骨組状)に形成されている。
ピラー部3,3は、ルーフ部2から前方に離れるほど下方に向かうように屈曲して、例えば車両部材6のフロントピラーロアスチフナ61の上端に固定されている。
ピラー連結部4は、ピラー部3,3のルーフ部2と反対側の端部同士を連結する部分であり、後記するウィンドウシールド部材5を保持する機能を有している。ピラー連結部4は、複数の帯板状のプリプレグ7を積層することで長尺の棒状(骨組状)に形成されている。ピラー連結部4は、ピラー部3,3と一体成形されている。
ウィンドウシールド部材5は、車両のフロントウィンドウを構成する部材であり、例えば強化ガラスなどで形成されている。ウィンドウシールド部材5は、ルーフピラー一体成形部材1を車両部材6に取り付ける前の状態で、その外周を、ルーフ部2と、2本のピラー部3,3と、ピラー連結部4と、に保持されている。
図3は、第1実施形態に係るルーフピラー一体成形部材の断面図であり、(a)は、図1のI−I線断面図、(b)は図1のII−II線断面図である。
図3(a)に示すように、ルーフ部2の左右両側縁(左側縁のみ図示)には、帯板状のプリプレグ7がさらに何層も積層されて、ルーフレール部21,21が形成されている。ルーフ部2は、このルーフレール部21を介して、ピラー部3,3と一体成形されている。
ルーフレール部21は、いわゆるサイドルーフレールを構成する部分であり、積層する帯板状のプリプレグ7の幅寸法を適宜調節することによって、任意の断面形状に形成されている。第1実施形態では、ルーフレール部21は、7つの外面21a,21b,21c,21d,21e,21f,21gを有する断面略7角形状に形成されている。また、ルーフレール部21の外面21aには、ルーフ部2の上面2aが連続しているとともに、ルーフレール部21の外面21gにはルーフ部2の下面2bが連続している。
これらのうち、ルーフ部2の上面2a、及び、ルーフレール部21の外面21a,21b,21cは、車両の外部に露出する外装面であり、平滑に仕上げられて意匠面を構成する。ルーフレール部21の外面21dは、車両のドア部材(図示省略)が当接する面である。また、ルーフレール部21の外面21e,21f,21g、及び、ルーフ部2の下面2bは、車両の内装部材に被覆される。
図3(b)に示すように、ピラー部3は、ルーフ部2を構成するプリプレグ7,7・・・の一部(すなわち、ルーフレール部21を構成するプリプレグ7,7・・・)が車両前方に延出することによって、ルーフ部2と一体成形されている。
ピラー部3は、ルーフレール部21と略同様の断面形状に形成されている。第1実施形態では、ピラー部3は、7つの外面3a,3b,3c,3d,3e,3f,3gを有する断面略7角形状に形成されている。これらピラー部3の外面3a,3b,3c,3d,3e,3f,3gは、それぞれ、ルーフレール部21の外面21a,21b,21c,21d,21e,21f,21gに連続している。
ピラー部3の外面3a,3bは、ウィンドウシールド部材5が取り付けられる面である。ピラー部3の外面3cは、車両の外部に露出する外装面であり、平滑に仕上げられて意匠面を構成する。ピラー部3の外面3dは、車両のドア部材(図示省略)が当接する面である。また、ピラー部3の外面3e,3f,3gは、車両の内装部材に被覆される。
図3(b)に示すように、ピラー部3は、ウィンドウシールド部材5を保持している。より詳しくは、ウィンドウシールド部材5の左右両端部(左端部のみ図示)は、モール51及びシーラント52を介して、ピラー部3の外面3a,3bに取り付けられている。
なお、図示は省略するが、ウィンドウシールド部材5の上下端部も、前記した左右両端部と同様に、モール51及びシーラント52を介して、ルーフ部2の前端及びピラー連結部4に、それぞれ保持されている。つまり、ウィンドウシールド部材5は、ルーフ部2と2本のピラー部3とピラー連結部4とによって、その外周を保持されている。そのため、ウィンドウシールド部材5を予め取り付けた状態でルーフピラー一体成形部材1を車両部材6に組み付ける場合でも、ウィンドウシールド部材5を確実に保持できる。これにより、車両の組立作業性が向上する。
図4は、ピラー部と車両部材との連結部分を説明するための図面であり、(a)は側面図、(b)は(a)のIII−III線断面図である。なお、図4(b)においてピラー連結部及びウィンドウシールド部材は省略して描いている。
図4(a)に示すように、ピラー部3のルーフ部2と反対側の端部は、車両部材6のフロントピラーロアスチフナ61の上端に固定されている。
さらに詳しく説明すれば、図4(b)に示すように、ピラー部3のルーフ部2と反対側の端部には、フロントピラーロアスチフナ61を挿入するための挿入凹部31が形成されている。この挿入凹部31を構成する周壁32は、複数枚のプリプレグ7を重ねて筒状に形成されている。周壁32のうち、車両の内部側に位置する部分には、締結部材たるボルトBを挿通するための貫通孔32aが形成されている。
フロントピラーロアスチフナ61は、ピラー部3と略同様の断面形状を呈しており、その上端に中空部61aを備えている。フロントピラーロアスチフナ61は、貫通孔32aに対応する位置に、フロントピラーロアスチフナ61の外周面と中空部61aとを連通する貫通孔61bを有している。貫通孔61bの中空部61a側の開口部には、締結部材たるナットNが溶接固定されている。
ピラー部3は、フロントピラーロアスチフナ61に外嵌した状態で、貫通孔32a,61bにボルトBを挿通し、ナットNに螺合させることで、フロントピラーロアスチフナ61に機械締結されることとなる。このとき、貫通孔32aは車両内部側に形成されているので、車両のデザイン性を損なうことなく、接合強度を確保することができる。
なお、図示は省略するが、センターピラースチフナ62との連結部、及び、リヤフレームスチフナ63との連結部についても同様に、ルーフレール部21に挿入凹部を形成し、車両内部側から締結部材で機械締結してもよい。
つづいて、ルーフピラー一体成形部材1の製造方法について、図5を参照して説明する。第1実施形態では、いわゆるプレス成形方法を例にとって説明する。
図5は、ルーフピラー一体成形部材の製造工程を段階的に示した断面図であり、(a)は積層工程、(b)は金型配置工程、(c)は成形工程、(d)は脱型工程、である。
はじめに、図5(a)に示すように、所定の平面形状に形成したプリプレグ7を順番に積層して、ウィンドウシールド部材5を除いたルーフピラー一体成形部材1の凡その形状を形成する。このとき、硬化していないプリプレグ7は、形状が定まらないので、例えば、図5(b)に示す金型8の成形面8a,8b,8c・・・の上に、プリプレグ7を貼り付けていくようにしてもよい。金型8は、プリプレグ7を貼り付け易いように、成形面8a,8b,8c・・・を上方に向けて設置するのが好ましい。
なお、図示は省略するが、ピラー部3及びピラー連結部4に対応する部分にもプリプレグ7を積層して配置する。
ルーフピラー一体成形部材1の凡その形状が形成されたら、図5(b)に示すように、金型8の成形面8a,8b,8c・・・と、金型9の成形面9a,9b,9c,9d,9e・・・との間に、積層したプリプレグ7を配置する。
なお、図示は省略するが、金型8及び金型9には、ピラー部3及びピラー連結部4の外形に対応する成形面も形成されている。
つぎに、図5(c)に示すように、金型8と金型9とを型締めして、積層されたプリプレグ7が所定の形状になるように押圧して成形するとともに、金型8及び金型9を昇温させて、プリプレグ7に含浸されたエポキシ樹脂72(図2参照)を硬化させる。
エポキシ樹脂72が硬化したら、図5(d)に示すように、金型8と金型9とを型開きして、ルーフピラー一体成形部材1を取り出す。これにより、ルーフ部2とピラー部3とピラー連結部4(図1参照)とが一体成形される。
つぎに、図1及び図3(b)に示すように、モール51及びシーラント52を介して、ウィンドウシールド部材5を、ルーフ部2と、2本のピラー部3,3と、ピラー連結部4と、に取り付ける。これにより、ウィンドウシールド部材5の外周が、ルーフ部2と、2本のピラー部3,3と、ピラー連結部4と、に保持されることとなり、ルーフピラー一体成形部材1が完成する。
以上、第1実施形態に係るルーフピラー一体成形部材1によれば、ルーフ部2とピラー部3とがプリプレグ7によって一体成形されているので、機械締結によるデザイン性の制約などが生じず、デザインの自由度を確保することができる。
そのうえ、ピラーとルーフパネルとを同種の材料で一体成形したので、ルーフ部2とピラー部3との連続部分において強度が低下することがない。そのため、機械締結や接着剤などによる2次的な接合方法を用いた場合に比べて、部材の接合強度を確保することができる。
また、ルーフピラー一体成形部材1の車外側の外面がそのまま意匠面となるので、ピラーガーニッシュを設ける必要がなく、部材点数を削減することができる。
また、スチール系材料やアルミ系材料に替えて炭素繊維強化樹脂材料を用いているので、フロントピラーやルーフなどの車両の高部に位置する部材の軽量化を図ることができる。
また、ルーフピラー一体成形部材1は、剛性の高い一体部品となっているため、ウィンドウシールド部材5を先に取り付けた状態で、車両部材6に取り付けることが可能となり、車両組み立て時のハンドリング性が向上する。
また、ルーフピラー一体成形部材1は、プリプレグ7を積層して形成されているので、必要な部分の積層枚数を増加させることで、必要な箇所の部材強度及び部材剛性を増加させて、変形を抑制することもできる。
つづいて、本発明の第2実施形態に係るルーフピラーガーニッシュ一体成形部材について、図6及び図7を参照して説明する。説明において、前記した第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図6は、第2実施形態に係るルーフピラーガーニッシュ一体成形部材を示す斜視図である。図7は、ルーフピラーガーニッシュ一体成形部材の部分断面図であり、(a)は図6のIV−IV線断面図、(b)は図6のV−V線断面図である。
図6に示すように、第2実施形態に係るルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10は、骨格となる車両部材6’に固定されて、車両の意匠面を構成する部材である。
ルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10は、車両のルーフパネルを構成する炭素繊維強化樹脂材料製のルーフパネル部12と、このルーフパネル部12と一体成形され、車両のピラーを被覆する炭素繊維強化樹脂材料製の2本のピラーガーニッシュ部13と、を主に備えている。
また、ルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10は、2本のピラーガーニッシュ部13の端部同士を連結する炭素繊維強化樹脂材料製のピラーガーニッシュ連結部14と、車両のフロントウィンドウを構成するウィンドウシールド部材5と、をさらに備えている。ウィンドウシールド部材5は、ルーフパネル部12と、2本のピラーガーニッシュ部13,13と、ピラーガーニッシュ連結部14と、に外周を保持されている。
車両部材6’は、車両の骨格となる部材であり、主に、フロントピラーロアスチフナ61と、センターピラースチフナ62と、リヤスチフナ63と、フロントピラーアッパスチフナ64と、ルーフサイドスチフナ65と、を備えている。
このうち、フロントピラーアッパスチフナ64及びルーフサイドスチフナ65は、アルミニウム製の押出成形部材を湾曲させて形成されている。
図7(a)に示すように、ルーフパネル部12は、車両のルーフパネルを構成する部材であり、複数のシート状のプリプレグ7,7・・・を積層して略平板状に形成されている。
ルーフパネル部12の左右両側縁(左側縁のみ図示)には、帯板状のプリプレグ7がさらに何層も積層されて、ルーフレールガーニッシュ部121が一体に成形されている。
ルーフレールガーニッシュ部121は、ルーフレールの骨格となるルーフサイドスチフナ65の車外側の外面65c,65dを被覆する部分である。ルーフレールガーニッシュ部121の車内側の外面121b,121cは、ルーフサイドスチフナ65の車外側の外面65c,65dに接着剤などで接着されている。これにより、ルーフサイドスチフナ65が補強されることとなる。
なお、取り付け時に仮止めできるように、ルーフレールガーニッシュ部121の車内側の外面121bには、締結部材であるボルトBと螺合するネジ溝が内周面に形成されたボルト穴121aが穿設されている。
ルーフサイドスチフナ65は、サイドルーフレールの骨格となる断面視六角形状の中空部材であり、アルミニウム製の押出成形部材で構成されている。ルーフサイドスチフナ65は、ルーフレールガーニッシュ部121のボルト穴121aに対応する位置に、車外側の外面65cと中空部65eとを連通する貫通孔65aを有している。また、ルーフサイドスチフナ65は、貫通孔65aと対向する位置に、車内側の外面65fと中空部65eとを連通する作業孔65bを有している。つまり、ルーフサイドスチフナ65は、作業孔65bを通してルーフレールガーニッシュ部121のボルト穴121aにボルトBを螺合できるようになっている。
図7(b)に示すように、ピラーガーニッシュ部13は、車両のフロントピラーの外装面を構成する部材である。ピラーガーニッシュ部13は、ルーフパネル部12を構成するプリプレグ7,7・・・の一部(すなわち、ルーフレールガーニッシュ部121を構成するプリプレグ7,7・・・)が車両前方に延出することによって、ルーフパネル部12と一体成形されている。第2実施形態では、ピラーガーニッシュ部13は、ルーフレールガーニッシュ部121と略同様の断面形状に形成されている。
ピラーガーニッシュ部13の車内側の外面13b,13cは、フロントピラーアッパスチフナ64の車外側の外面64c,64dに、接着剤などによって固定されている。
なお、取り付け時に仮止めできるように、ピラーガーニッシュ部13の車内側の外面13bには、締結部材たるボルトBと螺合するボルト穴13aが穿設されている。ボルト穴13aの内周面にはネジ溝が形成されている。ボルト穴13aは、例えばピラーガーニッシュ部13の長手方向に沿って等間隔で複数設けられている。
図7(b)に示すように、フロントピラーアッパスチフナ64は、前記したルーフサイドスチフナ65と略同様の構造を呈する断面視六角形状の中空部材であり、アルミニウム製の押出成形部材で構成されている。フロントピラーアッパスチフナ64は、ピラーガーニッシュ部13のボルト穴13aに対応する位置に、車外側の外面64cと中空部64eとを連通する貫通孔64aを有している。また、フロントピラーアッパスチフナ64は、貫通孔64aと対向する位置に、車内側の外面64fと中空部64eとを連通する作業孔64bを有している。
なお、ルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10の製造方法は、前記した第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
第2実施形態に係るルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10によれば、ルーフパネル部12とピラーガーニッシュ部13とが炭素繊維強化樹脂材料で一体成形されているので、ルーフパネル部12とピラーガーニッシュ部13との連続部分において強度が低下することがない。そのため、機械締結や接着剤などによる2次的な接合方法を用いた場合に比べて、部材の接合強度を確保することができる。
また、ルーフパネル部12及びピラーガーニッシュ部13は、繊維強化樹脂材料で構成されているので、自由な形状に成形することができる。そのため、前記車両の意匠面の自由度が確保され、車両のデザイン性が損なわれることがない。
さらに、フロントピラーアッパスチフナ64及びルーフサイドスチフナ65にルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10が固定されることで、フロントピラーアッパスチフナ64及びルーフサイドスチフナ65が補強されるという効果を奏する。
すなわち、車両の衝突時に伸び変形となるフロントピラーアッパスチフナ64及びルーフサイドスチフナ65の車外側の外面64c,64d,65c,65dに、ルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10が貼り付けられるので、フロントピラーアッパスチフナ64及びルーフサイドスチフナ65の変形を減少させることができる。
また、ルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10は、プリプレグ7の積層枚数を自由に調整できるので、必要部位のみを補強することが可能である。例えば、図示は省略するが、ピラーガーニッシュ部13とルーフレールガーニッシュ部121とルーフパネル部12の前端部との結合部を平面視略T字状に補強してもよい。
また、ルーフピラーガーニッシュ一体成形部材10は、ルーフレールガーニッシュ部121の車内側の外面121b及びピラーガーニッシュ部13の車内側の外面13bにボルト穴121a,13aを有するので、ボルトBなどの締結部材によって仮止めが行い易く、組み付け精度が向上する。また、ボルトBが車両外面に露出することがないので、デザインの自由度を確保することができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、第1実施形態では、繊維補強樹脂材料としてプリプレグ7を用いたが、必要な強度・剛性を有する繊維強化樹脂材料であれば、これに限定されるものではない。他の繊維強化樹脂材料としては、例えば、ガラス繊維強化樹脂材料などがある。第2実施形態についても同様である。
また、第1実施形態では、ウィンドウシールド部材5を予め取り付けることとしたが、ウィンドウシールド部材5を取り付けていない状態のルーフピラー一体成形部材1を車両部材6に取り付けた後に、ウィンドウシールド部材5を取り付けてもよいことはいうまでもない。また、かかる場合には、ピラー連結部4を省略してもよい。第2実施形態についても同様である。
また、第1実施形態では、ルーフピラー一体成形部材1をプレス成形方法で製造することとしたが、これに限られるものではない。特に、ルーフピラー一体成形部材1の車内側の外面2b,21e,21f,21gは、内装部材に被覆されるため、高い成形精度は要求されない。そのため、車外側の外面2a,21a,21b,21cが所定の形状に且つ平滑に仕上げられるのであれば、金型9を省略してもよい。
金型9を省略する方法としては、例えば、金型8の上に積層したプリプレグ7,7・・・をプラスチックフィルム等で覆い、真空引きによってプリプレグ7の間の残留空気を排出して押し固める方法などがある。第2実施形態についても同様である。
また、第1実施形態では、フロントピラーロアスチフナ61の外周面と中空部61aとを連通する貫通孔61bの中空部61a側の開口部に、締結部材たるナットNを溶接固定することとしたが、例えば、貫通孔61bの内周面にネジ溝を形成して、ナットNを省略してもよい。また、ルーフピラー一体成形部材1と車両部材6との接合構造はこれに限られるものではない。
また、第1実施形態において、縦横に編んだ炭素繊維71,71・・・を備えるプリプレグ7を用いてルーフ部2とピラー部3と構成したが、部材に作用する外力の向きを考慮して、使用するプリプレグ7の繊維の向きを変更してもよい。例えば、ピラー部3には主に軸方向(長手方向)の外力が作用するので、ピラー部3の長手方向のみに炭素繊維71,71・・・が配向されたプリプレグ(図示省略)を用いてピラー部3を構成してもよい。このようにすれば、材料コストを低減することができる。第2実施形態についても同様である。
第1実施形態に係るルーフピラー一体成形部材を示す斜視図である。 炭素繊維強化樹脂材料を一部切り欠いて示した斜視図である。 第1実施形態に係るルーフピラー一体成形部材の断面図であり、(a)は、図1のI−I線断面図、(b)は図1のII−II線断面図である。 ピラー部と車両部材との連結部分を説明するための図面であり、(a)は側面図、(b)は(a)のIII−III線断面図である。 ルーフピラー一体成形部材の製造工程を段階的に示した断面図であり、(a)は積層工程、(b)は金型配置工程、(c)は成形工程、(d)は脱型工程、である。 第2実施形態に係るルーフピラーガーニッシュ一体成形部材を示す斜視図である。 ルーフピラーガーニッシュ一体成形部材の部分断面図であり、(a)は図6のIV−IV線断面図、(b)は図6のV−V線断面図である。
符号の説明
1 ルーフピラー一体成形部材
2 ルーフ部
3 ピラー部
4 ピラー連結部
5 ウィンドウシールド部材
6 車両部材

Claims (4)

  1. 車両のルーフを構成する繊維強化樹脂材料製のルーフ部と、
    前記ルーフ部と一体成形され、前記車両のピラーを構成する繊維強化樹脂材料製のピラー部と、を備え、
    前記ルーフ部及び前記ピラー部の外面のうち車両部材に組み付けたときに外部に露出する部分が、前記車両の意匠面となることを特徴とするルーフピラー一体成形部材。
  2. 前記ピラー部は、前記ルーフ部の前端の両側に1本ずつ一体成形されており、
    前記2本のピラー部の前記ルーフ部と反対側の端部には、前記端部同士を連結する繊維強化樹脂材料製のピラー連結部が一体成形されており、
    前記2本のピラー部と前記ルーフ部と前記ピラー連結部とによってウィンドウシールド部材の外周が保持されていることを特徴とする請求項1に記載のルーフピラー一体成形部材。
  3. 前記ピラー部は、前記車両部材を挿入するための挿入凹部を有し、
    前記挿入凹部の車両内部側の周壁には、締結部材を挿通させるための貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のルーフピラー一体成形部材。
  4. 車両のルーフパネルを構成する繊維強化樹脂材料製のルーフパネル部と、前記ルーフパネル部と一体成形され、前記車両のピラーを被覆する繊維強化樹脂材料製のピラーガーニッシュ部と、を備えることを特徴とするルーフピラーガーニッシュ一体成形部材。
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