JP2003145564A - 形状記憶ポリマーの塑性加工方法および締結体 - Google Patents

形状記憶ポリマーの塑性加工方法および締結体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の使用温度では十分な締結力を持ちなが
らも、加熱することにより締結力を失う締結体を実現
し、これにより、短時間で大量の解体・分解を可能に
し、低コスト、高効率なリサイクルを容易にする。 【解決手段】 形状記憶ポリマーからなる締結体におい
て、締結機能を発揮する部位を二次賦形によって成形す
る。この締結部の二次賦形前の原形を締結機能を持たな
い形に一次賦形しておけば、ガラス転移温度以上に加熱
することにより、締結体は締結力を失い容易に分解でき
る。二次賦形方法としては、冷間塑性加工あるいは加熱
成形・冷却固定法を用いる。また、形状記憶ポリマーと
しては、形状回復率が大きく、ガラス転移温度を室温よ
り十分高い領域で調節できるものが必須であり、ポリウ
レタン系の形状記憶ポリマーを選択した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品を本体に組み
付けたり、部材同士を結合させたりするなど、物と物と
の締結を行う締結部品、特にねじ、ボルト、ナット、リ
ベット、クリップ、クランプ、スナップフィット等のフ
ァスナー、などの締結体類に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器、家電製品をはじめとする電化
製品、機械製品等は多くの部品から成り立ち、ねじやリ
ベットを始めとする多くの締結部品で組み立てられてい
る。ところが、これら製品を分解・リサイクルして資源
を有効利用するためには、分解コストが大きな問題とな
っている。形状記憶材料(合金およびポリマーなど)か
らなる締結体を用いれば、ある温度を境に形状を変化さ
せ、締結力を無くすことも原理的には可能となるので、
分解・リサイクルと前提とした製品の締結体としては非
常に優れている。よって、このような加熱分解コンセプ
トに基く締結体の実現が待望されていた。
【0003】形状記憶材料を用いた締結体としては、加
熱形状回復特性を用いて締結を行う締付ピンへの応用
が、合金、ポリマーとも既に掲載されている(入江正浩
監修:「形状記憶ポリマーの材料開発」、CMC、p.25、1
989.)。さらには、同様な特性を利用して締結とは逆の
分解機能を実現する締結体に関しても、基本的な提案は
既に開示されている(例えば、特開平7−4407)。
しかし、このような締結力に温度依存性を持たせた締結
体に関しては、基本的な提案こそなされてはいるもの
の、未だに実用化はなされていない。これは、合金であ
れ、ポリマーであれ、従来試作が行われてきた材料で
は、その形状回復特性が小さかったり、加工(2次賦形
あるいは2次成形)が難しかったからである。したがっ
て、十分な成形性と形状回復特性とを有する材料を見出
すことが実用化へ向けての第1ステップとなり、最終的
にはコスト評価も必要となる。
【0004】この材料選択に関して、合金とポリマーを
比較した場合、形状回復特性はポリマーの方が圧倒的に
大きい。合金ではその値は通常10%に満たないが、ポリ
マーでは100%を超えるものも存在する。また、コスト
的にも圧倒的に有利である。代表的な形状記憶合金であ
るTi-Ni系合金が数十万円/kgなのに対して、形状記憶
ポリマーは概ね5000円/kgと安い。このように形状記憶
ポリマーは、形状回復特性に優れているため設計の自由
度が大きく、低コストであるため現行の締結体を置き換
える場合にも圧倒的に有利である。したがって、本発明
者らはかかる理由から材料としては形状記憶ポリマーを
選択し、締結体への適用を検討した。上記したように材
料的に優れた形状記憶ポリマーではあるが、加工(2次
賦形)技術に関しては、実用上大きな問題が存在してい
た。
【0005】形状記憶ポリマーの成形法は、一般に射出
成形、押出し成形、注型成形、ブロー成形等であり、こ
れらの手法により所望の形状を成形・記憶することがで
きる(1次賦形あるいは1次成形)。この状態から変形
を行うためには、ガラス転移温度Tg以上に加熱し、ポリ
マーをゴム領域に遷移させる。一旦ゴム状態にしてやれ
ば、容易に変形させることが可能となり、変形状態を保
ったままTg以下に冷却すれば、その形状を固定化するこ
とができる。通常はこのようにして1次賦形した形状に
対して新たな形状を付与している(2次賦形あるいは2
次成形)。2次賦形後の成形品は、一時的に強制固定さ
れている可逆相(ソフトセグメント)によりその変形状
態が保たれているだけなので、再びTg以上に加熱してや
れば、ゴム状態になり記憶形状(1次賦形の形状)を回
復させることができる。
【0006】ところが、加熱後に塑性変形を施し、冷却
によって形状を固定するこの2次賦形法(加熱成形・冷
却固定法)は、昇温・降温のヒートサイクルを必要とす
るために時間がかかり、生産性が低く、コストもかかる
方法であり、量産には用いられていなかった。そこで本
発明者らは、生産性は劣るものの成形精度が比較的高い
加熱成形・冷却固定という手法に加えて、ポリマーに対
しては従来ほとんど試みられていなかった生産性の高い
冷間塑性加工法を、2次賦形法として検討するに至っ
た。しかし、形状記憶ポリマーは粘弾性体であるために
金属に比べて塑性変形能が小さく、また変形によって容
易に白化・脆化を起こすために冷間塑性加工自体、非常
に困難を伴う手法であることが予想され、事実、その通
りであった。具体的には代表的な塑性加工方法であるプ
レス加工、圧造加工、転造加工を実際に試みたが、金属
で従来用いられてきた条件では十分な変形量を得ること
ができなかった。
【0007】塑性加工が難しいことを具体的に説明する
ために、一例として転造加工法を取り上げる。この成形
法は、転造素材を複数(通常2つ)のダイスの間で転が
すことによってダイスに刻まれた形状を転写する方法で
あり、代表的な締結体であるねじ製造に用いられてい
る。この転造法は転造速度がひとつの指標になってお
り、金属ねじの場合、平ダイス(板ダイス)転造盤によ
る生産速度(ダイスのストローク速度に相当)は通常10
0〜400本/分程度である。このように高速で転造を行う
のは、生産性を確保するためでもあるが、高速転造の方
が表面が平滑になるとも言われている。また、低速転造
は、フライホイールの慣性を利用できないのでモーター
に大きな負荷がかかってしまい、構造上好ましくない。
このときの素材の転造速度(素材転がりの外周の速度)
は、JISによるM6クラスのねじでは、20〜80cm/sec程度
のスピードとなっている。
【0008】ポリマーの転造に関しては、報告例が非常
に少ないが、例えば、ポリプロピレンでは、あまりにも
低速ではねじ山が立たず、望ましくは20cm/sec程度以上
の転造速度が必要である(斉当健一:「プラスチックね
じの現状と研究の動向」、日本ねじ研究協会誌、22巻、
12号、p.385、1991.)。これは、塑性変形能に転造速度
依存性があることを示唆するものであり、転造速度を下
げていくと塑性変形しにくくなるという材料特性を示し
ているものと思われる。また、それ以下の低速転造で
は、ねじ山が立たないことはもちろん、転造時に滑りが
生じてしまい、転造成形そのものができなくなってしま
うという機構上の問題点も指摘されている。したがっ
て、ポリマーを転造する場合には、転造速度に下限があ
る可能性を考慮しなければならない。
【0009】一方、高速転造では、変形熱・摩擦熱によ
って素材温度が上昇してしまうので、発熱の問題も考慮
しなければならない。このような発熱による温度上昇は
ポリマーにとっては金属よりも影響が大きいはずであ
り、発熱を抑えるためにも転造速度はある程度遅い方が
望ましいと思われる。というのは、ポリマーでは熱伝導
率が金属よりも低いために熱が拡散しにくく、さらに温
度上昇により材料特性が大きく変化してしまうからであ
る。特に熱可塑性樹脂である形状記憶ポリマーの場合に
は、素材がガラス転移温度Tg以上に昇温してしまうと、
転造時に一旦成形されたねじ山が転造ダイスから離脱直
後に形状回復してしまい、ねじ山が十分に立たない可能
性が予想され得る。
【0010】以上の検討に基き、ねじ外径の転造速度依
存性を測定したところ、前記報告に記載されたポリプロ
ピレンにおける望ましい転造速度(20〜50cm/sec程度)
であってもねじ山はほとんど立たなかった。なお、この
実験で用いた形状記憶ポリマーはポリウレタン系のもの
であり、ガラス転移温度は55℃と室温よりも十分に高い
ものを選んだ。また、発熱を考慮して冷却を行った。こ
の転造における実例が示す通り、形状記憶ポリマーを塑
性加工するためには、金属とは異なる効果を考慮しなけ
ればならず、当然ながら金属とは加工条件も異なる。さ
らに、報告例があるポリマーの加工条件を直接適用する
こともできなかった。このように従来技術では、形状記
憶ポリマーに効率よく二次賦形を施すことができず、結
果として、加熱分解機能を有する締結体を形状記憶ポリ
マーで実用化することはできなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上述べてきたよう
に、ある温度を境に形状を回復する形状記憶材料を用い
て、締結力に温度依存性を持たせた締結体に関しては、
形状回復特性、コスト、成形法、全ての点でそれを実用
化し得る具体的な材料が未だ明らかになっておらず、形
状回復度、材料コストの点で形状記憶ポリマーを選んで
も生産性の高い二次賦形方法はなかった。したがって、
室温で十分な締結力を持ちながらも、ガラス転移温度Tg
以上で締結力を失う締結体は未だ実現されておらず、量
産はもちろんのこと、上記分解機能を有する締結体の実
現そのものが大きな課題であった。
【0012】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、室温では十分な締結力を持ちながら
も、ガラス転移温度Tg以上で締結力を失う締結体の実現
を目的にしている。具体的にはこのような締結体に適し
た形状記憶ポリマーを選定・開発するとともに、二次賦
形法として加熱成形・冷却固定法を適用したり、冷間塑
性加工方法を新たに開発することである。さらには、こ
れら材料や加工方法を用いて現実的な締結部品および分
解方法を提供することである。後者に関しては、さらに
次のような課題が考えられる。例えば、形状回復特性が
不完全な場合には、加熱しただけでは分解は達成されな
いので、そのような場合でも分解を実現する手法も必要
となることが予想される。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上述べてきた課題を解
決し、本発明の目的とするところを達成するために、本
発明においては加熱によって容易に分解が可能な締結体
というコンセプトを実現し得る材料の選定・開発を第一
に行った。本発明者らが選定した形状記憶ポリマーは、
ポリウレタン系形状記憶ポリマー(三菱重工業(株)開
発、商標名ダイアリィ)である。400%もの形状回復特
性を有し、材料コストも3000円/kg程度と安い。また、
表1に示す通り、形状回復温度(ガラス転移温度Tg)の
範囲が他の形状記憶ポリマーに比べて広いので、分解温
度を設定する際の自由度が大きく、異なるTgを持つ締結
体を用いれば、分解温度を段階的に上げることによって
選択的な分解も可能になる。また、高温側までその範囲
が伸びているため、製品の通常の使用温度と分解温度と
の差を大きく取ることができ、誤分解の危険性を極力小
さくすることができる。
【0014】
【表1】
【0015】第二の課題、すなわち、この材料の塑性加
工方法に関しては、実際に実験・試作を行い、その条件
を新たに見出した。二次賦形法としては、転造をメイン
に用い、直径Φ5.2mmの丸棒素材を用いてM6クラスのね
じへの成形性を詳細に検討した。結果として、塑性変形
量は、転造速度(歪み速度)と加工温度に大きく依存し
ていることを見出し、それぞれに対して加工に必要な条
件を導き出した。以下、課題を解決するための手段をそ
の作用とともに記述する。
【0016】図2は、ねじ外径の張り方に転造速度依存
性があることを明らかにしたグラフである。実施例での
説明の通り、ねじ山を立たせるためには、少なくとも転
造速度が20 cm/sec以下でなければならず、特に好まし
い転造速度は、成形性から5 cm/sec以下である。なお、
ねじサイズをM6クラスから変更した場合を考えると、
実施例での説明の通り、加工前の素材軸外径をd0とす
ると、上述した転造速度条件は、20×(d0/5.2) cm/
sec以下と書き換えることができる。また、特に好まし
い条件は、5×(d0/5.2) cm/sec以下となる。
【0017】図3は、転造における応力−歪み特性に一
軸近似を適用して、図2の転造速度を歪み速度に変換し
たグラフである。実施例での説明の通り、少なくとも1
4sec-1以下の歪み速度で塑性加工を行わなければなら
ず、特に好ましい条件は、成形性から4sec-1以下の歪
み速度である。したがって、請求項1記載の発明は、本
形状記憶ポリマーの塑性加工法において、上記歪み速度
の条件を設定することによって、塑性加工の実現を図っ
たものである。
【0018】また、請求項2記載の発明は、前記形状記
憶ポリマーの転造加工法において、転造速度の条件を設
定することによって、転造加工の実現を図ったものであ
る。本条件は雄ねじ部品ばかりではなく、ナットなどの
雌ねじ部品に関しても同様に成り立つ。図4は、ねじ外
径(ねじ山の成形性)に現れる冷却の効果を示したグラ
フである。実施例での説明の通り、ねじ山を立たせるた
めには、少なくともTg−(55−10) ℃以下の冷却が必要
になり、特に好ましい条件は、成形性からTg−80 ℃以
下である。
【0019】したがって、請求項3記載の発明は、前記
形状記憶ポリマーの塑性加工法において、上記冷却温度
の条件を設定することによって、塑性加工の実現を図っ
たものである。以上述べてきたように、本発明者らは、
加熱によって容易に分解が可能な締結体を実現するため
の具体的な手段として、ポリウレタン系の形状記憶ポリ
マーを選定し、さらに、任意の形状に成形するための塑
性加工方法を新たに開発した。また、加熱成形・冷却固
定法によっても十分な二次賦形が可能なことを確認し
た。実用上は、第三の課題として、本材料および本加工
方法の組合わせによる成形品が実際に十分な形状回復特
性を示し、加熱による分解が容易に行えるかどうかが重
要であるが、これは試作によって確認しており、実施例
の中で詳しく述べる。
【0020】これら材料、加工方法を組合わせて実現で
き、加熱分解機能を有する締結体の典型的な例を図1に
示す。図はポリウレタン系形状記憶ポリマーからなるね
じと金属ナットによって構成される締結体を示したもの
で、図1(a)は室温における嵌合状態を示したもので
ある。二次賦形によって形成され締結機能を担う雄ねじ
と金属ナットの雌ねじが嵌合している。この締結体をTg
以上に加熱すると雄ねじがほぼ完全に消滅し、ナットが
脱落して分解が完了する。この状態を図1(b)に示
す。本発明は、このような加熱分解機能を有する締結体
の作製方法と様々な構造について開示していく。
【0021】請求項4記載の発明は、締結機能部分を前
記ポリウレタン系形状記憶ポリマーから構成することを
特徴とするものである。特性に優れた前記ポリウレタン
系形状記憶ポリマーを用いるという本発明によって、形
状記憶ポリマーを用いながらもTg以上に加熱すると容易
に分解できる締結体を実現することができる。
【0022】さらに請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明に加えて締結機能部分を前記請求項1から3に
記載された方法のいずれかを用いて、あるいは加熱成形
・冷却固定法を用いて二次賦形することを特徴とするも
のである。本発明によれば、Tg以上に加熱することによ
って、締結機能部分が形状回復し、締結機能を失うので
完全な分解が可能となる。さらに、請求項6記載の発明
は、互いに嵌合しあう雄形、雌形からなる締結体におい
て、前記形状記憶ポリマーからなる雄ねじ部あるいはリ
ング状凸部の二次賦形前の外径を嵌合相手の雌形締結体
の嵌合部位の内径よりも小さくすることを特徴とするも
のである。本発明によれば、Tg以上に加熱することによ
って、雄ねじ部あるいは凸部の外径を嵌合部位の内径よ
りも小さくすることが可能となり、分離荷重を零にする
ことが可能となる。
【0023】同様に、請求項7記載の発明は、互いに嵌
合しあう雄形、雌形からなる締結体において、前記形状
記憶ポリマーからなる雌ねじ部あるいはリング状凸部と
いった嵌合部位の二次賦形前の内径を嵌合相手の雄形締
結体の嵌合部位の外径よりも大きくすることを特徴とす
るものである。本発明によれば、Tg以上に加熱すること
によって、雌形部品の嵌合部位の内径を雄形部品の嵌合
部位の外径よりも大きくすることが可能となり、分離荷
重を零にすることが可能となる。
【0024】さらに、請求項8記載の発明は、互いに嵌
合しあう雄形、雌形からなる締結体において、前記形状
記憶ポリマーからなる雌ねじ部あるいはリング状凹凸部
といった嵌合部位の二次賦形前の内径を嵌合相手の雄形
の雄ねじあるいはリング状凹凸部の二次賦形前の外径よ
りも大きくすることを特徴とするものである。本発明に
よれば、Tg以上に加熱することによって、雌形部品の嵌
合部位の内径を雄ねじ部あるいは凹凸部の外径よりも大
きくすることが可能となり、分離荷重を零にすることが
可能となる。
【0025】また、請求項9記載の発明は、Tg以上に加
熱した状態で外力によって締結体を分解することを特徴
とする分解方法である。本発明によれば、形状回復が不
十分な場合でも、Tg以上の温度であれば、軟化によって
締結力が著しく低下するので、分解が容易になる。形状
記憶ポリマーとしては優れた特性を有する前記ポリウレ
タン系形状記憶ポリマーを用いることが好ましい。さら
には、1次賦形のみの締結体であっても、この方法を用
いれば分解が容易になる。したがって、これら発明によ
れば、単純な、しかもわずかな引張力によって多くの締
結体によって構成されている製品を一気に分解すること
が可能となる。
【0026】前述した本発明の作用をまとめると以下の
ようになる。本発明によれば、ポリウレタン系形状記憶
ポリマーの材料特性を反映した塑性加工条件を指定する
ことにより、従来困難であった冷間塑性加工による2次
賦形を可能できる。そして本発明によれば、ポリウレタ
ン系形状記憶ポリマーを用いることによって、加熱によ
って容易に分解できる締結体を実現することが可能であ
り、さらに、上記加工方法を用いた締結体の基本構成を
与えることにより、締結機能部分が加熱によって形状回
復し、締結力を失う締結体を実現できる。
【0027】また、本発明によれば、雌部品と雄部品か
らなる具体的な締結体において、雌部品の内径と雄部品
の外径との関係を調節することにより、室温では締結機
能を発揮しながら、加熱によって締結力を失う締結構造
を実現できる。さらに本発明によれば、加熱による形状
回復が不完全な場合でも、加熱軟化により容易に分解を
行うことができる。以上、本発明によると、優れた特性
を有するポリウレタン系形状記憶ポリマーを選択するこ
とにより、さらには、前記形状記憶ポリマーの二次賦形
法として、加熱成形・冷却固定法以外に冷間塑性加工を
可能とすることにより、加熱分解コンセプトの締結体を
実現することができる。さらには、加熱軟化による分解
方法も併せて提供することにより、低コストかつ効果的
な分解が可能となり、リサイクルが極めて容易になるも
のと考えられる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を、具体的な実施例として図面を用いて説明する。ま
ず、本発明の第一の実施例に係わる形状記憶ポリマーの
加工方法および製造装置を説明する。本発明者らが選択
したポリウレタン系形状記憶ポリマーに関しては冷間塑
性加工方法のデータがなく、実際に実験・試作を行い、
その条件を新たに見出した。二次賦形法としての冷間塑
性加工方法としては、転造をメインに取組んだ。転造に
用いた素材は直径がほぼΦ5.2mmの軸部をもつ丸棒もし
くはねじとしての頭部を有する素材であり、M6クラスの
ねじへの成形性を詳細に検討した。結果として、残留歪
み量(塑性変形量、永久変形量)は、転造速度(歪み速
度)と加工温度に大きく依存していることを見出し、そ
れぞれに対して加工に必要な条件を導き出した。まず、
図2は、ねじ外径の張り方に転造速度依存性があること
を明らかにしたグラフである。データは平ダイス(板ダ
イス)転造盤、丸ダイス転造盤によるものであり、転造
速度を変えた以外は標準的な条件で転造を行った。転造
速度(素材転がりの外周の速度)が20 cm/sec以上で
は、ねじ山がほとんど立っていないので、ある程度ねじ
山を立たせるためには、少なくとも20 cm/sec以下の転
造速度でなければならないことが明らかとなった。ま
た、特に好ましい転造速度は、最大塑性変形量のおよそ
7割を確保でき、十分な締結力が得られる5cm/sec以下
である。これは、塑性変形能が歪み速度によって変わる
という材料特性を反映したものであり、本材料では、歪
み速度を低減することによって塑性変形能が改善され、
成形性が向上することが明らかとなった。
【0029】なお、ねじサイズをM6クラスから変更し
た場合を考えると、ねじ形状、したがってダイス形状と
もJISに規定されたメートルねじでは、ねじサイズの大
小によらずその形状はほぼ相似の関係を示すため(ねじ
外径と素材径との比は1.1程度になる)、歪み速度は回
転速度によってほぼ決定される。したがって、ねじサイ
ズを考慮して加工前の素材(ブランク材)の軸径(ブラ
ンク径)をd0とすると、上述した転造速度条件は、20
×(d0/5.2) cm/sec以下と書き換えることができ、
特に好ましい条件は、5×(d0/5.2) cm/sec以下とな
る。したがって、効果的な加工のためにはこれらの条件
を含む速度で加工を行なう必要がある。なお、これらの
条件には転造速度を0に保持する場合も含まれる。
【0030】図3は、図2の転造速度を歪み速度に変換
したグラフである。ダイスで圧縮された素材のスプリン
グバックを十分に小さいとみなし、一軸変形の近似を適
用すると、歪み速度は転造速度と素材軸中心に対するダ
イス面(山部)の圧縮速度を用いて、以下の(7)式の
ように表すことができる。
【数1】 このグラフより、ねじ山を立たせるためには、少なくと
も14sec-1以下の歪み速度で塑性加工を行わなければ
ならないことがわかる。特に好ましい条件は、転造速度
の場合と同様な理由により4sec-1以下の歪み速度であ
る。したがって、効果的な加工のためにはこれらの条件
を含む速度で加工を行なう必要がある。なお、これらの
条件には歪み速度を0に保持する場合も含まれる。ここ
では、圧縮速度νに関して、平ダイスの場合は食付き部
の角度、丸ダイスの場合はダイスの寄り速度を用いて計
算を行った。このように、一旦、歪み速度に換算し、こ
れを指標にすれば、標準的な条件から外れた転造加工、
さらには、転造以外の塑性加工法にも容易にその条件を
適用することができ、非常に有用である。実際に、圧造
やプレス加工といった他の塑性加工法で残留歪み量(塑
性変形量)の歪み速度依存性を確かめたところ、転造と
同様な傾向が得られた。したがって、本条件は本材料に
対する塑性加工法一般に適用可能である。
【0031】図4は、ねじ外径(ねじ山の成形性)に現
れる冷却の効果を示したグラフである。実験に用いた形
状記憶ポリマーのガラス転移温度Tgは55℃である。この
グラフより、ねじ山を立たせるためには、少なくとも10
℃程度以下と室温よりも低い温度に強制冷却することが
効果的であることがわかる。これは転造によって生じた
発熱を強制的に取り除く効果に加え、塑性変形直後に生
じるスプリングバック量の温度依存性を利用してスプリ
ングバック量を減少させた結果とも考えられる。本形状
記憶ポリマーはTgの移動によって応力−歪み特性の温度
依存性もほぼ平行に移動すると考えられるので、異なる
Tgの材料に対しては、少なくともTg−(55−10) =Tg−4
5℃以下の冷却を行う必要がある。特に好ましい条件
は、最大変形量の7割を確保できるTg−80 ℃以下であ
る。この条件は、言うまでもなく、他の塑性加工法にも
適用可能である。したがって、本ポリウレタン系形状記
憶ポリマーの塑性加工を行うためには、転造速度(歪み
速度)を低減するとともに、素材を十分に冷却すること
が非常に効果的であるということがわかった。
【0032】図5は、この加工法を実現する製造装置の
説明図である。図5においては、加工方法として丸ダイ
ス転造盤による転造加工法を取り上げているが、転造装
置としては平ダイス(板ダイス)転造盤やプラネタリー
転造盤、あるいは雌ねじ転造盤(タッパー)でもかまわ
ない。丸ダイス転造法は回転する二つの丸ダイス51
A、51Bの間に形状記憶ポリマーからなる素材52(こ
こでは丸棒材)を挟み込み、ダイス面を押し当てること
によりダイスに刻まれた形状を転写する加工方法であ
る。最終的に締結体に加工する場合の素材は頭部を含め
て注型や射出成形で作製しておく。
【0033】既に、図2、図3で示したように請求項1
および請求項2の条件、つまり、歪み速度14sec-1
下、および転造速度3.8×d0 cm/sec以下(d0は素材軸
径)を実現するためには、駆動モーターとして低速タイ
プのものを用いるか、あるいはギア機構を設けて速度を
低減しなければならず、ここでは高速仕様との互換性を
考慮してギア機構を用いている。ダイスの回転移動速度
は数値制御されるが、転造速度(素材の転がり速度)と
しては、成形性からして特に0.96×d0 cm/sec以下の転
造速度が望ましく、これは金属素材の転造速度と比較す
ると超低速である。しかし、素材が柔らかいポリマーで
あるため、大きなトルクは必要としない。
【0034】53は冷却ガス吹き付けタイプの冷却装置
であり、図4に示した請求項3の冷却温度条件(Tg−45
℃以下)をクリアできる能力を有し、断熱冷却による
マイナス数十℃の冷却ガス54を吹き付けることができ
る。温度センサー55は吹き付けノズル56に装備され
ており、ほぼ素材の温度を表示することができる。ここ
では、冷却材としてガスを用いたが、液体を滴下しても
よい。また、素材を搬送系の供給口付近57で同様な手
法を用いて冷却し、かつダイスをペルチェ素子などの冷
却デバイスで冷却するなど、素材とダイスを個別に冷却
してもかまわない。さらに、室温以下に冷却する場合に
は、転造盤の結露を防ぐため、素材、ダイス周辺に乾燥
エアーを流す。
【0035】ここでは、転造盤について本加工法を実現
する機構を示したが、圧造ヘッダーやプレス成形機でも
同様に考えることができる。以上、本発明の第一の実施
例、製造方法に関する実施例を記述した。
【0036】次に、本発明の第二の実施例に係わる形状
記憶ポリマーからなる締結体について説明する。まず、
図6は第一の実施例に従って作製した雄ねじの形状を示
す図であり、用いたポリウレタン系形状記憶ポリマー
(商標名ダイアリィ)のガラス転移温度は55℃である。
鋼製ねじと同様な転造条件(転造速度:33cm/sec、転造
温度:室温)では、素材軸外径Φ5.24mmに対して加工後
の軸外径はΦ5.26mmとほとんどねじ山は立たなかった
が、転造速度を1cm/secまで落し、−45℃の強制冷却を
行った結果、図6に示す雄ねじ形状が得られた。形状記
憶ポリマーに二次賦形で締結機能を有する形状を付与し
たのは、恐らくこれが初めてだと思われる。また、70℃
に1分間保持して形状回復特性を確認したところ、図に
示した通り、ほぼ完全に形状回復した。数値データを表
2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】以上、述べてきた冷間塑性加工だけではな
く、加熱成形・冷却固定法も併せて検討した。比熱の大
きな水を用いて70℃、20℃での加熱および冷却を行った
ところ、スナップフィット状の凸部(突起)を形成する
ことができ、再び70℃に加熱することによってほぼ完全
に形状回復した。ただし、二次賦形に要したヒートサイ
クルはおよそ30秒であった。このように、本材料を用
い、本冷間塑性加工法および加熱成形・冷却固定法を用
いれば、加熱分解コンセプトを実現し得る締結体を作製
することができる。
【0039】その基本構造をねじ部品を例にして図7に
示す。図7(a)は、形状記憶ポリマーからなる雄形部
品(ネジ)に関して、Tg以上に加熱することによって雄
ねじ部が消滅するという状態変化を表している。ここで
は、簡単のために、雄ねじ部が消滅する場合を図示した
が、実際には雄ねじ部外径が縮小してもよい。なお、転
造によってねじを作製する場合には、ねじの軸部は転造
前よりも軸方向に伸びるので、加熱形状回復を行うと軸
方向に縮むことになる。
【0040】図7(b)は、形状記憶ポリマーからなる
雌形部品(ナット)に関して、Tg以上に加熱することに
よって雌ねじ部が消滅するという状態変化を表してい
る。ここでは、簡単のために、雌ねじ部が消滅する場合
を図示したが、実際には雌ねじ部内径が拡大してもよ
い。
【0041】次に、図7の(c)〜(e)は上記ねじ部
品を用いた締結体の分解状態を示したものである。図7
(c)は、請求項6に対応し、互いに嵌合しあう雄形、
雌形からなる締結体において、前記形状記憶ポリマーか
らなる雄ねじ部の二次賦形前の外径d0を嵌合相手の雌
ねじ部の内径D1よりも小さくすることを特徴とする締
結体を示したものである。二次賦形後の雄ねじ部の外径
をd1とすると、式(1)は分解条件を表し、式(2)
は締結条件を表す。 d0 < D1 (1) d1 > D1 (2) したがって、Tg以上に加熱することによって、雄ねじ部
の外径を雌ねじ部の内径よりも小さくすることが可能と
なり、分離荷重を零にすることが可能となる。ただし、
実際には、形状回復率は100%にはならないので、形状
回復した後の雄ねじ部の外径をd0'(>d0)とする
と、式(1)は d0' < D1 (8) と若干厳しい条件となる。ここでは、簡単のために、雄
ねじ部が消滅する場合を図示したが、実際には雄ねじ部
外径が縮小してもよく、頭部が縮小・消滅してもよい。
【0042】図7(d)は、請求項7に対応し、互いに
嵌合しあう雄形、雌形からなる締結体において、前記形
状記憶ポリマーからなる雌ねじ部の二次賦形前の内径D
0を嵌合相手の雄ねじ部の外径d1よりも大きくすること
を特徴とする締結体を示したものである。二次賦形後の
雌ねじ部の内径をD1とすると、式(3)は分解条件を
表し、式(4)は締結条件を表す。 d1 < D0 (3) d1 > D1 (4) したがって、Tg以上に加熱することによって、雌ねじ部
の内径を雄ねじ部の外径よりも大きくすることが可能と
なり、分離荷重を零にすることが可能となる。ただし、
実際には、形状回復率は100%にはならないので、形状
回復した後の雌ねじ部の内径をD0'(<D0)とする
と、式(3)は d1 <D0' (9) と若干厳しい条件になる。ここでは、簡単のために、雌
ねじ部が消滅する場合を図示したが、実際には雌ねじ部
内径が拡大してもよい。
【0043】さらに、図7(e)は、請求項8に対応
し、互いに嵌合しあう雄形、雌形からなる締結体におい
て、雄ねじ、雌ねじとも形状記憶ポリマーの二次賦形に
よって形成されている場合に、雌ねじ部の二次賦形前の
内径を嵌合相手の雄ねじ部の二次賦形前の外径よりも大
きくすることを特徴とする締結体を示したものである。
今までの記号を用いると、式(5)は分解条件を表し、
式(6)は締結条件を表す。 d0 < D0 (5) d1 > D1 (6) したがって、Tg以上に加熱することによって、雌ねじ部
の内径を雄ねじ部の外径よりも大きくすることが可能と
なり、分離荷重を零にすることが可能となる。このと
き、式(5)、(6)からなる条件は、請求項6、7の
条件よりも緩くなる。ただし、実際には、形状回復率は
100%にはならないので、形状回復後の内外径を用いる
と d0' < D0' (10) となり、式(5)よりも若干厳しくなる。ここでは、簡
単のために、雄ねじ部および雌ねじ部が消滅する場合を
図示したが、実際には雄ねじ部外径が縮小したり、頭部
が縮小・消滅したり、雌ねじ部内径が拡大してもよい。
【0044】このような、雄ねじ部、雌ねじ部の製造方
法は、塑性加工による。具体的には、転造、圧造、プレ
ス成形である。転造の場合、通常の金属製品と同様、雄
ねじは転造ダイスを用いた転造、雌ねじのは塑性加工タ
イプの転造タップを用いた転造を行えばよい。なお、雄
ねじ部の外径が縮小する場合、雌ねじ部の内径が拡大す
る場合には、切削加工でねじ部を成形することもでき
る。さらに、雌ねじ部の内径が拡大する場合には、タッ
ピングねじによって雌ねじ部を成形してもよい。
【0045】圧造の場合、素材を軸方向に圧縮すると素
材自身が径方向に広がろうとするので、割ダイスにより
雄ねじを成形する。雌ねじでは素材を軸方向に圧縮する
と内径方向に収縮しようとするので雄ねじが形成されて
いるダイスを挿入した状態で素材を軸方向に圧縮し、雌
ねじを成形する。あるいは、素材内に雄ねじが形成され
ているダイスを挿入した状態でテーパー状に内径が狭く
なっているダイスの中へ圧入することによって素材の径
方向に圧縮し、雌ねじを成形する。
【0046】プレスの場合、雌ねじ形状が形成された割
ダイスを径方向に押し当てて雄ねじを成形する。雌ねじ
の場合には、素材に雄ねじが形成されているダイスを挿
入した状態で径方向に単純に圧縮すればよい。圧造、プ
レスの場合、雌ねじ成形のために穴に挿入した、雄ねじ
が形成されているダイスは、雌ねじ成形後、雌ねじある
いはダイスのどちらかを回転させながら引抜けばよく、
割ダイスにしておけばダイスの組み方を変えて割ダイス
全体の外径を縮小することにより、ダイスを単純に引抜
くことも可能になる。
【0047】ここで具体的に述べた方法以外にも、もち
ろん、加熱成形・冷却固定による成形方法を用いてもよ
い。実際、式(1)、(6)に従い、雄ねじの転造前外
径をナット部品の内径よりも0.1mm小さくすることによ
り、加熱分解コンセプトを実現した締結体のデータを図
8に示す。作製した締結体は両側に雄ねじ部を有するス
タッドタイプのねじであり、嵌合相手には金属ナットを
用いた。図8(b)は恒温槽の中で引張り試験を行った
分解試験のイメージ図であり、図8(a)は試験結果で
ある。図8(b)に示す通り、転造状態のねじを室温で
引張ったものは、通常の金属ねじ同様軸部ではなくねじ
部で破断し、ねじ山自体の強度が高いことを示した。ま
た、その時の最大引張り荷重は119.1kgfと十分な値を示
した。この値は有効断面積を用いて応力表示に換算する
と58MPaとなるが、これは硬質塩化ビニール(PVC)が示
す値(47〜51MPa)よりも大きく、ポリカーボネート(P
C)が示す値(54〜60 MPa)と同等である。つまり、ポ
リマーねじ(プラスチックねじ)として十分な強度を有
することが確認できた。次にTg+20℃で形状回復後、室
温ならびにTg+20℃での分解モードを確認しようとした
ところ、加熱途中で雄ねじが消滅し、重力により金属ナ
ットが脱落して分解した。
【0048】以上のようにポリウレタン系形状記憶ポリ
マーを用い、新たに開発した加工方法を駆使し、雄ねじ
の外径と形状回復後の外径、雌ねじ内径との間に適切な
条件を設定すれば、加熱分解機能を有する図1のような
締結体を実現することが可能となる。なお、この実施例
では、雄ねじとナットという単純な組み合わせであった
が、他の機能を有する雄ねじ部品と雌ねじ部品という組
み合わせでも同様に加熱分解機能をもつ締結体が得られ
る。
【0049】次に、本発明の第三の実施例に係わる形状
記憶ポリマーの締結体について説明する。第二の実施例
はいわゆるねじ部品に関するものであり、それ以外の、
スナップフィット等の締結体を第三の実施例として図9
に取り上げる。図9(a)は請求項6、図9(b)は請
求項7、図9(c)は請求項8に対応する構造である。
内径、外径に関する条件、および作製方法は第二の実施
例の場合と同様である。また、図には明らかに示されて
いないが、雄形締結体に関しては締結機能部の外径が縮
小してもよく、雌形締結体に関しては締結機能部、ある
いは嵌合部の内径が拡大してもよい。嵌合部の内径が拡
大するとは、例えば、91e状のスナップフィットに対し
て嵌合相手のパイプ状雌部品の内径が拡大して分解する
場合を指す。なお、図9では、簡単のため断面構造のみ
を示すとともに被締結物は図7と同様省略している。
【0050】最後に、本発明の第四の実施例に係わる形
状記憶ポリマーからなる締結体の分解方法について説明
する。本発明は請求項9に記載された分解方法に関する
ものであり、形状記憶ポリマーからなる締結体をTg以上
に加熱して軟化させ、分離荷重を低減させて分解を容易
にする手法である。図10にその実例を示す。雄ねじ部
品は形状記憶ポリマーからなり、雌ねじ部品は金属製で
ある。ナット部品の内径を雄ねじの転造前外径よりも0.
1mm小さくした点以外は、第二の実施例の図8と同様で
ある。このとき、雄ねじ部の二次賦形前の外径は雌ねじ
部の内径よりも大きく、Tg以上に加熱しても重力による
自動的な分解は起こらない。ところが、急激に軟化する
ため、Tg以上の温度条件では微小な外力で分解すること
が可能になる。実際、転造状態での最大引張り荷重は、
119.2kgfであったが、Tg+20℃に加熱したまま引張ると
僅か0.8kgfの力で分解可能であった。したがって、分解
に際して微小な外力を想定することが許容されるなら
ば、加熱により完全に形状回復する必要性はなく、二次
賦形を行わない一次賦形のままの形状でもよく、さらに
は切削加工で締結機能部を成形してもよい。この分解方
法によれば形状の制約をほとんど受けることなく、多種
多様な構造の締結体を僅かな外力で一度に分解すること
ができる。図11および図12に対象となり得るプラス
チック締結体の構造を示す。なお、本分解法の性質上、
実施例2、3の締結体も本分解法の対象になる。また、
これら締結体は請求項4から8のいずれかに対応してい
るが、本分解方法では、二次賦形の必要性、形状回復特
性等の制限が緩和され得るので、特にポリウレタン系の
形状記憶ポリマーでなくてもかまわない。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、ポリウレタン系形状記
憶ポリマーの材料特性を反映した塑性加工方法により、
従来困難であった冷間塑性加工法を可能にした。これに
よって、ポリウレタン系形状記憶ポリマーの二次賦形が
量産レベルで可能になり、複雑な形状を持ち、加熱形状
回復特性を有するなど付加価値の高い形状記憶ポリマー
製品を安価で大量に供給できるようになる。また、本発
明によれば、加熱によって形状を回復する製品、特に締
結体を製造することが可能となり、これによって、室温
では十分な締結力を持ちながらも、ガラス転移温度Tg
上で締結力を失う締結体の実用化が可能になる。さらに
本発明によれば、前記加熱分解機能を有する締結体の加
熱による形状回復が不完全な場合でも、加熱軟化により
容易に分解を行うことができる。
【0052】これらによって、従来破砕によって分解し
ていた製品でも容易に解体することが可能になるので部
品に損傷を与えないリサイクルが可能になる。また、作
業者の負担を減じ、また安全性を向上することが可能に
なり、分解・リサイクルに要する時間を大幅に削減する
ことも可能になるので、コスト低減にも大きく貢献でき
る。このため、来るべきリサイクル社会の到来を加速化
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 形状記憶ポリマーからなる加熱分解機能を有
する締結体の概念図である。
【図2】 ねじ外径の転造速度依存性を示す特性図であ
る。
【図3】 ねじ外径の歪み速度依存性を示す特性図であ
る。
【図4】 ねじ外径の転造温度依存性を示す特性図であ
る。
【図5】 本発明の第一の実施例に係わる製造装置の説
明図である。
【図6】 本発明の第二の実施例に係わる雄ねじの形状
と加熱形状回復後の形状を示す説明図である。
【図7】 本発明の第二の実施例に係わる締結体(ねじ
部品)の加熱分解を示す説明図であり、(a)は、雄ね
じ部品の加熱形状回復を示す説明図、(b)は、雌ねじ
部品の加熱形状回復を示す説明図、(c)は、雄ねじ部
品の加熱形状回復による分解を示す説明図、(d)は、
雌ねじ部品の加熱形状回復による分解を示す説明図、
(e)は、雄ねじ部品、雌ねじ部品の加熱形状回復によ
る分解を示す説明図である。
【図8】 本発明の第二の実施例に係わる形状記憶ポリ
マーからなる締結体の保持/加熱分解特性を示す図表で
あり、(a)は、試験結果を示す表、(b)は、試験イ
メージ図である。
【図9】 本発明の第三の実施例に係わる締結体の構造
および加熱分解を示す説明図であり、(a)は、雄形部
品の加熱形状回復による分解を示す説明図、(b)は、
雌形部品の加熱形状回復による分解を示す説明図、
(c)は、雄形部品、雌形部品の加熱形状回復による分
解を示す説明図である。
【図10】 本発明の第四の実施例に係わる分解手法を
適用した締結体の保持/加熱分解特性を示す図表であ
る。
【図11】 本発明の第四の実施例に係わる締結体の斜
視図であり、(a)は、雄ねじ部品の斜視図、(b)
は、雌ねじ部品の斜視図である。
【図12】 本発明の第四の実施例に係わる締結体の斜
視図であり、ファスナー部品の斜視図である。
【符号の説明】
11 形状記憶ポリマーからなるねじ 12 二次賦形によるねじ 13 形状回復して消滅したねじ部 14 ナット 51A、51B 丸ダイス 52 転造素材 53 冷却装置 54 冷却ガス 55 温度センサー 56 吹き付けノズル 57 搬送系 71a〜71h ねじ 72a〜72h ナット 91a〜91n 雄形部品 91a〜92n 雌形部品 111a〜111l 形状記憶ポリマーからなるねじ類 112a〜112e 形状記憶ポリマーからなるナット
類 113a〜113x 形状記憶ポリマーからなるファス
ナー類
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 真 愛知県名古屋市中村区椿町17番15号 メイ ラ株式会社内 (72)発明者 松本 健巳 愛知県名古屋市中村区椿町17番15号 メイ ラ株式会社内 (72)発明者 直井 学 愛知県名古屋市中村区椿町17番15号 メイ ラ株式会社内 (72)発明者 永田 佐登司 愛知県名古屋市中村区岩塚町字九反所60番 地の1 中菱エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3J036 AA03 BA01 BA03 4F204 AA31 AA42 AE01 AG28 AH06 AR06 AR08 FA01 FB01 FN11 FN15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン系形状記憶ポリマーの塑性
    加工において、14sec-1以下の歪み速度を用いること
    を特徴とする形状記憶ポリマーの塑性加工方法。
  2. 【請求項2】 転造加工を含む塑性加工において、加工
    前の素材径をd0としたときに軸回転の周速に関して3.8
    ×d0 cm/sec以下の周速を用いることを特徴とする請求
    項1記載の形状記憶ポリマーの塑性加工方法。
  3. 【請求項3】 ポリウレタン系形状記憶ポリマーの塑性
    加工において、該ポリマーのガラス転移温度をTgとした
    ときに、Tg−45 ℃以下に該ポリマーを冷却することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の形状記憶ポリマーの
    塑性加工方法。
  4. 【請求項4】 形状記憶ポリマーからなる締結体におい
    て、一部または全部がポリウレタン系形状記憶ポリマー
    からなる締結体であって、 該ポリウレタン系形状記憶ポリマー部分に、締結機能を
    発揮する、凸部、凹部、凹凸部、ねじ部、および、傾斜
    部からなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の形状を
    有することを特徴とする締結体。
  5. 【請求項5】 前記締結機能を発揮する部位の一部ある
    いは全部が、請求項1〜3のいずれかに記載の加工方
    法、または、加熱成形・冷却固定法を用いて二次賦形さ
    れたことを特徴とする請求項4記載の締結体。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の締結体において、ポリウ
    レタン系形状記憶ポリマーからなる締結機能部を有し、
    該締結機能部における外径をd1、二次賦形前の外径を
    0とし、嵌合相手となる雌形締結体の締結機能部、あ
    るいは嵌合部の内径をD1としたときに、下式(1)及び
    (2) d0 < D1 (1) d1 > D1 (2) を同時に満たすように、該締結機能部を請求項1〜3の
    いずれかに記載の加工方法、または、加熱成形・冷却固
    定法を用いて作製することを特徴とする雄形の締結体。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の締結体において、ポリウ
    レタン系形状記憶ポリマーからなる締結機能部を有し、
    該締結機能部における内径をD1、二次賦形前の内径を
    0とし、嵌合相手となる雄形締結体の締結機能部、あ
    るいは嵌合部の外径をd1としたときに、 d1 < D0 (3) d1 > D1 (4) を同時に満たすように、該締結機能部を請求項1〜3の
    いずれかに記載の加工方法、または、加熱成形・冷却固
    定法を用いて作製することを特徴とする雌形の締結体。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の締結体において、ポリウ
    レタン系形状記憶ポリマーからなる締結機能部を有し、
    該締結機能部における外径をd1、二次賦形前の外径を
    0とし、嵌合相手となる雌形締結体のポリウレタン系
    形状記憶ポリマーからなる締結機能部、あるいは嵌合部
    の内径をD1、二次賦形前の内径をD0としたときに、 d0 < D0 (5) d1 > D1 (6) を同時に満たすように、雄形締結体の締結機能部および
    雌形締結体の締結機能部、または嵌合部を、請求項1〜
    3のいずれかに記載の加工方法、もしくは、加熱成形・
    冷却固定法を用いて作製することを特徴とする雄形およ
    び雌形の締結体。
  9. 【請求項9】 形状記憶ポリマーからなる締結体におい
    て、締結機能を発揮する、凸部、凹部、凹凸部、ねじ
    部、および、傾斜部からなる群より選ばれる少なくとも
    1つ以上の形状を有し、該締結機能部をガラス転移温度
    Tg以上に加熱して軟化させ、締結体の分離荷重を低減し
    た状態で締結体の分解を行う分解方法。
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