JP2003145353A - タップ - Google Patents
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- chamfer honing
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Abstract
穴加工を行うときに、切粉を小さくして切れ刃に噛み込
みにくくし、折損しにくいタップを提供する。 【解決手段】 食い付き部の切れ刃にネガ角のチャンフ
ァホーニングを施した形状とし、切れ刃部の表面には硬
質膜を被覆する。チャンファホーニングの角度は−15
〜60°とし、チャンファホーニング部の面粗さRaは
0.05μm以上10μm以下とする。チャンファホー
ニングの幅は食い付き部の切れ刃の切込深さ以上で切れ
刃の直径の20%以下とする。また、完全山部にも同様
のチャンファホーニングを施すのが好ましい。タップの
基材は超硬合金を用いるのが好ましく、硬質膜は、ダイ
ヤモンド膜あるいはダイヤモンド状炭素膜とするのが好
ましい。ダイヤモンド膜の場合、膜厚は5〜30μmと
し、ダイヤモンド状炭素膜の場合、膜厚は1〜20μm
とする。
Description
部品、精密測定装置、微細加工装置の架台、精密機械部
品、航空機部材などに使用される金属基複合材料のネジ
穴加工に最適なタップに関する。
ックスの複合材である金属基複合材料(Metal Matrix C
omposite、以下MMCと記す)などの硬質素材と軟質素
材とを複合させた複合材料が使用されている。例えばM
MCは、従来の金属材料に比べ、軽量で耐摩耗性が大き
く高強度であるので、自動車のエンジン部品や精密測定
装置、微細加工装置の架台、精密機械部品、航空機部材
などの分野で広く使用されている。このMMCにはマト
リックスとしてアルミニウム合金、マグネシウム合金、
銅合金などが使用され、分散材としてはSiCやAl2
O3などのセラミックス粒子、短繊維、長繊維などが使
用されている。このようなMMCにネジ加工を行う場合
も、通常の金属材料と同様にタップを使用するが、分散
材であるセラミックス粒子などの影響を大きく受けるた
め、加工が容易ではなく、MMCを被削材とした場合、
切れ刃のチッピングも起こりやすく、工具の摩耗がマト
リックスのみの材料と比較すると著しく大きい。切れ刃
のチッピングを防止するものとしては、例えば実開平7
−11228号公報に記載のタップがある。このタップ
は、食い付き部の切れ刃のチッピングや刃欠けを防止す
るために食い付き部の切れ刃の少なくとも一部に丸みま
たは面取りを施したものである。この提案では、タップ
の基材として超硬合金を使用したものが例示されている
が、このタップでも上記のMMCのような難削材料にお
いては様々な問題が起こりうる状況にある。以上MMC
を代表例に述べてきたが、被削材が硬質素材と軟質素材
を複合化させた複合材料の場合には共通した問題であ
る。
代表される複合材料にタップを使用してネジ穴加工を行
った場合、切れ刃の摩耗などがなくても突然タップが折
損してしまうことがある。この原因の一つとして、加工
により発生した切粉が切れ刃へ噛み込むということが挙
げられる。この噛み込みにより切れ刃が破損したり、工
具自体に大きな応力が生じたりし、最悪の場合折損する
という問題が発生する。
粉を効率よく排出するかにかかってくる。例えば、下穴
が通り穴の場合はポイントタップを使用すれば、切粉を
スムーズに排出させることができる。これは切粉が下方
に排出されるためである。しかしながら、止まり穴の場
合は下方に排出することはできず、ポイントタップを使
用する効果もなくなってしまう。
質素材との複合材料では、タップ刃先への溶着が特にひ
どく、切れ刃に構成刃先を形成することが頻繁に起こっ
ていた。そのため、加工精度が悪くなったり、切れ刃の
チッピングも余計に起こりやすいという問題があった。
また、構成刃先の形成が進行すれば切削抵抗が過大にな
り折損につながる恐れもあった。さらに、切れ刃に硬質
膜を被覆したものに構成刃先が形成されると、切削抵抗
が上昇して硬質膜と基材との界面にせん断力がかかり、
硬質膜が剥離するという問題もあった。
MMCのような硬質素材と軟質素材とが複合された複合
材料のネジ穴加工を行う場合にも、切粉の噛み込みが少
なくて折損しにくく、さらに耐溶着性に優れ、仮に溶着
しても容易に除去されて切れ刃のチッピングや硬質膜の
剥離が起こりにくいタップを提供するものである。
付き部の切れ刃にネガ角のチャンファホーニングを施
し、少なくとも前記切れ刃部の表面に硬質膜を被覆した
ことである。タップの切れ刃は先端側に不完全山部の食
い付き部があり、その後端側には完全山部が形成されて
いる。この食い付き部の切れ刃のすくい面と逃げ面の交
わる切れ刃稜の部分にチャンファホーニングを施したも
のであり、本来のすくい面と共にチャンファホーニング
を施した面もすくい面として作用させ、チップブレーカ
ーの役割をさせるものである。このチャンファ面は切削
時のすくい角がネガ角となるように形成する。
ば以下のものが挙げられる。その第一は、前記チャンフ
ァホーニングの角度を−15〜−60°としたものであ
る。
ンファホーニング部の面粗さをJISB0601に基づ
くRaで0.05μm以上10μm以下としたものであ
る。
幅を前記食い付き部の切れ刃の切込深さ以上、前記切れ
刃の直径の20%以下としたものである。
て、完全山部の切れ刃にも食い付き部の切れ刃と同様に
ネガ角のチャンファホーニングを施したものである。
は、例えば前記硬質膜をダイヤモンド膜またはダイヤモ
ンド状炭素膜としたものやタップの基材を超硬合金とし
たものが挙げられる。
び図2に示す。図1は本発明のタップの一例を示す正面
図であり、図2はその切れ刃部の断面を部分的に示した
図、図3は従来のタップの切れ刃部の断面および本発明
のタップのチャンファホーニングを施す前の切れ刃部の
断面を部分的に示した図である。なお、これらの図中に
示した矢印はタップの回転方向を示す。本発明のタップ
1は、超硬合金などからなる基材4に、切れ刃部2とし
て、先端に不完全形状の食い付き部2aが設けられ、こ
れに連続して完全ねじ山形状の完全山部2bが設けられ
ている。この切れ刃部2は、円周方向において螺旋状や
直線状の溝3により分割されている。食い付き部2aの
切れ刃には、切れ刃のすくい面5aと逃げ面6の交わる
切れ刃稜の部分にチャンファホーニングを施し、チャン
ファ面7が形成されている。このチャンファ面7は加工
時にすくい角αがネガ角となるように形成される。これ
により、チャンファホーニングを施さないものに比べて
切粉はより細かく分断されるので、タップ1の切れ刃部
2において切粉が噛み込みにくくなり、タップ1への応
力が発生しにくく折損が防止される。また、切粉が小さ
くなるので溝3を小さくすることも可能になり、タップ
1の強度を向上させることができる。さらに、ネガ角の
チャンファホーニングを行うことにより刃先自体の強度
も強くなり、切削加工中のチッッピングや破損などを防
止することができる。
たあと必ず逆回転させて加工穴からタップを抜き出す必
要がある。MMCのようなマトリックス金属に硬質粒子
を含んだ複合材料を被削材としたタップ加工では、通
常、どのようなタップでもねじ穴加工を行った場合、程
度の大小はあるが切れ刃に複合材料のマトリックス金属
の溶着が起こって構成刃先が形成される。ポジ角のすく
い面をもつタップの場合、逆回転させてタップを抜き出
しても溶着が残った状態で被加工物から抜き出される。
そしてこのような状態で次の加工を行うことになるた
め、加工精度が悪くなったり、チッピングや硬質膜の剥
離が起こって工具寿命が短くなったりしてしまう。しか
しながら、本発明のタップのようにネガ角のチャンファ
ホーニングを形成しているものでは、逆回転させた時に
構成刃先を形成する溶着金属には力がかかり、その力の
分力のうち溶着金属と硬質膜との界面と平行な方向に働
く分力は上記のポジ角のすくい面のタップよりはるかに
大きくなる。この分力はすなわちチャンファ面における
溶着金属にかかるせん断力であり、チャンファ面には離
型性の良い硬質膜が被覆されているので、これらの相乗
効果により、溶着金属がチャンファ面から剥がれて除去
される効果が生まれる。
をもつタップというだけでは得られず、ネガ角のチャン
ファホーニングをすることにより得られる。この理由
は、一般的に溶着金属が容易に除去されるためにはでき
るだけ溶着金属が形成される範囲は狭い方が好ましい
が、単にネガ角のすくい面をもつタップの場合、その範
囲は広くなってしまい、大きな溶着金属が形成されてし
まうためである。これに対し、本発明のネガ角のチャン
ファホーニングを施したタップの場合は、前記の如く切
粉はより細かく分断されて排出性は良くなるため溶着す
る量が減るとともに溶着する範囲がチャンファホーニン
グ部に限定されて大きく減るので、溶着金属は小さくな
り容易に除去される。
長期間維持することができるので、高精度な加工が継続
して行え、切れ刃のチッピングも防止できる。この効果
を生かすために、チャンファホーニングの角度αは−1
5〜−60°とするのが好ましい。−15°より大きい
と逆回転させた時に溶着金属が剥がされる効果が小さ
く、チッピングも生じやすくなり、−60°より小さい
と切れ味が悪くなるためである。なお、チャンファホー
ニングの角度とは、チャンファ面のすくい角と定義し、
図2に示すαである。
部7の面粗さをJISB0601に基づくRaで、0.
05μm以上10μm以下とするのが好ましい。0.0
5μm以上とするのは、これより面粗さを小さくすると
硬質膜を被覆する前の基材の面粗さをより小さくしなけ
ればならず、このような基材を用いた場合、硬質膜の基
材へのアンカー効果が小さくなり硬質膜の密着力が低下
するためである。また、10μm以下とするのはこれよ
り大きいと溶着金属が強固に付着し、容易に除去される
効果が小さくなるためである。
くい面および溝部の面粗さは小さければ小さい程良い。
しかし、硬質膜を被覆する場合は、表面粗さを小さくし
すぎると剥離しやすくなり、特に切れ刃として高負荷の
かかる切れ刃稜付近において硬質膜の剥離が発生してし
まう。しかし、本発明のタップでは、チャンファ面7と
溝部3の表面粗さを異なるものとすることができるの
で、硬質膜の密着力の必要性に応じて調整することがで
き、硬質膜の剥離を防止することが可能である。具体的
には、硬質膜の被覆されたチャンファ面7の表面粗さに
対し、溝部3の表面粗さをより小さくするのが好まし
い。
部2aの切れ刃の切込深さ以上とするのが好ましい。切
込深さ以下であるとチャンファホーニングが形成されて
いないすくい面5aにまで溶着しやすくなり、逆回転さ
せた時に溶着金属が除去されにくくなってしまうためで
ある。また、上限については切れ刃の直径の20%以下
とするのが好ましい。20%を超えると、単なるネガ角
のすくい面をもつタップの形状のように溶着する範囲が
広くなり、逆回転させた時に溶着金属が除去されにくく
なるためである。なお、チャンファホーニングの幅hと
は、図2に示すように逃げ面6とチャンファ面7の交差
する稜線からすくい面5aとチャンファ面7の交差する
稜線までの距離とする。
同様に切れ刃のすくい面5と逃げ面6の交わる切れ刃稜
の部分にチャンファホーニングを施し、チャンファ面7
が形成されており、このチャンファ面7は加工時にすく
い角αがネガ角となるように形成される。これにより、
刃先強度が向上し、完全山部2bがガイドとしての役割
を安定して果たすことが可能になる。なお、食い付き部
2aと完全山部2bを切れ刃部2としているが、実際に
切れ刃として作用するのは、食い付き部2aと完全山部
2bのうち食い付き部2a側の一部がほとんどであり、
完全山部2bの後方側はガイドとして作用している。よ
って完全山部2bは食い付き部2aのような大きな溶着
は起こらないが、切粉の噛み込みなどで若干溶着する場
合がある。この場合に完全山部2bにもチャンファホー
ニングを施しておくと、食い付き部2a同様に逆回転さ
せた場合に溶着金属が容易に除去され、ガイドとしての
機能を正確に長期にわたって維持することができる。
の方法により、ダイヤモンド膜またはダイヤモンド状炭
素膜が形成されている。ダイヤモンド膜を形成する場
合、厚みは5〜30μmとする。5μm以上とするの
は、膜の厚みが薄いと膜の強度が弱いので加工中にクラ
ックが入りやすく、そこから剥離に到ってしまうためで
ある。また、5μm未満の膜を形成しようとしてもダイ
ヤモンドの粒子が点在した状態となり膜状にならないケ
ースが多いためである。30μm以下とするのは、これ
以上厚いと、切れ刃部2の刃先のRが大きくなって切れ
刃として作用が低下する上、これらの膜を形成する際に
基材4と膜の熱膨張係数の差によって生じる残留応力に
より、膜が剥がれやすくなるためである。基材4の材料
としては、超硬合金、特にK10相当の超硬合金が好ま
しい。
合の厚みは、1〜20μmとする。1μm以上とするの
は、切削によりこれらの膜が磨耗したときに基材4が早
期に露出するのを防止し、切削工具としての切れ刃機能
を最低限維持するために必要であり、20μm以下とす
るのは、これ以上厚いと、切れ刃部2の刃先のRが大き
くなって切れ刃として作用が低下する上、これらの膜を
形成する際に基材4と膜の熱膨張係数の差によって生じ
る残留応力により、膜が剥がれやすくなるためである。
お、本実施例ではM3のタップを例に説明する。基材4
の材料として超硬合金を用い、図1の形状に加工したも
のを準備した。基材4の先端部には、切れ刃部2が形成
されている。この切れ刃部2は、食い付き部2aの山数
を4ヶ、食い付き部2aの角度をタップ1の軸に対して
10゜、完全山部2bの山数を4ヶとしており、すくい
面5のすくい角βは3゜とした。
プの切れ刃部2は、図3に示すようにすくい面5と逃げ
面6の交線部となる切れ刃稜8が形成されている。本発
明のタップでは、この切れ刃稜8の部分にチャンファホ
ーニングを施し、図2に示すようにチャンファ面7を形
成する。そして、切れ刃部2の表面には熱フィラメント
CVD法により、ダイヤモンド膜が形成されている。本
発明のタップとして、チャンファホーニングの角度、チ
ャンファ部の面粗さ(ダイヤモンド膜表面の面粗さ)、
チャンファホーニングの幅、ダイヤモンド膜の厚みをそ
れぞれ変えて19種類のタップを製作した。
ンファホーニングを施さない図3の形状のタップを製作
した。比較例1はすくい角βを3°とし、比較例2はす
くい角βを−15°とした。切れ刃部2以外の形状およ
び仕様については、本発明のタップと同様にし、切れ刃
部2の表面には同様にダイヤモンド膜を形成した。
MCのねじ穴加工を行った。MMCの組成は、Alに3
0%のSiC粒子を含むものを使用した。ねじ穴加工
は、400穴の加工を行い、折れの発生した本数、溶着
の状態、チッピングの数、被加工面品位、ダイヤモンド
膜の剥離状況について試験を確認した。溶着の状態は溶
着している面積の割合で比較したもので、すくい面とし
て作用する面すなわち山と谷の間の部分の総面積に対す
る溶着の面積の割合とした。この溶着面積の割合は、4
段階に分け、溶着の面積の割合が10%以下は(A)、
10〜20%は(B)、20〜40%は(C)、40%
以上は(D)とした。チッピングの数は、タップ1本あ
たりのチッピングの数の平均とし、被加工面品位はねじ
加工された面の毟れやバリの状態で判断し、ダイヤモン
ド膜の剥離状況はタップ1本あたりのダイヤモンド膜の
剥離した数の平均とした。これらのタップの仕様および
結果を表1に示す。
は、本発明のタップでは、折損するものはなかったが、
比較例1のタップは30本中5本に折れが発生し、比較
例2のタップも30本中3本に折れが発生し、本発明の
タップの方が折れにくいことがわかった。
て、チャンファホーニングの有無およびチャンファホー
ニングの角度の違いによる差を比較してみると、チャン
ファホーニングのないものは溶着が多くてチッピングが
発生し、被加工面の品位が悪い上、ダイヤモンド膜の剥
離も多くなった。チャンファホーニングのあるものは、
チャンファホーニングの角度が−15〜−60°のもの
は溶着が非常に少なくチッピングやダイヤモンド膜の剥
離もなく、被加工面の品位も良かったが、チャンファホ
ーニングの角度が−15°より大きく特に−5°のよう
に大きくなったものでは少し溶着が発生しチッピングや
ダイヤモンド膜の剥離が発生して、被加工面の品位が少
し低下した。また、チャンファホーニングの角度が−7
0°のように小さくなったものでは溶着、チッピング、
ダイヤモンド膜の剥離などは見られなかったが、被加工
面の品位が少し低下した。これは、切れ味が低下したも
のと考えられる。
ャンファ面の面粗さの違いによる差を比較してみると、
面粗さRaが0.05〜10までのものは溶着が非常に
少なくチッピングやダイヤモンド膜の剥離もなく、被加
工面の品位も良かったが、面粗さRaが0.01と小さ
くなったものは僅かにダイヤモンド膜の剥離が見られ
た。また、面粗さRaが12や15と大きくなったもの
は少し溶着が増え、被加工面の品位が低下する傾向が見
られた。
チャンファ面の幅の違いによる差を比較してみると、幅
が0.08〜0.6mmのものは溶着が非常に少なくチ
ッピングやダイヤモンド膜の剥離もなく、被加工面の品
位も良かったが、幅が0.008mmと小さくなったも
のは溶着、チッピング、ダイヤモンド膜の剥離が少し見
られ、被加工面の品位が低下する傾向が見られた。ま
た、幅が0.7mm(タップの直径の23%)と大きく
なったものはチッピングやダイヤモンド膜の剥離は見ら
れなかったが、溶着が少し見られ被加工面の品位が低下
する傾向が見られた。
ダイヤモンド膜の厚みの違いによる差を比較してみる
と、膜厚が5〜30μmのものは溶着が非常に少なくチ
ッピングやダイヤモンド膜の剥離もなく、被加工面の品
位も良かったが、膜厚が2μmのように薄くなったり4
0μmのように厚くなると溶着、チッピング、ダイヤモ
ンド膜の剥離が少し見られる傾向であった。被加工面の
品位については、特に低下する傾向は見られなかった。
たもの、TiNにしたものおよびTiC(N)にしたも
ので、本発明4と同じ設計形状のタップを製作して、上
記と同様の評価を行った結果、ダイヤモンド膜に比べ耐
摩耗性の点で若干劣るものの、本発明の目的とする効果
は確認された。
性、耐チッピング性、被加工面品位について優れた性質
を示すことが確認された。
切粉が小さく寸断されて噛み込みにくくなり、タップが
折損することが極めて少なくなる。また、溶着のひどい
材料の加工においても溶着しにくく、溶着が発生しても
逆回転させた時に容易に剥がれるため構成刃先を形成し
にくく、高精度な加工が継続して行える。
図である。
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 食い付き部の切れ刃にネガ角のチャンフ
ァホーニングを施し、少なくとも前記切れ刃部の表面に
硬質膜を被覆したタップ。 - 【請求項2】 前記チャンファホーニングの角度は、−
15〜−60°である請求項1記載のタップ。 - 【請求項3】 前記硬質膜が被覆されたチャンファホー
ニング部の面粗さRaは、0.05μm以上10μm以
下である請求項1または2記載のタップ。 - 【請求項4】 前記チャンファホーニングの幅は、前記
食い付き部の切れ刃の切込深さ以上前記切れ刃の直径の
20%以下である請求項1〜3のいずれかに記載のタッ
プ。 - 【請求項5】 完全山部の切れ刃にネガ角のチャンファ
ホーニングを施した請求項1〜4のいずれかに記載のタ
ップ。 - 【請求項6】 前記硬質膜はダイヤモンド膜またはダイ
ヤモンド状炭素膜であることを特徴とする請求項1〜5
のいずれかに記載のタップ。 - 【請求項7】 前記ダイヤモンド膜の膜厚は5〜30μ
mであることを特徴とする請求項6記載のタップ。 - 【請求項8】 前記ダイヤモンド状炭素膜の膜厚は1〜
20μmであることを特徴とする請求項6記載のタッ
プ。 - 【請求項9】 前記タップの基材が超硬合金であること
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のタップ。 - 【請求項10】 金属基複合材のねじ穴加工用であるこ
とを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のタッ
プ。
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- 2002-08-28 JP JP2002249558A patent/JP2003145353A/ja active Pending
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