JP2003145050A - 多自由度加振装置とその制御装置 - Google Patents

多自由度加振装置とその制御装置

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JP2003145050A JP2001349980A JP2001349980A JP2003145050A JP 2003145050 A JP2003145050 A JP 2003145050A JP 2001349980 A JP2001349980 A JP 2001349980A JP 2001349980 A JP2001349980 A JP 2001349980A JP 2003145050 A JP2003145050 A JP 2003145050A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 状態量間で干渉があり、加振対象の特性が非
線形であっても高精度加振が可能な制御装置を提供す
る。 【解決手段】 制御対象1の伝達関数行列G(k)を同
定手段4により実時間で逐次同定し、この同定結果に基
づいて制御対象の応答が目標と一致するように制御対象
1への指令ベクトルU(k)を適応フィルタ3により実
時間で補正する。この適応フィルタでは、逐次同定した
伝達関数行列G(k)の各要素伝達関数ならびにその逆
伝達関数を直列結合と並列結合とフィードバック結合の
組み合わせで接続した制御回路に従って補正演算を実行
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のアクチュエ
ータによって加振される多自由度加振装置ならびにその
制御装置に係わり、特に、加振対象の応答の少なくとも
1つの成分が制御入力の複数成分から影響を受ける場合
や、加振対象の特性が時間的に変動する場合に好適な多
自由度加振装置ならびにその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のアクチュエータによって加振され
る多自由度加振装置の例としての多次元振動台の例を図
2及び図3に示す。図2は、静圧継手を利用した二次元
振動台で、静圧継手21は、テーブル20に固定された
「コの字」部22、ならびに、油圧加振機26a〜26
cに固定された「ロの字」部23から構成されている。
「コの字」部22と「ロの字」部23の間には油膜25
(ハッチを施した部分)と球面軸受24が存在する。油
膜の法線方向には力が伝達されるが、接線方向には力は
絶縁されている。また、球面軸受により油圧加振機のピ
ストンにはその軸方向成分のみが伝達される。その結
果、テーブルが二次元平面内で3自由度の運動をして
も、それぞれの油圧加振機にはその軸方向のみの力しか
伝達されない。この二次元振動台を水平方向HORに加
振しようとする場合、水平方向加振機26aのみを変位
させ、垂直方向加振機26b、26cは特定の位置に保
持すれば良い。また、垂直方向VERに加振しようとす
る場合、水平方向加振機26aは特定の位置に保持し、
垂直方向加振機26b、26cを全く同一に変位させれ
ば良い。つまり、機構的には水平方向HORと垂直方向
VERの間は非干渉化されている。
【0003】しかしながら、各加振機が同じ仕様で製作
されたものであっても、加工精度などに起因して特性が
異なる。さらに、通常、水平方向加振機26aと垂直方
向加振機26b、26cとではストロークや最大加振力
などが異なるので、両者の特性は異なる。したがって、
これらを同期させて目標通り変位させることは難しい。
その上、水平方向HORのみに加振しようとしても、水
平方向加振機26aの軸上に供試体27とテーブル20
の重心が無いため、回転方向θのモーメントが発生し、
さらに、供試体とテーブルの重心が水平方向に移動する
ため、垂直方向加振機26b、26cの負荷は互いに時
間的に異なって変化する。したがって、垂直方向加振機
を同期させて目標通り変位させることも難しい。その結
果、水平方向HOR、垂直方向VER、回転方向θの間
で干渉が生じ、テーブルが目標通りに運動しなくなる場
合があった。
【0004】図3は、リンク式の二次元振動台で、テー
ブル30は両端にユニバーサルジョイント34を配置し
たリンク31で油圧加振機32a〜32cに連結されて
いる。そのため、水平、垂直のうちいずれか1方向にテ
ーブルを加振する場合でも、水平方向加振機32a、垂
直方向加振機32b、32cともに同期させて変位させ
る必要がある。つまり、機構的に各方向間で干渉してい
る。このような現象は、基礎とアクチュエータの間なら
びにアクチュエータとテーブルの間をユニバーサルジョ
イントで連結した、スイングアクチュエータ式と呼ばれ
る駆動方式についても同様である。
【0005】以上の二次元振動台の例で示したようなテ
ーブル運動の誤差は、多次元振動台を用いた試験の信頼
性を低下させる要因である。このような問題を解決する
方法として、「耐震設計と構造動力学」(日本機械学会
編、1985年、267〜275ページ)に開示されているよう
に、実現したい状態量のフーリエスペクトルに供試体を
含む多次元振動台の逆伝達関数行列を乗じ、振動台への
指令値群を生成するというものがある。また、この方法
を制御中に繰り返し行って、多次元の駆動信号により駆
動される被制御系を制御する技術が特開平10−105
252号公報及び特開平10−124105号公報に開
示されている。また、特開2000−227381号公
報には、並進方向加振時に生じた回転方向加速度などを
フィードバックする制御方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上に引用した従来技
術はいずれも多次元加振装置の改良に関するものである
が、前述の「耐震設計と構造動力学」に示された技術
は、加振対象が時間的に変化しない場合の補償方法を示
しており、供試体の特性が、例えば供試体の部材が破断
するなどして加振中に変化した場合、あるいは、供試体
や振動台の特性に非線形性がある場合、必ずしも供試体
の影響が補償されず、また、必ずしもテーブル運動方向
間の非干渉化が実現されなかった。また、特開平200
0−227381公報の技術では、加振対象の特性を同
定するのではなく、フィードバック制御を行っているの
で、供試体がテーブルに及ぼす力(供試体反力)がテー
ブル単体を運動させるのに必要な力に対して相対的に大
きくなるにつれて補償効果が小さくなり、必ずしも供試
体の影響が補償されず、また、必ずしもテーブル運動方
向間の非干渉化が実現されなかった。さらに特開平10
−105252号公報及び特開平10−124105号
公報の技術によると、加振対象の特性の時間変動や非線
形特性にも対応できるが、加振対象の特性の同定をフー
リエ変換により行うため、多くのデータに対する演算が
必要で、特性変化が早いとき、あるいは複数加振方向の
干渉を高速で補償する必要があるときには追随性が不十
分になる問題があった。
【0007】本発明の目的は、制御対象に非線形性があ
る場合、あるいは供試体の特性が、例えば供試体の部材
が破断するなどして、加振中に変化する場合でも、干渉
系である制御対象を目標通り制御できるようにした多自
由度加振装置ならびにその制御方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、制御対象の複
数の状態量の各々の目標波形をその成分とする目標ベク
トルを入力とし、前記複数の状態量の各々の応答波形を
その成分とする応答ベクトルが前記目標ベクトルと一致
するように制御するための制御装置において、制御対象
へ入力されるところの前記複数の状態量の各々を制御す
る制御信号波形をその成分とする修正ベクトルと前記応
答ベクトルの実測値とを入力として、制御対象の伝達関
数行列を逐次同定法によって実時間で同定する同定手段
と、前記同定手段により同定した伝達関数行列の逆行列
を前記目標ベクトルに作用させる修正演算を実行するこ
とにより前記制御対象への修正ベクトルを生成する適応
フィルタ手段とを備えるとともに、この適応フィルタ手
段は、前記同定手段により同定された伝達関数行列の成
分である成分伝達関数とそれらの逆数である逆伝達関数
を個々のブロックにもち、それらブロックの直列結合、
並列結合、及びフィードバック結合を組み合わせた制御
回路により前記修正演算を行うように構成したことを特
徴とする制御装置を開示する。
【0009】更に本発明は、制御対象の複数の状態量の
各々の目標波形をその成分とする目標ベクトルを入力と
し、前記複数の状態量の各々の応答波形をその成分とす
る応答ベクトルが前記目標ベクトルと一致するように制
御するための制御装置において、制御対象へ入力される
ところの前記複数の状態量の各々を制御する制御信号波
形をその成分とする修正ベクトルに予め定めた仮伝達関
数行列を作用させて仮応答ベクトルを生成する仮モデル
と、前記仮応答ベクトルと前記応答ベクトルの実測値と
を入力として、前記仮伝達関数行列に対する制御対象の
伝達関数行列変化量を逐次同定法によって実時間で同定
する同定手段と、この手段により同定された前記伝達関
数行列変化量に前記仮伝達関数行列を作用させて制御対
象の伝達関数行列を算出する伝達関数算出手段と、この
伝達関数算出手段により算出された伝達関数行列の逆行
列を前記目標ベクトルに作用させることにより前記制御
対象への修正ベクトルを生成する適応フィルタ手段とを
備えるとともに、この適応フィルタ手段は、前記同定手
段により同定された伝達関数行列の成分である成分伝達
関数とそれらの逆数である逆伝達関数を個々のブロック
にもち、それらブロックの直列結合、並列結合、及びフ
ィードバック結合を組み合わせた制御回路により前記修
正演算を行うように構成したことを特徴とする制御装置
を開示する。
【0010】更に本発明は、上記の制御装置において、
前記制御対象の伝達関数行列の非対角成分のうち、少な
くとも1つを前記同定手段は同定しないようにしたこと
を特徴とする制御装置を開示する。
【0011】更に本発明は、上記の制御装置において、
前記適応フィルタ手段は、その出力ベクトルの各成分か
ら制御対象周波数以外の周波数成分を除去するためのフ
ィルタを備えたことを特徴とする制御装置を開示する。
【0012】更に本発明は、上記の制御装置において、
前記制御対象は、前記応答ベクトルの成分である応答波
形の少なくとも1つが、当該制御対象へ入力される修正
ベクトルの成分である制御信号波形の少なくとも2つの
影響を受けるものであることを特徴とする制御装置を開
示する。
【0013】更に本発明は、多次元の加振が可能な加振
手段により加振される供試体、もしくは前記加振手段に
より加振される加振台に取り付けられた供試体の複数の
状態量の各々の応答波形を、上記した制御装置により制
御するように構成した多自由度加振装置を開示する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は、本発明による多自由度加振装置の
構成例を示すブロック図で、オフライン補償器2、適応
フィルタ3、及び同定手段4を用いて制御対象1を制御
するもので、制御対象1内のテーブル14が与えられた
目標ベクトルX(k)(kはサンプリング回数を表す整
数)に従って運動するように制御する。
【0015】以下、図1の加振機13、テーブル14及
び供試体15を除いた各機能ブロックはディジタル演算
処理により実現されるものとし、また加振機13とテー
ブル14としては図2に示した二次元振動台を例とし、
これが油圧加振機により加振されるものとして説明す
る。この場合、図2の水平方向HOR、垂直方向VE
R、回転方向θに関するテーブル加速度を制御対象の状
態量群とする。そして、この状態量群の目標値が前記の
目標ベクトルX(k)である。オフライン補償器2は、
テーブル14に供試体15を載せた状態で、加振による
供試体部材の破断などが生じない線形とみなせる動作範
囲での制御対象1の伝達関数L−1を試加振などにより
求めておき、この伝達関数の逆伝達関数Lを目標ベクト
ルX(k)に作用させて指令ベクトルU(k)を生成す
る手段であり、この指令ベクトルによって制御対象を制
御すると、制御対象が線形動作とみなせるときは制御対
象の伝達特性が相殺されてテーブルの応答が目標ベクト
ルに一致するように作用する。このようなオフライン補
償の技術は、前記した「耐震設計と構造動力学」に示さ
れている公知のものである。
【0016】同定手段4は、後に詳述するように、制御
対象1の各時点kに於る伝達関数行列を実時間で逐次同
定し、適応フィルタ3は、この同定された伝達関数行列
を用いて指令ベクトルU(k)を実時間で補正して修正
ベクトルU’(k)を出力する。ただし、必ずしも指令
ベクトルU(k)のすべての要素を補正する必要はな
く、予め指定された任意の要素のみを補正するようにし
ても良い。
【0017】座標変換・積分器11は、加速度の次元の
信号である前記修正ベクトルU’(k)を変位の次元に
なるよう2重積分し、さらに、この変位の次元の信号
を、加振機13のピストン変位量の指令値を要素とする
駆動ベクトルR(k)に変換(座標変換)する。なお、
この座標変換の前あるいは後に特性が固定されている補
償器を設け、二次元振動台の周波数特性を改善しても良
い。
【0018】状態量演算器16は、二次元振動台に設置
された各種計測器(図示省略)の計測値を読み込み、テ
ーブル14の加速度、速度、変位、ならびに加振機13
を駆動する作動油圧力(差圧)などで構成される状態量
ベクトルV(k)と、目標ベクトルX(k)を構成する
状態量群と同じ量の値からなる応答ベクトルY(k)を
出力する。なお、状態量ベクトルV(k)の各成分を、
例えば、テーブル14の加速度の代わりに加振機の加速
度を用いるなど等価と見なせる物理量に変更しても良
い。
【0019】フィードバック制御器12は、駆動ベクト
ルR(k)とフィードバックされた状態量ベクトルV
(k)から、加振機13を駆動するサーボ弁開度目標値
を要素とする開度ベクトルを出力し、加振機13はこの
開度ベクトルに応じてテーブル14を駆動する。ここ
で、駆動ベクトルR(k)へフィードバックするもの
は、状態量ベクトルV(k)そのものに限らず、その積
分値と微分値からなるベクトルにフィードバックゲイン
行列を乗じて算出したベクトルとしても良い。さらに、
フィードバックした後のベクトルの一部の要素に対して
比例・積分補償を行っても良い。
【0020】以下、本発明の特徴とする制御対象特性の
補償方法を説明する。いま、目標ベクトルX(k)、指
令ベクトルU(k)、修正ベクトルU’(k)、及び応
答ベクトルY(k)を水平方向HOR、回転方向θ、垂
直方向VERの各成分で次のように表す。
【数1】 そうするとこれらのベクトルの間には次式が成立する。
【数2】 ただし、制御対象1及び適応フィルタ3の伝達関数行列
G(k)、E(k)は、非線形等のための特性変化に対
応するために、サンプリング時点kを変数として含んで
いる。またz変換の演算子zも含んでいるが、こちらの
方は表記を省略している。そして、これらの伝達関数行
列を(数3)により表す。
【数3】
【0021】上記の(数2)から、目標ベクトルX
(k)と応答ベクトルY(k)の関係は
【数4】 となる。従って、目標ベクトルX(k)と一致する応答
ベクトルY(k)を得るためには、適応フィルタ3の伝
達関数行列E(k)を次のように定めればよい。
【数5】 ただし、L−1は制御対象の試加振で得た伝達関数行列
であり、これは時変ではないのでサンプリング時点kを
その変数として含まない。L−1を(数6)で表すと、
この行列は本発明の制御手法では既知の値として利用で
きる。
【数6】
【0022】一方、G−1(k)は、サンプリング時点
kにおける供試体を含む制御対象1の伝達関数行列の逆
行列であり、供試体の非線形性などの影響を受けて時変
となり得る。そこで、制御対象1の伝達関数行列G
(k)の各要素を、実時間で同定する必要がある。同定
手段4はこの行列G(k)を同定するもので、同定演算
器44は、例えば一自由度加振装置の制御方法を示した
『非線形供試体反力の実時間補償による振動台制御』
(第2回構造物の破壊過程解明に基づく地震防災性向上
に関するシンポジウム論文集、2001年3月、p.53〜58)
に開示されている実時間逐次同定方法を用い、修正ベク
トルU’(k)と応答ベクトルY(k)それぞれの対応
する成分を、前記実時間逐次同定方法における目標出力
信号と出力信号として、逐次同定する。ここで同定手段
4に設けられたフィルタ41、42とマスク信号発生器
43は、補償対象とする周波数領域の信号成分のみを同
定演算の対象とすることによって、その演算時間を短縮
するために設けられたもので、その詳細は特願2001
−018590に示されている。なお、逐次同定しよう
とする伝達関数の入出力信号、即ち同定手段4への2つ
の入力信号の少なくとも一方が、例えばノイズが支配的
であるなど、有意な信号成分を含まない場合、この伝達
関数の逐次同定を行わず、伝達関数を零としても良い。
【0023】ここで、G(k)の少なくとも対角要素は
高次の遅れ系で近似し得る。そのため、G−1(k)の
対角要素が高周波数域で微分器と同等の特性となり、従
って(数5)から適応フィルタ3が指令ベクトルU
(k)に含まれるノイズを増幅することになる。これを
避ける必要があるときは、適応フィルタ3のゲインを抑
制するために、その伝達関数行列に伝達関数行列Fをも
つバンドパスフィルタあるいはローパスフィルタFを付
加し、適応フィルタ3の伝達関数行列E(k)を(数
5)に代わって
【数7】 としてもよい。また、図2の二次元振動台では、垂直方
向VERに加振したとき、水平方向HORに与える影響
が無視できる場合がある。このような場合、(数3)の
VH(k)は0と見なし、逐次同定を行わなくても良
い。これは演算時間の短縮に寄与する。
【0024】以上のようにして制御対象1の伝達関数行
列G(k)が実時間で求められると、まず同定手段4に
より求めた行列G(k)の逆行列G−1(k)を求め、
それを用いて(数5)又は(数7)により適応フィルタ
3の伝達関数行列E(k)をリアルタイムで算出し、こ
のE(k)でベクトルU(k)を修正したベクトルU’
(k)を算出することになる。このためには伝達関数行
列G(k)の逆行列をまず求める必要があるが、この逆
行列G−1(k)は周知の公式で表され、(数8)〜
(数11)で与えられる。
【数8】
【数9】
【数10】
【数11】
【0025】ここで伝達関数行列G(k)の各要素は演
算子zの有理関数であり、かつG (k)の各要素G
αβ −1(k)は(数11)のようにかける。従って逆
行列の各要素Gαβ −1(k)も演算子zの有理関数と
して求めることができる。しかし、制御対象によるが、
G(k)の各要素が30次をこえるzの多項式を分母、
分子にもつことがある。(数9)(数10)からわかる
ように、Gαβ −1の計算には、G(k)の要素の3個
の積を求める必要があるが、上記のようにGの各要素が
高次の多項式を含んだときは100次をこえる多項式の
係数を算出することとなり、逆行列G−1(k)をリア
ルタイムで算出することが難しくなる。そこで本発明で
は、例えば逆行列G−1(k)の第1行第1列成分G
HH −1(k)を(数8)〜(数10)を用いて、次の
ように変形する。
【数12】 但しこの(数12)では行列Gの要素GHH等やadjont
Gの要素μHH等の時間変数kは表記を省略している。
そうすると(数12)の伝達関数GHH −1(k)は、
伝達関数行列G(k)の各要素とその逆伝達関数を直列
結合と並列結合とフィードバック結合の組み合わせた図
4のブロック線図で構成できる。このように各ブロック
が同定された伝達関数行列G(k)の各要素あるいはそ
の逆伝達関数で構成されるようにする。なお、図4は一
例であり、例えば1/Gθθと1/GVVのブロックを
入れ換える等の等価変換をしても良いことはいうまでも
ない。逆伝達関数の他の要素についても同様である。
【0026】同様にして適応フィルタ3の伝達関数行列
である(数7)のE(k)は、図5のようなブロック線
図で構成できる。ただし図5中のGHH −1等のブロッ
クは図4のようなブロック線図で構成される。従って、
適応フィルタ3では、既知の値をもつ(数6)のL−1
の各要素と同定手段4により同定された制御対象1の伝
達関数行列G(k)の各要素を用いて、図5のブロック
線図に従って指令ベクトルU(k)から修正ベクトル
U’(k)を算出することができる。このブロック線図
を用いての演算の初期値としては、例えばG−1(k)
の初期値を単位行列としてもよいし、E(k)の初期値
を単位行列としてもよい。
【0027】以上説明したように、図1の装置によれ
ば、制御対象の伝達特性行列G(k)が時変であっても
それを実時間で同定し、かつその同定結果を用いて指令
ベクトルを実時間で修正して所望の応答を実現すること
ができる。なお、特殊な場合として、1つまたは2つの
加振方向の指令ベクトル成分が常に0の場合、例えば、
θ(k)、U(k)が常に0である場合、適応フィ
ルタ3は見かけ上1入力3出力系となる。また、この場
合、一般的に、目標ベクトルX(k)の補正はHOR方
向のみ実施され、さらに、Xθ(k)、X(k)は0
である。この場合は(数4)は次のように表記される。
【数13】 従って適応フィルタ3の伝達関数行列E(k)はこのと
【数14】 とすればよい。
【0028】図6は、本発明による多自由度加振装置の
別の構成例を示すブロック図である。図1の構成と異な
るのは、修正ベクトルU’(k)を直接同定手段4へ入
力せずに、振動台モデル5を介して同定手段4への一方
の入力としている点と、同定手段4の出力に演算を施し
て制御対象1の伝達関数行列G(k)を求めるための制
御対象伝達関数算出手段6を設けた点であり、他の構成
は図1と同じである。
【0029】振動台モデル5としては、例えば供試体が
ないときの制御対象の伝達関数行列M(実測値又は目標
値)を用い、これを修正ベクトルU’(k)に作用させ
てM・U’(k)を求め、これを同定手段4へ入力す
る。従って、同定手段4によって同定される伝達関数行
列△Gの各要素△Gαβは、制御対象1の伝達関数行列
G(k)の対応要素Gαβの伝達関数行列Mの対象要素
αβに対する比を表しており
【数15】 を満たしている。従って制御対象伝達関数算出手段6は
この(数15)の演算を行って行列G(k)の各要素を
求め、これを図1と同じ適応フィルタ3へ渡せば、図1
と同じ結果が得られる。そしてこの(数15)の演算及
びM・U’(k)の演算は簡単なもので実時間演算は容
易である。但し(数15)にて、振動台モデルMのある
要素Mαβ=0のときはGαβ(k)=△Gαβ(k)
とする。
【0030】なお、以上に説明した図1及び図6の構成
例において、オフライン補償は必ずしも必要ではなく、
指令ベクトルの一部またはすべての成分が目標ベクトル
の該当する成分と同じであってもよい。また同定のため
の演算や適応フィルタによる目標ベクトル修正の演算等
の各演算は、実時間処理が可能であれば1つの計算機で
実行してもよいし、複数台の計算手段による並列処理を
行ってもよく、これらは公知の技術で容易に実現でき
る。
【0031】以上は、二次元振動台を例として本発明を
説明したが、例えば三次元振動台や多軸加振装置のよう
に、より自由度が大きな装置や振動台以外の装置に対し
ても同様に適用できることは明らかである。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、干渉系になっている多
自由度加振装置を非干渉化をすることができ、これによ
り高精度に多自由度の加振を行える効果があり、さら
に、複数のアクチュエータを備えた振動台において、加
振対象である供試体や多次元振動台の特性が非線形とな
る場合でも、高精度な加振が可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多自由度加振装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図2】静圧継手方式の二次元振動台の一例である。
【図3】リンク方式の二次元振動台の一例である。
【図4】制御対象の逆伝達関数を実現するブロック線図
の一例である。
【図5】適応フィルタの演算を実現するブロック線図の
一例である。
【図6】本発明の多自由度加振装置の他の構成例を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 制御対象 2 オフライン補償器 3 適応フィルタ 4 同定手段 5 振動台モデル 6 制御対象伝達関数算出手段 13 加振機 14 テーブル 15 供試体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G05B 13/04 G01M 7/00 B (72)発明者 今野 隆雄 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所産業機械システム事業部内 Fターム(参考) 5D107 AA20 CD01 FF05 5H004 GA14 GB20 HA07 HB07 JA05 JA22 JB08 KA71 KB16 KB32 KC33 KC43 KC45 KC54 LA15 LA18 MA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象の複数の状態量の各々の目標波
    形をその成分とする目標ベクトルを入力とし、前記複数
    の状態量の各々の応答波形をその成分とする応答ベクト
    ルが前記目標ベクトルと一致するように制御するための
    制御装置において、 制御対象へ入力されるところの前記複数の状態量の各々
    を制御する制御信号波形をその成分とする修正ベクトル
    と前記応答ベクトルの実測値とを入力として、制御対象
    の伝達関数行列を逐次同定法によって実時間で同定する
    同定手段と、 前記同定手段により同定した伝達関数行列の逆行列を前
    記目標ベクトルに作用させる修正演算を実行することに
    より前記制御対象への修正ベクトルを生成する適応フィ
    ルタ手段とを備えるとともに、 この適応フィルタ手段は、前記同定手段により同定され
    た伝達関数行列の成分である成分伝達関数とそれらの逆
    数である逆伝達関数を個々のブロックにもち、それらブ
    ロックの直列結合、並列結合、及びフィードバック結合
    を組み合わせた制御回路により前記修正演算を行うよう
    に構成したことを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】 制御対象の複数の状態量の各々の目標波
    形をその成分とする目標ベクトルを入力とし、前記複数
    の状態量の各々の応答波形をその成分とする応答ベクト
    ルが前記目標ベクトルと一致するように制御するための
    制御装置において、 制御対象へ入力されるところの前記複数の状態量の各々
    を制御する制御信号波形をその成分とする修正ベクトル
    に予め定めた仮伝達関数行列を作用させて仮応答ベクト
    ルを生成する仮モデルと、 前記仮応答ベクトルと前記応答ベクトルの実測値とを入
    力として、前記仮伝達関数行列に対する制御対象の伝達
    関数行列変化量を逐次同定法によって実時間で同定する
    同定手段と、 この手段により同定された前記伝達関数行列変化量に前
    記仮伝達関数行列を作用させて制御対象の伝達関数行列
    を算出する伝達関数算出手段と、 この伝達関数算出手段により算出された伝達関数行列の
    逆行列を前記目標ベクトルに作用させることにより前記
    制御対象への修正ベクトルを生成する適応フィルタ手段
    とを備えるとともに、 この適応フィルタ手段は、前記同定手段により同定され
    た伝達関数行列の成分である成分伝達関数とそれらの逆
    数である逆伝達関数を個々のブロックにもち、それらブ
    ロックの直列結合、並列結合、及びフィードバック結合
    を組み合わせた制御回路により前記修正演算を行うよう
    に構成したことを特徴とする制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の制御装置におい
    て、前記制御対象の伝達関数行列の非対角成分のうち、
    少なくとも1つを前記同定手段は同定しないようにした
    ことを特徴とする制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の制御装置におい
    て、前記適応フィルタ手段は、その出力ベクトルの各成
    分から制御対象周波数以外の周波数成分を除去するため
    のフィルタを備えたことを特徴とする制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4の内の1つに記載の制
    御装置において、前記制御対象は、前記応答ベクトルの
    成分である応答波形の少なくとも1つが、当該制御対象
    へ入力される修正ベクトルの成分である制御信号波形の
    少なくとも2つの影響を受けるものであることを特徴と
    する制御装置。
  6. 【請求項6】 多次元の加振が可能な加振手段により加
    振される供試体、もしくは前記加振手段により加振され
    る加振台の複数の状態量の各々の応答波形を、請求項1
    ないし5のうちの1つに記載の制御装置により制御する
    ように構成した多自由度加振装置。
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JP2010151506A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Imv Corp 振動試験装置及び振動試験方法
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JP2020188572A (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 株式会社デンソー 電動機の制御装置および制御方法、並びに物体検出装置

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