JP2003144779A - ひげ剃り刃組立体 - Google Patents

ひげ剃り刃組立体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドルに対して回動する際の幾何学的な干
渉を回避する。 【解決手段】 回動接続構造およびばね付勢されたカム
フォロワを有したハンドル上に取り付けるためのハウジ
ング12を備えたひげ剃り刃組立体10である。ハウジ
ング12は、ガード部分14を前部に、キャップ部分1
6を後部に、それらの間に刃部材18,20,22の取
付部を、取付部の下方にアーチ形の支持面42を、それ
ぞれ有する。支持面42は、回動接続構造に摺動可能に
係合し、前方と後方の回動停止位置間の円弧状の動きの
ために、当該支持面より上方にある軸線P回りの回動自
在な取付けを提供する。ハウジング12は、回動接続構
造に対して位置決めされた頂点52を有するカム表面5
0をさらに有し、(前方と後方の回動停止位置間の)途
中位置以外の場所に休止位置を提供するとともに、ひげ
剃りの間に遭遇する回動力に応じカムフォロワのばね付
勢力に抗して休止位置から離れる弾力的な動きを許容す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回動自在な接続部
を介してハンドル上に取り付けられるひげ剃り刃組立体
に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の、例えば米国特許第4,573,
266号および第4,586,255号に示されるひげ
剃り刃組立体は、組立体前部のばね付勢されたガード部
材と、組立体後部の潤滑条キャップ部分、およびこれら
の部材間のばね付勢された一対の刃部材を有している。
米国特許第5,249,361号は、固定されたガード
を有する類似したひげ剃り刃組立体を示している。両ひ
げ剃り刃組立体は、ひげ剃りハンドル上のシェルベアリ
ングと回動自在な接続部を形成するためのレールおよび
円形の表面を有している。ひげ剃りハンドル上のばね付
勢されたカムフォロワは、ひげ剃り刃組立体の底部のカ
ム表面と相互に作用し、組立体をハンドルに対して中立
位置に付勢する。ひげ剃りの間、組立体はハンドルに対
する中立位置から前方に(時計回りに)若しくは後方に
(反時計回りに)回動することができ、かつ刃はハウジ
ングの内側で皮膚表面に対して動いて皮膚表面の形状に
追従する。これらのひげ剃り刃組立体の商業上の実施例
においては(ジレットカンパニーによるセンサおよびセ
ンサエクセルという商業上の呼称の下で入手可能であ
る)、そのシェルベアリングは弾性的に動く一対の刃の
間および上方に位置する軸線の周りの回動機能を提供す
る。(それらに荷重が負荷されない状態を参考として考
慮する)。特に、回動軸線は、第1の(最も前方の)刃
支持部材が配置されている溝の中央に、かつ刃支持部材
をカートリッジハウジングに対して保持するクリップの
最上部に位置している。このように、回動軸線は、刃の
切刃の上方でかつハウジングの上方に設けられている。
この回動軸線位置は、それゆえにひげを剃る間に「顔の
内側」(すなわち皮膚係合部材の上方)に位置すると称
される。
【0003】ひげ剃り刃組立体は数多くのひげ剃りの後
に捨てられ、交換されたひげ剃り刃組立体はシェルベア
リングとばね付勢カムフォロワとを有するハンドルと共
に用いられる。同一のひげ剃りハンドルを両ひげ剃り刃
組立体に使用することができる。それは両ひげ剃り刃組
立体が同一サイズのレールと円形表面とを有しているか
らである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カートリッジ中に3枚
の刃を設けることによって、ひげ剃り性能を改善するこ
とが望まれている。しかしながら、拡幅された通常の、
また皮膚係合ガードおよびキャップ表面を支持する2枚
刃カートリッジハウジング内に、単純に第3の刃を収容
したのでは、ひげを剃る力に応じてカートリッジが回転
するので、ハンドルのシェルベアリングとカートリッジ
ハウジングとの間の幾何学的な干渉が生じる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、全般的に、回
動接続構造およびばね付勢されたカムフォロワを有する
ハンドル上に取り付けられるひげ剃り刃組立体を特徴と
する。このひげ剃り刃組立体は、ガード部分を前部に、
キャップ部分を後部に、刃部材取付け部分をガード部分
とキャップ部分との間に、前方回動停止位置と後方回動
停止位置との間の円弧を通ってハウジングが回動するた
めの、ハンドル回動接続構造と嵌合する構造を、それぞ
れ有したハウジングを備える。ハウジングはまた、前方
回動停止位置と後方回動停止位置との間の途中の位置以
外に休止位置を提供するために位置決めされた頂点を有
するカム表面を備えている。
【0006】頂点は、組立体がハンドル上で上方(”前
方”とも呼称される)に付勢されるように、ハウジング
前部の近くに位置決めされる。それによってカートリッ
ジのアーチ形下側表面が前方回動停止位置に持ってこら
れるので、キャップが最初に皮膚と接触し、かつひげ剃
り力がカートリッジの向きを定めて刃の低い最初の迎え
角を提供する。
【0007】あるいは、頂点をハウジング後部の近くに
位置決めすると、組立体がハンドル上で下方へ(”後方
へ”とも呼称される)付勢されるので、カートリッジの
アーチ形下側表面が後方回動停止位置に持ってこられ
て、刃のより高い初期の迎え角が提供されかつガードが
最初に皮膚と接触する。頂点は、また、前方および後方
への回動を提供するが、両方向への回動範囲が異なる位
置に設けられる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1乃至図3を参照すると、そこ
には米国特許第4,573,266号に記載されている
ような回動自在な接続構造を有したハンドル上に取り付
けられるひげ剃り刃組立体10が示されている。ひげ剃
り刃組立体10は、プラスチックのハウジング12と、
ハウジング12前部のガード部材14と、ハウジング1
2後部のキャップ部材2およびハウジング12後部でそ
の内側に配置された潤滑条キャップ部材16と、ガード
部材14と潤滑条キャップ部材16との間でハウジング
12の刃取付け部内に設けられた3枚の刃部材18、2
0および22とを備えている。
【0009】第1の刃18が最もガード部材14に近
く、第2の刃20がその次にガード部材14に近く、第
3の刃22がガード部材14から最も遠い。キャップ部
材2は、上側表面部分3および後部表面部分4を有して
いる。キャップ部材2には、上側表面部分3および後部
表面部分4によって部分的に定められる細長い空洞5が
設けられている。潤滑条キャップ部材16は、ハウジン
グ12の後部において空洞5内に受け入れられる基部1
5を有している。潤滑条キャップ部材16は、後部表面
19に融合する頂部表面17を有し、キャップ部材の上
側部分と後方部分との連続性を形成している。
【0010】刃18、20、22はそれぞれ、プラット
ホーム25およびベース部分27を有したL字形の部材
に支持された別個の前縁支持部分23を有している。各
前縁支持部分23は、全般的にガード部材14に向かう
各前縁29を有している。前縁29は鋭利な切刃として
形成される。ハウジング12の一対の側部に設けられた
金属クリップ24、26は、刃部材18、20および2
2の両端部を保持している。刃部材18、20、22は
ハウジング12内に固定することもできるが、好ましく
はプラスチックのハウジング12と一体化されてその両
側から延びるプラスチック製の板ばねアーム28、3
0、32によって弾性的に取り付けられ、付勢されて持
ち上げられて、図1に示した休止位置(すなわち、ひげ
剃り力が負荷されない)にある。
【0011】ガード14は、堅固なプラスチック製の下
側ベース部分58とエラストマ材料製の上側部分60と
から一体に成形された部材である。下側ベース部分58
は、実質的に断面形状V字形の部分62と、その長さ方
向に沿って間隔をあけられた複数の開口部を有して前方
に突出するプラットホーム部分64とを有している。上
側部分60は、米国特許第5,249,361号に詳細
に記載されているように、ベース部分58に連続して成
形され、かつリブ66に対して柔軟性を付与するように
選択された熱可塑性エラストマ材料から製造される。な
お、上記特許は参照のために本明細書に記載される。
【0012】リブ66の先端は、刃部材の切刃とクリッ
プ24、26の頂部を通過する各平面のほぼ中間にある
平面内にある。持ち上げられた先端は、刃の効果的な遮
蔽を提供する。先端もまた皮膚上に引張り力を働かせて
最初の刃の前方のひげを起こし、これによって全体的な
ひげ剃力を減少させる。
【0013】PCT国際公開WO95/09071に詳
細に説明されるように、例えば、刃の露出を異ならせて
セットしたり、若しくは皮膚と接触する二つの隣接要素
のグループ間の幅を異ならせてセットしたりする等、ひ
げ剃り幾何の決定に際してより高い度合いの精度調整を
提供することによって、より多くの厳密さおよびひげ剃
り性能に対する制御を提供する、3枚の刃部材を提供す
ることが望ましい。なおこの文献は、ひげ剃りの幾何を
開示するために本願明細書に引用される。
【0014】しかしながら、単に第3の刃を追加すると
不利益に抵抗力が増加するが、それはより多くの刃に負
荷される切削抵抗によるものと信じられる。ハウジング
12は、3枚の刃部材だけではなく、上述したガード1
4をエラストマのひれ66および抵抗力を減少させる潤
滑条キャップ部材16を共に収容するに十分なだけ大き
いことが望ましい。
【0015】図2を参照すると、延長部分34、36
は、ハウジング12の底に位置決めされるとともに、湾
曲表面42、44をそれぞれ有する、対向して内側に延
びる湾曲レール38、40を支持している。ハウジング
12の下側表面46、48は、米国特許第4,488,
357号、第4,498,235号、第4,492,0
25号、第4,573,266号、第4,586,25
5号および第4,756,082号に詳細に記載されて
いるように、同じように湾曲されるとともに、延長部分
34、36、ハンドル上の構成要素と嵌合する回動接続
構造が設けられる。なお上記特許は、ひげ剃り刃組立体
とハンドルと間のシェルベアリング接続を開示するため
に、本願明細書に引用される。図2、図3および図4を
参照すると判るように、刃組立体レール38,40は、
ハウジング12の下側表面46、48と共に、図示され
ないひげ剃りハンドルのシェルベアリングを受け入れる
アーチ形の溝98、100を画成している。
【0016】図4を参照すると、(湾曲した下側表面4
6と湾曲したレール38との間に接触部が配置された)
アーチ形の溝98が、そこから延びている延長された中
心線99と共に示されている。シェルベアリングは、上
述の刃組立体の回動取付け構造と協動するように構成さ
れた回動取付け構造を備えて、ひげ剃りハンドル組立体
に刃組立体の回動自在な接続を容易にする。
【0017】ハンドルシェルベアリング上の嵌合構造
(図示せず)は、図1および図3に最も良く示されるよ
うに、後部延長表面39がさらに「上方に」移動するこ
とを阻止して後方回動停止位置を提供するとともに、前
部延長表面41がさらに「下方に」移動することを阻止
して後方回動停止位置を提供する、停止表面を有する。
図2および図3に最も良く示されるように、図示されな
いハンドル上のシェルベアリングは凹部を有している
が、これらの凹部は湾曲した下側表面46、48上にそ
れぞれ形成されたストップ表面35、37と嵌合し、後
方回動ストップ位置を補充してさらなる「下方へ」の運
動を防ぐ。
【0018】図3および図4に示したように、レール3
8、40の頂部表面およびハウジングの下側表面46、
48は、第2の刃20の切刃に位置決めされた回動軸線
Pの回りに曲率半径を有している。延長部分34、36
の湾曲した表面42、44も同様に回動軸線Pの回りに
湾曲している。
【0019】レール38、40の湾曲した頂部表面は、
図3において回動軸線Pから延びる矢印によって示され
る0.2291インチ(5.82mm)の曲率半径を有
している。また、下側表面46、48は、図4において
回動軸線Pから延びる矢印によって示される0.192
1インチ(4.88mm)の曲率半径を有している。こ
れらは、従来市販されているセンサひげ剃り刃組立体の
対応する表面が有する寸法と同一である。
【0020】同一半径の使用は、第3の刃部材を収容す
るために刃部材取付け部分の幅が実質的に前部から後部
まで延長されるとしても、消費者によってすでに購入さ
れた数多くの既存のセンサハンドルにひげ剃り刃組立体
10を用いることを許容する。追加される刃部材の存在
によって、実質的に拡幅された刃部材取付け部分が生じ
る。このとき刃部材は、通常のセンサタイプカートリッ
ジにとって典型的な刃の間の幅又は間隔で配置される。
【0021】特許協力条約公開WO95/09071号
に詳細に記載されるように、3枚の刃部材を設けること
によって、隣接する一対の刃部材間の幅を異ならせてセ
ットすることができる。なお、上記文献は、ひげ剃りの
幾何の開示のために本願明細書に参照として記載され
る。刃の間の幅は、弾性的に動く刃については共通に
0.5mmから2.0mmの間であり、典型的には約
1.5mmである。ひげ剃り刃組立体10のより大きな
刃部材取付け部分は、潤滑条キャップ部材を押し戻す効
果を有するので、それを都合よくカートリッジ上に収容
するとともに、さもなければ既存の2枚刃組立体の回動
自在な接続部のアーチ形表面によって占領される領域を
それに占領させる。
【0022】そしてとりわけ、センサタイプのカートリ
ッジが許容された約40°乃至45°の円弧状に回転さ
れる場合には、ひげ剃りハンドルのシェルベアリングと
の干渉を生じさせるもととなる。一対の刃間のクリップ
の頂部(参考までに既存の2枚刃構造においてなされて
いる)から中央の刃部材の切刃まで回動軸線を下げるこ
とによって、潤滑条キャップ部材および同一の曲率半径
を維持しつつ、より大きな刃部材取付け領域が収容さ
れ、さらには幾何学的な干渉なしに最大約45度の円弧
状の回転を維持している。
【0023】図3をさらに参照すると、カム表面50が
ハウジング12の底部に形成されている。表面50は、
同じサイズの反対方向に傾斜する一対の表面と、カム表
面50の前部と後部との間に位置する頂点52とを有し
ている。カム表面50は、ひげ剃りの間に組立体10が
前方および後方に同じ範囲で回動することを許容すると
ともに、カムフォロワを受け入れるように構成されて4
0度乃至45度の円弧の全体的な回転範囲内でカートリ
ッジを付勢する。
【0024】図5を参照すると、ひげ剃り刃組立体10
は、その前端部に位置決めされた頂点56を有するカム
表面54を有しているが、その他の点においては組立体
10と同じ構造を有している。図3の実施例のカム表面
50を追従するときに休止位置および回転の円弧に沿っ
て一杯に回動させられたストップ位置の両方において圧
縮されるカムフォロワ70が、同じ程度に圧縮されるよ
うに、カム表面54の輪郭が定められている。カムフォ
ロワがばねによって荷重を負荷されているので、図3若
しくは図5の実施例のカートリッジ上には、それらの初
期位置および一杯に回転させられた位置において、類似
の復原性が作用する。
【0025】図7乃至図10を参照すると、図7および
図9が休止位置にあるひげ剃り刃組立体10,10’を
示すとともに、図8および図10がひげ剃りの間に生じ
得るそれぞれの回動位置を示している。カム表面54か
らシェルベアリングまでの距離は、休止位置または一杯
に回動させられた位置において、カム表面50からの距
離と同一である。休止位置においては、回動軸線Pから
カム表面54上におけるカムフォロワ70の接触位置ま
での距離は、カム表面50上におけるカムフォロワ70
の接触位置までの距離と同一である。一杯に回動させら
れた状態において、カム表面54のカムフォロワ70と
の接触位置は、休止状態における接触位置に対して、カ
ム表面50がカムフォロワ70に接触する状態と同じ量
だけ垂直方向に変位させられる。
【0026】ひげ剃り刃組立体10(図7)において
は、休止位置が中立位置であるが、この位置において
は、切刃を通る平面は、カムフォロワ70がスライドす
る軸線74に対して垂直である。休止状態においては、
ばね付勢されるカムフォロワ70は頂点52に当接する
が、この位置においてはフォロワはハンドル72から最
も伸張させられる。組立体10は、休止状態から前方
(上方)若しくは後方(下方)に回転することができ
る。
【0027】図8は、上方(図6において反時計方向)
に回動させられたひげ剃り刃組立体10を示している
が、この状態はひげ剃り操作の間に、主としてガード1
4に下向きの力が作用することによって生じる。刃組立
体10に対して垂直な回動軸線によって造られる参照軸
線75は、参照軸線74に対して約22.5度の円弧に
沿って回動させられる。
【0028】図9を参照すると、ひげ剃り刃組立体1
0’がその休止状態において上方に付勢されて前方に傾
くとともに、バネ付勢されたカムフォロワ70が頂点5
6に当接し、かつカムフォロワ70はハンドル72から
最も伸張した状態にある。図10に示されるように、組
立体10’は休止状態から下方(図9において時計方
向)に回転させられるだけであり、前方(”上方”)に
は回動させられない。上方に付勢された基準位置は、最
初に刃のより小さい有効迎え角を提供するので、最初の
快適性をより高めるとともに皮膚が傷つく可能性をより
減少させる。
【0029】ひげ剃りの間、刃部材18、20、22
は、ハウジング12に対して独立して弾性的に移動で
き、かつ切刃が皮膚表面の輪郭に追従しようとする結
果、ハウジング12はハンドル72に対して回動する。
3枚の刃部材は全て、鋭い切刃を有して身体若しくは顔
の毛を3箇所で切断することができる。さらに、有利に
は3枚の刃が異なる露出度を有するように、例えばPC
T国際公開WO95/09071に記載されているよう
に最初の刃から第3の刃まで露出度が増加するように、
設定する。なお、この文献は参照のために本明細書に記
載される。
【0030】あるいは、刃、例えば第2または第3の
刃、の内の1つが、PCT国際公開WO92/1732
2に詳細に記載されているように、毛が通らないように
比較的幅が狭いエッジを有するように形成することがで
きる。なお、この文献は参照のために本明細書に記載さ
れる。また、あるいは、刃、例えば第1若しくは第2の
刃、の内の一つが、単に弾性的に移動可能なガードとし
て作用するように鈍く形成することができる。
【0031】好適な実施例においては、回動軸線Pが第
2の刃の切刃にある。刃の切刃のように、皮膚と係合す
る部材の高さに回動軸線Pが配置されると、ひげ剃りの
間、回動軸線Pは皮膚表面上に位置決めされる。ひげ剃
りの間、好ましくは皮膚表面上に配置される回動軸線P
の回りにハウジング12が回動し、これによって刃のび
びりを回避するとともに、ひげ剃りする皮膚の表面への
3枚の刃の効果的な追従を提供する。同時に、ひげ剃り
ハンドル上のシェルベアリングと係合するアーチ形の溝
98、100によって、約40度乃至45度の円弧に沿
ったひげ剃り刃組立体10の回動を許容する。
【0032】特に、ひげ剃り刃組立体10がこのよう
に、例えば図4に示される中心線99に沿って延びる固
定された円弧状の表面に対する溝98を介して回転させ
られても、幾何学的な干渉を引き起こすという意味にお
いてハウジング12は円弧状の表面と交わらない。仮想
の回動軸線Pを顔に若しくは顔の内側に置くと(顔をひ
げ剃りの表面と仮定する)、要するに、(顔に押し込む
のではなく)切傷を回避するために切刃が顔全体にわた
って引きずられるようになる。有利には、回動軸線Pは
要するに、切傷を回避できそうにない全ての刃の顔への
押し込みを回避するために、第3の刃の後方でかつ顔の
内側には存在しない。
【0033】シェルベアリング(弧状の溝98、100
から延びる仮想の弧状表面に沿って延びる)が、ハウジ
ング12、特に潤滑条キャップ部材16の領域内のキャ
ップ部材2若しくは他の必要な構造と当接することな
く、刃組立体10がひげ剃りハンドル上のシェルベアリ
ングと係合する弧状の溝98、100上で約40度乃至
45度の円弧に沿って回転する限りにおいて、回動軸線
Pはまた、第2の刃部材の切刃から第1の刃部材の切刃
まで動かすこともできるし、これらの2枚の刃部材の上
方でハウジングの上側表面より僅かに上の位置に位置決
めすることもできる。
【0034】潤滑条キャップ部材16が移動され、若し
くは例えば非常に薄くする等その形が変更されると、刃
に対してより高い回動軸線を使用することもできる。回
動軸線は、また、第1の刃の前の下側の位置(ガード部
材の範囲内の位置)に動かすこともできる。一般に、回
動軸線は、曲率半径が必要な構造を妨げることなく維持
される限り、図3中に破線で示された境界80によって
定義される領域内に位置決めされなければならない。
【0035】境界80は、第1の切刃から第2の切刃ま
で延び(両方とも図3に示される持ち上げられた位置に
あるとき)、第2の切刃から第3の切刃の前方において
ハウジングの上側表面のわずか上まで上方かつ後方に延
び、ハウジングの上側表面に沿って(そして、わずかに
その上方を)第1の刃部材の前に延び、ガード部材の範
囲内で第1の切刃の前方の位置まで前方かつ下方に延
び、ガード部分内の位置から第1の切刃まで上方かつ後
方に延びる。
【0036】図3および図4に示し、かつ上述したよう
に、レール38、40および下側表面46、48のよう
なハウジング12のアーチ形の表面は、それらの中心と
して選択された回動軸線P回りの曲率半径を有して形成
されるが、アーチ形の表面の曲率半径の数値はそれぞれ
等しく維持される。
【0037】カートリッジの運動の望ましい円弧を許容
しつつ切刃上に比較的等しく均衡のとれた力得るため
に、回動軸線Pは、荷重が負荷されない(休止した)状
態(弾性的に動く刃においては持ち上げられた状態)に
ある刃の少なくとも2つの切刃を通る平面上またはその
上方で、かつキャップ部材2の機能的皮膚係合表面とガ
ード部材14との中途若しくはその前方に位置決めされ
る。
【0038】(キャップ又はガードとしての分配された
領域に荷重が負荷されるところでは、各皮膚係合表面の
中心からの関係が考慮される)回動軸線Pを、切刃を通
る平面上で、かつキャップとガードとの間の中心点に実
質的に接近させて位置決めすることは、切刃に負荷され
るひげ剃り力の均一な釣合いと、ひげ剃りの間に全ての
ひげ剃り要素、すなわちガード、キャップおよび刃部材
を皮膚表面に有利に維持することとに貢献する。
【0039】図5の実施例においては、ひげ剃り刃組立
体10’は、上方へ付勢された(前方に傾けられた)休
止位置を取る。このことは、顔に最初に接触するときに
顔に対する刃のより低い有効角を提供するとともに、そ
の回転を後方への角度方向だけに制限する。ひげを剃ら
れる皮膚は、最初にキャップ表面に接触する。それか
ら、ひげ剃り力は組立体10’を回転させて正しい位置
および定位に置く。(通常の場合、その位置は図10に
示されるよりも回転しない位置である)。
【0040】そのように上方に付勢されるとき、刃エッ
ジは最初のうちはひげ剃りハンドルに対して垂直でな
い。刃が顔に対して最初に呈される角度はより低いの
で、最初の快適さがより大きいという効果と、かつびび
りがより少ないという結果になる。頂点56の位置は、
前方位置(図5のように)と中立位置(図3中の頂点5
2のように)との間で動かすことができ、前方への回動
を少なくかつ後方への回動をより大きくする。中立位置
および上方への付勢は、同様のひげ剃り効果を生じさせ
る。
【0041】あるいは、図6の実施例において、ひげ剃
り刃組立体10”は、その後部に位置決めされる頂点5
9を有したカム表面58を有するが、その他の点におい
ては組立体10若しくは10’と同じ構造を有する。ハ
ンドル上に取り付けられると、組立体10”は図9に示
した状態とは反対側に傾斜した休止位置を取る。このこ
とは、その休止位置において「下方へ付勢された」(後
方に傾けた)と称される。この場合、刃組立体は上方
(図9において反時計回り)に回転するだけである。
【0042】この場合、ガードが最初に顔と接触するの
で、ひげ剃り前にガードが皮膚を引っ張っている感覚が
得られる。刃の初期角度が大きいときには、ガードは刃
の遮蔽を提供する。また、頂点を後方位置(図6)と中
立位置(図3の頂点52)との間の位置に動かして、部
分的に下方に付勢された最初の定位を提供することが望
ましい。出願人は、下方への付勢が中立位置に対して類
似のひげを剃り結果を生じると信ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のひげ剃り刃組立体の斜視図。
【図2】図1のひげ剃り刃組立体の背面図。
【図3】図2中の3‐3線に沿った図1のひげ剃り刃組
立体の垂直部分断面図。
【図4】図2中の4‐4線に沿った図1のひげ剃り刃組
立体の垂直部分断面図。
【図5】図2中の5‐5線に沿った図1のひげ剃り刃組
立体の別の実施例における垂直部分断面図。
【図6】図2中の6‐6線に沿った、図1のひげ剃り刃
組立体のもう一つの別の実施例における垂直部分断面
図。
【図7】図3のひげ剃り刃組立体を、想像線で描かれた
ハンドルおよびカムフォロワの一部と共に、その休止位
置で示す垂直断面図。
【図8】図7のひげ剃り刃組立体とハンドルを、ひげ剃
り刃組立体が回動した状態で示す垂直断面図。
【図9】図5に示したひげ剃り刃組立体とハンドルおよ
びカムフォロワを、想像線で描かれたの一部と共に、休
止位置において示す垂直断面図。
【図10】図9に示したひげ剃り刃組立体およびハンド
ルを、そのひげ剃り刃組立体を回動位置で示す垂直断面
図。
【符号の説明】
2 キャップ部材 10 ひげ剃り刃組立体 12 ハウジング 14 ガード部分 16 潤滑条キャップ部材 18 第1の刃(刃部材) 20 第2の刃(刃部材) 22 第3の刃(刃部材) 29 前縁(切刃) 38,40 レール 42,44 支持面 50 カム表面 52 頂点 54 カム表面 56 頂点 58 カム表面 59 頂点 70 カムフォロワ 72 ハンドル P 回動軸線

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドル回動接続構造およびばね付勢され
    たカムフォロワを有したハンドル上に取り付けるための
    ひげ剃り刃組立体において、 ガード部分を前部に、キャップ部分を後部に、刃部材取
    付部を前記ガード部分と前記キャップ部分との間に、前
    記刃取付部の下方にアーチ形の支持面を、それぞれ有し
    たハウジングであって、前記アーチ形の支持面は、前記
    回動接続構造に摺動可能に係合し、かつ前方回動停止位
    置と後方回動停止位置との間の円弧に沿った動きのため
    に前記アーチ形の支持面より上方に位置決めされた回動
    軸線の回りの回動自在な取付けを提供する、ハウジング
    を備え、 前記前方回動停止位置と前記後方回動停止位置との間の
    途中の位置が途中位置であり、 前記ハウジングは、前記回動接続構造に対して位置決め
    された頂点を有したカム表面をさらに有し、前記途中位
    置以外の場所に休止位置を提供するとともに、ひげ剃り
    の間に遭遇する回動力に応じ前記カムフォロワのばね付
    勢力に抗して前記休止位置から離れる弾力のある動きを
    許容することを特徴とするひげ剃り刃組立体。
  2. 【請求項2】前記カム表面が、前記カムフォロワを受け
    入れる相互に傾斜した一対の表面をさらに有し、かつ前
    記相互に傾斜した一対の表面が前記頂点で互いに交差す
    ることを特徴とする請求項1に記載のひげ剃り刃組立
    体。
  3. 【請求項3】前記アーチ形支持面は、前記ハウジングの
    湾曲した下側表面および対向する湾曲したレールをさら
    に備え、前記レールは前記刃部材取付け部分の下方で前
    記ハウジングからぶら下がることを特徴とする請求項1
    に記載のひげ剃り刃組立体。
  4. 【請求項4】前記アーチ形支持面が約6mmより小さい
    曲率半径を有することを特徴とする請求項1に記載のひ
    げ剃り刃組立体。
  5. 【請求項5】前記アーチ形支持面が約4mmより大きい
    曲率半径を有することを特徴とする請求項4に記載のひ
    げ剃り刃組立体。
  6. 【請求項6】前記頂点が前記ハウジングの前部の近くに
    位置決めされ、それによって前記ひげ剃り刃組立体が前
    方に付勢された休止位置を有することを特徴とする請求
    項1に記載のひげ剃り刃組立体。
  7. 【請求項7】前記頂点が前記ハウジングの後部の近くに
    設けられ、それによって前記ひげ剃り刃組立体が後方に
    付勢された休止位置を有することを特徴とする請求項1
    に記載のひげ剃り刃組立体。
  8. 【請求項8】前記頂点が、ある量の前方への回動とそれ
    より多い量の後方へ回動を提供するように位置決めされ
    ることを特徴とする請求項1に記載のひげ剃り刃組立
    体。
  9. 【請求項9】前記頂点が、ある量の前方への回動とそれ
    より少ない量の後方への回動を提供するように位置決め
    されることを特徴とする請求項1に記載のひげ剃り刃組
    立体。
  10. 【請求項10】前記カム表面が、前記ハウジングの略前
    部から略後部へ向かって延びていることを特徴とする請
    求項1に記載のひげ剃り刃組立体。
  11. 【請求項11】前記カムフォロワが、前記カム表面に対
    して略直交する方向に移動可能となっていることを特徴
    とする請求項1に記載のひげ剃り刃組立体。
  12. 【請求項12】前記ハウジングは、前記刃部材取付け部
    分の両側に上側表面をさらに有し、そこには、全般的に
    前記ガード部分に向けられるとともにひげ剃りの間にひ
    げ剃りされる表面の皮膚と順に接触するように配置され
    た第1、第2および第3の切刃をそれぞれ有した第1、
    第2および第3の刃部材があり、前記切刃は荷重が負荷
    されない状態において前記回動軸線に若しくはその下方
    にあり、前記第1の刃部材は前記ガードに最も近く取り
    付けられ、かつ前記第3の刃部材は前記キャップに最も
    近く取り付けられ、 前記回動軸線は、境界によって定義される領域内に位置
    決めされ、前記境界は、前記第1及び第2の切刃が共に
    荷重が負荷されない状態にあるときに前記第1の切刃か
    ら前記第2の切刃へと延び、前記第2の切刃から前記第
    3の切刃の前方で前記ハウジングの前記上側表面よりわ
    ずかに上方の位置へ上方かつ後方に延び、前記ハウジン
    グの前記上側表面よりわずかに上方に沿って前記第1の
    切刃の前に延び、前記第1の切刃の下方かつ前方で前記
    ガード部材の内側の位置へ下方かつ前方へ延び、そして
    前記ガード部材の内側の位置から前記第1の切刃へ上方
    かつ後方に延びていることを特徴とする請求項1に記載
    のひげ剃り刃組立体。
  13. 【請求項13】前記第1、第2および第3の刃部材は、
    前記刃部材取付け部分に弾性的に取り付けられて、ひげ
    剃りの間に出会う力に応じて荷重が負荷されない位置と
    下ろされた位置との間で動くことを特徴とする請求項1
    2に記載のひげ剃り刃組立体。
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