JP2003144501A - 要支援又は要介護度早見表及びケアプラン策定早見表 - Google Patents

要支援又は要介護度早見表及びケアプラン策定早見表

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JP2003144501A
JP2003144501A JP2001345777A JP2001345777A JP2003144501A JP 2003144501 A JP2003144501 A JP 2003144501A JP 2001345777 A JP2001345777 A JP 2001345777A JP 2001345777 A JP2001345777 A JP 2001345777A JP 2003144501 A JP2003144501 A JP 2003144501A
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敬喜 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 介護保険制度の利用者やその家族が主体的に
その制度に関与することができ、また利用者、家族、専
門職間で通用し、意思疎通を図ることができる「共通言
語」を創設し、且つ、要支援、要介護度の判定基準を明
確化し、利用者やその家族が容易に理解できる要支援又
は要介護度早見表及びケアプラン策定早見表を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】ケアプラン策定早見表は、横軸座標にAD
L身体の障害の判断基準を取り、一方、縦軸座標に精神
の障害の判断基準を取っている。また、要介護、要介護
度に応じて介護サービスの内容、相談可能施設、対処方
法を記載している。よって、利用者等はそのケアプラン
の立案、修正等を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、介護保険制度の
利用者、その家族、医師、ソーシャルワーカー、ケアマ
ネージャー、ヘルパー等の専門職間に有用な要支援又は
要介護度早見表及びケアプラン策定早見表に関する。
【0002】
【従来の技術】社会福祉を実現させるための具体的な制
度の一つとして、介護保険法に基づく介護保険制度が2
000年4月から運用されている。この介護保険制度
は、高齢者の社会的入院、即ち、病院の総ベッド数の約
半数が高齢者によって占められていたという問題を解決
するために導入されたもので、高齢者介護に対する社会
的支援の充実、在宅介護の重視等を基本理念としてい
る。この制度は、その理念を実現するため、高齢者等の
要介護状態に応じて、必要な保険給付を行うもので、保
険者としての市町村(特別区)、被保険者としての利用
者、サービスを提供するサービス提供事業者が制度の主
な担い手となっている。その他の担い手として、介護支
援専門員(ケアマネージャー)が存在する。ケアマネー
ジャーは、利用者やその家族からの相談に応じ、その心
身の状況に対応した適切なサービスを利用できるよう
に、保険者、サービス提供業者等との連絡調整を行うも
のである。
【0003】次に、介護保険制度の仕組みを簡単に説明
する。利用者等からの介護申請があると、要介護度の認
定手続が行われる。まず、前記ケアマネージャーが訪問
調査を行い、その結果と主治医の意見書等により、医療
・保健・福祉の専門家により構成された介護認定審査会
で審査・判定が行われ、その認定結果は、本人に通知さ
れる。その後、利用者がそのニーズに適応したサービス
を計画的・効率的に受けることができるようにするた
め、利用者又はその家族は、介護サービス計画(ケアプ
ラン)を自ら作成し、或いはケアマネージャーにケアプ
ランの作成を依頼して、サービス提供事業者等からサー
ビスを受給することになる。その際、利用者又はその家
族は、サービス費用の一部(10%)を負担し、一方、
サービス提供業者は、保険者に対し報酬を請求し、残り
のサービス費用(90%)の支払を受けることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この介護保険制度に係
ってきた発明者は、医師として次に問題点を指摘する。
本来、介護保険制度は「利用者本位」の介護サービスの
提供を目指すものの、実際には利用者やその家族が主体
的に介護保険制度に関与することができずに、行政サイ
ドに主導権を握られている。制度の運用にあたって、利
用者、家族のみならず、医師、看護婦、理学療法士、ソ
ーシャルワーカー、ケアマネージャー及びヘルパー等の
専門職間で通用し、意思疎通を図ることができる、所謂
「共通言語」が存在してない。要支援、要介護度の判定
基準は行政サイド(厚生労働省)から文章によって明確
化されているものの、利用者及びその家族にとっては理
解し難い。要支援、要介護度の判定基準は、ADL(ac
tivities of daily living 日常生活動作)など、物理
的に目に見える身体上の特徴、障害が重視され、精神的
な障害が軽視され、その結果、認定される要介護度と実
際に必要とされる要介護度間にギャップが生じている場
合がある。さらに、要支援、要介護度が判定できたとし
ても、利用者及びその家族には、どこのどのような介護
施設に相談に行けば良いのか不明である。
【0005】そこで、本願発明は、利用者やその家族が
主体的に介護保険制度に関与でき、また利用者、家族、
専門職間で通用し、意思疎通を図ることができる「共通
言語」の機能を果たすことができ、要支援、要介護度の
判定基準を図式化して理解でき、さらに利用者やその家
族が容易にケアプランを策定できるようにするため、要
支援又は要介護度早見表及びケアプラン策定早見表を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明は、横座標又は縦座標に身体上の障害を一
定の基準で並べ、一方、縦座標又は横座標に精神上の障
害を一定の基準で並べ、前記各座標の原点を中心とし
て、前記基準の所定座標を半径に取り、順次同心円を描
き、それらの同心円の区分毎に要支援及び要介護度を当
てはめて表示したことを特徴とする要支援又は要介護度
早見表とした(請求項1に記載の発明)。
【0007】また、横座標又は縦座標に身体上の障害を
一定の基準で並べ、一方、縦座標又は横座標に精神上の
障害を一定の基準で並べ、前記各座標の原点を中心とし
て、前記基準の所定座標を半径に取り、順次同心円を描
き、それらの同心円の区分毎に要支援及び要介護度を当
てはめて表示したことを特徴とする要支援又は要介護度
早見表を作成し、要介護者の要支援の要否又は要介護度
を判定することを特徴とする要支援又は要介護度判定方
法とした(請求項2に記載の発明)。
【0008】身体上の障害の判断基準を横座標に並べた
場合には、縦座標に精神上の障害の判断基準で並べる。
一方、身体上の障害の判断基準を縦座標に並べた場合に
は、横座標に精神上の障害の判断基準を並べればよい。
原点から順に、同心円毎に要支援、要介護度1、2、
3、4、5のように並べることが好ましい。
【0009】このように早見表においては、身体的な障
害内容を示す座標と精神的な障害内容を示す座標の交点
を見ることにより、要支援、要介護度が指示される。即
ち、要支援の要否、要介護度の判定基準が図式化される
ので、利用者のみならず、その家族、ケアマネージャ
ー、ヘルパー、医師等にとっても理解し易い。また、身
体上の障害のみならず精神的な障害の面も等しく考慮さ
れるので、要介護者の心身の両面から要支援、要介護度
が判断される。さらに、介護認定審査会の認定結果の当
否を利用者或いはその家族が判断でき、利用者やその家
族が主体的に介護保険制度に関与できる。
【0010】上記課題を解決するため、上記要支援又は
要介護度早見表による要支援及び要介護度の区分に対応
させた介護サービス等を加入記載したケアプラン策定早
見表とした(請求項3に記載の発明)。
【0011】また、上記要支援又は要介護度早見表によ
る要支援及び要介護度の区分に対応させた介護サービス
等を加入記載したケアプラン策定早見表を作成して、要
介護者の要支援の要否又は要介護度を判定すると共に、
要支援又は要介護度に対応する介護サービス等の策定を
行い易くすることを特徴とするケアプラン策定方法とし
た(請求項4に記載の発明)。
【0012】上記各発明においては、要支援、要介護度
のみならず、それらに対応する介護サービス内容、相談
できる施設等が示されるので、利用者やその家族が主体
的に介護保険制度に関与することができる。また、ケア
プラン策定早見表が利用者、その家族、専門職間の共通
言語として機能する。さらに、要支援、要介護度と介護
サービスのミスマッチを防ぐことができ、要介護、要介
護度に対応するケアプランを策定し易くなる。
【0013】上記課題を解決するため、家族介護力評価
表により家族介護力を評価すると共に、ケアプラン策定
評価表により、身体上の障害及び精神上の障害を評価し
た後、請求項3に記載したケアプラン策定早見表によ
り、介護サービス等の内容を策定するケアプラン策定方
法とした(請求項5に記載の発明)。要支援者、要介護
者に対する介護は、家族が主体になることが望ましいと
いう観点から、まず、家族介護力評価表により家族介護
力を評価する。次に、ケアプラン策定評価表により、身
体上の障害及び精神上の障害を評価して、ケアプラン策
定早見表の横座標及び縦座標に記載された身体上の障害
及び精神上の障害の基準を理解する。そして、上記ケア
プラン策定早見表により、要支援、要介護度及び介護サ
ービス等を策定する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る要支援又は要介護度
早見表(以下、単に要介護度早見表という)の実施形態
を図1に基づいて説明する。図1は要介護度早見表の構
成例図である。なお、本図及び後述の各図において、同
一の符号は同一の構成を示し、重複した説明を省略す
る。
【0015】前記要介護度早見表は、図1に示したよう
に、横軸座標にADL身体の障害の判断基準を取り、一
方、縦軸座標に精神の障害の判断基準を取っている。
【0016】前記身体の障害の判断基準は、下段に大ま
かな基準が、上段に詳細な基準が、それぞれ縦横軸座標
の原点から順に並べられている。前記下段の基準は「生
活自立」、「準寝たきり」、「寝たきり状態」の順にな
っている。前記上段には「生活自立」の意味として「屋
内外での日常生活が自立していること、何らかの障害が
有る」場合も含まれることが記述されている。さらに、
J1とJ2に2区分され、J1に「交通機関を使って遠
くまで独力で外出できる(遠出)」、J2に「隣近所の
み歩いて独力で外出できる(近隣)」の基準が記載され
ている。
【0017】同様に「準寝たきり」の意味として「屋内
での日常生活がほぼ自立していること」が記述されてい
る。さらに、A1とA2に2区分され、A1に「日中に
はベッドより離れることができる、外出に介護を要する
(離床>臥床)」、A2に「日中でも寝たり起きたりし
ている、外出に介護を要する(離床<臥床)」の基準が
記載されている。
【0018】同様に「寝たきり状態」の意味はBとCに
2区分され、Bに「ベッド上の生活が主体で座位が可
能」「食事、排泄時ベッドから離れる」「屋内でも介助
を要する」こと、Cに「1日中(昼、夜)ベッド上で過
ごす」「食事・排泄・着脱全介助」が記述されている。
前記Bでは、B1「車椅子への移乗が自力でできる」、
B2「車椅子への移乗に介助を要する」に区分される。
前記Cでは、C1「寝返りを自分でうてる」、C2「寝
返りも自分で不可」に区分される。
【0019】前記精神の障害の判断基準も、左段に大ま
かな基準を、右段に詳細な基準を、それぞれ前記原点か
ら順に並べられている。左段には、1(図面上はローマ
数字で表示)「家庭内、社会的に共に、ほぼ自立」、2
(図面上はローマ数字で表示)「誰か注意していれば自
立」「痴呆中核症状、抽象思考障害、判断力障害、見当
識障害」「記銘力障害」、3(図面上はローマ数字で表
示)「意思疎通困難 会話は途切れがち」「周辺精神症
状(問題行為)食事、排泄、排便、着替えに時間がかか
りうまくできない」、4(図面上はローマ数字で表示)
「意思疎通不可 会話は支離滅裂 ひと時も目を離せな
い(常時介護)」、M「精神崩壊に起因する問題行為
(精神科的治療)」の順に記述されている。
【0020】前記1の右段には「 家族を離さない(依
存心) 心気症(不眠・ 不安)軽度うつ状態 (発語
減、自発力低下)、記銘力障害(物忘れ)何らかの痴呆
あり」と記載されている。前記2はa、bに分れ、aに
は「買い物できない 金銭管理のミス (死に対する不
安)夜間家族を起こす 多動・多弁、過食・買食い」
が、bには「家路失認(道に迷う) 留守居できない
(訪問客、電話対応不能) 服薬管理不能」がそれぞれ
記載されている。前記3はa、bに分れ、aには「昼夜
逆転(興奮、錯乱、奇声、乱暴)自殺念慮 易刺激性
火の不始末 情動不安・不穏 収集ぐせ 盗み 嘘、性
的異常行為」が、bには「家族失認 嫉妬妄想(村八
分)憑依妄想 物盗られ妄想 彼岸妄想 幻覚(故人の
幻覚)」がそれぞれ記載されている。前記4は「被害妄
想 常同的徘徊 夜間せん妄」が記載されている。前記
Mには「人格荒廃・無為 攻撃的妄想(自障・他害)分
裂思考」が記載されている。
【0021】上記のように構成された横縦座標の原点を
中心に、前記A1とA2の境界点(前記2aの中程)、
前記AとBの境界点(前記2bの中程)、前記B1とB
2の境界点(前記3aの中程)、前記BとCの境界点
(前記3aとbの境界点)及び前記C2の中程(前記3
と4の境界点)にそれぞれ半径を取り、同心円1〜5が
描かれている。そして原点から順に、同心円1までを要
支援に、同心円1と2の領域を要介護度1(図面上はロ
ーマ数字で表示)に、同心円2と3の領域を要介護度2
に、同心円3と4の領域を要介護度3(図面上はローマ
数字で表示)に、同心円4と5の領域を要介護度4(図
面上はローマ数字で表示)に、同心円5より外側の領域
を要介護度5(図面上はローマ数字で表示)としてい
る。
【0022】次にこの要介護度早見表の使い方の一例を
示す。交通機関を使って遠くまで独力で外出できるもの
の、常同的徘徊が見られる要介護者の場合、図1の要介
護度早見表によれば、横軸座標J1と縦軸座標4との接
点により、要介護度は4度或いは5度と判断される。な
お、身体の障害の判断基準を重視する従来の判定基準で
は要支援、要介護度1、2等のように低い介護度に認定
される恐れがある。
【0023】後述の図3に図示したように、要介護者に
常同的徘徊が見られる場合には精神的医療とケアを施す
ために、高度、且つ、専門的な医療機関との密接な連携
が必要である。一度は精神科を受診し、老人性痴呆に対
する正しい診断及び治療(短期集中治療)を受けること
が推められる。必要に応じて、かかりつけ医(主治医)
による病状チェック、精神科デイナイトケア、老人性痴
呆治療病棟において医学的な相談、治療等の対処が必要
になる。
【0024】この早見表は、要支援、要介護度の判断要
素を図式化したので、文書のみによる判断要素に比べ
て、要支援、要介護度が一目で判断できるようになる。
また、身体的な障害のみならず、精神的な障害も判断基
準を段階的に比較的わかり易く解説したことによって、
利用者の心身の状態、即ち、身体の障害と精神の障害の
接点において要支援の有無、要介護度を決めることがで
きる。
【0025】前記実施形態では、横軸に身体障害の判断
基準を、縦軸に精神障害の判断基準を並べているが、縦
軸に身体障害の判断基準を、横軸に精神障害の判断基準
を並べてもよい。
【0026】次に本発明に係るケアプラン策定早見表の
実施形態を図2に基づいて説明する。このケアプラン策
定早見表は、要支援、要介護度に応じて、利用者が利用
できるサービスの概要を理解できるようにしたもので、
利用者等のケアプランの立案、修正等の目安となるもの
である。
【0027】このケアプラン策定早見表は、図1に示し
た前記要介護早見表に、通所デイサービスがカバーする
領域、訪問デイサービスがカバーする領域及び医療
(医療保険制度)との連携の必要性が高い領域の3つ
を区分して表示したものである。
【0028】前記通所デイサービスは、前記原点から縦
軸の前記4とMの境界点までの幅を底辺とし、前記2b
と3aの境界点と横軸の前記BとCの境界点の交点を頂
点とした略三角形の領域で示されている。
【0029】前記訪問デイサービスは、縦軸の中程の前
記2bと3aの境界点と横軸の前記C2の右辺との交点
を中心にして描かれた半円の領域で示されている。こ
れら、前記通所デイサービス及び訪問デイサービスの領
域外が、医療との係りを特に強く必要とする領域(以
下、医療連携領域ともいう)であり、介護保険対象サ
ービスの他に、とくに医療保険サービスを考慮しなけれ
ばならない領域である。なお、前記通所デイサービスと
訪問デイサービスは重複する領域があるが、この領域
ではそのどちらを選ぶか、利用者、その家族が医師、
ソーシャルワーカーなどの専門職とCase by Caseとくに
念入りに相談する必要があることを示している。
【0030】このケアプラン策定早見表によれば、利用
者及びその家族は、利用者の身体の障害状態と精神の障
害状態を基に、通所デイサービスか訪問デイサービスの
何れかが適当であるかの大まかなサービス内容を知るこ
とができる。また、前記領域に該当する利用者及びそ
の家族は、医療制度との連携の必要性も理解できる。
【0031】なお、前記各領域乃至は、色別に区分
するようにしてもよい。例えば通所デイサービスの領域
は青色、訪問デイサービスの領域は緑色、医療連携領域
は赤色などである。また、クロス線10も要支援領域で
は青色に、それ以上の領域では医療制度との連携が必要
になることを意味する赤色にすればよい。
【0032】次に本発明に係るケアプラン策定早見表の
より詳細な実施形態を図3に基づいて説明する。このケ
アプラン策定早見表は、図2の早見表に表示されたサー
ビスの概要に対応させて、より具体的な介護サービス内
容や利用者又はその家族が相談すべき施設等を記載した
ものである。この早見表によれば、利用者等のケアプラ
ンの立案、修正等を詳細に検討できる。その際に、この
早見表が利用者、その家族、医師、ケアマネージャー等
の専門職間の共通言語になる。
【0033】前記通所デイサービスの具体的な内容は次
のようになっている。身体の障害が前記J1〜A1で、
精神の障害が前記1〜2にある場合には、利用者は介護
予防に役立つ社会福祉資源,健康増進センター,高齢者
保健福祉センター,デイケアやケアハウスでのサービス
を利用し、地域リハビリや必要に応じて住宅改修など訪
問リハビリによる指導を受けるが望ましい。身体の障害
が前記J1〜A1で、精神の障害が前記2にある場合に
は、利用者が共同生活可能な場においてサービスを受け
るグループホームが適切である。また、精神の障害が重
い場合には(前記3a程度)家事型ホームヘルプを利用
し、調理、衣類の洗濯、室内整頓など日常生活動作をヘ
ルパーと共同することにより協調的自立を促すが良い。
また、さらに精神の障害が重い場合には(前記3b)、
老人性痴呆デイケアを利用し、かかりつけ医の意見を参
考に、家族負担の軽減を計り、痴呆を周知せしめ、地域
で生活管理することが望ましい。なお、上述のように、
身体の障害が前記J1〜A1であっても、精神の障害が
前記4やMである場合には、老人性痴呆治療病棟やクリ
ニックにおいて、精神科医師と相談することが望まし
い。そして、医療によって改善がみられれば通所デイサ
ービスに移行すれば良い。
【0034】前記訪問デイサービスの具体的な内容は、
次の通りである。身体の障害が前記Cで、精神の障害が
前記1にある場合には、在宅介護を前提として、できれ
ば家族と共に暮し、かかりつけ医と相談しながら訪問リ
ハビリなどで廃用徴候の進行を防ぐが良い。また、短期
に病院等の施設に入所させるショートステイを利用し、
家族の息抜きをするようにプランするが良策である。さ
らに、必要に応じて療養型病床群による医療やケアのサ
ービスを受けることもできる。同様に、福祉介護機器の
レンタルサービスや家族介護教室の受講も考慮するが良
い。身体の障害が前記B乃至Cで、精神の障害が前記1
乃至3にある場合には、在宅の要介護者に対する訪問医
療(訪問看護、訪問診療)を継続的に受け、給食,入浴
などのサービスと共に身体介護を受けられる介護型ホー
ムヘルプを利用し、在宅介護支援センターなどのサポー
トの下、医療と福祉とのより良いチームアプローチをす
べきである。身体の障害が前記B乃至Cで、精神の障害
が前記3以上にある場合では心身の障害の程度に応じて
通過型、療養型、生活型の介護保険施設のサービスや、
老人性痴呆療養病棟による長期にわたる医療とケアをCa
se by Caseに適応すべきである。しかし、在宅サービス
を望むクライエントにはショートステイなどを極力すす
めて、家族共倒れを防ぐ必要がある。身体の障害が前記
Cで、精神の障害が前記Mの場合には、ほとんど植物状
態(Vegetable)であり、医療・福祉連携による多角的
管理が必要である。
【0035】身体の障害が前記A乃至Bで、精神の障害
が前記2b乃至3aにある場合には、通所デイサービス
と訪問デイサービスのどちらを利用するかは、在宅介護
支援センターで、家族介護能力の客観的評価を踏まえ、
家族とよく相談し、行政や専門職種と調整し、施設と在
宅、医療と福祉の正しい連携により介護予防を常に念頭
に、介護の量よりも質に重きをおき、決定すべきであ
る。
【0036】その他、身体の障害が前記A乃至Bで、精
神の障害が前記1の場合には医学的リハビリテーション
による医療サービスは社会的意味でも、障害者のQOL
を高め、社会参加を促すこととなる。
【0037】なお、図3の縦軸2欄に記載されている
「基本事業A乃至E」は、介護サービスを行う「場」で
あるデイサービス事業等の概要を区分するもので、Aが
重介護型、Bが標準型、Cが軽介護型、Dが小規模型、
Eが痴呆通所型を示している。
【0038】以上の詳細なケアプラン策定早見表によれ
ば、具体的な介護施設、介護サービス内容、相談できる
施設も理解できるので、利用者やその家族が主体的に介
護保険制度に関与することができる。また、介護保険制
度の中心となる要支援、要介護度の判断とケアプランの
策定作業等を視覚的に一元化させることができる。また
利用者、家族、専門職間で通用し、意思疎通を図ること
ができる「共通言語」として機能させることができる。
【0039】次に、前記要介護度早見表、ケアプラン策
定早見表を利用し易くする家族介護力評価表及びケアプ
ラン策定評価表の構成例を説明する。前記家族介護力評
価表は介護保険サービスを受ける前に、家族の介護力を
評価するもので、図4に示したように、A 患者の特定
欄、B 同居者の特定欄、C主な介護者の特定欄、D
家族介護力の判定表、E 家族外の介護者欄が設けられ
ている。特にDの判定表では、「判断力・理解力」にお
いて家族に十分に理解があり任せられる場合、「家族関
係」において良い関係で特に問題はない場合、「時間的
余裕」において看護介護に専念できる場合、「体力」に
おいて家族で必要なケアを実施する体力がある場合に
は、各場合「5」の目盛となり、このようなケースでは
在宅介護に問題はない。しかし、各場合に「1」が多
く、図4の家族介護力に描かれる図形が小さいほど、家
族介護力が小さく、介護サービスへの依存度が増大する
ことが理解できる。
【0040】図5に示すケアプラン策定評価により、精
神状況及び身体状況の1欄乃至4欄(11乃至14)をチェ
ックすることにより、要介護者の精神状況、身体状況を
正確に把握し、その上で各図1乃至3の前記早見表の縦
軸、横軸の各座標位置を特定することができる。概ね、
精神状況の1欄乃至4欄が、前記早見表の1乃至Mに該
当し、身体状況の1欄乃至4欄が、前記早見表のJ乃至
Cに該当する。
【0041】前記各早見表をデータ化して、図6に示し
たようにサーバ装置15のメモリ(ウエブサイト)に格
納してもよい。そしてインターネットなどのネット網1
6を介して、要介護者やその家族、専門職者等のユーザ
(クライアント)が、端末17を用いて前記ウエブサイ
トにアクセスし、ダンウロードできるようにする。この
場合に、例えば各端末17に表示された図2の「早見
表」の介護度領域をクリックすると、利用できる施設や
介護サービスの内容が表示されるようにしてもよい。ま
た、図3の「早見表」に表示されている施設や介護サー
ビスをクリックすると、クライアントが居住する最寄の
医療機関、サービス事業所及びその内容、その施設の所
在地、地図情報、選択の目安となるランキング等を画面
に表示させるようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】請求項1及び2に記載の各発明によれ
ば、身体的な障害内容を示す座標と精神的な障害内容を
示す座標の交点を見ることにより、要支援、要介護度が
指示される。即ち、要介護度の判定基準が図式化される
ので、利用者のみならず、その家族、ケアマネージャ
ー、ヘルパー、医師等の専門職にとっても理解し易い。
また、要支援、要介護度の認定が、身体上の障害のみな
らず、精神的な障害の面から行われるので、正確であ
る。
【0043】請求項3乃至5に記載の各発明によれば、
要支援、要介護度のみならず、それらに対応する介護サ
ービス、相談できる施設、対処方法が示されるので、利
用者やその家族が主体的に介護保険制度に関与すること
ができる。また、ケアプラン策定早見表が利用者、その
家族、専門職間の共通言語として機能する。さらに、要
支援、要介護度と介護サービスのミスマッチを防ぐこと
ができ、正確な要支援、要介護度の理解の基にケアプラ
ンを策定し易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 要支援、要介護度の早見表の構成例図、
【図2】 ケアプラン策定早見表の構成例図、
【図3】 詳細なケアプラン策定早見表の構成例図、
【図4】 家族介護力評価表の構成例図、
【図5】 ケアプラン策定評価表の構成例図、
【図6】 各早見表をデータ化した場合の構成ブロック
図。
【符号の説明】
1〜5 同心円 6 通所デイサービスの領域 7 訪問デイサービ
スの領域 8 医療連携領域 9 折衷領域 10 クロス線 11〜14 1欄〜4欄 15 サーバ装置 16 ネット網 17 端末

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横座標又は縦座標に身体上の障害を一定
    の基準で並べ、一方、縦座標又は横座標に精神上の障害
    を一定の基準で並べ、 前記各座標の原点を中心として、前記基準の所定座標を
    半径に取り、順次同心円を描き、それらの同心円の区分
    毎に要支援及び要介護度を当てはめて表示したことを特
    徴とする要支援又は要介護度早見表。
  2. 【請求項2】 横座標又は縦座標に身体上の障害を一定
    の基準で並べ、一方、縦座標又は横座標に精神上の障害
    を一定の基準で並べ、 前記各座標の原点を中心として、前記基準の所定座標を
    半径に取り、順次同心円を描き、それらの同心円の区分
    毎に要支援及び要介護度を当てはめて表示した要支援又
    は要介護度早見表を作成し、要介護者の要支援の要否又
    は要介護度を判定することを特徴とする要支援又は要介
    護度判定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の要支援又は要介護度早
    見表による要支援及び要介護度の区分に対応させた介護
    サービス等を加入記載したケアプラン策定早見表。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の要支援又は要介護度早
    見表による要支援及び要介護度の区分に対応させた介護
    サービス等を加入記載したケアプラン策定早見表を作成
    して、要介護者の要支援の要否又は要介護度を判定する
    と共に、要支援又は要介護度に対応する介護サービス等
    の策定を行い易くすることを特徴とするケアプラン策定
    方法。
  5. 【請求項5】 家族介護力評価表により家族介護力を評
    価すると共に、ケアプラン策定評価表により、身体上の
    障害及び精神上の障害を評価した後、請求項3に記載し
    たケアプラン策定早見表により、介護サービス等の内容
    を策定するケアプラン策定方法。
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